説明

組織中のグルコース−媒介性変化のIN−VIVO非−侵襲性生体電気インピーダンス解析

組織中のグルコース-媒介性変化を測定するための、非侵襲性のin vivo法を開示する。この方法は、インピーダンス値を直接的または間接的に測定するためのシステムを提供する工程を含む。この方法はさらに、少なくとも3つの電極、および対応する電極パッドを提供する工程を含む。この電極は、システムに接続される。この方法はさらに、電極パッドをユーザの皮膚に接触させる工程を含む。この方法はさらに、少なくとも4つの電極のそれぞれを対応する電極パッドに対して接触させる工程を含む。この方法はさらに、交流電流を印加する工程を含む。この方法はさらに、組織中のグルコース濃度とインピーダンスの変化測定値との間の相関性を決定する工程を含む。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
[001] 本発明は、一般的に、in-vivo生体電気インピーダンス解析を使用して、組織中のグルコース-媒介性変化を測定するためのin-vivo法に関するものである。
【0002】
発明の背景
[002] 体液中の分析対象物の定量的測定は、特定の生理学的な異常を診断しそして維持管理する際に、非常に重要である。特に、体液中のグルコースを測定することは、その体液中のグルコースレベルを頻繁にチェックして、その食事中でのグルコース摂取を制御しなければならない糖尿病個体にとって重要である。
【0003】
[003] 現行型の血中グルコース試験システムの一つにおいて、試験センサを使用して、血液のサンプルを試験する。試験センサの試験用端部を、例えば、指を針で刺した後にその人の指に溜まった血液中に配置する。毛細血管が非常に集中しているため、血液サンプルはしばしば、被検体の指先から採取され、これにより効果的な血液供給を行うことができる。血液は、試験端部から試薬物質まで、毛細管作用により試験センサ中に伸展するキャピラリーチャンネルに引き込まれ、それにより十分量の血液が試験センサ中に引き込まれる。電圧が印加され、それにより血液中のグルコースが、次いで試験センサ中の試薬物質と化学的に反応し、結果的に血液中のグルコースレベルの指標である電気的シグナルを生じる。このシグナルは、試験センサの後部端部または接触端部近くに位置する接触領域を介して、センサ-分配装置、または測定器に供給され、そして測定された出力となる。
【0004】
[004] グルコース読みとり値が所望される各時点で血液を採取することは、不便でそして侵襲的な手順である。さらに、被検体がしばしば経験する、生じる痛みや不快さのため、血液サンプルを採取することは望ましくない。
【0005】
[005] 血中グルコースの非侵襲性測定のために、多数の方法が提案された。これらの方法のうちの一つは、分光器であり(例えば赤外光またはRaman分光器)、それはグルコースに対するその特異性のために好都合である。分光技術において、グルコース予測のための正確なモデルを展開する能力および被検体間でのキャリブレーション輸送を示す能力は、測定される組織中での動的な変化により支配される。例えば、グルコースは、一般的には、複雑な組織マトリクス中に位置している。分光器を使用して、標的グルコース分子に対応するシグナルのピークまたはシグナルの構成成分を同定することができる。ピークまたは構成成分は、一般的に、グルコース濃度にしたがって強度が変化する。
【0006】
[006] 分光的方法に関連する一つの障害は、例えば、皮膚の温度変化、皮膚の水分量、および/またはヘモグロビン濃度などの組織組成の潜在的変化である。これらの変化は、分光的方法が依拠する光子の移動と散乱のメカニズムに影響を与える可能性があり、それによりこれらの方法により生成される予測モデルの正確性が損なわれる可能性がある。したがって、頻繁なキャリブレーションが必要である可能性があり、そして再現性のないデータが生じる可能性がある。
【0007】
[007] グルコース-含有組織マトリクス中で生じる動的変化を補うことにより、分光的測定を補正するための方法を有することは、好ましいことである。
発明の概要
[008] 本発明の一態様に従って、組織中のグルコース-媒介性変化を測定するための非侵襲性のin vivo法が開示される。この方法は、インピーダンス値を直接的または間接的に測定するためのシステムを提供する工程を含む。この方法はさらに、少なくとも3つの電極、および対応する電極パッドを提供する工程を含む。これらの電極は、システムに接続される。この方法はさらに、電極パッドをユーザの皮膚に接触させる工程を含む。この方法はさらに、少なくとも4つの電極のそれぞれを対応する電極パッドに対して接触させる工程を含む。この方法はさらに、交流電流を印加する工程を含む。この方法はさらに、液体中のグルコース濃度とインピーダンスの変化測定値との間の相関性を決定する工程を含む。
