給茶機
【課題】自動的に省エネルギ化を図ることができるとともに、飲料の提供に支障が生じないように運転時間帯を適切に設定することができる給茶機を提供する。
【解決手段】運転切換手段33が、提供する飲料を所定の提供温度に保つ運転モードと提供する飲料を所定の提供温度に保つ運転を停止する運転停止モードとに切り換える。記憶手段35が所定期間の曜日毎の飲料提供実績を記憶する。制御手段36が、所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻および飲料提供最終時刻を割り出す。さらに、制御手段36が、飲料提供開始時刻の所定時間前に運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、運転切換手段33を制御する。
【解決手段】運転切換手段33が、提供する飲料を所定の提供温度に保つ運転モードと提供する飲料を所定の提供温度に保つ運転を停止する運転停止モードとに切り換える。記憶手段35が所定期間の曜日毎の飲料提供実績を記憶する。制御手段36が、所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻および飲料提供最終時刻を割り出す。さらに、制御手段36が、飲料提供開始時刻の所定時間前に運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、運転切換手段33を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転を自動的に切り換える給茶機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給茶機は、事務所などに設置され、運転時において、所定温度に湯を沸かしたり所定温度に冷却した冷却水を作り、温かい飲料や冷たい飲料を提供している。
【0003】
事務所などに設置される給茶機の場合、事務所の休日や夜間などの就業時間外には飲料を提供することがない。そのため、給茶機の省エネルギ化のために、給茶機の管理者がタイマにより運転を停止する時間帯を曜日毎に設定し、給茶機を使わないときには停止するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−205727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、給茶機の管理者がタイマにより運転を停止する時間帯を曜日毎に設定するが、管理者が曜日毎に給茶機の飲料を提供している時間帯を正確に把握することは難しいため、運転する時間帯および運転を停止する時間帯を適切に設定することが難しい。そして、運転時間帯を適切に設定できないと、十分な省エネルギ化を図れなかったり、利用者が飲料を必要としても運転停止している給茶機から飲料を提供できないなどの飲料の提供に支障が生じることがある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、自動的に省エネルギ化を図ることができるとともに、飲料の提供に支障が生じないように運転時間帯を適切に設定することができる給茶機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の給茶機は、提供する飲料を所定の提供温度に保つ運転モードと提供する飲料を所定の提供温度に保つ運転を停止する運転停止モードとに切り換える運転切換手段と、所定期間の曜日毎の飲料提供実績を記憶する記憶手段と、所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻および飲料提供最終時刻を割り出し、その飲料提供開始時刻の所定時間前に運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、前記運転切換手段を制御する制御手段とを具備しているものである。
【0008】
請求項2記載の給茶機は、請求項1記載の給茶機において、前記運転切換手段が切り換える運転モードは、通常運転時より飲料の提供温度を抑えてエネルギ消費を抑えた省エネ運転モードである。
【0009】
請求項3記載の給茶機は、請求項1または2記載の給茶機において、前記制御手段は、所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻から飲料提供最終時刻までの間に所定時間以上の飲料提供実績がない非飲料提供時間帯を割り出し、その非飲料提供時間帯の開始時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、非飲料提供時間帯の終了時刻の所定時間前に運転モードの開始時刻を設定し、前記運転切換手段を制御するものである。
【0010】
請求項4記載の給茶機は、請求項1ないし3いずれか一記載の給茶機において、前記制御手段は、運転停止モードにおいて、提供する飲料の温度が所定の飲料提供可能温度領域にある場合には飲料を提供するものである。
【0011】
請求項5記載の給茶機は、請求項1ないし4いずれか一記載の給茶機において、筐体を備え、この筐体の前面に飲料の提供を指示する飲料提供操作部が設けられているとともに運転停止モードの解除を指示する運転停止モード解除操作部が設けられ、前記制御手段は、運転停止モード中に前記運転停止モード解除操作部の操作があることにより、運転停止モードを解除して運転を開始させるように前記運転切換手段を制御するものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の給茶機によれば、所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻および飲料提供最終時刻を割り出し、その飲料提供開始時刻の所定時間前に運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定するため、タイマ設定操作が必要なく、自動的に省エネルギ化を図ることができるとともに、飲料提供開始時刻や飲料提供最終時刻の多少のずれにも対応し、飲料の提供に支障が生じないように運転時間帯を適切に設定することができる。
