統合類識別処理装置
【課題】 類識別応答が得られない目標に対して、オペレータによる類識別判断を支援するための、目標危険度情報を得る。
【解決手段】 類識別質問の結果、類識別応答を得られなかった目標に対し、レーダから得られる目標の位置、速度、加速度及び広域情報入力装置12から得られる空域、航空路を用いて、目標危険度を導出する目標危険度判定装置11を設け、オペレータに危険度を提供することで、オペレータによる類識別判断を支援することができる。
【解決手段】 類識別質問の結果、類識別応答を得られなかった目標に対し、レーダから得られる目標の位置、速度、加速度及び広域情報入力装置12から得られる空域、航空路を用いて、目標危険度を導出する目標危険度判定装置11を設け、オペレータに危険度を提供することで、オペレータによる類識別判断を支援することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、レーダシステムで探知した目標の類識別及びその危険度を判別する統合類識別処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、対空目標の類識別は類識別処理装置にて行われている。類識別処理装置は、レーダで捉えた目標に対して暗号化された類識別質問を送信し、目標から送信された類識別応答を受信することで類識別を行い、オペレータに表示する装置である。類識別応答を受信した場合、目標は僚友機または民間航空機であることを判別することが可能である(例えば、特許文献1参照)。この類識別処理装置では、目標からの類識別応答を受信しなかった場合は目標の類識別の判定ができない。その場合、オペレータが提供される広域情報及び目標行動から目標の危険度を推定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−347195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の類識別処理装置は、送信した類識別質問に対する目標からの類識別応答を受信しなかった場合、類識別処理装置がオペレータに提供する情報は、目標からの応答無しという情報のみであった。
【0005】
したがって、目標の危険度は事前に得られている広域情報や例えばレーダのようなセンサシステムから送信されてくる目標諸元を基に、オペレータが目標の類識別を判定する必要があった。
【0006】
この発明は係る課題を解決するためになされたものであり、従来オペレータにより行われていた広域情報及び目標行動による目標危険度判定を、支援する情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明による統合類識別処理装置は、センサによって得られる目標の諸元情報を入力する目標情報入力処理装置と、上記目標情報入力処理装置から入力される目標の諸元情報を目標番号に対応付けて格納する目標管理データベースと、上記目標管理データベースの格納情報から、類識別を行う目標番号を選定する類識別質問指示装置と、上記類識別質問指示装置により選定された目標番号の目標に類識別質問を送信する類識別質問発信装置と、上記類識別質問発信装置からの類識別質問に応じた類識別応答を受信し、当該類識別応答の有無及び類識別の応答結果を出力する類識別応答受信装置と、空域及び航空路及び危険領域を含む広域情報から、所定エリアの情報を抽出する広域情報入力装置と、上記類識別応答受信装置から類識別応答無しが入力された場合、上記広域情報入力装置により抽出された所定エリアの情報、及び上記類識別質問指示装置により選定された目標番号に対応する目標の諸元情報に基づいて、目標の危険度の度合い示す目標危険度を導出する目標危険度判定装置と、上記類識別応答有無及び類識別応答結果及び上記目標危険度判定装置により導出された目標危険度を表示する類識別結果表示装置と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、類識別質問の結果、類識別応答を得られなかった目標に対して、センサから得られる目標の諸元情報と、広域情報入力装置から得られる空域、航空路を用いて、目標危険度を導出する目標危険度判定装置を設けているので、オペレータに広域情報及び目標行動による目標の危険度を示す情報を提供し、オペレータによる類識別判断を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の実施の形態1による統合類識別処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1による目標危険度判定装置の動作の説明をするフローチャートである。
【図3】図2のエリア危険度導出処理における処理の流れを説明するフローチャートである。
【図4】図2の行動危険度導出処理において用いる座標及び値の定義について説明する図である。
【図5】図2の行動危険度導出処理における処理の流れを説明するフローチャートである。
【図6】図2のエリア危険度導出処理の処理例を説明する図である。
【図7】図2のエリア危険度導出処理における危険度の事前設定値の例を示した表である。
