説明

経口投与用医薬組成物

【課題】有効に苦味をマスキングすることができる経口投与用医薬組成物を提供すること。
【解決手段】(a)医薬物質、(b)カルボマー及び(c)1%wt/wt〜25%wt/wtの低質量ポリエチレングリコール(PEG)であって、PEG200、PEG300、PEG400、PEG540、PEG600〜PEG1500及びPEG1540の群から選ばれる低質量ポリエチレングリコールを含有する経口投与用医薬組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は参考として本明細書に含まれる、2001年10月22日に出願された仮米国特許出願第60/330,447号の利益を主張する。
本発明は味マスキング濃度の低質量ポリエチレングリコール(PEG)を含む優れたこぼれ抵抗性組成物(spill resistant pharmaceutical composition)を含む、味マスキングこぼれ抵抗性医薬組成物に関する。この組成物は現行の医薬組成物よりも苦味が少なく、甘味があり、しかも良好な総合の風味を有するとともに、有利なこぼれ抵抗性を維持する。
【背景技術】
【0002】
従来、経口投与による全身治療のための医薬物質は一般にピルもしくはカプセルとしての固体形態又は液体形態で製剤化されていた。幼児、老人及び運動問題のある人はしばしばピル及びカプセルを飲み込むという問題がある。また、液体がシロップに増粘された場合でさえも、薬物を液体形態で幼児に投与することは困難であり、また老人及び運動問題のある人は、特に特定単位用量を測定することが必要である場合に、液体の自己投与に難点を有する。
経口投与用の非固体医薬組成物に重要な要件として、幼児及び成人の嗜好、安定性、即ち、長い貯蔵寿命、活性薬剤との製剤成分の相溶性、及び必要とされる用量の投与の正確さが挙げられる。投与の容易さがこのような組成物に対する長く永続的な要望である。
局所投与用の半固体形態の医薬組成物が当業界で公知である。このような組成物として、皮膚、歯及び粘膜用のゲル、ペースト、クリーム及び軟膏が挙げられる。胃の粘膜を被覆するための懸濁液及びゲル形態の抗酸薬及び抗潰瘍薬がまた当業界で公知である。
医薬物質を経口投与のために増粘されたビヒクルに混入することについて、例えば、特許文献1〜特許文献5が参考にされていた。商業上許される味覚を有する、ゼラチン、ペクチン、又は海藻多糖、例えば、寒天、アルギン、カラゲナン又はフルセレランを含まないこぼれ抵抗性医薬組成物に対する要望がある。
しかしながら、これらのビヒクルは全て一つ以上の欠点、例えば、幼児への投与に望ましくなく、かつ/又は多くの医薬物質と非相溶性である成分の存在、製造し難く、不安定である傾向があるエマルションの存在及び/又は不適当な粘度、又はにがい味を問題としている。
容易に投与される形態の全身医薬物質の経済的組成物に対する要望だけでなく、測定され、幼児及び運動問題のある成人に努力しないで投与し得る容易に投与されるこぼれ抵抗性医薬組成物に対する要望がある。このような組成物は許される総合の風味及び質感を有するとともに、嗜好性であり、即ち、苦くない必要がある。
経口投与用のこぼれ抵抗性医薬組成物が特許文献6及び特許文献7に記載されており、これらの両方が参考として本明細書に含まれる。改良された嗜好性を有する組成物に対する要望、及び組成物の成分をバランスしてこの目標を達成するとともにこぼれ抵抗性組成物のその他の必要な特性を維持することに対する要望がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第4,305,933号
【特許文献2】米国特許第4,576,645号
【特許文献3】米国特許第4,427,681号
【特許文献4】米国特許第5,300,302号
【特許文献5】米国特許第5,288,479号
【特許文献6】米国特許第6,071,523号
【特許文献7】米国特許第6,102,254号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は少なくとも約1%から約25%までの味マスキング濃度のポリエチレングリコール(PEG)を含む優れたこぼれ抵抗性の組成物を含む、味マスキングこぼれ抵抗性医薬組成物に関する。特別な例として、約5%、10%、15%、及び20%以下のPEG濃度が挙げられる。組成物は偽薬(ベース)として組成物化でき、又は活性成分を更に含み得る。この組成物は現行の医薬組成物よりもにがくなく、甘味があり、しかも良好な総合の風味を有するとともに、有利なこぼれ抵抗性を維持する。組成物は多投薬容器又は単一投薬装置中で経口投与用の半固体形態で経口活性治療薬を含む。
本発明は幼児に投与するのに便利であり、老人だけでなく、運動問題のある成人の自己投与に便利であり、改良された味を有する形態の経口経路による全身治療に有益な医薬物質を提供する。
本発明は投与するのに特に容易であり、かつ組成物の単一投薬単位を測定するのに便利である装置形態で提供され、しかもこぼれの如き液体製剤の問題を回避する組成物中の経口投与による全身治療に有益な医薬物質を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】水、グリセリン及びプロピレングリコール中のアセトアミノフェンの溶解性を示す。
【図2】粘度−カルボマー濃度の関係を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の実施態様を記載するのに際し、特定の用語が明瞭化のために使用される。しかしながら、本発明はこうして選ばれた特定の用語に限定されないことが意図される。夫々の特定の要素は全ての技術的均等物を含み、これらは同様の目的を達成するために同様の様式で機能することが理解されるべきである。本発明の上記実施態様は変更又は変化されてもよく、要素が上記教示に鑑みて当業者により認められるように、本発明から逸脱しないで、付加又は省略されてもよい。ここに引用される夫々の文献はあたかも夫々が参考として個々に含まれるように参考として含まれる。
