説明

給水装置

【課題】住宅の床下のカビなどの発生を抑制できる給水装置を提供する。
【解決手段】給水装置1は上水道11から水が供給されるヘッダー12,14とヘッダー12,14からの水をキッチン3などに供給する複数の給水管13,15とイオン発生機28を備えている。ヘッダー12,14と複数の給水管13,15とイオン発生機28などは床下に設けられている。ヘッダー12,14には発電機27が設けられている。発電機27はヘッダー12,14内の水の流れにより発電する。発電機27は発電して得た電力をイオン発生機28に供給する。イオン発生機28は発電機27から電力が供給されると負の大気イオンを発生する。イオン発生機28は周り即ち床下に発生して得た負の大気イオンを散布する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給水源からの水を一旦ヘッダーに蓄えてから、このヘッダーから住宅内の住宅設備機器に水などを供給する給水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅では、給水源からの水を一旦ヘッダーに供給してから、このヘッダーから住宅内の住宅設備機器に水などを供給する給水装置(例えば、特許文献1参照)が用いられている。この種の給水装置は、前述したヘッダーと、複数の給水管とを備えている。ヘッダー及び給水管は、主に住宅の床下に配置されている。ヘッダーは、給水源からの水を複数の給水管へ分配させる容器である。給水管は、住宅内に設置される住宅設備機器と1対1で対応している。給水管は、一端がヘッダーに接続しかつ他端が対応する住宅設備機器に接続して、ヘッダーに供給された水を住宅設備機器に供給する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−129605号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した給水装置は、ヘッダーや給水管が床下に設けられるために、床下の湿度などを上昇させ、カビなどの発生の原因となって望ましくない。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、住宅の床下のカビなどの発生を抑制できる給水装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る給水装置は、給水源に接続して、この給水源から水が供給されるヘッダーと、前記ヘッダーに一端が接続されかつ他端が住宅内に設置された住宅設備機器に接続して、前記ヘッダーからの水を前記住宅設備機器に供給する複数の給水管と、を備えた給水装置において、前記ヘッダーと前記複数の給水管のうち少なくとも一つに設けられかつこの少なくとも一つに流れる水により発電する発電機と、前記住宅の床下に設けられ、かつ前記発電機が発電した電力により負の大気イオンを発生して、この負の大気イオンを散布するイオン発生機とを、備える、ことを特徴とする。
【0007】
この給水装置では、床下に負の大気イオン(所謂マイナスイオン)を発生するイオン発生機を設けているので、床下の湿度が上昇しても、床下にカビなどが発生することを抑制できる。また、ヘッダーと複数の給水管のうちの少なくとも一つに設けられた発電機により発電した電力を床下に設けられたイオン発生機に供給するので、イオン発生機に確実に電力を供給でき、カビなどの発生を確実に抑制できるとともに、イオン発生機に電力を供給するための工事を簡便に行なうことができる。また、発電機がヘッダーと複数の給水管のうちの少なくとも一つを流れる水により発電するので、外部の電力をイオン発生機に供給する必要がなく、イオン発生機に電力を供給するための工事をより簡便に行なうことができるとともに、省エネルギーにも貢献することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る給水装置は、床下に設けたイオン発生機をヘッダーや給水管に設けられた発電機により発生させた電力により駆動するので、簡便な工事により床下のカビなどの発生を抑制できるとともに、省エネルギにも貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、実施形態に係る給水装置を示す概略構成図である。
【図2】図2は、実施形態に係る給水装置の冷水用ヘッダーなどを示す概略構成図である。
【図3】図3は、実施形態に係る給水装置の給水管を示す斜視図である。
