説明

給電制御システムおよび給電制御方法、ならびに、画像形成装置

【課題】機器間でのバッテリの給電および受電を、集中的に管理する機器を用いることなく制御可能とする。
【解決手段】一方の機器は、搭載されたバッテリの状態を検出した検出結果に基づき、バッテリによる省電力モードの維持ができないと判定した場合に、他方の機器に給電要求を送信する。また、他方の機器は、一方の機器からの給電要求を受信した際に、搭載されたバッテリの状態を検出した検出結果に基づき、バッテリに余力があると判定した場合に、一方の機器に対してバッテリによる給電を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれ充電可能なバッテリを有する複数の機器間でなされる給電を制御する給電制御システムおよび給電制御方法、ならびに、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
充電可能なバッテリを持つ機器同士において、給電の必要性の度合い(優先度)の低い機器のバッテリから、優先度の高い機器のバッテリへ充電するように制御する給電仲介装置や給電仲介手段が考えられ、既に知られている。このような給電仲介装置や手段を用いることで、例えば夜間などにバッテリへの充電を行っておき、昼間においてできるだけ商用電源からの電力供給を行わないようにして、電力料金の削減を図ることができる。
【0003】
特許文献1には、バッテリによって駆動可能な端末の昼間の給電を仲介する構成が開示されている。特許文献1の構成によれば、端末を使用することにより発生する電力料金を削減し、且つ、電力需要の負荷を平準化することが可能となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術による給電仲介装置による給電方法では、受電および給電を集中的に管理する機器を別途設けることになり、コストが嵩んでしまうと共に、システムが複雑になるおそれがある。この点を解決するために、例えば互いに接続される複数の機器のうち1の機器に受電および給電を管理する管理機能を持たせることが考えられる。
【0005】
しかしながら、複数の機器のうち1の機器に給電および受電を管理する管理機能を持たせた場合、管理機能が搭載された機器は、常時稼働状態となっている必要があり、この機器自体の省電力化が困難であるという問題点があった。また、管理機能が搭載された機器自体が故障など起こした場合に、複数の機器における受電および給電管理が破綻してしまうという問題があった。
【0006】
また、上述した特許文献1では、給電対応ハブが複数の端末の給電状態を取得して当該複数の端末の受電および給電を制御しており、管理機器自体の省電力化が困難である問題、また、管理機器が故障した場合の問題などについて、解決されていない。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、機器間でのバッテリの給電および受電を、集中的に管理する機器を用いることなく制御可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、第1の発明は、互いに接続された複数の機器を含む給電制御システムであって、機器は、通常モードより消費電力を抑えた省電力モード時に電源供給を行うためのバッテリと、バッテリの出力電圧を検出する検出手段と、出力電圧が予め定められた値未満であると判定された場合に、給電要求を送信する送信手段と、給電要求を受信する受信手段と、バッテリが給電可能な状態であるか否かを判定する判定手段と、バッテリによる給電を制御する給電制御手段とを有し、給電制御手段は、受信手段で受信した給電要求に応じて判定手段による判定を行い、給電可能な状態であると判定された場合に、受信手段で受信した給電要求の送信元に対して給電開始通知を送信すると共に、送信元に対するバッテリによる給電を行うことを特徴とする。
【0009】
また、第2の発明は、検出手段が、バッテリの出力電圧を検出する検出ステップと、送信手段が、出力電圧が予め定められた値未満であると判定された場合に、給電要求を送信する送信ステップと、受信手段が、給電要求を受信する受信ステップと、判定手段が、バッテリが給電可能な状態であるか否かを判定する判定ステップと、給電制御手段が、バッテリによる給電を制御する給電制御ステップとを有し、給電制御ステップは、受信ステップで受信した給電要求に応じて判定ステップによる判定を行い、給電可能な状態であると判定された場合に、受信ステップで受信した給電要求の送信元に対して給電開始通知を送信すると共に、送信元に対するバッテリによる給電を行うことを特徴とする。
【0010】