【0013】
請求項2記載の給茶機によれば、請求項1記載の給茶機の効果に加えて、運転モードは、通常運転時より飲料の提供温度を抑えてエネルギ消費を抑えた省エネ運転モードであり、自動的に省エネルギ化を図ることができる。
【0014】
請求項3記載の給茶機によれば、請求項1または2記載の給茶機の効果に加えて、飲料提供開始時刻から飲料提供最終時刻までの間に所定時間以上の飲料提供実績がない非飲料提供時間帯を割り出し、その非飲料提供時間帯の開始時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、非飲料提供時間帯の終了時刻の所定時間前に運転モードの開始時刻を設定するため、タイマ設定操作が必要なく、自動的に省エネルギ化を図ることができるとともに、非飲料提供時間帯の開始時刻や最終時刻の多少のずれにも対応し、飲料の提供に支障が生じないように運転時間帯を適切に設定することができる。
【0015】
請求項4記載の給茶機によれば、請求項1ないし3いずれか一記載の給茶機の効果に加えて、運転停止モードにおいても、提供する飲料の温度が所定の飲料提供可能温度領域にある場合には飲料を提供することができる。
【0016】
請求項5記載の給茶機によれば、請求項1ないし4いずれか一記載の給茶機の効果に加えて、運転停止モード中に運転停止モード解除操作部の操作があることにより、運転停止モードを解除して運転を開始するため、飲料提供実績のある曜日や時間帯以外での飲料の提供にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】一実施の形態を示す給茶機のブロック図である。
【図2】同上給茶機の正面図である。
【図3】同上給茶機の学習省エネ運転を示すタイミングチャートである。
【図4】同上給茶機の学習省エネ運転を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、一実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0019】
図2に示すように、11は給茶機で、この給茶機11は筐体12を備えている。筐体12は、給茶機本体13、およびこの給茶機本体13の前面に開閉可能に設けられた扉体14を備えている。扉体14には注出口15が設けられ、この注出口15の内側に飲料を注出する注出部16が設けられている。
【0020】
扉体14の前面には、例えば押ボタンで構成された操作部17、および例えば押ボタンに内蔵されたLED素子などの表示部18が配置されている。操作部17には、提供する飲料の種類を選択する複数の飲料提供操作部19、および運転停止モードの解除を指示するための運転停止モード解除操作部20などが含まれている。飲料提供操作部19は、飲料の種類毎に温飲料と冷飲料とを選択する押ボタンを個別に有している。
【0021】
扉体14の背面あるいは給茶機本体13内には、給茶機11を制御するコントローラ21が設置されている。このコントローラ21には、給茶機11の管理者などが操作する各種のキーなどを備えた内部操作部22、および設定事項などを表示する液晶表示器などの内部表示部23が設けられている。
【0022】
給茶機本体13内には、飲料の粉末状の原料と湯または冷水とを攪拌混合して飲料を調合し、注出部16に注出する図示しないミキシング装置が配置されている。さらに、給茶機本体13内には、ミキシング装置に原料を供給する図示しない原料供給部、ミキシング装置に湯を供給する湯供給部24、およびミキシング装置に冷水を供給する冷水供給部25などが配設されている。
【0023】
湯供給部24は、所定の水位を保つように給水される湯タンク26、この湯タンク26内に給水された水を所定温度に沸き上げるヒータ27、および湯タンク26内の湯の温度を検知するサーミスタ28を有している。
【0024】
冷水供給部25は、冷却水を貯留する冷却水槽29、この冷却水槽29の冷却水を冷却する図示しない冷却装置、および冷却水中に配置される図示しない冷却コイルを有している。冷却装置は、コンプレッサ、凝縮器、および冷却水中に配置される蒸発器である蒸発コイルを有し、コンプレッサの運転により蒸発コイルを介して冷却水を冷却するとともに蒸発コイルの周囲に氷を付着させて冷却水を冷却する。また、冷却水槽29には、冷却水の温度を検知するサーミスタ30、および蒸発コイルの周囲に付着する氷の厚みを検知する氷検知センサ31が配置されている。そして、提供する飲料水が冷却コイルを通過して注出され、その飲料水が冷却コイルを通過する間に冷却水との熱交換にて冷却される。
【0025】
次に、図1は給茶機11のブロック図を示す。コントローラ21には、飲料提供操作部19および運転停止モード解除操作部20を含む操作部17、表示部18、湯供給部24のヒータ27および冷水供給部25のコンプレッサ32の運転を切り換える運転切換手段33、湯供給部24のサーミスタ28および冷水供給部25のサーミスタ30を含む温度検知手段34が接続されている。
【0026】
コントローラ21は、内部操作部22および内部表示部23とともに、記憶手段35および制御手段36を備えている。記憶手段35は、各種の情報を記憶する他、過去の例えば3週間などの所定期間の曜日毎の飲料を提供した飲料提供実績を時刻とともに記憶する。
【0027】
制御手段36は、タイマ機能を有するとともに、内部操作部22で設定される通常運転と学習省エネ運転とのいずれか一方で運転切換手段33を制御する機能を有する。
