結婚式シミュレーションシステム
【課題】 結婚式場との契約前に式場から提示されるサンプルプラン及びサンプルプランに沿ってモデルが再現した結婚式場の雰囲気を3次元画像で確認でき、契約後は式場の中にいる希望の衣装を纏った新郎新婦自身の様子を様々な視点位置から確認できると共に、それにかかる費用を明確にユーザに提示できる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】 人物を表現する3次元データ、衣装を表現するデータ、式を行う会場を表現するデータ、及び、会場内に配置する装飾物を表現するデータを格納したコンテンツデータベースを設け、人物を表現する3次元データに衣装を表現するデータを合成して、衣装を試着した人物の3次元データを取得する。また、選択された会場に選択された装飾物と前記衣装を着た人物を配置した3次元または2次元の画像データを合成して表示する。
【解決手段】 人物を表現する3次元データ、衣装を表現するデータ、式を行う会場を表現するデータ、及び、会場内に配置する装飾物を表現するデータを格納したコンテンツデータベースを設け、人物を表現する3次元データに衣装を表現するデータを合成して、衣装を試着した人物の3次元データを取得する。また、選択された会場に選択された装飾物と前記衣装を着た人物を配置した3次元または2次元の画像データを合成して表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結婚式や披露宴における各種のシーンのシミュレーションや費用の見積もり金額の試算を行うことができるシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、結婚式及び結婚披露宴の開催を希望する者は、まず情報誌やWebによる情報ページの閲覧などにより情報収集を行い、自分がイメージする式が実施できそうな式場や、希望に近いサービスを提供するであろうと予測される式場を幾つかリストアップし、リストアップした式場に幾度となく足を運び最終決定するのが常である。実際には、式場を最終決定するまでに20件相当の会場をめぐるケースもあり、そのために時間と費用を費やすことが多く見受けられている。また、情報誌やWebページでの情報からイメージしたものと実際の会場とのギャップ、信用度の低い概算見積、長くかかるコーディネータとの打合せ時間などに対して、疲労感と不信感を覚えるユーザは後をたたない。一方、お客様をお迎えする結婚式場は、見に来ただけのお客様を囲い込むことは難しく、さまざまなオプションにより正確な見積を提示することができないため、信用を失い、長い打合せ時間で人件費の増加が問題視されている。
【0003】
そのような現状に鑑み、結婚を予定するユーザが式場に出向かなくても結婚式をイメージしたり会場の選択などを可能とする技術が考えられている。
【0004】
特許文献1には、挙式予定者が式場に出向かなくても結婚式や披露宴のシミュレーションを疑似体験することができる技術が開示されている。これは、予め結婚式の式場、披露宴会場、衣裳、装花などの各種素材情報の画像データなどを登録しておき、挙式予定者が、登録されている提供側の各種素材情報から希望する会場や衣裳などを選択し、挙式予定者自身の写真を画像データとしてアップロードして登録すると、自分たちの画像データと選択した各種素材との合成画像や動画を見ることができるものである。
【0005】
特許文献2には、複数の利用者がイベント内容を同時性を保って判断でき満足できるイベント会場を簡単に決めることができるイベント会場選定技術が開示されている。これは、複数の利用者がそれぞれの利用者端末でイベント会場を相談しながら決めるのに、予め定めた利用者端末1が選択した会場画像を利用者端末2に配信して表示し、これにより複数の利用者が同時性を保って会場選択の判断が行えるようにしたものである。
【0006】
特許文献3には、結婚式を行うための準備を円滑に行うための結婚式シミュレーション技術が開示されている。これは、新郎及び新婦の顔写真や体型を入力し、予め用意してある衣装画像や式場画像と合成して表示することにより、新郎及び新婦が式場に出向く手間を省けるようにしたものである。
【0007】
特許文献4には、所定のホームページ上で挙式や披露宴の演出及び費用の算出などのシミュレーションを行うブライダルパッケージシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001-357148号公報
【特許文献2】特開2002-032496号公報
【特許文献3】特開2003-076800号公報
【特許文献4】特開2004-178527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した情報誌やWebによる情報収集だけでは、式次第及び会場装飾の準備進行を検討することや、衣装カタログの閲覧などは可能ではあるものの、多種多様な衣装や多種多様なオプションが取り揃えられている現代の結婚式や披露宴においては、例えば新郎新婦自身の全身と衣装を合わせるだけでも実際の会場に何度も足を運ぶ必要がある場合があり、時間及び体力が可能な限りで実施するしかなく課題であった。
【0010】
上記特許文献に記載の技術によれば、ある程度のシミュレーションは可能であるが、どの技術も2次元の静止画あるいは2次元の動画で合成画像(例えば、式場の2次元画像に新郎新婦の画像と衣装を合成した画像を貼り付けたものなど)を見せるものでしかなく、結婚式場を利用しようとしているユーザにとってはイメージし難いという問題があった。また、新郎新婦にとっては、式場内のどの位置から自分たちがどのように見えるかが大切であるが、従来技術ではワンパターンの合成画像が見れるだけであり、視点を変えた種々の位置からの見え方を確認することができなかった。
【0011】
一方、結婚式場側としては、時代の流れとともに変わっていくユーザニーズと、様々なオプションの追加、変更により、コーディネートのための時間がかかり、費用の明示化、お勧めしたいオプションのイメージ伝達にまでは至らず、契約の機会損失を招き、不透明な費用で利用者の満足度低下を招いている。
【0012】
本発明の目的は、結婚式場との契約前に式場から提示されるサンプルプラン及びサンプルプランに沿ってモデルが再現した結婚式場の雰囲気を3次元画像で確認でき、契約後は式場の中にいる希望の衣装を纏った新郎新婦自身の様子を様々な視点位置から確認できると共に、それにかかる費用を明確にユーザに提示できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、結婚式の様子をシミュレーションして表示する結婚式シミュレーションシステムであって、人物を表現する3次元データ、衣装を表現するデータ、式を行う会場を表現するデータ、及び、会場内に配置する装飾物を表現するデータを格納したコンテンツデータベースと、ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択を受け付ける手段と、前記人物を表現する3次元データに、選択された衣装を表現するデータを合成することにより、当該衣装を試着した人物の3次元データを取得する手段と、前記選択された会場を表現するデータと、前記選択された装飾物を表現するデータと、前記衣装を試着した人物の3次元データとを用いて、前記選択された会場に前記選択された装飾物と前記衣装を着た人物を配置した3次元または2次元の画像データを合成する手段と、合成した3次元または2次元の画像を表示する手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、視点を選択する手段をさらに備え、該視点を選択する手段により視点が変更されたとき、前記合成する手段は、変更後の視点から見た3次元または2次元の画像データを合成し、前記表示する手段で表示することを特徴とする。
【0015】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、前記合成する手段が2次元の画像データを合成するものである場合、予め前記視点毎に前記選択された会場に前記選択された装飾物が配置された背景画像データを用意しておくことを特徴とする。
【0016】
請求項4に係る発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、前記合成した3次元または2次元の画像は動画であることを特徴とする。
【0017】
請求項5に係る発明は、請求項1から4の何れか1つに記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、前記人物を表現する3次元データは、ユーザを撮影することで取得した該ユーザの人物を表現する3次元データであることを特徴とする。
【0018】
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、前記ユーザが式場と契約する前は、前記ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択は、所定の制限された範囲内での選択を許すか、あるいは予め決められた衣装、会場、装飾物が選択されたものとして、かつ、前記人物を表現する3次元データとしては予め決められたモデルの人物を表現する3次元データを用いて、3次元または2次元の画像データの合成を行い、前記ユーザが式場と契約した後は、前記ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択は、前記コンテンツデータベースに登録されている全てのコンテンツデータから選択できるものとし、かつ、前記人物を表現する3次元データとしては当該ユーザを撮影して取得した該ユーザの人物を表現する3次元データを用いて、3次元または2次元の画像データの合成を行うことを特徴とする。
【0019】
請求項7に係る発明は、請求項1から6の何れか1つに記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、前記ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択の選択状況に応じた見積額を計算して表示する手段をさらに備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、自宅内PCなどを使って、ユーザ自身が利用希望する組み合わせをコーディネートすることができ、式のイメージの早期定着、打合せ時間の短縮、ユーザ情報の共有など、結婚式場選択から、結婚式コーディネートまでのプロセスを改善し、式場利用者と式場関係者双方の時間的負担軽減、選択の機会損失削減、明確な必要経費の提示と入手が可能となる。また、これらの主に人的作業量、移動量を軽減し、その一方で、式場側は、浮いた作業量などを新規顧客への営業に振り替えることで受注、売上高の確保を図ることができる。また、見積もりの信頼性の向上により、ユーザが手軽に楽しく結婚式、披露宴の準備を開催してもらうことで、満足度を向上させるシステムをITで実現することができる。さらに、実際の新郎新婦の姿を丸ごと3Dカメラなどでサーバに取り込み、Web上で衣装を着せ替えて360度前後左右いずれの角度からも確認すること、及び、実際の会場において主な参列者からの視点を切り替えて、新郎新婦自らが見えないところからの見え方をWeb上で確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態による三次元による結婚式イメージング及び見積システム構成を示す図である。
