説明

経路探索装置、経路探索方法、経路探索プログラムおよびコンピュータに読み取り可能な記録媒体

【課題】視聴継続を要求するコンテンツの視聴の満了を図ること。
【解決手段】視聴要求情報入力部101は、コンテンツの視聴要求に関する情報(以下、「視聴要求情報」という)の入力を受け付け、再生所要時間取得部102は、視聴要求情報入力部101によって入力された視聴要求情報に基づいて、コンテンツの再生所要時間を取得する。そして、経路探索部103は、再生所要時間取得部102によって取得された再生所要時間に基づいて、コンテンツを満了まで視聴してから目的地点に到達する経路を探索する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、移動体の移動における経路を探索する経路探索装置、経路探索方法、経路探索プログラムおよびコンピュータに読み取り可能な記録媒体に関する。ただし、この発明の利用は、上述した経路探索装置、経路探索方法、経路探索プログラムおよびコンピュータに読み取り可能な記録媒体には限られない。
【背景技術】
【0002】
従来、車両を目的地点まで誘導するカーナビゲーション装置などでは、現在地点から目的地点までにおける最適な経路を探索し、探索した経路について、地図表示や音声案内などの手段によって運転者に案内をおこない、車両を目的地点まで誘導する。
【0003】
これまで、カーナビゲーション装置などでおこなわれる経路探索では、現在位置の情報と、あらかじめ記憶されている各地点の情報(たとえば、道路の距離、道路の幅員、渋滞情報など)を用いて、現在地点から目的地点までの種々の経路を評価する。そして、これらの経路の中で最も評価の優れた経路を最適経路として選択し、選択した最適経路を進行経路として表示する提案がされている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開平06−309595号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術によれば、最適経路の選択には、ユーザが視聴しているコンテンツについて考慮されておらず、目的地点まで短時間で到達する必要がなく、ユーザがコンテンツの視聴の満了を所望する場合でも、コンテンツの視聴が満了する前に目的地点まで到達する経路を、最適経路として選択してしまうという問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる経路探索装置は、コンテンツの視聴要求に関する情報(以下、「視聴要求情報」という)の入力を受け付ける入力手段と、前記入力手段によって入力された前記視聴要求情報に基づいて、前記コンテンツの再生所要時間を取得する再生所要時間取得手段と、前記再生所要時間取得手段によって取得された前記再生所要時間に基づいて、前記コンテンツを満了まで視聴してから目的地点に到達する経路を探索する経路探索手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、請求項5の発明にかかる経路探索方法は、コンテンツの視聴要求情報の入力を受け付ける入力工程と、前記入力工程によって入力された前記視聴要求情報に基づいて、前記コンテンツの再生所要時間を取得する再生所要時間取得工程と、前記再生所要時間取得工程によって取得された前記再生所要時間に基づいて、前記コンテンツを満了まで視聴してから目的地点に到達する経路を探索する経路探索工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、請求項6の発明にかかる経路探索プログラムは、請求項5に記載の経路探索方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0009】
また、請求項7の発明にかかるコンピュータに読み取り可能な記録媒体は、請求項6に記載の経路探索プログラムを記録したことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる経路探索装置、経路探索方法、経路探索プログラムおよびコンピュータに読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
(経路探索装置の機能的構成)
図1を用いて、この発明にかかる経路探索装置の機能的構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる経路探索装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0012】
図1において、経路探索装置100は、視聴要求情報入力部101と、再生所要時間取得部102と、経路探索部103と、を含み構成されている。また、経路探索部103は、検索部104と、算出部105と、決定部106と、を含み構成されている。
【0013】
視聴要求情報入力部101は、コンテンツの視聴要求に関する情報(以下、「視聴要求情報」という)の入力を受け付ける。コンテンツは、たとえば、図示しない通信部によって受信されるテレビ放送やラジオ放送、記録媒体に記録された映像や音声に関するものであり、図示しない表示部や音声出力部などから出力される。視聴要求情報は、たとえば、コンテンツの種類や、コンテンツの視聴継続の要求などを含む情報であり、複数のコンテンツの視聴に関する要求でもよい。
【0014】
再生所要時間取得部102は、視聴要求情報入力部101によって入力された視聴要求情報に基づいて、コンテンツの再生所要時間を取得する。再生所要時間の取得は、たとえば、放送波のデータに含まれる電子番組表の情報からコンテンツの終了時刻を取得して、現在時刻からコンテンツの終了時刻までの時間を算出して取得する。また、コンテンツの終了時刻は、番組表データベースから取得する構成でもよい。さらに、再生所要時間の取得は、記録媒体に記録された映像や音声などのコンテンツであれば、記録媒体に格納された再生所要時間情報から取得してもよい。
【0015】
経路探索部103は、再生所要時間取得部102によって取得されたコンテンツの再生所要時間に基づいて、コンテンツを満了まで視聴してから目的地点に到達する経路を探索する。より具体的には、経路探索部103は、検索部104と、算出部105と、決定部106と、によって経路を探索する。
【0016】
検索部104は、目的地点までの一つ以上の経路候補を検索する。そして、算出部105は、検索部104によって検索された経路候補について、目的地点に到達する到達予測時間を算出する。到達予測時間は、経路候補すべてについて算出してもよい。また、決定部106は、再生所要時間取得部102によって取得されたコンテンツの再生所要時間と、算出部105によって算出された到達予測時間と、に基づいて、一つ以上の経路候補から目的地点までの経路を決定する。
【0017】
経路の決定は、たとえば、算出部105によって算出された経路候補の到達予測時間と、再生所要時間取得部102によって取得された再生所要時間を比較して、再生所要時間を超える到達予測時間のうち、最短となる経路候補を目的地点までの経路としてもよい。また、再生所要時間に対して、複数の経路候補の到達予測時間を表示して、ユーザが選択する構成としてもよい。また、到達予測時間を所定の間隔で算出し、渋滞などによって到達予測時間に変更があった場合に、再度経路を探索する構成としてもよい。
【0018】
(経路探索装置の処理の内容)
