説明

継手及び継手を用いた構築体

【課題】比較的複雑な構造を有する建築物等の構築体をパイプを結合して容易に構築できる継手を提供する。
【解決手段】一方の筒状体1の側部に他方の筒状体2の端部が80度乃至150度のうちのいずれかの角度で固着された継手A、80度乃至150度のうちのいずれかの角度に折曲された一方の筒状体5の折曲部に他方の筒状体6の端部が固着されている継手B、一方の筒状体5は、90度の角度で折曲され、他方の筒状体6は、一方の筒状体5の両端方向に対して夫々90度の角度となるように一方の筒状体の折曲部5aに固着されている継手C等を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、継手及び継手を用いた構築体に関し、特に、パイプを結合して構築体を組立てるための継手及び継手を用いてパイプを結合した構築体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
此種従来のパイプを結合して構築体を組立てるための簡素な継手は、一般に市販されている。
それらの継手とパイプによって、配管を組んだり、直線状の構築体、平面状の構築体、又は、立体状の構築体を組立てることが可能である。
例えば、継手とパイプによって、棚、台等の簡易構築体を比較的自由に、且つ、容易に構築可能である。
尚、本発明に関連する公知技術文献としては下記の特許文献1及び2がある。
【特許文献1】特開平9−60784号公報
【特許文献2】特開平7−223261号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前述したように、継手とパイプによって棚、台等の簡易構築体を比較的自由に、且つ、容易に構築可能であるが、更に、比較的複雑な構造を有する、例えば、建築物等の構築体を容易に構築することも望まれている。
然しながら、従来の市販されている簡素な継手は、その種類が限られており、市販されている継手とパイプによって建築物等の構築体を容易に構築することは困難である。
【0004】
以上の現状に鑑み、本発明は、比較的複雑な構造を有する建築物等の構築体をパイプを結合して容易に構築できる継手、及び、その継手を用いてパイプを結合した比較的複雑な構造を有する建築物等の構築体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決すべく、本発明は以下の構成を提供する。
請求項1に係る発明は、一方の筒状体の側部に他方の筒状体の端部が所定の角度で固着されたことを特徴とする継手を提供するものである。
請求項2に係る発明は、前記一方の筒状体に他方の筒状体が80度乃至150度のうちのいずれかの角度で固着されていることを特徴とする請求項1記載の継手を提供するものである。
請求項3に係る発明は、所定の角度で折曲された一方の筒状体の折曲部に他方の筒状体の端部が固着されていることを特徴とする継手を提供するものである。
【0006】
請求項4に係る発明は、前記一方の筒状体は、80度乃至150度のうちのいずれかの角度で折曲されていることを特徴とする請求項3記載の継手を提供するものである。
請求項5に係る発明は、前記一方の筒状体は、90度の角度で折曲され、前記他方の筒状体は、前記一方の筒状体の両端方向に対して夫々90度の角度となるように前記一方の筒状体の折曲部に固着されていることを特徴とする請求項3記載の継手を提供するものである。
請求項6に係る発明は、筒状体の側面に筋交い取付け用の有孔フィンを設けたことを特徴とする継手を提供するものである。
【0007】
請求項7に係る発明は、所定の角度で折曲された一方の筒状体の端部が他方の筒状体の側面に固着されていることを特徴とする継手を提供するものである。
請求項8に係る発明は、筒状体の両端の開口寸法が異なるように形成したことを特徴とする継手を提供するものである。
請求項9に係る発明は、一方の筒状体内に他方の筒状体が摺動自在に設けられることを特徴とする継手を提供するものである。
【0008】
請求項10に係る発明は、前記筒状体の端部近傍にピンまたはボルト貫通孔を開穿したことを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれか一に記載の継手を提供するものである。
請求項11に係る発明は、前記筒状体は、円筒体、又は、角筒体であることを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか一に記載の継手を提供するものである。
【0009】
請求項12に係る発明は、前記請求項1乃至11に記載の少なくとも1つの継手と、1乃至複数のパイプとを組合わせて構築したことを特徴とする構築体を提供するものである。
【0010】
請求項13に係る発明は、円筒状又は丸棒状の支柱と、
前記支柱の上端を下端から挿着させる中央パイプと前記中央パイプの上端から所定角度を有して斜め下方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプとが一体に形成された天井継手と、
前記枝パイプに上端を挿着させて放射方向に延びる複数本の屋根パイプと、
前記屋根パイプを貫通させる貫通パイプと前記貫通パイプの周面に所定角度を有して上端を固着された下部パイプとが一体に形成されたT字形継手と、
