経路探索装置、経路探索システム、経路探索方法および経路探索プログラム

【課題】詳細な目的地を設定しなくても適切に観光地への経路を探索可能な経路探索装置、経路探索システム、経路探索方法および経路探索プログラムを提供する。
【解決手段】経路探索装置の記憶部22は、地図情報を含む地図データベース221と、経路ネットワーク情報を含む経路ネットワークデータベース222と、エリア情報を含むエリアデータベース223とを記憶する。サーバ2からエリア情報をユーザに提示し、ユーザは提示されたエリア情報の中から所望のエリアを選択する。そして、出発地から選択されたエリアの基準地点を目的地とする経路が探索される。そのため、ユーザが目的地を明確に決めておらず、行政区分とは異なる観光エリアのみを決めている場合であっても、ユーザに対してその観光エリアまでの経路情報を提示できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の出発地からの経路を探索する経路探索装置、経路探索システム、経路探索方法および経路探索プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カーナビゲーション装置等、種々の経路探索装置が提案されている。例えば、観光案内等のガイドブックを内蔵したナビゲーション端末装置が市販されている(非特許文献1)。この端末装置を用いると、内蔵された観光案内情報を確認できるとともに、気になる観光スポットの中から最大5地点を選択して、これらを経由地あるいは目的地として経路探索を行うことができる。
【0003】
また、特許文献1には、ユーザが入力した目的地が、住所の一部であって下層番地が省略されたときや、電話番号の一部であって市内局番しか入力されないときは、領域内の代表地点を目的地に設定して経路探索を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】http://panasonic.jp/car/tabinavi/products/SG500/index.html
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−40795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ユーザは、必ずしも目的地を決定してから経路探索を行うとは限らない。例えば、旅行の際、行き先の地域を先に決め、詳細な観光スポットについては移動中に検討したり、現地で時間や天候などを考慮して決めたりすることも多い。この場合、目的地として予め観光スポットを選択する必要がある非特許文献1の端末装置や、出発地および目的地を設定して経路探索を行う一般的な経路探索装置では、経路探索を行うことが困難であるという問題がある。
【0007】
また、特許文献1において、ガイドブックに紹介されるエリアのように行政区域と異なるエリアを目的地に設定する場合には、住所や電話番号による目的地の設定ができないため、経路案内を受けることができないという問題がある。
【0008】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、詳細な目的地を設定しなくても適切に観光地への経路を探索可能な経路探索装置、経路探索システム、経路探索方法および経路探索プログラムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様によれば、経路探索システムは、情報取得手段と、探索条件設定手段と、基準地点取得手段と、経路探索手段と、を備える。前記情報取得手段は、複数のスポットの位置情報に基づいて領域が設定されたエリアを示す、エリア情報を取得する。前記探索条件設定手段は、ユーザによる出発地および前記エリア情報を含む探索条件の設定を受け付ける。前記基準地点取得手段は、前記ユーザにより設定されたエリア情報に対応する前記エリア内に含まれる基準地点を示す基準地点情報を取得する。前記経路探索手段は、経路ネットワーク情報を用いて、前記出発地から前記取得された基準地点情報が示す基準地点を経由地または目的地とする経路探索を行って経路情報を生成する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザは予め定められた観光エリアのいずれかを選択し、その観光エリア内の基準地点への経路が探索されるため、具体的な目的地を設定しなくても適切に観光地への経路を探索できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る経路探索システムの概略ブロック図。
【図2】エリアデータベース223の構成の一例を示す図。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る経路探索システムの処理動作の一例を示すシーケンス図。
【図4】表示部122に表示される地図情報およびエリア選択ボタンを含む画面の一例を示す図。
