説明

経路案内装置、経路案内システムおよび経路案内方法ならびに経路探索サーバ

【課題】経路案内中に経路外れが生じ易い地点において、運転者に余計な緊張感を与えることなく経路外れの発生を抑制する。
【解決手段】経路探索サーバ20は、各道路のノードデータ,リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を道路網情報データベース25に蓄積し、経路探索手段23により累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行う。端末装置10では、位置検出手段13で現在位置を検出しながら、案内手段16により、経路探索サーバが探索した最適経路に従って経路案内を行うが、経路案内中に現在位置が、経路から外れたことを経路外れ検出手段17が検出したとき、経路外れが発生したリンクを経路探索サーバ20に通知し、コスト変更手段26により、経路外れが発生したリンクのリンクコストを高くして、今後そのリンクが経路に選ばれにくくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出発地から目的地までの最適経路を探索して案内する経路案内装置、経路案内システムおよび経路案内方法ならびに経路探索サーバに関するものであり、特に、案内された経路から外れた地点を記憶しておき、以降の経路探索において当該地点において、案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路が探索されにくくなるように構成した経路案内装置、経路案内システムおよび経路案内方法ならびに経路探索サーバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から自動車の運転者に出発地から目的地までの最適な経路を案内する車載用のナビゲーション装置が提供されている。従来のナビゲーション装置は、地図データを記録したCD−ROM又はICカード等の地図データ記憶装置と、ディスプレイ装置と、ジャイロ、GPS(Global Positioning System)及び車速センサ等の車両の現在位置及び現在方位を検出する車両移動検出装置等を有し、車両の現在位置を含む地図データを地図データ記憶装置から読み出し、該地図データに基づいて車両位置の周囲の地図画像をディスプレイ装置上に描画する。また、車両位置マーク(ロケーション)をディスプレイ画面の地図画像に重ね合わせて表示し、車両の移動に応じて地図画像をスクロール表示したり、地図画像を画面に固定し車両位置マークを移動させたりして、車両が現在どこを走行しているのかを一目で判るようにしている。
【0003】
通常、このような車載用ナビゲーション装置には、運転者が所望の目的地に向けて道路を間違うことなく容易に走行できるようにした経路案内機能が搭載されている。この経路案内機能によれば、地図データを用いて出発地から目的地までを結ぶ最もコストが小さい経路をダイクストラ法等のシミュレーション計算を行って経路探索し、その探索した経路を案内経路として記憶しておき、走行中、地図画像上に案内経路を他の道路とは色を変えて太く描画して画面表示したり、車両が案内経路上の進路を変更すべき交差点に一定距離内に近づいたときに、地図画像上の進路を変更すべき交差点に進路を示す矢印を描画して画面表示したりすることで目的地までの最適な経路を運転者が簡単に把握できるようにしている。
【0004】
上記の車載用のナビゲーション装置は、経路探索機能や地図データを持つスタンドアロン型のナビゲーション装置であるが、このようなナビゲーション装置はナビゲーションに必要な全ての機能を備えている必要があり、装置が大型化し価格も高いものとなっていた。近年の通信、情報処理技術の発展により車載用のナビゲーション装置にネットワークを介した通信機能を付加し経路探索サーバとデータ通信して案内経路データや地図データを取得するいわゆる通信型のナビゲーションシステムも普及してきている。更には、歩行者用のナビゲーションシステムとして携帯電話をナビゲーション端末としたシステムも実用化されている。
【0005】
一般的なナビゲーション装置、通信ナビゲーションシステムに使用される経路探索装置、経路探索方法は、例えば、下記の特許文献1(特開2001−165681号公報)に開示されている。このナビゲーションシステムは、携帯ナビゲーション端末から出発地と目的地の情報を情報配信サーバに送り、情報配信サーバで道路網や交通網のデータから探索条件に合致した経路を探索して案内するように構成されている。探索条件としては、出発地から目的地までの移動手段、例えば、徒歩、自動車、鉄道と徒歩の併用などがあり、これを探索条件の1つとして経路探索する。
【0006】
情報配信サーバは、地図データの道路(経路)をその結節点、屈曲点の位置をノードとし、各ノードを結ぶ経路をリンクとし、全てのリンクのコスト情報(距離や所要時間)をデータベースとして備えている。そして、情報配信サーバは、データベースを参照して、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクを順次探索し、リンクのコスト情報が最小となるノード、リンクをたどって案内経路とすることによって最短の経路を携帯ナビゲーション端末に案内することができる。このような経路探索の手法としてはラベル確定法あるいはダイクストラ法と言われる手法が用いられる。上記特許文献1には、このダイクストラ法を用いた経路探索方法も開示されている。
【0007】