つぎに、図2を用いて、本実施の形態にかかる経路探索装置100の処理の内容について説明する。図2は、本実施の形態にかかる経路探索装置の処理の内容を示すフローチャートである。図2のフローチャートにおいて、まず、視聴要求情報入力部101は、視聴要求情報の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS201)。ここで、視聴要求情報の入力を受け付けるのを待って、受け付けた場合(ステップS201:Yes)は、再生所要時間取得部102は、コンテンツの再生所要時間を取得する(ステップS202)。
【0019】
つづいて、検索部104は、目的地点までの一つ以上の経路候補を検索する(ステップS203)。目的地点は、あらかじめ設定されていてもよく、たとえば、図示しない操作部からユーザが設定する構成でもよい。また、目的地点の設定がない場合は、ユーザに設定を促す構成としてもよい。
【0020】
そして、算出部105は、ステップS203において、検索された経路候補について、目的地点までの到達予測時間を算出する(ステップS204)。到達予測時間は、たとえば、経路候補すべてについて算出してもよい。
【0021】
つぎに、決定部106は、ステップS202において取得されたコンテンツの再生所要時間と、ステップS204において算出された目的地点までの到達予測時間と、に基づいて、経路を決定し(ステップS205)、一連の処理を終了する。
【0022】
経路の決定は、たとえば、ステップS204において算出された経路候補の到達予測時間と、ステップS202において取得された再生所要時間を比較して、再生所要時間を超える到達予測時間のうち、最短となる経路候補を目的地点までの経路として決定してもよい。また、再生所要時間に対して、複数の経路候補の到達予測時間を表示して、ユーザが選択する構成としてもよい。また、到達予測時間を所定の間隔で算出し、渋滞などによって到達予測時間に変更があった場合に、再度経路を探索する構成としてもよい。
【0023】
以上説明したように、本実施の形態によれば、コンテンツに関する視聴要求情報に基づいて、コンテンツの再生所要時間を取得して、経路の探索をおこなう。したがって、ユーザが視聴継続を要求するコンテンツの視聴を満了できる経路を探索できるため、ユーザはコンテンツ視聴の満了を図ることができる。
【実施例1】
【0024】
以下に、本発明の実施例1について説明する。本実施例1では、たとえば、車両(四輪車、二輪車を含む)などの移動体に搭載されるナビゲーション装置によって、本発明の経路探索装置を実施した場合の一例について説明する。
【0025】
(ナビゲーション装置のハードウェア構成)
図3を用いて、本実施例1にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成について説明する。図3は、本実施例1にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0026】
図3において、ナビゲーション装置300は、車両などの移動体に搭載されており、ナビゲーション制御部301と、ユーザ操作部302と、表示部303と、位置取得部304と、記録媒体305と、記録媒体デコード部306と、音声出力部307と、通信部308と、経路探索部309と、経路誘導部310と、音声生成部311と、スピーカ312と、終了時刻算出部313と、によって構成される。
【0027】
ナビゲーション制御部301は、ナビゲーション装置300全体を制御する。ナビゲーション制御部301は、たとえば、所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)や、各種制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、および、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)などによって構成されるマイクロコンピュータなどによって実現することができる。
【0028】
ナビゲーション制御部301は、経路誘導に際し、位置取得部304によって取得された現在位置に関する情報と、記録媒体305から記録媒体デコード部306を経由して得られた地図情報に基づいて、地図上のどの位置を走行しているかを算出し、算出結果を表示部303へ出力する。
【0029】
そして、ナビゲーション制御部301は、経路誘導に際し、経路探索部309、経路誘導部310、音声生成部311との間で経路誘導に関する情報の入出力をおこない、その結果得られる情報を表示部303および音声出力部307へ出力する。
【0030】
ユーザ操作部302は、ユーザがリモコンやスイッチ、タッチパネルなどの操作手段を操作して入力した情報を取得してナビゲーション制御部301に対して出力する。
【0031】
表示部303は、たとえば、CRT(Cathode Ray Tube)、TFT液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイなどを含む。表示部303は、具体的には、たとえば、映像I/F(インターフェース)や映像I/Fに接続された映像表示用のディスプレイ装置によって構成することができる。映像I/Fは、具体的には、たとえば、ディスプレイ装置全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記憶するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像情報に基づいて、ディスプレイ装置を表示制御する制御ICなどによって構成される。表示部303には、交通情報や地図情報や経路誘導に関する情報やナビゲーション制御部301から出力される映像に関するコンテンツ、その他各種情報が表示される。
【0032】
位置取得部304は、GPSレシーバおよび各種センサーから構成され、移動体の現在位置(ナビゲーション装置300の現在位置)の情報を取得する。GPSレシーバは、GPS衛星からの電波を受信し、GPS衛星との幾何学的位置を求める。なお、GPSとは、Global Positioning Systemの略称であり、4つ以上の衛星からの電波を受信することによって地上での位置を正確に求めるシステムである。GPSレシーバは、GPS衛星からの電波を受信するためのアンテナ、受信した電波を復調するチューナーおよび復調した情報に基づいて現在位置を算出する演算回路などによって構成される。
【0033】
各種センサーは、車速センサーや角速度センサー、加速度センサーなど移動体またはナビゲーション装置300に搭載された各種センサーであり、これらのセンサーから出力される情報から、移動体の移動変位、移動速度、移動方向を求める。このように、GPSレシーバの受信電波から得られた情報と合わせて、上記各種センサーの出力情報を用いることによって、より高い精度で移動体の位置の認識をおこなうことができる。
【0034】
記録媒体305には、各種制御プログラムや各種情報がコンピュータに読み取り可能な状態で記録されている。この記録媒体305は、たとえば、HD(Hard Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)、CD(Compact Disk)、メモリカードによって実現することができる。なお、記録媒体305は、記録媒体デコード部306による情報の書き込みを受け付けるとともに、書き込まれた情報を不揮発に記録するようにしてもよい。
【0035】
