説明

経路探索装置及び経路探索方法

【課題】有料道路の通行料金と通行距離とを考慮して、出発地から目的地に至る現実的な経路を自動的に生成する経路探索装置及び方法を提供するものである。
【解決手段】本発明の経路探索装置は、出発地から移動体の移動に用いる有料道路の第1入口に至る経路の第1距離と、出発地から第1入口の直後にある第2入口に至る経路の第2距離との差が、第1設定値以下であるか否か、又は、第1入口から第2入口に至る経路の距離が、第2設定値以下であるか否かを判断し、第1距離と第2距離の差が第1設定値以下である場合、又は、第1入口から第2入口に至る経路の距離が第2設定値以下である場合、第1入口を通って有料道路に入る場合の第1通行料金と、第2入口を通って有料道路に入る場合の第2通行料金とを比較して、第2通行料金が第1通行料金より安いと、第2入口を通過して有料道路に入るように、出発地から目的地に至る経路を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の移動体を目的地に誘導する経路を探索する経路探索装置及び経路探索方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、カーナビゲーション装置に代表される経路探索装置は、道路情報を含む地図情報を参照して、出発地から目的地に至る経路を探索し、その結果得られた経路に沿って移動体を目的地に誘導する。一般的な経路探索装置は、ダイクストラ法又はそれを改良した方法を用いたアルゴリズムに基づいて、評価コストが最低であるような経路を生成する。評価コストを変化させることで、距離優先、一般道路優先及び有料道路優先等の異なる条件下で、経路探索が可能となっている。有料道路優先を条件として経路探索が行われる場合、例えば、有料道路に対応するリンクのコストが、一般道路に対応するリンクのコストよりも小さく設定されることで、一般道路に対して優先的に有料道路が選ばれる。
【0003】
有料道路優先を条件として経路探索が行われても、高速道路等の有料道路の通行費用と、その有料道路による移動時間の短縮効果とを比較すると、最適でない経路、又は実際には採用しないであろう経路が生成されることが多い。有料道路優先を条件として経路探索がされると、出発地に最も近い入口から有料道路に乗って、目的地に最も近いインターチェンジから有料道路を降りる経路が生成される場合が多い。故に、例えば、1つ出前の出口で有料道路を降りるように経路を変更すると、目的地への移動時間が若干長くなるだけで、有料道路の通行料金が安くなった現実的な経路が得られることが、かなりの頻度で起こり得る。このような問題を解決するために幾つかの経路探索装置が提案されており、例えば、特開2003−161630公報に開示されたナビゲーション装置は、有料道路(高速道路)条件下で経路探索を行った後、有料道路の入口又は出口の変更要求によって、探索された経路における有料道路の入口を目的地寄りに、又は出口を出発地寄りに変更することで、現実的な誘導経路を設定可能としている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−161630公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特開2003−161630公報に記載されたナビゲーション装置では、探索された経路に関して有料道路の入口又は出口を変更した経路の各々を、走行距離、走行時間及び有料道路料金と共に表示して、ユーザはそれらを見て、誘導経路を設定する必要がある。各経路についてこのような情報を並べて表示しても、どの経路が現実的であるかを、ユーザが瞬時に判断することは困難なことから、上記のように探索された経路を変更して誘導経路を設定することは、経路探索装置にて自動的に行われるのが好ましい。さらに、上記のナビゲーション装置では、有料道路の入口又は出口の何れか一方のみが変更されるが、有料道路の入口及び出口の両方を変更すると、適切な経路が得られるケースも十分に起こり得る。
【0006】
本発明は、上記の問題を解決するものであり、有料道路の料金と移動体の移動距離とを考慮して、出発地から目的地に至る現実的な経路を自動的に生成する経路探索装置及び経路誘導方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の経路探索装置は、出発地から目的地に至る移動体の経路を探索する経路探索装置において、前記出発地から前記移動体の移動に用いる有料道路の第1入口に至る経路の第1距離と、前記出発地から前記第1入口の直後にある第2入口に至る経路の第2距離との差が、所定の第1設定値以下であるか否か、又は、前記第1入口から前記第2入口に至る経路の距離が、所定の第2設定値以下であるか否かを判断し、前記第1距離と前記第2距離の差が前記第1設定値以下である場合、又は、前記第1入口から前記第2入口に至る経路の距離が前記第2設定値以下である場合、前記第1入口を通って前記有料道路に入る場合の第1通行料金と、前記第2入口を通って前記有料道路に入る場合の第2通行料金とを比較して、前記第2通行料金が前記第1通行料金より安いと、前記第2入口を通って前記有料道路に入るように、前記出発地から前記目的地に至る経路を生成することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の経路探索装置は、出発地から目的地に至る移動体の経路を探索する経路探索装置において、前記移動体の移動に用いる有料道路の第1出口から前記目的地に至る経路の第1距離と、前記第1出口の直前にある第2出口から前記目的地に至る経路の第2距離との差が、所定の第1設定値以下であるか否か、又は、前記第2出口から前記第1出口に至る経路の距離が、所定の第2設定値以下であるか否かを判断し、前記第1距離と前記第2距離の差が前記第1設定値以下である場合、又は、前記第2出口から前記第1出口に