説明

綴じ具

【課題】使用者が片手で把持可能でかつ簡単な操作により紙葉類に糊付け可能な綴じ具を実現する。
【解決手段】複数枚積層した状態の紙葉類Pのうち最上層の1枚P1を送り出す送り出し機構4と、紙葉類Pに糊を転写する機能を有する転写機構3と、これら送り出し機構4及び転写機構3を作動させるための操作力を受け付ける操作部たるレバー7とを具備する綴じ具において、紙葉類Pをセットした後レバー7に対する一連の操作を受けて送り出し機構4と転写機構3とが連続して作動するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数枚の紙葉類を綴じるための綴じ具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紙葉類に孔を穿設することなく紙葉類を綴じる方法として、ステープラを用いて金属製のステープルにより綴じる方法が広く採用されている。ところが、このように金属製のステープルにより綴じられた紙葉類を廃棄する際には、紙葉類とステープルとを分別すべくステープルを取り外す必要がある場合がある。
【0003】
この不具合を解消する方法として、例えば、紙葉類に糊を転写して貼り合わせることにより紙葉類を綴じる方法を採用することが考えられる。このような方法を採用するにあたって用いられる綴じ具として、上面に紙葉類を積層させた状態で配置可能なベースと、この紙葉類の一端部に設定した糊付け位置の上方に糊シートを案内する案内部と、前記糊付け位置の上方に達した糊シートを紙葉類に圧接させるための押圧部とを有する製本装置が考えられている(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
ところで、前記特許文献1記載の製本装置は、ベースを机等の天板面上に載せ置いた状態で使用する載置式のものであるが、従来、紙葉類の枚数が多くない場合には使用者が片手で把持可能な小型のステープルを用いることが多く、これに対応して使用者が片手で把持可能かつ簡単な操作により紙葉類に糊付け可能な綴じ具が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−216677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上の点に着目し、使用者が片手で把持可能でかつ簡単な操作により紙葉類に糊付け可能な綴じ具を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明に係る綴じ具は、複数枚積層した状態の紙葉類のうち最上層の1枚を送り出す送り出し機構と、紙葉類に糊を転写する機能を有する転写機構と、これら送り出し機構及び転写機構を作動させるための操作力を受け付ける操作部とを具備するものであって、紙葉類をセットした後操作部に対する一連の操作を受けて前記送り出し機構と前記転写機構とが連続して作動することを特徴とする。
【0008】
このようなものであれば、一連の操作により最上層に位置する紙葉類を送り出して新たに最上層となった紙葉類に糊を転写することができ、該操作を繰り返すことにより操作開始時点において最上層に位置している紙葉類を除く紙葉類に糊を転写できるので、従来の片手で把持可能な転写具に送り出し機構を追加するだけの簡単な構成により使用者が片手で把持可能な綴じ具を実現できるとともに、この綴じ具により簡単な操作によりステープルを用いることなく紙葉類を綴じるようにできる。
【0009】
特に、セットした紙葉類を挟持する紙葉類挟持部を先端部に有し、糊を転写した後の紙葉類がこの紙葉類挟持部と転写機構との間の空間に配されるとともに、糊を転写した後の紙葉類を前記空間から紙葉類挟持部を通過させて取り除く操作により紙葉類を綴じることが可能であれば、紙葉類に糊を転写する操作と紙葉類を取り除く操作とを連続して行うことによりきわめて簡単に紙葉類を綴じることができる。
【0010】
紙葉類をセットした後操作部に対する一連の操作を受けて前記送り出し機構と前記転写機構とを連続して作動させるようにするための構成の一例として、同一の操作部に対する操作により、前記送り出し機構による紙葉類の送り出しと、前記転写機構による転写とを連続して行うものが挙げられる。
【0011】
特に、前記操作部に対する操作を開始した後紙葉類が所定距離移動するまでは前記送り出し機構のみが作動するとともに、送り出し機構により紙葉類が所定距離移動した後は前記送り出し機構と前記転写機構との双方が作動するものであれば、すでに糊を転写済みの紙葉類を送り出し次に糊を転写すべき紙葉類を露出させた後直ちに糊を転写するので、紙葉類を露出させるための特別な機構を設ける必要がなくなる。
【0012】
