説明

結束帯及びその製造方法

【課題】4〜50mm幅の狭い範囲に耐摩耗性や光沢性に優れる模様を適切に印刷することができ、意匠性や装飾性を高めて再度使用することができ、投資額を低減して多品種小ロットの要請に対応することが可能な結束帯及びその製造方法を提供する。
【解決手段】一対の樹脂層1を対向させてその中央部間に屈曲可能なワイヤ20を挟持させ、一対の樹脂層1を接着した結束帯であり、一対の樹脂層1をそれぞれポリエチレンテレフタレート製の樹脂フィルム2とし、一方の樹脂フィルム2の表面に模様10を紫外線硬化型インキによりフレキソ印刷するとともに、フレキソ印刷した模様10に紫外線を照射し、一対の樹脂フィルム2の対向する裏面に接着層3をそれぞれ積層形成し、各樹脂フィルム2を細長い紙片形に形成してその幅を4〜50mm以下とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、菓子やパン、ギフト品を収納した袋の結束等に使用される結束帯及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の物品をまとめて結束する場合には結束具が利用されている(特許文献1、2、3参照)。この結束具には様々な種類があるが、その一つとして、ビニ帯と呼ばれる結束帯があげられる(特許文献4、5参照)。
この種の結束帯は、図示しないが、対向して積層接着される一対の樹脂層を備え、この一対の樹脂層がそれぞれ細長い矩形に形成され、各樹脂層の幅が4〜50mm以下に設定されており、せんべいやチョコレート、パンを収納した袋の口元の結束に使用されている。
【0003】
ところで、結束帯には、必要に応じて様々な模様が印刷されることがある。例えば、会社の創立記念日に記念品をプレゼントする場合、会社や商店の社名、電話番号等の情報を宣伝する場合、クリスマスやバレンタイン用の菓子を販売する場合等には、文字、絵文字、図形、記号等が印刷されることがある。このような模様の印刷に際しては、従来、高価で重いシリンダからなる銅版や彫刻機等によるグラビア印刷法が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002‐2773号公報
【特許文献2】特開2008‐292639号公報
【特許文献3】特開平8‐91363号公報
【特許文献4】特開2005‐47508号公報
【特許文献5】特開2000‐118555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来における結束帯は、以上のように模様を印刷する場合に、グラビア印刷する手法が用いられ、模様の耐摩擦性が低いので、模様が擦れて色落ちしたり、経時変色するおそれが少なくなく、4〜50mm幅の狭い範囲に耐摩耗性に優れる模様を適切に印刷することができないという問題がある。また、グラビア印刷法では、データをやり取りしながら模様を決定した後に、高価な銅版を製作するので、短期の印刷に支障を来たし、初期投資額を低減することができないという問題もある。
【0006】
また、結束帯を手にした者の中には、後日何らかの用途に結束帯を利用したいと要望する者(例えば、お菓子やお土産品を袋に入れて友人に贈る女性等)が少なくないが、結束帯の意匠性や装飾性が低い場合には、高級感や華やかさに欠け、再度の使用を躊躇うおそれがある。
【0007】
さらに、印刷に要する初期投資額の低減が期待できない関係上、結束帯を大量に製造して投資額を回収しなければならないが、それでは、少量の結束帯の製造で十分という顧客のニーズ、すなわち、多品種小ロットの要請に対応することができない。例えば、結束帯に模様をグラビア印刷する場合、100万本以上製造することが少なくないが、指定の期日に特定の地域の小売店が価格を引き下げて商品を販売するときには、1万本〜10万本程度あれば十分であり、多数の結束帯が不用化し、不経済となる。
【0008】
本発明は上記に鑑みなされたもので、4〜50mm幅の狭い範囲に耐摩耗性や光沢性に優れる模様を適切に印刷することができ、意匠性や装飾性を高めて再度の使用を促すこともでき、投資額を低減して多品種小ロットの要請に対応することが可能な結束帯及びその製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明においては上記課題を解決するため、一対の樹脂層を対向させてその間に屈曲可能なワイヤを挟み、一対の樹脂層を接着したものであって、