“医薬”という用語が本明細書に使用される場合、薬物規制当局により認可を受けようと受けまいと処方薬、小売店製品、GRAS(一般に安全として認められる)製品、栄養製品、及びその他の製品を含むと理解されるべきである。本発明の組成物に有益な医薬物質は典型的にはにがい。
“こぼれ抵抗性組成物”という用語はここでは販売されたままで或る範囲の粘度(例えば、5,000〜20,000cps)を有し、半固体であり、正確に投与するのに容易であり、こぼれ抵抗性コンシステンシーを有し、貯蔵安定であり、しかもMehtaらの米国特許第6,071,523号に記載されたように、相互に相溶性の成分を有する製品を表す。粘度は20RPMで20-25℃でヘリパス(Helipath)運動で“C”スピンドルを備えたブルックフィールド粘度計、又は均等物を使用して測定される。粘度は温度を上昇するについてわずかに低下する。
この状況下の半固体特性は一般に、例えば、せん断vs応力曲線を測定するのにブルックフィールド粘度計を使用して、相対値として測定される粘度法降伏値を有する組成物を示す。投与の容易さは(a)スクイーズ可能な容器又はプロキシ(例えば、5mmのオリフィスを備えたシリンジ)からの軽度の手の圧力下の押出性、及び(b)組成物をスプーンボウルに押出し、その物質がスプーンボウルの端部に平滑化し、又は広がるか否かを測定することにより測定されるスプーンボウル中の広がり性を意味することが意図される。広がり性はまた測定の正確さに寄与する。
【0007】
本発明のこぼれ抵抗性組成物は振動、倒立、及び傾斜の試験期間中にスプーンボウルからこぼれ始めるが、分配と摂取の間の実用的な時間制限と一致するのに充分に遅く、しかも製品が患者によりスプーンボウルから容易に消費されることを可能にするのに充分に迅速にこぼれ始める。
成分の相互の相溶性はそれらが調製及び室温で2年の均等物の貯蔵中に分離しない(40℃で75%の相対湿度で3ヶ月の促進安定性試験により示されるように)ことを意味する。貯蔵安定性はこれらの物質が同期間にわたる貯蔵中にそれらの望ましい性質を失わないことを意味する。好ましい組成物はその期間中に50%以上の粘度の低下又は100%以上の粘度の上昇を示さない。
本発明の組成物は魅力的な外観、好適な質感及び口当たりを有する。成分はそれらが医薬物質の生物活性又はビヒクルの物理的性質に干渉せず、成分が分離せず、それらの性質を保持する点で相互に相溶性である。
本発明は少なくとも約1%から約20%まで、約5%から約15%まで、約5%から約10%まで、又は約10%から約15%までの味マスキング濃度のポリエチレングリコール(PEG)を含む優れたこぼれ抵抗性ベースを含む、嗜好性のこぼれ抵抗性医薬組成物に関する。特別な例として、約5%、約10%及び約15%のPEG濃度が挙げられる。PEGとして、PEG400、PEG600、PEG1000、又はこれらの組み合わせが挙げられる。PEG成分はその他の成分に応じて選ばれてもよい。PEGに関する高い値は、15%以下の濃度のように、毒性が少ない。毒物学研究は15%より高いPEGを含む組成物について必要とされる。組成物は更に活性成分を含み得る。味マスキングPEG成分は低質量PEGである。有益な低質量PEGとして、PEG200、300、400、540、600、800、900、1000、1450、1540及び2000、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。これらの低質量PEGはにがい活性薬剤懸濁液及び溶液についてその他の液体及び溶媒を置換するのに使用し得る。
【0008】
組成物は約5%から約15%までのPEG、約30%又は45%までの水、約50%までのグリセリン、50%の活性成分、約0.3%〜約0.4%までのスクラロース液体濃厚物、約0.5%から約0.6%までのカルボマー934P、及びグレープ、サクランボ、又は風船ガムから選ばれた風味料を含んでもよい。
一実施態様において、組成物は約1%から約20%までのポリエチレングリコール(PEG)、約40%までの水、約50%までの活性成分、約0.4%までのスクラロース液体濃厚物、約0.59%までのカルボマー934P、約0.15%までのグレープ風味料、及び約0.4%までの味マスキング剤を含む。
その他の実施態様として、約30%の水、約50%のグリセリン、約15%のポリエチレングリコール1000、約0.4%のスクラロース液体濃厚物、約0.29%のカルボマー934P、約0.15%のグレープ風味料、及び約0.4%のマスキング剤を含む組成物が挙げられる。
別の実施態様として、約38.5%の水、約50.0%のグリセリン、約10.0%のポリエチレングリコール1000、約0.55%のカルボマー934P、約0.15%のグレープ風船ガム風味料、及び約0.30%のスクラロース液体濃厚物を含む組成物が挙げられる。
更に別の実施態様として、約33.3%の水、約50.0%のグリセリン、約15.0%のポリエチレングリコール1000、約0.59%のカルボマー934P、約0.15%のグレープ風船ガム風味料、及び約0.30%のスクラロース液体濃厚物を含む組成物が挙げられる。
組成物は約43.3%の水、約50.0%のグリセリン、約5.0%のポリエチレングリコール1000、約0.59%のカルボマー934P、約0.15%のグレープ風船ガム風味料、及び約0.30%のスクラロース液体濃厚物を含む。
【0009】
従来の組成物、例えば、Gormanらの米国特許第5,288,479号とは対照的に、こぼれ抵抗性医薬組成物は海藻多糖、例えば、寒天、アルギン、カラゲナン又はフルセレランを含まず、またゼラチンもしくはペクチン、又はキサンタンガムのようなガムを含まない。このような海藻多糖ゼラチン薬剤及びガムは本発明のこぼれ抵抗性組成物の所望の特性と非適合性であり、これらはカルボキシビニルポリマー及び同様の成分、例えば、高質量PEG及びセルロース誘導体の使用から望ましいレオロジー特性を誘導する。