【図2】コンテンツDBのデータ構造の一例を示す図である。
【図3】会員DBのデータ構造の一例を示す図である。
【図4】コンテンツ作成及び登録に関するフローである。
【図5】シミュレーションサービス全体のフローである。
【図6】契約会員の場合のサービスフローである。
【図7】非契約会員の場合のサービスフローである。
【図8】衣装試着シミュレーションのフローである。
【図9】会場選択のフローである。
【図10】オプション選択のフローである。
【図11】見積もり計算処理のフローである。
【図12】シミュレーションにおける選択設定変更処理のフローである。
【図13】衣装試着シミュレーションの実行画面の一例である。
【図14】全体シミュレージョンの実行画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施する場合の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態であるシステムの構成図である。この実施形態の三次元シミュレーションシステム及び経費算出表示システムは、コンテンツデータベース(DB)2及び会員DB3を備えたASP(Application Service Provider)サーバ1、処理用PC4、Webカメラ5、3次元(3D)カメラ6、並びに、結婚式場業務システム7を備える。家庭内PC8及びモバイル端末9は、結婚式を行いたい新郎新婦などのユーザが利用する端末である。ASPサーバ1、処理用PC4、結婚式場業務システム7、家庭内PC8、及びモバイル端末9は、インターネット10により相互に接続可能である。
【0024】
処理用PC4、Webカメラ5、3Dカメラ6、及び、結婚式場業務システム7は、結婚式場側に用意されているシステムである。ASPサーバ1、コンテンツDB2、及び会員DB3は、アプリケーションサービスプロバイダが結婚式場に対するクラウドサービス業務を行うために用意されているシステムである。ASPサーバ1は、モデリング部11、DB更新部12、シミュレーション部13、及び送受信部14を備える。
【0025】
Webカメラ5と3Dカメラ6は、新郎新婦の人物、新郎新婦が身につける衣装やアクセサリーやブーケ、テーブルを飾る花やリボンその他の装飾品などを撮影するためのカメラである。Webカメラ5は対象物の2次元画像データの取り込むためのカメラ、3Dカメラ6は対象物の3次元座標を取り込むためのカメラである。処理用PC4は、Webカメラ5及び3Dカメラ6を利用して撮影した人物や衣装等のデータをASPサーバ1に送信する。ASPサーバ1のモデリング部11は、Webカメラ5及び3Dカメラ6による撮影データを用いてモデリング処理を行う。モデリング処理とは、例えば人物や衣装であれば、3Dカメラ6で取得した対象物の3次元座標データで表現される立体の表面に、Webカメラ5で取得した2次元画像を貼り付けて、対象物の3次元データを得る処理である。モデリング処理の結果は、コンテンツデータとしてコンテンツDB2に格納される。
【0026】
コンテンツDB2は各種のコンテンツデータを格納するデータベースであり、会員DB3は会員に関するデータを格納するデータベースである。これらのデータベースのデータ構成については、図2及び図3で詳しく説明する。DB更新部12は、コンテンツDB2や会員DB3に対するデータの追加や削除などの処理を行う。シミュレーション部13は、モデリングした人物と衣装を3次元的に重ね合わせたり、さらにそのような人物と衣装を重ね合わせた3次元データを結婚式場の背景画像と重ね合わせた式場の全体風景のデータを生成する処理などのシミュレーションの処理を実行する。送受信部14は、家庭内PC8やモバイル端末9との間で各種のデータを送受信する処理を行う。
【0027】
図2は、コンテンツDB2に格納されるコンテンツデータ(レコード)例を示す図である。コンテンツ番号21は、当該コンテンツデータを特定する番号である。区分22は、当該コンテンツデータがどのような種類のデータであるかを示す区分データである。コンテンツ番号21は、10桁の数値で構成され、1〜3桁目はコンテンツ区分、4〜9桁目までは会員番号、10桁目は性別(男性は1、女性は2)を表す。1〜3桁目のコンテンツ区分は、区分22を示す値である。区分としては、人物、衣装、会場の背景、花、リボンなどがあり、コンテンツ番号21の1〜3桁目と区分22には、これらを特定するデータが設定される。区分が「人物」の場合、そのコンテンツデータは新郎新婦の人物の3次元データであり、コンテンツ番号21の4〜9桁目には当該人物の会員番号が設定される。区分が「人物」以外の場合、そのコンテンツデータは、衣装、会場の背景、花、リボンなどの何れも予め式場側が撮影して用意しておくデータであるので、コンテンツ番号21の4〜9桁目には当該コンテンツを特定する識別番号が設定されるものとする。例えば、区分が衣装のデータは何点も登録しておく必要があるので、それらの各衣装のコンテンツデータは、区分が「衣装」で、コンテンツ番号21の4〜9桁目に各衣装を識別する識別番号を設定して区別できるようにする。コンテンツ番号21の10桁目は、区分が「人物」の場合は性別を示す値とするが、区分が「人物」以外の場合はこの10桁目は利用しない。
【0028】
登録年月日23には、当該コンテンツデータがコンテンツDB2に登録された日時を設定する。有効期限24には、当該コンテンツデータがいつまで有効であるかを示す日時を設定する。データ25には、コンテンツデータの本体データ、すなわち区分が「人物」であればその3次元データを、区分が「衣装」であればその3次元データを、設定する。
【0029】
なお、区分が「人物」以外のコンテンツデータの有効期限24には、無期限を示す所定の値が設定されるものとする。区分が「人物」の場合、そのコンテンツデータはその人物の3次元データであるが、初めに登録されたときには登録年月日から所定の日数が経過するまでを有効期限24とし、挙式日が決まったら、その挙式日を有効期限24とする。登録したコンテンツごとに、有効期限24が過ぎたら自動的にそのコンテンツデータが消去される。
【0030】
図3は、会員DB3に格納される会員情報の一例を示す図である。図に示すように、会員DB3には、会員番号301、会員氏名(男)302、会員氏名(女)303、メールアドレス304、電話番号305、契約日306、挙式日307、契約有無308、パスワード309、およびシミュレーション結果310が格納される。会員番号301は、結婚式を行うカップル毎に自動的に採番される番号である。会員番号毎に、カップル両者の氏名、メールアドレス、及び電話番号が登録される。契約日306は、本式場で結婚式を行うことの契約が為された日時である。契約有無308は、契約が為されているか否かを表すフラグ(1で契約が完了していることを示し、0で完了していないことを示す)である。挙式日が決定したとき、挙式日307にその日時が設定される。
【0031】
通常、結婚式場を探しているユーザは、家庭内PC8やモバイル端末9から結婚式場の所定のホームページを参照したり、あるいは、直接、式場を訪れて、その式場の概要を知る。ユーザが最初に参照するホームページは、処理用PC4あるいは結婚式場業務システム7の何れで提供されるものでもよいが、該ホームページにより、ユーザは会員登録ができるものとする。また、式場を訪れた場合は、式場に設置してある端末から会員登録ができるものとする。例えば、家庭内PC8から会員登録を行う場合、図3に示すように、会員番号301に「000163」が自動採番され、会員氏名(男)302に「火太刀 祖父男」、会員氏名(女)303に「目立 祖父子」、メールアドレス304に「hitachi@xxxxx.jp」、電話番号305に「03-xxxx-yyyy」というように、ユーザが入力したデータが設定される。また、契約有無308には「0」が格納される。この段階では契約前であるので、契約日306及び挙式日307は空欄としておく。会員登録することにより、このユーザにはパスワード309が与えられ、ユーザIDとなる会員番号301とパスワード309で本システムにログインすることができるようになる。ログインすることで、後述するような各種のサービスを受けることができる。
【0032】
ユーザに提供されるサービスの1つとして、式の各種の場面のシミュレーションサービスがある。シミュレーション結果310の欄には、ユーザが衣装を選択したり各種のオプションを選択してシミュレーションした際の結果(どのような衣装を選択し、どのようなオプションを選択したかなどのデータを含む)を格納する。なお、詳しくは後述するが、契約を完了した場合と未契約の場合とでは、提供されるシミュレーションサービスに差違がある。
【0033】
この会員が結婚式場との契約を完了したとき、契約日306と挙式日307が設定され、契約有無308が「1」に設定される。なお、挙式日307は、契約の後に決めてもよい。契約が完了した場合、そのカップルのモデリングデータ(すなわち、その新郎新婦の人物の3次元データ)をコンテンツDB2に登録する。
【0034】
次に、図1から3で説明した本実施形態のシステムの動作について説明する。
【0035】
図4は、本システムのコンテンツ作成及び登録の動作を示すフローチャートである。この処理は、処理用PC4とASPサーバ1により実行される。式場側が予め用意しておく衣装、花、リボンなどのデータを取り込む際、及び、契約が完了した新郎新婦の人物の3次元データを取り込む際に、本処理が実行される。
【0036】
ステップ401では、処理用PC4により、取り込むべきコンテンツ(人物、衣装、花、リボンなど)をWebカメラ5及び3Dカメラ6で撮影する。ステップ402では、撮影したデータを処理用PC4からASPサーバ1に送信して、モデリングを依頼する。ASPサーバ1のモデリング部11は、送られてきた撮影データを用いてモデリング処理を行う。DB更新部12は、ステップ403で、そのコンテンツが人物か判定する。人物であれば、ステップ404で会員DB3から会員情報を検索し(撮影データを処理用PC4からASPサーバ1に送信してモデリングを依頼する際に、撮影した人物の会員番号も併せて送るものとし、その会員番号で検索する)、登録されている会員であることを確認した後、ステップ405で登録する。DB更新部12は、ステップ403の判定で人物でない場合、ステップ405に進み登録する。ステップ405では、コンテンツDB2へのコンテンツデータの登録を行う。