至る経路の距離が前記第2設定値以下である場合、前記第1出口を通って前記有料道路から出る場合の第1通行料金と、前記第2出口を通って前記有料道路から出る場合の第2通行料金とを比較して、前記第2通行料金が前記第1通行料金より安いと、前記第2出口を通って前記有料道路から出るように前記出発地から前記目的地に至る経路を生成することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の経路探索装置は、出発地から目的地に至る移動体の経路を探索する経路探索装置において、前記出発地から前記移動体の移動に用いる有料道路の第1入口に至る経路の第1距離と、前記出発地から前記第1入口の直後にある第2入口に至る経路の第2距離との差が、所定の第1設定値以下であるか否かを判断し、前記第1距離と前記第2距離の差が前記第1設定値以下である場合、前記第1入口及び前記第2入口の両方を、前記移動体が前記有料道路に入る入口候補とし、前記第1距離と前記第2距離の差が前記第1設定値より大きい場合、前記第1入口を入口候補とし、
前記有料道路の第1出口から前記目的地に至る経路の第3距離と、前記第1出口の直前にある第2出口から前記目的地に至る経路の第4距離との差が、所定の第2設定値以下であるか否かを判断し、前記第3距離と前記第4距離の差が前記第2設定値以下である場合、前記第1出口及び前記第2出口の両方を、前記移動体が前記有料道路から出る出口候補とし、前記第3距離と前記第4距離の差が前記第2設定値より大きい場合、前記第1出口を出口候補とし、入口候補と出口候補の組合せによる複数の区間がある場合、これら区間の通行料金を比較して、通行料金が最も安い区間を含むような前記出発地から前記目的地に至る経路を生成又は選択し、通行料金が最も安い複数の区間がある場合、これら区間の中で最も長い区間を含むような前記出発地から前記目的地に至る経路を生成又は選択することを特徴とする。
【0010】
本発明の経路探索装置は、出発地から目的地に至る移動体の経路を探索する経路探索装置において、前記移動体の移動に用いる有料道路の第1入口から前記第1入口の直後にある第2入口に至る第1経路の距離が、所定の第1設定値以下であるか否かを判断し、前記第1経路の距離が前記第1設定値以下である場合、前記第1入口及び前記第2入口の両方を、前記移動体が前記有料道路に入る入口候補とし、前記第1経路の距離が前記第1設定値より大きい場合、前記第1入口を入口候補とし、前記有料道路の第1出口の直前にある第2出口から前記第1出口に至る第2経路の距離が、所定の第2設定値以下であるか否かを判断し、前記第2経路の距離が前記第2設定値以下である場合、前記第1出口及び前記第2出口の両方を、前記移動体が前記有料道路から出る出口候補とし、前記第2距離が前記第2設定値より大きい場合、前記第1出口を出口候補とし、入口候補と出口候補の組合せによる複数の区間がある場合、これら区間の通行料金を比較して、通行料金が最も安い区間を含むような前記出発地から前記目的地に至る経路を生成又は選択し、通行料金が最も安い複数の区間がある場合、これら区間の中で最も長い区間を含むような前記出発地から前記目的地に至る経路を生成又は選択することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、出発地から有料道路の第1入口に至る経路の第1距離と、出発地から第1入口の直後にある第2入口に至る経路の第2距離の差が所定の設定値以下である場合、又は、第1入口から第2入口に至る経路の距離が所定の設定値以下である場合、第1入口を通って有料道路に入る場合の第1通行料金と、第2入口を通って有料道路に入る場合の第2通行料金とが比較されて、第2通行料金が第1通行料金より安いと、第2入口を通って有料道路に入るように、出発地から目的地に至る経路が生成される。これによって、出発地から有料道路までの移動距離が過度に増加しないように、又は、有料道路の通行距離が過度に短くならないように、有料道路の通行料金が安い経路を自動的に生成可能となる。
【0012】
また、本発明によれば、有料道路の第1出口から目的地に至る経路の第1距離と、第1出口の直前にある第2出口から目的地に至る経路の第2距離との差が、所定の設定値以下である場合、又は、第2出口から第1出口に至る経路の距離が、所定の設定値以下である場合、第1出口を通って有料道路から出る場合の第1通行料金と、第2出口を通って有料道路から出る場合の第2通行料金とが比較されて、第2通行料金が第1通行料金より安いと、第2出口を通って有料道路を出るように、出発地から目的地に至る経路が生成される。これによって、出発地から有料道路までの移動距離が過度に増加しないように、又は、有料道路の通行距離が過度に短くならないように、有料道路の通行料金が安い経路を自動的に生成可能となる。
【0013】
また、本発明では、出発地から第1入口に至る経路の距離と、出発地から第2入口に至る経路の距離との差が、所定の設定値以下であるか否かを判断して、第1入口及び第2入口の両方を、又は第1入口のみを入口候補とし、第1出口から目的地に至る経路の距離と、第2出口から目的地に至る経路の距離との差が、所定の設定値以下であるか否かを判断して、第1出口及び第2出口の両方を、又は、第1出口のみを出口候補とする。あるいは、本発明では、第1入口から第2入口に至る経路の距離が、所定の設定値以下であるか否かを判断して、第1入口及び第2入口の両方を、又は第1入口のみを入口候補とし、第2出口から第1出口に至る経路の距離が、所定の設定値以下であるか否かを判断して、第1出口及び第2出口の両方を、又は、第1出口のみを出口候補とする。
【0014】
