説明

組織へ治療剤を投与するための装置および方法

治療剤を投与するための装置(20)を提供する。実施態様において、前記装置(20)は、チューブ(36、44、48)およびバルブ(40、52、60)によるネットワークを介して捕集器(28)およびオゾン投与器具(32)に接続されているオゾン発生装置を有する。装置が作動され、バルブ(40、52、60)が適切な位置にある場合、オゾン発生器(24)は、オゾン投与器具(32)をオゾンで満たす。その後オゾン発生器(24)を停止し、バルブ(40、52、60)を動かして、投与器具(32)を装置(20)の残部から切り離すことができる。投与器具(32)は、一般的にはシリンジ(56)および針(64)の形態をとっている。シリンジ(56)および針(64)がオゾンで満たされると、針(64)を組織に挿入することができ、これからオゾンを組織内に注入することができる。また、他の様々な装置および方法も考慮されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2003年10月6日に出願された、米国仮特許出願番号第60/508,300号および2004年6月15日に出願された米国の特許出願第10/867,215号からの優先権を主張するものであり、これらの内容は参照により本明細書に援用する。
【0002】
本発明は一般に、組織に治療剤、特には医療用のオゾン等の治療剤を投与するための方法、装置およびキットに関する。
【背景技術】
【0003】
背中の椎間板または腱の痛みは、世界人口の約80%の人が生涯において少なくとも一回は影響をうける、一般的で潜在的に体を衰えさせる病気である。多くの例において、痛みの原因は、変性した椎間板が椎間板ヘルニアとして知られる状態にまで変性してしまったことにある。椎間板ヘルニアは、椎間板髄核が椎間板の外層の裂傷や亀裂から突出し、突出物が脊髄神経を圧迫することによって起こる。ヘルニア状態になった椎間板髄核が起こす脊髄神経の圧迫は、炎症を起こし、また脚に感じる痛み(座骨神経痛と呼ばれる)の直接的な原因となる。この種の背痛に取り得る処置は、ヘルニアの程度によって異なる。程度が軽いものであるならば、患者の状態は一定期間安静にしたり活動しないことによって緩和できる。しかしながら、患者が重度のヘルニアに悩んでいる場合や、非侵襲性の処置(薬理的および/または物理的療法)の効果がない場合は、外科的処置がしばしば推奨される。この外科的な侵襲性の処置には
i)手順が不可逆であること
ii)組織に傷跡が残ること
iii)回復に時間がかかること
iv)長期にわたり病院にいなくてはならないこと
といった欠点がある。
【0004】
1950年代後期から、手術を回避するために経皮的な処置によって座骨神経痛および腰の痛みを治療する様々な試みが行われてきた。よく知られた治療法としては、例えば経皮的椎間板切除や化学的髄核分解が挙げられる。しかしこれらの処置はコストがかかるため、代わりとなる他の処置が研究者よって探求され続けている。イタリアの整形外科医であるチェザレ・ベルガ博士(Dr.Cesare Verga)は1984年に、オゾン/酸素混合物を椎間板ヘルニアの病状の治療に使用することを初めて提案した(例えばhttp://www.cleanairassociationlcom/6/ca_3.htm、オゾン療法:ガエターノ・モレロ、M. D.による画期的な腰痛の新治療法を参照。その内容は参照により本明細書にも援用する)。
【0005】
他の従来技術の参照としては、以下のものを含む:M.ムトウ(Muto)およびF.アベラ(Avella)、椎間板内酸素−オゾン注射による脱出した腰椎椎間板の経皮的治療、介入神経放射線学4:279−286、1998。
【0006】
慢性関節リウマチ、変形性関節症、又はテニス肘、五十肩、もしくはメイド膝などのスポーツまたは仕事による反復性損傷など他の状態において、炎症は、腱、腱鞘または腱がその中で動くための潤滑管などの関節機能に関係する2つの表層の間において発症する。例えば膝、肩、股関節部または他の解剖的な滑液嚢における滑液包炎などの炎症にはオゾン療法が有効である。この炎症とは上顆炎、そして手首、手および手や手首の腱鞘を含む他の腱炎および滑液包炎を含む。炎症は、使いすぎや疾患による創傷や伸張によって腱や靭帯が骨に没入したり腱鞘を貫通したりした部位で発症しうる。
【0007】
炎症はあらゆる関節の病変によって発症する。これらの病変もまた、慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎などの炎症性の関節症症状または変形性関節症を含む。オゾン注射に適したこれらの工程に関与することのできる関節には、例えば滑膜性関節である顎関節、股関節、膝関節、足関節、肘関節または仙腸関節がある。脊椎の椎間関節突起および仙腸関節もまた、慢性関節リウマチ、変形性関節症または手根管症候群などのスポーツや職業による反復性損傷を含む手、手首、脚の関節の炎症をもたらす。
【0008】
