説明

経口投与用液体医薬製剤

【課題】
本発明は、患者の負担を軽減するために服用時の煩雑さを軽減し、かつ安全な服薬を可能にする経口投与用の液体医薬製剤の提供を目的とする。
【解決手段】
本発明は、吐出装置を備えた容器に含まれる経口投与用の液体医薬製剤であって、口腔内の舌上またはその周辺に前記吐出装置から非接触的に直接射出されることにより投与される前記液体医薬製剤に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経口投与用の液体医薬製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、種々の液体製剤が医薬品として上市され実際に販売されている。これらの液体製剤は、例えば、経口投与用の内服薬(例えば、特許文献1〜4)のほか、経鼻投与用の点鼻薬(例えば、特許文献5)および咽頭疾患用の外用薬(例えば、特許文献6)として用いられている。
【0003】
経口投与用の液体医薬製剤は「内服液剤」や「シロップ剤」として市販されているが、液体であるため服用量が不正確となりやすく、服用時には計量のために計量カップが別途必要となる。また、液剤の計量および使用後のカップの洗浄は煩雑であり、患者にとっての負担となっている。
【0004】
さらに、1日に複数回服用するために内服液剤を携行することが必要となる場合、携帯時の液剤漏出のおそれ、および計量カップの汚染による衛生上の問題が生じるおそれがある。
【特許文献1】特開平8−193023号公報
【特許文献2】特開平10−265369号公報
【特許文献3】特開2000−273050号公報
【特許文献4】特開2003−206242号公報
【特許文献5】特開平11−171762号公報
【特許文献6】特開平10−259124号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、患者の負担を軽減するために服用時の煩雑さを軽減し、かつ安全な服薬を可能にする経口投与用の液体医薬製剤の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記の課題解決のために鋭意研究を行い、本発明を完成させた。
すなわち本発明の一つの側面によれば、吐出装置を備えた容器に収容される経口投与用の液体医薬製剤であって、口腔内の舌上またはその周辺に前記吐出装置から非接触的に直接射出されることにより投与される前記液体医薬製剤が提供される。ここで、舌上またはその周辺には、例えば、歯列、歯肉、頬、および口腔底などが含まれ、当該個所に射出して服薬することにより、液体製剤の液滴の気管および肺への流入が防がれ、安全に経口投与をすることができる。好ましくは、本発明の液体医薬製剤は舌上に射出して投与される。
【0007】
本発明の液体医薬製剤は、医薬製剤の成分として使用可能な溶媒(例えば、水、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール)を含む液体の医薬組成物であって、溶液、懸濁液、乳液または分散液であってもよい。本発明の上記側面の1つの態様として、本発明の液体医薬製剤は水性液体製剤であってもよく、例えば水溶液であってもよい。本発明に使用されうる水の例としては、例えば日本薬局方精製水などが使用され、製剤全体に対して、例えば10〜99重量%、好ましくは45〜98重量%の割合で含まれうる。
【0008】
本発明において、1度の射出による吐出装置からの射出量は、例えば0.03〜3mL、好ましくは0.1〜2mL、より好ましくは0.3〜1mLである。また、射出時の液滴の粒子は、気管および肺への流入の防止の観点から一定以上の粒子径を有する方が好ましい。当該液滴の粒子径は、例えば100〜5500μm、好ましくは100〜3600μm、より好ましくは100〜1600μmであってもよい。液滴の粒子径は吐出装置のノズルの選択、噴射口付近の液剤の流路の構成、または押すストロークの長さなどの吐出装置の構成によって調整することができる。
【0009】
本発明の液体医薬製剤の粘度は特に限定されないが、吐出装置からの投薬の定量性および投薬後の活性成分の吸収部位(小腸など)への速やかな送達の観点から、例えば0.8〜500cP、好ましくは0.9〜100cP、より好ましくは1.00〜50.0cP、さらに好ましくは1.00〜25cP、さらに好ましくは1.00〜2.5cPである(デジタル粘度計DV−II+(ブルック フィールド社製)を用い、25℃の条件下でULアダプターにて測定)。
【0010】