そして、本発明では、上記のように定められた入口候補及び出口候補を定めた後、入口候補と出口候補を組み合わせた複数の区間がある場合、これら区間の通行料金を比較して、通行料金が最も安い区間を含むような、そして有料道路の通行距離が極力長くなるような出発地から目的地に至る経路を生成又は選択する。これによって、有料道路の通行距離を過度に短くすることなく、有料道路の通行料金が安い経路が得られる。また、有料道路の入口と出口の両方の変更可能性を経路探索において考慮することによって、従来の経路探索装置と比較してより適切且つ現実的な経路が生成可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、自動車用の車載式ナビゲーション装置(以下、「ナビゲーション装置」と称する)に本発明を適用した実施例について、図を用いて説明する。図1は、ナビゲーション装置(1)のブロック図である。本ナビゲーション装置(1)は、該装置(1)が搭載されている車両の現在位置や方位等を決定する位置検出手段と、地図情報等を記録する記録手段と、記録手段に記録された情報を用いた経路探索、誘導経路に沿って車両を誘導するために必要な処理(例えば、誘導用の画像データや音声データの作成)、及び装置(1)の統括的な制御等を行う制御手段と、車両の現在位置とその周囲の地図等が示された誘導用画面や各種設定画面等を表示する表示手段と、誘導用音声を発生する音声出力手段と、ユーザが装置(1)に各種指示を行うための操作手段とを具えている。
【0016】
位置検出手段は、GPS(Global Positioning System)衛星から送信されるGPS信号をGPSアンテナ(3)を介して受信して、受信したGPS信号から車両の現在位置(例えば、緯度及び経度)を特定するGPS受信部(5)を含んでいる。また、位置検出手段は、ジャイロスコープ(7)及び車速センサ(9)と、これらから送られた信号を処理して車両の方位及び速度を特定するジャイロマイクロコンピュータ(以下、マイクロコンピュータを「マイコン」と称する)(11)を含んでいる。ナビゲーション装置(1)が車両の経路誘導動作を行っている際、GPS受信部(5)及びジャイロマイコン(11)は、車両の位置、方位及び速度を決定し、それらの情報を制御手段に送ることを周期的又は定期的に行う。
【0017】
記録手段は、地図情報等を記録した記録媒体(13)と、制御手段からの指示に基づいて、記録媒体(13)から情報を読み出すドライバ(15)とを含んでいる。記録媒体(13)には、CD−ROM、DVD、HD、又はICメモリ等が用いられる。地図情報は、地理的領域が所定の大きさのブロックに区分けされた形態で記録媒体(13)に記録されている。各ブロックに係るデータには、そのブロックに含まれる道路のノード及びリンクに関するデータ、コンビニエンスストアやガソリンスタンド等の施設の位置データ及び種別データ等、及びそのブロックの地図を表示手段に表示するために用いるデータ等が含まれている。さらに、記録媒体(13)には、各種有料道路における全ての区間の通行料金を示した料金テーブルが記憶されている。この料金テーブルは、後に図3と共に説明する経路探索処理にて参照される。
【0018】
ノードは、道路の交差点、分岐点、合流点、終点、及びブロックにおける道路の端点に対応して設けられる。各ブロックに係るデータは、そのブロックに含まれる各ノードについて、そのノードのID番号と、そのノードの位置(例えば、緯度及び経度)と、そのノードの属性(例えば、有料道路の入口又は出口)と、そのノードに接続するリンクのIDと、そのノードに隣接するノードのID番号とを含んでいる。
【0019】
また、リンクは、ノード間を繋ぐ道路の一区間に対応しており、通常、向きを持っている。各ブロックに係るデータは、そのブロックに含まれる各リンクについて、そのリングのID番号と、そのリンクの始端ノード及び終端ノードのID番号と、そのリンクの道路の種別(例えば、有料道路や国道)と、そのリンクの距離(長さ)、そのリンクに接続するリンクのIDと、経路探索処理で参照されるリンクコストとを含んでいる。
【0020】
制御手段には、CPU(17)、RAM(19)、ROM(21)、フラッシュメモリ(23)や図示を省略したローカルバス等を含む制御マイコン(25)が用いられている。ROM(21)には、カーナビゲーション装置(1)の各種制御及び処理を実行するためのプログラム及びパラメータ等が記憶されている。経路探索動作や経路誘導動作を行うためのプログラムなど、更新される可能性があるプログラム及びパラメータ等は、フラッシュメモリ(23)に記憶される。これらのプログラムはCPU(17)により実行される。また、RAM(19)は、経路探索動作や経路誘導動作にて読み出された地図情報や演算結果などの一時的なデータの記憶に用いられる。
【0021】
表示手段は、描画IC(27)と、液晶表示装置(以下、「LCD」と称する)(29)と、LCDI/F(31)とを含んでいる。経路探索結果の表示画面、経路誘導動作中に表示される誘導用画面や各種設定画面等を表示する指示が制御マイコン(25)から送られると、描画IC(27)は、その指示に基づいて画像データを作成して、それら画面を、LCDI/F(31)を介してLCD(29)に表示する。
【0022】
音声出力手段は、デジタルアナログコンバータ(以下、「DAC」と称する)(33)と、アンプ(35)と、スピーカ(37)とを含んでいる。制御手段は、ユーザを誘導経路に沿って案内する案内音声に係るデジタル音声信号を、経路誘導動作中に適宜作成して、DAC(33)に送る。デジタル音声信号は、DAC(33)にてアナログ音声信号に変換されてアンプ(35)に送られる。そして、アナログ音声信号はアンプ(35)にて増幅されて、スピーカ(37)から案内音声が出力される。
【0023】