【0008】
[009] 本発明の別の態様にしたがって、グルコースをモニタリングするための分光技術を改善させまたは向上させるための方法が開示される。この方法は、分光技術を行う工程を含む。この方法はさらに、組織組成の変化のモニターに基づいて補正因子を決定するために、生体電気インピーダンス解析を適用する工程を含む。この方法はさらに、補正因子を分光技術に対して適用する工程を含む。
【0009】
[0010] 本発明の上記概要は、本発明の各態様またはそれらの側面を代表するものであることは意図していない。本発明のさらなる特徴および利点は、以下に記載する詳細な説明および図面から明らかである。
【0010】
発明の詳細な説明
[0015] 本発明は、組織中のグルコース-媒介性変化を測定する方法に関する。この方法は、グルコースの有無により影響を受ける組織パラメータをin- vivoでモニタリングするための、低周波数の生体電気インピーダンス解析("BIA")測定装置を使用する。組織には、血液、間質液(ISF)、および/または細胞外液などの液体が含まれていてもよい。この方法は、グルコースを直接的には測定しない。しかしながら、インピーダンスの検出された変化は、グルコース濃度の増加および減少並びにグルコース濃度の変化の速度と密接に関連している。
【0011】
[0016] 本発明は、間接的で、非侵襲性の解析方法を使用する。本発明は、商業的に利用可能なBIA測定装置を使用して、グルコースの有無による、少量の組織組成物中での変化を迅速にモニタリングすることができる。
【0012】
[0017] 図1を参照して、限局的BIA測定値を採取するためのシステム10が、一態様に従って示される。このシステム10は、2つの電流源電極22a、bおよび2つの検出用電極26a、bを含む、四極性表面電極構造を利用する。このシステム10にはさらに、4つの表面電極パッドが含まれる。この電極パッドには、導電性ゲルでコーティングされ、そしてパッドの外側部分を接着剤で囲まれる、パッドの中央部分に、導電性金属ディスクが含まれる。この電極パッドは、表面30に対して適用される。表面30は、一般的に皮膚の領域であり、それは、前腕、腹部、耳朶、指、または人差し指と親指の間に一般的に位置する指の間の皮膜領域を含む(しかしこれらには限定されない)身体の様々な部分に位置していてもよい。皮膚領域を調製した後、電極パッドとの接触を形成することができる。例えば、皮膚を石けんと水、研磨剤、および/またはアルコールを用いて洗浄し、汚れ、死んだ皮膚細胞、および/またはインピーダンス測定値を変化させる可能性がある不純物を除去することができる。皮膚を剃り、それにより皮膚上の毛が測定を妨害しないようにすることもできる。各表面電極22a、b、26a、bの第一の端部は、各電極パッドに接続される。各電流源電極22a、bの第二の端部は、定電流源32に接続される。各検出用電極26a、bの第二の端部は、交流電流(“AC”)電圧測定器36に接続される。定電流源32、AC電圧測定器36、および表面電極を、計測器、例えば、BIA計測器、腕時計、またはその他の適切なハウジング、の中に収納することができる。そのような態様において、電極は、ハウジング中に形成されるすき間を通じて、伸長することができる。少なくとも4つの表面電極を使用して電極-皮膚境界面でのインピーダンスによる問題点を減少させまたは除外することが、望ましい。少なくとも4つの表面電極を使用することにより、皮膚のインピーダンスおよび電極分極インピーダンスは、測定値に影響を与えない。というのも、受動的に接続された入力回路により、皮膚から、ごく僅かな電流が引き出されるためである。追加の表面電極を使用することができることが企図される。そのような態様において、典型的には、システムは、複数の供給用電極および検出用電極を有する。
【0013】
[0018] 定電流源32は、複数の電流源電極22a、bから表面30へと流れる電流を印加する。典型的には、1 mA未満の電流(例えば800μA)を使用する。電流は、典型的には、約1 kHz〜約1 MHzの範囲の1または複数の周波数で印加される。提示された態様は、50 kHzの単一周波数を使用する。この相対的に低い周波数範囲において、電流は最初は細胞外液を通じて流れ、そして細胞膜は容易には分極することができない。電流および周波数を選択して、医学的装置のためのAAMIやUL-544安全性基準などの安全性基準を満足させることもできる。
