説明

経路案内システム、携帯端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法

【課題】階と階を接続するネットワークデータを含む経路案内において、単なるエレベータや階段を乗り継ぐための途中のフロア部分を誤解なく案内し、建物内の出発地から目的地まで適切な経路案内を行うことを課題とする。
【解決手段】本発明は、経路案内サーバにおいて、経路案内装置から送信される経路探索条件を満たす案内経路、当該案内経路に対応する案内地点および音声データを経路案内データとして経路案内装置へ送信し、経路案内装置において、経路案内サーバにアクセスし、経路案内サーバへの経路探索条件の送信や経路案内データの受信を行い、また、受信した経路案内データの案内経路上のノードに接続されるリンクのリンク種別やリンク長に基づき案内地点を設定し、設定された案内地点に対応する音声データを、音声出力部を介して出力することにより、音声案内を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路案内システム、携帯端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、多階層の建物内に関する経路探索を行う技術が開示されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の経路探索装置では、建物内部の階層を考慮した経路探索を行う技術であって、高さの異なる複数の階層ごとに記憶された、建造物内に設けられた通行路のつながり状態に関するデータ(ネットワークデータ)を含む地図データを利用することにより、階と階を接続する階段やエスカレータのネットワークデータを考慮して経路探索を行っている。
【0004】
また、特許文献2に記載の通信ナビゲーションシステムでは、リンクデータに属性として「階」の情報を示す属性情報を付加する(「階」をつなぐリンクには階情報を付加せず他の属性情報とする)ことによって、リンクをたどっていった時に、階情報が付加されていないリンクに到達したらその手前のノードが階をつなぐリンクの入口(起点)で、先のノードがその出口(終点)であると判定し、このリンクの入口(起点)において、移動すべき次の階を示すガイダンスを含む案内データを出力することで、例えば、図1に示すように、利用者がB1階にいる場合、次の階を示す「階段で1階まであがってください」等の音声案内を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−240591号公報
【特許文献2】特許第4041099号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術(特許文献1および2等)においては、属性として付加された「階」の情報を示す属性情報を考慮して経路探索を行い、移動すべき次の階を示すガイダンスを含む案内データを出力することで、例えば、図1に示すように、利用者がB1階にいる場合、次の階を示す「階段で1階まであがってください」等の音声案内を行うことができるものの、上述のようなネットワークデータの属性に基づいて算出されたルートから音声案内データを生成すると、例えば、図1に示すように、目的地が4階であり1階〜3階は単に階を移動するための階段やエスカレータの接続部にすぎない場合であっても、出発地であるB1階から各階ごとに次に階を示す音声案内が行われてしまうので、利用者が各階ごとにそのフロア(階)へ移動すれば目的地がある等の誤認をしてしまう場合があるという問題点を有していた。よって、従来技術(特許文献1および2等)においては、単に階を移動するための階段やエスカレータの接続部(例えば、図1において、1階〜3階)について、まるでそのフロアへ移動するような案内をしてしまうということが起きるという問題点を有していた。
【0007】
このように、従来技術(特許文献1および2等)においては、実際には移動対象となる(目的地のある)フロアはもっと上層階(例えば、図1において、4階)であるにもかかわらず、単なるエレベータや階段を乗り継ぐための途中のフロア部分(例えば、図1において、1階〜3階)をそのフロアへの移動として案内してしまい、その案内に従うユーザは「そのフロアへ移動すれば目的地にたどり着ける」と勘違いしてしまうという問題点を有していた。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、階と階を接続するネットワークデータを含む経路案内において、単なるエレベータや階段を乗り継ぐための途中のフロア部分を誤解なく案内し、建物内の出発地から目的地まで適切な経路案内を行うことが可能な経路案内システム、携帯端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような目的を達成するため、本発明の経路案内システムは、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバ、および、当該経路案内サーバにネットワークを介して通信可能に接続された音声出力部と制御部とを少なくとも備える携帯端末装置を備えた経路案内システムであって、上記経路案内サーバの上記記憶部は、2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段と、を備え、上記経路案内サーバの上記制御部は、上記携帯端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路を、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータを用いて探索し、探索した上記案内経路と、当該案内経路に対応する上記案内地点記憶手段に記憶された上記案内地点および上記音声データとを、経路案内データとして上記携帯端末装置へ送信する経路探索手段を備え、上記携帯端末装置の上記制御部は、上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信手段と、上記受信手段により受信した上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、当該ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定し、上記リンク長が所定距離を超える場合、当該直前のノードを上記案内地点として設定し、上記リンク長が所定距離以下である場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定手段と、上記案内地点設定手段により設定された上記案内地点に対応する上記音声データを、上記音声出力部を介して出力することにより、上記音声案内を実行する音声案内出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の携帯端末装置は、経路案内サーバにネットワークを介して通信可能に接続された音声出力部と制御部とを少なくとも備える携帯端末装置であって、上記制御部は、2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを用いて探索された、上記携帯端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路と、当該案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データと、を含む経路案内データを、上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信手段と、上記受信手段により受信した上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、当該ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定し、上記リンク長が所定距離を超える場合、当該直前のノードを上記案内地点として設定し、上記リンク長が所定距離以下である場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定手段と、上記案内地点設定手段により設定された上記案内地点に対応する上記音声データを、上記音声出力部を介して出力することにより、上記音声案内を実行する音声案内出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の経路案内サーバは、音声出力部を少なくとも備える携帯端末装置にネットワークを介して通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバであって、上記記憶部は、2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段と、を備え、上記制御部は、上記携帯端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路を、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータを用いて探索し、探索した上記案内経路と、当該案内経路に対応する上記案内地点記憶手段に記憶された上記案内地点および上記音声データと、を含む経路案内データを生成する経路探索手段と、上記経路探索手段により生成された上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、当該ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定し、上記リンク長が所定距離を超える場合、当該直前のノードを上記案内地点として設定し、上記リンク長が所定距離以下である場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定手段と、上記案内地点設定手段により設定された上記案内地点に対応する上記音声データを上記携帯端末装置へ送信することにより、当該携帯端末装置の上記音声出力部を介して出力させて上記音声案内を実行させる音声案内出力制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の経路案内装置は、音声出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内装置であって、上記記憶部は、2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段と、を備え、上記制御部は、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路を、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータを用いて探索し、探索した上記案内経路と、当該案内経路に対応する上記案内地点記憶手段に記憶された上記案内地点および上記音声データと、を含む経路案内データを生成する経路探索手段と、上記経路探索手段により生成した上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、当該ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定し、上記リンク長が所定距離を超える場合、当該直前のノードを上記案内地点として設定し、上記リンク長が所定距離以下である場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定手段と、上記案内地点設定手段により設定された上記案内地点に対応する上記音声データを、上記音声出力部を介して出力することにより、上記音声案内を実行する音声案内出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の経路案内方法は、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバ、および、当該経路案内サーバにネットワークを介して通信可能に接続された音声出力部と制御部とを少なくとも備える携帯端末装置を備えた経路案内システムにおいて実行される経路案内方法であって、上記経路案内サーバの上記記憶部は、2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段と、
