説明

網又はシートの定着装置及びこれを利用した植物育成用ハウス

【課題】 本発明は、簡便で設置が容易であり、廃材の利用を可能にし、安価に設置することができる植物育成用ハウスに関するものである。
【解決手段】 支柱1と、シート支持フレーム2と、上記支柱1に上記シート支持フレーム2を固定するためのブラケット3と、上記シート支持フレーム2に係止線条4によって定着される網又は透明シートSからなり、上記シート支持フレーム2は、本体7とこの本体上部に形成した蟻溝8とで構成され、ブラケット3は、支持片9とこの支持片9の上端に設けたフックとで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、簡便で設置が容易であり、廃材の利用を可能にし、安価に設置することができる植物育成用ハウス、及びこのハウスに利用するシートの定着装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、家庭菜園や果樹園などでは、害鳥及び害獣の侵入を防ぐために周囲に防護柵や囲いを設置して防鳥ネットで被い鳥獣被害を防いでいる。上記の防護柵や囲いは、年間を通して設置されていても台風による風雨や、積雪による荷重により破損しないように、十分な強度を持つ構造とされている。そのため、設置に時間がかかり材料費が高くなるなどの問題があった。
【0003】
これを解決するための手段として、特許文献1にあるような防獣・防鳥用の防護柵が知られている。しかし、この技術では部品点数が多いため構造が複雑で、材料コスト又は材料を加工するための手間がかかる。
【0004】
そこで、これを解決するため、廃材を利用することで材料費を安くおさえることのできる網又はシートの定着装置と、これを利用した植物育成用ハウスが開発されている。例えば、このシートの定着装置は図6に示すように、廃材を角柱状に加工し地上に起立させた支柱1と、上記支柱1の上端に載置した長尺な梁16と、この梁16に重ねて固定した長尺なシート支持フレーム17と、上記梁16を上記支柱1に着脱自在に固定する一対のブラケット18、18と、上記シート支持フレーム17に網又はシート(図示せず)を保持させる弾性な係止線条(図示せず)とから構成されている。この場合、上記シート支持フレーム17は上記梁16に固定する水平底部19と、底部19から立ち上がる一対の両側辺20、20とで蟻溝21を形成し、上記底部19に設けた孔にボルト又はビスBを挿通することにより支柱1に固定し、上記各ブラケット18は上記梁16に固定される垂直片からなる第一の固定部22と、上記支柱1の上端に引っ掛ける段部23と、上記支柱1の側面に固定させる垂直片からなる第二の固定部24とを有し、上記各ブラケット18は上記梁16を両側から抱き込み、第一、第二の固定部22、24、及び段部23に設けた孔にボルト又はビスBを挿入することで、各ブラケット18、18を上記支柱1に固定させ、次いで上記蟻溝21内に上記係止線条を介して網又は透明シートSを保持している。
【特許文献1】特開2006−166723(段落0024〜0034)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、この方法でも支柱1に搭載させる梁16が必要であり、このことから支柱1に梁16を固定する工程と、梁16にシート支持フレーム17を固定する工程が必要となり、部品点数が多く、組立工程作業が面倒であり、植物育成用ハウスの設置に時間がかかる問題が残った。そこで、本発明の目的は廃材を利用とすることを可能にし、且つ構造が簡単で部品点数が少なく、組立工程数が少ないシートの定着装置とこれを利用した植物育成用ハウスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のシートの定着装置の一つの手段は、地上に起立した支柱と、上記支柱の上端に載置した長尺なシート支持フレームと、上記シート支持フレームを上記支柱に着脱自在に固定する一対のブラケットと、上記シート支持フレームに網又はシートを保持させる弾性な係止線条とからなり、上記支持フレームは本体と、この本体の上部に形成した蟻溝とを備え、上記各ブラケットは上記シート支持フレームを支持する支持片と、この支持片の上端に設けたフックとを備え、上記各ブラケットのフックを上記蟻溝に引っ掛けて上記シート支持フレームを両側から抱き込みながら各ブラケットを上記支柱に固定させ、次いで上記蟻溝内に上記係止線条を介して網又は透明シートを保持させることを特徴とするものである。
【0007】