【0028】
そして、制御手段36は、通常運転において、湯の温度が例えば90℃となるようにヒータ27の通電運転を制御し、冷却水の温度が2℃となるようにコンプレッサ32の運転を制御する。
【0029】
また、制御手段36は、学習省エネ運転において、記憶手段35に記憶される所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻および飲料提供最終時刻を割り出し、その飲料提供開始時刻の所定時間前に運転モードとしての省エネ運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、運転切換手段33を制御する機能を有している。さらに、制御手段36は、学習省エネ運転において、所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻から飲料提供最終時刻までの間に所定時間以上の飲料提供実績がない非飲料提供時間帯を割り出し、その非飲料提供時間帯の開始時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、非飲料提供時間帯の終了時刻の所定時間前に省エネ運転モードの開始時刻を設定し、運転切換手段33を制御する機能を有している。
【0030】
省エネ運転モードは、通常運転時より飲料の提供温度を抑えてエネルギ消費を抑えた運転モードである。この省エネ運転モードでは、湯の温度が例えば80℃となるようにヒータ27の通電運転を制御し、冷却水の温度が3℃となるようにコンプレッサ32の運転を制御する。
【0031】
運転停止モードは、ヒータ27およびコンプレッサ32とも停止状態に制御する。
【0032】
さらに、制御手段36は、運転停止モードにおいて、提供する飲料の温度が所定の飲料提供可能温度領域(例えば湯の場合には60℃以上の温度領域)にある場合には飲料を提供する機能を有している。
【0033】
また、制御手段36は、運転停止モード中に運転停止モード解除操作部20の操作があることにより、運転停止モードを解除して運転を開始させるように運転切換手段33を制御する機能を有している。
【0034】
次に、給茶機11の学習省エネ運転について、図3のタイミングチャートおよび図4のフローチャートを参照して説明する。
【0035】
コントローラ21の内部操作部22で学習省エネ運転が設定されると、学習省エネ運転開始から例えば3週間までは省エネ運転モードで運転し、曜日毎の飲料提供実績を記憶手段35に記憶する(ステップ1)。
【0036】
3週間分の曜日毎の飲料提供実績が記憶手段35に記憶された後には、その飲料提供実績に基づいて、該当曜日において最初に飲料を提供した時刻である飲料提供開始時刻、および最後に飲料を提供した時刻である飲料提供最終時刻を割り出し、その飲料提供開始時刻の所定時間前に省エネ運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定する。例えば、飲料提供開始時刻が7時、飲料提供最終時刻が18時であったとした場合、飲料提供開始時刻の1時間前の6時に省エネ運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の1時間後の19時に運転停止モードの開始時刻を設定する(ステップ2)。
【0037】
さらに、飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻から飲料提供最終時刻までの間に所定時間以上の飲料提供実績がない非飲料提供時間帯を割り出し、非飲料提供時間帯がある場合には、その非飲料提供時間帯の開始時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、非飲料提供時間帯の終了時刻の所定時間前に省エネ運転モードの開始時刻を設定する。例えば、13時から17時までの間に非飲料提供時間帯があったとした場合、非飲料提供時間帯の開始時刻の1時間後の14時に運転停止モードの開始時刻を設定し、非飲料提供時間帯の終了時刻の1時間前の16時に省エネ運転モードの開始時刻を設定する(ステップ2)。
【0038】
制御手段36は、現在時刻と現在のモードとを監視し(ステップ3)、例えば、0時から6時の間は運転停止モード、6時から14時の間は省エネ運転モード、14時から16時の間は運転停止モード、16時から19時の間は省エネ運転モード、19時から24時の間は運転停止モードに、運転切換手段33にてそれぞれ切り換える(ステップ4、5)。
【0039】
そして、省エネ運転モードは、飲料提供開始時刻および飲料提供最終時刻や、非飲料提供時間帯の開始時刻や最終時刻に、それぞれ所定時間を加算して省エネ運転モードの開始時刻を早めたり終了時刻を遅くしているため、所定期間の飲料提供実績に対して当日の飲料提供時刻に多少のずれがあっても飲料を提供できる。
【0040】
また、運転停止モードにおいて、提供する飲料の温度が所定の飲料提供可能温度領域、例えば湯の場合には60℃以上の温度領域にある場合には、飲料提供操作部19の操作に応じて飲料を提供できる。一方、提供する飲料の温度が所定の飲料提供可能温度領域外となり、例えば湯の場合には60℃未満の温度領域となると、飲料提供操作部19を操作しても飲料を提供しない。そして、運転停止モードにおいて、飲料提供が可能な場合には飲料提供操作部19の表示部18を点灯させておき、飲料提供が不可能になった場合には飲料提供操作部19の表示部18を消灯することにより、飲料提供の可否を表示する。なお、冷水の場合についても冷却水の温度に応じて同様に制御してもよいが、冷却水の温度にかかわらず冷水を提供するようにしてもよい。
【0041】
