説明

組織の広範囲表面処理のためのプラズマデバイス

本開示は、内部電極および外部電極を含むプラズマデバイスを提供する。内部電極は、実質的に円筒形の管形状と、それを通して画定される開口とを有する。内部電極は、近位部を有する。外部電極は、実質的に円筒形の管形状を有する。外部電極は、内部電極の近位部の周囲で同軸上に配置される。誘電体スペーサは、内部電極と外部電極との間に配置されている実質的にトロイド状の形状を含む。内部電極および外部電極は、そこへイオン化媒体を供給するように構成されたイオン化媒体源へ連結されるように構成される。内部電極および外部電極は、プラズマデバイスにおいてイオン化媒体を着火してプラズマ流出物を形成するように構成されている電源へ連結するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、国際出願US2009/045708号(2009年5月29日出願、Moore他)を基礎とする優先権の利益を主張する。該出願は、米国仮出願第61/057,667号(2008年5月30日出願、Moore他、名称「PLASMA−BASED CHEMICAL SOURCE DEVICE AND METHOD OF USE THEREOF」)を基礎とする優先権の利益を主張する。これらの出願の全内容が、参照により本明細書に引用される。
【0002】
(技術分野)
本開示は、表面加工および材料の除去または堆積のためのプラズマデバイスおよび加工に関する。特に、本開示は、選択された含有物に特有の励起状態化学種(例えば、励起光子)と共に、プラズマデバイス内の化学反応性のプラズマ生成された化学種を生成および方向付けるための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の背景)
大気圧および大気圧に近い液体および気体等の密度の高い媒体内の放電により、適切な条件において、プラズマ形成を生じることができる。プラズマは、イオン、ラジカル、電子、励起状態(例えば、準安定)種、分子断片、光子等の大量の化学種を作成するための独自の能力を有する。プラズマ電子温度および電子密度を調節することにより、種々の内部エネルギー状態または外部運動エネルギー分散においてプラズマ化学種が生成され得る。さらに、プラズマの空間的、時間的および温度特性を調整することにより、プラズマ種および関連付けられた光子束によって照射される材料に特定の変化が生じる。プラズマは、プラズマ光子によって照射される生物学的および他の材料内の光化学および光触媒反応経路を開始するために十分なエネルギーを有する励起紫外光子を含む光子を生成することもできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プラズマは、工業的、科学的および医療的ニーズへの代替的な解決策、特に、低温での加工品の表面加工を提供するための幅広い応用可能性を有する。プラズマは、加工品へと発され、これにより、プラズマが衝突する材料の特性に複数の変化を及ぼし得る。プラズマは、高い空間的、材料選択性、および時間的制御によって材料特性の変化を実行するために適した大きな放射束(例えば、紫外線)、イオン、光子、電子および他の励起状態(例えば、準安定)種を作成する、独自の能力を有する。プラズマは、加工品の明確な上部層を除去し得るが、加工品の別の下層についてはほとんどまたは全く効果がなく、プラズマは、混合する組織領域から特定の組織を選択的に除去するために、または異なる組織タイプの隣接する器官について最小限の影響で、組織を選択的に除去するために使用され得る。
【0005】
一意の化学種のある適した応用は、特定の種類の材料のみの選択的な除去を提供するように、加工品におけるまたは加工品内の非平衡または選択的な化学反応を促進することである。かかる選択的な加工は、下層および隣接組織に対する選択性の差異をもって、低温での組織の切り取りおよび除去を可能にする、生物学的組織加工(例えば、混合または複数層組織)において、特に求められている。これは、移植手順中における、バイオフィルムの除去、脂肪および筋肉組織の混合物、表面層の創面切除、およびエポキシならびに他の非有機的材料の除去について特に有用である。
【0006】
プラズマ種は、表面材料の揮発、気体化または溶解(例えば、エッチング)による、化学的結合の破壊、表面停止性種(例えば、表面機能化)の置換または交換によって、組織表面の化学的性質を修正できる。適正な技術、材料選択および条件により、付近の異なる種類の組織に影響を及ぼさずに、ある種類の組織を完全に除去できる。プラズマ条件およびパラメータの制御(Sパラメータ、V、I、Θ等を含む)により、一組の特定の粒子の選択を可能にし、これが、ひいては、材料除去または修正のための化学的経路の選択、ならびに、所望の組織タイプの除去の選択性を可能にする。本開示は、調節された形状、種々のプラズマ原料媒体、電極および電気励起パラメータの数および位置(例えば、電圧、電流、相、周波数、パルス条件等)を含む幅広い範囲の条件において、プラズマを作成するシステムおよび方法を提供する。
【0007】
プラズマ放出を着火および維持する電気エネルギーの供給が、イオン化媒体および他のプラズマ原料と接触する実質的に導電性の電極を通じて送達される。本開示は、さらに、より高い電子温度およびより高い二次放射等のプラズマ運転の望ましい態様を改善および強化する特定の電極構造を利用する方法および装置を提供する。特に、本開示は、化学反応物質の制御された放出のための多孔質媒体を提供する。
【0008】
プラズマ条件およびパラメータの制御により、一組の特定の粒子の選択が可能になり、これは、ひいては、材料の除去または修正、ならびに、所望の組織タイプの除去の選択性のための、化学的経路の選択を可能にする。本開示は、さらに、大気圧においてまたは大気圧付近で運転するプラズマを生成するためのシステムおよび方法を提供する。プラズマは、他のプラズマ種と連携して材料表面における反応を促進する電子を含む。材料表面へ送達される電子は、以降の反応における揮発を可能にする、結合の切断を含む種々の加工を開始できる。電子により促進された反応は、関連付けられる束と相乗的に作用し、それのみで作用している反応のいずれよりも大きい材料除去率を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一実施形態において、プラズマデバイスは、内部電極および外部電極を含む。内部電極は、実質的に円筒形の管形状を有し、内部電極を通って画定される開口を有する。内部電極は、近位部を有する。外部電極は、実質的に円筒形の管形状を有する。外部電極は、内部電極の近位部の周囲で同軸上に配置される。誘電体スペーサは、内部電極と外部電極との間に配置される実質的にトロイドの形状を含む。内部電極および外部電極は、そこへイオン化媒体を供給するように構成されるイオン化媒体源と連結するように構成される。内部電極および外部電極は、プラズマデバイスにおいてイオン化媒体を着火して、プラズマ流出物を形成するように構成される電源に連結するように構成される。
【0010】
プラズマデバイスは、多孔質部材をさらに含み得る。多孔質部材は、内部電極の遠位端において内部電極と連結される。多孔質部材は、導電性多孔質材料から形成され、広範囲のプラズマ流出物を生成するために、導電性多孔質材料を通るプラズマ流出物を拡散するように構成される。外部電極は、内部電極の一部の周囲のみで配置され得る。
【0011】
本開示のさらに別の実施形態において、イオン化媒体を受け取るように構成されたプラズマデバイスは、誘電体筐体と、第1の電極および第2の電極を含む。誘電体筐体は、実質的に円筒形の管形状を有し、それを通って画定される開口を有する。第1の電極および第2の電極は、誘電体筐体の開口内に配置され、所定の距離によって分離される。第2の電極は、導電性多孔質材料から形成され、広範囲プラズマ流出物を有するプラズマを形成するイオン化媒体を着火するように構成される。
【0012】
第1の電極は、導電性金属から形成される実質的に円筒形のロッドであり得、誘電体筐体内で同軸上に配置され得る。プラズマデバイスは、第1の電極と第2の電極との間に配置された電極スペーサをさらに含み得る。電極スペーサは、第1の電極を誘電体筐体へ固定するように構成される。電極スペーサは、そこを通る第1の電極の挿入のために適合される中央開口を含む。電極スペーサは、中央開口の周囲で放射状に配置されるイオン化媒体の流量のための少なくとも1つの流動開口を含み得る。第1の電極は、少なくともその一部を覆う絶縁層を含む。絶縁層は、誘電体筐体と一体的に形成された絶縁層、および第1の電極上に堆積された誘電体コーティングから形成された絶縁層の少なくとも1つであり得る。第1の電極は、導電性多孔質材料から形成され得る。プラズマデバイスは、第1の電極と第2の電極との間に配置される誘電体スペーサを含み得る。誘電体スペーサは、多孔質誘電体材料から形成され得る。
【0013】
本開示のさらに別の実施形態において、プラズマデバイスは、誘電体スペーサと、第1の電極および第2の電極とを含む。誘電体スペーサは、実質的にディスク様の形状を含み、かつ、そこへイオン化媒体を供給するように構成されるイオン化媒体源と結合するように構成される。誘電体スペーサは、イオン化媒体を拡散するように構成される多孔質誘電体材料から形成される。第1の電極および第2の電極は、誘電体スペーサ内に配置される。第1の電極および第2の電極は、プラズマデバイスにおいてイオン化媒体を着火して、プラズマ流出物を形成するように構成される電源に連結するように構成される。誘電体スペーサは、誘電体スペーサを通るイオン化媒体の流路を提供するように、少なくとも1つの開口を含み得る。第1の電極および第2の電極は、導電性金属から形成され、互に対して平行構成であり、誘電体スペーサの中心から等距離に配置され得る実質的に円筒形のロッドであり得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本特許の出願には、カラーで示される少なくとも1つの図を含む。カラーの図を有する本特許の複製は、要請に応じ、必要な料金を支払った上で、特許商標局によって提供される。本明細書に組みこまれ、かつ、本明細書の一部を成す添付の図面は、本開示の例示的な実施形態を示し、上記に示される開示の一般的な記載および以下に記載される実施形態の詳細な説明と共に、本開示の原則を説明するために役立つ。
