説明

絶縁性ポリイミドフィルム、カバーレイフィルム及びフレキシブルプリント配線板

【課題】 本発明の課題は、遮光性、絶縁性に優れ、且つ優れた意匠性も有する絶縁性ポリイミドフィルム、及びそれを用いて得られるカバーレイフィルム、フレキシブルプリント配線板を提供することにある。
【解決手段】黒色顔料と、無機フィラーとを含有する絶縁性ポリイミドフィルムであって、黒色顔料のpHが6.0以下であり該フィルムの12.5μm厚みでの全光線透過率が5%以下、且つ光沢度が5%以下、且つ体積抵抗率が2×1016Ω・cm以上であることを特徴とする絶縁性ポリイミドフィルムにより、上記課題を解決し得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
絶縁性ポリイミドフィルム、カバーレイフィルム及びフレキシブルプリント配線板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の高性能化、高機能化、小型化が急速に進んでおり、これに伴って電子機器に用いられる電子部品に対しても小型化、軽量化の要請が高まっている。上記要請を受け、フレキシブルプリント配線板は、可撓性を有し、繰り返し屈曲に耐えるため、狭い空間に立体的高密度の実装が可能であり、電子機器への配線、ケーブル、あるいはコネクター機能を付与した複合部品としてのその用途が拡大している。特に最近では、カメラ、ビデオカメラ、CD−ROMドライブの光ピックアップ部等の電子・光学機器に使用されることが多くなり、それに伴ってフレキシブルプリント配線板に対する遮光性が重要となっている。この遮光性とは光学機器の嫌光部に用いられるフレキシブルプリント配線板に必要な特性で、外部から嫌光部に侵入しようとする光を配線板で遮り、かつ配線板によって遮られた光の反射光が再び嫌光部に侵入しないよう拡散させる必要がある。
【0003】
また、フレキシブルプリント配線板は、携帯電話やパソコンにも欠かすことのできない電子部品であり、その需要は年々増加している。携帯電話やパソコンにおいては、機能とともにデザイン性も重要となってきており、筐体を透明にする等の試みがなされている。このような意匠性の観点から、低光沢な、いわゆるマットな質感を有するフレキシブルプリント配線板も求められている。
【0004】
さらに、電子機器の小型軽量化に伴い、フレキシブルプリント配線板の厚みも薄くなってきており、それに伴いフレキシブルプリント配線板に用いられるカバーレイフィルムの厚みも薄くなってきている。
【0005】
遮光性を付与させるために、従来はフレキシブルプリント配線板のカバーレイフィルム側の電気絶縁性フィルムに直接スクリーン印刷法等により黒色インクを印刷して対応していた。しかしながらこの方法では凹凸のあるフレキシブルプリント配線板にスクリーン印刷を行うため作業性が悪く、かつ回路加工工程中に印刷工程が増えることから、作業効率も悪くなってしまう。また、回路の外形加工時及び折り曲げ時に、黒色インクが折れたり剥れたりして遮光性が失われたり、黒色インクにより機器内部が汚染されてしまうという欠点があった。
【0006】
この課題を解決するために、カバーレイフィルムを黒色化する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、厚みが薄い場合には十分な遮光性が得られないという問題があった。この問題を解決するため、黒色顔料を多量に添加すると、絶縁性が低下しカバーレイフィルムとしての機能を低下させてしまうことになる。また、熱硬化性接着剤へ黒色顔料を添加した場合は、下層の回路と黒色顔料とが接触し、絶縁不良を生じる恐れがあった。さらに遮光性が高いということは、黒色顔料が十分に分散しているということであり、この場合光沢度は高くなる。従って、遮光性とマットな質感とを両立させるのは困難であり、フィルムの厚みが薄い場合はさらに困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9―135067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、本発明の課題は、遮光性、絶縁性に優れ、且つ優れた意匠性も有する絶縁性ポリイミドフィルム、及びそれを用いて得られるカバーレイフィルム、フレキシブルプリント配線板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、かかる課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の黒色顔料と、フィラーとを含有する絶縁性ポリイミドフィルムを用いることにより、厚みが薄い場合にも優れた遮光性とマットな質感を両立し、また高い絶縁信頼性をも併せ持つカバーレイフィルムを得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、
