組織テンショナーを備えた外科用ステープル留めデバイス
内痔核の外科的処置の特に適した円形ステープル留めデバイスが提供される。このステープル留めデバイスは、アンビルとシェルアセンブリとを有する遠位ヘッド部分を含む。組織係合部材を含む組織テンショナーデバイスは、アンビルとシェルアセンブリとの間に移動可能に位置決めされ、そしてシェルアセンブリ内に規定されたボア内に組織を位置決めするためのテンショナートリガーを経由して作動可能である。上記アンビルは、アンビルヘッドおよびアンビルシャフトを備え、そして上記組織引っ張りデバイスは、上記アンビルシャフトによって移動可能に支持される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2003年7月16日に出願された米国仮出願番号第60/487,841号からの優先権を主張し、その全体の内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(背景)
1.技術分野
本開示は、一般に、中空の組織器官を処置するための外科用デバイスに関する。より詳細には、本開示は、内痔核の処置のために適した外科用ステープル留めデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
2.関連技術の背景
吻合は、別個の中空器官セクションの外科的接続である。代表的には、吻合手順は、中空組織の疾患または欠損セクションが除去され、そして残存する端部セクションが接続さる手術にともなう。所望の吻合手順に依存して、この端部セクションは、円形であるか、端と端を接するか、または側面と側面とを接する器官再構築方法により接続され得る。
【0004】
公知の円形吻合手順では、器官セクションの2つの端部が、ステープル留めデバイスにより接続され、このデバイスは、各器官セクションの端部を通じて、ステープルの円形のアレイを駆動し、そして同時に駆動された円形アレイのステープルの任意の組織の内側を抜いて管状の通路に取り除く。中空器官の円形吻合を実施するためのデバイスの例は、米国特許第6,053,390号、同第5,588,579号、同第5,119,983号、同第5,005,749号、同第4,646,745号、同第4,576,167号および同第4,473,077号に記載され、これらの各々は、その全体が参考として本明細書中に援用される。代表的には、これらのデバイスは、細長いシャフトを含み、その近位端にこのデバイスの作動を行うためのハンドル部分、およびその遠位端に配置されたステープル保持構成要素を有する。取り付けられたアンビルヘッドを備えたアンビルロッドを含むアンビルアセンブリは、ステープル保持構成要素に隣接するデバイスの遠位端に取り付けられる。ステープル留めされるべき中空の器官(単数または複数)の組織の対向する端部部分は、このアンビルヘッドと、上記デバイスのステープル保持構成要素との間でクランプされる。クランプされた組織は、上記ステープル保持構成要素から1つ以上のステープルを分割することによりステープル留めされ、これらステープルの端部は、組織を通過し、そしてアンビルヘッドによって変形される。環状ナイフが同時に進行され、中空器官内の組織の芯を抜き、器官内で環状通路に取り除く。
【0005】
円形の吻合を実施するための外科用ステープル留めデバイスはまた、直腸における内痔核を処置するために用いられている。痔核処理のための円形のステープル留めデバイスの使用の間に、外科用ステープル留めデバイスのアンビルヘッドおよびステープル保持構成要素は、このアンビルヘッドおよびステープル保持構成要素を開放または非接近位置にして、肛門を通じ、そして直腸中に挿入される。その後、巾着縫合糸を用いて内痔核組織および/または粘膜組織をこのアンビルロッドに向かって引く。次に、このアンビルヘッドおよびステープル保持構成要素は接近され、アンビルヘッドと、ステープル保持構成要素との間に痔核組織をクランプする。このステープル留めデバイスは発射されて、痔核組織および/または粘膜組織を取り除き、切断組織をステープル留めする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
痔核処置のための円形の吻合ステープラの使用は多くの利点を有するけれども、いくつかの問題が存在する。例えば、外科用ステープル留めデバイスのアンビルヘッドとステープル保持構成要素の接近の間に、この外科用ステープル留めデバイスのステープル保持構成要素内に除去されるべき組織を適正に位置決めすることはしばしば困難である。従って、組織は、この器具のアンビルヘッドとステープル保持構成要素との間に形成される組織隙間中に一団となり得る。これは、不恰好なステープルおよび/またはすべての所望の組織の有効でない除去を生じ得る。
【0007】
従って、組織の処置のための円形のステープル留めデバイス技術分野では、この外科用ステープル留めデバイスのステープル保持構成要素内に除去されるべき組織を迅速かつ容易に位置決めし得るという継続する必要性が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(要約)
本発明によれば、組織テンショナーを有する円形のステープル留めデバイスが開示される。このステープル留めデバイスは、近位ハンドル部分、中央本体部分、および遠位ヘッド部分を含む。この遠位ヘッド部分は、アンビルおよび内部ボアまたはチャンバーを規定するシェルアセンブリを有する。アンビルはアンビルヘッドおよびアンビルシャフトを含む。このアンビルは、シェルアセンブリに対して、アンビルヘッドがこのシェルアセンブリから間隔を置かれる非接近位置から、このアンビルヘッドがこのシェルアセンブリと緊密に並置される整列にある接近位置まで移動可能である。組織テンショナーデバイス(組織引っ張りデバイス)は、アンビルシャフト上に支持され、そしてアンビルに対し、かつシェルアセンブリに対し、進行位置と退却位置との間を移動可能である。アンビルがその接近位置にあるとき、組織引っ張りデバイスの組織係合部材は、少なくとも部分的にシェルアセンブリのボア内に位置決めされる。
【0009】
1つの実施形態では、上記組織引っ張りデバイスは、中空シャフトおよびトリガーを含む。上記組織係合部材は、この中空シャフトから半径方向の外側に延びる。この中空シャフトは、上記アンビルシャフトの周りにスライド可能に位置決めされ、そして上記アンビルおよびシェルアセンブリに対して上記組織係合部材の位置をシフトするために移動可能である。別の実施形態では、上記アンビルシャフトは、長軸方向ボアを規定し、そして上記組織引っ張りデバイスは、このアンビルシャフトの長軸方向ボア内にスライド可能に位置決めされるテンショナーシャフトを含む。各実施形態では、上記組織引っ張りデバイストリガーが、外科用ステープル留めデバイス中に形成されるスロットを通じて延びる、そして上記アンビルおよびシェルアセンブリに対して上記組織係合部材の位置を調節するために外科医によって手動で操作され得る。
【0010】
別の実施形態では、上記アンビルシャフトと組織テンショナーシャフトの1つは、一連の窪みを含み、そして上記アンビルシャフトと組織テンショナーシャフトの他方は、突出部または結節(nub)を含み、これは、上記窪みの1つに離脱可能に受容され、組織テンショナーデバイスをアンビルシャフトに対して固定された位置で離脱可能に保持する。所定の力が上記組織テンショナートリガーに付与され、上記結節を個々の窪みとの係合から外し、この組織テンショナーデバイスのアンビルおよびシェルアセンブリに対する移動を容易にする。
【0011】
なお別の実施形態では、上記組織係合部材は、上記組織テンショナーデバイスシャフトの半径方向の外側に延びる円板形状部材を含む。この円板形状の部材は、近位方向に位置する凹面および/または組織を係合するような形態である1つ以上のリッジまたは歯を含み得る。別の実施形態では、この組織係合部材は、上記組織テンショナーデバイスの半径方向の外側に、かつ上記シェルアセンブリに向かって近位方向に延びる1つ以上のフィンガーを含む。1つの実施形態では、4つの湾曲したフィンガーが提供され得る。別の実施形態では、3つ以上の実質的にL形状のフィンガーが提供され得る。あるいは、その他の組織係合部材形態が用いられ得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
