説明

給水又は施肥のための給水機構及び方法

【課題】本発明は、鉢植え植物への、特に長期かつ一定の給水を可能にする、単純な給水装置、及び給水又は肥料供給の方法を提供することを目的とする。
【解決手段】アミノプラストに基づく連続気泡フォームで塞がれた筒状に形成された部分を持つ貯蔵容器を含む給水装置、及び給水又は肥料供給の方法により、上記課題を解決した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミノプラストに基づく連続気泡フォームで塞がれた筒状に形成された部分を有する貯蔵容器を含む給水装置、及び給水又は肥料供給の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メラミン/ホルムアルデヒド縮合物に基づく連続気泡フォームは様々な断熱及び防音のアプリケーションで知られている。前記アプリケーションには、建物、乗り物、及び絶縁、及び衝撃吸収包装材が挙げられる。
【0003】
ドイツの実用新案G94 02 159.7U1は、フレーク状のピート及び連続気泡メラミン/ホルムアルデヒドフォームを含む土壌調整剤を開示している。また、前記土壌調整剤は植栽用土、花用土、又は墓土に添加することもできる。前記土壌調整剤は流動性を有しており、土壌に導入される。
【0004】
フラワーポッド又は植物コンテナに存在する植物はポット中の土壌の量が限られているので、直接地面に植えられている植物(例えば、花壇である)より、より頻繁に給水されなければならない。芝生植生及び一部の他の植物も乾燥に敏感であり、頻繁に給水されなければならない。前記土壌調整剤の水貯蔵能力は、これらのアプリケーションの際にいつも満足できるというわけではない。
【0005】
それゆえ、ドイツの実用新案DE20 2005 018 041 U1は、植栽用土又は大地に接触し、かつ連続気泡状のメラミン−ホルムアルデヒドフォームを含む水貯蔵ウェブを提案している。
【0006】
長期不在の間の給水のために、屋内植物は大きなトレイの中で給水マット上に置くことができる。そして前記屋内植物は、水で満たされた第二トレイの中に縁が架かっているハンドタオルを使用して水を供給することができる。
【0007】
また、空の水差し又はワイン容器を給水の補助に使用することができることも公知である。この目的のために、水で満たされた容器がさかさまにして大地に挿入される。植物は吸引効果により容器から所要の水分を引き出す。また、給水球(watering sphere)及びテラコッタロッド(terracotta rod)を用いて、長期不在の間、植物が十分に給水される。水分がゆっくり浸透するので、植物が乾燥するには及ばない。テラコッタロッドは常に所要の量の水分を正確に土壌に放出する。しかしながら、粘土のろうそくは栄養溶液を供給するためには適切ではない。
【0008】
少なくとも二つの穴を介して液体及びガスの交換が可能である、容器にねじ留めされた空洞のプラスチックコーンに基づく給水補助具は公知であり、市販製品として入手できる。しかしながら、これらの機構は望ましい程度の自己調節ではない。前記公知の機構が基礎部分から取り外されれば、水分は使い果たし続けられ、取り扱いが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】G94 02 159.7U1
【特許文献2】DE20 2005 018 041 U1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記不具合を有さず、そして、鉢植え植物への特に長期かつ一定の給水を可能にする、単純な給水装置及び給水又は肥料供給の方法を提供することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0011】
その結果、上記給水装置が発見された。
【発明を実施するための形態】
【0012】
使用される連続気泡フォームはアミノプラストに基づく弾力性のフォームであることが好ましい。前記アミノプラストは、3〜100g/lの、特に5〜20g/lの特定の密度を持つメラミン/ホルムアルデヒド縮合物であることが特に好ましい。気泡の数は、通常50〜300cells/25mmである。引張強度は100〜150kPaであることが好ましく、破断点伸びは8〜20%であることが好ましい。
【0013】