【図8】図2のエリア危険度導出処理におけるエリア危険度導出処理結果の例を示した表である。
【図9】図2の行動危険度導出処理における行動の基準値及び危険度の事前設定の例を示した表である。
【図10】図2の行動危険度導出処理に用いる各目標の目標諸元の例を示した表である。
【図11】図2の行動危険度導出処理における行動危険度導出処理結果の例を示した表である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、この発明に係る実施の形態1による統合類識別処理装置の構成を示す図である。図1において、レーダシステム1は目標を探知する。レーダシステム1は探知した目標の目標諸元を得て、得られた目標緒元を統合類識別処理装置5に周期的に送信する。統合類識別処理装置5は、入力された目標諸元の中から選定された目標2に対し、類識別質問を送信する。目標2は、類識別質問に対する類識別応答を、統合類識別処理装置5に対して出力する。
【0011】
また、広域情報処理装置4は、複数の異なる場所に配置されたセンサや、移動体によって収集された情報や、ネットワークを通じて収集される既知の情報などを、広域情報として所有している。統合類識別処理装置5には、広域情報処理装置4から広域情報が入力される。統合類識別処理装置5は、類識別応答、目標諸元及び広域情報から得られる類識別結果を、本装置の使用者であるオペレータ3に対して表示出力する。
【0012】
次に、統合類識別処理装置5の内部構成について説明する。統合類識別処理装置5は、目標情報入力処理装置6と、目標管理DB(データベース)7a、7bと、類識別質問指示装置8と、類識別質問発信装置9と、類識別応答受信装置10と、目標危険度判定装置11と、広域情報入力装置12と、類識別結果表示装置13とを備えている。なお、目標管理DB7a、7bは一体的に構成されていても良く、また同一のものであっても良いが、ここでは説明の都合上分けて説明する。
【0013】
目標情報入力処理装置6は、レーダシステム1から周期的に入力される目標諸元から位置、速度、加速度を抽出し、抽出した目標諸元及び位置、速度、加速度を、目標管理DB7aに周期的に送信する。
【0014】
目標管理DB7aは、目標情報入力処理装置6から周期的に入力される目標諸元及び位置、速度、加速度を、目標番号とともに格納する。また、目標管理DB7aに格納された情報は、目標管理DB7bにも同様にして格納される。
類識別質問指示装置8は、目標管理DB7aに格納されている目標の中から、事前に設定した条件(例えば、予め設定された目標の位置の条件など)と照合し、類識別を行う目標番号を選定して、類識別質問発信装置9に対して選定した目標番号(以下、指定目標番号)を出力する。
類識別質問発信装置9は、類識別質問指示装置8から入力された指定目標番号で指定された目標2に対し、指定目標番号の目標に類識別質問を送信するとともに、類識別応答受信装置10に指定目標番号を送信する。なお、類識別質問は、指定目標番号の目標について何らかのコード変換や変調処理を行った信号となる。
【0015】
類識別応答受信装置10は、目標2からの類識別応答を受信する装置であり、目標2からの類識別応答を受信し、受信信号の復調処理を行い、受信信号を解析する。類識別応答受信装置10は、受信信号の解析結果から、指定目標番号に応じた類識別応答が予め設定された正規の類識別応答であるか否かの類識別応答結果を確認する。類識別応答受信装置10は、目標2からの類識別応答有無及び類識別応答結果を、目標管理DB7bに出力する。
また、類識別応答受信装置10は、目標2からの類識別応答有無を目標危険度判定装置11に出力する。
なお、類識別応答受信装置10は、例えば類識別質問発信装置9から類識別質問が送信されてから、一定時間以内に類識別応答を受信した場合には類識別応答有りとし、受信しない場合には類識別応答無しとして、類識別質問発信装置9から送出された指定目標番号毎に、当該目標番号を対応付けて類識別応答有無の出力を行う。
【0016】
広域情報入力装置12は、広域情報処理装置4から入力された広域情報の中から、空域及び航空路及び危険領域を抽出し、目標危険度判定装置11に出力する。
目標危険度判定装置11では、類識別応答受信装置10から類識別応答有無が入力されると、類識別応答無しの場合、類識別応答無しの目標番号に対応した目標に対し、目標が自己に与える危険性の程度を示す値である目標危険度を導出し、目標管理DB7bに出力する。
【0017】
類識別応答有りが入力された場合は処理を行わない。目標危険度は目標管理DB7bから取得される位置、速度、加速度及び広域情報入力装置12から入力される空域、航空路から導出される。
類識別結果表示装置13は目標管理DB7bから類識別応答有無、類識別応答結果、目標危険度を取得し、オペレータ3に類識別結果を表示する。
【0018】
図2は、実施の形態1による目標危度判定装置11の動作を説明するフローチャートである。
ST1−1において、目標危険度判定装置11に入力された類識別応答有無を判別し、類識別応答有りの場合は目標危険度判定処理フローを終了させ、類識別応答無しの場合は次処理へ進むよう分岐制御する。