【図5】表示部122に表示される地図情報およびエリア情報を含む画面の一例を示す図。
【図6】エリアデータベース223の構成の別の例を示す図。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る経路探索システムの処理動作の一例を示すシーケンス図。
【図8】表示部122に表示される地図情報、経路情報およびエリア情報を含む画面の一例を示す図。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る経路探索システムの概略ブロック図。
【図10】エリアデータベース223の構成のまた別の例を示す図。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る経路探索システムの処理動作の一例を示すシーケンス図。
【図12】表示部122に表示される経路情報およびスポット選択要求ボタンを含む画面の一例を示す図。
【図13】表示部122に表示される経路情報およびスポット情報を含む画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0013】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る経路探索システムの概略ブロック図である。経路探索システムは、端末装置1と、サーバ(経路探索装置)2とを備えている。図示のように、端末装置1はネットワーク3を介してサーバ2と通信を行う。
【0014】
端末装置1はユーザが使用するものであり、例えば携帯電話、スマートフォンもしくはタブレット端末等のモバイル電子機器、または、カーナビゲーション装置等の据え置き型の電子機器である。また、ネットワーク3は有線回線と無線回線のいずれでもよく、回線の種類や形態は問わない。
【0015】
端末装置1は、通信部11と、制御部12とを有する。
【0016】
通信部11はネットワーク3を介して制御部12とサーバ2との間で情報を送受信するインターフェースである。
【0017】
制御部12は、操作入力部121と、表示部122と、探索条件設定部123と、探索要求送信部124と、情報受信部125とを有する。
【0018】
操作入力部121はユーザが端末装置1に操作を入力するためのインターフェースであり、例えばモバイル電子機器におけるキーボード、タッチパッドもしくはダイヤルボタン等や、据え置き型の電子機器におけるタッチパネルやマイク等である。
【0019】
表示部122は探索条件を設定するための画面や探索結果等を表示するものであり、例えば液晶ディスプレイである。表示部122に加え、経路案内を行う音声を出力する音声出力部を備えていてもよい。
【0020】
探索条件設定部123は、ユーザから操作入力部121を介して出発地、目的地、時刻に関する情報等の条件を受け付けることにより、探索条件を設定する。本実施形態では、探索条件として、後述するエリア情報も選択できる。
【0021】
探索要求送信部124は探索条件を含む探索要求をサーバ2に送信し、探索条件に基づいて経路探索を行うようサーバ2に要求する。
【0022】
情報受信部125は、経路情報や地図情報等サーバから送られる情報を、ネットワーク3を介して通信部11から受信し、これを表示部122に表示する。
【0023】
一方、サーバ2は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。
【0024】
通信部21は、ネットワーク3を介して、端末装置1との間で情報を送受信するインターフェースである。
【0025】
記憶部22は、地図情報を含む地図データベース221と、経路ネットワーク情報を含む経路ネットワークデータベース222と、エリア情報を含むエリアデータベース223とを記憶する。
【0026】
地図情報は、地図データと、地図データに対応付けられた施設に関する施設情報とを含む。地図データは、一般道路、有料道路、及び高速道路等の車両用道路の地図を示す。経路ネットワーク情報は、鉄道やバス等の交通網や道路網を規定する情報である。交通網の情報としては、交通機関の路線情報、時刻表情報、料金情報等を含む。道路網の情報は、例えば交差点等の道路網表現上の結節点であるノードのデータと、ノード間の道路区間であるリンクのデータとの組み合わせによって表現される。
【0027】
図2は、本実施形態の特徴の1つであるエリアデータベース223の構造の一例を示す図である。エリアデータベース223は、エリア情報と基準地点とを含む。
【0028】
エリア情報は、行政区域ではなく、複数のスポットの位置情報に基づいて設定されたエリアを示す名称であり、その位置は地図情報と関連付けられている。以下では、複数の観光地を含む観光エリアを例に取って説明する。観光エリアは、例えば、観光客の利便性を考慮して複数の地域をまとめた観光エリア(「上野・浅草エリア」など)、複数の市町村を含む広域な観光エリア(神奈川県南部の「湘南エリア」、香川県東部の「東讃エリア」など)、特定の地域を表す観光エリア(大阪難波駅周辺を示す「ミナミエリア」など)である。エリア情報は、古くから慣用されている地域名であってもよいし、観光用ガイドブック等に基づいて作成してもよい。