1)黒色顔料と、無機フィラーとを含有する絶縁性ポリイミドフィルムであって、黒色顔料のpHが6.0以下であり該フィルムの12.5μm厚みでの全光線透過率が5%以下、且つ光沢度が5%以下、且つ体積抵抗率が2×1016Ω・cm以上であることを特徴とする絶縁性ポリイミドフィルム、
2)また、上記黒色顔料が、カーボンブラックであることを特徴とする絶縁性ポリイミドフィルム、
3)また、上記フィラーが、酸化チタン、雲母、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、リン酸カルシウム及びシリカからなる群から選ばれる少なくとも1種のフィラーであることを特徴とする絶縁性ポリイミドフィルム、
4)ポリイミド樹脂100重量部に対して1〜15重量部の黒色顔料を含有することを特徴とする絶縁性ポリイミドフィルム、
5)ポリイミド樹脂100重量部に対して1〜15重量部のフィラーを含有することを特徴とする絶縁性ポリイミドフィルム、
6)1)〜5)のいずれか1つに記載の絶縁性ポリイミドフィルムを用いてなるカバーレイフィルム、
7)1)〜5)のいずれか1つに記載の絶縁性ポリイミドフィルムを用いてなるフレキシブルプリント配線板、
に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る絶縁性ポリイミドフィルム、ならびに該絶縁性ポリイミドフィルムを用いて得られるカバーレイフィルムは、優れた遮光性と絶縁信頼性を両立し、さらには低光沢度であり、意匠性にも優れる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態について、以下に説明する。
【0013】
(黒色顔料)
本発明に係る黒色顔料は、pHが6.0以下であることを特徴とする。
【0014】
黒色顔料を樹脂に分散させた場合、通常は凝集するために分散度が下がり、そのため遮光性が低くなることが知られている。また、凝集により樹脂の絶縁性を損なう恐れがある。筆者らは、黒色顔料のpH値に着目することでこれらの問題を解決しうる方法を見出した。すなわち、pHが6.0以下の黒色顔料を用いれば良好に分散し、遮光性に優れることを見出した。さらにpHが4.0以下の黒色顔料を用いればさらに良好に分散し、遮光性にも優れ、より好ましくはpHが3.5以下の黒色顔料を用いれば最も良好に分散し、遮光性にも優れる。pHが6.0よりも大きい場合には、分散性が悪くなり、結果として遮光性も低下する。ここで本発明でいうpHとは、JISK6220−1に従い測定した値である。また、フィルム中に含まれる黒色顔料のpHは次のようにして測定することができる。すなわち、黒色のポリイミドフィルムをヒドラジン溶液を用いて溶解し、ろ過、洗浄を行った後水に分散し、JISK6220−1に従い測定することで測定できる。
【0015】
一方で、pHが6.0以下の黒色顔料を用いるのみでは、遮光性は十分に得られるが、高光沢であり、マットな質感は得られない。従って、さらなる遮光性とマットな質感を得るために、本発明においてはフィラーを併用することが重要である。pHが6.0以下の黒色顔料とフィラーを組み合わせた場合、黒色粒子はフィラーと凝集することなく樹脂中に分散することができるため遮光性とマットな質感を得ることができるが、pHが6.0よりも大きな黒色粒子は分散性が悪く無機フィラーと凝集してしまうために十分な遮光性とマットな質感を得ることができない。
【0016】
本発明に係る黒色顔料としては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック、グラファイト、酸化鉄黒、マンガン黒、チタンブラック等を挙げることができるが、その中でも、遮光性に優れるカーボンブラックを用いることが好ましい。本発明に好適なカーボンブラックとしては、三菱化学株式解社製の#25、#970、#1000、#2350、#2400B、#2650、#2700B、MA7、MA8、MA11、MA14、MA77、MA100、MA100S、MA100R、MA220、MA230、エボニック インダストリーズ社製のColor Black FW2、Color Black FW2V、Color Black FW2、Color Black FW1、Color Black FW200、Color Black FW18、Color Black S170、Color Black S160、Special Black4、Special Black4A、Special Black5、Special Black6、Special Black100、Special Black250、Special Black350、Special Black550、Printex 150T、Printex U、Printex V、Printex 140U、Printex 140Vを例示することができる。