組織テンショナーをもつ現在開示される外科用ステープル留めデバイスの種々の実施形態は、図面を参照して本明細書中に開示されている。
【0013】
(実施形態の詳細な説明)
現在開示される外科用ステープル留めデバイスの実施形態が、ここで、図面を参照して詳細に説明され、これら図面の各々では、同様の参照番号は、いくつかの図面の各々で同一または対応する要素を指定する。本明細書を通じて、用語「近位」は、オペレーターに最も近いデバイスの部分をいい、そして用語「遠位」は、オペレーターから最も遠いデバイスの部分をいう。米国仮出願番号第60/480,074号(「’074号」)は、Express Mail番号EV328280895USの下、2003年6月20日出願に出願され、その全体は、本明細書中に参考として援用される。
【0014】
図1〜8は、一般に10で示される現在開示される外科用ステープル留めデバイスの1つの実施形態を示す。図1を参照して、外科用ステープル留めデバイス10は、近位ハンドルアセンブリ12、中央本体部分14および遠位ヘッド部分16を含む。近位ハンドルアセンブリ12は、上記’074出願に記載されるハンドルアセンブリと実質的に同一であり、そして本明細書では簡単に論議されるに過ぎない。近位ハンドルアセンブリ12は、回転可能な接近ノブ18およびフィンガートリガー20を含む。接近ノブ18は、アンビル22を、ヘッド部分16のシェルアセンブリ24に対し、間隔を置いた位置と接近した位置との間で移動するよう作動可能であり、そして発射トリガー20は、シェルアセンブリ24からファスナーを射出するように、そして組織を切断するためにシェルアセンブリ24を通ってナイフブレードを進行するよう作動可能である。回転可能なノブ18の作動およびトリガー20を発射することは、上記’074出願に詳細に記載され、そして本明細書にさらなる詳細は論議されない。
【0015】
図2〜7を参照して、ヘッド部分16は、アンビル22およびシェルアセンブリ24を含む。そうでないことが記載されることを除いて、ステープル留めデバイス10の構成要素は、熱可塑性物質、例えば、ポリカーボネート、および金属、例えば、ステンレス鋼およびアルミニウムから形成される。ステープル留めデバイス10の特定の構成要素を形成するための選択される特定の物質は、この構成要素の強度要求に依存する。例えば、アンビルは、ステンレス鋼のような金属から形成され得、そしてハンドルアセンブリ12のハウジングは、ポリカーボネートのようなプラスチックから形成され得る。あるいは、必要な強度特徴を有する上記で列挙されない材料が、これら材料が外科用使用に適切であることを条件に、ステープル留めデバイス10の構成要素を形成するために用いられ得る。
【0016】
シェルアセンブリ24は、外側ハウジングまたはシェル26、プッシャーバック28、ステープルガイド30および円筒形ナイフ32を含む。シェルアセンブリ24の外側ハウジング26は貫通ボアを規定し、そして縮小した直径の近位部分26a、発散する中間部分26bおよび円筒形のより大きな直径の遠位部分26cを含む。近位部分26aは、中央本体部分14の遠位端上に形成された係合構造36を離脱可能に係合するような形態の一対の弾性フィンガー34を含む。プッシャーバック28は、外側ハウジング26の貫通ボア内にスライド可能に位置決めされ、そして貫通ボアの形状に対応する形状を有する。外側ハウジング26とプッシャーバック28の形状のため、プッシャーバック28は、この外側ハウジング26内を、図4に示されるその位置から遠位方向にスライドするのみである。プッシャーバック28の近位端は、上記’074出願に詳細に説明される様式で発射トリガー20により駆動されるプッシャー40(図4)と作動可能に連結されている。図4に示されるように、プッシャーバック28の遠位端は、ステープルガイド30中に形成されたスロット44内にスライド可能に受容される寸法の複数の遠位方向に延びるフィンガー42を含む。あるいは、フィンガー42は、プッシャーバック28から分離されているリング上に形成され得る。ステープルガイド30のスロット44は、ステープル46を受容するような寸法であり、その結果、プッシャー40がフィンガートリガー20の作動により進行されるとき、プッシャーバック28が遠位方向に移動され、フィンガー42をスロット44を通じて動かし、ステープル46をステープルガイド30から射出する。ステープルガイド30は、シェルアセンブリ24の外側ハウジング26の遠位部分26c中に、公知の様式、例えば、摩擦、接着剤、圧着などで固定される。
【0017】
環状ナイフブレード50は、プッシャーバック28およびシェルアセンブリハウジング26内に形成されるボア52内に、例えば、プレスばめにより固定される。あるいは、その他の技法が、プッシャーバック28内にナイフブレードを固定するために用いられ得る。ナイフブレード50は環状の切断エッジ50aを含み、そして発射トリガー20が組織を解剖するために作動されるとき、プッシャーバック28とともに進行される。
【0018】
アンビル22は、アンビルヘッド60およびアンビルシャフト62を含む。アンビルヘッド60は、ステープルガイド30から射出されるステープル46を受容かつ変形するための複数のステープル変形ポケット64a(図2および3)を含むアンビルプレート64を含む。アンビルシャフト62は、アンビルヘッド60に連結される遠位端62、および上記’074出願に開示されるような様式でステープル留めデバイス10の接近機構に作動可能に連結される近位端(図示せず)を有する。接近ノブ18(図1)が回転または作動されるとき、アンビルシャフト62はシェルアセンブリ24中に退却またはそれから進行される。アンビルヘッド60およびアンビルシャフト62は、一体形構成であるように示されているが、それらは、別個に形成され、そして一緒に固定され得る。1つの実施形態では、アンビル22は、上記ステーブル留めデバイス10に固定して取り付けられる。あるいは、ステープル留めデバイス10は、離脱可能なアンビルおよび/または上記’074出願中に開示されるような偏向可能なアンビルを有するアンビルを受容するよう適合され得る。
【0019】
図4〜8を参照して、ステープル留めデバイス10は、アンビルシャフト62によって支持される組織引っ張りデバイス80を含む。1つの実施形態では、組織引っ張りデバイス80は、その遠位端に形成された半径方向に延びる組織係合部材84、およびその近位端に形成されたテンショナートリガー86を有する中空シャフト82を含む。テンショナートリガー86は、ハンドルアセンブリ12の遠位端に形成された細長いスロット88および中央本体部分14を通って延びる。トリガー86は、発射トリガー20に隣接する位置で、ハンドルアセンブリ12を通って延びるように位置決めされ得、片手を用いてトリガー20およびトリガー86を発射する操作を容易にする。細長いスロット88は、係合部材84がアンビルヘッド60に対して近位方向に移動され、シェルアセンブリ24のボア52に対して内痔核の深さを調節し、そしてアンビル22およびシェルアセンブリ24の接近を可能にするような長さであるべきである。トリガー86は半径方向に延びるアームを含むように示されているが、その他の形態が想定される。例えば、テンショナートリガー86は、スライド可能なボタン、環状または半環状のカラー、T字棒などの形態であり得る。
【0020】
図8をまた参照して、組織引っ張りデバイス80の中空シャフト82は、アンビルシャフト62をスライド可能に受容するような寸法の長軸方向ボア90を規定する。指標を与える機構が、アンビルシャフト62の周りの中空シャフト82の動きを制御するために提供され得る。1つの実施形態では(図5および6)、この指標を与える機構は、アンビルシャフト62上に形成された結び目または突出部92、および中空シャフト82の内壁上に形成された一連の窪み94を含む。結び目92と窪み94の1つとの間の係合は、アンビルシャフト62に対して固定された位置で中空シャフト82を離脱可能に保持する。図5を参照のこと。トリガー86に所定の力を付与することにより、結び目92は、窪み94からの係合がはずれ、そしてアンビルシャフト62に対して移動し、別の窪み94と係合し得る。図6および7を参照のこと。アンビルシャフト62と中空シャフト82との間の相対移動は、トリガー86のスロット88の遠位端との係合によって制限される。その他の手段が、(所定の力がトリガー86に付与されるまで)アンビルシャフト62の周りの中空シャフト82の移動を制限するために提供され得ることが想定され、例えば、シャフト82とシャフト62との間の摩擦係合、ラチェット機構、スロット88内のテンショナートリガー86の摩擦係合などがある。