なお、運転停止モードにおいて、飲料の提供が停止されている場合、あるいは飲料の温度が希望する温度にない場合には、筐体12の前面に設けられている運転停止モード解除操作部20を操作する。この運転停止モード解除操作部20の操作により、運転停止モードを解除して運転を開始する。このときの運転は、例えば湯の場合、所定温度(例えば90℃)まで沸き上げた後に運転停止モードに復帰してもよいし、(例えば90℃まで沸き上げた後に)省エネ運転モードに切り換えてもよい。そして、運転開始から飲料が所定温度に達するまでの間は、例えば、運転停止モード解除操作部20の表示部18を点灯または点滅させて温度調整中であることを表示し、所定温度に達すれば運転停止モード解除操作部20の表示部18を点灯または点滅から消灯に切り換え、あるいは点滅から点灯に切り換えて所定温度に達したことを表示する。これにより、飲料提供操作部19の操作によって、必要な温度の飲料の提供が可能となる。
【0042】
そして、モードにかかわらず、飲料の提供があった飲料提供実績を時刻とともに記憶手段35に記憶する。
【0043】
また、曜日が更新されれば(ステップ6)、記憶手段35に記憶されている該当曜日の飲料提供実績を更新し(ステップ7)、翌日の学習省エネ運転を行う。
【0044】
このように、給茶機11によれば、所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻および飲料提供最終時刻を割り出し、その飲料提供開始時刻の所定時間前に省エネ運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定するため、タイマ設定操作が必要なく、自動的に省エネルギ化を図ることができるとともに、飲料提供開始時刻や飲料提供最終時刻の多少のずれにも対応し、飲料の提供に支障が生じないように運転時間帯を適切に設定することができる。
【0045】
さらに、飲料提供開始時刻から飲料提供最終時刻までの間に所定時間以上の飲料提供実績がない非飲料提供時間帯を割り出し、その非飲料提供時間帯の開始時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、非飲料提供時間帯の終了時刻の所定時間前に省エネ運転モードの開始時刻を設定するため、タイマ設定操作が必要なく、自動的に省エネルギ化を図ることができるとともに、非飲料提供時間帯の開始時刻や最終時刻の多少のずれにも対応し、飲料の提供に支障が生じないように運転時間帯を適切に設定することができる。
【0046】
また、省エネ運転モードから運転停止モードに切り換えた後でも、提供する飲料の温度が所定の飲料提供可能温度領域にある場合には飲料を提供することができる。
【0047】
また、運転停止モード中に運転停止モード解除操作部20の操作があることにより、運転停止モードを解除して運転を開始するため、飲料提供実績のある曜日や時間帯以外での飲料の提供にも対応できる。
【0048】
なお、本実施の形態では、運転モードは、通常運転時より飲料の提供温度を抑えてエネルギ消費を抑えた省エネ運転モードとしたが、省エネ運転モードに限らず、通常運転モードでもよい。この場合、制御手段36により、通常運転モードと運転停止モードとを切換制御する。
【0049】
また、学習省エネ運転においては、飲料提供実績に基づいて運転モードの開始時刻を自動設定したが、給茶機11の管理者がコントローラ21で運転モードの開始時刻を手動設定することにより、自動設定よりも優先して手動設定された運転モードの開始時刻に運転モードを開始するようにしてもよい。これにより、例えば、手動設定する日が過去の飲料提供実績とは異なる飲料提供状況となる場合にも対応できる。
【符号の説明】
【0050】
11 給茶機
12 筐体
19 飲料提供操作部
20 運転停止モード解除操作部
33 運転切換手段
35 記憶手段
36 制御手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転を自動的に切り換える給茶機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給茶機は、事務所などに設置され、運転時において、所定温度に湯を沸かしたり所定温度に冷却した冷却水を作り、温かい飲料や冷たい飲料を提供している。
【0003】
事務所などに設置される給茶機の場合、事務所の休日や夜間などの就業時間外には飲料を提供することがない。そのため、給茶機の省エネルギ化のために、給茶機の管理者がタイマにより運転を停止する時間帯を曜日毎に設定し、給茶機を使わないときには停止するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−205727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、給茶機の管理者がタイマにより運転を停止する時間帯を曜日毎に設定するが、管理者が曜日毎に給茶機の飲料を提供している時間帯を正確に把握することは難しいため、運転する時間帯および運転を停止する時間帯を適切に設定することが難しい。そして、運転時間帯を適切に設定できないと、十分な省エネルギ化を図れなかったり、利用者が飲料を必要としても運転停止している給茶機から飲料を提供できないなどの飲料の提供に支障が生じることがある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、自動的に省エネルギ化を図ることができるとともに、飲料の提供に支障が生じないように運転時間帯を適切に設定することができる給茶機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の給茶機は、提供する飲料を所定の提供温度に保つ運転モードと提供する飲料を所定の提供温度に保つ運転を停止する運転停止モードとに切り換える運転切換手段と、所定期間の曜日毎の飲料提供実績を記憶する記憶手段と、所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻および飲料提供最終時刻を割り出し、その飲料提供開始時刻の所定時間前に運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、前記運転切換手段を制御する制御手段とを具備しているものである。