ST1−2はST1−1にて類識別応答無しと判別された場合に実行され、目標の位置及び広域情報より得られる空域、航空路、危険領域を入力とし、目標が該当エリアに存在するときに自己に与える危険性の程度を示す値であるエリア危険度を導出する。
ST1−3はST1−2終了後に実行され、目標の位置、速度、加速度を入力とし、目標行動によって自己に与えられる危険性の程度を示す値である行動危険度を導出する。
ST1−4はST1−2の導出結果であるエリア危険度とST1−3の導出結果である行動危険度を加算し、目標危険度を導出する。
【0019】
図3は、図2のエリア危険度導出処理における処理の流れを説明するフローチャートである。
ST2−1ではST2−2の処理を繰り返し実施する回数を制御する。繰り返し回数は広域情報より得られた空域、航空路及び危険領域の総数である。
ST2−2は目標の位置が当該空域、航空路又は危険領域の中に含まれるか否かを判別し、含まれる場合はST2−3に進み、含まれない場合はST2−4に進むよう分岐制御する。
ST2−3はST2−2にて目標の位置が当該空域、航空路又は危険領域の中に含まれると判別された場合に実行され、当該エリアに事前に設定されている危険度を、エリア危険度に加算する。
ST2−4はST2−2の処理が実行された回数が広域情報より得られた空域、航空路及び危険エリアの総数に達しない場合、ST2−1の処理を実行させ、達した場合は繰り返しを終了させる。
【0020】
図4は、図2における行動危険度導出処理に用いる数値を、x軸、y軸、z軸を有する3次元座標系にて説明する図である。目標の位置はベクトルRで表され、ベクトルR のx軸方向成分がRx、y軸方向成分がRy、z軸方向成分がRzである。目標の速度はベクトルVで表され、ベクトルVのx軸方向成分がVx、y軸方向成分がVy、z軸方向成分がVzである。ベクトルVの大きさは絶対値|V|である。目標の加速度はベクトルAで表され、ベクトルAのx軸方向成分がAx、y軸方向成分がAy、z軸方向成分がAzである。ベクトルAの大きさは絶対値|A|である。
【0021】
図5は、図2の行動危険度導出処理における処理の流れを説明するフローチャートである。行動危険度導出処理では、低空判定、高速判定、急加速判定、急上昇判定、急降下判定を行う。
ST3−1ではST3−2の処理を繰り返し実施する回数を制御する。繰り返し回数は行動の判別を行う項目数(低空判定、高速判定、急加速判定、急上昇判定、急降下判定)の5とする。
ST3−2は目標の位置、速度、加速度から得られる行動危険度導出処理を行うための数値を用いて、低空判定、高速判定、急加速判定、急上昇判定、急降下判定を繰り返し回数に応じて実施する。
【0022】
例えば、低空判定では事前に設定する低空基準値Haと目標の位置ベクトルRのz軸方向成分Rzの関係がRz<Haの関係を満たした場合、低空と判別する。
また、高速判定では事前に設定する高速基準値Vaと目標の速度ベクトルVの大きさ|V|が|V|>Vaの関係を満たした場合、高速と判別する。
また、急加速判定では事前に設定する急加速基準値Aaと目標の加速度ベクトルAの大きさ|A|が|A|>Aaの関係を満たした場合、急加速と判別する。
また、急上昇判定では目標の速度ベクトルVのz軸方向成分Vzと急上昇基準値VzcaがVz>Vzcaの関係を満たした場合、急上昇と判別する。
また、急降下判定では目標の速度ベクトルVのz軸方向成分Vzと急降下基準値VzdaがVz<Vzdaの関係を満たした場合、急降下と判別する。
【0023】
各判定において、低空、高速、急加速、急上昇、急降下と判別された場合はST3−3に進み、判別されなかった場合はST3−4に進むよう分岐制御する。
ST3−3はST3−2にて目標の行動が低空、高速、急加速、急上昇、急降下に該当すると判別された場合に実行され、当該行動に事前に設定されている危険度を行動危険度に加算する。
ST3−4はST3−2の処理が実行された回数が行動の判別を行う項目の総数に達しない場合、ST2−1の処理を実行させ、達した場合は繰り返しを終了させる。
【0024】
次に、実施の形態1による統合類識別処理装置5の処理するエリア危険度及び行動危険度について、より具体的な例を説明する。
【0025】
まず、図2で示したエリア危険度導出処理の処理例を説明する。
図6は、地図上にエリアとして、空域1、空域2、航空路1、航空路2、危険領域1、目標1、目標2、目標3をそれぞれ示した図である。ここでは2次元図で表記しているが、実際のエリア危険度導出処理では、空域、航空路、危険領域は3次元空間として扱う。
【0026】
また、図7はエリア毎に事前に設定しているエリア危険度の設定値の例を示す図である。図7において、空域1の危険度は3、空域2の危険度は0、航空路外の危険度は4、航空路1の危険度は2、航空路2の危険度は0、危険領域1の危険度は5である。
このとき、エリア危険度導出処理では、まず目標の位置が各エリアの中に含まれるか否かを判別する。図中の目標の例では、目標1が含まれるエリアは空域1、航空路外であり、目標2が含まれるエリアは空域1、航空路2、航空路3であり、目標3が含まれるエリアは空域2、航危険領域1となる。