【図4】図4は、図3中のIV−IV線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係る給水装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0011】
図1は、実施形態に係る給水装置を示す概略構成図、図2は、実施形態に係る給水装置の冷水用ヘッダーなどを示す概略構成図、図3は、実施形態に係る給水装置の給水管を示す斜視図、図4は、図3中のIV−IV線に沿う断面図である。
【0012】
図1などに示す実施形態の給水装置1は、典型的には、住宅に設置される住宅設備機器に水(本明細書では、水や温水などを含んで、これらを包括して水と記す)を供給し、かつ、住宅設備機器の情報をサーバーに収集するシステムであるとともに、住宅の床下に負の大気イオン(所謂、マイナスイオンともいう)を散布する。なお、負の大気イオンとは、空気(あるいは、雰囲気ともいう)中の原子や分子が電子を得て、マイナスに帯電したものをいう。また、本発明でいう住宅設備機器とは、勿論、住宅内に設置されて、この住宅の給水にかかる各種の給水機器などの設備機器をいい、具体的には、トイレ、トイレ手洗、洗面化粧台、浴槽、キッチン、給湯機器、水栓装置などをいう。
【0013】
図1には、前述した住宅設備機器として、キッチン3、洗面化粧台4、浴槽5、トイレ6、水栓装置10を示している。キッチン3の水栓装置7、洗面化粧台4の水栓装置8、浴槽5の水栓装置9には、給水源としての上水道11からの水が給湯器2により所望の温度まで加熱されて、湯として供給される。また、キッチン3の水栓装置7、洗面化粧台4の水栓装置8、浴槽5の水栓装置9、トイレ6の水栓装置、水栓装置10には、上水道11からの水が加熱などされることなく供給される。
【0014】
キッチン3、洗面化粧台4、浴槽5には、それぞれ、後述する給水管13,15を通して供給される水の流量を検出する流量計16と、給水管13,15を通して供給される水の温度を検出する温度計17とが設けられている。さらに、トイレ6、水栓装置10には、それぞれ、給水管15を通して供給される水の流量を検出する流量計16と、給水管15を通して供給される水の温度を検出する温度計17とが設けられている。なお、これらの流量計16及び温度計17は、住宅内に設置される機器をなしている。
【0015】
また、トイレ6の水栓装置、水栓装置10には、図示しない流量制御弁が取り付けられているとともに、キッチン3の水栓装置7、洗面化粧台4の水栓装置8、浴槽5の水栓装置9には、図示しない湯水混合弁が取り付けられている。流量制御弁は、トイレ6の水栓装置や水栓装置10から吐水される水の単位時間当たりの流量を変更・制御する。湯水混合弁は、水栓装置7,8,9から吐水される水の混合比率及びこれらの単位時間当たりの流量を変更・制御する。さらに、トイレ6には、便座を暖める暖房機器が取り付けられている。これらの流量制御弁及び湯水混合弁は、所謂電動弁であって、住宅内に設置される機器をなしているとともに、暖房機器は、住宅内に設置される機器をなしている。
【0016】
給水装置1は、前述したキッチン3の水栓装置7、洗面化粧台4の水栓装置8、浴槽5の水栓装置9、トイレ6、水栓装置10に水を供給する給水管13,15内を通る水などが消費したエネルギーの値、トイレ6の暖房機器の消費電力即ちキッチン3、洗面化粧台4、浴槽5、トイレ6、水栓装置10のエネルギー消費量を収集するとともに、これらのエネルギー消費量を最小限とするために、流量制御弁、湯水混合弁及び暖房機器の動作を制御し、さらに、住宅の床下に負の大気イオン(所謂、マイナスイオンともいう)を散布する。
【0017】
給水装置1は、図1及び図2に示すように、温水用ヘッダー12と、温水用ヘッダー12に接続した複数の給水管13と、冷水用ヘッダー14と、冷水用ヘッダー14に接続した複数の給水管15と、サーバー18と、表示端末19と、イオン発生機28とを備えている。なお、温水用ヘッダー12と冷水用ヘッダー14は、前述した水を蓄えることが可能な互いに別体の容器であって、勿論、ヘッダーをなしている。
【0018】
温水用ヘッダー12には、上水道11から供給されかつ給湯器2により所望の温度まで加熱された水が供給される。温水用ヘッダー12は、給湯器2からの水を一旦蓄える。給水管13は、それぞれ、勿論、キッチン3の水栓装置7、洗面化粧台4の水栓装置8、浴槽5の水栓装置9と1対1で対応しており、一端が温水用ヘッダー12に接続しかつ他端がキッチン3の水栓装置7、洗面化粧台4の水栓装置8、浴槽5の水栓装置9のいずれかに接続している。給水管13は、一端が温水用ヘッダー12に接続しかつ他端がキッチン3の水栓装置7、洗面化粧台4の水栓装置8、浴槽5の水栓装置9のいずれかに接続していることで、温水用ヘッダー12から住宅の四方八方に延びている。給水管13の一端には、温水用ヘッダー12に接続する接続具13aが取り付けられている。なお、給水管13の詳細な構成は、後ほど説明する。
