説明

絵付き自然石及びその製造方法

【課題】画像情報に基づいて無機顔料よりなるセラミック画像がその表面の少なくとも一部に焼き付けられた自然石及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 無機顔料がディジタル化された画像状にその表面に配置されたポリマーフィルムを、石の表面の少なくとも一部の表面に接着して設けた自然石の提供により、この自然石を700℃以上の温度に加熱することにより、無機顔料が石の表面に焼結されて自然石に写真などの画像を焼き付けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自然の中に画像を半永久的に保存する方法、自然に存在する石に画像を半永久的に保存する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
石の表面に絵を描いて自然の中に自分が関係する家族や事実を画像に残そうとする試みは古代から存在した。しかし、いずれも石の上に絵を描く必要があり、描画能力のある者にしかできないことであった。
デジタルカメラなどから得られる写真画像を石に焼き付けることができれば、上記の古代からの願いをだれでも手軽に実現することができる。
【0003】
しかし、自然石は大きさ、材質、表面形状が任意であり、そこに希望する写真画像を焼き付けることは大きさを合わせた写真画像を先に作っておくなどの面倒な作業があり、写真画像が焼き付けられた石は存在しなかった。
またそもそも、小石のような曲率の大きいものの表面に写真画像などを曲率に沿って焼き付ける簡便な現実的な方法がなく、焼き付けようと言う発想すら存在しなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上の点から、本発明は、石に写真画像を焼付ける簡易な方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。即ち、
<1> ディジタル化された画像情報に基づいて無機顔料が画像状にその表面に配置されたポリマーフィルムを、石の表面の少なくとも一部の表面に接着して設けた自然石によって達成される。
ディジタル化された画像を使用することで自然石の大きさに合わせた画像をPHOTO SHOPなど市販のパソコン用画像処理アプリケーションで簡単に得ることができるので有利である。
ここで自然石とは、大地から採取したまま、加熱処理や化学処理、あるいは粉砕化処理を加えていない石を意味する。洗浄、研磨はされていてもよい。
【0006】
この石を700℃以上の温度におくことで、石は焼成され、無機顔料は石の表面に形成されるガラス化した層の中に取り込まれる。
したがって、第二の発明は、
発明<1>に記載の石を700℃以上の温度において焼成した石である。
【0007】
自然石は、その色においても写真印画紙のように白いものばかりではない。色の付いた石では画像が見えにくい。このような場合には画像の焼き付けられる石の表面を白くする必要がある。
したがって、第三の発明は、
<3> 発明<1>または発明<2>において、ポリマーフィルムが画像上に配置された無機顔料の他に、白色顔料を少なくとも非画像部に配置したポリマーフィルムであることを特徴とする自然石である。
【0008】
ここで無機顔料のほかに白色顔料が配置されたポリマーフィルムにおいて、無機顔料画像の最大外周の形に相似してその最大外周より少し大きい形で白色顔料を配置することが好ましい。相似した形は上記の画像処理ソフトで簡単に得ることができる。
【0009】
使用する石が白くなくても、それが焼成されることで白色度が高くなるような石を選べば白色の石を使用するときに白色顔料を配置しなくてもよい。
したがって、第四の発明は、
<4> 発明<1>から<3>において、自然石が焼成によって白色度が高くなることを特徴とする自然石である。
焼成により白色度が高くなるような自然石としては、例えばアドヴァン社販売の「デコレーションロック ホワイト GK02-WH」として販売されている中国で河川で採集された石が適当である。
【0010】
第5の発明は、本発明の石を製造する方法、すなわち、
<5>ポリマーフィルム上に粘着性組成物からなる粘着性の潜像を形成する潜像形成工程と、