経路探索して得た出発地から目的地までの経路のうち、経路の累計コスト(距離または時間)が最小となる経路が最適な案内経路として決定され、案内経路データが作成される。案内経路データには、最適経路のデータの他に地図データ、ガイダンスデータが含まれ、案内経路データは必要に応じて案内データ記憶手段から読み出され表示手段に表示される。一般的には、ナビゲーション装置が有するGPS受信機を用いて測位したナビゲーション装置の現在位置を含む一定の縮尺、一定の範囲の地図に、案内経路と、ナビゲーション装置の現在位置を示すマークを重ね合わせ、該現在位置マークが表示画面の中心になるように表示する。
【0008】
GPS受信機を用いて測位した位置情報には誤差が含まれるため、現在位置が案内経路からずれている場合には現在位置を案内経路上に補正するルートマッチング処理や地図上の最も近い道路上に補正するマップマッチング処理が行われる。また、案内経路データに交差点などのガイダンスポイントが設定され、そのガイダンスポイントにおけるガイダンスとして音声ガイド(例えば、「この先、300m交差点です。左折して下さい」などの音声メッセージ)のデータが付加されている場合は、スピーカを介して音声メッセージを再生出力して利用者をガイドする。
【0009】
ところで、車載用のナビゲーション装置においては、移動速度が早く、運転操作を伴っているため、案内経路を走行中に案内経路上のガイダンスポイントで正しくガイダンスどおりの行動をとれないことがある。例えば、右折のガイダンスが行われたノード(ガイダンスポイント)の手前のノードで右折をしてしまったり、ガイダンスポイントを見過ごして通過してしまうこともある。ガイダンスポイントを見過ごして通過してしまった場合には、運転者の心理としては案内された経路に戻ろうとする意識が働き、通過したガイダンスポイントの先にある交差点ノードで先のガイダンスに従って右折をして案内経路に戻ろうとする運転操作を行ったりする。
【0010】
このように本来曲がるべき交差点を誤って通り過ぎてしまい、最適経路から外れてしまうことがしばしば起こりうる。そのような場合、ナビゲーション装置は、誤って通り過ぎた地点から目的地までの最適経路を再度探索して、新たな経路に基づいて道路案内を始めるが、そのような場合、本来の最適経路と比べて遠回りになってしまうことは避けられず、場合によっては大幅に時間をロスしてしまうことにもなりかねない。
【0011】
そこで、例えば、特許文献2(特開2005−283291号公報)に「経路案内システム」として開示されるように、経路案内中に経路から外れた場合、経路から外れた地点を記憶し、次の機会にその地点に接近したとき、経路外れについての通知を行って、運転者に注意を促すようにした経路案内システムが提案されている。そのようにすれば、経路外れが起きるのを抑制することができる。
【0012】
すなわち、特許文献2に開示された経路案内システムは、系現在地検出部と、経路を探索して探索経路とする経路探索処理手段と、ルート外れが発生したかどうかを判断するルート外れ判定処理手段と、ルート外れが発生した場合に、ルート外れが発生した地点を表すルート外れ地点についての経路情報を記録する経路情報記録処理手段と、経路情報が記録された後に、車両がルート外れ地点に接近したかどうかを判断し、ルート外れ地点に接近した場合に、経路情報に基づいて、運転者にルート外れ地点で発生したルート外れについての通知を行う通知処理手段と、を備えて構成されたものである。このようにすれば、同じ交差点で繰り返しルート外れが発生することを抑制できるようになる。
【0013】
【特許文献1】特開2001−165681号公報
【特許文献2】特開2005−283291号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、上記特許文献2に開示された従来の経路案内システムにおいては、過去にその地点で経路を間違えたシステムから指摘されるものであるが、このように運転中に経路外れについて指摘されると、運転者、特に運転初心者に緊張感を与えてしまって安全上好ましくないという問題点があった。
【0015】
本願の発明者は上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、案内された経路から外れた地点を記憶しておき、以降の経路探索において当該地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路が探索されにくくなるように構成すれば前記問題点を解消し得ることに想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0016】
すなわち、本発明は上記の問題点を解消することを課題とし、出発地から目的地までの最適経路を探索して案内する経路案内装置、経路案内システムにおいて、経路案内中に経路外れが生じ易い地点については、経路を外れて進行した経路(リンク)に対して本来進行すべきであった経路(リンク)が経路に選ばれないようにして、運転者に余計な緊張感を与えることなく経路外れの発生を抑制することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる経路案内装置の発明は、
各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースと、現在位置を検出し現在位置情報を出力する位置検出手段と、前記道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行う経路探索手段と、探索された経路を表示して経路案内を行う案内手段と、現在位置が経路案内中に探索された経路から外れたことを検出する経路外れ検出手段と、経路外れが検出されたとき、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするコスト変更手段と、を備えたことを特徴とする。
