説明

網状エラストマーマトリックス、その製造および埋込み可能な装置での使用

【課題】本発明は、弾力的に圧縮可能である生体耐久性網状エラストマーマトリックス、その製造、並びに、治療、栄養学または他の有用な目的における、ヒトおよび他の動物のような患者中へのまたは患者の局所治療のための埋込み可能な装置においての使用を含む使用に関する。
【解決手段】生体耐久性であり網状の弾力的に圧縮可能なエラストマーの埋込み可能な装置を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾力的に圧縮可能な網状エラストマーマトリックスを含む、埋込み可能な装置。
【請求項2】
該埋込み可能な装置が少なくとも29日間は生体耐久性である、請求項1記載の埋込み可能な装置。
【請求項3】
該エラストマーマトリックスがポリカーボネートポリウレタンを含む、請求項1記載の埋込み可能な装置。
【請求項4】
該埋込み可能な装置が少なくとも6ヶ月間は生体耐久性である、請求項4記載の埋込み可能な装置。
【請求項5】
複数の孔を含む網状エラストマーマトリックスを含み、前記孔が少なくとも約150μmの平均直径または他の最大横断寸法を有する、請求項1記載の埋込み可能な装置。
【請求項6】
孔が250μm〜約900μmの平均直径または他の最大横断寸法を有する、請求項3記載の埋込み可能な装置。
【請求項7】
複数の孔を含む網状エラストマーマトリックスを含み、前記孔が約275μm〜約900μmの平均直径または他の最大横断寸法を有する、請求項1記載の埋込み可能な装置。
【請求項8】
複数の孔を含む網状エラストマーマトリックスを含み、前記孔が約275μm〜約700μmの平均直径または他の最大横断寸法を有する、請求項1記載の埋込み可能な装置。
【請求項9】
該埋込み可能な装置を緩和形状から送達装置を介する送達のための第1のコンパクト形状へ圧縮すると、生体外で、少なくとも1の次元において前記緩和形状の少なくとも約80%のサイズである第2の作動形状まで膨張するような、弾力的に圧縮可能なエラストマーマトリックスを含む、請求項1記載の埋込み可能な装置。
【請求項10】
該エラストマーマトリックスの回復特性は、緩和寸法の約50〜約10%まで圧縮した後に、第2の作動形状の寸法が緩和形状の緩和寸法の約20%以内であるような特性であり、前記エラストマーマトリックスが、約6.9 kPa[約1 psi (約700 kg/m2)]〜約1379 kPa [約200 psi (約140,000 kg/m2)]の50%圧縮時圧縮強度、約6.9 kPa [約1 psi (約700 kg/m2)]〜約517 kPa [約75 psi (約52.500 kg/m2)]の引張強度および少なくとも約150%の極限引張伸びを有する、請求項9記載の埋込み可能な装置。
【請求項11】
該エラストマーマトリックスが、1つの方向でその厚さの25%に約25℃で22時間圧縮した後に、約30%よりも大きくない圧縮永久歪みを有する、請求項1記載の埋込み可能な装置。
【請求項12】
該エラストマーマトリックスが、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリシロキサン、ポリウレタン、炭化水素またはこれらの混合物を含む、請求項1記載の埋込み可能な装置。
【請求項13】
網状エラストマーマトリックスが、その中で細胞の内殖および増殖が可能であるように形作られている、請求項1記載の埋込み可能な装置。
【請求項14】
網状構造を有する高分子材料を含むエラストマーマトリックスを製造する方法であって、
a) エラストマーマトリックスのミクロ構造形状を規定している表面を有するモールドを作製すること;
b) 前記モールドを流動性高分子材料で充填すること;
c) 前記高分子材料を凝固させること;及び
d) 前記モールドを除去して、エラストマーマトリックスを得ること;
を含む前記方法。
【請求項15】
該モールドが、犠牲モールドであって、溶融、溶解または昇華させることによって除去される、請求項14記載の方法。
【請求項16】
該犠牲モールドが複数の粒子を含み、前記粒子が各粒子上の複数の点で相互に連結しており、前記流動性高分子材料が前記粒子間の間隙内に収容される、請求項14記載の方法。
【請求項17】
