説明

統合的な心房細動アブレーション

【課題】生存被験者の心臓内の、神経節叢を含む第1の場所を含む、第1の領域を画定することと、心臓内にプローブを挿入することと、によって実施される心臓組織のアブレーションの方法を提供する。
【解決手段】この方法は、プローブの遠位部分上の電極を介して、心臓内の電気的活動を検出することと、この電気的活動が既定の閾値よりも高い卓越周波数を呈する、第2の場所を有する第2の領域を画定することと、その電気的活動が、コンプレックス細分化心房電位図を呈する、第3の場所を有する第3の領域を画定することと、第1の領域と、第2の領域及び第3の領域の少なくとも一方との共通部分を画定する、心臓の電気解剖学的マップを構築することと、その共通部分の範囲内で、アブレーション部位を選択することと、そのアブレーション部位で、心臓組織をアブレーションすることと、によって更に実施される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的には、身体内部の器官の低侵襲的処置に関する。より具体的には、本発明は、心臓組織に適用されるアブレーション処置に関する、アブレーション部位の判定に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書内で使用される特定の頭字語及び略語の意味を、表1に示す。
【表1】

【0003】
心房細動などの心不整脈は、心臓組織の諸領域が、隣接組織に、電気信号を異常に伝導することによって、正常な心周期を遮断し、非同期的な律動を引き起こす場合に発生する。
【0004】
不整脈を処置するための手技としては、不整脈を引き起こす信号の発生源を外科的に遮断すること、並びにそのような信号の伝導経路を遮断することが挙げられる。カテーテルを介してエネルギーを適用することにより、心臓組織を選択的にアブレーションすることによって、心臓の一部分から別の部分への、望ましくない電気信号の伝播を、停止又は変更することが可能な場合がある。このアブレーションプロセスは、非導電性の損傷部位の形成によって、望ましくない電気経路を破壊する。
【0005】
心房細動(AF)に関して成果を上げるカテーテルベースのアブレーションは、多くのアブレーション点を含む、比較的複雑な治療計画の、正確な実行を必要とする場合が多い。この手技は、困難であり、かつ多大な時間を必要とする。例えば、「A New Approach for Catheter Ablation of Atrial Fibrillation:Mapping of the Electrophysiologic Substrate」(Nademaneeら、J.Am.Coll.Cardiol.,2004;43(11):2044〜2053)の文書では、コンプレックス細分化心房電位図(CFAE)を呈する部位をアブレーションすることによって、心房細動を処置し得ることが提案された。著者らは、心房細動の間のCFAEの区域を特定し、次いで、それらの区域に高周波アブレーションを適用した。アブレーションの結果として、心房細動は、その症例の大部分で解消した。
【0006】
Nademaneeの方法では、人間のオペレーターが、電位図を読み取り、CFAEの部位を特定することが必要とされる。参照により本明細書に組み込まれる、本願と同一譲受人に譲渡された米国特許出願公開第2007/0197929号は、心室内部のコンプレックス細分化電位図の区域の、自動化された検出及びマッピングを開示することによって、この手順を容易化している。参照により本明細書に組み込まれる、本願と同一譲受人に譲渡された米国特許出願公開第20090192393号は、心室内のコンプレックス細分化電位図の区域の範囲内で見出される神経節叢の、自動検出及びマッピングを開示している。神経節叢の空間的分布、及びコンプレックス細分化電位図の相対数を指示する、機能マップが、表示のために作成される。
【0007】
より最近では、123I−メタヨードベンジルグアニジン(MIBG)を使用する、SPECT及び平面的心臓交感神経映像法が、Albert Flotatsらの、「Proposal for standardization of 123I−metaiodobenzylguanidine(MIBG) cardiac sympathetic imaging by the EANM Cardiovascular Committee and the European Council of Nuclear Cardiology」(Eur J Nucl Med Mol Imaging(2010)37:1802〜1812)によって説明されるように、標準化を指示するものとして、十分に既知となっている。Rozovskyらの「Added Value of SPECT/CT for Correlation of MIBG Scintigraphy and Diagnostic CT in Neuroblastoma and Pheochromocytoma」(AJR 2008;190:1085〜1090)で開示される技術を、心臓内の神経節叢を撮像するために適合させることができる。
【0008】
