説明

綾巻きパッケージを製造する繊維機械の巻取り装置に用いられる糸綾振り装置

【課題】公知の糸綾振り装置の欠点を甘受することなしにこれら公知の糸綾振り装置の利点を併せ持った糸綾振り装置を提供する。
【解決手段】糸ガイド13が巻取りパッケージの表面に対して平行に移動可能であって、かつ規定された形で制御可能な可逆的な電動モータ式の個別駆動装置により負荷可能であり、糸ガイド13が、有端のフレキシブルな結合手段20を介して電動モータ式の個別駆動装置14に接続されており、ただし該結合手段20は、該結合手段が引張力をも圧縮力をも伝達し得るように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、綾巻きパッケージを製造する繊維機械の巻取り装置に用いられる糸綾振り装置であって、糸ガイドが設けられており、該糸ガイドが巻取りパッケージの表面に対して平行に移動可能であって、かつ規定されて制御可能な可逆的な電動モータ式の個別駆動装置により負荷可能である形式のものに関する。
【背景技術】
【0002】
綾巻きパッケージを製造する繊維機械と関連して知られていることは、綾巻きパッケージを製造するために第1にパッケージを回転させることが必要であり、第2に回転するパッケージへ巻き取られる糸をパッケージ表面に沿ってトラバースさせることが必要となることである。巻き取られる糸のこのようなトラバース運動を発生させるためには、種々の糸綾振り装置が知られており、これらの糸綾振り装置は特許文献において詳細に説明されている。
【0003】
極めて普及しているのが、たとえば「糸案内ドラム」である。この糸案内ドラムは高速回転型の巻取り機において、糸綾振りの他に同時に綾巻きパッケージのための周面駆動をも行う。しかし、たとえばドイツ連邦共和国特許出願公開第4237860号明細書に記載されている、このような装置を用いると、「ランダムワインディング」、つまり「綾角一定巻き(wilde Wicklung)」の巻きパターンでしかパッケージを巻成することができない。すなわち、巻取り過程の途中でパッケージ直径が増大するにつれて巻き比が小さくなるようなパッケージしか巻成することができない。
【0004】
このような糸案内ドラムでは、さらにパッケージ直径とは無関係にパッケージに対して常に等しい給糸角度(Fadenverlegewinkel)が与えられているので、特定の巻き状態において、特別な手段が講じられない場合には、「巻きリボン(Wicklungsbilder)」が生じる。このような巻きリボンはあとから行われる繰出しの際に大きな問題を招いてしまうので、既に多数の特殊なリボン崩し法が開発されている。
【0005】
予め規定可能な巻きパターン、たとえばプレシジョンワインディング、つまりワインド数一定巻き(Praezisionswicklung)またはステップ−プレシジョンワインディング(Stufen-Praezisionswicklung)を有するパッケージを製作することができるようにするためには、巻取り過程の間、パッケージ回転数と糸綾振り速度との間に一定の比または少なくとも所定の時間に一定となる比が維持されなければならない。したがって、このようなパッケージを形成するためには、パッケージの駆動装置を綾振り糸ガイドの駆動装置とは分離させることが必要となる。
【0006】
パッケージの駆動装置が糸綾振り装置の駆動装置とは分離されているような巻取り装置は、たとえばドイツ連邦共和国特許出願公開第19858548号明細書に記載されている。これらの公知の巻取り装置は、それぞれ個別モータにより負荷された駆動ローラと、別個の糸綾振り装置とを有しており、この糸綾振り装置はパッケージに対する給糸アーム(Fadenverlegearm)を有している。このいわゆる「フィンガ糸ガイド」の駆動は、電動モータ式の個別駆動装置を介して行われる。この個別駆動装置は旋回範囲の極限位置にエネルギ蓄え器、たとえば磁石ばねを備えている。たとえば給糸アームの形状を最適化することにより、この糸綾振りシステムの質量慣性を最小限に抑えることができたので、このような糸綾振りシステムを用いると高い綾振り周波数が実現可能となる。
【0007】
しかし、このような糸綾振りシステムでは、給糸アームの糸ガイド部分(以下短縮して「糸ガイド」と呼ぶ)が円形の軌道を描き、それに対して巻き取られる糸は駆動ローラとパッケージ本体との間で直線を描くように供給されなければならない。糸ガイドのこのような円軌道に基づき、この糸綾振り装置では、パッケージへの糸の巻取り個所の近傍に糸ガイドを位置決めすることは不可能となる。すなわち、糸ガイドとパッケージにおける実際の巻取り個所との間には比較的大きな距離が存在しており、しかもこの距離はさらにパッケージの直径にも関連している。このことは実際の使用においては、「引きずり長さ(Schlepplaenge)」とも呼ばれるこのような距離が大きくなればなるほど、糸ガイドをあとから追いかける糸は糸ガイドからますます大きく遅れをとるようになり、そして糸ガイドの綾振り幅と、巻き取られる糸の実際の給糸幅との間の絶対的なストローク差がますます増大することを意味する。