粘着性潜像が形成された側のポリマーフィルム表面に無機顔料紛体を降り掛けて粘着性潜像部分に無機顔料を接着させて像状に無機顔料が配置されたポリマーフィルムを形成する顔料像形成工程と、
該ポリマーフィルムを自然石の表面に配置する配置工程と、
該ポリマーフィルムが配置された自然石を加熱し、前記無機顔料像を自然石の表面に焼結する焼成工程と、
を有することを特徴とする絵付き自然石の製造方法である。
【0011】
更に別の絵付き自然石の製造方法として、上記顔料粉体を振り掛ける代わりに、無機顔料を塗設したポリマーフィルムから無機顔料層を転写する方法も有効である。したがって第6の発明は、本発明の石を製造する方法、すなわち、
<6>ポリマーフィルム上に塗設された受像層に粘着性組成物からなる粘着性の潜像を形成する潜像形成工程と、
粘着性潜像が形成された該受像層表面に、無機顔料がバインダーとともに塗設されたポリマーフィルムを塗設面が受像層に接するように接して、加圧又は/及び加熱することにより、潜像に対応して顔料層を転写し、像状に無機顔料が配置されたポリマーフィルムを形成する顔料像形成工程と、
該ポリマーフィルムを自然石の表面に配置する配置工程と、
該ポリマーフィルムが配置された自然石を加熱し、前記無機顔料像を自然石の表面に焼結する焼成工程と、
を有することを特徴とする絵付き自然石の製造方法である。
【0012】
更に別の絵付き自然石の製造方法として、上記発明〈6〉において、粘着性の潜像がより形成されやすい受像層に先ず無機顔料像を形成してから、転写紙に該無機顔料像を全面転写する方法もより解像度の高い像を形成する点で有効である。したがって第7の発明は、本発明の石を製造する方法、すなわち、
<7>支持体上に塗設された受像層を有する受像シートに粘着性組成物からなる粘着性の潜像を形成する潜像形成工程と、
粘着性潜像が形成された該受像層表面に、無機顔料がバインダーとともに塗設されたポリマーフィルムを塗設面が受像層に接するように接して、加圧又は/及び加熱することにより、潜像に対応して顔料層を転写し、像状に受像層上に無機顔料が配置する顔料像形成工程と、
透水性支持体上に水溶性ポリマー層、水不溶性ポリマー層(ポリマーフィルム)が順次設けられた転写紙と前記工程で形成された無機顔料像を有するフィルムとを、該無機顔料像が形成された面と該水不溶性ポリマー層が向き合うように重ね合わせ、加圧及び/又は加熱下で無機顔料像を受像層ごと該水不溶性ポリマー層に転写する転写工程と
該不溶性ポリマー層を自然石の表面に配置する配置工程と、
該不溶性ポリマー層が配置された自然石を加熱し、前記無機顔料像を自然石の表面に焼結する焼成工程と、
を有することを特徴とする絵付き自然石の製造方法である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
自然石
自然界で採取されるものなら何でも使用できるが、無機画像配置ポリマーフィルムをぴったりと石の表面に貼り付けないと空気が石とポリマーフィルムの間に残ってしまい、それが焼成の際に破裂して無機顔料画像を弾き飛ばして石の上のできる画像に白い斑を作ってしまう。これを避けるには表面ができるだけ滑らかな石を使用する必要がある。
適当な表面粗さはJIS規格(B0601)でRz値が200μm以下、好ましくは50μm以下、更に好ましくは10μm以下、特に好ましくは2μm以下である。
また、凹凸の平均間隔Rsmは上記Rz値と同等以上、好ましくは2倍以上、更に好ましくは5倍以上、特に好ましくは10倍以上である。
【0014】
大きさは、扁平の石が曲率の大きな面を取りやすく、画像にとれる面積が大きく有利である。最短径は2mm〜100mm、好ましくは3mm〜50mm、特に好ましくは4mm〜20mmである。
100mm大きいと加熱、冷却時にひびが入りやすい。2mm以下では衝撃で割れやすい。
【0015】
焼成などの加熱で白色度の上昇する石が好ましい。
このような石としては、那智石、白玉砂利、チャート、蛇紋岩、蛇灰岩、石灰岩、結晶質石灰岩、などがある。
石の色が、濃く着色しているときは、石の上に白色顔料をポリマーフィルム層に配置して石の上に接着して設けるのがよく、特に濃度がLOG対数で1以上あるときは特にその効果が有効である。
【0016】
ポリマーフィルム
