説明

組立式自動車玩具

【課題】 組立及び分解容易な組立式自動車玩具を提供することを目的とする。
【解決手段】 センターボディ10に嵌め込み自在にフロント部20等を嵌め込み、X軸方向にスライド機構を有するバネ55付きのストッパー部51と、Y軸−Z軸平面にスライド機構を有するリア部80と、を有し、リア部80には切り込み81が入れられ、ストッパー部51を一時固定できるように、切り込み81に嵌合する先端52を持つ係止構造を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立においてネジやナットなどを使用しない組立式玩具である。
【背景技術】
【0002】
従来の自動車玩具は、予め組み立てられたものが販売されていた(例えば、特許文献1参照)。これらの玩具は永久磁石を使用して壁などの金属壁面を走行できるようにするため、予め組み立てられていた。
また、組立模型のように各パーツを接合していく自動車玩具も知られていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2003−527154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の自動車玩具にあっては、機構は非常に複雑であるため一般消費者には組み立てるのは困難であった。特に児童が組立を創造できるに乏しいものであった。
また、組立模型は、分解することが容易でなく、また、分解できるようにしておくためには、ネジやボルトを使った固定方法を用いなければならなかった。このネジやボルトは玩具の使用者である児童が誤って飲み込んでしまうという危険性があるため、非常に注意を要するものである。
以上のことから、本発明は、組立及び分解容易な自動車玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の問題点を解決すべく、本発明者は鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに到った。
本発明は、X軸方向にスライド機構を有するストッパー部と、Y軸−Z軸平面にスライド機構を有するリア部と、を有し、前記リア部は、前記ストッパー部を一時固定できる係止構造を備えている組立式自動車玩具に関する。これによりネジやボルトを使用することなく組立及び分解を容易に行うことができる。
前記ストッパー部は、バネ、ゴム若しくは磁石が備えられていることが好ましい。これによりリア部やストッパー部に傷を付けることなく組立及び分解を容易に行うことができる。ストッパー部のスライド機構及びリア部のスライド機構を利用することにより、簡易に着脱することができる。
前記リア部のスライド機構は、レールに沿ってスライドさせることが好ましい。好ましくはY軸若しくはX軸に沿ってスライドさせることが好ましい。係止する方向を一方向にすることで他方向の強度を補うことができるからである。
前記リア部に備える係止構造は、前記ストッパー部の先端と嵌合する形状を成していることが好ましい。これによりストッパー部とリア部とのぐらつきを軽減し、より強固に係止することができるからである。
前記ストッパー部は、先端に傾斜が設けられており、前記リア部は、前記ストッパー部の先端の傾斜と同じ傾斜を少なくとも2つ備えていることが好ましい。これによりリア部の係止がより簡単に行うことができるからである。また、傾斜の個数を増やすことでリア部の係止位置を変えることもできる。
前記組立式自動車玩具は、さらにY軸−Z軸平面にスライド機構を有する伸縮部を有しており、前記伸縮部は、前記リア部を除く組立式自動車玩具若しくは前記リア部に設けられ、前記伸縮部のスライド方向と前記リア部のスライド方向とは同一方向であることが好ましい。これによりリア部の分解を容易にすることができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、以上説明したように構成されているので、ネジやボルトを使用することなく組立及び分解が容易に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具を示す概略斜視図である。
【図2】図2は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立前を示す概略斜視図である。
【図3】図3は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程1を示す概略断面図である。
【図4】図4は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程2を示す概略断面図である。
【図5】図5は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程3を示す概略断面図である。
【図6】図6は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程4を示す概略断面図である。
【図7】図7は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程5を示す概略断面図である。
【図8】図8は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程6を示す概略断面図である。
【図9】図9は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程7を示す概略断面図である。
【図10】図10は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程8を示す概略断面図である。
【図11】図11は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程9を示す概略断面図である。
【図12】図12は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図である。
【図13】図13は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図(1)である。