【図1】図1は、本開示に従うプラズマシステムの概略図である、
【図2A】図2Aは、本開示に従うプラズマデバイスの斜視断面図である。
【図2B】図2B〜2Dは、図2Aのプラズマデバイスの側面断面図である。
【図2C】図2B〜2Dは、図2Aのプラズマデバイスの側面断面図である。
【図2D】図2B〜2Dは、図2Aのプラズマデバイスの側面断面図である。
【図3】図3は、図2Aのプラズマデバイスの側面断面図である。
【図4】図4は、本開示に従う図2Aのプラズマデバイスの前面断面図である。
【図5】図5は、本開示に従うプラズマデバイスの拡大断面図である。
【図6】図6は、本開示の一実施形態に従うプラズマデバイスの拡大断面図である。
【図7】図7は、本開示に従う図2Aのプラズマデバイスの前面断面図である。
【図8】図8は、本開示に従うプラズマデバイスの斜視断面図である。
【図9】図9は、本開示に従うプラズマデバイスの斜視断面図である。
【図10】図10は、本開示に従うプラズマデバイスの斜視断面図である。
【図11A】図11Aは、本開示に従うプラズマデバイスの斜視断面図である。
【図11B】図11Bは、本開示に従う図11Aのプラズマデバイスの上面図である。
【図11C】図11Cは、本開示に従う図11Bのプラズマデバイスの上面図である。
【図12A】図12Aは、本開示に従うプラズマデバイスの斜視断面図である。
【図12B】図12Bは、本開示に従う図12Aのプラズマデバイスの上面図である。
【図13】図13は、本開示に従うプラズマデバイスの斜視断面図である。
【図14】図14は、本開示の一実施形態に従うプラズマシステムの概略図である。
【図15】図15は、本開示に従うプラズマデバイスの側面断面図である。
【図16】図16は、本開示に従うプラズマデバイスの拡大側面図である。
【図17A】図17Aおよび17Bは、本開示に従う電子放射に関連するプロットである。
【図17B】図17Aおよび17Bは、本開示に従う電子放射に関連するプロットである。
【図18A】図18A、18B、および18Cは、本開示に従うプラズマデバイスのいくつかの組織効果を示すチャートを示す。
【図18B】図18A、18B、および18Cは、本開示に従うプラズマデバイスのいくつかの組織効果を示すチャートを示す。
【図18C】図18A、18B、および18Cは、本開示に従うプラズマデバイスのいくつかの組織効果を示すチャートを示す。
【図19】図19は、本開示に従うプラズマ組織処理の方法のフローチャート図である。
【図20】図20は、本開示に従うプラズマ組織処理の別の方法のフローチャート図である。
【図21】図21は、本開示に従うプラズマ放出のグレイスケール写真を示す。
【図22】図22は、本開示に従う別のプラズマ放出のグレイスケール写真を示す。
【図23】図23は、本開示に従う図21のプラズマ放出のカラー写真を示す。
【図24】図24は、本開示に従う図22のプラズマ放出のカラー写真を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
プラズマは、適切なジェネレータ、電極、およびアンテナを使用して、無線周波数(「RF」、約0.1MHz〜約100MHz)およびマイクロ波(「MW」、約0.1GHz〜約100GHz)帯を含む、約0.1ヘルツ(Hz)〜約100ギガヘルツ(GHz)の周波数で、直流(DC)電力または交流電流(AC)電力のどちらかとして送達される電気エネルギーを使用して生成される。励起周波数、加工品、および回路へ電気エネルギーを送達するために使用される電子回路の選択は、プラズマの多くの特性および要件に影響する。動作電圧、周波数および電流レベル(ならびに相)の選択は、電子温度および電子密度に影響を与えるため、プラズマ化学的生成、送達システムのパフォーマンスおよび電気励起回路の設計は相互に関連する。さらに、電気励起およびプラズマデバイスハードウェアの選択は、所与のプラズマシステムが、ホストプラズマの気体または液体媒体への新たな含有物の導入に対して、どのように動的に応答するかを決定する。動的な整合ネットワーク等の対応する電気駆動の動的な調整または電圧、電流、または励起周波数に対する調整は、電子回路からプラズマへの制御された電力送達を維持するように使用し得る。
【0016】
最初に図1を参照すると、プラズマシステム10が開示される。システム10は、電源14と連結されるプラズマデバイス12、イオン化媒体源16および前駆体源18を含む。電源14は、電力または整合インピーダンスをプラズマデバイス12へ供給するためのいずれかの適した構成要素を含む。特に、電源14は、いずれかの高周波数ジェネレータ、またはプラズマを生成するためにイオン化媒体を着火するために電力を生じさせることができる他の適した電源であり得る。プラズマデバイス12は、組織へのプラズマの印加のための電気外科的ペンとして利用され得、電源14は、約0.1MHz〜約2,450MHz、別の実施形態では約1MHz〜約13.56MHzである周波数において、デバイス12に電力を供給するように適合された電気外科的ジェネレータであり得る。プラズマは、さらに、連続またはパルス直流電流(DC)電気エネルギーを使用することにより、着火され得る。
【0017】
前駆体源18は、デバイス12へのその導入前に、前駆体原料をエアゾール化するように構成されるバブラーまたは噴霧器であり得る。前駆体源18は、微小液滴または約1フェムトリットル〜約1ナノリットルの容量の前駆体原料の所定の微細な液滴量を生成できるインジェクタシステムであり得る。前駆体源18は、さらに、微小流体デバイス、圧電ポンプ、または超音波噴霧器を含み得る。
【0018】
システム10は、デバイス12を通る加工品「W」(例えば、組織)へのプラズマの流れを提供する。イオン化媒体および前駆体原料を含むプラズマ原料は、プラズマデバイス12へ、それぞれ、イオン化媒体源16および前駆体源18によって供給される。運転中に、前駆体原料およびイオン化媒体は、プラズマデバイス12へ提供され、プラズマ原料は、特定の励起種および準安定原子から、加工品「W」内またはその表面において所望の化学反応を促進するために内部エネルギーを送達するイオン、ラジカル、光子を含有するプラズマ流出物を形成するように着火される。原料は、図1に示されるように、また以下により詳細に記載されるように、プラズマ流出物の着火点の上流またはその中ほどの位置から(例えば、着火点において)混合され得る。
【0019】
イオン化媒体源16は、プラズマデバイス12へイオン化原料を提供する。イオン化媒体源16は、プラズマデバイス12と連結され、貯蔵タンクおよびポンプを含み得る(明示的に図示せず)。イオン化媒体は、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、クセノン、ラドン、二酸化炭素、窒素、水素、酸素およびそれらの混合物等の液体または気体、あるいは液体であり得る。これらおよび他の気体は、最初、印加時に気体化される液体の形態であり得る。
【0020】
前駆体源18は、プラズマデバイス12へ前駆体原料を提供する。前駆体原料は、固体、気体または液体の形態のいずれかであり得、固体、液体(例えば、粒子または液滴)、気体、およびその組み合わせ等のいずれかの状態のイオン化媒体と混合され得る。前駆体源18は、前駆体原料が液体である場合に、イオン化媒体と混合する前に気体状態に加熱できるように、ヒーターを含み得る。
一実施形態では、前駆体は、電源14からの電気エネルギーによって着火される場合、またはイオン化媒体16から形成される粒子(電子、光子、または制限されたおよび選択的な化学反応性の他のエネルギー伝達種)との衝突を実行する場合に、イオン、電子、励起状態(例えば、準安定)種、分子断片(例えば、ラジカル)等の、反応種を形成可能ないずれかの化学種であり得る。特に、適合される前駆体は、ハロゲン化アシル、アルコール、アルデヒド、アルカン、アルケン、アミド、アミン、ブチル、石炭酸、シアン酸塩、イソシアン酸塩、エステル、エーテル、エチル、ハロゲン化合物、ハロアルカン、ヒドロキシル、ケトン、メチル、硝酸塩、ニトロ、ニトリル、亜硝酸塩、ニトロソ、過酸化物、ヒドロペルオキシド、酸素、水素、窒素、およびその組み合わせ等の種々の反応性官能基を含み得る。実施形態において、化学的前駆体は、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、四フッ化炭素等、過酸化炭素、アセトン過酸化物、ベンゾイル過酸化物等のハロゲン化アルキル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等の過酸化物、プロピレングリコール等のアルコール、NaOH、KOH、アミン、アルキル、アルケン等のアルカリであり得る。かかる化学的前駆体は、実質的に純粋、混合された、または溶解可能な形態で適用され得る。
【0021】
前駆体およびそれらの官能基は、加工品「W」の表面種(例えば、分子)と反応するように、表面へ送達され得る。言い換えると、官能基は、加工品「W」の既存の表面終端を修正または取り替えるために使用され得る。官能基は、それらの高い反応性およびプラズマによって付与される反応性のために、表面種と容易に反応する。さらに、官能基は、加工品へプラズマ分量を送達する前にも、プラズマ分量内で反応される。
【0022】
プラズマ内で生成されるいくつかの官能基は、以降、表面上に堆積を形成する材料を合成するために、原位置で反応できる。この堆積は、細菌を刺激し、癒合(healing)、殺菌するため、および親水性または流体特性を増加させるために使用され得る。さらに、特定の官能基の堆積は、表面を結合するために、または表面の結合を刺激するために、または物理的保護層として、所定の気体/液体拡散(例えば、気体透過を可能にするが液体交換をさせない)を実現するために、表面の封じ込めを可能にし得る。