本発明の医薬組成物は半固体、例えば、ゲル又はペースト懸濁液を与える量の増粘剤を含む医薬上許されるビヒクルと混合して経口投与による全身治療に有効な量の医薬物質を含む。半固体は2500cps以上、好ましくは2500〜70,000cps、更に好ましくは3500-25,000cps、約5000-10,000cps、約5000-15,000cps、約5000-20,000cps、約6000-17,000cps、又は約8,000-約11,000cpsのブルックフィールド粘度を有する。本件出願において、粘度は、特にことわらない限り、25℃で10rpmのスピンドル速度で測定された、ブルックフィールド粘度を表し、これはプラスチック材料の粘度を測定する。
一般に、本発明の組成物の粘度は増粘剤及びその他の成分の選択及び量により組成物が容易にスクイーズされ、比較的狭い、即ち、直径約1〜10mmのオーダーのオリフィス中を流れることを可能にするコンシステンシーに変化し得る。
全身治療は局所治療(これはそれが適用される生体のその部分、即ち、皮膚、歯又は特別な粘膜、例えば、胃の内層のみに影響する)と較べて、生体に全体として影響する治療を意味する。
【0010】
本発明の半固体組成物中に存在し得る経口活性医薬物質は経口投与による全身治療に有益なものである。組成物の有利な性質は医薬物質が味マスキング成分の不在下でにがい味がする場合に最も明らかである。また、プロピレングリコールの如き組成物の非活性成分はにがく、又は医薬物質及びベースの両方が味マスキングの不在下でにがい味がする。医薬物質は鎮痛薬、非ステロイド抗炎症薬、抗ヒスタミン薬、咳抑制薬、去痰薬、気管支拡張薬、抗感染薬、CNS活性薬、心血管薬、抗腫瘍薬、コレステロール低下薬、抗嘔吐薬、ビタミン、ミネラルサプリメント及び糞軟化薬であってもよい。医薬物質はアセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェン、ジフェンヒドラミン、デキストロメトルファン、グアイフェネシン、シュードエフェドリン、カルビドーパ、レボドーパ、テルフェナジン、ラニチジン、シプロフロキサシン、トリアゾラム、フルコナゾール、プロプラノロール、アサイクロバー、フルオキセチン、エナラプリル、ジルチアゼム、ロバスタチン及びこれらの医薬上許される塩又はエステルからなる群から選ばれてもよい。
治療薬の特別な例として、
鎮痛薬、例えば、アセトアミノフェン、コデイン、アスピリン及びジヒドロコデイノン、
抗炎症薬、例えば、イブプロフェン、ナプロキセン及びジクロフェナック、
H1-ブロカー、例えば、クロルフェニラミン、テルフェナジン、ロラチジン、アステミゾール及びセチリジン並びにH2-ブロッカー、例えば、シメチジン及びラニチジンを含む抗ヒスタミン薬、
抗菌薬、例えば、スルファ薬、例えば、スルフィゾキサゾール及びセファロスポリン、ペニシリン類、及びマクロリド抗生物質を含む抗感染薬、
キノロン類、例えば、シプロフロキサシン及びオグロキサシン、
テトラサイクリン類、例えば、テトラサイクリン、
抗ウイルス薬、例えば、アサイクロバー及びアマンタジン並びに抗真菌薬、例えば、フルコノゾール、
気管支拡張薬、例えば、アルブテロール、メタプロテレノール及びテオフィリン、
咳抑制薬、例えば、デキストロメトルファン、
去痰薬、例えば、グアイフェネシン、
【0011】
催眠薬、例えば、トリアゾラム、鎮静薬、例えば、フェノバルビタールを含むCNS活性薬、
トランキライザー類、例えば、クロルプロマジン及びジアゼパム、抗鬱薬、例えば、フルオキセチン及びノルトリプチリン、
抗痙攣薬、例えば、カルバマゼピン及びエトスキシミド並びに抗パーキンソン病薬、例えば、L-DOPA、
利尿薬、例えば、ヒドロクロルチアジドを含む心血管薬、
β-ブロッカー、例えば、プロプラノロールを含む抗高血圧薬、
ACEインヒビター、例えば、カプトプリル及びエナラプリル、カルシウムチャンネルブロッカー、例えば、ジルチアゼム、
抗高血圧薬と同じ抗狭心症薬、
強心薬グリコシド、例えば、ジゴキシン、
抗腫瘍薬、例えば、5-フルオロウラシル及びシクロホスファミド、
コレステロール低下薬、例えば、ロバスタチン、
抗嘔吐薬、例えば、メトクロプラミド、
ビタミン、
ミネラル、例えば、鉄塩、カルシウム塩及び亜鉛塩並びに糞軟化薬、例えば、ドクセート、
植物エキス、例えば、エチナセア、ギングコ・ビロバ、セント・ジョン麦芽汁等
から選ばれたにがい薬剤が挙げられる。
【0012】
有益な医薬物質として、勿論、名前を挙げられた組成物の医薬上許される塩及びエステルが挙げられる。
本発明の半固体組成物は液体ベースを有し、これは嗜好性の医薬上許される溶媒であり、これは活性医薬物質を溶解又は懸濁し得る。溶媒として、水、プロピレングリコール、グリセリン及びこれらの混合物が挙げられる。或る場合には、活性医薬物質を溶媒に可溶化するのに有効である化合物を含むことが必要であるかもしれない。例えば、乳酸がシプロフロキサシン塩酸塩の水性組成物中に使用されてこの活性成分を可溶化する。
本発明によれば、医薬上許される適合性半固体増粘剤が本発明の組成物中に使用され、勿論、その増粘剤が活性薬剤、溶媒ベース、及びその他の成分と相溶性であることを条件とする。有益な増粘剤として、水溶性カルボキシビニルポリマー、例えば、カルボマー及びカプボポールTM(これはB.F.グッドリッチ・ケミカル社により製造される)の名称で販売されるものが挙げられる。
甘味料が甘味を増大するのに必要な量で本発明の組成物に添加されてもよい。
また、医薬組成物に通常の風味料、着色剤、充填剤、防腐剤、緩衝剤、塩化ナトリウム及び担体の如き成分が本発明の半固体組成物中に存在し得る。
下記の実施例は本発明を更に説明するが、本発明を限定するものと何ら見なされてはならない。
【実施例1】
【0013】
経口投与用の半固体ゲル製品をこぼれ抵抗性特性(振動抵抗性及び倒立性)及び正確な測定された用量を得るのに容易な広がり性により設計した。