【0018】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる経路案内装置において、前記経路案内を行うためのデータにガイダンスポイントが設定され、経路外れがガイダンスポイントで起きたときのみリンクコストを高くすることを特徴とする。
【0019】
また、本願の請求項3にかかる発明は、
端末装置から経路探索サーバに経路探索要求を送信し、前記経路探索サーバから配信される探索結果を前記端末装置に表示して経路案内を行うようにした経路案内システムであって、
前記経路探索サーバは、各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースと、前記経路探索要求と道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行う経路探索手段と、前記端末装置から経路外れが発生した地点の情報を含む経路外れ通知を受けて、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするコスト変更手段と、を備え、
前記端末装置は、現在位置を検出し現在位置情報を出力する位置検出手段と、前記経路探索サーバから最適経路を受信して表示し、経路案内を行う案内手段と、経路案内中に現在位置が探索された経路から外れたことを検出して、経路外れが発生したリンクを前記経路探索サーバに通知する経路外れ検出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0020】
本願の請求項4にかかる発明は、請求項3にかかる経路案内システムにおいて、前記経路案内を行うためのデータにガイダンスポイントが設定され、前記経路外れ検出手段は、経路外れがガイダンスポイントで起きたときのみ経路外れを前記経路探索サーバに通知することを特徴とする。
【0021】
本願の請求項5にかかる発明は、請求項3又は請求項4にかかる経路案内システムにおいて、前記コスト変更手段は、所定数以上の端末装置からの経路外れ通知に基づいて、前記リンクについてリンクコストを高くすることを特徴とする。
【0022】
また、本願の請求項6にかかる経路案内方法の発明は、
各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースを備え、現在位置を検出し現在位置情報を出力するステップと、前記道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行うステップと、探索された経路を表示して経路案内を行うステップと、現在位置が経路案内中に探索された経路から外れたことを検出するステップと、経路外れが検出されたとき、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするステップと、を備えたことを特徴とする。
【0023】
本願の請求項7にかかる発明は、
端末装置から経路探索サーバに経路探索要求を送信し、前記経路探索サーバから配信される探索結果を前記端末装置に表示して経路案内を行うようにした経路案内システムにおける経路案内方法であって、
前記経路探索サーバは、各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースを備え、前記経路探索要求と道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行うステップと、前記端末装置から経路外れが発生した地点の情報を含む経路外れ通知を受けて、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするステップと、を備え、
前記端末装置は、現在位置を検出し現在位置情報を出力するステップと、前記経路探索サーバから最適経路を受信して表示し、経路案内を行うステップと、経路案内中に現在位置が探索された経路から外れたことを検出して、経路外れが発生したリンクを前記経路探索サーバに通知するステップと、を備えたことを特徴とする。
【0024】
本願の請求項8にかかる発明は、請求項6又は請求項7にかかる経路案内方法において、前記経路案内を行うためのデータにガイダンスポイントが設定され、経路外れがガイダンスポイントで起きたときのみ経路外れを前記経路探索サーバに通知することを特徴とする。
【0025】
本願の請求項9にかかる発明は、請求項7又は請求項8にかかる経路案内方法において、前記コスト変更手段は、所定数以上の端末装置からの通知に基づいて、前記リンクについてリンクコストを高くすることを特徴とする。
【0026】
また、本願の請求項10にかかる発明は、
端末装置から経路探索要求を受信し、探索結果を前記端末装置に配信して経路案内を行うようにした経路案内システムにおける経路探索サーバであって、
各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースと、前記経路探索要求と道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行う経路探索手段と、前記端末装置から経路外れが発生した地点の情報を含む経路外れ通知を受けて、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするコスト変更手段と、を備えたことを特徴とする。
【0027】
本願の請求項11にかかる発明は、請求項10にかかる経路探索サーバにおいて、前記経路案内を行うためのデータにガイダンスポイントが設定され、前記経路外れ検出手段は、経路外れがガイダンスポイントで起きたときのみ経路外れを前記経路探索サーバに通知することを特徴とする。