また、紙葉類をセットした後操作部に対する一連の操作を受けて前記送り出し機構と前記転写機構とを連続して作動させるようにするための構成の他の一例として、紙葉類をセットした直後に前記送り出し機構が作動するとともに、前記転写機構が糊を転写する機能の他に糊が転写された紙葉類を送り出しその直下に位置する紙葉類を表出させる機能を有するものが挙げられる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、従来の片手で把持可能な転写具に送り出し機構を追加するだけの簡単な構成により、使用者が片手で把持可能でかつ簡単な操作により紙葉類に糊付け可能な綴じ具を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る綴じ具を示す斜視図。
【図2】同実施形態に係る綴じ具の要部を示す側断面図。
【図3】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図4】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図5】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図6】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図7】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図8】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図9】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図10】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図11】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図12】同実施形態に係る綴じ具の送り出し機構及び転写機構を示す概略図。
【図13】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図14】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図15】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図16】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図17】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図18】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図19】同実施形態に係る綴じ具による紙葉類の送り出し態様を示す図。
【図20】同実施形態に係る綴じ具の送り出し機構及び転写機構を示す概略図。
【図21】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図22】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図23】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図24】本発明の第二の実施形態に係る綴じ具を示す斜視図。
【図25】同実施形態に係る綴じ具を示す背面側斜視図。
【図26】同実施形態に係る綴じ具を示す右側面図。
【図27】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図28】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図29】同実施形態に係る綴じ具の動作を示すための動作説明図。
【図30】同実施形態に係る綴じ具を示す左側面図。
【図31】本発明の他の実施形態に係る綴じ具を示す図。
【図32】本発明の他の実施形態に係る綴じ具を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の第一の実施形態を、図面を参照しつつ以下に述べる。
【0016】
本実施形態に係る綴じ具は、図1及び図2に示すように、転写テープTを内部に収納してなるリフィル1と、このリフィル1を支持するケース2と、このケース2の前記リフィル1を取り付ける部位と反対側に設けられ複数枚積層した状態の紙葉類Pのうち最上層の1枚を送り出す送り出し機構3と、前記転写テープTから紙葉類Pに糊を転写するための転写機構4と、前記ケース2の前方に設けられ先端部に紙葉類Pの上面に衝き当てる紙押さえローラ52を有する紙押さえアーム5と、この紙押さえアーム5との間で紙葉類Pを挟持するためのベース6と、このベース6の前端部に軸支させてなる操作部たるレバー7とを具備する。
【0017】
前記リフィル1は、図2に示すように、転写テープTを供給する供給リール11と、この供給リール11から供給される転写テープTを巻き回してなる転写ヘッド12と、この転写ヘッド12を通過した転写テープTを巻き取るための巻取リール13とを有し、転写テープTを利用した転写具に用いられるリフィルとして周知のものと同様の構成を有する。また、このリフィル1は、軸20により前記ケース2に軸支されていて、ねじりコイルばね14により転写ヘッド12が紙葉類に接近する方向に付勢されている。