【0027】
次に、目標の位置が含まれるエリアの危険度を合算し、エリア危険度を導出する。図8は、本例での各目標におけるエリア危険度の導出結果であり、目標1のエリア危険度は7、目標2のエリア危険度は5、目標3のエリア危険度は9となる。
【0028】
次に、図2に示した行動危険度導出処理の処理例を説明する。
図9は、行動毎に事前に設定している行動の基準値及び危険度の例を示す図である。図9において、低空の基準値は1000m、危険度は4、高速の基準値は340m/s、危険度は2、急加速の基準値は30m/s2、危険度は2、急上昇の基準値は100m/s、危険度は3、急降下の基準値は-100m/s、危険度は4である。
【0029】
図10は目標1、目標2、目標3の行動における目標緒元の例である。このとき、行動危険度導出処理では、まず低空判定、高速判定、急加速判定、急上昇判定、急降下判定を行い、判別条件を満たしているか否かを判別する。
本例の場合、目標1は低空、高速、目標2は急加速、目標3は急降下と判別される。次に行動危険度導出処理では、目標が該当する行動の危険度を合算し、行動危険度を導出する。図11は本例での各目標における行動危険度の導出結果であり、目標1の行動危険度は6、目標2の行動危険度は2、目標3の行動危険度は4となる。
【0030】
以上説明した通り、実施の形態1による統合類識別処理装置は、レーダシステム1(センサ)によって得られる目標の諸元情報を入力する目標情報入力処理装置6と、上記目標情報入力処理装置6から入力される目標の諸元情報を目標番号に対応付けて格納する目標管理DB(7a、7b)と、上記目標管理DB(7a、7b)の格納情報から、類識別を行う目標番号を選定する類識別質問指示装置8と、上記類識別質問指示装置8により選定された目標番号の目標に類識別質問を送信する類識別質問発信装置9と、上記類識別質問発信装置9からの類識別質問に応じた類識別応答を受信し、当該類識別応答の有無及び類識別の応答結果を出力する類識別応答受信装置10と、空域及び航空路及び危険領域を含む広域情報から、所定エリアの情報を抽出する広域情報入力装置12と、上記類識別応答受信装置10から類識別応答無しが入力された場合、上記広域情報入力装置12により抽出された所定エリアの情報、及び上記類識別質問指示装置8により選定された目標番号に対応する目標の諸元情報に基づいて、目標の危険度の度合い示す目標危険度を導出する目標危険度判定装置11と、上記類識別応答有無及び類識別応答結果及び上記目標危険度判定装置により導出された目標危険度を表示する類識別結果表示装置13と、を備えたことを特徴とする。また、目標危険度判定装置11は、所定エリアの情報として与えられる空域、航空路及び目標の位置から導出するエリア危険度と、目標の諸元情報として与えられる目標の位置、速度、加速度から導出する行動危険度に基づいて、上記目標危険度を導出する。
【0031】
このように、類識別質問の結果、類識別応答を得られなかった目標に対し、レーダシステム1から得られる目標の諸元情報(位置、速度、加速度)と、広域情報入力装置12から得られる空域、航空路及び危険領域を用いて、目標危険度を導出する目標危険度判定装置11を設けることで、オペレータに広域情報及び目標行動による目標の危険度を示す情報を提供し、オペレータによる類識別判断を支援することができる。
【符号の説明】
【0032】
1 レーダシステム、2 目標、3 オペレータ、4 広域情報処理装置、5 統合類識別処理装置、6 目標情報入力処理装置、7a、7b 目標管理DB、8 類識別質問指示装置、9 類識別質問発信装置、10 類識別応答受信装置、11 目標危険度判定装置、12 広域情報入力装置、13 類識別結果表示装置。
【技術分野】
【0001】
この発明は、レーダシステムで探知した目標の類識別及びその危険度を判別する統合類識別処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、対空目標の類識別は類識別処理装置にて行われている。類識別処理装置は、レーダで捉えた目標に対して暗号化された類識別質問を送信し、目標から送信された類識別応答を受信することで類識別を行い、オペレータに表示する装置である。類識別応答を受信した場合、目標は僚友機または民間航空機であることを判別することが可能である(例えば、特許文献1参照)。この類識別処理装置では、目標からの類識別応答を受信しなかった場合は目標の類識別の判定ができない。その場合、オペレータが提供される広域情報及び目標行動から目標の危険度を推定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−347195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の類識別処理装置は、送信した類識別質問に対する目標からの類識別応答を受信しなかった場合、類識別処理装置がオペレータに提供する情報は、目標からの応答無しという情報のみであった。
【0005】
したがって、目標の危険度は事前に得られている広域情報や例えばレーダのようなセンサシステムから送信されてくる目標諸元を基に、オペレータが目標の類識別を判定する必要があった。