【0023】
前駆体源18およびイオン化媒体源16は、それぞれ、管類13aおよび13bを介してプラズマデバイス12と連結され得る。管類13aおよび13bは、その近位端においてデバイス12へイオン化媒体および前駆体原料の混合物を送達するために、管類13cへ組み合わせられ得る。これにより、プラズマ原料、例えば、前駆体原料およびイオン化気体が、その内部の混合物の着火前に、同時にプラズマデバイス12へ送達されることを可能にする。
【0024】
別の実施形態では、イオン化媒体源16および前駆体源18は、原料の混合が着火点から上流のプラズマデバイス12内で生じるように、それぞれ、例えば、第1の接続31および第2の接続29の別々の接続において、管類13aおよび13bを介してプラズマデバイス12と連結され得る。言い換えると、プラズマ原料は、着火点の近位で混合され、これは、加工品「W」上の各特定の表面処理のプラズマ流出物種の所望の混合を生じさせるためのプラズマ原料の着火前の、それぞれの源16および18とラズマデバイス12との間のいずれかの点であり得る。
【0025】
さらなる実施形態において、プラズマ原料は、例えば、着火点においてまたはプラズマ流出物の下流で、プラズマへ直接、流れの途中で混合され得る。特に、第1および第2の接続31、29は、前駆体原料およびイオン化媒体が混合時と同時に着火されるように、着火点においてデバイス12と連結され得る(図1)。さらに、前駆体原料が着火点において混合される間、着火点の近位でデバイス12へイオン化媒体が供給され得ることが考えられる。
【0026】
さらなる例示的な実施形態において、イオン化媒体は、非混合状態で着火され得、前駆体は、着火されたプラズマに直接混合され得る。混合前に、プラズマ原料は、個別に着火され得る。プラズマ原料は、プラズマ原料の反応に役立ち、プラズマ流出物を生じさせる、デバイス12を通る媒体の流れを生成するために、所定の圧力で供給される。本開示に従うプラズマは、通常の大気条件において、大気圧力でまたは大気圧力付近で生成される。
【0027】
図1−3を参照すると、デバイス12は、外部電極23内の同軸上に配置された内部電極22を含む。図2Aに示されるように、外部電極23は、その中に画定される開口25(図3)を有する実質的に円筒形の管形状を有する。内部電極22は、実質的に円筒形形状(例えば、ロッド形状)を有する。電極22および23は、金属および金属セラミック合成物等のプラズマの着火に適した導電性材料から形成され得る。一実施形態では、電極22および23は、その上に配置される自然酸化物または窒化化合物を含む導電性金属から形成され得る。
【0028】
デバイス12は、さらに、内部電極22と外部電極23との間に配置された電極スペーサ27を含む。電極スペーサ27は、内部電極22と外部電極23との間の同軸構成を提供するために、内部電極22と外部電極23との間のいずれかの点に配置され得る。電極スペーサ27は、それを通した内部電極22の挿入のために適合された中央開口40と、デバイス12を通るイオン化媒体および前駆体の流れを可能にするように、中央開口40の周囲で放射状に配置される1つ以上の流動開口42とを含む。電極スペーサ27は、外部電極23内に内部電極22を固定するように、電極22および23に摩擦的に嵌め込まれ得る。別の実施形態では、電極スペーサ27は、内部電極22上に摺動可能に配置される。例示的な一実施形態において、電極スペーサ27は、内部電極22と外部電極23との間の静電結合を提供するように、セラミック等の誘電体材料から形成され得る。
【0029】
図2Bに示されるように、内部電極22の遠位端は、外部電極23の遠位端を過ぎて延在し得る。別の実施形態では、図2Cおよび2Dに示されるように、内部電極22は、外部電極23によって完全に包囲され得る。特に、内部電極22の遠位端は、外部電極23の遠位端と同一平面であり得る(図2C)。さらなる実施形態において、内部電極22は、外部電極23内に後退され得る。(例えば、内部電極22の遠位端は、図2Dに示されるように開口25内にある)。
【0030】
外部電極23に対する内部電極22の延在距離は、電極22および23の間の所望の空間的関係を実現するように調整され得る。一実施形態では、電極スペーサ27は外部電極23に固定されるが、内部電極22上を摺動可能に配置される。言い換えると、内部電極22は、開口40を通って移動し得る。これにより、外部電極23および電極スペーサ27を、内部電極22に沿って縦方向に移動可能にすることができ、それによって、内部電極22の遠位端の露出を制御する。別の実施形態では、内部電極22および外部電極23は、内部電極22の露出距離の調整を可能にする他の固定機構(例えば、クランプ)を使用して同軸構成で固定され得る。
【0031】
電極22および23のうちの1つは活性電極であり得、他の電極は、RFエネルギー結合において促進するために中立または戻り電極であり得る。電極22および23のそれぞれは、電源14からのエネルギーがデバイス12を通るプラズマ原料を着火するように使用できるように、プラズマ生成および内部電極22に近い電子シース形成を促進する電源14へ連結される。特に、デバイス12を通るイオン化媒体および前駆体は、開口25を通って流れる(例えば、電極スペーサ27を通って、および内部電極22と外部電極23との間)。内部電極22は、さらに、イオン化媒体および前駆体の流れを促進するように、それを通る1つ以上の開口を含み得る(明示的に図示せず)。電極22および23が励起されると、プラズマ原料は、着火され、デバイス12の遠位端から加工品「W」へ放射されるプラズマ流出物を形成する。
【0032】
図3に示されるように、内部電極22は、内部電極22のうちの少なくとも一部を覆うコーティング24を含み、露出した内部電極22の遠位部27を絶縁していないままで残す(例えば、絶縁されていないまたはコーティングされていない)。別の実施形態では、コーティング24は、図4−7および16について以下により詳細に記載されるように、外部電極23の上に配置され得る。
【0033】
コーティング24は、内部導体(例えば、原子層堆積)方向へのフィルムとして、または誘電体スリーブまたは層として堆積される絶縁または半導電性材料から形成され得る。例示的な一実施形態において、絶縁カバー24は、自然金属酸化物であり得る。コーティング24は、遠位部27に対するプラズマ作用を制限し、励起電子シース層33を有するプラズマ流出物31の生成を提供する。シース層33は、図16−24について以下により詳細に記載されるように、加工品「W」の表面における揮発および/または化学的結合の修正を促進するために、加工品「W」に対するシース層33の接触に適した、約1〜約10mmの到達距離「d」を有する。
【0034】
さらに、コーティング24は、内部電極22と外部電極23との間の静電結合を提供する。生成された容量回路要素構造は、プラズマ流出物からイオンおよび他の種を引き付ける、内部電極22の表面における正味の負バイアス電位を提供する。これらの種は、次いで、コーティング24を衝突させ、シース層33を生成する電子を放出する。
【0035】
電極22および23の材料によって、特に、コーティング24によって、部分的に、シース層33が生成される。イオンおよび/または光子衝撃に応答する高い二次電子放射特性γを有する材料は、このタスクに適している。かかる材料は、絶縁体および/または半導体を含む。これらの材料は、比較的高いγを有し、ここで、γは、入射衝撃粒子毎に放射された電子の数を表す。このため、金属は、概して低いγ(例えば、0.1未満)を有し、金属酸化物等の絶縁および半導体材料は、約1〜約10の高いγを有し、いくつかの絶縁体は20の値を超える。このため、コーティング24は、プラズマを内部電極22の遠位端へ制限するだけでなく、二次放射された電子の源として作用する。
【0036】
二次電子放射γは、式(1)によって表され得る。
(1)γ=Γsecondary/Γion
式(1)において、γは二次電子放射収率または係数、Γsecondaryは、電子束であり、Γionはイオン束である。二次放射は、イオン衝撃衝突が二次電子放射を誘発するために十分なエネルギーを有する場合に、コーティング24上へのプラズマ種(イオン)の衝撃によって生じ、このためγモード放出を生じさせる。概して、放出は、気体内(αモード放出)よりも、電極表面において優先的に生じる(つまりγ>1)場合、γモードであると言われる。言い換えると、コーティング24と衝突するイオン毎に、所定の数の二次電子が放射される。このため、γは、Γsecondary(例えば、電子束)とΓion(例えば、イオン束)との割合として考えられ得る。
【0037】
コーティング24の表面とのこれらのイオン衝突は、ひいては、二次電子放射がγ放出を生成するために十分なエネルギーを提供する。γ放出を生じさせるコーティング24等のコーティング材料の能力は、いくつかのパラメータによって異なり、上記のように、高いγを有する材料の選択について、最も影響を受ける。この特性により、コーティング24は、二次放射される電子の源として、または選択された化学反応経路を強化するための触媒材料として作用することが可能になる。
【0038】
時間と共に、コーティング24は薄くなり、プラズマ運転中に除去され得る。二次放射された電子源を連続的に提供するコーティング24を維持するように、コーティング24は、プラズマ運転中に連続的に補給され得る。これは、内部電極22および外部電極23上に自然コーティング24を再形成する種を追加することにより行われ得る。一実施形態では、前駆体源18は、酸化物または窒化物コーティングを補給するために、デバイス12へ酸素または窒素の気体を提供し得る。
【0039】
シース層33の生成は、さらに、イオン化媒体および前駆体の供給によって制御される。内部電極22の表面から二次放射中に放出される励起電子に対して、比較的透明であるイオン化媒体および前駆体が選択される。上述のように、プラズマは、大気圧力で生成される。かかる圧力における増加したエントロピーのため、生成された電子は、比較的短期間に、シース層33を形成するスペースにおいて、多数の衝突を受ける。