また、第3の発明は、画像データに従い画像を形成する画像形成手段と、バッテリの出力電圧を検出する検出手段と、出力電圧が予め定められた値未満であると判定された場合に、給電要求を送信する送信手段と、給電要求を受信する受信手段と、バッテリが給電可能な状態であるか否かを判定する判定手段と、バッテリによる給電を制御する給電制御手段とを有し、給電制御手段は、送信手段で送信された給電要求に応じて給電された電力を画像形成手段に供給すると共に、受信手段で受信した給電要求に応じて判定手段による判定を行い、給電可能な状態であると判定された場合に、受信手段で受信した給電要求の送信元に対して給電開始通知を送信すると共に、送信元に対するバッテリによる給電を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、機器間でのバッテリの給電および受電が、集中的に管理する機器を用いることなく制御可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明の実施形態を適用可能な給電制御システムの一例の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、サブユニットの一例の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態による給電処理の制御手順を概略的に説明するためのシーケンスチャートである。
【図4】図4は、省電力モードの稼働時間とバッテリ出力電圧との一例の関係を示す略線図である。
【図5】図5は、給電要求送信側の一例の処理を示すフローチャートである。
【図6】図6は、給電要求送信側が給電側からの給電停止通知を受信した場合の一例の処理を示すフローチャートである。
【図7】図7は、給電側の処理を示す一例のフローチャートである。
【図8】図8は、省電力モードの稼働時間とバッテリ出力電圧との一例の関係を示す略線図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る給電制御システムの一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態を適用可能な給電制御システムの一例の構成を示す。以下では、当該給電制御システムを適用する機器が、画像データに基づき用紙などに画像を形成する画像形成装置であるものとして説明する。
【0014】
図1において、画像形成装置A100は、画像処理部110、給電コントローラ120、バッテリ130、創電部140およびサブユニット150を含む。また、PSU(Power Supply Unit)300は、例えば商用電源が供給され、この商用電源から画像形成装置A100と、後述する画像形成装置B200とに供給する電源を生成する。図1の例では、PSU300が画像形成装置A100および画像形成装置B200に共通に設けられているが、これはこの例に限定されない。例えば、画像形成装置A100およびB200は、それぞれ別個にPSUを有していてもよい。
【0015】
画像処理部110は、例えばプリンタエンジン部を含み、外部から供給された画像データに対して所定の画像処理を施し、プリンタエンジン部により用紙などに対して画像データに従った画像を形成させる。これに限らず、画像処理部110がスキャナ機能をさらに有し、スキャナ機能により読み取った画像データをプリンタエンジン部で印刷するようにもできる。
【0016】
バッテリ130は、充電可能な電池である。創電部140は、太陽光発電などにより発電する。給電コントローラ120は、この画像形成装置A100の各部に対する電源の供給や、バッテリ130の状態の検出、ならびに、バッテリ130の充放電を制御する。
【0017】
例えば、給電コントローラ120は、バッテリ130の状態の検出結果に基づき、バッテリ130の充電を、創電部140の発電出力と、PSU300から供給された電源とのうち何れを用いて行うかを制御する。このとき、給電コントローラ120は、バッテリ130の充電を可能な限り創電部140の発電出力により行い、PSU300から供給された電源による充電をなるべく行わないようにすることで、商用電源の利用を抑制することができる。
【0018】
給電コントローラ120は、さらに、この画像形成装置A100における動作モードを、通常モードと、通常モードに対して消費電力を抑える省電力モードとのうち何れかに制御する。そして、給電コントローラ120は、画像形成装置A100の動作モードを通常モードとした場合には、画像処理部110に対する電源の供給元としてPSU300を選択する。また、画像形成装置A100の動作モードを省電力モードとした場合には、バッテリ130の状態の検出結果に基づき、画像処理部110に対する電源の供給元を、バッテリ130と、PSU300と、後述する画像形成装置B200内のバッテリ230とから選択する。
【0019】
サブユニット150は、RTC(Real Time Clock)151と、メモリ152とを含む。図2は、サブユニット150の一例の構成を示す。RTC151は、現在の時刻を計測する。メモリ152は、タスクリスト160と、復帰予定時刻161と、バッテリ電圧基準値162とを記憶する。
【0020】
タスクリスト160は、画像形成装置A100が処理すべき各タスクと、各タスクの時間当たりの消費電力とが関連付けられて記憶される。復帰予定時刻161は、画像形成装置A100が省電力モードに移行した際に設定される、省電力モードから復帰する予定時刻を示す情報である。バッテリ電圧基準値162は、省電力モード時において、外部(例えばPSU300)から給電を開始する必要が生じるバッテリ130の電圧の基準値である。
【0021】