【0028】
本願の請求項12にかかる発明は、請求項10又は請求項11にかかる経路探索サーバにおいて、前記コスト変更手段は、所定数以上の端末装置からの経路外れ通知に基づいて、前記リンクについてリンクコストを高くすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明は、次のような効果を奏する。すなわち、請求項1にかかる発明においては、
各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースと、現在位置を検出し現在位置情報を出力する位置検出手段と、前記道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行う経路探索手段と、探索された経路を表示して経路案内を行う案内手段と、現在位置が経路案内中に探索された経路から外れたことを検出する経路外れ検出手段と、経路外れが検出されたとき、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするコスト変更手段と、を備えたものである。
【0030】
経路案内中に現在位置が探索された経路からの経路外れが検出されたとき、経路外れが発生したリンクのリンクコストを高くするようにしたので、経路案内中に経路外れが生じ易い地点については、今後そのリンクが経路に選ばれないようになって、運転者に余計な緊張感を与えることなく経路外れの発生を抑制することができる。
【0031】
また、請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかる経路案内装置において、経路外れがガイダンスポイントで起きたときのみリンクコストを高くするようにしたので、運転者の意志で経路を外したのではなく、誤って経路外れを起こした可能性が高い場合だけ、そのリンクが経路に選ばれないようにすることができるようになる。
【0032】
また、請求項3にかかる経路案内システムの発明においては、経路探索サーバは、各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースと、前記経路探索要求と道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行う経路探索手段と、前記端末装置から経路外れが発生した地点の情報を含む経路外れ通知を受けて、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするコスト変更手段と、を備え、端末装置は、現在位置を検出し現在位置情報を出力する位置検出手段と、前記経路探索サーバから最適経路を受信して表示し、経路案内を行う案内手段と、経路案内中に現在位置が探索された経路から外れたことを検出して、経路外れが発生したリンクを前記経路探索サーバに通知する経路外れ検出手段と、を備えた。
【0033】
このような構成によれば、端末装置で経路案内中に現在位置が探索された経路からの経路外れが検出されたとき、経路探索サーバにおいて、経路外れが発生したリンクのリンクコストを高くするようにしたので、経路案内中に経路外れが生じ易い地点については、今後そのリンクが経路に選ばれないようになって、運転者に余計な緊張感を与えることなく経路外れの発生を抑制することができるようになる。
【0034】
また、請求項4にかかる発明においては、請求項3にかかる経路案内システムにおいて、経路外れがガイダンスポイントで起きたときのみリンクコストを高くするようにしたので、運転者の意志で経路を外したのではなく、誤って経路外れを起こした可能性が高い場合だけ、そのリンクが経路に選ばれないようにすることができる。
【0035】
また、請求項5にかかる発明においては、請求項3又は請求項4にかかる経路案内システムにおいて、所定数以上の端末装置からの経路外れ通知に基づいて、前記リンクについてリンクコストを高くするようにしたので、初めて経路探索した利用者でもその地点を避けて経路を探索できるようになる。
【0036】
請求項6にかかる経路案内方法の発明においては、
各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースを備え、現在位置を検出し現在位置情報を出力するステップと、前記道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行うステップと、探索された経路を表示して経路案内を行うステップと、現在位置が経路案内中に探索された経路から外れたことを検出するステップと、経路外れが検出されたとき、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするステップと、を備えた。
【0037】
このような構成によれば、経路案内中に現在位置が探索された経路からの経路外れが検出されたとき、経路外れが発生したリンクのリンクコストを高くするようにしたので、経路案内中に経路外れが生じ易い地点については、今後そのリンクが経路に選ばれないようになって、運転者に余計な緊張感を与えることなく経路外れの発生を抑制することができるようになる。
【0038】
また、請求項7にかかる経路案内方法の発明においては、経路探索サーバは、各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースを備え、前記経路探索要求と道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行うステップと、前記端末装置から経路外れが発生した地点の情報を含む経路外れ通知を受けて、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするステップと、を備え、