本発明の液体医薬製剤に適用可能な有効成分は、経口投与用の液体医薬製剤であれば特に限定されない。本発明の1つの態様において、有効成分として、鎮咳薬、気管支拡張薬、去痰薬、消炎薬、解熱鎮痛薬、抗ヒスタミン薬、殺菌剤、カフェイン類、胃粘膜保護剤、神経興奮薬、抗プラスミン薬、催眠鎮静薬、血液循環改善薬、止血薬、鎮暈薬、鎮痛鎮痙剤、健胃薬、消化薬、整腸生菌成分、止瀉薬、便秘治療剤、ビタミン剤、滋養強壮薬、循環器官用剤、漢方薬および生薬成分から選択される1種以上の成分を含む、既に定義した液体医薬製剤が提供される。本発明の別の態様において、有効成分として、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、臭化水素酸デキストロメトルファン、dl-塩酸メチルエフェドリン、グアイフェネシン、グアヤコールスルホン酸カリウム、塩化リゾチーム、マレイン酸クロルフェニラミン、および無水カフェインから選択される1種以上をさらに含む、既に定義された液体医薬製剤が提供される。
【0011】
本発明の1つの側面によれば、有効成分としてリン酸コデインおよびリン酸ジヒドロコデインから選択される1以上を含有し、吐出装置を備えた容器に含まれる経口投与用の液体医薬製剤であって、口腔内の舌上またはその周辺に前記吐出装置から非接触的に直接射出されることにより投与される前記液体医薬製剤が提供される。この側面において、本発明の液体医薬製剤は、例えば、追加の有効成分として、気管支拡張薬、去痰薬、消炎薬、解熱鎮痛薬、抗ヒスタミン薬、殺菌剤、カフェイン類、胃粘膜保護剤、生薬成分および鎮咳薬、ビタミン類から選択される1種以上を含んでもよい。この側面の別の態様によれば、本発明の液体医薬製剤は、追加の有効成分として、dl-塩酸メチルエフェドリン、グアイフェネシン、グアヤコールスルホン酸カリウム、塩化リゾチーム、マレイン酸クロルフェニラミン、および無水カフェインから選択される1種以上をさらに含んでいてもよい。
【0012】
本発明の別の側面によれば、1種以上の矯味剤または甘味剤を含む、既に定義した液体医薬製剤が提供される。この側面の1つの態様において、矯味剤または甘味剤は、アマチャ、還元麦芽糖水アメ、グリシン、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、果糖液糖、ブドウ糖水アメ、白糖球状顆粒、ハチミツ、単シロップ、乳糖、ブドウ糖、マルチトース、マルトース、マンニトール、水アメ、ソルビトール、カラメル、アスパルテーム、ステビアエキス、カンゾウ、カンゾウエキス、キシリトール、黒砂糖、液糖、果糖、果糖ブドウ糖液糖、サッカリン、サッカリンナトリウム、白糖、グリセリンから選択される1種以上であってもよい。
【0013】
上記の甘味剤・矯味剤のうち、活性成分由来の不快な味のマスキング、および本製剤を長期に保存した場合の固形物の発生を防止する観点から、本発明に使用される甘味剤・矯味剤は、例えばアスパルテーム、サッカリンナトリウムから選択される1以上;ステビア、カラメル、カンゾウから選択される1以上;および糖アルコール(ソルビトール、マルチトース、マルトース、マンニトール、キシリトール)、グリセリンから選択される1以上の組み合わせであってもよい。
【0014】
本発明において、鎮咳薬としては、例えば、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、メサドン、モルヒネ、オキシメテバノール、塩酸アロクラミド、塩酸クロペラスチン、クエン酸ペントキシベリン、クエン酸チペピジン、ジブナートナトリウム、臭化水素酸デキストロメトルファン、デキストロメトルファンフェノールフタリン酸、ヒベンズ酸チペピジン、フェンジゾ酸クロペラスチン、ノスカピン、マオウ、ナンテンジツ、クロフェジアノール、レボプロポキシフェン、ホミノベン、オキセラジン、ペントキシベリン、ベンプロベリン、ジメモルファン、ジブナート、エプラジノン、カルベタペンタンおよびイソアミニルなどから選択される1種以上が使用されうる。好ましくは、鎮咳薬としては、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸アロクラミド、塩酸クロペラスチン、クエン酸ペントキシベリン、クエン酸チペピジン、ジブナートナトリウム、臭化水素酸デキストロメトルファン、デキストロメトルファンフェノールフタリン酸、ヒベンズ酸チペピジン、フェンジゾ酸クロペラスチン、ノスカピン、マオウおよびナンテンジツから選択される1種以上が使用されうる。
【0015】
本発明において、気管支拡張薬としては、例えば、α−アドレナリン受容体刺激剤(例えば、フェニルプロパノールアミン、プソイドエフェドリン、フェニレフリン、ノルエピネフリン、メトキサミン、ナファゾリン、キシロメタゾリン、クロニジンなど)、β−アドレナリン受容体刺激剤(例えば、塩酸トリメトキノール、塩酸メトキシフェナミン、dl−塩酸メチルエフェドリン、チラミン、エフェドリン、メチルエフェドリンサッカリネート、アンフェタミン、メタンフェタミン、メトキシフェナミン、オルシプレナリン、クロルプレナリン、イソプロテレノール、ドパミン、ドブタミン、イソプレナリン、サルブタモール、テルブタリン、ヘキソプレナリン、ツロブテロール、フェノテロール、プロカテロール、ピルブテロール、クレンブテロール、マブテロール、ホルモテロール、サルメテロールなど)、キサンチン誘導体(例えば、アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフィリン、プロキシフィリン、キサンチン、テオブロミン、ペントキシフィリンなど)またはその塩、抗コリン剤(例えば、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナ総アルカロイド、ベラドンナエキス、ロートエキスなど)および副交感神経遮断剤(例えば、ヨウ化イソプロパミド、イプラトロピウム、フルトロピウム、オキシトロピウムなど)などから選択される1種以上が使用されうる。