上記の炎症および関節炎または変形性関節症は、通常イブプロフェンなどの抗炎症薬、もしくはステロイドや例えばメトトレキセートである化学療法薬などのより強力な薬剤を組み合わせて治療する。炎症を起こした組織または関節部に直接ステロイド剤またはリドカインを注射することは、一般的な医療実務である。この治療はしばしば繰り返し行われる。これらの薬剤は、感染症や、胃潰瘍出血または免疫抑制および感染症による死などの副作用を引き起こしうる。オゾン療法には、オゾンが液体または気体であるかに関係なく、現在の実務に勝る利点があると我々は確信している。
【0009】
股または膝の人工器官やペースメーカーの永久的な外科的埋め込みや、感染した関節の治療などに先立って行う手術部位の洗浄は、殺菌剤として医療用オゾンを利用することで容易に行うことができる。同様に人工肛門口は、粘着性ディスクに治癒を助け感染症を阻止するために液体または気体のオゾンを注入することで作成することができる。心臓手術の胸骨切開から手術後に回復する際、しばしば創傷感染が合併症として起こる。液体または気体のオゾンを注入するための吸収性カテーテルを創傷に設置することによって治癒を助けることができる。実際いかなる創傷も、オゾンの注入を可能にする吸収性マルチサイド穴カテーテルをその内部に設置することができる。これには、抗感染性、鎮痛性、創傷の治癒を促進するという特性がある。これは、回復時間を短くし、手術後の合併症の発生率を下げる。
【0010】
強化液体オゾンは、創傷/手術部位に適用され、例えば盲腸炎手術や人工肛門の形成を伴なう緊急の結腸切除の後、または内視鏡下胆嚢摘出術の後において感染症が起こりやすい部位である腹部の切開部/創傷を治癒することができる。
【0011】
内視鏡処置的オゾン注入および経カテーテルオゾン注入は、例えば膵管の内視鏡評価である、内視鏡を用いた医学的介入または画像誘導もしくは非画像誘導のカテーテルを用いた介入において、合併症を防止するために使用することができる。
【0012】
液体または気体のオゾンを歯に注入することで、歯腔の前処理及び治療を増強し、および歯根管の炎症または歯周病の低減を補助することができる。
【0013】
椎間板症候群および変性症候群を患っている動物に最小限に侵襲的にオゾンを投与する獣医学的な用途もある。この分野においては、他の選択肢はほとんどない。椎間板疾患や関節痛による二次的な衰弱性の痛みが原因で処分される動物もいる。
【0014】
オゾンの治療上の可能性の全体像は現在進行中の研究と共に継続的に明らかになってきているが、椎間板ヘルニアの治療に対してこの形式による治療が、他の外科的および経皮的処置に比して大きな利点を持っていることはすでに明らかである。これらの利点のいくつかを以下に挙げる:
・臨床上および神経放射線学上の禁忌が少ないこと
・椎間板においての成功率が約70%以上であること
・回復にかかる時間がほとんどまたは全くないこと
・副作用がほとんどまたは全くないこと
・瘢痕がほとんどまたは全く形成されないこと
・侵襲的な処置が最小限でよいこと
・休息や日常の行動の制限などの保存療法では治療できない疾患に対する効果的な代替治療であること
【0015】
オゾンガス治療の成功は、医学界において椎間板ヘルニアの非侵襲性の代替治療としての認知を拡大し続けているが、現行の有効量のオゾンを投与する方法はもっぱらガスによるものであり、また最適な方法とはとてもいえないものである。また現行の方法は、痛みの影響を受けている部位、すなわち椎間板ヘルニアの部位に選択的にオゾンを無菌的に供給する方法を欠いている。オゾンガスは、その半減期が数秒と、不安定である。一回単位の使用で使い捨ての医療用オゾン専用の発生装置がない。このように、医療用オゾンを用いて、特に椎間板ヘルニアおよびその他の体に影響を与える医学的な症状を治療するように設計され、効果的かつ無菌的な方法で処置を行える装置に対する需要がある。炎症性および変形性の疾患に介入し、使い捨てもしくは再利用可能であるが、無菌で安定なオゾンを迅速に必要に応じて生成することを可能にするキットの開発が必要である。滅菌水から液体オゾンを生成することによって、医学、歯学、獣医学の全ての設備において、シリンジ/発生装置を保管することが可能になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
したがって、本発明の目的は、従来技術の欠点のうちの少なくとも一つを取り除くまたは軽減する、組織にガスを投与するための新規な装置および方法を提供することである
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の第1の態様において、軟組織に治療用のガス混合物を投与するキットであって、前記ガス混合物はオゾンを含んでいるキットが提供される。このキットは、以下のものを有することができる:
・消毒薬
・ドレープ
・皮膚調製物質
・バイアル入れられた局部麻酔薬
・シリンジ
・短針および長針(一部側孔を有する)
・構台ドレープ
・X線透過性の針ホルダ
・椎間板造影のための非イオン性X線染料
・注入ワイヤ
・活性炭オゾン捕集器
・バイアルに入れられたステロイド
