説明

給湯装置

【課題】使い勝手と省電力とを両立させた給湯装置1を提供する。
【解決手段】浴室Y1内に、人の存在を検出する浴室人感センサ73を配設するとともに、給湯制御装置2aは、浴室人感センサ73の検出に応じて、浴室操作パネル70の表示部72での表示を点灯/消灯するようにしている。
これによれば、浴室Y1内に浴室人感センサ73を設けることで、浴室操作パネル70の表示部72が消灯状態であっても、ユーザーが浴室Y1内に入室すると同時に表示部72を点灯するようにできる。これにより、ユーザーがシャワーの蛇口を開ける前に給湯設定温度を確認することができるため、予想外の温度に驚くなどの精神的なストレスを無くすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台所内に設置された台所操作パネルや、浴室内に設置された浴室操作パネルを備える給湯装置に関するものであり、特に、待機電力を低減するために各操作パネルの表示電力を削減する給湯装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、給湯装置に設けられる操作パネルは、多くの場合、台所に設けられる台所操作パネルと、浴室に設けられる浴室操作パネルとがセットになっており、台所操作パネルでは給湯温度の設定が可能であり、浴室操作パネルでは給湯温度や風呂(浴水)温度の設定が可能になっている。この操作パネルの情報表示部には、表示内容の視認性が良いことより、蛍光表示管やバックライト付きの液晶表示素子などが使われている。
【0003】
しかし、これら自発光の表示素子は、作動時に比較的大きな電力を消費する。このため、操作パネルに表示を消灯させるスイッチを設け、ユーザーがこのスイッチを解除したら表示を点灯させるものや、給湯装置の使用状態、例えば、出湯状態を流量センサなどで検出し、使用状態と判断されたら表示を点灯させるなどの従来技術がある。例えば、下記の特許文献1に示される従来技術では、ユーザーが操作パネルのスイッチを操作したり、シャワーなどの蛇口を開けたりという動作の結果として、表示が点灯される。
【特許文献1】特許第3825286号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来技術では、以下のように問題点がある。例えば、ユーザーが浴室に入ってシャワーの蛇口を開けると、流量センサで出湯を検出して表示を点灯し、ユーザーはこの時点で給湯設定温度が確認できる状態となる。しかし、シャワーの出湯温度コントロールは、流量センサによる出湯検出と同時にコントロールされるため、ユーザーが給湯設定温度を確認しないと、ユーザーの好みの温度に設定されていない状態(例えば、熱湯や冷水設定)で出湯され、ユーザーが予想外の温度に驚くなどで精神的なストレスを受けることになる。
【0005】
また、表示消灯状態から点灯状態に変化する場合、予め決まった表示項目を表示するよう構成されている。例えば、貯湯式の給湯装置において、浴槽の湯温を暖めようとして追焚きスイッチを操作しても、追焚きできるだけの熱量が貯湯タンク内に貯湯されているか不明である。
【0006】
ここで、貯湯熱量が少ない場合には、熱源機を作動させるが、例えば、ヒートポンプ式の給湯装置の沸き上げ能力は、4.5KW〜6KWの能力のため、追焚きできるだけの熱量を貯湯タンク内に貯湯させようとすると、数時間の沸き上げ動作が必要になる場合があり、ぬるくなった浴槽でじっと我慢しなければならないといった問題点がある。
【0007】
また、台所で出湯しているのに、未使用である浴室の操作パネルまで点灯するといった無駄が発生する。本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目して成されたものであり、その目的は、使い勝手と省電力とを両立させた給湯装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、給湯される湯の温度を調節する調温手段(11、12)と、調温手段(11、12)により調温された湯を給湯する給湯手段(14、K)と、給湯手段(14、K)により給湯される湯の給湯設定温度を入力する入力手段(548、745、746)と、給湯設定温度に応じて調温手段(11、12)を制御する制御手段(2a)と、浴室(Y1)内に設置され、本給湯装置の作動状態に関する情報を表示する表示部(72)を有する浴室操作盤(70)とを備えた給湯装置において、
浴室(Y1)内に、人の存在を検出する浴室人検出手段(73)を配設するとともに、制御手段(2a)は、浴室人検出手段(73)の検出に応じて、浴室操作盤(70)の表示部(72)での表示を点灯/消灯することを特徴としている。
【0009】
この請求項1に記載の発明によれば、浴室(Y1)内に浴室人検出手段(73)を設けることで、浴室操作盤(70)の表示部(72)が消灯状態であっても、ユーザーが浴室(Y1)内に入室すると同時に表示部(72)を点灯するようにできる。これにより、ユーザーがシャワーの蛇口を開ける前に給湯設定温度を確認することができるため、予想外の温度に驚くなどの精神的なストレスを無くすことができる。
【0010】
また、ユーザーが浴室(Y1)内に居る間は点灯状態が続行されて状態表示が成されるとともに、ユーザーが浴室(Y1)内から居なくなると自動で表示部(72)が消灯されて省電力となる。また、台所操作盤(50)も備える場合、浴室(Y1)で出湯しているのに、未使用である台所操作盤(50)まで点灯するといった無駄を防ぐことができる。このように、使い勝手と省電力とを両立させた給湯装置とすることができる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明では、給湯される湯の温度を調節する調温手段(11、12)と、調温手段(11、12)により調温された湯を給湯する給湯手段(14、K)と、給湯手段(14、K)により給湯される湯の給湯設定温度を入力する入力手段(548、745、746)と、給湯設定温度に応じて調温手段(11、12)を制御する制御手段(2a)と、台所内に設置され、本給湯装置の作動状態に関する情報を表示する表示部(52)を有する制御手段(2a)の台所操作盤(50)を備えた給湯装置において、
台所操作盤(50)の近傍に、人の存在を検出する台所人検出手段(53)を配設するとともに、制御手段(2a)は、台所人検出手段(53)の検出に応じて、台所操作盤(50)の表示部(52)での表示を点灯/消灯することを特徴としている。
【0012】
この請求項2に記載の発明によれば、台所操作盤(50)の近傍に台所人検出手段(53)を設けることで、台所操作盤(50)の表示部(52)が消灯状態であっても、ユーザーが台所操作盤(50)に近づくと同時に表示部(52)を点灯するようにできる。これにより、ユーザーが台所操作盤(50)に近づくだけで給湯装置の状態を確認することができる。
【0013】
また、ユーザーが台所操作盤(50)の近傍に居る間は点灯状態が続行されて状態表示が成されるとともに、従来は、表示部(72)を消灯するのにわざわざ省電力スイッチを押さなければならなかったが、本発明ではユーザーが台所操作盤(50)の近傍から居なくなると自動で表示部(52)が消灯されて省電力となる。また、浴室操作盤(70)も備える場合、台所で出湯しているのに、未使用である浴室操作盤(70)まで点灯するといった無駄を防ぐことができる。このように、使い勝手と省電力とを両立させた給湯装置とすることができる。
【0014】