操作手段は、ナビゲーション装置(1)の筐体(図示せず)に設けられた各種操作キー(39)と、LCD(29)上に配置されるタッチパネル(41)と、図示を省略したリモートコントローラ(以下、「リモコン」と称する)と、リモコンから送られる赤外線信号を受信するリモコン受光部(43)と、キーマイコン(45)とを含んでいる。操作キー(39)が押されると、キーマイコン(45)は、押された操作キー(39)を判別して、それに応じた動作コマンドを制御マイコン(25)に送る。また、キーマイコン(45)は、LCD(29)に設定画面等が表示されている状態にて、タッチパネル(41)が押された領域を判別して、操作に対応した動作コマンドを制御マイコン(25)に送る。リモコン受光部(43)は、受光した赤外線信号を電気信号に変換及び復調してキーマイコン(45)に送り、キーマイコン(45)は、送られた信号から特定した動作コマンドを制御マイコン(25)に送る。
【0024】
次に、本実施例のナビゲーション装置(1)が行う経路探索動作について説明する。図2は、経路探索動作の概要を示すフローチャートである。経路探索動作が開始されると、まず、制御マイコン(25)は、目的地設定画面をLCD(29)に表示させる(S1)。ユーザが、操作キー(39)やリモコン等を操作して目的地を入力すると、制御マイコン(25)は、それらの位置を特定して、RAM(19)に記憶する。ナビゲーション装置(1)では、種々の手順で、目的地を設定することが可能になっている。例えば、記録媒体(13)には、住所や名称等の目的地に関する情報と、目的地の位置とが対応づけられた検索用データベースが記録されており、ユーザが目的地に関する情報を入力すると、検索用データベースが参照されて、目的地の位置が特定される。また、目的地設定画面が表示されると、GPS受信部(5)から得られた車両の現在位置が特定されて、制御マイコン(25)は、その位置を出発地の位置としてRAM(19)に記憶する。なお、ナビゲーション装置(1)では、目的地を設定するように出発地を設定することも可能である。
【0025】
制御マイコン(25)(のCPU(17))は、出発地及び目的地の設定が完了したか否かを、例えば、操作手段にて設定完了を指示する操作が行われたが否かを判別し(S2)、設定が完了すると、探索条件設定画面がLCD(29)に表示される(S3)。探索条件設定画面では、以下で行われる経路探索の条件が指定可能であり、例えば、距離優先、一般道路優先及び有料道路優先の中から、ユーザによって探索条件が指定される。また、探索条件設定画面では、複数の探索条件を同時に指定することも可能である。
【0026】
制御マイコン(25)は、探索条件の設定が完了したか否かを、例えば、操作手段にて設定完了を指示する操作が行われたが否かを判別して(S4)、探索条件の設定が完了すると、設定された出発地及び目的地を含む所定の範囲のノードデータ及びリンクデータが記録媒体(13)から読み出されて、制御マイコン(25)のRAM(19)に記憶される(S5)。そして、設定された探索条件に基づいて経路探索処理が行われる(S6)。
【0027】
ステップS6の経路探索処理では(図3のステップS21やステップS22等においては)、ダイクストラ法又はその改良法に基づいたアルゴリズムに基づいて、出発地に最も近いノード又は出発地のノード(以下、「出発地ノード」と称す)から、目的地に最も近いノード又は目的地のノード(以下、「目的地ノード」と称す)までの経路が探索される。制御マイコン(25)は、ステップS3にて設定された条件に基づいて、読み出されたリンクデータのリンクコストを参照して、評価コストが最も低い経路を生成する。ステップS3にて、複数の条件が指定された場合には、各条件ごとに経路が探索される。生成された経路は、リンク列で表現されて、そのデータはRAM(19)に記憶される。
【0028】
経路探索処理が終了すると、その結果はLCD(29)に表示される(S7)。ステップS6にて生成された経路は、その経路の長さ、その経路で移動するのに要する移動時間や通行料金等の情報と共に表示される。ステップS6にて、複数の経路が特定された場合には、これら複数の経路が同時に又は選択的に表示される。ユーザは、ステップS7にて表示された画面を見て、提示された経路を誘導経路として採用するか否かを決定し、又は複数の経路の中から誘導経路とする経路を設定する(S8)。その後、経路探索動作は終了して、ユーザの指示により、設定された誘導経路に沿って移動体を誘導する経路誘導動作がナビゲーション装置(1)にて行われる。なお、経路探索結果に不満な場合には、探索結果を表示した画面にて、ユーザが再度の探索を指示すると、ステップS3以降の処理が再度行われる。
【0029】
図3は、図2に示すステップS3にて有料道路優先が探索条件として設定された場合における、ステップS6の経路探索処理の詳細を示すフローチャートである。まず、出発地に最も近い入口(以下、「第1入口」と称する)を通って有料道路に入って、目的地に最も近い出口(以下、「第1出口」と称する)通って有料道路を出るような経路が探索されて、その結果生成された経路のデータが、制御マイコン(25)のRAM(19)に記憶される(S21)。言い換えると、ステップS21にて、第1入口に対応するノード及び第1出口に対応するノードを経由して、出発地ノードから目的地ノードに至るような、有料道路を利用した経路が生成される。なお、有料道路とは、例えば高速道路であって、入口及び出口には、例えば高速道路のインターチェンジが該当する。
【0030】
次に、出発地に至る方向について第1入口の直後に(次に)存在する有料道路の入口(以下、「第2入口」と称する)が特定される。そして、出発地(ノード)から第2入口(に対応するノード)に至る経路が探索されて、その結果生成された経路のデータが、制御マイコン(25)に記憶される(S22)。さらに、目的地に至る方向について第1出口の直前に(手前に)存在する有料道路の出口(以下、「第2出口」と称する)が特定される。そして、第2出口(に対応するノード)から目的地(ノード)に至る経路が探索されて、その結果生成された経路のデータが、制御マイコン(25)に記憶される(S23)。
【0031】