この場合、上記支柱が柱状の木材からなり、上記シート支持フレームが底壁とこの底壁から立ち上がる一対の両側辺とからなる本体と、上記両側辺の上部間に形成した蟻溝とからなり、上記支持片は上記シート支持フレームの一方の側辺に当接する上方垂直片と、この垂直片の下端に連接されて上記支柱の上端に引っ掛ける水平段部と、この段部の端部から垂設されて上記支柱の側面に当接される下方垂直片とで構成され、更に、上記フックの中間に切欠き溝を切り欠き、上記段部及び下方垂直片にそれぞれボルト又はビス挿入用の孔を穿設させているのが好ましい。
【0008】
同じく、本発明の植物育成用ハウスの手段は、長手方向に沿って多数の支柱を起立した骨組を二列以上平行に設け、各支柱上にシート支持フレームをブラケットを介して固定し、上記各列のシート支持フレーム間に網又は透明シートを展張させている植物育成用ハウスにおいて、上記支持フレームは本体と、この本体の上部に形成した蟻溝とを備え、上記各ブラケットは支持片と、この支持片の上端に設けたフックとを備え、上記各ブラケットのフックを上記蟻溝に引っ掛けて上記シート支持フレームを両側から抱き込みながら各ブラケットを上記支柱に固定させ、次いで上記蟻溝内に上記係止線条を介して網又は透明シートを保持させることを特徴とするものである。
【0009】
この場合、上記支柱が柱状の木材からなり、上記シート支持フレームが底壁とこの底壁から立ち上がる一対の両側辺とからなる本体と、上記両側辺の上部間に形成した蟻溝とからなり、上記支持片は上記シート支持フレームの一方の側辺に当接する上方垂直片と、この垂直片の下端に連接されて上記支柱の上端に引っ掛ける水平段部と、この段部の端部から垂設されて上記支柱の側面に当接される下方垂直片とで構成され、更に、上記フックの中間に切欠き溝を切り欠き、上記段部及び下方垂直片にそれぞれボルト又はビス挿入用の孔を穿設させているのが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
以上のように、請求項1、2、3、4に記載する発明によって、廃材を柱状に形成することで、支柱1として利用することが可能となり、材料コストの低減が可能となる。
【0011】
更に、シート支持フレーム2を本体7と本体7の上部に形成した蟻溝8とで構成し、対となるブラケット3、3を支持片3とこの支持片3の上端に設けたフック10とで構成し、上記蟻溝8にブラケット3に設けたフック10を引っ掛けて上記シート支持フレーム2を両側から抱き込み、支柱1に梁を介さずにシート支持フレーム2を固定することができることから、従来のように梁が不要となり、その結果部品点数が少なく、構造が簡単となり、組付性及び作業性が向上し、コストを低減することが可能となる。
【0012】
また、請求項2、4の発明においては、上記ブラケット3の上記支持片9は、上記シート支持フレーム2の一方の側辺6に当接する上方垂直片11と、この垂直片11の下端に連接されて上記支柱1の上端に引っ掛ける水平段部12と、この段部12の端部から垂設されて上記支柱1の側面に当接される下方垂直片13とで構成され、上記段部12及び下方垂直片13にそれぞれボルト又はビス挿入用の孔14を穿設させていることから、この孔14にボルト又はビスBを挿入することで、確実且つ容易に上記支柱1に上記シート支持フレーム2を固定することが可能となり、作業性及び組付性が向上する。
【0013】
更に、上記ブラケット3に設けたフック10の中間に切り欠いた切り欠き溝15を設けることで、網又は透明シートSを展張する際に、網又は透明シートSの傷つき又は破損が低減され、網又は透明シートSを展張する際の破損による網又は透明シートSの張り直し作業を減少させることができ、更には、網又は透明シートSの寿命を長くすることが可能となり、作業性が向上しコストを低減することができる。
【0014】
更に、設置したいシートの定着装置又は植物育成用ハウスの大きさによって、支柱1の高さ、本数、骨組Aの列数や、シート支持フレーム2の長さ、本数の変更や、網又は透明シートSの大きさ、枚数の変更により、希望のサイズのシート定着装置又は植物育成ハウスを提供することが可能であり、設置した後からでもサイズ変更が容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の第一の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図4に示すように、長手方向に沿って多数の支柱1を起立した骨組Aを二列平行に設け、各支柱1上にシート支持フレーム2をブラケット3を介して固定し、上記二列のシート支持フレーム2,2間に網又は透明シートSを展張させ、植物育成用ハウスを構成する。
【0016】