【0021】
組織引っ張りデバイス80の半径方向に延びる係合部材84は、テンショナートリガー86が進行された位置(図4)から退却された位置(図7)に移動されるとき、アンビルヘッド60とシェルアセンブリ24との間に位置決めされる組織を係合するような形態であり、係合部材84を、進行された位置(図4)から退却された位置(図7)まで移動させる。係合部材84は、図1〜8で円板形状であるとして示されるが、その他の形態が想定される。例えば、この係合部材は、1)近位凹面102を有する円板形状部材100(図8a);2)その環状の近位エッジの周りに形成された一連のリッジまたは歯106を有する円板形状部材104(図9);または3)一連の湾曲したフィンガー108および108a(図10および11)を含み得る。フィンガー108は、シャフト82から半径方向外側に湾曲し、そしてシェルアセンブリ24に向かって近位方向に延びる。フィンガー108aは、実質的にL形状であり、そしてシェルアセンブリ24に向かう方向に延びる遠位端108cを有する。3つのフィンガー108aおよび4つのフィンガー108が示されているが、1つ以上のフィンガーが提供され得ることが想定される。あるいは、本明細書には示されておらず、そして組織および/または巾着縫合糸を係合し得るその他の形態もまた用いられ得る。
【0022】
図12および13は、一般に200として示される、現在開示される外科用ステープル留めデバイスの別の実施形態を示す。ステープル留めデバイス200は、アンビルシャフト262中に形成される長軸方向ボア内にスライド可能に位置決めされるテンショナーシャフト282を有する組織引っ張りデバイス210を含む。細長いスロット212は、アンビルシャフト262の遠位部分中に提供され、係合部材216のフィンガー214の通過を容易にする。組織係合部材216は、図8〜11のいずれかに示されるような形態であり得るか、または所望の結果を達成し得るその他の形態をとる。テンショナーシャフト282上に形成される結び目218、およびアンビルシャフト262の内壁上に形成される一連の窪み294を含む指標を与える機構はまた、所定の力が引っ張りデバイス200のトリガー286に付与されるまで、アンビルシャフト262に対して引っ張りデバイス210の移動を制限するために提供される。細長いスロット222がアンビルシャフト262の近位部分に提供され、そして別の細長いスロット288が中央本体部分14とハンドルアセンブリ12中に提供され、アンビルスロット262内からオペレーターまたは外科医によって係合される位置までトリガー286の通過を容易にする。組織引っ張りデバイス200は、引っ張りデバイス80と同一に機能する。従って、この引っ張りデバイスの使用の方法は、引っ張りデバイス80を参照してのみ論議される。
【0023】
図14〜17を参照して、外科用ステープル留めデバイス10および200は、患者から内痔核を処置するための外科的手順における使用に特に適切である。このような処置は、内痔核(単数または複数)および/または粘膜組織の部分的処置を含み得る。このような手順の間に、接近ポート300が肛門中に挿入され、内痔核への接近を容易にし得る。次に、巾着縫合糸302が歯状線の上の内痔核304の各々の中に、その上に、またはその近傍に配置され、そして外科用ステープル留めデバイス10の遠位端が接近ポート300を通じて肛門および直腸中に挿入される。組織テンショナーデバイス80は、上記ステープル留めデバイスが肛門および直腸中に挿入されるとき、進行した位置(図4)中にあるべきである。1つの実施形態では、巾着縫合糸は、たとえ内痔核が肛門/直腸の全周縁の周りに延びていないかも知れなくとも、肛門/直腸の全周縁の周りに配置される。アンビル22および組織テンショナーデバイス80は、内痔核304および巾着縫合糸302を超えて挿入される。その後、巾着縫合糸302は、組織テンショナーシャフト82の周りで締め上げられ、内痔核および/または粘膜組織304をアンビルシャフト62に向かって、かつその周りに引く(図15)。次に、テンショナートリガー86(図1)は退却され、組織係合部材84をアンビルシャフト62およびシェルアセンブリ24に対して引っ込める。組織係合部材84は位置決めされ、そして内痔核および/または粘膜組織304および/または巾着縫合糸302を係合するような形態であり、シェルアセンブリ24のボア52内で内痔核および/または粘膜組織の深さを調節する。内痔核304がシェルアセンブリ24内で所望の深さに位置決めされるとき、アンビル22およびシェルアセンブリ24は、上記’074出願に記載される様式で接近ノブ18を回転することにより接近される(図1)。アンビルシャフト62はシェルアセンブリ24中に引かれ、係合部材84を含む組織引っ張りデバイス80は、シェルアセンブリ24中に引かれ、内痔核および/または粘膜組織304を、プッシャーバック28およびシェルアセンブリ24によって形成されるボア52中に引く(図17)。テンショナーデバイス80は、アンビル22とシェルアセンブリ24との接近の間に、テンショナートリガー86を退却または進行することにより再位置決めされ、シェルアセンブリ24のボア52内で内痔核304の深さを再調節することを注目すべきである。
【0024】
外科用ステープル留めデバイス10が完全に接近されるとき、発射トリガー20は上記’074出願に記載される様式で作動され得、内痔核および/または粘膜組織304をステープル留めし、切断し、かつそれを除去する。その後、ステープル留めデバイス10は、シェルアセンブリ24内のプッシャーバック28のボア52内に含まれる切除された内痔核とともに肛門から除去される。
【0025】
上記に記載の手順の特定の工程を実施することを支援するために、器具アクセサリーが用いられることが想定される。例えば、検鏡が、肛門中に挿入され得、手術部位へのより容易な接近を提供することにより、巾着縫合糸の配置を単純にする。閉塞具もまた、開創器(dialator)の配置を支援するために用いられ得る。さらに、拡大可能な導入具が、肛門中へのステープル留めデバイスの挿入から生じる外傷を低減するために提供され得る。
【0026】
本明細書中に開示される実施形態に種々の改変がなされ得ることが理解される。例えば、組織引っ張りデバイスの特定の形態が、より人間工学的または接近可能なトリガーを提供するために変更され得る。さらに、この組織引っ張りデバイスシャフトは剛直性である必要はないが、組織係合セグメントを有する弾力性または屈曲可能なワイヤまたはロッドから形成され得る。さらに、上記デバイス上のテンショナートリガーの位置は変更され得、すなわち、ハンドルアセンブリまで移動し、上記引っ張りデバイスの作動を単純にするか、または片手を用いて発射トリガーおよびテンショナートリガーの作動を容易にする。従って、上記の記載は、制限的であるとして解釈されるべきではなく、好ましい実施形態の単なる例示である。当業者は、本明細書に添付された請求項の範囲および思想内でその他の改変を想定する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、非接近位置にあるアンビルをもつ現在開示される外科用ステープル留めデバイスの1つの実施形態の上からの側方斜視図である。
【図2】図2は、図1に示される詳細の示された領域の拡大図である。
【図3】図3は、図2に示される詳細の領域の近位端からの斜視図である。
【図4】図4は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの中央本体部分および遠位ヘッド部分の側方断面図である。
【図5】図5は、図4に示される詳細の示された領域の拡大図であり、組織引っ張りデバイスはその進行した位置にある。
【図6】図6は、図5に示される詳細の領域の側方断面図であり、組織引っ張りデバイスは部分的に退却した位置にある。
【図7】図7は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの中央本体部分および遠位ヘッド部分の側方断面図であり、組織引っ張りデバイスは部分的に退却した位置にある。