なお、図示は省略するが、画像形成装置B200内のサブユニット250も、サブユニット150と同等の構成を有する。すなわち、サブユニット250は、RTC251とメモリ252とを含む。また、メモリ252は、画像形成装置B200に関して、タスクリストと、復帰予定時刻と、バッテリ電圧基準値とを記憶する。
【0022】
図1の説明に戻り、画像形成装置B200の構成は、画像形成装置A100の構成と略同一である。すなわち、画像形成装置B200は、画像処理部210、給電コントローラ220、バッテリ230、創電部240およびサブユニット250を含む。これら画像処理部210、給電コントローラ220、バッテリ230、創電部240およびサブユニット250は、上述した画像形成装置A100における画像処理部110、給電コントローラ120、バッテリ130、創電部140およびサブユニット150とそれぞれ対応する機能を有するため、ここでの各部の説明を省略する。
【0023】
上述したような構成において、PSU300からの給電線401および402が、画像形成装置A100内の画像処理部110と、画像形成装置B200内の画像処理部210とにそれぞれ接続される。画像処理部110および画像処理部210は、それぞれ、PSU300から電源が供給される。なお、実際には、PSU300からの電源は、画像形成装置A100および画像形成装置B200それぞれの全体に対して供給され、バッテリ130および230は、PSU300からの給電により充電可能とされている。
【0024】
画像形成装置A100において、バッテリ130の出力が画像処理部110に供給される。また、バッテリ130と画像形成装置B200とが給電線404で接続され、バッテリ130の出力を画像処理部210に供給可能とされている。同様に、画像形成装置B200において、バッテリ230の出力が画像処理部210に供給されると共に、バッテリ230と画像形成装置A100とが給電線403で接続され、バッテリ230の出力を画像処理部110に供給可能とされている。
【0025】
画像形成装置A100の給電コントローラ120と、画像形成装置B200の給電コントローラ220とが図示されない通信ポートを介して接続され、これら給電コントローラ120および給電コントローラ220の間で互いに通信可能とされている。また、給電コントローラ120は、PSU300と接続され、給電線401による給電を制御することができるようにされている。同様に、給電コントローラ220がPSU300と接続され、給電線402による給電を制御できるようにされている。
【0026】
バッテリによる給電のみで駆動される省電力モード時において、例えば、画像形成装置A100のバッテリ130の出力電圧が予め定められた境界値未満になった場合、給電コントローラ120は、PSU300による給電を受けるように制御するのではなく、画像形成装置B200に対して給電要求を送信する。この給電要求を受けた画像形成装置B200の給電コントローラ220は、バッテリ230の出力電圧や省電力モード時に実行すべきタスクなどから想定される、バッテリ230の余力を算出する。そして、算出されたバッテリ230の余力に基づき画像形成装置A100に対してバッテリ230による給電が可能であると判定された場合に、バッテリ230の出力電圧を給電線403を介して画像形成装置A100に供給し、画像形成装置A100に対する給電を開始する。
【0027】
画像形成装置B200の給電コントローラ220は、サブユニット250のメモリ252に記憶されるタスクリストと復帰予定時刻とを用いて、復帰予定時刻までの消費電力を予測する。そして、予測の結果、給電可能であると判定できた場合に、給電コントローラ120に対して給電開始通知を送信する。これにより、給電の仲介を行う仲介装置を別途用いることなく、画像形成装置B200から画像形成装置A100に対して給電を行うことができる。
【0028】
なお、これらの動作は、画像形成装置A100と画像形成装置B200とを入れ替えても同様に成立する。
【0029】
(実施形態による給電処理)
次に、本実施形態による給電処理の制御手順について、図3のシーケンスチャートを用いて概略的に説明する。図3は、省電力モード時において、画像形成装置A100から画像形成装置B200に対して給電を要求する場合の、給電処理の制御手順の一例を示す。
【0030】
図3の動作に先立って、画像形成装置A100および画像形成装置B200の動作モードが、通常モードから省電力モードに移行しているものとする。画像形成装置A100は、省電力モード時には、バッテリ130から電源供給を行うように、給電コントローラ120に制御される。画像形成装置B200においても同様に、省電力モード時にはバッテリ320から電源供給が行われる。また、省電力モードに移行時に、画像形成装置A100に対して、省電力モードから通常モードに復帰する予定の時刻が設定され、メモリ152に復帰予定時刻161として記憶される。画像形成装置B200についても同様に、省電力モードから通常モードに復帰する復帰予定時刻が設定され、メモリ252に記憶される(図示しない)。
【0031】