を備え、上記経路案内サーバの上記制御部において実行される、上記携帯端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路を、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータを用いて探索し、探索した上記案内経路と、当該案内経路に対応する上記案内地点記憶手段に記憶された上記案内地点および上記音声データとを、経路案内データとして上記携帯端末装置へ送信する経路探索ステップと、上記携帯端末装置の上記制御部において実行される、上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信ステップと、上記携帯端末装置の上記制御部において実行される、上記受信ステップにて受信した上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第1の判定ステップと、上記携帯端末装置の上記制御部において実行される、上記第1の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第2の判定ステップと、上記携帯端末装置の上記制御部において実行される、上記第2の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定する第3の判定ステップと、上記携帯端末装置の上記制御部において実行される、上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離を超えると判定された場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定し、上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離以下であると判定された場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定ステップと、上記携帯端末装置の上記制御部において実行される、上記案内地点設定ステップにて設定された上記案内地点に対応する上記音声データを、上記音声出力部を介して出力することにより、上記音声案内を実行する音声案内出力ステップと、を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の経路案内方法は、経路案内サーバにネットワークを介して通信可能に接続された音声出力部と制御部とを少なくとも備える携帯端末装置において実行される経路案内方法であって、上記制御部において実行される、2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを用いて探索された、上記携帯端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路と、当該案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データと、を含む経路案内データを、上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信ステップと、上記受信ステップにて受信した上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第1の判定ステップと、上記第1の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第2の判定ステップと、上記第2の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定する第3の判定ステップと、上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離を超えると判定された場合、当該直前のノードを上記案内地点として設定し、上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離以下であると判定された場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定ステップと、上記案内地点設定ステップにて設定された上記案内地点に対応する上記音声データを、上記音声出力部を介して出力することにより、上記音声案内を実行する音声案内出力ステップと、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の経路案内方法は、音声出力部を少なくとも備える携帯端末装置にネットワークを介して通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバにおいて実行される経路案内方法であって、上記記憶部は、2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段と、
を備え、上記制御部において実行される、上記携帯端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路を、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータを用いて探索し、探索した上記案内経路と、当該案内経路に対応する上記案内地点記憶手段に記憶された上記案内地点および上記音声データと、を含む経路案内データを生成する経路探索ステップと、上記経路探索ステップにて生成された上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第1の判定ステップと、上記第1の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第2の判定ステップと、上記第2の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定する第3の判定ステップと、上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離を超えると判定された場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定し、上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離以下であると判定された場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定ステップと、上記案内地点設定ステップにて設定された上記案内地点に対応する上記音声データを上記携帯端末装置へ送信することにより、当該携帯端末装置の上記音声出力部を介して出力させて上記音声案内を実行させる音声案内出力制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の経路案内方法は、音声出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内装置において実行される経路案内方法であって、上記記憶部は、2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段と、を備え、上記制御部において実行される、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路を、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータを用いて探索し、探索した上記案内経路と、当該案内経路に対応する上記案内地点記憶手段に記憶された上記案内地点および上記音声データと、を含む経路案内データを生成する経路探索ステップと、上記経路探索ステップにて生成した上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第1の判定ステップと、上記第1の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第2の判定ステップと、上記第2の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定する第3の判定ステップと、上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離を超えると判定された場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定し、上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離以下であると判定された場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定ステップと、上記案内地点設定ステップにて設定された上記案内地点に対応する上記音声データを、上記音声出力部を介して出力することにより、上記音声案内を実行する音声案内出力ステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、経路案内サーバにおいて、2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、ネットワークデータを記憶部に記憶し、案内経路上の各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データとを対応付けて記憶部に記憶し、携帯端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす出発地から目的地までの、ノードおよびリンクから構成される案内経路を、記憶部に記憶されたネットワークデータを用いて探索し、探索した案内経路と、当該案内経路に対応する記憶部に記憶された案内地点および音声データとを、経路案内データとして携帯端末装置へ送信し、携帯端末装置において、経路案内サーバから送信される経路案内データを受信し、受信した経路案内データの案内経路上のノードに接続されるリンクのリンク種別が階と階の接続を示すか判定し、階と階の接続を示す場合、当該ノードの直前のノードに接続されるリンクのリンク種別が階と階の接続を示すか判定し、階と階の接続を示す場合、直前のノードが属する階のリンク長が所定距離以下であるか判定し、リンク長が所定距離を超える場合、当該直前のノードを案内地点として設定し、リンク長が所定距離以下である場合、直前のノードを案内地点として設定せず、設定された案内地点に対応する音声データを、音声出力部を介して出力することにより、音声案内を実行することができる。これにより、本発明は、例えば、音声案内の出力において、案内経路上で階と階の接続を示すリンクが連続する場合、当該連続した階と階の接続を示すリンクの起点となるノードにて設定された案内地点において、現在位置が案内地点に達した場合、連続した階と階の接続を示すリンクの終点となるノードが属する階を音声案内することができるという効果を奏する。
【0018】