【0006】
この発明は係る課題を解決するためになされたものであり、従来オペレータにより行われていた広域情報及び目標行動による目標危険度判定を、支援する情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明による統合類識別処理装置は、センサによって得られる目標の諸元情報を入力する目標情報入力処理装置と、上記目標情報入力処理装置から入力される目標の諸元情報を目標番号に対応付けて格納する目標管理データベースと、上記目標管理データベースの格納情報から、類識別を行う目標番号を選定する類識別質問指示装置と、上記類識別質問指示装置により選定された目標番号の目標に類識別質問を送信する類識別質問発信装置と、上記類識別質問発信装置からの類識別質問に応じた類識別応答を受信し、当該類識別応答の有無及び類識別の応答結果を出力する類識別応答受信装置と、空域及び航空路及び危険領域を含む広域情報から、所定エリアの情報を抽出する広域情報入力装置と、上記類識別応答受信装置から類識別応答無しが入力された場合、上記広域情報入力装置により抽出された所定エリアの情報、及び上記類識別質問指示装置により選定された目標番号に対応する目標の諸元情報に基づいて、目標の危険度の度合い示す目標危険度を導出する目標危険度判定装置と、上記類識別応答有無及び類識別応答結果及び上記目標危険度判定装置により導出された目標危険度を表示する類識別結果表示装置と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、類識別質問の結果、類識別応答を得られなかった目標に対して、センサから得られる目標の諸元情報と、広域情報入力装置から得られる空域、航空路を用いて、目標危険度を導出する目標危険度判定装置を設けているので、オペレータに広域情報及び目標行動による目標の危険度を示す情報を提供し、オペレータによる類識別判断を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の実施の形態1による統合類識別処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1による目標危険度判定装置の動作の説明をするフローチャートである。
【図3】図2のエリア危険度導出処理における処理の流れを説明するフローチャートである。
【図4】図2の行動危険度導出処理において用いる座標及び値の定義について説明する図である。
【図5】図2の行動危険度導出処理における処理の流れを説明するフローチャートである。
【図6】図2のエリア危険度導出処理の処理例を説明する図である。
【図7】図2のエリア危険度導出処理における危険度の事前設定値の例を示した表である。
【図8】図2のエリア危険度導出処理におけるエリア危険度導出処理結果の例を示した表である。
【図9】図2の行動危険度導出処理における行動の基準値及び危険度の事前設定の例を示した表である。
【図10】図2の行動危険度導出処理に用いる各目標の目標諸元の例を示した表である。
【図11】図2の行動危険度導出処理における行動危険度導出処理結果の例を示した表である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、この発明に係る実施の形態1による統合類識別処理装置の構成を示す図である。図1において、レーダシステム1は目標を探知する。レーダシステム1は探知した目標の目標諸元を得て、得られた目標緒元を統合類識別処理装置5に周期的に送信する。統合類識別処理装置5は、入力された目標諸元の中から選定された目標2に対し、類識別質問を送信する。目標2は、類識別質問に対する類識別応答を、統合類識別処理装置5に対して出力する。
【0011】
また、広域情報処理装置4は、複数の異なる場所に配置されたセンサや、移動体によって収集された情報や、ネットワークを通じて収集される既知の情報などを、広域情報として所有している。統合類識別処理装置5には、広域情報処理装置4から広域情報が入力される。統合類識別処理装置5は、類識別応答、目標諸元及び広域情報から得られる類識別結果を、本装置の使用者であるオペレータ3に対して表示出力する。
【0012】
次に、統合類識別処理装置5の内部構成について説明する。統合類識別処理装置5は、目標情報入力処理装置6と、目標管理DB(データベース)7a、7bと、類識別質問指示装置8と、類識別質問発信装置9と、類識別応答受信装置10と、目標危険度判定装置11と、広域情報入力装置12と、類識別結果表示装置13とを備えている。なお、目標管理DB7a、7bは一体的に構成されていても良く、また同一のものであっても良いが、ここでは説明の都合上分けて説明する。
【0013】
目標情報入力処理装置6は、レーダシステム1から周期的に入力される目標諸元から位置、速度、加速度を抽出し、抽出した目標諸元及び位置、速度、加速度を、目標管理DB7aに周期的に送信する。
【0014】
目標管理DB7aは、目標情報入力処理装置6から周期的に入力される目標諸元及び位置、速度、加速度を、目標番号とともに格納する。また、目標管理DB7aに格納された情報は、目標管理DB7bにも同様にして格納される。