前記支柱を貫通させる中央パイプと、前記中央パイプの周面から所定角度を有して斜め上方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプとが一体に形成された支え継手と、
前記T字形継手の下部パイプに上端を挿着し、前記支え継手の枝パイプに下端を挿着される支持パイプと、
前記支柱に設けられ、前記支え継手を前記支柱の所定位置に保持するストッパーとを備えたことを特徴とする継手を用いた構築体を提供するものである。
【0011】
請求項14に係る発明は、円筒状又は丸棒状の支柱と、
前記支柱の上端に固着される天井部材と、
前記天井部材に上端を揺動自在に固着され、揺動して開いた時、前記支柱に対して所定角度を有して斜め下方に向かって放射方向に延びる複数本の屋根パイプと、
前記屋根パイプを貫通させる貫通パイプと前記貫通パイプの周面に上端を揺動自在に固着された下部パイプとからなるT字形揺動継手と、
前記支柱に摺動自在に設けられる摺動体と、
前記摺動体に下端を揺動自在に固着され、前記下部パイプに上端を挿着される支持パイプと、
前記支柱に設けられ、前記摺動体を前記支柱の所定位置に保持するストッパーとを備え、前記摺動体を摺動させることにより、前記屋根パイプを開閉自在に構成したことを特徴とする継手を用いた構築体を提供するものである。
【0012】
請求項15に係る発明は、円筒状又は丸棒状の支柱と、
前記支柱の上端を下端から挿着させる中央パイプと前記中央パイプの上端から所定角度を有して斜め下方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプとが一体に形成された天井継手と、
前記枝パイプに上端を挿着させて放射方向に延びる複数本の屋根パイプと、
前記屋根パイプを貫通させる貫通パイプと前記貫通パイプの周面に所定角度を有して上端を固着された下部パイプとが一体に形成されたT字形継手と、
前記支柱を貫通させる中央パイプと、前記中央パイプの周面から所定角度を有して斜め上方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプとが一体に形成された支え継手と、
前記T字形継手の下部パイプに上端を挿着し、前記支え継手の枝パイプに下端を挿着される支持パイプと、
前記支柱に設けられ、前記支え継手を前記支柱の所定位置に保持するストッパーと、
前記屋根パイプの下端部を上端部から挿着させる上部パイプと前記上部パイプの下端部に所定角度を有して下方向に延びる下部パイプとが一体に形成された屋根先端継手と、
前記屋根先端継手に上端部が挿着される複数の側柱とを備えたことを特徴とする継手を用いた構築体を提供するものである。
【0013】
請求項16に係る発明は、円筒状又は丸棒状の支柱と、
前記支柱の上端を下端から挿着させる中央パイプと前記中央パイプの上端から所定角度を有して斜め下方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプとが一体に形成された天井継手と、
前記枝パイプに上端を挿着させて放射方向に延びる複数本の屋根パイプと、
前記屋根パイプの下端部を上端部から挿着させる上部パイプと前記上部パイプの下端部に所定角度を有して下方向に延びる下部パイプと水平方向に延びる左右パイプとが一体に形成された屋根先端継手と、
前記屋根先端継手に上端部が挿着される複数の側柱と、
隣接する屋根先端継手の左右パイプに両端が挿着される梁パイプとを備えたことを特徴とする継手を用いた構築体を提供するものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明の請求項1記載の発明によれば、一方の筒状体の側部に他方の筒状体の端部が所定の角度で固着された継手を提供するので、2本のパイプを相互に所定角度傾斜させて結合することができる。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、前記一方の筒状体に他方の筒状体が80度乃至150度のうちのいずれかの角度で固着されているので、請求項1記載の発明の効果に加え、2本のパイプを相互に80度乃至150度のうちのいずれかの角度に傾斜させて結合することができる。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、所定の角度で折曲された一方の筒状体の折曲部に他方の筒状体の端部が固着されている継手を提供するので、2本のパイプを相互に所定角度傾斜させて結合することができると共に、もう1本のパイプを一方の筒状体の折曲部に結合することができる。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、前記一方の筒状体は、80度乃至150度のうちのいずれかの角度で折曲されているので、請求項3記載の発明の効果に加え、2本のパイプを相互に80度乃至150度のうちのいずれかの角度に傾斜させて結合することができると共に、もう1本のパイプを一方の筒状体の折曲部に結合することができる。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、前記一方の筒状体は、90度の角度で折曲され、前記他方の筒状体は、前記一方の筒状体の両端方向に対して夫々90度の角度となるように前記一方の筒状体の折曲部に固着されているので、請求項3記載の発明の効果に加え、2本のパイプを相互に90度に傾斜させて結合することができると共に、他の1本のパイプを前記2本のパイプに対して夫々90度の角度となるように結合することができる。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、筒状体の側面に筋交い取付け用の有孔フィンを設けた継手を提供するので、有孔フィンを介して筋交いを取り付けることができる。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、所定の角度で折曲された一方の筒状体の端部が他方の筒状体の側面に固着されている継手を提供するので、一本のパイプに対して、他方のパイプを交差する方向に所定間隔離間して結合することができる。