好ましくは、気管支拡張薬としては、β−アドレナリン受容体刺激薬(例えば、塩酸トリメトキノール、塩酸メトキシフェナミン、塩酸メチルエフェドリン)およびキサンチン誘導体(例えば、アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフィリン、プロキシフィリン)から選択される1種以上が使用されうる。
【0016】
本発明において、去痰薬としては、例えば、塩化アンモニウム、l−メントール、アンモニア・ウイキョウ精、塩化リゾチーム、塩酸エチルシステイン、塩酸メチルシステイン、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン、クレゾールスルホン酸カリウム、塩酸ブロムヘキシン、塩酸アンブロキソール、L−カルボシステインおよびフドステインなどから選択される1種以上が使用されうる。好ましくは、去痰薬としては、塩化アンモニウム、l−メントール、アンモニア・ウイキョウ精、塩化リゾチーム、塩酸エチルシステイン、塩酸メチルシステイン、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシンおよびクレゾールスルホン酸カリウムなどから選択される1種以上が使用されうる。
【0017】
本発明において、消炎薬としては、塩化リゾチーム、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸二カリウム、アズレンスルホン酸ナトリウムなどから選択される1種以上が使用されうる。
【0018】
本発明において、解熱鎮痛薬としては、例えば、アセトアミノフェン、イブプロフェン、アスピリン、エテンザミドなどから選択される1種以上が使用されうる。
本発明において、抗ヒスタミン薬としては、例えば、塩酸イソチペンジル、塩酸イプロヘプチン、塩酸ジフェテロール、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸トリプロリジン、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸プロメタジン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、酒石酸アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、タンニン酸フェネタジン、テオクル酸ジフェニルピラリン、プロメタジンメチレンジサリチル酸塩、マレイン酸カルビノキサミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイン酸クロルフェニラミンおよびリン酸ジフェテロールなどから選択される1種以上が使用されうる。
【0019】
本発明において、殺菌剤としては、例えば、塩化セチルピリジウム、塩化デカリニウムおよび塩酸クロルヘキシジンなどの局所殺菌剤などから選択される1種以上が使用されうる。
【0020】
本発明において、カフェイン類としては、例えば、安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェインおよび無水カフェインなどから選択される1種以上が使用されうる。
本発明において、胃粘膜保護剤としては、例えば、アミノ酢酸、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウム・アミノ酢酸塩、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウムおよびメタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどから選択される1種以上が使用されうる。
【0021】
本発明において、神経興奮薬としては、例えば、カフェイン、無水カフェイン、安息香酸カフェインなどから選択される1種以上が使用されうる。
本発明において、抗プラスミン薬としては、例えば、トラネキサム酸、アミノカプロン酸などから選択される1種以上が使用されうる。
【0022】
本発明において、催眠鎮静薬としては、例えば、ブロムワレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素、塩酸ジフェンヒドラミンなどから選択される1種以上が使用されうる。
【0023】
本発明において、血液循環改善薬としては、例えば、イノシトールヘキサニコチネートなどから選択される1種以上が使用されうる。