具体的には、従来技術(特許文献1および2等)においては、図1に示すように、実際には移動対象となる(目的地のある)フロアはもっと上層階(例えば、図1において、4階)であるにもかかわらず、単なるエレベータや階段を乗り継ぐための途中のフロア部分(例えば、図1において、1階〜3階)をそのフロアへの移動として案内してしまい、その案内に従うユーザは「そのフロアへ移動すれば目的地にたどり着ける」と勘違いしてしまうという問題点を有していたが、本発明においては、図2に示すように、案内経路上で階と階の接続を示すリンクが連続する場合(例えば、図2において、B1階〜4階まで階段が連続する場合)、当該連続した階と階の接続を示すリンクの起点に位置する案内対象のノードに対応する案内地点(例えば、図2において、B1階)において、現在位置が案内地点に達した場合、連続した階と階の接続を示すリンクの終点に位置する案内対象のノードが属する階(例えば、図2において、4階)を音声案内することができるという効果を奏する。また、例えば、図3に示すように、単なるエレベータや階段を乗り継ぐための途中のフロア部分(例えば、図3において、2階)であっても、階段から階段までの距離であるリンク長が所定距離以上である場合、出発地であるB1階では、「階段で2階まであがってください」と音声案内し、利用者が2階にあがった時点で、目的地である4階について、「階段で4階まであがってください」等といった、建物の構造によって段階的に音声案内を行うことができるという効果を奏する。
【0019】
すなわち、従来技術(特許文献1および2等)において、図1に示すように、例えば、ユーザがB1階にある出発地から4階にある目的地まで移動する場合、従来技術における建物内での経路案内では、B1階から1階、1階から2階、2階から3階と階の異なるフロア間を移動する場合には、その階と階を移動するごとに「階段で1階まであがってください」「階段で2階まであがってください」のように案内しており、このため、ユーザは最初の音声案内「階段で1階まであがってください」のみを聞いた場合、目的地のあるフロアは1階なのではないかという誤解を招く可能性があった。
【0020】
これに対し、本発明においては、図2に示すように、例えば、B1階にある出発地から、4階にある目的地まで移動する場合に、B1階から4階までを「階段で4階まであがってください」と案内することができるので、これから利用しようとるす階と階を移動する「階段」または「エスカレータ」等で乗り継いだ先を案内することで、ユーザが目的地のあるフロアは1階なのではないかという誤解を招く恐れはなくなるという効果を奏する。
【0021】
また、例えば、本発明は、図3に示すように、利用者が階段で2階まで上がりこの2階からは他の階段で目的地の4階まで上る経路になっていることが明確に伝わるよう、「階段で2階まであがってください」や「階段で4階まであがってください」」等といった建物の構造を考慮した段階的な音声案内を実行することが可能になるという効果を奏する。具体的には、本発明は、階と階を接続するフロア部分のリンクが短い場合には、単なる階と階を移動する「階段」、「エスカレータ」、「エレベータ」等の乗り継ぎであるとして、そのフロア部分に案内対象を設定しないようにするため、階が変わるたびに案内が発生することを防ぐことが可能になり、利用者に誤解を招かない分かりやすい案内を提供することができるという効果を奏する。
【0022】
なお、上記において、本発明の経路案内システムを一例に効果の説明をしたが、携帯端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法においても同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、従来技術における音声案内の一例を示す図である。
【図2】図2は、本発明における音声案内の一例を示す図である。
【図3】図3は、本発明における音声案内の別の一例を示す図である。
【図4】図4は、第1の実施形態における経路案内システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図5】図5は、第1の実施形態における経路案内システムの処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】図6は、図5に示した処理に従って作成した図2における案内地点設定処理の内容の一例について説明する図である。
【図7】図7は、第2の実施形態における経路案内サーバの構成の一例を示すブロック図である。
【図8】図8は、第2の実施形態における経路案内サーバの処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】図9は、第3の実施形態における経路案内装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図10】図10は、第3の実施形態における経路案内装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明にかかる経路案内システム、携帯端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法並びにプログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0025】
以下、本発明の構成および処理について、第1の実施形態(経路案内システム)、第2の実施形態(経路案内サーバ(サーバ主導型))、第3の実施形態(経路案内装置(スタンドアローン型))の順にて詳細に説明する。
【0026】
[第1の実施形態]
最初に、本発明の第1の実施形態(経路案内システム)について、図4〜図6を参照して以下に説明する。ここで、図4は、第1の実施形態における経路案内システムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。また、図5は、第1の実施形態における経路案内システムの処理の一例を示すフローチャートである。また、図6は、図5に示した処理に従って作成した図2における案内地点設定処理の内容の一例について説明する図である。
【0027】
[経路案内システムの構成]
まず、第1の実施形態における経路案内システムの構成の一例について、図4を参照して以下に説明する。
【0028】
図4に示すように、本発明の第1の実施形態の経路案内システムは、概略的に、制御部202と記憶部206とを少なくとも備える経路案内サーバ200、および、当該経路案内サーバ200にネットワーク300を介して通信可能に接続された、位置発信装置500から発信される位置情報信号を受信する位置取得部112と表示部114と音声出力部116と制御部102とを少なくとも備える携帯端末装置100を備えて構成される。これら経路案内システムの各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0029】
[経路案内サーバ200の構成]
ここで、図4において、経路案内サーバ200は、経路案内サーバ200は、携帯端末装置100から送信される経路探索条件を満たす案内経路、当該案内経路に対応する案内地点および音声データを経路案内データとして携帯端末装置100へ送信する等の機能を有する。また、携帯端末装置100から送信される位置情報に対応する地図データを携帯端末装置100へ送信する等の機能を有してもよい。経路案内サーバ200は、通信制御インターフェース部204を介してネットワーク300を経由し、携帯端末装置100と相互に通信可能に接続されており、制御部202と記憶部206とを備えて構成される。制御部202は、各種処理を行う制御手段であり、経路探索や地図データの送信等を行う。記憶部206は、固定ディスク装置等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブル(ネットワークデータファイル206a、案内地点ファイル206b、地図データファイル206c等)を格納する。
【0030】
これら記憶部206の各構成要素のうち、ネットワークデータファイル206aは、制御部202が、携帯端末装置100から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす出発地から目的地までの、ノードおよびリンクから構成される案内経路を探索する際に用いる、2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段である。ここで、ノードは、各ノードごとに緯度、経度、高度を含む位置情報に対応付けられている。また、リンクは、各リンクごとに、リンクの種別(例えば、「フロア内の接続を示すリンク(例えば、1階、2階、3階、4階等の階数を示すリンク)」や「階と階の接続を示すリンク(例えば、階段、エスカレータ、エレベータ等の手段を示すリンク)に関する情報や、リンク長(例えば、1m、3m、5m、10m等)に関する情報を含む。
【0031】
また、案内地点ファイル206bは、制御部202が、案内経路上の各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段である。ここで、案内地点ファイル206bは、例えば、案内地点を示す座標データ等に対応付けられた「階段で1階まであがってください」等の音声データを記憶しており、なお、この音声データは、後述のように携帯端末装置100の制御部102が、案内経路上の各ノードに接続されるリンクのリンク種およびリンク長が判定し新たに案内地点として設定後、予め案内地点に対応付けられていた音声データを更新してもよい。そして、この音声データは、後述のように携帯端末装置100の制御部102が音声案内を実行する際に用いられる。
【0032】
また、地図データファイル206cは、制御部202が、携帯端末装置100から送信される位置情報に対応する地図データを携帯端末装置100へ送信する際に用いる、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報に対応付けて記憶する地図データ記憶手段である。ここで、地図データファイル206cに記憶される地図データは、本発明において、主に、例えば高さ情報を持つ建築物(例えば、デパート、駅、博物館、美術館、地下街等)に関するフロア案内地図等の屋内地図データである。また、地図データファイル206cは、例えば、GPS等で使用する全国および各地方の道路地図等の屋外地図データをさらに記憶してもよい。これら屋内地図データや屋外地図データは、地図データファイル206cに予め記憶されており、経路案内サーバ200の制御部202は、定期的にネットワーク300を介して最新のデータをダウンロードして地図データファイル206cに記憶された屋内地図データおよび屋外地図データをアップデートしてもよい。
【0033】
また、制御部202は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、経路探索部202aを備えて構成される。
【0034】
このうち、経路探索部202aは、携帯端末装置100から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす出発地から目的地までの、ノードおよびリンクから構成される案内経路を、ネットワークデータファイル206aに記憶されたネットワークデータを用いて探索し、探索した案内経路と、当該案内経路に対応する案内地点ファイル206bに記憶された案内地点および音声データとを、経路案内データとして携帯端末装置100へ送信する経路探索手段である。
【0035】
また、経路案内サーバ200の制御部202は、携帯端末装置100から送信される位置情報に対応する、地図データファイル206cに記憶された地図データを携帯端末装置100へ送信してもよい。
【0036】
[携帯端末装置100の構成]
また、図4において、携帯端末装置100は、経路案内サーバ200にアクセスし、経路案内サーバ200への経路探索条件の送信や経路案内データの受信を行い、また、受信した経路案内データの案内経路上のノードに接続されるリンクのリンク種別やリンク長に基づき案内地点を設定し、設定された案内地点に対応する音声データを、音声出力部を介して出力することにより、音声案内を実行する機能を有する。また、携帯端末装置100は、経路案内サーバ200にアクセスし、経路案内サーバ200への現在位置の送信や地図データの受信を行い、また、受信した地図データ上に、探索された案内経路を表示し、位置取得部112にて取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部114に表示する等の機能を有してもよい。
【0037】