【図8】図8は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの組織引っ張りデバイスの近位端からの側方斜視図である。
【図8a】図8aは、図8に示される組織引っ張りデバイスの別の実施形態の遠位端の側方斜視図である。
【図9】図9は、図8に示される組織引っ張りデバイスのなお別の実施形態の遠位端の側方斜視図である。
【図10】図10は、図8に示される組織引っ張りデバイスのなお別の実施形態の遠位端の側方斜視図である。
【図11】図11は、図8に示される組織引っ張りデバイスのなお別の実施形態の遠位端の側方斜視図である。
【図12】図12は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの遠位ヘッド部分の近位端からの側方斜視図であり、アンビルはその非接近位置にあり、そして組織引っ張りデバイスはその部分的に退却した位置にある。
【図13】図13は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの中央本体部分および遠位ヘッド部分の側方断面図であり、アンビルはその非接近位置にあり、そして組織引っ張りデバイスはその部分的に退却した位置にある。
【図14】図14は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの遠位端の側方斜視図であり、内痔核および/または粘膜組織に付与された巾着縫合糸とともに肛門への接近ポートに隣接して配置され、アンビルはその非接近位置にあり、そして組織引っ張りデバイスは、その進行した位置にある。
【図15】図15は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの遠位端の側方斜視図であり、内痔核を超えて接近ポートを通って配置され、巾着縫合糸は組織テンショナーシャフトの周りに締め上げられ、アンビルはその非接近位置にあり、そして組織引っ張りデバイスは、その進行した位置にある。
【図16】図16は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの遠位端の側方斜視図であり、内痔核を超えて接近ポートを通って配置され、巾着縫合糸は組織テンショナーシャフトの周りに締め上げられ、アンビルはその非接近位置にあり、そして組織引っ張りデバイスは、部分的に退却した位置にある。
【図17】図17は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの遠位端の側方斜視図であり、内痔核を超えて接近ポートを通って配置され、巾着縫合糸は組織テンショナーシャフトの周りに締め上げられ、アンビルはその接近位置にあり、そして組織引っ張りデバイスは、その退却した位置にある。
【技術分野】
【0001】
本出願は、2003年7月16日に出願された米国仮出願番号第60/487,841号からの優先権を主張し、その全体の内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(背景)
1.技術分野
本開示は、一般に、中空の組織器官を処置するための外科用デバイスに関する。より詳細には、本開示は、内痔核の処置のために適した外科用ステープル留めデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
2.関連技術の背景
吻合は、別個の中空器官セクションの外科的接続である。代表的には、吻合手順は、中空組織の疾患または欠損セクションが除去され、そして残存する端部セクションが接続さる手術にともなう。所望の吻合手順に依存して、この端部セクションは、円形であるか、端と端を接するか、または側面と側面とを接する器官再構築方法により接続され得る。
【0004】
公知の円形吻合手順では、器官セクションの2つの端部が、ステープル留めデバイスにより接続され、このデバイスは、各器官セクションの端部を通じて、ステープルの円形のアレイを駆動し、そして同時に駆動された円形アレイのステープルの任意の組織の内側を抜いて管状の通路に取り除く。中空器官の円形吻合を実施するためのデバイスの例は、米国特許第6,053,390号、同第5,588,579号、同第5,119,983号、同第5,005,749号、同第4,646,745号、同第4,576,167号および同第4,473,077号に記載され、これらの各々は、その全体が参考として本明細書中に援用される。代表的には、これらのデバイスは、細長いシャフトを含み、その近位端にこのデバイスの作動を行うためのハンドル部分、およびその遠位端に配置されたステープル保持構成要素を有する。取り付けられたアンビルヘッドを備えたアンビルロッドを含むアンビルアセンブリは、ステープル保持構成要素に隣接するデバイスの遠位端に取り付けられる。ステープル留めされるべき中空の器官(単数または複数)の組織の対向する端部部分は、このアンビルヘッドと、上記デバイスのステープル保持構成要素との間でクランプされる。クランプされた組織は、上記ステープル保持構成要素から1つ以上のステープルを分割することによりステープル留めされ、これらステープルの端部は、組織を通過し、そしてアンビルヘッドによって変形される。環状ナイフが同時に進行され、中空器官内の組織の芯を抜き、器官内で環状通路に取り除く。
【0005】
円形の吻合を実施するための外科用ステープル留めデバイスはまた、直腸における内痔核を処置するために用いられている。痔核処理のための円形のステープル留めデバイスの使用の間に、外科用ステープル留めデバイスのアンビルヘッドおよびステープル保持構成要素は、このアンビルヘッドおよびステープル保持構成要素を開放または非接近位置にして、肛門を通じ、そして直腸中に挿入される。その後、巾着縫合糸を用いて内痔核組織および/または粘膜組織をこのアンビルロッドに向かって引く。次に、このアンビルヘッドおよびステープル保持構成要素は接近され、アンビルヘッドと、ステープル保持構成要素との間に痔核組織をクランプする。このステープル留めデバイスは発射されて、痔核組織および/または粘膜組織を取り除き、切断組織をステープル留めする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
痔核処置のための円形の吻合ステープラの使用は多くの利点を有するけれども、いくつかの問題が存在する。例えば、外科用ステープル留めデバイスのアンビルヘッドとステープル保持構成要素の接近の間に、この外科用ステープル留めデバイスのステープル保持構成要素内に除去されるべき組織を適正に位置決めすることはしばしば困難である。従って、組織は、この器具のアンビルヘッドとステープル保持構成要素との間に形成される組織隙間中に一団となり得る。これは、不恰好なステープルおよび/またはすべての所望の組織の有効でない除去を生じ得る。
【0007】
従って、組織の処置のための円形のステープル留めデバイス技術分野では、この外科用ステープル留めデバイスのステープル保持構成要素内に除去されるべき組織を迅速かつ容易に位置決めし得るという継続する必要性が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(要約)
本発明によれば、組織テンショナーを有する円形のステープル留めデバイスが開示される。このステープル留めデバイスは、近位ハンドル部分、中央本体部分、および遠位ヘッド部分を含む。この遠位ヘッド部分は、アンビルおよび内部ボアまたはチャンバーを規定するシェルアセンブリを有する。アンビルはアンビルヘッドおよびアンビルシャフトを含む。このアンビルは、シェルアセンブリに対して、アンビルヘッドがこのシェルアセンブリから間隔を置かれる非接近位置から、このアンビルヘッドがこのシェルアセンブリと緊密に並置される整列にある接近位置まで移動可能である。組織テンショナーデバイス(組織引っ張りデバイス)は、アンビルシャフト上に支持され、そしてアンビルに対し、かつシェルアセンブリに対し、進行位置と退却位置との間を移動可能である。アンビルがその接近位置にあるとき、組織引っ張りデバイスの組織係合部材は、少なくとも部分的にシェルアセンブリのボア内に位置決めされる。
【0009】
