経皮薬剤送達を促進するための装置及び方法
(i)ヒドロゲル調製物を含有するゲルパック並びに(ii)上面層及び底面層、マイクロプロジェクション部材をとおって延伸する複数の開口部並びにマイクロプロジェクション部材の該底面層から突き出す複数の角質層貫通マイクロプロトルージョン(ここでマイクロプロジェクション部材がゲルパックを受け、それによりヒドロゲル調製物がマイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっている)を含んでなる、生物学的に有効な物質を経皮的に送達するための装置。ヒドロゲル調製物は好ましくは、水主体のヒドロゲルを含んでなる。
【発明の詳細な説明】
【関連出願に対するクロスレファランス】
【0001】
本出願は2003年10月24日出願の米国特許仮出願第60/514,433号の優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は概括的に経皮薬剤送達システム及び方法に関する。より特定には、本発明は持続した(extended)薬剤送達を有する経皮薬剤送達用装置及びそれを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
薬剤はもっとも好都合には経口又は注射のいずれかにより投与される。不幸なことには、多数の薬剤は、それらが吸収されないか又は血流に入る前に不都合な影響を受け、従って所望の作用をもたないために、経口投与されると完全に無効であるか又は徹底的に減少された効果を有する。他方、投与期間中の薬剤の修正(modification)を伴わないことを確保しながら血流中に薬剤を直接注入することは、時々、患者の低いコンプライアンスをもたらす、困難で、不都合で、痛みを伴いそして不快な方法である。
【0004】
従って原則的に経皮的送達は他の場合には皮下注射又は静脈内注入により送達する必要があると考えられる薬剤を投与する方法を提供する。経皮的薬剤送達はこれら双方の分野の改善を提供する。経皮的送達は経口送達に比較すると消化管の苛酷な環境を回避し、胃腸の薬剤代謝を迂回し、第一通過効果を減少し、そして消化酵素及び肝臓の酵素による可能な不活性化を回避する。その反対に、経皮的投与期間中、消化管は薬剤に暴露されない。実際、アスピリンのような多数の薬剤が消化管に副作用を有する。しかし多数の場合、受動的経皮的通路を介する多数の物質の送達速度又は流量は治療的に有効であるためには余りに限定される。
【0005】
「経皮」の語は本明細書では皮膚層をとおる物質の通過を表わす包括的用語として使用される。「経皮」の語は、メスで切開する又は皮下用針で皮膚を穿刺するような皮膚の実質的な切開又は貫通を伴わずに、皮膚をとおって局所組織又は全身循環系への物質(例えば、薬剤のような治療的物質又はワクチンのような免疫学的に有効な物質)の送達を表わす。経皮物質送達には受動的拡散による送達並びに電気(例えば、イオントホレシス)及び超音波(例えば、フォノフォレシス)を含む外部エネルギー源に基づく送達が含まれる。薬剤は角質層及び表皮の双方をとおって拡散するが、角質層をとおる拡散速度はしばしば、制限的段階である。有効投与量を達成するためには、多数の化合物は単なる受動的経皮拡散により達成することができるよりも高い送達速度を必要とする。注射に比較して、経皮物質送達は関連する疼痛を排除し、感染の可能性を減少させる。
【0006】
タンパク質は胃腸の分解を受け易く、低い胃腸の取り込みを示し、そして経皮装置は注射より患者により許容性であるので、物質投与の経皮経路は理論的には、多数の治療的タンパク質の送達に有利であることができると考えられる。しかし、医学的に有用なペプチド及びタンパク質の経皮流量はしばしば、これらの分子の比較的大型のサイズ/分子量のために治療的に有効であるには不十分である。送達速度又は流量はしばしば、所望の効果をもたらすには不十分であるか又は例えば、患者の血流中にある間に物質が標的部位に到達する前に劣化する。
【0007】
経皮薬剤送達システムは、概括的には、薬剤を投与するために受動的拡散に頼り、他方能動的経皮薬剤送達システムは薬剤を送達するために外部のエネルギー源(例えば、電気
)に頼る。受動的経皮薬剤送達システムがより一般的である。受動的経皮システムは高濃度の薬剤を含有する薬剤レザボアを有する。レザボアは皮膚に接触するようになっており、それが患者の皮膚をとおりそして体内組織又は血流中に薬剤を拡散させる。経皮薬剤流量は皮膚の状態、薬剤分子の粒度及び物理的/化学的特性及び皮膚を横切る濃度勾配に左右される。多数の薬剤に対する皮膚の低い透過性のために、経皮送達は限定された適用を有してきた。この低い透過性は主として、脂質の2層により囲まれたケラチン繊維(ケラチン生成細胞)で充填された平坦な死滅細胞からなる一番外側の皮膚層の角質層に由来する。脂質の2層のこの著しく整列された構造が角質層に相対的に不透過性の特徴を与える。
【0008】
受動的経皮拡散薬剤流量を増加する1つの一般的な方法は皮膚透過促進剤の薬剤で皮膚を前処置するか又はそれと同時送達することを伴う。透過性促進剤は、薬剤がそれをとおって送達される体表面に適用される時に、そこをとおる薬剤の流量を高める。しかし、経皮的タンパク質流量を高めるこれらの方法の効果はそれらのサイズのために、少なくともより大型のタンパク質に対しては、限定されてきた。
【0009】
能動的運搬システムは角質層をとおる薬剤流量を補助するために外部のエネルギー源を使用する。経皮薬剤送達の1つのこのような強化は「電気運搬」と呼ばれる。この機序は、皮膚のような体表面をとおる物質の運搬を補助するために電流の適用をもたらす電位を使用する。他の能動的運搬システムは外部のエネルギー源として超音波(すなわち、フォノフォレシス)及び熱を使用する。
【0010】
経皮的に送達される物質の量を増加するために一番外側の皮膚層を機械的に貫通又は破壊して、それにより皮膚中への通路を形成するために多数の方法及びシステムが開発されてきた。スカリファイアーとして知られる初期のワクチン接種装置は、概括的には、適用領域を引っ掻くか又は小さい切開を形成するために皮膚に適用される複数の歯又は針を含む。ワクチンは特許文献1に開示されたように皮膚上に局所的に又は特許文献2、3及び4に開示されたようなスカリファイアーの歯に適用される湿った液体としてのいずれかで適用された(特許文献1、2、3及び4参照)。
【0011】
一部は、患者に接種する際に有効であるために非常に少量のみのワクチンが皮膚に送達される必要があるために、スカリファイアーが皮膚内ワクチン送達のために示唆されてきた。更に、過剰量もまた、満足な免疫を達成するので、送達されるワクチンの量は特に重要ではない。
【0012】
しかし、薬剤を送達するためにスカリファイアーを使用する際の重大な欠点は経皮薬剤流量及び送達された結果的投与量を決定する点の困難である。更に、歪み及び穿刺に抵抗する皮膚の、弾性で、変形性で、そして跳ね返る性状のために、小型の貫通要素はしばしば皮膚を均一に貫通せず、そして/又は皮膚貫通時に物質の液体の被膜を払拭させる。
【0013】
更に、皮膚の自己治癒過程のために、皮膚に形成された刺し孔又は切開が角質層からの貫通要素の除去後に閉鎖する傾向がある。従って皮膚の弾性の性状が、皮膚中へのこれらの要素の貫通時に小型の貫通要素に適用されてあった活性物質の液体の被膜を除去するように働く。更に、貫通要素により形成された小切開は装置の除去後急速に治癒し、従って貫通要素により形成される通路をとおる液体物質の溶液の通過を限定し、そして順次このような装置の経皮流量を限定する。
【0014】
経皮物質送達を高めるために小型の皮膚貫通要素を利用する他のシステム及び装置は特許文献5〜10及び11〜24及び25に開示されており、それらすべてが全体を引用により本明細書に取り込まれている(特許文献5〜25参照)。
【0015】
開示されたシステム及び装置は皮膚の一番外側の層(すなわち角質層)を貫通するための種々の形状及びサイズの貫通要素を使用する。これらの参考文献中に開示された貫通要素は、概括的には、パッド又はシートのような薄い平坦な部材から垂直に延伸する。これらの装置の幾つかにおける貫通要素は極めて小さく、幾つかは約25〜400ミクロンのみのマイクロプロジェクションの長さ及び約5〜50ミクロンのみのマイクロプロジェクションの厚さを有する。これらの小型の貫通/切開要素は、それに対応して、そこを通過する経皮物質送達を高めるために角質層中に小さい微小スリット/微小切開を形成する。
【0016】
開示されたシステムは更に、典型的には薬剤を保持するためのレザボア及び更に装置自体の中空の歯によるような角質層をとおりレザボアからの薬剤を運搬するための送達系を含む。このような装置の1例は液体の薬剤のレザボアを有する特許文献26に開示されている(特許文献26参照)。しかし、レザボアには液体の薬剤を小型のチューブラ要素をとおして皮膚中に押し出すために圧力をかけなければならない。このような装置の欠点は加圧可能な液体レザボアを追加するための追加された複雑さ及び経費並びに圧力駆動送達システムの存在による複雑さを包含する。
【0017】
引用により本明細書に完全に取り入れられている特許文献27に開示されているように、送達される薬剤を物理的レザボア中に含有されるよりむしろマイクロプロジェクション上に被覆させることができる。これは別の物理的レザボア及び、レザボアに対して特別に薬剤調製物又は組成物を開発する必要性を排除する。
【0018】
被覆されたマイクロプロジェクションシステムの欠点はそれらが概括的に数百マイクログラムの薬剤の送達に限定されることである。更なる欠点はそれらがボーラスタイプの薬剤送達プロファイルに限定されることである。
【0019】
従って、先行技術の薬剤送達システムに伴う前記の欠点及び不都合を実質的に減少又は排除する経皮薬剤送達装置及び方法を提供することが本発明の目的である。
【0020】
持続的薬剤送達プロファイルをもつ経皮薬剤送達装置及び方法を提供することが本発明のもう1つの目的である。
【0021】
1日に50mgまでの薬剤を送達することができる経皮薬剤送達装置及び方法を提供することが本発明のもう1つの目的である。
【0022】
有効な速度で薬剤を送達するヒドロゲル調製物及び被覆されたマイクロプロジェクションアレーを有する経皮薬剤送達装置を提供することが本発明のもう1つの目的である。
【0023】
複数の被覆された角質層貫通マイクロプロジェクションを介して患者の角質層をとおして薬剤及び場合により血管収縮剤の送達を高める経皮薬剤送達装置及び方法を提供することが本発明のもう1つの目的である。
【特許文献1】米国特許第5,487,726号明細書
【特許文献2】米国特許第4,453,926号明細書
【特許文献3】米国特許第4,109,655号明細書
【特許文献4】米国特許第3,136,314号明細書
【特許文献5】欧州特許第0 407063号明細書
【特許文献6】米国特許第5,879,326号明細書
【特許文献7】米国特許第3,814,097号明細書
【特許文献8】米国特許第5,279,54号明細書
【特許文献9】米国特許第5,250,023号明細書
【特許文献10】米国特許第3,964,482号明細書
【特許文献11】再発行(Reissue)第25,637号
【特許文献12】国際公開第96/37155号パンフレット
【特許文献13】国際公開第96/37256号パンフレット
【特許文献14】国際公開第96/17648号パンフレット
【特許文献15】国際公開第97/03718号パンフレット
【特許文献16】国際公開第98/11937号パンフレット
【特許文献17】国際公開第98/00193号パンフレット
【特許文献18】国際公開第97/48440号パンフレット
【特許文献19】国際公開第97/48441号パンフレット
【特許文献20】国際公開第97/48442号パンフレット
【特許文献21】国際公開第98/00193号パンフレット
【特許文献22】国際公開第99/64580号パンフレット
【特許文献23】国際公開第98/28037号パンフレット
【特許文献24】国際公開第98/29298号パンフレット
【特許文献25】国際公開第98/29365号パンフレット
【特許文献26】国際公開第93/17754号パンフレット
【特許文献27】米国特許出願第10/045,842号明細書
【発明の開示】
【0024】
前記の目的及び以下に記述され、そして明白になるであろう事項に従うと、本発明に従う生物学的活性物質を経皮に送達するための装置は(i)ヒドロゲル調製物を含有するゲルパック、並びに(ii)上面層及び底面層、マイクロプロジェクション(microprojection)部材を通して延伸する複数の開口部並びにマイクロプロジェクション部材の底面層から突き出る複数の角質層貫通マイクロプロトルージョン(microprotrusion)、を有するマイクロプロジェクション部材(ここでマイクロプロジェクション部材がゲルパックを受け、それによりヒドロゲル調製物がマイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっている)を含んでなる。ヒドロゲル調製物は好ましくは、水主体のヒドロゲルを含んでなる。
【0025】
本発明の1つの態様において、ヒドロゲル調製物はポリマー物質及び場合により界面活性化剤を含んでなる。本発明の1つの実施態様において、ポリマー物質はセルロース誘導体を含んでなる。本発明の更なるアスペクトにおいて、ポリマー物質はヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)、プルロニック及びそれらの混合物からなる群から選択される。本発明の更なるアスペクトにおいて、界面活性化剤はTween20及びTween80からなる群から選択される。
【0026】
前記の態様において、ヒドロキシ調製物は好ましくは、黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン及びナプファレリン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)のような)、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)のようなACTH類似体、カルシトニン、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−C
SF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスリノトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン(liprecin)、aANF、bMSH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、ヒルログ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ、フォンダパリナックス、アルデパリン、ダルテパリン、デフィブロチド、エノキサパリン、ヒルジン、ナドロパリン、レビパリン、チンザパリン、ペントサンポリスルフェート、オリゴヌクレオチド及びフォルミビルセンのようなオリゴヌクレオチド誘導体、アレンドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、インカドロン酸、パミドロン酸、リセドロン酸、チルドロン酸、ゾレドロン酸、アルガトロバン、RWJ 445167、RWJ−671818、フェンタニル、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニル、カルフェンタニル並びにそれらの混合物、からなる群から選択される少なくとも1種の生物学的活性物質を包含する。
【0027】
本発明の更なる態様において、ヒドロゲル調製物は少なくとも1種の経路開放モジュレーターを包含する。
【0028】
更にもう1つの態様において、マイクロプロジェクション部材はマイクロプロジェクション部材の上面層の近位に配置された透析膜を含む。
【0029】
本発明の更なる態様に従うと、生物学的活性物質を経皮的に送達するための装置は (i)ヒドロゲル調製物を含有するゲルパック;(ii)上面層及び底面層、マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部並びにマイクロプロジェクション部材の底面層から突き出す複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有するマイクロプロジェクション部材(ここでマイクロプロジェクション部材はゲルパックを受け、それによりヒドロゲル調製物がマイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっている);並びに(iii)少なくとも1種の生物学的活性物質を包含する、マイクロプロジェクション部材上に配置された被膜を含んでなる。
【0030】
前記の態様において、ヒドロゲル調製物は同様にポリマー物質及び場合により界面活性化剤を含んでなる。しかしヒドロゲル調製物は場合により生物学的活性物質を含まない。
【0031】
本発明の1つの態様において、被膜中に含有される生物学的活性物質は通常のワクチン、組み換えタンパク質ワクチン、DNAワクチン及び治療的癌ワクチンからなる群から選択されるワクチンを含んでなる。
【0032】
更なる態様において、生物学的活性物質は黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン
及びナプファレリン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)のような)、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)のようなACTH類似体、カルシトニン、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスリノトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、aANF、bMSH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、キモパパイン、コレシストキン、繊毛性コナドトロピン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、ヒルログ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ、フォンダパリナックス、アルデパリン、ダルテパリン、デフィブロチド、エノキサパリン、ヒルジン、ナドロパリン、レビパリン、チンザパリン、ペントサンポリスルフェート、オリゴヌクレオチド及びフォルミビルセンのようなオリゴヌクレオチド誘導体、アレンドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、インカドロン酸、パミドロン酸、リセドロン酸、チルドロン酸、ゾレドロン酸、アルガトロバン、RWJ 445167、RWJ−671818、フェンタニル、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニル、カルフェンタニル並びにそれらの混合物、からなる群から選択される。
【0033】
本発明のもう1つの態様において、被膜は、好ましくは、アミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリンプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びそれらの混合物からなる群から選択される血管収縮剤を包含する。
【0034】
更なる態様において、ヒドロゲル調製物は少なくとも1種の経路開放モジュレーターを包含する。
【0035】
更にもう1つの態様において、マイクロプロジェクション部材はマイクロプロジェクション部材の上面層の近位に配置された透析膜を包含する。
【0036】
本発明の更にもう1つの態様に従うと、生物学的活性物質を経皮的に送達するための装置は(i)ヒドロゲル調製物を含有するゲルパック;並びに(ii)上面層及び底面層、マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部並びにマイクロプロジェクション部材の底面層から突き出す、複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有するマイクロプロジェクション部材(ここでマイクロプロジェクション部材が少なくとも1種
の生物学的活性物質を有する固体の(solid)フィルムを含む):
を含んでなる。
【0037】
1つの態様において、固体のフィルムはマイクロプロジェクション部材の上面層の近位に配置されている。もう1つの態様において、固体のフィルムはマイクロプロジェクション部材の底面層の近位に配置されている。
【0038】
好ましい態様において、ヒドロゲル調製物は同様にポリマー物質及び場合により界面活性化剤を含んでなる。ポリマー物質はヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)、プルロニック及びそれらの混合物からなる群から選択されるセルロース誘導体又はポリマー物質のいずれかを含んでなることができ、そして場合により使用される界面活性化剤はTween20及びTween80からなる群から選択される。しかしヒドロゲル調製物は場合により生物学的活性物質を含まない。
【0039】
固体のフィルム中に配置される生物学的活性物質は同様に、常用のワクチン、組み換えタンパク質ワクチン、DNAワクチン及び治療的癌ワクチンからなる群から選択されるワクチンあるいは、黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン及びナプファレリン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)のような)、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)のようなACTH類似体、カルシトニン、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスリノトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、aANF、bMSH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、キモパパイン、コレシストキン、繊毛性コナドトロピン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、ヒルログ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ、フォンダパリナックス、アルデパリン、ダルテパリン、デフィブロチド、エノキサパリン、ヒルジン、ナドロパリン、レビパリン、チンザパリン、ペントサンポリスルフェート、オリゴヌクレオチド及びフォルミビルセンのようなオリゴヌクレオチド誘導体、アレンドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、インカドロン酸、パミドロン酸、リセドロン酸、チルドロン酸、ゾレドロン酸、アルガトロバン、RWJ 445167、RWJ−671818、フェンタニル、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニル、カルフェンタニル並びにそれらの混合物、からなる群から選択される物質を含んでなることができる。
【0040】
本発明の更なる態様において、固体のフィルムは好ましくは、アミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリンプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びそれらの混合物からなる群から選択される血管収縮剤を包含する。