また、携帯端末装置100は、例えば、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置や、携帯電話やPHSやPDA等の携帯通信端末装置などである。また、携帯端末装置100は、リアルタイムに現在位置を反映させたナビゲーション案内を行えるよう、GPS機能やIMES機能等を有する位置取得部112を備えている。また、携帯端末装置100は、経路案内サーバ200から受信した経路案内データや地図データ等に基づいて描画した各種記号を含む地図表示画面等を表示する表示部114(例えば、液晶や有機EL等から構成されるディスプレイやモニタ等)と、音声データを出力する音声出力部116(例えば、スピーカー)と、経路案内サーバ200へ送信する経路探索条件の入力を行う入力部(図示せず)(例えば、キー入力部、タッチパネル、キーボード、マイク等)とを備えている。また、入出力制御インターフェース部108は、位置取得部112、表示部114、音声出力部116、入力部等の制御を行う。
【0038】
ここで、位置取得部112は、位置発信装置500から発信される位置情報信号を受信する位置取得手段である。ここで、位置発信装置500は、緯度、経度、高度(高さ情報)に関する位置情報信号(GPS信号)を発信するGPS装置であってもよく、また、GPS信号と類似した特徴を持つ位置情報信号を用いて屋内測位が可能とするIMES(Indoor Message System)技術を実現するIMES装置であってもよい。なお、IMES技術は測位衛星システムである準天頂衛星の枠組みから発案されたシステムである。また、位置発信装置500は、建物(多層階建物)内の各フロアの各所に任意に設置される小型発信装置であってもよい。なお、この小型発信装置には、設置場所に応じた自己位置情報(位置ID等)が割り振られている。そして、携帯端末装置100が通信可能範囲に入ると、携帯端末装置100は、小型発信装置から送信される自己位置情報を位置情報信号として受信する。この際の通信方式は、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)タグシステムやBluetooth(登録商標)等の各種近距離無線方式や、赤外線通信方式等であってもよい。本発明において、制御部102は、位置取得部112にて取得した位置情報信号から、緯度、経度、および、高さ情報を含む位置情報を抽出する。
【0039】
また、通信制御インターフェース部104は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、携帯端末装置100とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部104は、携帯端末装置100や経路案内サーバ200等の外部機器と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。また、ネットワーク300は、携帯端末装置100と経路案内サーバ200等の外部機器とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット、電話回線網(携帯端末回線網、一般電話回線網を含む。)、イントラネット等であってもよい。
【0040】
また、制御部102は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部102は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、受信部102a、案内地点設定部102b、音声案内出力部102c、現在位置取得部102d、および、地図表示部102eを備えて構成される。
【0041】
このうち、受信部102aは、経路案内サーバ200から送信される経路案内データを受信する受信手段である。また、受信部102aは、経路案内サーバ200から送信される地図データを受信してもよい。
【0042】
また、案内地点設定部102bは、受信部102aにより受信した経路案内データの案内経路上のノードに接続されるリンクのリンク種別が階と階の接続を示すか判定し、階と階の接続を示さない場合、当該ノードを案内地点として設定し、階と階の接続を示す場合、当該ノードの直前のノードに接続されるリンクのリンク種別が階と階の接続を示すか判定し、階と階の接続を示さない場合、当該直前のノードを案内地点として設定し、階と階の接続を示す場合、直前のノードが属する階のリンク長が所定距離以下であるか判定し、リンク長が所定距離を超える場合、当該直前のノードを案内地点として設定し、リンク長が所定距離以下である場合、直前のノードを案内地点として設定しない案内地点設定手段である。
【0043】
また、音声案内出力部102cは、案内地点設定部102bにより設定された案内地点に対応する音声データを、音声出力部116を介して出力することにより、音声案内を実行する音声案内出力手段である。ここで、音声案内出力部102cは、案内経路上で階と階の接続を示すリンクが連続する場合、当該連続した階と階の接続を示すリンクの起点となるノードにて設定された案内地点において、現在位置が案内地点に達した場合、連続した階と階の接続を示すリンクの終点となるノードが属する階を音声案内してもよい。
【0044】
また、現在位置取得部102dは、位置取得部112にて位置発信装置500より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を携帯端末装置100の現在位置として取得する現在位置取得手段である。
【0045】
また、地図表示部102eは、受信部102aにより受信した地図データ上に、経路探索部202aにより探索された案内経路を表示し、位置取得部112にて取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部114に表示する地図表示手段である。
【0046】
以上で、第1の実施形態における経路案内システムの構成の一例の説明を終える。
【0047】
[経路案内システムの処理]
次に、このように構成された第1の実施形態における経路案内システムの処理について、以下に、図5および図6を参照して詳細に説明する。
【0048】
図5に示すように、まず、携帯端末装置100の制御部102は、ユーザにより入力部を介して入力された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を、経路探索サーバ200へ送信する(ステップSA−1)。ここで、携帯端末装置100の現在位置取得部102dは、位置取得部112にて位置発信装置500より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を携帯端末装置100の現在位置として取得し、経路案内サーバ200へ送信してもよい。
【0049】
そして、経路案内サーバ200の経路探索部202aは、ステップSA−1において携帯端末装置100の制御部102の処理により携帯端末装置100から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を受信し(ステップSA−2)、当該経路探索条件を満たす出発地から目的地までの、ノードおよびリンクから構成される案内経路を、ネットワークデータファイル206aに記憶されたネットワークデータを用いて探索し、探索した案内経路と、当該案内経路に対応する案内地点ファイル206bに記憶された案内地点および音声データとを、経路案内データとして携帯端末装置100へ送信する(ステップSA−3)。ここで、経路案内サーバ200の制御部202は、携帯端末装置100から送信される位置情報に対応する、地図データファイル206cに記憶された地図データを携帯端末装置100へ送信してもよい。
【0050】
すなわち、経路案内サーバの経路探索部202aは、携帯端末装置100から受信した経路探索条件に基づいて、経路探索を行うことにより案内経路を算出する。ここで、案内経路とは、現在地から目的地までの経路を、地図データ(例えば、屋内地図データ等)の通路に対応させて配置された複数のノードおよび各ノード間をつなぐリンクに基づいて、通過するノードおよびリンクを繋いだ経路データである。
【0051】
そして、携帯端末装置100の受信部102aは、ステップSA−3において携帯端末装置100の制御部102の処理により経路案内サーバ200から送信される経路案内データを受信する(ステップSA−4)。ここで、受信部102aは、経路案内サーバ200から送信される地図データを受信してもよい。
【0052】
そして、案内地点設定部102bは、ステップSA−4において受信部102aの処理により受信した経路案内データの出発地側の最初のノードを判定対象に設定する(ステップSA−5)。
【0053】
そして、案内地点設定部102bは、ステップSA−5において設定された判定対象のノードが案内地点であるかを判定する(ステップSA−6)。すなわち、案内地点設定部102bは、経路案内探索サーバ200から受信した経路案内データの案内経路上に含まれるノードのうち、最初のノードを判定の対象ノードと設定し案内地点であるか(例えば、進行方向変更等の案内を行う音声データが対応付けられているか)を判定する。
【0054】
そして、案内地点設定部102bは、ステップSA−6において設定された判定対象のノードが案内地点でないと判定された場合(ステップSA−6:No)、当該ノードが目的地であるかを判定し(ステップSA−11)、目的地でないと判定された場合(ステップSA−11:No)、案内経路上の次のノードを判定対象に設定し(ステップSA−12)、その後、ステップSA−5の処理に戻る。
【0055】
一方、案内地点設定部102bは、ステップSA−6において判定対象のノードが案内地点であると判定された場合(ステップSA−6:Yes)、当該ノードに接続されるリンクのリンク種別が階と階の接続を示すか判定する(ステップSA−7)。すなわち、案内地点設定部102bは、案内地点であった場合には、その判定対象と設定したノードが、階と階の接続を示すリンク(例えば、「階段」、「エスカレータ」、「エレベータ」などを示すリンク)であるかを判定する。なお、案内地点設定部102bの処理によるこの判定は、判定対象のノードに接続された前後のリンクの種別が「フロア内の接続を示すリンク(例えば、1階、2階、3階、4階等の階数を示すリンク)」から「階と階の接続を示すリンク(例えば、階段、エスカレータ、エレベータ等の手段を示すリンク)」に変化することで判定する。
【0056】
そして、案内地点設定部102bは、ステップSA−7においてノードに接続されるリンクのリンク種別が階と階の接続を示すと判定された場合(ステップSA−7:Yes)、当該ノードの直前のノードに接続されるリンクのリンク種別が階と階の接続を示すか判定する(ステップSA−8)。すなわち、案内地点設定部102bは、判定対象ノードが階と階の接続を示すリンクに接続されている場合、さらに直前に保存された案内地点としたノードに接続されたリンク種が階と階の接続を示すリンク(例えば、「階段」、「エスカレータ」、「エレベータ」などを示すリンク)であるかを判定する。
【0057】
一方、案内地点設定部102bは、ステップSA−7においてノードに接続されるリンクのリンク種別が階と階の接続を示さないと判定された場合(ステップSA−7:No)、当該ノードを案内地点として設定し(ステップSA−10)、その後、上述のステップSA−11の処理へ進む。
【0058】
そして、案内地点設定部102bは、ステップSA−8において直前のノードに接続されるリンクのリンク種別が階と階の接続を示すと判定された場合(ステップSA−8:Yes)、当該直前のノードが属する階のリンク長が所定距離以下であるか判定する(ステップSA−9)。すなわち、案内地点設定部102bは、直前の案内地点としたノードに接続されたリンク種が階と階の接続を示すリンク(例えば、「階段」、「エスカレータ」、「エレベータ」などを示すリンク)である場合、判定対象ノードの属するフロアでのリンクの距離が所定距離以下であるかどうかを判定する。