【図14】図14は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図(2)である。
【図15】図15は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図(3)である。
【図16】図16は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図(4)である。
【図17】図17は、第2の実施の形態に係る組立式自動車玩具を示す概略斜視図である。
【図18】図18は、第3の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図(1)である。
【図19】図19は、第3の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図(2)である。
【図20】図20は、第3の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図(3)である。
【図21】図21は、第4の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図(1)である。
【図22】図22は、第4の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図(2)である。
【図23】図23は、第4の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図(3)である。
【図24】図24は、第4の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図(4)である。
【図25】図25は、実施の形態に係る組立式自動車玩具のスライド機構の一部を示す概略背面図である。
【図26】図26は、第5の実施の形態に係る組立式自動車玩具のスライド機構の一部を示す概略断面図である。
【図27】図27は、第6の実施の形態に係る組立式自動車玩具のスライド機構の一部を示す概略断面図である。
【図28】図28は、第7の実施の形態に係る組立式自動車玩具の係止構造の一部を示す概略断面図である。
【図29】図29は、第8の実施の形態に係る組立式自動車玩具の一部を示す概略断面図である。
【図30】図30は、第9の実施の形態に係る組立式自動車玩具の一部を示す概略断面図である。
【図31】図31は、第10の実施の形態に係る組立式自動車玩具の一部を示す概略断面図(1)である。
【図32】図32は、第10の実施の形態に係る組立式自動車玩具の一部を示す概略断面図(2)である。
【図33】図33は、第10の実施の形態に係る組立式自動車玩具の一部を示す概略断面図(3)である。
【図34】図34は、第10の実施の形態に係る組立式自動車玩具の一部を示す概略断面図(4)である。
【図35】図35は、第10の実施の形態に係る組立式自動車玩具の一部を示す概略断面図(5)である。
【図36】図36は、第10の実施の形態に係る組立式自動車玩具の一部を示す概略断面図(6)である。
【図37】図37は、第10の実施の形態に係る組立式自動車玩具の一部を示す概略断面図(7)である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係る組立式自動車玩具及びその組立方法を、実施の形態及び実施例を用いて説明する。だたし、本発明は、この実施の形態及び実施例に限定されない。
<第1の実施の形態>
<組立式自動車玩具>
第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具(完成後)を示す概略斜視図である。図2は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立前を示す概略斜視図である。センターボディ10を基準として、センターボディ10の後方から前方へをX軸(+X軸方向)とし、センターボディ10の前方に向かって右方向から左方向へをY軸(+Y軸方向)とし、センターボディ10の下方から上方へをZ軸(+Z軸方向)とする。
第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具100は、センターボディ10と、フロント部20、フロントタイヤ部30、シート部40、フレーム部50、ルーフパネル部60、リアタイヤ部70、リア部80と、を有する。センターボディ10は車体本体であり、フロント部20乃至リア部80等を嵌め込む構造を有している。フロント部20はセンターボディ10にZ軸方向に着脱自在に嵌め込んでいる。フロントタイヤ部30は、フロント部20にZ軸方向に着脱自在に嵌め込んでいる。シート部40はセンターボディ10にZ軸方向に着脱自在に嵌め込んでいる。フレーム部50はセンターボディ10にX軸方向に着脱自在に嵌め込んでいる。ルーフパネル部60はセンターボディ10にX軸方向に着脱自在に嵌め込んでいる。リアタイヤ部70はセンターボディ10にX軸方向に着脱自在に嵌め込んでいる。センターボディ10にフレーム部50を嵌め込む前であればリアタイヤ部70はセンターボディ10にZ軸方向に着脱自在に嵌め込むこともできる。最後にリア部80はセンターボディ10に−Z軸方向に着脱自在に嵌め込んでいる。これらにより組立式自動車玩具が構成されている。センターボディ10を始め、フロント部20乃至リア部80は種々の形状のものと取り替えることができる。このようにビスやボルト、ナットなどの工具を一切使用せずに組立式自動車玩具の組立、分解を行うことができる。児童がボルトやナットを誤飲することがないため、安心して組立式自動車玩具を使用することができる。児童の自由な発想の下、児童は部品を選択交換して遊ぶことができる。また、一部品が紛失したとしても、交換部品を購入することで長期間使用することもできる。さらに、児童が乱暴に扱っても壊れにくい構成を採っている。