・滅菌可能であり、一回の使用毎に使い捨て可能な、気体もしくは液体としてオゾンを生成するオゾン源。オゾンを電池駆動式の携帯型使い捨て装置形態の供給システム中で生成することができる。
・注入器内に設置するオゾン発生装置は、1ccから5ccまでの供給するオゾン量の範囲に応じて、さまざまな大きさとすることができる。しかしこの発生装置は、0.1ccから1リットルまでの液体または気体オゾンを生成するように作ることも可能である。
・一般的に用いられる量は、接続チューブ/針などの死積を考慮に入れると、1ccから10ccの間にあると考えられる。
・使い捨てフィルタ付取付け具
・活栓
・ノンコンプライアント(非柔軟)・チューブ
・皮膚閉鎖に使用する手術後の包帯剤
・中心にガーゼパッドを有するガーゼ付絆創膏
【0018】
局部麻酔薬の例としては、これに限られるわけではないが、塩酸リドカインがある。
【0019】
非イオン性X線染料の例としては、これに限られるわけではないが、オムニパーク300Mがある。
【0020】
手術後の包帯剤の例としては、これに限られるわけではないが、ポビドンゲルがある。
【0021】
任意の適当なオゾン源を使用することができる。例えばオゾン発生装置であるAOS−1M医療用オゾン発生器もしくはAOS−1MSステンレス医療用オゾン発生器、またはオゾンを満たした使い捨てのシリンジなどがそれに当たる。
【0022】
本発明の他の態様は、椎間板ヘルニアによって生じた痛みを治療するための、まず映像技術を用いて椎間板ヘルニアを識別し、続いて無菌的な手段および環境下で既知量の医療用オゾンを椎間板および傍脊椎の軟組織に注入することを含む方法を提供する。
【0023】
本発明の他の態様では、治療剤発生装置と、この発生装置に第一のバルブを介して接続した治療剤を捕集するための捕集器を有する、治療剤を投与するための装置を提供する。治療剤の投与器は、少なくとも一つの付加的なバルブを介して発生装置に接続することができ、それらバルブが第一の位置にあるときには、発生装置は、治療剤で投与器具を満たすために投与器具と連通する。バルブが第二の位置にあるときには、投与器具は、発生装置とは切り離されており、その中に治療剤を保持しており、捕集器は投与器と発生装置の間に残った余剰治療剤を捕集する。
【0024】
治療剤は気体または液体のオゾンとすることができる。発生装置は医療用オゾン発生器とすることができる。医療用オゾンは、所定割合の酸素(O)とオゾン(O)することができる。
【0025】
オゾンに対する酸素の比率は、約1μg/ml、約10μg/ml、約20μg/ml、約30μg/ml、40μg/ml、または約50μg/mlとしうる。
【0026】
オゾンに対する酸素の比率は、約1μg/mlと約90μg/mlの間としうる。オゾンに対する酸素の比率は、約10μg/mlと約80μg/mlの間としうる。オゾンに対する酸素の比率は、約20μg/mlと約70μg/mlの間としうる。オゾンに対する酸素の比率は、約10μg/mlと約34μg/mlの間としうる。オゾンに対する酸素の比率は、より好ましくは約27μg/mlと約28μg/mlの間としうる。
【0027】
投与器具は、シリンジとしうる。
【0028】
本発明の他の態様は、椎間板ヘルニアによって起こる痛みを治療するための、ヘルニア状態になった椎間板を特定し椎間板及び傍脊椎の軟組織に医療用オゾンを注入する方法を提供する。
【0029】
本発明の別の態様は、治療剤治療剤薬剤を保持するための円筒部および円筒部の第一端に挿入され、円筒部の第二端から治療剤を押し出すためのプランジャを備えた、治療剤の発生および投与を内蔵するシリンジを提供する。シリンジは、また、プランジャと同軸上に一体に取り付けられた電源を有する。シリンジは、また、プランジャと同軸上に一体に取り付けられ、プランジャ内の経路を介して円筒部と連通している治療剤の発生器を有する。発生器は、電源に接続されており、プランジャと同軸上に取り付けられている。シリンジは、また、電源に接続されたスイッチを有しており、このスイッチが作動されると治療剤発生器が治療剤を発生し、円筒部を治療剤で満たす。
【0030】
本発明の他の態様においては、通常シリンジのプランジャがある部位に電極が収容され陽極がシリンジ内にあるシリンジ状構造体内で、オゾンを液体および気体のいずれかの形態で発生させることができる。シリンジは、例えば1ccから60ccの範囲、より好ましくは1ccから10ccの範囲である任意の容積とすることができる。シリンジは、オゾンがプラスチックと接触するのはわずかな時間ではあるが、一般的にオゾンの腐食作用に抗するためにポリエチレンから製造される。
【0031】
本発明の別の態様では、治療剤治療剤を保持するためのチャンバ、およびチャンバと治療剤を投与すべき部位をつなぐカテーテルを有する、治療剤の発生および投与を内蔵するインプラント可能な装置を提供する。この装置は、また、電源およびチャンバに連通する治療剤発生器を有しており、この発生器は電源と接続している。この装置は、また、装置をインプラントされた患者が外部から装置を起動することのできるスイッチを有する。このスイッチは電源に接続されているので、スイッチが作動されると治療剤発生器が治療剤を発生させ、チャンバに治療剤が充填される。