例えば画像形成装置A100において、給電コントローラ120は、バッテリ130の出力電圧を監視し、確認された出力電圧と、サブユニット150内のメモリ152に記憶されるバッテリ電圧基準値162とを比較する(SEQ10)。比較の結果、例えばバッテリ130の出力電圧がバッテリ電圧基準値162未満であると判定した場合、給電コントローラ120は、画像形成装置B200の給電コントローラ220に対して、給電要求を送信する(SEQ11)。この給電要求には、画像形成装置A100が省電力モードを維持するために必要な最低電力量の情報が付加される。
【0032】
画像形成装置B200において、給電コントローラ220は、画像形成装置A100からの給電要求を受けると、画像形成装置B200に搭載されるバッテリ230の状態を検出し、画像形成装置A100に対するバッテリ230による給電が可能か否かを判定する(SEQ12)。より具体的には、給電コントローラ220は、バッテリ230の出力電圧を確認すると共に、メモリ252に記憶されるタスクリストおよび復帰予定時刻、ならびに、SEQ11で画像形成装置A100から送信された最低電力量などの情報に基づき、給電の可否を判定する。
【0033】
給電可能と判定した場合、給電コントローラ220は、画像形成装置A100の給電コントローラ120に対して給電開始通知を送信し(SEQ13)、バッテリ230からの給電を開始する旨を給電コントローラ120に対して通知する。その後、給電コントローラ220は、バッテリ230の出力電圧を、給電線403を介して画像形成装置A100に給電するように制御する(SEQ14)。
【0034】
なお、バッテリ230の出力電圧を画像形成装置A100に給電する場合であっても、バッテリ230の出力電圧の画像形成装置B200内への給電は、継続して行われる。
【0035】
画像形成装置A100に対する給電が開始された後、給電コントローラ220は、バッテリ230の出力電圧を監視し、確認された出力電圧と、サブユニット250内のメモリ252に記憶されるバッテリ電圧基準値とを比較する(SEQ15)。比較の結果、例えばバッテリ230の出力電圧がこのバッテリ電圧基準値未満であり省電力モードを維持できないと判定した場合、給電コントローラ220は、画像形成装置A100の給電コントローラ120に対して、給電停止通知を送信し、バッテリ230による給電を停止する旨を通知する(SEQ16)。
【0036】
画像形成装置A100において、給電コントローラ120は、この給電停止通知を受信すると、バッテリ130の出力電圧を確認し、確認した出力電圧と、サブユニット150内のメモリ152に記憶されるバッテリ電圧基準値162とを比較する(SEQ17)。比較の結果、バッテリ130の出力電圧がバッテリ電圧基準値162未満であり省電力モードを維持できないと判定した場合、給電コントローラ120は、PSU300に対して給電要求を送信し、画像形成装置A100への給電を行うように要求する(SEQ18)。PSU300は、この要求に応じて、給電線401を介して、画像形成装置A100に対する給電を行う(SEQ19)。
【0037】
なお、上述において、給電コントローラ120は、SEQ11で送信した給電要求に対する画像形成装置B200からの応答が所定時間内に得られない場合、直ちにPSU300からの給電を開始するように制御することもできる。
【0038】
次に、上述のSEQ12における、給電要求に対する給電可否判定について、より詳細に説明する。図4は、省電力モードの稼働時間とバッテリ出力電圧との一例の関係を示す。図4において、横軸は時間を示し、縦軸はバッテリの出力電圧を示す。なお、図4では、画像形成装置A100に搭載されるバッテリ130をバッテリA、画像形成装置B200に搭載されるバッテリ230をバッテリBとして示している。
【0039】
例えば、画像形成装置A100において、省電力モード時の電源をバッテリ130(バッテリA)による供給からPSU300による供給に切り替えるための、バッテリ130の出力電圧の閾値すなわちバッテリ電圧基準値162を、PSU給電閾値Aとする。同様に、画像形成装置B200における対応するバッテリ230の出力電圧の閾値(バッテリ電圧基準値)を、PSU給電閾値Bとする。
【0040】
また、画像形成装置A100および画像形成装置B200が省電力モードから復帰する予定時刻を、それぞれ復帰予定時刻tAおよび復帰予定時刻tBとする。バッテリ電圧基準値162および復帰予定時刻tAは、メモリ152に記憶されている。同様に、画像形成装置B200におけるバッテリ電圧基準値および復帰予定時刻tBは、メモリ252に記憶されている。
【0041】
バッテリ130(バッテリA)およびバッテリ230(バッテリB)は、充電量や充放電特性、それぞれが搭載される画像形成装置A100および画像形成装置B200の省電力モード時における平均消費電力や実行されるタスクの関係から、出力電圧の低下速度に差分が生じる。図4の例では、バッテリ130(バッテリA)の方がバッテリ230(バッテリB)よりも出力電圧の低下速度が速い。
【0042】
また、バッテリ130の出力電圧がPSU給電閾値A未満となった時点で、画像形成装置A100は、PSU300による給電が必要となる。同様に、バッテリ230の出力電圧がPSU給電閾値B未満となった時点で、画像形成装置B200は、PSU300による給電が必要となる。
【0043】