【0021】
請求項8記載の発明によれば、筒状体の両端の開口寸法が異なるように形成した継手を提供するので、径の異なる2本のパイプを結合することができる。
【0022】
請求項9記載の発明によれば、一方の筒状体内に他方の筒状体が摺動自在に設けられる継手を提供するので、2本のパイプを伸縮自在に結合することができる。
【0023】
請求項10記載の発明によれば、前記筒状体の端部近傍にピンまたはボルト貫通孔を開穿したので、請求項1乃至9のうちいずれか一に記載の発明の効果に加え、貫通孔を介してピンまたはボルトを貫通させ、ピンまたはボルトによって筒状体内に差し込んだパイプを固着することができる。
【0024】
請求項11記載の発明によれば、前記筒状体は、円筒体、又は、角筒体であるので、請求項1乃至10のうちいずれか一に記載の発明の効果に加え、円筒体、又は、角筒体のパイプを結合することができる。
【0025】
請求項12記載の発明によれば、前記請求項1乃至11に記載の少なくとも1つの継手と、1乃至複数のパイプとを組合わせて構築した構築体であるので、継手と、パイプによって建築物等の比較的複雑な構築体を容易に提供することができる。
【0026】
請求項13記載の発明によれば、傘型の構築体を容易に構築できる。この構築体は天井継手及び屋根パイプを覆うシートを設けることにより、日除け、雨除けとして用いることができると共に、装飾品としても用いることができる。
【0027】
請求項14記載の発明によれば、傘型の構築体を容易に構築できる。この構築体は天井継手及び屋根パイプを覆うシートを設けることにより、日除け、雨除けとして用いることができると共に、装飾品としても用いることができる。又、傘型の状態から容易に折り畳むことができるので、運搬や、収納が容易である。
【0028】
請求項15記載の発明によれば、この構築体に天井継手及び屋根パイプを覆うシートを設けることにより、ゲル{モンゴルなどの遊牧民が用いる饅頭(まんじゅう)型をした組み立て式の家屋。骨組みを木で作り、その上をフェルトで覆う。}型の構築体を容易に構築できる。
【0029】
請求項16記載の発明によれば、請求項15と同様な効果が期待できる。更に、本構造体は、側柱が梁パイプで連結されるので、比較的堅固な構造物を構成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態の継手を示している。
同図(a)及び(b)に於いて、Aは、一方の筒状体1の側部に他方の筒状体2の端部が所定の角度αで固着されたイの字形継手(貫通スライド式有角度イ型継手)である。
前記継手Aは、鉄、アルミ、塩化ビニール材、木材等の各種材料を用いて作製するものである。特に、既製の鉄、アルミ、塩化ビニールのパイプを用いて作製すれば、比較的安価に作製できる。尚、以下に述べる他の継手についても同様の材料を使用することができる。
【0031】
前記継手Aによれば、2本のパイプ3,4を相互に所定角度傾斜させて結合することができる。
前記継手Aの所定の角度αは、80度乃至150度のうちのいずれかの角度、好適には、90度、120度、又は、140度に設定されるが、その他の角度に設定することも可能である。
前述の設定によって、2本のパイプ3,4を相互に80度乃至150度のうちのいずれかの角度に傾斜させて結合することができる。
【0032】
同図(c)及び(d)に於いて、Bは、所定の角度で折曲された一方の筒状体5の折曲部5aに他方の筒状体6の端部が固着されている継手(矢印形継手)である。
前記継手Bは、2本のパイプ7,8を相互に所定角度傾斜させて結合することができると共に、もう1本のパイプ9を一方の筒状体5の折曲部5aに結合することができる。即ち、他方の筒状体6にパイプ9を結合できる。
前記継手Bの折曲角度は、80度乃至150度のうちのいずれかの角度、好適には、90度、120度、又は、140度に設定されるが、その他の角度にすることも可能である。
前述の設定によって、2本のパイプ7,8を相互に80度乃至150度のうちのいずれかの角度に傾斜させて結合することができると共に、もう1本のパイプ9を一方の筒状体の折曲部5aに結合することができる。即ち、他方の筒状体6にパイプ9を結合できる。
【0033】
同図(e)及び(f)に於いて、Cは、前記継手Bの特定の形状であり、一方の筒状体5が90度の角度で折曲され、他方の筒状体6は、一方の筒状体5の両端方向に対して夫々90度の角度となるように一方の筒状体5の折曲部5aに固着されている三叉継手(直角三方向型継手)である。
前記継手Cは、2本のパイプ7,8を相互に90度に傾斜させて結合することができると共に、他の1本のパイプ9を前記2本のパイプ7,8に対して夫々90度の角度となるように結合することができる。
【0034】