心外膜脂肪の評価もまた、アブレーション点を特定する際に有用とすることができる。例えば、参照により本明細書に組み込まれる、本願と同一譲受人に譲渡された米国特許出願公開第2008/0058657号は、多電極胸部パネルを使用して、少数の心内膜点と多数の外部受信点との間のマトリックス関係を構築することによって、心内膜マップを取得することを、説明している。磁気共鳴映像法(MRI)及びコンピュータ断層撮影法もまた、例えば、Abbaraらの「Mapping Epicardial Fat With Multi−Detector Computed Tomography To Facilitate Percutaneous Transepicardial Arrhythmia Ablation」(European Journal of Radiology 57(2006)417〜422)、及びKriegshauserらの「MR Imaging of Fat in and Around the Heart」(AJR 155:271〜274,1990年8月)で説明されるように、心外膜脂肪の評価に適用されている。
【0009】
Dewire,J.& Calkinsの「State−of−the−art and Emerging Technologies for Atrial Fibrillation Ablation」(H.Nat.Rev.Cardiol.7,129〜138(2010))では、AFアブレーションの安全性性及び有効性を改善し、手技の時間を短縮し、この技術の先行経験を殆ど有さないオペレーターによって、アブレーションを実行することを可能にする、新たな手段及び方策の開発への関心が存在することが、指摘されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施形態により、アブレーションの方法が提供され、この方法は、生存被験者の心臓内の、神経節叢を含む第1の場所を含む、第1の領域を画定することと、遠位部分上に電極を有するプローブを、心臓内に挿入することによって実施される。この方法は、電極を介して、心臓内の電気的活動を検出することと、その電気的活動が既定の閾値よりも高い卓越周波数を呈する、第2の場所を有する第2の領域を画定することと、その電気的活動が、コンプレックス細分化心房電位図を呈する、第3の場所を有する第3の領域を画定することと、第1の領域と、第2の領域及び第3の領域の少なくとも一方との共通部分を画定する、心臓の電気解剖学的マップを構築することと、その共通部分の範囲内で、アブレーション部位を選択することと、そのアブレーション部位で、心臓組織をアブレーションすることと、によって更に実施される。
【0011】
本方法の一態様は、プローブと心臓の壁との接触圧が、既定の圧力閾値を超える、第4の領域を画定することを含み、電気解剖学的マップ内で画定される共通部分は、第1の領域、第2の領域、第3の領域、及び第4の領域の共通部分を含む。
【0012】
本方法の別の態様によれば、第1の領域を画定することは、刺激閾値を超える刺激周波数で、心臓を電気的に刺激することを含む。
【0013】
本方法の一態様によれば、第1の領域を画定することは、心臓の心外膜脂肪パッドを評価することを含む。
【0014】
本方法の更なる態様によれば、第1の領域を画定することは、交感神経心臓映像法、磁気共鳴映像法、コンピュータ断層撮影映像法、及び多検出器コンピュータ断層撮影法のうちの少なくとも1つによって実行される。
【0015】
本方法の別の態様によれば、第1の領域、第2の領域、及び第3の領域は3次元であり、電気解剖学的マップを構築することは、電気解剖学的マップを、少なくとも1つの2次元投影として表示することを含む。
【0016】
本方法の更に別の態様によれば、電気解剖学的マップを構築することは、第1の領域、第2の領域、及び第3の領域の共通部分を画定することを含む。
【0017】
本方法の更に別の態様は、心臓の諸区分を画定することを含み、第1の領域を画定すること、第2の領域を画定すること、第3の領域を画定すること、及びアブレーション部位を選択することは、諸区分のそれぞれに関して、別個に実行される。
【0018】
本方法の更なる態様によれば、アブレーション部位を選択することは、共通部分の範囲内での無作為選択によって実行される。
【0019】
本方法の一態様によれば、アブレーション部位を選択することは、共通部分の範囲内での、第2の場所及び第3の場所の一方を選択することによって実行される。
【0020】
本発明の他の実施形態は、上述の方法を実施するための装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明のより良好な理解のために、例として、本発明の「発明を実施するための形態」を参照するが、これは、以下の図面と併せて読むべきであり、同様の要素には、同様の参照番号が与えられる。
【図1】本発明の一実施形態に従って構成され、動作する、生存被験者の心臓に対してアブレーション手技を実行するためのシステムの模式図。
【図2】本発明の一実施形態による、アブレーション部位の選択を示す、心臓カテーテル法を施された一連の患者から収集されたデータに基づく一連の図。
【図3】本発明の一実施形態による、複数の方法を使用して収集されたデータを統合して、心房細動及び他の心不整脈の処置に関するアブレーション点を選択する方法の流れ図。
【図4】本発明の一実施形態による、電気解剖学的マップ内への、予め取得された画像の取り込み及び重ね合わせ。
【図5】本発明の代替的実施形態による、図3に示す流れ図の、修正された一部分。
【図6】本発明の別の代替的実施形態による、図3に示す流れ図の修正された一部分。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の説明では、本発明の様々な原理の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの詳細の全てが、必ずしも、本発明を実践するために常に必要とされるものではないことが、当業者には明らかとなるであろう。この場合には、周知の回路、制御論理、並びに従来のアルゴリズム及び処理に関するコンピュータプログラム命令の詳細は、一般概念を不必要に不明確にすることのないように、詳細には示されていない。