【0032】
本発明の他の態様では、椎間板ヘルニアによる痛みを治療するための以下のステップを含む方法を提供する:
映像装置によってヘルニア状態になった椎間板を特定するステップ;
疾患部位上の皮膚に準備を施すステップ;
手術部位に局部麻酔薬を施すステップ;
ヘルニア状態になった椎間板に椎間板の位置まで針を挿入するステップ;
針に非イオン性X線染料を注入するステップ;
椎間板造影を行うステップ;
患者の外部にあるオゾン発生装置を起動させるステップ;
オゾン発生器上のO/Oガス混合物の具体的濃度を選択するステップ;
捕集器およびシリンジをオゾン発生装置に取り付けるステップ;
シリンジにO/Oガス混合物を吸引するステップ;
一定濃度のオゾン/酸素ガス混合物の所定量を椎間板および椎間板の傍脊椎軟組織に注入するステップ;
使用されなかったオゾンを活性炭捕集器で捕集するステップ;
全ての針を取り外すステップ;および
手術部位の手当てをするステップ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
本発明の好適な実施態様を、添付の図面を参照しつつ、一例としてのみ説明する。まず図1を参照し、組織に治療剤オゾンガス等の治療剤を投与する本発明の実施態様に従う装置を、全体として参照番号20で示す。本実施態様の装置20は、活性炭捕集器28およびオゾン投与器具32に接続したオゾン発生器24を有する。発生器24は、任意の公知の医療用のオゾン発生器を基にすることができる。発生装置24は、捕集器28および投与器具32に、可撓性チューブのネットワークおよびこれらの間のガスの流れを選択的に変更するバルブを介して接続されている。より詳しくは、チューブの第1節36は発生器24を三方向バルブ40に接続している。チューブの第2節44は、バルブ40を捕集器28に接続している。チューブ第3節48は、バルブ40を他のバルブ52に接続し、このバルブ52は投与器具32に接続されている。これらチューブは、周知の医療用シリコンのような適切な材料からできており、オゾンガスが通る際の圧力に耐えることのできる直径および壁厚を有するものである。活栓としても知られるバルブもまた、公知の医学用のものであり、チューブの様々な部位に相補的に適合するものである。
【0034】
投与器具32は、シリンジ56、三方向バルブ60および針64を有する。シリンジ56は、一般的にはオゾンの腐食作用に抗するためにポリエチレンからなるが、従来技術による他の材料であってもよい。三方向バルブ60は、バルブ52に直接的に着脱可能に接続しており、シリンジ56および発生装置24および/または捕集器28の間に選択的なガス経路を与える。
【0035】
バルブ40には、発生器24がチューブ48とのみ連通する第一位置がある。バルブ52には、チューブ48が投与器具32と連通する第一位置がある。バルブ60には、シリンジ56がチューブ48とのみ連通する第一位置がある。このように、バルブ40、52、および60が全て第一位置にある場合、発生器24はシリンジ56と連通しており、すなわち発生器24が「オン」にされるとシリンジ56はオゾンで満たされる。(この実施態様および後続の実施態様について、添付した図面において記載されている各バルブは、ある特定の位置を示すことを目的に記載したものではなく、単に装置の他の構成要素に対する物理的な位置づけを示すために描かれていることに留意する必要がある。)
【0036】
バルブ40には、チューブ44がチューブ36および48の両方と連通する第二位置がある。バルブ52には、チューブ48に効果的に蓋をし、投与器具32とチューブ48の間の連通を断つ第二位置がある。バルブ40および52が第二位置にある場合、発生装置24で生成されたオゾンはすべて捕集器28によって捕集される。本実施態様では捕集器28は活性炭製のものであるが、過剰なオゾンを捕集する任意の形式の捕集器を使用することができる。
【0037】
上述したように、シリンジ56の充填の後に、発生装置を「オフ」にすると、バルブ40および52は各々の第一位置から各々の第二位置へ動かされ、チューブ48および36に残存しているオゾンを捕集器28によって捕集することで、装置20の操作者や周りにいる人に害を与えうる空気中へのオゾンの不要な漏洩を低減および/または事実上解消する。
【0038】
バルブ60にはまた、シリンジ56とバルブ52(もしくはバルブ52に接続されたバルブ60上の開放接続具)、または針64のいずれかとの間の連通を断つ第二位置がある。したがって、一旦シリンジ56がオゾンで満たされると、投与器具32にオゾンを「装填」したままにしておくために、投与器具32がバルブ52から外されるときは、バルブ60を第二位置にして、オゾンがシリンジ56中に保持されるようにする。
【0039】