【0029】
基準地点は、エリアに含まれるスポットの関係、特に位置関係に基づいて定められた地点であり、例えばエリア情報により示される観光エリア内に含まれる任意の地点である。エリア情報1つにつき1つあるいは複数の基準地点が定められる。基準地点は、例えばそのエリアの代表的な施設や観光地がある地点、あるいは、飲食店および宿泊施設などが密集している地点、地理的な中心地点、主な駅がある地点等である。
【0030】
基準地点は、道路状況や交通手段を考慮して、他のスポットへ移動しやすい地点であるのが望ましい。これにより、後述するように、まずエリアを目的地あるいは経由地として設定してエリア内の基準地点まで移動し、その後、訪問先として指定されたスポットへ効率よく移動できる。
【0031】
また、図1の制御部23は、情報取得部231と、探索要求受信部232と、基準地点取得部233と、経路探索部234と、情報送信部235とを有する。
【0032】
情報取得部231は記憶部22にアクセスして各種データベースから情報を取得する、記憶部22とのインターフェースである。
【0033】
探索要求受信部232は端末装置1から探索条件を含む探索要求を受信する。
【0034】
基準地点取得部233は、探索条件にエリア情報が含まれる場合に、選択されたエリア情報に対応する基準地点を、情報取得部231を介してエリアデータベース223から取得する。
【0035】
経路探索部234は、探索要求に応じ、記憶部22に記憶された経路ネットワーク情報と探索条件とに基づいて経路探索を行い、その経路を示す経路情報を生成する。
【0036】
情報送信部235は、地図情報やエリア情報、経路情報等の情報を、通信部21からネットワーク3を介して端末装置1の情報受信部125へ送信する。
【0037】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る経路探索システムの処理動作の一例を示すシーケンス図である。同図は、ユーザが明確な目的地を定めておらず、サーバ2から提示されるエリア情報から目的地を選択することを念頭に置いている。
【0038】
まず、サーバ2の情報取得部231が、所定範囲内の地図情報と、その範囲に含まれるエリア情報とを記憶部22の地図データベース221およびエリアデータベース223からそれぞれ取得する。そして、これらを情報送信部235が通信部21からネットワーク3を介して端末装置1に送信する(ステップS31)。所定範囲とは、例えば、端末装置1の現在位置あるいはユーザが設定する任意の位置を中心とする矩形の範囲である。ユーザは地図情報の縮尺を予め設定し、表示される地図情報の範囲を調整してもよい。縮尺は、例えば予め定めた複数通りの縮尺のうちの1つが、ユーザにより選択される。
【0039】
端末装置1の情報受信部125がネットワーク3を介して通信部11から地図情報およびエリア情報を受信する(ステップS11)と、表示部122は地図情報およびエリア選択ボタンを表示する(ステップS12)。
【0040】
図4は、表示部122に表示される地図情報およびエリア選択ボタンを含む画面の一例を示す図である。同図の表示部122は、埼玉県を中心とし、縮尺を比較的小さく設定して広域の地図情報を表示している。地図情報に加え、表示部122の端にはエリア選択ボタンが表示される。
【0041】
ユーザが操作入力部121を介してエリア選択ボタンを選択すると、表示部122には、地図情報にエリア情報が重畳して表示される(ステップS13)。
【0042】
図5は、表示部122に表示される地図情報およびエリア情報を含む画面の一例を示す図である。同図は、エリア情報として「水上・奥利根・猿ヶ原エリア」、「前橋・高崎エリア」、「東松山・森林公園エリア」および「さいたま市・川口・戸田エリア」が表示されている。また、エリア情報をさらに絞り込んで、任意の県にあるエリア情報のみを表示するようにしてもよい。
【0043】
ユーザが操作入力部121を介して表示されたエリア情報を選択すると、選択されたエリア情報が探索条件として探索条件設定部123に設定される(ステップS14)。さらに、ユーザは操作入力部121を介して探索条件設定部123に出発地を設定する(ステップS15)。なお、端末装置1の現在位置を自動的に取得して出発地としてもよいし、エリア情報の選択に先立って出発地を設定しておいてもよい。また、出発または到着時刻や経由地等の条件をさらに設定してもよい。
【0044】
続いて、探索要求送信部124は、選択されたエリア情報および設定された出発地を含む探索条件を含む探索要求を、通信部11からネットワーク3を介してサーバ2に送信する(ステップS16)。
【0045】