ステップS23の後、ステップS21で生成された経路のデータと、該経路を構成するリンクのデータとが参照されて、第1入口から第2入口に至る経路の距離(長さ)が所定値(例えば、10km)以下であるか否かが判断される(S24)。この経路の距離がその設定値以下の場合、第1入口及び第2入口の両方が、後述するステップ32以後の処理で用いられる入口候補とされる(S25)。第1入口から第2入口に至る経路の距離が設定値より大きい場合、ステップS21で生成された経路のデータと、ステップS22で生成された経路のデータと、これらの経路を構成するリンクのデータとが参照されて、ステップS21で生成された経路の一部であって、出発地から第1入口に至る経路の距離と、ステップS22で生成された経路の距離との差が、所定の設定値(例えば、10km)以下であるか否かが判断される(S26)。なお、ステップS26で用いる設定値を、ステップS24で用いる設定値と同じにして良いが、このように設定する必要は必ずしもない。
【0032】
ステップS26にて、出発地から第1入口に至る経路の距離と、出発地から第2入口に至る経路の距離との差が設定値以下であると判断された場合、ステップS25が行われる。ステップS26にて、これら距離の差が設定値より大きいと判断された場合、第1入口のみが、ステップ32以後の処理で用いられる入口候補とされる(S27)。
【0033】
ステップS25又はS27の後、ステップS21で生成された経路のデータと、該経路を構成するリンクのデータとが参照されて、第2出口から第1出口に至る経路の距離が所定の設定値(例えば、10km)以下であるか否かが判断される(S28)。この経路の距離が設定値以下の場合、第1出口及び第2出口の両方が、ステップ32以後の処理で用いられる出口候補とされる(S29)。なお、ステップS28で用いる設定値は、ステップS24やS26で用いる設定値と同じ値にして良いが、このように設定する必要は必ずしもない。
【0034】
ステップS28にて、第2出口から第1出口に至る経路の距離が設定値より大きいと判断される場合、ステップS21で生成された経路のデータと、ステップS23で生成された経路のデータと、及びこれら経路を構成するリンクのデータとが参照されて、ステップS21で生成された経路の一部であって、第1出口から目的地に至る経路の距離と、ステップS23で生成された経路の距離との差が、所定の設定値(例えば、10km)以下であるか否かが判断される(S30)。なお、ステップS30で用いる設定値は、ステップS28等で用いる設定値と同じ値にして良いが、このように設定する必要は必ずしもない。
【0035】
ステップS30にて、第1出口から目的地に至る経路の距離と、第2出口から目的地に至る経路の距離との差が設定値以下であると判断された場合、ステップS29が行われる。ステップS30にて、これら距離の差が所定値より大きいと判断された場合、第1出口のみが、ステップ32以後の処理で用いられる出口候補とされる(S31)。
【0036】
ステップS29又はS31の後、ステップS27及びS31が行われたか否か、つまり、入口候補が第1入口のみであり、出口候補が第1出口のみであるか否かが判断される(S32)。ステップS27及びS31が行われた場合、ステップS21にて生成された経路が誘導経路として設定されて(S33)、経路探索処理が終了する。
【0037】
ステップS25及びS29の少なくとも何れか一方が行われた場合、入口候補及び出口候補の少なくとも一方は2つあるので、入口候補と出口候補の組合せによる複数の候補区間がある。この場合、ステップS32の後、制御マイコン(25)は、記録媒体(13)に記憶された料金テーブルが参照されて、選択可能な入口候補から選択可能な出口候補に至る全ての候補区間について、通行料金の情報が取得される(S34)。例えば、ステップS25及びS29が行われた場合、第1入口から第1出口に至る区間、第1入口から第2出口に至る区間、第2入口から第1出口に至る区間、及び、第2入口から第2出口に至る区間について、通行料金の情報が取得される。また、ステップS25及びS31が行われた場合、第1入口から第1出口に至る区間、及び、第2入口から第1出口に至る区間について通行料金の情報が取得される。
【0038】
ステップS34の後、得られた情報から各区間の通行料金を比較して、最も通行料金が安い区間を有する(出発地から目的地に至る)経路が特定されて、誘導経路として設定される(S35)。この際、ステップS21で生成された経路が誘導経路とて設定されるか、ステップS21乃至23の結果を用いて出発地から目的地に至る経路が生成されて、誘導経路として設定される。なお、最も通行料金が安い区間が複数存在する場合、ステップS24及び/又はS28で求めた経路の距離等が参照されて、このような区間の中で最も長い区間を有する経路が誘導経路として設定される。
【0039】
例えば、ステップS25及びS29が行われた場合、第2入口から第2出口に至る区間の通行料金がその他の候補区間よりも安いならば、ステップS35では、ステップS22で生成された出発地から第2入口に至る経路と、ステップS21にて生成された経路における第2入口から第2出口に至る部分と、ステップS23で生成された第2出口から目的地に至る経路とで構成される経路が生成されて、誘導経路として設定される。また、ステップS25及びS29が行われた場合、どの候補区間の通行料金も同じであるならば、最も長い区間を有する経路、即ちステップS21で生成された経路が選択されて誘導経路として設定される。また、ステップS25及びS29が行われた場合、第2入口から第1出口に至る区間の通行料金と、第2入口から第2出口に至る区間の通行料金とが最も安いと、これらの中で最も長い区間を有する経路、即ち出発地から第2入口及び第1出口を経由して目的地に至る経路が、ステップS21及びS22の結果を用いて生成されて、誘導経路とされる。
【0040】