一対の樹脂層をそれぞれポリエチレンテレフタレート製の樹脂フィルムとし、この一対の樹脂フィルムの少なくともいずれか一方の表面に模様を紫外線硬化型インキによりフレキソ印刷するとともに、フレキソ印刷した模様に紫外線を照射し、一対の樹脂フィルムの相対向する対向面に接着層をそれぞれ設け、各樹脂フィルムを細長い略紙片形に形成してその幅を4〜50mm以下としたことを特徴としている。
【0010】
なお、一対の樹脂フィルムにそれぞれ着色を施し、この一対の樹脂フィルムの両端部に略V字形の切り欠きをそれぞれ形成して各切り欠きの谷部を一対の樹脂フィルムの略中央部に位置させ、一対の切り欠きの谷部間にワイヤを伸ばして介在させることができる。
また、樹脂フィルムに、アルミ蒸着紙あるいはラミネート用ペーパーを接着し、アルミ蒸着紙あるいはラミネート用ペーパーの表面に模様を紫外線硬化型インキによりフレキソ印刷して紫外線を照射することもできる。
【0011】
また、本発明においては上記課題を解決するため、請求項1又は2記載の結束帯の製造方法であって、
長い一対の樹脂フィルムのうち、少なくともいずれか一方の樹脂フィルム表面に模様を紫外線硬化型インキによりフレキソ印刷し、このフレキソ印刷した模様に紫外線を照射し、一対の樹脂フィルムの接着層を対向させてその間に屈曲可能なワイヤを挟持させ、その後、一対の樹脂フィルムを接着層により接着することを特徴としている。
【0012】
なお、連続した樹脂フィルムを一対用意し、この一対の樹脂フィルムの裏面に接着層をそれぞれ積層する工程、一対の樹脂フィルムのうち、一方の樹脂フィルムの表面に模様を紫外線硬化型インキによりフレキソ印刷し、この模様に紫外線を照射して硬化させる工程、対向する一対のロールに樹脂フィルムをそれぞれ巻回し、これら一対の樹脂フィルムの対向する接着層間にワイヤを挿入するとともに、各ロールを回転させて一対の樹脂フィルムの接着層をワイヤを介して積層し、一対の樹脂フィルムをオーブンに通して加熱加圧することにより、一対の樹脂フィルムを接着層により接着して一体化し、この一体化した一対の樹脂フィルムを所定の幅にスリットし、その後、スリットされた細長い一対の樹脂フィルムを所定の大きさ・長さにカットしてその両端部に切り欠きをそれぞれ形成する工程とを含むことができる。
【0013】
ここで、特許請求の範囲における樹脂フィルムの表面に模様を紫外線硬化型インキによりフレキソ印刷する場合、樹脂フィルムの表面に模様を紫外線硬化型インキにより直接フレキソ印刷しても良いし、樹脂フィルムの表面に他基材を積層し、この他基材の表面に模様を紫外線硬化型インキで間接的にフレキソ印刷しても良い。樹脂フィルムの表面には、流動性の樹脂を塗布して模様を保護する光透過性の保護層を積層形成することができる。
【0014】
模様には、少なくとも必要数の文字、絵文字、図形、記号、又はこれらと色彩との組み合わせが含まれる。紫外線硬化型インキは、カチオン重合型の採用が好ましい。また、ワイヤは、一対の樹脂層の中央部間に挟んでも良いし、一対の樹脂層の間に複数本挟んでも良い。さらに、本発明に係る結束帯は、ラミネート法により製造するのが最適である。
【0015】
本発明によれば、高価な銅版等を省略可能なフレキソ印刷法により模様を印刷し、この模様に紫外線を照射してその皮膜の強度を向上させ、模様を剥がれにくくする。また、紫外線硬化型インキを使用して模様を短時間で硬化させるので、結束帯の納期短縮を実現することができる。また、ポリエチレンテレフタレート製の樹脂フィルムを使用してフレキソ印刷を施すので、高級感等を醸し出す光沢を確保でき、結束帯の意匠性や装飾性を向上させることが可能になる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、4〜50mm幅の狭い範囲に耐摩耗性や光沢性に優れる模様を適切に印刷することができるという効果がある。また、意匠性や装飾性を高めて再度使用することもでき、しかも、投資額を低減して多品種小ロットの要請に対応することが可能になる。
【0017】