【0008】
請求項2記載の給茶機は、請求項1記載の給茶機において、前記運転切換手段が切り換える運転モードは、通常運転時より飲料の提供温度を抑えてエネルギ消費を抑えた省エネ運転モードである。
【0009】
請求項3記載の給茶機は、請求項1または2記載の給茶機において、前記制御手段は、所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻から飲料提供最終時刻までの間に所定時間以上の飲料提供実績がない非飲料提供時間帯を割り出し、その非飲料提供時間帯の開始時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、非飲料提供時間帯の終了時刻の所定時間前に運転モードの開始時刻を設定し、前記運転切換手段を制御するものである。
【0010】
請求項4記載の給茶機は、請求項1ないし3いずれか一記載の給茶機において、前記制御手段は、運転停止モードにおいて、提供する飲料の温度が所定の飲料提供可能温度領域にある場合には飲料を提供するものである。
【0011】
請求項5記載の給茶機は、請求項1ないし4いずれか一記載の給茶機において、筐体を備え、この筐体の前面に飲料の提供を指示する飲料提供操作部が設けられているとともに運転停止モードの解除を指示する運転停止モード解除操作部が設けられ、前記制御手段は、運転停止モード中に前記運転停止モード解除操作部の操作があることにより、運転停止モードを解除して運転を開始させるように前記運転切換手段を制御するものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の給茶機によれば、所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻および飲料提供最終時刻を割り出し、その飲料提供開始時刻の所定時間前に運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定するため、タイマ設定操作が必要なく、自動的に省エネルギ化を図ることができるとともに、飲料提供開始時刻や飲料提供最終時刻の多少のずれにも対応し、飲料の提供に支障が生じないように運転時間帯を適切に設定することができる。
【0013】
請求項2記載の給茶機によれば、請求項1記載の給茶機の効果に加えて、運転モードは、通常運転時より飲料の提供温度を抑えてエネルギ消費を抑えた省エネ運転モードであり、自動的に省エネルギ化を図ることができる。
【0014】
請求項3記載の給茶機によれば、請求項1または2記載の給茶機の効果に加えて、飲料提供開始時刻から飲料提供最終時刻までの間に所定時間以上の飲料提供実績がない非飲料提供時間帯を割り出し、その非飲料提供時間帯の開始時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、非飲料提供時間帯の終了時刻の所定時間前に運転モードの開始時刻を設定するため、タイマ設定操作が必要なく、自動的に省エネルギ化を図ることができるとともに、非飲料提供時間帯の開始時刻や最終時刻の多少のずれにも対応し、飲料の提供に支障が生じないように運転時間帯を適切に設定することができる。
【0015】
請求項4記載の給茶機によれば、請求項1ないし3いずれか一記載の給茶機の効果に加えて、運転停止モードにおいても、提供する飲料の温度が所定の飲料提供可能温度領域にある場合には飲料を提供することができる。
【0016】
請求項5記載の給茶機によれば、請求項1ないし4いずれか一記載の給茶機の効果に加えて、運転停止モード中に運転停止モード解除操作部の操作があることにより、運転停止モードを解除して運転を開始するため、飲料提供実績のある曜日や時間帯以外での飲料の提供にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】一実施の形態を示す給茶機のブロック図である。
【図2】同上給茶機の正面図である。
【図3】同上給茶機の学習省エネ運転を示すタイミングチャートである。
【図4】同上給茶機の学習省エネ運転を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、一実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0019】
図2に示すように、11は給茶機で、この給茶機11は筐体12を備えている。筐体12は、給茶機本体13、およびこの給茶機本体13の前面に開閉可能に設けられた扉体14を備えている。扉体14には注出口15が設けられ、この注出口15の内側に飲料を注出する注出部16が設けられている。
【0020】
扉体14の前面には、例えば押ボタンで構成された操作部17、および例えば押ボタンに内蔵されたLED素子などの表示部18が配置されている。操作部17には、提供する飲料の種類を選択する複数の飲料提供操作部19、および運転停止モードの解除を指示するための運転停止モード解除操作部20などが含まれている。飲料提供操作部19は、飲料の種類毎に温飲料と冷飲料とを選択する押ボタンを個別に有している。
【0021】
扉体14の背面あるいは給茶機本体13内には、給茶機11を制御するコントローラ21が設置されている。このコントローラ21には、給茶機11の管理者などが操作する各種のキーなどを備えた内部操作部22、および設定事項などを表示する液晶表示器などの内部表示部23が設けられている。