【0018】
前記ケース2は、図1及び図2に示すように、板状をなし一方の面に前記リフィル1の前記供給リール11、前記転写ヘッド12及び前記巻取リール13をそれぞれ軸支するための軸を備えたケース本体21と、このケース本体21からリフィル1側に起立する周壁22と、これらケース本体21及び周壁22により区画される空間を被覆するリフィルカバー23とを備えている。また、前記ケース本体21の他方の面側には、前記送り出し機構3を支持させている。そして、前記ケース本体21の送り出し機構3側には、この送り出し機構3を被覆するための後カバー24を取り付けるようにしている。
【0019】
前記送り出し機構3は、図2に示すように、前記レバー7からの駆動力を受けて回転する歯車列31とこの歯車列31の前端の歯車と共通の軸に軸支され紙葉類Pに衝き当たって摩擦力により紙葉類Pを駆動する上送り出しローラ32と、前記上送り出しローラ32の下方に位置しこの上送り出しローラ32との間で紙葉類Pを挟持することにより紙葉類Pと上送り出しローラ32との間で摩擦力を発生させるための摩擦力付与部材である下摩擦ローラ33と、この下摩擦ローラ33をその上端部において軸支し該下摩擦ローラ33が紙葉類Pに衝き当たる位置と紙葉類Pから離間する位置との間で移動可能な摩擦ローラ支持アーム34と、前記レバー7が前記ケース2に接近する動作を行っている際に前記歯車列31を駆動させ、前記レバー7が前記ケース2から離間する動作を行っている際には前記レバー7と前記歯車列31とを切り離すための図示しない接離機構とを備えている。ここで、前記歯車列31は、本実施形態では5個の歯車を利用して構成している。また、この5個の歯車のうち前記紙押さえアーム5から最も離れた位置に配した歯車31aと共通の軸には、この歯車列に駆動力を伝達するための駆動歯車30を設けている。この駆動歯車30は、前記レバー7の後述するラック歯72aに噛合し、このラック歯72aの上下移動を回転動作に変換して歯車列31に伝達する。また、前記紙押さえローラ支持アーム34は、図示しないねじりコイルばねにより、その先端に支持させた下紙押さえローラ33が上送り出しローラ32と離間する方向に付勢されている。一方、前記接離機構35は、前記レバー7に接続してなりラック歯72aを備えたラック72と、このラック72に設けたピン721を収納するガイド通路21aとを利用したワンウェイカム機構である。さらに詳述すると、前記ラック72は図示しないねじりコイルばねにより前記歯車列31側に付勢され、前記ピン721が前記ガイド通路21aを形成する第2の通路21a2を通るようにしている。そのため、前記レバー7が前記ケース2に接近する際には、ラック72のラック歯72aが前記駆動歯車30と噛み合い、この駆動歯車30と共通の軸に設けた歯車31aが駆動歯車30と同期回転することにより歯車列31の全体が駆動される。一方、レバー7がケース2に最大限接近した際には、前記ピン721が前記ガイド通路21a内に設けた戻り止め爪211を弾性変形させて乗り越え、ラック72のラック歯72aが歯車列31の歯車と切り離される。このとき、前記ピン721は前記ガイド通路21aを形成する第1の通路21a1を通る。そして、この状態で前記レバー7が前記ケース2から離間すると、ラック歯72aが歯車列31の歯車と切り離されたままレバー7がケース2から最大限離間した位置に達する。
【0020】
前記転写機構4は、本実施形態では、図2に示すように、前記転写ヘッド12と、前記転写ヘッド12に接触した状態でこの転写ヘッド12に設けた駆動歯車12aを前記歯車列31と噛合位置に向けて駆動する下転写ローラ41と、この下転写ローラ41を一端部において前記ケース2に支持させる転写ローラ支持アーム42と、この転写ローラ支持アーム42の他端部に接触し前記転写ローラ支持アーム42を前記転写ヘッド12に接触する転写位置と前記転写ヘッド12から離間させる空送り位置との間で進退させる機能を備えたカム43と、前記下転写ローラ41を紙葉類P側に付勢するためのばね44とを具備する。なお、前記転写ローラ支持アーム42は、図示しないねじりコイルばねにより、下転写ローラ41が転写ヘッド12から離間する方向に付勢されている。
【0021】
前記紙押さえアーム5は、図1及び図2に示すように、ケース2の前上端部から前方に延伸するアーム本体51と、このアーム本体51の先端の下方に設けてなる前記紙押さえローラ52と、この紙押さえローラ52を支持するとともに前記アーム本体51に取り付けてなるローラ支持部材53と、このローラ支持部材53とアーム本体51との間に設けてなり紙押さえローラ52及びローラ支持部材53を紙葉類P側に付勢するばね54とを備えている。
【0022】