【0019】
温水用ヘッダー12は、上水道11から供給されかつ給湯器2により所望の温度まで加熱された水を、給水管13を通して、キッチン3の水栓装置7、洗面化粧台4の水栓装置8、浴槽5の水栓装置9に供給する。また、温水用ヘッダー12は、送受信機20が取り付けられている。送受信機20は、給水管13の一端における後述する内側金属部23と外側金属部25に接続している。送受信機20は、キッチン3、洗面化粧台4及び浴槽5の流量計16が検出した単位時間当たりの流量を示す流量情報及び温度計17が検出した温度を示す温度情報を、サーバー18に接続した送受信機21に向かって送信する。また、送受信機21は、サーバー18に接続した送受信機20が送信したキッチン3、洗面化粧台4及び浴槽5の湯水混合弁の制御信号を受信する。
【0020】
冷水用ヘッダー14には、上水道11からの水が直接供給される。冷水用ヘッダー14は、上水道11からの水を一旦蓄える。給水管15は、それぞれ、勿論、キッチン3の水栓装置7、洗面化粧台4の水栓装置8、浴槽5の水栓装置9、トイレ6、水栓装置10と1対1で対応しており、一端が冷水用ヘッダー14に接続しかつ他端がキッチン3の水栓装置7、洗面化粧台4の水栓装置8、浴槽5の水栓装置9、トイレ6、水栓装置10のいずれかに接続している。給水管15は、一端が冷水用ヘッダー14に接続しかつ他端がキッチン3の水栓装置7、洗面化粧台4の水栓装置8、浴槽5の水栓装置9、トイレ6、水栓装置10のいずれかに接続していることで、冷水用ヘッダー14から住宅の四方八方に延びている。給水管15の一端には、冷水用ヘッダー14に接続する接続具15aが取り付けられている。なお、給水管15の詳細な構成は、後ほど説明する。
【0021】
冷水用ヘッダー14は、上水道11から供給された水を、給水管15を通して、キッチン3の水栓装置7、洗面化粧台4の水栓装置8、浴槽5の水栓装置9、トイレ6、水栓装置10に供給する。また、冷水用ヘッダー14は、送受信機20が取り付けられている。送受信機20は、給水管15の一端における内側金属部23と外側金属部25に接続している。送受信機20は、キッチン3、洗面化粧台4、浴槽5、トイレ6及び水栓装置10の流量計16が検出した単位時間当たりの流量を示す流量情報、温度計17が検出した温度を示す温度情報及びトイレ6の暖房機器の消費電力を示す消費電力情報を、サーバー18に接続した送受信機21に向かって送信する。また、送受信機20は、サーバー18に接続した送受信機21が送信したトイレ6の水栓装置、暖房機器及び水栓装置10の流量制御弁の制御信号を受信する。
【0022】
給水管13,15は、図3及び図4に示すように、塩化ビニルなどの絶縁性の合成樹脂で構成された導水管22と、導電性の金属で構成されかつ導水管22の周りを被覆した内側金属部23と、絶縁性の合成樹脂で構成されかつ内側金属部23の周りを被覆した絶縁部としての断熱層24と、導電性の金属で構成されかつ断熱層24の周りを被覆した外側金属部25とを備えている。導水管22は、内側に前述したヘッダー12,14からの水を通して、これらの水を水栓装置7,8,9,10まで導く。即ち、内側金属部23は、導水管22を介して内側に前述したヘッダー12,14からの水を通す円筒状に形成されている。
【0023】
内側金属部23と外側金属部25は、断熱層24により互いに電気的に絶縁されており、給水管13,15の一端では、送受信機20,21を介して、サーバー18に電気的に接続している。内側金属部23と外側金属部25は、給水管13,15の他端では、前述した流量計16、温度計17、流量制御弁、湯水混合弁及び暖房機器に電気的に接続している。こうして、給水管13,15は、前述した流量計16、温度計17、流量制御弁、湯水混合弁及び暖房機器と、サーバー18とを電気的に接続して、これらの間での情報(データ)の通信を可能としている。
【0024】
給水管13,15は、内側金属部23及び外側金属部25が、流量計16が検出した給水管13,15内の水の単位時間当たりの流量を示す流量情報、給水管13,15内の水の温度を示す温度情報、トイレ6の暖房機器の消費電力を示す消費電力情報をサーバー18に導く。また、給水管13,15は、内側金属部23及び外側金属部25が、サーバー18からの流量制御弁、湯水混合弁及び暖房機器への制御信号をこれらの流量制御弁、湯水混合弁及び暖房機器に導く。
【0025】