サーバ2の探索要求受信部232がネットワーク3を介して通信部21から探索要求を受信すると(ステップS32)、基準地点取得部233は情報取得部231を介して図2のエリアデータベース223を参照し、探索要求に含まれるエリア情報に対応する基準地点を取得する(ステップS33)。エリア情報に対応する基準地点が複数定められている場合、基準地点取得部233はその中の1つを取得する。このとき、出発時の季節や時刻等の時間情報や、サーバ2に予め登録されたユーザの年齢や性別等の属性情報を考慮してもよい。例えば、秋であれば紅葉スポットを基準地点としたり、若いユーザにはビーチを基準地点とする一方で年配のユーザには温泉を基準地点にしたりする。
【0046】
次に、経路探索部234は情報取得部231を介して記憶部22から経路ネットワーク情報を取得し、これを用いて、ユーザにより設定された出発地から、基準地点取得部233により取得された基準地点を目的地とする経路探索を行って、経路情報を生成する(ステップS34)。そして、情報送信部235は、通信部21からネットワーク3を介して、端末装置1に経路情報を送信する(ステップS35)。
【0047】
端末装置1の情報受信部125がネットワーク3を介して通信部11から経路情報を受信すると(ステップS17)、表示部122は出発地から上述の基準地点までの経路を示す経路情報を表示する(ステップS18)。
【0048】
このように、第1の実施形態では、サーバ2からエリア情報をユーザに提示し、ユーザは提示されたエリア情報の中から所望のエリアを選択する。そして、出発地から選択されたエリアの基準地点を目的地とする経路が探索される。そのため、ユーザが目的地を明確に決めておらず、行政区分とは異なる観光エリアのみを決めている場合であっても、ユーザに対してその観光エリアまでの経路情報を提示できる。
【0049】
なお、図6に示すように、エリア情報を階層的に定め、表示部122に表示される地図情報の縮尺に応じてエリア情報を選択できるようにしてもよい。例えば、エリア情報をエリアの広さに応じた階層構造としたり、スポットの数に応じた階層構造としたりすることができる。観光エリアの広さに応じた階層構造を有する場合、例えば、広い観光エリアを示す上位のエリア情報として「原宿エリア」、このエリア内にある狭い観光エリアを示す下位のエリア情報として「竹下通りエリア」「裏原宿エリア」のように定めておく。そして、地図情報の縮尺を小さくして広域地図を表示する場合は「原宿エリア」を、縮尺を大きくして詳細地図を表示する場合は、表示される地図情報の位置に応じて「竹下通りエリア」あるいは「裏原宿エリア」を選択できるようにする。このように、縮尺とエリア情報の広さとを連動させることにより、ユーザの利便性が向上する。
【0050】
また、本実施形態のステップS33では、基準地点が予めエリアデータベース223に含まれる例を示したが、必ずしもエリアデータベース223に含まれていなくてもよい。例えば、基準地点取得部233は、エリアが選択される都度、ユーザの属性や季節などを考慮して、エリアに対応する基準地点を算出して取得してもよい。あるいは、基準地点取得部233は外部の情報配信サーバから基準地点を取得してもよい。
【0051】
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態は選択したエリアを目的地として経路探索を行うものであった。これに対し、以下に説明する第2の実施形態は、選択したエリアを経由地として経路探索を行うものである。
【0052】
経路探索システムの概略構成は図1と同様なので、説明を省略する。
【0053】
図7は、本発明の第2の実施形態に係る経路探索システムの処理動作の一例を示すシーケンス図である。本実施形態では、ユーザがすでに出発地および目的地を定めており、その経由地として観光エリアを選択することを念頭に置いている。以下の説明では、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0054】
まず、ユーザは操作入力部121を介して探索条件設定部123に出発地および目的地を設定する(ステップS51)。続いて、探索要求送信部124は、出発地および目的地を含む探索条件を含む探索要求を、通信部11からネットワーク3を介してサーバ2に送信する(ステップS52)。
【0055】
サーバ2の探索要求受信部232がネットワーク3を介して通信部21から探索要求を受信すると(ステップS71)、経路探索部234は出発地から目的地までの経路探索を行って、経路情報を生成する(ステップS72)。そして、情報送信部235は、経路情報および経路周辺の地図情報に加え、エリア情報を通信部21からネットワーク3を介して、端末装置1に送信する(ステップS73)。ここで、情報送信部235は、出発地から目的地まで行くついでに立ち寄れそうなエリアや目的地周辺のエリアを示すエリア情報、より具体的には、例えば出発地から目的地までの経路から所定範囲内のエリア情報を送信するのが望ましい。
【0056】