アセトアミノフェンを白色の粉末状物質として供給した。それは水に非常にわずかに可溶性であり(12.9mg/g)、グリセリンにわずかに可溶性であり(22.2mg/g)、プロピレングリコールに可溶性である(101.2mg/g)(図1)。アセトアミノフェンはまたメタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、二塩化エチレン、アセトン及び酢酸エチルに可溶性である(メルクインデックス第12編)。
アセトアミノフェンはC8H9NO2の化学式及び151.16の分子量を有する(USP 24及びメルクインデックス第12編)。その化学名はN-(4-ヒドロキシフェニル)アセトアミド又は4'-ヒドロキシアセトアニリドである。
【0014】
グリセリン、プロピレングリコール及び水を含む液体ベースを有する半固体ベースをつくった。プロピレングリコールは種々の医薬組成物中に溶媒、抽出剤、及び防腐剤として広く使用されていた(医薬賦形剤ハンドブック)。防腐薬として、それはエタノールと同様であり、カビに対し、それはグリセリンと同様であり、エタノールよりもほんのわずかに有効ではない。
プロピレングリコールのIIG範囲は経口溶液について2.0-50.0%であり、経口懸濁液について0.69-70%である。25%w/wのプロピレングリコールのレベルをその溶媒効果のために選んだ。プロピレングリコールはにがい味をゲルに付与することがわかり、こうして代替物が必要とされた。
グリセリンはまた多種の医薬組成物中に使用される。経口溶液では、グリセリンが溶媒、甘味料、抗菌防腐薬、及び増粘剤として使用される。グリセリンのIIG範囲は経口シロップについて5.0-50.0%である。
25%w/wのプロピレングリコールとともに40%及び50%w/wのグリセロールのレベルをアセトアミノフェン溶解性研究に使用した。バッチは40%及び50%w/wの両方のグリセリン量を含む溶液として残ることがわかった。凍結及び解凍の6サイクル研究を行ない、結晶化が見られなかった。それ故、25%のプロピレングリコールを組成物に添加した場合、40%のグリセリンを最終濃度として選んだ。
【0015】
ポリエチレングリコール
ポリエチレングリコールは不十分な可溶性の化合物の水溶性又は溶解特性を高めるのに使用し得る安定な、親水性物質である(参考として本明細書に含まれる、医薬賦形剤ハンドブック)。ポリエチレングリコールは微生物増殖を支持しない(医薬賦形剤ハンドブック)。ポリエチレングリコール600及びポリエチレングリコール1000の両方を組成物について評価した。それらの両方はアセトアミノフェンの溶媒としてプロピレングリコールを置換するのに使用し得る。20サイクルより多い凍結−解凍研究を15%のポリエチレングリコール1000及び40%のグリセリンを含むアセトアミノフェンNSGバッチについて行ない、結晶がサンプル中に見られず、安定な溶液が生成されることを示した。
ポリエチレングリコールを組成物に導入した後に、味改良が観察された。プロピレングリコールをポリエチレングリコールで置換した後に、にがい味が検出できない。
最終組成物は15%のポリエチレングリコール1000及び50%のグリセリンを含む。
カルボマー
ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶性セルロース及びカルボマー(カルボキシビニルポリマー)を含む幾つかの増粘剤が組成物中に使用し得る。高分子量を有する或る種のポリエチレングリコール(>1540、例えば、PEG 2000、3000、3350、4000、4600及び8000)は苦味マスキング剤として良く機能しないかもしれないが、その代わり増粘剤として有益であり得る。カルボマーをその透明性及びレオロジー特性、特異的に高い降伏値及びせん断希釈性のためにこの組成物に選んだ。
このバッチ中、0.265%w/wのレベルのカルボマー(図2)が6,000-17,000cpsの目標範囲内の粘度を与えた(ブルックフィールド粘度計を使用して測定して)。
カルボマーをベースとするゲルはpH調節によりそれらの粘度を誘導し、この製品の粘度が非こぼれ特性に不可欠である。アセトアミノフェンNonSpilTMゲル(タロ)の2種の3.0kgバッチを部分に分け、異なるpH値に調節して粘度研究を行なった。そのプラトー領域はおよそのpH 6.4から7.0まで生じる。粘度が8000cpsより高く、非こぼれ特性を示すことを確実にするために、ゲルは6.4以上のpHを有すべきである。pHは約7.0を越えるべきではない。何とならば、粘度が低下し始めるからである。
【実施例2】
【0016】
アセトアミノフェン懸濁液NSG組成物開発
序論
アセトアミノフェン溶液NSGは試食後に若干の苦味を有することがわかった。アセトアミノフェンNSGの懸濁液別型を開発して良好な味を得た。その懸濁液はまたアセトアミノフェンの大きい化学安定性を与え得る。何とならば、その薬物は溶液形態ではないからである。アセトアミノフェンNSG懸濁液の3種の風味別型を開発した:サクランボ、グレープ及び風船ガム。
プロピレングリコール
アセトアミノフェンの溶解性を低下するために、プロピレングリコールを0.5%に減少した。
グリセリン
アセトアミノフェンの溶解性を低下するために、グリセリンを組成物から省いた。
ポロキサマー188
0.05%w/wのレベルのポロキサマー188を使用して結晶成長を遅延する所望の効果を与えた。表面活性剤の通常の濃度は0.05%から0.5%まで変化し、懸濁に意図される固形分に依存する。一方では、約0.05%未満の濃度の表面活性剤は不完全な湿潤をもたらし得る。0.5%より大きい濃度の表面活性剤は超微細な粒子を可溶化し、最終的に粒子サイズ分布及び結晶成長を変化することをもたらし得る(医薬投薬形態:分散系)。
アセトアミノフェンNSG懸濁液カルボマー濃度研究
比重によれば、バッチ中のアセトアミノフェンの濃度は2.8%から2.89%まで変化されるであろう。それ故、カルボマー濃度は最適粘度を得るように調節されるであろう。
下記の2種のバッチをカルボマー濃度研究のためにつくった。
【0017】
表1