前記ベース6は、図1及び図2に示すように、前記ケース2の後下端部から前方に延伸し、その前端部で前記レバー7を支持するベース本体61と、このベース本体61に支持されてなり、前記紙押さえアーム5の紙押さえローラ52との間で紙葉類Pを挟持する使用位置と、前記紙押さえローラ52から離間する非使用位置との間で移動可能な紙押さえステージ62とを備えている。このベース6と前記紙押さえアーム5とにより、紙葉類Pを挟持するための紙葉類挟持部Sを構成している。前記紙押さえステージ62は、図示しないねじりコイルばねにより、非使用位置に向かう側に付勢されている。さらに、前記紙押さえステージ62には、使用位置においてベース本体61の上面に弾性係合することにより紙押さえステージ62を使用位置にロックするためのロック爪621を設けている。また、この紙押さえステージ62には、該紙押さえステージ62が使用位置にある場合にのみ前記送り出し機構3を機能させるためのゲート機構8を接続している。
【0023】
このゲート機構8は、図2に示すように、一端部を前記紙押さえステージ62に接続してなり該紙押さえステージ62の移動に連動して進退するリンクメンバ81と、前記ケース2に回動可能に支持され前記リンクメンバ81の他端部に接続してなるとともに、前記紙押さえステージ62が非使用位置にある場合前記ラック72を前記送り出し機構の歯車列31から離間させた状態に保つゲート部材82とを具備する。
【0024】
前記レバー7は、図1及び図2に示すように、前記ベース6の前端部に回動可能に支持されているレバー本体71と、このレバー7の後端部に支持させてなり、前記送り出し機構3の構成要素でもあるラック72とを備えている。さらに、前記レバー7の前部には、前記紙押さえステージ62の下面62aに衝き当たることにより該紙押さえステージ62を使用位置に向けて押圧するための押圧受部711を設けている。なお、前記レバー本体71は、図示しないねじりコイルばねにより、ベース6から離間する方向に付勢されている。また、前記ラック72は、ねじりコイルばね73によりラック歯72aが駆動歯車30に接近する方向に付勢されている。
【0025】
ここで、紙葉類Pを綴じる際の操作、及びこの操作に伴う各部の作用について以下に述べる。
【0026】
まず、図2に示すように、前記紙押さえステージ62を非使用位置に配した状態で、紙葉類Pを前記ケース2とベース6との間の空間に挿入する。
【0027】
次いで、レバー7をケース2に接近させる操作を行う。操作を行った当初の時点では、図2及び図12に示すように、ゲート部材82によりラック72の歯車列31に向かう方向への移動が規制されているので、ラック歯72aが歯車列31を駆動することなく上昇し、図3及び図13に示すような状態となる。その際、ラック72に設けたピン721は、ガイド通路21aを形成する第1の通路21a1内を移動する。一方、レバー7が上昇すると、レバー本体71の押圧受部711が紙押さえステージ62の下面62aに衝き当たり、紙押さえステージ62が使用位置に向けて駆動される。このとき、摩擦ローラ支持アーム34が紙押さえステージ62に衝き当たることにより起立し、下摩擦ローラ33と上送り出しローラ32との間で紙葉類Pが挟持され、図4及び図14に示すような状態となる。また、紙押さえステージ62の起立動作に伴い、前記ゲート機構8のリンクメンバ81が押圧され、このリンクメンバ81によりゲート部材82が下方に駆動され、前記図4及び図14に示すように、ラック72の歯車列31に向かう方向への移動が許可される。そして、紙押さえステージ62が使用位置に達すると、この紙押さえステージ62は使用位置にロックされる。その後、レバー7に操作力を加えた状態を解除すると、レバー7はケース2から離間し、図5及び図15に示すような状態となる。
【0028】
それからレバー7をケース2に接近させる操作を行うと、まず、図6に示すように、ラック72に設けたピン721が、ガイド通路21aを形成する第2の通路21a2内を移動し、前記ラック72のラック歯72aが駆動歯車30に噛合する。このとき、回転力が駆動歯車30から歯車列31を介して上送り出しローラ32に伝達され、図6に示す状態から図7に示す様態を経て図8及び図16に示す状態となり、図19の(b)及び図21に示すように、紙葉類Pのうち最上層に位置する1枚P1が前方に送られる。一方、前記駆動歯車30から駆動力の伝達を受けてカム43が回転するが、このカム43が5分の3回転するまでは、転写ローラ支持アーム42が回転して下転写ローラ41を転写ヘッド12に向けて駆動する。その際、下転写ローラ41は転写ヘッド12と離間しているので、転写ヘッド12と紙葉類Pとの間の摩擦力は十分大きくなく、従って紙葉類Pのうち最上層に位置する1枚P1への糊の転写は行われない。ここで、前記カム43が5分の3回転した時点で、紙葉類Pのうち最上層に位置する1枚P1はその全体が上送り出しローラ32の前方に送り出され、その直下に位置する1枚P2が新たに転写ヘッド12に対向する。一方、前記カム43が5分の3回転した後、さらに5分の2回転するまでの間は、図9及び図22に示すように、下転写ローラ41が転写ヘッド12に衝き当たり、転写ヘッド12の駆動歯車12aが歯車列31から駆動力の伝達を受けるようになる。そして、この間、図19の(c)、図22及び図23に示すように、前記紙葉類P2への糊の転写が行われると同時に該紙葉類P2が前方に送られる。