また、給水管13,15は、絶縁性の合成樹脂で構成されて、可撓性を有する円筒状の保護部材26(図3及び図4などに示す)内に通されて、保護されている。さらに、ヘッダー12,14及び給水管13,15は、前述した住宅の床下に配置されている。
【0026】
また、実施形態では、図1及び図2に示すように、前述したヘッダー12,14と給水管13,15のうちのヘッダー12,14には、それぞれ、発電機27が設けられている。発電機27は、ヘッダー12,14の内側でかつ上水道11や給湯器2から供給される水が衝突する羽根車と、この羽部車に設けられた図示しないロータと、ヘッダー12,14の外壁などに固定された図示しないステータとを備えている。羽根車は、ヘッダー12,14内に回転自在に設けられており、ヘッダー12,14内の水の流れによって回転する。即ち、羽根車は、上水道11や給湯器2から各給水管13,15に向かう水の流れによって回転する。ロータは、羽根車に取り付けられて、この羽根車とともにステータに対して回転する。発電機27は、羽根車が前述した水の流れによって回転して、ロータがステータに対して回転することで、発電する。こうして、発電機27は、ヘッダー12,14を流れる水の流れにより発電する。発電機27は、ヘッダー12,14の水の流れにより羽根車が回転して、発電し、発電して得た電力をイオン発生機28に供給する。
【0027】
サーバー18は、住宅の適宜箇所に設置されている。サーバー18には、送受信機21が接続している。このため、サーバー18は、送受信機20,21を介して、給水管13,15の一端における内側金属部23及び外側金属部25が電気的に接続している。サーバー18は、送受信機21が受信した給水管13,15内の水の単位時間当たりの流量を示す流量情報及び給水管13,15内の水の温度を示す温度情報、トイレ6の暖房機器の消費電力を示す消費電力情報及びこれらを受信した時間などに基いて、キッチン3、洗面化粧台4、浴槽5、トイレ6及び水栓装置10のエネルギー消費量を算出して、温度情報、流量情報、消費電力情報、エネルギー消費量を時間とともに記憶する。即ち、サーバー18は、状態情報としての温度情報、流量情報、消費電力情報に関する情報を記憶する。また、サーバー18は、エネルギー消費量に関する情報を記憶する。
【0028】
また、サーバー18は、流量情報、温度情報、消費電力情報及びエネルギー消費量などに基いて、エネルギー消費量が最小となる流量制御弁及び湯水混合弁の開度、トイレ6の暖房機器の運転状況を算出する。そして、サーバー18は、算出した開度、運転状況を示す制御信号を送受信機20,21及び給水管13,15を介して、流量制御弁、湯水混合弁及びトイレ6の暖房機器に向かって出力する。こうして、サーバー18は、エネルギー消費量が最小となるように、キッチン3、洗面化粧台4、浴槽5、トイレ6及び水栓装置10を制御する。なお、サーバー18は、住宅内に設置される機器をなしている。
【0029】
表示端末19は、住宅の適宜箇所に設置されている。表示端末19は、キッチン3、洗面化粧台4、浴槽5、トイレ6及び水栓装置10のエネルギー消費量、流量制御弁、湯水混合弁の開度及びトイレ6の暖房機器の運転状況などを表示する。
【0030】
イオン発生機28は、住宅の床下に設けられている。実施形態では、イオン発生機28は、ヘッダー12,14それぞれに取り付けられている。イオン発生機28は、発電機27から電力が供給されると、前述した負の大気イオンを発生して、この大気イオンをヘッダー12,14の周り即ち床下に散布する。
【0031】
前述した給水装置1は、上水道11からの水を給湯器2で所望の温度まで加熱して、温水用ヘッダー12及び給水管13を介して、キッチン3、洗面化粧台4及び浴槽5に供給するとともに、上水道11からの水を加熱することなく、冷水用ヘッダー14及び給水管15を介して、キッチン3、洗面化粧台4、浴槽5、トイレ6及び水栓装置10に供給する。給水装置1は、湯水混合弁、流量制御弁の開度が変更されて、キッチン3の水栓装置7、洗面化粧台4の水栓装置8、浴槽5の水栓装置9、トイレ6の水栓装置及び水栓装置10から水を吐水又は止水する。
【0032】
また、給水装置1は、給水管13,15内の水などの状態を示す流量情報、温度情報及びトイレ6の暖房装置の消費電力情報を給水管13,15、送受信機20,21などを介してサーバー18が受信する。給水装置1は、サーバー18が、キッチン3、洗面化粧台4、浴槽5、トイレ6及び水栓装置10のエネルギー消費量などを算出して、算出したエネルギー消費量などを記憶する。さらに、サーバー18が、エネルギー消費量が最小となる流量制御弁、湯水混合弁の開度及びトイレ6の暖房機器の運転状況を算出して、これらの開度、運転状況を示す情報を送受信機20,21及び給水管13,15を介して、キッチン3、洗面化粧台4、浴槽5、トイレ6や水栓装置10に向かって送信する。そして、サーバー18が、エネルギー消費量が最小となるように、キッチン3、洗面化粧台4、浴槽5、トイレ6や水栓装置10などを制御する。