また、請求項2記載の発明によれば、一対の切り欠きの谷部間にワイヤを位置させて結束帯の全体形状を秩序化するので、例え結束帯を捩って包装しても、リボンを連想させる結束帯の形状が崩れ、美観を損ねることが少ない。したがって、結束帯の意匠性、審美性、装飾性を向上させ、高級感や上質感、艶やかさ等を満足させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る結束帯の実施形態における使用状態を模式的に示す斜視説明図である。
【図2】本発明に係る結束帯の実施形態を模式的に示す表面説明図である。
【図3】本発明に係る結束帯の実施形態を模式的に示す裏面説明図である。
【図4】本発明に係る結束帯の実施形態を模式的に示す断面説明図である。
【図5】本発明に係る結束帯の製造方法の実施形態を模式的に示す斜視説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明すると、本実施形態における結束帯は、図1ないし図5に示すように、相対向して接着される一対の樹脂層1と、この一対の樹脂層1の間に挟持される屈曲可能なワイヤ20とを備え、一対の樹脂層1をそれぞれ優れた光沢を有する所定の樹脂フィルム2とし、一方の樹脂フィルム2に模様10を摩擦等の耐性に優れる紫外線硬化型インキで印刷し、その後、模様10に紫外線を照射するようにしている。
【0020】
一対の樹脂層1は、図4に示すように、それぞれ耐熱性、耐寒性、保香性、光沢性等に優れるポリエチレンテレフタレート製の樹脂フィルム2からなり、この一対の樹脂フィルム2の相対向する裏面に接着層3がそれぞれ積層形成されており、この一対の接着層3がワイヤ20を介して接着される。
【0021】
一対の樹脂フィルム2は、図1ないし図3に示すように、意匠性向上の観点から、例えば金色、銀色、桃色、朱色、緑色、赤色等の着色がそれぞれ施され、両端部にリボンを連想させるV字形の切り欠き4がそれぞれ形成されており、各切り欠き4の谷部5が一対の樹脂フィルム2の略中央部に位置する。
【0022】
各樹脂フィルム2は、細長い矩形の紙片形に形成され、菓子やパン、クッキー等を収納した袋6の口元のツイスト包装に要する大きさに形成される。具体的には、長さ10〜15cm、幅4〜50mm以下、好ましくは幅4mm、8mm、10mm、12mmの大きさに設定される。また、接着層3は、例えばアクリル系やポリエチレン系の接着剤が塗布して乾燥硬化したり、別体の接着フィルムの積層により形成される。
【0023】
模様10は、図2や図4に示すように、例えば着色された所定の文字と図形からなり、一方の樹脂フィルム2表面の中央部等に紫外線硬化型インキにより適宜フレキソ印刷され、紫外線照射装置からの紫外線の照射により短時間で硬化する。紫外線硬化型インキは、着色材、プレポリマーとモノマーからなる造膜成分、この造膜成分を硬化させる光重合開始剤、ワックス等の補助剤等により調製され、選択的に着色材を分散させる顔料分散剤や重合禁止剤が少量添加される。
【0024】
紫外線硬化型インキの着色材としては、例えばペンチジンイエロー、シアニンブルー、カーボンブラック、酸化チタン等があげられる。また、造膜成分のプレポリマーとしては、例えばエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、アルキッド(メタ)アクリレート、不飽和ポリエステル等があげられる。造膜成分のモノマーには、例えば単官能のグリシジル(メタ)アクリレート、スチレン、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、多官能のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート等が該当する。
【0025】
光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、ベンジル、アントラキノン、ベンゾイン等があげられる。また、重合禁止剤は、ハイドロキシンやN-ニトロソ化合物等からなり、硬化までの保存安定性を確保する。また、紫外線照射装置には、一般的な紫外線ランプが使用されるが、樹脂フィルム2の変形を防止する観点から、波長が330〜450nmの発光ダイオード(LED)を使用することもできる。
【0026】