【0023】
本発明の態様は、典型的には、コンピュータ可読媒体などの永久記憶装置内に維持される、ソフトウェアプログラミングコードの形態で具体化することができる。クライアント/サーバー環境では、そのようなソフトウェアプログラミングコードは、クライアント又はサーバー上に記憶することができる。ソフトウェアプログラミングコードは、ディスケット、ハードドライブ、電子媒体、又はCD−ROMなどの、データ処理システムと共に使用するための様々な既知の非一時的媒体のうちの、いずれかの上に具体化することができる。コードは、そのような媒体上に配布することができ、又は1つのコンピューターシステムのメモリ又は記憶装置から、ユーザーへと、何らかのタイプのネットワークを介して、他のコンピューターシステム上の記憶装置に、そのような他のシステムのユーザーによる使用のために、配布することができる。
【0024】
ここで図面を参照し、図1を最初に参照すると、図1は、開示される本発明の一実施形態に従って構成され、動作する、生存被験者の心臓12に対してアブレーション手技を実行するための、システム10の模式図である。このシステムは、患者の血管系を通して、心臓12の心室又は血管構造内に、オペレーター16によって経皮的に挿入される、カテーテル14を含む。オペレーター16は、典型的には医師であり、カテーテルの遠位先端部18を、心臓壁と接触させる。次いで、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,226,542号、及び同第6,301,496号、並びに本願と同一譲受人に譲渡された米国特許第6,892,091号に開示される方法に従って、電気的活性化マップを、準備することができる。システム10の要素を具体化する1つの市販の製品は、Biosense Webster,Inc.(3333 Diamond Canyon Road,Diamond Bar,CA 91765)より入手可能な、CARTO(登録商標)3システムとして、入手可能である。
【0025】
例えば電気的活性化マップの評価によって、異常であると判定された区域は、熱エネルギーの適用によって、例えば、心筋に高周波エネルギーを適用する、遠位先端部18の1つ又は2つ以上の電極に、カテーテル内のワイヤーを通じて高周波電流を通過させることによって、アブレーションすることができる。このエネルギーは、組織内に吸収され、その組織が永久にその電気興奮性を失う時点(典型的には、約50℃)まで、その組織を加熱する。成功の場合、この手技によって、心臓組織内に非伝導性の損傷部位が作り出され、その損傷部位が、不整脈を引き起こす異常な電気的経路を遮断する。本発明の原理を、種々の心腔に適用して、多種多様な心不整脈を処置することができる。
【0026】
カテーテル14は、典型的には、ハンドル20を含み、オペレーター16が、アブレーションに関する所望に応じて、カテーテルの遠位端を、操向し、位置決めし、配向することを可能にするための、好適な制御装置を、このハンドル上に有する。オペレーター16を支援するために、カテーテル14の遠位部分は、コンソール24内に配置される位置決定プロセッサ22に信号を提供する、位置センサー(図示せず)を収容する。
【0027】
アブレーションエネルギー及び電気信号を、遠位先端部18に又は遠位先端部18の付近に配置される、1つ又は2つ以上のアブレーション電極32を通じて、コンソール24に至るケーブル34を介し、心臓12へ/心臓12から、搬送することができる。同様にコンソール24に接続される、感知電極33は、一般的には、カテーテル14の遠位部分内に配置され、ケーブル34への結線を有する。整調信号及び様々な他の信号を、コンソール24からケーブル34及び電極32、33を通じて、心臓12へ/心臓12から搬送することができる。電極32、33の多数の構成が可能である。例えば、アブレーション電極32は、遠位先端部18に配置することができる。
【0028】
ワイヤー結線35は、コンソール24を、身体表面電極30、及び位置決定サブシステムの他の構成要素と連係させる。参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,536,218号(Govariら)で教示されるように、アブレーション電極32、感知電極33、及び身体表面電極30を使用して、アブレーション部位での、組織インピーダンスを測定することができる。温度センサー(図示せず)、典型的には、熱電対又はサーミスタを、アブレーション電極32上に、又はアブレーション電極32の付近に載置することができる。図1では、環状電極として示されるが、アブレーション電極32は、先端電極とすることもできる。所望により、2つ以上のアブレーション電極32の実例を、カテーテル14上に載置することができる。
【0029】
コンソール24は、典型的には、1つ又は2つ以上のアブレーション電力発生装置25を収容する。カテーテル14は、任意の既知のアブレーション技術を使用して、例えば、高周波エネルギー、超音波エネルギー、及びレーザー生成光エネルギーを使用して、心臓にアブレーションエネルギーを伝導するように適合させることができる。そのような方法は、参照によって本明細書に組み込まれる、本願と同一譲受人に譲渡された米国特許第6,814,733号、同第6,997,924号、及び同第7,156,816号に開示されている。