【0014】
[0019] 電流を印加した後、複数の検出用電極26a、bは、限局的組織のリアクタンスと抵抗とをモニタリングする。組織のインピーダンスは、組織のリアクタンスと抵抗から測定される。液体中のグルコース濃度の変化は、一般的に、測定された組織インピーダンスの変化と相関される。したがって、ユーザは、本発明のシステムおよび方法を使用して、その人のグルコースレベルが顕著に変化したかどうかを決定することができる。
【0015】
[0020] 本発明を示すために使用することができる商業的なBIA計測器の一例は、RJL Systems(Clinton Township, MI)から発売されているPhysiological Event Analyzer(PEA)である。BIA計測器は、0〜1,000 ohmsの範囲にわたって、0.1 ohmsの解像度で、直列抵抗および直列リアクタンスを直接的に測定する。この装置は、インピーダンス、位相角、並列抵抗、並列リアクタンス、および電気容量を、計算しそして報告することもできる。BIA計測器および試験リードは、四極性電極測定値用に構成される。その他の計測器も利用することができることが企図される。
【0016】
実施例
[0021] 図2〜4を参照して、上述したシステムおよび方法を使用して、グルコースレベルの変化をインピーダンス値の変化と比較する研究を行った。データを本発明を使用して回収し、限局的組織中のグルコースの変化をモニタリングした。図2〜4に示されるデータは、動物を使用したグルコース-を固定化した実験室内での研究に由来した。この研究は、測定されたインピーダンスと注入されたグルコースレベルとの間の明らかな関連性を示した。
【0017】
[0022] 図2〜4の研究において使用される動物を、麻酔し、そのバイタルサイン(例えば心拍数)を、委員会で審査された実験プロトコルおよび安全性プロトコルにしたがって、試験プロセスを通じてモニタリングした。表面電極パッドを、耳の上側の動物の皮膚に配置した。小さな領域の毛を剃って電極の配置を容易にした。上述の図1のシステムに記載されるように、2つの電流源電極および2つの検出用電極を含む四極性電極構造を使用して、限局的な組織容量をモニタリングした。2つの各電流源電極の第一の端部および2つの各検出用電極の第一の端部を、それぞれの電極パッド上に配置した。検出用電極を、電流源電極の間に配置した。各電流源電極の第二の端部を、定電流電源に接続させた。各検出用電極の第二の端部を、AC電圧計測器に接続させた。調節可能なシリンジポンプを使用して、小用量のグルコースを静脈から動物体内に注射した。注射されたグルコースの量および/または注入速度を変化させ、そして様々な注入の作用をモニタリングした。
【0018】
[0023] 図2は、Beckmanグルコース分析装置(Beckman Coulter, Inc.(Fullerton, CA)により製造されたもの)により測定された、実際の血中グルコース値と相関するインピーダンスの変化を示した。インピーダンス(ohms)およびグルコース値(mg/dL)を、経過時間(分)に対してプロットした。BIAインピーダンスデータをプロットし、線110でつないだ。グルコースデータをプロットし、線120でつないだ。インピーダンス測定値は、グルコースの有無による、組織中の迅速な電解質の変化または代謝の変化と相関する。図2に示されるように、インピーダンスの変化は、注入されたグルコース量の変化に対応する。例えば、グルコース量が約200分で、そして約400分で顕著に増加した場合、インピーダンス値もまた、比例して増加した。インピーダンスバックグラウンドの緩やかな勾配は、グルコースを固定した実験の経過の間に、一定の水分量を維持するように投与される等張性溶液の静脈点滴速度と直接的に関連づけられる。
【0019】
[0024] ここで図2のデータに基づく図3を参照して、インピーダンスの変化を血中グルコースの変化に対してプロットした。インピーダンスシグナルの導関数を取ることにより、勾配のバックグラウンドを除去して、グルコースの変化とのより簡便な比較を容易にする。図3に示されるように、観測可能でそして統計的に有意な、インピーダンスの変化と血中グルコースレベルの変化との間の直線的な関係が存在した。
【0020】