完成時の構成としては、センターボディ10及びセンターボディ10に嵌め込まれたフロント部20、フロントタイヤ部30、ルーフパネル部60、リアタイヤ部70、リア部80とが外観となり、シート部40、フレーム部50を内側に内包している。フロント部20、フロントタイヤ部30、ルーフパネル部60、リアタイヤ部70、リア部80は、それぞれパーツの一部がセンターボディ10から突出、或いは露出し、外観の一部を構成する。シート部40は、シート部40の上面に設置されたシート等がセンターボディ10の内側に突出、或いは露出し、内装の一部を構成する。後述するように、フレーム部50に内蔵されたバネ等によってリア部80を固定している。
(組立工程)
第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程について説明する。図3乃至11は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程1〜9を示す概略断面図である。併せて組立工程におけるリア部の係止工程を詳述する。図12は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図である。図13乃至16は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図(1)乃至(4)である。
最初にセンターボディ10にフロント部20を下方から+Z軸方向に挿入する。センターボディ10には開口部が設けられており、フロント部20の一部が突出若しくは露出するようになっている。センターボディ10の開口部から突出若しくは露出する部分以外のフロント部20は末広がりの形状となっている。これにより必要以上にフロント部20がセンターボディ10から突きでないようになっている。
次に、フロント部20にフロントタイヤ部30を下方から+Z軸方向に挿入する。フロント部20には凹部が設けられており、その凹部にフロントタイヤ部30の一部が嵌合するようになっている。ただし、フロント部20に予めフロントタイヤ部30を嵌め込み、若しくは、一体構造としていてもよい。
次に、センターボディ10のおよそ中央部にシート部40を下方から+Z軸方向に挿入する。センターボディ10のおよそ中央部には開口部が設けられており、シート部40の一部が突出するようになっている。センターボディ10のおよそ中央部には外側から見えるように開口窓が設けられシート部40が見えるようになっている。センターボディ10の中央部の開口部から突出する部分以外のシート部40は末広がりの形状となっている。これにより必要以上にシート部40がセンターボディ10から突きでないようになっている。
次に、センターボディ10の裏面にフレーム部50を後方から+X軸方向に挿入する。センターボディ10の裏面には後方から+X軸方向に開口部が設けられており、フレーム部50がその開口部を貫通するようになっている。センターボディ10の裏面の前方には凹部が設けられ、フレーム部50の一方の先端がその凹部に嵌合するようになっている。センターボディ10にフレーム部50を貫通させることでフロント部20及びフロントタイヤ部30、シート部40が脱落しないように固定される。フロント部20の裏面及びフロントタイヤ部30の裏面は略同一平面となっており、フレーム部50のスライドを容易にすると共に、フロント部20及びフロントタイヤ部30のぐらつきを提言するようになっている。ただし、フロント部20の裏面及びフロントタイヤ部30の裏面に段差を設け、その段差と同一の段差をフレーム部50に設けることもできる。このようにフレーム部50の上面の形状を平面だけでなく、フレーム部50の上面に段差を設けた形状や、フレーム部50の上面にゴムやプラスチックスなどの弾力材を貼り付けた構造なども採ることができる。
次に、センターボディ10の上方にルーフパネル部60を後方から+X軸方向に挿入する。センターボディ10の上方にはレールが設けられ、そのレールを用いてスライドするようにルーフパネル部60を設ける。ルーフパネル部60の上方の前方にはルーフパネル部60が脱落しないように嵌合する形状をセンターボディ10に設けている。これによりルーフパネル部60が必要以上にセンターボディ10から突出しないようになっている。
次に、センターボディ10の後方にリアタイヤ部70を後方から+X軸方向に挿入する。センターボディ10の後方に、センターボディ10とフレーム部50とで挟まれるようにリアタイヤ部70を挿入する。
最後にセンターボディ10の後方にリア部80を上方から−Z軸方向に挿入する。センターボディ10にはレール若しくは穴が設けられ、そのレール若しくは穴に沿うようなスライド機構をリア部80に設けられている。そのセンターボディ10のレール若しくは穴に沿ってリア部80をスライドさせ、フレーム部50とリア部80との係止構造によりリア部80はセンターボディ10に固定される。
リア部80とフレーム部50との係止構造について詳述する。フレーム部50にはスライドできるようにストッパー部51を設ける。ストッパー部51はリア部80を固定するストッパー部の先端52と、スライドさせる補助具としてのノブ53とを設けている。また、ストッパー部51をスライドさせるため、伸縮自在のバネ55をフレーム部50に備える。ストッパー部51の先端52は傾斜を設けている。リア部80には切り込み81を設ける。リア部80の切り込み81はストッパー部51の先端52と同じ角度の傾斜を設けている。また、リア部80の先端もストッパー部51の先端52と同じ角度の傾斜を設けている。
リア部80を上方から下方(−Z軸方向)にスライドさせる。まずリア部80の先端がストッパー部の先端52にぶつかり、ストッパー部51はフレーム部50の前方方向(+X軸方向)に押し込まれ、バネ55が縮められる。リア部80をさらに下方(−Z軸方向)にスライドさせるとストッパー部51はフレーム部50の内部(+X軸方向)の奥まで押し込まれる。このときバネ55が最も縮められた状態となる。リア部80をさらに下方(−Z軸方向)にスライドさせるとバネ55の反発力によりストッパー部51が後方(−X軸方向)に押し戻され、リア部80の切り込み81にストッパー部51の先端52が嵌り込む。これによりリア部80は上方向(+Z軸方向)に抜けなくなりネジを使わずにリア部80はセンターボディ10に固定される。一方、リア部80の上部の出っ張りにより、リア部80がさらに下方にスライドしなくなっている。これにより自動車玩具を逆さまにしても部品が脱落することなく部品を固定することができる。
(分解工程)