【0017】
黒色顔料の添加量は特に制限は無いが、絶縁信頼性を確保するという観点、またフィルム化時のフィルムの機械的強度を確保するという観点から、ポリイミド樹脂100重量部に対して1〜15重量部であることが好ましく、1〜13重量部であることがさらに好ましく、1〜10重量部であることが特に好ましい。
【0018】
(フィラー)
本発明に係る絶縁性ポリイミドフィルムは、フィラーを含むことを特徴とする。本発明に係るフィラーは、絶縁性ポリイミドフィルムに添加することにより、マットな質感を得ることを主目的に使用される。また、黒色顔料の添加量によっては十分な遮光性が得られない場合は、遮光性を付与する目的も有する。前記の目的を満たしさえすればフィラーとしては特に制限はないが、マットな質感を得やすく、さらには遮光性も高く、黒色顔料と併せて添加しても凝集しにくいという観点から、酸化チタン、雲母、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、リン酸カルシウム、シリカ、から選ばれる少なくとも1種のフィラーであることが好ましく、酸化チタン、雲母、酸化アルミニウム、から選ばれる少なくとも1種のフィラーであることがさらに好ましい。尚、フィラーを添加することによりマットな質感が得られるのは、フィルム内部で入射光が拡散するためであると推定している。
【0019】
酸化チタンとしては、ルチル型、アナタース型のいずれでもかまわない。また形状としても球状、針状、鱗片状などいずれを用いてもかまわない。
【0020】
雲母は、天然の雲母、合成雲母のいずれを使用することもできる。特に合成雲母はマットな質感を得やすいため好ましい。合成雲母としては、非膨潤性、膨潤性のいずれを用いてもよく、コープケミカル株式会社製のミクロマイカMKシリーズや、ソマシフMK−100、MAE、MTE、MEE、MPE、を例示することができる。
【0021】
窒化ホウ素としては、凝集状、球状、鱗片状、等のいずれの形状でもかまわない。窒化ホウ素を用いると、熱伝導性の向上も期待できる。
【0022】
酸化アルミニウムは、球状、鱗片状、等のいずれの形状でもかまわない。また、本発明に係る絶縁性ポリイミドフィルムは、電子材料用途であることから、低ソーダタイプの酸化アルミニウムが好ましい。またα結晶粒径が0.01〜40μmであることが好ましく、0.02〜30μmであることがさらに好ましい。
【0023】
リン酸カルシウムは、凝集状、球状、鱗片状、等のいずれの形状でもよい。
【0024】
シリカは、溶融シリカ、フュームドシリカ、合成シリカ、等、いずれを用いてもよい。
【0025】
フィラーのサイズに特に制限は無いが、マットな質感が得られ易く、フィルム化時のフィルムの機械的強度を低下させないという観点から、粒状の場合、平均粒径は0.01〜40μmであることが好ましく、0.02〜30μmであることがさらに好ましい。針状の場合は、短軸径は、好ましくは0.01〜10μm、さらに好ましくは0.05〜8μm、且つ長軸径は、好ましくは0.5〜50μm、さらに好ましくは1〜40μmである。鱗片状の場合は、短軸の長さは、好ましくは0.01〜10μm、さらに好ましくは0.05〜8μm、且つ長軸の長さは、好ましくは0.5〜50μm、さらに好ましくは1〜40μmである。
【0026】
フィラーの添加量は特に制限は無いが、フィルム化時の機械的強度を確保するという観点から、ポリイミド樹脂100重量部に対して1〜15重量部であることが好ましく、1〜13重量部であることがさらに好ましく、1〜10重量部であることが特に好ましい。
【0027】
(絶縁性ポリイミドフィルム)
本発明に係る絶縁性ポリイミドフィルムについて説明する。
【0028】
ポリイミドフィルムは、その前駆体であるポリアミド酸重溶液から得られる。このポリアミド酸重合体溶液は、当業者が通常用いる方法で製造することができる。すなわち、1種または2種以上のテトラカルボン酸二無水物成分と1種または2種以上のジアミン成分を実質等モル使用し、有機極性溶媒中で重合してポリアミド酸重合体溶液が得られる。
【0029】
ポリイミドフィルムの製造に用いられる代表的なテトラカルボン酸二無水物成分としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、p−フェニレンジフタル酸無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物等を上げることができる。
【0030】