前記端末装置は、現在位置を検出し現在位置情報を出力するステップと、前記経路探索サーバから最適経路を受信して表示し、経路案内を行うステップと、経路案内中に現在位置が探索された経路から外れたことを検出して、経路外れが発生したリンクを前記経路探索サーバに通知するステップと、を備えた。
【0039】
このような構成によれば、端末装置で経路案内中に現在位置が探索された経路からの経路外れが検出されたとき、経路探索サーバにおいて、経路外れが発生したリンクのリンクコストを高くするようにしたので、経路案内中に経路外れが生じ易い地点については、今後そのリンクが経路に選ばれないようになって、運転者に余計な緊張感を与えることなく経路外れの発生を抑制することができるようになる。
【0040】
また、請求項8にかかる発明においては、請求項6又は請求項7にかかる経路案内方法において、経路外れがガイダンスポイントで起きたときのみリンクコストを高くするようにしたので、運転者の意志で経路を外したのではなく、誤って経路外れを起こした可能性が高い場合だけ、そのリンクが経路に選ばれないようにすることができるようになる。
【0041】
また、請求項9にかかる発明においては、請求項7又は請求項8にかかる経路案内方法において、所定数以上の端末装置からの通知に基づいて、前記リンクコストを高くするようにしたので、初めて経路探索した利用者でもその地点を避けて経路を探索できるようになる。
【0042】
また、請求項10にかかる経路探索サーバの発明においては、経路探索サーバが、各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースと、前記経路探索要求と道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行う経路探索手段と、前記端末装置から経路外れが発生した地点の情報を含む経路外れ通知を受けて、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするコスト変更手段と、を備えた。
【0043】
このような構成によれば、端末装置で経路案内中に現在位置が探索された経路からの経路外れが検出されたとき、経路外れが発生したリンクのリンクコストを高くするようにしたので、経路案内中に経路外れが生じ易い地点については、今後そのリンクが経路に選ばれないようになって、運転者に余計な緊張感を与えることなく経路外れの発生を抑制することができるようになる。
【0044】
また、請求項11にかかる発明においては、請求項10にかかる経路探索サーバにおいて、経路外れがガイダンスポイントで起きたときのみリンクコストを高くするようにしたので、運転者の意志で経路を外したのではなく、誤って経路外れを起こした可能性が高い場合だけ、そのリンクが経路に選ばれないようにすることができるようになる。
【0045】
また、請求項12にかかる発明においては、請求項10又は11にかかる経路探索サーバにおいて、所定数以上の端末装置からの経路外れ通知に基づいて、前記リンクコストを高くするようにしたので、初めて経路探索した利用者でもその地点を避けて経路を探索できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための経路案内装置、経路案内システムを例示するものであって、本発明をこの経路案内装置、経路案内システムに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の経路案内装置、経路案内システムにも等しく適用し得るものである。
【実施例】
【0047】
図1は、本発明の一実施例にかかる経路案内システムの概略構成を示すブロック図である。端末装置10は、携帯電話端末、携帯情報端末等、インターネット等のネットワーク1を介して経路探索サーバ20から経路探索サービスを受けることができる端末であり、制御手段11、通信手段12、位置検出手段13、表示手段14、案内データ記憶手段15、案内手段16、経路外れ検出手段17及び操作・入力手段18を備えて構成される。
【0048】
一方、経路探索サーバ20は、制御手段21、通信手段22、経路探索手段23、案内データ作成手段24、道路情報データベース25、コスト変更手段26を備えて構成される。
【0049】
端末装置10において、制御手段11は、図示してはいないがRAM、ROM、プロセッサを有するマイクロプロセッサであり、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。通信手段12はネットワーク1を介して経路探索サーバ20などと通信データを送受信するための通信インターフェースである。
【0050】
位置検出手段13は、GPS衛星からの信号を受信して現在位置を緯度・経度で算出する。表示手段14は液晶表示パネル等からなり、経路探索サーバ20から配信(送信)された経路情報の表示に使用されるものである。案内データ記憶手段15は、経路探索サーバ20から配信される案内経路データを含む案内データを記憶する。案内手段16は、案内データ記憶手段15に記憶された案内データに基づいて、表示画像及び音声により案内を行う。
【0051】
経路外れ検出手段17は、位置検出手段13により検出された現在位置が、案内経路からある一定の距離以上外れたか否かにより経路外れの検出を行い、経路外れが検出された時は、経路外れが発生した地点のデータとともに経路探索サーバ20に経路外れの発生を通知する。
【0052】