【0022】
給茶機本体13内には、飲料の粉末状の原料と湯または冷水とを攪拌混合して飲料を調合し、注出部16に注出する図示しないミキシング装置が配置されている。さらに、給茶機本体13内には、ミキシング装置に原料を供給する図示しない原料供給部、ミキシング装置に湯を供給する湯供給部24、およびミキシング装置に冷水を供給する冷水供給部25などが配設されている。
【0023】
湯供給部24は、所定の水位を保つように給水される湯タンク26、この湯タンク26内に給水された水を所定温度に沸き上げるヒータ27、および湯タンク26内の湯の温度を検知するサーミスタ28を有している。
【0024】
冷水供給部25は、冷却水を貯留する冷却水槽29、この冷却水槽29の冷却水を冷却する図示しない冷却装置、および冷却水中に配置される図示しない冷却コイルを有している。冷却装置は、コンプレッサ、凝縮器、および冷却水中に配置される蒸発器である蒸発コイルを有し、コンプレッサの運転により蒸発コイルを介して冷却水を冷却するとともに蒸発コイルの周囲に氷を付着させて冷却水を冷却する。また、冷却水槽29には、冷却水の温度を検知するサーミスタ30、および蒸発コイルの周囲に付着する氷の厚みを検知する氷検知センサ31が配置されている。そして、提供する飲料水が冷却コイルを通過して注出され、その飲料水が冷却コイルを通過する間に冷却水との熱交換にて冷却される。
【0025】
次に、図1は給茶機11のブロック図を示す。コントローラ21には、飲料提供操作部19および運転停止モード解除操作部20を含む操作部17、表示部18、湯供給部24のヒータ27および冷水供給部25のコンプレッサ32の運転を切り換える運転切換手段33、湯供給部24のサーミスタ28および冷水供給部25のサーミスタ30を含む温度検知手段34が接続されている。
【0026】
コントローラ21は、内部操作部22および内部表示部23とともに、記憶手段35および制御手段36を備えている。記憶手段35は、各種の情報を記憶する他、過去の例えば3週間などの所定期間の曜日毎の飲料を提供した飲料提供実績を時刻とともに記憶する。
【0027】
制御手段36は、タイマ機能を有するとともに、内部操作部22で設定される通常運転と学習省エネ運転とのいずれか一方で運転切換手段33を制御する機能を有する。
【0028】
そして、制御手段36は、通常運転において、湯の温度が例えば90℃となるようにヒータ27の通電運転を制御し、冷却水の温度が2℃となるようにコンプレッサ32の運転を制御する。
【0029】
また、制御手段36は、学習省エネ運転において、記憶手段35に記憶される所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻および飲料提供最終時刻を割り出し、その飲料提供開始時刻の所定時間前に運転モードとしての省エネ運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、運転切換手段33を制御する機能を有している。さらに、制御手段36は、学習省エネ運転において、所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻から飲料提供最終時刻までの間に所定時間以上の飲料提供実績がない非飲料提供時間帯を割り出し、その非飲料提供時間帯の開始時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、非飲料提供時間帯の終了時刻の所定時間前に省エネ運転モードの開始時刻を設定し、運転切換手段33を制御する機能を有している。
【0030】
省エネ運転モードは、通常運転時より飲料の提供温度を抑えてエネルギ消費を抑えた運転モードである。この省エネ運転モードでは、湯の温度が例えば80℃となるようにヒータ27の通電運転を制御し、冷却水の温度が3℃となるようにコンプレッサ32の運転を制御する。
【0031】
運転停止モードは、ヒータ27およびコンプレッサ32とも停止状態に制御する。
【0032】
さらに、制御手段36は、運転停止モードにおいて、提供する飲料の温度が所定の飲料提供可能温度領域(例えば湯の場合には60℃以上の温度領域)にある場合には飲料を提供する機能を有している。
【0033】
また、制御手段36は、運転停止モード中に運転停止モード解除操作部20の操作があることにより、運転停止モードを解除して運転を開始させるように運転切換手段33を制御する機能を有している。
【0034】
次に、給茶機11の学習省エネ運転について、図3のタイミングチャートおよび図4のフローチャートを参照して説明する。
【0035】
コントローラ21の内部操作部22で学習省エネ運転が設定されると、学習省エネ運転開始から例えば3週間までは省エネ運転モードで運転し、曜日毎の飲料提供実績を記憶手段35に記憶する(ステップ1)。
【0036】
3週間分の曜日毎の飲料提供実績が記憶手段35に記憶された後には、その飲料提供実績に基づいて、該当曜日において最初に飲料を提供した時刻である飲料提供開始時刻、および最後に飲料を提供した時刻である飲料提供最終時刻を割り出し、その飲料提供開始時刻の所定時間前に省エネ運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定する。例えば、飲料提供開始時刻が7時、飲料提供最終時刻が18時であったとした場合、飲料提供開始時刻の1時間前の6時に省エネ運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の1時間後の19時に運転停止モードの開始時刻を設定する(ステップ2)。
【0037】