【0041】
本発明の1つの態様に従って患者に生物学的活性物質を経皮的に送達するための方法は、(i)ゲルパック及びマイクロプロジェクション部材を有する薬剤送達装置を提供し(ここでゲルパックがヒドロゲル調製物を含有し、マイクロプロジェクション部材が上面層及び底面層、マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部並びにマイクロプロジェクション部材の底面層から突き出る複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有し、マイクロプロジェクション部材が該ゲルパックを受け、それによりヒドロゲル調製物がマイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっている);(ii)患者の皮膚にマイクロプロジェクション部材を適用し;そして(iii)患者に対するマイクロプロジェクション部材の適用後にマイクロプロジェクション部材上に該ゲルパックを配置すること:の段階を含んでなる。
【0042】
本発明の1つの態様において、ヒドロゲル調製物はポリマー物質及び場合により界面活性化剤を含んでなる。本発明の1アスペクトにおいて、ポリマー物質はセルロース誘導体を含んでなる。本発明の更なるアスペクトにおいて、ポリマー物質はヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)、プルロニック及びそれらの混合物からなる群から選択され、そして界面活性化剤は場合により、Tween20及びTween80からなる群から選択される。
【0043】
本発明の更なる態様において、ヒドロゲル調製物は、好ましくは、黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン及びナプファレリン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)のような)、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)のようなACTH類似体、カルシトニン、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスリノトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、aANF、bMSH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、ヒルログ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ、フォンダパリナックス、アルデパリン、ダルテパリン、デフィブロチド、エノキサパリン、ヒルジン、ナドロパリン、レビパリン、チンザパリン、ペントサンポリスルフェート、オリゴヌクレオチド及びフォルミビルセンのようなオリゴヌクレオチド誘導体、アレンドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、インカドロン酸、パミドロン酸、リセドロン酸、チルドロン酸、ゾレドロン酸、アルガトロバン、RWJ 445167、RWJ−671818、フェンタニル、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニル、カルフェンタニル並びにそれらの混合物、からなる群から選択される少なくとも1種の生物学的活性物質を包含する。
【0044】
もう1つの態様において、ヒドロゲル調製物は少なくとも1種の経路開放モジュレーターを含む。
【0045】
更にもう1つの態様において、マイクロプロジェクション部材はマイクロプロジェクション部材の上面層の近位に配置された透析膜を包含する。
【0046】
本発明の更なる態様に従うと、患者に生物学的活性物質を経皮的に送達する方法は、(i)ゲルパック及びマイクロプロジェクション部材を有する薬剤送達装置(ここでゲルパックがヒドロゲル調製物を含有し、マイクロプロジェクション部材が上面層及び底面層、マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部及びマイクロプロジェクション部材の底面層から突き出す複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有し、マイクロプロジェクション部材がゲルパックを受け、ヒドロゲル調製物がそれによりマイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっている)並びに生物学的活性物質を包含する、マイクロプロジェクション部材上に配置された被膜を提供し;(ii)患者の皮膚にマイクロプロジェクション部材を適用し;そして(iii)患者に対するマイクロプロジェクション部材の適用後にマイクロプロジェクション部材上にゲルパックを配置すること、の段階を含んでなる。
【0047】
前記の態様において、ヒドロゲル調製物は同様にポリマー物質及び場合により界面活性化剤を含んでなる。しかしヒドロゲルは場合により生物学的活性物質を含まない。
【0048】
本発明の1つの態様において、被膜中に含有される生物学的活性物質は通常のワクチン、組み換えタンパク質ワクチン、DNAワクチン及び治療的ガンワクチンからなる群から選択されるワクチンを含んでなる。
【0049】
更なる1つの態様において、生物学的活性物質は黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン及びナプファレリン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)のような)、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)のようなACTH類似体、カルシトニン、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスリノトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、aANF、bMSH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、ヒルログ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ、フォンダパリナックス、アルデパリン、ダルテパリン、デフィブロチド、エノキサパリン、ヒルジン、ナドロパリン、レビパリン、チンザパリン、ペントサンポリスルフェート、オリゴヌクレオチド及びフォルミビルセンのようなオリゴヌクレオチド誘導体、アレンドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、インカドロン酸、パミドロン酸、リセドロン酸、チルドロン酸、ゾレドロン酸、アルガトロバン、RWJ 445167、RWJ−671818、フェンタニル、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニル、カルフェンタニル並びにそれらの混合物、からなる群から選択される。
【0050】
本発明のもう1つの態様において、被膜は、好ましくはアミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリンプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びそれらの混合物からなる群から選択される血管収縮剤を包含する。
【0051】
更なる態様において、ヒドロゲル調製物は少なくとも1種の経路開放モジュレーターを包含する。
【0052】
更にもう1つの態様において、マイクロプロジェクション部材はマイクロプロジェクション部材の上面層の近位に配置された透析膜を包含する。
【0053】
更なる特徴物及び利点は付記の図面に示されるように、そしてその類似の参照文字が概括的に図面全体の同様な部品及び要素を表わす、本発明の好ましい態様の以下の、そしてより具体的な説明から明白になるであろう。
【0054】
本発明を詳細に説明する前に、本発明が特定の例示された物質、方法又は構造物に限定されず、従ってもちろん変動する可能性があることを理解しなければならない。従って本明細書に記載されたものと同様な又は同等の、多数の物質及び方法を本発明の実施に使用することができるが、好ましい物質及び方法が本明細書に説明される。
【0055】
更に、本明細書に使用される用語は本発明の特定の態様を説明する目的のためのみのも
のであり、限定することは意図されないことを理解しなければならない。
【0056】
別に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術的及び科学的用語は本発明が関与する当業者により一般に理解されるものと同様な意味を有する。
【0057】
更に本明細書に引用されるすべての刊行物、特許及び特許出願物は以上又は以下のいずれでも、それらの全体を引用により本明細書に取り入れられている。
【0058】
最後に、本明細書及び付記の請求の範囲中に使用されるような単数形「a」、「an」及び「the」には文脈が明白に他の場合を指定しない限り、複数の指定物が含まれる。従って例えば、「an active agent」に対する意味は2種以上のこのような物質を含み;「a microprojection」は2種以上のこのようなマイクロプロジェクションを含む、等である。
【0059】
定義
本明細書で使用されるような用語「経皮」は局所又は全身治療のために皮膚中へのそして/又は皮膚をとおる物質の送達を意味する。
【0060】
本明細書で使用されるような用語「経皮流量」は経皮送達の速度を意味する。
【0061】
本明細書で使用されるような用語「同時送達」は、1又は複数の補助剤が、物質が送達される前、物質の経皮流動の前及びその間、物質の経皮流動期間中、物質の経皮流動の期間及びその後、そして/又は物質の経皮流動後のいずれかに、経皮的に投与されることを意味する。更に2種以上の生物学的活性物質が1又は複数のヒドロゲル調製物あるいは生物学的活性物質の同時送達をもたらすマイクロプロジェクション上に配置された固体のフィルム中に調製することができる。
【0062】
本明細書で使用されるような用語「生物学的活性物質」は治療的に有効量を投与される時に薬理学的に有効な薬剤を含有する物質の組成物又は混合物を表わす。
【0063】
このような活性物質の例には、限定されずに、黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン及びナプファレリン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)のような)、バソプレッシン、デスモプレッシン、コスチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)のようなACTH類似体、カルシトニン、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスリノトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、aANF、bMSH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、ヒルログ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアンタゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ、フォンダパリナックス、アルデパリン、ダルテパリン、デフィブロチド、エノキサパリン、ヒルジン、ナドロパリン、レビパリン、チンザパリン、ペントサンポリスルフェート、オリゴヌクレオチド及びフォルミビルセンのようなオリゴヌクレオチド誘導体、アレンドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、インカドロン酸、パミドロン酸、リセドロン酸、チルドロン酸、ゾレドロン酸、アルガトロバン、RWJ 445167、RWJ−671818、フェンタニル、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニル、カルフェンタニル並びにそれらの混合物、が包含される。
【0064】
前記の生物学的活性物質はまた、遊離塩基、酸、荷電又は非荷電分子、分子錯体の成分あるいは非刺激性の薬理学的に許容できる塩のような種々の形態にあることができる。更に身体のpH、酵素、等において容易に加水分解される、活性物質の簡単な誘導体(エーテル、エステル、アミド等のような)を使用することができる。
【0065】
本明細書で使用されるような用語「生物学的活性物質」は更に、「ワクチン」又は他の免疫学的に活性な物質又は、免疫学的に活性な物質の生産の引き金を引くことができ、そして免疫学的に有効量を投与される時に直接又は間接的に免疫学的に有効である物質を含有する物質の組成物又は混合物を表わす。
【0066】
本明細書で使用されるような用語「ワクチン」はそれらに限定はされないが、インフルエンザワクチン、ライム病ワクチン、狂犬病ワクチン、ハシカワクチン、オタフクカゼワクチン、水痘ワクチン、天然痘ワクチン、肝炎ワクチン、百日咳ワクチン及びジフテリアワクチン、組み換えタンパク質ワクチン、DNAワクチン及び治療的癌ワクチンを包含する通常のそして/又は市販のワクチンを表わす。従って用語「ワクチン」は限定されずに、タンパク質、多糖類、オリゴ糖類、リポタンパク質、シトメガロウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト乳頭腫ウイルス、風疹ウイルス及び水痘ウイルスのような弱毒化又は死滅ウイルス、百日咳菌、破傷風菌、ジフテリア菌、A群連鎖球菌、レジオネラ・ニューモフィラ、ナイセリア髄膜炎菌、緑膿菌、肺炎連鎖球菌、梅毒トレポネーマ及びコレラ菌のような弱毒化又は死滅バクテリアの形態の抗原並びにそれらの混合物を包含する。
【0067】
本発明のヒドロゲル調製物及び/又は被膜中には2種以上の生物学的活性物質を取り入れることができ、そして「活性物質」の用語の使用は2種以上のこのような活性物質又は薬剤の使用をもはや排除しないことを理解しなければならない。
【0068】
用語「生物学的に有効量」又は「生物学的に有効速度」は生物学的に有効な物質が製薬学的に有効な物質であり、そして所望される治療的な、しばしば有益な結果をもたらすために必要な薬理学的に有効な物質の量又は速度を表わす時に使用されることとする。本発明のヒドロゲル調製物及び被膜中に使用される活性物質の量は所望の治療的結果を達成するための治療的有効量の活性物質を送達するために要する量であろう。実際に、これは、送達される特定の薬理学的に有効な物質、送達部位、処置されている状態の重篤度、所望される治療効果並びに被膜から皮膚組織中への物質の送達に対する分解及び放出動態に応じて様々に異なるであろう。
【0069】
用語「生物学的に有効量」又は「生物学的に有効速度」もまた、生物学的に有効な物質が免疫学的に有効な物質である時に使用されることとし、そして所望される免疫学的な、
しばしば有益な結果を刺激又は開始するために必要な免疫学的に有効な物質の量又は速度を表わす。本発明のヒドロゲル調製物及び被膜中に使用される免疫学的に有効な物質の量は所望の免疫学的結果を達成するために要する量の活性物質を送達するために要する量であろう。実際に、これは、送達される特定の免疫学的に有効な物質、送達部位並びに皮膚組織中への活性物質の送達に対する分解及び放出動態に応じて様々に異なるであろう。
【0070】
本明細書で使用されるような用語「血管収縮剤」は血管の口径を狭くし、従って末梢血流を減少する物質の組成物又は混合物を表わす。適した血管収縮剤の例には限定されずに、アミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリンプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパン−ルアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びそれらの混合物が含まれる。
【0071】
本明細書で使用されるような用語「マイクロプロジェクション」又は「マイクロプロトルージョン」は生存動物、特に哺乳動物そして更に特にはヒトの皮膚の角質層をとおってその下の表皮層又は表皮と真皮層中に穿孔又は切開するようになっている貫通要素を表わす。
【0072】
本発明の1つの態様において、マイクロプロジェクションは1000ミクロン未満の突起物の長さを有する。更なる態様において、マイクロプロジェクションは500ミクロン未満の、より好ましくは、250ミクロン未満の突起物の長さを有する。マイクロプロジェクションは典型的には約5〜50ミクロンの幅及び厚さを有する。マイクロプロジェクションは針、刃、ピン、パンチ及びそれらの組み合わせ物のような異なる形状に形成することができる。
【0073】
本明細書で使用されるような用語「マイクロプロジェクションアレー」は角質層を貫通するためにアレーに配列された複数のマイクロプロジェクションを表わす。マイクロプロジェクションアレーは薄いシートから複数のマイクロプロジェクションをエッチング又はパンチし、そしてシートの平面からマイクロプロジェクションを折るか又は曲げて、図5に示すような形態を形成することにより形成することができる。マイクロプロジェクションはまた、米国特許第6,050,988号明細書に開示されたような1又は複数の各ストリップの縁に沿ってマイクロプロジェクションを有する1又は複数のストリップを形成することによるような他の知られた方法で形成することができる。
【0074】
シート又は部材の領域に対する言及及びシート又は部材の領域に関する何かの特性に対する言及はシートの外周又は境界により囲まれた領域に関する。
【0075】
用語「溶液」は成分の完全に溶解された成分の組成物のみならずまた、それらに限定はされないが、タンパク質ウイルス粒子、不活性ウイルス及び分割ビリオンを含む成分の懸濁物をも含むこととする。
【0076】
本明細書で使用されるような用語[パターン被覆」はマイクロプロジェクションの選択された領域上に活性物質を被覆することを意味する。2種以上の活性物質を単一のマイクロプロジェクションアレー上にパターン被覆することができる。パターン被覆はミクロピペット処理及びインクジェット被覆のような知られたミクロ−流体分配法を使用してマイクロプロジェクションに適用することができる。
【0077】
前記のように、本発明は患者に対する生物学的に活性物質(すなわち薬剤、活性体、等
)の持続的経皮的送達のための装置及びシステムを含んでなる。システムは概括的にヒドロゲル調製物を包含するゲルパッチ及びそれから延伸する複数の角質層貫通マイクロプロジェクション(又はマイクロプロトルージョン)を有するマイクロプロジェクション部材を包含する。
【0078】
今度は図1を参照すると、本発明の薬剤送達システム10の1つの態様が示される。図1に示すように、システム10はゲルパック12及びマイクロプロジェクション部材又はパッチ20を包含する。
【0079】
本発明に従うと、ゲルパック12はその中に前以て決定された量のヒドロゲル調製物を受けるようになっている、中心に配置されたレザボア又は開口部16を有するハウジング又はリング14を包含する。本明細書で使用される用語「リング」は円形又は楕円形に限定されないのみならずまた、多角形又は丸い角をもつ多角形を含む。図1及び3に示すように、リング14は更に、リング14の外側の平坦な面上に配置された裏部材17を含む。裏部材17は好ましくは、ヒドロゲル調製物に非浸透性である。
【0080】
リング14は好ましくは、PETG(ポリエチレンテレフタレート、グリコール改質(modified))、ポリエチレン又はポリウレタンのような弾力性のポリマー物質から構成される。好ましい態様において、リング14は閉鎖又は開放−セル発泡体から構成される。発泡体は好ましくは、必須ではないが、ポリエチレン、ポリウレタン、ネオプレン、天然ゴム、SBR、ブチル、ブタジエン、ニトリル、EPDM、ECH、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリプロピレン、EVA、EMA、メタロセン樹脂、PVC及び前記の混合物を含んでなる。
【0081】
次に図2を参照すると、マイクロプロジェクション部材20は裏地膜リング22及びマイクロプロジェクションアレー24を含む。裏地膜のリング22は好ましくは、ポリエチレン、ポリウレタン及びポリプロピレンのようなポリマー物質から構成される。好ましい態様において、裏地膜のリングはポリエチレンの医学用テープから構成される。
【0082】
次に図5を参照すると、マイクロプロジェクションアレー24の1つの態様が示される。図5に示すように、マイクロプロジェクションアレー24はシート又はプレート28の片面から下方に延伸する複数のマイクロプロジェクション26を含む。マイクロプロジェクション26は好ましくは、マイクロプロジェクション部材20に圧力がかかると、表皮の角質層を貫通するようなサイズ及び形状を有する。
【0083】
マイクロプロジェクション26は更に体表面をとおる物質(例えば、ヒドロゲル調製物)の投与を増加するために体表面に微細切開を形成するようになっている。本明細書で使用されるような用語「体表面」は、概括的には、動物又はヒトの皮膚を意味する。
【0084】
マイクロプロジェクション26は概括的に1片のシート材料から形成され、皮膚の角質層を穿刺するのに十分に鋭く、長い。図示された態様において、シート28はその中をとおるヒドロゲル調製物、及び従って活性物質の移動を促進するためにマイクロプロジェクション26の間に開口部30を伴って形成される。
【0085】
以下に詳細に考察されるように、本発明のヒドロゲル調製物は開口部30をとおってゲルパック12から放出され、マイクロプロジェクション26により形成される角質層中の微小切開を通過し、マイクロプロジェクション26の外面に移動し、角質層を通過して局所又は全身治療を達成する。
【0086】
本発明に従うと、マイクロプロジェクションアレー24のマイクロプロジェクション2
6及び開口部30の数は所望の流速、採取又は送達される物質、使用される送達又は採取装置(すなわち電気運搬、受動的、浸透圧による、圧力−駆動、等)及び当業者に明白であろう他の因子に関して異なる。概して、単位面積当りのマイクロプロジェクションの数(すなわちマイクロプロジェクションの密度)が多いほど、そこにはより多数の通路が存在するので、皮膚をとおる物質の流量は、より分散される。
【0087】
本発明の1つの態様において、マイクロプロジェクションの密度は少なくとも約10個のマイクロプロジェクション/cm2、より好ましくは、少なくとも200〜2000個のマイクロプロジェクション/cm2の範囲内である。同様な方法で活性物質が通過する単位面積当たりの開口部数は少なくとも約10個の開口部/cm2そして約2000個/cm2未満である。
【0088】
前記のマイクロプロジェクションアレー24並びに本発明の範囲内で使用することができる他のマイクロプロジェクション装置及びアレーの更なる詳細は米国特許第6,322,808号、第6,230,051号明細書及び同時継続米国特許出願第10/045,842号明細書に開示されており、それらはぞれらの全体を本明細書に引用により取り込まれている。
【0089】
次に図6を参照すると、ゲルパック12及びマイクロプロジェクション部材20の好ましい構成物を詳細に説明される。図6に示すように、裏部材17は通常の接着剤40によりゲルパックのリング14の外面に接着されている。