【0040】
シース層33の厚さは、式(2)で表される。
(2)厚さ=1/Nσ
式(2)において、Nは散乱中心の数であり、散乱中心は、イオン化媒体、前駆体および大気気体の分子であり得る。このため、Nは媒体密度を定義する。変数σは散乱中心の平均粒子断面である。シース層33の厚さはNとσとの積に反比例する。このため、Nおよびσの減少により、より厚いシース層33が提供される。より低いσが、水素およびヘリウム等の小さい断面を有する分子を持つ特定のイオン化媒体化合物を使用して提供され得る。変数Nは、気体密度を低減するためにイオン化媒体を加熱し、プラズマ反応を維持するために必要な最低量に、提供される媒体量を制限することで、小さくし得る。
【0041】
本開示は、さらに、到達距離「d」を有する励起電子シース層を有するプラズマ流出物を生成するためのシステムおよび方法に関する。シース層33は、開示された電極構造、特定の気体種、電極材料、適正な励起条件、および他の媒体パラメータの組み合わせによって生成される。mmサイズの距離の励起電子の伝播は、表面上の化学的結合の修正および表面化合物の揮発等の種々の表面における実用的な応用を提供する。
【0042】
別の実施形態では、図4−6に示されるように、コーティング24は、内部電極22の外部表面上および外部電極23の内部表面上に配置される。言い換えると、開口25に面する内部電極22および外部電極23の表面は、コーティング24を含む。一実施形態では、コーティング24は、内部電極22および外部電極23の全体表面を覆い得る(例えば、それぞれ、その外部および内部表面)。別の実施形態では、コーティング24は、遠位、近位またはその中間部等の電極22および23の一部のみを覆い得る(例えば、図3は、コーティングされていない遠位部27を示す)。
【0043】
コーティング24は、自然酸化物、または内部電極および外部電極が形成される金属の自然窒化物であり得る、あるいは堆積された層またはイオン注入によって形成される層であり得る。例示的な一実施形態において、内部電極22および外部電極23は、アルミニウム合金から形成され、コーティング24は、アルミニウム酸化物(Al)またはアルミニウム窒化物(AlN)である。別の例示的な実施形態において、内部電極22および外部電極23はチタニウム合金から形成され、コーティング24は、チタニウム酸化物(TiO)またはチタニウム窒化物(TiN)である。
【0044】
内部電極22および外部電極23、およびコーティング24は、さらに、異種システムとして構成され得る。内部電極22および外部電極23は、いずれかの適した電極基板材料(例えば、導電性金属または半導体)から形成され得、コーティング24は、種々のコーティング加工によってその上に配置され得る。コーティング24は、酸化環境への露出、陽極酸化、電気化学的加工、イオン注入、または堆積(例えば、スパッタリング、化学蒸着堆積、原子層堆積等)によって内部電極22および外部電極23上に形成され得る。
【0045】
別の実施形態では、電極22および23上のコーティング24は各電極上において異なり、別々の目的に役立ち得る。あるコーティング24(例えば、電極22上)が、増加した二次電子放射を促進するように選択でき、一方で、他の電極(例えば、電極23)上のコーティング24が、特定の化学反応(例えば、触媒として作用する)を促進するように選択できる。
【0046】
図5および6に示されるように、コーティング24は、さらに複数のナノ構造孔60を含み得、これは、所定の(例えば、非方向性)形態(図5)またはランダム構成で配置され得る(図6)。孔60は、上記のコーティング加工中に形成され得る。例示的な一実施形態において、孔60は、その中に配置される1つ以上の種類の前駆体原料62を含むように処理され得る。これにより、前駆体源18の代用として、または前駆体源18と共にプラズマ流出物へ直接、前駆体原料62を供給することを可能にする。前駆体原料62は、前駆体源18に関して上記に記載される前駆体であり得る。一実施形態では、前駆体原料62は、前駆体源18から供給された前駆体原料とプラズマとの間の化学反応の開始に適した触媒であり得る。
【0047】
図7は、外部電極43内で同軸上に配置された内部電極42を有するプラズマデバイス41の側面断面図を示す。外部電極43は、その中に画定された開口45を有する実質的に円筒形の管形状を有する。内部電極42は、実質的に円筒形形状を有し、外部電極43によって完全に包囲され得るか、または外部電極43の遠位端を過ぎて延在し得る。
【0048】
デバイス41は、さらに、電極スペーサ27と同様に、内部電極42と外部電極43との間に配置された電極スペーサ(明示的には図示せず)を含む。電極スペーサは、内部電極42と外部電極43との間の同軸構成を提供するように、内部電極42と外部電極43との間のいずれかの点に配置され得る。電極スペーサは、外部電極43内に内部電極42を固定するように、電極42および43に摩擦的に嵌め込まれ得る。例示的な実施形態において、電極スペーサは、適合される内部電極42と外部電極43との間の静電結合を提供するように、セラミック等の誘電体材料から形成され得る。
【0049】
内部電極42および外部電極43のそれぞれは、複数の形状構成を含み得る。一実施形態では、図7に示されるように、内部電極42および外部電極43は、その表面に配置される複数の溝55を含む。溝55は、内部電極42および外部電極43に沿って局所電場を強化する。溝55は、さらに、同様の機能的な目的のためにコーティング24と実質的に同様である、溝コーティング50によって覆われ得る。溝55は、内部電極42の外部表面上および外部電極43の内部表面上に配置される。内部電極42および外部電極43およびコーティング50は、内部電極22および外部電極23に対して上述される材料から形成され得る。一実施形態では、溝コーティング50は、コーティング24、すなわち、アルミニウム、マグネシウム、またはチタニウム金属、およびその酸化物または窒化物の組み合わせと実質的に同様の材料から形成され得る。
【0050】
溝55は、内部電極42および外部電極43によって画定された縦軸と平行に配置され得る。別の実施形態では、溝45は、内部電極42および外部電極43上で、らせん構成(例えば、らせん状の溝付きの)で配置され得る。内部電極43は、さらに、開口45への追加の気体流量を可能にするために、1つ以上の側面ベント49を含み得る。
【0051】
本開示は、広範囲の組織のプラズマ処理に適した種々のプラズマデバイス実施形態および構成を提供する。利用される活性および戻り電極の両方の付近におけるプラズマ原料の均一な拡散が、開示される実施形態に共通している。一実施形態では、プラズマ条件は、プラズマデバイス12内を層形態で流れるプラズマ媒体を提供する。
【0052】
図8は、それを通って画定された開口125を有する実質的に円筒形の管形状を有する内部電極122を含むプラズマデバイス112を示す。内部電極122は、遠位端126と、イオン化媒体源16および前駆体源18に連結される近位端124とを有する(図1)。内部電極122は、さらに、遠位端126において多孔質部材128へ連結される。多孔質部材128は、広範囲のプラズマ流出物129を生成させるために、内部電極122を通過するプラズマを拡散する。内部電極122は、10cm以下の内部直径aを有し得る。多孔質部材128は、焼結されたまたは金属ガラス、セラミックメッシュ、および気体の拡散に適した他の多孔質材料から形成され得る。多孔質部材128は、約0.1〜約1.0cmの厚さbを有し得る。
【0053】
プラズマデバイス112は、さらに、内部電極122の直径より大きい直径を有する実質的に円筒形筒状または環状形状を有する外部電極123を含む。は、縦軸AAの周囲で同心円状に配置される。外部電極123は、内部電極122よりも短い長さを有し、内部電極122の周囲で同軸上に配置される。特に、外部電極123は、内部電極122および多孔質部材128の遠位部130を包囲する。
【0054】
電極122および123は、金属および金属セラミック合成物等のプラズマの着火に適した電気的に導電性または半導体の材料から形成され得る。一実施形態では、電極122および123は、その上に配置される自然酸化物または窒化化合物を含む導電性金属から形成され得る。
【0055】
プラズマデバイス112は、さらに、平円盤状またはトロイド状の形状を有する誘電体スペーサ132を含む。誘電体スペーサ132は、そこを通る内部電極122の挿入のために適合されるその中心を通る開口134を含む。誘電体スペーサ132は、内部電極122と外部電極123との間に配置される。一実施形態では、誘電体スペーサ132は、外部電極123内に内部電極122を固定するように、電極122および123に摩擦的に嵌め込まれ得る。誘電体スペーサは、約0.1〜約1.0cm(例えば、ゲージ)の厚さcを有し得る。例示的な一実施形態において、電極スペーサ132は、内部電極122と外部電極123との間の静電結合を提供するように、薄いセラミック等の誘電体材料から形成され得る。
【0056】
電極122および123のうちの1つは、活性電極であり得、他の電極は、RFエネルギー結合を促進するために、中立または戻り電極であり得る。電極122および123のそれぞれは、電源14からのエネルギーが、デバイス112(例えば、開口125を通る)を通って流れる原料127内のプラズマを着火および維持するように使用できるように、プラズマ生成を促進する電源14に連結される。
【0057】
図9は、約0.1cm〜約1cmであり得る、所定の距離dによって分離される第1の電極222および第2の電極223を包囲する筐体211を含む、プラズマデバイス212の別の例示的な実施形態を示す。第1の電極222は、供給されるプラズマ原料に対して、第2の電極223の近位にある。筐体211は、それを通って画定された開口225を有する実質的に円筒形の管形状を有する。筐体211は、第1の電極222および第2の電極223を絶縁する誘電体材料から形成される。筐体211は、10cm以下の内部直径eを有し得る。