さらに、飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻から飲料提供最終時刻までの間に所定時間以上の飲料提供実績がない非飲料提供時間帯を割り出し、非飲料提供時間帯がある場合には、その非飲料提供時間帯の開始時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、非飲料提供時間帯の終了時刻の所定時間前に省エネ運転モードの開始時刻を設定する。例えば、13時から17時までの間に非飲料提供時間帯があったとした場合、非飲料提供時間帯の開始時刻の1時間後の14時に運転停止モードの開始時刻を設定し、非飲料提供時間帯の終了時刻の1時間前の16時に省エネ運転モードの開始時刻を設定する(ステップ2)。
【0038】
制御手段36は、現在時刻と現在のモードとを監視し(ステップ3)、例えば、0時から6時の間は運転停止モード、6時から14時の間は省エネ運転モード、14時から16時の間は運転停止モード、16時から19時の間は省エネ運転モード、19時から24時の間は運転停止モードに、運転切換手段33にてそれぞれ切り換える(ステップ4、5)。
【0039】
そして、省エネ運転モードは、飲料提供開始時刻および飲料提供最終時刻や、非飲料提供時間帯の開始時刻や最終時刻に、それぞれ所定時間を加算して省エネ運転モードの開始時刻を早めたり終了時刻を遅くしているため、所定期間の飲料提供実績に対して当日の飲料提供時刻に多少のずれがあっても飲料を提供できる。
【0040】
また、運転停止モードにおいて、提供する飲料の温度が所定の飲料提供可能温度領域、例えば湯の場合には60℃以上の温度領域にある場合には、飲料提供操作部19の操作に応じて飲料を提供できる。一方、提供する飲料の温度が所定の飲料提供可能温度領域外となり、例えば湯の場合には60℃未満の温度領域となると、飲料提供操作部19を操作しても飲料を提供しない。そして、運転停止モードにおいて、飲料提供が可能な場合には飲料提供操作部19の表示部18を点灯させておき、飲料提供が不可能になった場合には飲料提供操作部19の表示部18を消灯することにより、飲料提供の可否を表示する。なお、冷水の場合についても冷却水の温度に応じて同様に制御してもよいが、冷却水の温度にかかわらず冷水を提供するようにしてもよい。
【0041】
なお、運転停止モードにおいて、飲料の提供が停止されている場合、あるいは飲料の温度が希望する温度にない場合には、筐体12の前面に設けられている運転停止モード解除操作部20を操作する。この運転停止モード解除操作部20の操作により、運転停止モードを解除して運転を開始する。このときの運転は、例えば湯の場合、所定温度(例えば90℃)まで沸き上げた後に運転停止モードに復帰してもよいし、(例えば90℃まで沸き上げた後に)省エネ運転モードに切り換えてもよい。そして、運転開始から飲料が所定温度に達するまでの間は、例えば、運転停止モード解除操作部20の表示部18を点灯または点滅させて温度調整中であることを表示し、所定温度に達すれば運転停止モード解除操作部20の表示部18を点灯または点滅から消灯に切り換え、あるいは点滅から点灯に切り換えて所定温度に達したことを表示する。これにより、飲料提供操作部19の操作によって、必要な温度の飲料の提供が可能となる。
【0042】
そして、モードにかかわらず、飲料の提供があった飲料提供実績を時刻とともに記憶手段35に記憶する。
【0043】
また、曜日が更新されれば(ステップ6)、記憶手段35に記憶されている該当曜日の飲料提供実績を更新し(ステップ7)、翌日の学習省エネ運転を行う。
【0044】
このように、給茶機11によれば、所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻および飲料提供最終時刻を割り出し、その飲料提供開始時刻の所定時間前に省エネ運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定するため、タイマ設定操作が必要なく、自動的に省エネルギ化を図ることができるとともに、飲料提供開始時刻や飲料提供最終時刻の多少のずれにも対応し、飲料の提供に支障が生じないように運転時間帯を適切に設定することができる。
【0045】
さらに、飲料提供開始時刻から飲料提供最終時刻までの間に所定時間以上の飲料提供実績がない非飲料提供時間帯を割り出し、その非飲料提供時間帯の開始時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、非飲料提供時間帯の終了時刻の所定時間前に省エネ運転モードの開始時刻を設定するため、タイマ設定操作が必要なく、自動的に省エネルギ化を図ることができるとともに、非飲料提供時間帯の開始時刻や最終時刻の多少のずれにも対応し、飲料の提供に支障が生じないように運転時間帯を適切に設定することができる。
【0046】
また、省エネ運転モードから運転停止モードに切り換えた後でも、提供する飲料の温度が所定の飲料提供可能温度領域にある場合には飲料を提供することができる。
【0047】
また、運転停止モード中に運転停止モード解除操作部20の操作があることにより、運転停止モードを解除して運転を開始するため、飲料提供実績のある曜日や時間帯以外での飲料の提供にも対応できる。
【0048】
なお、本実施の形態では、運転モードは、通常運転時より飲料の提供温度を抑えてエネルギ消費を抑えた省エネ運転モードとしたが、省エネ運転モードに限らず、通常運転モードでもよい。この場合、制御手段36により、通常運転モードと運転停止モードとを切換制御する。
【0049】
また、学習省エネ運転においては、飲料提供実績に基づいて運転モードの開始時刻を自動設定したが、給茶機11の管理者がコントローラ21で運転モードの開始時刻を手動設定することにより、自動設定よりも優先して手動設定された運転モードの開始時刻に運転モードを開始するようにしてもよい。これにより、例えば、手動設定する日が過去の飲料提供実績とは異なる飲料提供状況となる場合にも対応できる。