投与器具32にオゾンが装填されると、これを装置20の残部から取り外して、目的部位にオゾンを投与するために用いることができる。したがって、バルブ60には、シリンジ56を針64と連通する第三位置もある。ここで図2を参照し、装填がされたとき、バルブ60を第二位置にして、オゾンがシリンジから逃げないようにすることができる。次いで、投与器具32は装置20の残部から取り外され、そして針64はオゾンを投与すべき組織(またはその他の目的部位)に挿入される。図2では針64が股関節部68に挿入されているところを示している。針64が股関節部68に挿入された後、バルブ60を第三位置にし、シリンジ56が針64と連通するようにする。この時点で、シリンジ56を押圧し、この中のオゾンガスを針64から股関節部の組織に押し出すことで、股関節部68の周辺の局部的な痛みを緩和する。このようなオゾンの投与は、股関節置換のような股関節部の手術後や骨盤から骨移植材料として骨片を採取した後の痛みを緩和するのに有用である。
【0040】
他の種類の局所的な痛みの緩和を行うことも可能である。図2では股関節部68に対しての痛みの緩和を示したが、図3では脊髄椎間板72に対する痛みの緩和を示す。背景として、図4に正常な椎間板72nにおける断面図を示す。椎間板72nは、外側線維輪76n、内側線維輪80n、遷移帯84nおよび髄核88nを有する。しかしながら図5では、椎間板72は断面でしめされており、髄核88が突出しており、これにより痛みが生じる。しかしながら、突出した髄核88に投与器具32を用い針64を通してオゾンを投与することで、少なくとも一時的に痛みを緩和するおよび/または実質的に解消することができる。
【0041】
投与器具32からオゾンを投与した後、投与器具32を再度装置20の残部に接続し、適切なバルブ40、52、および62を調整することで、残存したオゾンを投与器具32から出し捕集器28に捕集させる、もしくはシリンジ56を再充填することができることは明らかである。
【0042】
図6を参照し、本発明の他の実施態様に従う、組織へガスを投与するための装置を全体として参照番号20aで示す。装置20aには装置20と似た構成部品が多くあり、類似の構成部品は類似の参照番号によって示したが、それらには「a」を末尾につけた。しかしながら装置20とは対照的に、投与器具132aは、投与器具32との相違を有する。具体的には、投与器具132aは二方向バルブ160aを有し、その一端はシリンジ132aに接続しており、他端は、シリンジ132aを、図6に示すようにバルブ52aに、または図7に示すように針164aに接続可能とする取付け具を有する。図6に示したように投与器具132aがバルブ52aに接続している場合、バルブ52aおよび160aは、シリンジ132aが発生器24aと連通するような、開位置に配置することができる。発生器24aが「オン」であるとき、シリンジ132aはオゾンで満たされる。一旦シリンジ132aがオゾンで満たされると、バルブ52aおよび160aを閉位置に配置し、バルブ40aを回して、装置160aがバルブ52aから切り離され、チューブ48a、36aまたはシリンジ装置24aの残部に残存した全てのオゾンが捕集器28aによって捕集可能とされる。
【0043】
シリンジ132aがオゾンで満たされ、バルブ160aが閉じられると、針164aを図7に示したようにシリンジに取付けることができる。次いで、バルブ160aを選択的に開閉して、図2および3に関連して前記して説明したのと同様にして、オゾンを組織に投与することができる。
【0044】
次に図8を参照し、治療剤を組織に投与するための装置を全体として参照番号20bで示す。装置20bは、装置20および20aの内蔵式携帯版である。具体的には、装置20bは、前記の針164aおよびバルブ160aと実質的に同一の針164bおよび160bを有する。また装置20bは、円筒部156b(または他のチャンバ)およびプランジャ192b(またはチャンバの内容物を押し出すための他の手段)を備えるシリンジ132bを有する。プランジャ192bは、シリンジの通常のプランジャと同様に構成するが、プランジャ192bはその軸上に取り付けられた小型のオゾン発生器196bを有している。そして、オゾン発生器196bは、電源200bと、プランジャ192bの軸の外端に配置されたオン/オフスイッチ204bに接続されている。小さなチャネル208bは、発生器196bをプランジャ192bの軸の他端につないでおり、これによりプランジャ192bが円筒部156b内に配置されると、発生装置196bは円筒部156bの内部と連通する。このようにしてスイッチ204bは作動され、オゾンを発生させて、円筒部156bを満たすことができる。特に注意すべきは、本実施態様においてオゾンをガスもしくは液体のいずれの形態において発生させることができる点である。
【0045】
スイッチ204bが作動している間、バルブ160bは一般的にオゾンが円筒部156bから針164bに流出するのを防ぐために、閉位置に配置しておくことが好ましい。オゾンが充分量もしくは所望量発生され、円筒部156bを満たすと、スイッチ204bはオゾンの発生を止めるために「オフ」にされ、装置20bは図2および3を参照して前述した投与器具32とほぼ同様の方法で使用することができる。オゾン発生装置192bは、様々な大きさで設けることができ、例えば約1cc〜5ccの体積範囲でオゾンを供給可能とすることができるが、約0.1cc〜約1リットルの液状またはガス状のオゾンを発生するように作ることもできる。