同図(g)及び(h)に於いて、Dは、筒状体10の側面に筋交い取付け用の有孔フィン11を設けた継手である。有孔フィン11には筋交い12を取付けるための貫通孔13が開穿されている。前記継手Dは、1本のパイプ14に対して、有孔フィン11の貫通孔13を介して筋交い12を取り付けることができる。
【0035】
図2は、本発明の他の実施形態の継手を示している。
同図(a)及び(b)に於いて、Eは、所定の角度で折曲された一方の筒状体21の端部が他方の筒状体22の側面に固着されている継手(非貫通部立ち上げ型継手)である。
前記継手Eは、一本のパイプ23に対して、他方のパイプ24を交差する方向に所定間隔離間して結合することができる。
【0036】
同図(c)及び(d)に於いて、Fは、筒状体25の両端の開口寸法が異なるように形成した継手(段差落とし継手)である。
前記継手Fは、径の異なる2本のパイプ26,27を結合することができる。
【0037】
同図(e)及び(f)に於いて、Gは、一方の筒状体28内に他方の筒状体29が摺動自在に設けられる継手である。
前記継手Gは、2本のパイプ30,31を伸縮自在に結合することができる。
【0038】
同図(g)及び(h)に於いて、Hは、前記継手Gの変形であり、一方の筒状体28内に他方の筒状体29が摺動自在に設けられ、他方の筒状体29内に、更に別の筒状体32が摺動自在に設けられ、一方の筒状体28の両側部に他の2つの筒状体33,34の端部が固着され、筒状体28と筒状体33,34とは平面視十字形状に形成されたものである。
【0039】
前記継手Hは、筒状体28と、筒状体32とに夫々挿入した2本のパイプ35,36を伸縮自在に結合することができると共に、筒状体33,34に挿入したパイプ37,38をパイプ35,36と直角方向に結合することができる。
【0040】
図3は、従来例の継手を示しているが、本発明の構築体の組立て工法に於いて、前記継手A〜Hと共に、適宜使用されるものである。
同図(a)及び(b)に於いて、Jは、1本の筒状体51が90度の角度で折曲された継手(直角二方向型継手)である。
前記継手Jは、2本のパイプ52,53を90度の角度で結合することができるものである。
【0041】
同図(c)及び(d)に於いて、Kは、一方の筒状体54の側部に他方の筒状体55の端部が90度の角度で結合された継手(直角T字型継手)である。
前記継手Kは、筒状体54、55に夫々挿入された2本のパイプ56,57を90度の角度で結合することができるものである。
【0042】
同図(e)及び(f)に於いて、Lは、一方の筒状体58の側面と他方の筒状体59の側面とが90度の角度で結合された継手(直角十字型継手)である。
前記継手Lは、筒状体58、59に夫々挿入された4本のパイプ60,61,62,63を十字状に結合することができるものである。或いは、筒状体58又は59の一方に一本のパイプを貫通させれば、3本のパイプを十字状に結合することができる。
【0043】
同図(g)及び(h)に於いて、Mは、1本の筒状体64が所定の角度αで折曲された継手(へ字型継手)である。
前記継手Mは、筒状体64の両端に夫々挿入された2本のパイプ65,66を所定の角度αで結合することができるものである。
【0044】
図4は、本発明の継手及び従来例の継手の筒状体が円筒状であったものを、角型筒状体としたものであり、図示しない角型パイプを結合することができる。
継手Nは、継手Kの筒状体を角型筒状体としたものである。
継手Oは、継手Mの筒状体を角型筒状体としたものである。
継手Pは、継手Gの筒状体を角型筒状体としたものである。
継手Qは、継手Hの筒状体を角型筒状体としたものである。
又、図示は省略するが、前記継手K,M,G,H以外の継手A〜F、J,Lについても筒状体を角型筒状体とすることは可能である。
【0045】
尚、前記継手A〜H,J〜M,N〜Qは、パイプを挿入する端部近傍にピンまたはボルト貫通孔40が開穿されており、図示しないピンまたはボルトによって、筒状体とパイプとを固着できるように形成されている。但し、筒状体とパイプとは、相互にネジ、或いは、接着剤等で固着されても良い。
【0046】
図5は、前記継手B,A,Mを使用して構築体ユニットを構築する方法を示している。
同図(a)は、円筒体5の折曲角度が140度に形成された継手Bと、継手Bに対応する継手Aと、継手Mとを組合せて構築体ユニットを構築する方法を示しており、夫々の継手間に図示しないパイプが図中2点鎖線方向に結合される。
【0047】
同図(b)は、円筒体5の折曲角度が120度に形成された継手Bと、継手Bに対応する継手Aと、継手Mとを組合せて構築体ユニットを構築する方法を示している。
同図(c)は、円筒体5の折曲角度が90度に形成された継手Bと、継手Bに対応する継手Aとを組合せて構築体ユニットを構築する方法を示している。
前記継手Bの折曲角度は、前述の例に限定されず、80度乃至150度のうちのいずれかの角度に設定することができる。
【0048】
図6は、本発明の第1実施例の継手を用いた構築体70を示し、前記継手A〜H,J〜M,N〜Qのうちの適宜継手と、複数の直線状パイプと、筋交いを使用して、両屋根式の建築増築部分となる構築体70の組立ての一例を示す斜視図である。尚、図6は構築体70の組立ての一部を示したものであり、又、同じ種類の継手を複数使った場合は、説明のために、継手の符号に付番を付して、例えば、継手Aを、継手A1,A2…の如く区別して記載する。
【0049】