また、記録媒体305には、経路探索および経路誘導に用いられる地図情報が記録されている。記録媒体305に記録されている地図情報は、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)をあらわす背景データと、道路の形状をあらわす道路形状データとを有しており、表示部303の表示画面において2次元または3次元に描画される。ナビゲーション装置300が経路誘導中の場合は、記録媒体デコード部306によって記録媒体305から読み取られた地図情報と位置取得部304によって取得された移動体の位置を示すマークとが表示部303に表示されることとなる。
【0036】
背景データは、背景の形状をあらわす背景形状データと、背景の種類をあらわす背景種別データとを有する。背景形状データは、たとえば、地物の代表点・ポリライン・ポリゴン・地物の座標などを含んでいる。また、背景種別データは、たとえば、地物の名称や住所・電話番号をあらわすテキストデータ、建物・河川・地表面などの地物の種別データを含んでいる。
【0037】
道路形状データは、複数のノードと、ノード間を連結するリンクとを有する道路ネットワークである。ノードは、T字路などの三叉路、十字路、五叉路などの複数の道路が交差する交差点を示している。リンクは、道路を示している。リンクには形状補間点を有するものもあり、この形状補間点によって曲線道路を表現することができる。
【0038】
道路形状データは、さらに交通条件データを有する。交通条件データには、たとえば、各ノードについて、信号や横断歩道などの有無、高速道路の出入り口やジャンクションの有無、各リンクについての長さ(距離)、車幅、進行方向、道路種別(高速道路、有料道路、一般道路など)などの情報が含まれている。交通条件データには、過去の渋滞情報を、季節・曜日・大型連休・時刻などを基準に統計処理した過去渋滞情報などを記憶している。ナビゲーション装置300は、通信部308によって受信される道路交通情報によって現在発生している渋滞の情報を得るが、過去渋滞情報により、指定した時刻における渋滞状況の予想をおこなうことが可能となる。
【0039】
また、記録媒体305には、映像や音声に関するコンテンツ情報などが記録されている。コンテンツ情報は、たとえば、映像や音声と、その再生時間に関する情報を含む構成でもよく、ユーザ操作部302の操作にしたがって、後述する記録媒体デコード部306によって読み出される。
【0040】
なお、本実施例1では地図情報やコンテンツなどを記録媒体305に記録するようにしたが、これに限るものではない。地図情報やコンテンツなどは、ナビゲーション装置300の外部のサーバなどに記録されていてもよい。その場合、ナビゲーション装置300は、たとえば、通信部308を通じて、ネットワークを介してサーバから地図情報やコンテンツを取得する。取得された情報はRAMなどに記憶される。
【0041】
記録媒体デコード部306は、記録媒体305に対する情報の読み取り/書き込みの制御をおこなう。
【0042】
音声出力部307は、接続されたスピーカ312への出力を制御することによって、案内音などの音声を再生する。スピーカ312は、1つであってもよいし、複数であってもよい。この音声出力部307は、たとえば、音声デジタル情報のD/A変換をおこなうD/Aコンバータと、D/Aコンバータから出力される音声アナログ信号を増幅する増幅器と、音声アナログ情報のA/D変換をおこなうA/Dコンバータと、から構成することができる。
【0043】
通信部308は、各種情報を外部から取得する。たとえば、通信部308は、FM多重チューナー、VICS(登録商標)/ビーコンレシーバ、無線通信機器およびその他の通信機器や、携帯電話、PHS、通信カードおよび無線LANなどの通信媒体を介して他の通信機器との通信をおこなう。あるいは、ラジオ放送やテレビ放送による電波や衛星放送により通信をおこなうことのできる機器などでもよい。
【0044】
通信部308によって取得される情報は、道路交通情報通信システムセンターから配信される渋滞や交通規制などの交通情報や、事業者が独自の方式で取得した交通情報や、その他インターネット上の公開データおよびコンテンツなどである。通信部308は、たとえば、全国の交通情報などを蓄積しているサーバに対しネットワークを介して、交通情報を要求し、要求した情報を取得するようにしてもよい。また、ラジオ放送による電波やテレビ放送などの電波や衛星放送などから、映像あるいは音声に関する信号を受信する構成でもよい。
【0045】
経路探索部309は、記録媒体305から記録媒体デコード部306を介して取得される地図情報や、通信部308を介して取得される交通情報などを利用して、出発地点から目的地点までの最適経路を探索する。ここで、最適経路とは、ユーザの要望に最も合致する経路である。
【0046】
経路探索部309が探索する経路の出発地点には、位置取得部304によって取得される現在位置、またはユーザ操作部302からユーザによって指定される出発地点などが設定される。また、目的地点には、ユーザによって指定された目的地点や、ジャンル検索などによって地図データから検索された施設を目的地点として設定する。
【0047】
また、経路探索部309における経路探索は、道路種別や距離、料金などの探索条件をユーザによって設定することができる。経路探索部309は、ユーザが設定した探索条件の設定に応じた経路探索をおこなっている。本実施例1においては、後述する終了時刻算出部313によって算出されるコンテンツやテレビ番組などの終了時刻に基づいて、コンテンツやテレビ番組の視聴を終了してから目的地点に到達する経路を探索する。また、経路の探索は、目的地点まで複数の経路候補を検索して、それら経路候補の目的地点への到達予定時刻を算出する。そして、算出した到達予定時刻が終了時刻以上となる最短の経路を、最適経路として決定する構成でもよい。なお、到達予定時刻の算出は、渋滞情報などを加味しておこなってもよい。
【0048】
経路誘導部310は、経路探索部309によって探索された最適経路情報、位置取得部304によって取得された移動体の位置情報、記録媒体305から記録媒体デコード部306を経由して得られた地図情報に基づいて、ユーザを目的地点まで誘導するための経路誘導情報の生成をおこなう。このとき生成される経路誘導情報は、通信部308によって受信した渋滞情報を考慮したものであってもよい。経路誘導部310で生成された経路誘導情報は、ナビゲーション制御部301を介して表示部303へ出力される。
【0049】
音声生成部311は、案内音などの各種音声の情報を生成する。すなわち、経路誘導部310で生成された経路誘導情報に基づいて、案内ポイントに対応した仮想音源の設定と音声ガイダンス情報の生成をおこない、これをナビゲーション制御部301を介して音声出力部307へ出力する。
【0050】
終了時刻算出部313は、表示部303やスピーカ312などから出力する、記録媒体305に記録されたコンテンツや通信部308によって取得したラジオ放送やテレビ放送や衛星放送などの番組の終了時刻を算出する。終了時刻の算出は、たとえば、放送波のデータに含まれる電子番組表の情報からコンテンツの終了時刻を取得したり、通信部308の通信により番組表データベースにアクセスして、終了時刻を取得してもよい。また、記録媒体305に記録された映像や音声などのコンテンツであれば、記録媒体305に格納された再生所要時間情報から取得してもよい。
【0051】
なお、本実施例1においては、終了時刻を算出し、経路候補の到達予定時刻と比較する構成としているが、コンテンツや番組の再生所要時間を算出して、目的地点までの到達時間と比較してもよい。再生所要時間の算出は、コンテンツや番組の終了時刻と現在時刻に基づいて算出したり、DVDなどに記録されたビデオであれば、再生中の総フレーム数と現在のフレーム情報から再生所要時間を算出してもよい。
【0052】