本発明において、止血薬としては、例えば、トラネキサム酸、カルバゾクロムスルホン酸ナトリウムなどから選択される1種以上が使用されうる。
【0024】
本発明において、鎮暈薬としては、例えば、塩酸ジフェニドール、臭化水素酸スコポラミンなどから選択される1種以上が使用されうる。
本発明において、鎮痛鎮痙剤としては、例えば、アミノ安息香酸エチル、臭化メチルベナクチジウム、臭化ブチルスコポラミン、ロートエキスなどから選択される1種以上が使用されうる。
【0025】
本発明において、健胃薬としては、例えば、ケイヒ、オウバク、ショウキョウ、センブリなどから選択される1種以上が使用されうる。
本発明において、消化薬としては、例えば、ウルソデスオキシコール酸、脂肪消化酵素、でんぷん消化酵素などから選択される1種以上が使用されうる。
【0026】
本発明において、整腸生菌成分としては、例えば、乳酸菌末、ビフィズス菌、酪酸菌末などから選択される1種以上が使用されうる。
本発明において、止瀉薬としては、例えば、塩酸ロペラミド、タンニン酸アルブミン、次没食子酸ビスマスなどから選択される1種以上が使用されうる。
【0027】
本発明において、便秘治療薬としては、例えば、センノシド、センナ、ダイオウ、プランタゴ・オバタ種子などから選択される1種以上が使用されうる。
本発明において、ビタミン剤としては、例えば、酢酸トコフェロール、アスコルビン酸、チアミン、ピリドキシン、シアノコバラミンなどから選択される1種以上が使用されうる。
【0028】
本発明において、滋養強壮薬としては、例えば、タウリン、パントテン酸カルシウム、ニコチン酸アミドなどから選択される1種以上が使用されうる。
本発明において、循環器官用剤としては、例えば、ユビデカレノン、ニンジン、リュウノウなどから選択される1種以上が使用されうる。
【0029】
本発明において、漢方薬としては、例えば、葛根湯、駆風解毒湯液などから選択される1種以上が使用されうる。
本発明において、生薬成分としては、例えば、ジリュウ、サンソウニン、オウヒ、オンジ、カンゾウ、キキョウ、キョウニン、シャゼンシ、シャゼンソウ、セキサン、セネガ、トコン、バイモ、アセンヤク、ウイキョウ、オウゴン、カロニン、ケイヒ、ゴオウ、ゴミン、サイシン、シオン、ジャコウ、シャジン、ショウキョウ、ソウハクヒ、ソヨウ、チクセツニンジン、チンピ、ニンジン、バクモンドウおよびハンゲなどから選択される1種以上が使用されうる。
【0030】
本発明の液体医薬製剤における有効成分の組み合わせの例としては、以下のものが挙げられる:
リン酸ジヒドロコデインおよびグアヤコールスルホン酸カリウム;
リン酸ジヒドロコデイン、グアイフェネシンおよびマレイン酸クロルフェニラミン;
リン酸コデイン、dl−塩酸メチルエフェドリンおよびマレイン酸クロルフェニラミン;
臭化水素酸デキストロメトルファン、グアイフェネシンおよびマレイン酸クロルフェニラミン;
リン酸ジヒドロコデインおよびグアヤコールスルホン酸カリウム;
リン酸ジヒドロコデイン、グアイフェネシンおよびマレイン酸クロルフェニラミン;
リン酸コデイン、dl−塩酸メチルエフェドリンおよびマレイン酸クロルフェニラミン;ならびに
臭化水素酸デキストロメトルファン、グアイフェネシンおよびマレイン酸クロルフェニラミン。
【0031】
本発明の液体製剤は、経口投与用の医薬として使用され、例えば、総合感冒薬、咳止め、鼻炎用内服薬、解熱鎮痛薬、胃腸薬、止瀉薬、乗り物酔い予防薬もしくは緩和薬などとして使用することができる。例えば、本発明を総合感冒薬として使用する場合の有効成分の処方例を以下の表1に示す。表1に示される有効成分は、適宜選択される溶媒中の溶液として使用されうる。
【0032】
【表1】

【0033】
すなわち、本発明の1つの側面によれば、有効成分として、上記表1に示す成分を含む、既に定義された液体医薬製剤が提供される。
【0034】
本発明の液体医薬組成物は、任意成分として、矯味剤、甘味剤、防腐剤、矯臭剤、希釈剤、可溶化剤、pH調整剤、粘度調整剤、着色剤、安定化剤、界面活性剤、懸濁剤、抗酸化剤、清涼化剤、着香剤、香料などの添加剤を含んでいてもよい。
【0035】
本発明の1つの態様において、1種以上の矯味剤または甘味剤を含む既に定義した液体医薬製剤が提供される。本発明で使用される矯味剤および甘味剤は、特に限定されず、例えば医薬製剤において通常使用される矯味剤および甘味剤を使用することができる。矯味剤および甘味剤の具体例としては、果糖ブドウ糖液糖、白糖、カラメル、アスパルテーム、ネオテーム、ステビアエキス、カンゾウエキス、黒砂糖、サッカリンナトリウム、ソルビトール、および糖アルコール(例えば、マンニトール、キシロース、キシリトール、エリトリトール、マルチトールおよびラクチトール)およびグリセリンなどが挙げられる。好ましくは、アスパルテーム、ネオテーム、ステビアエキス、カンゾウエキス、黒砂糖、サッカリンナトリウム、カラメルおよびソルビトールから選択される1種以上、好ましくは2種以上が矯味剤または甘味剤として使用されうる。本発明の液体医薬製剤に含まれる甘味剤および矯味剤の配合量は、例えば2〜95重量%、好ましくは2〜50重量%、より好ましくは2〜23重量%である。