一方、ジアミン成分としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4、4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3、3’−ジアミノジフェニルスルフォン、9、9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、ビスアミノフェノキシケトン、4、4’−(1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、4、4’−(1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、4、4’−ジアミノベンズアニリド、3、3’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニル、3、3’−ジメトキシ−4、4’−ジアミノビフェニル等の芳香族ジアミン、あるいはその他の脂肪族ジアミンを挙げることができる。
【0031】
本発明の絶縁性ポリイミドフィルムは、その前駆体であるポリアミド酸重合体の重量平均分子量は10,000〜1,000,000であることが望ましい。重量平均分子量が10,000未満ではできあがったフィルムが脆くなる場合がある。他方、重量平均分子量が1,000,000を越えるとポリイミド前駆体であるポリアミド酸ワニスの粘度が高くなりすぎ取扱いが難しくなるおそれがある。
【0032】
また、ポリアミド酸重合体に各種の有機、或いは無機の添加剤、或は各種の強化材を添加し、複合化されたポリイミドフィルムとすることも可能である。
【0033】
ポリアミド酸重合体の生成反応に使用される有機極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒;フェノール、o−、m−、またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒;あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができる。これらは単独または混合物として用いるのが望ましい。更にはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素を前記溶媒に一部混合して使用してもよい。
【0034】
また、このポリアミド酸重合体は前記の有機極性溶媒中に5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%溶解されているのが取扱いの面から望ましい。
【0035】
このポリアミド酸重合体溶液から、ポリイミドフィルムを得るためには熱的に脱水する熱的方法、脱水剤を用いる化学的方法のいずれを用いてもよいが、化学的方法によると生成するポリイミドフィルムの伸び率や引張強度等の機械特性がすぐれたものになるので好ましい。
【0036】
以下に化学的方法による絶縁性ポリイミドフィルムの作製についての例を説明する。
上記ポリアミド酸重合体またはその溶液に化学量論以上の脱水剤と触媒量の第3級アミンを加えた溶液をドラム或はエンドレスベルト上に流延または塗布して膜状とし、その膜を200℃以下の温度で約10〜10000秒乾燥し、自己支持性のポリアミド酸重合体の膜を得る。ついで、これを支持体より引き剥し端部を固定する。その後所定の温度で加熱することによりイミド化し、冷却後端部の固定を解放し絶縁性ポリイミドフィルムを得る。
【0037】
ここで言う脱水剤としては、例えば無水酢酸等の脂肪族酸無水物、無水安息香酸等の芳香族酸無水物などが挙げられる。また触媒としては、例えばトリエチルアミンなどの脂肪族第3級アミン類、ジメチルアニリン等の芳香族第3級アミン類、ピリジン、ピコリン、イソキノリン等の複素環式第3級アミン類などが挙げられる。
【0038】
また、絶縁性ポリイミドフィルムは、接着剤等の異種材料との密着性を向上させる目的で、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、有機モノマー、カップリング剤等の各種有機物をプライマーとして塗布する方法、金属水酸化物、有機アルカリ等で表面処理する方法、プラズマ処理、コロナ処理する方法、表面をグラフト化させる方法、等の各種表面処理を行うことができる。
【0039】
(厚み)
本発明においては、全光線透過率、光沢度、体積抵抗率を測定する際に12.5μm厚みの絶縁性ポリイミドフィルムを用いる。ここで本発明でいう12.5μm厚みとは、100mm角サイズの絶縁性ポリイミドフィルムの任意の5点を厚み計(株式会社ミツトヨ製、レーザホロゲージ LGE−1010)にて測定し、その5点の平均値が12.5μmであることをいう。
【0040】
(全光線透過率)
本発明に係る絶縁性ポリイミドフィルムは、該フィルムの12.5μm厚みでの全光線透過率が5%以下であることを特徴とする。本発明の全光線透過率は以下のようにして求めることができる。