【0059】
一方、案内地点設定部102bは、ステップSA−8において直前のノードに接続されるリンクのリンク種別が階と階の接続を示さないと判定された場合(ステップSA−8:No)、当該ノードを案内地点として設定し(ステップSA−10)、上述のステップSA−11の処理へ進む。
【0060】
そして、案内地点設定部102bは、ステップSA−9において直前のノードが属する階のリンク長が所定距離以下であると判定された場合(ステップSA−9:Yes)、上述したステップSA−11の処理へ進む。すなわち、案内地点設定部102bは、判定対象のノードが属するフロアでのリンクの距離が所定距離以下である場合、判定対象のノードが目的地でないか判定し、目的地でない場合には、この判定対象ノードを次のノードへ移して、上述と同様の処理を行う。こうして、案内地点設定部102bは、例えば、階段と階段を接続する乗り継ぎを示す場合(図1に示すように、このリンクのリンク長が所定距離以下である場合)、この判定対象のノードにおいて音声案内を行わないよう設定する。
【0061】
なお、本発明において、ユーザの状態応じて(例えば、聴覚障害者の場合)、階と階を移動する「階段」や「エスカレータ」に乗り継ぎ部分についても案内したほうがよいと判断して案内を行い、その他の場合には案内を行わないなど、対象者の状態によって処理を切り替えるようにしてもよい。
【0062】
一方、案内地点設定部102bは、ステップSA−9において直前のノードが属する階のリンク長が所定距離を超えると判定された場合(ステップSA−9:No)、当該ノードを案内地点として設定し(ステップSA−10)、上述のステップSA−11の処理へ進む。すなわち、案内地点設定部102bは、判定対象のノードが属するフロアでのリンクの距離が所定距離を超える場合、この判定対象のノードを案内地点として保存する。
【0063】
そして、案内地点設定部102bは、上述のステップを繰り返すことにより、案内経路上の全てのノードに対して判定を行い、案内地点を設定する。そして、ステップSA−11にてノードが目的地であると判定された場合(ステップSA−11:Yes)、すなわち、案内経路上の全てのノードに対して判定を行い、案内地点の設定を終了した後、音声案内出力部102cは、案内地点設定部102bの処理により設定された案内地点に対応する音声データを、音声出力部116を介して出力することにより、音声案内を実行する(ステップSA−13)。ここで、音声案内出力部102cは、案内経路上で階と階の接続を示すリンクが連続する場合、当該連続した階と階の接続を示すリンクの起点となるノードにて設定された案内地点において、現在位置が案内地点に達した場合、連続した階と階の接続を示すリンクの終点となるノードが属する階を音声案内してもよい。また、地図表示部102eは、受信部102aにより受信した地図データ上に、経路探索部202aの処理により探索された案内経路を表示し、位置取得部112にて取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部114に表示してもよい。
【0064】
ここで、図6を参照し、図5に示した処理に従って作成した図2における案内地点設定処理の内容の一例について説明する。なお、図6に示す一例は、本実施形態に限らず、他の実施形態においても同様に適用できる。
【0065】
図6に示すように、例えば、図2においてユーザがB1階にある出発地から4階にある目的地まで移動する場合、案内地点設定部102bは、上述の図5に示した処理により、
まず、エスカレータ1において、直前のノードがエスカレータや階段を示すリンクに接続されていないので、音声案内を行う案内地点として設定する。そして、案内地点設定部102bは、エスカレータ2において、直前のノードがエスカレータや階段を示すリンクに接続されているが、フロア内の接続を示すリンクのリンク長が所定距離より短いので案内地点として設定しない。同様に、エスカレータ3および4においても、直前のノードがエスカレータや階段を示すリンクに接続されているが、フロア内の接続を示すリンクのリンク長が所定距離より短いので案内地点として設定しない。
【0066】
このように、案内地点設定部102bの処理により、案内地点を設定することで、音声案内出力部102cは、案内経路上で階と階の接続を示すリンク(図6において、エスカレータ1〜4)が連続する場合、当該連続した階と階の接続を示すリンクの起点(図6において、B1階)となるノードにて設定された案内地点において、現在位置が案内地点に達した場合、連続した階と階の接続を示すリンクの終点となるノードが属する階(図6において、4階)を音声案内することができる。
【0067】
以上で、第1の実施形態における経路案内システムの処理の説明を終える。
【0068】
[第2の実施形態]
続いて、本発明の第2の実施形態(経路案内サーバ200(サーバ主導型))について、図7および図8を参照して以下に説明する。ここで、図7は、第2の実施形態における経路案内サーバ200の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。また、図8は、第2の実施形態における経路案内サーバ200の処理の一例を示すフローチャートである。
【0069】
なお、第2の実施形態においては、経路案内サーバ200にて携帯端末装置100の音声出力部116に出力させるデータや表示部114の表示させる地図データを生成し、これらのデータを携帯端末装置100へ送信することにより、当該携帯端末装置100を音声出力部116や表示部114として機能させている。また、第2の実施形態において、携帯端末装置100は、経路案内サーバ200からリアルタイムに経路案内を行えるよう、位置取得部112にて取得された現在位置を示す位置情報を経路案内サーバ200へ送信している。このように、第2の実施形態は、経路案内サーバ200にてサーバ主導で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
【0070】
[経路案内サーバ200(サーバ主導型)の構成]
まず、第2の実施形態における経路案内サーバ200(サーバ主導型)の構成の一例について、図7を参照して以下に説明する。
【0071】
図7に示すように、本発明の第2の実施形態の経路案内サーバ200は、位置発信装置500から発信される位置情報信号を受信する位置取得部112と表示部114と音声出力部116とを少なくとも備える携帯端末装置100にネットワーク300を介して通信可能に接続され、制御部202と記憶部206とを少なくとも備えて構成される。これら経路案内サーバ200および携帯端末装置100の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0072】
図7において、経路案内サーバ200は、携帯端末装置100から送信される経路探索条件を満たす案内経路、当該案内経路に対応する案内地点および音声データを経路案内データに基づいて、案内経路上の各ノードについてリンク種およびリンク長を考慮して判定を行い、判定された結果に基づいて設定した案内地点を含む当該案内経路、音声データを更に含む地図表示画面を生成し、携帯端末装置100へ送信することにより、生成した地図表示画面を携帯端末装置100の表示部114に表示させ、設定した案内地点において音声案内が実行されるよう制御する等の機能を有する。また、経路案内サーバ200は、携帯端末装置100から送信される位置情報に対応する地図データを少なくとも含む地図表示画面を生成し、携帯端末装置100へ送信することにより、生成した地図表示画面を携帯端末装置100の表示部114に表示させるよう制御する等の機能を有してもよい。
【0073】
なお、経路案内サーバ200における通信制御インターフェース部204および記憶部206(ネットワークデータファイル206a、案内地点ファイル206b、および、地図データファイル206c等)の機能、また、携帯端末装置100における位置取得部112、表示部114、および、音声出力部116の機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0074】
また、図7において、制御部202は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、経路探索部202a、案内地点設定部202b、音声案内出力制御部202c、地図表示生成部202d、および、表示制御部202eを備えて構成される。
【0075】
このうち、経路探索部202aは、携帯端末装置100から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす出発地から目的地までの、ノードおよびリンクから構成される案内経路を、ネットワークデータファイル206aに記憶されたネットワークデータを用いて探索し、探索した案内経路と、当該案内経路に対応する案内地点ファイル206bに記憶された案内地点および音声データと、を含む経路案内データを生成する経路探索手段である。
【0076】
また、案内地点設定部202bは、経路探索部202aにより生成された経路案内データの案内経路上のノードに接続されるリンクのリンク種別が階と階の接続を示すか判定し、階と階の接続を示さない場合、当該ノードを案内地点として設定し、階と階の接続を示す場合、当該ノードの直前のノードに接続されるリンクのリンク種別が階と階の接続を示すか判定し、階と階の接続を示さない場合、当該直前のノードを案内地点として設定し、階と階の接続を示す場合、直前のノードが属する階のリンク長が所定距離以下であるか判定し、リンク長が所定距離を超える場合、当該直前のノードを案内地点として設定し、リンク長が所定距離以下である場合、直前のノードを案内地点として設定しない案内地点設定手段である。
【0077】
また、音声案内出力制御部202cは、案内地点設定部202bにより設定された案内地点に対応する音声データを携帯端末装置100へ送信することにより、当該携帯端末装置100の音声出力部116を介して出力させて音声案内を実行させる音声案内出力制御手段である。ここで、音声案内出力制御部202cは、案内経路上で階と階の接続を示すリンクが連続する場合、当該連続した階と階の接続を示すリンクの起点となるノードにて設定された案内地点において、現在位置が案内地点に達した場合、連続した階と階の接続を示すリンクの終点となるノードが属する階を音声案内させてもよい。
【0078】
また、地図表示生成部202dは、携帯端末装置100から送信される、当該携帯端末装置100の位置取得部112にて位置発信装置500より受信した位置情報信号から抽出された緯度、経度、高さ情報を含む携帯端末装置100の現在位置として取得された位置情報に対応する、地図データファイル206cに記憶された地図データを取得し、取得された地図データ上に、経路探索部202aにより探索された案内経路を表示し、位置取得部112にて取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を生成する地図表示生成手段である。
【0079】
また、表示制御部202eは、地図表示画面生成部202bにより生成した地図表示画面を携帯端末装置100へ送信することにより、当該携帯端末装置100の表示部114に当該地図表示画面を表示させる表示制御手段である。
【0080】
以上で、第2の実施形態における経路案内サーバ200の構成の一例の説明を終える。
【0081】
[経路案内サーバ200(サーバ主導型)の処理]
次に、このように構成された第2の実施形態における経路案内サーバ200の処理の一例について、以下に図8を参照して詳細に説明する。
【0082】
図8に示すように、まず、携帯端末装置100の制御部102は、ユーザにより入力部を介して入力された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を、経路探索サーバ200へ送信する(ステップSB−1)。ここで、携帯端末装置100の制御部102は、位置取得部112にて位置発信装置500より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を携帯端末装置100の現在位置として取得し、経路案内サーバ200へ送信してもよい。