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の給湯装置において、制御手段(2a)は、表示部(52、72)を点灯させた場合、まず本給湯装置の作動状態を知らせる表示を行うことを特徴としている。この請求項3に記載の発明によれば、表示部(52、72)が点灯された際に、通常の状態表示以外で給湯装置の状態をユーザーに知らせることで、注意を喚起することができる。
【0015】
また、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の給湯装置において、制御手段(2a)は、作動状態を知らせる表示として、給湯設定温度が所定温度以上に高い場合、高温の湯が給湯されることを表示することを特徴としている。この請求項4に記載の発明によれば、高温給湯に設定されていることをユーザーに知らせることにより、知らずに出湯して熱いおもいをするおそれを無くすことができる。
【0016】
また、請求項5に記載の発明では、請求項3に記載の給湯装置において、給湯する湯を用いて浴室(Y1)内の浴槽(Y2)内に溜める浴水の温度を調温する浴水調温手段(11)と、浴水調温手段(11)にて調温する浴水設定温度を入力する入力手段(745)とを備え、制御手段(2a)は、作動状態を知らせる表示として、浴槽(Y2)内に溜められた浴水の浴水設定温度が所定温度以上に高い場合、高温の浴水であることを表示することを特徴としている。
【0017】
この請求項5に記載の発明によれば、風呂湯が高温であることをユーザーに知らせることにより、知らずに掛け湯したり入ったりして熱いおもいをするおそれを無くすことができる。
【0018】
また、請求項6に記載の発明では、請求項3に記載の給湯装置において、貯湯タンク(10)と、貯湯タンク(10)内の水を加熱する水加熱手段(3)と、貯湯タンク(10)に給水する給水管(101)と、貯湯タンク(10)から出湯させる出湯管(104)と、給水管(101)から分岐し、出湯管(104)に接続される給水分岐管(105)と、出湯管(104)からの湯と給水分岐管(105)からの水の混合割合を調節して調温する調温手段(11、12)と、調温手段(11、12)によって調温された湯を給湯する給湯管(106、107)と、貯湯タンク(10)内の貯湯量を検出する貯湯量検出手段(15)とを備え、
制御手段(2a)は、作動状態を知らせる表示として、貯湯量検出手段(15)で検出される貯湯量が、充分なのか少ないのかを表示することを特徴としている。
【0019】
この請求項6に記載の発明によれば、ヒートポンプユニットなどの水加熱手段(3)と、貯湯タンク(10)および風呂用給湯回路が一体になっている給湯装置においては、一体型故に貯湯できる湯量が限られている。この場合、特にお知らせ表示で「お湯が充分にはありません」として節水を喚起することで、ユーザーが知らずに湯切れ生じる事態を防ぐことができる。
【0020】
また、請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の給湯装置において、制御手段(2a)は、作動状態を知らせる表示として、水加熱手段(3)が稼働して沸き上げ運転を実行している場合、沸き上げ中であることを表示することを特徴としている。この請求項7に記載の発明によれば、給湯装置の図示しない循環ポンプが運転していても、ユーザーに不要な疑問を抱かせることがない。
【0021】
また、請求項8に記載の発明では、請求項3ないし7のいずれかに記載の給湯装置において、制御手段(2a)は、作動状態を知らせる表示として、重要度の高い事項から順に表示することを特徴としている。この請求項8に記載の発明によれば、表示部(52、72)が点灯してユーザーが注目したところで、熱いおもいをするおそれがある事項など、重要かつ緊急度の高い事項から表示するのが好ましい。
【0022】
また、請求項9に記載の発明では、請求項1または2に記載の給湯装置において、浴室(Y1)内に配設された浴室操作盤(70)および浴室人検出手段(73)と、台所内に配設された台所操作盤(50)およびその近傍に配設された台所人検出手段(53)とを備え、制御手段(2a)は、人の存在を検出した方の人検出手段(53、73)側の操作盤(50、70)に、給湯温度を可変設定する権利を切り替えることを特徴としている。
【0023】
この請求項9に記載の発明によれば、従来の浴室優先スイッチを廃止することができる。この浴室優先スイッチの役割は、給湯温度を可変設定する決定権が台所操作盤(50)にあるか、浴室操作盤(70)にあるかを決定するものであり、浴室優先スイッチがONの時は浴室操作盤(70)で給湯温度の可変設定が可能となっていた。しかし、浴室優先スイッチを入れたままで浴室を出ると、台所では優先権を変えられなく、わざわざ浴室まで行って優先スイッチをOFFしなければならないなどの使いにくさがあった。
【0024】
本発明では、浴室人検出手段(73)によって浴室(Y1)内にユーザーが居るか居ないかが検出できるため、浴室(Y1)内にユーザーが居ないときは、台所操作盤(50)に給湯温度の可変設定権があり、浴室(Y1)内にユーザーが居るときは、浴室操作盤(70)に給湯温度の可変設定権があるようにし、給湯温度の可変設定が最も必要な浴室(Y1)での使用が優先されるようにしている。このようにすることで、給湯温度の可変設定権の煩わしさから開放されるとともに、浴室優先スイッチを廃止することでコストを抑えることができる。
【0025】
また、請求項10に記載の発明では、請求項1または2に記載の給湯装置において、貯湯タンク(10)と、貯湯タンク(10)内の水を加熱する水加熱手段(3)と、貯湯タンク(10)に給水する給水管(101)と、貯湯タンク(10)から出湯させる出湯管(104)と、給水管(101)から分岐し、出湯管(104)に接続される給水分岐管(105)と、出湯管(104)からの湯と給水分岐管(105)からの水の混合割合を調節して調温する前記調温手段(11、12)と、調温手段(11、12)によって調温された湯を給湯する給湯管(106、107)と、貯湯タンク(10)内の貯湯量を検出する貯湯量検出手段(15)とを備え、
制御手段(2a)は、人検出手段(73)が人の存在を検出して、かつ貯湯量検出手段(15)で検出される貯湯量が所定量未満である場合、水加熱手段(3)を稼働させて沸き上げ運転を開始することを特徴としている。
【0026】
ヒートポンプユニットなどの水加熱手段(3)と、貯湯タンク(10)および風呂用給湯回路が一体になっている給湯装置においては、一体型故に貯湯できる湯量が限られている。このため、浴室(Y1)内に人を検知して、これから湯が使われる可能性が高く、かつ貯湯量が所定量未満である場合、浴室操作盤(70)の表示部(72)を点灯すると同時に、水加熱手段(3)による沸き上げ運転を開始するものである。
【0027】
この請求項10に記載の発明によれば、ユーザーが風呂に入っている間に湯切れを生じる可能性が軽減される。なお、水加熱手段(3)が一般的なガス給湯装置のように瞬間的に湯が作れるタイプであれば、瞬間湯沸かし器と同様の使用感が得られる。また、浴室(Y1)に入室したときに沸き上げを開始するので、お知らせ表示が終わってからユーザー操作による沸き上げ運転開始よりも時間的に早く沸かすことができる。浴室操作盤(70)に沸き上げ運転の開始スイッチが無い場合は、そのスイッチがある台所操作盤(50)まで行ってその操作をする必要があるため、このような操作の手間を省くことができる。
【0028】
また、請求項11に記載の発明では、請求項1または2に記載の給湯装置において、浴室(Y1)内の浴槽(Y2)は、その浴水排水口の開閉状態を検出する排水口開閉検出手段(16)を備えており、制御手段(2a)は、浴室(Y1)の浴室人検出手段(73)が人の存在を検出しても、排水口開閉検出手段(16)にて浴水排水口が開いていると検出される場合は、浴室操作盤(70)の表示部(72)を点灯させないことを特徴としている。