ここで、図4に例示されるように、PSU給電閾値AがPSU給電閾値Bよりも高い電圧値に設定され、復帰予定時刻tAが復帰予定時刻tBよりも早い時刻に設定されているものとする。この場合、画像形成装置A100では、省電力モードから復帰する復帰予定時刻tAの時点では、既に、バッテリ130の出力電圧がPSU給電閾値Aに対して電圧ΔVAだけ下回り、PSU給電閾値A未満となっている。
【0044】
一方、画像形成装置B200では、復帰予定時刻tBの時点において、バッテリ230の出力電圧がPSU給電閾値Bに対して電圧ΔVBだけ上回り、PSU給電閾値B以上となっている。すなわち、バッテリ230は、復帰予定時刻tBにおいて電圧ΔVBに対応する余力があるといえる。
【0045】
画像形成装置A100は、バッテリ130の出力電圧がPSU給電閾値Aに達した時点で、画像形成装置B200に対して給電要求を送信する。画像形成装置B200は、この給電要求に応じて、バッテリ230の余力を求める。画像形成装置B200は、この求められた余力に基づき、画像形成装置A100に対する給電が可能か否かを判定する。この例では、画像形成装置B200において、復帰予定時刻tBの時点でバッテリ230の出力電圧がPSU給電閾値B以上であるので、画像形成装置B200から画像形成装置A100に対する給電が可能であると判定できる。このような、バッテリ130および230の出力電圧と、省電力モードの稼働時間との関係は、給電コントローラ120および220でそれぞれ求められる。
【0046】
次に、給電要求送信側の処理と、給電要求に応じて給電処理を行う給電側とにおける処理について、より詳細に説明する。図5は、給電要求送信側の一例の処理を示すフローチャートである。なお、ここでは、画像形成装置A100が画像形成装置B200に対して給電要求を送信するものとして説明する。
【0047】
画像形成装置A100において、給電コントローラ120は、バッテリ130の状態を監視し、バッテリ130の出力電圧を取得する。そして、取得した出力電圧と、メモリ152に記憶されるバッテリ電圧基準値162とを比較して、バッテリ130の出力電圧がバッテリ電圧基準値162未満であるか否かを判定する(ステップS100)。若し、バッテリ130の出力電圧がバッテリ電圧基準値162以上であると判定した場合、ステップS100の処理を繰り返しバッテリ130の監視を継続する。
【0048】
一方、バッテリ130の出力電圧がバッテリ電圧基準値162未満であると判定した場合、給電コントローラ120は、次のステップS101で、画像形成装置B200の給電コントローラ220に対して給電要求を送信する。このとき、給電コントローラ120は、給電要求と共に、画像形成装置A100の省電力モードを維持するために必要な電力量を示す情報を給電コントローラ220に対して送信する。
【0049】
次のステップS102で、給電コントローラ120は、タイマ(図示しない)のカウントを開始する。サブユニット150が有するRTC151を用いてカウントを行ってもよい。タイマは、カウント値が予め定められた値に達した場合に、満了したと判定される。タイマが満了したと判定するカウント値は、適宜に設定することができる。
【0050】
次のステップS103で、給電コントローラ120は、タイマが満了したか否かを判定する。若し、満了していないと判定した場合、給電コントローラ120は、処理をステップS104に移行させ、ステップS101で送信された給電要求に対する応答を受信したか否かを判定する。若し、受信していないと判定した場合、処理がステップS103に戻される。
【0051】
一方、ステップS104で応答を受信したと判定した場合、給電コントローラ120は、処理をステップS105に移行させ、受信した応答が給電の開始を通知する給電開始通知であるか否かを判定する。若し、当該応答が給電開始通知であると判定した場合、図5のフローチャートによる一連の処理が終了される。
【0052】
この場合には、画像形成装置A100は、画像形成装置B200からの給電により、省電力モード時の動作が維持される。また、画像形成装置B200から給電されている間、給電コントローラ120は、創電部140の発電出力によってバッテリ130の充電を行うように制御できる。
【0053】
一方、ステップS105で、受信した応答が給電開始通知ではない(例えば給電拒否通知)と判定した場合、給電コントローラ120は、処理をステップS106に移行させ、PSU300による給電を開始させる。なお、上述のステップS103でタイマが満了したと判定された場合も、処理がこのステップS106に移行され、PSU300による給電が開始される。
【0054】
図6は、給電要求送信側が、給電側からの給電停止通知を受信した場合の一例の処理を示すフローチャートである。なお、ここでは、画像形成装置A100が給電要求送信側、画像形成装置B200が給電側であるものとして説明する。画像形成装置A100は、例えば上述した図5のフローチャートの処理に従い、既に画像形成装置B200から給電を受けているものとする。
【0055】
ステップS200で、給電コントローラ120は、画像形成装置B200の給電コントローラ220から給電停止の通知を受信したか否かを判定する。若し、受信していないと判定した場合、ステップS200の処理を繰り返す。
【0056】