【0030】
位置決定プロセッサ22は、カテーテル14の位置座標及び配向座標を測定する、システム10の位置決定システム26の要素である。
【0031】
一実施形態では、位置決定システム26は、カテーテル14の位置及び配向を、場発生コイル28を使用して、その近傍の既定の作業容積内に磁場を発生させ、そのカテーテルでこれらの場を感知することによって判定する、磁気位置追跡構成を含み、また例えば、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2007/0060832号で教示されるようなインピーダンス測定を含み得る。位置決定システム26は、上述の米国特許第7,536,218号で説明される、インピーダンス測定を使用する位置測定によって強化することができる。
【0032】
上述のように、カテーテル14が、コンソール24に結合されることにより、オペレーター16は、カテーテル14の機能を、観察及び調節することが可能になる。コンソール24は、プロセッサを含み、このプロセッサは、適切な信号処理回路を有するコンピュータとすることができる。このプロセッサは、モニター29を駆動するように結合される。信号処理回路は、典型的には、カテーテル14内の遠位に配置される、上述のセンサー及び複数個の場所感知電極(図示せず)によって生成される信号を含めた、カテーテル14からの信号を、受信し、増幅し、フィルタリングし、デジタル化する。デジタル化された信号は、コンソール24及び位置決定システム26によって受信され、カテーテル14の位置及び配向を計算し、電極からの電気信号を分析するために使用される。
【0033】
典型的には、システム10は、他の要素を含むが、それらの他の要素は、簡略化のために図には示されない。例えば、システム10は、心電図(ECG)モニターを含み得、このモニターは、1つ又は2つ以上の身体表面電極からの信号を受信するように結合されることにより、コンソール24にECG同期信号を供給する。上述のように、システム10はまた、典型的には、被験者の身体の外面に取り付けられる、外部適用基準パッチ上に、又は心臓12内に挿入され、心臓12に対して固定位置に維持される、内部定置カテーテル上のいずれかに、基準位置センサーも含む。カテーテル14に液体を通して循環させるための、従来のポンプ及びラインが、アブレーション部位を冷却するために提供される。
【0034】
更には、システム10は、他のモダリティ、例えば、CT、MRIによって作り出される画像、及び上述のような放射線画像を、現在及び従前に生成される、心臓12の電気解剖学的マップと重ね合わせるための設備を有する。Biosense Websterより入手可能な、CARTOMERGE(商標)画像統合モジュールが好適である。
【0035】
ここで図2を参照すると、図2は、本発明の一実施形態による、アブレーション部位の選択を示す、心臓カテーテル法を施された一連の患者から収集されたデータに基づく、一連の図である。これらの図は、右側面視図37、右前斜位視図39(RAO)、及び後前方向視図43での、左心房のマッピングを表す。上述のように、催不整脈性領域は、神経節叢を含む区域、及び明白なコンプレックス細分化心房電位図と関連する。更には、心房細動を呈する心臓内に、周波数勾配が存在することが既知であり、例えば、上述のCARTO 3システムを使用して、電気解剖学的マッピングによって特定することができる。既定の閾値を超える高い卓越周波数(DF)を呈する電気的活動を有する部位のアブレーションは、周期長の延長、及び不整脈の停止を、結果的にもたらす場合が多い。参照により本明細書に組み込まれる、Sandersらの「Spectral Analysis Identifies Sites of High−Frequency Activity Maintaining Atrial Fibrillation in Humans」(Circulation.2005;112:789〜797)で説明される、電位図の電力スペクトルに適用される閾値評価基準が、高いDFを有する部位を画定するために好適である。
【0036】
図の右側のキー45は、アブレーション点を選択する際に考慮される、マッピングの3つの特徴を指示するものであり、図2は、CFAEを含む領域47、卓越周波数部位を含む領域49、及び神経節叢を含む領域51を明示する。これらの領域の画定は、以下で説明される。提案アブレーション点53が示される。第1、第2、及び第3の領域は、実際には3次元であるが、図2では、2次元投影で示される。CFAEを含む部位は、上述の米国特許出願公開第20090192393号で説明される技術を使用して、判定することができる。卓越周波数を有する部位は、参照により本明細書に組み込まれる、本願と同一譲受人に譲渡された米国特許第7,907,994号(Stolarskiら)の教示に従って、判定することができる。あるいは、CARTO 3システムを、電気解剖学的マッピングのために採用して、CFAE及び卓越周波数部位を特定し、MIBGを用いた心臓交感神経影像法を使用する神経節叢の可視化によって、補強することができる。CARTO 3システムにより、MIBG画像を、電気解剖学的マップと重ね合わせて定置することが可能になる。しかしながら、これらの特徴は、上述の方法のうちのいずれか、又はそれらの組み合わせによって配置することができる。
【0037】