図4乃至図6の各々は、図3のフローチャートに示す経路探索処理によって、誘導経路が設定される具体例を説明する説明図である。図3に示すステップS21が実行されて、第1入口に対応するノードN2(以下、「第1入口ノード」と称する。また、その他の類似する表現ついても同様)と、第1出口ノードNi-1とを経由して、出発地ノードN1から目的地ノードNiに至る経路が生成される。この経路はリンク列{L1,L2,L3,・・・,Lj-3,Lj-2,Lj-1,Lj}で表現され、有料道路に対応するリンクは、L2乃至Lj-1である。
【0041】
ステップS22が実行されると、出発地ノードN1から第2入口ノードN3に至る経路が探索される。また、ステップS23が実行されると、第2出口ノードNi-3から目的地ノードNiに至る経路が生成される。なお、説明を簡単にするために、出発地ノードN1から第1入口ノードN2に至る経路と、出発地ノードN1から第2入口ノードN3に至る経路とは、両方とも1つのリンクで構成されているものとする(前者はリンクL1、後者はリンクL’1)。同様に、第1出口ノードNi-1から目的地ノードNiに至る経路と、第2出口ノードNj-3から目的地ノードNiに至る経路とは、両方とも1つのリンクで構成されているものとする(前者はリンクLj、後者はリンクL’2)。
【0042】
ステップS24が実行されると、第1入口ノードN2から第2入口ノードN3に至る経路の距離が、つまりリンクL2で表現される有料道路区間の距離が所定値以下であるか否かが判断される。さらに、ステップS26が実行されるならば、リンクL1で表現される経路の距離と、リンクL’1で表現される経路の区間の距離との差が、設定値以下であるか否かが判断される。また、ステップS28が実行されると、リンクLj-2及びLj-1で表現される経路の距離が所定値以下であるか否かが判断される。なお、第2出口ノードNi-3と、第1出口ノードNi-1の間には、有料道路の料金所ノードNi-2があって、該ノードNi-2は、リンクLj-2及びLj-1の端点になっている。さらに、ステップS30が実行されるならば、リンクLjで表現される経路の距離と、リンクL’2で表現される経路の区間の距離との差が、所定値以下であるか否かが判断される。
【0043】
ステップS24又はS26にて肯定的な判断が下されて、さらにステップS28又はS30にて肯定的な判断が下された場合、ステップS25及びS29が実行される。その後、ステップS34及びS35が行われて、合計4つの区間、第1入口ノードN2から第1出口ノードNi-1に至る第1区間と、第1入口ノードN2から第2出口ノードNi-3に至る第2区間と、第2入口ノードN3から第1出口ノードNi-1に至る第3区間と、第2入口ノードN3から第2出口ノードNi-3に至る第4区間との料金が比較される。図4に示すケースでは、第1区間の料金は2000円、第2区間の料金は1500円、第3区間の料金は2000円 、第4区間の料金は1000円であるので、ステップS35にて、最も通行料金が安い第4区間を含む経路{L’1,L3,・・・,Lj-3,L’2}(図4にて太線で示す)が生成されて、誘導経路として設定される。
【0044】
図5に示すケースでは、第1区間の料金は2000円、第2区間の料金は1500円、第3区間の料金は2000円 、第4区間の料金は1500円であって、最も通行料金が安い2つの区間が存在する。ステップS35では、これら2つの経路の中でより距離が長い第2区間を含む経路{L1,L2,L3,・・・,Lj-3,L’2}が生成されて、誘導経路として設定される。
【0045】
図6は、ステップS25及びS31が行われるケースを示している。本ケースでは、第2出口ノードNi-3は第1出口ノードNi-1からかなり離れているので、ステップS28にて、第2出口ノードNi-3から第1出口ノードNi-1までの経路の距離が設定値を超えており、さらに、ステップS30にて、リンクLjで表現される経路の距離とリンクL’2で表現される経路の距離との差が、設定値を超えていると判断される。その結果、ステップS31が行われて、第1出口ノードNi-1のみが出口候補とされる。ステップS34及びS35が行われると、合計2つの区間、第1入口ノードN2から第1出口ノードNi-1に至る区間と、第2入口ノードN3から第1出口ノードNi-1に至る区間との通行料金が比較される。図6に示すケースでは、これら区間の通行料金は共に2000円であるので、ステップS35にて、これら2つの経路の中でより距離が長い区間を含む経路{L1,L2,L3,・・・,Lj-3,Lj-2,Lj-1,Lj}が、即ちステップS21にて生成された経路が選択されて、誘導経路として設定される。
【0046】
上記の実施例では、図3に示す経路探索処理にステップS24とステップS26とが含まれているが、何れか一方のみが行われてもよい。同様に、図3に示す経路探索処理にて、ステップS28とステップS30の何れか一方のみが行われてもよい。また、経路探索処理では、図3に示す順序で処理が行われる必要は必ずしもない。さらに、必要に応じて、図3に示す経路探索処理にて、ステップS22及びS24乃至27を省略する等の変更を行って、有料道路の入口を第1入口に固定する実施形態、又は、ステップS23及びS28乃至31を省略する等の変更を行って、有料道路の出口を第1出口に固定する実施形態を採用することも可能である。
【0047】
上記の実施例では、図3に示すステップS21にて、出発地から最も近い入口と、目的地に最も近い出口とを経由する経路が生成されている。しかしながら、必ずしもこのような入口及び出口を経由するように経路を生成しなくとも本発明の効果を得ることは可能であって、ステップS21にて、このような制限を設けることなく有料道路優先を条件として経路探索が行われてもよい。また、本発明を、有料道路優先以外の条件下で経路探索が行われる場合にも適用して、より適切な誘導経路を得ることが可能であることに留意すべきである。仮に、ステップS21にて、適当な条件下で経路探索が行われて、有料道路を含む経路が生成されたとすると、第1入口をその経路において有料道路に入る入口と、第1出口をその経路において有料道路から出る出口として、ステップS22以降のステップを行うことで、ステップS21で生成された経路よりも適切な又は現実的な経路が得られる。