端末装置1の情報受信部125がネットワーク3を介して通信部11から経路情報等を受信すると、(ステップS53)、表示部122は、地図情報と、経路情報と、エリア選択ボタンとを表示する(ステップS54)。ユーザが操作入力部121を介してエリア選択ボタンを選択すると、表示部122には、地図情報にエリア情報が重畳して表示される(ステップS55)。
【0057】
図8は、表示部122に表示される地図情報、経路情報およびエリア情報を含む画面の一例を示す図である。探索された経路情報も表示される点が図5とは異なっており、各エリアが経路からどの程度離れているのかを、この画面から知ることができる。
【0058】
ユーザが操作入力部121を介して表示されたエリア情報を選択すると、選択されたエリア情報が探索条件として探索条件設定部123に設定される(ステップS56)。続いて、探索要求送信部124は、既にステップS51で設定された出発地および目的地に加え、選択されたエリア情報を経由地として含む探索条件を含む探索要求を、通信部11からネットワーク3を介してサーバ2に送信する(ステップS57)。
【0059】
サーバ2の探索要求受信部232がネットワーク3を介して通信部21から探索要求を受信すると(ステップS74)、基準地点取得部233は、第1の実施形態と同様に、情報取得部231を介してエリアデータベース223を参照し、探索要求に含まれるエリア情報に対応する基準地点を取得する(ステップS75)。次に、経路探索部234は、取得された基準地点を経由地とする、設定された出発地から目的地までの経路探索を再度行って、経路情報を生成する(ステップS76)。そして、情報送信部235は、通信部21からネットワーク3を介して、端末装置1に経路情報を送信する(ステップS77)。
【0060】
端末装置1の情報受信部125がネットワーク3を介して通信部11から経路情報を受信すると(ステップS58)、表示部122は、ステップS56で選択された観光エリアの基準地点を経由地とする、目的地から出発地までの経路情報を表示する(ステップS59)。
【0061】
このように、第2の実施形態では、予め設定された出発地から目的地までの経路の経由地をサーバ2から提示されるエリア情報から選択する。そのため、ユーザは経路の途中で立ち寄る観光エリアを簡易に選択できる。
【0062】
(第3の実施形態)
上述した第1および第2の実施形態は、ユーザが選択したエリア内の基準地点への経路を探索するものであった。これに対し、以下に説明する第3の実施形態は、基準地点への経路を探索した後に、さらに観光エリア内のスポットをユーザに提示し、スポットまでの経路を再度探索するものである。
【0063】
図9は、本発明の第3の実施形態に係る経路探索システムの概略ブロック図である。図9では、図1と共通する構成部分には同一の符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
【0064】
図10は、図9のサーバ2aの記憶部22aが記憶するエリアデータベース223aの構成の一例を示す図である。同図に示すように、エリアデータベース223aは、エリア情報により示される観光エリア内に含まれ、訪問対象となるスポットを示すスポット情報と、その選択回数とをさらに含む。スポットは、例えば観光地、テーマパーク、飲食店、宿泊施設などであり、その位置は地図情報と関連付けられている。選択回数はユーザによって当該スポット情報がこれまでに選択された回数であり、選択される度にインクリメントされる。選択回数は、特定のユーザに限られず、本経路探索システムを使用する複数のユーザによる選択回数でもよい。
【0065】
なお、スポットの中で代表的なスポットの地点や、スポットが密集している地点を基準地点としてもよい。
【0066】
図10は、エリア情報により示される観光エリアを基準とし、観光エリアに含まれる1または複数のスポット情報がエリアデータベース223aに含まれる例を示している。しかしながら、各スポット情報の属性として、当該スポットが含まれる観光エリアを示すエリア情報を含んでいてもよい。
【0067】
また、図9のサーバ2aの制御部23aは、スポット抽出部236をさらに有する。スポット抽出部236は、端末装置1からスポット選択要求を受信すると、情報取得部231を介してエリアデータベース223aを参照し、エリア情報と対応するスポット情報を抽出する。
【0068】
図11は、第3の実施形態に係る経路探索システムの処理動作の一例を示すシーケンス図である。ステップS11〜S17,S31〜S35は図3に示す第1の実施形態と同様なので、説明を省略する。
【0069】
端末装置1の情報受信部125がネットワーク3を介して通信部11から経路情報を受信すると、表示部122は、出発地から基準地点までの経路情報に加え、スポット選択要求ボタンを含む画面を表示する(ステップS18’)。このとき、単に経路情報を表示するだけでなく、目的地(基準地点)までの経路案内を開始してもよい。
【0070】