【0018】
結論:カルボマーの最終濃度は0.30%である。
マスキング剤濃度研究
研究を行なって組成物のマスキング剤(ベル・フラバーズからのブレンド)を調べた。
結論:マスキング剤は任意であり、除外し得る。驚くことに、PEG及びマスキング剤を含む本発明の組成物はPEGを含まず、等しい量のマスキング剤を含む組成物よりも良い味がすることが測定された。
防腐剤
数種の防腐剤を考慮した:メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン及び安息香酸ナトリウム。安息香酸ナトリウムは未解離安息香酸に起因する静菌性及び抗真菌性の両方を有し、それ故、防腐効力は酸性溶液(pH 2-5)中で最良に見られる。アルカリ条件下では、それは殆ど効果がない。それ故、安息香酸ナトリウムはNSG組成物には適さない(pH 7付近)。
ガイドラインIIGは防腐が必要とされる場合に0.01-0.02%のレベルのプロピルパラベンの使用を推奨する。少なくとも25%のグリセリン及びプロピレングリコールを含む組成物は比較的抗菌性であり、追加の防腐を必要としない。種々のレベルのグリコールを含む一連の組成物を使用して、USP防腐剤有効性試験によるスクリーン研究を行なった。
【実施例3】
【0019】
目的:NSGシュードエフェドリン組成物中のPEG-1000レベル変化の効果を評価する。
3種の1.0kgの実験バッチを配合し、それによりポリエチレングリコール1000(PEG1000)のレベルを5%、10%及び15%と変化した。
PEG1000の効果を測定するために、6人の被験者を使用して知覚評価試験を行なった。
2種のサンプル、高レベル(15%)及び低レベル(5%)を評価する被験者に甘味、苦味及び風味の強さを等級付けるように依頼した。甘味及び苦味について認められる強さを7点スケールで等級付けた。レスポンデントを7点強さスケールを使用するために先の期間で訓練した。何とならば、それは甘味の強さに適用されるからである。また、彼らに2種のサンプルの質感を彼ら自身の言葉で記載するように依頼した。サンプルを交互の順序で評価した。
結果
甘味が6人の被験者のうちの4人により15%のPEGサンプルについて1単位高いと認められ、一方、2人の被験者は5%のPEGサンプルを1単位甘いと等級付けた。苦味は4人の被験者により15%のPEGサンプルについて1〜2単位低いと等級付けられ、一方、唯一の被験者が5%のPEGサンプルをにがくないと認めた。これは高PEGレベルが活性成分の不快な苦味をマスクする傾向があり、また甘味認知を増大することを示す。両方のサンプルについて質感を記載するのに使用された用語は“滑らか”、“ゼリー状”、“シロップ状”、“油状”であったが、サンプル間で明らかな区別はなかった。
結論
傾向として、高レベルのPEG1000は甘味を増大し、苦味認知を抑制すると認められた。
【0020】