さまざまな使用分野のために、異なる管部分における連続気泡フォームが異なる細孔径の分布を示すことは有利なことが多い。前記異なる細孔径の分布は、例えば、大きな細孔から小さな細孔への直線勾配又は指数勾配の形状が挙げられる。それゆえ、例えば細孔の数は、管状部の始まりは50〜120cells/25mmであり、そして終わりには150〜300cells/25mmであってもよい。
【0014】
生産のために、EP−A 071 672又はEP−A 037 470に従って、高度に濃縮されたメラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物の成長剤含有溶液又は分散液を、熱風又は熱蒸気を用いて、又はマイクロ波照射により発泡させ、そして硬化させることができる。そのようなフォームはBASF AktiengesellschaftからBasotect(登録商標)の名称にて市販されている。
【0015】
メラミン/ホルムアルデヒドのモル比は一般に1:1〜1:5である。特にホルムアルデヒド含有量が少ないフォームを製造するためには、モル比は1:1.3〜1:1.8の範囲で選択され、そして亜硫酸基が無い初期縮合物が使用されることが、例えばWO01/94436に記載されている。
【0016】
その性能特性を改良するために、フォームをその後熱処理し、そしてプレスすることができる。この処理工程によって、そのフォームの表面形状、親水性、密度、細孔径を変更することができる。物質の熱成形のための慣例の方法は、接着剤の含浸及び含浸フォームの変形工程での接着剤の硬化により起こる。EP1 505 105の記述によると、さらなる助剤を添加することなく熱成形物質を作ることも可能である。
【0017】
熱成形処理によるフォームの細孔構造の制御は、そのフォームの異なる領域を異なる程度でプレスすることにより実施することができる。変形した試験片を加熱することにより、新しい形に固定することができる。密度勾配及び細孔径勾配を持つ試験片を作ることができる。例えば、平面プレス装置を用いて、又は平面試験片をくさび型プレス装置を用いて、くさび型の試験片に変形することができる。そして前記くさび型試験片は勾配構造を固定することができる。また、物体の大部分を異なる圧縮度で結合させることができる。また、得られた勾配構造又は一体構造は物理的特性に関して有利であることが多い。
【0018】
フォームは所望の形状及び厚さに切断することができる。また例えば、大きな表面積を持つフォーム体が得られる輪郭切断を行うことができる。
【0019】
例えば、DE10011388に記載があるように、メラミン/ホルムアルデヒドフォームは疎水性及び/又は疎油性に作られても良い。無変性フォーム及び撥水加工を施したフォームを結合することにより、液液分離を実施することができる。液液分離の効果を増大させるために、このタイプの要素の大部分を結合することが有利なことが多い。
【0020】
給水装置、又は、管、管供給ライン、及び貯蔵容器のような個々の部品は一般に、ガラス、金属(例えば鉄又はアルミニウム)、無強化プラスチック、又は繊維強化プラスチックのようなねじれ耐性物質から構成される。適切なプラスチックは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はエポキシ樹脂又はポリエステル樹脂である。前記適切なプラスチックは、必要であれば、カーボン又はグラスファイバー、織物又は織状マットにより強化しても良い。
【0021】
給水装置の管又は筒状に形成された部分は一般に細長く、例えば円筒状であり、円形、楕円形、又は多角形の横断面を持つ。管の直径は好ましくは1〜100mmであり、特に好ましくは5〜50mmである。連続気泡フォームで満たされた管又は管部分の長さは好ましくは5〜500mmであり、特に好ましくは10〜100mmである。
【0022】
−180℃〜+200℃の温度範囲における連続気泡フォームの弾力のおかげで、前記フォームは簡便な方法で作成済みの管又はコンテナ部分に挿入することができる。低温でも、例えば−80℃を下回っても、そのフォームは弾力を維持する。
【0023】
一般に、連続気泡フォームは正確に適合させるために打ち抜かれ、又は切り抜かれ、そして管に導入される。またしかしながら、変断面をもつフォーム片を一定の断面を持つ管に適合させることも可能である。単位体積当たりの気泡の大きさと気泡の数は、管自身に沿って変更される。気泡の大きさが一端から他方の端にかけて連続的に小さくなるように、例えば、円錐形のフォーム断片を円筒状の管に適合させることができる。