1つの実施形態では、上記組織引っ張りデバイスは、中空シャフトおよびトリガーを含む。上記組織係合部材は、この中空シャフトから半径方向の外側に延びる。この中空シャフトは、上記アンビルシャフトの周りにスライド可能に位置決めされ、そして上記アンビルおよびシェルアセンブリに対して上記組織係合部材の位置をシフトするために移動可能である。別の実施形態では、上記アンビルシャフトは、長軸方向ボアを規定し、そして上記組織引っ張りデバイスは、このアンビルシャフトの長軸方向ボア内にスライド可能に位置決めされるテンショナーシャフトを含む。各実施形態では、上記組織引っ張りデバイストリガーが、外科用ステープル留めデバイス中に形成されるスロットを通じて延びる、そして上記アンビルおよびシェルアセンブリに対して上記組織係合部材の位置を調節するために外科医によって手動で操作され得る。
【0010】
別の実施形態では、上記アンビルシャフトと組織テンショナーシャフトの1つは、一連の窪みを含み、そして上記アンビルシャフトと組織テンショナーシャフトの他方は、突出部または結節(nub)を含み、これは、上記窪みの1つに離脱可能に受容され、組織テンショナーデバイスをアンビルシャフトに対して固定された位置で離脱可能に保持する。所定の力が上記組織テンショナートリガーに付与され、上記結節を個々の窪みとの係合から外し、この組織テンショナーデバイスのアンビルおよびシェルアセンブリに対する移動を容易にする。
【0011】
なお別の実施形態では、上記組織係合部材は、上記組織テンショナーデバイスシャフトの半径方向の外側に延びる円板形状部材を含む。この円板形状の部材は、近位方向に位置する凹面および/または組織を係合するような形態である1つ以上のリッジまたは歯を含み得る。別の実施形態では、この組織係合部材は、上記組織テンショナーデバイスの半径方向の外側に、かつ上記シェルアセンブリに向かって近位方向に延びる1つ以上のフィンガーを含む。1つの実施形態では、4つの湾曲したフィンガーが提供され得る。別の実施形態では、3つ以上の実質的にL形状のフィンガーが提供され得る。あるいは、その他の組織係合部材形態が用いられ得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
組織テンショナーをもつ現在開示される外科用ステープル留めデバイスの種々の実施形態は、図面を参照して本明細書中に開示されている。
【0013】
(実施形態の詳細な説明)
現在開示される外科用ステープル留めデバイスの実施形態が、ここで、図面を参照して詳細に説明され、これら図面の各々では、同様の参照番号は、いくつかの図面の各々で同一または対応する要素を指定する。本明細書を通じて、用語「近位」は、オペレーターに最も近いデバイスの部分をいい、そして用語「遠位」は、オペレーターから最も遠いデバイスの部分をいう。米国仮出願番号第60/480,074号(「’074号」)は、Express Mail番号EV328280895USの下、2003年6月20日出願に出願され、その全体は、本明細書中に参考として援用される。
【0014】
図1〜8は、一般に10で示される現在開示される外科用ステープル留めデバイスの1つの実施形態を示す。図1を参照して、外科用ステープル留めデバイス10は、近位ハンドルアセンブリ12、中央本体部分14および遠位ヘッド部分16を含む。近位ハンドルアセンブリ12は、上記’074出願に記載されるハンドルアセンブリと実質的に同一であり、そして本明細書では簡単に論議されるに過ぎない。近位ハンドルアセンブリ12は、回転可能な接近ノブ18およびフィンガートリガー20を含む。接近ノブ18は、アンビル22を、ヘッド部分16のシェルアセンブリ24に対し、間隔を置いた位置と接近した位置との間で移動するよう作動可能であり、そして発射トリガー20は、シェルアセンブリ24からファスナーを射出するように、そして組織を切断するためにシェルアセンブリ24を通ってナイフブレードを進行するよう作動可能である。回転可能なノブ18の作動およびトリガー20を発射することは、上記’074出願に詳細に記載され、そして本明細書にさらなる詳細は論議されない。
【0015】
図2〜7を参照して、ヘッド部分16は、アンビル22およびシェルアセンブリ24を含む。そうでないことが記載されることを除いて、ステープル留めデバイス10の構成要素は、熱可塑性物質、例えば、ポリカーボネート、および金属、例えば、ステンレス鋼およびアルミニウムから形成される。ステープル留めデバイス10の特定の構成要素を形成するための選択される特定の物質は、この構成要素の強度要求に依存する。例えば、アンビルは、ステンレス鋼のような金属から形成され得、そしてハンドルアセンブリ12のハウジングは、ポリカーボネートのようなプラスチックから形成され得る。あるいは、必要な強度特徴を有する上記で列挙されない材料が、これら材料が外科用使用に適切であることを条件に、ステープル留めデバイス10の構成要素を形成するために用いられ得る。
【0016】
シェルアセンブリ24は、外側ハウジングまたはシェル26、プッシャーバック28、ステープルガイド30および円筒形ナイフ32を含む。シェルアセンブリ24の外側ハウジング26は貫通ボアを規定し、そして縮小した直径の近位部分26a、発散する中間部分26bおよび円筒形のより大きな直径の遠位部分26cを含む。近位部分26aは、中央本体部分14の遠位端上に形成された係合構造36を離脱可能に係合するような形態の一対の弾性フィンガー34を含む。プッシャーバック28は、外側ハウジング26の貫通ボア内にスライド可能に位置決めされ、そして貫通ボアの形状に対応する形状を有する。外側ハウジング26とプッシャーバック28の形状のため、プッシャーバック28は、この外側ハウジング26内を、図4に示されるその位置から遠位方向にスライドするのみである。プッシャーバック28の近位端は、上記’074出願に詳細に説明される様式で発射トリガー20により駆動されるプッシャー40(図4)と作動可能に連結されている。図4に示されるように、プッシャーバック28の遠位端は、ステープルガイド30中に形成されたスロット44内にスライド可能に受容される寸法の複数の遠位方向に延びるフィンガー42を含む。あるいは、フィンガー42は、プッシャーバック28から分離されているリング上に形成され得る。ステープルガイド30のスロット44は、ステープル46を受容するような寸法であり、その結果、プッシャー40がフィンガートリガー20の作動により進行されるとき、プッシャーバック28が遠位方向に移動され、フィンガー42をスロット44を通じて動かし、ステープル46をステープルガイド30から射出する。ステープルガイド30は、シェルアセンブリ24の外側ハウジング26の遠位部分26c中に、公知の様式、例えば、摩擦、接着剤、圧着などで固定される。
【0017】
環状ナイフブレード50は、プッシャーバック28およびシェルアセンブリハウジング26内に形成されるボア52内に、例えば、プレスばめにより固定される。あるいは、その他の技法が、プッシャーバック28内にナイフブレードを固定するために用いられ得る。ナイフブレード50は環状の切断エッジ50aを含み、そして発射トリガー20が組織を解剖するために作動されるとき、プッシャーバック28とともに進行される。
【0018】
アンビル22は、アンビルヘッド60およびアンビルシャフト62を含む。アンビルヘッド60は、ステープルガイド30から射出されるステープル46を受容かつ変形するための複数のステープル変形ポケット64a(図2および3)を含むアンビルプレート64を含む。アンビルシャフト62は、アンビルヘッド60に連結される遠位端62、および上記’074出願に開示されるような様式でステープル留めデバイス10の接近機構に作動可能に連結される近位端(図示せず)を有する。接近ノブ18(図1)が回転または作動されるとき、アンビルシャフト62はシェルアセンブリ24中に退却またはそれから進行される。アンビルヘッド60およびアンビルシャフト62は、一体形構成であるように示されているが、それらは、別個に形成され、そして一緒に固定され得る。1つの実施形態では、アンビル22は、上記ステーブル留めデバイス10に固定して取り付けられる。あるいは、ステープル留めデバイス10は、離脱可能なアンビルおよび/または上記’074出願中に開示されるような偏向可能なアンビルを有するアンビルを受容するよう適合され得る。
【0019】