一方、給電停止の通知を受信したと判定した場合、処理がステップS201に移行される。ステップS201で、給電コントローラ120は、バッテリ130の状態を検出し、バッテリ130の出力電圧を取得する。そして、取得した出力電圧と、メモリ152に記憶されるバッテリ電圧基準値162とを比較して、バッテリ130の出力電圧がバッテリ電圧基準値162未満であるか否かを判定する。
【0057】
若し、バッテリ130の出力電圧がバッテリ電圧基準値162以上であると判定した場合、図6のフローチャートによる一連の処理が終了される。この場合、給電コントローラ120は、画像形成装置A100の電源をバッテリ130から供給するように制御できる。
【0058】
一方、バッテリ130の出力電圧がバッテリ電圧基準値162未満であると判定した場合、給電コントローラ120は、処理をステップS202に移行させ、PSU300による給電を開始させる。
【0059】
図7は、給電側の処理を示す一例のフローチャートである。なお、ここでは、画像形成装置A100が給電要求送信側、画像形成装置B200が給電側であるものとして説明する。
【0060】
ステップS300で、給電コントローラ220は、画像形成装置A100の給電コントローラ120からの給電要求を受信したか否かを判定する。若し、受信していないと判定した場合、ステップS300の処理を繰り返す。
【0061】
一方、給電コントローラ120からの給電要求を受信したと判定した場合、給電コントローラ220は、次のステップS301でバッテリ230の状態を検出し、バッテリ230の出力電圧を取得する。そして、次のステップS302で、メモリ252に記憶されているタスクリストを取得する。
【0062】
次のステップS303で、給電コントローラ220は、バッテリ230に、画像形成装置A100に対して給電するだけの余力があるか否かを判定する。若し、余力があると判定した場合、処理をステップS304に移行させる。なお、バッテリ230における余力の有無の判定の詳細については、後述する。
【0063】
ステップS304で、給電コントローラ220は、画像形成装置A100の給電コントローラ120に対して給電開始通知を送信し、給電の開始を通知する。次のステップS305で、給電コントローラ220は、図示されないタイマのカウントを開始する。サブユニット250が有するRTC251を用いてカウントを行ってもよい。タイマは、カウント値が予め定められた値に達した場合に、満了したと判定される。タイマが満了したと判定するカウント値は、適宜に設定することができる。
【0064】
次のステップS306で、給電コントローラ220は、バッテリ230の出力を給電線403を介して画像形成装置A100に供給し、画像形成装置A100に対する給電を開始する。そして、次のステップS307で、給電コントローラ220は、ステップS305でカウントを開始したタイマが満了したか否かを判定する。若し、タイマが満了していないと判定した場合、処理をステップS306に戻し、給電を継続させる。
【0065】
一方、ステップS307でタイマが満了したと判定した場合、給電コントローラ220は、処理をステップS301に戻し、バッテリ230の状態検出など一連の処理を繰り返す。すなわち、給電コントローラ220は、バッテリ230の出力を画像形成装置A100に給電中は、タイマが満了する毎にバッテリ230の状態検出を行い、バッテリ230に画像形成装置A100に対する給電を行うだけの余力があるか否かを判定する。そのため、過給電を防ぐことができる。
【0066】
また、上述したように、タイマが満了するカウンタ値を適宜に設定できるようにしている。そのため、例えばタイマが満了するカウンタ値をより小さい値とすることで、バッテリ230の余力の有無の判定をより高精度に行うことができる。また例えば、タイマが満了するカウンタ値をより大きな値とすることで、給電コントローラ220の稼働率を下げることが可能となる。
【0067】
上述のステップS303で、バッテリ230に、画像形成装置A100に対して給電するだけの余力が無いと判定された場合、処理がステップS308に移行される。ステップS308で、給電コントローラ220は、画像形成装置A100の給電コントローラ120に対して給電停止通知を送信する。そして、次のステップS309で、給電コントローラ220は、バッテリ230の出力の画像形成装置A100に対する給電を停止する。
【0068】
次のステップS310で、給電コントローラ220は、バッテリ230の状態を検出し、バッテリ230の出力電圧を取得する。そして、取得した出力電圧と、メモリ252に記憶されるバッテリ電圧基準値とを比較して、バッテリ230の出力電圧がこのバッテリ電圧基準値未満であるか否かを判定する。
【0069】
若し、バッテリ230の出力電圧がメモリ252に記憶されるバッテリ電圧基準値以上であると判定した場合、図7のフローチャートによる一連の処理が終了される。この場合、給電コントローラ220は、画像形成装置B200の電源をバッテリ230から供給するように制御できる。
【0070】
一方、バッテリ230の出力電圧がメモリ252に記憶されるバッテリ電圧基準値未満であると判定した場合、給電コントローラ220は、処理をステップS311に移行させ、PSU300による給電を開始させる。