【0046】
次に図9および10を参照し、組織に治療剤を投与する装置を全体として参照番号20cで示す。装置20cは、装置20、20aおよび20bの内蔵式のインプラント可能版である。図9に示すように、装置20cは、股関節部68の近位の皮下にインプラントされる。本実施態様において装置20cは、患者の皮膚上に配置され、したがって患者の要求応じて装置を作動することのできる、別体のオンオフ可能な外部電源208cを有している。電源208cは、経皮的に配置された小型のオゾン発生器216cに接続されている。そして発生器216cは、酸素源220cと接続されており、電源装置208cが「オン」のとき、発生器216cは、酸素もしくは無菌水の供給源220cと相互作用して、キャビティ224c内にオゾンを液体もしくはガスの形態で発生させる。また、キャビティ224cはカテーテル228cに接続されており、これは、キャビティ224cを、オゾンを投与しその痛みを緩和すべき股関節部68内の組織に相互接続している。
【0047】
装置20cの他形態として、電源208cを皮下に配置し、オゾン発生装置を作動または停止させる磁気スイッチまたは他方式のワイヤレス手段等のワイヤレススイッチ手段を患者の体外に設置するができる。この技術の利点は、全体として針の使用を減らすことができ、そして金属物によって生成され、椎間板の詳細の適切な映像化を妨げる(本明細書の他の実施態様においても行われうる、画像誘導を用いて注入を行う際にも発生する場合のある)ビーム硬化人工物を減らすことができる。要するに、針の使用を減らすことによって、映像化がより改善され、後根神経節を明確に見せることができるようになる。
【0048】
次に図11〜14を参照し、他の形態において、注入ワイヤ232dを針168d中に通して髄核88(または治療すべき他の組織)の中にワイヤがコイル状に丸くなるまで進ませる。注入ワイヤ232dは、図14に示すように、その全長に沿って穿孔してあるので、所望量もしくは充分量のワイヤ232dを髄核88に挿入すれば、オゾン源を注入ワイヤ232dの反対側に接続し、注入ワイヤを経て髄核88に注入することができる。注入ワイヤ232dに沿って設けられた穿孔によって、オゾンは髄核88中により迅速に拡散する。
【0049】
次に図15を参照し、前述の実施態様の他形態において、オゾンの投与を様々な他の構成で、本発明の範囲内において行うことができることがわかる。具体的には、図15は、チューブ232eを経てバルブ160eに接続されているシリンジ132eを示す。
【0050】
本発明の他の実施態様において、椎間板ヘルニア等の治療のための医療用オゾンの注入を行うための機器のキットを示す。キットは、以下のものを保持するための多くの仕切りを有する無菌トレイを含む:
・消毒薬、ドレープおよび皮膚調製材料
・リドカインおよび長さ22Gの針を有する10ccのシリンジ
・オムニパーク300M等の、椎間板造影用非イオン性X線染色
・同軸導入針として作用する外側の16Gまたは18Gの針
・椎間板にオゾンを注入するための、側孔を有することのできる20Gまたは22Gの針
・ステロイド注入を行うための16〜18Gの外側の大きな針(これはオゾンを傍脊椎軟組織に注入するのにも使用することができる)
・椎間板部分にオゾンを均一に分配するための注入ワイヤ
・活性炭オゾン捕集器(活性炭および100%のOを有する瓶)
・バイアルに入っており、注入の準備が整っているステロイドおよび局部麻酔薬
・AOS−1M医療用オゾン発生器、もしくはAOS−1MSステンレス医療用オゾン発生器などのオゾン源またはオゾンで満たされているためにオゾンを発生させることのできる使い捨ての注射器
・シリンジ用の使い捨てフィルタ付き取付け具、オゾン発生装置に取り付けられた一方向ストップコック
・画像誘導下での注入の間、手術者の手への放射を低減するための長さ20〜30cmの接続用のノンコンプライアントチューブ。
・チューブを活性炭オゾン捕集ボトルに連結する三方向ストップコック
・上述の使い捨てフィルタ付き取付け具を介してチューブをシリンジに連結する一方向のストップコック
・ポビドンゲル等の医薬ゲル
・バンドエイドなどの中心部分にガーゼがついている粘着性の絆創膏または小さな包帯。
【0051】
本発明による他の実施態様では、まず患者をX線断層撮影(CT)スキャナにかけ、椎間板72のような椎間板ヘルニアを特定するために診断CTスキャンを行い画像診断する方法が提供されている。続いてCTガントリーをドレープおよび準備し、皮膚を調製し、局部麻酔薬が皮膚および隣接した軟組織投与される。16〜18Gの針が椎間板の位置まで刺され、そして、22Gの針が椎間板に注入される。X線染料を注入することで、症状を点検するために椎間板造影が行われる。オゾン装置(前述のいずれかの構成の装置または当業者によって現在存在する可能性のある他の装置)は、その後スイッチを入れられ、酸素/オゾン濃度が選択される。酸素/オゾン混合物は、約0μg/ml、約10g/ml、約20μg/ml、約30μg/ml、約40μg/ml、または約50μg/mlから選択される。現行の好ましい範囲としては、約10μg/mlと約34μg/mlの間の値であるが、より好ましくは約27μg/mlと約28μg/mlの間の値である。他の実施態様においては、治療上効果的なもしくは望ましいことが分かった場合には、純酸素などの他の気体もしくは治療剤を使用することもできる。