【0021】
表3 強さスケール:

【0022】
表4 強さスコアーの項目

【0023】
表5 NSG PSE組成物

pHをこの組成物及び以下の組成物のためにNaOHで5.5-7.0以内に調節した。
【実施例4】
【0024】
目的:PEG1000を使用しない別の場合と較べてNSGシュードエフェドリン組成物中の10%のレベルのPEG-1000を使用することの効果を評価する。
2種の1.0kgの実験バッチを配合し、それによりポリエチレングリコール1000(PEG1000)を一つで10%レベルで使用し、また第二バッチでは別の置換溶媒プロピレングリコールで置換した。
PEG1000の効果を測定するために、6人の被験者を使用して知覚評価試験を行なった。
2種のサンプルを評価する被験者に甘味、苦味及び風味の強さを等級付けるように依頼した。甘味及び苦味について認められる強さを7点スケールで等級付けた。レスポンデントを7点強さスケールを使用するために先の期間で訓練した。何とならば、それは甘味の強さに適用されるからである。また、彼らに2種のサンプルの質感を彼ら自身の言葉で記載するように依頼した。サンプルを交互の順序で評価した。
結果
甘味が10%のPEG1000で製剤化されたサンプルについて6人のパネリストのうちの5人により認められた。唯一のパネリストは甘味料としてプロピレングリコールを含むサンプルを認めた。PEGサンプルに関する平均の甘味スコアーは4.9と較べて5.7であった。PEG1000サンプルの苦味は全員により著しく低いことがわかり、2人のパネリストがこのサンプルで苦味を全く気付かなかった(スコアー“0”)。平均の苦味スコアーは3.6と較べてPEGサンプルについて1.8である。質感に関するコメントは全ての被験者が相違に注目し、PEG1000を含むサンプルを一層滑らかと認めたことを反映する。風味レベルに関するコメントはPEG1000を含むサンプルが若干高い風味レベルを必要としているかもしれないことを示す。
結論
10%のPEG1000は増大された甘味に影響し、苦味認知をPEGを含まない対照よりも抑制したと結論し得る。
【0025】