なお、実施の形態にかかる経路探索装置100の機能的構成である視聴要求情報入力部101はユーザ操作部302によって、再生所要時間取得部102は終了時刻算出部313によって、経路探索部103は経路探索部309によって、それぞれその機能を実現する。
【0053】
つぎに、図4を用いて、本実施例1にかかるナビゲーション装置300が搭載された車両内部について説明する。図4は、本実施例1にかかるナビゲーション装置が搭載された車両内部の一例を示す説明図である。
【0054】
図4において、車両内部は、運転席シート411と、助手席シート412と、後部座席シート413と、を有しており、運転席シート411と助手席シート412との周囲には、表示装置(表示部303)421aおよび音響装置(スピーカ312)422ならびに情報再生機器423aが設けられている。
【0055】
また、助手席シート412には、後部座席シート413の搭乗者に向けて、表示装置421bおよび情報再生機器423bが設けられており、後部座席シート413の後方には図示しない音響装置が設けられている。なお、各情報再生機器423(423a,423b)は、車両に対して着脱可能な構造を備えていてもよい。
【0056】
つぎに、図5を用いて、本実施例1にかかる表示装置421(421a,421b)におけるDVDに記録されたコンテンツの表示の一例について説明する。図5は、本実施例1にかかる表示装置のコンテンツの表示の一例を示す説明図である。
【0057】
図5において、表示装置421(421a,421b)の表示画面501は、DVD(記録媒体305)に記録されたコンテンツを表示するとともに、「Navi画面」ボタン502と、「見続ける」ボタン503と、「再生設定」ボタン504と、を表示している。
【0058】
ユーザは、表示装置421(421a,421b)の表示画面501に表示された「Navi画面」ボタン502と、「見続ける」ボタン503と、「再生設定」ボタン504などを選択して、各種操作をおこなう。ボタンの選択は、たとえば、タッチパネルによって、表示画面501に表示されたボタンに触れておこなう。表示装置421(421a,421b)は、「Navi画面」ボタン502の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、ナビゲーション制御部301の制御にしたがって、交通情報や地図情報や経路誘導に関する情報を表示する。
【0059】
また、表示装置421(421a,421b)は、「見続ける」ボタン503の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、経路探索部309は、DVD(記録媒体305)に記録されたコンテンツの視聴を終了してから目的地点に到達する経路を探索する。なお、経路探索の詳細については、図6に後述する。
【0060】
また、表示装置421(421a,421b)は、「再生設定」ボタン504の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、ナビゲーション制御部301の制御にしたがって、コンテンツの再生に関する設定を促す画面を表示する。コンテンツの再生に関する設定を促す画面は、たとえば、出力音量や、早送り/巻き戻しや、明るさなど画面設定の選択ができる画面としてもよい。
【0061】
なお、本実施例1においては、表示画面501に「Navi画面」ボタン502と、「見続ける」ボタン503と、「再生設定」ボタン504と、を表示して、タッチパネル形式によって各種入力操作をおこなう構成としたが、リモコンやスイッチなどを用いて入力をおこなう構成としてもよい。
【0062】
(ナビゲーション装置300の処理の内容)
つぎに、図6を用いて、本実施例1にかかるナビゲーション装置300の処理の内容について説明する。図6は、本実施例1にかかるナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。図6のフローチャートにおいて、まず、ナビゲーション制御部301は、コンテンツが再生中か否かを判断する(ステップS601)。コンテンツが再生中でない場合(ステップS601:No)は、そのまま一連の処理を終了する。
【0063】
ステップS601において、コンテンツが再生中である場合(ステップS601:Yes)は、つづいて、ナビゲーション制御部301は、表示画面501に表示された「見続ける」ボタン503の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS602)。ここで、「見続ける」ボタン503の選択を受け付けるのを待って、受け付けた場合(ステップS602:Yes)は、ナビゲーション制御部301は、目的地点が設定されているか否かを判断する(ステップS603)。
【0064】
ステップS603において、目的地点が設定されていない場合(ステップS603:No)は、ユーザ操作部302は、コンテンツ終了希望地点の設定を受け付ける(ステップS604)。コンテンツ終了希望地点は、たとえば、ユーザが再生中のコンテンツを見終わりたい地点などで、表示部303に設定を促す画面を表示してもよい。そして、経路探索部309は、ステップS604において、設定を受け付けたコンテンツ終了希望地点まで一つ以上の経路候補を検索する(ステップS605)。
【0065】
また、ステップS603において、目的地点が設定されている場合(ステップS603:Yes)は、経路探索部309は、目的地点までの一つ以上の経路候補を検索する(ステップS605)。
【0066】
つぎに、経路探索部309は、ステップS605において検索された一つ以上の経路候補について、到達予定時刻を算出する(ステップS606)。到達予定時刻の算出は、たとえば、ナビゲーション装置300の現在位置から目的地点あるいはコンテンツ終了希望地点までの距離と、車両の走行速度に基づいて到達所要時間を算出し、現在時刻に足しあわせてもよい。車両の走行速度は、たとえば、渋滞や交通規制などの交通情報など交通条件データを加味してもよい。
【0067】
そして、終了時刻算出部313は、再生中のコンテンツ終了時間を取得し(ステップS607)、コンテンツ終了時刻を算出する(ステップS608)。なお、本図の説明では、ステップS606において到達予定時刻を算出してから、ステップS608においてコンテンツ終了時刻を算出する構成としているが、コンテンツ終了時刻を算出してから、到達予定時刻を算出してもよい。
【0068】
つづいて、経路探索部309は、ステップS606において算出された到達予定時刻と、ステップS608において算出されたコンテンツ終了時刻と、に基づいて、コンテンツを満了まで視聴できる経路を決定し(ステップS609)、一連の処理を終了する。コンテンツを満了まで視聴できる経路の決定は、たとえば、到達予定時刻が終了時刻以上となる経路候補の中から、到達まで最短となる経路を決定する構成でもよい。また、コンテンツの終了時刻に対して、経路候補とその到達予定時刻を表示して、ユーザが選択する構成としてもよい。また、到達予定時刻を所定の間隔で算出し、渋滞などによって到達予定時刻に変更があった場合に、再度経路を探索する構成としてもよい。
【0069】
以上説明したように、本実施例1によれば、目的地点に到達する前に再生中のDVDなどの記録媒体に記録されたコンテンツを満了まで視聴したい場合には、目的地点までの経路候補の到達予定時刻と、コンテンツの終了時刻に基づいて、コンテンツを満了まで視聴できる経路を決定できる。したがって、コンテンツを満了まで視聴してから目的地点への到達を図ることができる。
【実施例2】