【0090】
剥離可能な剥離ライナー19が同様に通常の接着剤40によりゲルパックのリング14の外面に接着されている。以下に詳細に説明されるように、剥離ライナー19ははめ込まれるマイクロプロジェクション部材20に対するゲルパック12の適用前に剥がされる。
【0091】
本発明に従うと、裏地膜のリング22は同様に通常の接着剤によりマイクロプロジェクション24に接着されている。場合によりマイクロプロジェクション物20はまた、それが使用されていない時に部材20の保全性を維持するための剥離ライナー(図示されていない)を包含する。剥離ライナーは同様に患者の皮膚に部材20を適用する前に部材20から剥がすようになっている。
【0092】
本発明の更なる想像の態様(図示されていない)において、更なる剥離ライナーが裏地膜のリング22の上部に配置される。本発明に従うと、これはシステムの適用期間中に皮膚/体液によるアプリケーターのピストンの汚染を実質的に減少又は排除すると考えられる。
【0093】
前記の想像の態様において、裏打ち膜のリング22の上部は通常の接着剤により裏地膜のリング22の上部に接着された部材17のような更なる裏部材を伴って、剥離ライナーの剥離側のように処理されると考えられる。皮膚に対するシステムの適用後、アセンブリー全体を剥がして、レザボアを裏打ち膜のリング22上に適用されるであろう。
【0094】
次に図7を参照すると、本発明の更なる態様において、マイクロプロジェクション部材20は、マイクロプロジェクションアレー24の少なくとも上部表面上に配置された透析(又は速度制御)膜42を包含する。本発明に従うと、ヒドロゲル調製物18が生物学的活性物質を含まない場合は、膜42は好ましくは、薬剤のmwより小さい、分子量(mw)カットオフを有し、ヒドロゲル調製物中の薬剤の拡散を回避するようになっている。反対に、ヒドロゲル調製物18が生物学的活性物質を包含する場合は、膜42は好ましくは、薬剤のmwより大きい分子量(mw)カットオフを有し、そしてヒドロゲル調製物中の酵素及び/又はバクテリアの拡散を回避するようになっている。
【0095】
前記のように、本発明の好ましい態様において、ヒドロゲル調製物は少なくとも1種の生物学的活性物質を含有する。本発明の代わりの態様において、ヒドロゲル調製物は生物学的活性物質を含まず、従って単に水和機構である。
【0096】
本発明に従うと、ヒドロゲル調製物が生物学的活性物質を含まない時は、生物学的活性物質は、マイクロプロジェクションアレー24の皮膚側上(図8を参照)又はアレー24の上面層上(図9を参照)の、それら全体を本明細書に引用することにより取り入れられている米国特許出願第10/045,842号及び第10/674,626号明細書に開示されたように、マイクロプロジェクションアレー24上に被覆されるか又は、同様にその全体を本明細書に引用することにより取り入れられている、国際公開第98/28037号パンフレットに開示されたように、固体のフィルム44中に含有される。
【0097】
固体のフィルムは典型的には生物学的に活性物質、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)又はプルロニックのようなポリマー物質、グリセロール、プロピレングリコール又はポリエチレングリコールのような可塑化剤、tween20又はtween80のような界面活性化剤及び水、イソプロパノール又はエタノールのような揮発性溶媒からなる液体調製物を注型することにより作製される。この液体調製物は典型的には、1〜20%の生物学的物質、5〜40重量%のポリマー、5〜40重量%の可塑化剤、0〜2重量%の界面活性化剤及び残りとして揮発性溶媒を含有する。注型及びその後の溶媒の蒸発後、固体のフィルムが製造される。
【0098】
本発明のヒドロゲル調製物は好ましくは、水主体のヒドロゲルを含んでなる。ヒドロゲルはそれらの高い水分含量及び生物学的適合性のために好ましい調製物である。
【0099】
当該技術分野において周知のように、ヒドロゲルは水中で膨潤する高分子ポリマーの網目である。適当なポリマーの網目の例には、限定されずに、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)及びプルロニックが含まれる。もっとも好ましいポリマー物質はセルロース誘導体である。これらのポリマーは異なる平均分子量を示す種々の等級で得ることができ、従って異なるレオロジーの特性を示すことができる。ポリマー物質の濃度は好ましくは、ヒドロゲル調製物の約0.5〜40重量%の範囲内にある。
【0100】
本発明のヒドロゲル調製物は好ましくは、調製物が、調製物及びマイクロプロジェクションアレー24及び皮膚及び場合により固体のフィルム(例えば、フィルム44)間の最適な接触を確立するために重要な適当な湿潤性を示すことを確保するために十分な表面活性を有する。
【0101】
本発明に従うと、適当な湿潤性はヒドロゲル調製物中に湿潤剤を取り入れることにより達成される。湿潤剤はまた、場合により固体のフィルム中に取り入れることができる。
【0102】
当該技術分野で周知のように、湿潤剤は概括的に両親媒性分子として説明することがで
きる。湿潤剤を含有する溶液が疎水性基質に適用されると、分子の疎水性基が疎水性基質に結合し、他方分子の親水性部分は水と接触したままである。その結果、基質の疎水性表面は湿潤剤の疎水性基で被覆されず、溶媒による湿潤を受け易くさせる。
【0103】
前記の湿潤剤は好ましくは、少なくとも1種の界面活性化剤を包含する。本発明に従うと、1又は複数の界面活性化剤は双イオン性、両性、カチオンの、アニオンの又は非イオン性であることができる。界面活性化剤の例にはナトリウムラウロアンホアセテートオ、ナトリウムドデシルスルフェート(SDS)、セチルピリジニウムクロリド(CPC)、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド(TMAC)、ベンズアルコニウムクロリド、Tween20及びTween80のようなポリソルベート、ソルビタンラウレートのような他のソルビタン誘導体及びラウレス−4のようなアルコキシル化アルコールが含まれる。もっとも好ましい界面活性化剤にはTween20、Tween80及びSDSが含まれる。
【0104】
出願者は最大の湿潤化が臨界ミセル濃度(CMC)以上において認められることを見いだした。湿潤化はまた、CMCのほぼ1桁低い濃度までにも認められる。
【0105】
湿潤剤にはまた、好ましくは、両親媒性を有するポリマー物質又はポリマーが含まれる。前記のポリマーの例には、限定されずに、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)又はエチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)並びにプルロニックのようなセルロース誘導体が含まれる。
【0106】
界面活性化剤の濃度は好ましくは、ヒドロゲル調製物の約0.001〜2重量%の範囲内にある。両親媒性を示すポリマーの濃度は好ましくは、ヒドロゲル調製物の約0.5〜40重量%の範囲内にある。
【0107】
当業者により認められるように、前記の湿潤剤は別々に又は組み合わせて使用することができる。
【0108】
好ましい態様において、本発明のヒドロゲル調製物はその全体を本明細書に引用することにより取り入れられている同時継続米国特許出願第09/950,436号明細書に開示されたような少なくとも1種の経路開放モジュレーター又は「抗治癒剤」を含有する。前記の同時継続出願書に示されるように、抗治癒剤は皮膚の自然治癒過程を防止又は減退させ、それによりマイクロプロジェクション部材20により角質層に形成される通路又は微小スリットの閉鎖を妨げる。抗治癒剤の例には、限定されずに、浸透物質(例えば、塩化ナトリウム)及び双イオン性化合物(例えば、アミノ酸)が含まれる。
【0109】
同時継続出願物中に定義された用語「抗治癒剤」は更に、ベタメサゾン21−ホスフェート二ナトリウム塩、トリアムシノロンアセトニド21−二ナトリウムホスフェート、ヒドロコルタメート塩酸、ヒドロコーチゾン21−ホスフェート二ナトリウム塩、メチルプレドニソロン21−ホスフェート二ナトリウム塩、メチルプレドニソロン21−スクシネートナトリウム塩、パラメタゾン二ナトリウムホスフェート及びプレドニソロン21−スクシネートナトリウム塩のような抗炎症剤及び、クエン酸、クエン酸塩(例えば、クエン酸ナトリウム)、デキストラン硫酸ナトリウム及びEDTAのような抗凝固剤を含む。
【0110】
本発明に従うと、ヒドロゲル調製物はまた、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のような非水性溶媒、染料、顔料、不活性充填剤、透過促進剤、賦形剤及び医薬品の他の通常の成分又は当該技術分野で知られた経皮装置を含むことができ
る。
【0111】
本発明のヒドロゲル調製物は、調製物がゲルパック12中に含まれ、適用過程中にその保全性を維持し、そしてそれがマイクロプロジェクション部材の開口部30中を、そして皮膚の通路中に流動することができるように十分に流動性であるような適当な粘度を示す。
【0112】
ニュートン特性を示すヒドロゲル調製物に対して、ヒドロゲル調製物の粘度は好ましくは、25℃で測定されると約2〜30ポアズ(P)の範囲内にある。剪断減粘性ヒドロゲル調製物に対しては25℃で測定される粘度は好ましくは、ずり速度667/s及び2667/sそれぞれに対して1.5〜30Pの範囲内又は0.5と10Pである。膨張性調製物に対しては25℃で測定される粘度は好ましくは、667/sのずり速度において約1.5〜30Pの範囲内にある。
【0113】
前記のように、本発明の好ましい態様において、ヒドロゲル調製物は少なくとも1種の生物学的に有効な物質を含有する。生物学的に有効な物質は好ましくは、限定されずに、黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン及びナプファレリン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)のような)、バソプレッシン、デスモプレッシン、コスチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)のようなACTH類似体、カルシトニン、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスリノトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、aANF、bMSH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、ヒルログ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアンタゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ、フォンダパリナックス、アルデパリン、ダルテパリン、デフィブロチド、エノキサパリン、ヒルジン、ナドロパリン、レビパリン、チンザパリン、ペントサンポリスルフェート、オリゴヌクレオチド及びフォルミビルセンのようなオリゴヌクレオチド誘導体、アレンドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、インカドロン酸、パミドロン酸、リセドロン酸、チルドロン酸、ゾレドロン酸、アルガトロバン、RWJ 445167、RWJ−671818、フェンタニル、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニル、カルフェンタニル並びにそれらの混合物、を包含する前記の活性物質の1種を含んでなる。
【0114】
当業者により認められるように、本発明は、通常、皮膚を包含する体表面及び膜をとお
って送達される任意のクラスの広範囲の薬剤内の生物学的に有効な物質又は薬剤の送達と関連して使用される。概括的にこれはすべての主要な治療分野の薬剤を包含する。
【0115】
本発明に従うと、ヒドロゲル調製物が前記の活性物質の1種を含有する時は、活性物質は飽和を超える又は飽和未満の濃度で存在することができる。送達装置中に使用される物質の量は所望の結果を達成するために治療的に有効量の物質を送達するために必要な量であろう。実際、これは特定の物質、送達の部位、状態の重篤度及び所望の治療効果に応じて広く異なるであろう。従って当該方法に取り込まれる物質の治療的有効量に対して特定の範囲を規定することは実際的ではない。
【0116】
本発明の1つの態様において、活性物質の濃度はヒドロゲル調製物の少なくとも1〜40重量%の範囲内にある。
【0117】
生物学的活性物質は遊離塩基、酸、帯電又は非帯電分子、分子錯体の成分又は非刺激性の薬理学的に許容できる塩のような種々の形態にあることができる。更に、身体のpH、酵素、等により容易に加水分解される物質の簡単な誘導体(エーテル、エステル、アミド、等のような)を使用することができる。物質はまた、1又は複数のヒドロゲル調製物中の溶液、懸濁液又は双方の組み合わせ物中にあることができる。あるいはまた、活性物質は粒状物であってもよい。
【0118】
前記のように、ヒドロゲル調製物が生物学的活性物質を含まない時は、生物学的活性物質はマイクロプロジェクションアレー24上に被覆されるかあるいは、マイクロプロジェクションアレー24の皮膚側又はアレー24の上面層上の固体のフィルム44中に含有される。本発明に従うと、被膜中に含有される生物学的活性物質はまた、任意の前記の生物学的活性物質及びそれらの組み合わせ物を含んでなることができる。
【0119】
ヒドロゲル調製物及び/又は被膜は更に少なくとも1種の血管収縮剤を含むことができる。適した血管収縮剤には限定されずに、エピネフリン、ナファゾリン、テトラヒドロゾリンインダナゾリン、メチゾリン、トラマゾリン、チマゾリン、オキシメタゾリン、キシロメタゾリン、アミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オルニプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン及びキシロメタゾリン並びにそれらの混合物が含まれる。
【0120】
次に貯蔵及び適用に対して図10及び11を参照すると、マイクロプロジェクション部材20は好ましくは、その全体を本明細書に引用により取り込んでいる同時継続米国特許出願第09/976,762号明細書(公開第2002/0091357号)に詳細に説明されるように接着性タブ36により固定リング60中に吊るされる。
【0121】
固定リング60中にマイクロプロジェクション部材20の配置後、マイクロプロジェクション部材20を患者の皮膚に適用する。マイクロプロジェクション部材20は好ましくは、その全体を本明細書に引用により取り込んでいる同時継続米国特許出願第09/976,798号明細書に開示されたような衝撃アプリケーターを使用して皮膚に適用する。
【0122】
マイクロプロジェクション部材20の適用後、剥離ライナー19をゲルパック12から剥がす。次にゲルパック12をマイクロプロジェクション部材20上に配置し(図12参照)、それによりヒドロゲル調製物18がマイクロプロジェクションアレー24中の開口部30をとおってゲルパック12から放出され、マイクロプロジェクション26により形
成される角質層中の微小スリットを通過し、マイクロプロジェクション26の外面まで角質層をとおって移動して局所又は全身治療を達成する。
【0123】
皮膚のバアリヤーをとおる薬剤運搬を容易にするために、本発明はこの点に関して全く限定されないので、本発明はまた、種々多様のイオントホレシス又は電気運搬システムと一緒に使用することができることは当業者により認められるであろう。具体的な電気運搬薬剤送達システムはその全体をその明細が本明細書に引用により取り込まれている米国特許第5,147,296号、第5,080,646号、第5,169,382及び第5,169383号明細書に開示されている。
【0124】
用語の「電気運搬」は概括的に皮膚、粘膜、爪等のような体表面をとおる有益な物質、例えば、薬剤又は薬剤の前駆体の通過を意味する。物質の運搬は電気ポテンシャルの適用により誘発又は促進され、それは電流の適用をもたらし、物質を送達又はその送達を促進するかあるいは「反対の」電気運搬に対しては物質を採取又はその採取を促進する。物質のヒトの体内への又は体内からの電気運搬は種々の方法で達成することができる。
【0125】
1つの広く使用される電気運搬法、イオントホレシスは帯電イオンの電気的に誘導される運搬を伴う。非帯電又は中性に帯電した分子(例えば、ブドウ糖の経皮的採取)の経皮的運搬に関与するもう1つのタイプの電気運搬過程の、電気浸透法は電界の影響下で膜をとおる物質を伴う溶媒の移動を伴う。更にもう1つの電気運搬のタイプ、電気穿孔法は膜に電気パルス、高電圧パルスを適用することにより形成される孔をとおる物質の通過を伴う。
【0126】
多数の場合に、2種以上の前記の方法が異なる程度に同時に起っているかも知れない。従って、用語「電気運搬」は本明細書においては、物質が実際に運搬されている1又は複数の特定の機構に拘わらず、少なくとも1種の帯電した又は非帯電の物質又はそれらの混合物の電気的に誘発された又は促進された運搬を含むための、そのもっとも広い可能な解釈を与えられる。更に、ソノフォレシス又は圧電式装置のような運搬を促進する他の方法を本発明と一緒に使用することができる。
【0127】
本発明が電気運搬、ソノフォレシス又は圧電システムと一緒に使用される時は、マイクロプロジェクション部材20は最初に前記に説明されたように皮膚に適用される。剥離ライナー19を電気運搬、ソノフォレシス又は圧電システムの一部であるゲルパック12から剥がす。次にこのアセンブリーをマイクロプロジェクション部材20上に配置し、それによりヒドロゲル調製物18がマイクロプロジェクションアレー24中の開口部30をとおってゲルパック12から放出され、マイクロプロジェクション26により形成された角質層中の微小スリットを通過し、マイクロプロジェクション26の外面までそして角質層をとおって移動して、電気運搬、ソノフォレシス又は圧電過程により提供される薬剤運搬の更なる促進により局所又は全身治療を達成する。
[実施例]
以下の実施例は当業者に本発明をより明白に理解させ、実施させるために与えられる。それらは本発明の範囲を限定するものと考えてはならず、それらの代表として具体的に示されるだけである。
【実施例1】
【0128】
HEC(NATROSOL(R)250HHX PHARM,HERCULES Int.Lim.Netherlands,決定分子量:Mw 1890000,Mn 1050000)、すなわち0%〜3%の増加する濃度、及び0〜0.25%と異なる増加濃度における界面活性化剤Tween80を有するヒドロゲル調製物を調製した。更に、ヒドロゲルの適用後の皮膚の通路の可視化のために1%のメチレンブルー染料が調製物中に含まれた。低い粘度の調製物を試験することができるために、システムを以下に説明するように僅かに変更した。
【0129】
マイクロプロジェクションアレーの適用は無毛ラットに衝撃アプリケーターにより実施した。適用されたシステムは、中央に2cm2のレザボアを含む発泡体の二重接着性リング(直径3.8cm、厚さ0.16cm)及びシートの面にほぼ90°の角度で曲げられたひし形のマイクロプロジェクション、2cm2の面積及び72個のマイクロプロジェクション/cm2のマイクロプロジェクション密度をもつマイクロプロジェクションアレーからなった。各マイクロプロジェクションは500ミクロンの長さを有した。
【0130】
マイクロプロジェクションの適用後、ヒドロゲル調製物0.350mLをゲルパックレザボア中に分配し、裏地の膜をリングの接着性外面に適用してシステムをシールした。1分後及び1時間後に、システムを外し、残留調製物を皮膚から洗浄した。過剰染料を70%イソプロピルアルコールパッドで完全に除去し、その部位の映像を採った。
【0131】
通路の染料染色をそれぞれ「染色なし」、「微量」、「中程度」及び「強度の染色」に対応する0〜3の強度評価において、画像から2人により視覚的に評価され、各評価をもたらした通路の百分率を算定した。このデータから平均の全体的染色(図13を参照)並びに平均百分率(図14及び15を参照)を計算した。
【0132】
1分後の結果は、平均の全体の染色が0.25%のTween20又は低濃度のHECによりごく僅かに改善され、そして、高濃度のHECは染色の減少をもたらすことを示した(図13を参照)。図14及び15を考慮すると、粘度促進剤のHEC又は界面活性化剤Tween 80の不在下で不均一な染色を認め、これらの物質の不在下では皮膚による調製物の低い接触が達成されたことを示す。0.75%のHEC又は0.25%のTween 80の添加により染色の均一性を改善し、これらの物質が皮膚との調製物の接触を改善することを示した。
【0133】
1時間の接触後に、すべての調製物が良好な均一性を伴う最大の染色を示し(データは示されていない)、更なる時間を与えられると良好な皮膚の接触が達成されることを示した。それに対し、23%のPVOHで調製された非常に粘度の高いヒドロゲルは長時間の装着後ですら、良好な皮膚接触を許さなかった。
【0134】
更なる実験は1.5〜3%のHECはヒドロゲル調製物がゲルパッチ中に含まれることができるような最適粘度を提供し、剥離ライナーに接着せず、マイクロプロジェクションアレー及び皮膚と接触するのに十分に流動して、均一な染色をもたらしたことを示した。
【実施例2】
【0135】
界面活性化剤及び粘度促進剤の有効作用範囲を理解するために、HEC及びTween
80の種々の濃度を含有する調製物の接触角を金のプレート上で測定し、粘度を異なるずり速度で測定した。図16に示した接触角の測定値の結果は、HEC0.75%が水の接触角を減少し、そしてTween 80もまた、0.002%の低い濃度で接触角を減少することを示す。
【0136】
HEC−含有調製物の粘度評価は非ニュートン性の剪断減粘性動態を示す図17に示したデータをもたらした。このタイプのヒドロゲル調製物に対しては、良好な皮膚接触を達成するための25℃で測定された最適粘度は好ましくは、667/s及び2667/sのずり速度で、1.5〜30Pの範囲内又はそれぞれ0.5及び10Pであり、そしてもっとも好ましくは、667/s及び2667/sのずり速度で、3〜10の範囲内又はそれぞれ1及び3Pである。これらの調製物に対する界面活性化剤Tween20又はTwe
en80の添加は粘度に影響を与えなかった(データは示されていない)。
【実施例3】
【0137】
当該技術分野で周知のように、オリゴヌクレオチドは、典型的には透過促進剤の使用又は皮膚バリヤーの物理的破壊なしには皮膚を有意に透過しない高度に陰性に帯電した化合物である。この実験で、オリゴヌクレオチドがマイクロプロジェクションアレーにより形成される無毛モルモット(HGP)の皮膚の通路をとおる受動的拡散により送達された。
【0138】
システムは、中央部に2cm2の皮膚接触面積を有するヒドロゲル調製物を含有する薬剤を含む発泡体の二重接着性リング(直径3.8cm、厚さ0.16cm)及び0.025mmの厚さ、2cm2の面積、シートの面に約90°の角度で曲がったひし形のマイクロプロジェクション及び241個のマイクロプロジェクション/cm2のマイクロプロジェクション密度を有するステンレス鋼のマイクロプロジェクションアレーを包含した。各マイクロプロジェクションは500ミクロンの長さを有した。
【0139】
調製物は2%HEC中の種々の濃度のトリチウム化オリゴヌクレオチドを含有するヒドロゲル調製物0.35mLからなった。
【0140】