【0083】
そして、経路案内サーバ200の経路探索部202aは、ステップSB−1において携帯端末装置100の制御部102の処理により携帯端末装置100から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を受信し(ステップSB−2)、当該経路探索条件を満たす出発地から目的地までの、ノードおよびリンクから構成される案内経路を、ネットワークデータファイル206aに記憶されたネットワークデータを用いて探索し、探索した案内経路と、当該案内経路に対応する案内地点ファイル206bに記憶された案内地点および音声データと、を含む経路案内データを生成する(ステップSB−3)。ここで、経路案内サーバ200の制御部202は、携帯端末装置100から送信される位置情報に対応する、地図データファイル206cに記憶された地図データを取得してもよい。
【0084】
なお、案内地点設定部202bが行う以下のステップSB−4〜SB−11の処理は、第1の実施形態の図5のステップSA−5〜SA−12に同様であるため、説明を省略する。
【0085】
そして、案内地点設定部202bは、ステップSB−10においてノードが目的地であると判定された場合(ステップSB−10:Yes)、すなわち、案内経路上の全てのノードに対して判定を行い、案内地点の設定を終了した後、音声案内出力制御部202cは、案内地点設定部202bの処理により設定された案内地点に対応する音声データを携帯端末装置100へ送信することにより、当該携帯端末装置100の音声出力部116を介して出力させて音声案内を実行させる(ステップSB−12)。ここで、音声案内出力制御部202cは、案内経路上で階と階の接続を示すリンクが連続する場合、当該連続した階と階の接続を示すリンクの起点となるノードにて設定された案内地点において、現在位置が案内地点に達した場合、連続した階と階の接続を示すリンクの終点となるノードが属する階を音声案内させてもよい。ここで、地図表示生成部202dは、制御部202の処理により取得された地図データ上に、案内地点設定部202bの処理により設定された案内地点を含む、経路探索部202aの処理により探索された案内経路を表示し、位置取得部112にて取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を生成してもよい。そして、表示制御部202eは、地図表示生成部202dの処理により生成された地図表示画面を携帯端末装置100に送信することにより、表示部114に表示させてもよい。
【0086】
以上で、第2の実施形態における経路案内サーバ200の処理の説明を終える。
【0087】
[第3の実施形態]
続いて、本発明の第3の実施形態(経路案内装置400(スタンドアローン型))について、図9および図10を参照して以下に説明する。ここで、図9は、第3の実施形態における経路案内装置400の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。また、図10は、第3の実施形態における経路案内装置400の処理の一例を示すフローチャートである。
【0088】
なお、第3の実施形態においては、全ての機能を経路案内装置400に集約し、経路案内装置400は、経路案内サーバ200に接続することなく、生成した経路案内データの案内経路上のノードに接続されるリンクのリンク種別やリンク長に基づき案内地点を設定し、設定された案内地点に対応する音声データを、音声出力部を介して出力することにより、音声案内を実行する機能を有する。また、経路案内装置400は、経路案内サーバ200に接続することなく、取得した地図データ上に、探索された案内経路を表示し、位置取得部412にて取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部414に表示する等の機能を有してもよい。このように、第3の実施形態は、経路案内装置400がスタンドアローン型に構成され単独で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
【0089】
[経路案内装置400(スタンドアローン型)の構成]
まず、第3の実施形態における経路案内装置400(スタンドアローン型)の構成の一例について、図9を参照して以下に説明する。
【0090】
図9に示すように、本発明の第3の実施形態の経路案内装置400は、位置発信装置500から発信される位置情報信号を受信する位置取得部412と表示部414と音声出力部416と制御部402と記憶部406とを少なくとも備えて構成される。これら経路案内装置400の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0091】
図9において、入力出力制御インターフェース部408、位置取得部412、表示部414、および、音声出力部416の各機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。また、記憶部406の各部(ネットワークデータファイル406a、案内地点ファイル406b、および、地図データファイル406c等)についても、経路案内サーバ200,206ではなく経路案内装置400に備えられている点を除き、各機能が第1の実施形態および第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0092】
また、制御部402の各部(経路探索部402a〜地図表示部402e等)については、本実施形態の経路案内装置400がスタンドアローン型であり、通信制御インターフェース部を備えないため、制御部402が送信部や受信部を備えていない点を除き、各機能は第1の実施形態と基本的に同様である。
【0093】
また、図9において、制御部402は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部402は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部402は、機能概念的に、経路探索部402a、案内地点設定部402b、音声案内出力部402c、現在位置取得部402d、および、地図表示部402eを備えて構成される。
【0094】
このうち、経路探索部402aは、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす出発地から目的地までの、ノードおよびリンクから構成される案内経路を、ネットワークデータファイル406aに記憶されたネットワークデータを用いて探索し、探索した案内経路と、当該案内経路に対応する案内地点ファイル406bに記憶された案内地点および音声データと、を含む経路案内データを生成する経路探索手段である。
【0095】
また、案内地点設定部402bは、経路探索部402aにより生成した経路案内データの案内経路上のノードに接続されるリンクのリンク種別が階と階の接続を示すか判定し、階と階の接続を示さない場合、当該ノードを案内地点として設定し、階と階の接続を示す場合、当該ノードの直前のノードに接続されるリンクのリンク種別が階と階の接続を示すか判定し、階と階の接続を示さない場合、当該直前のノードを案内地点として設定し、階と階の接続を示す場合、直前のノードが属する階のリンク長が所定距離以下であるか判定し、リンク長が所定距離を超える場合、当該直前のノードを案内地点として設定し、リンク長が所定距離以下である場合、直前のノードを案内地点として設定しない案内地点設定手段である。
【0096】
また、音声案内出力部402cは、案内地点設定部402bにより設定された案内地点に対応する音声データを、音声出力部416を介して出力することにより、音声案内を実行する音声案内出力手段である。ここで、音声案内出力部402cは、案内経路上で階と階の接続を示すリンクが連続する場合、当該連続した階と階の接続を示すリンクの起点となるノードにて設定された案内地点において、現在位置が案内地点に達した場合、連続した階と階の接続を示すリンクの終点となるノードが属する階を音声案内してもよい。
【0097】
また、現在位置取得部402dは、位置取得部412にて位置発信装置500より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を案内情報提供装置400の現在位置として取得する現在位置取得手段である。
【0098】
また、地図表示部402eは、位置取得部112にて位置発信装置500より受信した位置情報信号から抽出された緯度、経度、高さ情報を含む経路案内装置400の現在位置として取得された位置情報に対応する、地図データファイル406cに記憶された地図データを取得し、取得された地図データ上に、経路探索部402aにより探索された案内経路を表示し、位置取得部412にて取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部414に表示する地図表示手段である。
【0099】
以上で、第3の実施形態における経路案内装置400の構成の一例の説明を終える。
【0100】
[経路案内装置400(スタンドアローン型)の処理]
次に、このように構成された第3の実施形態における経路案内装置400の処理の一例について、以下に図10を参照して詳細に説明する。
【0101】
図10に示すように、まず、経路案内装置400の制御部402は、ユーザにより入力部を介して入力された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を取得する(ステップSC−1)。ここで、現在位置取得部402dは、位置取得部412にて位置発信装置500より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を経路案内装置400の現在位置として取得してもよい。
【0102】
そして、経路探索部402aは、ステップSC−1において経路案内装置400の制御部402の処理により取得された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす出発地から目的地までの、ノードおよびリンクから構成される案内経路を、ネットワークデータファイル406aに記憶されたネットワークデータを用いて探索し、探索した案内経路と、当該案内経路に対応する案内地点ファイル406bに記憶された案内地点および音声データと、を含む経路案内データを生成する(ステップSC−2)。ここで、経路案内装置400の制御部402は、現在位置として取得された位置情報に対応する、地図データファイル406cに記憶された地図データを取得してもよい。
【0103】
なお、案内地点設定部402bが行う以下のステップSC−3〜SC−10の処理は、第1の実施形態の図5のステップSA−5〜SA−12に同様であるため、説明を省略する。
【0104】
そして、案内地点設定部402bは、ステップSC−9においてノードが目的地であると判定された場合(ステップSC−9:Yes)、すなわち、案内経路上の全てのノードに対して判定を行い、案内地点の設定を終了した後、音声案内出力部402cは、案内地点設定部402bの処理により設定された案内地点に対応する音声データを、音声出力部416を介して出力することにより、音声案内を実行する(ステップSC−11)。ここで、音声案内出力部402cは、案内経路上で階と階の接続を示すリンクが連続する場合、当該連続した階と階の接続を示すリンクの起点となるノードにて設定された案内地点において、現在位置が案内地点に達した場合、連続した階と階の接続を示すリンクの終点となるノードが属する階を音声案内してもよい。ここで、地図表示部402eは、位置取得部112にて位置発信装置500より受信した位置情報信号から抽出された緯度、経度、高さ情報を含む経路案内装置400の現在位置として取得された位置情報に対応する、地図データファイル406cに記憶された地図データを取得し、取得された地図データ上に、案内地点設定部402bの処理により設定された案内地点を含む、経路探索部402aの処理により探索された案内経路を表示し、位置取得部412にて取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部414に表示してもよい。