【0048】
また、上記実施例のナビゲーション装置(1)は、必ずしも車載式である必要はなく、その具体的形態は特に限定されない。上記実施例の機能の一部、例えば経路探索機能を、別個に設けられたサーバ装置で実現し、サーバ装置とナビゲーション装置(1)間で通信手段を用いて、経路探索結果等のデータが送受されてもよい。さらに、本発明は、自動車用のナビゲーション装置に限定されることはなく、移動体用の経路探索装置に広く適用可能である。
【0049】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施例であるナビゲーション装置のブロック図である。
【図2】本発明の実施例であるナビゲーション装置の経路探索動作の概要を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施例であるナビゲーション装置の経路探索処理を示すフローチャートである。
【図4】図3に示す経路探索処理によって、出発地から目的地に至る経路が生成される具体例を示す説明図である。
【図5】図3に示す経路探索処理によって、出発地から目的地に至る経路が生成される具体例を示す説明図である。
【図6】図3に示す経路探索処理によって、出発地から目的地に至る経路が生成される具体例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0051】
(1) カーナビゲーション装置
(5) GPS受信部
(13) 記録媒体
(25) 制御マイクロコンピュータ
(29) LCD
(41) タッチパネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出発地から目的地に至る移動体の経路を探索する経路探索装置において、
前記出発地から前記移動体の移動に用いる有料道路の第1入口に至る経路の第1距離と、前記出発地から前記第1入口の直後にある第2入口に至る経路の第2距離との差が、所定の第1設定値以下であるか否か、又は、前記第1入口から前記第2入口に至る経路の距離が、所定の第2設定値以下であるか否かを判断し、
前記第1距離と前記第2距離の差が前記第1設定値以下である場合、又は、前記第1入口から前記第2入口に至る経路の距離が前記第2設定値以下である場合、前記第1入口を通って前記有料道路に入る場合の第1通行料金と、前記第2入口を通って前記有料道路に入る場合の第2通行料金とを比較し、
前記第2通行料金が前記第1通行料金より安い場合、前記第2入口を通って前記有料道路に入るように、前記出発地から前記目的地に至る経路を生成することを特徴とする経路探索装置。
【請求項2】
出発地から目的地に至る移動体の経路を探索する経路探索装置において、
前記移動体の移動に用いる有料道路の第1出口から前記目的地に至る経路の第1距離と、前記第1出口の直前にある第2出口から前記目的地に至る経路の第2距離との差が、所定の第1設定値以下であるか否か、又は、前記第2出口から前記第1出口に至る経路の距離が、所定の第2設定値以下であるか否かを判断し、
前記第1距離と前記第2距離の差が前記第1設定値以下である場合、又は、前記第2出口から前記第1出口に至る経路の距離が前記第2設定値以下である場合、前記第1出口を通って前記有料道路から出る場合の第1通行料金と、前記第2出口を通って前記有料道路から出る場合の第2通行料金とを比較し、
前記第2通行料金が前記第1通行料金より安いと、前記第2出口を通って前記有料道路から出るように、前記出発地から前記目的地に至る経路を生成することを特徴とする経路探索装置。
【請求項3】
出発地から目的地に至る移動体の経路を探索する経路探索装置において、
前記出発地から前記移動体の移動に用いる有料道路の第1入口に至る経路の第1距離と、前記出発地から前記第1入口の直後にある第2入口に至る経路の第2距離との差が、所定の第1設定値以下であるか否かを判断し、
前記第1距離と前記第2距離の差が前記第1設定値以下である場合、前記第1入口及び前記第2入口の両方を、前記移動体が前記有料道路に入る入口候補とし、前記第1距離と前記第2距離の差が前記第1設定値より大きい場合、前記第1入口を入口候補とし、
前記有料道路の第1出口から前記目的地に至る経路の第3距離と、前記第1出口の直前にある第2出口から前記目的地に至る経路の第4距離との差が、所定の第2設定値以下であるか否かを判断し、
前記第3距離と前記第4距離の差が前記第2設定値以下である場合、前記第1出口及び前記第2出口の両方を、前記移動体が前記有料道路から出る出口候補とし、前記第3距離と前記第4距離の差が前記第2設定値より大きい場合、前記第1出口を出口候補とし、
入口候補と出口候補の組合せによる複数の区間がある場合、これら区間の通行料金を比較して、通行料金が最も安い区間を含むような前記出発地から前記目的地に至る経路を生成又は選択し、
通行料金が最も安い複数の区間がある場合、これら区間の中で最も長い区間を含むような前記出発地から前記目的地に至る経路を生成又は選択することを特徴とする経路探索装置。
【請求項4】
出発地から目的地に至る移動体の経路を探索する経路探索装置において、
前記移動体の移動に用いる有料道路の第1入口から前記第1入口の直後にある第2入口に至る第1経路の距離が、所定の第1設定値以下であるか否かを判断し、
前記第1経路の距離が前記第1設定値以下である場合、前記第1入口及び前記第2入口の両方を、前記移動体が前記有料道路に入る入口候補とし、前記第1経路の距離が前記第1設定値より大きい場合、前記第1入口を入口候補とし、