【0036】
本発明の液体製剤における1日の服用量は、特に限定されず、液体製剤中に含まれる有効成分の日用量などに応じて適宜決定されうる。1日の投与回数および投与時の便宜性の観点から、1日の服用量は、例えば1.5〜18mL、好ましくは3.0〜15mL、さらに好ましくは6.0〜9mLであってもよい。
【0037】
本発明の液体製剤における1回の服用量は、特に限定されず、液体製剤中に含まれる有効成分の日用量、1日の服用回数などに応じて適宜決定されうる。1日の投与回数および服用時の安全性の観点から、例えば0.5〜5mL、好ましくは0.75〜3mL、さらに好ましくは1.0〜2mLであってもよい。本発明によれば、摂取が安全かつ確実に行われるため、通常の経口用液体医薬製剤に比べて少量の服用にて必要な有効成分量を摂取することができる。
【0038】
本発明の液体医薬製剤は、服用時の煩雑さを解消し、頻回投与における患者の負担を軽減するという効果を有することから、本発明は1日の服用回数が2回以上である薬剤に適している。本発明の液体医薬製剤の服用回数は、例えば1日1回〜6回、好ましくは4回〜6回であってもよい。
【0039】
本発明に用いられる容器は、通常、液体医薬製剤用の容器として使用されるものであれば特に限定されず、例えば、褐色の遮光ガラス容器などが使用されうる。
本発明において使用されうる吐出装置は、一回の吐出量がほぼ一定であり、液体医薬製剤の服用量を計量することができるものが使用される。また、当該吐出装置は、口腔内の舌上またはその周辺に液体医薬製剤を非接触的に直接射出することができる機能を有するものが使用される。上記機能を有する限りにおいては、本発明に使用されうる吐出装置は特に限定されず、いわゆるプッシュポンプ型の吐出装置、およびいわゆるトリガータイプ型の吐出装置などが使用されうる。
【0040】
本発明の1つの側面によれば、前記吐出装置がプッシュポンプ型の吐出装置である既に定義した液体医薬製剤が提供される。ここでプッシュポンプ型の吐出装置とは、例えば、容器内に垂設したシリンダと、下端部に筒状ピストンを有し上方付勢させて前記シリンダ内から起立させたステムを含んでなり、前記ステムの押し下げにより前記ステム側の上方弁と前記シリンダ側の下方弁との間の内部空間に貯留されている液体の圧力が高まり、前記液体が当該上方弁を通過してステム上方に設けた押下ヘッドの噴出口から吐出され、前記ステムの上昇により前記容器内の液体を前記下方弁を通過して前記シリンダ内に吸い上げるように構成されている吐出装置であってもよい。当該吐出装置においては、前記噴出口における液剤の流路の形状により液剤射出時の液滴の粒径を調節することができる。液剤が口腔内に適切に射出される機能が担保される限りにおいては、本発明における吐出装置がスプレー式であってもよい。
【0041】
本発明における吐出装置は、該吐出装置の噴出口が弁部材により閉塞されており、薬剤の射出時に弁部材が移動して前記噴出口が開状態となるように構成されていてもよい。これに関連する本発明の1つの側面によれば、プッシュポンプ型の吐出装置を備えた容器に収容され、口腔内の舌上またはその周辺に前記吐出装置から非接触的に直接射出されることにより投与される、既に定義された経口投与用の液体医薬製剤であって、前記吐出装置が、液体医薬製剤の噴出口を閉塞させるように弾性力で付勢され、液体医薬製剤の吐出時に弾性力に抗して移動することにより当該噴出口を開状態とする、弁部材を備える吐出装置である、前記液体医薬製剤もまた提供される。
【0042】
本発明における吐出装置の例としては、広く使用されているいわゆるプッシュポンプタイプの吐出装置が挙げられ、例えば、実開昭58−9358号公報、実開平2−95562号公報、実開平5−13563号公報、特開平8−169462号公報、特開平9−155254号公報、特開2002−326044号公報、特開2001−171764号公報、特開2004−359242号公報、特開2004−359241号公報、特開2004−359238号公報、特開2004−352343号公報、特開2004−352333号公報などに開示されている吐出装置を使用することができる。
【0043】
本発明の1つの側面において、例えば、吐出装置は容器の口頸部に嵌合により装着され、当該嵌合が取り外し困難な様式で施されていてもよい。当該嵌合様式は、運搬時および携行時における容器の破損防止、本発明の液体医薬製剤の誤飲防止に寄与するものと考えられる。
【0044】