【0029】
この請求項11に記載の発明によれば、浴室(Y1)内に人を検出しても、浴水排水口が開いている場合は、例えば浴室(Y1)内の清掃などで、入浴以外の目的で入室したものと判断して浴室操作盤(70)の表示部(72)を点灯させないことで、省電力が可能である。
【0030】
また、請求項12に記載の発明では、請求項1または2に記載の給湯装置において、浴室(Y1)内の浴槽(Y2)は、その残湯量が所定量以上か否かを検出する残湯量検出手段(17)を備えており、制御手段(2a)は、浴室(Y1)の浴室人検出手段(73)が人の存在を検出しても、残湯量検出手段(17)にて検出される残湯量が所定量未満である場合は、浴室操作盤(70)の表示部(72)を点灯させないことを特徴としている。
【0031】
この請求項12に記載の発明によれば、浴室(Y1)内に人を検出しても、浴槽(Y2)内の残湯量が入浴できるような残湯量ではない場合は、例えば浴室(Y1)内の清掃などで、入浴以外の目的で入室したものと判断して浴室操作盤(70)の表示部(72)を点灯させないことで、省電力が可能である。
【0032】
また、請求項13に記載の発明では、請求項1または2に記載の給湯装置において、浴室操作盤(70)の表示部(72)の点灯/消灯と連動させて、浴室(Y1)内の照明の点灯/消灯を行うことを特徴としている。この請求項13に記載の発明によれば、浴室人検出手段(73)を共用して、浴室操作盤(70)の表示部(72)の点灯/消灯と、浴室(Y1)内の照明の点灯/消灯とを連動するようにしても良い。ユーザーにとっては、照明も給湯装置も使い勝手が良くなるうえ、照明と給湯装置とでのコストを抑えることができる。
【0033】
また、請求項14に記載の発明では、請求項1または2に記載の給湯装置において、台所操作盤(50)の表示部(52)の点灯/消灯と連動させて、台所内に配設された台所操作盤(50)近傍の照明の点灯/消灯を行うことを特徴としている。この請求項14に記載の発明によれば、台所人検出手段(53)を共用して、台所操作盤(50)の表示部(52)の点灯/消灯と、台所操作盤(50)近傍の照明の点灯/消灯とを連動するようにしても良い。ユーザーにとっては、照明も給湯装置も使い勝手が良くなるうえ、照明と給湯装置とでのコストを抑えることができる。
【0034】
また、請求項15に記載の発明では、請求項1ないし14のいずれかに記載の給湯装置において、人検出手段(53、73)を、台所操作盤(50)内もしくは浴室操作盤(70)内に配設していることを特徴としている。この請求項15に記載の発明によれば、取り付け工事を簡単にすることができる。なお、特許請求の範囲および上記各手段に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明を適用した一実施形態の給湯装置について、添付した図を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態における給湯装置1の概略構成を示す模式図である。本実施形態の貯湯式の給湯装置1は、図1に示すように、大別して主に貯湯タンク10を収納した貯湯タンクユニット2と、水加熱手段としてのヒートポンプユニット3とから成っている。そしてこれらは、屋外の適所に設置されている。
【0036】
貯湯タンク10は、耐食性に優れた、例えばステンレスなどの金属製にて成るタンクであり、外周部に図示しない断熱材が配置されており、給湯用の高温水を長時間に亘って保温することができるようになっている。また貯湯タンク10は、設置時のスペース効率を考慮して縦長形状としており、その底面には冷水入口10aが設けられ、この冷水入口10aには貯湯タンクユニット2内に水道水を導入する給水経路である給水管101が接続されている。
【0037】
一方、貯湯タンク10の最上部には温水出口10dが設けられ、この温水出口10dには貯湯タンク10内の高温水を導出するための給湯経路である出湯管104が接続されている。この出湯管104には、図示しないサーミスタと流量カウンターとが設けられており、サーミスタは出湯管104を流れる高温水の温度情報を制御手段としての給湯制御装置2aへ出力し、流量カウンターは出湯管104を流れる高温水の流量情報を給湯制御装置2aへ出力するようになっている。
【0038】
また、出湯管104の経路途中には、逃し弁13が設けられた排出配管を接続しており、貯湯タンク10内の圧力が所定圧以上に上昇した場合には、貯湯タンク10内の給湯水を外部に排出して、貯湯タンク10にダメージを与えないようになっている。出湯管104には、流量カウンターより下流側において給水管101からの給水分岐管105が接続されており、この給水分岐管105との合流点には、浴水調温手段としての風呂給湯混合弁11が配置されている。
【0039】
風呂給湯混合弁11は、開口面積比(出湯管104に連通する湯側の開度と、給水分岐管105に連通する水側の開度との比率)を調節することにより、給湯管の1つとしての風呂用給湯管106を介して、下流側にある浴槽Y2に高温水と冷水とを混合して設定温度に調節しながら給湯するようになっている。なお、本実施形態の浴槽Y2は、その浴水排水口の開閉状態を検出する風呂栓センサ(排水口開閉検出手段)16を備えており、その検出信号は、給湯制御装置2aへ出力するようになっている。
【0040】
風呂用給湯管106の途中には、給湯手段としての湯張り用開閉弁14が設けられており、給湯制御装置2aからの信号によって浴槽Y2へ調温された湯を給湯するようになっている。また、風呂用給湯管106の途中には、浴槽Y2内の残湯量検出手段としての水位センサ17が配設されており、風呂用給湯管106内の圧力情報を浴槽Y2内の水位情報として給湯制御装置2aへ出力するようになっている。
【0041】
また、出湯管104と給水分岐管105とは、風呂給湯混合弁11のそれぞれ上流側で分岐されており、その分岐した出湯管104と分岐した給水分岐管105との合流点には、調温手段としての給湯混合弁12が配置されている。この給湯混合弁12は、開口面積比(出湯管104に連通する湯側の開度と、給水分岐管105に連通する水側の開度との比率)を調節することにより、給湯管107を介して下流側にあるカランやシャワーなどの給湯手段としての混合栓Kに、高温水と冷水とを混合して所定温度に調節しながら給湯するようになっている。
【0042】
また、貯湯タンク10の下部には、給水管101から貯湯タンク10内に供給された水を流出するための冷水出口10bが設けられ、この冷水出口10bとヒートポンプユニット3とは、配管としての往き管102で接続されている。また、貯湯タンク10の上部には、ヒートポンプユニット3で加熱された湯が貯湯タンク10内に流入するための温水入口10cが設けられ、ヒートポンプユニット3とこの温水入口10cとは、配管としての戻り管103で接続されている。
【0043】
冷水出口10bと温水入口10cとは、このように水循環回路で接続されており、この水循環回路の途中にヒートポンプユニット3が接続されている。ヒートポンプユニット3内の往き管102には、図示しない水循環ポンプが設けられている。また、ヒートポンプユニット3内で水循環ポンプ下流側の水循環回路には、図示しない水冷媒熱交換器が接続されている。
【0044】
水循環回路の水冷媒熱交換器の上流側および下流側には、図示しないサーミスタが設けられ、このサーミスタは貯湯タンク10内から水冷媒熱交換器へ流入する水の温度情報と、水冷媒熱交換器から貯湯タンク10内へ戻る高温水の温度情報とを給湯制御装置2aに出力するようになっている。