【0070】
つぎに、本発明の実施例2について説明する。本実施例2は、前述の実施例1で説明したナビゲーション装置300で、テレビ放送による電波を受信して、テレビ番組を視聴する場合の一例について説明する。なお、本実施例2にかかるナビゲーション装置300のハードウェア構成については、図3とほぼ同様であるため、説明を省略する。また、本実施例2にかかるナビゲーション装置300が搭載された車両内部については、図4とほぼ同様であるため、説明を省略する。
【0071】
ここで、図7を用いて、本実施例2にかかる表示装置421(421a,421b)における通信部308によって受信されたテレビ番組の表示の一例について説明する。図7は、本実施例2にかかる表示装置のテレビ番組の表示の一例を示す説明図である。
【0072】
図7において、表示装置421(421a,421b)の表示画面701は、通信部308によって受信されたテレビ番組を表示するとともに、「Navi画面」ボタン702と、「見続ける」ボタン703と、「出力設定」ボタン704と、を表示している。
【0073】
ユーザは、表示装置421(421a,421b)の表示画面701に表示された「Navi画面」ボタン702と、「見続ける」ボタン703と、「出力設定」ボタン704などを選択して、各種操作をおこなう。ボタンの選択は、たとえば、タッチパネルによって、表示画面701に表示されたボタンに触れておこなう。表示装置421(421a,421b)は、「Navi画面」ボタン702の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、ナビゲーション制御部301の制御にしたがって、交通情報や地図情報や経路誘導に関する情報を表示する。
【0074】
また、表示装置421(421a,421b)は、「見続ける」ボタン703の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、経路探索部309は、現在視聴中のテレビ番組の視聴を終了してから目的地点に到達する経路を探索する。なお、経路探索の詳細については、図8に後述する。
【0075】
また、表示装置421(421a,421b)は、「出力設定」ボタン704の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、ナビゲーション制御部301の制御にしたがって、表示出力に関する設定を促す画面を表示する。表示出力に関する設定を促す画面は、たとえば、出力音量や、明るさなど画面設定の選択ができる画面としてもよい。
【0076】
なお、本実施例2においては、表示画面701に「Navi画面」ボタン702と、「見続ける」ボタン703と、「出力設定」ボタン704と、を表示して、タッチパネル形式によって各種入力操作をおこなう構成としたが、リモコンやスイッチなどを用いて入力をおこなう構成としてもよい。
【0077】
(ナビゲーション装置300の処理の内容)
つぎに、図8を用いて、本実施例2にかかるナビゲーション装置300の処理の内容について説明する。図8は、本実施例2にかかるナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。図8のフローチャートにおいて、まず、ナビゲーション制御部301は、テレビ番組を視聴中か否かを判断する(ステップS801)。テレビ番組を視聴中でない場合(ステップS801:No)は、そのまま一連の処理を終了する。
【0078】
ステップS801において、テレビ番組を視聴中である場合(ステップS801:Yes)は、つづいて、ナビゲーション制御部301は、表示画面701に表示された「見続ける」ボタン703の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS802)。ここで、「見続ける」ボタン703の選択を受け付けるのを待って、受け付けた場合(ステップS802:Yes)は、ナビゲーション制御部301は、目的地点が設定されているか否かを判断する(ステップS803)。
【0079】
ステップS803において、目的地点が設定されていない場合(ステップS803:No)は、ユーザ操作部302は、番組視聴終了希望地点の設定を受け付ける(ステップS805)。番組視聴終了希望地点は、たとえば、現在視聴中のテレビ番組を見終わりたい地点などで、表示部303に設定を促す画面を表示してもよい。なお、この表示の際に、視聴中のテレビ番組の終了時刻を表示する構成としてもよい。
【0080】
また、ステップS803において、目的地点が設定されている場合(ステップS803:Yes)は、つづいて、ナビゲーション制御部301は、視聴中の番組が目的地点で視聴できるか否かを判断する(ステップS804)。目的地点で視聴できるか否かの判断は、たとえば、あらかじめ地図情報などに含まれる、視聴中の番組の放送波を発信している電波塔の位置に基づいておこなってもよい。ここで、視聴中の番組が目的地点で視聴できない場合(ステップS804:No)は、ステップS805へ移行し、ユーザ操作部302は、番組視聴終了希望地点の設定を受け付ける(ステップS805)。番組視聴終了希望地点は、たとえば、ユーザが視聴中の番組の視聴を終了したい地点などで、表示部303に設定を促す画面を表示してもよい。なお、番組視聴終了希望地点をユーザに設定させることに限ることなく、たとえば、目的地点の手前で番組が視聴可能な地点を検索して、その地点をリスト形式などで提示し、ユーザに選択させてもよい。
【0081】
そして、ステップS805において、設定を受け付けた番組視聴終了希望地点に基づいて、ナビゲーション制御部301は、視聴中の番組が番組視聴終了希望地点で視聴できるか否かを判断する(ステップS806)。視聴中の番組が番組視聴終了希望地点で視聴できるか否かの判断は、前述の目的地点での判断と同様にして、視聴中の番組の放送波を発信している電波塔の位置に基づいておこなう構成でもよい。ステップS806において、視聴中の番組が番組視聴終了希望地点で視聴できる場合(ステップS806:Yes)は、経路探索部309は、番組視聴終了希望地点までの一つ以上の経路候補を検索する(ステップS807)。なお、地点検索によりユーザに選択させる場合には、ステップS806は、その選択された地点を番組視聴終了地点に設定してよいか否かの判断となる。
【0082】
また、ステップS806において、視聴中の番組が番組視聴終了希望地点で視聴できない場合(ステップS806:No)は、ステップS805に戻り、ユーザ操作部302は、番組視聴終了希望地点の設定を受け付ける(ステップS805)。ここで、番組視聴終了希望地点の設定は、たとえば、視聴中の番組を視聴できるエリアを表示して、ユーザに設定を促すようにしてもよい。
【0083】
ステップS804において、視聴中の番組が目的地点で視聴できる場合(ステップS804:Yes)は、経路探索部309は、目的地点までの一つ以上の経路候補を検索する(ステップS807)。
【0084】
つぎに、経路探索部309は、ステップS807において検索された一つ以上の経路候補について、到達予定時刻を算出する(ステップS808)。到達予定時刻の算出は、たとえば、ナビゲーション装置300の現在位置から目的地点あるいは番組視聴終了希望地点までの距離と、車両の走行速度に基づいて到達所要時間を算出し、現在時刻に足しあわせてもよい。車両の走行速度は、たとえば、渋滞や交通規制などの交通情報など交通条件データを加味してもよい。
【0085】