ここで図3を参照すると、図3は、本発明の一実施形態による、複数のモダリティを使用して収集されたデータを統合して、心房細動及び他の心不整脈の処置に関するアブレーション点を最適に選択する方法の流れ図である。そのプロセス工程は、提示の明瞭性のために、図3では特定の線形順序で示される。しかしながら、それらのプロセス工程の多くは、並列的に、非同期的に、又は異なる順序で実行し得ることが明白であろう。更には、図示される全てのプロセス工程が、このプロセスを実装するために必要とされるとは限らない場合がある。
【0038】
第1段階55では、幾つかのモダリティの任意の組み合わせによって、心臓のデータを取得する。典型的には、第1段階55は、心臓カテーテル法の前に実施されるが、必ずしもそうとは限らない。心臓の解剖学的構造は、工程57で、CT法及びMRI法の少なくとも一方によって撮像することができる。神経節叢の場所を特定するための心臓脂肪の評価は、工程59で、同じ若しくは異なるCT検査及び/又はMRI検査を使用して、実行することができる。より正確に神経節叢の場所を特定するために、工程61で、CT及び単一光子放射断層撮影法(SPECT)を混成式で使用する、MIBG映像法を実行することができる。
【0039】
第2段階63では、第1段階55で取得された画像を区分化することにより、心房細動アブレーションの事前計画及び実行に関して必要とされる、関連の解剖学的構造のみが、3Dで、かつ高解像度で入手可能となる。左心房、肺静脈、及び心外膜脂肪パッドが、第1段階55で取得された具体的な画像に関して適切に画定される。それゆえ、工程65では、左心房、肺静脈(PV)、及び心外膜脂肪パッドが、工程59で取得された画像内に画定される。工程67では、左心房、肺静脈、及び神経節叢が、工程61で取得されたMIBG画像内に特定される。心外膜脂肪パッドを分析する際に、神経節叢の場所が推測される。工程69では、左心房、及び肺静脈が、工程57で取得された画像内に特定される。
【0040】
工程71で、第2段階63で処理された画像を、電気解剖学的マッピングシステム、例えば、CARTO 3システム内に取り込む。工程71は、上述のCARTOMERGE画像統合モジュールを使用して、実行することができる。
【0041】
ここで図4を参照すると、図4は、本発明の一実施形態による、電気解剖学的マップ内への、予め取得された画像の取り込み及び重ね合わせを示す。右前斜位視図73(RAO視図)では、右上肺静脈(RSPV)、右下肺静脈(RIPV)、及び左心房(LA)が画定される。右前の神経節叢を含む領域75が指示される。後前方向(PA)視図77では、RSPV、RIPV、左上肺静脈(LSPV)、及び左下肺静脈(LIPV)が示される。視図77は、左上、右下、及び左下の神経節叢を、それぞれ領域79、81、83として更に指示する。円85(図4)は、卓越周波数を有する部位を指示する。
【0042】
図3を参照すると、第3段階87では、心臓カテーテル法を実行する。左心房の解剖学的マッピングを、工程89で実行する。このことは、経中隔及び心内膜マッピングによって、CARTO 3システムを使用して達成することができる。経中隔マッピングに関する技術は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、本願と同一譲受人に譲渡された米国特許第7,229,415号(Schwartz)で説明されている。所望により、工程89は、例えば、Boston Scientific(One Boston Scientific Place,Natick,MA 01760−1537)より入手可能な、Ultra ICE(商標)カテーテルを使用する、工程91でのリアルタイム超音波画像診断と同時に、実行することができる。
【0043】
工程93では、電気解剖学的マッピングを、典型的には、工程89と同時に実行する。再び図4を参照すると、卓越周波数部位を含む第2の領域(円85)、及びCFAEを示す第3の領域が、工程93で、神経節叢を含む領域75、79、81、83と共にマッピングされる。CFAEを含む領域95は、マップ上の諸区域として表される。しかしながら、これらの区域は、上述の米国特許出願公開第2007/0197929号で説明されるように、CFAEが明示された、心内膜上の多数の個別サンプル点97によって画定される。
【0044】
第4段階99(図3)では、アブレーション点のセットを選択するために、第3段階87で展開及びマッピングされた、点並びに領域を処理する。このことは、神経節叢、CFAE、及び卓越周波数部位を含む諸区域の、共通部分を特定することによって行なわれる。1つの方法では、この共通部分は、直径10mmの円形区域101を、個別工程で、解剖学的マップの一面に移動させることによって特定される。円形区域101の各位置で、その中の、関連するカテゴリーに属する点(「該当点」と称される)が特定される。上述のように、それらのカテゴリーは、神経節叢、CFAEを示す点、及び卓越周波数の点である。
【0045】
右側面視図37及び右前斜位視図39(図2)で最良に示されるように、CFAE、卓越周波数、及び神経節叢(心臓脂肪の評価によって判定されるような)を含む諸領域の「共通部分」内に位置する、点103が、アブレーション点としての選択に関する、候補として特定される。リスト1の擬似コードは、この判定を実施するための1つの方法を提示する。
【0046】
リスト1
LAの各区分(第2段階63で画定されるような)に関して。
10mmの円形ウィンドウを、現在の区分内のマップ再構築上に位置決めする。
予期される解剖学的場所に基づいて、神経節叢を含む第1の領域(図2の領域51)を画定する。