先ず、継手A1に直線状パイプ71及び72を組み付けて「イ」型の構造部材を組立てる。同様に、継手A2に直線状パイプ73及び74を組み付けて「イ」型の構造部材を組立てる。
組立てた前記「イ」型の構造部材を左右拝み合わせに上端を継手M1により接続固定して、鳥居形状のユニットを組立てる。
前記鳥居形状のユニットを複数個組立て(例えば、次の鳥居形状のユニットは、継手A3,パイプ75,パイプ76,継手A4,パイプ77,パイプ78、継手M2で組み立てられる。)、複数の前記鳥居形状のユニットを所定間隔離間させて順次整列させ、これらの両側上端部を継手K1,K2,K3,K4…とパイプ81,82,83…等を用いて連結し、下端部を継手C1,J1,パイプ91,92,93等を用いて連結する。
【0050】
この時、前記パイプ72,74,76,78には、筋交い101,102等を取付けるための継手D1,D2,D3,D4や、補強のための継手K5等を取付ける。
これによって、四方壁面、屋根二勾配面を持つ骨組みが略出来上がるので、更に、庇周りを継手J1,継手E,パイプ111、J2等で整え、壁面部の継手K5にパイプ121を組立てて補強し、継手D1,D2,D3,D4に筋交い101,102等を取付ける。
その他、必要に応じ、適宜継手、パイプを用いて構築体70を組立て完成させる。
【0051】
前記構築体70と同様に、前記継手A〜H,J〜M,N〜Qの適宜継手と、複数の直線状パイプと、筋交いを使用すれば、ガレージ、作業収納小屋、温室等の小規模構築体を簡単に組立てることができる。
【0052】
図7は、本発明の第2実施例の継手を用いた構築体150を示し、構築体150は、円筒状又は丸棒状の支柱151と、支柱151の上端を下端から挿着させる中央パイプ152と中央パイプ152の上端から所定角度を有して斜め下方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプ153,153…とが一体に形成された天井継手154と、枝パイプ153,153…に上端を挿着させて放射方向に延びる複数本の屋根パイプ155,155…と、屋根パイプ155を貫通させる貫通パイプ156と貫通パイプ156の周面に所定角度を有して上端を固着された下部パイプ157とが一体に形成されたT字形継手158とを備え、更に、支柱151を貫通させる中央パイプ159と、中央パイプ159の周面から所定角度を有して斜め上方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプ160,160…とが一体に形成された支え継手161と、T字形継手158の下部パイプ157に上端を挿着し、支え継手161の枝パイプ160に下端を挿着される支持パイプ162と、支柱151に設けられ、支え継手161を支柱151の所定位置に保持するストッパー163とを備えたものである。尚、図に於いて164は支柱151を起立状態に保持する基台である。
【0053】
前記構築体150は、全体として傘型に構築され、前記天井継手154が天井中央部に位置し、複数の屋根パイプ155,155…が垂木の如き機能を果たし屋根部を構成する。屋根パイプ155はT字形継手158を介して支持パイプ162で支持され、支持パイプ162は、支え継手161で支えられる。
【0054】
前記天井継手154、T字形継手158及び支え継手161は、例えば、射出成形品として夫々一体に成型される。
前記継手とパイプとの結合は、継手とパイプとの嵌合圧力を利用して結合させ、分解も可能な構造とするが、構築体150を分解する必要がない場合は、前記継手とパイプとの結合に接着剤、ネジ又はピン等を用いて結合を強化しても良い。
前記ストッパー163は、例えば、支柱151の軸方向に直交して開穿された貫通孔内に着脱自在に装着される棒体或いはピンから成るが、支え継手161を支柱151の所定位置に保持自在であれば、他の構成であっても良い。
【0055】
前記第2実施例の継手を用いた構築体150によって、傘型の構築体を容易に構築できる。この構築体150は天井継手154及び屋根パイプ155を覆う二点鎖線で示す樹脂製或いは布製のシート165を設けることにより、日除け、雨除けとして用いることができると共に、装飾品としても用いることができる。
【0056】
図8は、本発明の第3実施例の継手を用いた構築体180を示し、構築体180は、円筒状又は丸棒状の支柱181と、支柱181の上端に固着される天井部材182と、天井部材182に上端を揺動自在に固着され、揺動して開いた時、支柱181に対して所定角度を有して斜め下方に放射方向に延びる複数本の屋根パイプ183,183…と、屋根パイプ183を貫通させる貫通パイプ184と貫通パイプ184の周面に上端を揺動自在に固着された下部パイプ185とからなるT字形揺動継手186とを備え、更に、支柱181に摺動自在に設けられる摺動体187と、摺動体187に下端を揺動自在に固着され、下部パイプ185に上端を挿着される支持パイプ188と、支柱181に設けられ、摺動体187を支柱181の所定位置に保持するストッパー189とを備え、摺動体187を摺動させることにより、屋根パイプ183を開閉自在に構成したものである。尚、図に於いて190は支柱181を起立状態に保持する基台である。
【0057】
前記構築体180は、全体として傘型に構築され、前記天井部材182が天井中央部に位置し、屋根パイプ183が垂木の如き機能を果たし屋根部を構成する。屋根パイプ183はT字形揺動継手186を介して支持パイプ188で支持され、支持パイプ188は、摺動体187に支えられる。