【0029】
その後、レバー7にさらに操作を加えて図10に示す状態となった後、さらにレバー7に操作を加えてレバー7がケース2に最大限接近した際には、図11及び図18に示すように、ラック72に設けたピン721が戻り止め爪211を乗り越えるとともに、前記下転写ローラ41が転写ヘッド12から離間する。その後、レバー7に操作力を加えた状態を解除すると、レバー7はケース2から離間する。
【0030】
以上の操作により、紙葉類Pのうち最上層の1枚P1は糊が転写されることなく前方に送られ、その直下の1枚P2に糊が転写される。
【0031】
それから、レバー7をケース2に接近させて離間させる操作を再度行うと、糊が転写された紙葉類P2が前方に送られ、その直下の1枚の紙葉類に糊が転写される。このとき、紙葉類Pは図19の(c)の状態から同図の(d)の状態を経て同図の(e)の状態となる。すなわち、本実施形態ではレバー7に対する操作により、前記送り出し機構3による紙葉類P2の送り出しと、前記転写機構4による糊の転写とが連続して行われる。以下、最下層に位置する紙葉類Pに糊を転写するまで、レバー7をケース2に接近させて離間させる操作を繰り返す。
【0032】
そして、最下層に位置する紙葉類Pに糊を転写した後、紙葉類Pを前記紙葉類挟持部Sにより挟持した状態のままこの紙葉類挟持部Sを通過させつつ紙葉類Pを引き抜く操作を行うと、紙葉類Pの糊が転写された位置が重なり合い、紙葉類Pが糊により綴じられる。
【0033】
以上に述べたように、本実施形態に係る綴じ具の構成によれば、一連の操作により送り出し機構3と転写機構4とが連続して機能するので、最上層に位置する紙葉類Pを送り出して新たに最上層となった紙葉類Pに糊を転写することができ、該操作を繰り返すことにより操作開始時点において最上層に位置している紙葉類Pを除く紙葉類Pに糊を転写できる。従って、従来の片手で把持可能な転写具に送り出し機構3を追加するだけの簡単な構成により使用者が片手で把持可能な綴じ具を実現できるとともに、この綴じ具により簡単な操作によりステープルを用いることなく紙葉類Pを綴じるようにできる。
【0034】
また、前記紙押さえアーム5とベース6とからなりセットした紙葉類Pを挟持する紙葉類挟持部Sを先端部に有し、糊を転写した後の紙葉類Pがこの紙葉類挟持部Sと転写機構4との間の空間に配されるとともに、糊を転写した後の紙葉類Pを前記空間から紙葉類挟持部Sを通過させて取り除く操作により紙葉類Pを綴じることが可能であるので、紙葉類Pに糊を転写する操作と紙葉類Pを取り除く操作とを連続して行うことによりきわめて簡単に紙葉類Pを綴じることができる。
【0035】
さらに、同一のレバー7に対する操作により、前記送り出し機構3による紙葉類Pの送り出しと、前記転写機構4による転写とを連続して行うので、紙葉類Pをセットした後レバー7に対する一連の操作を受けて前記送り出し機構3と前記転写機構4とを連続して作動させることができる。
【0036】
そして、前記レバー7に対する操作を開始した後紙葉類Pが所定距離すなわち前記カム43を5分の3回転させるのに必要な所定距離だけ移動するまでは前記送り出し機構3のみが作動するとともに、送り出し機構3により紙葉類Pが前記所定距離移動した後は前記送り出し機構3と前記転写機構4との双方が作動するので、すでに糊を転写済みの紙葉類Pを送り出し次に糊を転写すべき紙葉類Pを露出させた後、直ちに糊が転写される。従って、紙葉類Pを露出させるための特別な機構を設ける必要がない。
【0037】
加えて、前記転写機構4を、転写ヘッド12と下転写ローラ41との間で紙葉類Pを挟持している場合にのみ糊を転写するように構成しているとともに、前記下転写ローラ41を転写ローラ支持アーム42の一端部に支持させてなり、さらに、この転写ローラ支持アーム42と、この転写ローラ支持アーム42の他端部に接し該転写ローラ支持アーム42を駆動するカム43とを有し、このカム43が第1の所定量、具体的には5分の3回転する間糊の転写を禁止するとともに該カム43が第2の所定量、具体的には5分の2回転する間糊の転写を継続して許可する転写タイミング設定手段を設けているので、最上層の紙葉類P又は糊の転写を終えた紙葉類Pを確実に転写ローラ12の下方から確実に前方に送り出しつつ、新たな紙葉類Pに糊を安定して転写することができる。
【0038】
次いで、本発明の第二の実施形態を、図面を参照しつつ以下に述べる。
【0039】
本実施形態に係る綴じ具は、図24、図25、図26及び図30に示すように、転写テープを内部に収納してなるリフィルA1と、このリフィルA1を支持するケースA2と、このケースA2の前記リフィルA1を取り付ける部位と反対側に設けられ複数枚積層した状態の紙葉類Pのうち最上層の1枚P1を送り出す送り出し機構A3と、前記ケースA2の前方に設けられ先端部に紙葉類Pの上面に衝き当てる紙押さえローラA52を有する紙押さえアームA5と、この紙押さえアームA5との間で紙葉類Pを挟持するためのベースA6と、このベースA6に軸支させてなる操作部たるレバーA7とを具備する。