図4〜8を参照して、ステープル留めデバイス10は、アンビルシャフト62によって支持される組織引っ張りデバイス80を含む。1つの実施形態では、組織引っ張りデバイス80は、その遠位端に形成された半径方向に延びる組織係合部材84、およびその近位端に形成されたテンショナートリガー86を有する中空シャフト82を含む。テンショナートリガー86は、ハンドルアセンブリ12の遠位端に形成された細長いスロット88および中央本体部分14を通って延びる。トリガー86は、発射トリガー20に隣接する位置で、ハンドルアセンブリ12を通って延びるように位置決めされ得、片手を用いてトリガー20およびトリガー86を発射する操作を容易にする。細長いスロット88は、係合部材84がアンビルヘッド60に対して近位方向に移動され、シェルアセンブリ24のボア52に対して内痔核の深さを調節し、そしてアンビル22およびシェルアセンブリ24の接近を可能にするような長さであるべきである。トリガー86は半径方向に延びるアームを含むように示されているが、その他の形態が想定される。例えば、テンショナートリガー86は、スライド可能なボタン、環状または半環状のカラー、T字棒などの形態であり得る。
【0020】
図8をまた参照して、組織引っ張りデバイス80の中空シャフト82は、アンビルシャフト62をスライド可能に受容するような寸法の長軸方向ボア90を規定する。指標を与える機構が、アンビルシャフト62の周りの中空シャフト82の動きを制御するために提供され得る。1つの実施形態では(図5および6)、この指標を与える機構は、アンビルシャフト62上に形成された結び目または突出部92、および中空シャフト82の内壁上に形成された一連の窪み94を含む。結び目92と窪み94の1つとの間の係合は、アンビルシャフト62に対して固定された位置で中空シャフト82を離脱可能に保持する。図5を参照のこと。トリガー86に所定の力を付与することにより、結び目92は、窪み94からの係合がはずれ、そしてアンビルシャフト62に対して移動し、別の窪み94と係合し得る。図6および7を参照のこと。アンビルシャフト62と中空シャフト82との間の相対移動は、トリガー86のスロット88の遠位端との係合によって制限される。その他の手段が、(所定の力がトリガー86に付与されるまで)アンビルシャフト62の周りの中空シャフト82の移動を制限するために提供され得ることが想定され、例えば、シャフト82とシャフト62との間の摩擦係合、ラチェット機構、スロット88内のテンショナートリガー86の摩擦係合などがある。
【0021】
組織引っ張りデバイス80の半径方向に延びる係合部材84は、テンショナートリガー86が進行された位置(図4)から退却された位置(図7)に移動されるとき、アンビルヘッド60とシェルアセンブリ24との間に位置決めされる組織を係合するような形態であり、係合部材84を、進行された位置(図4)から退却された位置(図7)まで移動させる。係合部材84は、図1〜8で円板形状であるとして示されるが、その他の形態が想定される。例えば、この係合部材は、1)近位凹面102を有する円板形状部材100(図8a);2)その環状の近位エッジの周りに形成された一連のリッジまたは歯106を有する円板形状部材104(図9);または3)一連の湾曲したフィンガー108および108a(図10および11)を含み得る。フィンガー108は、シャフト82から半径方向外側に湾曲し、そしてシェルアセンブリ24に向かって近位方向に延びる。フィンガー108aは、実質的にL形状であり、そしてシェルアセンブリ24に向かう方向に延びる遠位端108cを有する。3つのフィンガー108aおよび4つのフィンガー108が示されているが、1つ以上のフィンガーが提供され得ることが想定される。あるいは、本明細書には示されておらず、そして組織および/または巾着縫合糸を係合し得るその他の形態もまた用いられ得る。
【0022】
図12および13は、一般に200として示される、現在開示される外科用ステープル留めデバイスの別の実施形態を示す。ステープル留めデバイス200は、アンビルシャフト262中に形成される長軸方向ボア内にスライド可能に位置決めされるテンショナーシャフト282を有する組織引っ張りデバイス210を含む。細長いスロット212は、アンビルシャフト262の遠位部分中に提供され、係合部材216のフィンガー214の通過を容易にする。組織係合部材216は、図8〜11のいずれかに示されるような形態であり得るか、または所望の結果を達成し得るその他の形態をとる。テンショナーシャフト282上に形成される結び目218、およびアンビルシャフト262の内壁上に形成される一連の窪み294を含む指標を与える機構はまた、所定の力が引っ張りデバイス200のトリガー286に付与されるまで、アンビルシャフト262に対して引っ張りデバイス210の移動を制限するために提供される。細長いスロット222がアンビルシャフト262の近位部分に提供され、そして別の細長いスロット288が中央本体部分14とハンドルアセンブリ12中に提供され、アンビルスロット262内からオペレーターまたは外科医によって係合される位置までトリガー286の通過を容易にする。組織引っ張りデバイス200は、引っ張りデバイス80と同一に機能する。従って、この引っ張りデバイスの使用の方法は、引っ張りデバイス80を参照してのみ論議される。
【0023】
図14〜17を参照して、外科用ステープル留めデバイス10および200は、患者から内痔核を処置するための外科的手順における使用に特に適切である。このような処置は、内痔核(単数または複数)および/または粘膜組織の部分的処置を含み得る。このような手順の間に、接近ポート300が肛門中に挿入され、内痔核への接近を容易にし得る。次に、巾着縫合糸302が歯状線の上の内痔核304の各々の中に、その上に、またはその近傍に配置され、そして外科用ステープル留めデバイス10の遠位端が接近ポート300を通じて肛門および直腸中に挿入される。組織テンショナーデバイス80は、上記ステープル留めデバイスが肛門および直腸中に挿入されるとき、進行した位置(図4)中にあるべきである。1つの実施形態では、巾着縫合糸は、たとえ内痔核が肛門/直腸の全周縁の周りに延びていないかも知れなくとも、肛門/直腸の全周縁の周りに配置される。アンビル22および組織テンショナーデバイス80は、内痔核304および巾着縫合糸302を超えて挿入される。その後、巾着縫合糸302は、組織テンショナーシャフト82の周りで締め上げられ、内痔核および/または粘膜組織304をアンビルシャフト62に向かって、かつその周りに引く(図15)。次に、テンショナートリガー86(図1)は退却され、組織係合部材84をアンビルシャフト62およびシェルアセンブリ24に対して引っ込める。組織係合部材84は位置決めされ、そして内痔核および/または粘膜組織304および/または巾着縫合糸302を係合するような形態であり、シェルアセンブリ24のボア52内で内痔核および/または粘膜組織の深さを調節する。内痔核304がシェルアセンブリ24内で所望の深さに位置決めされるとき、アンビル22およびシェルアセンブリ24は、上記’074出願に記載される様式で接近ノブ18を回転することにより接近される(図1)。アンビルシャフト62はシェルアセンブリ24中に引かれ、係合部材84を含む組織引っ張りデバイス80は、シェルアセンブリ24中に引かれ、内痔核および/または粘膜組織304を、プッシャーバック28およびシェルアセンブリ24によって形成されるボア52中に引く(図17)。テンショナーデバイス80は、アンビル22とシェルアセンブリ24との接近の間に、テンショナートリガー86を退却または進行することにより再位置決めされ、シェルアセンブリ24のボア52内で内痔核304の深さを再調節することを注目すべきである。
【0024】
外科用ステープル留めデバイス10が完全に接近されるとき、発射トリガー20は上記’074出願に記載される様式で作動され得、内痔核および/または粘膜組織304をステープル留めし、切断し、かつそれを除去する。その後、ステープル留めデバイス10は、シェルアセンブリ24内のプッシャーバック28のボア52内に含まれる切除された内痔核とともに肛門から除去される。
【0025】