【0071】
ここで、ステップS303における、バッテリ230に、画像形成装置A100に対して給電するだけの余力があるか否かの判定処理について、より詳細に説明する。バッテリ230の余力は、例えば、判定の時点(現在)から、画像形成装置B200が省電力モードから復帰する復帰予定時刻までに予測される画像形成装置B200における消費電力と、給電要求により要求された電力量と、バッテリ230のバッテリ残量とに基づき判定することが考えられる。
【0072】
例えば、画像形成装置B200のバッテリ残量から、画像形成装置B200の予測消費電力量を差し引いた電力量が、要求電力量よりも大きい場合にバッテリ230に画像形成装置A100に対して給電するだけの余力があると判定する。バッテリ230のバッテリ残量は、例えば、給電コントローラ220によりバッテリ状態の一つとして取得される。一例として、給電コントローラ220は、バッテリ230の出力電圧を時系列で取得し、出力電圧の値および低下速度を求めることで、バッテリ残量を取得することが考えられる。
【0073】
ここで、予測消費電力量WPREは、復帰予定時刻tB、現在の時刻t0、省電力モードにおける平均消費電力WAVG、復帰予定時刻tBまでのタスクによる消費電力の合計WSUMを用いて、下記の式(1)にて求めることができる。
PRE=(tB−t0)×WAVG+WSUM …(1)
【0074】
復帰予定時刻tBは、メモリ252に記憶される復帰予定時刻を用いる。現在時刻t0は、RTC251から取得することができる。省電力モードにおける平均消費電力WAVGは、予め定められた値を用いることができる。省電力モード時に実測し、メモリ252に記憶させておいてもよい。復帰予定時刻tBまでのタスクによる消費電力の合計WSUMは、メモリ252に記憶されるタスクリストに記憶される各消費電力値に、復帰予定時刻tBと現在時刻t0との差分を乗じることで求めることができる。
【0075】
このとき、タスクリストに記憶される各タスクに優先度を設け、優先度が所定以下のタスクを実行しないようにし、当該優先度が所定以下のタスクによる消費電力の合計WSUMの算出から除外することができる。これにより、バッテリ230による給電をより長い時間行うことが可能となる。
【0076】
なお、バッテリ230の余力は、予測消費電力量WPREと要求電力とバッテリ残量とに基づき判定する例に限られない。例えば、単純に、ステップS301で取得したバッテリ230の出力電圧がメモリ252に記憶されるバッテリ電圧基準値以上である場合に、バッテリ230に余力があると判定することも考えられる。
【0077】
このように、本実施形態によれば、一方の機器は、搭載されたバッテリの状態を検出した検出結果に基づき、バッテリによる省電力モードの維持ができないと判定した場合に、他方の機器に給電要求を送信する。また、他方の機器は、一方の機器からの給電要求を受信した際に、搭載されたバッテリの状態を検出した検出結果に基づき、バッテリに余力があると判定した場合に、一方の機器に対してバッテリによる給電を開始する。そのため、給電を仲介する装置を用いることなく、互いに接続された複数の機器間でのバッテリ給電を制御できる。
【0078】
(実施形態の変形例)
次に、本発明の実施形態の変形例について説明する。本変形例では、省電力モードからの復帰予定時刻を、本来の時刻よりも早めた時刻に設定する。一例として、図8に示されるように、画像形成装置A100および画像形成装置B200のうち、省電力モード時の消費電力が小さい画像形成装置B200について、復帰予定時刻を、図4を用いて説明した本来の復帰予定時刻tBに対して早い時刻の復帰予定時刻tB’に設定する。
【0079】
このように、省電力モードにおける消費電力の小さい画像形成装置B200において、復帰予定時刻tB’を本来の復帰予定時刻tBに対して早い時刻に設定する。これにより、復帰予定時刻tB’におけるバッテリ230の出力電圧が、上述の電圧ΔVBよりも高い電圧ΔVB’だけPSU給電閾値Bを上回る。そのため、画像形成装置B200から画像形成装置A100に対してバッテリ230により給電可能な電力の総量を、復帰予定時刻が本来の復帰予定時刻tBである場合に比べてより多くすることができる。また、この場合、画像形成装置B200は、省電力モード時におけるPSU300からの給電を、上述の実施形態と比べて早く開始することになる。これらにより、バッテリ130および230の電力をより効率的に分配でき、商用電源の消費を削減することができる。
【0080】
さらに、省電力モードにおける消費電力の大きい画像形成装置A100において、PSU給電閾値Aを、本来のPSU給電閾値Aより高い値に設定することもできる。こうすることで、画像形成装置A100から画像形成装置B200に対して給電要求を送信するタイミングを早めることができ、バッテリ130および230の電力をより効率的に配分可能となることが期待される。
【符号の説明】
【0081】
100 画像形成装置A
110,210 画像処理部
120,220 給電コントローラ
130,230 バッテリ
140,240 創電部
150,250 サブユニット
151,251 RTC
152,252 メモリ