【0037】
図5は、シミュレーションサービスの全体の動作を示すフローチャートである。この処理は、ASPサーバ1が実行する。
【0038】
ステップ501で、家庭用PC8(モバイル端末9からの接続要求でも同様であるが、以下では家庭用PC8を例として説明する)から接続要求を受けたASPサーバ1は、ログイン画面を家庭用PC8に表示する。ユーザが該ログイン画面でユーザID(会員番号)とパスワードを入力すると、ステップ502でそれらのデータを受け付け、会員DB3を参照して適正なユーザIDとパスワードであることを確認した後、ステップ503で会員DB3からその会員の会員データを取得する。ステップ504では、その会員が契約完了しているか否かを判定する。契約完了していれば、ステップ505で契約完了している会員向けのサービスを提供する。契約が未完了であれば、ステップ506で非契約会員向けのサービスを提供する。
【0039】
図6は、ステップ505の契約会員向けのサービスの動作を示すフローチャートである。この処理は、シミュレーション部13により実行される。
【0040】
まずステップ601では、コンテンツDB2から、ログインしたユーザの人物画像(3次元データ)を取得する。ステップ602で衣装試着シミュレーションを行い、ステップ603で会場選択を行い、ステップ604でオプション選択を行い、ステップ605で見積もり計算を行う。ステップ602の衣装試着シミュレーションの処理は、図8で詳しく説明するが、要するにユーザの人物画像の3次元データに衣装の3次元データを合成し、当該ユーザが当該衣装を試着した場合の3次元データを生成してユーザに見せる処理である。ステップ603の会場選択の処理は、図9で詳しく説明するが、要するに選択可能な複数の会場からユーザが選択した会場についての画像をユーザに見せる処理である。ステップ604のオプション選択の処理は、図10で詳しく説明するが、要するに選択可能な各種のオプションからユーザが選択したオプションと会場の合成画像を生成してユーザに見せる処理である。ステップ605の見積もり計算の処理は、図11で詳しく説明するが、要するにユーザの選択内容に応じた費用の見積もりを提示する処理である。
【0041】
ステップ605の後、ステップ606で全体シミュレーション画像(動画)を作成し、ステップ607でその全体シミュレーション画像を再生する。全体シミュレーション画像は、ステップ603で選択した会場の画像に、ステップ604で選択したオプションの装飾物など(例えば、テーブル上の花など)を合成し、さらに当該ユーザの人物画像にステップ602で選択した衣装を合成したものをその会場内に配置して、式の進行に沿った動きをさせるものである。その表示例については、図14で説明する。
【0042】
ステップ607の後、ステップ608で視点の切り替え操作があったときや、ステップ609で再度の再生選択操作が為されたときは、ステップ606に戻って、画像作成から再処理する。ステップ610で、設定変更を行う場合は、ステップ613で設定変更(図12)を行った後、ステップ606に戻る。ステップ611で終了が選択されると、ステップ612でログアウトし、処理が終了する。
【0043】
なお、図6の処理では、再生完了後のみならず、再生中にも視点の切り替えや設定変更が可能である。
【0044】
図7は、ステップ506の非契約会員向けのサービスの動作を示すフローチャートである。この処理は、シミュレーション部13により実行される。
【0045】
ステップ701で、コンテンツDB2から、モデルの人物画像を取得する。非契約会員については、未だ人物画像をコンテンツDB2へ登録していないので、当該ユーザの画像は利用できない。そこで、サービス事業者側が用意したモデル画像を用いて、シミュレーションを行う。ステップ702では、簡易衣装試着シミュレーションを行う。この処理は、ステップ602の衣装試着シミュレーションと同様の処理であるが、非契約会員であるので、試着できる衣装を数着に制限し、契約会員との差別化を図っている。また、予め決められた会場や装飾オプションを用いて、選択した衣装をまとったモデル画像で全体シミュレーションを行うものとする。ユーザが選択できる範囲が限られているので、個別の見積もり処理も行わない。ステップ703,704の処理は、ステップ606,607と同様である。ステップ705で再度の再生選択が指示された場合は、ステップ703に戻る。ステップ707で終了が選択された場合は、ステップ707でログアウトし、処理が終了する。
【0046】
なお、ログアウト時にユーザの選択情報を保存しておき、そこから好みを分析して、当該ユーザに対する推奨プランを提案してもよい。
【0047】
図8は、ステップ602,702の衣装試着シミュレーションのフローチャートである。この処理は、シミュレーション部13により実行される。
【0048】
まず、ステップ801で、接続元のユーザの家庭用PC8に衣装シミュレーション画面を表示する。図13に、衣装シミュレーション画面1300の例を示す。1301は、選択可能な衣装の一覧表示である。一覧表示1301の右端の右向き三角印または左端の左向き三角印をクリックすることにより、さらに多くの衣装の選択肢を表示させることができる。
【0049】
ステップ802で、一覧表示1301の中からユーザが1つの衣装をクリック(選択)すると、その操作指示を受けたシミュレーション部13は、ステップ803で人物画像に選択された衣装の画像を合成する。人物画像は、契約会員サービスのステップ602での処理では当該契約会員の人物画像であり、非契約会員サービスのステップ702での処理では予め用意されているモデルの人物画像である。また、非契約会員サービスでの処理では、図13の一覧表示1301で選択可能な衣装は数着に制限されている。
【0050】
ステップ803の後、ステップ804で試着シミュレーション表示を行う。図13の1302は、試着シミュレーション表示の例である。人物画像に、ユーザにより選択された衣装の画像が合成されたものが表示されている。ステップ805で、人物画像(図13の試着シミュレーション表示1302の中央の表示)部分をマウスで上下左右にドラッグすると、ステップ806で当該人物像が指定方向に回転処理され、ステップ804で再表示される。これにより、ユーザは、正面からどのように見えるかだけではなく、後ろからや横からもどのように見えるのかを確認できる。また、3次元シミュレーションであるため、実際に試着しなくても、試着した場合と同様にドレスのラインがどのようにでるのか、また、裾がどのように広がるのかを、リアルに確認できる。
【0051】
ステップ807で、ユーザが決定ボタン(図13では不図示)をクリックすると、その衣装が決定されたものとして、当該会員の会員データのシミュレーション結果310の欄に保存される。
【0052】
図9は、ステップ603の会場選択のフローチャートである。この処理は、シミュレーション部13が実行する。
【0053】
ステップ901で、接続元のユーザの家庭用PC8に会場シミュレーション画面を表示する。この画面には複数の会場の選択肢が表示されており、ユーザは、ステップ902で、その中から使用したい会場を選択する。ステップ903では、ユーザが選択した会場のシミュレーション再生が実行される。これは、当該会場の全体像が分かるような動画を用意しておき再生するものである。ステップ904で会場シミュレーションの方向を変更する場合は、ステップ905で再生する視点を切り替え、ステップ903に戻る。これにより、ユーザは、様々な角度から参照して会場を確認できる。例えば、新郎新婦が歩く視点や正面の視点など、切り替えながら式場の雰囲気を確認することができる。ステップ906で、ユーザが決定ボタンをクリックすると、その会場が決定されたものとして、当該会員の会員データのシミュレーション結果310の欄に保存される。
【0054】
図10は、ステップ604のオプション選択のフローチャートである。この処理は、シミュレーション部13が実行する。
【0055】
ステップ1001で、接続元のユーザの家庭用PC8にオプションシミュレーション画面を表示する。この画面には複数のオプションの選択肢が表示されており、ユーザは、ステップ1002で、その中からオプションを選択する。ステップ1003では、ユーザが選択したオプションと会場の画像が合成される。ステップ1004で、合成した結果の会場シミュレーションの再生を行う。これにより、ユーザがオプションとして選択した花やテーブルクロス等の装飾品で装飾された会場の動画が表示される。ステップ1005で会場シミュレーションの方向を変更する場合は、ステップ1006で再生する視点を切り替え、ステップ1003に戻る。これにより、種々のオプションを試しながら、様々な角度から会場を確認できる。ステップ1007で、ユーザが決定ボタンをクリックすると、選択したオプションが決定されたものとして、当該会員の会員データのシミュレーション結果310の欄に保存される。
【0056】
図11は、ステップ605の見積もり計算のフローチャートである。図11(a)はASPサーバ1のシミュレーション部13が実行する処理であり、図11(b)は結婚式場業務システム7が実行する処理である。
【0057】
まずステップ1101で、シミュレーション部13が、シミュレーション部13で現在保持しているオプション一覧表のバージョン情報を業務システム7に送信する。オプション一覧表とは、各種のオプションの費用が記載された一覧表である。これらの費用は、式場側が決定するものであるので、マスターデータとなるオプション一覧表は結婚式場業務システム7に保存されている。一方、ASPサーバ1のシミュレーション部13で費用計算を行う際に参照するために、シミュレーション部13はオプション一覧表を保持している。シミュレーション部13で保持しているオプション一覧表が最新のものであるかを確認するため、ステップ1101でバージョン情報を結婚式場業務システム7に送信している。
【0058】
結婚式場業務システム7では、ステップ1111で、ASPサーバ1から送信されたバージョン情報を受信する。ステップ1112で、そのバージョンが最新かを判定する。最新であった場合は、ステップ1113で、ASPサーバ1が保持するオプション一覧表が最新である旨を示す通知を、ASPサーバ1に送信する。最新でなかった場合は、ステップ1114で、オプション一覧表の最新版をASPサーバ1に送信する。
【0059】
ASPサーバ1では、ステップ1102で、結婚式場業務システム7から、オプション一覧表が最新である旨を示す通知、またはオプション一覧表の最新版を受信する。オプション一覧表の最新版を受信した場合は、保持しているオプション一覧表を最新のものに置き換える。ステップ1103で、選択されている会場、衣装、及びオプションに応じて、オプション一覧表を参照して費用計算を行う。計算結果は、後述するように表示される。