第1の領域内の、ウィンドウ内のCFAE「該当点」を記録する。
ウィンドウ内の、卓越周波数部位を指示する該当点を記録する。
円形ウィンドウを、区分内の新たな位置に移動させる。
現在の区分内の全ての第1の領域が評価されるまでループする。
卓越周波数部位を含む第2の領域(図2の領域49)を画定する。
CFAEを含む第3の領域(図2の領域47)を画定する。全般的には、これらの領域は、取得された点が比較的均等に分布するように、画定される。このことにより、有意味な情報を取得するために必要とされるサンプルサイズが低減される。上述のCARTO 3システムにより、関心対象の心内膜領域を画定するための、オペレーター支援設備が提供される。
第2の領域(CFAE)と第3の領域(DF)との、第1の共通部分を特定する(図3の工程105)。
工程107、109の少なくとも一方を実行することによって、第1の共通部分と神経節叢の部位との、第2の共通部分を特定する。(第1の領域及び第2の領域の一方が存在しない場合には、第1の領域及び第2の領域の他の一方を、第1の共通部分として処置する。)
アブレーションに関して、各第2の共通部分内のN個の点を、無作為に選択する(最終工程111)。選択されたN個の点は、CFAE該当点又はDF該当点に対応する点と、一致するはずである。
所望により、移動するウィンドウの適用範囲とされた諸区域を、該当点の数に従ってランク付けし、先行する工程で、N個の点の選択を、低いランクの区域を度外視して、高いランクの区域に限定する。切り捨ては、オペレーターによって設定されるか、又は任意に選択することができ、例えば、上位4分の1内の区域のみを、選択の対象とすることができる。
次の区分。
【0047】
最終工程111では、アブレーション点を、共通部分の範囲内の候補から選択する。この選択プロセスは、例えば、上述のCARTO 3システムを使用して、自動的なものとすることができ、又はオペレーター支援型とすることもできる。アブレーション点は、共通部分の範囲内で、無作為に推奨することができる。あるいは、アブレーション点は、カテーテル法の間に、卓越周波数部位及びCFAEの双方を呈するとして特定された点から、オペレーターによって選択することができる。
【0048】
あるいは、左心房を区分化するのではなく、左心房の範囲内で全体的に、該当点を含む区域を評価することができる。選択されたアブレーション点は、オペレーターのために、ディスプレイ上で強調表示することができる。次いで、選択された部位で、アブレーションを進行させることができる。一般的には、アブレーション点として選択されるのは、全ての候補よりも少ない。このことにより、動作時間及び患者の罹患率が低減される。
【0049】
代替的実施形態1
引き続き図3を参照すると、この変異型では、第3段階87で説明されるマッピングプロセスが、電気解剖学的マッピングプロセス(工程89)の間の、カテーテルと心内膜との接触力のマップを含むことによって、補強される。心臓カテーテルは、アブレーション部位と係合する際の、遠位先端部に対する機械的な力を感知するための、圧力検出器を組み込む。参照により本明細書に組み込まれる、本願と同一譲受人に譲渡された米国特許出願公開第2011/0152856号で説明されるような、接触力カテーテルを、この目的のために使用することができる。好適な接触力カテーテルは、Biosense−Websterより、THERMOCOOL(登録商標)SMARTTOUCH(商標)接触力感知カテーテルとして入手可能である。接触力が閾値を超える点を有する領域が、特定される(CF領域)。これらの領域内では、原因となる局所効果のみがセンサー内で感知され、遠距離場の効果は、フィルター処理により除去される。少なくとも7gの接触力が、示唆される。
【0050】
ここで図5を参照すると、図5は、図3に示す流れ図の一部分であり、本発明の代替的実施形態により修正されている。工程89(図3)を実行した後、工程113では、電気解剖学的マッピングを、工程93(図3)で実行されるように、かつ接触力マッピングと同時に実行する。
【0051】
次に、工程115は、工程105(図3)と同様であるが、ただし、共通部分は、第2の領域(CFAE)と、第3の領域(DF)及びCF領域との間で判定される。次いで、この手順は、図3に関して上述されたものと同じ方式で継続する。アブレーション点の選択を、十分に高い接触力を有する区域に限定することは、遠距離場の効果が、アブレーション部位の選択に干渉することを防止する。
【0052】
代替的実施形態2
ここで図6を参照すると、図6は、図3に示す流れ図の一部分であり、本発明の代替的実施形態により修正されている。この実施形態では、神経節叢の検出が、工程93(図3)で実行されるようなCFAE及び卓越周波数部位のマッピングの間に、工程117での高周波刺激によって強化される。10msのパルス幅を有する、20Hz、12ボルトでの刺激が好適である。典型的には、高周波刺激の使用は、上述の撮像技術によって取得される画像の重ね合わせに基づいて、神経節叢が予想される区域に集中される。
【0053】
工程117は、高周波刺激の使用によって、神経節叢を含む第1の領域を画定し、また工程93(図3)に関連して上述されたように、CFAEを含む第2の領域及び卓越周波数部位を画定する。
【0054】
工程93を実行して、図3に関して上述されたように、第2の領域(CFAE)と第3の領域(DF)との、第1の共通部分を画定する。工程119を実行して、第1の共通部分と、高周波刺激によって判定されるような、神経節叢を含む第1の領域との、第2の共通部分を画定する。次いで、この手順は、図3に関して上述されたような、最終工程111に継続する。