図2に示すように、上記シート支持フレーム2は、上記シート支持フレーム2の上部に形成される蟻溝8のエッジ8a、8bそれぞれに、対となるブラケット3、3に設けられたそれぞれのフック10を引っ掛け、上記各ブラケット3の支持片9にボルト又はビスBを挿入して支柱1に固定されている。
【0017】
次に、上記支柱1に上記シート支持フレーム2を上記ブラケット3を介して上記支柱1に固定する方法について詳細に説明する。図1に示すように、角柱状に形成した木材を地上に起立してなる支柱1の上端に、本体7とこの本体7の上部に設けられた蟻溝8とで構成されるシート支持フレーム2を載置し、支持片9とこの支持片9の上端に設けられたフック10とで構成される対となるブラケット3、3のそれぞれのフック10をシート支持フレーム2の蟻溝8の各エッジ8a、8bそれぞれに引っ掛け、上記シート支持フレーム2を抱き込むようにして、上記ブラケット3の段部12と下方垂直片13に設けた孔14にボルト又はビスBを挿入し、上記支柱1と上記シート支持フレーム2とを固定する。
【0018】
次いで、網又は透明シートSを上記シート支持フレーム2に設けた蟻溝8に挿入し、この上から係止線条4を蟻溝8に挿入することで、網又は透明シートSを上記シート支持フレーム2に定着する。この定着した状態を図3に示す。
【0019】
本実施の形態においては、上記支柱1は廃材を切り出し角柱状に形成した木材を使用することで、材料コストを低減し、廃材を利用することで廃棄物を低減させ、環境への配慮をしたシートの定着装置、又は植物育成用ハウスの提供が可能である。しかしながら、廃材を使用せず市販の角柱を使用してもよく、また、円柱や多角柱を使用するとしてもよい。材質についても、必ずしも木材である必要はなく、プラスチックや鉄製のパイプ等を使用してもよい。ただし、プラスチックや鉄製のパイプを使用する際には、ボルト又はビスを挿入するための孔を支柱にも設け、ナットなどを併せて使用することで支柱1とブラケット3とを確実に固定することとする。また、上記支柱1を起立する際にその一部を地中に埋めて固定しているが、その他の方法により起立させるとしてもよい。
【0020】
また、本実施の形態においては、ブラケット3の構造を支持片9とこの支持片9の上端にフック10を設け、上記支持部9は上記シート支持フレーム2の一方の側辺6に当接する上方垂直片11と、この垂直片11の下端に連接されて上記支柱1の上端に引っ掛ける水平段部12と、この段部12の端部から垂設されて上記支柱1の側面に当接される下方垂直片13とで構成され、上記段部12及び下方垂直片13にそれぞれボルト又はビス挿入用の孔14を穿設させていることから、この孔14にボルト又はビスBを挿入することで、確実且つ容易に上記支柱1に上記シート支持フレーム2を固定することが可能となり、作業性及び組付性が向上する。しかし、必ずしも支持片9に段部12を設ける必要はなく、支持片9を板状とし、ブラケット3を板状の支持片9と、この支持片9の上端にフックを設けた構造としてもよい。この時、支持片9にボルト又はビス挿入用の孔を複数設け、上記孔にボルト又はビスBを挿入して支柱1に固定するか、又は別の方法によって確実に支柱1に上記ブラケット3を固定するとしてもよい。
【0021】
また、上記フック10の中間に切り欠き溝15を設けることにより、網又は透明シートSを展張する際に、網又は透明シートSの傷つき又は破損が低減され、網又は透明シートSを展張する際の破損による網又は透明シートSの張り直し作業を減少させることができ、更には、網又は透明シートSの寿命を長くすることが可能となり、作業性が向上しコストを低減することができる。しかし、必ずしも切り欠き溝15を設ける必要はなく、確実に上記シート支持フレーム2の蟻溝8の各エッジ8a、8bに引っ掛かる形状とすれば、切り欠き溝15の形状を変更してもよい。
【0022】
図4には骨組Aの左右側面の略半分まで網又は透明シートSが垂れ下がった状態となっているが、左右の網Sを地面に設置するまで垂れ下げ、更に骨組Aの前後側面にも網Sを地面に設置するまで垂れ下げることで、植物育成用ハウスの天面からはもちろんのこと、前後左右何れの側面からも害鳥・害獣が侵入することを防ぐことが可能となり、また、網に換えて透明シートによってこの構成をとることで、簡易的なビニルハウスとして使用することも可能である。
【0023】
また、本実施の形態においては、支柱1を起立した骨組Aを二列平行に設けることとしたが、設置したいシートの定着装置又は植物育成用ハウスの大きさにより、二列以上とすることももちろん可能である。
【0024】
次に、発明の他の実施の形態を図5に基づいて以下に述べる。第一の発明の実施の形態においては、上述したように、図4に示す骨組Aの天面の左右の辺に第一のシート支持フレーム2を設け、係止線条4によって網又は透明シートSが定着されているが、図5の他の実施の形態においては、上記構成に加えて骨組Aの天面の前後の辺にも第一のシート支持フレーム2と同一の構造の第二のシート支持フレーム2Aを設けたことを特徴とする。