【0041】
評価用のサンプルとして、50mm角、12.5μm厚みの絶縁性ポリイミドフィルムを用い、日本電色工業株式会社製のヘーズメーター、NDH 5000を用いて、ASTM D 1003に従って全光線透過率(%)を測定することにより求めることができる。
【0042】
本発明において全光線透過率は遮光性を表す指標であり、全光線透過率が5%よりも大きい場合は、十分な遮光性を得ることができない。
【0043】
(光沢度)
本発明に係る絶縁性ポリイミドフィルムは、該フィルムの12.5μm厚みでの光沢度が5%以下であることを特徴とする。本発明の光沢度は以下のようにして求めることができる。
【0044】
評価用のサンプルとして、100mm角、12.5μm厚みの絶縁性ポリイミドフィルムを用い、ビック ガードナー社製の光沢度計、マイクロートリーグロスを用いて、入射角60°での光沢度(%)測定することにより求めることができる。
【0045】
本発明において光沢度はマットな質感を表す指標であり、光沢度が5%よりも大きい場合は、マットな質感を得ることができない。
【0046】
(体積抵抗率)
本発明に係る絶縁性ポリイミドフィルムは、体積抵抗率が2×1016Ω・cm以上であることを特徴とする。
【0047】
評価用のサンプルとして、100mm角、12.5μm厚みの絶縁性ポリイミドフィルムを用い、株式会社アドバンテスト製デジタル超高抵抗/微小電流計 R8340と、レジスティビティチェンバ R12702Aとを組み合わせた装置を用い、100V印加し1分経過後の抵抗値を測定することにより求めることができる。
【0048】
本発明において体積抵抗率は絶縁信頼性を表す指標であり、体積抵抗率が2×1016Ω・cm未満である場合、十分な絶縁信頼性を確保することができない。
【0049】
(絶縁性ポリイミドフィルムの製造方法)
本発明に係る絶縁性ポリイミドフィルムの製造方法について説明する。本発明に係る絶縁性ポリイミドフィルムは、ポリアミド酸を重合する際にあらかじめ黒色顔料、フィラーを添加しておく方法、ポリアミド酸重合体と、黒色顔料分散液、フィラー分散液とを混合する方法、等の方法によりポリアミド酸重合体に黒色顔料、フィラーを分散させたポリアミド酸重合体溶液を得た後に、前記溶液を用いて熱的、あるいは化学的方法によりイミド化せしめることで得ることができる。一例として、ポリアミド酸重合体と、黒色顔料分散液、フィラー分散液とを混合する方法にてポリアミド酸重合体溶液を得た後に、化学的方法によりイミド化せしめて絶縁性ポリイミドフィルムを得る方法を説明する。
【0050】
ポリアミド酸重合体溶液は、上述したように1種または2種以上のテトラカルボン酸二無水物成分と1種または2種以上のジアミン成分を実質等モル使用し、有機極性溶媒中で重合することによって得られる。黒色顔料分散液、フィラー分散液は、有機溶媒に縣濁させる方法、ポリアミド酸重合体の一部とともに有機溶媒に混合する方法、等の方法により得ることができる。特にポリアミド酸重合体の一部とともに有機溶媒に混合する方法は分散性の良い分散液を得ることができるため好ましい。分散方法としては、ボールミル、ビーズミル、三本ロール、ホモジナイザー、超音波、撹拌翼を用いた撹拌、等公知の分散技術を適用可能である。尚、黒色顔料とフィラーとは別々に分散液を作製してもよいし、1つの分散液としてもよい。
【0051】
このようにして得たポリアミド酸重合体溶液、黒色顔料分散液、フィラー分散液、さらに脱水剤と第三級アミンとを混合、撹拌し、ドラム或はエンドレスベルト上に流延または塗布して膜状とし、その膜を200℃以下の温度で約10〜10000秒乾燥し、自己支持性のポリアミド酸重合体の膜を得る。ついで、これを支持体より引き剥し端部を固定する。その後所定の温度で加熱することによりイミド化し、冷却後端部の固定を解放し絶縁性ポリイミドフィルムを得る。
【0052】
得られた絶縁性ポリイミドフィルムは、上述した方法により全光線透過率、光沢度、体積抵抗率を測定することができる。
【0053】
また、絶縁性ポリイミドの黒色については、評価用のサンプルとして100mm角、12.5μm厚みの絶縁性ポリイミドフィルムを用い、マクベス反射濃度計(Macbeth RD914)を用いて測定した値を黒色度とすればよい。マクベス反射濃度計にて測定される黒色度は、0.7以上、好ましくは0.8以上あることが好ましい。黒色度が0.7より小さい場合は十分な黒色が得られていないため、嫌光部に使用することが困難になる。
また、絶縁信頼性を評価するため、表面抵抗率を測定してもよく、評価用のサンプルとして、100mm角、12.5μm厚みの絶縁性ポリイミドフィルムを用い、株式会社アドバンテスト製デジタル超高抵抗/微小電流計 R8340と、レジスティビティチェンバ R12702Aとを組み合わせた装置を用い、100V印加し1分経過後の抵抗値を測定することにより求めることができる。