分解工程について説明する。リア部80の切り込み81にストッパー部51の先端52が嵌り込んでいるため、ストッパー部51のノブ53を用いてフレーム部50の内部(+X軸方向)の奥まで押し込みバネ55を収縮させる。次に、リア部80を上方向(+Z軸方向)にスライドさせる。これによりリア部80の固定は解除され、リア部80をセンターボディ10が取り外すことができる。ストッパー部51はバネ55の反発力により元の位置まで戻る。
あとは、組み立てたときと逆の要領で各部品を分解していけばよい。これにより簡易に分解することができる。
(各構成部材)
(センターボディ)
普通自動車に置き換えるとセンターボディは車体に相当する。センターボディはフロント部、フロントタイヤ部、シート部、フレーム部、ルーフパネル部、リアタイヤ部、リア部などを着脱自在に取り付けることができる。センターボディの形状はフロント部等が嵌め込み、スライド等できる形状となっている。センターボディの材質は木材、プラスチックス、セラミックス、金属など特に限定されない。センターボディの大きさは、特に問わず、幼児が手に持つことができる大きさとすることもできる。
(フロント部)
フロント部はセンターボディの前方に配置する。普通自動車に置き換えるとフロント部はボンネットに相当する位置に設けられる。フロント部はセンターボディの左右を囲まれた空間に下方から挿入する。フロント部は上方より下方が広い形状となっており、フロント部をセンターボディの空間内に挿入していくと所定の位置でセンターボディと接した状態で係止する。これによりフロント部の一部はセンターボディの前方の上部に露出し、センターボディと相まって外観の一部となる。センターボディから露出するフロント部の形状は特に限定されず、種々の形状を採ることができる。これによりフロント部という一つの部品を交換することによって外観の形状、意匠を大きく変化させることができる。なお、異なるフロント部を選択しても、その選択によって他の交換可能部品の選択肢に制限を与えることはなく、また、他の交換可能部品の選択の内容によってフロント部の選択肢が制限を受けるということがない設計となっている。フロント部の材質は木材、プラスチックス、セラミックス、金属などセンターボディと同様特に限定されない。
(フロントタイヤ部)
フロントタイヤ部はセンターボディの前方背面側に配置する。普通自動車に置き換えるとフロントタイヤ部は前方のタイヤ2個に相当する位置に設けられる。フロントタイヤ部はフロント部の背面側の空間に下方から挿入する。フロントタイヤ部の一部はフロント部に嵌合する形状を成しているが、フロントタイヤ部の一部がフロント部から露出していてもよい。フロントタイヤ部の材質は木材、プラスチックス、セラミックス、金属、ゴムなどを用いてもよく、タイヤ部分のみゴムを使用しても構わない。
(シート部)
シート部はセンターボディの中央平面側に配置する。普通自動車に置き換えると車体中央のシート部分に相当する位置に設けられる。シート部はセンターボディの左右を囲まれた空間に下方から挿入する。シート部は上方より下方が広い形状となっており、シート部をセンターボディの空間内に挿入していくと所定の位置でセンターボディと接した状態で係止する。シート部は上面に、運転席シート、助手席シート、センターコンソールが取り付けられており、それらが車室内部(センターボディ内側)に露出し、内装の一部となる。シート部は、センターボディと接する部分は同一形状で、露出する運転席シート、助手席シート、センターコンソール部分について異なった形状、意匠をしたものが複数種類用意されており、自由に選択することができる。これによりシート部の一部はセンターボディの車室内部(センターボディの内側)に露出する。外観から観測できるセンターボディから露出したシート部の形状は特に限定されず、種々の形状を採ることができる。これによりシート部という一つの部品を交換することによって車体の形状、意匠を大きく変化させることができる。なお、異なるシート部を選択しても、その選択によって他の交換可能部品の選択肢に制限を与えることはなく、また、他の交換可能部品の選択の内容によってフロント部の選択肢が制限を受けるということがない設計となっている。フロント部の材質は木材、プラスチックス、セラミックス、金属などセンターボディと同様特に限定されない。
(ルーフパネル部)
ルーフパネル部はセンターボディの中央平面側に配置する。普通自動車に置き換えると車体中央の屋根部分に相当する位置に設けられる。ルーフパネル部はセンターボディの左右を囲まれた空間に上方若しくは後方から挿入する。ルーフパネル部の上面が左右に広く、下面が前後に長い形状となっている。そして、センターボディの上部の開口部は、左右部分が一段低くなっており、そこにルーフパネル部の上面が載る。センターボディの開口部の前端部の下にルーフパネル部の前に長い部分を潜り込ませるように、後方からルーフパネル部を挿入し、後の工程で、ルーフパネル部の後に長い部分にリヤボディ部が覆いかぶさる形で固定される。この構造により、完成時にはルーフパネル部は上下前後左右すべての方向に固定される。ルーフパネル部は、センターボディと接する部分は同一形状で、他の部分について異なった形状、意匠をしたものが複数種類用意されており、自由に選択することができる。特にルーフパネル部の上部に積載物を模した付属物を載せた形状、意匠のものも用意されている。一つのルーフパネル部を交換することによって、積載物の有無、積載物の種類を含めた、車体の形状、意匠を一度に変化させることができる。なお、異なるルーフパネル部を選択しても、その選択によって他の交換可能部品の選択肢に制限を与えることはなく、また、他の交換可能部品の選択の内容によってルーフパネル部の選択肢が制限を受けるということがない設計となっている。ルーフパネル部の材質は木材、プラスチックス、セラミックス、金属などセンターボディと同様特に限定されない。
(フレーム部)