類識別質問指示装置8は、目標管理DB7aに格納されている目標の中から、事前に設定した条件(例えば、予め設定された目標の位置の条件など)と照合し、類識別を行う目標番号を選定して、類識別質問発信装置9に対して選定した目標番号(以下、指定目標番号)を出力する。
類識別質問発信装置9は、類識別質問指示装置8から入力された指定目標番号で指定された目標2に対し、指定目標番号の目標に類識別質問を送信するとともに、類識別応答受信装置10に指定目標番号を送信する。なお、類識別質問は、指定目標番号の目標について何らかのコード変換や変調処理を行った信号となる。
【0015】
類識別応答受信装置10は、目標2からの類識別応答を受信する装置であり、目標2からの類識別応答を受信し、受信信号の復調処理を行い、受信信号を解析する。類識別応答受信装置10は、受信信号の解析結果から、指定目標番号に応じた類識別応答が予め設定された正規の類識別応答であるか否かの類識別応答結果を確認する。類識別応答受信装置10は、目標2からの類識別応答有無及び類識別応答結果を、目標管理DB7bに出力する。
また、類識別応答受信装置10は、目標2からの類識別応答有無を目標危険度判定装置11に出力する。
なお、類識別応答受信装置10は、例えば類識別質問発信装置9から類識別質問が送信されてから、一定時間以内に類識別応答を受信した場合には類識別応答有りとし、受信しない場合には類識別応答無しとして、類識別質問発信装置9から送出された指定目標番号毎に、当該目標番号を対応付けて類識別応答有無の出力を行う。
【0016】
広域情報入力装置12は、広域情報処理装置4から入力された広域情報の中から、空域及び航空路及び危険領域を抽出し、目標危険度判定装置11に出力する。
目標危険度判定装置11では、類識別応答受信装置10から類識別応答有無が入力されると、類識別応答無しの場合、類識別応答無しの目標番号に対応した目標に対し、目標が自己に与える危険性の程度を示す値である目標危険度を導出し、目標管理DB7bに出力する。
【0017】
類識別応答有りが入力された場合は処理を行わない。目標危険度は目標管理DB7bから取得される位置、速度、加速度及び広域情報入力装置12から入力される空域、航空路から導出される。
類識別結果表示装置13は目標管理DB7bから類識別応答有無、類識別応答結果、目標危険度を取得し、オペレータ3に類識別結果を表示する。
【0018】
図2は、実施の形態1による目標危度判定装置11の動作を説明するフローチャートである。
ST1−1において、目標危険度判定装置11に入力された類識別応答有無を判別し、類識別応答有りの場合は目標危険度判定処理フローを終了させ、類識別応答無しの場合は次処理へ進むよう分岐制御する。
ST1−2はST1−1にて類識別応答無しと判別された場合に実行され、目標の位置及び広域情報より得られる空域、航空路、危険領域を入力とし、目標が該当エリアに存在するときに自己に与える危険性の程度を示す値であるエリア危険度を導出する。
ST1−3はST1−2終了後に実行され、目標の位置、速度、加速度を入力とし、目標行動によって自己に与えられる危険性の程度を示す値である行動危険度を導出する。
ST1−4はST1−2の導出結果であるエリア危険度とST1−3の導出結果である行動危険度を加算し、目標危険度を導出する。
【0019】
図3は、図2のエリア危険度導出処理における処理の流れを説明するフローチャートである。
ST2−1ではST2−2の処理を繰り返し実施する回数を制御する。繰り返し回数は広域情報より得られた空域、航空路及び危険領域の総数である。
ST2−2は目標の位置が当該空域、航空路又は危険領域の中に含まれるか否かを判別し、含まれる場合はST2−3に進み、含まれない場合はST2−4に進むよう分岐制御する。
ST2−3はST2−2にて目標の位置が当該空域、航空路又は危険領域の中に含まれると判別された場合に実行され、当該エリアに事前に設定されている危険度を、エリア危険度に加算する。
ST2−4はST2−2の処理が実行された回数が広域情報より得られた空域、航空路及び危険エリアの総数に達しない場合、ST2−1の処理を実行させ、達した場合は繰り返しを終了させる。
【0020】
図4は、図2における行動危険度導出処理に用いる数値を、x軸、y軸、z軸を有する3次元座標系にて説明する図である。目標の位置はベクトルRで表され、ベクトルR のx軸方向成分がRx、y軸方向成分がRy、z軸方向成分がRzである。目標の速度はベクトルVで表され、ベクトルVのx軸方向成分がVx、y軸方向成分がVy、z軸方向成分がVzである。ベクトルVの大きさは絶対値|V|である。目標の加速度はベクトルAで表され、ベクトルAのx軸方向成分がAx、y軸方向成分がAy、z軸方向成分がAzである。ベクトルAの大きさは絶対値|A|である。
【0021】
図5は、図2の行動危険度導出処理における処理の流れを説明するフローチャートである。行動危険度導出処理では、低空判定、高速判定、急加速判定、急上昇判定、急降下判定を行う。