【0045】
さらに、貯湯タンク10の外壁面には、複数の水位センサ(貯湯量検出手段)15としてのサーミスタが縦方向に所定の間隔を開けて配置され、貯湯タンク10内の各水位レベルにおける温度情報を給湯制御装置2aへ出力するようになっている。ヒートポンプユニット3は、本発明における水加熱手段を成すもので、図示しない電動冷媒圧縮機、水冷媒熱交換器、膨張弁などの減圧手段、送風機を備える冷媒蒸発器が冷媒配管によって順次接続されて閉回路の冷凍サイクルを構成するものである。
【0046】
電動冷媒圧縮機には、図示しないインバータが設けられている。このインバータは、電動冷媒圧縮機のモーターに供給する電力を可変して、電動冷媒圧縮機の回転数(ひいては冷媒吐出量)を可変することができ、熱源制御装置3aによって制御されている。ヒートポンプユニット3は、例えば二酸化炭素(CO)を冷媒としており、冷媒を電動冷媒圧縮機で高温高圧にして水冷媒熱交換器において貯湯タンク10から供給される冷水(水道水)との間で熱交換を行い、冷水を所定温度(例えば90℃)の湯にするものである。
【0047】
そして、その高温水を貯湯タンク10内に貯湯することができるようになっている。なお、これらの制御手段は、給湯制御装置2aと熱源制御装置3aとから成る。図1に示すように、これらは通信ラインで連絡されている。そして、後述する台所操作パネル(台所操作盤)50と浴室操作パネル(浴室操作盤)70の入力情報に基づいて給湯制御装置2aは、ヒートポンプユニット3の熱源制御装置3a、具体的には電動冷媒圧縮機のインバータ、膨張弁、送風機、水循環ポンプなどの作動を制御するように構成されている。ちなみに熱源制御装置3aは、ヒートポンプユニット3内に設けられている。
【0048】
また、ユーザーによって設定される給湯の設定温度(例えば42℃)や、各センサからの信号、沸き上げモードなどの情報が操作パネル50、70から給湯制御装置2aに入力される。給湯制御装置2aは貯湯タンクユニット2内に設けられ、前述した各サーミスタからの温度情報や流量カウンターからの流量情報が入力される。
【0049】
台所操作パネル50は、本実施形態における遠隔操作盤の1つであり、浴室操作パネル70は、本実施形態における遠隔操作盤の別の一つである。台所操作パネル50は、例えば台所などの屋内の適所に配設され、浴室操作パネル70は、図4に示すように、浴室Y1内に配設されている。また、貯湯タンクユニット2は、給湯する湯を用いて浴槽Y2内の浴水の温度を調温する図示しない別の浴水調温手段を備え、この別の浴水調温手段によって浴水を保温できるようになっている。
【0050】
給湯制御装置2aは、記憶された制御フローや、台所操作パネル50の制御回路51、浴室操作パネル70の制御回路71からの信号に基づき、必要に応じて熱源制御装置3aに信号を出力してヒートポンプユニット3を運転制御するとともに、熱源制御装置3aからヒートポンプユニット3の運転作動状態に関する信号を入力するようになっている。
【0051】
また、給湯制御装置2aは、制御回路51、71からの信号に基づき、貯湯タンクユニット2の湯張り手段や浴水調温手段などを作動制御するとともに、制御回路51、71に対し、本体部(貯湯タンクユニット2およびヒートポンプユニット3)の作動状態に関する信号を出力するようになっている。本体部と台所操作パネル50と浴室操作パネル70との信号伝達には、信号伝達媒体として有線、電波、光、超音波などを用いることが可能であり、本実施形態では有線を採用している。
【0052】
台所操作パネル50は、制御手段の1部としての制御回路51を備え、制御回路51には、表示部52、本実施形態における台所人検出手段としての台所人感センサ53、および各種作動指令入力手段としてのスイッチ54が連携している。そして、制御回路51は、給湯制御装置2aに対し台所人感センサ53の信号やスイッチ54の操作情報を出力するとともに、給湯制御装置2aから入力する信号に基づいて表示部52を表示制御するようになっている。
【0053】
また、浴室操作パネル70も、制御手段の1部としての制御回路71を備え、制御回路71には、表示部72、本実施形態における浴室人検出手段としての浴室人感センサ73、および各種作動指令入力手段としてのスイッチ74が連携している。そして、制御回路71は、給湯制御装置2aに対し浴室人感センサ73の信号や74の操作情報を出力するとともに、給湯制御装置2aから入力する信号に基づいて表示部72を表示制御するようになっている。
【0054】
図2は、図1中の台所操作パネル50の一例を示す外観図であり、図3は、図1中の浴室操作パネル70の一例を示す外観図である。図2に示すように、台所操作パネル50には、前述した台所人感センサ53が配設され、台所操作パネル50の前にユーザーが立ったことを検出するようになっている。
【0055】
台所人感センサ53は、本実施形態では赤外線センサであり、赤外線を利用して周りの温度と温度差のあるものが感知エリア内で動いた時、つまりは、人の体温などに反応して人や物などが感知エリアの中で動いた時に、その動きを温度変化で検知して信号を出すセンサである。
【0056】
住宅では、照明をON/OFFさせるのに使用されることが多く、室内では廊下やトイレで夜間の誘導用の照明などに使用され、屋外では防犯灯などに使用される。なお、台所人感センサ53の赤外線以外の検知方法として、カメラで使うCCDや、車で障害物検出に使う超音波センサを検出素子として使用しても良い。
【0057】
台所操作パネル50のスイッチ54は、複数の制御スイッチで構成されるものであり、本実施形態では、図2に示すように、風呂自動スイッチ541、表示消灯スイッチ542、運転モードスイッチ543、強制沸増スイッチ544、休止スイッチ545、時刻設定スイッチ546、予約スイッチ547、および給湯温度変更スイッチ(入力手段)548などを備えている。
【0058】
風呂自動スイッチ541は貯湯タンクユニット2に浴槽Y2への湯張りを自動で行わせるためのスイッチ、表示消灯スイッチ542は表示部52、72を消灯するためのスイッチ、運転モードスイッチ543はヒートポンプユニット3による沸き上げモードの設定変更を指令するスイッチ、強制沸増スイッチ544はヒートポンプユニット3を強制的に作動させるためのスイッチである。
【0059】
また、休止スイッチ545はヒートポンプユニット3による沸き上げの休止を指令するスイッチ、時刻設定スイッチ546は表示部52に表示される時刻の調整を行うスイッチ、予約スイッチ547は貯湯タンクユニット2による湯張りを設定時刻に完了させるためのスイッチ、給湯温度変更スイッチ548は給湯温度の設定値の上昇または下降を指令するスイッチである。
【0060】
台所操作パネル50の表示部52は、表示素子に蛍光表示管を採用しており、前述のスイッチ54による設定状態や、貯湯タンクユニット2の貯湯量などが表示できるようになっている。また、表示部52は、図2に示すように、蛍光表示管により文字をセグメント表示させるセグメント表示部521と、蛍光表示管のドットマトリックスにより文字、あるいは図を表示させるドットマトリックス表示部522とを持っている。
【0061】
本実施形態では、運転モードスイッチ543による設定モードなどの表示はセグメント表示部521にし、ドットマトリックス表示部522に時刻表示や給湯温度表示、および貯湯量のバー表示などを行うようにしている。
【0062】