【0105】
以上で、第3の実施形態における経路案内装置400の処理の説明を終える。
【0106】
[他の実施の形態]
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
【0107】
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0108】
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0109】
また、携帯端末装置100、経路案内サーバ200、および、経路案内装置400に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0110】
例えば、携帯端末装置100、経路案内サーバ200、および、経路案内装置400の各装置が備える処理機能、特に制御部102、制御部202、および、制御部402にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現することができ、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現することも可能である。尚、プログラムは、後述する記録媒体に記録されており、必要に応じて携帯端末装置100、経路案内サーバ200、および、経路案内装置400に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDなどの記憶部206、および記憶部406などは、OS(Operating System)として協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0111】
また、このコンピュータプログラムは、携帯端末装置100、経路案内サーバ200、および、経路案内装置400に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0112】
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD等の任意の「可搬用の物理媒体」、あるいは、LAN、WAN、インターネットに代表されるネットワークを介してプログラムを送信する場合の通信回線や搬送波のように、短期にプログラムを保持する「通信媒体」を含むものとする。
【0113】
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0114】
記憶部206および記憶部406に格納される各種のデータベース等(ネットワークデータファイル206a,406a、案内地点ファイル206b,406b、および、地図データファイル206c,406c等)は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラムやテーブルやデータベースやウェブページ用ファイル等を格納する。
【0115】
また、携帯端末装置100、経路案内サーバ200、および、経路案内装置400は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置を接続し、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。特に、携帯端末装置100は、例えば、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置や、携帯電話やPHSやPDA等の携帯通信端末装置等であってもよい。
【0116】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0117】
以上詳述したように、本発明によれば、階と階を接続するネットワークデータを含む経路案内において、単なるエレベータや階段を乗り継ぐための途中のフロア部分を誤解なく案内し、建物内の出発地から目的地まで適切な経路案内を行うことができる経路案内システム、携帯端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法を提供することができるので、屋内外の地図情報を発信する等の経路案内を支援する情報機器や情報処理分野などの様々な分野において極めて有用である。
【符号の説明】
【0118】
100 携帯端末装置
102 制御部
102a 受信部
102b 案内地点設定部
102c 音声案内出力部
102d 現在位置取得部
102e 地図表示部
104 通信制御インターフェース部
108 入出力制御インターフェース部
112 位置取得部
114 表示部
116 音声出力部
200 経路案内サーバ
202 制御部
202a 経路探索部
202b 案内地点設定部
202c 音声案内出力制御部
202d 地図表示生成部
202e 表示制御部
204 通信制御インターフェース部
206 記憶部
206a ネットワークデータファイル
206b 案内地点ファイル
206c 地図データファイル
300 ネットワーク
400 経路案内装置(スタンドアローン型)
402 制御部
402a 経路探索部
402b 案内地点設定部
402c 音声案内出力部
402d 現在位置取得部
402e 地図表示部
406 記憶部
406a ネットワークデータファイル
406b 案内地点ファイル
406c 地図データファイル
408 入出力制御インターフェース部
412 位置取得部
414 表示部
416 音声出力部
500 位置発信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバ、および、当該経路案内サーバにネットワークを介して通信可能に接続された音声出力部と制御部とを少なくとも備える携帯端末装置を備えた経路案内システムであって、
上記経路案内サーバの上記記憶部は、
2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、
案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段と、
を備え、
上記経路案内サーバの上記制御部は、
上記携帯端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路を、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータを用いて探索し、探索した上記案内経路と、当該案内経路に対応する上記案内地点記憶手段に記憶された上記案内地点および上記音声データとを、経路案内データとして上記携帯端末装置へ送信する経路探索手段
を備え、
上記携帯端末装置の上記制御部は、
上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信手段と、
上記受信手段により受信した上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、当該ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定し、上記リンク長が所定距離を超える場合、当該直前のノードを上記案内地点として設定し、上記リンク長が所定距離以下である場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定手段と、
上記案内地点設定手段により設定された上記案内地点に対応する上記音声データを、上記音声出力部を介して出力することにより、上記音声案内を実行する音声案内出力手段と、
を備えたことを特徴とする、経路案内システム。
【請求項2】
経路案内サーバにネットワークを介して通信可能に接続された音声出力部と制御部とを少なくとも備える携帯端末装置であって、
上記制御部は、
2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを用いて探索された、上記携帯端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路と、当該案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データと、を含む経路案内データを、上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信手段と、
上記受信手段により受信した上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、当該ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定し、上記リンク長が所定距離を超える場合、当該直前のノードを上記案内地点として設定し、上記リンク長が所定距離以下である場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定手段と、
上記案内地点設定手段により設定された上記案内地点に対応する上記音声データを、上記音声出力部を介して出力することにより、上記音声案内を実行する音声案内出力手段と、
を備えたことを特徴とする、携帯端末装置。
【請求項3】
音声出力部を少なくとも備える携帯端末装置にネットワークを介して通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバであって、
上記記憶部は、
2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、
案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段と、
を備え、
上記制御部は、
上記携帯端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路を、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータを用いて探索し、探索した上記案内経路と、当該案内経路に対応する上記案内地点記憶手段に記憶された上記案内地点および上記音声データと、を含む経路案内データを生成する経路探索手段と、
上記経路探索手段により生成された上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、当該ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定し、上記リンク長が所定距離を超える場合、当該直前のノードを上記案内地点として設定し、上記リンク長が所定距離以下である場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定手段と、
上記案内地点設定手段により設定された上記案内地点に対応する上記音声データを上記携帯端末装置へ送信することにより、当該携帯端末装置の上記音声出力部を介して出力させて上記音声案内を実行させる音声案内出力制御手段と、
を備えたことを特徴とする、経路案内サーバ。
【請求項4】
音声出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内装置であって、
上記記憶部は、
2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、
案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段と、
を備え、
上記制御部は、