ST3−1ではST3−2の処理を繰り返し実施する回数を制御する。繰り返し回数は行動の判別を行う項目数(低空判定、高速判定、急加速判定、急上昇判定、急降下判定)の5とする。
ST3−2は目標の位置、速度、加速度から得られる行動危険度導出処理を行うための数値を用いて、低空判定、高速判定、急加速判定、急上昇判定、急降下判定を繰り返し回数に応じて実施する。
【0022】
例えば、低空判定では事前に設定する低空基準値Haと目標の位置ベクトルRのz軸方向成分Rzの関係がRz<Haの関係を満たした場合、低空と判別する。
また、高速判定では事前に設定する高速基準値Vaと目標の速度ベクトルVの大きさ|V|が|V|>Vaの関係を満たした場合、高速と判別する。
また、急加速判定では事前に設定する急加速基準値Aaと目標の加速度ベクトルAの大きさ|A|が|A|>Aaの関係を満たした場合、急加速と判別する。
また、急上昇判定では目標の速度ベクトルVのz軸方向成分Vzと急上昇基準値VzcaがVz>Vzcaの関係を満たした場合、急上昇と判別する。
また、急降下判定では目標の速度ベクトルVのz軸方向成分Vzと急降下基準値VzdaがVz<Vzdaの関係を満たした場合、急降下と判別する。
【0023】
各判定において、低空、高速、急加速、急上昇、急降下と判別された場合はST3−3に進み、判別されなかった場合はST3−4に進むよう分岐制御する。
ST3−3はST3−2にて目標の行動が低空、高速、急加速、急上昇、急降下に該当すると判別された場合に実行され、当該行動に事前に設定されている危険度を行動危険度に加算する。
ST3−4はST3−2の処理が実行された回数が行動の判別を行う項目の総数に達しない場合、ST2−1の処理を実行させ、達した場合は繰り返しを終了させる。
【0024】
次に、実施の形態1による統合類識別処理装置5の処理するエリア危険度及び行動危険度について、より具体的な例を説明する。
【0025】
まず、図2で示したエリア危険度導出処理の処理例を説明する。
図6は、地図上にエリアとして、空域1、空域2、航空路1、航空路2、危険領域1、目標1、目標2、目標3をそれぞれ示した図である。ここでは2次元図で表記しているが、実際のエリア危険度導出処理では、空域、航空路、危険領域は3次元空間として扱う。
【0026】
また、図7はエリア毎に事前に設定しているエリア危険度の設定値の例を示す図である。図7において、空域1の危険度は3、空域2の危険度は0、航空路外の危険度は4、航空路1の危険度は2、航空路2の危険度は0、危険領域1の危険度は5である。
このとき、エリア危険度導出処理では、まず目標の位置が各エリアの中に含まれるか否かを判別する。図中の目標の例では、目標1が含まれるエリアは空域1、航空路外であり、目標2が含まれるエリアは空域1、航空路2、航空路3であり、目標3が含まれるエリアは空域2、航危険領域1となる。
【0027】
次に、目標の位置が含まれるエリアの危険度を合算し、エリア危険度を導出する。図8は、本例での各目標におけるエリア危険度の導出結果であり、目標1のエリア危険度は7、目標2のエリア危険度は5、目標3のエリア危険度は9となる。
【0028】
次に、図2に示した行動危険度導出処理の処理例を説明する。
図9は、行動毎に事前に設定している行動の基準値及び危険度の例を示す図である。図9において、低空の基準値は1000m、危険度は4、高速の基準値は340m/s、危険度は2、急加速の基準値は30m/s2、危険度は2、急上昇の基準値は100m/s、危険度は3、急降下の基準値は-100m/s、危険度は4である。
【0029】
図10は目標1、目標2、目標3の行動における目標緒元の例である。このとき、行動危険度導出処理では、まず低空判定、高速判定、急加速判定、急上昇判定、急降下判定を行い、判別条件を満たしているか否かを判別する。
本例の場合、目標1は低空、高速、目標2は急加速、目標3は急降下と判別される。次に行動危険度導出処理では、目標が該当する行動の危険度を合算し、行動危険度を導出する。図11は本例での各目標における行動危険度の導出結果であり、目標1の行動危険度は6、目標2の行動危険度は2、目標3の行動危険度は4となる。
【0030】
以上説明した通り、実施の形態1による統合類識別処理装置は、レーダシステム1(センサ)によって得られる目標の諸元情報を入力する目標情報入力処理装置6と、上記目標情報入力処理装置6から入力される目標の諸元情報を目標番号に対応付けて格納する目標管理DB(7a、7b)と、上記目標管理DB(7a、7b)の格納情報から、類識別を行う目標番号を選定する類識別質問指示装置8と、上記類識別質問指示装置8により選定された目標番号の目標に類識別質問を送信する類識別質問発信装置9と、上記類識別質問発信装置9からの類識別質問に応じた類識別応答を受信し、当該類識別応答の有無及び類識別の応答結果を出力する類識別応答受信装置10と、空域及び航空路及び危険領域を含む広域情報から、所定エリアの情報を抽出する広域情報入力装置12と、上記類識別応答受信装置10から類識別応答無しが入力された場合、上記広域情報入力装置12により抽出された所定エリアの情報、及び上記類識別質問指示装置8により選定された目標番号に対応する目標の諸元情報に基づいて、目標の危険度の度合い示す目標危険度を導出する目標危険度判定装置11と、上記類識別応答有無及び類識別応答結果及び上記目標危険度判定装置により導出された目標危険度を表示する類識別結果表示装置13と、を備えたことを特徴とする。また、目標危険度判定装置11は、所定エリアの情報として与えられる空域、航空路及び目標の位置から導出するエリア危険度と、目標の諸元情報として与えられる目標の位置、速度、加速度から導出する行動危険度に基づいて、上記目標危険度を導出する。