図12は、表示部122に表示される経路情報およびスポット選択要求ボタンを含む画面の一例を示す図である。表示部122の端にはスポット選択ボタンがさらに表示される。同図は、ステップS14で「東松山・森林公園エリア」を選択した場合の例である。ユーザが操作入力部121を介してスポット選択要求ボタンを選択すると、スポット選択要求がサーバ2に送信される(ステップS19)。
【0071】
サーバ2の探索要求受信部232がスポット選択要求を受信すると(ステップS36)、スポット抽出部236は情報取得部231を介して図10のエリアデータベース223を参照し、ステップS14で選択された観光エリア内に含まれるスポット情報を抽出する(ステップS37)。スポット抽出部236は観光エリア内の全てのスポット情報を抽出してもよいし、ユーザの属性情報や出発時の時間情報を考慮して、一部のスポットのみを抽出してもよい。また、図10のエリアデータベース223の選択回数が多い順に所定数のスポット情報を抽出してもよい。これにより、人気や評価が高いスポットを優先してユーザに提示できる。なお、スポット情報の属性としてエリア情報が含まれる場合は、属性として、ステップS14で選択された観光エリアを含むスポット情報を抽出してもよい。情報送信部235は抽出されたスポット情報を端末装置1に送信する(ステップS38)。
【0072】
端末装置1の情報受信部125が抽出されたスポット情報を受信すると(ステップS20)、表示部122は地図情報にスポット情報を重畳して表示する(ステップS21)。
【0073】
図13は、表示部122に表示される経路情報およびスポット情報を含む画面の一例を示す図である。同図では、スポット情報として、「スポットA」および「スポットB」が表示されている。選択回数が多い順にリスト化して表示してもよいし、スポット情報を地図情報上の位置に対応付けて表示してもよい。
【0074】
ユーザが操作入力部121を介して表示されたスポット情報のうちの1つまたは複数を選択すると、選択されたスポット情報が探索条件として探索条件設定部123に設定される(ステップS22)。続いて、探索要求送信部124は、通信部11からネットワーク3を介して、選択されたスポット情報をサーバ2へ送信する(ステップS23)。
【0075】
サーバ2の探索要求受信部232が選択されたスポット情報を受信すると(ステップS39)、図10の選択回数が1だけインクリメントされる。そして、経路探索部234は経路ネットワーク情報を用いて、ユーザにより設定された出発地から、選択されたスポット情報が示すスポットを目的地とする経路探索を再度行って、探索して得られた経路を示す経路情報を生成する(ステップS40)。そして、情報送信部235は、経路情報を通信部21からネットワーク3を介して、端末装置1に送信する(ステップS41)。
【0076】
端末装置1の情報受信部125が通信部11から経路情報を受信すると(ステップS24)、表示部122は経路情報を表示する(ステップS25)。
【0077】
このように、第3の実施形態では、ユーザが観光エリアを選択した後に、さらにその観光エリアに含まれるスポット情報がユーザに提示される。そのため、ユーザはより詳細かつ簡易に目的地を設定できるとともに、その目的地までの経路を探索できる。
【0078】
なお、本実施形態ではユーザが選択したスポットを目的地としたが、第2の実施形態と同様に、選択したスポットを経由地としてもよい。
【0079】
また、図10のエリアデータベース223aでは、スポットごとに選択回数を記憶するが、選択回数に加え(または代えて)、本経路探索システムを使用するユーザの評価を記憶しておき、スポット抽出部236は評価を考慮してスポットを抽出してもよい。また、エリアデータベース223aに、スポットのジャンル(食べる/遊ぶ、など)やテーマ(歴史散策/癒しの旅/ロケ地巡り、など)等の種別を記憶しておき、スポット抽出部236は、ユーザによる種別の設定に応じて、適宜スポットを抽出してもよい。また、所定時間以内で行くことが可能なスポットを抽出してもよい。
【0080】
さらに、本実施形態ではエリア情報ごとにスポットを定めていたが、エリア情報ごとにモデルコースを定めて、エリアデータベース223aに記憶しておいてもよい。この場合、制御部23aはモデルコース抽出部(不図示)を有する。モデルコースは、同一観光エリア内の複数のスポットと、その訪問順により定められる。そして、ユーザはステップS22でスポットを選択する代わりにモデルコースを探索することをサーバ2aに対して要求してもよい。これによりモデルコースを含む経路が探索され、目的地を決めていない人に対しても、推奨されるコースを提示できる。
【0081】
モデルコースは、エリアごとに複数定めてもよく、複数のモデルコースをユーザに提示してそのうちの1つをユーザが選択するようにしてもよいし、ユーザの属性情報や出発時の時間情報を考慮して、サーバ2から1つのモデルコースを提示してもよい。
【0082】
また、各実施形態での画面例(図4等)では、エリア情報やスポット情報がテキスト表示される例を示しているが、写真や映像を表示してもよい。これにより、エリア情報やスポット情報の雰囲気や様子がより分かりやすくなる。