そして、終了時刻算出部313は、視聴中の番組終了時刻を取得する(ステップS809)。番組終了時刻は、たとえば、電子番組表の情報や番組表データベースにアクセスして取得する構成でもよい。なお、本図の説明では、ステップS808において到達予定時刻を算出してから、ステップS809において番組終了時刻を取得する構成としているが、番組終了時刻を取得してから、到達予定時刻を算出してもよい。
【0086】
つづいて、経路探索部309は、ステップS808において算出された到達予定時刻と、ステップS809において取得された番組終了時刻と、に基づいて、番組を満了まで視聴できる経路を決定し(ステップS810)、一連の処理を終了する。番組を満了まで視聴できる経路の決定は、たとえば、到達予定時刻が番組終了時刻以上となる経路候補の中から、到達まで最短となる経路を決定する構成でもよい。また、番組終了時刻に対して、経路候補とその到達予定時刻を表示して、ユーザが選択する構成としてもよい。また、到達予定時刻を所定の間隔で算出し、渋滞などによって到達予定時刻に変更があった場合に、再度経路を探索する構成としてもよい。
【0087】
以上説明したように、本実施例2によれば、視聴中のテレビ番組の終了時刻を取得して、目的地点に到達する前にテレビ番組の視聴を満了したい場合は、テレビ番組を満了まで視聴できる経路を決定できる。また、目的地点ではテレビ番組の視聴ができない場合においても、番組視聴終了希望地点の設定を受け付けて、経路の探索をおこなうことができる。したがって、テレビ番組の視聴を満了してから目的地点への到達を図ることができる。
【実施例3】
【0088】
つぎに、本発明の実施例3について説明する。本実施例3は、前述の実施例1で説明したナビゲーション装置300で、ユーザが視聴を所望するコンテンツを指定して、コンテンツを視聴する場合の一例について説明する。ユーザが指定するコンテンツは、たとえば、記録媒体305に記録された、映像や音声に関するコンテンツや、通信部308によって受信されたラジオ放送やテレビ放送などの番組であり、本実施例3では、テレビ番組を指定する場合について説明する。なお、本実施例3にかかるナビゲーション装置300のハードウェア構成については、図3とほぼ同様であるため、説明を省略する。また、本実施例3にかかるナビゲーション装置300が搭載された車両内部については、図4とほぼ同様であるため、説明を省略する。
【0089】
ここで、図9を用いて、本実施例3にかかる表示装置421(421a,421b)における経路探索の条件について詳細設定をおこなう表示の一例について説明する。図9は、本実施例3にかかる表示装置の経路探索の条件について詳細設定をおこなう表示の一例を示す説明図である。
【0090】
図9において、表示装置421(421a,421b)の表示画面901は、目的地点までの経路など地図情報を表示するとともに、「戻る」ボタン902と、経路設定ボタン群903と、詳細ルート設定ボタン群904と、を表示している。経路設定ボタン群903は、目的地点までの経路の案内や設定などに関するボタンを有しており、本実施例3においては、「案内開始」ボタン911と、「ルート確認」ボタン912と、「詳細ルート設定」ボタン913と、を含んでいる。また、詳細ルート設定ボタン群904は、経路探索における条件に関するボタンを有しており、本実施例3においては、「戻る」ボタン921と、「立寄地指定」ボタン922と、「料金考慮」ボタン923と、「視聴番組指定」ボタン924と、を含んでいる。
【0091】
ユーザは、表示装置421(421a,421b)の表示画面901に表示された「戻る」ボタン902と、経路設定ボタン群903に含まれる「案内開始」ボタン911と、「ルート確認」ボタン912と、「詳細ルート設定」ボタン913と、詳細ルート設定ボタン群904に含まれる「戻る」ボタン921と、「立寄地指定」ボタン922と、「料金考慮」ボタン923と、「視聴番組指定」ボタン924などを選択して、各種操作をおこなう。ボタンの選択は、たとえば、タッチパネルによって、表示画面901に表示されたボタンに触れておこなう。表示装置421(421a,421b)は、「戻る」ボタン902の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、ナビゲーション制御部301の制御にしたがって、前画面へ表示を切り替える。
【0092】
また、表示装置421(421a,421b)は、「案内開始」ボタン911の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、ナビゲーション制御部301の制御にしたがって、目的地点までの経路案内に関する画面を表示する。「ルート確認」ボタン912の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、ナビゲーション制御部301の制御にしたがって、目的地点までの経路情報に関する画面を表示する。経路情報は、複数表示してもよく、複数の中からユーザが選択できるようにしてもよい。
【0093】
また、表示装置421(421a,421b)は、「詳細ルート設定」ボタン913の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、ナビゲーション制御部301の制御にしたがって、詳細ルート設定ボタン群904を表示する。
【0094】
同様にして、表示装置421(421a,421b)は、詳細ルート設定ボタン群904において、「戻る」ボタン921の選択を受け付けると、詳細ルート設定ボタン群904の表示を終了する。「立寄地指定」ボタン922の選択を受け付けると、立寄地の指定を促す画面を表示して、「料金考慮」ボタン923の選択を受け付けると、経路探索部309は、経路上の有料道路における走行料金を考慮した(安価な走行料金となる)経路の探索をおこなう。
【0095】
そして、表示装置421(421a,421b)は、「視聴番組指定」ボタン924の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、ナビゲーション制御部301の制御にしたがって、視聴番組の指定を促す画面を表示する。
【0096】
つぎに、図10を用いて、本実施例3にかかる視聴番組の指定の一例について説明する。図10は、本実施例3にかかる表示装置の視聴番組指定の画面の表示の一例を示す説明図である。
【0097】
図10において、表示装置421(421a,421b)の表示画面は、放送波のデータに含まれる電子番組表の情報に基づいて、テレビ番組表1001を表示するとともに、「戻る」ボタン1002と、「複数選択」ボタン1003と、「最後まで見る」ボタン1004と、「選択終了」ボタン1005と、を表示している。なお、テレビ番組表1001は、通信部308の通信により番組表データベースにアクセスして取得する構成や、あらかじめ記録媒体305に記録されていてもよい。
【0098】
テレビ番組表1001は、時間1011と、チャンネル1012に対応したテレビ番組を表示しており、「スクロール」ボタン1013の選択を受け付けて、時間1011を変更することができる。より具体的には、時間1011の10時から11時におけるチャンネル1012の○○TVの番組は「番組A」1021であり、時間1011の11時から13時におけるチャンネル1012の○○TVの番組は「番組D」1022である。同様に、テレビ番組表1001は、「番組B」1023や「番組C」1024など複数の番組を含んでいる。
【0099】