【0055】
本発明は、上記で具体的に示し、説明されたものに限定されないことを、当業者は理解するであろう。むしろ、本発明の範囲は、上記で説明される様々な特徴の組み合わせ及び一部の組み合わせの双方、並びに前述の説明を読むことで当業者が想到するであろう、先行技術には存在しない、それらの変型及び修正を含む。
【0056】
〔実施の態様〕
(1) アブレーションの方法であって、
生存被験者の心臓内の、神経節叢(ganglionated plexi)を含む第1の場所を含む、第1の領域を画定することと、
遠位部分上に電極を有するプローブを、前記心臓内に挿入することと、
前記電極を介して、前記心臓内の電気的活動を検出することと、
前記電気的活動が既定の閾値よりも高い卓越周波数を呈する、第2の場所を有する第2の領域を画定することと、
前記電気的活動が、コンプレックス細分化心房電位図を呈する、第3の場所を有する第3の領域を画定することと、
前記第1の領域と、前記第2の領域及び前記第3の領域の少なくとも一方との共通部分を画定する、前記心臓の電気解剖学的マップを構築することと、
前記共通部分の範囲内で、アブレーション部位を選択することと、
前記アブレーション部位で、心臓組織をアブレーションすることと、を含む、方法。
(2) 前記プローブと心臓の壁との接触圧が、既定の圧力閾値を超える、第4の領域を画定することを更に含み、前記電気解剖学的マップ内で画定される前記共通部分が、前記第1の領域、前記第2の領域、前記第3の領域、及び前記第4の領域の共通部分を含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記第1の領域を画定することが、刺激閾値を超える刺激周波数で、前記心臓を電気的に刺激することを含む、実施態様1に記載の方法。
(4) 前記第1の領域を画定することが、前記心臓の心外膜脂肪パッドを評価することによって実行される、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記第1の領域を画定することが、交感神経心臓映像法、磁気共鳴映像法、コンピュータ断層撮影映像法、及び多検出器コンピュータ断層撮影法のうちの少なくとも1つによって実行される、実施態様1に記載の方法。
(6) 前記第1の領域、前記第2の領域、及び前記第3の領域が3次元であり、前記電気解剖学的マップを構築することが、前記電気解剖学的マップを、少なくとも1つの2次元投影として表示することを含む、実施態様1に記載の方法。
(7) 前記電気解剖学的マップを構築することが、前記第1の領域、前記第2の領域、及び前記第3の領域の共通部分を画定することを含む、実施態様1に記載の方法。
(8) 心臓の諸区分を画定することを更に含み、前記第1の領域を画定すること、前記第2の領域を画定すること、前記第3の領域を画定すること、及び前記アブレーション部位を選択することが、前記諸区分のそれぞれに関して、別個に実行される、実施態様1に記載の方法。
(9) 前記アブレーション部位を選択することが、前記共通部分の範囲内での無作為選択によって実行される、実施態様1に記載の方法。
(10) 前記アブレーション部位を選択することが、前記共通部分の範囲内での、前記第2の場所及び前記第3の場所の一方を選択することによって実行される、実施態様1に記載の方法。
【0057】
(11) アブレーション装置であって、
生存被験者の心臓内への挿入に適合されており、前記心臓内の標的組織と接触させるための、遠位に配置された電極を有する、可撓性プローブと、
前記標的組織を、前記標的組織内のアブレーション部位でアブレーションするために、前記標的組織にエネルギーの投与を適用する、アブレータと、
前記電極を介して、前記心臓内の電気的活動を検出するための、回路機構と、
ディスプレイと、
前記ディスプレイ及び前記回路機構と連係する、プロセッサと、を含み、前記プロセッサが、
前記心臓内の、神経節叢を含む第1の場所を含む、第1の領域を画定することと、
前記電気的活動が既定の閾値よりも高い卓越周波数を呈する、第2の場所を有する第2の領域を画定することと、
前記電気的活動が、コンプレックス細分化心房電位図を呈する、第3の場所を有する第3の領域を画定することと、
前記第1の領域と、前記第2の領域及び前記第3の領域の少なくとも一方との共通部分を画定する、前記心臓の電気解剖学的マップを構築することと、
前記ディスプレイ上で、前記共通部分の範囲内の前記アブレーション部位を特定することと、のために動作する、アブレーション装置。
(12) 前記プロセッサが、画像処理ソフトウェアでプログラムされ、前記第1の領域を画定することが、前記画像処理ソフトウェアを使用して、前記被験者の画像を処理することによって実行される、実施態様11に記載の装置。
(13) 前記第1の領域を画定することが、前記心臓の心外膜脂肪パッドの画像によって実行される、実施態様12に記載の装置。
(14) 前記被験者の前記画像が、交感神経心臓映像法、磁気共鳴映像法、コンピュータ断層撮影映像法、及び多検出器コンピュータ断層撮影法のうちの少なくとも1つによって作り出される、実施態様12に記載の装置。
(15) 前記プロセッサが、前記プローブと心臓の壁との接触圧が、既定の圧力閾値を超える第4の領域を画定することのために動作し、前記電気解剖学的マップ内で画定される前記共通部分が、前記第1の領域、前記第2の領域、前記第3の領域、及び前記第4の領域の共通部分を含む、実施態様11に記載の装置。