【0024】
また、そのフォームは管の開放端で反転させ、内部へ突き出ることなく外側から管に縛りつけることもできる。穴の空いたねじぶたの内部にはめこみとしてそのフォームが使用されることが有利であることが多い。この場合、単純なねじ取りつけよりそのフォームをしっかり留めることができる。
【0025】
連続気泡フォームは接着ボンド又は物理的支持手段により管に固定することができる。嵌合の誤差はシーリング剤(例えば、シリコン製の)により補うことができる。
【0026】
本発明方法の連続気泡フォームを充填した筒状に形成された部分は直接、又は、さらなる管又はホース連接部品を介して、貯蔵容器に結合することができる。また、使用態様により、さらに管組み立て部品を形成するためのさらに充填された又は充填されていない管と組み合わせることができる。
【0027】
円錐又はボトル状の貯蔵容器及びそれらの上に取り付けられた首部(例えば、市販されているコップやプラスチックボトルである)を持つ給水装置が特に適切である。
【0028】
本発明の連続気泡フォームで満たされた筒状に形成された部分は液体をろ過するために適切である。前記ろ過は、例えば、水又は肥料溶液から懸濁浮遊物を除去することが挙げられる。
【0029】
また、円錐フォーム片が圧入され、そして、連続気泡フォームの気泡構造が納められた管が、目の粗い気泡から微細な気泡に連続的に変化することは、そのろ過のために好ましく使用することができる。ろ過される溶液はそれから目の粗い気泡側の端の上に注がれ、目の粗い懸濁浮遊物が最初に優先的にフォームの細孔に吸収され、最後に微細な懸濁浮遊物がフォームの細孔に吸収される。この効果の結果として、フィルター材での圧力損失が、小さい細孔のみから構成されるフィルターと比較して小さくなる。この勾配構造により、ろ過された粒子が大きな圧力損失につながるその表面へのろ過ケーキの形成をさせないだけでなく、ろ過された粒子をフィルター剤のいたるところに分配させることも可能にしている。フォーム構造に浸透しない目の粗い粒子のろ過は、フォーム体の表面積を増大させることで改良されても良い。
【0030】
貯蔵容器(例えば、先細の瓶首を持つ容器の形状の)に接続された本発明による管は、植物に連続的に給水及び/又は肥料を供給するのに素晴らしく適している。もし、メラミン/ホルムアルデヒド樹脂の連続気泡フォームの一片が水に浸されれば、毛細管力と静水圧と大気圧の間の平衡が確立されるまで、後の方は約0.8cm盛り上がる。もし水で満たされた容器がそのようなメラミン/ホルムアルデヒド樹脂の連続気泡フォームの一片で塞がれ、そして逆さまにされれば、圧力平衡で空気が侵入することができないよう、フォームの細孔が水で満たされ、容器は密封される。フォーム付きの容器が砂で満たされたビーカーの上に倒置されるとすぐに、水がフォームを通して砂に後者が完全に湿るまで浸透する。それから、水はただ水が砂の表面から蒸発するだけの速さで流れる。このようにして、例えばポリエチレンの飲料容器から、単純な給水機構を製造することが可能である。また、給水に加えて、肥料及び作物保護剤を水とともに連続して計量することができる。容器が砂から取り除かれれば、水の流れは停止する。口部が下に向けられた時でさえ、容器は漏れない。
【0031】
本発明の給水装置を用いて、植物に恒久的かつ均一に給水し、肥料を供給することができる。砂の層は1〜50mm、好ましくは5〜30mmの厚さであり、前記砂の層は、給水される基礎部分の上に、又は基礎部分に直接結合された筒状に形成された部分に配置されることが特に好ましい。
【0032】
砂の層が厚すぎる場合は、基礎部分の種類及び基礎部分の初期の飽和状態、及び表面積又は接触面積にかかわらず、数時間の内に貯蔵容器は完全に空になる。これは、基礎部分の湿潤、ポットからの水の発生、及び高い水の消費の結果である。
【0033】