透水性支持体、例えば紙支持体、上に水溶性ポリマーが塗設され、その上に水不溶性ポリマー層(ポリマーフィルム)が設けられた転写紙や、仮支持体上に仮接着されたポリマーフィルムが使用できる。後者は加熱により粘着性が低下し、剥離しやすくなる性質を持つものである。
【0017】
受像シート及び受像層
特開2001−328883号明細書の
【0018】

【0019】
記載の受像シート及び受像層を用いることができる。
【0020】
ポリマーフィルム上への無機顔料像の配置
特開平5−85099号公報に記載のスクリーン印刷法や、スクリーン印刷法においてスクリーンに代えてオフセット法により画像を配置する方法が利用できる。
また、電子写真法も利用できる。一つは無機顔料をトナー化し直接ポリマーフィルム上に画像形成する方法(特開2000−214624参照)、もう一つは、酸化鉄などを含むトナーを用いて画像形成する。焼成により酸化鉄が陶板表面に施された釉薬中に溶け込んでセピヤ色に発色する。
インクジェット法も利用できる。無機着色剤を水又は有機溶剤に溶解又は分散してインク化し、フィルム上に直接印字する方法である。
クロマリン法も利用できる。
さらに、インクジェットで接着性画像を形成し、それを無機顔料像に変換する方法が利用できる。
1、LMIT法;無機顔料を熱可塑性樹脂、ワックスなどをバインダーとしてフィルム上に塗布して作成したインクシートを接着性画像が形成された受像層(ポリマーフィルム)と接着し、加圧加熱する、例えばヒートローラーに通す)ことにより無機顔料像を転写形成する方法。特開2001−328883、特開2002−293677参照。
2、接着性画像に無機顔料を振りかけて無機顔料像を形成する。特開2006−35480参照
【0021】
焼成
本発明においては、無機顔料を有するポリマーフィルムを石の表面に接着させて700℃以上の雰囲気におくことで、石の表面が溶融し、無機顔料が作成された像の形を壊すことなくその溶融層の中に取り込まれる。これを焼成という。
曲率半径が小さいいわゆる砂利のような石であっても形成された無機顔料像は、その像を保持したまま溶融層の中に取り込まれると言うことは全くの予想外のことであった。
この焼成の加熱方法は下記のとおりである。
400℃まで少なくとも1時間〜6時間、好ましくは2時間〜5時間、特に好ましくは、2時間30分〜4時間30分かけて上昇させる。
400℃から700℃までは、1時間〜6時間、好ましくは2時間〜5時間、特に好ましくは、2時間〜4時間かけて上昇させる。
冷却は700℃〜室温まで6時間以上かけて、窯の蓋を閉じた状態でゆっくり冷却する。
【0022】
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によってなんら限定されるものではない。
【実施例1】
【0023】
特開2006−35480の実施例2に記載にしたがって、受像シートBを作成した。
この受像シートBに、
厚物用インクジェットプリンターPCM(アスカ社製)のブラック用インクカセットに特開2006−35480の実施例1に記載の粘着性潜像形成物質溶液1を充填し、絵付けをしたい画像のディジタル化された画像情報に基づいて鏡像(反転画像)を印画し、粘着性潜像を形成した。
該粘着性潜像の形成された受像シートにブラック顔料(14209、セルディック社製)を降り掛けて、潜像部分に該ブラック顔料を接着させ、刷毛で未接着部分のブラック顔料を履き落とした。
該無機顔料像が接着形成された受像シートB上に、メタクリル系樹脂を主成分とするオーバーコートラッカー(プラスサイズLD−170;互応化学工業社製)を乾燥膜厚15μmとなるように塗布し乾燥した。
次に、該オーバーコートラッカーを塗設した受像シートBを水に浸漬してデキストリンを溶解し、画像の付着したオ−バーコート層を剥離した。
このオ−バーコート層を、アドヴァン社販売の「デコレーションロック ホワイト GK02-WH」として販売されている小石の表面に配置し、ゴムヘラにて余剰の水分を除去し、小石表面に密着(接着)させた。充分乾燥した後、電気窯にて100℃/時間の昇温速度で温度を上げていき、400℃で1時間、更に800℃まで同じように上げていきで800℃で30分焼成し、絵付小石を作製した。小石は、焼成前より白色度が上昇していた。
【0024】
実施例2
<転写シートの作製>(1)イエロー転写シートの作製(無機顔料分散液Yの調製)
イエロー顔料(セルデック社製;13651) 100質量部 分散剤 4質量部 (信越化学社製;サーフィノールCT−324)