前記天井部材182及び摺動体187は、例えば、射出成形品として夫々一体に成型された後、屋根パイプ183、支持パイプ188を夫々揺動自在に固着する加工が行なわれる。尚、屋根パイプ183又は支持パイプ188の先端部をそのまま天井部材182又は摺動体187に揺動自在に取付けてもよいが、屋根パイプ183又は支持パイプ188の先端部に円滑に揺動させるための揺動部品を設けても良い。
前記下部パイプ185と支持パイプ188とは、接着剤、ネジ又はピン等を用いて結合する。
前記ストッパー189は、例えば、支柱181の軸方向に直交して開穿された貫通孔内に着脱自在に装着される棒体或いはピンから成るが、摺動体187を支柱181の所定位置に保持自在であれば、他の構成であっても良い。
【0058】
前記構築体180は、前記ストッパー189を外し、摺動体187を支柱181の下方に向かって摺動させると、支持パイプ188の下端が下方に誘導され、T字形揺動継手186の下部パイプ185が揺動し、T字形揺動継手186が下方に移動することにより、屋根パイプ183が、天井部材182を回転中心として下方に揺動し、屋根パイプ183を折り畳むことができる。
【0059】
前記第3実施例の継手を用いた構築体180によって、傘型の構築体を容易に構築できる。この構築体180は天井部材182及び屋根パイプ183を覆う2点鎖線で示す樹脂製或いは布製のシート191を設けることにより、日除け、雨除けとして用いることができると共に、装飾品としても用いることができる。又、傘型の状態から容易にコンパクトに折り畳むことができるので、運搬や、収納が容易である。
【0060】
図9は、本発明の第4実施例の継手を用いた構築体200を示し、構築体200は、円筒状又は丸棒状の支柱201と、支柱201の上端を下端から挿着させる中央パイプ202と中央パイプ202の上端から所定角度を有して斜め下方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプ203,203…とが一体に形成された天井継手204と、枝パイプ203に上端を挿着させて放射方向に延びる複数本の屋根パイプ205,205…と、屋根パイプ205を貫通させる貫通パイプ206と貫通パイプ206の周面に所定角度を有して上端を固着された下部パイプ207とが一体に形成されたT字形継手208とを備え、更に、支柱201を貫通させる中央パイプ209と、中央パイプ209の周面から所定角度を有して斜め上方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプ210,210…とが一体に形成された支え継手211と、T字形継手208の下部パイプ207に上端を挿着し、支え継手211の枝パイプ210に下端を挿着される支持パイプ212と、支柱201に設けられ、支え継手211を支柱201の所定位置に保持するストッパー213と、屋根パイプ205の下端部を上端部から挿着させる上部パイプ214と上部パイプ214の下端部に所定角度を有して下方向に延びる下部パイプ215とが一体に形成された屋根先端継手216と、屋根先端継手216に上端部が挿着される複数の側柱217,217…とを備えたものである。
【0061】
前記構築体200は、天井継手204及び屋根パイプ205を覆う二点鎖線で示す樹脂製或いは布製のシート218を設けることにより、ゲル{モンゴルなどの遊牧民が用いる饅頭(まんじゅう)型をした組み立て式の家屋。骨組みを木で作り、その上をフェルトで覆う。}型に構築され、前記天井継手204が天井中央部に位置し、屋根パイプ205が垂木の如き機能を果たし屋根部を構成し、屋根先端継手216が屋根先端部を構成する。屋根パイプ205はT字形継手208を介して支持パイプ212で支持されると共に、側柱217で支持され、支持パイプ212は、支え継手211によって支えられる。
【0062】
前記天井継手204及び支え継手211は、例えば、射出成形品として夫々一体に成型される。前記継手とパイプとの結合は、継手とパイプとの嵌合圧を利用して結合させ、分解も可能な構造とするが、構築体200を分解する必要がない場合は、前記継手とパイプとの結合に接着剤、ネジ又はピン等を用いて結合を強化しても良い。
【0063】
前記第4実施例の継手を用いた構築体200によると、この構築体200に天井継手204及び屋根パイプ205を覆うシート218を設けることにより、ゲル型の構築体を容易に構築できる。
【0064】
図10は、本発明の第5実施例の継手を用いた構築体230を示し、構築体230は、円筒状又は丸棒状の支柱231と、支柱231の上端を下端から挿着させる中央パイプ232と中央パイプ232の上端から所定角度を有して斜め下方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプ233,233…とが一体に形成された天井継手234と、枝パイプ233に上端を挿着させて放射方向に延びる複数本の屋根パイプ235とを備え、更に、屋根パイプ235の下端部を上端部から挿着させる上部パイプ236と上部パイプ236の下端部に所定角度を有して下方向に延びる下部パイプ237と水平方向に延びる左右パイプ238,239とが一体に形成された屋根先端継手240と、屋根先端継手240に上端部が挿着される複数の側柱241,241…と、隣接する屋根先端継手241,241の左右パイプ238,239に両端が挿着される梁パイプ242とを備えたものである。