前記有料道路の第1出口の直前にある第2出口から前記第1出口に至る第2経路の距離が、所定の第2設定値以下であるか否かを判断し、前記第2経路の距離が前記第2設定値以下である場合、前記第1出口及び前記第2出口の両方を、前記移動体が前記有料道路から出る出口候補とし、前記第2距離が前記第2設定値より大きい場合、前記第1出口を出口候補とし、
入口候補と出口候補の組合せによる複数の区間がある場合、これら区間の通行料金を比較して、通行料金が最も安い区間を含むような前記出発地から前記目的地に至る経路を生成又は選択し、
通行料金が最も安い複数の区間がある場合、これら区間の中で最も長い区間を含むような前記出発地から前記目的地に至る経路を生成又は選択することを特徴とする経路探索装置。
【請求項5】
出発地から目的地に至る移動体の経路を探索する経路探索方法において、
前記出発地から前記移動体の移動に用いる有料道路の第1入口に至る経路の第1距離と、前記出発地から前記第1入口の直後にある第2入口に至る第2距離との差が、所定の第1設定値以下であるか否か、又は、前記第1入口から前記第2入口に至る経路の距離が、所定の第2設定値以下であるか否かを判断する工程と、
前記第1距離と前記第2距離の差が前記第1設定値以下である場合、又は、前記第1入口から前記第2入口に至る経路の距離が前記第2設定値以下である場合、前記第1入口を通って前記有料道路に入る場合の第1通行料金と、前記第2入口を通って前記有料道路に入る場合の第2通行料金とを比較する工程と、
前記第2通行料金が前記第1通行料金より安い場合、前記第2入口を通って前記有料道路に入るように、前記出発地から前記目的地に至る経路を生成する工程とを含むことを特徴とする経路探索方法。
【請求項6】
出発地から目的地に至る移動体の経路を探索する経路探索方法において、
前記移動体の移動に用いる有料道路の第1出口から前記目的地に至る経路の第1距離と、前記第1出口の直前にある第2出口から前記目的地に至る経路の第2距離との差が、所定の第1設定値以下であるか否か、又は、前記第2出口から前記第1出口に至る経路の距離が、所定の第2設定値以下であるか否かを判断する工程と、
前記第1距離と前記第2距離の差が前記第1設定値以下である場合、又は、前記第2出口から前記第1出口に至る経路の距離が前記第2設定値以下である場合、前記第1出口を通って前記有料道路から出る場合の第1通行料金と、前記第2出口を通って前記有料道路から出る場合の第2通行料金とを比較する工程と、
前記第2通行料金が前記第1通行料金より安い場合、前記第2出口を通って前記有料道路から出るように、前記出発地から前記目的地に至る経路を生成する工程とを含むことを特徴とする経路探索方法。
【請求項7】
出発地から目的地に至る移動体の経路を探索する経路探索方法において、
前記出発地から前記移動体の移動に用いる有料道路の第1入口に至る経路の第1距離と、前記出発地から前記第1入口の直後にある第2入口に至る経路の第2距離との差が、所定の第1設定値以下であるか否かを判断する工程と、
前記第1距離と前記第2距離の差が前記第1設定値以下である場合、前記第1入口及び前記第2入口の両方を、前記移動体が前記有料道路に入る入口候補とし、前記第1距離と前記第2距離の差が前記第1設定値より大きい場合、前記第1入口を入口候補とする工程と、
前記有料道路の第1出口から前記目的地に至る経路の第3距離と、前記第1出口の直前にある第2出口から前記目的地に至る経路の第4距離との差が、所定の第2設定値以下であるか否かを判断する工程と、
前記第3距離と前記第4距離の差が前記第2設定値以下である場合、前記第1出口及び前記第2出口の両方を、前記移動体が前記有料道路から出る出口候補とし、前記第3距離と前記第4距離の差が前記第2設定値より大きい場合、前記第1出口を出口候補とする工程と、
入口候補と出口候補の組合せによる複数の区間がある場合、これら区間の通行料金を比較する工程と、
通行料金が最も安い区間を含むような前記出発地から前記目的地に至る経路を生成又は選択する工程と、
通行料金が最も安い複数の区間がある場合、これら区間の中で最も長い区間を含むような前記出発地から前記目的地に至る経路を生成又は選択する工程とを含むことを特徴とする経路探索方法。
【請求項8】
出発地から目的地に至る移動体の経路を探索する経路探索方法において、
前記移動体の移動に用いる有料道路の第1入口から前記第1入口の直後にある第2入口に至る第1経路の距離が、所定の第1設定値以下であるか否かを判断する工程と、
前記第1経路の距離が前記第1設定値以下である場合、前記第1入口及び前記第2入口の両方を、前記移動体が前記有料道路に入る入口候補とし、前記第1経路の距離が前記第1設定値より大きい場合、前記第1入口を入口候補とする工程と、
前記有料道路の第1出口の直前にある第2出口から前記第1出口に至る第2経路の距離が、所定の第2設定値以下であるか否かを判断し、前記第2経路の距離が前記第2設定値以下である場合、前記第1出口及び前記第2出口の両方を、前記移動体が前記有料道路から出る出口候補とし、前記第2距離が前記第2設定値より大きい場合、前記第1出口を出口候補とする工程と、
入口候補と出口候補の組合せによる複数の区間がある場合、これら区間の通行料金を比較する工程と、
通行料金が最も安い区間を含むような前記出発地から前記目的地に至る経路を生成又は選択する工程と、
通行料金が最も安い複数の区間がある場合、これら区間の中で最も長い区間を含むような前記出発地から前記目的地に至る経路を生成又は選択する工程とを含むことを特徴とする経路探索方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2006−258708(P2006−258708A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−79104(P2005−79104)
【出願日】平成17年3月18日(2005.3.18)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】