(16) 電気的刺激回路機構を更に含み、前記第1の領域を画定することが、刺激閾値を超える刺激周波数で、前記心臓を電気的に刺激するように、前記電気的刺激回路機構を作動させることを含む、実施態様11に記載の装置。
(17) 前記第1の領域、前記第2の領域、及び前記第3の領域が、3次元であり、前記電気解剖学的マップを構築することが、前記電気解剖学的マップを、少なくとも1つの2次元投影として表示することを含む、実施態様11に記載の装置。
(18) 前記電気解剖学的マップを構築することが、前記第1の領域、前記第2の領域、及び前記第3の領域の共通部分を画定することを含む、実施態様11に記載の装置。
(19) 心臓の諸区分を画定することを更に含み、前記第1の領域を画定すること、前記第2の領域を画定すること、前記第3の領域を画定すること、及び前記アブレーション部位を特定することが、前記諸区分のそれぞれに関して、別個に実行される、実施態様11に記載の装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アブレーション装置であって、
生存被験者の心臓内への挿入に適合されており、前記心臓内の標的組織と接触させるための、遠位に配置された電極を有する、可撓性プローブと、
前記標的組織を、前記標的組織内のアブレーション部位でアブレーションするために、前記標的組織にエネルギーの投与を適用する、アブレータと、
前記電極を介して、前記心臓内の電気的活動を検出するための、回路機構と、
ディスプレイと、
前記ディスプレイ及び前記回路機構と連係する、プロセッサと、を含み、前記プロセッサが、
前記心臓内の、神経節叢を含む第1の場所を含む、第1の領域を画定することと、
前記電気的活動が既定の閾値よりも高い卓越周波数を呈する、第2の場所を有する第2の領域を画定することと、
前記電気的活動が、コンプレックス細分化心房電位図を呈する、第3の場所を有する第3の領域を画定することと、
前記第1の領域と、前記第2の領域及び前記第3の領域の少なくとも一方との共通部分を画定する、前記心臓の電気解剖学的マップを構築することと、
前記ディスプレイ上で、前記共通部分の範囲内の前記アブレーション部位を特定することと、のために動作する、アブレーション装置。
【請求項2】
前記プロセッサが、画像処理ソフトウェアでプログラムされ、前記第1の領域を画定することが、前記画像処理ソフトウェアを使用して、前記被験者の画像を処理することによって実行される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の領域を画定することが、前記心臓の心外膜脂肪パッドの画像によって実行される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記被験者の前記画像が、交感神経心臓映像法、磁気共鳴映像法、コンピュータ断層撮影映像法、及び多検出器コンピュータ断層撮影法のうちの少なくとも1つによって作り出される、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記プロセッサが、前記プローブと心臓の壁との接触圧が、既定の圧力閾値を超える第4の領域を画定することのために動作し、前記電気解剖学的マップ内で画定される前記共通部分が、前記第1の領域、前記第2の領域、前記第3の領域、及び前記第4の領域の共通部分を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
電気的刺激回路機構を更に含み、前記第1の領域を画定することが、刺激閾値を超える刺激周波数で、前記心臓を電気的に刺激するように、前記電気的刺激回路機構を作動させることを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記第1の領域、前記第2の領域、及び前記第3の領域が、3次元であり、前記電気解剖学的マップを構築することが、前記電気解剖学的マップを、少なくとも1つの2次元投影として表示することを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記電気解剖学的マップを構築することが、前記第1の領域、前記第2の領域、及び前記第3の領域の共通部分を画定することを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
心臓の諸区分を画定することを更に含み、前記第1の領域を画定すること、前記第2の領域を画定すること、前記第3の領域を画定すること、及び前記アブレーション部位を特定することが、前記諸区分のそれぞれに関して、別個に実行される、請求項1に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−103134(P2013−103134A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−249024(P2012−249024)
【出願日】平成24年11月13日(2012.11.13)
【出願人】(511099630)バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド (50)
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
【住所又は居所原語表記】4 Hatnufa Street, Yokneam 20692, Israel
【Fターム(参考)】