[0025] さらなる実験を行って、インピーダンスの変化が、点滴中にその他の液体の投与ではなく、グルコースの変化と関連することを確認した。例えば、様々な注入速度で、様々な時点で、塩類溶液を注入して、インピーダンスが影響を受けるかどうかを測定した。注入の間に塩類溶液をグルコースに置換することにより、インピーダンスの変化は生成されなかった。
【0021】
[0026] 勾配のバックグラウンドが、等張性補液の静脈点滴速度と関連することを示すため、点滴速度を変化させる実験を行ったが、しかしグルコースは送達されなかった。ここで図4を参照すると、様々な補液点滴速度での抵抗が示された。抵抗(ohms)を、時間(分)に対してプロットし、そして各点滴速度についてのデータに対応する最良適合線分(best-fit line segment)を決定した。第一の線分410は、液体を何も注入しなかった場合の抵抗に対応する。第二の線分420は、60 mL/hrの点滴速度での抵抗に対応する。第三の線分430は、80 mL/hrの点滴速度での抵抗に対応する。第四の線分440は、100 mL/hrの点滴速度での抵抗に対応する。図4に示されるように、全体の抵抗勾配の程度は、静脈点滴速度が増加するにつれて、増加した。例えば、ゼロの点滴速度での抵抗勾配は、0.0031であった。60 mL/hrの点滴速度での抵抗勾配は-0.0729であった。80 mL/hrの点滴速度での抵抗勾配は-0.1373であった。最終的に、100 mL/hrの点滴速度での抵抗勾配は、-0.2033であった。
【0022】
[0027] 本発明にしたがって、BIAを使用して、グルコースに特異的な分光測定データを補正しまたは増強することができる。現在では、組織組成の変化により、予測分光モデルの正確性および被検物間でのキャリブレーション輸送を示す能力が、しばしば損なわれる。組織組成の変化には、皮膚の温度変化、皮膚の水分量、そしてヘモグロビン濃度が含まれる。これらの変化は、光子の移動や散乱のメカニズムに大きな影響を与える可能性があり、それにより予測モデルの正確性が損なわれる。したがって、頻繁なキャリブレーションが必要になる可能性があり、そして再現性のないデータが生成される可能性がある。BIAは、グルコースを含有する組織マトリクスの特性を直接的にモニタリングするため、BIA測定を使用して、分光キャリブレーションモデルを補正しまたは増強することができる。この方法は、いずれかの方法単独によっては得ることができない結果を達成するために、複数の方法の強度を利用する、マルチセンサアプローチである。実際には、BIAおよび分光センサは、同体積の組織を同時にモニタリングする。BIAを使用して組織中の変化をモニタリングすることにより、補正を適用して、組織中の変化を明らかにすることができ、それにより分光モデルの正確性を増加する。
【0023】
代替態様A
[0028] インピーダンス値を直接的または間接的に測定するためのシステムを提供する工程;
システムに接続された少なくとも3つの電極、および対応する電極パッドを提供する工程;
電極パッドをユーザの皮膚に接触させる工程;
少なくとも3つの電極のそれぞれを対応する電極パッドに対して接触させる工程;
交流電流を印加する工程;そして
組織中のグルコース濃度とインピーダンスの変化測定値との間の相関性を決定する工程;
を含む、組織中のグルコース-媒介性変化を測定するための、非侵襲性のin vivo方法。
【0024】
代替プロセスB
[0029] インピーダンスを測定するためのシステムが、測定抵抗値および測定リアクタンス値に基づいて、インピーダンスを計算する、代替プロセスAの方法。
【0025】
代替プロセスC
[0030] 交流電流が、単一周波数で印加される、代替プロセスAの方法。
代替プロセスD
[0031] 交流電流が、連続的様式で印加される複数周波数で印加される、代替プロセスAの方法。
【0026】
代替プロセスE
[0032] 少なくとも3つの電極が、2つの電流源電極および2つの検出用電極を含む4つの電極である、代替プロセスAの方法。
【0027】
代替プロセスF
[0033] 印加電流が1 mA未満である、代替プロセスAの方法。
代替プロセスG
[0034] 印加される交流電流の周波数が、約1 kHz〜約1 MHzである、代替プロセスAの方法。
【0028】
代替プロセスH
[0035] 測定装置に、電圧測定器と交流電源とが含まれる、代替プロセスAの方法。
代替プロセスI
[0036] 組織に、血液、間質液、細胞外液、またはこれらの組み合わせが含まれる、代替プロセスAの方法。