また、本発明による方法は、肥料又は作物保護剤への使用も可能である。肥料は単一養分の肥料も多養分の肥料も両方とも使用して良い。全ての慣例の肥料成分がこれらの肥料の構成要素として考えられる。例えば、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム及び硝酸アンモニウムの混合物、尿素、シアナミド、ジシアンジアミド、硝酸ナトリウム、チリ硝石、及び硝酸カルシウム、及び、オキサミド、尿素ホルムアルデヒド、尿素アセトアルデヒド又は尿素グリオキザール縮合物のような長期肥料、窒素源として例えば、ウレアホルム、アセチレンジウレア(acetylenediurea)、イソブチリデンジウレア、又はシクロジウレア(Crotonylidenediurea)が前記肥料として使用可能である。またさらに、リン、カリウム、マグネシウム、カルシウム、又は硫黄などの一種以上の植物栄養素を含む化合物、及び、ホウ素、鉄、銅、亜鉛、マンガン、又はモリブデンなどの微量元素を含む化合物が存在しても良い。そのような化合物の例は、第一リン酸アンモニウム、リン酸二アンモニウム、過リン酸、トーマスミール(Thomas meal)、リン酸三ナトリウム、第二リン酸カルシウム、リン酸カリウム、部分的に又は完全に消化された粗リン酸塩、硝酸カリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、リン酸二カリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、キーゼライト、ドロマイト、石灰、灰硼鉱、ホウ酸、硼砂、硫酸鉄、硫酸銅、硫酸亜鉛、硫酸マンガン、モリブデン酸アンモニウム、又は類似物質が挙げられる。また肥料は、肥料に対して0.01〜20質量%の量にて一以上の活性物質を含んでも良い。そのような前記活性物質は、例えば、硝酸化成抑制剤、ウレアーゼ阻害剤、除草剤、殺菌剤、殺虫剤、成長調節剤、ホルモン、フェロモン、又は作物保護材、又は土壌助剤が挙げられる。またさらに、EDTA又はEDDHAのような錯化剤も存在して良い。
【0034】
例えば、窒素源としてウレアホルム、アセチレンジウレア、イソブチリデンジウレア、又はシクロジウレアのような化合物を含み、とりわけ長期効果を有する、多養分の肥料を使用することが好ましい。肥料顆粒が薄いポリマー被膜で囲まれた被覆肥料の使用はさらに好ましい。被覆肥料は遅延型の養分放出により区別され、それ自体は当業者に公知である。
【0035】
適切な作物保護剤は、例えば、殺虫剤、殺菌剤、成長調節剤、除草剤であり、必要に応じて、対応する毒性緩和剤と組み合わせる。植物により根を介して吸収される浸透性の活性成分が好ましい。
【0036】
特に光の作用のもとで肥料を供給する場合は、表面での藻類の生育を制限又は抑制する添加物を添加すると都合がよい。
【0037】
蒸発を減少するために、基礎部分は、例えば、プラスチック又はアルミニウムのシートで給水装置の筒状に形成された部分のくぼみと一緒に覆われる。
【0038】
本発明による給水装置は経済的な部品から製造される。それはバルコニー植物及び屋内植物の長期間の給水に特に適している。連続気泡の細孔は目詰まりしない。複雑な機械的又は電気的な制御は必要ない。
【実施例1】
【0039】
水を充填した容器を、約10kg/m3の密度を有するメラミン/ホルムアルデヒドの連続気泡フォーム(BASF AktiengesellschaftのBasotect(登録商標))を含む栓で密封し、倒置した。容器からの水漏れはない。その容器は砂を充填したビーカーの中に、口を下向きにして置いた。砂を湿らせるのに十分な量の液体が容器から出てきた。砂が完全に湿潤するとすぐに、液体の浸出は止まった。このようにして、水がその蒸発に従って連続的に容器から浸出することにより、砂は数週間湿潤状態を維持した。
【0040】
もし容器がフォームを使用することなしに素早く転回され、そして口部を下向きにして砂の中に入れられれば、非常に高い技術によって容器が取り扱われない限り、容器の全容量は使い果たされ、そして自己調節機構は機能しない。
【実施例2】
【0041】
(水の固定)
下部が直径約7cmの開口円筒により構成されるように、普通の1.5lPET飲料容器の底を切断する。容器の栓は保持する。適合する直径と約1.5cmの高さのバソテクト(Bastoect)の円盤を口部に収める。容器の栓を開栓し、そして容器をバソテクト(登録商標)を用いて底を密封した状態で、水が容器の中に約5cm満たされるように浸漬する。水がバソテクト(登録商標)の円盤を通して容器の内部に浸透し、その対応する量の空気が開栓された栓から抜けていく。もし栓が開放された容器を持ちあげれば、バソテクト(登録商標)の円盤の上に存在する水が容器の外に流れ出す。もし容器の栓を水の侵入の後で閉じれば、ガス交換が起こらないので水から容器を取り除く際にも液体が流出しない。それから、もし栓を開栓すれば、水は容器から流出する。水の放出はガス交換により制御できる。