フレーム部はストッパー部を内蔵する。ストッパー部は、リア部の切り込みに嵌る形状の先端を有している。ここではストッパー部の先端の形状は裾広がりの傾斜を設けている。ストッパー部はX軸方向へのスライドを可能にするノブを設ける。また、フレーム部はストッパー部をX軸方向へスライドさせるため、伸縮可能なバネを設ける。フレーム部の枠内にノブ付きのストッパー部を備え、ストッパー部の先端と反対側にはバネが設けられている。フレーム部の枠に所定の空間を設け、その所定の空間から突出するノブはX軸方向へのスライドを可能とすると共に、必要以上に伸縮しないように設計されている。このノブはロック機構を有することもでき、ストッパー部をリア部の切り込みに挿入し、リア部を係止した後、容易に外れないようにすることができる。ノブのロック機構としては、例えばフレーム部に縦長の穴を設け、この穴を通るようにノブを設け、縦長の穴の横幅よりもノブの先端が大きく、ノブの他端にネジ機構を持たせ、ノブを回しネジを締めることによりストッパー部とフレーム部とが近接し固定することができるようにする。
フレーム部はリアタイヤ部をセンターボディとフレーム部との間に固定するための土台となる。
フレーム部はセンターボディの所定の空間に後方から挿入する。フレーム部をセンターボディの所定の空間に挿入していくと、フレーム部の一端がセンターボディの凹部に嵌ることで所定の位置で止まる。この状態においては、フロント部、フロントタイヤ部、シート部が、センターボディとフレームの間に挟み込まれて固定された状態となっている。
フレーム部の材質(バネを除く)は木材、プラスチックス、セラミックス、金属などセンターボディと同様特に限定されない。
(リアタイヤ部)
リアタイヤ部はセンターボディの後方背面側に配置する。普通自動車に置き換えるとリアタイヤ部は後方のタイヤ2個に相当する位置に設けられる。リアタイヤ部はセンターボディとフレーム部との間の空間に後方から挿入する。フロントタイヤ部及びリアタイヤ部は左右の両端が下方に伸びた形状となっており、その先端にホイール及びタイヤがついている。この下方に伸びた部分の長さを変更した複数種類のリアタイヤ部及びフロントタイヤ部を用意することによって、車両の底面と地面との距離(地上高)を変化させることができる。フロントタイヤ部及びリアタイヤ部を交換することによって、左右のタイヤ、ホイールの,形状、意匠と地上高を一度に変化させることができる。なお、どのフロントタイヤ部、リアタイヤ部を選択しても、その選択によって他の交換可能部品の選択肢に制限を与えることなく、また、他の交換可能部品の選択の内容によってフロントタイヤ部、リアタイヤ部の選択肢が制限を受けるということがない設計となっている。
(リア部)
リア部はセンターボディの後方側に配置する。普通自動車に置き換えるとリア部は後方の位置に設けられる。リア部はセンターボディの上方から下方にスライドさせて係止することによって設ける。
リア部は切り込みが設けられている。リア部の切り込みの個数は少なくとも1つあればよいが、複数設けることもできる。また、切り込みを複数設けることによりセンターボディにおけるリア部の係止位置を適宜変更することができる。リア部の切り込みの深さはストッパー部の先端部の形状に嵌合する程度の深さを有しておればよく、リア部の厚みの1/4〜3/4程度が好ましい。リア部の先端の形状はストッパー部の先端部の形状と同じように、所定の傾斜が設けられていることが好ましい。リア部を下方にスライドさせたとき、ストッパー部のノブを使うことなく、ストッパー部をフレーム部内に押し込むことができるからである。
リア部の材質は木材、プラスチックス、セラミックス、金属などセンターボディと同様特に限定されない。
リア部は、センターボディ並びにルーフパネル部、フレーム部と接する部分は同一形状で、その他の部分について異なった形状、意匠をしたものが複数種類用意されており、自由に選択することができる。特に、車体後方に伸びる部分の寸法については、設計上の制約がない構造であるため、リア部の形状、意匠を変更することによって、完成時の全長を変更することも可能である。リア部という一つの部品を交換することによって外観の形状、意匠を大きく変化させることができる。なお、どのリア部を選択しても、その選択によって他の交換可能部品の選択肢に制限を与えることとなく、また、他の交換可能部品の選択の内容によって、リア部の選択肢が制限を受けるということがない設計となっている。リア部とセンターボディとが係止された状態においては、その内側に位置するリアタイヤ部、ルーフパネル部、フレーム部も係止された状態になっている。センターボディとフレーム部の位置が固定されることによって、フロント部、フロントタイヤ部、シート部等についても、完全に固定された状態となっている。
リア部をセンターボディに接続する過程において、リア部を下降させていくと斜めにカットされたリア部の先端が、同じ角度で斜めにカットされたストッパー部の先端に接する。次にリア部を下方に下げていくと、ストッパー部の先端がフレーム部内に押し込まれ、ストッパー部はフレームの前方に向かってスライドする。
さらにリア部を下方に下げていくとストッパー部の先端部がすべてフレーム部内に押し込まれた状態となる。
さらにリア部を下方に下げていくとリア部の切り込みにストッパー部の先端が挿入する。バネの反発力により、ストッパー部の先端はリア部の切り込みに挿入される。リア部の切り込みとストッパー部の先端は嵌り合う形状となっている。また、リア部の上部の前方部分がルーフパネル部に覆いかぶさった状態となるため、リア部が切り込み位置以上下降することもないため、ストッパー部とリア部との位置関係は係止された状態となる。これにより、ルーフパネル部、リアタイヤ部をセンターボディに係止することができる。
次に、ストッパー部に備えるノブを指で前方に押すことによって、フレーム部内部のバネを縮め、ストッパー部の先端がフレーム部内にすべて押し込まれる位置まで押し込む。これによりリア部の切り込みにストッパー部の先端がないため、リア部はZ軸方向にスライドすることができる。つまり、ノブを前方に移動させることによってリア部の切り込みとストッパー部の先端との嵌り合った状態を解除し、リア部を上方へ持ち上げ、リア部をセンターボディから取り外すことができる。
リア部を取り外した後、組み立てと逆の手順によって、すべての部品をセンターボディから取り外すことができる。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態に係る組立式自動車玩具について説明する。図17は、第2の実施の形態に係る組立式自動車玩具を示す概略斜視図である。ただし、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具とほぼ同様のところは説明を省略することもある。