【0040】
前記リフィルA1は、図26及び図30に示すように、転写テープを供給するための供給リールA11と、この供給リールA11から供給される転写テープを巻き回してなる転写ヘッドA12と、この転写ヘッドA12を通過した転写テープを巻き取るための巻取リールA13とを有し、転写テープを利用した転写具に用いられるリフィルとして周知のものと同様の構成を有する。
【0041】
前記ケースA2は、図24及び図25に示すように、板状をなし一方の面に前記リフィルA1を取り付けてなるとともに他方の面側に前記送り出し機構A3を支持させてなるケース本体A21と、このケース本体の周縁部からリフィルA1側に起立する周壁A22と、この周壁A22の起立端に接し前記リフィルA1を被覆するリフィルカバーA23と、前記ケース本体A21の他方の面側に設けられ前記送り出し機構A3を被覆するための歯車カバーA24とを備えている。
【0042】
前記送り出し機構A3は、図24、図26及び図30に示すように、前記レバーA7に備えたラックA72のラック歯A72aと、前記ラック歯A72aに噛合し前記レバーA7が前記ケースA2に接近する際に操作力を受けて駆動される動作伝達歯車A35と、この動作伝達歯車A35に噛み合うとともに前記転写ヘッドA12と共通の軸により軸支され前記転写ヘッドA12に駆動歯車から操作力を伝達させるための駆動歯車A12aと、前記ケースA2にその基端部を枢着させてなる摩擦ローラ支持アームA34と、この送り出しローラ支持アームA34の先端部に設けられ前記ケースA2が前記ベースA6に接近する方向に作用を受けた際に紙葉類Pに接近して当接し最上層に位置する1枚の紙葉類P1との間で摩擦力を発生させて該紙葉類P1を前方に送り出す摩擦力付与部材である摩擦ローラA33とを備えている。また、前記転写ヘッドA12の下方には、この転写ヘッドA12との間で紙葉類Pを挟持し該転写ヘッドA12と紙葉類Pとの間に摩擦力を発生させるための下転写ローラA36を設けている。前記動作伝達歯車A35は、前記ラック歯A72aに噛合する歯車と、前記駆動歯車A12aに噛合する歯車とを一体に形成し共通の軸により軸支させたもので、前記操作部のレバーA7が前記ケースA2に接近する際にのみ回転し、逆方向の回転は行わないようにするためのワンウェイクラッチを内蔵している。ここで、前記摩擦ローラ支持アームA34及び前記摩擦ローラA33は、セットした紙葉類Pのうち最上方に位置する1枚P1を転写ヘッドA12の下方から前方に送り出す1枚目送り出し部を構成している。一方、前記ラック歯A72a、前記動作伝達歯車A35及び前記駆動歯車A12aは、転写ヘッドA12を駆動し、セットした紙葉類Pのうち最上方から2枚目以降を転写ヘッドA12の下方から前方に送り出す2枚目以降送り出し部、及び紙葉類に糊を転写する請求項中の転写機構としての機能を有する。
【0043】
前記ベースA6は、図24、図25、図26及び図30に示すように、この基端部に前記ケースA2を回動可能に支持させてなるベース本体A61と、このベース本体の前端部の上方に設けられ紙葉類Pの下面に当接させてなる紙押さえステージA62とを有する。また、このベースA6は、長手方向中間部において前記紙押さえアームA5を軸支している。
【0044】
前記紙押さえアームA5は、図24、図25、図26及び図30に示すように、その基端部をベースA6に回動可能に支持させてなるアーム本体A51と、このアーム本体A51の先端の下方に設けてなる前記紙押さえローラA52と、この紙押さえローラA52を支持するとともに前記アーム本体A51に取り付けてなるローラ支持部材A53とを備えている。ここで、この紙押さえアームA5と前記ベースA6とが、請求項中の紙葉類挟持部SSを構成する。
【0045】
前記レバーA7は、図30に示すように、前記ケースA2を使用位置に配した状態で下端部が前記ベースA6から下方に突出する通常位置と、その全体が前記ベースA6内に収納される操作位置との間で突没可能であるレバー本体A71と、このレバー本体A71の上方に一体に設けられ前記動作伝達歯車と噛み合うラック歯A72aを備えたラックA72とを有する。
【0046】
以下、積層した紙葉類Pに順次糊付けを行う際の操作及び該操作により各部が受ける作用について述べる。
【0047】
まず、図26に示すように、前記ケースA2を退避位置に配した状態すなわち転写ヘッドA12とベースA6とを離間させた状態で紙押さえアームA5とベースA6とにより紙葉類Pを挟持する。
【0048】
次いで、前記ケースA2を退避位置から使用位置に向けて移動させる。
【0049】
このとき、まず、摩擦ローラ支持アームA34及び摩擦ローラA33が紙葉類Pに漸次接近する。その後、摩擦ローラA33が紙葉類Pに衝き当たり、さらに、図27に示すように、紙葉類Pの最下面とベースA6との間に隙間がなくなるまで紙葉類Pを下方に押圧する。
【0050】