【0060】
図12は、ステップ613の設定変更のフローチャートである。この処理は、ASPサーバ1のシミュレーション部13が実行する。
【0061】
ステップ1201で、設定変更する対象を判別する。衣装変更する場合は、ステップ1202で衣装試着シミュレーション(図8)の処理を行う。会場変更する場合は、ステップ1203で会場選択(図9)の処理を行う。オプション変更する場合は、ステップ1204でオプション選択(図10)の処理を行う。ステップ1202〜1204の後、ステップ1205で見積もり計算(図11)の処理を行う。
【0062】
図14は、図6の契約会員サービスの処理のステップ607で実行されるシミュレーション画面の再生の例であり、見積もり結果の表示例1400である。1405は進行表に沿った複数の場面の選択肢であり、ここから1つの場面を選択して再生ボタン1402を押すことにより、再生画面1401でその場面での全体シミュレーション再生が行われる。1407は視点の選択肢であり、ここで視点を切り替えることができる。視点が切り替えられたときには、図6のステップ608から606に戻って、新たな視点でのシミュレーション画像を作成し、再生画面1401で再生することができる。
【0063】
1406は会場の選択肢を示す。ここから会場の変更を行うと、ステップ610から613に進み、図12のステップ1203で会場選択が行われ(この場合、図9のステップ902では、既に指定されている切り替え先の会場が選択されたとして処理する)、切り替え先の会場のデータで全体シミュレーション画像が作成されて再生が行われる。図14では、衣装の変更やオプションの変更を行うためのボタンは不図示としたが、衣装の変更やオプションの変更の指示があった場合も、会場の変更と同様にして、変更後の衣装やオプションで全体シミュレーション画像が作成されて再生が行われる。
【0064】
1408と1409は、費用の見積もり計算結果の表示例である。1408では、選択されているオプション毎の費用が表示される。1409では、それらを合計した金額が表示される。
【0065】
以上のようにして、ユーザは、衣装、会場、種々のオプションを任意に選択しながら、3次元のシミュレーション画像(動画)で式の各場面でのイメージを把握できる。特に、自分を撮影した3次元データを利用した3次元のシミュレーション画像であるので、視点を変えて再生することにより、例えば、新郎の視点、新婦の視点からどのような雰囲気になるのかを確認できるのみならず、ドレスを着て歩く新郎新婦が、友人席や親族席に座る出席者からどのように見えるのか、遠い席からどのように見えるのか、正面からはどのように見えるのか、といったことを確認しながら、衣装や式場の装飾を確認することができる。ユーザは、そのようなシミュレーション画像を、自宅のPCやモバイル端末から見ることができるので、式場を何回も訪れることなく自分の結婚式のイメージを把握できる。さらに、そのようなイメージを把握できた上で、自分が選択した会場、衣装、及びオプション毎の費用が明確に提示されるので、費用見積もりに対する不信感が生じることもない。どのような選択をしたかは、会員DBに格納されているので、式場を訪問して最終決定する場合も打合せの時間が短縮できる。
【0066】
式場側にとってみると、非契約の状態でも会員に登録してもらえば、その会員に営業活動をすることができる。非契約会員で行えるシミュレーションと、契約会員になると行えるシミュレーションとで、サービスに差違を付けることにより、非契約会員が契約会員になる動機付けができる。ユーザが選択した衣装や会場やオプションに応じた費用も、シミュレーション結果とともに、明確に提示できるので、見積もりの信用度を落とすことはない。
【0067】
なお、上記実施形態では、会場や、人物、衣装、花などの装飾物については3次元データで表現する例で説明したが、少なくとも人物と衣装を3次元データで表現すれば、衣装の試着シミュレーションは3次元で可能となり、新郎新婦は自分たちがどのように見えるかについてのイメージは把握できるので十分と言える。従って、会場や装飾物については、3次元データでなく2次元データで表現してもよい。
【0068】
会場や装飾物の形状は3次元データで表現し(この場合、例えば花の形状は6角柱や8角柱にするなど、適宜大まかな形状で表現してもよい)、会場の壁の色や窓など、あるいは装飾物の外観は、2次元の画像を会場の内壁面や装飾物の形状の外面に貼り付けるようにして表現してもよい。また、会場や装飾物のデータについては2次元の写真を利用し、2次元の写真と3次元の人物データとを組み合わせて静止画により各シーンを表現してもよい。会場や装飾物などの背景画像を2次元で表現したとしても、新郎新婦の人物のデータは3次元で表現するので、衣装の試着シミュレーションは3次元で行える。また、背景画像を2次元で表現する場合は、視点を切り替えた場合の背景画像の見え方を、視点毎の背景画像データで表現し(例えば、第1の視点から見た場合の背景画像データ、第2の視点から見た場合の背景画像データ、…を用意しておく)、選択された視点に応じた背景画像の中に3次元で表現された新郎新婦の画像を配置して、全体シミュレーション画像(動画)とすればよい。この場合、最終的な全体シミュレーション画像は、動画でも静止画でもよい。静止画の場合は、いわゆるパラパラマンガのように何枚かの静止画でそのシーンの流れが分かるようにするとよく、その場合、視点を変えながらの静止画で表現するとよい。
【0069】
さらに、上記実施形態では、図6のステップ606,607及び図7のステップ703,704で作成し再生する全体シミュレーション画像(動画)は、新郎新婦の3次元画像と3次元の背景画像(会場や装飾物)とを合成して得られた3次元の全体のデータを利用して、3次元で表現されている新郎新婦の動きをシミュレーションし、選択された視点に応じてそのシミュレーション結果の動画データを生成しているが、最終的な全体シミュレーションの結果の生成方法はどのようなものでもよい。上記実施形態では、予め幾つかの視点を用意し、その中から選択された視点に応じたデータを生成しているが、3次元データで表現されているので、任意の視点から見た動画や静止画を生成して表現する方法を用いてもよい。
【0070】
さらに、人物や衣装などは、3Dカメラで撮影して3次元データを取得する代わりに、2次元画像から3次元データを求める手法を用いてもよい。また、予め人の形を表現する3次元データを用意しておき、その周りに、人物の周囲から撮影した2次元画像を貼り付けて3次元データを取得してもよい。さらに、例えば8方向から撮影した2次元画像を利用し、シミュレーションするときには、視点の角度に応じて前記8方向から撮影した画像の中の1つを選択して表示するような擬似的な3次元データでもよい(正確には3次元データとは言えないが、本発明の3次元データは、そのような擬似的なデータも含むものとする)。
【符号の説明】
【0071】
1…ASPサーバー、2…コンテンツデータベース、3…会員データベース、4…処理用PC、5…Webカメラ、6…三次元カメラ、7…結婚式場業務システム、8…挙式希望カップルの家庭内PC、9…モバイル端末、10…インターネット、11…モデリング処理部、12…DB更新部、13…シミュレーション部、14…送受信部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、結婚式や披露宴における各種のシーンのシミュレーションや費用の見積もり金額の試算を行うことができるシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、結婚式及び結婚披露宴の開催を希望する者は、まず情報誌やWebによる情報ページの閲覧などにより情報収集を行い、自分がイメージする式が実施できそうな式場や、希望に近いサービスを提供するであろうと予測される式場を幾つかリストアップし、リストアップした式場に幾度となく足を運び最終決定するのが常である。実際には、式場を最終決定するまでに20件相当の会場をめぐるケースもあり、そのために時間と費用を費やすことが多く見受けられている。また、情報誌やWebページでの情報からイメージしたものと実際の会場とのギャップ、信用度の低い概算見積、長くかかるコーディネータとの打合せ時間などに対して、疲労感と不信感を覚えるユーザは後をたたない。一方、お客様をお迎えする結婚式場は、見に来ただけのお客様を囲い込むことは難しく、さまざまなオプションにより正確な見積を提示することができないため、信用を失い、長い打合せ時間で人件費の増加が問題視されている。
【0003】
そのような現状に鑑み、結婚を予定するユーザが式場に出向かなくても結婚式をイメージしたり会場の選択などを可能とする技術が考えられている。
【0004】
特許文献1には、挙式予定者が式場に出向かなくても結婚式や披露宴のシミュレーションを疑似体験することができる技術が開示されている。これは、予め結婚式の式場、披露宴会場、衣裳、装花などの各種素材情報の画像データなどを登録しておき、挙式予定者が、登録されている提供側の各種素材情報から希望する会場や衣裳などを選択し、挙式予定者自身の写真を画像データとしてアップロードして登録すると、自分たちの画像データと選択した各種素材との合成画像や動画を見ることができるものである。
【0005】
特許文献2には、複数の利用者がイベント内容を同時性を保って判断でき満足できるイベント会場を簡単に決めることができるイベント会場選定技術が開示されている。これは、複数の利用者がそれぞれの利用者端末でイベント会場を相談しながら決めるのに、予め定めた利用者端末1が選択した会場画像を利用者端末2に配信して表示し、これにより複数の利用者が同時性を保って会場選択の判断が行えるようにしたものである。
【0006】
特許文献3には、結婚式を行うための準備を円滑に行うための結婚式シミュレーション技術が開示されている。これは、新郎及び新婦の顔写真や体型を入力し、予め用意してある衣装画像や式場画像と合成して表示することにより、新郎及び新婦が式場に出向く手間を省けるようにしたものである。
【0007】
特許文献4には、所定のホームページ上で挙式や披露宴の演出及び費用の算出などのシミュレーションを行うブライダルパッケージシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001-357148号公報
【特許文献2】特開2002-032496号公報
【特許文献3】特開2003-076800号公報
【特許文献4】特開2004-178527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した情報誌やWebによる情報収集だけでは、式次第及び会場装飾の準備進行を検討することや、衣装カタログの閲覧などは可能ではあるものの、多種多様な衣装や多種多様なオプションが取り揃えられている現代の結婚式や披露宴においては、例えば新郎新婦自身の全身と衣装を合わせるだけでも実際の会場に何度も足を運ぶ必要がある場合があり、時間及び体力が可能な限りで実施するしかなく課題であった。