【0025】
つまり、第一の発明の実施の形態にある通り、支柱1上に第一のブラケット3を介して第一のシート支持フレーム2が固定されている状態において、更に、上記第一のシート支持フレーム2に対して垂直に第二のシート支持フレーム2Aを設け、第二の対となるブラケット3A、3Aを介して上記支柱1に固定している。便宜上、第二のシート支持フレーム2A、第二のブラケット3Aと呼ぶこととしたが、その構成及び作用効果は第一のシート支持フレーム2、第一のブラケット3と同じである。
【0026】
第二のシート支持フレーム2Aと第二のブラケット3Aの固定方法について以下に述べる。図5に示すように、第一の発明の実施の形態にある通りに、上記支柱1上に上記ブラケット3を介して上記シート支持フレーム2を固定し、次に固定された第一の上記ブラケット3上に第二のシート支持フレーム2Aを載置する。この第二のシート支持フレーム2Aに設けられた蟻溝8のエッジ8a、8bに、第二の対となるブラケット3Aに設けられたそれぞれのフック10を引っ掛け、上記第二のシート支持フレーム2Aの側面を抱き込むようにして、上記第二の各ブラケット3Aのそれぞれの支持片9に設けられた孔14にボルト又はビスBを挿入し、上記支柱1に上記第二のシート支持フレーム2を固定する。
【0027】
次いで、第二のシート支持フレーム2Aに設けられた蟻溝8に網又は透明シートSを挿入し、その上から第二の係止線条4を挿入し、第二のシート支持フレーム2Aに網又はシートSを定着させる。便宜上、第二の係止線条4としたが、係止線条4と構成及び作用効果は同一である。
【0028】
第二の発明の実施の形態をとることにより、骨組Aの前後側面に網又は透明シートSを垂らしたとき、又は、骨組Aの天面の左右の辺に設けたシート支持フレーム2の距離が離れているときに、網又は透明シートSの重さにより展張した網又は透明シートSがたわむことを防ぐことができる。
【0029】
また、第二の発明の実施の形態をとる場合、第二のシート支持フレーム2Aを支持する第二の一対のブラケット3A、3Aの使用をやめ、第一のブラケット3上に第二のシート支持フレーム2Aを置き、この第二のシート支持フレーム2Aと第一のブラケット3に上方から支柱1にめがけて直接ビスを打ち込んで第二のシート支持フレーム2Aを取り付けても良い。この場合にあっては、部品点数が少なくて済むので、安価でより簡単に第二のシート支持フレームを支柱に固定することが可能となる。
【0030】
また、植物育成ハウスの外側にあたる支柱の面に蟻溝構造を有したシート支持フレームを設けておけば、植物育成ハウス側面の網又はシートSを係止線条4によって定着させることにより、植物育成ハウス側面の網又はシートSのバタツキを防ぐことが可能となる。この時、密閉状態を高くしたい場合には、上記蟻溝構造を有したシート支持フレームを支柱1の上端から地面に近接する部分まで連続的に設けることが望ましいが、そうでない場合には、支柱1の部分的又は断続的に上記蟻溝構造を有したシート支持フレームを設けるとしても良い。もちろん、地面に設置した網又はシートSに重しを乗せるなど、別の方法によって網又はシートSのバタツキを防止しても良い。上記蟻溝構造を有したシート支持フレームは、上述の第一のシート支持フレーム2と同じ構造としても良く、他の蟻溝構造を有し、且つ上記支柱に取り付けられる構造となっているものでも使用可能である。
【0031】
本発明の植物育成用ハウスにおいては、支柱の高さ及び本数、蟻溝を有するシート支持フレームの本数及び取付け位置、網又はシートの大きさ、枚数、及び材質等を変更することにより、様々な用途に対応できる安価な植物育成ハウスを提供することが可能とであり、ブラケット及び係止線条を使用することによって上記植物育成用ハウスを容易に設置することができる。更に、利便性を向上させるため、植物育成ハウスの前後左右側面の何れかに出入り口を設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施の形態に係わるシートの定着装置の各構成部品の斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わるシートの定着装置の斜視図である。
【図3】図1のシートの定着装置の拡大縦断面図である。
【図4】図1のシートの定着装置を利用した植物育成用ハウスの斜視図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係わるシートの定着装置の斜視図である。