ワイヤ20は、図2ないし図4に示すように、例えばφ0.40〜0.8mm程度、通常はφ0.45mmの細長い一本の鉄線からなり、一対の樹脂層1の中央部間、換言すれば、一対の接着層3の中央部間に挟持されて長手方向に指向しており、結束帯に耐久性を付与するよう機能する。
【0027】
上記において、結束帯を製造する場合には、先ず、着色された長尺の連続した樹脂フィルム2を一対用意し、これらのうち、一方の樹脂フィルム2の表面長手方向に模様10を紫外線硬化型インキにより連続して印刷するとともに、この印刷した模様10に紫外線照射装置から紫外線を照射して瞬間的(例えば、0.2〜1秒程度)に硬化させ、各樹脂フィルム2の裏面には接着層3を積層形成する。
【0028】
樹脂フィルム2は、最終的な製品幅よりも幅の広いフィルムが採用され、例えば複数のロール間に巻架された後、模様10を4mm幅や12mm幅等で印刷する印刷装置等に連続して供給される。模様10の印刷に際しては、弾性を有する柔軟な印刷版を用いるフレキソ印刷法の採用が好ましい。このフレキソ印刷法の印刷版は、グラビア印刷法の印刷版よりも安価に製作することが可能なので、コスト削減が大いに期待できる。模様10を印刷したら、一方の樹脂フィルム2表面に透明の保護フィルムを選択的に積層粘着し、この別体の保護フィルムにより、印刷した模様10を外部から保護するようにしても良い。
【0029】
接着層3の形成に際しては、各樹脂フィルム2を複数のロール間に巻架してこれらを回転させ、樹脂フィルム2の裏面に接着剤を塗布して乾燥硬化させることにより、接着層3を積層形成することができる。また、各樹脂フィルム2を複数のロール間に巻架してこれらを回転させ、樹脂フィルム2の裏面に別体の接着フィルムを重ねて粘着することにより、接着層3を形成することも可能である。
【0030】
次いで、図5に示すように、相対向する上下一対のロール30に樹脂フィルム2をそれぞれ巻回し、これら一対の樹脂フィルム2の対向する接着層3の中央部間にワイヤ20を位置決め挿入し、一対のロール30を回転させて一対の樹脂フィルム2の接着層3をワイヤ20を介して積層する。
【0031】
こうして一対の樹脂フィルム2を積層したら、この一対の樹脂フィルム2を下流のオーブン31に挿通して加熱加圧し、この一対の樹脂フィルム2を接着層3により接着して一体化し、その後、フィルム状に一体化された一対の樹脂フィルム2を所定の製品幅にスリットするとともに、所定の長さにカットしてその両端部に切り欠き4をそれぞれ形成すれば、結束帯を製造することができる。
なお、所定の製品幅にスリットされたものをテープ状に巻き取り、後工程で所定の長さにカットしても良い。
【0032】
このように製造された結束帯は、図1に示すように、菓子やパンを収納した袋6の口元に巻き付けられ、少なくとも両端部が捩ってツイスト包装される。この際、一対の樹脂フィルム2間にワイヤ20が介在して結束保持力を発揮するので、捩じった結束帯の型崩れを簡易に防ぐことができる。
【0033】
上記構成によれば、紫外線硬化型インキで模様10をフレキソ印刷して硬化させ、模様10の皮膜の強度を向上させ、剥がれにくくするので、模様10が擦れて色落ちしたり、経時変色するのを防止することができ、しかも、模様10の印刷後の濃度が印刷直後の濃度よりも減少する事態を有効に抑制することができる。
【0034】
また、フレキソ印刷法により、結束帯に極小の模様10を容易に印刷することができ、しかも、模様10の滲み等を有効に防ぐことができる。以上により、4〜50mm幅の狭い範囲に耐久性に優れる模様10を適切に印刷することができる。この効果は、頻繁に指の干渉を受ける結束帯にとって、きわめて重要である。また、紫外線硬化型インキを使用して模様10の瞬間硬化を図り、印刷した模様10の長時間(例えば、12時間以上)に亘る乾燥作業を省略するので、結束帯の納期を大幅に短縮することが可能になる。
【0035】
また、模様10を乾燥させるスプレーパウダーも不要となるので、環境衛生面で実に有益である。また、有機溶剤を使用することなく模様10を印刷するので、臭気が実に少なく、耐久性の向上を図ることが可能になる。また、紫外線硬化型インキは、酸化重合インキと異なり、素材を選ばないので、乾燥しにくいポリエチレンテレフタレート製の樹脂フィルム2に高精細・高品質の模様10を印刷することが可能になる。また、高価な銅版を敢えて製作する必要がないので、納期短縮の他、初期投資額の低減も大いに期待できる。