【0010】
上記特許文献に記載の技術によれば、ある程度のシミュレーションは可能であるが、どの技術も2次元の静止画あるいは2次元の動画で合成画像(例えば、式場の2次元画像に新郎新婦の画像と衣装を合成した画像を貼り付けたものなど)を見せるものでしかなく、結婚式場を利用しようとしているユーザにとってはイメージし難いという問題があった。また、新郎新婦にとっては、式場内のどの位置から自分たちがどのように見えるかが大切であるが、従来技術ではワンパターンの合成画像が見れるだけであり、視点を変えた種々の位置からの見え方を確認することができなかった。
【0011】
一方、結婚式場側としては、時代の流れとともに変わっていくユーザニーズと、様々なオプションの追加、変更により、コーディネートのための時間がかかり、費用の明示化、お勧めしたいオプションのイメージ伝達にまでは至らず、契約の機会損失を招き、不透明な費用で利用者の満足度低下を招いている。
【0012】
本発明の目的は、結婚式場との契約前に式場から提示されるサンプルプラン及びサンプルプランに沿ってモデルが再現した結婚式場の雰囲気を3次元画像で確認でき、契約後は式場の中にいる希望の衣装を纏った新郎新婦自身の様子を様々な視点位置から確認できると共に、それにかかる費用を明確にユーザに提示できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、結婚式の様子をシミュレーションして表示する結婚式シミュレーションシステムであって、人物を表現する3次元データ、衣装を表現するデータ、式を行う会場を表現するデータ、及び、会場内に配置する装飾物を表現するデータを格納したコンテンツデータベースと、ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択を受け付ける手段と、前記人物を表現する3次元データに、選択された衣装を表現するデータを合成することにより、当該衣装を試着した人物の3次元データを取得する手段と、前記選択された会場を表現するデータと、前記選択された装飾物を表現するデータと、前記衣装を試着した人物の3次元データとを用いて、前記選択された会場に前記選択された装飾物と前記衣装を着た人物を配置した3次元または2次元の画像データを合成する手段と、合成した3次元または2次元の画像を表示する手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、視点を選択する手段をさらに備え、該視点を選択する手段により視点が変更されたとき、前記合成する手段は、変更後の視点から見た3次元または2次元の画像データを合成し、前記表示する手段で表示することを特徴とする。
【0015】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、前記合成する手段が2次元の画像データを合成するものである場合、予め前記視点毎に前記選択された会場に前記選択された装飾物が配置された背景画像データを用意しておくことを特徴とする。
【0016】
請求項4に係る発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、前記合成した3次元または2次元の画像は動画であることを特徴とする。
【0017】
請求項5に係る発明は、請求項1から4の何れか1つに記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、前記人物を表現する3次元データは、ユーザを撮影することで取得した該ユーザの人物を表現する3次元データであることを特徴とする。
【0018】
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、前記ユーザが式場と契約する前は、前記ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択は、所定の制限された範囲内での選択を許すか、あるいは予め決められた衣装、会場、装飾物が選択されたものとして、かつ、前記人物を表現する3次元データとしては予め決められたモデルの人物を表現する3次元データを用いて、3次元または2次元の画像データの合成を行い、前記ユーザが式場と契約した後は、前記ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択は、前記コンテンツデータベースに登録されている全てのコンテンツデータから選択できるものとし、かつ、前記人物を表現する3次元データとしては当該ユーザを撮影して取得した該ユーザの人物を表現する3次元データを用いて、3次元または2次元の画像データの合成を行うことを特徴とする。
【0019】
請求項7に係る発明は、請求項1から6の何れか1つに記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、前記ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択の選択状況に応じた見積額を計算して表示する手段をさらに備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、自宅内PCなどを使って、ユーザ自身が利用希望する組み合わせをコーディネートすることができ、式のイメージの早期定着、打合せ時間の短縮、ユーザ情報の共有など、結婚式場選択から、結婚式コーディネートまでのプロセスを改善し、式場利用者と式場関係者双方の時間的負担軽減、選択の機会損失削減、明確な必要経費の提示と入手が可能となる。また、これらの主に人的作業量、移動量を軽減し、その一方で、式場側は、浮いた作業量などを新規顧客への営業に振り替えることで受注、売上高の確保を図ることができる。また、見積もりの信頼性の向上により、ユーザが手軽に楽しく結婚式、披露宴の準備を開催してもらうことで、満足度を向上させるシステムをITで実現することができる。さらに、実際の新郎新婦の姿を丸ごと3Dカメラなどでサーバに取り込み、Web上で衣装を着せ替えて360度前後左右いずれの角度からも確認すること、及び、実際の会場において主な参列者からの視点を切り替えて、新郎新婦自らが見えないところからの見え方をWeb上で確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態による三次元による結婚式イメージング及び見積システム構成を示す図である。
【図2】コンテンツDBのデータ構造の一例を示す図である。
【図3】会員DBのデータ構造の一例を示す図である。
【図4】コンテンツ作成及び登録に関するフローである。
【図5】シミュレーションサービス全体のフローである。
【図6】契約会員の場合のサービスフローである。
【図7】非契約会員の場合のサービスフローである。
【図8】衣装試着シミュレーションのフローである。
【図9】会場選択のフローである。
【図10】オプション選択のフローである。
【図11】見積もり計算処理のフローである。
【図12】シミュレーションにおける選択設定変更処理のフローである。
【図13】衣装試着シミュレーションの実行画面の一例である。
【図14】全体シミュレージョンの実行画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施する場合の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態であるシステムの構成図である。この実施形態の三次元シミュレーションシステム及び経費算出表示システムは、コンテンツデータベース(DB)2及び会員DB3を備えたASP(Application Service Provider)サーバ1、処理用PC4、Webカメラ5、3次元(3D)カメラ6、並びに、結婚式場業務システム7を備える。家庭内PC8及びモバイル端末9は、結婚式を行いたい新郎新婦などのユーザが利用する端末である。ASPサーバ1、処理用PC4、結婚式場業務システム7、家庭内PC8、及びモバイル端末9は、インターネット10により相互に接続可能である。
【0024】
処理用PC4、Webカメラ5、3Dカメラ6、及び、結婚式場業務システム7は、結婚式場側に用意されているシステムである。ASPサーバ1、コンテンツDB2、及び会員DB3は、アプリケーションサービスプロバイダが結婚式場に対するクラウドサービス業務を行うために用意されているシステムである。ASPサーバ1は、モデリング部11、DB更新部12、シミュレーション部13、及び送受信部14を備える。
【0025】
Webカメラ5と3Dカメラ6は、新郎新婦の人物、新郎新婦が身につける衣装やアクセサリーやブーケ、テーブルを飾る花やリボンその他の装飾品などを撮影するためのカメラである。Webカメラ5は対象物の2次元画像データの取り込むためのカメラ、3Dカメラ6は対象物の3次元座標を取り込むためのカメラである。処理用PC4は、Webカメラ5及び3Dカメラ6を利用して撮影した人物や衣装等のデータをASPサーバ1に送信する。ASPサーバ1のモデリング部11は、Webカメラ5及び3Dカメラ6による撮影データを用いてモデリング処理を行う。モデリング処理とは、例えば人物や衣装であれば、3Dカメラ6で取得した対象物の3次元座標データで表現される立体の表面に、Webカメラ5で取得した2次元画像を貼り付けて、対象物の3次元データを得る処理である。モデリング処理の結果は、コンテンツデータとしてコンテンツDB2に格納される。
【0026】
コンテンツDB2は各種のコンテンツデータを格納するデータベースであり、会員DB3は会員に関するデータを格納するデータベースである。これらのデータベースのデータ構成については、図2及び図3で詳しく説明する。DB更新部12は、コンテンツDB2や会員DB3に対するデータの追加や削除などの処理を行う。シミュレーション部13は、モデリングした人物と衣装を3次元的に重ね合わせたり、さらにそのような人物と衣装を重ね合わせた3次元データを結婚式場の背景画像と重ね合わせた式場の全体風景のデータを生成する処理などのシミュレーションの処理を実行する。送受信部14は、家庭内PC8やモバイル端末9との間で各種のデータを送受信する処理を行う。
【0027】