第2の実施の形態に係る組立式自動車玩具200は、センターボディ110と、フロント部120、フロントタイヤ部130、シート部140、フレーム部150、ルーフパネル部160、リアタイヤ部170、リア部180と、を有する。フロント部120は自動車のライトに相当する形状を有するように凸部を設けている。フロントタイヤ部130及びリアタイヤ部170はタイヤのゴム状のタイヤを用いている。シート部140は平坦形状となっている。ルーフパネル部160はキャリーを載せている。リア部180は厚みを持たせている。リア部180に厚みを持たせることでリア部80の切り込み深さを大きくすることができ、フレーム部150の先端がリア部180の切り込みに嵌合し、リア部180が容易に外れない形状となっている。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態に係る組立式自動車玩具について説明する。図18乃至20は、第3の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図(1)乃至(3)である。第3の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、フレーム部及びリア部が第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具と異なる形態を示す。
第3の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、フレーム部250にノブ253付きのストッパー部251を有する。ストッパー部251の先端252はY−Z平面から凸状部材が突出している。リア部280にはストッパー部の先端252の形状に嵌合する切り込み281を設けている。
ストッパー部251のノブ253を+X軸方向に押し込めリア部280を下方に押し下げる。ストッパー部251の先端252がリア部280に接触するとノブ253を離し、さらにリア部280を押し下げる。バネの反発力によりストッパー部251の先端252がリア部280の切り込み281に嵌合し、リア部280が係止される。リア部280の係止にあたってノブ253をフレーム部250内に押し込める必要があるが、リア部280が外れ難いという利点を持つ。
<第4の実施の形態>
第4の実施の形態に係る組立式自動車玩具について説明する。図21乃至24は、第4の実施の形態に係る組立式自動車玩具の組立工程を示す概略断面図(1)乃至(4)である。第4の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、フレーム部及びリア部が第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具と異なる形態を示す。
第4の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、フレーム部350にストッパー部351を有する。ストッパー部351の先端352は上方が−X軸方向に突出する傾斜を有する。ストッパー部351はノブを有していても有していなくてもよい。また、リア部380はストッパー部の先端352の傾斜に嵌合する傾斜を複数有する。例えばリア部380の上端に傾斜を有し、中腹から下腹部にかけてストッパー部の先端352に嵌合する切り込み381を複数設けている。
この組立式自動車玩具は、リア部380取り付け前において、フレーム部350に設けたバネの押出力によりストッパー部351はフレーム部350から突出している。次に、リア部380を下方から上方に向かって(−Z軸方向から+Z軸方向に向かって)押し上げる。リア部380の上端の傾斜により、ストッパー部351はフレーム部350内に押し込まれる。リア部380を下方から上方に向かってさらに押し上げると、リア部380の切り込み381にストッパー部の先端352が嵌合する。複数の切り込み381の所望の位置までリア部380を押し上げる。これにより児童が組立式自動車玩具を使って遊ぶ際、上方から下方に向かって(+Z軸方向から−Z軸方向に向かって)リア部380が押し下げられることはない。この組立式自動車玩具を分解する際はリア部380をさらに下方から上方に向かって押し上げるとリア部380が組立式自動車玩具から引き抜くことができる。このようにストッパー部351にノブを設けなくてもリア部380の上下動及び固定が可能となる。
<その他>
第1乃至第4の実施の形態に係る組立式自動車玩具の概略のフレーム部及びストッパー部について説明する。図25は、実施の形態に係る組立式自動車玩具のスライド機構の一部を示す概略背面図である。第1の実施の形態について説明するが、第2の実施の形態乃至第4の実施の形態は同じ機構を示す。
フレーム部50の背面において、フレーム部50には穴が空けられ、その穴にストッパー部51に設けられるノブ53が挿入されている。ノブ53は必要以上にストッパー部51がフレーム部50から突出するのを防止する。ノブ53を+X軸方向に移動することでリア部80に嵌合しているストッパー部51を解除することができる。
<第5の実施の形態>
第5の実施の形態に係る組立式自動車玩具について説明する。図26は、第5の実施の形態に係る組立式自動車玩具のスライド機構の一部を示す概略断面図である。第5の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、フレーム部及びストッパー部が第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具と異なる形態を示す。
第5の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具におけるバネを磁石に置き換えたものである。フレーム部450自体、若しくは、フレーム部450の一端に磁石を取り付ける。またストッパー部451自体、若しくは、ストッパー部451の一端に磁石を取り付ける。フレーム部450、ストッパー部451には互いに向き合う面をN極同士、若しくは、S極同士の同種の磁石面とする。同種の磁石は互いに反発する性質を利用してバネと同じ効果をもたらしている。