【0083】
さらに、各実施形態において、エリア情報やスポット情報に、見どころとなる時期(季節)の情報を付加しておいてもよい。そして、出発時の時間情報に基づき、見どころのエリア情報やスポット情報を強調表示してもよい。
【0084】
本発明は複数のガイドブックと連携することもできる。すなわち、それぞれが独自のエリアデータベースを有するガイドブックの内容を、予めサーバ2の記憶部に記憶しておき、ユーザがガイドブックの1つを選択すると、選択されたガイドブックのエリアデータベースを用いて経路探索を行ってもよい。
【0085】
また、端末装置1にガイドブック表示ボタンを設け、エリア情報やスポット情報を選択した場合に、これらに該当するページや詳細情報を掲載したページを表示部122に表示するよう要求できる構成にしてもよい。
【0086】
さらに、1つのエリアに含まれるスポット同士は、必ずしも関連性がなくてもよい。
【0087】
なお、図1や図9の構成は一例であり、サーバ2,2a内の構成要件の少なくとも一部が端末装置1内にあってもよいし、逆に端末装置1内の構成要件の少なくとも一部がサーバ2,2a内にあってもよい。例えば、サーバ2内の記憶部22(または22a)および制御部23(または23a)を端末装置1内に設けて、通信をすることなく端末装置1のみで経路を探索可能な経路探索装置を構成してもよい。この場合、構成に応じて、探索要求送信部124や探索要求受信部232等を適宜省略してもよい。また、複数台の装置を用いてサーバ2を構成してもよく、例えば、記憶部22のみを別個の装置に設けてもよい。
【0088】
上述した実施形態で説明した経路探索システムの少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、経路探索システムの少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
【0089】
また、経路探索システムの少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
【0090】
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した個々の実施形態には限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0091】
1 端末装置
11 通信部
12 制御部
121 操作入力部
122 表示部
123 探索条件設定部
124 探索要求送信部
125 情報受信部
2,2a サーバ2
21 通信部
22,22a 記憶部
221 地図データベース
222 経路ネットワークデータベース
223,223a エリアデータベース
23,23a 制御部
231 情報取得部
232 探索要求受信部
233 基準地点取得部
234 経路探索部
235 情報送信部
236 スポット抽出部
3 ネットワーク3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスポットの位置情報に基づいて領域が設定されたエリアを示す、エリア情報を取得する情報取得手段と、
ユーザによる出発地および前記エリア情報を含む探索条件の設定を受け付ける探索条件設定手段と、
前記ユーザにより設定されたエリア情報に対応する前記エリア内に含まれる基準地点を示す基準地点情報を取得する基準地点取得手段と、
経路ネットワーク情報を用いて、前記出発地から前記取得された基準地点情報が示す基準地点を経由地または目的地とする経路探索を行って経路情報を生成する経路探索手段と、を備えることを特徴とする経路探索システム。
【請求項2】
前記情報取得手段は、階層構造を有する前記エリア情報を取得するとともに、地図情報を取得し、
前記地図情報の一部が予め定めた複数の縮尺のうちの1つで表示されるとともに、前記縮尺に応じた階層の前記エリア情報が表示される表示手段を備え、
前記探索条件は、前記表示された前記エリア情報の中から選択される前記エリア情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の経路探索システム。
【請求項3】
前記基準地点取得手段は、前記ユーザの属性情報および出発時の時間情報の少なくとも一方を考慮して、前記基準地点情報を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の経路探索システム。
【請求項4】
前記探索条件設定手段は、前記ユーザにより設定された出発地から目的地までの経路との距離が所定範囲内であるエリアを示す前記エリア情報の中から、前記ユーザによる前記エリア情報を含む探索条件の設定を受け付け、
前記経路探索手段は、前記基準地点を経由地として、前記ユーザにより設定された出発地から目的地までの経路探索を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の経路探索システム。