【0065】
前記構築体230は、天井継手234及び屋根パイプ235を覆う二点鎖線で示す樹脂製或いは布製のシート243を設けることにより、ゲル型に構築され、前記天井継手234が天井中央部に位置し、屋根パイプ235が垂木の如き機能を果たし屋根部を構成し、屋根先端継手240が屋根先端部を構成する。屋根パイプ235の屋根先端側は側柱241で支えられる。
【0066】
前記天井継手234及び屋根先端継手240は、例えば、射出成形品として夫々一体に成型される。前記継手とパイプとの結合は、継手とパイプとの嵌合圧を利用して結合させ、分解も可能な構造とするが、構築体230を分解する必要がない場合は、前記継手とパイプとの結合に接着剤、ネジ又はピン等を用いて結合を強化しても良い。
【0067】
前記第5実施例の継手を用いた構築体230によると、この構築体230に天井継手234及び屋根パイプ235を覆うシート243を設けることにより、ゲル型の構築体を容易に構築できる。
【0068】
前記構築体230も前記構築体200と同様な効果が期待できる。又、本構築体230は、側柱241が梁パイプ242によって相互に連結されるので、比較的堅固な構造物を構成できる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】(a)本発明による継手Aの正面図である。(b)本発明による継手Aの斜視図である。(c)本発明による継手Bの正面図である。(d)本発明による継手Bの斜視図である。(e)本発明による継手Cの平面図である。(f)本発明による継手Cの斜視図である。(g)本発明による継手Dの正面図である。(h)本発明による継手Dの斜視図である。
【図2】(a)本発明による継手Eの平面図である。(b)本発明による継手Eの斜視図である。(c)本発明による継手Fの平面図である。(d)本発明による継手Fの斜視図である。(e)本発明による継手Gの平面図である。(f)本発明による継手Gの斜視図である。(g)本発明による継手Hの平面図である。(h)本発明による継手Hの斜視図である。
【図3】(a)従来例による継手Jの正面図である。(b)従来例による継手Jの斜視図である。(c)従来例による継手Kの平面図である。(d)従来例による継手Kの斜視図である。(e)従来例による継手Lの正面図である。(f)従来例による継手Lの斜視図である。(g)従来例による継手Mの正面図である。(h)従来例による継手Mの斜視図である。
【図4】(a)本発明による継手Nの斜視図である。(b)本発明による継手Oの斜視図である。(c)本発明による継手Pの斜視図である。(d)本発明による継手Qの斜視図である。
【図5】(a)本発明による140度の角度に折曲された継手Bと、継手Bに対応する継手Aと、継手Mを使用して構築体ユニットを構築する説明図である。(b)本発明による120度の角度に折曲された継手Bと、継手Bに対応する継手Aと、継手Mを使用して構築体ユニットを構築する説明図である。(c)本発明による90度の角度に折曲された継手Bと、継手Bに対応する継手Aを使用して構築体ユニットを構築する説明図である。
【図6】本発明による第1実施例の継手を用いた構築体の斜視図である。
【図7】本発明による第2実施例の継手を用いた構築体の正面図である。
【図8】本発明による第3実施例の継手を用いた構築体の正面図である。
【図9】本発明による第4実施例の継手を用いた構築体の正面図である。
【図10】本発明による第5実施例の継手を用いた構築体の正面図である。
【符号の説明】
【0070】
1,2,5,6,10,21,22,25,28,29,32 筒状体
5a 折曲部
11 有孔フィン
40 貫通孔
70 構築体
150,180,200,230 構築体
151,181,201,231 支柱
152,159,202,209,232 中央パイプ
153,160,203,210,233 枝パイプ
154,204,234 天井継手
155,183,205,235 屋根パイプ
156,184,206 貫通パイプ
157,185,207,215,237 下部パイプ
158,208 T字形継手
186 T字形揺動継手
161,211 支え継手
162,188,212 支持パイプ
163,189,213 ストッパー
182 天井部材
187 摺動体
214,236 上部パイプ
216,240 屋根先端継手
217,241 側柱
238 左パイプ
239 右パイプ
242 梁パイプ
A,B,C,D,E,F,G,H 継手

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の筒状体の側部に他方の筒状体の端部が所定の角度で固着されたことを特徴とする継手。
【請求項2】
前記一方の筒状体に他方の筒状体が80度乃至150度のうちのいずれかの角度で固着されていることを特徴とする請求項1記載の継手。
【請求項3】
所定の角度で折曲された一方の筒状体の折曲部に他方の筒状体の端部が固着されていることを特徴とする継手。
【請求項4】
前記一方の筒状体は、80度乃至150度のうちのいずれかの角度で折曲されていることを特徴とする請求項3記載の継手。
【請求項5】
前記一方の筒状体は、90度の角度で折曲され、前記他方の筒状体は、前記一方の筒状体の両端方向に対して夫々90度の角度となるように前記一方の筒状体の折曲部に固着されていることを特徴とする請求項3記載の継手。