一方、図3に示すように、浴室操作パネル70にも、前述した台所人感センサ53と同様の浴室人感センサ73が設置されている。図4は、浴室Y1における人感センサ73の感知範囲の一例を示す平面図である。図4に示すように、浴槽Y2内も含め、浴室Y1内での人の動きはほぼ死角無く検出できるように配設されている。
【0063】
浴室操作パネル70のスイッチ74は、複数の制御スイッチで構成されるものであり、本実施形態では、風呂自動スイッチ741、追い焚きスイッチ742、足し湯スイッチ743、通話スイッチ744、風呂温度変更スイッチ745、給湯温度変更スイッチ746などを備えている。
【0064】
風呂自動スイッチ741は貯湯タンクユニット2に浴槽への湯張りを自動で行わせるためのスイッチ、追い焚きスイッチ742は浴槽Y2内の浴水の温度を設定温度まで加熱する指令を行うスイッチ、足し湯スイッチ743は貯湯タンクユニット2に浴槽Y2への足し湯を指令するスイッチ、通話スイッチ744は台所と通話するためのスイッチである。
【0065】
また、風呂温度変更スイッチ745は風呂温度の設定値の上昇または下降を指令するスイッチ、給湯温度変更スイッチ746は給湯温度の設定値の上昇または下降を指令するスイッチであり、いずれも本発明で言う入力手段としてのスイッチである。他に、浴槽Y2への湯張り後の保温時間を設定する保温時間設定スイッチ、図示しない浴水循環回路の洗浄を指示するクリーニングスイッチ、浴水の水位を設定する湯量設定スイッチなどを備えている。
【0066】
また、操作状態やユーザーへの情報を音声で知らせるために図示しないスピーカーや、通話のための図示しないマイクを設けている。浴室操作パネル70の表示部72は、表示素子に蛍光表示管を採用している。また、表示部72は、図3に示すように、蛍光表示管により文字をセグメント表示させるセグメント表示部721と、蛍光表示管のドットマトリックスにより文字、あるいは図を表示させるドットマトリックス表示部722とを持っており、本実施形態では、ドットマトリックス表示部722で時刻表示や給湯温度表示、および浴水水位などを表示するようにしている。
【0067】
次に、上記構成における、本実施形態の給湯制御装置2aの作動について説明する。図5は、給湯制御装置2aで実行されるメイン制御のフローチャートである。制御を開始すると、まず、両操作パネル50、70の表示状態を初期化設定する(ステップS1)。電源投入時は、通常であれば新品時の初回か、メンテナンス後の初回であるため、両操作パネル50、70の表示部52、72は点灯状態とする。
【0068】
次に、両操作パネル50、70の各スイッチ54、74の状態入力処理を行う(ステップS2)。そして、次に台所操作パネル50の処理(ステップS3)と、浴室操作パネル70の処理(ステップS4)とを順次行う。これらの詳細は、後述で図6〜9の図と、図10のフローチャートとを用いて説明する。
【0069】
そして次は、両操作パネル50、70以外の処理を行う(ステップS5)。ここでは具体的なフローチャートを示して詳細な説明はしないが、図1の貯湯タンクユニット2の作動制御や、貯湯タンク10への湯を沸かすためのヒートポンプユニット3の制御指令を行う。なお、電源通電中、給湯制御装置2aは、ステップS2〜S5を繰り返して制御処理する。
【0070】
次に、上記ステップS3で行われる台所操作パネル50の処理について説明する。図6は、台所操作パネル50における表示の遷移を示す模式図である。図6において、給湯装置が起動されると、表示部52が点灯され、点灯されたすぐは「お知らせ表示」が表示される。図7は、台所操作パネル50における「お知らせ表示」の遷移例を示す図である。これらの「お知らせ表示」は、重要度の高い事項から順に表示するようになっている。
【0071】
図7の例では、まず、給湯設定温度が所定温度(例えば、50℃)以上に高い場合、高温の湯が給湯されることを「熱い湯が出ます」という表示H1で表示するようになっている。なお、この「お知らせ表示」は、各項目が所定時間(例えば、2秒間)ずつ表示されて次の表示に切り替わるようになっている。
【0072】
他の「お知らせ表示」として、水位センサ15で検出される貯湯タンク10の貯湯量が、充分なのか少ないのかを表示するようになっている。図7の例では、貯湯量が充分にあることを「お湯は充分にあります」という表示H3で表示するようになっている。また、ヒートポンプユニット3が沸き上げ運転を実行している場合、沸き上げ中であることを「沸き上げ中です」という表示H4で表示するようになっている。
【0073】
図6に戻り、これらの「お知らせ表示」が終了すると通常表示に切り替わって保持されるようになっている。なお、これらの点灯中に、消灯条件が成立した場合、表示部52を消灯することとなる。その消灯条件として、台所操作パネル50においては、
・表示消灯スイッチ542がONされた場合
・沸き上げ運転が終了(OFF)した場合
・いずれかのスイッチ54の操作から所定時間(例えば、1分)以上経過した場合
・人感センサ53がOFFした場合、のいずれかである。
【0074】
なお、この消灯中に、今度は逆に点灯条件が成立した場合は、表示部52を点灯することとなる。その点灯条件として、台所操作パネル50においては、
・給湯管106、107からの出湯を確認した場合
・いずれかのスイッチ54の操作がなされた場合
・人感センサ53がONした場合、のいずれかである。
【0075】
次に、前記ステップS4で行われる浴室操作パネル70の処理について説明する。図8は、浴室操作パネル70における表示の遷移を示す模式図である。図8において、給湯装置が起動されると、表示部72が点灯され、点灯されたすぐは「お知らせ表示」が表示される。図9は、浴室操作パネル70における「お知らせ表示」の遷移例を示す図である。重要度の高い事項から順に表示するのは、台所操作パネル50と同様である。
【0076】
図7の例において、表示H1、H3、H4は台所操作パネル50と同じであり、説明を省く。なお、この「お知らせ表示」の各項目が所定時間(例えば、2秒間)ずつ表示されて次の表示に切り替わるようになっているのも、台所操作パネル50と同様である。浴室操作パネル70固有の「お知らせ表示」として、浴槽Y2内に溜められた浴水の浴水設定温度が所定温度(例えば、45℃)以上に高い場合、高温の浴水であること「お風呂は熱い湯です」という表示H2で表示するようになっている。
【0077】
図8に戻り、これらの「お知らせ表示」が終了すると通常表示に切り替わって保持されるようになっている。なお、これらの点灯中に、消灯条件が成立した場合、表示部72を消灯することとなる。その消灯条件として、浴室操作パネル70においては、
・人感センサ73がOFFした場合、である。
【0078】
なお、この消灯中に、今度は逆に点灯条件が成立した場合は、表示部72を点灯することとなる。その点灯条件として、浴室操作パネル70においては、
・いずれかのスイッチ54の操作がなされた場合
・人感センサ73がONした場合、のいずれかである。
【0079】
図10は、給湯制御装置2aで実行される操作パネル制御のフローチャートである。なお、両操作パネル50、70とも同様である。まず、本給湯装置1の作動状態から、ユーザーに知らせる「お知らせ表示」のパターンを設定する(ステップS11)。次に、該当する操作パネルが点灯中であるか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果がYESで、操作パネルが点灯中である場合はステップS13へ進み、表示部が点灯された直後であるか否かを判定する。
【0080】