【実施例3】
【0042】
(ガス交換)
2cmの直径を持つ口部を、普通の500mlPET飲料容器のプラスチックねじ栓(直径約3cm)に割り込ませる。約3cmの直径を持つ薄いバソテクト(登録商標)の不織布(厚さ約1mm)を口部の後ろに縛り付ける。変更したフタが無い状態で、容器を水で満たす。それから容器をフタで閉じ、フタを下向きにして維持する。水はバソテクト(登録商標)の不織布を通過しない。水が浸透した非常に薄いバソテクト(登録商標)不織布でさえガス交換を妨げる。
【実施例4】
【0043】
(植物の給水)
プラスチックコンテナ(φ=16cm)をローム性砂(“limburgerhof soil”)と鉢土(Floradur)の基礎部分混合物(1:1v/v)により縁まで充填した。基礎部分混合物をその最大容水量の60%まで濡らした。若いハクサイ植物(12日培養)をその基礎部分に植えた。前記コンテナを4種の異なる条件により給水した:
条件a)(コントロール)栽培の際に普通に給水した(1日置きに)
条件b) 容器
条件c) 容器+バソテクト
条件d) 容器+バソテクト+砂
【0044】
1lのプラスチック容器(首の長さ=3.0cm;首の内径=2.3cm)、バソテクトの円筒(直径2.4cm、高さ2cm)及び純砂を、異なる給水条件の材料として使用した。水で満たした容器を、開栓し、バソテクトの円筒のみで塞ぎ、又はバソテクトの円筒及び砂の層(1cm)で塞いだ、何れかの状態で逆さまにし、そして基礎部分の中に入れた。開栓した容器の倒置は容器当たり約50mlの水の損失を結果としてもたらした。バソテクトの材料特性により、バソテクトの円筒で閉じられた容器からは水の浸出が無かった。実験は4つの条件の容器の水が空になった15日後まで評価した。条件2〜4の水消費及びそれぞれの植物の新芽の生体重を測定した。使用例の結果を表1に要約した。
【0045】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状に形成された部分を有する貯蔵容器を含む給水装置であって、前記筒状に形成された部分は、アミノプラストに基く連続気泡フォームで塞がれていることを特徴とする給水装置。
【請求項2】
前記連続気泡フォームが3〜100g/lの粗密度を持つことを特徴とする、請求項1記載の給水装置。
【請求項3】
前記連続気泡フォームがメラミン/ホルムアルデヒド樹脂から構成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の給水装置。
【請求項4】
前記貯蔵容器が、ガラス、金属、又はプラスチックから構成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の給水装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の給水装置が、水又は水性の肥料溶液又は懸濁液で満たされ、かつ、
前記連続気泡フォームで塞がれた筒状の部分自身が給水される基礎部分の上に配置され、そして、
厚さが1〜50mmの砂の層が、連続気泡フォームと基礎部分の間に存在することを特徴とする、給水又は肥料供給の方法。
【請求項6】
肥料懸濁液が、固体の、被覆された肥料を含むことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
作物保護剤が、水又は水性の肥料溶液に添加されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の方法。

【公表番号】特表2010−517549(P2010−517549A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−548684(P2009−548684)
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【国際出願番号】PCT/EP2008/051401
【国際公開番号】WO2008/095932
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】