【請求項6】
筒状体の側面に筋交い取付け用の有孔フィンを設けたことを特徴とする継手。
【請求項7】
所定の角度で折曲された一方の筒状体の端部が他方の筒状体の側面に固着されていることを特徴とする継手。
【請求項8】
筒状体の両端の開口寸法が異なるように形成したことを特徴とする継手。
【請求項9】
一方の筒状体内に他方の筒状体が摺動自在に設けられることを特徴とする継手。
【請求項10】
前記筒状体の端部近傍にピンまたはボルト貫通孔を開穿したことを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれか一に記載の継手。
【請求項11】
前記筒状体は、円筒体、又は、角筒体であることを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか一に記載の継手。
【請求項12】
前記請求項1乃至11に記載の少なくとも1つの継手と、1乃至複数のパイプとを組合わせて構築したことを特徴とする継手を用いた構築体。
【請求項13】
円筒状又は丸棒状の支柱と、
前記支柱の上端を下端から挿着させる中央パイプと前記中央パイプの上端から所定角度を有して斜め下方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプとが一体に形成された天井継手と、
前記枝パイプに上端を挿着させて放射方向に延びる複数本の屋根パイプと、
前記屋根パイプを貫通させる貫通パイプと前記貫通パイプの周面に所定角度を有して上端を固着された下部パイプとからなるT字形揺動継手と、
前記支柱を貫通させる中央パイプと、前記中央パイプの周面から所定角度を有して斜め上方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプとが一体に形成された支え継手と、
前記T字形継手の下部パイプに上端を挿着し、前記支え継手の枝パイプに下端を挿着される支持パイプと、
前記支柱に設けられ、前記支え継手を前記支柱の所定位置に保持するストッパーとを備えたことを特徴とする継手を用いた構築体。
【請求項14】
円筒状又は丸棒状の支柱と、
前記支柱の上端に固着される天井部材と、
前記天井部材に上端を揺動自在に固着され、揺動して開いた時、前記支柱に対して所定角度を有して斜め下方に向かって放射方向に延びる複数本の屋根パイプと、
前記屋根パイプを貫通させる貫通パイプと前記貫通パイプの周面に上端を揺動自在に固着された下部パイプとからなるT字形揺動継手と、
前記支柱に摺動自在に設けられる摺動体と、
前記摺動体に下端を揺動自在に固着され、前記下部パイプに上端を挿着される支持パイプと、
前記支柱に設けられ、前記摺動体を前記支柱の所定位置に保持するストッパーとを備え、前記摺動体を摺動させることにより、前記屋根パイプを開閉自在に構成したことを特徴とする継手を用いた構築体。
【請求項15】
円筒状又は丸棒状の支柱と、
前記支柱の上端を下端から挿着させる中央パイプと前記中央パイプの上端から所定角度を有して斜め下方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプとが一体に形成された天井継手と、
前記枝パイプに上端を挿着させて放射方向に延びる複数本の屋根パイプと、
前記屋根パイプを貫通させる貫通パイプと前記貫通パイプの周面に所定角度を有して上端を固着された下部パイプとが一体に形成されたT字形継手と、
前記支柱を貫通させる中央パイプと、前記中央パイプの周面から所定角度を有して斜め上方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプとが一体に形成された支え継手と、
前記T字形継手の下部パイプに上端を挿着し、前記支え継手の枝パイプに下端を挿着される支持パイプと、
前記支柱に設けられ、前記支え継手を前記支柱の所定位置に保持するストッパーと、
前記屋根パイプの下端部を上端部から挿着させる上部パイプと前記上部パイプの下端部に所定角度を有して下方向に延びる下部パイプとが一体に形成された屋根先端継手と、
前記屋根先端継手に上端部が挿着される複数の側柱とを備えたことを特徴とする継手を用いた構築体。
【請求項16】
円筒状又は丸棒状の支柱と、
前記支柱の上端を下端から挿着させる中央パイプと前記中央パイプの上端から所定角度を有して斜め下方に向かって放射状に延出する複数本の枝パイプとが一体に形成された天井継手と、
前記枝パイプに上端を挿着させて放射方向に延びる複数本の屋根パイプと、
前記屋根パイプの下端部を上端部から挿着させる上部パイプと前記上部パイプの下端部に所定角度を有して下方向に延びる下部パイプと水平方向に延びる左右パイプとが一体に形成された屋根先端継手と、
前記屋根先端継手に上端部が挿着される複数の側柱と、
隣接する屋根先端継手の左右パイプに両端が挿着される梁パイプとを備えたことを特徴とする継手を用いた構築体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−19701(P2008−19701A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−289644(P2006−289644)
【出願日】平成18年10月25日(2006.10.25)
【出願人】(505272423)
【Fターム(参考)】