【0029】
代替プロセスJ
[0037] 周波数が、約25 kHz〜約75 kHzの範囲である、代替プロセスAの方法。
代替プロセスK
[0038] インピーダンス値を直接的または間接的に測定するためのシステムを提供する工程;
このシステムに連結された2つの電流源電極を提供する工程;
このシステムに連結された2つの検出用電極を提供する工程;
電流源電極と検出用電極とをユーザーの皮膚に接触させる工程;
交流電流を印加する工程;
少なくとも1つの抵抗値および少なくとも1つのリアクタンス値を測定する工程;
測定抵抗値および測定リアクタンス値に基づいてインピーダンスを計算する工程;そして
組織中のグルコース濃度とインピーダンスの測定値変化との間の相関性を決定する工程;
を含む、組織中のグルコース-媒介性変化を測定するための非侵襲性のin vivo方法。
【0030】
代替プロセスL
[0039] 2つの電流源電極および2つの検出用電極が、ユーザーの皮膚に接触されたそれぞれの電極パッドに結合されている、代替プロセスKの方法。
【0031】
代替プロセスM
[0040] 交流電流が単一周波数で印加される、代替プロセスKの方法。
代替プロセスN
[0041] 交流電流が連続的様式で印加される複数周波数で印加される、代替プロセスKの方法。
【0032】
代替プロセスO
[0042] 印加電流が1 mA未満である、代替プロセスKの方法。
代替プロセスP
[0043] 印加される交流電流の周波数が、約1 kHz〜約1 MHzである、代替プロセスKの方法。
【0033】
代替プロセスQ
[0044] 測定装置に電圧測定器と交流電源とが含まれる、代替プロセスKの方法。
代替プロセスR
[0045] 組織に、血液、間質液、細胞外液、またはこれらの組み合わせが含まれる、代替プロセスKの方法。
【0034】
代替プロセスS
[0046] 周波数が約25 kHz〜約75 kHzの範囲である、代替プロセスKの方法。
代替プロセスT
[0047] 分光技術を行う工程;
組織組成の変化のモニターに基づいて補正因子を決定するために、生体電気インピーダンス解析を同時に適用する工程;そして
補正因子を分光技術に対して適用する工程;
を含む、グルコースをモニタリングするための分光技術を改良または増強するための方法。
【0035】
[0048] 本発明は様々な修飾や代替的形態を生じやすいが、それらの特定の態様および方法は、図面中に例示として示されたおり、そして本明細書中に詳細に記載されている。しかしながら、本発明を開示された特定の形態または方法に限定することを意図しないことは理解されるべきである。しかしながら、一方で、添付の請求の範囲により定義される本発明の思想および範囲内におけるすべての修飾、均等物、および変更を、カバーすることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】[0011] 図1は、一態様に従う本発明のシステムの概略図である。
【図2】[0012] 図2は、経時的なグルコースレベルとインピーダンス値との関係を示す線グラフである。
【図3】[0013] 図3は、インピーダンスの変化対グルコースの変化をプロットした線グラフである。
【図4】[0014] 図4は、様々な点滴速度での抵抗勾配を示す線グラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インピーダンス値を直接的または間接的に測定するためのシステムを提供する工程;
システムに接続された少なくとも3つの電極、および対応する電極パッドを提供する工程;
電極パッドをユーザの皮膚に接触させる工程;
少なくとも3つの電極のそれぞれを対応する電極パッドに対して接触させる工程;
交流電流を印加する工程;そして
組織中のグルコース濃度とインピーダンスの変化測定値との間の相関性を決定する工程;
を含む、組織中のグルコース-媒介性変化を測定するための、非侵襲性のin vivo方法。
【請求項2】
インピーダンスを測定するためのシステムが、測定抵抗値および測定リアクタンス値に基づいて、インピーダンスを計算する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
交流電流が、単一周波数で印加される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