紙葉類Pの最下面とベースA6との間に隙間がなくなった後、さらに前記ケースA2を退避位置から使用位置に向けて移動させると、摩擦ローラA33と紙葉類Pとの間に摩擦力が生じ、この摩擦力により摩擦ローラA33の先端部、及び積層した紙葉類Pの内最上層に位置する1枚P1が前方に向けて駆動され、図28に示すように、新たにその直下に位置する紙葉類P2が露出する。
【0051】
そして、前記ケースA2が使用位置に達すると、図29及び図30に示すように、前記レバーA7がベースA6の下面から下方に突出した状態となり、転写ヘッドA12が紙葉類Pに衝き当たる。このとき、図29及び図30に示すように、最上層の紙葉類P1と新たに露出した紙葉類P2とは離間する。
【0052】
この状態でレバーA7を上方に押圧すると、このレバーA7から操作力がリフィルA1内の転写ヘッドA12に伝達され、この転写ヘッドA12の下方に露出する紙葉類P2に糊の転写が行われると同時に糊付けが行われた紙葉類P2が前方に送り出され、その直下に位置する新たな紙葉類Pが露出する。
【0053】
すなわち、本実施形態では、紙葉類Pをセットした直後に前記送り出し機構A3のうち摩擦ローラA33及び摩擦ローラ支持アームA34が作動して最上層に位置する紙葉類P1を送り出すとともに、前記送り出し機構A3のその他の部位は、糊を転写する請求項中の転写機構としての機能と、糊が転写された紙葉類Pを送り出しその直下に位置する紙葉類Pを表出させる機能とを発揮する。
【0054】
その後、レバーA7を押圧した状態を解除すると、レバーA7は下方に移動するが、転写ヘッドA12は空転する。
【0055】
3枚以上積層した紙葉類Pに対して糊付けを行う場合には、レバーA7を上方に押圧し、押圧状態を解除する操作を最下層の紙葉類Pに糊付けが行われるまで繰り返す。
【0056】
そして、前記紙葉類挟持部SSにより紙葉類Pを挟持した状態のまま紙葉類Pを前方に移動させると、紙葉類Pの糊付けされた部位が重なり合うので紙葉類P同士が糊により接着されて綴じられた状態となる。
【0057】
以上に述べたように、本実施形態に係る綴じ具の構成によっても、一連の操作により最上層に位置する紙葉類Pを送り出して新たに最上層となった紙葉類Pに糊を転写することができ、該操作を繰り返すことにより操作開始時点において最上層に位置している紙葉類Pを除く紙葉類Pに糊を転写できる。従って、従来の片手で把持可能な転写具に送り出し機構A3を追加するだけの簡単な構成により使用者が片手で把持可能な綴じ具を実現できるとともに、この綴じ具により簡単な操作によりステープルを用いることなく紙葉類Pを綴じるようにできる。
【0058】
また、紙押さえアームA5とベースA6とにより構成されセットした紙葉類Pを挟持する紙葉類挟持部SSを先端部に有し、糊を転写した後の紙葉類Pがこの紙葉類挟持部SSと転写機構A4との間の空間に配されるとともに、糊を転写した後の紙葉類Pを前記空間から紙葉類挟持部SSを通過させて取り除く操作により紙葉類Pを綴じることが可能であるので、紙葉類Pに糊を転写する操作と紙葉類Pを取り除く操作とを連続して行うことによりきわめて簡単に紙葉類Pを綴じることができる。
【0059】
さらに、紙葉類Pをセットした直後に前記送り出し機構A3が作動するとともに、この送り出し機構A3が、糊を転写する転写機構としての機能、及び糊が転写された紙葉類Pを送り出しその直下に位置する紙葉類Pを表出させる機能を有するので、紙葉類Pをセットした後操作部に対する一連の操作を受けて請求項中の転写機構としての機能と請求項中の送り出し機構としての機能を連続して発揮させることができる。
【0060】
そして、前記送り出し機構A3が、前記摩擦ローラ支持アームA34及び前記摩擦ローラA33を備え、セットした紙葉類Pのうち最上方に位置する1枚P1を転写ヘッドA12の下方から前方に送り出す1枚目送り出し部と、一方、前記ラック歯A72a、前記動作伝達歯車A35及び前記駆動歯車A12aを備え、転写ヘッドA12を駆動してセットした紙葉類Pのうち最上方から2枚目以降を転写ヘッドA12の下方から前方に送り出す2枚目以降送り出し部とを備えているので、2枚目送り出し部は従来の転写具の転写ヘッドの転写ローラを駆動するための機構を共用でき、部品の共通化を図ることができる。その上で、前記摩擦ローラA33は、紙葉類Pのうち最上層に位置する1枚P1を送り出した後上方に移動するので、2枚目以降の紙葉類Pは前記紙葉類挟持部SSの紙押さえアームA5と転写ヘッドA12との間においては上方から作用を受けず、2枚目以降の紙葉類に対する糊付け及び送り出し作業をより円滑に行うことができる。
【0061】
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
【0062】