【0026】
表7 強さスケール

【0027】
表8 強さスコアーの項目

【0028】
表9 NSG PSE組成物例

【実施例5】
【0029】
目的:PEG1000を含まないアセトアミノフェンNSG懸濁液の別の場合と較べてPEG-1000を含むアセトアミノフェンNSG溶液の味効果を評価する。
アセトアミノフェンNSG懸濁液の1.0kgバッチを知覚評価のために配合した。このバッチはプロピレングリコールを含まず、PEG1000を含まなかった。別の10kgのバッチをマーケッティング研究のために配合し、このバッチはアセトアミノフェンの溶媒として15%のPEG1000を含んでいた。
PEG1000の効果を測定するために、6人の被験者を使用して知覚評価試験を行なった。
2種のサンプルを評価する、被験者に、甘味、苦味及び風味の強さを等級付けるように依頼した。甘味及び苦味について認められる強さを7点スケールで等級付けた。レスポンデントを7点強さスケールを使用するために先の期間で訓練した。何とならば、それは甘味の強さに適用されるからである。また、彼らに2種のサンプルの質感を彼ら自身の言葉で記載するように依頼した。サンプルを交互の順序で評価した。
結果
甘味が6人の被験者のうちの3人によりPEG1000組成物について1〜3単位高いと認められた。3人の被験者は2種のサンプル間の甘味の相違に気付かなかった。苦味は6人の被験者のうちの5人により懸濁液サンプルの苦味よりPEG1000サンプルについて0.5〜3単位低いと等級付けられ、一方、唯一の被験者は懸濁液サンプルがそれ程にがくないと認めた。これはPEG1000がアセトアミノフェンのにがい味をマスクする傾向があり、また甘味認知を増大することを示す。また、PEG1000溶液サンプルは懸濁液サンプルよりも滑らかであることがわかった。
結論
10%のPEG1000を含むアセトアミノフェンNSG溶液はPEGを含まない懸濁液組成物よりもにがくなく、滑らかである。
【0030】

【0031】
表11 強さスケール

【0032】
表12 強さスコアーの項目

【0033】
表13 NSG APAP組成物例

【実施例6】
【0034】
目的:プロピレングリコールを使用する別の場合と比較してNSGアセトアミノフェン組成物中にPEG1000を使用することの効果を評価する。
1.0kgのバッチを知覚評価のために配合した。このバッチは溶媒としての25%のプロピレングリコールを含み、PEG1000を含まなかった。別の10kgのバッチはアセトアミノフェンの溶媒として15%のPEG1000を含んでいた。
PEG1000の効果を測定するために、6人の被験者を使用して知覚評価試験を行なった。
2種のサンプルを評価する被験者に、甘味、苦味及び風味の強さを等級付けるように依頼した。甘味及び苦味について認められた強さを7点スケールで等級付けた。レスポンデントを7点強さスケールを使用するために先の期間で訓練した。何とならば、それは甘味の強さに適用されるからである。また、彼らに2種のサンプルの質感を彼ら自身の言葉で記載するように依頼した。サンプルを交互の順序で評価した。
結果
甘味が6人の被験者のうちの5人によりプロピレングリコールサンプルの甘味よりもPEG1000サンプルについて少なくとも1単位高いと認められ、一方、1人の被験者は2種のサンプル間の甘味の相違に気付かなかった。苦味は被験者の全員によりプロピレングリコールサンプルよりもPEG1000サンプルについて2〜4単位低いと等級付けられた。これは高いPEG1000レベルがアセトアミノフェンの苦味をマスクする傾向があり、また甘味認知を増大することを示す。両方のサンプルについて質感を記載するのに使用された用語は“滑らか”、“はちみつ状”、“粘着性”であったが、サンプル間に明らかな区別はなかった。
結論
PEG1000は甘味を増大し、アセトアミノフェンNSG組成物の苦味認知をマスクする。
【0035】