160 タスクリスト
161 復帰予定時刻
162 バッテリ電圧基準値
【先行技術文献】
【特許文献】
【0082】
【特許文献1】特開2009−277014号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに接続された複数の機器を含む給電制御システムであって、
前記機器は、
通常モードより消費電力を抑えた省電力モード時に電源供給を行うためのバッテリと、
前記バッテリの出力電圧を検出する検出手段と、
前記出力電圧が予め定められた値未満であると判定された場合に、給電要求を送信する送信手段と、
給電要求を受信する受信手段と、
前記バッテリが給電可能な状態であるか否かを判定する判定手段と、
前記バッテリによる給電を制御する給電制御手段と
を有し、
前記給電制御手段は、
前記受信手段で受信した給電要求に応じて前記判定手段による判定を行い、前記給電可能な状態であると判定された場合に、前記受信手段で受信した給電要求の送信元に対して給電開始通知を送信すると共に、該送信元に対する前記バッテリによる給電を行う
ことを特徴とする給電制御システム。
【請求項2】
前記給電制御手段は、
前記給電が予め定められた時間行われたら前記判定手段による判定を行い、前記給電可能な状態であると判定された場合に、前記バッテリによる給電を継続する
ことを特徴とする請求項1に記載の給電制御システム。
【請求項3】
前記機器は、
少なくとも、前記省電力モードからの復帰予定時刻を示す情報と、該省電力モードでの各タスクの単位時間当たりの消費電力を示す情報と、該省電力モードでの単位時間当たりの平均消費電力を示す情報とを保持する保持手段をさらに有し、
前記判定手段は、
前記保持手段に保持される前記復帰予定時刻を示す情報と、前記各タスクの単位時間当たりの消費電力を示す情報と、前記省電力モードでの単位時間当たりの平均消費電力を示す情報とに基づき該復帰予定時刻までの予測消費電力を算出し、前記バッテリの残量から該予測消費電力を差し引いた電力値が、前記給電要求にて要求された電力値よりも大きい場合に、前記給電可能な状態であると判定する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の給電制御システム。
【請求項4】
前記保持手段に保持される前記復帰予定時刻は、省電力モードに移行した際に設定される復帰予定時刻よりも早い時刻である
ことを特徴とする請求項3に記載の給電制御システム。
【請求項5】
前記保持手段に保持される前記各タスクは予め優先順位が与えられ、
前記判定手段は、
前記各タスクの単位時間当たりの消費電力の合計から該優先順位が予め定められた順位以下のタスクの単位時間当たりの消費電力を除外して、前記給電可能な状態であるか否かを判定する
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の給電制御システム。
【請求項6】
前記機器は、
発電を行う発電手段をさらに有し、
前記バッテリを前記発電手段の発電出力によって充電する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の給電制御システム。
【請求項7】
検出手段が、バッテリの出力電圧を検出する検出ステップと、
送信手段が、前記出力電圧が予め定められた値未満であると判定された場合に、給電要求を送信する送信ステップと、
受信手段が、給電要求を受信する受信ステップと、
判定手段が、前記バッテリが給電可能な状態であるか否かを判定する判定ステップと、
給電制御手段が、前記バッテリによる給電を制御する給電制御ステップと
を有し、
前記給電制御ステップは、
前記受信ステップで受信した給電要求に応じて前記判定ステップによる判定を行い、前記給電可能な状態であると判定された場合に、前記受信ステップで受信した給電要求の送信元に対して給電開始通知を送信すると共に、該送信元に対する前記バッテリによる給電を行う
ことを特徴とする給電制御方法。
【請求項8】
画像データに従い画像を形成する画像形成手段と、
バッテリの出力電圧を検出する検出手段と、
前記出力電圧が予め定められた値未満であると判定された場合に、給電要求を送信する送信手段と、
給電要求を受信する受信手段と、
前記バッテリが給電可能な状態であるか否かを判定する判定手段と、
前記バッテリによる給電を制御する給電制御手段と
を有し、
前記給電制御手段は、
前記送信手段で送信された前記給電要求に応じて給電された電力を前記画像形成手段に供給すると共に、
前記受信手段で受信した給電要求に応じて前記判定手段による判定を行い、前記給電可能な状態であると判定された場合に、前記受信手段で受信した給電要求の送信元に対して給電開始通知を送信すると共に、該送信元に対する前記バッテリによる給電を行う
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−6325(P2013−6325A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139720(P2011−139720)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】