上記に記載の手順の特定の工程を実施することを支援するために、器具アクセサリーが用いられることが想定される。例えば、検鏡が、肛門中に挿入され得、手術部位へのより容易な接近を提供することにより、巾着縫合糸の配置を単純にする。閉塞具もまた、開創器(dialator)の配置を支援するために用いられ得る。さらに、拡大可能な導入具が、肛門中へのステープル留めデバイスの挿入から生じる外傷を低減するために提供され得る。
【0026】
本明細書中に開示される実施形態に種々の改変がなされ得ることが理解される。例えば、組織引っ張りデバイスの特定の形態が、より人間工学的または接近可能なトリガーを提供するために変更され得る。さらに、この組織引っ張りデバイスシャフトは剛直性である必要はないが、組織係合セグメントを有する弾力性または屈曲可能なワイヤまたはロッドから形成され得る。さらに、上記デバイス上のテンショナートリガーの位置は変更され得、すなわち、ハンドルアセンブリまで移動し、上記引っ張りデバイスの作動を単純にするか、または片手を用いて発射トリガーおよびテンショナートリガーの作動を容易にする。従って、上記の記載は、制限的であるとして解釈されるべきではなく、好ましい実施形態の単なる例示である。当業者は、本明細書に添付された請求項の範囲および思想内でその他の改変を想定する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、非接近位置にあるアンビルをもつ現在開示される外科用ステープル留めデバイスの1つの実施形態の上からの側方斜視図である。
【図2】図2は、図1に示される詳細の示された領域の拡大図である。
【図3】図3は、図2に示される詳細の領域の近位端からの斜視図である。
【図4】図4は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの中央本体部分および遠位ヘッド部分の側方断面図である。
【図5】図5は、図4に示される詳細の示された領域の拡大図であり、組織引っ張りデバイスはその進行した位置にある。
【図6】図6は、図5に示される詳細の領域の側方断面図であり、組織引っ張りデバイスは部分的に退却した位置にある。
【図7】図7は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの中央本体部分および遠位ヘッド部分の側方断面図であり、組織引っ張りデバイスは部分的に退却した位置にある。
【図8】図8は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの組織引っ張りデバイスの近位端からの側方斜視図である。
【図8a】図8aは、図8に示される組織引っ張りデバイスの別の実施形態の遠位端の側方斜視図である。
【図9】図9は、図8に示される組織引っ張りデバイスのなお別の実施形態の遠位端の側方斜視図である。
【図10】図10は、図8に示される組織引っ張りデバイスのなお別の実施形態の遠位端の側方斜視図である。
【図11】図11は、図8に示される組織引っ張りデバイスのなお別の実施形態の遠位端の側方斜視図である。
【図12】図12は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの遠位ヘッド部分の近位端からの側方斜視図であり、アンビルはその非接近位置にあり、そして組織引っ張りデバイスはその部分的に退却した位置にある。
【図13】図13は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの中央本体部分および遠位ヘッド部分の側方断面図であり、アンビルはその非接近位置にあり、そして組織引っ張りデバイスはその部分的に退却した位置にある。
【図14】図14は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの遠位端の側方斜視図であり、内痔核および/または粘膜組織に付与された巾着縫合糸とともに肛門への接近ポートに隣接して配置され、アンビルはその非接近位置にあり、そして組織引っ張りデバイスは、その進行した位置にある。
【図15】図15は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの遠位端の側方斜視図であり、内痔核を超えて接近ポートを通って配置され、巾着縫合糸は組織テンショナーシャフトの周りに締め上げられ、アンビルはその非接近位置にあり、そして組織引っ張りデバイスは、その進行した位置にある。
【図16】図16は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの遠位端の側方斜視図であり、内痔核を超えて接近ポートを通って配置され、巾着縫合糸は組織テンショナーシャフトの周りに締め上げられ、アンビルはその非接近位置にあり、そして組織引っ張りデバイスは、部分的に退却した位置にある。
【図17】図17は、図1に示される外科用ステープル留めデバイスの遠位端の側方斜視図であり、内痔核を超えて接近ポートを通って配置され、巾着縫合糸は組織テンショナーシャフトの周りに締め上げられ、アンビルはその接近位置にあり、そして組織引っ張りデバイスは、その退却した位置にある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用ステープル留めデバイスであって:
本体部分;
該本体部分の遠位端上に支持されたヘッド部分であって、アンビルおよびシェルアセンブリを含み、該アンビルが接近位置と非接近位置との間で該シェルアセンブリに対して移動可能である、ヘッド部分;および
組織係合部材を含む組織引っ張りデバイスであって、該アンビルと該シェルアセンブリとの間に位置決めされ、そして該アンビルに対し、かつ該シェルアセンブリに対して移動可能である、組織引っ張りデバイス、を備える、外科用ステープル留めデバイス。
【請求項2】
前記アンビルが、アンビルヘッドおよびアンビルシャフトを備え、そして前記組織引っ張りデバイスが、該アンビルシャフトによって移動可能に支持される、請求項1に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項3】
前記組織引っ張りデバイスが、前記アンビルシャフトの周りにスライド可能に位置決めされる中空のシャフトを含む、請求項2に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項4】
前記組織係合部材が、前記中空シャフトから半径方向の外側に延びる、請求項2および3のいずれか1項に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項5】
前記組織係合部材が、前記中空シャフトの周りに位置決めされる円板形状部材を含む、請求項3および4のいずれか1項に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項6】
前記円板形状部材が、前記アンビルヘッドの直径より小さい直径を有する、請求項5に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項7】
前記円板形状部材が、近位凹面を含む、請求項5および6のいずれか1項に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項8】
前記円板形状部材が、近位凹面を含む、請求項5に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項9】
前記組織係合部材が、少なくとも1つのフィンガーを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項10】
前記少なくとも1つのフィンガーが湾曲し、かつ半径方向の外側に、かつ前記シェルアセンブリに向かって延びる、請求項9に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項11】
前記少なくとも1つのフィンガーが4つのフィンガーを含む、請求項10および11のいずれか1項に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項12】
前記少なくとも1つのフィンガーが実質的にL形状であり、そして前記中空シャフトの半径方向外側に、かつ前記シェルアセンブリに向かって延びる、請求項9に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項13】