【0036】
表15 強さスケール

【0037】
表16 強さスコアーの項目

【0038】
表17 NSG APAP組成物例

【0039】
この明細書に示され、説明された実施態様は本発明をつくり、使用するのに本発明者らにより知られる最良の方法を当業者に教示することのみを目的とする。この明細書中のいずれもが本発明の範囲を限定すると考えられるべきではない。本発明の上記実施態様は、本発明から逸脱しないで、上記教示に鑑みて当業者により認められるように、改良又は変化されてもよく、要素が付加又は省略されてもよい。それ故、特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲内で、本発明が明記された以外に実施し得ることが理解されるべきである。
【0040】
次に本発明の好ましい実施態様を示す。
1. 医薬物質及びこぼれ抵抗性ベースを含有し、ここで、該医薬物質又はベースは味マスキングの不在下で苦味があり、並びに約1%wt/wtから約15%wt/wtまでの濃度の低質量のポリエチレングリコール(PEG)から本質的になる苦味マスキング成分を含有することを特徴とする、経口投与用のこぼれ抵抗性医薬組成物。
2. 味覚試験でPEGに代えて水又はプロピレングリコールを有する同等組成物よりも苦味が少なく、甘味が多い、上記1記載の組成物。
3. 更に活性成分を含む、上記1記載の組成物。
4. 活性成分がシュードエフェドリンである、上記3記載の組成物。
5. 活性成分がアセトアミノフェンである、上記3記載の組成物。
6. 組成物が懸濁液である、上記1記載の組成物。
7. 組成物が溶液である、上記1記載の組成物。
8. 低質量PEG濃度が約5%から約15%までの範囲である、上記1記載の組成物。
9. 低質量PEGがPEG600〜PEG1500である、上記1記載の組成物。
10. 低質量PEGがPEG200、PEG300、PEG400、PEG540、PEG600、PEG800、PEG900、PEG1000、PEG1450、PEG1540及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる、上記1記載の組成物。
【0041】
11. 低質量PEGがPEG600もしくはPEG1000又はこれらの組み合わせである、上記1記載の組成物。
12. 約5%から約15%までのPEG、約30%又は45%までの水、約40%〜50%までのグリセリン、10%までの活性成分、約0.2%〜約0.6%までのスクラロース液体濃厚物、約0.2%から約1.0%までのカルボマー934P、及び選ばれた商業上許される風味料を含む、上記1記載の組成物。
13. 少なくとも約1%から約20%までのポリエチレングリコール(PEG)、約45%までの水、約50%までの活性成分、約0.4%までのスクラロース液体濃厚物、約0.59%までのカルボマー934P、及び約0.15%までのグレープ風味料を含む、上記1記載の組成物。
14. 約30%の水、約50%のグリセリン、約15%のポリエチレングリコール1000、約0.4%のスクラロース液体濃厚物、約0.29%のカルボマー934P、及び約0.15%のグレープ風味料を含む、上記1記載の組成物。
15. 約38%の水、約50.0%のグリセリン、約10.0%のポリエチレングリコール1000、約0.55%のカルボマー934P、約0.15%のグレープ風船ガム風味料、及び約0.30%のスクラロース液体濃厚物を含む、上記1記載の組成物。
16. 約33%の水、約50.0%のグリセリン、約15.0%のポリエチレングリコール1000、約0.59%のカルボマー934P、約0.15%のグレープ風船ゴム風味料、及び約0.30%のスクラロース液体濃厚物を含む、上記1記載の組成物。
17. 約43%の水、約50%のグリセリン、約5.0%のポリエチレングリコール1000、約0.59%のカルボマー934P、約0.15%の風味料、及び約0.30%のスクラロース液体濃厚物を含む、上記1記載の組成物。
【0042】
18. こぼれ抵抗性医薬組成物が寒天、アルギン、カラゲナン及びフルセレラン又はこれらの混合物からなる群から選ばれた海藻多糖を含まない、上記1記載の組成物。
19. こぼれ抵抗性医薬組成物が防腐剤を添加しないで抗菌性及び抗真菌性を有する、上記1記載の組成物。
20. 粘度が約5000cps〜約15,000cpsである、上記1記載の組成物。
21. 低質量PEG濃度が20%以下である、上記1記載の組成物。
22. 低質量PEG濃度が15%以下である、上記1記載の組成物。
23. (a)低質量ポリエチレングリコール(PEG)の苦味マスキング量を測定し、そして
(b)前記苦味マスキング量のPEGをこぼれ抵抗性ベースに添加して経口投与用のこぼれ抵抗性医薬組成物を生成することを含み、
低質量PEGの苦味マスキング量が約1%から約25%までであることを特徴とする、半固体組成物の製造方法。
24. 医薬物質、
カルボマー、医薬物質及び/又はにがいベースを含むこぼれ抵抗性ベース、及び
医薬物質及び/又はベースの苦味をマスクするのに充分な量の低質量ポリエチレングリコール
を含むことを特徴とする半固体医薬組成物。
【0043】
文献
下記の刊行物が参考として本明細書に含まれる。
1. Martindale著The Extra Pharmacopoeia, 第29編, J.E. Reynolds編集, London, The Pharmaceutical Press, 1989, 908頁
2. Remington著Pharm. Sciences 第18編, A.R. Gennaro編集, Mack Publishing Co., Easton Penn., 865頁
3. United States Pharmacopoeia 24, U.S. Pharm. Convention Inc., Rockville, MD., Mack Printing Co., Easton, PA.
4. Pharmaceutical Dosage Forms, 1巻, Marcel Dekker, Inc., New York及びBasel

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)医薬物質、(b)カルボマー及び(c)1%wt/wt〜25%wt/wtの低質量ポリエチレングリコール(PEG)であって、PEG200、PEG300、PEG400、PEG540、PEG600〜PEG1500及びPEG1540の群から選ばれる低質量ポリエチレングリコールを含有する経口投与用医薬組成物。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−14626(P2013−14626A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−232683(P2012−232683)
【出願日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【分割の表示】特願2009−10954(P2009−10954)の分割
【原出願日】平成14年10月22日(2002.10.22)
【出願人】(503036058)タロ ファーマシューティカル インダストリーズ リミテッド (3)
【Fターム(参考)】