【0054】
表面抵抗率は1×1015Ω/□以上であることが好ましい。表面抵抗率が1×1015Ω/□より小さい場合、十分な絶縁信頼性を確保することができない。
【0055】
(カバーレイフィルム)
本発明に係る絶縁性ポリイミドフィルムは、プリント板の外側表面の導体パターンを全面的又は部分的にカバーするために使用される絶縁フィルムであるカバーレイフィルムに好適に用いることができる。 カバーレイフィルムは、該絶縁性ポリイミドフィルムの片面に接着剤を塗布・乾燥して形成するか、若しくは接着フィルムを貼り合せる事で形成し、必要に応じて接着剤面保護のためにセパレーターを貼り合わせることで得ることができる。
【0056】
本発明の絶縁性ポリイミドフィルムは、そのもののみで十分な遮光性、及びマットな質感を有することから、接着剤に黒色顔料を添加する必要がなく、従って絶縁不良を生じる恐れもない。
【0057】
また本発明の絶縁性ポリイミドフィルムは十分な絶縁性も確保していることから、外部との接触による絶縁不良を生じる恐れもなく、絶縁機能、保護機能に優れたカバーレイフィルムを得ることができる。
【0058】
さらに、本発明の絶縁性ポリイミドフィルムは、12.5μm厚みにおいても十分な遮光性、及びマットな質感を有することから、近年の技術トレンドである超薄膜カバーレイフィルムにも適用可能である。
【0059】
(フレキシブルプリント配線板)
上述のように、本発明に係る絶縁性ポリイミドフィルムからカバーレイフィルムを得、そのカバーレイフィルムを用いて得られるフレキシブルプリント配線板は、遮光性及び絶縁信頼性に優れるため、カメラ、ビデオカメラ、CD−ROMドライブの光ピックアップ部等の電子・光学機器に好適に用いられる。また、マットな質感を有するため、デザイン性、意匠性が要求される用途にも好適に用いられる。
【0060】
本発明に係るフレキシブルプリント配線板は、フレキシブル銅張積層板をパターニング加工したプリント配線板に、本発明に係る絶縁性ポリイミドフィルムから得たカバーレイフィルムを打ち抜き加工したものをプレス加工、ラミネート加工により貼り合せ、端子めっきを行い、必要に応じて補強板を貼り合せることで得ることができる。
【0061】
また、本発明に係る絶縁性ポリイミドフィルムは絶縁信頼性が高いため、カバーレイフィルムに限らず、フレキシブルプリント銅張積層板のベースフィルムとしても用いることが可能である。
【0062】
もちろん、本発明の用途はこれに限定されるものではなく、本発明の絶縁樹脂材料であれば、種々の用途に利用できることはいうまでもない。
【実施例】
【0063】
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例における微細配線形成性は、次のようにして評価した。
【0064】
〔全光線透過率〕
50mm角、12.5μm厚みの絶縁性ポリイミドフィルムを用い、日本電色工業株式会社製のヘーズメーター、NDH 5000を用いて、ASTM D 1003に従って全光線透過率(%)を測定することにより求めた。
【0065】
〔光沢度〕
100mm角、12.5μm厚みの絶縁性ポリイミドフィルムを用い、ビック ガードナー社製の光沢度計、マイクロートリーグロスを用いて、入射角60°での光沢度(%)測定することにより求めた。
【0066】
〔体積抵抗率〕
100mm角、12.5μm厚みの絶縁性ポリイミドフィルムを用い、株式会社アドバンテスト製デジタル超高抵抗/微小電流計 R8340と、レジスティビティチェンバ R12702Aとを組み合わせた装置を用い、100V印加し1分経過後の抵抗値を測定することにより求めた。
【0067】
〔フィルム化時のフィルムの機械的強度〕
フィルム化の際に、問題なくフィルム化できたものを○、フィルムが破断したものを×と判定した。
【0068】
〔遮光性〕
12.5μm厚みの絶縁性ポリイミドフィルムを目視し、透けないもを○、透けるものを×と判定した。
【0069】
〔マットな質感〕
12.5μm厚みの絶縁性ポリイミドフィルムを目視し、マットな質感が得られているものを○、表面が光沢しており、マットな質感が得られていないものを×と判定した。
【0070】
(合成例1;ポリアミド酸重合体の合成1)
10℃に冷却したN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)620.4gにp−フェニレンジアミン(p−PDA)を 10.1g、及び4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(4,4’−ODA)を56.2g添加して溶解させた後、ピロメリット酸二無水物(PMDA)を79.2g添加して60分攪拌し溶解させた。さらにこの溶液に別途調製してあったPMDAのDMF溶液(PMDA2.45g/DMF31.6g)を注意深く添加し、粘度が3000ポイズ程度に達したところで添加を止めた。1時間撹拌を行って固形分濃度約18.5重量%、23℃での回転粘度が3200ポイズのポリアミド酸重合体溶液(a)を得た。