【0033】
さらに、給水装置1は、ヘッダー12,14内の水の流れにより羽根車が回転するなどして発電機27が発電すると、イオン発生機28がヘッダー12,14の周り即ち床下に負の大気イオンを散布する。
【0034】
上記のように構成された給水装置1は、床下に負の大気イオン(所謂マイナスイオン)を発生するイオン発生機28を設けているので、床下の湿度が上昇しても、床下にカビなどが発生することを抑制できる。また、ヘッダー12,14それぞれに設けられた発電機27により発電した電力を床下に設けられたイオン発生機28に供給するので、イオン発生機28に確実に電力を供給でき、カビなどの発生を確実に抑制できるとともに、イオン発生機28に電力を供給するための工事を簡便に行なうことができる。また、給水装置1は、発電機27がヘッダー12,14内を流れる水により発電するので、外部の電力をイオン発生機28に供給する必要がなく、イオン発生機28に電力を供給するための工事をより簡便に行なうことができるとともに、省エネルギにも貢献することができる。
【0035】
また、給水装置1は、給水管13,15の互いに絶縁された内側金属部23と外側金属部25が住宅内に設置される機器としての流量計16、温度計17、流量制御弁、湯水混合弁、暖房機器やサーバー18などに電気的に接続している。このために、ヘッダー12,14から住宅の四方八方に延びた給水管13,15により住宅内の前述した機器同士を電気的に接続することができる。したがって、住宅内の四方八方に互いに離間して配置される前述した機器同士を給水管13,15により互いに電気的に接続でき、住宅内における前述した機器同士の通信のし易さの斑を抑制することができる。
【0036】
したがって、流量計16及び温度計17が検出した流量情報及び温度情報、トイレの暖房機器の消費電力情報をサーバー18が確実に得ることができ、エネルギー消費量が最小となるように、キッチン3、洗面化粧台4、浴槽5、トイレ6などを制御することができる。
【0037】
前述した実施形態では、ヘッダー12,14それぞれに発電機27とイオン発生機28を設けている。しかしながら、本発明では、発電機27をいずれかの給水管13,15に設けても良い。要するに、本発明では、ヘッダー12,14と給水管13,15のうちの少なくとも一つに発電機を設ければよい。また、本発明では、イオン発生機28をヘッダー12,14や給水管13,15に取り付ける必要がないとともに、イオン発生機28を少なくとも一つ以上、床下に設ければよい。
【0038】
なお、上述した本発明の実施形態に係る給水装置1は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0039】
1 給水装置
3 キッチン(住宅設備機器)
4 洗面化粧台(住宅設備機器)
5 浴槽(住宅設備機器)
6 トイレ(住宅設備機器)
10 水栓装置(住宅設備機器)
11 上水道(給水源)
12 温水用ヘッダー(ヘッダー)
13,15 給水管
14 冷水用ヘッダー(ヘッダー)
27 発電機
28 イオン発生機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水源に接続して、この給水源から水が供給されるヘッダーと、
前記ヘッダーに一端が接続されかつ他端が住宅内に設置された住宅設備機器に接続して、前記ヘッダーからの水を前記住宅設備機器に供給する複数の給水管と、を備えた給水装置において、
前記ヘッダーと前記複数の給水管のうち少なくとも一つに設けられかつこの少なくとも一つに流れる水により発電する発電機と、
前記住宅の床下に設けられ、かつ前記発電機が発電した電力により負の大気イオンを発生して、この負の大気イオンを散布するイオン発生機とを、備える、
ことを特徴とする給水装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−36289(P2013−36289A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−175359(P2011−175359)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(302045705)株式会社LIXIL (949)
【Fターム(参考)】