図2は、コンテンツDB2に格納されるコンテンツデータ(レコード)例を示す図である。コンテンツ番号21は、当該コンテンツデータを特定する番号である。区分22は、当該コンテンツデータがどのような種類のデータであるかを示す区分データである。コンテンツ番号21は、10桁の数値で構成され、1〜3桁目はコンテンツ区分、4〜9桁目までは会員番号、10桁目は性別(男性は1、女性は2)を表す。1〜3桁目のコンテンツ区分は、区分22を示す値である。区分としては、人物、衣装、会場の背景、花、リボンなどがあり、コンテンツ番号21の1〜3桁目と区分22には、これらを特定するデータが設定される。区分が「人物」の場合、そのコンテンツデータは新郎新婦の人物の3次元データであり、コンテンツ番号21の4〜9桁目には当該人物の会員番号が設定される。区分が「人物」以外の場合、そのコンテンツデータは、衣装、会場の背景、花、リボンなどの何れも予め式場側が撮影して用意しておくデータであるので、コンテンツ番号21の4〜9桁目には当該コンテンツを特定する識別番号が設定されるものとする。例えば、区分が衣装のデータは何点も登録しておく必要があるので、それらの各衣装のコンテンツデータは、区分が「衣装」で、コンテンツ番号21の4〜9桁目に各衣装を識別する識別番号を設定して区別できるようにする。コンテンツ番号21の10桁目は、区分が「人物」の場合は性別を示す値とするが、区分が「人物」以外の場合はこの10桁目は利用しない。
【0028】
登録年月日23には、当該コンテンツデータがコンテンツDB2に登録された日時を設定する。有効期限24には、当該コンテンツデータがいつまで有効であるかを示す日時を設定する。データ25には、コンテンツデータの本体データ、すなわち区分が「人物」であればその3次元データを、区分が「衣装」であればその3次元データを、設定する。
【0029】
なお、区分が「人物」以外のコンテンツデータの有効期限24には、無期限を示す所定の値が設定されるものとする。区分が「人物」の場合、そのコンテンツデータはその人物の3次元データであるが、初めに登録されたときには登録年月日から所定の日数が経過するまでを有効期限24とし、挙式日が決まったら、その挙式日を有効期限24とする。登録したコンテンツごとに、有効期限24が過ぎたら自動的にそのコンテンツデータが消去される。
【0030】
図3は、会員DB3に格納される会員情報の一例を示す図である。図に示すように、会員DB3には、会員番号301、会員氏名(男)302、会員氏名(女)303、メールアドレス304、電話番号305、契約日306、挙式日307、契約有無308、パスワード309、およびシミュレーション結果310が格納される。会員番号301は、結婚式を行うカップル毎に自動的に採番される番号である。会員番号毎に、カップル両者の氏名、メールアドレス、及び電話番号が登録される。契約日306は、本式場で結婚式を行うことの契約が為された日時である。契約有無308は、契約が為されているか否かを表すフラグ(1で契約が完了していることを示し、0で完了していないことを示す)である。挙式日が決定したとき、挙式日307にその日時が設定される。
【0031】
通常、結婚式場を探しているユーザは、家庭内PC8やモバイル端末9から結婚式場の所定のホームページを参照したり、あるいは、直接、式場を訪れて、その式場の概要を知る。ユーザが最初に参照するホームページは、処理用PC4あるいは結婚式場業務システム7の何れで提供されるものでもよいが、該ホームページにより、ユーザは会員登録ができるものとする。また、式場を訪れた場合は、式場に設置してある端末から会員登録ができるものとする。例えば、家庭内PC8から会員登録を行う場合、図3に示すように、会員番号301に「000163」が自動採番され、会員氏名(男)302に「火太刀 祖父男」、会員氏名(女)303に「目立 祖父子」、メールアドレス304に「hitachi@xxxxx.jp」、電話番号305に「03-xxxx-yyyy」というように、ユーザが入力したデータが設定される。また、契約有無308には「0」が格納される。この段階では契約前であるので、契約日306及び挙式日307は空欄としておく。会員登録することにより、このユーザにはパスワード309が与えられ、ユーザIDとなる会員番号301とパスワード309で本システムにログインすることができるようになる。ログインすることで、後述するような各種のサービスを受けることができる。
【0032】
ユーザに提供されるサービスの1つとして、式の各種の場面のシミュレーションサービスがある。シミュレーション結果310の欄には、ユーザが衣装を選択したり各種のオプションを選択してシミュレーションした際の結果(どのような衣装を選択し、どのようなオプションを選択したかなどのデータを含む)を格納する。なお、詳しくは後述するが、契約を完了した場合と未契約の場合とでは、提供されるシミュレーションサービスに差違がある。
【0033】
この会員が結婚式場との契約を完了したとき、契約日306と挙式日307が設定され、契約有無308が「1」に設定される。なお、挙式日307は、契約の後に決めてもよい。契約が完了した場合、そのカップルのモデリングデータ(すなわち、その新郎新婦の人物の3次元データ)をコンテンツDB2に登録する。
【0034】
次に、図1から3で説明した本実施形態のシステムの動作について説明する。
【0035】
図4は、本システムのコンテンツ作成及び登録の動作を示すフローチャートである。この処理は、処理用PC4とASPサーバ1により実行される。式場側が予め用意しておく衣装、花、リボンなどのデータを取り込む際、及び、契約が完了した新郎新婦の人物の3次元データを取り込む際に、本処理が実行される。
【0036】
ステップ401では、処理用PC4により、取り込むべきコンテンツ(人物、衣装、花、リボンなど)をWebカメラ5及び3Dカメラ6で撮影する。ステップ402では、撮影したデータを処理用PC4からASPサーバ1に送信して、モデリングを依頼する。ASPサーバ1のモデリング部11は、送られてきた撮影データを用いてモデリング処理を行う。DB更新部12は、ステップ403で、そのコンテンツが人物か判定する。人物であれば、ステップ404で会員DB3から会員情報を検索し(撮影データを処理用PC4からASPサーバ1に送信してモデリングを依頼する際に、撮影した人物の会員番号も併せて送るものとし、その会員番号で検索する)、登録されている会員であることを確認した後、ステップ405で登録する。DB更新部12は、ステップ403の判定で人物でない場合、ステップ405に進み登録する。ステップ405では、コンテンツDB2へのコンテンツデータの登録を行う。
【0037】
図5は、シミュレーションサービスの全体の動作を示すフローチャートである。この処理は、ASPサーバ1が実行する。
【0038】
ステップ501で、家庭用PC8(モバイル端末9からの接続要求でも同様であるが、以下では家庭用PC8を例として説明する)から接続要求を受けたASPサーバ1は、ログイン画面を家庭用PC8に表示する。ユーザが該ログイン画面でユーザID(会員番号)とパスワードを入力すると、ステップ502でそれらのデータを受け付け、会員DB3を参照して適正なユーザIDとパスワードであることを確認した後、ステップ503で会員DB3からその会員の会員データを取得する。ステップ504では、その会員が契約完了しているか否かを判定する。契約完了していれば、ステップ505で契約完了している会員向けのサービスを提供する。契約が未完了であれば、ステップ506で非契約会員向けのサービスを提供する。
【0039】
図6は、ステップ505の契約会員向けのサービスの動作を示すフローチャートである。この処理は、シミュレーション部13により実行される。
【0040】
まずステップ601では、コンテンツDB2から、ログインしたユーザの人物画像(3次元データ)を取得する。ステップ602で衣装試着シミュレーションを行い、ステップ603で会場選択を行い、ステップ604でオプション選択を行い、ステップ605で見積もり計算を行う。ステップ602の衣装試着シミュレーションの処理は、図8で詳しく説明するが、要するにユーザの人物画像の3次元データに衣装の3次元データを合成し、当該ユーザが当該衣装を試着した場合の3次元データを生成してユーザに見せる処理である。ステップ603の会場選択の処理は、図9で詳しく説明するが、要するに選択可能な複数の会場からユーザが選択した会場についての画像をユーザに見せる処理である。ステップ604のオプション選択の処理は、図10で詳しく説明するが、要するに選択可能な各種のオプションからユーザが選択したオプションと会場の合成画像を生成してユーザに見せる処理である。ステップ605の見積もり計算の処理は、図11で詳しく説明するが、要するにユーザの選択内容に応じた費用の見積もりを提示する処理である。
【0041】
ステップ605の後、ステップ606で全体シミュレーション画像(動画)を作成し、ステップ607でその全体シミュレーション画像を再生する。全体シミュレーション画像は、ステップ603で選択した会場の画像に、ステップ604で選択したオプションの装飾物など(例えば、テーブル上の花など)を合成し、さらに当該ユーザの人物画像にステップ602で選択した衣装を合成したものをその会場内に配置して、式の進行に沿った動きをさせるものである。その表示例については、図14で説明する。
【0042】
ステップ607の後、ステップ608で視点の切り替え操作があったときや、ステップ609で再度の再生選択操作が為されたときは、ステップ606に戻って、画像作成から再処理する。ステップ610で、設定変更を行う場合は、ステップ613で設定変更(図12)を行った後、ステップ606に戻る。ステップ611で終了が選択されると、ステップ612でログアウトし、処理が終了する。
【0043】
なお、図6の処理では、再生完了後のみならず、再生中にも視点の切り替えや設定変更が可能である。
【0044】
図7は、ステップ506の非契約会員向けのサービスの動作を示すフローチャートである。この処理は、シミュレーション部13により実行される。
【0045】
ステップ701で、コンテンツDB2から、モデルの人物画像を取得する。非契約会員については、未だ人物画像をコンテンツDB2へ登録していないので、当該ユーザの画像は利用できない。そこで、サービス事業者側が用意したモデル画像を用いて、シミュレーションを行う。ステップ702では、簡易衣装試着シミュレーションを行う。この処理は、ステップ602の衣装試着シミュレーションと同様の処理であるが、非契約会員であるので、試着できる衣装を数着に制限し、契約会員との差別化を図っている。また、予め決められた会場や装飾オプションを用いて、選択した衣装をまとったモデル画像で全体シミュレーションを行うものとする。ユーザが選択できる範囲が限られているので、個別の見積もり処理も行わない。ステップ703,704の処理は、ステップ606,607と同様である。ステップ705で再度の再生選択が指示された場合は、ステップ703に戻る。ステップ707で終了が選択された場合は、ステップ707でログアウトし、処理が終了する。
【0046】
なお、ログアウト時にユーザの選択情報を保存しておき、そこから好みを分析して、当該ユーザに対する推奨プランを提案してもよい。
【0047】
図8は、ステップ602,702の衣装試着シミュレーションのフローチャートである。この処理は、シミュレーション部13により実行される。
【0048】