当該側面の1つの態様として、容器口頸部と吐出装置の装着キャップの嵌合部は、嵌合部の内側層をなす前記容器口頸部の外周面に外歯を形成した第1のラチェットと、外側層を成す前記装着キャップの内周面に内歯を形成しかつ前記第1のラチェットと歯合する第2のラチェットを備え、前記第1のラチェットと前記第2のラチェットとが、前記容器口頸部と前記装着キャップの螺合をゆるめる方向の回転を防止するように構成された環状嵌合部であってもよい。すなわち、前記内歯と前記外歯とは、前記装着キャップと前記容器口頸部の螺合が締まる方向への回転は許容するが、ゆるむ方向への回転は許容しない形状をなしている。さらに、上記環状結合部においては、前記装着キャップと前記容器口頸部の螺合がゆるむ方向への回転力を受けたときに当接して押圧しあう側の歯面が、前記回転力と垂直な方向より歯先側が歯元側に比して前記回転力の方向(または逆の方向)に向かって前進した状態に傾斜していてもよい。
【0045】
本発明における吐出装置の例としては、例えば、特開2004−834に記載されている押下ヘッドを有する吐出装置が挙げられる(図4〜7を参照)。当該押下ヘッドは、上方付勢状態で押込み可能にステム2を起立したポンプに装着する押下ヘッドであって、ステム2上端部に嵌着させた装着筒8を頂板9下面より垂設するとともに、ステム2内と連通する摺動筒10を頂板9上方へ立設してなる装着筒部材3と、上記摺動筒10外周に摺動下降可能に嵌合させたシリンダ16上方に、先端に噴出口21を開口した弁室を備えるとともに、装着筒部材に対して押し下げ可能にして設けた本体4と、前記弁室内周に後部外周を摺動可能に嵌合させるとともに、前方付勢状態で噴出口21を閉塞し、且つ、シリンダ内と連通する連絡口19より噴出口21に至る流路を画成してなる弁部材6と、弁部材6後端部に上端を連係させるとともに、下端部を上記頂板9上面に当接係止させ、且つ、装着筒部材に対する本体の押下時に弁部材を後方へ引き出す如く揺動可能に本体に枢着した梃部材7とを備える。当該押下ヘッドにおいては、コイルスプリング26により前方付勢された弁部材6により梃部材7の垂直板部28上部の連係部分を常時前方へ付勢させており、本体4の押し下げにより、装着筒部材3の頂板9が傾斜板部29を押し上げて梃部材7を回動させ、コイルスプリング26の前方付勢力に抗して弁材部6を後方に引きだされ、液剤の流路が確保される。本発明において、上記押下ヘッドを含む吐出装置を使用することは、薬液を外気と接触させないことによる変質の防止、液だれによる衛生面および薬液の切れをよくすることによる薬液の定量性向上の観点から好ましい。
【0046】
本発明の吐出装置を備えた容器に収容され、口腔内の舌上またはその周辺に前記吐出装置から非接触的に直接射出されることにより投与される経口投与用の液体医薬製剤であって、前記吐出装置が、液体医薬製剤の噴出口を閉塞させるように弾性力で付勢され、液体医薬製剤の吐出時に弾性力に抗して移動することにより当該噴出口を開状態とする、弁部材を備える吐出装置である、前記液体医薬製剤。
【0047】
上記押下ヘッドの1つの態様において、ステム2に対する本体の押下抗力はステム自体の押下抗力より小となるように構成される。
本発明の1つの態様において、当該押下ヘッドは、上方付勢状態で押込み可能にステム2を起立したポンプに装着する押下ヘッドであって、ステム2上端部に嵌着させた装着筒8を頂板9下面より垂設するとともに、ステム2内と連通する摺動筒10を頂板9上方へ立設し、且つ、頂板9両側に於いて上下に延びる係止板12を延設してなる装着筒部材3と、上記摺動筒10外周に摺動下降可能に嵌合させたシリンダ16を、周壁14a前部に前端を開口し且つ周囲にスペースをあけて突設した横筒15下面より垂設するとともに、周壁14a内面両側を回動不能且つ上下動可能に上記係止板外面に係合させた本体4と、上記横筒15に嵌着させて先端に噴出口21を開口させた筒状の噴出口部材5と、上記横筒15の後壁15a前面より突設したシール筒18内周に後部外周を摺動可能に嵌合させるとともに、前方付勢状態で噴出口21を閉塞し、且つ、シリンダ内と連通する連絡口19より噴出口21に至る流路を画成してなる弁部材6と、上記横筒後壁15aの窓孔17を介してその後方へ突出した弁部材6後端部に上端を連係させるとともに、下端部を上記頂板9上面に当接係止させ、且つ、装着筒部材に対する本体の押下時に弁部材を後方へ引き出す如く揺動可能に本体に枢着した梃部材7とを備え、ステム2に対する本体の押下抗力がステム自体の押下抗力より小であることを特徴とする構成を有してもよい。これにより、ヘッドの押し下げが容易になるだけでなく、噴出口の開放後に薬液が射出され、口腔内の適切な部位への確実な射出を可能とする。
【0048】
上記の押下ヘッドにおいて、カバー部14を押し下げると、装着筒部材3に対して本体4が下降する。この際、梃部材7の下端部が装着筒部材3の頂板9上面に押し上げられて枢着軸32を中心に回動し、その上端部が後方へ回動して弁部材6をコイルスプリング26の弾発力に抗して後方へ移行させ、噴出口21が開く。次いでステム2が下降し、該ステムの下降によりポンプ内の液がステム2よりシリンダ16を通り、連絡口19から流路を介して噴出口21より外部へ噴出する。その際、流路となる弁部材と噴出口との間隔は、例えば0.1〜1mmであり、噴出の際の薬液の流路の断面積は、例えば0.1〜3.5mmであってもよい。吐出装置に関する既知の技術に基づけば、液剤の吐出量および流路の断面積を調節することができ、それにより吐出する薬液の流速や液滴の粒子径を制御することができる。