少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路を、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータを用いて探索し、探索した上記案内経路と、当該案内経路に対応する上記案内地点記憶手段に記憶された上記案内地点および上記音声データと、を含む経路案内データを生成する経路探索手段と、
上記経路探索手段により生成した上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、当該ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定し、上記階と階の接続を示す場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定し、上記リンク長が所定距離を超える場合、当該直前のノードを上記案内地点として設定し、上記リンク長が所定距離以下である場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定手段と、
上記案内地点設定手段により設定された上記案内地点に対応する上記音声データを、上記音声出力部を介して出力することにより、上記音声案内を実行する音声案内出力手段と、
を備えたことを特徴とする、経路案内装置。
【請求項5】
制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバ、および、当該経路案内サーバにネットワークを介して通信可能に接続された音声出力部と制御部とを少なくとも備える携帯端末装置を備えた経路案内システムにおいて実行される経路案内方法であって、
上記経路案内サーバの上記記憶部は、
2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、
案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段と、
を備え、
上記経路案内サーバの上記制御部において実行される、上記携帯端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路を、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータを用いて探索し、探索した上記案内経路と、当該案内経路に対応する上記案内地点記憶手段に記憶された上記案内地点および上記音声データとを、経路案内データとして上記携帯端末装置へ送信する経路探索ステップと、
上記携帯端末装置の上記制御部において実行される、上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信ステップと、
上記携帯端末装置の上記制御部において実行される、上記受信ステップにて受信した上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第1の判定ステップと、
上記携帯端末装置の上記制御部において実行される、上記第1の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第2の判定ステップと、
上記携帯端末装置の上記制御部において実行される、上記第2の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定する第3の判定ステップと、
上記携帯端末装置の上記制御部において実行される、上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離を超えると判定された場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定し、上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離以下であると判定された場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定ステップと、
上記携帯端末装置の上記制御部において実行される、上記案内地点設定ステップにて設定された上記案内地点に対応する上記音声データを、上記音声出力部を介して出力することにより、上記音声案内を実行する音声案内出力ステップと、
を含むことを特徴とする、経路案内方法。
【請求項6】
経路案内サーバにネットワークを介して通信可能に接続された音声出力部と制御部とを少なくとも備える携帯端末装置において実行される経路案内方法であって、
上記制御部において実行される、
2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを用いて探索された、上記携帯端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路と、当該案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データと、を含む経路案内データを、上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信ステップと、
上記受信ステップにて受信した上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第1の判定ステップと、
上記第1の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第2の判定ステップと、
上記第2の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定する第3の判定ステップと、
上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離を超えると判定された場合、当該直前のノードを上記案内地点として設定し、上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離以下であると判定された場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定ステップと、
上記第案内地点設定ステップにて設定された上記案内地点に対応する上記音声データを、上記音声出力部を介して出力することにより、上記音声案内を実行する音声案内出力ステップと、
を含むことを特徴とする、経路案内方法。
【請求項7】
音声出力部を少なくとも備える携帯端末装置にネットワークを介して通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバにおいて実行される経路案内方法であって、
上記記憶部は、
2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、
案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段と、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記携帯端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路を、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータを用いて探索し、探索した上記案内経路と、当該案内経路に対応する上記案内地点記憶手段に記憶された上記案内地点および上記音声データと、を含む経路案内データを生成する経路探索ステップと、
上記経路探索ステップにて生成された上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第1の判定ステップと、
上記第1の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第2の判定ステップと、
上記第2の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定する第3の判定ステップと、
上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離を超えると判定された場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定し、上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離以下であると判定された場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定ステップと、
上記案内地点設定ステップにて設定された上記案内地点に対応する上記音声データを上記携帯端末装置へ送信することにより、当該携帯端末装置の上記音声出力部を介して出力させて上記音声案内を実行させる音声案内出力制御ステップと、
を含むことを特徴とする、経路案内方法。
【請求項8】
音声出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内装置において実行される経路案内方法であって、
上記記憶部は、
2以上の階を有する建造物の各階に関する、複数のノードおよび当該ノード間を接続するリンクから構成されるネットワークデータであって、当該リンクは、階と階の接続を示すリンク種別およびリンク長に関する情報を少なくとも有する、上記ネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、
案内経路上の上記各ノードに設定された音声案内を実行する案内地点と、当該案内地点にて出力される音声データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段と、
を備え、
上記制御部において実行される、
少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす上記出発地から上記目的地までの、上記ノードおよび上記リンクから構成される上記案内経路を、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータを用いて探索し、探索した上記案内経路と、当該案内経路に対応する上記案内地点記憶手段に記憶された上記案内地点および上記音声データと、を含む経路案内データを生成する経路探索ステップと、
上記経路探索ステップにて生成した上記経路案内データの上記案内経路上の上記ノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第1の判定ステップと、
上記第1の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記ノードの直前のノードに接続される上記リンクの上記リンク種別が上記階と階の接続を示すか判定する第2の判定ステップと、
上記第2の判定ステップにて上記階と階の接続を示すと判定された場合、上記直前のノードが属する階の上記リンク長が所定距離以下であるか判定する第3の判定ステップと、
上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離を超えると判定された場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定し、上記第3の判定ステップにて上記リンク長が所定距離以下であると判定された場合、上記直前のノードを上記案内地点として設定しない案内地点設定ステップと、
上記案内地点設定ステップにて設定された上記案内地点に対応する上記音声データを、上記音声出力部を介して出力することにより、上記音声案内を実行する音声案内出力ステップと、
を含むことを特徴とする、経路案内方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−169491(P2010−169491A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−11415(P2009−11415)
【出願日】平成21年1月21日(2009.1.21)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】