【0071】
(合成例2;ポリアミド酸重合体の合成2)
10℃に冷却したDMF620.5gに4,4’−ODAを59.9g添加して溶解させた後、PMDAを79.1g添加して60分攪拌し溶解させた。さらにこの溶液に別途調製してあったPMDAのDMF溶液(PMDA2.45g/DMF31.5g)を注意深く添加し、粘度が3000ポイズ程度に達したところで添加を止めた。1時間撹拌を行って固形分濃度約18.5重量%、23℃での回転粘度が3300ポイズのポリアミド酸重合体溶液(b)を得た。
【0072】
(黒色顔料分散液の調整例1)
DMF50gにカーボンブラック(エボニック インダストリーズ社製FW200、 pH2.5)を5g添加し、ホモジナイザーにて30分間撹拌した。さらにポリアミド酸重合体溶液(a)を100g添加し、ホモジナイザーにて10分間撹拌し、黒色顔料分散液(A)を得た。
【0073】
(黒色顔料分散液の調整例2)
カーボンブラック(三菱化学株式会社製MA8、pH3.0)を用いた以外は調整例1と同様にして黒色顔料分散液(B)を得た。
【0074】
(黒色顔料分散液の調整例3)
カーボンブラック(エボニック インダストリーズ社製Special Black4、pH3.0)を用いた以外は調整例1と同様にして黒色顔料分散液(C)を得た。
【0075】
(黒色顔料分散液の調整例4)
カーボンブラック(三菱化学株式会社製MA100R、pH3.5)を用いた以外は調整例1と同様にして黒色顔料分散液(D)を得た。
【0076】
(黒色顔料分散液の調整例5)
カーボンブラック(三菱化学株式会社製#2350、pH2.5)を用いた以外は調整例1と同様にして黒色顔料分散液(E)を得た。
【0077】
(黒色顔料分散液の調整例6)
カーボンブラック(エボニック インダストリーズ社製XPB235、pH8.0)を用いた以外は調整例1と同様にして黒色顔料分散液(F)を得た。
【0078】
(黒色顔料分散液の調整例7)
カーボンブラック(三菱化学株式会社製#2600、pH6.5)を用いた以外は調整例1と同様にして黒色顔料分散液(G)を得た。
【0079】
(黒色顔料分散液の調整例8)
カーボンブラック(三菱化学株式会社製#900、pH7.5)を用いた以外は調整例1と同様にして黒色顔料分散液(H)を得た。
【0080】
(フィラー分散液の調整例1)
DMF50gに酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製AL−43−L、α結晶粒径0.8μm)を5g添加し、ホモジナイザーにて30分間撹拌した。さらにポリアミド酸重合体溶液(a)を100g添加し、ホモジナイザーにて10分間撹拌し、フィラー分散液(I)を得た。
【0081】
(実施例1)
ポリアミド酸重合体溶液(a)40gに黒色顔料分散液(A)15.5g、フィラー分散液(I)15.5g、及び無水酢酸/3,5―ジエチルピリジン/DMF(重量比12.90/2.96/13.14)からなる硬化剤を29g添加して0℃以下の温度で攪拌・脱泡し、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布した。この樹脂膜を138℃×60秒で加熱した後アルミ箔から自己支持性のゲル膜を引き剥がして金属枠に固定し、255℃×7秒、330℃×7秒、380℃×6秒、540℃×10秒で乾燥・イミド化させて厚み12.5μmの絶縁性ポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
【0082】
【表1】

【0083】
(実施例2〜5)
表1に示すポリアミド酸重合体溶液、黒色顔料分散液、フィラー分散液を用いた以外は実施例1と同様にして厚み12.5μmの絶縁性ポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
【0084】
(実施例6)
実施例1の絶縁性ポリイミドフィルムにエポキシ樹脂系熱硬化性接着フィルム(味の素ファインテクノ株式会社製、ABF−SH−9K)を重ねて、真空ラミネーターにて100℃、60秒の条件にて仮圧着し、絶縁性ポリイミドフィルム/接着層からなるカバーレイフィルムを得た。このカバーレイフィルムは遮光性が高く、マットな質感を有していた。また、株式会社カネカ製ピクシオに18μmの電解銅箔を張り合わせたフレキスブル銅張積層板にパターニングを施し、配線幅/配線間隔=25μm/25μmの配線パターンを有する配線基板を得、該配線基板上に該カバーレイフィルムを真空プレス機にて150℃/2MPa/60分の条件で積層し、フレキシブルプリント配線板を得た。得られたフレキシブルプリント配線板は遮光性が高く、マットな質感を有していた。また、85℃、85%RH、印加電圧100V、測定電圧100V、1000時間の条件にてマイグレーション試験を行ったところ、絶縁抵抗値は低下することなく、高い絶縁性を有していた。