【0049】
本発明の液体医薬製剤は、簡便かつ正確に計量された薬量を服用することができるという利点を有する液体製剤である。さらに、本発明の製剤は水などを必要とせずかつ安全に服用することができ、服用後に速やかに活性成分の吸収部位に送達され望まれる薬効を発現する。
【実施例】
【0050】
以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下に示すパーセントの値は、特に言及がなければ重量パーセントを表すものとする。
【0051】
実施例1〜8
以下の表2に示す処方に従って、咳止め内服液としての有効成分を含む実施例1〜8の液剤を調製した。表中の数値はgを表す。各処方の全体量はすべて100mLであり、残部として蒸留水を使用した。得られた液剤を吐出装置(SP500LRシャットオフノズル、株式会社吉野工業所より購入)付き容器に充填し、噴射量および噴射時の粒子径を測定した。なお、噴射時の粒子径の測定は、粒度分布測定器 LDSA−2400型(東日コンピューターアプリケーションズ株式会社製)を用い、噴射口から約10cmの距離における粒径分布を測定した。
【0052】
さらに各液剤の粘度は、デジタル粘度計DV−II+(ブルック フィールド社製)を用い、25℃の条件下でULアダプターにて粘度を測定した。
【0053】
【表2】

【0054】
実施例9
下記の処方に基づき液体医薬製剤を調製し、プッシュポンプ型吐出装置付きの容器(噴出口の開閉弁付き、SP500LRシャットオフノズル、株式会社吉野工業所より購入)に充填した。
【0055】
リン酸ジヒドロコデイン 280mg
グアヤコールスルホン酸カリウム 2500mg
アスパルテーム 180mg
グリセリン 16g
プロピレングリコール 480mg
カラメル 330mg
カンゾウエキス 150mg
ステビア 170mg
D−ソルビトール 2000mg
安息香酸ナトリウム 140mg
防腐剤 適量
pH調整剤 適量
香料 適量
精製水 残量
合計 100mL
当該製剤を加速試験条件(温度40±1℃、湿度75±5%RH)にて1ヶ月間保存し、保存前と保存後の吐出量を測定し比較した(n=6)。なお、吐出量は1回当たりに吐出される薬液量(g)を測定し、薬液の比重(1.05)から吐出された薬液の体積(mL)を換算した。結果を表3に示す。
【0056】
【表3】

【0057】
保存後の1回目の吐出については吐出量の減少が確認されたが、その後の吐出については特に影響が認められず、3回の吐出の合計量は規定量の1.5mL±10%の範囲内であることが確認された。
【0058】
試験例1
Drugs Exp Clin Res JN、vol.18 No.7 p303−309(1992)を参考として以下の試験を行った。非喫煙者の男性健常人の中から3重量%以下のクエン酸水溶液をジェット式ネブライザー(NE−C16、オムロン社製)で吸入したとき10回以上の咳を惹起できる人を選抜し、2群に分け、本試験の被検者とした(各群n=6)。シャットオフノズルを備える吐出装置付き容器に実施例9の処方の液体医薬製剤を充填し、1.5mL(3プッシュ分)を、一方の群の被験者の舌上またはその周辺部分に射出することにより投与した。他方の群の被験者には同様の方法により生理食塩水を投与した。投与から30分後にジェット式ネブライザーを用い、クエン酸水溶液により被験者に咳を惹起させ、その咳の回数をカウントした(45秒間)。結果を図1に示す。実施例9の薬液を投与した群において、咳回数の有意な減少が確認され、舌上およびその周辺部分における液体医薬製剤の射出により望まれる薬効が速やかに(約30分)発現することが確認された。
【0059】
試験例2
モルモットHartley系オス(5週齢)を1週間馴化後に試験に使用した。モルモットを2群(n=6)に分け、一方の群には実施例9の薬液を胃ゾンデにより投与し、もう一方を対照群として生理食塩水を投与した。被験物質投与30分後、モルモットをボディーホルダー内にいれ、Kohrogiらの方法「J.Clin.Invest.第82巻、第2063〜2068頁(1988)」に従い、容器の前面から超音波ネブライザーを用いて0.3mol/Lのクエン酸を15分間噴霧し、咳を惹起させた。その15分間のボディーホルダー内の内圧の変化を咳曲線としてレコーダー上に記録し、咳回数をカウントした(15分間)。結果を図2に示す。実施例9の薬液を投与した群において、咳回数の有意な減少が確認され、本発明に係る医薬組成物の生体内での主たる吸収部位が胃以降の消化管であることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の薬剤の咳止め内服液としての薬効を確認するための試験結果の一例を示すグラフである。
【図2】本発明の薬剤の咳止め内服液としての薬効を確認するための試験結果の一例を示すグラフである。
【図3】本発明に使用する容器口頸部と吐出装置の装着キャップの嵌合部(螺合部)の取り外し防止構造を示す横断面図である。