適用後の種々の時点で、各群から3種のシステムを取り出し、残留薬剤を皮膚から洗い落とした。これらの期間中に浸透した薬剤量をオリゴヌクレオチドの肝臓含量を測定することにより決定した(先行研究が、HGPにおける全身投与後に、約50%のオリゴヌクレオチドが肝臓内に蓄積することを示した)。結果は皮膚をとおるオリゴヌクレオチドの時間依存性(図18参照)及び濃度依存性(図19参照)の流量を示した。
【実施例4】
【0141】
ペプチドのデスモプレッシンを使用して水和可能なシステムの構想を試験するための実験を実施した。実施例2に提示されたものに類似のシステムを提供した。マイクロプロジェクションアレーをチタンから構成し、約300個のマイクロプロジェクション/cm2のマイクロプロジェクション密度を有した。各マイクロプロジェクションは200ミクロンの長さを有した。
【0142】
システムは5mgのトリチウム化デスモプレッシンを含有する2cm2の固体のフィルムを含んだ。薄いフィルムは10重量%のHPMC 2910USP及び20重量%のグリセロールからなる水溶液を20mil(0.508mm)の厚さに注入することにより調製した。フィルムを乾燥し、2cm2のディスクにパンチした。各ディスクを20重量%の3Hデスモプレッシン溶液で膨潤させ、次に乾燥した。次に固体のフィルムをマイクロプロジェクション部材の上面層の近位に配置した。ゲルパック又はゲルレザボアは水中2%HEC(NATROSOL(R)250HHX)0.120mLを含有した。
【0143】
HGPにおけるマイクロプロジェクションの固体のフィルムのシステムの適用後、図12に示すようにゲルパックをマイクロプロジェクション部材の上面層に配置した。適用1時間及び24時間後にHGPの各群から3システムを取り出し、残留薬剤を皮膚から洗い落とした。これらの期間中に浸透した薬剤量をトリチウムの尿中排泄を測定することにより決定した(先行研究が、HGPにおいて、静脈注射された3Hデスモプレッシンの71%が尿中に排泄されることを示している)。結果は皮膚をとおるデスモプレッシンの時間依存的流量を示した(図20を参照)。
【0144】
以上の説明から、当業者は、本発明がなかでも、患者に対する生物学的活性物質の経皮的に送達を持続させるための有効な、効率的な手段を提供することを容易に確認することができる。
【0145】
当業者により認められるように、本発明は:
・1回の適用で生物学的活性物質を1日に50mgまでの経皮的送達、
・生物学的活性物質の持続性送達プロファイル、
のような多数の利点を提供する。
【0146】
当業者は本発明の精神及び範囲から逸脱せずに種々の用途及び状態にそれを適応させるために本発明に種々の変更及び修正を実施することができる。従ってこれらの変更及び修正は適切にそして公平に、以下の請求の範囲の同等物の完然な範囲内に入ることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】本発明に従う薬剤送達システムの1つの態様の分解透視図である。
【図2】本発明に従うマイクロプロジェクション部材の1つの態様の分解透視図である。
【図3】本発明に従うマイクロプロジェクション部材とともに組み立てたゲルパックの1つの態様の分解透視図である。
【図4】本発明に従う組み立て薬剤送達システムの1つの態様の透視図である。
【図5】本発明に従うマイクロプロジェクションアレーの1つの態様の部分透視図である。
【図6】本発明に従う図1〜4に示した薬剤送達システムの態様の分解略図である。
【図7−9】本発明に従う透析膜と活性物質のフィルムの取り込み及び交換を表わすマイクロプロジェクション部材の種々の態様の略図である。
【図10】本発明に従う、その中にマイクロプロジェクション部材を配置された固定リングの部分的側面図である。
【図11】図10に示した固定リングの透視図である。
【図12】本発明に従う適用されたマイクロプロジェクション部材上のゲルパックの配置を示す、図1〜4に示した薬剤送達システムの更なる略図である。
【図13】本発明に従う種々の調製物と接触後のマイクロプロジェクションアレーにより形成された通路の全体的な染色を示す棒グラフである。
【図14】本発明に従う種々の調製物と接触後の増加する染色評価を表わす、マイクロプロジェクションアレーにより形成された通路の百分率を示す棒グラフである。
【図15】本発明に従う種々の調製物との接触後の増加する染色評価を表わす、マイクロプロジェクションアレーにより形成された通路の百分率を示す棒グラフである。
【図16】種々の調製物の接触角を示すグラフである。
【図17】異なるずり速度における種々の調製物の粘度を示すグラフである。
【図18】本発明の薬剤送達システムの1つの態様を使用する生存無毛モルモットの皮膚中のオリゴヌクレオチドの時間依存性流量を示すグラフである。
【図19】生存無毛モルモットの皮膚中のオリゴヌクレオチドの濃度依存性流量を示すグラフである。
【図20】生存無毛モルモットの皮膚中のデスモプレッシンの時間依存性流量を示す棒グラフである。
【関連出願に対するクロスレファランス】
【0001】
本出願は2003年10月24日出願の米国特許仮出願第60/514,433号の優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は概括的に経皮薬剤送達システム及び方法に関する。より特定には、本発明は持続した(extended)薬剤送達を有する経皮薬剤送達用装置及びそれを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
薬剤はもっとも好都合には経口又は注射のいずれかにより投与される。不幸なことには、多数の薬剤は、それらが吸収されないか又は血流に入る前に不都合な影響を受け、従って所望の作用をもたないために、経口投与されると完全に無効であるか又は徹底的に減少された効果を有する。他方、投与期間中の薬剤の修正(modification)を伴わないことを確保しながら血流中に薬剤を直接注入することは、時々、患者の低いコンプライアンスをもたらす、困難で、不都合で、痛みを伴いそして不快な方法である。
【0004】
従って原則的に経皮的送達は他の場合には皮下注射又は静脈内注入により送達する必要があると考えられる薬剤を投与する方法を提供する。経皮的薬剤送達はこれら双方の分野の改善を提供する。経皮的送達は経口送達に比較すると消化管の苛酷な環境を回避し、胃腸の薬剤代謝を迂回し、第一通過効果を減少し、そして消化酵素及び肝臓の酵素による可能な不活性化を回避する。その反対に、経皮的投与期間中、消化管は薬剤に暴露されない。実際、アスピリンのような多数の薬剤が消化管に副作用を有する。しかし多数の場合、受動的経皮的通路を介する多数の物質の送達速度又は流量は治療的に有効であるためには余りに限定される。
【0005】
「経皮」の語は本明細書では皮膚層をとおる物質の通過を表わす包括的用語として使用される。「経皮」の語は、メスで切開する又は皮下用針で皮膚を穿刺するような皮膚の実質的な切開又は貫通を伴わずに、皮膚をとおって局所組織又は全身循環系への物質(例えば、薬剤のような治療的物質又はワクチンのような免疫学的に有効な物質)の送達を表わす。経皮物質送達には受動的拡散による送達並びに電気(例えば、イオントホレシス)及び超音波(例えば、フォノフォレシス)を含む外部エネルギー源に基づく送達が含まれる。薬剤は角質層及び表皮の双方をとおって拡散するが、角質層をとおる拡散速度はしばしば、制限的段階である。有効投与量を達成するためには、多数の化合物は単なる受動的経皮拡散により達成することができるよりも高い送達速度を必要とする。注射に比較して、経皮物質送達は関連する疼痛を排除し、感染の可能性を減少させる。
【0006】
タンパク質は胃腸の分解を受け易く、低い胃腸の取り込みを示し、そして経皮装置は注射より患者により許容性であるので、物質投与の経皮経路は理論的には、多数の治療的タンパク質の送達に有利であることができると考えられる。しかし、医学的に有用なペプチド及びタンパク質の経皮流量はしばしば、これらの分子の比較的大型のサイズ/分子量のために治療的に有効であるには不十分である。送達速度又は流量はしばしば、所望の効果をもたらすには不十分であるか又は例えば、患者の血流中にある間に物質が標的部位に到達する前に劣化する。
【0007】
経皮薬剤送達システムは、概括的には、薬剤を投与するために受動的拡散に頼り、他方能動的経皮薬剤送達システムは薬剤を送達するために外部のエネルギー源(例えば、電気
)に頼る。受動的経皮薬剤送達システムがより一般的である。受動的経皮システムは高濃度の薬剤を含有する薬剤レザボアを有する。レザボアは皮膚に接触するようになっており、それが患者の皮膚をとおりそして体内組織又は血流中に薬剤を拡散させる。経皮薬剤流量は皮膚の状態、薬剤分子の粒度及び物理的/化学的特性及び皮膚を横切る濃度勾配に左右される。多数の薬剤に対する皮膚の低い透過性のために、経皮送達は限定された適用を有してきた。この低い透過性は主として、脂質の2層により囲まれたケラチン繊維(ケラチン生成細胞)で充填された平坦な死滅細胞からなる一番外側の皮膚層の角質層に由来する。脂質の2層のこの著しく整列された構造が角質層に相対的に不透過性の特徴を与える。
【0008】
受動的経皮拡散薬剤流量を増加する1つの一般的な方法は皮膚透過促進剤の薬剤で皮膚を前処置するか又はそれと同時送達することを伴う。透過性促進剤は、薬剤がそれをとおって送達される体表面に適用される時に、そこをとおる薬剤の流量を高める。しかし、経皮的タンパク質流量を高めるこれらの方法の効果はそれらのサイズのために、少なくともより大型のタンパク質に対しては、限定されてきた。
【0009】
能動的運搬システムは角質層をとおる薬剤流量を補助するために外部のエネルギー源を使用する。経皮薬剤送達の1つのこのような強化は「電気運搬」と呼ばれる。この機序は、皮膚のような体表面をとおる物質の運搬を補助するために電流の適用をもたらす電位を使用する。他の能動的運搬システムは外部のエネルギー源として超音波(すなわち、フォノフォレシス)及び熱を使用する。
【0010】
経皮的に送達される物質の量を増加するために一番外側の皮膚層を機械的に貫通又は破壊して、それにより皮膚中への通路を形成するために多数の方法及びシステムが開発されてきた。スカリファイアーとして知られる初期のワクチン接種装置は、概括的には、適用領域を引っ掻くか又は小さい切開を形成するために皮膚に適用される複数の歯又は針を含む。ワクチンは特許文献1に開示されたように皮膚上に局所的に又は特許文献2、3及び4に開示されたようなスカリファイアーの歯に適用される湿った液体としてのいずれかで適用された(特許文献1、2、3及び4参照)。
【0011】
一部は、患者に接種する際に有効であるために非常に少量のみのワクチンが皮膚に送達される必要があるために、スカリファイアーが皮膚内ワクチン送達のために示唆されてきた。更に、過剰量もまた、満足な免疫を達成するので、送達されるワクチンの量は特に重要ではない。
【0012】
しかし、薬剤を送達するためにスカリファイアーを使用する際の重大な欠点は経皮薬剤流量及び送達された結果的投与量を決定する点の困難である。更に、歪み及び穿刺に抵抗する皮膚の、弾性で、変形性で、そして跳ね返る性状のために、小型の貫通要素はしばしば皮膚を均一に貫通せず、そして/又は皮膚貫通時に物質の液体の被膜を払拭させる。
【0013】
更に、皮膚の自己治癒過程のために、皮膚に形成された刺し孔又は切開が角質層からの貫通要素の除去後に閉鎖する傾向がある。従って皮膚の弾性の性状が、皮膚中へのこれらの要素の貫通時に小型の貫通要素に適用されてあった活性物質の液体の被膜を除去するように働く。更に、貫通要素により形成された小切開は装置の除去後急速に治癒し、従って貫通要素により形成される通路をとおる液体物質の溶液の通過を限定し、そして順次このような装置の経皮流量を限定する。
【0014】
経皮物質送達を高めるために小型の皮膚貫通要素を利用する他のシステム及び装置は特許文献5〜10及び11〜24及び25に開示されており、それらすべてが全体を引用により本明細書に取り込まれている(特許文献5〜25参照)。
【0015】
開示されたシステム及び装置は皮膚の一番外側の層(すなわち角質層)を貫通するための種々の形状及びサイズの貫通要素を使用する。これらの参考文献中に開示された貫通要素は、概括的には、パッド又はシートのような薄い平坦な部材から垂直に延伸する。これらの装置の幾つかにおける貫通要素は極めて小さく、幾つかは約25〜400ミクロンのみのマイクロプロジェクションの長さ及び約5〜50ミクロンのみのマイクロプロジェクションの厚さを有する。これらの小型の貫通/切開要素は、それに対応して、そこを通過する経皮物質送達を高めるために角質層中に小さい微小スリット/微小切開を形成する。
【0016】
開示されたシステムは更に、典型的には薬剤を保持するためのレザボア及び更に装置自体の中空の歯によるような角質層をとおりレザボアからの薬剤を運搬するための送達系を含む。このような装置の1例は液体の薬剤のレザボアを有する特許文献26に開示されている(特許文献26参照)。しかし、レザボアには液体の薬剤を小型のチューブラ要素をとおして皮膚中に押し出すために圧力をかけなければならない。このような装置の欠点は加圧可能な液体レザボアを追加するための追加された複雑さ及び経費並びに圧力駆動送達システムの存在による複雑さを包含する。
【0017】
引用により本明細書に完全に取り入れられている特許文献27に開示されているように、送達される薬剤を物理的レザボア中に含有されるよりむしろマイクロプロジェクション上に被覆させることができる。これは別の物理的レザボア及び、レザボアに対して特別に薬剤調製物又は組成物を開発する必要性を排除する。
【0018】
被覆されたマイクロプロジェクションシステムの欠点はそれらが概括的に数百マイクログラムの薬剤の送達に限定されることである。更なる欠点はそれらがボーラスタイプの薬剤送達プロファイルに限定されることである。
【0019】
従って、先行技術の薬剤送達システムに伴う前記の欠点及び不都合を実質的に減少又は排除する経皮薬剤送達装置及び方法を提供することが本発明の目的である。
【0020】
持続的薬剤送達プロファイルをもつ経皮薬剤送達装置及び方法を提供することが本発明のもう1つの目的である。
【0021】
1日に50mgまでの薬剤を送達することができる経皮薬剤送達装置及び方法を提供することが本発明のもう1つの目的である。
【0022】
有効な速度で薬剤を送達するヒドロゲル調製物及び被覆されたマイクロプロジェクションアレーを有する経皮薬剤送達装置を提供することが本発明のもう1つの目的である。
【0023】
複数の被覆された角質層貫通マイクロプロジェクションを介して患者の角質層をとおして薬剤及び場合により血管収縮剤の送達を高める経皮薬剤送達装置及び方法を提供することが本発明のもう1つの目的である。
【特許文献1】米国特許第5,487,726号明細書
【特許文献2】米国特許第4,453,926号明細書
【特許文献3】米国特許第4,109,655号明細書
【特許文献4】米国特許第3,136,314号明細書
【特許文献5】欧州特許第0 407063号明細書
【特許文献6】米国特許第5,879,326号明細書
【特許文献7】米国特許第3,814,097号明細書
【特許文献8】米国特許第5,279,54号明細書
【特許文献9】米国特許第5,250,023号明細書
【特許文献10】米国特許第3,964,482号明細書
【特許文献11】再発行(Reissue)第25,637号
【特許文献12】国際公開第96/37155号パンフレット
【特許文献13】国際公開第96/37256号パンフレット
【特許文献14】国際公開第96/17648号パンフレット
【特許文献15】国際公開第97/03718号パンフレット
【特許文献16】国際公開第98/11937号パンフレット
【特許文献17】国際公開第98/00193号パンフレット
【特許文献18】国際公開第97/48440号パンフレット
【特許文献19】国際公開第97/48441号パンフレット
【特許文献20】国際公開第97/48442号パンフレット
【特許文献21】国際公開第98/00193号パンフレット
【特許文献22】国際公開第99/64580号パンフレット
【特許文献23】国際公開第98/28037号パンフレット
【特許文献24】国際公開第98/29298号パンフレット
【特許文献25】国際公開第98/29365号パンフレット
【特許文献26】国際公開第93/17754号パンフレット
【特許文献27】米国特許出願第10/045,842号明細書
【発明の開示】
【0024】
前記の目的及び以下に記述され、そして明白になるであろう事項に従うと、本発明に従う生物学的活性物質を経皮に送達するための装置は(i)ヒドロゲル調製物を含有するゲルパック、並びに(ii)上面層及び底面層、マイクロプロジェクション(microprojection)部材を通して延伸する複数の開口部並びにマイクロプロジェクション部材の底面層から突き出る複数の角質層貫通マイクロプロトルージョン(microprotrusion)、を有するマイクロプロジェクション部材(ここでマイクロプロジェクション部材がゲルパックを受け、それによりヒドロゲル調製物がマイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっている)を含んでなる。ヒドロゲル調製物は好ましくは、水主体のヒドロゲルを含んでなる。
【0025】
本発明の1つの態様において、ヒドロゲル調製物はポリマー物質及び場合により界面活性化剤を含んでなる。本発明の1つの実施態様において、ポリマー物質はセルロース誘導体を含んでなる。本発明の更なるアスペクトにおいて、ポリマー物質はヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)、プルロニック及びそれらの混合物からなる群から選択される。本発明の更なるアスペクトにおいて、界面活性化剤はTween20及びTween80からなる群から選択される。
【0026】
前記の態様において、ヒドロキシ調製物は好ましくは、黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン及びナプファレリン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)のような)、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)のようなACTH類似体、カルシトニン、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−C
SF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスリノトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン(liprecin)、aANF、bMSH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、ヒルログ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ、フォンダパリナックス、アルデパリン、ダルテパリン、デフィブロチド、エノキサパリン、ヒルジン、ナドロパリン、レビパリン、チンザパリン、ペントサンポリスルフェート、オリゴヌクレオチド及びフォルミビルセンのようなオリゴヌクレオチド誘導体、アレンドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、インカドロン酸、パミドロン酸、リセドロン酸、チルドロン酸、ゾレドロン酸、アルガトロバン、RWJ 445167、RWJ−671818、フェンタニル、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニル、カルフェンタニル並びにそれらの混合物、からなる群から選択される少なくとも1種の生物学的活性物質を包含する。
【0027】
本発明の更なる態様において、ヒドロゲル調製物は少なくとも1種の経路開放モジュレーターを包含する。
【0028】
更にもう1つの態様において、マイクロプロジェクション部材はマイクロプロジェクション部材の上面層の近位に配置された透析膜を含む。
【0029】
本発明の更なる態様に従うと、生物学的活性物質を経皮的に送達するための装置は (i)ヒドロゲル調製物を含有するゲルパック;(ii)上面層及び底面層、マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部並びにマイクロプロジェクション部材の底面層から突き出す複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有するマイクロプロジェクション部材(ここでマイクロプロジェクション部材はゲルパックを受け、それによりヒドロゲル調製物がマイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっている);並びに(iii)少なくとも1種の生物学的活性物質を包含する、マイクロプロジェクション部材上に配置された被膜を含んでなる。
【0030】
前記の態様において、ヒドロゲル調製物は同様にポリマー物質及び場合により界面活性化剤を含んでなる。しかしヒドロゲル調製物は場合により生物学的活性物質を含まない。
【0031】
本発明の1つの態様において、被膜中に含有される生物学的活性物質は通常のワクチン、組み換えタンパク質ワクチン、DNAワクチン及び治療的癌ワクチンからなる群から選択されるワクチンを含んでなる。
【0032】
更なる態様において、生物学的活性物質は黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン
及びナプファレリン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)のような)、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)のようなACTH類似体、カルシトニン、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスリノトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、aANF、bMSH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、キモパパイン、コレシストキン、繊毛性コナドトロピン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、ヒルログ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ、フォンダパリナックス、アルデパリン、ダルテパリン、デフィブロチド、エノキサパリン、ヒルジン、ナドロパリン、レビパリン、チンザパリン、ペントサンポリスルフェート、オリゴヌクレオチド及びフォルミビルセンのようなオリゴヌクレオチド誘導体、アレンドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、インカドロン酸、パミドロン酸、リセドロン酸、チルドロン酸、ゾレドロン酸、アルガトロバン、RWJ 445167、RWJ−671818、フェンタニル、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニル、カルフェンタニル並びにそれらの混合物、からなる群から選択される。
【0033】
本発明のもう1つの態様において、被膜は、好ましくは、アミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリンプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びそれらの混合物からなる群から選択される血管収縮剤を包含する。
【0034】
更なる態様において、ヒドロゲル調製物は少なくとも1種の経路開放モジュレーターを包含する。