【0058】
プラズマデバイス212は、遠位端226と、イオン化媒体源16および前駆体源18と連結される近位端224とを含む。第1の電極222および第2の電極223は、そこを通るプラズマ原料228の流量を可能にするために、金属、金属セラミックおよび半導体合成物メッシュ、多孔質の焼結された固体等の導電性多孔質材料から形成される。第1の電極222および第2の電極223は、拡散された広範囲のプラズマ流出物229を生成するように、筐体211を通って流れるプラズマを拡散させる。
【0059】
電極222および223のうちの1つは、活性電極であり得、もう一方は、RFエネルギー結合において促進するために、中立または戻り電極であり得る。電極222および223のそれぞれは、電源14からのエネルギーがデバイス212を通って流れるプラズマ原料を着火するように使用され得るように、プラズマ生成を促進する電源14へ連結される。電極222および223は、所定の距離によって分離され、プラズマ流出物229および筐体211を通して静電結合または誘導結合される。特に、デバイス212を通るイオン化媒体および前駆体は、チャンバ付きの開口225を通って流れる。エネルギーが電極222および223に印加される際に、プラズマ原料は、プラズマ流出物229を形成するために着火される。
【0060】
図10は、第1の電極322および第2の電極323を包囲する筐体311を含むプラズマデバイス312の別の例示的な実施形態を示す。筐体311は、それを通って画定されたチャンバ付きの開口325を有する実質的に円筒形の管形状を有する。筐体311は、第1の電極322および第2の電極323を絶縁する誘電体材料から形成される。筐体311は、10cm以下の内部直径fを有し得る。
【0061】
プラズマデバイス312は、遠位端326と、イオン化媒体源16および前駆体源18と連結される近位端324とを含む。第1の電極322は、筐体311内で同軸上に配置され得る、導電性金属(例えば、アルミニウム合金)または半導電性材料から形成される円筒形ロッドであり得る。
【0062】
プラズマデバイス312は、さらに、第1の電極322と筐体311との間に配置された電極スペーサ327を含む。電極スペーサ327は、電極スペーサ27と実質的に同様であり、そこを通る内部電極322の挿入のために適合された中央開口340と、デバイス312を通るプラズマ原料328(例えば、イオン化媒体および前駆体)の流量を可能にするために、中央開口の周囲で放射状に配置される1つ以上の流動開口342を含み得る。電極スペーサ327は、筐体311内に第1の電極22を固定するために、筐体311および第1の電極322に摩擦的に嵌め込まれ得る。例示的な一実施形態において、電極スペーサ327は、セラミック等の誘電体材料から形成され得る。別の実施形態では、電極スペーサ327は、筐体311と一体的に形成され得る。
【0063】
第1の電極322は、さらに、筐体311および電極スペーサ327と一体的に形成され得る絶縁層343を含む。別の例示的な実施形態において、層343は、スパッタリング、化学蒸着(例えば、原子層堆積、蒸発、電気化学的方法、またはイオン注入)を含むがこれに制限されない加工により、内部導体上へのフィルムとして堆積される誘電体材料として、または内部導体上に成長される誘電体材料から形成され得る。絶縁層343は、さらに、第1の電極332がアルミニウムおよびチタニウム等の適した合金から形成される場合に、自然金属酸化物または窒化物であり得る。特に、第1の電極322はアルミニウム合金から形成され得、層342は、アルミニウム酸化物(Al)またはアルミニウム窒化物(AlN)であり得る。別の例示的な実施形態において、第1の電極322は、チタニウム合金から形成され得、層342は、チタニウム酸化物(TiO)またはチタニウム窒化物(TiN)であり得る。
【0064】
第2の電極323は、そこを通るプラズマ原料328の流れを可能にするために、金属および金属セラミック合成物メッシュ、多孔質の焼結された固体等の導電性または半導電性多孔質材料から形成される。第2の電極323は、さらに、広範囲のプラズマ流出物329を生成するために、筐体311を通るプラズマを拡散させる。
【0065】
電極322および323のうちの1つは、活性電極であり得、他の電極は、RFエネルギー結合において促進するために中立または戻り電極であり得る。電極322および323のそれぞれは、電源14からのエネルギーがデバイス312を通って流れるプラズマ原料を着火するように使用できるように、プラズマ生成を促進する電源14へ連結される。電極322および323は、プラズマ流出物329および筐体311を通して静電結合または誘導結合される。特に、デバイス312を通るイオン化媒体および前駆体は、チャンバ付きの開口325を通って流れる。エネルギーが電極322および323に印加される際に、プラズマ原料は、プラズマ流出物329を形成するように着火される。
【0066】
図11A−Cは、筐体411内に配置されるディスク様またはトロイド状の形状を有する筐体411および誘電体スペーサ432を含むプラズマデバイス412の別の例示的な実施形態を示す。誘電体スペーサ432は、筐体411へ摩擦的に嵌め込まれ得る。例示的な一実施形態において、誘電体スペーサ432は、筐体411と一体的に形成され得る。
【0067】
誘電体スペーサ432は、底面表面426と、イオン化媒体源16および前駆体源18(図1)と連結される上面表面424とを含む。電極スペーサ432は、セラミック、プラスチック等の誘電体材料から形成され得る。誘電体スペーサ432は、そこを通るプラズマ原料428の流量を可能にするために、その中心を通る1つ以上の開口434を含む。例示的な一実施形態において、誘電体スペーサ432は、気体がそこを通って流れるために適した多孔質誘電体媒体から形成され得、従って、開口434の必要性はなくなる。誘電体スペーサ432の複数の開口434および/または多孔質性質は、広範囲プラズマ流出物429を生成するためにそこを通過するプラズマの拡散を提供する。開口434は、種々の形状およびサイズであり得る。図11Bは、誘電体スペーサ432内に形成されるスリットとして開口434を示す。図11Cは、実質的に円筒形のルーメンとして開口434を示す。その最も広い厚さgにおいて、開口434は、約0.1cm〜約1.0cmであり得る。
【0068】
プラズマデバイス412は、さらに、誘電体スペーサ432内に配置される内部極422および外部電極423を含む。内部極422および外部電極423は、導電性金属(例えば、アルミニウム合金)から形成される円筒形ロッドであり得、平行構成で、かつ、誘電体スペーサ432の中心から等距離に、誘電体スペーサ432に挿入され得る。誘電体スペーサ432は、内部極422と外部電極423との間の静電結合を提供する。一実施形態では、電極422および423は、局所電場を増加させるために、開口434へ向けて尖った突起を形成し、提供する1つ以上の領域を有し得る。
【0069】
電極422および423のうちの1つは、活性電極であり得、他の電極は、RFエネルギー結合において促進するために中立または戻り電極であり得る。電極422および423のそれぞれは、電源14からのエネルギーが、デバイス412を通って流れるプラズマ原料を着火するように使用できるように、プラズマ生成を促進する電源14へ連結される。電極422および423は、プラズマ流出物429および誘電体スペーサ432を通って静電結合される。特に、デバイス412を通るイオン化媒体および前駆体は、開口434を通って流れる。エネルギーが電極422および423に印加される際に、プラズマ原料は、プラズマ流出物429を形成するように着火される。
【0070】
図12A−Bは、実質的なディスク形状を有する誘電体スペーサ532を含むプラズマデバイス512の別の例示的な実施形態を示す。プラズマデバイス512は、底面表面526と、イオン化媒体源および前駆体源18(図1)に連結される上面表面524とを含む。電極スペーサ532は、セラミック、プラスチック等の誘電体材料から形成され得る。例示的な一実施形態において、誘電体スペーサ532は、気体がそこを通って流れることを可能にするために適した多孔質誘電体媒体から形成され得る、またはプラズマデバイス512を通るプラズマ原料528の流れを可能にするように開いたポートを有し得る。電極スペーサ532は、約0.1cm〜約1.0cmの厚さhを有し得る。
【0071】
プラズマデバイス512は、さらに、第1の電極522および第2の電極523を含む。第1の電極522および第2の電極523は、さらに、ディスクまたはプレート形状を有し、それぞれ、上部および底面表面524ならびに526の上に配置され得る。第1の電極522および第2の電極523は、そこを通るプラズマ原料528の流れを可能にするために、金属および金属セラミック合成物メッシュ、多孔質焼結された固体等の導電性または半導電性多孔質材料から形成され得る、またはプラズマ原料528がプラズマデバイス512を通って流れる事を可能にするために、開いたポートを有し得る。第1の電極522および第2の電極523は、約0.1cm〜約1.0cmの直径iおよび約0.1cm〜約1.0cmの厚さjを有し得る。
【0072】
誘電体スペーサ532は、約0.1cm〜約1.0cmであり得る、ボーダーkが形成されるように、第1の電極522および第2の電極523の周辺の外側に延在するより大きい直径を有し得る。この構成は、内部電極522と外部電極523との間の静電結合を強化する。電極522および523のうちの一方または両方は、さらに、誘導結合等の効果を誘発するように、所定の表面形状および特徴に形成され得る。第1の電極522および第2の電極523と関連する誘電体スペーサ532の多孔質性質は、広範囲プラズマ流出物529を生成するために、そこを通過するプラズマの拡散を提供する。
【0073】