ユーザは、表示装置421(421a,421b)の表示画面に表示された「戻る」ボタン1002と、「複数選択」ボタン1003と、「最後まで見る」ボタン1004と、「選択終了」ボタン1005やテレビ番組表1001に含まれる「スクロール」ボタン1013と番組などを選択して、各種操作をおこなう。ボタンの選択は、たとえば、タッチパネルによって、表示画面に表示されたボタンに触れておこなう。表示装置421(421a,421b)は、「戻る」ボタン1002の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、ナビゲーション制御部301の制御にしたがって、前画面へ表示を切り替える。
【0100】
視聴番組を指定する場合、ユーザは、たとえば、表示装置421(421a,421b)の表示画面に表示されたテレビ番組表1001の中から、視聴したい番組を選択する。より具体的には、「番組B」1023の視聴をしたい場合には、ユーザは、「番組B」1023を選択して、「選択終了」ボタン1005を選択する。そして、表示装置421(421a,421b)は、「選択終了」ボタン1005の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、ナビゲーション制御部301の制御にしたがって、ユーザが選択した番組を表示する。
【0101】
また、複数の視聴番組を指定する場合、ユーザは、たとえば、表示装置421(421a,421b)の表示画面に表示された「複数選択」ボタン1003を選択してから、テレビ番組表1001の中から、視聴したい番組を複数選択する。より具体的には、「番組B」1023につづけて「番組C」1024の視聴をしたい場合には、ユーザは、「複数選択」ボタン1003を選択し、「番組B」1023と「番組C」1024を選択して、「選択終了」ボタン1005を選択する。そして、表示装置421(421a,421b)は、「選択終了」ボタン1005の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、ナビゲーション制御部301の制御にしたがって、ユーザが選択した複数の番組を表示する。
【0102】
そして、ユーザは、指定した視聴番組を最後まで視聴してから目的地点に到達したい場合は、たとえば、表示装置421(421a,421b)の表示画面に表示された「選択終了」ボタン1005を選択する前に、「最後まで見る」ボタン1004を選択する。より具体的には、「番組D」1022を最後まで視聴してから目的地点に到達したい場合には、ユーザは、「番組D」1022を選択し、「最後まで見る」ボタン1004を選択してから、「選択終了」ボタン1005を選択する。そして、表示装置421(421a,421b)は、「選択終了」ボタン1005の選択を受け付けると、ナビゲーション制御部301に入力情報を出力し、ナビゲーション制御部301の制御にしたがって、ユーザが選択した複数の番組を表示するとともに、経路探索部309は、番組を最後まで視聴できる経路を探索する。
【0103】
なお、本実施例3においては、表示画面に「戻る」ボタン902と、経路設定ボタン群903に含まれる「案内開始」ボタン911と、「ルート確認」ボタン912と、「詳細ルート設定」ボタン913と、詳細ルート設定ボタン群904に含まれる「戻る」ボタン921と、「立寄地指定」ボタン922と、「料金考慮」ボタン923と、「視聴番組指定」ボタン924と、視聴番組指定の画面と、を表示して、タッチパネル形式によって各種入力操作をおこなう構成としたが、リモコンやスイッチなどを用いて入力をおこなう構成としてもよい。
【0104】
(ナビゲーション装置300の処理の内容)
つぎに、図11を用いて、本実施例3にかかるナビゲーション装置300の処理の内容について説明する。図11は、本実施例3にかかるナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。図11のフローチャートにおいて、まず、ナビゲーション制御部301は、表示画面901に表示された「視聴番組指定」ボタン924の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS1101)。ここで、「視聴番組指定」ボタン924の選択を受け付けるのを待って、受け付けた場合(ステップS1101:Yes)は、視聴番組指定の画面を表示して、ユーザから番組の選択を受け付ける(ステップS1102)。
【0105】
そして、ナビゲーション制御部301は、表示画面に表示された「最後まで見る」ボタン1004の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS1103)。ここで、「最後まで見る」ボタン1004の選択を受け付けない場合(ステップS1103:No)は、そのまま一連の処理を終了する。
【0106】
ステップS1103において、「最後まで見る」ボタン1004の選択を受け付けた場合(ステップS1103:Yes)は、ナビゲーション装置300は、ステップS1102において選択された番組の番組視聴終了希望地点の設定を受け付ける(ステップS1104)。番組視聴終了希望地点は、たとえば、ステップS1102において選択された番組を見終わりたい地点などで、表示部303に設定を促す画面を表示してもよい。そして、経路探索部309は、ステップS1104において、設定を受け付けた番組視聴終了希望地点まで一つ以上の経路候補を検索する(ステップS1105)。
【0107】
つぎに、経路探索部309は、ステップS1105において検索された一つ以上の経路候補について、到達予定時刻を算出する(ステップS1106)。到達予定時刻の算出は、たとえば、ナビゲーション装置300の現在位置から目的地点あるいは番組視聴終了希望地点までの距離と、車両の走行速度に基づいて到達所要時間を算出し、現在時刻に足しあわせてもよい。車両の走行速度は、たとえば、渋滞や交通規制などの交通情報など交通条件データを加味してもよい。
【0108】
そして、終了時刻算出部313は、視聴中の番組終了時刻を取得する(ステップS1107)。番組終了時刻は、たとえば、電子番組表の情報や番組表データベースにアクセスして取得する構成でもよい。なお、本図の説明では、ステップS1106において到達予定時刻を算出してから、ステップS1107において番組終了時刻を取得する構成としているが、番組終了時刻を取得してから、到達予定時刻を算出してもよい。
【0109】
つづいて、経路探索部309は、ステップS1106において算出された到達予定時刻と、ステップS1107において取得された番組終了時刻と、に基づいて、番組を満了まで視聴できる経路を決定し(ステップS1108)、一連の処理を終了する。番組を満了まで視聴できる経路の決定は、たとえば、到達予定時刻が番組終了時刻以上となる経路候補の中から、到達まで最短となる経路を決定する構成でもよい。また、番組終了時刻に対して、経路候補とその到達予定時刻を表示して、ユーザが選択する構成としてもよい。また、到達予定時刻を所定の間隔で算出し、渋滞などによって到達予定時刻に変更があった場合に、再度経路を探索する構成としてもよい。
【0110】
なお、本実施例3では、番組視聴終了希望地点の設定を受け付けて、経路候補を探索する構成としているが、あらかじめ目的地点が設定されていれば、目的地点までの経路候補を探索する構成としてもよい。また、前述した実施例2と同様に、番組視聴終了希望地点で、ステップS1102において選択を受け付けた番組の視聴ができるかを判断して、番組の視聴ができる経路候補を探索する構成としてもよい。
【0111】
以上説明したように、本実施例3によれば、複数のテレビ番組の選択を受け付けて、目的地点に到達する前に選択を受け付けたテレビ番組を満了まで視聴したい場合には、目的地点までの経路候補の到達予定時刻と、選択されたテレビ番組の終了時刻に基づいて、経路を決定できる。したがって、複数のテレビ番組の視聴を希望する場合でも、視聴を満了してから目的地点への到達を図ることができる。