【0035】
更にもう1つの態様において、マイクロプロジェクション部材はマイクロプロジェクション部材の上面層の近位に配置された透析膜を包含する。
【0036】
本発明の更にもう1つの態様に従うと、生物学的活性物質を経皮的に送達するための装置は(i)ヒドロゲル調製物を含有するゲルパック;並びに(ii)上面層及び底面層、マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部並びにマイクロプロジェクション部材の底面層から突き出す、複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有するマイクロプロジェクション部材(ここでマイクロプロジェクション部材が少なくとも1種
の生物学的活性物質を有する固体の(solid)フィルムを含む):
を含んでなる。
【0037】
1つの態様において、固体のフィルムはマイクロプロジェクション部材の上面層の近位に配置されている。もう1つの態様において、固体のフィルムはマイクロプロジェクション部材の底面層の近位に配置されている。
【0038】
好ましい態様において、ヒドロゲル調製物は同様にポリマー物質及び場合により界面活性化剤を含んでなる。ポリマー物質はヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)、プルロニック及びそれらの混合物からなる群から選択されるセルロース誘導体又はポリマー物質のいずれかを含んでなることができ、そして場合により使用される界面活性化剤はTween20及びTween80からなる群から選択される。しかしヒドロゲル調製物は場合により生物学的活性物質を含まない。
【0039】
固体のフィルム中に配置される生物学的活性物質は同様に、常用のワクチン、組み換えタンパク質ワクチン、DNAワクチン及び治療的癌ワクチンからなる群から選択されるワクチンあるいは、黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン及びナプファレリン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)のような)、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)のようなACTH類似体、カルシトニン、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスリノトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、aANF、bMSH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、キモパパイン、コレシストキン、繊毛性コナドトロピン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、ヒルログ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ、フォンダパリナックス、アルデパリン、ダルテパリン、デフィブロチド、エノキサパリン、ヒルジン、ナドロパリン、レビパリン、チンザパリン、ペントサンポリスルフェート、オリゴヌクレオチド及びフォルミビルセンのようなオリゴヌクレオチド誘導体、アレンドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、インカドロン酸、パミドロン酸、リセドロン酸、チルドロン酸、ゾレドロン酸、アルガトロバン、RWJ 445167、RWJ−671818、フェンタニル、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニル、カルフェンタニル並びにそれらの混合物、からなる群から選択される物質を含んでなることができる。
【0040】
本発明の更なる態様において、固体のフィルムは好ましくは、アミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリンプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びそれらの混合物からなる群から選択される血管収縮剤を包含する。
【0041】
本発明の1つの態様に従って患者に生物学的活性物質を経皮的に送達するための方法は、(i)ゲルパック及びマイクロプロジェクション部材を有する薬剤送達装置を提供し(ここでゲルパックがヒドロゲル調製物を含有し、マイクロプロジェクション部材が上面層及び底面層、マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部並びにマイクロプロジェクション部材の底面層から突き出る複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有し、マイクロプロジェクション部材が該ゲルパックを受け、それによりヒドロゲル調製物がマイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっている);(ii)患者の皮膚にマイクロプロジェクション部材を適用し;そして(iii)患者に対するマイクロプロジェクション部材の適用後にマイクロプロジェクション部材上に該ゲルパックを配置すること:の段階を含んでなる。
【0042】
本発明の1つの態様において、ヒドロゲル調製物はポリマー物質及び場合により界面活性化剤を含んでなる。本発明の1アスペクトにおいて、ポリマー物質はセルロース誘導体を含んでなる。本発明の更なるアスペクトにおいて、ポリマー物質はヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)、プルロニック及びそれらの混合物からなる群から選択され、そして界面活性化剤は場合により、Tween20及びTween80からなる群から選択される。
【0043】
本発明の更なる態様において、ヒドロゲル調製物は、好ましくは、黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン及びナプファレリン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)のような)、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)のようなACTH類似体、カルシトニン、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスリノトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、aANF、bMSH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、ヒルログ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ、フォンダパリナックス、アルデパリン、ダルテパリン、デフィブロチド、エノキサパリン、ヒルジン、ナドロパリン、レビパリン、チンザパリン、ペントサンポリスルフェート、オリゴヌクレオチド及びフォルミビルセンのようなオリゴヌクレオチド誘導体、アレンドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、インカドロン酸、パミドロン酸、リセドロン酸、チルドロン酸、ゾレドロン酸、アルガトロバン、RWJ 445167、RWJ−671818、フェンタニル、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニル、カルフェンタニル並びにそれらの混合物、からなる群から選択される少なくとも1種の生物学的活性物質を包含する。
【0044】
もう1つの態様において、ヒドロゲル調製物は少なくとも1種の経路開放モジュレーターを含む。
【0045】
更にもう1つの態様において、マイクロプロジェクション部材はマイクロプロジェクション部材の上面層の近位に配置された透析膜を包含する。
【0046】
本発明の更なる態様に従うと、患者に生物学的活性物質を経皮的に送達する方法は、(i)ゲルパック及びマイクロプロジェクション部材を有する薬剤送達装置(ここでゲルパックがヒドロゲル調製物を含有し、マイクロプロジェクション部材が上面層及び底面層、マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部及びマイクロプロジェクション部材の底面層から突き出す複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有し、マイクロプロジェクション部材がゲルパックを受け、ヒドロゲル調製物がそれによりマイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっている)並びに生物学的活性物質を包含する、マイクロプロジェクション部材上に配置された被膜を提供し;(ii)患者の皮膚にマイクロプロジェクション部材を適用し;そして(iii)患者に対するマイクロプロジェクション部材の適用後にマイクロプロジェクション部材上にゲルパックを配置すること、の段階を含んでなる。
【0047】
前記の態様において、ヒドロゲル調製物は同様にポリマー物質及び場合により界面活性化剤を含んでなる。しかしヒドロゲルは場合により生物学的活性物質を含まない。
【0048】
本発明の1つの態様において、被膜中に含有される生物学的活性物質は通常のワクチン、組み換えタンパク質ワクチン、DNAワクチン及び治療的ガンワクチンからなる群から選択されるワクチンを含んでなる。
【0049】
更なる1つの態様において、生物学的活性物質は黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン及びナプファレリン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)のような)、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)のようなACTH類似体、カルシトニン、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスリノトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、aANF、bMSH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、ヒルログ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ、フォンダパリナックス、アルデパリン、ダルテパリン、デフィブロチド、エノキサパリン、ヒルジン、ナドロパリン、レビパリン、チンザパリン、ペントサンポリスルフェート、オリゴヌクレオチド及びフォルミビルセンのようなオリゴヌクレオチド誘導体、アレンドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、インカドロン酸、パミドロン酸、リセドロン酸、チルドロン酸、ゾレドロン酸、アルガトロバン、RWJ 445167、RWJ−671818、フェンタニル、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニル、カルフェンタニル並びにそれらの混合物、からなる群から選択される。
【0050】
本発明のもう1つの態様において、被膜は、好ましくはアミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリンプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びそれらの混合物からなる群から選択される血管収縮剤を包含する。
【0051】
更なる態様において、ヒドロゲル調製物は少なくとも1種の経路開放モジュレーターを包含する。
【0052】
更にもう1つの態様において、マイクロプロジェクション部材はマイクロプロジェクション部材の上面層の近位に配置された透析膜を包含する。
【0053】
更なる特徴物及び利点は付記の図面に示されるように、そしてその類似の参照文字が概括的に図面全体の同様な部品及び要素を表わす、本発明の好ましい態様の以下の、そしてより具体的な説明から明白になるであろう。
【0054】
本発明を詳細に説明する前に、本発明が特定の例示された物質、方法又は構造物に限定されず、従ってもちろん変動する可能性があることを理解しなければならない。従って本明細書に記載されたものと同様な又は同等の、多数の物質及び方法を本発明の実施に使用することができるが、好ましい物質及び方法が本明細書に説明される。
【0055】
更に、本明細書に使用される用語は本発明の特定の態様を説明する目的のためのみのも
のであり、限定することは意図されないことを理解しなければならない。
【0056】
別に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術的及び科学的用語は本発明が関与する当業者により一般に理解されるものと同様な意味を有する。
【0057】
更に本明細書に引用されるすべての刊行物、特許及び特許出願物は以上又は以下のいずれでも、それらの全体を引用により本明細書に取り入れられている。
【0058】
最後に、本明細書及び付記の請求の範囲中に使用されるような単数形「a」、「an」及び「the」には文脈が明白に他の場合を指定しない限り、複数の指定物が含まれる。従って例えば、「an active agent」に対する意味は2種以上のこのような物質を含み;「a microprojection」は2種以上のこのようなマイクロプロジェクションを含む、等である。
【0059】
定義
本明細書で使用されるような用語「経皮」は局所又は全身治療のために皮膚中へのそして/又は皮膚をとおる物質の送達を意味する。
【0060】
本明細書で使用されるような用語「経皮流量」は経皮送達の速度を意味する。
【0061】
本明細書で使用されるような用語「同時送達」は、1又は複数の補助剤が、物質が送達される前、物質の経皮流動の前及びその間、物質の経皮流動期間中、物質の経皮流動の期間及びその後、そして/又は物質の経皮流動後のいずれかに、経皮的に投与されることを意味する。更に2種以上の生物学的活性物質が1又は複数のヒドロゲル調製物あるいは生物学的活性物質の同時送達をもたらすマイクロプロジェクション上に配置された固体のフィルム中に調製することができる。
【0062】
本明細書で使用されるような用語「生物学的活性物質」は治療的に有効量を投与される時に薬理学的に有効な薬剤を含有する物質の組成物又は混合物を表わす。
【0063】
このような活性物質の例には、限定されずに、黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン及びナプファレリン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)のような)、バソプレッシン、デスモプレッシン、コスチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)のようなACTH類似体、カルシトニン、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスリノトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、aANF、bMSH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、ヒルログ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアンタゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ、フォンダパリナックス、アルデパリン、ダルテパリン、デフィブロチド、エノキサパリン、ヒルジン、ナドロパリン、レビパリン、チンザパリン、ペントサンポリスルフェート、オリゴヌクレオチド及びフォルミビルセンのようなオリゴヌクレオチド誘導体、アレンドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、インカドロン酸、パミドロン酸、リセドロン酸、チルドロン酸、ゾレドロン酸、アルガトロバン、RWJ 445167、RWJ−671818、フェンタニル、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニル、カルフェンタニル並びにそれらの混合物、が包含される。
【0064】
前記の生物学的活性物質はまた、遊離塩基、酸、荷電又は非荷電分子、分子錯体の成分あるいは非刺激性の薬理学的に許容できる塩のような種々の形態にあることができる。更に身体のpH、酵素、等において容易に加水分解される、活性物質の簡単な誘導体(エーテル、エステル、アミド等のような)を使用することができる。
【0065】
本明細書で使用されるような用語「生物学的活性物質」は更に、「ワクチン」又は他の免疫学的に活性な物質又は、免疫学的に活性な物質の生産の引き金を引くことができ、そして免疫学的に有効量を投与される時に直接又は間接的に免疫学的に有効である物質を含有する物質の組成物又は混合物を表わす。
【0066】
本明細書で使用されるような用語「ワクチン」はそれらに限定はされないが、インフルエンザワクチン、ライム病ワクチン、狂犬病ワクチン、ハシカワクチン、オタフクカゼワクチン、水痘ワクチン、天然痘ワクチン、肝炎ワクチン、百日咳ワクチン及びジフテリアワクチン、組み換えタンパク質ワクチン、DNAワクチン及び治療的癌ワクチンを包含する通常のそして/又は市販のワクチンを表わす。従って用語「ワクチン」は限定されずに、タンパク質、多糖類、オリゴ糖類、リポタンパク質、シトメガロウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト乳頭腫ウイルス、風疹ウイルス及び水痘ウイルスのような弱毒化又は死滅ウイルス、百日咳菌、破傷風菌、ジフテリア菌、A群連鎖球菌、レジオネラ・ニューモフィラ、ナイセリア髄膜炎菌、緑膿菌、肺炎連鎖球菌、梅毒トレポネーマ及びコレラ菌のような弱毒化又は死滅バクテリアの形態の抗原並びにそれらの混合物を包含する。
【0067】
本発明のヒドロゲル調製物及び/又は被膜中には2種以上の生物学的活性物質を取り入れることができ、そして「活性物質」の用語の使用は2種以上のこのような活性物質又は薬剤の使用をもはや排除しないことを理解しなければならない。
【0068】
用語「生物学的に有効量」又は「生物学的に有効速度」は生物学的に有効な物質が製薬学的に有効な物質であり、そして所望される治療的な、しばしば有益な結果をもたらすために必要な薬理学的に有効な物質の量又は速度を表わす時に使用されることとする。本発明のヒドロゲル調製物及び被膜中に使用される活性物質の量は所望の治療的結果を達成するための治療的有効量の活性物質を送達するために要する量であろう。実際に、これは、送達される特定の薬理学的に有効な物質、送達部位、処置されている状態の重篤度、所望される治療効果並びに被膜から皮膚組織中への物質の送達に対する分解及び放出動態に応じて様々に異なるであろう。
【0069】
用語「生物学的に有効量」又は「生物学的に有効速度」もまた、生物学的に有効な物質が免疫学的に有効な物質である時に使用されることとし、そして所望される免疫学的な、
しばしば有益な結果を刺激又は開始するために必要な免疫学的に有効な物質の量又は速度を表わす。本発明のヒドロゲル調製物及び被膜中に使用される免疫学的に有効な物質の量は所望の免疫学的結果を達成するために要する量の活性物質を送達するために要する量であろう。実際に、これは、送達される特定の免疫学的に有効な物質、送達部位並びに皮膚組織中への活性物質の送達に対する分解及び放出動態に応じて様々に異なるであろう。
【0070】
本明細書で使用されるような用語「血管収縮剤」は血管の口径を狭くし、従って末梢血流を減少する物質の組成物又は混合物を表わす。適した血管収縮剤の例には限定されずに、アミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリンプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパン−ルアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びそれらの混合物が含まれる。
【0071】
本明細書で使用されるような用語「マイクロプロジェクション」又は「マイクロプロトルージョン」は生存動物、特に哺乳動物そして更に特にはヒトの皮膚の角質層をとおってその下の表皮層又は表皮と真皮層中に穿孔又は切開するようになっている貫通要素を表わす。
【0072】
本発明の1つの態様において、マイクロプロジェクションは1000ミクロン未満の突起物の長さを有する。更なる態様において、マイクロプロジェクションは500ミクロン未満の、より好ましくは、250ミクロン未満の突起物の長さを有する。マイクロプロジェクションは典型的には約5〜50ミクロンの幅及び厚さを有する。マイクロプロジェクションは針、刃、ピン、パンチ及びそれらの組み合わせ物のような異なる形状に形成することができる。
【0073】
本明細書で使用されるような用語「マイクロプロジェクションアレー」は角質層を貫通するためにアレーに配列された複数のマイクロプロジェクションを表わす。マイクロプロジェクションアレーは薄いシートから複数のマイクロプロジェクションをエッチング又はパンチし、そしてシートの平面からマイクロプロジェクションを折るか又は曲げて、図5に示すような形態を形成することにより形成することができる。マイクロプロジェクションはまた、米国特許第6,050,988号明細書に開示されたような1又は複数の各ストリップの縁に沿ってマイクロプロジェクションを有する1又は複数のストリップを形成することによるような他の知られた方法で形成することができる。
【0074】
シート又は部材の領域に対する言及及びシート又は部材の領域に関する何かの特性に対する言及はシートの外周又は境界により囲まれた領域に関する。
【0075】
用語「溶液」は成分の完全に溶解された成分の組成物のみならずまた、それらに限定はされないが、タンパク質ウイルス粒子、不活性ウイルス及び分割ビリオンを含む成分の懸濁物をも含むこととする。
【0076】
本明細書で使用されるような用語[パターン被覆」はマイクロプロジェクションの選択された領域上に活性物質を被覆することを意味する。2種以上の活性物質を単一のマイクロプロジェクションアレー上にパターン被覆することができる。パターン被覆はミクロピペット処理及びインクジェット被覆のような知られたミクロ−流体分配法を使用してマイクロプロジェクションに適用することができる。
【0077】
前記のように、本発明は患者に対する生物学的に活性物質(すなわち薬剤、活性体、等
)の持続的経皮的送達のための装置及びシステムを含んでなる。システムは概括的にヒドロゲル調製物を包含するゲルパッチ及びそれから延伸する複数の角質層貫通マイクロプロジェクション(又はマイクロプロトルージョン)を有するマイクロプロジェクション部材を包含する。
【0078】
今度は図1を参照すると、本発明の薬剤送達システム10の1つの態様が示される。図1に示すように、システム10はゲルパック12及びマイクロプロジェクション部材又はパッチ20を包含する。
【0079】
本発明に従うと、ゲルパック12はその中に前以て決定された量のヒドロゲル調製物を受けるようになっている、中心に配置されたレザボア又は開口部16を有するハウジング又はリング14を包含する。本明細書で使用される用語「リング」は円形又は楕円形に限定されないのみならずまた、多角形又は丸い角をもつ多角形を含む。図1及び3に示すように、リング14は更に、リング14の外側の平坦な面上に配置された裏部材17を含む。裏部材17は好ましくは、ヒドロゲル調製物に非浸透性である。