【符号の説明】
【0050】
11 給茶機
12 筐体
19 飲料提供操作部
20 運転停止モード解除操作部
33 運転切換手段
35 記憶手段
36 制御手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
提供する飲料を所定の提供温度に保つ運転モードと提供する飲料を所定の提供温度に保つ運転を停止する運転停止モードとに切り換える運転切換手段と、
所定期間の曜日毎の飲料提供実績を記憶する記憶手段と、
所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻および飲料提供最終時刻を割り出し、その飲料提供開始時刻の所定時間前に運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、前記運転切換手段を制御する制御手段と
を具備していることを特徴とする給茶機。
【請求項2】
前記運転切換手段が切り換える運転モードは、通常運転時より飲料の提供温度を抑えてエネルギ消費を抑えた省エネ運転モードである
ことを特徴とする請求項1記載の給茶機。
【請求項3】
前記制御手段は、所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻から飲料提供最終時刻までの間に所定時間以上の飲料提供実績がない非飲料提供時間帯を割り出し、その非飲料提供時間帯の開始時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、非飲料提供時間帯の終了時刻の所定時間前に運転モードの開始時刻を設定し、前記運転切換手段を制御する
ことを特徴とする請求項1または2記載の給茶機。
【請求項4】
前記制御手段は、運転停止モードにおいて、提供する飲料の温度が所定の飲料提供可能温度領域にある場合には飲料を提供する
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の給茶機。
【請求項5】
筐体を備え、この筐体の前面に飲料の提供を指示する飲料提供操作部が設けられているとともに運転停止モードの解除を指示する運転停止モード解除操作部が設けられ、
前記制御手段は、運転停止モード中に前記運転停止モード解除操作部の操作があることにより、運転停止モードを解除して運転を開始させるように前記運転切換手段を制御する
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載の給茶機。
【請求項1】
提供する飲料を所定の提供温度に保つ運転モードと提供する飲料を所定の提供温度に保つ運転を停止する運転停止モードとに切り換える運転切換手段と、
所定期間の曜日毎の飲料提供実績を記憶する記憶手段と、
所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻および飲料提供最終時刻を割り出し、その飲料提供開始時刻の所定時間前に運転モードの開始時刻を設定し、飲料提供最終時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、前記運転切換手段を制御する制御手段と
を具備していることを特徴とする給茶機。
【請求項2】
前記運転切換手段が切り換える運転モードは、通常運転時より飲料の提供温度を抑えてエネルギ消費を抑えた省エネ運転モードである
ことを特徴とする請求項1記載の給茶機。
【請求項3】
前記制御手段は、所定期間の曜日毎の飲料提供実績に基づいて、該当曜日の飲料提供開始時刻から飲料提供最終時刻までの間に所定時間以上の飲料提供実績がない非飲料提供時間帯を割り出し、その非飲料提供時間帯の開始時刻の所定時間後に運転停止モードの開始時刻を設定し、非飲料提供時間帯の終了時刻の所定時間前に運転モードの開始時刻を設定し、前記運転切換手段を制御する
ことを特徴とする請求項1または2記載の給茶機。
【請求項4】
前記制御手段は、運転停止モードにおいて、提供する飲料の温度が所定の飲料提供可能温度領域にある場合には飲料を提供する
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の給茶機。
【請求項5】
筐体を備え、この筐体の前面に飲料の提供を指示する飲料提供操作部が設けられているとともに運転停止モードの解除を指示する運転停止モード解除操作部が設けられ、
前記制御手段は、運転停止モード中に前記運転停止モード解除操作部の操作があることにより、運転停止モードを解除して運転を開始させるように前記運転切換手段を制御する
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載の給茶機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2013−78415(P2013−78415A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219040(P2011−219040)
【出願日】平成23年10月3日(2011.10.3)
【出願人】(595168200)凰商事株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月3日(2011.10.3)
【出願人】(595168200)凰商事株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
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