水 60質量部上記成分を自動乳鉢にて3時間分散し、無機顔料分散液Yを得た。
【0025】
(塗布液調製)
顔料分散液Y 41質量部 ポリオキシチレン(n=10)ノニルフェノールエーテル 0.5質量部 (20質量%水溶液)
カルバナワックス分散液(31質量%) 20質量部 (中京油脂社製;K−332)
エチレン−アクリルワックス分散液(30質量%) 14質量部 (東邦化学社製;E5403B)
エチレン酢酸ビニル共重合体分散物(54質量%) 4質量部 (住友化学社製;スミカレックス752)
上記成分を充分攪拌して、転写層用塗布液を調製した。
【0026】
前記転写層用塗布液を、厚み5μmのポリエステルフィルムに乾燥膜厚2μmとなる様に塗布して、転写層を形成し、イエロー転写シートを作製した。
【0027】
(2)マゼンタ、シアンおよびブラック転写シートの作製上記イエロー転写シートの作製において、イエロー顔料の代わりにマゼンタ顔料(セルデックス社製;77571)、シアン顔料(セルデックス社製;121522)、ブラック顔料(セルデックス社製;14209)、白色顔料(セルデックス社製;191230)およびフラックス(伊勢久株式会社製;10022)を各々用いた以外は、イエロー転写シートと同様にしてマゼンタ転写シート、シアン転写シート、ブラック転写シートおよびフラックス転写シートを各々作製した。
<転写紙の作製>アラビアゴムが1.5g/m2塗設されたつぼ量100gの平滑な紙支持体上に、メタクリル系樹脂を主成分とするオーバーコートラッカー(プラスサイズLD−170;互応化学工業社製)を乾燥膜厚15μmとなるように塗布乾燥して、転写紙を作製した。
<受像シートAの作製>
下記組成の第一層用塗布液および第二層用塗布液を調製した。
(第一層用塗布液の組成)
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 160質量部
(日信化学(株)製;ソルバインCL2)
エチレン−酢酸ビニル共重合体 61質量部
(三井デュポンケミカル(株)製;エルバロイ742)
セバシン酸ポリエステル 28質量部
(日本曹達(株)製;FN−G25)
パーフルオロアルキル基含有オリゴマー 4質量部
(大日本インキ化学工業(株)製;メガファックF−178K)
メチルエチルケトン 630質量部
トルエン 210質量部
ジメチルホルムアミド 30質量部
【0028】
(第二層用塗布液の組成)
ポリビニルブチラール樹脂 16質量部
(電気化学工業(株)製;デンカブチラール#2000−L)
N,N−ジメチルアクリルアミド−ブチルアクリレート共重合体 4質量部
パーフルオロアルキル基含有オリゴマー 0.5質量部
(大日本インキ化学工業(株)製;メガファックF−177)
n−プロピルアルコール 200質量部
【0029】
厚さ130μmのPETフィルム支持体上に、前記第一層用塗布液を塗布し、100℃で乾燥させ、乾燥時の膜厚が20μmの第一層を形成した。次に、前記第一層上に前記第二層用塗布液を塗布し、100℃で乾燥させ、乾燥時の膜厚が2μmの第二層(受像層)を形成し、受像シートAを作製した。
該受像シートAに画像情報に基づいた鏡像の代わりにその画像の最外周輪郭より少し大きい外周輪郭で縁取られた前記画像とほぼ相似形の輪郭画像の中を粘着性潜像形成物質で埋められた粘着性潜像画像を実施例1と同様にして形成した(受像シートA)。ここで画像の最外周輪郭より少し大きい外周輪郭で縁取られたこの画像とほぼ相似形の輪郭画像は、アドビ社製の画像処理ソフトphotoshopにより、絵付けをしたい画像のディジタル画像情報から取得した。
【0030】
該粘着性潜像の形成された受像シートAに白色顔料を塗布した転写シートを重ね、75℃設定のヒートローラー(株式会社ナカバヤシ製のPLP3500)を通し、転写シートを剥離して、白色の輪郭画像を受像シートAに形成した。
該白色顔料像が接着形成された受像シートA上に、ブラック画像データに基づいて該粘着性潜像を形成し、上記白色画像と同様にブラック画像を転写形成した。更に、その上に同様にしてシアン画像、マゼンタ画像、イエロー画像を順次転写形成した。更に、その上に一様に粘着性潜像を形成し、フラックス層を転写形成した。
【0031】