【0036】
また、ポリエチレンテレフタレート製の樹脂フィルム2を選択して高級感や上質感を醸し出す光沢を確保するので、結束帯の意匠性や装飾性を向上させることができ、再度の使用に何ら支障を来たすことがない。また、有彩色を着色した一対の樹脂フィルム2の両端部にV字形の切り欠き4をそれぞれ形成し、この一対の切り欠き4の谷部5間にワイヤ20を位置させて結束帯の全体形状を秩序化し、統一性を維持するので、秀麗さや美観を損ねることが非常に少ない。したがって、結束帯の意匠性、審美性、装飾性を著しく向上させ、遊び心や華やかさを十分に満たすことができる。
【0037】
さらに、印刷に関する初期投資額の低減が期待できるので、模様10を印刷した結束帯を大量に製造して投資額を回収する必要がない。したがって、少量の結束帯の製造で十分という顧客のニーズ、換言すれば、多品種小ロットの要請に簡単に対応することができる。
【0038】
なお、上記実施形態における一対の樹脂フィルム2は、表裏で色彩が同一色でも良いし、相違しても良い。また、一対の樹脂フィルム2の両端部に略半円形の切り欠き4をそれぞれ形成しても良いし、切り欠き4を省略しても良い。また、樹脂フィルム2の表面に、必要なアルミ蒸着紙やラミネート用ペーパー等を積層し、これらの表面に模様10を紫外線硬化型インキによりフレキソ印刷して紫外線照射しても良い。
【0039】
また、上記実施形態では一方の樹脂フィルム2の表面に模様10を紫外線硬化型インキによりフレキソ印刷したが、各樹脂フィルム2の表面に模様10を紫外線硬化型インキでフレキソ印刷することもできる。また、紫外線硬化型インキには、必要に応じ、増感剤や滑剤等を添加することができる。さらに、上記実施形態では袋6の口元に結束帯を巻き付けたが、瓶の口元等に結束帯を巻き付けてツイスト包装することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明に係る結束帯及びその製造方法は、少なくとも各種の食品、家庭用品、ガーデニング用品、植物の誘引、ギフト品、嗜好品等を取り扱う分野で使用することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 樹脂層
2 樹脂フィルム
3 接着層
4 切り欠き
5 谷部
6 袋
10 模様
20 ワイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の樹脂層を対向させてその間に屈曲可能なワイヤを挟み、一対の樹脂層を接着した結束帯であって、
一対の樹脂層をそれぞれポリエチレンテレフタレート製の樹脂フィルムとし、この一対の樹脂フィルムの少なくともいずれか一方の表面に模様を紫外線硬化型インキによりフレキソ印刷するとともに、フレキソ印刷した模様に紫外線を照射し、一対の樹脂フィルムの相対向する対向面に接着層をそれぞれ設け、各樹脂フィルムを細長い略紙片形に形成してその幅を4〜50mm以下としたことを特徴とする結束帯。
【請求項2】
一対の樹脂フィルムにそれぞれ着色を施し、この一対の樹脂フィルムの両端部に略V字形の切り欠きをそれぞれ形成して各切り欠きの谷部を一対の樹脂フィルムの略中央部に位置させ、一対の切り欠きの谷部間にワイヤを伸ばして介在させた請求項1記載の結束帯。
【請求項3】
請求項1又は2記載の結束帯の製造方法であって、長い一対の樹脂フィルムのうち、少なくともいずれか一方の樹脂フィルム表面に模様を紫外線硬化型インキによりフレキソ印刷し、このフレキソ印刷した模様に紫外線を照射し、一対の樹脂フィルムの接着層を対向させてその間に屈曲可能なワイヤを挟持させ、その後、一対の樹脂フィルムを接着層により接着することを特徴とする結束帯の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−52891(P2013−52891A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191384(P2011−191384)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】