まず、ステップ801で、接続元のユーザの家庭用PC8に衣装シミュレーション画面を表示する。図13に、衣装シミュレーション画面1300の例を示す。1301は、選択可能な衣装の一覧表示である。一覧表示1301の右端の右向き三角印または左端の左向き三角印をクリックすることにより、さらに多くの衣装の選択肢を表示させることができる。
【0049】
ステップ802で、一覧表示1301の中からユーザが1つの衣装をクリック(選択)すると、その操作指示を受けたシミュレーション部13は、ステップ803で人物画像に選択された衣装の画像を合成する。人物画像は、契約会員サービスのステップ602での処理では当該契約会員の人物画像であり、非契約会員サービスのステップ702での処理では予め用意されているモデルの人物画像である。また、非契約会員サービスでの処理では、図13の一覧表示1301で選択可能な衣装は数着に制限されている。
【0050】
ステップ803の後、ステップ804で試着シミュレーション表示を行う。図13の1302は、試着シミュレーション表示の例である。人物画像に、ユーザにより選択された衣装の画像が合成されたものが表示されている。ステップ805で、人物画像(図13の試着シミュレーション表示1302の中央の表示)部分をマウスで上下左右にドラッグすると、ステップ806で当該人物像が指定方向に回転処理され、ステップ804で再表示される。これにより、ユーザは、正面からどのように見えるかだけではなく、後ろからや横からもどのように見えるのかを確認できる。また、3次元シミュレーションであるため、実際に試着しなくても、試着した場合と同様にドレスのラインがどのようにでるのか、また、裾がどのように広がるのかを、リアルに確認できる。
【0051】
ステップ807で、ユーザが決定ボタン(図13では不図示)をクリックすると、その衣装が決定されたものとして、当該会員の会員データのシミュレーション結果310の欄に保存される。
【0052】
図9は、ステップ603の会場選択のフローチャートである。この処理は、シミュレーション部13が実行する。
【0053】
ステップ901で、接続元のユーザの家庭用PC8に会場シミュレーション画面を表示する。この画面には複数の会場の選択肢が表示されており、ユーザは、ステップ902で、その中から使用したい会場を選択する。ステップ903では、ユーザが選択した会場のシミュレーション再生が実行される。これは、当該会場の全体像が分かるような動画を用意しておき再生するものである。ステップ904で会場シミュレーションの方向を変更する場合は、ステップ905で再生する視点を切り替え、ステップ903に戻る。これにより、ユーザは、様々な角度から参照して会場を確認できる。例えば、新郎新婦が歩く視点や正面の視点など、切り替えながら式場の雰囲気を確認することができる。ステップ906で、ユーザが決定ボタンをクリックすると、その会場が決定されたものとして、当該会員の会員データのシミュレーション結果310の欄に保存される。
【0054】
図10は、ステップ604のオプション選択のフローチャートである。この処理は、シミュレーション部13が実行する。
【0055】
ステップ1001で、接続元のユーザの家庭用PC8にオプションシミュレーション画面を表示する。この画面には複数のオプションの選択肢が表示されており、ユーザは、ステップ1002で、その中からオプションを選択する。ステップ1003では、ユーザが選択したオプションと会場の画像が合成される。ステップ1004で、合成した結果の会場シミュレーションの再生を行う。これにより、ユーザがオプションとして選択した花やテーブルクロス等の装飾品で装飾された会場の動画が表示される。ステップ1005で会場シミュレーションの方向を変更する場合は、ステップ1006で再生する視点を切り替え、ステップ1003に戻る。これにより、種々のオプションを試しながら、様々な角度から会場を確認できる。ステップ1007で、ユーザが決定ボタンをクリックすると、選択したオプションが決定されたものとして、当該会員の会員データのシミュレーション結果310の欄に保存される。
【0056】
図11は、ステップ605の見積もり計算のフローチャートである。図11(a)はASPサーバ1のシミュレーション部13が実行する処理であり、図11(b)は結婚式場業務システム7が実行する処理である。
【0057】
まずステップ1101で、シミュレーション部13が、シミュレーション部13で現在保持しているオプション一覧表のバージョン情報を業務システム7に送信する。オプション一覧表とは、各種のオプションの費用が記載された一覧表である。これらの費用は、式場側が決定するものであるので、マスターデータとなるオプション一覧表は結婚式場業務システム7に保存されている。一方、ASPサーバ1のシミュレーション部13で費用計算を行う際に参照するために、シミュレーション部13はオプション一覧表を保持している。シミュレーション部13で保持しているオプション一覧表が最新のものであるかを確認するため、ステップ1101でバージョン情報を結婚式場業務システム7に送信している。
【0058】
結婚式場業務システム7では、ステップ1111で、ASPサーバ1から送信されたバージョン情報を受信する。ステップ1112で、そのバージョンが最新かを判定する。最新であった場合は、ステップ1113で、ASPサーバ1が保持するオプション一覧表が最新である旨を示す通知を、ASPサーバ1に送信する。最新でなかった場合は、ステップ1114で、オプション一覧表の最新版をASPサーバ1に送信する。
【0059】
ASPサーバ1では、ステップ1102で、結婚式場業務システム7から、オプション一覧表が最新である旨を示す通知、またはオプション一覧表の最新版を受信する。オプション一覧表の最新版を受信した場合は、保持しているオプション一覧表を最新のものに置き換える。ステップ1103で、選択されている会場、衣装、及びオプションに応じて、オプション一覧表を参照して費用計算を行う。計算結果は、後述するように表示される。
【0060】
図12は、ステップ613の設定変更のフローチャートである。この処理は、ASPサーバ1のシミュレーション部13が実行する。
【0061】
ステップ1201で、設定変更する対象を判別する。衣装変更する場合は、ステップ1202で衣装試着シミュレーション(図8)の処理を行う。会場変更する場合は、ステップ1203で会場選択(図9)の処理を行う。オプション変更する場合は、ステップ1204でオプション選択(図10)の処理を行う。ステップ1202〜1204の後、ステップ1205で見積もり計算(図11)の処理を行う。
【0062】
図14は、図6の契約会員サービスの処理のステップ607で実行されるシミュレーション画面の再生の例であり、見積もり結果の表示例1400である。1405は進行表に沿った複数の場面の選択肢であり、ここから1つの場面を選択して再生ボタン1402を押すことにより、再生画面1401でその場面での全体シミュレーション再生が行われる。1407は視点の選択肢であり、ここで視点を切り替えることができる。視点が切り替えられたときには、図6のステップ608から606に戻って、新たな視点でのシミュレーション画像を作成し、再生画面1401で再生することができる。
【0063】
1406は会場の選択肢を示す。ここから会場の変更を行うと、ステップ610から613に進み、図12のステップ1203で会場選択が行われ(この場合、図9のステップ902では、既に指定されている切り替え先の会場が選択されたとして処理する)、切り替え先の会場のデータで全体シミュレーション画像が作成されて再生が行われる。図14では、衣装の変更やオプションの変更を行うためのボタンは不図示としたが、衣装の変更やオプションの変更の指示があった場合も、会場の変更と同様にして、変更後の衣装やオプションで全体シミュレーション画像が作成されて再生が行われる。
【0064】
1408と1409は、費用の見積もり計算結果の表示例である。1408では、選択されているオプション毎の費用が表示される。1409では、それらを合計した金額が表示される。
【0065】
以上のようにして、ユーザは、衣装、会場、種々のオプションを任意に選択しながら、3次元のシミュレーション画像(動画)で式の各場面でのイメージを把握できる。特に、自分を撮影した3次元データを利用した3次元のシミュレーション画像であるので、視点を変えて再生することにより、例えば、新郎の視点、新婦の視点からどのような雰囲気になるのかを確認できるのみならず、ドレスを着て歩く新郎新婦が、友人席や親族席に座る出席者からどのように見えるのか、遠い席からどのように見えるのか、正面からはどのように見えるのか、といったことを確認しながら、衣装や式場の装飾を確認することができる。ユーザは、そのようなシミュレーション画像を、自宅のPCやモバイル端末から見ることができるので、式場を何回も訪れることなく自分の結婚式のイメージを把握できる。さらに、そのようなイメージを把握できた上で、自分が選択した会場、衣装、及びオプション毎の費用が明確に提示されるので、費用見積もりに対する不信感が生じることもない。どのような選択をしたかは、会員DBに格納されているので、式場を訪問して最終決定する場合も打合せの時間が短縮できる。
【0066】
式場側にとってみると、非契約の状態でも会員に登録してもらえば、その会員に営業活動をすることができる。非契約会員で行えるシミュレーションと、契約会員になると行えるシミュレーションとで、サービスに差違を付けることにより、非契約会員が契約会員になる動機付けができる。ユーザが選択した衣装や会場やオプションに応じた費用も、シミュレーション結果とともに、明確に提示できるので、見積もりの信用度を落とすことはない。
【0067】
なお、上記実施形態では、会場や、人物、衣装、花などの装飾物については3次元データで表現する例で説明したが、少なくとも人物と衣装を3次元データで表現すれば、衣装の試着シミュレーションは3次元で可能となり、新郎新婦は自分たちがどのように見えるかについてのイメージは把握できるので十分と言える。従って、会場や装飾物については、3次元データでなく2次元データで表現してもよい。
【0068】
会場や装飾物の形状は3次元データで表現し(この場合、例えば花の形状は6角柱や8角柱にするなど、適宜大まかな形状で表現してもよい)、会場の壁の色や窓など、あるいは装飾物の外観は、2次元の画像を会場の内壁面や装飾物の形状の外面に貼り付けるようにして表現してもよい。また、会場や装飾物のデータについては2次元の写真を利用し、2次元の写真と3次元の人物データとを組み合わせて静止画により各シーンを表現してもよい。会場や装飾物などの背景画像を2次元で表現したとしても、新郎新婦の人物のデータは3次元で表現するので、衣装の試着シミュレーションは3次元で行える。また、背景画像を2次元で表現する場合は、視点を切り替えた場合の背景画像の見え方を、視点毎の背景画像データで表現し(例えば、第1の視点から見た場合の背景画像データ、第2の視点から見た場合の背景画像データ、…を用意しておく)、選択された視点に応じた背景画像の中に3次元で表現された新郎新婦の画像を配置して、全体シミュレーション画像(動画)とすればよい。この場合、最終的な全体シミュレーション画像は、動画でも静止画でもよい。静止画の場合は、いわゆるパラパラマンガのように何枚かの静止画でそのシーンの流れが分かるようにするとよく、その場合、視点を変えながらの静止画で表現するとよい。