前記少なくとも1つのフィンガーが3つのフィンガーを含む、請求項9および12のいずれか1項に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項14】
前記組織引っ張りデバイスが、前記外科用ステープル留めデバイス中に形成された細長いスロットを通って延びるトリガーをさらに含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項15】
前記細長いスロットが、中央本体部分を少なくとも部分的に通って形成される、請求項14に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項16】
前記シェルアセンブリがボアを形成し、前記アンビルが前記接近位置にあるとき、前記組織係合部材が該ボア内に少なくとも部分的に位置決めされる、請求項2に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項17】
前記組織引っ張りデバイスが、中実シャフトを含み、該中実シャフトが前記アンビルシャフト中に形成された長軸方向ボア内にスライド可能に位置決めされる、請求項2に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項18】
前記長軸方向ボアの内壁が、一連の長軸方向に配列された窪みを含み、そして前記組織引っ張りデバイスの中実シャフトが、外側に延びる結節を含み、該結節が、該窪みのいずれか1つとの係合に選択可能に移動可能であり、該組織引っ張りデバイスを、前記アンビルシャフトに対して固定された位置に選択的に保持する、請求項17に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項1】
外科用ステープル留めデバイスであって:
本体部分;
該本体部分の遠位端上に支持されたヘッド部分であって、アンビルおよびシェルアセンブリを含み、該アンビルが接近位置と非接近位置との間で該シェルアセンブリに対して移動可能である、ヘッド部分;および
組織係合部材を含む組織引っ張りデバイスであって、該アンビルと該シェルアセンブリとの間に位置決めされ、そして該アンビルに対し、かつ該シェルアセンブリに対して移動可能である、組織引っ張りデバイス、を備える、外科用ステープル留めデバイス。
【請求項2】
前記アンビルが、アンビルヘッドおよびアンビルシャフトを備え、そして前記組織引っ張りデバイスが、該アンビルシャフトによって移動可能に支持される、請求項1に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項3】
前記組織引っ張りデバイスが、前記アンビルシャフトの周りにスライド可能に位置決めされる中空のシャフトを含む、請求項2に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項4】
前記組織係合部材が、前記中空シャフトから半径方向の外側に延びる、請求項2および3のいずれか1項に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項5】
前記組織係合部材が、前記中空シャフトの周りに位置決めされる円板形状部材を含む、請求項3および4のいずれか1項に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項6】
前記円板形状部材が、前記アンビルヘッドの直径より小さい直径を有する、請求項5に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項7】
前記円板形状部材が、近位凹面を含む、請求項5および6のいずれか1項に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項8】
前記円板形状部材が、近位凹面を含む、請求項5に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項9】
前記組織係合部材が、少なくとも1つのフィンガーを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項10】
前記少なくとも1つのフィンガーが湾曲し、かつ半径方向の外側に、かつ前記シェルアセンブリに向かって延びる、請求項9に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項11】
前記少なくとも1つのフィンガーが4つのフィンガーを含む、請求項10および11のいずれか1項に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項12】
前記少なくとも1つのフィンガーが実質的にL形状であり、そして前記中空シャフトの半径方向外側に、かつ前記シェルアセンブリに向かって延びる、請求項9に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項13】
前記少なくとも1つのフィンガーが3つのフィンガーを含む、請求項9および12のいずれか1項に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項14】
前記組織引っ張りデバイスが、前記外科用ステープル留めデバイス中に形成された細長いスロットを通って延びるトリガーをさらに含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項15】
前記細長いスロットが、中央本体部分を少なくとも部分的に通って形成される、請求項14に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項16】
前記シェルアセンブリがボアを形成し、前記アンビルが前記接近位置にあるとき、前記組織係合部材が該ボア内に少なくとも部分的に位置決めされる、請求項2に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項17】
前記組織引っ張りデバイスが、中実シャフトを含み、該中実シャフトが前記アンビルシャフト中に形成された長軸方向ボア内にスライド可能に位置決めされる、請求項2に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項18】
前記長軸方向ボアの内壁が、一連の長軸方向に配列された窪みを含み、そして前記組織引っ張りデバイスの中実シャフトが、外側に延びる結節を含み、該結節が、該窪みのいずれか1つとの係合に選択可能に移動可能であり、該組織引っ張りデバイスを、前記アンビルシャフトに対して固定された位置に選択的に保持する、請求項17に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
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【図5】
【図6】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2007−523691(P2007−523691A)
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520384(P2006−520384)
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/023009
【国際公開番号】WO2005/009216
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(501289751)タイコ・ヘルスケア・グループ・リミテッド・パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/023009
【国際公開番号】WO2005/009216
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(501289751)タイコ・ヘルスケア・グループ・リミテッド・パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】
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