次に、上記無機顔料像を形成した受像シートAの像形成面と転写紙の塗布面を向かい合いに重ね合わせて、120℃に調節したヒートローラー(株式会社ナカバヤシ製のPLP3500)に通し、受像シートを剥離して、無機顔料像の形成された受像層ごと転写紙上に転写した。
該顔料像の転写された転写紙を水に浸漬してアラビアゴムを溶解し、転写紙の紙支持体をスライドしながら緑色のチャート石の表面に配置し、ゴムヘラにて余剰の水分を除去し、小石表面に密着(接着)させた。
【0032】
ここまでで、表面に白色顔料を最下層に有し、フラックス層を最上層に有する無機顔料像が小石表面に配置接着されたチャート石が得られた。
この石を充分乾燥した後、電気窯にて100℃/時間の昇温速度で温度を上げていき、400℃で1時間、更に800℃まで同じように上げていき800℃で30分焼成し、絵付小石を作製した。色の付いた明度の低い石にもかかわらず、白色顔料も石の上に焼き付けられ、石の上に焼き付けられた画像は鮮明に見えていた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディジタル化された画像情報に基づいて無機顔料が画像状にその表面に配置されたポリマーフィルムを、石の表面の少なくとも一部の表面に接着して設けた自然石
【請求項2】
請求項1に記載の石を700℃以上の温度において焼成した自然石
【請求項3】
請求項1または請求項2において、ポリマーフィルムが画像上に配置された無機顔料の他に、白色顔料を少なくとも非画像部に配置したポリマーフィルムであることを特徴とする自然石
【請求項4】
請求項1から請求項3において、自然石が焼成によって白色度が高くなることを特徴とする自然石
【請求項5】
ポリマーフィルム上に粘着性組成物からなる粘着性の潜像を形成する潜像形成工程と、
粘着性潜像が形成された側のポリマーフィルム表面に無機顔料紛体を降り掛けて粘着性潜像部分に無機顔料を接着させて像状に無機顔料が配置されたポリマーフィルムを形成する顔料像形成工程と、
該ポリマーフィルムを自然石の表面に配置する配置工程と、
該ポリマーフィルムが配置された自然石を加熱し、前記無機顔料像を自然石の表面に焼結する焼成工程と、
を有することを特徴とする絵付き自然石の製造方法。
【請求項6】
支持体上に塗設された受像層に粘着性組成物からなる粘着性の潜像を形成する潜像形成工程と、
粘着性潜像が形成された該受像層表面に、無機顔料がバインダーとともに塗設されたポリマーフィルムを塗設面が受像層に接するように接して、加圧又は/及び加熱することにより、潜像に対応して顔料層を転写し、像状に無機顔料が配置されたポリマーフィルムを形成する顔料像形成工程と、
該ポリマーフィルムを自然石の表面に配置する配置工程と、
該ポリマーフィルムが配置された自然石を加熱し、前記無機顔料像を自然石の表面に焼結する焼成工程と、
を有することを特徴とする絵付き自然石の製造方法。
【請求項7】
支持体上に塗設された受像層に粘着性組成物からなる粘着性の潜像を形成する潜像形成工程と、
粘着性潜像が形成された該受像層表面に、無機顔料がバインダーとともに塗設されたポリマーフィルムを塗設面が受像層に接するように接して、加圧又は/及び加熱することにより、潜像に対応して顔料層を転写し、像状に受像層上に無機顔料が配置する顔料像形成工程と、
透水性支持体上に水溶性ポリマー層、水不溶性ポリマー層(ポリマーフィルム)が順次設けられた転写紙と前記工程で形成された無機顔料像を有するフィルムとを、該無機顔料像が形成された面と該水不溶性ポリマー層が向き合うように重ね合わせ、加圧及び/又は加熱下で無機顔料像を受像層ごと該水不溶性ポリマー層に転写する転写工程と
該不溶性ポリマー層を自然石の表面に配置する配置工程と、
該不溶性ポリマー層が配置された自然石を加熱し、前記無機顔料像を自然石の表面に焼結する焼成工程と、
を有することを特徴とする絵付き自然石の製造方法。

【公開番号】特開2007−296793(P2007−296793A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−128076(P2006−128076)
【出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【出願人】(302020610)
【出願人】(506153055)有限会社渡辺大介事務所 (1)
【Fターム(参考)】