【0112】
以上説明したように、この発明によれば、コンテンツに関する視聴要求情報に基づいて、コンテンツの再生所要時間を取得して、経路の探索をおこなう。したがって、ユーザが視聴継続を要求するコンテンツの視聴を満了できる経路を探索できるため、ユーザはコンテンツ視聴の満了を図ることができる。
【0113】
また、この発明によれば、目的地点に到達する前に再生中のDVDなどの記録媒体に記録されたコンテンツや視聴中のテレビ番組を満了まで視聴したい場合には、目的地点までの経路候補の到達予定時刻と、コンテンツやテレビ番組の終了時刻に基づいて、満了まで視聴できる経路を決定できる。したがって、コンテンツやテレビ番組を満了まで視聴してから目的地点への到達を図ることができる。また、複数のテレビ番組の選択を受け付けた場合にも、それら複数の終了時刻を取得して経路を決定できるため、複数のテレビ番組の視聴を希望する場合でも、視聴を満了してから目的地点への到達を図ることができる。
【0114】
また、この発明によれば、コンテンツやテレビ番組を視聴するために、車両を停車して視聴することをなくすことができるため、無駄なアイドリングの抑制を図ることができる。また、所定の間隔で目的地点(番組終了希望地点/番組視聴終了希望地点)に到達する到達予定時刻とコンテンツの終了時刻を比較して経路を決定できるため、渋滞などに巻き込まれても、再探索によって決定された経路とすることで、適切な経路の提供を図ることができる。
【0115】
また、この発明は、実施例1〜実施例3による機能を少なくとも一つ以上有する構成であればよい、たとえば、実施例1〜実施例3すべての機能を有していれば、記録媒体に記録されたコンテンツや、通信部によって受信されたテレビ番組について、ユーザの希望により視聴を満了してから目的地点あるいは視聴の終了を希望する地点に到達する経路を決定できる。
【0116】
また、この発明は、前述したコンテンツやテレビ番組に限ることなく、音楽CDやラジオ放送や衛星放送などに適用してもよい。さらに、それぞれ組み合わせて視聴したいコンテンツを設定することで、本発明における汎用性の高い利用を図ることができる。
【0117】
また、この発明は、経路を決定する際に、コンテンツの終了時刻と、目的地点(番組終了希望地点/番組視聴終了希望地点)に到達する到達予定時刻を表示して、ユーザに確認する構成とすれば、ユーザの意図しない範囲の時間延長を予防できる。したがって、適切にユーザの所望する経路探索を図ることができる。
【0118】
また、この発明は、視聴継続要求のあった後、ユーザの希望により視聴継続の中止を受け付けて、再探索ができる構成とすれば、経路の途中で、ユーザが急ぐ必要が生じた場合でも、その時点から最短時間で目的地点に到達できる経路を決定できる。したがって、汎用性の高い対応を図ることができる。
【0119】
なお、本実施の形態で説明した経路探索方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本実施の形態にかかる経路探索装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態にかかる経路探索装置の処理の内容を示すフローチャートである。
【図3】本実施例1にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本実施例1にかかるナビゲーション装置が搭載された車両内部の一例を示す説明図である。
【図5】本実施例1にかかる表示装置のコンテンツの表示の一例を示す説明図である。
【図6】本実施例1にかかるナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。
【図7】本実施例2にかかる表示装置のテレビ番組の表示の一例を示す説明図である。
【図8】本実施例2にかかるナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。
【図9】本実施例3にかかる表示装置の経路探索の条件について詳細設定をおこなう表示の一例を示す説明図である。
【図10】本実施例3にかかる表示装置の視聴番組指定の画面の表示の一例を示す説明図である。
【図11】本実施例3にかかるナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0121】
100 経路探索装置
101 視聴要求情報入力部
102 再生所要時間取得部
103 経路探索部
104 検索部
105 算出部
106 決定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツの視聴要求に関する情報(以下、「視聴要求情報」という)の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力された前記視聴要求情報に基づいて、前記コンテンツの再生所要時間を取得する再生所要時間取得手段と、
前記再生所要時間取得手段によって取得された前記再生所要時間に基づいて、前記コンテンツを満了まで視聴してから目的地点に到達する経路を探索する経路探索手段と、
を備えることを特徴とする経路探索装置。
【請求項2】
前記視聴要求情報は、少なくとも前記コンテンツの種類と当該コンテンツに対する視聴の継続要求を含むことを特徴とする請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項3】
前記経路探索手段は、
前記目的地点までの一つ以上の経路候補を検索する検索手段と、
前記検索手段によって検索された一つ以上の前記経路候補における、前記目的地点に到達する到達予測時間を算出する到達予測時間算出手段と、
前記再生所要時間取得手段によって取得された前記再生所要時間と、前記到達予測時間算出手段によって算出された前記到達予測時間と、に基づいて、前記経路候補から前記目的地点までの経路を決定する決定手段と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項4】
前記決定手段は、前記経路候補の前記到達予測時間と、前記再生所要時間と、を比較して、当該再生所要時間を超える当該到達予測時間のうち最短となる当該経路候補を前記目的地点までの経路に決定することを特徴とする請求項3に記載の経路探索装置。
【請求項5】
コンテンツの視聴要求情報の入力を受け付ける入力工程と、
前記入力工程によって入力された前記視聴要求情報に基づいて、前記コンテンツの再生所要時間を取得する再生所要時間取得工程と、
前記再生所要時間取得工程によって取得された前記再生所要時間に基づいて、前記コンテンツを満了まで視聴してから目的地点に到達する経路を探索する経路探索工程と、
を含むことを特徴とする経路探索方法。
【請求項6】
請求項5に記載の経路探索方法をコンピュータに実行させることを特徴とする経路探索プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載の経路探索プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−78587(P2007−78587A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−269009(P2005−269009)
【出願日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】