【図6】従来の実施の形態に係わるシートの定着装置の斜視図である。
【符号の説明】
【0033】
1 支柱
2 シート支持フレーム
3 ブラケット
4 係止線条
5 底壁
6 辺
7 本体
8 蟻溝
9 支持片
10 フック
11 上方垂直片
12 段部
13 下方垂直辺
14 孔
15 切欠き溝
16 梁
17 シート支持フレーム
18 ブラケット
19 底部
20 側辺
21 蟻溝
22 第一の固定部
23 段部
24 第二の固定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上に起立した支柱(1)と、上記支柱(1)の上端に載置した長尺なシート支持フレーム(2)と、上記シート支持フレーム(2)を上記支柱(1)に着脱自在に固定する一対のブラケット(3),(3)と、上記シート支持フレーム(2)に網又はシート(S)を保持させる弾性な係止線条(4)とからなり、上記支持フレーム(2)は本体(7)と、この本体(7)の上部に形成した蟻溝(8)とを備え、上記各ブラケット(3)は上記シート支持フレーム(2)を支持する支持片(9)と、この支持片(9)の上端に設けたフック(10)とを備え、上記各ブラケット(3)のフック(10)を上記蟻溝(8)に引っ掛けて上記シート支持フレーム(2)を両側から抱き込みながら各ブラケット(3)、(3)を上記支柱(1)に固定させ、次いで上記蟻溝(8)内に上記係止線条(4)を介して網又は透明シート(S)を保持させる網又はシートの定着装置。
【請求項2】
上記支柱(1)が柱状の木材からなり、上記シート支持フレーム(2)が底壁(5)とこの底壁(5)から立ち上がる一対の両側辺(6),(6)とからなる本体(7)と、上記両側辺(6),(6)の上部間に形成した蟻溝(8)とからなり、上記支持片(9)は上記シート支持フレーム(2)の一方の側辺(6)に当接する上方垂直片(11)と、この垂直片(11)の下端に連接されて上記支柱(1)の上端に引っ掛ける水平段部(12)と、この段部(12)の端部から垂設されて上記支柱(1)の側面に当接される下方垂直片(13)とで構成され、更に、上記フック(10)の中間に切欠き溝(15)を切り欠き、上記段部(12)及び下方垂直片(13)にそれぞれボルト又はビス挿入用の孔(14)を穿設させている請求項1に記載のシートの定着装置。
【請求項3】
長手方向に沿って多数の支柱(1)を起立した骨組(A)を二列以上平行に設け、各支柱(1)上にシート支持フレーム(2)をブラケット(3)を介して固定し、上記各列のシート支持フレーム(2),(2)間に網又は透明シート(S)を展張させている植物育成用ハウスにおいて、上記支持フレーム(2)は本体(7)と、この本体(7)の上部に形成した蟻溝(8)とを備え、上記各ブラケット(3)は支持片(9)と、この支持片(9)の上端に設けたフック(10)とを備え、上記各ブラケット(3)のフック(10)を上記蟻溝(8)に引っ掛けて上記シート支持フレーム(2)を両側から抱き込みながら各ブラケット(3)、(3)を上記支柱(1)に固定させ、次いで上記蟻溝(8)内に上記係止線条(4)を介して網又は透明シート(S)を保持させる植物育成用ハウス。
【請求項4】
長手方向に沿って多数の支柱(1)を起立した骨組(A)を二列以上平行に設け、各支柱(1)上にシート支持フレーム(2)をブラケット(3)を介して固定し、上記各列のシート支持フレーム(2),(2)間に網又は透明シート(S)を展張させている植物育成用ハウスにおいて、上記シート支持フレーム(2)が底壁(5)とこの底壁(5)から立ち上がる一対の両側辺(6),(6)とからなる本体(7)と、上記両側辺(6),(6)の上部間に形成した蟻溝(8)とからなり、上記支持片(9)は上記シート支持フレーム(2)の一方の側辺(6)に当接する上方垂直片(11)と、この垂直片(11)の下端に連接されて上記支柱(1)の上端に引っ掛ける水平段部(12)と、この段部(12)の端部から垂設されて上記支柱(1)の側面に当接される下方垂直片(13)とで構成され、更に、上記フック(10)の中間に切欠き溝(15)を切り欠き、上記段部(12)及び下方垂直片(13)にそれぞれボルト又はビス挿入用の孔(14)を穿設させている請求項3に記載の植物育成用ハウス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−88337(P2010−88337A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−261028(P2008−261028)
【出願日】平成20年10月7日(2008.10.7)
【出願人】(000221568)東都興業株式会社 (57)
【Fターム(参考)】