操作・入力手段18は、キー、ダイヤル等からなり、端末装置10を操作するための入力を行い、また、目的地などの入力機能としても用いられる。
【0053】
また、経路探索サーバ20において、制御手段21は、図示してはいないがRAM、ROM、プロセッサを有するマイクロプロセッサであり、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。通信手段22はネットワーク1を介して端末装置10などと通信したり、ネットワーク2を介して情報配信サーバ30と通信したりするための通信インターフェースである。
【0054】
経路探索手段23は、端末装置10から受け取った経路探索要求に基づいて、現在地から目的地までの最適な経路の探索を、後述の方法で行う。案内データ作成手段24は、経路探索手段23が探索した最適経路のデータに基づいて案内経路データを含む案内データを作成して端末装置10に配信する。
【0055】
道路網情報データベース25は、各道路の端点、交差点、屈曲点などをノードとし、各ノード間を結ぶ道路を有向性のリンクで表し、ノードデータ、リンクデータ、及び、各リンクのリンクコストをデータとしたリンクコストデータを蓄積している。
【0056】
図5は、経路探索のための道路網情報の概念を説明するための模式図である。例えば、道路が図5に示すように道路A、B、Cからなる場合、道路A、B、Cの端点、交差点、屈曲点などをノードとし、各ノード間を結ぶ道路を有向性のリンクで表し、ノードデータ(ノードの緯度・経度)、リンクデータ(リンク番号)と各リンクのリンクコスト(リンクの距離またはリンクを走行するのに必要な所要時間)をデータとしたリンクコストデータとで道路網情報を構成している。
【0057】
すなわち、図5において、Nn(○印)、Nm(◎印)がノードを示し、Nm(◎印)は道路の交差点を示している。各ノード間を結ぶ有向性のリンクを矢印線(実線、点線、2点鎖線)で示している。リンクは、道路の上り、下りそれぞれの方向を向いたリンクが存在するが、図5では図示を簡略化するため一方向のリンクのみを図示している。
【0058】
このような道路網情報を経路探索用のデータベースとして経路探索を行う場合、出発地のノードから目的地のノードまで連結されたリンクをたどりそのリンクコストを累積し、累積リンクコストの最少になる経路を探索して案内する。すなわち、図5において出発地をノードAX、目的地をノードCYとして経路探索を行う場合、ノードAXから道路Aを走行して2つ目の交差点で右折して道路Cに入りノードCYにいたるリンクを順次たどりリンクコストを累積し、リンクコストの累積値が最少になる経路を探索して案内する。
【0059】
図5ではノードAXからノードCYに至る他の経路は図示されていないが、実際にはそのような経路が他にも存在するため、ノードAXからノードCYに至る可能な経路を同様にして探索し、それらの経路のうちリンクコストが最少になる経路を最適経路として決定するものである。この手法は、例えば、ダイクスラ法と呼ばれる周知の手法によって行われる。
【0060】
上記のような道路網情報を用いて経路探索して得た出発地から目的地までの経路のうち、経路の累計コスト(距離または時間)が最小となる経路が最適な案内経路として決定され、案内経路データが作成される。案内経路データには、最適経路のデータの他に地図データ、案内経路上の出発地、交差点、目的地などのガイダンスポイントが設定され、それらガイダンスポイントの位置座標、各ガイダンスポイントに関連して直進や右左折等を指示する案内情報が含まれ、案内経路データは必要に応じて案内データ記憶手段から読み出され表示手段に表示される。
【0061】
図1に戻って、コスト変更手段26は、端末装置10から経路外れ検出信号が送られてきた時、経路外れが発生したリンクのリンクコストを高い値に変更する。リンクコストを変更する方法としては、道路網情報データベース25のリンクコストデータを直接書き換えてもよいし、書き換えができない場合は、経路外れが発生した地点の位置情報、リンクのリンク番号をメモリに記憶しておき、次回以降の経路探索時にそれを参照して、そのリンクのリンクコストを高く計算するようにしてもよい。
【0062】
その場合、リンクコストの補正係数のような形式で記憶してもよい。そのようにして、経路外れが発生したリンクのリンクコストを高くすれば、その後、そのリンクは、経路として選ばれない傾向が強くなる。
【0063】
一般に交差点などのガイダンスポイントにおけるリンクは、交差点に進入する1つ又は複数の「入りリンク」と、交差点から脱出する1つまたは複数の「出リンク」で構成される。また、道路網情報の構成によっては交差点内を進行する進行方向ごとに複数の交差点内リンクを有していることもある。本発明においてコストを変更するリンクは、ガイダンスポイントの「出リンク」を対象にするのが自然であるが、「入りリンク」と「出リンク」の組み合わせのリンクコストを変更してもよく、交差点内リンクのリンクコストを変更してもよい。
【0064】
次に、経路外れ検出手段17による経路外れの検出方法について、図を参照して説明する。図2は、本発明を説明するため交差点の一例を示す図である。この交差点で、案内経路がリンクLから斜め右方向のリンクLへ進むべきところ、直進してしまってリンクLに進んだとする。その場合、位置検出手段13により現在位置が所定の距離以上案内経路から外れたことが検出されると、案内経路上の最後の軌跡がリンクLにあるので、ガイダンスポイントGPで経路を外れたことが分かる。
【0065】
そこで、本発明では、本来経路案内に従って進むべきリンク、すなわち、経路案内に沿って進むことができなかったリンクLのリンクコストを高くする。また、図3に示すように、リンクL12,リンクL13,リンクL14,・・・のように、交差点内でリンクが形成されている場合は、リンクLからリンクLへ向かう交差点内リンクであるリンクL12(太線表示)のリンクコストを高くする。