例えば、上述した第一の実施形態では、操作部と転写機構との間にカムの形状を、カムが5分の2回転する間下転写ローラが転写ヘッドに衝き当たり、その間転写ヘッドが紙葉類に圧接し糊の転写を行うようにしているが、その他の形状のカム、一例としては略円筒状をなすとともに径方向に突出する1又は複数の突起を有する形状のカムを採用し、カムの突起により転写ローラ支持アームを上方に駆動し、この突起が転写ローラ支持アームの先端に衝き当たった際にのみ紙葉類に糊を転写するようにしてもよい。この場合、下転写ローラに替えて略平板状の転写ステージを設けるようにしてもよく、また、転写ヘッドの後方に補助ローラを設け、紙葉類の上方の前記転写ヘッド及び前記補助ローラ及び紙葉類の下方の前記下転写ローラ又は転写ステージにより紙葉類を上下から挟持して糊の転写を行うようにしてもよい。さらに、上述した第一の実施形態では、下摩擦ローラを摩擦ローラ支持アームに支持させ下摩擦ローラを紙葉類の下方に退避可能にしているが、下摩擦ローラが常時紙葉類の下方に衝き当たる構成を採用してもよい。
【0063】
また、上述した第二の実施形態では、摩擦ローラが一旦紙葉類の上面に衝き当たった後、摩擦ローラと最上層の紙葉類との間の摩擦力を利用してこれら摩擦ローラ及び最上層の紙葉類を上方に退避させるようにしているが、これ以外に以下に述べるような態様を採用してもよい。すなわち、図31及び図32に示すように、転写ヘッドB12を備えた図示しないリフィルを内部に収納するケースB2と、このケースB2に軸支させてなる摩擦ローラ支持アームB34及びこの摩擦ローラ支持アームB34の先端部に支持され紙葉類との間の摩擦力を利用して紙葉類を送り出す摩擦力付与部材である摩擦ローラB33を備えた1枚目送り出し部を有する送り出し機構と、前記ケースB2の前端部に取り付けてなるアーム本体B51、このアーム本体B51の先端部に支持され紙葉類を上方から押圧する紙押さえローラB52、及びこの紙押さえローラB52を支持し前記アーム本体B51に取り付けてなるローラ支持部材B53を備えた紙押さえアームB5と、前記ケースB2の後下端部から前方に延伸するベース本体B61及びこのベース本体の前端に取り付けてなる紙押さえステージB62を有し前記紙押さえアームB5とともに紙葉類挟持部を構成するベースB6と、操作力を受け付ける操作部たるレバーB7とを具備し、前記送り出し機構が、レバーB7からの操作力を前記転写ヘッドB12に伝達することにより2枚目以降の紙葉類への糊転写操作及び送り出し操作を同時に行う2枚目以降送り出し部を皿日備える綴じ具において、前記摩擦ローラB33が、前記紙葉類挟持部に紙葉類を挟持させた状態において常時紙葉類の上方に衝き当たるようにしてもよい。
【0064】
そして、複数枚積層した状態の紙葉類Pの下面に当接し紙葉類に摩擦力を付与可能な摩擦力付与部材として使用できるものであれば、上述した各実施形態における摩擦ローラ33、A33、B33に替えて、ローラ以外の部材を採用してもよい。
【0065】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変形してよい。
【符号の説明】
【0066】
3、A3…送り出し機構
4…転写機構
7、A7…レバー(操作部)
S、SS…紙葉類挟持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚積層した状態の紙葉類のうち最上層の1枚を送り出す送り出し機構と、
紙葉類に糊を転写する機能を有する転写機構と、
これら送り出し機構及び転写機構を作動させるための操作力を受け付ける操作部と
を具備するものであって、
紙葉類をセットした後操作部に対する一連の操作を受けて前記送り出し機構と前記転写機構とが連続して作動することを特徴とする綴じ具。
【請求項2】
セットした紙葉類を挟持する紙葉類挟持部を先端部に有し、糊を転写した後の紙葉類がこの紙葉類挟持部と転写機構との間の空間に配されるとともに、糊を転写した後の紙葉類を前記空間から紙葉類挟持部を通過させて取り除く操作により紙葉類を綴じることが可能である請求項1記載の綴じ具。
【請求項3】
同一の操作部に対する操作により、前記送り出し機構による紙葉類の送り出しと、前記転写機構による転写とを連続して行う請求項1又は2記載の綴じ具。
【請求項4】
前記操作部に対する操作を開始した後紙葉類が所定距離移動するまでは前記送り出し機構のみが作動するとともに、送り出し機構により紙葉類が所定距離移動した後は前記送り出し機構と前記転写機構との双方が作動する請求項3記載の綴じ具。
【請求項5】
紙葉類をセットした直後に前記送り出し機構が作動するとともに、前記転写機構が糊を転写する機能の他に糊が転写された紙葉類を送り出しその直下に位置する紙葉類を表出させる機能を有する請求項1、2、3又は4記載の綴じ具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2012−200969(P2012−200969A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−66952(P2011−66952)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000001351)コクヨ株式会社 (961)