<第6の実施の形態>
第6の実施の形態に係る組立式自動車玩具について説明する。図27は、第6の実施の形態に係る組立式自動車玩具のスライド機構の一部を示す概略断面図である。第6の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、フレーム部及びストッパー部が第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具と異なる形態を示す。
第6の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具におけるバネをゴムに置き換えたものである。フレーム部550にゴムの一端を取り付け、ストッパー部551にゴムの他端を取り付ける。ストッパー部551がフレーム部550内に深く収まったときにゴムが伸びている状態になっており、−Z軸方向にゴムが戻る状態になっているようにゴムを取り付ける。フレーム部550のゴムを取り付ける場所は特に限定されないが、開口部付近が好ましい。また、ストッパー部551のゴムを取り付ける場所も特に限定されないが、フレーム部550のゴム取り付け位置よりも+Z軸側に設ける。
<第7の実施の形態>
第7の実施の形態に係る組立式自動車玩具について説明する。図28は、第7の実施の形態に係る組立式自動車玩具の係止構造の一部を示す概略断面図である。第7の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、フレーム部及びストッパー部、リア部が第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具と異なる形態を示す。
第7の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具におけるフレーム部及びストッパー部を固定し、リア部に係止機構を備えたものである。
リア部680に第2のストッパー部681を備え、第2のストッパー部681により、フレーム部650に備える凹部に係止することができる。フレーム部650の上端は−Z軸方向に突出しており、凹部は+Z軸側が−Z軸側よりも奥まっている。第2のストッパー部681はL形状となっており、ストッパー部651と接触する側の第2のストッパー部681には傾斜が設けられている。第2のストッパー部681は一端が回転するようになっており、他端側に近い側にバネ682が取り付けられている。バネ682に代えてゴムでもよい。バネ682はリア部680側と第2のストッパー部681とに取り付けられ+X軸側に第2のストッパー部681が回動するようになっている。但し、第2のストッパー部681は所定の位置よりも回動しないように突起683を備える。
これによりリア部680を上方から下方に降ろした際(−Z軸方向)、第2のストッパー部681が外側(−X軸方向)に拡がり、さらにリア部680を下方に降ろすと、第2のストッパー部681がフレーム部650の凹部に嵌合する。これによりリア部680を簡易に係止することができる。組立式自動車玩具を分解する際、リア部680を車体から引き抜く際には、第2のストッパー部681を外側に引き抜き、フレーム部650との係止を解き、リア部680を引き上げると分解することができる。
<第8の実施の形態>
第8の実施の形態に係る組立式自動車玩具について説明する。図29は、第8の実施の形態に係る組立式自動車玩具の一部を示す概略断面図である。第8の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、リア部が第7の実施の形態に係る組立式自動車玩具と異なる形態を示す。
第8の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、リア部が第7の実施の形態に係る組立式自動車玩具と異なる形態を示す。第7の実施の形態に係るバネは収縮する作用を利用したが、第8の実施の形態に係るバネ782は伸張する作用を利用したものである。
リア部780に第2のストッパー部781を備え、第2のストッパー部781により、フレーム部750に備える凹部に係止することができる。第2のストッパー部781はL形状となっており、ストッパー部751と接触する側の第2のストッパー部781には傾斜が設けられている。第2のストッパー部781は一端が回転するようになっており、他端側に近い側にバネ782が取り付けられている。バネ782はリア部780側と第2のストッパー部781とに取り付けられ+X軸側に第2のストッパー部781が回動するようになっている。但し、第2のストッパー部781は所定の位置よりも回動しないように突起783を備える。バネ782は伸張するものを用い+Z軸方向に押し出している。
これによりリア部780を上方から下方に降ろした際(−Z軸方向)、第2のストッパー部781が外側(−X軸方向)に拡がり、さらにリア部780を下方に降ろすと、第2のストッパー部781がフレーム部750の凹部に嵌合する。これによりリア部780を簡易に係止することができる。組立式自動車玩具を分解する際、リア部780を車体から引き抜く際には、第2のストッパー部781を外側に引き抜き、フレーム部750との係止を解き、リア部780を引き上げると分解することができる。
<第9の実施の形態>
第9の実施の形態に係る組立式自動車玩具について説明する。図30は、第9の実施の形態に係る組立式自動車玩具の一部を示す概略断面図である。第9の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、リア部が第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具と異なる形態を示す。
第9の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、リア部880のスライド角度が第1の実施の形態と異なる。リア部880は、Y軸−Z軸平面にスライド機構を有するが、物理的にY軸−Z軸平面である必要はなく、リア部880がスライドし、ストッパー部851により係止できる構造であればよい。この傾斜は+X軸と+Z軸、−X軸と−Z軸の傾斜だけでなく、+X軸と−Z軸、−X軸と+Z軸の傾斜でもよい。