電極522および523のうちの1つは、活性電極であり得、他方の電極は、RFエネルギー結合を促進するために中立または戻り電極であり得る。電極522および523のそれぞれは、電源14からのエネルギーがデバイス512を通って流れるプラズマ原料528を着火するように使用できるように、プラズマ生成を促進する電源14へ連結される。イオン化媒体および前駆体は、デバイス512を通って流れ、エネルギーが電極522および523に印加される際に、プラズマ原料が、プラズマ流出物529を形成するように着火される。
【0074】
図13は、図9のプラズマデバイス212および図12のプラズマデバイス512の組み合わせである、プラズマデバイス612の別の例示的な実施形態を示す。プラズマデバイス612は、ディスク形状を有する誘電体スペーサ632を包囲する筐体611、第1の電極622、および第2の電極623を含む。筐体611は、10cm以下の内部直径lを有し得る。プラズマデバイス612は、底面表面626と、イオン化媒体源16および前駆体源18(図1)と連結される上面表面624とを含む。誘電体スペーサ632は、セラミック、プラスチック等の誘電体材料から形成され得る。例示的な一実施形態において、誘電体スペーサ632は、気体がそこを通って流れることを可能にするために適した多孔質誘電体媒体から形成され得る。誘電体スペーサ632は、約0.1cm〜約1.0cmの厚さmを有する。
【0075】
第1の電極622および第2の電極623は、さらに、ディスクまたはプレート形状を有し、それぞれ、上部および底面表面627および629の上に配置され得る。第1の電極622および第2の電極623は、約0.1cm〜約1.0cmの厚さnを有し、そこを通るプラズマ原料628の流れを可能にするために、金属および金属セラミック合成物メッシュ、多孔質焼結された固体等の導電性多孔質材料から形成される。第1の電極622および第2の電極623と関連する誘電体スペーサ632の多孔質性質は、広範囲プラズマ流出物629を生成するために、そこを通るプラズマの拡散を提供する。誘電体スペーサ632は、さらに、内部電極622と外部電極623との間の静電結合を提供する。
【0076】
電極622および623のうちの1つは、活性電極であり得、他方の電極は、RFエネルギー結合を促進するために中立または戻り電極であり得る。電極622および623のそれぞれは、電源14からのエネルギーが、デバイス612を通って流れるプラズマ原料628を着火および維持するように使用できるように、プラズマ生成を促進する電源14へ連結される。一実施形態では、一電極は、固体であり、第2の電極は、誘導結合を実現するために、らせんまたは他の誘導性の高い形態に形成され得る。イオン化媒体および前駆体628はデバイス612を通って流れ、エネルギーが電極622および623に印加される際に、プラズマ原料は、プラズマ流出物629を形成するように着火される。
【0077】
図14および15は、プラズマシステム1100の例示的な実施形態を示す。システム1100は、電源1114と連結されるプラズマデバイス1112、イオン化媒体源1116および前駆体源1118を含む。電源1114は、増幅器1252へ連結される信号ジェネレータ1250を含む。信号ジェネレータ1250は、所望の波形を反映する増幅器1252へ複数の制御信号を出力する。信号ジェネレータ1250は、所望の波形パラメータの制御(例えば、周波数、負荷サイクル、振幅、パルス発生等)を可能にする。いくつかの実施形態において、信号ジェネレータ1250は、波形をパルス発生し得、例えば、連続波の波形信号は、負荷サイクル(負荷サイクルは固定または変数であり得る)において、および、連続波の波形の周波数とは異なる周波数において、オンとオフを切り替えられ得る。増幅器1252は、約0.1MHz〜約2,450MHzおよび別の実施形態では約1MHz〜約13.56MHzの周波数で、所望の波形を出力する。電源1114は、さらに、増幅器1252へ連結される整合ネットワーク1254を含む。整合ネットワーク1254は、コンポーネントの切り替えまたは周波数調整によって電源1114に対する負荷(例えば、プラズマ流出物)のインピーダンスと整合するように構成される1つ以上の反応性および/または容量性のコンポーネントを含み得る。
【0078】
電源1114は、プラズマデバイス1112と連結される。図15に示されるように、プラズマデバイス1112は、組織へのプラズマの印加のために利用され得る。デバイス1112は、アルミニウム合金ロッドであり得、外部電極1123内で同軸上に配置される、内部電極1122を含む。外部電極1123は、開口1125を有するアルミニウム合金管であり得る。図14に示されるように、内部電極1122および外部電極1123は、それぞれ、内部電極1122ならびに1123の周囲で配置されるコネクタ1256および1258を介して電源1114へ連結される。コネクタ1256および1258は、銅のコネクタブロックであり得る。
【0079】
図15を参照すると、デバイス1112は、さらに、内部電極1122と外部電極1123との間に配置されるセラミック電極スペーサ1127を含む。電極スペーサ1127は、内部電極1122と外部電極1123との間に同軸構成を提供するように、内部電極1122と外部電極1123との間のいずれかの点に配置され得る。電極スペーサ1127は、電極スペーサ27と実質的に同様であり、そこを通る内部電極1122の挿入のために適合された中央開口(明示的に図示せず)と、デバイス1112を通るプラズマ原料の流れを可能にするために、中央開口の周囲で放射状に配置される1つ以上の流動開口(明示的に図示せず)とを含み得る。電極スペーサ1127は、外部電極1123内に内部電極1122を固定するように、電極1122および1123へ摩擦的に嵌め込まれ得る。電極1122および1123のうちの1つは、活性電極であり得、他の電極は、RFエネルギー結合を促進するように、中立または戻り電極であり得る。
【0080】
図14を参照すると、プラズマシステム1100は、さらに、プラズマデバイス1112へ連結されるイオン化媒体源1116および前駆体源1118を含む。イオン化媒体源1116は、プラズマデバイス1112へ、イオン化原料、すなわち、ヘリウム気体を提供する。イオン化媒体源1116は、ヘリウム気体を貯蔵するための貯蔵タンクを含む。イオン化媒体源1116は、イオン化媒体源1116へ連結される管類1262aを含む管類1262を介して、前駆体源1118と連結される。管類1262aは、管類1262bと1262cとに分岐する。管類1262cは、デバイス1112へのその導入前に、前駆体原料、すなわち液体過酸化水素を噴霧するためのバブラーまたは噴霧器であり得る前駆体源1118と連結される。原料は、そこへの導入前に、デバイス1112の上流で混合される。
【0081】
管類1262bは、管類1262cをバイパスし、連結1264においてプラズマデバイス1112と連結される管類1262dに再接続する。連結1264は、外部電極1123に接続されるテフロン(登録商標)ユニオンティー(union tee)継手であり得る。管類1262は、さらに、それぞれ、管類1262a、1262b、1262cを通る、ヘリウム気体および過酸化水素の流れを制御する、バルブ1260a、1260b、1260cを含む。管類1262は、さらに、それぞれ管類1260bおよび1260cを通るプラズマ原料の流れを制御するために適合される質量流量コントローラ1266bおよび1266cを含む。
【0082】
システム1100は、組織へ、デバイス1112を通るプラズマの流れを提供する。ヘリウム気体および過酸化水素を含むプラズマ原料は、組織との、または組織の表面上での所望の化学反応を促進するために、特定の励起種および準安定原子から、内部エネルギーを送達するイオン、ラジカル、光子を含有するプラズマ流出物を形成するように着火される、プラズマデバイス1112へ、それぞれ、イオン化媒体源1116および前駆体源1118によって供給される。
【0083】
図16を参照すると、本開示に従うプラズマデバイス1112の拡大側面図である。プラズマデバイス1112は、内部電極1122および外部電極1123を含む。プラズマデバイス1112は、さらに、内部電極1122の外部表面上および外部電極1123の内部表面上に配置されるコーティング1124を含む。コーティング1124は、図4−6に対して上述されるコーティング24と実質的に同様である。一実施形態では、プラズマデバイス1112は、さらに、内部電極1122内に、前駆体材料で充填される平行に配置された溝またはらせん構成のナノ構造孔、および/またはベント等の、図4−6に関して上述される追加の特徴を含み得る。別の実施形態では、内部電極1122は、外部電極1123に対して、種々の構成および空間的配向で配置され得る。特に、内部電極1122は、図2B−2Dに示されるように、外部電極1123に対して、後退されるか、同一面上であるか、または延長され得る。内部電極1122の延長された距離は、図2A−2Dに対して上述されるように、調整可能であり得る。
【0084】
図16は、動作範囲LR、1、LR、2およびLR、3、ならびに距離Dを示す。外部電極1123は、励起二次電子放射の動作範囲LR、1を含む。内部電極1122は、エネルギーEを有する励起二次電子放射の動作範囲LR、2、およびLR、3を含む。言い換えると、動作範囲は、それぞれ、内部電極1122および外部電極1123の周囲で配置される励起電子シース層1133および1134の厚さを表す。隙間距離Δは、励起二次電子の濃度が比較的低いゾーンを示す。電極をコーティングすることは、上記のように、隙間距離Δを小さくする。いくつかの実施形態において、距離Δはゼロに低減され得、および/または、動作範囲LR、1およびLR、2は、重複し、それにより、中空陰極効果を生じさせ得る。内部電極1112は、組織「T」からの距離Dを有するチップ1128を含む。範囲LR、1、LR、2およびLR、3は、気体相における反応を促進させる比較的高いエネルギーを有する、電子の濃度が大きく増加した領域を示す。上記のように、電極1122および/または1123上のコーティング1124は、励起二次電子の動作範囲LR、1およびLR、2および/またはLR、3を増加または強化させることができる。このため、動作範囲LR、1およびLR、2、および/またはLR、3を調整するために、コーティング1124の厚さの変動を使用できる。追加的にまたは代替的に、チップ1128が組織「T」から配置される距離Dは、所定の組織効果(以下により詳細に記載される)を提供するように調整可能である。