【0085】
(比較例1)
ポリアミド酸重合体溶液(a)40gに黒色顔料分散液(F)15.5g、(I)15.5g及び無水酢酸/3,5―ジエチルピリジン/DMF(重量比12.90/2.96/23.14)からなる硬化剤を39g添加して0℃以下の温度で攪拌・脱泡し、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布した。この樹脂膜を138℃×60秒で加熱した後アルミ箔から自己支持性のゲル膜を引き剥がして金属枠に固定し、255℃×7秒、330℃×7秒、380℃×7秒、540℃×10秒で乾燥・イミド化させて厚み12.5μmの絶縁性ポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
【0086】
(比較例2、3)
表1に示すポリアミド酸重合体溶液、黒色顔料分散液、フィラー分散液を用いた以外は比較例1と同様にして厚み12.5μmの絶縁性ポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
【0087】
(比較例4)
ポリアミド酸重合体溶液(a)50gに黒色顔料分散液(H)15.5g、及び無水酢酸/3,5―ジエチルピリジン/DMF(重量比12.90/2.96/23.14)からなる硬化剤を39g添加して0℃以下の温度で攪拌・脱泡し、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布した。この樹脂膜を138℃×60秒で加熱した後アルミ箔から自己支持性のゲル膜を引き剥がして金属枠に固定し、255℃×7秒、330℃×7秒、380℃×7秒、540℃×10秒で乾燥・イミド化させて厚み12.5μmの絶縁性ポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
【0088】
比較例4に示すように、pHが6.5以上の黒色顔料を用いると、分散性が悪いため、十分な遮光性が得られていない。さらにフィラーとして酸化アルミニウムを配合すると(比較例1〜3)、マットな質感は得られたが遮光性は低いままであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
黒色顔料と、無機フィラーとを含有する絶縁性ポリイミドフィルムであって、黒色顔料のpHが6.0以下であり該フィルムの12.5μm厚みでの全光線透過率が5%以下、且つ光沢度が5%以下、且つ体積抵抗率が2×1016Ω・cm以上であることを特徴とする絶縁性ポリイミドフィルム。
【請求項2】
上記黒色顔料が、カーボンブラックであることを特徴とする請求項1に記載の絶縁性ポリイミドフィルム。
【請求項3】
上記無機フィラーが、酸化チタン、雲母、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、リン酸カルシウム及びシリカからなる群から選ばれる少なくとも1種のフィラーであることを特徴とする請求項1または2に記載の絶縁性ポリイミドフィルム。
【請求項4】
ポリイミド樹脂100重量部に対して1〜15重量部の黒色顔料を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の絶縁性ポリイミドフィルム。
【請求項5】
ポリイミド樹脂100重量部に対して1〜15重量部のフィラーを含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の絶縁性ポリイミドフィルム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の絶縁性ポリイミドフィルムを用いてなるカバーレイフィルム。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の絶縁性ポリイミドフィルムを用いてなるフレキシブルプリント配線板。

【公開番号】特開2011−105811(P2011−105811A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−260290(P2009−260290)
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)
【Fターム(参考)】