交流電流が、連続的様式で印加される複数周波数で印加される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも3つの電極が、2つの電流源電極および2つの検出用電極を含む4つの電極である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
印加電流が1 mA未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
印加される交流電流の周波数が、約1 kHz〜約1 MHzである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
測定装置に、電圧測定器と交流電源とが含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
組織に、血液、間質液、細胞外液、またはこれらの組み合わせが含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
周波数が、約25 kHz〜約75 kHzの範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
インピーダンス値を直接的または間接的に測定するためのシステムを提供する工程;
このシステムに連結された2つの電流源電極を提供する工程;
このシステムに連結された2つの検出用電極を提供する工程;
電流源電極と検出用電極とをユーザーの皮膚に接触させる工程;
交流電流を印加する工程;
少なくとも1つの抵抗値および少なくとも1つのリアクタンス値を測定する工程;
測定抵抗値および測定リアクタンス値に基づいてインピーダンスを計算する工程;そして
組織中のグルコース濃度とインピーダンスの測定値変化との間の相関性を決定する工程;
を含む、組織中のグルコース-媒介性変化を測定するための非侵襲性のin vivo方法。
【請求項12】
2つの電流源電極および2つの検出用電極が、ユーザーの皮膚に接触されたそれぞれの電極パッドに結合されている、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
交流電流が単一周波数で印加される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
交流電流が連続的様式で印加される複数周波数で印加される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
印加電流が1 mA未満である、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
印加される交流電流の周波数が、約1 kHz〜約1 MHzである、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
測定装置に電圧測定器と交流電源とが含まれる、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
組織に、血液、間質液、細胞外液、またはこれらの組み合わせが含まれる、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
周波数が約25 kHz〜約75 kHzの範囲である、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
分光技術を行う工程;
組織組成の変化のモニターに基づいて補正因子を決定するために、生体電気インピーダンス解析を同時に適用する工程;そして
補正因子を分光技術に対して適用する工程;
を含む、グルコースをモニタリングするための分光技術を改良または増強するための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−519765(P2009−519765A)
【公表日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−545841(P2008−545841)
【出願日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際出願番号】PCT/US2006/047901
【国際公開番号】WO2007/075410
【国際公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(503106111)バイエル・ヘルスケア・エルエルシー (154)
【Fターム(参考)】