【0080】
リング14は好ましくは、PETG(ポリエチレンテレフタレート、グリコール改質(modified))、ポリエチレン又はポリウレタンのような弾力性のポリマー物質から構成される。好ましい態様において、リング14は閉鎖又は開放−セル発泡体から構成される。発泡体は好ましくは、必須ではないが、ポリエチレン、ポリウレタン、ネオプレン、天然ゴム、SBR、ブチル、ブタジエン、ニトリル、EPDM、ECH、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリプロピレン、EVA、EMA、メタロセン樹脂、PVC及び前記の混合物を含んでなる。
【0081】
次に図2を参照すると、マイクロプロジェクション部材20は裏地膜リング22及びマイクロプロジェクションアレー24を含む。裏地膜のリング22は好ましくは、ポリエチレン、ポリウレタン及びポリプロピレンのようなポリマー物質から構成される。好ましい態様において、裏地膜のリングはポリエチレンの医学用テープから構成される。
【0082】
次に図5を参照すると、マイクロプロジェクションアレー24の1つの態様が示される。図5に示すように、マイクロプロジェクションアレー24はシート又はプレート28の片面から下方に延伸する複数のマイクロプロジェクション26を含む。マイクロプロジェクション26は好ましくは、マイクロプロジェクション部材20に圧力がかかると、表皮の角質層を貫通するようなサイズ及び形状を有する。
【0083】
マイクロプロジェクション26は更に体表面をとおる物質(例えば、ヒドロゲル調製物)の投与を増加するために体表面に微細切開を形成するようになっている。本明細書で使用されるような用語「体表面」は、概括的には、動物又はヒトの皮膚を意味する。
【0084】
マイクロプロジェクション26は概括的に1片のシート材料から形成され、皮膚の角質層を穿刺するのに十分に鋭く、長い。図示された態様において、シート28はその中をとおるヒドロゲル調製物、及び従って活性物質の移動を促進するためにマイクロプロジェクション26の間に開口部30を伴って形成される。
【0085】
以下に詳細に考察されるように、本発明のヒドロゲル調製物は開口部30をとおってゲルパック12から放出され、マイクロプロジェクション26により形成される角質層中の微小切開を通過し、マイクロプロジェクション26の外面に移動し、角質層を通過して局所又は全身治療を達成する。
【0086】
本発明に従うと、マイクロプロジェクションアレー24のマイクロプロジェクション2
6及び開口部30の数は所望の流速、採取又は送達される物質、使用される送達又は採取装置(すなわち電気運搬、受動的、浸透圧による、圧力−駆動、等)及び当業者に明白であろう他の因子に関して異なる。概して、単位面積当りのマイクロプロジェクションの数(すなわちマイクロプロジェクションの密度)が多いほど、そこにはより多数の通路が存在するので、皮膚をとおる物質の流量は、より分散される。
【0087】
本発明の1つの態様において、マイクロプロジェクションの密度は少なくとも約10個のマイクロプロジェクション/cm2、より好ましくは、少なくとも200〜2000個のマイクロプロジェクション/cm2の範囲内である。同様な方法で活性物質が通過する単位面積当たりの開口部数は少なくとも約10個の開口部/cm2そして約2000個/cm2未満である。
【0088】
前記のマイクロプロジェクションアレー24並びに本発明の範囲内で使用することができる他のマイクロプロジェクション装置及びアレーの更なる詳細は米国特許第6,322,808号、第6,230,051号明細書及び同時継続米国特許出願第10/045,842号明細書に開示されており、それらはぞれらの全体を本明細書に引用により取り込まれている。
【0089】
次に図6を参照すると、ゲルパック12及びマイクロプロジェクション部材20の好ましい構成物を詳細に説明される。図6に示すように、裏部材17は通常の接着剤40によりゲルパックのリング14の外面に接着されている。
【0090】
剥離可能な剥離ライナー19が同様に通常の接着剤40によりゲルパックのリング14の外面に接着されている。以下に詳細に説明されるように、剥離ライナー19ははめ込まれるマイクロプロジェクション部材20に対するゲルパック12の適用前に剥がされる。
【0091】
本発明に従うと、裏地膜のリング22は同様に通常の接着剤によりマイクロプロジェクション24に接着されている。場合によりマイクロプロジェクション物20はまた、それが使用されていない時に部材20の保全性を維持するための剥離ライナー(図示されていない)を包含する。剥離ライナーは同様に患者の皮膚に部材20を適用する前に部材20から剥がすようになっている。
【0092】
本発明の更なる想像の態様(図示されていない)において、更なる剥離ライナーが裏地膜のリング22の上部に配置される。本発明に従うと、これはシステムの適用期間中に皮膚/体液によるアプリケーターのピストンの汚染を実質的に減少又は排除すると考えられる。
【0093】
前記の想像の態様において、裏打ち膜のリング22の上部は通常の接着剤により裏地膜のリング22の上部に接着された部材17のような更なる裏部材を伴って、剥離ライナーの剥離側のように処理されると考えられる。皮膚に対するシステムの適用後、アセンブリー全体を剥がして、レザボアを裏打ち膜のリング22上に適用されるであろう。
【0094】
次に図7を参照すると、本発明の更なる態様において、マイクロプロジェクション部材20は、マイクロプロジェクションアレー24の少なくとも上部表面上に配置された透析(又は速度制御)膜42を包含する。本発明に従うと、ヒドロゲル調製物18が生物学的活性物質を含まない場合は、膜42は好ましくは、薬剤のmwより小さい、分子量(mw)カットオフを有し、ヒドロゲル調製物中の薬剤の拡散を回避するようになっている。反対に、ヒドロゲル調製物18が生物学的活性物質を包含する場合は、膜42は好ましくは、薬剤のmwより大きい分子量(mw)カットオフを有し、そしてヒドロゲル調製物中の酵素及び/又はバクテリアの拡散を回避するようになっている。
【0095】
前記のように、本発明の好ましい態様において、ヒドロゲル調製物は少なくとも1種の生物学的活性物質を含有する。本発明の代わりの態様において、ヒドロゲル調製物は生物学的活性物質を含まず、従って単に水和機構である。
【0096】
本発明に従うと、ヒドロゲル調製物が生物学的活性物質を含まない時は、生物学的活性物質は、マイクロプロジェクションアレー24の皮膚側上(図8を参照)又はアレー24の上面層上(図9を参照)の、それら全体を本明細書に引用することにより取り入れられている米国特許出願第10/045,842号及び第10/674,626号明細書に開示されたように、マイクロプロジェクションアレー24上に被覆されるか又は、同様にその全体を本明細書に引用することにより取り入れられている、国際公開第98/28037号パンフレットに開示されたように、固体のフィルム44中に含有される。
【0097】
固体のフィルムは典型的には生物学的に活性物質、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)又はプルロニックのようなポリマー物質、グリセロール、プロピレングリコール又はポリエチレングリコールのような可塑化剤、tween20又はtween80のような界面活性化剤及び水、イソプロパノール又はエタノールのような揮発性溶媒からなる液体調製物を注型することにより作製される。この液体調製物は典型的には、1〜20%の生物学的物質、5〜40重量%のポリマー、5〜40重量%の可塑化剤、0〜2重量%の界面活性化剤及び残りとして揮発性溶媒を含有する。注型及びその後の溶媒の蒸発後、固体のフィルムが製造される。
【0098】
本発明のヒドロゲル調製物は好ましくは、水主体のヒドロゲルを含んでなる。ヒドロゲルはそれらの高い水分含量及び生物学的適合性のために好ましい調製物である。
【0099】
当該技術分野において周知のように、ヒドロゲルは水中で膨潤する高分子ポリマーの網目である。適当なポリマーの網目の例には、限定されずに、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)及びプルロニックが含まれる。もっとも好ましいポリマー物質はセルロース誘導体である。これらのポリマーは異なる平均分子量を示す種々の等級で得ることができ、従って異なるレオロジーの特性を示すことができる。ポリマー物質の濃度は好ましくは、ヒドロゲル調製物の約0.5〜40重量%の範囲内にある。
【0100】
本発明のヒドロゲル調製物は好ましくは、調製物が、調製物及びマイクロプロジェクションアレー24及び皮膚及び場合により固体のフィルム(例えば、フィルム44)間の最適な接触を確立するために重要な適当な湿潤性を示すことを確保するために十分な表面活性を有する。
【0101】
本発明に従うと、適当な湿潤性はヒドロゲル調製物中に湿潤剤を取り入れることにより達成される。湿潤剤はまた、場合により固体のフィルム中に取り入れることができる。
【0102】
当該技術分野で周知のように、湿潤剤は概括的に両親媒性分子として説明することがで
きる。湿潤剤を含有する溶液が疎水性基質に適用されると、分子の疎水性基が疎水性基質に結合し、他方分子の親水性部分は水と接触したままである。その結果、基質の疎水性表面は湿潤剤の疎水性基で被覆されず、溶媒による湿潤を受け易くさせる。
【0103】
前記の湿潤剤は好ましくは、少なくとも1種の界面活性化剤を包含する。本発明に従うと、1又は複数の界面活性化剤は双イオン性、両性、カチオンの、アニオンの又は非イオン性であることができる。界面活性化剤の例にはナトリウムラウロアンホアセテートオ、ナトリウムドデシルスルフェート(SDS)、セチルピリジニウムクロリド(CPC)、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド(TMAC)、ベンズアルコニウムクロリド、Tween20及びTween80のようなポリソルベート、ソルビタンラウレートのような他のソルビタン誘導体及びラウレス−4のようなアルコキシル化アルコールが含まれる。もっとも好ましい界面活性化剤にはTween20、Tween80及びSDSが含まれる。
【0104】
出願者は最大の湿潤化が臨界ミセル濃度(CMC)以上において認められることを見いだした。湿潤化はまた、CMCのほぼ1桁低い濃度までにも認められる。
【0105】
湿潤剤にはまた、好ましくは、両親媒性を有するポリマー物質又はポリマーが含まれる。前記のポリマーの例には、限定されずに、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)又はエチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)並びにプルロニックのようなセルロース誘導体が含まれる。
【0106】
界面活性化剤の濃度は好ましくは、ヒドロゲル調製物の約0.001〜2重量%の範囲内にある。両親媒性を示すポリマーの濃度は好ましくは、ヒドロゲル調製物の約0.5〜40重量%の範囲内にある。
【0107】
当業者により認められるように、前記の湿潤剤は別々に又は組み合わせて使用することができる。
【0108】
好ましい態様において、本発明のヒドロゲル調製物はその全体を本明細書に引用することにより取り入れられている同時継続米国特許出願第09/950,436号明細書に開示されたような少なくとも1種の経路開放モジュレーター又は「抗治癒剤」を含有する。前記の同時継続出願書に示されるように、抗治癒剤は皮膚の自然治癒過程を防止又は減退させ、それによりマイクロプロジェクション部材20により角質層に形成される通路又は微小スリットの閉鎖を妨げる。抗治癒剤の例には、限定されずに、浸透物質(例えば、塩化ナトリウム)及び双イオン性化合物(例えば、アミノ酸)が含まれる。
【0109】
同時継続出願物中に定義された用語「抗治癒剤」は更に、ベタメサゾン21−ホスフェート二ナトリウム塩、トリアムシノロンアセトニド21−二ナトリウムホスフェート、ヒドロコルタメート塩酸、ヒドロコーチゾン21−ホスフェート二ナトリウム塩、メチルプレドニソロン21−ホスフェート二ナトリウム塩、メチルプレドニソロン21−スクシネートナトリウム塩、パラメタゾン二ナトリウムホスフェート及びプレドニソロン21−スクシネートナトリウム塩のような抗炎症剤及び、クエン酸、クエン酸塩(例えば、クエン酸ナトリウム)、デキストラン硫酸ナトリウム及びEDTAのような抗凝固剤を含む。
【0110】
本発明に従うと、ヒドロゲル調製物はまた、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のような非水性溶媒、染料、顔料、不活性充填剤、透過促進剤、賦形剤及び医薬品の他の通常の成分又は当該技術分野で知られた経皮装置を含むことができ
る。
【0111】
本発明のヒドロゲル調製物は、調製物がゲルパック12中に含まれ、適用過程中にその保全性を維持し、そしてそれがマイクロプロジェクション部材の開口部30中を、そして皮膚の通路中に流動することができるように十分に流動性であるような適当な粘度を示す。
【0112】
ニュートン特性を示すヒドロゲル調製物に対して、ヒドロゲル調製物の粘度は好ましくは、25℃で測定されると約2〜30ポアズ(P)の範囲内にある。剪断減粘性ヒドロゲル調製物に対しては25℃で測定される粘度は好ましくは、ずり速度667/s及び2667/sそれぞれに対して1.5〜30Pの範囲内又は0.5と10Pである。膨張性調製物に対しては25℃で測定される粘度は好ましくは、667/sのずり速度において約1.5〜30Pの範囲内にある。
【0113】
前記のように、本発明の好ましい態様において、ヒドロゲル調製物は少なくとも1種の生物学的に有効な物質を含有する。生物学的に有効な物質は好ましくは、限定されずに、黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン及びナプファレリン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)のような)、バソプレッシン、デスモプレッシン、コスチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)のようなACTH類似体、カルシトニン、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスリノトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、aANF、bMSH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、ヒルログ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアンタゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ、フォンダパリナックス、アルデパリン、ダルテパリン、デフィブロチド、エノキサパリン、ヒルジン、ナドロパリン、レビパリン、チンザパリン、ペントサンポリスルフェート、オリゴヌクレオチド及びフォルミビルセンのようなオリゴヌクレオチド誘導体、アレンドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、インカドロン酸、パミドロン酸、リセドロン酸、チルドロン酸、ゾレドロン酸、アルガトロバン、RWJ 445167、RWJ−671818、フェンタニル、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニル、カルフェンタニル並びにそれらの混合物、を包含する前記の活性物質の1種を含んでなる。
【0114】
当業者により認められるように、本発明は、通常、皮膚を包含する体表面及び膜をとお
って送達される任意のクラスの広範囲の薬剤内の生物学的に有効な物質又は薬剤の送達と関連して使用される。概括的にこれはすべての主要な治療分野の薬剤を包含する。
【0115】
本発明に従うと、ヒドロゲル調製物が前記の活性物質の1種を含有する時は、活性物質は飽和を超える又は飽和未満の濃度で存在することができる。送達装置中に使用される物質の量は所望の結果を達成するために治療的に有効量の物質を送達するために必要な量であろう。実際、これは特定の物質、送達の部位、状態の重篤度及び所望の治療効果に応じて広く異なるであろう。従って当該方法に取り込まれる物質の治療的有効量に対して特定の範囲を規定することは実際的ではない。
【0116】
本発明の1つの態様において、活性物質の濃度はヒドロゲル調製物の少なくとも1〜40重量%の範囲内にある。
【0117】
生物学的活性物質は遊離塩基、酸、帯電又は非帯電分子、分子錯体の成分又は非刺激性の薬理学的に許容できる塩のような種々の形態にあることができる。更に、身体のpH、酵素、等により容易に加水分解される物質の簡単な誘導体(エーテル、エステル、アミド、等のような)を使用することができる。物質はまた、1又は複数のヒドロゲル調製物中の溶液、懸濁液又は双方の組み合わせ物中にあることができる。あるいはまた、活性物質は粒状物であってもよい。
【0118】
前記のように、ヒドロゲル調製物が生物学的活性物質を含まない時は、生物学的活性物質はマイクロプロジェクションアレー24上に被覆されるかあるいは、マイクロプロジェクションアレー24の皮膚側又はアレー24の上面層上の固体のフィルム44中に含有される。本発明に従うと、被膜中に含有される生物学的活性物質はまた、任意の前記の生物学的活性物質及びそれらの組み合わせ物を含んでなることができる。
【0119】
ヒドロゲル調製物及び/又は被膜は更に少なくとも1種の血管収縮剤を含むことができる。適した血管収縮剤には限定されずに、エピネフリン、ナファゾリン、テトラヒドロゾリンインダナゾリン、メチゾリン、トラマゾリン、チマゾリン、オキシメタゾリン、キシロメタゾリン、アミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オルニプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン及びキシロメタゾリン並びにそれらの混合物が含まれる。
【0120】
次に貯蔵及び適用に対して図10及び11を参照すると、マイクロプロジェクション部材20は好ましくは、その全体を本明細書に引用により取り込んでいる同時継続米国特許出願第09/976,762号明細書(公開第2002/0091357号)に詳細に説明されるように接着性タブ36により固定リング60中に吊るされる。
【0121】
固定リング60中にマイクロプロジェクション部材20の配置後、マイクロプロジェクション部材20を患者の皮膚に適用する。マイクロプロジェクション部材20は好ましくは、その全体を本明細書に引用により取り込んでいる同時継続米国特許出願第09/976,798号明細書に開示されたような衝撃アプリケーターを使用して皮膚に適用する。
【0122】
マイクロプロジェクション部材20の適用後、剥離ライナー19をゲルパック12から剥がす。次にゲルパック12をマイクロプロジェクション部材20上に配置し(図12参照)、それによりヒドロゲル調製物18がマイクロプロジェクションアレー24中の開口部30をとおってゲルパック12から放出され、マイクロプロジェクション26により形
成される角質層中の微小スリットを通過し、マイクロプロジェクション26の外面まで角質層をとおって移動して局所又は全身治療を達成する。
【0123】
皮膚のバアリヤーをとおる薬剤運搬を容易にするために、本発明はこの点に関して全く限定されないので、本発明はまた、種々多様のイオントホレシス又は電気運搬システムと一緒に使用することができることは当業者により認められるであろう。具体的な電気運搬薬剤送達システムはその全体をその明細が本明細書に引用により取り込まれている米国特許第5,147,296号、第5,080,646号、第5,169,382及び第5,169383号明細書に開示されている。
【0124】
用語の「電気運搬」は概括的に皮膚、粘膜、爪等のような体表面をとおる有益な物質、例えば、薬剤又は薬剤の前駆体の通過を意味する。物質の運搬は電気ポテンシャルの適用により誘発又は促進され、それは電流の適用をもたらし、物質を送達又はその送達を促進するかあるいは「反対の」電気運搬に対しては物質を採取又はその採取を促進する。物質のヒトの体内への又は体内からの電気運搬は種々の方法で達成することができる。
【0125】
1つの広く使用される電気運搬法、イオントホレシスは帯電イオンの電気的に誘導される運搬を伴う。非帯電又は中性に帯電した分子(例えば、ブドウ糖の経皮的採取)の経皮的運搬に関与するもう1つのタイプの電気運搬過程の、電気浸透法は電界の影響下で膜をとおる物質を伴う溶媒の移動を伴う。更にもう1つの電気運搬のタイプ、電気穿孔法は膜に電気パルス、高電圧パルスを適用することにより形成される孔をとおる物質の通過を伴う。
【0126】
多数の場合に、2種以上の前記の方法が異なる程度に同時に起っているかも知れない。従って、用語「電気運搬」は本明細書においては、物質が実際に運搬されている1又は複数の特定の機構に拘わらず、少なくとも1種の帯電した又は非帯電の物質又はそれらの混合物の電気的に誘発された又は促進された運搬を含むための、そのもっとも広い可能な解釈を与えられる。更に、ソノフォレシス又は圧電式装置のような運搬を促進する他の方法を本発明と一緒に使用することができる。
【0127】
本発明が電気運搬、ソノフォレシス又は圧電システムと一緒に使用される時は、マイクロプロジェクション部材20は最初に前記に説明されたように皮膚に適用される。剥離ライナー19を電気運搬、ソノフォレシス又は圧電システムの一部であるゲルパック12から剥がす。次にこのアセンブリーをマイクロプロジェクション部材20上に配置し、それによりヒドロゲル調製物18がマイクロプロジェクションアレー24中の開口部30をとおってゲルパック12から放出され、マイクロプロジェクション26により形成された角質層中の微小スリットを通過し、マイクロプロジェクション26の外面までそして角質層をとおって移動して、電気運搬、ソノフォレシス又は圧電過程により提供される薬剤運搬の更なる促進により局所又は全身治療を達成する。
[実施例]
以下の実施例は当業者に本発明をより明白に理解させ、実施させるために与えられる。それらは本発明の範囲を限定するものと考えてはならず、それらの代表として具体的に示されるだけである。
【実施例1】
【0128】
HEC(NATROSOL(R)250HHX PHARM,HERCULES Int.Lim.Netherlands,決定分子量:Mw 1890000,Mn 1050000)、すなわち0%〜3%の増加する濃度、及び0〜0.25%と異なる増加濃度における界面活性化剤Tween80を有するヒドロゲル調製物を調製した。更に、ヒドロゲルの適用後の皮膚の通路の可視化のために1%のメチレンブルー染料が調製物中に含まれた。低い粘度の調製物を試験することができるために、システムを以下に説明するように僅かに変更した。
【0129】
マイクロプロジェクションアレーの適用は無毛ラットに衝撃アプリケーターにより実施した。適用されたシステムは、中央に2cm2のレザボアを含む発泡体の二重接着性リング(直径3.8cm、厚さ0.16cm)及びシートの面にほぼ90°の角度で曲げられたひし形のマイクロプロジェクション、2cm2の面積及び72個のマイクロプロジェクション/cm2のマイクロプロジェクション密度をもつマイクロプロジェクションアレーからなった。各マイクロプロジェクションは500ミクロンの長さを有した。
【0130】