【0085】
(3)R(E)=σ(E)・n(E)・v(E)
式(3)は、エネルギーEの電子e(E)が、気体粒子Xと相互作用する、非弾性(エネルギー消費)衝突を示す反応速度Rに関する。衝突の結果、電子は、エネルギーをXに移転し得る。衝突後、電子および粒子は異なるエネルギーを有する。この反応速度または効率は、特定の反応のエネルギー依存断面σ(E)によって制御される。
【0086】
図17Aおよび17Bを参照し、それぞれ、2つのプロットが示される。図17Aは、エネルギーに対する、アルファモードおよびガンマモード放出の典型的な電子濃度n(E)と、典型的な衝突反応断面とを示すプロット1700を示す。プロット1700は、軸1702、1704、および1706を含む。軸1702は、エネルギーEにおける電子数(すなわち分布)を示す。軸1704は、電子ボルト(eV)で電子のエネルギーEを示す。ライン1708は、アルファモード放出において見られるであろうエネルギーE(軸1704)に対するエネルギーEにおける電子数(軸1702)を示す。ライン1712は、ガンマモード放出の二次放射の強化から生じる、ガンマモード放出で見られるであろうエネルギーE(軸1704)に対するエネルギーEにおける電子数(軸1702)を示す。電子と気体粒子との間の衝突反応の可能性は、反応断面σ(E)に依存し、その一般的な形態は、ライン1710のように、エネルギーE(軸1704)の関数としてここに示される。ライン1710は、エネルギーE(軸1704)に対する衝突断面(軸1706)を示す。
【0087】
次に図17Bを参照すると、プロット1720は、計算された点毎の乗算の積σ(E)n(E)、各放出モードでの化学反応確率の数値表示を示す。プロット1702は、エネルギーEにおける反応確率を示す軸1726を含む。ライン1728は、エネルギーE(軸1704)の関数としてのアルファモード放出の積σ(E)・n(E)を示す。ライン1732は、エネルギーE(軸1704)の関数としてのγモード放出の積σ(E)・n(E)を示す。各放出モードの全体的な反応速度は、各ラインの積分(各ラインの下のエリア)に関連する。反応速度は、この数量と速度分布v(E)の積、具体的には、σ(E)*n(E)*v(E)によって与えられる。図17Bの積の構成要素は、図17Aに示される。ライン1728は、ライン1708および1710の点毎の乗算(コンボルーション)を示し、ライン1732は、ライン1712および1710のコンボルーションを示す。
【0088】
再び図17Aを参照すると、ライン1708は、点1708において生じるピークのアルファ電子放射を示し、約1eV〜約3eVの電子電圧に相当し得る。電子との化学的結合および/または化学反応の大部分は、約2eV〜約10eVのエネルギー範囲内で生じる。ライン1710は、追加の二次電子放射を有するn(E)の可能性を示す。これは、二次電子放射のエネルギー範囲内の組織「T」に関し、二次電子放射が、原料と電子との反応性ラジカルを形成する化学反応が生じる確率を増加させることを示す。
【0089】
再び図16を参照すると、プラズマデバイス1112は、組織「T」からの距離Dが配置された内部電極1128と共に示される。距離Dは、種々の物理的効果の大きさに対応し、各励起物理的効果は、方向性、選択性、加熱および組織「T」の組織加工の他の態様に影響する。D>>LR、3について、二次電子は、組織表面に達しない。図18A−18Cは、内部電極1128が組織「T」から配置される(図16を参照)距離Dの関数として、組織「T」に影響する寄与する物理的効果を示すチャートを含む。
【0090】
図18Aおよび18Bは、化学的効果、加熱効果、およびプラズマデバイス1112が組織「T」に対して有する混合効果としてのその2つの混合を示す(図16を参照)。D>LR、3では、体積内のより励起された二次電子が、化学的効果および混合効果のために化学反応を強化するが、加熱効果は最小限であるか全く生じない。図18Aに示されるように、組織表面上の二次電子の衝突は、気体体積内および組織表面における両方の化学反応を強化する。二次電子放射は、さらに、D<LR3である場合に組織表面反応を強化するが、D<LR3の場合には電子刺激された表面反応を有しない。要するに、組織表面反応を強化するための励起二次電子放射について、式(4)の条件は、以下のように満たされる必要がある。
【0091】
(4)0<DR、3
図18Aは、さらに、内部電極1122が組織「T」(図16を参照)に触れ、従ってD<0となる条件を示す。内部電極1122が組織「T」に触れると、化学的効果は大部分がブロックされ、一方でバルク加熱効果が強化される。この場合は、IRまたはjρ(オームの)加熱が優勢となっている(dominated)。内部電極1122が組織「T」に触れると、内部電極は、組織へ熱を熱的に伝導させる。さらに、内部電極1122が、組織「T」(触れる場合)に静電結合され、そこへエネルギーを電気的に伝導させる。さらに、内部電極1122が組織に触れると、反応した組織は移動し、反応していない組織が露出する。
【0092】
図18Bを参照し、コーティングの効果を示すチャートが示される。コーティングは二次電子放射を強化し、それにより、表面加熱効果の促進と共に、ラジカル束および励起電子を増加させる。電極コーティング1124は、ラジカル密度を増加させ、化学的効果のための表面における組織反応を向上させる。加熱効果のために、電極コーティング1124は、ラジカル、二次および電子束を増加させ、組織上の表面反応を向上させる。
【0093】
図18Cを参照すると、組織に対して間隔を空けて内部電極1122を配置することの種々の効果が示される。図18Cは内部電極1122を参照するが、いくつかの実施形態において、外部電極1124が、組織「T」に対して間隔を空けて配置され得、両方の電極1122および1124が、組織「T」に対して間隔を空けて配置され得、または作動範囲LR、1を有するシースが、組織「T」に対して間隔を空けて配置され得る。追加的にまたは代替的に、図1〜16のうちのいずれかの1つを参照して記載されるように、1つ以上のプラズマデバイスは、図18A−18Cの教示と組み合わせられ、目標の組織効果または結果を実現するように選択され得る。図18Cに記載されるように化学的効果、加熱効果、方向性、選択性、またはいずれかの他の効果のうちのいずれか1つ以上を、所望の(または目標)効果として選択し得、図1〜16(またはその同等物または組み合わせ)のいずれか1つを参照して記載されるように、プラズマデバイス、組織「T」に対するプラズマデバイスの位置、および/またはプラズマデバイスに印加される電力は、所望の組織効果を提供するように、調整または制御され得る。
【0094】
図18Cは、図16のプラズマデバイス1112を参照して、以下のように記載される。電子シースが組織「T」に接しない場合(例えば、作動範囲LR、3を有するシース)、加熱効果は最小限(またはゼロ効果)であり、化学的効果は、組織から離れた横方向の拡散損失によって制限され、方向性が気体伝達に起因して存在し、かつ、選択性が存在し、化学的効果が優勢である。シースが組織に触れる場合、加熱効果は小さいまたは制限され、化学的効果は強く(化学的効果および電子束効果の両方)、方向性は最も強く(気体伝達および電子束の両方)、選択性は強い(化学および電子束効果の両方)。内部電極1122が組織「T」に触れる場合、加熱効果は強い効果であり、化学的効果は存在するが組織電極界面において低減され、いくらかの方向性が存在し、側面にいくらかの選択性が存在するが、組織電極界面において低減される。中心電極(例えば、内部電極1122)が組織へと延在する場合、加熱効果は最大であり、化学的効果は限られ(または最小限)、電極形状は方向性を支配し、選択性については、熱的効果が優勢となり、側面においていくつかの選択性が存在する。内部電極1122が組織へと延在する、または組織「T」に触れる場合、内部電極1122は、熱エネルギーを組織へ送達し、組織へ静電結合されるため、組織「T」を通る電力を伝導する。
【0095】
図19を参照すると、本開示に従う組織を加工するための方法1900が示される。ステップ1902は、プラズマデバイスを提供する。ステップ1904は、組織効果を選択する。ステップ1904の組織効果は、図18Aに関して上述されるように、加熱効果、化学的効果および/または混合効果であり得る。ステップ1906は、選択された組織効果に従って、組織に対して間隔を空けて、プラズマデバイスを配置する。ステップ1908は、プラズマを生成する。ステップ1910は、二次電子放射を介して、二次的に放射された電子を放射する。二次電子は、1つ以上の選択された組織効果の1つ以上の大きさを実現するように制御され得る。
【0096】
図20を参照すると、本開示に従うプラズマ組織処理の方法2000のフローチャート図が示される。ステップ2002は、プラズマデバイスを提供する。ステップ2004は、図18Cに関して上述されているように、目標方向性および/または目標選択性を選択する。方向性二次電子は、組織切断の側面壁ではなく、底部に大部分が衝突する。底面の優先的照射により、方向性を有する組織除去が行われる。化学的ラジカル束および組織タイプの選択は組織除去率を変化させ、1つの組織タイプの除去を可能にするが、別の組織タイプの除去は可能にしない。15より多い組織タイプの間での選択性が達成可能である。
【0097】
ステップ2006は、目標方向性および/または目標選択性に従い、加熱効果および/または化学的効果の目標の大きさを選択する。ステップ2008は、(1)加熱効果の目標の大きさ、(2)化学的効果の目標の大きさ、(3)目標方向性、および/または(4)目標選択性に従って、プラズマデバイスを、組織に対して間隔を空けて配置する。表面加熱および化学的効果の選択された相対的な大きさは、選択された方向性および/または選択性の関数であり得る。ステップ2010は、組織表面上に衝突し得る(D>LR3)または衝突しないことがある(DT<LR)励起二次的放射電子を含むプラズマを生成する。