【請求項5】
前記エリア内に含まれる、訪問対象となるスポットを示すスポット情報を抽出するスポット抽出手段を備え、
前記探索条件設定手段は、前記経路探索が行われた後または案内開始後、前記ユーザにより選択されたエリア情報に対応する前記スポット情報の中から、前記ユーザによる前記スポット情報を含む探索条件の設定を受け付け、
前記経路探索手段は、前記ユーザにより設定された前記スポット情報が示すスポットを経由地または目的地とする経路探索を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の経路探索システム。
【請求項6】
前記スポット抽出手段は、前記スポット情報が1または複数のユーザにより選択された回数に応じて、前記スポット情報のうちの少なくとも一部を抽出し、
前記探索条件設定手段は、前記抽出されたスポット情報の中から、前記ユーザによる前記スポット情報を含む探索条件の設定を受け付けることを特徴とする請求項5に記載の経路探索システム。
【請求項7】
前記スポット抽出手段は、前記ユーザの属性情報および出発時の時間情報の少なくとも一方を考慮して、前記スポット情報を抽出することを特徴とする請求項5または6に記載の経路探索システム。
【請求項8】
前記エリア内に含まれる、訪問対象となるスポットを示すスポット情報のうちの複数のスポット情報と、それらの訪問順とを含むモデルコースを示すモデルコース情報を取得するモデルコース抽出手段を備え、
前記探索条件設定手段は、前記経路探索が行われた後または案内開始後、前記モデルコース情報を含む前記探索条件の設定を受け付け、
前記経路探索手段は、前記モデルコースを含む経路を探索することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の経路探索システム。
【請求項9】
前記エリアは、複数の観光地を含む観光エリアであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の経路探索システム。
【請求項10】
複数のスポットの位置情報に基づいて領域が設定されたエリアを示す、エリア情報を取得する情報取得手段と、
ユーザによる出発地および前記エリア情報を含む探索条件の設定を受け付ける探索条件設定手段と、
前記ユーザにより設定されたエリア情報に対応する前記エリア内に含まれる基準地点を示す基準地点情報を取得する基準地点取得手段と、
経路ネットワーク情報を用いて、前記出発地から前記取得された基準地点情報が示す基準地点を経由地または目的地とする経路探索を行って経路情報を生成する経路探索手段と、を備えることを特徴とする経路探索装置。
【請求項11】
複数のスポットの位置情報に基づいて領域が設定されたエリアを示す、エリア情報を取得する情報取得手段と、
ユーザにより設定された出発地および前記エリア情報を含む探索条件を有する探索要求を受信する探索要求受信手段と、
前記ユーザにより設定されたエリア情報に対応する前記エリア内に含まれる基準地点を示す基準地点情報を取得する基準地点取得手段と、
経路ネットワーク情報を用いて、前記出発地から前記取得された基準地点情報が示す基準地点を経由地または目的地とする経路探索を行って経路情報を生成する経路探索手段と、を備えることを特徴とする経路探索装置。
【請求項12】
複数のスポットの位置情報に基づいて領域が設定されたエリアを示す、エリア情報を取得するステップと、
ユーザによる出発地および前記エリア情報を含む探索条件の設定を受け付けるステップと、
前記ユーザにより設定されたエリア情報に対応する前記エリア内に含まれる基準地点を示す基準地点情報を取得するステップと、
経路ネットワーク情報を用いて、前記出発地から前記取得された基準地点情報が示す基準地点を経由地または目的地とする経路探索を行って経路情報を生成するステップと、を備えることを特徴とする経路探索方法。
【請求項13】
複数のスポットの位置情報に基づいて領域が設定されたエリアを示す、エリア情報を取得するステップと、
ユーザによる出発地および前記エリア情報を含む探索条件の設定を受け付けるステップと、
前記ユーザにより設定されたエリア情報に対応する前記エリア内に含まれる基準地点を示す基準地点情報を取得するステップと、
経路ネットワーク情報を用いて、前記出発地から前記取得された基準地点情報が示す基準地点を経由地または目的地とする経路探索を行って経路情報を生成するステップと、をコンピュータに実行させる経路探索プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−113674(P2013−113674A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259216(P2011−259216)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】