マイクロプロジェクションの適用後、ヒドロゲル調製物0.350mLをゲルパックレザボア中に分配し、裏地の膜をリングの接着性外面に適用してシステムをシールした。1分後及び1時間後に、システムを外し、残留調製物を皮膚から洗浄した。過剰染料を70%イソプロピルアルコールパッドで完全に除去し、その部位の映像を採った。
【0131】
通路の染料染色をそれぞれ「染色なし」、「微量」、「中程度」及び「強度の染色」に対応する0〜3の強度評価において、画像から2人により視覚的に評価され、各評価をもたらした通路の百分率を算定した。このデータから平均の全体的染色(図13を参照)並びに平均百分率(図14及び15を参照)を計算した。
【0132】
1分後の結果は、平均の全体の染色が0.25%のTween20又は低濃度のHECによりごく僅かに改善され、そして、高濃度のHECは染色の減少をもたらすことを示した(図13を参照)。図14及び15を考慮すると、粘度促進剤のHEC又は界面活性化剤Tween 80の不在下で不均一な染色を認め、これらの物質の不在下では皮膚による調製物の低い接触が達成されたことを示す。0.75%のHEC又は0.25%のTween 80の添加により染色の均一性を改善し、これらの物質が皮膚との調製物の接触を改善することを示した。
【0133】
1時間の接触後に、すべての調製物が良好な均一性を伴う最大の染色を示し(データは示されていない)、更なる時間を与えられると良好な皮膚の接触が達成されることを示した。それに対し、23%のPVOHで調製された非常に粘度の高いヒドロゲルは長時間の装着後ですら、良好な皮膚接触を許さなかった。
【0134】
更なる実験は1.5〜3%のHECはヒドロゲル調製物がゲルパッチ中に含まれることができるような最適粘度を提供し、剥離ライナーに接着せず、マイクロプロジェクションアレー及び皮膚と接触するのに十分に流動して、均一な染色をもたらしたことを示した。
【実施例2】
【0135】
界面活性化剤及び粘度促進剤の有効作用範囲を理解するために、HEC及びTween
80の種々の濃度を含有する調製物の接触角を金のプレート上で測定し、粘度を異なるずり速度で測定した。図16に示した接触角の測定値の結果は、HEC0.75%が水の接触角を減少し、そしてTween 80もまた、0.002%の低い濃度で接触角を減少することを示す。
【0136】
HEC−含有調製物の粘度評価は非ニュートン性の剪断減粘性動態を示す図17に示したデータをもたらした。このタイプのヒドロゲル調製物に対しては、良好な皮膚接触を達成するための25℃で測定された最適粘度は好ましくは、667/s及び2667/sのずり速度で、1.5〜30Pの範囲内又はそれぞれ0.5及び10Pであり、そしてもっとも好ましくは、667/s及び2667/sのずり速度で、3〜10の範囲内又はそれぞれ1及び3Pである。これらの調製物に対する界面活性化剤Tween20又はTwe
en80の添加は粘度に影響を与えなかった(データは示されていない)。
【実施例3】
【0137】
当該技術分野で周知のように、オリゴヌクレオチドは、典型的には透過促進剤の使用又は皮膚バリヤーの物理的破壊なしには皮膚を有意に透過しない高度に陰性に帯電した化合物である。この実験で、オリゴヌクレオチドがマイクロプロジェクションアレーにより形成される無毛モルモット(HGP)の皮膚の通路をとおる受動的拡散により送達された。
【0138】
システムは、中央部に2cm2の皮膚接触面積を有するヒドロゲル調製物を含有する薬剤を含む発泡体の二重接着性リング(直径3.8cm、厚さ0.16cm)及び0.025mmの厚さ、2cm2の面積、シートの面に約90°の角度で曲がったひし形のマイクロプロジェクション及び241個のマイクロプロジェクション/cm2のマイクロプロジェクション密度を有するステンレス鋼のマイクロプロジェクションアレーを包含した。各マイクロプロジェクションは500ミクロンの長さを有した。
【0139】
調製物は2%HEC中の種々の濃度のトリチウム化オリゴヌクレオチドを含有するヒドロゲル調製物0.35mLからなった。
【0140】
適用後の種々の時点で、各群から3種のシステムを取り出し、残留薬剤を皮膚から洗い落とした。これらの期間中に浸透した薬剤量をオリゴヌクレオチドの肝臓含量を測定することにより決定した(先行研究が、HGPにおける全身投与後に、約50%のオリゴヌクレオチドが肝臓内に蓄積することを示した)。結果は皮膚をとおるオリゴヌクレオチドの時間依存性(図18参照)及び濃度依存性(図19参照)の流量を示した。
【実施例4】
【0141】
ペプチドのデスモプレッシンを使用して水和可能なシステムの構想を試験するための実験を実施した。実施例2に提示されたものに類似のシステムを提供した。マイクロプロジェクションアレーをチタンから構成し、約300個のマイクロプロジェクション/cm2のマイクロプロジェクション密度を有した。各マイクロプロジェクションは200ミクロンの長さを有した。
【0142】
システムは5mgのトリチウム化デスモプレッシンを含有する2cm2の固体のフィルムを含んだ。薄いフィルムは10重量%のHPMC 2910USP及び20重量%のグリセロールからなる水溶液を20mil(0.508mm)の厚さに注入することにより調製した。フィルムを乾燥し、2cm2のディスクにパンチした。各ディスクを20重量%の3Hデスモプレッシン溶液で膨潤させ、次に乾燥した。次に固体のフィルムをマイクロプロジェクション部材の上面層の近位に配置した。ゲルパック又はゲルレザボアは水中2%HEC(NATROSOL(R)250HHX)0.120mLを含有した。
【0143】
HGPにおけるマイクロプロジェクションの固体のフィルムのシステムの適用後、図12に示すようにゲルパックをマイクロプロジェクション部材の上面層に配置した。適用1時間及び24時間後にHGPの各群から3システムを取り出し、残留薬剤を皮膚から洗い落とした。これらの期間中に浸透した薬剤量をトリチウムの尿中排泄を測定することにより決定した(先行研究が、HGPにおいて、静脈注射された3Hデスモプレッシンの71%が尿中に排泄されることを示している)。結果は皮膚をとおるデスモプレッシンの時間依存的流量を示した(図20を参照)。
【0144】
以上の説明から、当業者は、本発明がなかでも、患者に対する生物学的活性物質の経皮的に送達を持続させるための有効な、効率的な手段を提供することを容易に確認することができる。
【0145】
当業者により認められるように、本発明は:
・1回の適用で生物学的活性物質を1日に50mgまでの経皮的送達、
・生物学的活性物質の持続性送達プロファイル、
のような多数の利点を提供する。
【0146】
当業者は本発明の精神及び範囲から逸脱せずに種々の用途及び状態にそれを適応させるために本発明に種々の変更及び修正を実施することができる。従ってこれらの変更及び修正は適切にそして公平に、以下の請求の範囲の同等物の完然な範囲内に入ることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】本発明に従う薬剤送達システムの1つの態様の分解透視図である。
【図2】本発明に従うマイクロプロジェクション部材の1つの態様の分解透視図である。
【図3】本発明に従うマイクロプロジェクション部材とともに組み立てたゲルパックの1つの態様の分解透視図である。
【図4】本発明に従う組み立て薬剤送達システムの1つの態様の透視図である。
【図5】本発明に従うマイクロプロジェクションアレーの1つの態様の部分透視図である。
【図6】本発明に従う図1〜4に示した薬剤送達システムの態様の分解略図である。
【図7−9】本発明に従う透析膜と活性物質のフィルムの取り込み及び交換を表わすマイクロプロジェクション部材の種々の態様の略図である。
【図10】本発明に従う、その中にマイクロプロジェクション部材を配置された固定リングの部分的側面図である。
【図11】図10に示した固定リングの透視図である。
【図12】本発明に従う適用されたマイクロプロジェクション部材上のゲルパックの配置を示す、図1〜4に示した薬剤送達システムの更なる略図である。
【図13】本発明に従う種々の調製物と接触後のマイクロプロジェクションアレーにより形成された通路の全体的な染色を示す棒グラフである。
【図14】本発明に従う種々の調製物と接触後の増加する染色評価を表わす、マイクロプロジェクションアレーにより形成された通路の百分率を示す棒グラフである。
【図15】本発明に従う種々の調製物との接触後の増加する染色評価を表わす、マイクロプロジェクションアレーにより形成された通路の百分率を示す棒グラフである。
【図16】種々の調製物の接触角を示すグラフである。
【図17】異なるずり速度における種々の調製物の粘度を示すグラフである。
【図18】本発明の薬剤送達システムの1つの態様を使用する生存無毛モルモットの皮膚中のオリゴヌクレオチドの時間依存性流量を示すグラフである。
【図19】生存無毛モルモットの皮膚中のオリゴヌクレオチドの濃度依存性流量を示すグラフである。
【図20】生存無毛モルモットの皮膚中のデスモプレッシンの時間依存性流量を示す棒グラフである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒドロゲル調製物を含有するゲルパック;並びに
上面層及び底面層を有するマイクロプロジェクション部材であって、該マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部及び該マイクロプロジェクション部材の該底面層から突き出る複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有し、かつ、該ゲルパックを受けるのに適しており、それにより該ヒドロゲル調製物が該マイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっているマイクロプロジェクション部材:
を含んでなる生物学的活性物質の経皮送達用装置。
【請求項2】
ヒドロゲル調製物が水主体のヒドロゲルを含んでなる請求項1の装置。
【請求項3】
ヒドロゲル調製物がポリマー物質を含んでなる請求項2の装置。
【請求項4】
ポリマー物質がセルロース誘導体を含んでなる請求項3の装置。
【請求項5】
ポリマー物質がEHEC、CMC、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項3の装置。
【請求項6】
ヒドロゲル調製物が少なくとも1種の生物学的活性物質を含む請求項1の装置。
【請求項7】
生物学的活性物質が黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)を包含するACTH類似体、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド、リプレシン(liprecin)、HGH、HMG及びデスモプレッシンアセテートを包含する下垂体ホルモン、卵胞ルテオイド、aANF、成長因子放出因子(GFRF)を包含する成長因子、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、ブレオマイシンサルフェート、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、コルチコトロピン(ACTH)、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)グルカゴン、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デスモプレッシン、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ並びにそれらの混合物からなる群から選択される請求項6の装置。
【請求項8】
ヒドロゲル調製物が少なくとも1種の経路開放(pathway patency)モジュレーターを含む請求項1の装置。
【請求項9】
ヒドロゲル調製物が25℃で測定されると約2〜10ポアズの範囲内の粘度を有する請求項1の装置。
【請求項10】
マイクロプロジェクション部材が該マイクロプロジェクション部材の該上面層の近位に配置された透析膜を包含する請求項1の装置。
【請求項11】
送達システムがパッチ適用装置と共働するようになっている固定リングを包含する請求項1の装置。
【請求項12】
固定装置がマイクロプロジェクション部材を受けるようになっているマイクロプロジェクション部材のシートを包含する請求項11の装置。
【請求項13】
マイクロプロジェクション部材の裏打ち膜がリングを含んでなる請求項12の装置。
【請求項14】
裏打ち膜のリングが該マイクロプロジェクションのパッチシートに付着するようになっている接着性タブを包含する請求項13の装置。
【請求項15】
マイクロプロジェクション部材の皮膚への適用後、裏打ち膜のリングがゲルパックのその後の適用のためのテンプレートとして使用される請求項13の装置。
【請求項16】
ヒドロゲル調製物を含有するゲルパック;
上面層及び底面層を有するマイクロプロジェクション部材であって、該マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部及び該マイクロプロジェクション部材の該底面層から突き出る複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有し、かつ、該ゲルパックを受けるのに適し、それにより該ヒドロゲル調製物が該マイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっているマイクロプロジェクション部材;並びに
生物学的活性物質を包含する、該マイクロプロジェクション部材上に配置された被膜:を含んでなる生物学的活性物質の経皮送達用装置。
【請求項17】
ヒドロゲル調製物がポリマー物質を含んでなる請求項16の装置。
【請求項18】
ポリマー物質がセルロース誘導体を含んでなる請求項17の装置。
【請求項19】
ポリマー物質がEHEC、CMC、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項17の装置。
【請求項20】
生物学的活性物質が常用のワクチン、組み換えタンパク質ワクチン、DNAワクチン及び治療用ガンワクチンからなる群から選択されるワクチンを含んでなる請求項16の装置。
【請求項21】
生物学的活性物質が黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)を包含するACTH類似体、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド、リプレシン、HGH、HMG及びデスモプレッシンアセテートを包含する下垂体ホルモン、卵胞ルテオイド、aANF、成長因子放出因子(GFRF)を包含する成長因子、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、ブレオマイシンサルフェート、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、コルチコトロピン(ACTH)、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デスモプレッシン、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチド抑制剤、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ並びにそれらの混合物からなる群から選択される請求項16の装置。
【請求項22】
被膜が血管収縮剤を含む請求項16の装置。
【請求項23】
血管収縮剤がアミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリンプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項22の装置。
【請求項24】
血管収縮剤が該被膜の0.1〜10.0重量%の範囲内を含んでなる請求項23の装置。
【請求項25】
被膜が、乾燥の前に水溶液を含んでなる乾燥被膜を含んでなる請求項16の装置。
【請求項26】
被膜の厚さが10ミクロン未満である請求項16の装置。
【請求項27】
複数の各角質層貫通マイクロプロトルージョンが約1000ミクロン未満の長さを有する請求項16の装置。
【請求項28】
複数の各角質層貫通マイクロプロトルージョンが約500ミクロン未満の長さを有する請求項27の装置。
【請求項29】
複数の各角質層貫通マイクロプロトルージョンが約5〜50ミクロンの範囲内の厚さを有する請求項27の装置。
【請求項30】
被膜が50ミクロン未満の厚さを有する請求項16の装置。
【請求項31】
被膜の厚さが10ミクロン未満である請求項30の装置。
【請求項32】
複数の各角質層貫通マイクロプロトルージョンが1ミクログラム〜1ミリグラムの範囲内の該生物学的活性物質を含む請求項16の装置。
【請求項33】
ヒドロゲル調製物が少なくとも1種の経路開放モジュレーターを含む請求項16の装置。
【請求項34】
マイクロプロジェクション部材がマイクロプロジェクション部材の該上面層の近位に配置された透析膜を含む請求項16の装置。
【請求項35】
ヒドロゲル調製物を含有するゲルパック;並びに
上面層及び底面層を有するマイクロプロジェクション部材であって、該マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部及び該マイクロプロジェクション部材の該底面層から突き出る複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有し、かつ、生物学的活性物質を有する乾燥フィルムを包含する、マイクロプロジェクション:
を含んでなる生物学的活性物質の経皮送達用装置。
【請求項36】
乾燥フィルムがマイクロプロジェクション部材の該上面層の近位に配置されている請求項35の装置。
【請求項37】
乾燥フィルムが該マイクロプロジェクション部材の該底面層の近位に配置されている請求項35の装置。
【請求項38】
ヒドロゲル調製物がポリマー物質を含んでなる請求項35の装置。
【請求項39】
ポリマー物質がセルロース誘導体を含んでなる請求項38の装置。
【請求項40】
ポリマー物質がEHEC、CMC、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項38の装置。
【請求項41】
生物学的活性物質が常用のワクチン、組み換えタンパク質ワクチン、DNAワクチン及び治療的ガンワクチンからなる群から選択されるワクチンを含んでなる請求項35の装置。
【請求項42】
生物学的活性物質が黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)を包含するACTH類似体、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド、リプレシン、HGH、HMG及びデスモプレッシンアセテートを包含する下垂体ホルモン、卵胞ルテオイド、aANF、成長因子放出因子(GFRF)を含む成長因子、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、ブレオマイシンサルフェート、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、コルチコトロピン(ACTH)、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デスモプレッシン、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ並びにそれらの混合物からなる群から選択される請求項35の装置。
【請求項43】
乾燥フィルムが血管収縮剤を含む請求項35の装置。
【請求項44】
血管収縮剤がアミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリンプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項43の装置。
【請求項45】
ゲルパック及びマイクロプロジェクション部材を有する薬剤送達装置を提供する工程であって、ここで該ゲルパックがヒドロゲル調製物を含有し、該マイクロプロジェクション部材が上面層及び底面層、該マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部並びに該マイクロプロジェクション部材の該底面層から突き出る複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有し、該マイクロプロジェクション部材が該ゲルパックを受けるのに適しており、それにより該ヒドロゲル調製物が該マイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっているものである、工程;
患者の皮膚に該マイクロプロジェクション部材を適用する工程;並びに
患者に対する該マイクロプロジェクション部材の該適用後に該マイクロプロジェクション部材上に該ゲルパックを配置する工程、
を含んでなる、患者に生物学的活性物質を経皮的に送達する方法。
【請求項46】
ヒドロゲル調製物が水主体のヒドロゲルを含んでなる請求項45の方法。
【請求項47】
ヒドロゲル調製物がポリマー物質を含んでなる請求項46の方法。
【請求項48】
ポリマー物質がセルロース誘導体を含んでなる請求項47の方法。
【請求項49】
ポリマー物質がEHEC、CMC、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項47の方法。
【請求項50】
ヒドロゲル調製物が少なくとも1種の生物学的活性物質を包含する請求項47の方法。
【請求項51】
生物学的活性物質が黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体、バソプ
レッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)を包含するACTH類似体、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド、リプレシン、HGH、HMG及びデスモプレッシンアセテートを包含する下垂体ホルモン、卵胞ルテオイド、aANF、成長因子放出因子(GFRF)を包含する成長因子、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、ブレオマイシンサルフェート、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、コルチコトロピン(ACTH)、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デスモプレッシン、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ並びにそれらの混合物からなる群から選択される請求項47の方法。
【請求項52】
ヒドロゲル調製物が少なくとも1種の経路開放モジュレーターを包含する請求項47の方法。
【請求項53】
ヒドロゲル調製物が25℃における約2〜10ポアズの範囲内の粘度を有する請求項47の方法。
【請求項54】
マイクロプロジェクション部材が該マイクロプロジェクション部材の該上面層の近位に配置された透析膜を包含する請求項47の方法。
【請求項55】
ゲルパック及びマイクロプロジェクション部材(ここで該ゲルパックがヒドロゲル調製物を含有し、該マイクロプロジェクション部材が上面層及び底面層、該マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部並びに該マイクロプロジェクション部材の該底面層から突き出る複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有し、該マイクロプロジェクション部材が該ゲルパックを受けるのに適しており、それにより該ヒドロゲル調製物が該マイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっている)、並びに生物学的活性物質を含む該マイクロプロジェクション部材上に配置された被膜、を有する薬剤送達装置を提供する工程;