【0052】
次の手順として、シリンジは、例えば図15に示されているように、20〜30cmのノンコンプライアントチューブを取り付けた使い捨てフィルタ付取付け具に取り付けられる。このチューブの一端は三方向コックに取り付けられており、もう一端は一方向ストップコックに取り付けられている。オゾンガスは10ccシリンジ(校正された心臓シリンジを使用することもできる)に使い捨てフィルタ付接続器および接続チューブを介して吸引され、全ての死積が所定の濃度のオゾンで満たされる。適当量のオゾンが所望された部位に実際に注入されるようにするために、死積の総量を知る必要がある。その後、CTフルオロイメージング等を用いて椎間板および傍脊椎軟組織にオゾンを注入することができる。前述したように、固いスタイレットを有する注入ワイヤを使用することができる。オゾン注入が完了すると、接続チューブ上のストップコックが閉じられる。全ての残存オゾンは、ルアーロックを介して接続チューブに取り付けられた、活性炭捕捉器または純酸素チューブ/ボトルに注入される。そしてステロイドが、同軸の外側の大きな針によって注入される。最後に、全ての針を取り外し、皮膚を適切にドレッシングし、包帯を用いて穿孔した皮膚を覆う。
【0053】
本発明の他の実施態様において、椎間板内および神経節周囲への医療用オゾンの注入と、累加的な効果を持ち総合的な治療の結果を向上させる神経節周囲へのステロイド注射との組合せが提供される。
【0054】
ここまでに本発明による様々な特徴や構成要素のうちの特定の組合わせについてのみ説明してきたが、説明した特徴や構成要件の所望のサブセット、および/またはそれらの特徴や構成要素の代替の組合わせを、所望により用いることができることは、当業者には明らかであろう。例えば、他の種類の痛みを、ここでの教示を用いて治療することも可能である。例えば、関節、腱、靭帯は、治療可能な他の部位である。他の例としては、オゾンを用いて人工肛門形成等における傷口などを洗浄して、傷口の痛みを緩和することを含む。別の例としては、装置20cと同様の、インプラント可能な装置を患者の歯(もしくは他の歯科的な部位)に入れて、歯科的部位の痛みを緩和することができる。別の例としては、消毒のためおよび/または痛みを治療するためおよび/または炎症を緩和するためにペースメーカー等を保持する皮下嚢を洗浄することがあり、その他の治療剤に関する利点は当業者に理解できよう。
【0055】
上述した本発明の実施態様は、本発明の例として挙げられたものであり、添付の特許請求の範囲によってのみ規定される発明の範囲を逸脱することなく、当業者によって、その変更および修正を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】図1は、本発明の実施態様に従う、組織へガスを投与するための装置を示す。
【図2】図2は、治療剤を投与することのできる患者の股関節部を示す。
【図3】図3は、治療剤を投与することのできる患者の脊髄椎間板部を示す。
【図4】図4は、正常な状態の脊髄椎間板を示す。
【図5】図5は、治療剤を投与することのできるヘルニア状態の脊髄椎間板を示す。
【図6】図6は、本発明の他の実施態様に従う、組織へガスを投与するための装置を示す。
【図7】図7は、図6における投与器具を、針を取付けた状態で示す。
【図8】図8は、本発明の他の実施態様に従う、組織へガスを投与するための装置を示す。
【図9】図9は、本発明の他の実施態様に従う、股関節部へ治療剤を投与するための装置を示す。
【図10】図10は、図9の装置をより詳細に示す。
【図11】図11は、治療剤を注入するための注入ワイヤを示す。
【図12】図12は、針を通ってヘルニア状態の椎間板の中央へ達した注入ワイヤを示す。
【図13】図13は、ヘルニア状態の椎間板の中央に配置された注入ワイヤを、針を取り除いた状態で示す。
【図14】図14は、図11の注入ワイヤをより詳細に示す。
【図15】図15は、本発明の他の実施態様に従う、組織へ治療剤を投与するための装置を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療剤を投与するための装置において:
治療剤発生器;第一バルブを介して前記発生器に接続された前記治療剤を捕集するための捕集器;および少なくとも一つの付加的なバルブを介して前記発生装置に接続可能な治療剤投与器具を有し、前記バルブが第一位置にあるとき、前記発生器は、前記投与器具を前記治療剤で満たすために前記投与器具と繋がれており、前記バルブが第二位置にあるとき、前記投与器具は、前記治療剤をその内部に保持し前記発生装置とは切り離されており、かつ前記捕集器が前記投与器具と前記発生装置の間にある過剰な治療剤を捕集することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記治療剤がオゾンである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記オゾンが気体であり、前記発生器が医療用オゾン発生器である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記医療用オゾンは所定割合の酸素(O)とオゾン(O)ある、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記オゾンに対する酸素の割合が約1μg/mlである、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記オゾンに対する酸素の割合が約10μg/mlである、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記オゾンに対する酸素の割合が約20μg/mlである、請求項3に記載の装置。
【請求項8】
前記オゾンに対する酸素の割合が約30μg/mlである、請求項3に記載の装置。
【請求項9】
前記オゾンに対する酸素の割合が約30μg/mlである、請求項3に記載の装置。
【請求項10】
前記オゾンに対する酸素の割合が約50μg/mlである、請求項3に記載の装置。
【請求項11】
前記オゾンに対する酸素の割合が約1μg/mlから約90μg/mlの間の値である、請求項3に記載の装置。
【請求項12】
前記オゾンに対する酸素の割合が約10μg/mlから約80μg/mlの間の値である、請求項3に記載の装置。
【請求項13】
前記オゾンに対する酸素の割合が約20μg/mlから約70μg/mlの間の値である、請求項3に記載の装置。
【請求項14】
前記オゾンに対する酸素の割合が約10μg/mlから約34μg/mlの間の値である、請求項3に記載の装置。
【請求項15】
前記オゾンに対する酸素の割合が約27μg/mlから約28μg/mlの間の値である、請求項3に記載の装置。
【請求項16】
前記投与器具がシリンジである、請求項3に記載の装置。
【請求項17】
椎間板ヘルニアによる痛みを治療するための方法において、ヘルニアになっている椎間板を特定することと、医療用オゾンを椎間板および傍脊椎軟組織に注入することを含む方法。
【請求項18】
治療剤の発生および投与を内蔵するためのシリンジにおいて:
前記治療剤を保持するための円筒部;
前記円筒部の第一端に挿入し、前記治療剤を前記円筒部の第二端から押し出すためのプランジャ;
前記プランジャに同軸的に一体に取り付けられた電源;
前記プランジャに同軸的に一体に取り付けられ、前記円筒部とプランジャ内を通る経路を介して連通する治療剤発生器で、前記発生器が前記電源と接続されており前記プランジャに同軸的に取り付けられた発生器;
前記電源に接続されたスイッチで、前記スイッチが作動されると前記治療剤発生器が前記治療剤を発生させ前記円筒部を治療剤で満たすスイッチ;
を備えることを特徴とするシリンジ。
【請求項19】
前記治療剤がオゾンである、請求項18に記載のシリンジ。
【請求項20】
治療剤の発生および投与を内蔵するインプラント可能な装置において:
前記治療剤を保持するためのチャンバ;
前記チャンバを前記治療剤の投与部位に接続するためのカテーテル;
電源;
前記チャンバと連通しており、前記電源と接続されている治療剤発生器;
前記装置をインプラントされた患者によって外部から作動可能なスイッチで、前記装置が前記電源に接続されており、前記スイッチが作動されたときに前記治療剤発生器が前記治療剤を発生させ、治療剤でチャンバを満たすスイッチ;
を備えることを特徴とする装置。
【請求項21】
前記治療剤がオゾンであり、前記治療剤発生器がオゾンと一体的に利用可能な酸素源を有するオゾン発生器である、請求項20に記載のシリンジ。
【請求項22】
治療剤を投与するのに使用する機器のキットにおいて:消毒薬;ドレープ;皮膚調製物質;局部麻酔薬;少なくとも一つのシリンジ;前記シリンジで使用する短い針および長い針の少なくとも一方;映像装置内の患者を遮蔽するための構台ドレープ;X線透過性の針ホルダ;非イオン性X線染料;注入ワイヤ;治療剤発生器および捕集器;皮膚閉鎖を手術後に行うためのドレッシング;ガーゼ付絆創膏;を備えることを特徴とするキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2007−507272(P2007−507272A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530769(P2006−530769)
【出願日】平成16年10月1日(2004.10.1)
【国際出願番号】PCT/IB2004/003706
【国際公開番号】WO2005/032387
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(506117035)
【出願人】(506117150)
【Fターム(参考)】