該粒子が、粒子間の間隙内に収容されている高分子材料の軟化点よりも少なくとも5℃低い融点を有する第1材料を含み、必要に応じて、前記第1材料が炭化水素ワックスを含んでいてもよい、請求項16記載の方法。
【請求項18】
該粒子が、無機塩、糖、澱粉またはこれらの混合物を含む、請求項16記載の方法。
【請求項19】
該粒子が澱粉を含み、前記澱粉が酵素により除去される、請求項18記載の方法。
【請求項20】
該高分子材料が溶媒可溶性の熱可塑性エラストマーを含み、該流動性高分子材料が溶媒中に前記熱可塑性エラストマーの溶液を含み、前記溶媒が蒸発されて前記熱可塑性エラストマーが凝固される、請求項18記載の方法。
【請求項21】
該熱可塑性エラストマーが、ポリカーボネートポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリシロキサンポリウレタン、炭化水素ポリウレタン、混合軟質セグメントを有するポリウレタンおよびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項20記載の方法。
【請求項22】
網状構造を有するエラストマーマトリックスを製造する方法であって、
a) 網状発泡体テンプレートを流動性の耐久性材料でコーティングすること、ここで前記耐久性材料は熱可塑性ポリマーまたはワックスであってもよく;
b) 前記発泡体テンプレートのコーティングした表面を露出させること;
c) 前記発泡体テンプレートを除去して、前記網状発泡体テンプレートの注型物を得ること;
d) 前記注型物を流動可能な状態のエラストマーでコーティングして、エラストマーマトリックスを形成すること;
e) 前記注型物の表面を露出させること;及び、
f) 前記注型物を除去して、前記エラストマーを含む網状エラストマーマトリックスを得ること;
を含む前記方法。
【請求項23】
該エラストマーが、ポリカーボネートポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリシロキサンポリウレタン、炭化水素ポリウレタン、混合軟質セグメントを有するポリウレタンおよびこれらの混合物からなる群から選ばれる熱可塑性エラストマーである、請求項22記載の方法。
【請求項24】
網状構造を有するエラストマーマトリックスを製造するための凍結乾燥方法であって、 a) 溶媒中に溶媒可溶性の生体耐久性エラストマーを含む溶液を調製すること;
b) 前記溶液を少なくとも部分的に凝固させて固形物を形成すること、前記凝固は前記溶液を冷却することによって行ってもよい;及び、
c) 非高分子材料を除去して、前記エラストマーを含む少なくとも部分的に網状化したエラストマーマトリックスを得ること、前記除去は減圧下で前記固形物から前記溶媒を昇華させることによって行ってもよい;
を含む前記方法。
【請求項25】
前記エラストマーが、ポリカーボネートポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリシロキサンポリウレタン、炭化水素ポリウレタン、混合軟質セグメントを有するポリウレタンおよびこれらの混合物からなる群から選ばれる熱可塑性エラストマーである、請求項24記載の方法。
【請求項26】
網状エラストマーマトリックスを製造するための重合方法であって、
a) ポリオール成分、b) イソシアネート成分、c) 発泡剤、d) 任意成分としての架橋剤、e) 任意成分としての連鎖延長剤、f) 任意成分としての少なくとも1の触媒、g) 任意成分としての界面活性剤、およびh) 任意成分としての粘度調整剤を混合して、架橋エラストマーマトリックスを調製すること;並びに
前記エラストマーマトリックスを網状化加工により網状化して、網状エラストマーマトリックスを得ること;
を含む前記方法。
【請求項27】
該ポリオール成分が、混合に先立って液状化される、請求項26記載の方法。
【請求項28】
該ポリオール成分と該イソシアネート成分とを混合することによって、前記ポリオール成分と前記イソシアネート成分とを含む第1混合物が調製され;
該発泡剤を含む第2混合物、ここで前記混合物は触媒を含んでいてもよく、前記触媒は前記発泡剤と任意成分の触媒を混合することによって調製され;そして、
前記第1混合物と前記第2混合物とが混合される、請求項27記載の方法。
【請求項29】