【0066】
すなわち、経路を外れて進行した経路(リンクL)に対して、本来案内経路に従って進行すべきであった経路(リンクL)が経路に選ばれないようにリリンクLのリンクコストを高くして、以降の経路探索を行う。これにより、以降の経路探索において、この地点(交差点)が案内経路として探索されても、リンクLに進行する経路が探索され難くなる。このため、運転に不慣れな利用者が運転操作していても進行しやすい経路(図2のリンクLが案内経路として探索されるようになり、多少遠回りになっても無理な運転をすることなく案内経路をたどって進むことができるようになる。
【0067】
このように、案内された経路から外れた地点を記憶しておき、以降の経路探索において当該地点において、案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路が探索されにくくなるように該当するリンクのコストを高く変更すれば、次の経路探索においてそのリンクが経路として探索されにくくなる。
【0068】
本発明において経路外れ検出手段は交差点などのガイダンスポイントにおいて経路外れを検出する。このようにガイダンスポイントにおける経路外れを検出する点が重要である。交差点などのガイダンスポイント以外で経路外れが発生した場合は、利用者の判断による経路外れが多いので、この場合は、サーバに経路外れ地点を送信しないようにしてもよい。
【0069】
上記実施例において、経路探索サーバ20は、端末装置10のIDごとに経路外れ地点を記憶して、そのIDの端末装置10からの経路探索要求時に、過去に間違えたリンクのコストを変更して経路探索をするものである。この場合、特定の端末装置10を対象として経路外れを検出してそれ以降の経路探索に反映する経路案内を提供することになる。
【0070】
これに対して、多くの端末からの経路外れ地点情報を道路情報データベースに反映して、多の利用者の端末装置10への経路案内サービスにも適用し、多くの利用者が間違えた箇所は更にリンクコストを高くして、初めて経路探索した利用者に対しても案内経路として探索されにくくすることができる。
【0071】
なお、以上説明した方法では、リンクコストが高くなる一方なので、所定の期間コストが上昇しなかったリンクは、徐々に標準値に戻す処理機能を経路探索サーバ20に持たせてもよい。また、経路外れが多い地点は、案内方法に問題がある可能性もある。そこで、経路探索サーバ20にデータを蓄積して、経路外れの頻度が高い地点をピックアップして現地調査を行って問題解決を図るという用途にも利用できる。
【0072】
更に、上記実施例は、端末装置10と経路探索サーバ20との間で通信を行って経路探索を行う通信型の経路案内システムの場合を例として説明したが、本発明は、通信型の経路案内システムに限ることなく、スタンドアロンタイプの経路案内装置にも適用することができる。スタンドアロンタイプの経路案内装置の場合、経路外れ検出結果を不特定多数の利用者で共有することができないため、当該経路案内装置にクローズした形態で本発明が利用される。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明によれば、自動車の運転に不慣れな利用者に、交差点などのガイダンスポイントにおいて通過しやすい案内経路を提供することができ、交通事故の発生を抑制でき交通安全に資することができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施例にかかる経路案内システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明を説明するため交差点の一例を示す図である。
【図3】交差点内リンクが形成されている場合の説明図である。
【図4】経路外れの地点をサーバに記憶するための端末装置の処理を示すフローチャートである。
【図5】経路探索のための道路網情報の概念を説明するための模式図である。
【符号の説明】
【0075】
1・・・・ネットワーク
10・・・端末装置
13・・・位置検出手段
14・・・表示手段
15・・・案内データ記憶手段
16・・・案内手段
17・・・経路外れ検出手段
18・・・操作・入力手段
20・・・経路探索サーバ
23・・・経路探索手段
24・・・案内データ作成手段
25・・・道路情報データベース
26・・・コスト変更手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースと、現在位置を検出し現在位置情報を出力する位置検出手段と、前記道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行う経路探索手段と、探索された経路を表示して経路案内を行う案内手段と、現在位置が経路案内中に探索された経路から外れたことを検出する経路外れ検出手段と、経路外れが検出されたとき、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするコスト変更手段と、を備えたことを特徴とする経路案内装置。
【請求項2】
前記経路案内を行うためのデータにガイダンスポイントが設定され、経路外れがガイダンスポイントで起きたときのみリンクコストを高くすることを特徴とする請求項1に記載の経路案内装置。
【請求項3】
端末装置から経路探索サーバに経路探索要求を送信し、前記経路探索サーバから配信される探索結果を前記端末装置に表示して経路案内を行うようにした経路案内システムであって、