その判定結果がYESで、表示部が点灯された直後である場合にはステップS14へ進み、「お知らせ表示」を表示する。その「お知らせ表示」が終了、もしくはステップS13での判定結果がNOで、点灯直後ではない場合はステップS15へ進み、通常表示を表示する。そして、次のステップS16では、上記した各操作パネルでの消灯条件の成立を判定する。
【0081】
この判定結果がYESで、消灯条件が成立した場合はステップS17へ進み、表示部を消灯してからリターンし、ステップS17の判定結果がNOで、消灯条件が成立しない場合はそのままリターンして上述したステップを繰り返す。そして、ステップS12での判定結果がNOで、操作パネルが消灯中である場合はステップS18へ進み、今度は上記した各操作パネルでの点灯条件の成立を判定する。
【0082】
この判定結果がYESで、点灯条件が成立した場合は前述のステップS14へ進み、「お知らせ表示」を表示する。また、ステップS18の判定結果がNOで、点灯条件が成立しない場合はそのままリターンして上述したステップを繰り返す。
【0083】
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。まず、浴室Y1内に、人の存在を検出する浴室人感センサ73を配設するとともに、給湯制御装置2aは、浴室人感センサ73の検出に応じて、浴室操作パネル70の表示部72での表示を点灯/消灯するようにしている。
【0084】
これによれば、浴室Y1内に浴室人感センサ73を設けることで、浴室操作パネル70の表示部72が消灯状態であっても、ユーザーが浴室Y1内に入室すると同時に表示部72を点灯するようにできる。これにより、ユーザーがシャワーの蛇口を開ける前に給湯設定温度を確認することができるため、予想外の温度に驚くなどの精神的なストレスを無くすことができる。
【0085】
また、ユーザーが浴室Y1内に居る間は点灯状態が続行されて状態表示が成されるとともに、ユーザーが浴室Y1内から居なくなると自動で表示部72が消灯されて省電力となる。また、台所操作パネル50も備える場合、浴室Y1で出湯しているのに、未使用である台所操作パネル50まで点灯するといった無駄を防ぐことができる。このように、使い勝手と省電力とを両立させた給湯装置とすることができる。
【0086】
またこのように、蛇口やスイッチなどを操作することなく浴室操作パネル70の表示部72を点灯/消灯することができるため、介護する際など介護対象者を浴室Y1へ入室させるだけで、手を使うことなく浴室操作パネル70の表示部72を点灯させて給湯装置1の状態を知ることができ、ユーザーにとって使い勝手が良く、安心感や満足感を得ることができる。
【0087】
また、台所操作パネル50の近傍に、人の存在を検出する台所人感センサ53を配設するとともに、給湯制御装置2aは、台所人感センサ53の検出に応じて、台所操作パネル50の表示部52での表示を点灯/消灯するようにしている。
【0088】
これによれば、台所操作パネル50の近傍に台所人感センサ53を設けることで、台所操作パネル50の表示部52が消灯状態であっても、ユーザーが台所操作パネル50に近づくと同時に表示部52を点灯するようにできる。これにより、ユーザーが台所操作パネル50に近づくだけで給湯装置1の状態を確認することができる。
【0089】
また、ユーザーが台所操作パネル50の近傍に居る間は点灯状態が続行されて状態表示が成されるとともに、従来は、表示部72を消灯するのにわざわざ省電力スイッチを押さなければならなかったが、本発明ではユーザーが台所操作パネル50の近傍から居なくなると自動で表示部52が消灯されて省電力となる。また、浴室操作パネル70も備える場合、台所で出湯しているのに、未使用である浴室操作パネル70まで点灯するといった無駄を防ぐことができる。このように、使い勝手と省電力とを両立させた給湯装置1とすることができる。
【0090】
また、給湯制御装置2aは、表示部52、72を点灯させた場合、まず本給湯装置1の作動状態を知らせる表示を行うようにしている。これによれば、表示部52、72が点灯された際に、通常の状態表示以外で給湯装置1の状態をユーザーに知らせることで、注意を喚起することができる。
【0091】
また、給湯制御装置2aは、作動状態を知らせる表示として、給湯設定温度が所定温度以上に高い場合、高温の湯が給湯されることを表示するようにしている。これによれば、高温給湯に設定されていることをユーザーに知らせることにより、知らずに出湯して熱いおもいをするおそれを無くすことができる。
【0092】
また、給湯する湯を用いて浴室Y1内の浴槽Y2内に溜める浴水の温度を調温する風呂給湯混合弁11と、風呂給湯混合弁11にて調温する浴水設定温度を入力する風呂温度変更スイッチ745とを備え、給湯制御装置2aは、作動状態を知らせる表示として、浴槽Y2内に溜められた浴水の浴水設定温度が所定温度以上に高い場合、高温の浴水であることを表示するようにしている。これによれば、風呂湯が高温であることをユーザーに知らせることにより、知らずに掛け湯したり入ったりして熱いおもいをするおそれを無くすことができる。
【0093】
また、給湯制御装置2aは、作動状態を知らせる表示として、水位センサ15で検出される貯湯量が、充分なのか少ないのかを表示するようにしている。これによれば、ヒートポンプユニット3と、貯湯タンク10および風呂用給湯回路が一体になっている給湯装置においては、一体型故に貯湯できる湯量が限られている。この場合、特にお知らせ表示で「お湯が充分にはありません」として節水を喚起することで、ユーザーが知らずに湯切れ生じる事態を防ぐことができる。
【0094】
また、給湯制御装置2aは、作動状態を知らせる表示として、ヒートポンプユニット3が稼働して沸き上げ運転を実行している場合、沸き上げ中であることを表示するようにしている。これによれば、給湯装置1の循環ポンプが運転していても、ユーザーに不要な疑問を抱かせることがない。
【0095】
また、給湯制御装置2aは、作動状態を知らせる表示として、重要度の高い事項から順に表示するようにしている。これによれば、表示部52、72が点灯してユーザーが注目したところで、熱いおもいをするおそれがある事項など、重要かつ緊急度の高い事項から表示するのが好ましい。
【0096】
(その他の実施形態)
本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。例えば、浴室Y1内に配設された浴室操作パネル70および浴室人感センサ73と、台所内に配設された台所操作パネル50およびその近傍に配設された台所人感センサ53とを備え、給湯制御装置2aは、人の存在を検出した方の人感センサ53、73側の操作パネル50、70に、給湯温度を可変設定する権利を切り替えるようにしても良い。
【0097】
これによれば、従来の浴室優先スイッチを廃止することができる。この浴室優先スイッチの役割は、給湯温度を可変設定する決定権が台所操作パネル50にあるか、浴室操作パネル70にあるかを決定するものであり、浴室優先スイッチがONの時は浴室操作パネル70で給湯温度の可変設定が可能となっていた。しかし、浴室優先スイッチを入れたままで浴室を出ると、台所では優先権を変えられなく、わざわざ浴室まで行って優先スイッチをOFFしなければならないなどの使いにくさがあった。
【0098】
本発明では、浴室人感センサ73によって浴室Y1内にユーザーが居るか居ないかが検出できるため、浴室Y1内にユーザーが居ないときは、台所操作パネル50に給湯温度の可変設定権があり、浴室Y1内にユーザーが居るときは、浴室操作パネル70に給湯温度の可変設定権があるようにし、給湯温度の可変設定が最も必要な浴室Y1での使用が優先されるようにしている。
【0099】