患者の皮膚に該マイクロプロジェクション部材を適用する工程;並びに
患者に対する該マイクロプロジェクション部材の該適用後に、該マイクロプロジェクション部材上に該ゲルパックを配置する工程、
を含んでなる、患者に対して生物学的活性物質を経皮的に送達する方法。
【請求項56】
ヒドロゲル調製物がポリマー物質を含んでなる請求項55の方法。
【請求項57】
ポリマー物質がセルロース誘導体を含んでなる請求項56の方法。
【請求項58】
ポリマー物質がEHEC、CMC、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項56の方法。
【請求項59】
生物学的活性物質が通常のワクチン、組み換えタンパク質ワクチン、DNAワクチン及び治療的ガンワクチンからなる群から選択されるワクチンを含んでなる請求項55の方法。
【請求項60】
生物学的活性物質が黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)を包含するACTH類似体、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド、リプレシン、HGH、HMG及びデスモプレッシンアセテートを包含する下垂体ホルモン、卵胞ルテオイド、aANF、成長因子放出因子(GFRF)を包含する成長因子、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、ブレオマイシンサルフェート、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、コルチコトロピン(ACTH)、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デスモプレッシン、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ並びにそれらの混合物からなる群から選択される請求項55の方法。
【請求項61】
被膜がアミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリンプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びそれらの混合物からなる群から選択される血管収縮剤を包含する請求項55の方法。
【請求項62】
ヒドロゲル調製物が少なくとも1種の経路開放モジュレーターを包含する請求項55の方法。
【請求項63】
マイクロプロジェクション部材がマイクロプロジェクション部材の該上面層の近位に配置された透析膜を包含する請求項55の方法。
【請求項1】
ヒドロゲル調製物を含有するゲルパック;並びに
上面層及び底面層を有するマイクロプロジェクション部材であって、該マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部及び該マイクロプロジェクション部材の該底面層から突き出る複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有し、かつ、該ゲルパックを受けるのに適しており、それにより該ヒドロゲル調製物が該マイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっているマイクロプロジェクション部材:
を含んでなる生物学的活性物質の経皮送達用装置。
【請求項2】
ヒドロゲル調製物が水主体のヒドロゲルを含んでなる請求項1の装置。
【請求項3】
ヒドロゲル調製物がポリマー物質を含んでなる請求項2の装置。
【請求項4】
ポリマー物質がセルロース誘導体を含んでなる請求項3の装置。
【請求項5】
ポリマー物質がEHEC、CMC、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項3の装置。
【請求項6】
ヒドロゲル調製物が少なくとも1種の生物学的活性物質を含む請求項1の装置。
【請求項7】
生物学的活性物質が黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)を包含するACTH類似体、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド、リプレシン(liprecin)、HGH、HMG及びデスモプレッシンアセテートを包含する下垂体ホルモン、卵胞ルテオイド、aANF、成長因子放出因子(GFRF)を包含する成長因子、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、ブレオマイシンサルフェート、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、コルチコトロピン(ACTH)、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)グルカゴン、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デスモプレッシン、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ並びにそれらの混合物からなる群から選択される請求項6の装置。
【請求項8】
ヒドロゲル調製物が少なくとも1種の経路開放(pathway patency)モジュレーターを含む請求項1の装置。
【請求項9】
ヒドロゲル調製物が25℃で測定されると約2〜10ポアズの範囲内の粘度を有する請求項1の装置。
【請求項10】
マイクロプロジェクション部材が該マイクロプロジェクション部材の該上面層の近位に配置された透析膜を包含する請求項1の装置。
【請求項11】
送達システムがパッチ適用装置と共働するようになっている固定リングを包含する請求項1の装置。
【請求項12】
固定装置がマイクロプロジェクション部材を受けるようになっているマイクロプロジェクション部材のシートを包含する請求項11の装置。
【請求項13】
マイクロプロジェクション部材の裏打ち膜がリングを含んでなる請求項12の装置。
【請求項14】
裏打ち膜のリングが該マイクロプロジェクションのパッチシートに付着するようになっている接着性タブを包含する請求項13の装置。
【請求項15】
マイクロプロジェクション部材の皮膚への適用後、裏打ち膜のリングがゲルパックのその後の適用のためのテンプレートとして使用される請求項13の装置。
【請求項16】
ヒドロゲル調製物を含有するゲルパック;
上面層及び底面層を有するマイクロプロジェクション部材であって、該マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部及び該マイクロプロジェクション部材の該底面層から突き出る複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有し、かつ、該ゲルパックを受けるのに適し、それにより該ヒドロゲル調製物が該マイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっているマイクロプロジェクション部材;並びに
生物学的活性物質を包含する、該マイクロプロジェクション部材上に配置された被膜:を含んでなる生物学的活性物質の経皮送達用装置。
【請求項17】
ヒドロゲル調製物がポリマー物質を含んでなる請求項16の装置。
【請求項18】
ポリマー物質がセルロース誘導体を含んでなる請求項17の装置。
【請求項19】
ポリマー物質がEHEC、CMC、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項17の装置。
【請求項20】
生物学的活性物質が常用のワクチン、組み換えタンパク質ワクチン、DNAワクチン及び治療用ガンワクチンからなる群から選択されるワクチンを含んでなる請求項16の装置。
【請求項21】
生物学的活性物質が黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)を包含するACTH類似体、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド、リプレシン、HGH、HMG及びデスモプレッシンアセテートを包含する下垂体ホルモン、卵胞ルテオイド、aANF、成長因子放出因子(GFRF)を包含する成長因子、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、ブレオマイシンサルフェート、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、コルチコトロピン(ACTH)、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デスモプレッシン、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチド抑制剤、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ並びにそれらの混合物からなる群から選択される請求項16の装置。
【請求項22】
被膜が血管収縮剤を含む請求項16の装置。
【請求項23】
血管収縮剤がアミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリンプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項22の装置。
【請求項24】
血管収縮剤が該被膜の0.1〜10.0重量%の範囲内を含んでなる請求項23の装置。
【請求項25】
被膜が、乾燥の前に水溶液を含んでなる乾燥被膜を含んでなる請求項16の装置。
【請求項26】
被膜の厚さが10ミクロン未満である請求項16の装置。
【請求項27】
複数の各角質層貫通マイクロプロトルージョンが約1000ミクロン未満の長さを有する請求項16の装置。
【請求項28】
複数の各角質層貫通マイクロプロトルージョンが約500ミクロン未満の長さを有する請求項27の装置。
【請求項29】
複数の各角質層貫通マイクロプロトルージョンが約5〜50ミクロンの範囲内の厚さを有する請求項27の装置。
【請求項30】
被膜が50ミクロン未満の厚さを有する請求項16の装置。
【請求項31】
被膜の厚さが10ミクロン未満である請求項30の装置。
【請求項32】
複数の各角質層貫通マイクロプロトルージョンが1ミクログラム〜1ミリグラムの範囲内の該生物学的活性物質を含む請求項16の装置。
【請求項33】
ヒドロゲル調製物が少なくとも1種の経路開放モジュレーターを含む請求項16の装置。
【請求項34】
マイクロプロジェクション部材がマイクロプロジェクション部材の該上面層の近位に配置された透析膜を含む請求項16の装置。
【請求項35】
ヒドロゲル調製物を含有するゲルパック;並びに
上面層及び底面層を有するマイクロプロジェクション部材であって、該マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部及び該マイクロプロジェクション部材の該底面層から突き出る複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有し、かつ、生物学的活性物質を有する乾燥フィルムを包含する、マイクロプロジェクション:
を含んでなる生物学的活性物質の経皮送達用装置。
【請求項36】
乾燥フィルムがマイクロプロジェクション部材の該上面層の近位に配置されている請求項35の装置。
【請求項37】
乾燥フィルムが該マイクロプロジェクション部材の該底面層の近位に配置されている請求項35の装置。
【請求項38】
ヒドロゲル調製物がポリマー物質を含んでなる請求項35の装置。
【請求項39】
ポリマー物質がセルロース誘導体を含んでなる請求項38の装置。
【請求項40】
ポリマー物質がEHEC、CMC、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項38の装置。
【請求項41】
生物学的活性物質が常用のワクチン、組み換えタンパク質ワクチン、DNAワクチン及び治療的ガンワクチンからなる群から選択されるワクチンを含んでなる請求項35の装置。
【請求項42】
生物学的活性物質が黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)を包含するACTH類似体、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド、リプレシン、HGH、HMG及びデスモプレッシンアセテートを包含する下垂体ホルモン、卵胞ルテオイド、aANF、成長因子放出因子(GFRF)を含む成長因子、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、ブレオマイシンサルフェート、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、コルチコトロピン(ACTH)、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デスモプレッシン、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ並びにそれらの混合物からなる群から選択される請求項35の装置。
【請求項43】
乾燥フィルムが血管収縮剤を含む請求項35の装置。
【請求項44】
血管収縮剤がアミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリンプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項43の装置。
【請求項45】
ゲルパック及びマイクロプロジェクション部材を有する薬剤送達装置を提供する工程であって、ここで該ゲルパックがヒドロゲル調製物を含有し、該マイクロプロジェクション部材が上面層及び底面層、該マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部並びに該マイクロプロジェクション部材の該底面層から突き出る複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有し、該マイクロプロジェクション部材が該ゲルパックを受けるのに適しており、それにより該ヒドロゲル調製物が該マイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっているものである、工程;
患者の皮膚に該マイクロプロジェクション部材を適用する工程;並びに
患者に対する該マイクロプロジェクション部材の該適用後に該マイクロプロジェクション部材上に該ゲルパックを配置する工程、
を含んでなる、患者に生物学的活性物質を経皮的に送達する方法。
【請求項46】
ヒドロゲル調製物が水主体のヒドロゲルを含んでなる請求項45の方法。
【請求項47】
ヒドロゲル調製物がポリマー物質を含んでなる請求項46の方法。
【請求項48】
ポリマー物質がセルロース誘導体を含んでなる請求項47の方法。
【請求項49】
ポリマー物質がEHEC、CMC、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項47の方法。
【請求項50】
ヒドロゲル調製物が少なくとも1種の生物学的活性物質を包含する請求項47の方法。
【請求項51】
生物学的活性物質が黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体、バソプ
レッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)を包含するACTH類似体、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド、リプレシン、HGH、HMG及びデスモプレッシンアセテートを包含する下垂体ホルモン、卵胞ルテオイド、aANF、成長因子放出因子(GFRF)を包含する成長因子、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、ブレオマイシンサルフェート、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、コルチコトロピン(ACTH)、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デスモプレッシン、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ並びにそれらの混合物からなる群から選択される請求項47の方法。
【請求項52】
ヒドロゲル調製物が少なくとも1種の経路開放モジュレーターを包含する請求項47の方法。
【請求項53】
ヒドロゲル調製物が25℃における約2〜10ポアズの範囲内の粘度を有する請求項47の方法。
【請求項54】
マイクロプロジェクション部材が該マイクロプロジェクション部材の該上面層の近位に配置された透析膜を包含する請求項47の方法。
【請求項55】
ゲルパック及びマイクロプロジェクション部材(ここで該ゲルパックがヒドロゲル調製物を含有し、該マイクロプロジェクション部材が上面層及び底面層、該マイクロプロジェクション部材を通して延伸する複数の開口部並びに該マイクロプロジェクション部材の該底面層から突き出る複数の角質層貫通マイクロプロトルージョンを有し、該マイクロプロジェクション部材が該ゲルパックを受けるのに適しており、それにより該ヒドロゲル調製物が該マイクロプロジェクション部材の開口部を貫流するようになっている)、並びに生物学的活性物質を含む該マイクロプロジェクション部材上に配置された被膜、を有する薬剤送達装置を提供する工程;
患者の皮膚に該マイクロプロジェクション部材を適用する工程;並びに
患者に対する該マイクロプロジェクション部材の該適用後に、該マイクロプロジェクション部材上に該ゲルパックを配置する工程、
を含んでなる、患者に対して生物学的活性物質を経皮的に送達する方法。
【請求項56】
ヒドロゲル調製物がポリマー物質を含んでなる請求項55の方法。
【請求項57】
ポリマー物質がセルロース誘導体を含んでなる請求項56の方法。
【請求項58】
ポリマー物質がEHEC、CMC、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(n−ビニルピロリドン)及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項56の方法。
【請求項59】
生物学的活性物質が通常のワクチン、組み換えタンパク質ワクチン、DNAワクチン及び治療的ガンワクチンからなる群から選択されるワクチンを含んでなる請求項55の方法。
【請求項60】
生物学的活性物質が黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体、バソプレッシン、デスモプレッシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1〜24)を包含するACTH類似体、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、バソプレッシン、デアミノ[Val4,D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−10(IL−10)、グルカゴン、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド、リプレシン、HGH、HMG及びデスモプレッシンアセテートを包含する下垂体ホルモン、卵胞ルテオイド、aANF、成長因子放出因子(GFRF)を包含する成長因子、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板誘導成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、ブレオマイシンサルフェート、キモパパイン、コレシストキニン、繊毛性コナドトロピン、コルチコトロピン(ACTH)、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝血阻害剤)、グルカゴン、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロン、インターロイキン、メノトロピン(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デスモプレッシン、ANP、ANPクリアランスインヒビター、BNP、VEGF、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、抗利尿ホルモンアゴニスト、ブラディキニンアンタゴニスト、セレダーゼ、CSI、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン、FABフラグメント、IgEペプチドサプレッサー、IGF−1、神経栄養因子、コロニー刺激因子、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、プロスタグランジンアンタゴニスト、ペンチゲチド、タンパク質C、タンパク質S、レニン阻害剤、チモシンアルファ−1、血栓溶解剤、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体、アルファ−1アンチトリプシン(組み換え体)、TGF−ベータ並びにそれらの混合物からなる群から選択される請求項55の方法。
【請求項61】
被膜がアミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリンプレッシン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びそれらの混合物からなる群から選択される血管収縮剤を包含する請求項55の方法。
【請求項62】
ヒドロゲル調製物が少なくとも1種の経路開放モジュレーターを包含する請求項55の方法。
【請求項63】
マイクロプロジェクション部材がマイクロプロジェクション部材の該上面層の近位に配置された透析膜を包含する請求項55の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公表番号】特表2007−508914(P2007−508914A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536830(P2006−536830)
【出願日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/035051
【国際公開番号】WO2005/041871
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(503073787)アルザ・コーポレーシヨン (113)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/035051
【国際公開番号】WO2005/041871
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(503073787)アルザ・コーポレーシヨン (113)
【Fターム(参考)】
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