<第10の実施の形態>
第10の実施の形態に係る組立式自動車玩具について説明する。図31乃至図37は、第10の実施の形態に係る組立式自動車玩具の一部を示す概略断面図である。第10の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、リア部が第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具と異なる形態を示す。
第10の実施の形態に係る組立式自動車玩具は、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具に、さらにバネ付き保持部を備えたものである。リア部980は切り込み981を備える。またリア部980は所定の位置に凹部982を備える。フレーム部950はバネ955が内部に保持されたストッパー部951を備える。ストッパー部951の先端952はリア部980の切り込み981に嵌合する形態を成す。ストッパー部951はノブ953を備える。
リア部980の所定の位置に設けた凹部982に嵌るように、組立式自動車玩具の内部、例えば、フレーム部950の上部に保持部990を設ける。保持部990は第2のバネ992を内部に備え、かつ、第2のバネ992と接するように突起部991が設けられている。突起部991は第2のバネ992の伸縮により上下動するようになっている。このバネ992付き保持部990が伸縮部である。
また、上記とは逆に、リア部に第2のバネ(伸縮部)を備え、組立式自動車玩具、例えばセンターボディやフレーム部に凹部若しくは凸部を備える。リア部の第2のバネには凸状部材が備えられており、この凸状部材がセンターボディ等に備える凹部に嵌るようになっている。又は、リア部の第2のバネには凹状部材が備えられており、この凹状部材がセンターボディ等に備える凸部に嵌るようになっている。このような構成にしてもよい。
この組立式自動車玩具を組み立てる際、第1の実施の形態に係る組立式自動車玩具とほぼ同様に組み立てる。リア部980の凹部982内に保持部990の突起部991が嵌るようにリア部980をセットする。次にリア部980を−Z軸方向に押し下げる。リア部980の切り込み981が備わっている先端がストッパー部951を+X軸方向の内部に押し込む。さらにリア部980を押し下げるとストッパー部951が切り込み981に嵌合し係止される。この状態においてリア部980は+Z軸方向に引き抜かれることはない。同時に突起部991がリア部980によって押し下げられ第2のバネ992は収縮している。
次にこの組立式自動車玩具を分解する際、ノブ953を+X軸方向に移動する。ストッパー部951の先端952がリア部980の切り込み981よりも内側まで移動したとき、係止が外れ、リア部980は+Z軸方向に上がる。このとき収縮していた第2のバネ992は伸張しリア部980を+Z軸方向に押し上げる。これによってリア部980を手で押し上げなくとも第2のバネ992の力によってリア部980を本体側から取り外すことができる。このようにノブ953の移動のみによってリア部980の取り外しができるので極めて有用である。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明の組立式自動車玩具は、児童から大人までの遊戯具に利用することができる。
【符号の説明】
【0010】
10、110 センターボディ
20、120 フロント部
30、130 フロントタイヤ部
40、140 シート部
50、150、250 フレーム部
51、251 ストッパー部
52、252 ストッパー部の先端
53、253 ノブ
55 バネ
60、160 ルーフパネル部
70、170 リアタイヤ部
80、180、280 リア部
81、281 切り込み
100、200 組立式自動車玩具


【特許請求の範囲】
【請求項1】
X軸方向にスライド機構を有するストッパー部と、
Y軸−Z軸平面にスライド機構を有するリア部と、を有し、
前記リア部は、前記ストッパー部を一時固定できる係止構造を備えていることを特徴とする組立式自動車玩具。
【請求項2】
前記ストッパー部は、バネ、ゴム若しくは磁石が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の組立式自動車玩具。
【請求項3】
前記リア部のスライド機構は、レールに沿ってスライドさせることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の組立式自動車玩具。
【請求項4】
前記リア部に備える係止構造は、前記ストッパー部の先端と嵌合する形状を成していることを特徴とする請求項1乃至請求項3の少なくともいずれか一項に記載の組立式自動車玩具。
【請求項5】
前記ストッパー部は、先端に傾斜が設けられており、
前記リア部は、前記ストッパー部の先端の傾斜と同じ傾斜を少なくとも2つ備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の少なくともいずれか一項に記載の組立式自動車玩具。
【請求項6】
前記組立式自動車玩具は、さらにY軸−Z軸平面にスライド機構を有する伸縮部を有しており、
前記伸縮部は、前記リア部を除く組立式自動車玩具若しくは前記リア部に設けられ、
前記伸縮部のスライド方向と前記リア部のスライド方向とは同一方向であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の少なくともいずれか一項に記載の組立式自動車玩具。

【図5】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図28】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2012−85933(P2012−85933A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237023(P2010−237023)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(509254373)
【Fターム(参考)】