該ポリオール成分が、ポリカーボネートポリオール、炭化水素ポリオール、ポリシロキサンポリオール、ポリ(カーボネート-コ-炭化水素)ポリオール、ポリ(カーボネート-コ-シロキサン)ポリオール、ポリ(炭化水素-コ-シロキサン)ポリオールまたはこれらの混合物を含む、請求項26記載の方法。
【請求項30】
該ポリオール成分が二官能性ポリカーボネートジオールを含む、請求項29記載の方法。
【請求項31】
二官能性ポリカーボネートジオールが1,6-ヘキサメチレンポリカーボネートジオールである、請求項30記載の方法。
【請求項32】
該イソシアネート成分が、テトラメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン-1,2-ジイソシアネート、シクロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレン-ビス-(p-シクロヘキシルイソシアネート)、p-フェニレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、m-テトラメチルキシレンジイソシアネートまたはこれらの混合物を含む、請求項26記載の方法。
【請求項33】
該イソシアネート成分がMDIを含み、前記MDIが少なくとも約5質量%の2,4'-MDIと残りの4,4'-MDIとの混合物である、請求項32記載の方法。
【請求項34】
該イソシアネート成分における分子当りのイソシアネート基の平均数が約2である、請求項32記載の方法。
【請求項35】
該イソシアネート成分における分子当りのイソシアネート基の平均数が2よりも多い、請求項32記載の方法。
【請求項36】
該イソシアネート成分における分子当りのイソシアネート基の平均数が約2.2よりも多い、請求項35記載の方法。
【請求項37】
該イソシアネート成分がイソシアネート指数を有し、前記イソシアネート指数が約0.9〜1.029である、請求項32記載の方法。
【請求項38】
該イソシアネート指数が約0.98〜約1.02である、請求項37記載の方法。
【請求項39】
該イソシアネート指数が約0.9〜約1.1である、請求項37記載の方法。
【請求項40】
該発泡剤が水である、請求項26記載の方法。
【請求項41】
三級アミンが触媒として存在する、請求項26記載の方法。
【請求項42】
シリコーンをベースとする界面活性剤が界面活性剤として存在する、請求項26記載の方法。
【請求項43】
プロピレンカーボネートが粘度調整剤として存在する、請求項26記載の方法。
【請求項44】
網状化が燃焼網状化による、請求項26記載の方法。
【請求項45】
可燃性雰囲気が水素と酸素の混合物を含む、請求項44記載の方法。
【請求項46】
網状の埋込み可能な複合エラストマー装置を製造する方法であって、
細胞の内殖および増殖を促進するように選択したコーティング材料で、網状エラストマーマトリックスの孔内をコーティングすることを含む前記方法。
【請求項47】
該コーティング材料が生分解性物質の発泡コーティングであり、前記生分解性物質が、コラーゲン、フィブロネクチン、エラスチン、ヒアルロン酸またはこれらの混合物を含む、請求項46記載の方法。
【請求項48】
血管奇形を治療する方法であって、
a) 請求項1記載の埋込み可能な装置を、緩和形状から第1のコンパクト形状に圧縮すること;
b) 圧縮した埋込み可能な装置を、送達装置によって、生体内の血管奇形の部位まで送達すること;及び、
c) 前記埋込み可能な装置を、前記生体内部位で第2の作動形状に膨張させること;
を含む前記方法。
【請求項49】
該埋込み可能な装置が複数のエラストマーマトリックスを含む、請求項48記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−130761(P2012−130761A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−48503(P2012−48503)
【出願日】平成24年3月5日(2012.3.5)
【分割の表示】特願2004−566663(P2004−566663)の分割
【原出願日】平成15年12月31日(2003.12.31)
【出願人】(505251956)バイオメリックス コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】