なお、台所と浴室Y1との両方で人が検出される場合は、両操作パネル50,70とも給湯温度の可変設定を可能としても良い。このようにすることで、給湯温度の可変設定権の煩わしさから開放されるとともに、浴室優先スイッチを廃止することでコストを抑えることができる。
【0100】
また、給湯制御装置2aは、浴室人感センサ73が人の存在を検出して、かつ水位センサ15で検出される貯湯量が所定量未満である場合、ヒートポンプユニット3を稼働させて沸き上げ運転を開始するようにしても良い。
【0101】
ヒートポンプユニット3と、貯湯タンク10および風呂用給湯回路が一体になっている給湯装置1においては、一体型故に貯湯できる湯量が限られている。このため、浴室Y1内に人を検知して、これから湯が使われる可能性が高く、かつ貯湯量が所定量未満である場合、浴室操作パネル70の表示部72を点灯すると同時に、ヒートポンプユニット3による沸き上げ運転を開始するようにしても良い。
【0102】
これによれば、ユーザーが風呂に入っている間に湯切れを生じる可能性が軽減される。なお、ヒートポンプユニット3が一般的なガス給湯装置のように瞬間的に湯が作れるタイプであれば、瞬間湯沸かし器と同様の使用感が得られる。また、浴室Y1に入室したときに沸き上げを開始するので、お知らせ表示が終わってからユーザー操作による沸き上げ運転開始よりも時間的に早く沸かすことができる。浴室操作パネル70に沸き上げ運転の開始スイッチが無い場合は、そのスイッチがある台所操作パネル50まで行ってその操作をする必要があるため、このような操作の手間を省くことができる。
【0103】
また、浴室Y1内の浴槽Y2は、その浴水排水口の開閉状態を検出する風呂栓センサ16を備えており、給湯制御装置2aは、浴室Y1の浴室人感センサ73が人の存在を検出しても、風呂栓センサ16にて浴水排水口が開いていると検出される場合は、浴室操作パネル70の表示部72を点灯させないようにしても良い。これによれば、浴室Y1内に人を検出しても、浴水排水口が開いている場合は、例えば浴室Y1内の清掃などで、入浴以外の目的で入室したものと判断して浴室操作パネル70の表示部72を点灯させないことで、省電力が可能である。
【0104】
また、浴室Y1内の浴槽Y2は、その残湯量が所定量以上か否かを検出する水位センサ17を備えており、給湯制御装置2aは、浴室Y1の浴室人感センサ73が人の存在を検出しても、水位センサ17にて検出される残湯量が所定量未満である場合は、浴室操作パネル70の表示部72を点灯させないようにしても良い。これによれば、浴室Y1内に人を検出しても、浴槽Y2内の残湯量が入浴できるような残湯量ではない場合は、例えば浴室Y1内の清掃などで、入浴以外の目的で入室したものと判断して浴室操作パネル70の表示部72を点灯させないことで、省電力が可能である。
【0105】
また、浴室操作パネル70の表示部72の点灯/消灯と連動させて、浴室Y1内の照明の点灯/消灯を行うようにしても良い。これによれば、浴室人感センサ73を共用して、浴室操作パネル70の表示部72の点灯/消灯と、浴室Y1内の照明の点灯/消灯とを連動するようにしても良い。ユーザーにとっては、照明も給湯装置1も使い勝手が良くなるうえ、照明と給湯装置1とでのコストを抑えることができる。
【0106】
また、台所操作パネル50の表示部52の点灯/消灯と連動させて、台所内に配設された台所操作パネル50近傍の照明の点灯/消灯を行うようにしても良い。これによれば、台所人感センサ53を共用して、台所操作パネル50の表示部52の点灯/消灯と、台所操作パネル50近傍の照明の点灯/消灯とを連動するようにしても良い。ユーザーにとっては、照明も給湯装置1も使い勝手が良くなるうえ、照明と給湯装置1とでのコストを抑えることができる。また、人感センサ53、73を、台所操作パネル50内もしくは浴室操作パネル70内に配設している。これによれば、取り付け工事を簡単にすることができる。
【0107】
なお、上述の実施形態では、操作盤としての台所操作パネル50と浴室操作パネル70との2つを備えていたが、2つ以上であっても良いし、浴室操作パネル(もしくは台所操作パネル)1つだけのものであっても良い。また、上述の実施形態では、人感センサ53、73をそれぞれの操作パネル50、70内に配設しているが、浴室Y1内に居るユーザー、もしくは台所操作パネル前のユーザーを検出できれば、人感センサ53、73の配設場所は浴室Y1内や台所の適所であっても良い。
【0108】
また、従来の給湯装置は、冬季などの低外気温時で風呂用給湯管が凍結してしまうおそれがある場合、浴槽Y2の残湯を利用して凍結防止運転を行うものがある。この凍結防止機能を持つ給湯装置1において、凍結防止運転中にはお知らせ表示として「風呂配管凍結防止運転中です」と表示させるようにしても良い。これにより、給湯装置1の図示しない循環ポンプが運転していても、ユーザーに不要な疑問を抱かせることがない。
【0109】
また、上述した実施形態では、制御手段は給湯制御装置2a、熱源制御装置3a、制御回路51および制御回路71により構成され、分散配置されていたが、これに限定されるものではない。例えば、貯湯タンクユニット2に設けられた給湯制御装置2aに全ての制御機能を集約し、この給湯制御装置2aが、ヒートポンプユニット3、台所操作パネル50および浴室操作パネル70を直接制御するものであっても良い。
【0110】
また、上述した実施形態では、給湯装置1の水加熱手段はヒートポンプユニット3であったが、これに限定されるものではなく、例えば、電熱装置などの加熱手段であっても良い。また、給湯装置1は、湯を貯留するタイプでなくとも良い。また、上述した実施形態では、表示部52、72を蛍光表示管で構成していたが、これに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】本発明の一実施形態における給湯装置1の全体構成を示す模式図である。
【図2】図1中の台所操作パネル50の一例を示す外観図である。
【図3】図1中の風呂用操作パネル70の一例を示す外観図である。
【図4】浴室Y1における人感センサ73の感知範囲の一例を示す平面図である。
【図5】給湯制御装置2aで実行されるメイン制御のフローチャートである。
【図6】台所操作パネル50における表示の遷移を示す模式図である。
【図7】台所操作パネル50における「お知らせ表示」の遷移例を示す図である。
【図8】風呂用操作パネル70における表示の遷移を示す模式図である。
【図9】風呂用操作パネル70における「お知らせ表示」の遷移例を示す図である。
【図10】給湯制御装置2aで実行される操作パネル制御のフローチャートである。
【符号の説明】
【0112】
2a…給湯制御装置(制御手段)
3…ヒートポンプユニット(水加熱手段)
10…貯湯タンク
11…風呂給湯混合弁(浴水調温手段)
12…給湯混合弁(調温手段)
14…湯張り用開閉弁(給湯手段)
15…水位センサ(貯湯量検出手段)
16…風呂栓センサ(排水口開閉検出手段)
17…水位センサ(残湯量検出手段)
50…台所操作パネル(台所操作盤)
52…表示部
53…台所人感センサ(台所人検出手段)
70…浴室操作パネル(浴室操作盤)
72…表示部
73…浴室人感センサ(浴室人検出手段)
101…給水管
104…出湯管
105…給水分岐管
106…風呂用給湯管(給湯管)
107…給湯管
548…給湯温度変更スイッチ(入力手段)
745…風呂温度変更スイッチ(入力手段)
746…給湯温度変更スイッチ(入力手段)
K…混合栓(給湯手段)
Y1…浴室
Y2…浴槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯される湯の温度を調節する調温手段(11、12)と、