【0069】
さらに、上記実施形態では、図6のステップ606,607及び図7のステップ703,704で作成し再生する全体シミュレーション画像(動画)は、新郎新婦の3次元画像と3次元の背景画像(会場や装飾物)とを合成して得られた3次元の全体のデータを利用して、3次元で表現されている新郎新婦の動きをシミュレーションし、選択された視点に応じてそのシミュレーション結果の動画データを生成しているが、最終的な全体シミュレーションの結果の生成方法はどのようなものでもよい。上記実施形態では、予め幾つかの視点を用意し、その中から選択された視点に応じたデータを生成しているが、3次元データで表現されているので、任意の視点から見た動画や静止画を生成して表現する方法を用いてもよい。
【0070】
さらに、人物や衣装などは、3Dカメラで撮影して3次元データを取得する代わりに、2次元画像から3次元データを求める手法を用いてもよい。また、予め人の形を表現する3次元データを用意しておき、その周りに、人物の周囲から撮影した2次元画像を貼り付けて3次元データを取得してもよい。さらに、例えば8方向から撮影した2次元画像を利用し、シミュレーションするときには、視点の角度に応じて前記8方向から撮影した画像の中の1つを選択して表示するような擬似的な3次元データでもよい(正確には3次元データとは言えないが、本発明の3次元データは、そのような擬似的なデータも含むものとする)。
【符号の説明】
【0071】
1…ASPサーバー、2…コンテンツデータベース、3…会員データベース、4…処理用PC、5…Webカメラ、6…三次元カメラ、7…結婚式場業務システム、8…挙式希望カップルの家庭内PC、9…モバイル端末、10…インターネット、11…モデリング処理部、12…DB更新部、13…シミュレーション部、14…送受信部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
結婚式の様子をシミュレーションして表示する結婚式シミュレーションシステムであって、
人物を表現する3次元データ、衣装を表現するデータ、式を行う会場を表現するデータ、及び、会場内に配置する装飾物を表現するデータを格納したコンテンツデータベースと、
ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択を受け付ける手段と、
前記人物を表現する3次元データに、選択された衣装を表現するデータを合成することにより、当該衣装を試着した人物の3次元データを取得する手段と、
前記選択された会場を表現するデータと、前記選択された装飾物を表現するデータと、前記衣装を試着した人物の3次元データとを用いて、前記選択された会場に前記選択された装飾物と前記衣装を着た人物を配置した3次元または2次元の画像データを合成する手段と、
合成した3次元または2次元の画像を表示する手段と
を備えることを特徴とする結婚式シミュレーションシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、
視点を選択する手段をさらに備え、
該視点を選択する手段により視点が変更されたとき、前記合成する手段は、変更後の視点から見た3次元または2次元の画像データを合成し、前記表示する手段で表示する
ことを特徴とする結婚式シミュレーションシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、
前記合成する手段が2次元の画像データを合成するものである場合、予め前記視点毎に前記選択された会場に前記選択された装飾物が配置された背景画像データを用意しておくことを特徴とする結婚式シミュレーションシステム。
【請求項4】
請求項1から3の何れか1つに記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、
前記合成した3次元または2次元の画像は動画であることを特徴とする結婚式シミュレーションシステム。
【請求項5】
請求項1から4の何れか1つに記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、
前記人物を表現する3次元データは、ユーザを撮影することで取得した該ユーザの人物を表現する3次元データであることを特徴とする結婚式シミュレーションシステム。
【請求項6】
請求項5に記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、
前記ユーザが式場と契約する前は、前記ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択は、所定の制限された範囲内での選択を許すか、あるいは予め決められた衣装、会場、装飾物が選択されたものとして、かつ、前記人物を表現する3次元データとしては予め決められたモデルの人物を表現する3次元データを用いて、3次元または2次元の画像データの合成を行い、
前記ユーザが式場と契約した後は、前記ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択は、前記コンテンツデータベースに登録されている全てのコンテンツデータから選択できるものとし、かつ、前記人物を表現する3次元データとしては当該ユーザを撮影して取得した該ユーザの人物を表現する3次元データを用いて、3次元または2次元の画像データの合成を行う
ことを特徴とする結婚式シミュレーションシステム。
【請求項7】
請求項1から6の何れか1つに記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、
前記ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択の選択状況に応じた見積額を計算して表示する手段をさらに備えることを特徴とする結婚式シミュレーションシステム。
【請求項1】
結婚式の様子をシミュレーションして表示する結婚式シミュレーションシステムであって、
人物を表現する3次元データ、衣装を表現するデータ、式を行う会場を表現するデータ、及び、会場内に配置する装飾物を表現するデータを格納したコンテンツデータベースと、
ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択を受け付ける手段と、
前記人物を表現する3次元データに、選択された衣装を表現するデータを合成することにより、当該衣装を試着した人物の3次元データを取得する手段と、
前記選択された会場を表現するデータと、前記選択された装飾物を表現するデータと、前記衣装を試着した人物の3次元データとを用いて、前記選択された会場に前記選択された装飾物と前記衣装を着た人物を配置した3次元または2次元の画像データを合成する手段と、
合成した3次元または2次元の画像を表示する手段と
を備えることを特徴とする結婚式シミュレーションシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、
視点を選択する手段をさらに備え、
該視点を選択する手段により視点が変更されたとき、前記合成する手段は、変更後の視点から見た3次元または2次元の画像データを合成し、前記表示する手段で表示する
ことを特徴とする結婚式シミュレーションシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、
前記合成する手段が2次元の画像データを合成するものである場合、予め前記視点毎に前記選択された会場に前記選択された装飾物が配置された背景画像データを用意しておくことを特徴とする結婚式シミュレーションシステム。
【請求項4】
請求項1から3の何れか1つに記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、
前記合成した3次元または2次元の画像は動画であることを特徴とする結婚式シミュレーションシステム。
【請求項5】
請求項1から4の何れか1つに記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、
前記人物を表現する3次元データは、ユーザを撮影することで取得した該ユーザの人物を表現する3次元データであることを特徴とする結婚式シミュレーションシステム。
【請求項6】
請求項5に記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、
前記ユーザが式場と契約する前は、前記ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択は、所定の制限された範囲内での選択を許すか、あるいは予め決められた衣装、会場、装飾物が選択されたものとして、かつ、前記人物を表現する3次元データとしては予め決められたモデルの人物を表現する3次元データを用いて、3次元または2次元の画像データの合成を行い、
前記ユーザが式場と契約した後は、前記ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択は、前記コンテンツデータベースに登録されている全てのコンテンツデータから選択できるものとし、かつ、前記人物を表現する3次元データとしては当該ユーザを撮影して取得した該ユーザの人物を表現する3次元データを用いて、3次元または2次元の画像データの合成を行う
ことを特徴とする結婚式シミュレーションシステム。
【請求項7】
請求項1から6の何れか1つに記載の結婚式シミュレーションシステムにおいて、
前記ユーザによる衣装の選択、会場の選択、及び、装飾物の選択の選択状況に応じた見積額を計算して表示する手段をさらに備えることを特徴とする結婚式シミュレーションシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−133632(P2012−133632A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−285994(P2010−285994)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000233055)株式会社日立ソリューションズ (1,610)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000233055)株式会社日立ソリューションズ (1,610)
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