前記経路探索サーバは、各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースと、前記経路探索要求と道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行う経路探索手段と、前記端末装置から経路外れが発生した地点の情報を含む経路外れ通知を受けて、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするコスト変更手段と、を備え、
前記端末装置は、現在位置を検出し現在位置情報を出力する位置検出手段と、前記経路探索サーバから最適経路を受信して表示し、経路案内を行う案内手段と、経路案内中に現在位置が探索された経路から外れたことを検出して、経路外れが発生したリンクを前記経路探索サーバに通知する経路外れ検出手段と、を備えたことを特徴とする経路案内システム。
【請求項4】
前記経路案内を行うためのデータにガイダンスポイントが設定され、前記経路外れ検出手段は、経路外れがガイダンスポイントで起きたときのみ経路外れを前記経路探索サーバに通知することを特徴とする請求項3に記載の経路案内システム。
【請求項5】
前記コスト変更手段は、所定数以上の端末装置からの経路外れ通知に基づいて、前記リンクについてリンクコストを高くすることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の経路案内システム。
【請求項6】
各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースを備え、現在位置を検出し現在位置情報を出力するステップと、前記道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行うステップと、探索された経路を表示して経路案内を行うステップと、現在位置が経路案内中に探索された経路から外れたことを検出するステップと、経路外れが検出されたとき、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするステップと、を備えたことを特徴とする経路案内方法。
【請求項7】
端末装置から経路探索サーバに経路探索要求を送信し、前記経路探索サーバから配信される探索結果を前記端末装置に表示して経路案内を行うようにした経路案内システムにおける経路案内方法であって、
前記経路探索サーバは、各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースを備え、前記経路探索要求と道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行うステップと、前記端末装置から経路外れが発生した地点の情報を含む経路外れ通知を受けて、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするステップと、を備え、
前記端末装置は、現在位置を検出し現在位置情報を出力するステップと、前記経路探索サーバから最適経路を受信して表示し、経路案内を行うステップと、経路案内中に現在位置が探索された経路から外れたことを検出して、経路外れが発生したリンクを前記経路探索サーバに通知するステップと、を備えたことを特徴とする経路案内方法。
【請求項8】
前記経路案内を行うためのデータにガイダンスポイントが設定され、経路外れがガイダンスポイントで起きたときのみ経路外れを前記経路探索サーバに通知することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の経路案内方法。
【請求項9】
前記コスト変更手段は、所定数以上の端末装置からの通知に基づいて、前記リンクについてリンクコストを高くすることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の経路案内方法。
【請求項10】
端末装置から経路探索要求を受信し、探索結果を前記端末装置に配信して経路案内を行うようにした経路案内システムにおける経路探索サーバであって、
各道路のノードデータ、リンクデータ及び各リンクのリンクコストを含む道路網情報を蓄積する道路網情報データベースと、前記経路探索要求と道路網情報に基づいて累計リンクコストが最少になるように目的地までの最適経路の探索を行う経路探索手段と、前記端末装置から経路外れが発生した地点の情報を含む経路外れ通知を受けて、経路外れ発生地点において案内経路から外れて進行した経路に対して本来進行すべきであった経路に該当するリンクのリンクコストを高くするコスト変更手段と、を備えたことを特徴とする経路探索サーバ。
【請求項11】
前記経路案内を行うためのデータにガイダンスポイントが設定され、前記経路外れ検出手段は、経路外れがガイダンスポイントで起きたときのみ経路外れを前記経路探索サーバに通知することを特徴とする請求項10に記載の経路探索サーバ。
【請求項12】
前記コスト変更手段は、所定数以上の端末装置からの経路外れ通知に基づいて、前記リンクについてリンクコストを高くすることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の経路探索サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−216191(P2008−216191A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−57335(P2007−57335)
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】