前記調温手段(11、12)により調温された湯を給湯する給湯手段(14、K)と、
前記給湯手段(14、K)により給湯される湯の給湯設定温度を入力する入力手段(548、745、746)と、
前記給湯設定温度に応じて前記調温手段(11、12)を制御する制御手段(2a)と、
浴室(Y1)内に設置され、本給湯装置の作動状態に関する情報を表示する表示部(72)を有する前記制御手段(2a)の浴室操作盤(70)とを備えた給湯装置において、
前記浴室(Y1)内に、人の存在を検出する浴室人検出手段(73)を配設するとともに、
前記制御手段(2a)は、前記浴室人検出手段(73)の検出に応じて、前記浴室操作盤(70)の前記表示部(72)での表示を点灯/消灯させることを特徴とする給湯装置。
【請求項2】
給湯される湯の温度を調節する調温手段(11、12)と、
前記調温手段(11、12)により調温された湯を給湯する給湯手段(14、K)と、
前記給湯手段(14、K)により給湯される湯の給湯設定温度を入力する入力手段(548、745、746)と、
前記給湯設定温度に応じて前記調温手段(11、12)を制御する制御手段(2a)と、
台所内に設置され、本給湯装置の作動状態に関する情報を表示する表示部(52)を有する前記制御手段(2a)の台所操作盤(50)を備えた給湯装置において、
前記台所操作盤(50)の近傍に、人の存在を検出する台所人検出手段(53)を配設するとともに、
前記制御手段(2a)は、前記台所人検出手段(53)の検出に応じて、前記台所操作盤(50)の前記表示部(52)での表示を点灯/消灯させることを特徴とする給湯装置。
【請求項3】
前記制御手段(2a)は、前記表示部(52、72)を点灯させた場合、まず本給湯装置の作動状態を知らせる表示を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の給湯装置。
【請求項4】
前記制御手段(2a)は、前記作動状態を知らせる表示として、前記給湯設定温度が所定温度以上に高い場合、高温の湯が給湯されることを表示することを特徴とする請求項3に記載の給湯装置。
【請求項5】
給湯する湯を用いて前記浴室(Y1)内の浴槽(Y2)内に溜める浴水の温度を調温する浴水調温手段(11)と、
前記浴水調温手段(11)にて調温する浴水設定温度を入力する入力手段(745)とを備え、
前記制御手段(2a)は、前記作動状態を知らせる表示として、前記浴槽(Y2)内に溜められた浴水の前記浴水設定温度が所定温度以上に高い場合、高温の浴水であることを表示することを特徴とする請求項3に記載の給湯装置。
【請求項6】
貯湯タンク(10)と、
前記貯湯タンク(10)内の水を加熱する水加熱手段(3)と、
前記貯湯タンク(10)に給水する給水管(101)と、
前記貯湯タンク(10)から出湯させる出湯管(104)と、
前記給水管(101)から分岐し、前記出湯管(104)に接続される給水分岐管(105)と、
前記出湯管(104)からの湯と前記給水分岐管(105)からの水の混合割合を調節して調温する前記調温手段(11、12)と、
前記調温手段(11、12)によって調温された湯を給湯する給湯管(106、107)と、
前記貯湯タンク(10)内の貯湯量を検出する貯湯量検出手段(15)とを備え、
前記制御手段(2a)は、前記作動状態を知らせる表示として、前記貯湯量検出手段(15)で検出される前記貯湯量が、充分なのか少ないのかを表示することを特徴とする請求項3に記載の給湯装置。
【請求項7】
前記制御手段(2a)は、前記作動状態を知らせる表示として、前記水加熱手段(3)が稼働して沸き上げ運転を実行している場合、沸き上げ中であることを表示することを特徴とする請求項6に記載の給湯装置。
【請求項8】
前記制御手段(2a)は、前記作動状態を知らせる表示として、重要度の高い事項から順に表示することを特徴とする請求項3ないし7のいずれかに記載の給湯装置。
【請求項9】
前記浴室(Y1)内に配設された前記浴室操作盤(70)および前記浴室人検出手段(73)と、
台所内に配設された前記台所操作盤(50)およびその近傍に配設された前記台所人検出手段(53)とを備え、
前記制御手段(2a)は、人の存在を検出した方の前記人検出手段(53、73)側の前記操作盤(50、70)に、給湯温度を可変設定する権利を切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の給湯装置。
【請求項10】
貯湯タンク(10)と、
前記貯湯タンク(10)内の水を加熱する水加熱手段(3)と、
前記貯湯タンク(10)に給水する給水管(101)と、
前記貯湯タンク(10)から出湯させる出湯管(104)と、
前記給水管(101)から分岐し、前記出湯管(104)に接続される給水分岐管(105)と、
前記出湯管(104)からの湯と前記給水分岐管(105)からの水の混合割合を調節して調温する前記調温手段(11、12)と、
前記調温手段(11、12)によって調温された湯を給湯する給湯管(106、107)と、
前記貯湯タンク(10)内の貯湯量を検出する貯湯量検出手段(15)とを備え、
前記制御手段(2a)は、前記人検出手段(73)が人の存在を検出して、かつ前記貯湯量検出手段(15)で検出される前記貯湯量が所定量未満である場合、前記水加熱手段(3)を稼働させて沸き上げ運転を開始することを特徴とする請求項1または2に記載の給湯装置。
【請求項11】
前記浴室(Y1)内の浴槽(Y2)は、その浴水排水口の開閉状態を検出する排水口開閉検出手段(16)を備えており、
前記制御手段(2a)は、前記浴室(Y1)の前記浴室人検出手段(73)が人の存在を検出しても、前記排水口開閉検出手段(16)にて浴水排水口が開いていると検出される場合は、前記浴室操作盤(70)の前記表示部(72)を点灯させないことを特徴とする請求項1または2に記載の給湯装置。
【請求項12】
前記浴室(Y1)内の浴槽(Y2)は、その残湯量が所定量以上か否かを検出する残湯量検出手段(17)を備えており、
前記制御手段(2a)は、前記浴室(Y1)の前記浴室人検出手段(73)が人の存在を検出しても、前記残湯量検出手段(17)にて検出される残湯量が所定量未満である場合は、前記浴室操作盤(70)の前記表示部(72)を点灯させないことを特徴とする請求項1または2に記載の給湯装置。
【請求項13】
前記浴室操作盤(70)の前記表示部(72)の点灯/消灯と連動させて、前記浴室(Y1)内の照明の点灯/消灯を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の給湯装置。
【請求項14】
前記台所操作盤(50)の前記表示部(52)の点灯/消灯と連動させて、台所内に配設された前記台所操作盤(50)近傍の照明の点灯/消灯を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の給湯装置。
【請求項15】
前記人検出手段(53、73)を、前記台所操作盤(50)内もしくは前記浴室操作盤(70)内に配設していることを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の給湯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−250490(P2009−250490A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−97535(P2008−97535)
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】