【図4】本発明の医薬組成物に使用する吐出装置に使用する押下ヘッドの1例を示す縦断面図である。
【図5】図4のA−A線に沿う縦断面図である。
【図6】図4のB−B線に沿う横断面図である。
【図7】上記押下ヘッドに使用される梃部材の斜視図である。
【図8】本発明の医薬組成物に使用する吐出装置の押下ヘッドの別の例を示す縦断面図である。
【図9】図8の縦断面図である。
【符号の説明】
【0061】
1:押下ヘッド,2:ステム,3:装着筒部材,4:本体,5,5A:噴出口部材,6:弁部材,7:梃部材,8:装着筒,9:頂板,10:摺動筒,11:案内筒,12:係止板,13:係合凹溝,14:カバー部,14a:周壁,14a:頂壁,15:横筒,15a:後壁,16:シリンダ,17:窓孔,18:シール筒,19:連絡口,20:係合突条,21:噴出口,22:環状突起,23:リブ,24:スカート状部,25:逆スカート状部,26:横筒15の後壁15a前面とスカート状部24の分岐部分とに介在させ弁部材6を前方付勢するコイルスプリング,27:梃部材係合用の環状凹部,28:垂直板部,29:二股の傾斜板部,30:垂直板部28の上端部中央に設けた切欠部,31:垂直板部28後面上端部に正面視矩形状の凹部,32:屈折部分両側に突設した枢着軸,33:取付板34の下面後部より所定間隔をあけて一対垂設した軸受,34:横筒15直下に嵌着させた取付板,36:周壁14a内周に突設した係止突起36,37:シール部,38:連絡孔,39:大外径部,40:小外径部,41:横筒後壁15a前面より突設した嵌合筒,101:嵌合取り外し防止構造,102:容器口頸部,103:装着キャップ,104:外歯,105:内歯,106:面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吐出装置を備えた容器に収容される経口投与用の液体医薬製剤であって、口腔内の舌上またはその周辺に前記吐出装置から非接触的に直接射出されることにより投与される前記液体医薬製剤。
【請求項2】
水性液体製剤である、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項3】
前記吐出装置による1度の射出による射出量が0.03〜3mLである、請求項1または2に記載の液体医薬製剤。
【請求項4】
射出時の液滴の粒子径が100〜5500μmである、請求項1〜3に記載の液体医薬製剤。
【請求項5】
25℃における粘度が0.8〜500cPである、請求項1〜4に記載の液体医薬製剤。
【請求項6】
有効成分として、鎮咳薬、気管支拡張薬、去痰薬、消炎薬、解熱鎮痛薬、抗ヒスタミン薬、殺菌剤、カフェイン類、胃粘膜保護剤、神経興奮薬、抗プラスミン薬、催眠鎮静薬、血液循環改善薬、止血薬、鎮暈薬、鎮痛鎮痙剤、健胃薬、消化薬、整腸生菌成分、止瀉薬、便秘治療剤、ビタミン剤、滋養強壮薬、循環器官用剤、漢方薬および生薬成分から選択される1種以上を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
【請求項7】
1種以上の矯味剤または甘味剤を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
【請求項8】
ソルビトール、カラメル、アスパルテーム、ステビアエキス、カンゾウ、カンゾウエキス、グリシン、キシリトール、エリスリトール、黒砂糖、液糖、果糖、果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖、サッカリン、サッカリンナトリウム、白糖、トレハロース、グリセリンから選択される1種以上を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
【請求項9】
1回の服用量が、0.5〜5mLである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
【請求項10】
1日の服用量が、1.5〜18mLである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
【請求項11】
1日に2回以上服用する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
【請求項12】
吐出装置が、プッシュポンプ型の吐出装置である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
【請求項13】
吐出装置が、トリガータイプ型の吐出装置である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−277124(P2007−277124A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−103483(P2006−103483)
【出願日】平成18年4月4日(2006.4.4)
【出願人】(000186588)小林製薬株式会社 (518)
【Fターム(参考)】