【0098】
(実施例1)
実施例1について、プラズマ放出の実施例のグレイスケール写真を示す図21を参照する。写真は、本開示に従う種々の領域を示す図を伴っている。図21は、内部電極2102、外部電極2104、および励起電子シース層2106を示す。動作範囲LR、2およびLR、3が識別される。励起電子シース層2106は、内部電極2102を中心とする領域の周囲に概して紫色を有するものとして写真撮影された。概して紫色の励起電子シース層2106の一般的な厚さは、内部電極2102の遠位端付近の約LR、3の厚さと、電子シース2106が外部電極2104内に延在を開始する領域内の約LR、2の厚さとを有した。プラズマシステムは、イオン化媒体としてヘリウム気体を利用して図14および15に示されるようにセットアップされ、これは、比較的高いσAr(E)を有し、ヘリウム原子の比較的高い電子衝突断面のために、位置DにおいてLR3が小さくなり、二次電子の欠如が生じる。原料化学のσfeedstock(E)は同様に作用する。
【0099】
図23は、本開示に従う図21のプラズマ放出のカラー写真を示す。図23も、内部電極2102、外部電極2104、および励起電子シース層2106を示す。動作範囲LR、2およびLR、3が識別される。励起電子シース層2106は、内部電極2102を中心とする領域の周囲に概して紫色を有して示される。概して紫色の励起電子シース層2106の一般的な厚さは、内部電極2102の遠位端近くの約LR、3の厚さと、励起電子シース層2106が外部電極2104内へ延在を開始する領域内における約LR、2の厚さとを有する。
【0100】
(実施例2)
実施例2について、プラズマ放出の一実施例のカラー写真を示す図22を参照する。写真は、本開示に従う種々の領域を示す図面を伴っている。図22は、内部電極2108、外部電極2110、および励起電子シース層2112を示す。動作範囲LR、2およびLR、3が識別される。励起電子シース層2112は、内部電極2108を中心とする領域の周囲に概してオレンジ様の色を有するものとして撮影されている。概してオレンジ様の励起電子シース層2112の一般的な厚さは、内部電極2108の遠位端付近における約LR、3の厚さと、励起電子シース層2106が外部電極2110内への延在を開始する領域内の約LR、2の厚さとを有する。プラズマシステムが、比較的低いσを有するイオン化媒体としてアルゴン気体を利用して、図14および15に示されるようにセットアップされ、その結果として、LR3が大きくなり、位置Dにおいて、多数の励起二次電子が生じる。オレンジ様のシース層を含んだプラズマ流出物は、延長された領域LR3において、実施例1のLR3よりも明るくかつ大きく、励起電子との増大した衝突による気体原子のより効率的な励起を示す。さらに、プラズマ流出物は、作動距離LR3内の励起電子によって生成されると考えられる一致したより大きいオレンジ様の層を含んでいた。
【0101】
図24は、本開示に従う図22のプラズマ放出のカラー写真を示す。図24も、内部電極2108、外部電極2110、および励起電子シース層21126を示す。動作範囲LR、2およびLR、3が識別される。励起電子シース層2112は、内部電極2108を中心とした領域の周囲に概してオレンジ色を有して示される。概してオレンジ様の励起電子シース層2112の一般的な厚さは、内部電極2108の遠位端付近の約LR、3の厚さと、励起電子シース層2112が外部電極2110内へ延在を開始する領域における約LR、2の厚さとを有する。
【0102】
本開示の例示的な実施形態を、添付の図面を参照して本明細書に記載したが、本開示はこれらの厳密な実施形態に制限されず、本開示の範囲または精神から逸脱せずに、当業者により、本開示に種々の他の変更および修正を行い得ることを理解すべきである。別の実施例は、体積内のラジカル束密度の中空陰極の強化と表面におけるRFを生じさせる、重複する作動距離LR1およびLR2である。特に、上述のように、これは、プラズマ種の相対的投入の調節により、加工品表面上または反応性プラズマの体積において望まれる特定のプロセスに対するニーズに応えることを可能にする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に円筒形の管形状を有する内部電極であって、該内部電極は、該内部電極を通って画定される開口を有し、近位部を有している、内部電極と、
実質的に円筒形の管形状を有する外部電極であって、該内部電極の近位部の周囲で同軸上に配置された外部電極と、
実質的にトロイド状の形状を含む誘電体スペーサであって、該内部電極と該外部電極との間に配置された誘電体スペーサと
を備えている、プラズマデバイス。
【請求項2】
前記内部電極および前記外部電極は、イオン化媒体源へ連結するように構成されており、該イオン化媒体源は、該内部電極および該外部電極にイオン化媒体を供給するように構成されている、請求項1に記載のプラズマデバイス。
【請求項3】
前記内部電極および前記外部電極は、電源へ連結するように構成されており、該電源は、前記プラズマデバイスにおいて前記イオン化媒体を着火して、プラズマ流出物を形成するように構成されている、請求項2に記載のプラズマデバイス。
【請求項4】
前記内部電極の遠位端において該内部電極に連結された多孔質部材をさらに備え、該多孔質部材は、導電性多孔質材料から形成され、かつ、該導電性多孔質材料を通して前記プラズマ流出物を分散させて、広範囲のプラズマ流出物を生成するように構成されている、請求項3に記載のプラズマデバイス。
【請求項5】
前記外部電極は、前記内部電極の一部の周囲のみに配置されている、請求項1に記載のプラズマデバイス。
【請求項6】
イオン化媒体を受け取るように構成されたプラズマデバイスであって、
実質的に円筒形の管形状を有する誘電体筐体であって、該誘電体筐体の中に画定される開口を有する誘電体筐体と、
該誘電体筐体の開口内に配置される第1の電極および第2の電極であって、該第1の電極および該第2の電極は、所定の距離によって分離されており、該第2の電極は、導電性多孔質材料から形成され、かつ、該イオン化媒体を着火して、広範囲のプラズマ流出物を有するプラズマを形成するように構成されている、第1の電極および第2の電極と
を備えている、プラズマデバイス。
【請求項7】
前記第1の電極は、導電性金属から形成された実質的に円筒形のロッドであり、前記誘電体筐体内で同軸上に配置されている、請求項6に記載のプラズマデバイス。
【請求項8】
前記プラズマデバイスは、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置された電極スペーサをさらに含み、該電極スペーサは、該第1の電極を前記誘電体筐体へ固定するように構成されている、請求項7に記載のプラズマデバイス。
【請求項9】
前記電極スペーサは、該電極スペーサを通した前記第1の電極の挿入のために適合された中央開口を含む、請求項8に記載のプラズマデバイス。
【請求項10】
前記電極スペーサは、前記イオン化媒体の流量のための少なくとも1つの流動開口を含み、該少なくとも1つの流動開口は、前記中央開口の周囲で放射状に配置されている、請求項9に記載のプラズマデバイス。
【請求項11】
前記第1の電極は、該第1の電極の少なくとも一部を覆う絶縁層を含む、請求項6に記載のプラズマデバイス。
【請求項12】
前記絶縁層は、前記誘電体筐体と一体的に形成された絶縁層、および、前記第1の電極上に堆積された誘電体コーティングから形成された絶縁層のうちの少なくとも1つである、請求項11に記載のプラズマデバイス。
【請求項13】
前記第1の電極は、導電性多孔質材料から形成されている、請求項6に記載のプラズマデバイス。
【請求項14】
前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置された誘電体スペーサをさらに備え、該誘電体スペーサは、多孔質誘電体材料から形成されている、請求項13に記載のプラズマデバイス。
【請求項15】
実質的に円盤状の形状を含む誘電体スペーサであって、該誘電体スペーサは、該誘電体スペーサにイオン化媒体を供給するように構成されたイオン化媒体源へ連結するように構成され、該誘電体スペーサは、該イオン化媒体を分散させるように構成された多孔質誘電体材料から形成されている、誘電体スペーサと、
該誘電体スペーサ内に配置された第1の電極および第2の電極と
を備え、
該第1の電極および該第2の電極は、電源に連結するように構成されており、該電源は、プラズマデバイスにおいて該イオン化媒体を着火してプラズマ流出物を形成するように構成されている、
プラズマデバイス。
【請求項16】
前記誘電体スペーサは、該誘電体スペーサを通る前記イオン化媒体の流路を提供するように、少なくとも1つの開口を含む、請求項15に記載のプラズマデバイス。
【請求項17】
前記第1の電極および前記第2の電極は、導電性金属から形成された実質的に円筒形のロッドであり、該第1の電極および該第2の電極は、互に対して平行構成で、前記誘電体スペーサの中心から等距離に配置されている、請求項15に記載のプラズマデバイス。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2012−528454(P2012−528454A)
【公表日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513023(P2012−513023)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/005399
【国際公開番号】WO2010/138105
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(592246587)コロラド ステート ユニバーシティー リサーチ ファウンデーション (17)