【0031】
このように、類識別質問の結果、類識別応答を得られなかった目標に対し、レーダシステム1から得られる目標の諸元情報(位置、速度、加速度)と、広域情報入力装置12から得られる空域、航空路及び危険領域を用いて、目標危険度を導出する目標危険度判定装置11を設けることで、オペレータに広域情報及び目標行動による目標の危険度を示す情報を提供し、オペレータによる類識別判断を支援することができる。
【符号の説明】
【0032】
1 レーダシステム、2 目標、3 オペレータ、4 広域情報処理装置、5 統合類識別処理装置、6 目標情報入力処理装置、7a、7b 目標管理DB、8 類識別質問指示装置、9 類識別質問発信装置、10 類識別応答受信装置、11 目標危険度判定装置、12 広域情報入力装置、13 類識別結果表示装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサによって得られる目標の諸元情報を入力する目標情報入力処理装置と、
上記目標情報入力処理装置から入力される目標の諸元情報を目標番号に対応付けて格納する目標管理データベースと、
上記目標管理データベースの格納情報から、類識別を行う目標番号を選定する類識別質問指示装置と、
上記類識別質問指示装置により選定された目標番号の目標に類識別質問を送信する類識別質問発信装置と、
上記類識別質問発信装置からの類識別質問に応じた類識別応答を受信し、当該類識別応答の有無及び類識別の応答結果を出力する類識別応答受信装置と、
空域及び航空路及び危険領域を含む広域情報から、所定エリアの情報を抽出する広域情報入力装置と、上記類識別応答受信装置から類識別応答無しが入力された場合、上記広域情報入力装置により抽出された所定エリアの情報、及び上記類識別質問指示装置により選定された目標番号に対応する目標の諸元情報に基づいて、目標の危険度の度合い示す目標危険度を導出する目標危険度判定装置と、
上記類識別応答有無及び類識別応答結果及び上記目標危険度判定装置により導出された目標危険度を表示する類識別結果表示装置と、
を備えたことを特徴とする統合類識別処理装置。
【請求項2】
上記目標危険度判定装置は、所定エリアの情報として与えられる空域、航空路及び危険領域及び目標の位置から導出するエリア危険度と、目標の諸元情報として与えられる目標の位置、速度、加速度から導出する行動危険度に基づいて、上記目標危険度を導出することを特徴とする請求項1記載の目標危険度判定装置
【請求項1】
センサによって得られる目標の諸元情報を入力する目標情報入力処理装置と、
上記目標情報入力処理装置から入力される目標の諸元情報を目標番号に対応付けて格納する目標管理データベースと、
上記目標管理データベースの格納情報から、類識別を行う目標番号を選定する類識別質問指示装置と、
上記類識別質問指示装置により選定された目標番号の目標に類識別質問を送信する類識別質問発信装置と、
上記類識別質問発信装置からの類識別質問に応じた類識別応答を受信し、当該類識別応答の有無及び類識別の応答結果を出力する類識別応答受信装置と、
空域及び航空路及び危険領域を含む広域情報から、所定エリアの情報を抽出する広域情報入力装置と、上記類識別応答受信装置から類識別応答無しが入力された場合、上記広域情報入力装置により抽出された所定エリアの情報、及び上記類識別質問指示装置により選定された目標番号に対応する目標の諸元情報に基づいて、目標の危険度の度合い示す目標危険度を導出する目標危険度判定装置と、
上記類識別応答有無及び類識別応答結果及び上記目標危険度判定装置により導出された目標危険度を表示する類識別結果表示装置と、
を備えたことを特徴とする統合類識別処理装置。
【請求項2】
上記目標危険度判定装置は、所定エリアの情報として与えられる空域、航空路及び危険領域及び目標の位置から導出するエリア危険度と、目標の諸元情報として与えられる目標の位置、速度、加速度から導出する行動危険度に基づいて、上記目標危険度を導出することを特徴とする請求項1記載の目標危険度判定装置
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−194082(P2012−194082A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58700(P2011−58700)
【出願日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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