【0008】
このような引きずり欠陥を回避するために既に提案されている、給糸システムを備えた巻取り装置では、糸ガイドが直接にパッケージ表面に沿って綾振りさせられる。たとえば欧州特許出願公開第0453622号明細書には、パッケージ回転のための別個の駆動装置と、パッケージ表面近傍で綾振りする糸ガイドを有する糸綾振り装置とを備えた巻取り装置が記載されている。この公知の巻取り装置では、パッケージが、駆動される支持ローラによって摩擦接続を介して回転させられる。糸綾振りは、個別モータにより駆動されるベルト糸ガイドを介して行われる。すなわち、リニアガイドもしくは線状案内装置内をスライドする糸ガイドが、側方の変向ローラを介して案内される無端引張り手段を介して、マイクロプロセッサ制御されたステッピングモータに接続されている。この糸ガイドは綾巻きパッケージ表面に対して平行に往復スライドし、しかもこの場合できるだけパッケージ表面の近くでスライドする。
【0009】
しかしこのような巻取り装置において不都合となるのは、このような糸綾振りシステムが極めて高い質量慣性を有していることである。すなわち、このような糸綾振りシステムでは、比較的長尺でかつ相応して重たい無端引張り手段と、2つの変向ローラと、ベルト駆動装置自体とが常時交互に加速・再制動されなければならないわけである。
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許出願公開第4237860号明細書
【特許文献2】ドイツ連邦共和国特許出願公開第19858548号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第0453622号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
冒頭で述べた形式の糸綾振り装置から出発して、本発明の課題は、公知の糸綾振り装置の欠点を甘受することなしにこれら公知の糸綾振り装置の利点を併せ持った糸綾振り装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この課題を解決するために本発明の構成では、冒頭で述べた形式の糸綾振り装置において、糸ガイドが、有端のフレキシブルな結合手段を介して電動モータ式の個別駆動装置に接続されており、ただし該結合手段は、該結合手段が引張力をも圧縮力をも伝達し得るように、つまり伸縮両方の力を伝達し得るように形成されているようにした。
【発明の効果】
【0012】
本発明による糸綾振り装置には、綾振りする糸ガイドをベルト糸ガイドの場合のように綾巻きパッケージ表面のすぐ近くに、つまり糸巻取り個所もしくはクランプギャップのすぐ近くに位置決めすることができ、このことが糸の引きずり長さの短縮に作用するという利点があるだけではなく、本発明による糸綾振り装置は、好都合な質量慣性特性の点でもすぐれている。すなわち、閉じたベルトならびに相応する変向プーリを不要にすることにより、一方では糸綾振り装置の運動されるべき質量、つまり被運動質量を最小限に抑えることができ、このことが糸ガイドの達成可能な綾振り周波数に好都合に作用し、他方では綾巻きパッケージの形成のために不都合な結果が生じないように引きずり欠陥を小さく保持することができる。
【0013】
請求項2以下には、本発明の有利な構成が記載されている。
【0014】
請求項2に記載されているような有利な構成では、有端の結合手段がフレキシブルなベルトとして形成されており、該ベルトが、綾振り範囲内で定位置のリニアガイド装置もしくは線状案内装置内に支持されている。さらに請求項3に記載の構成では、有端の結合手段が、綾振り範囲外で、円形の定位置の案内装置内に支持されている。このような案内手段は、巻取り運転中に結合手段が上方または下方へ向かって屈曲される危険を信頼性良く阻止する。
【0015】
円形の案内装置の中心点の範囲には、当該糸綾振り装置の個別モータ式の駆動装置が据え付けられている。すなわち、個別駆動装置のモータシャフトは円形の案内装置の中心軸線を中心にして回転し(請求項4)、このときにストッパ手段を介して糸ガイドを駆動する。このストッパ手段には有端のフレキシブルな結合手段が固定されている。
【0016】
請求項5に記載されているように、別の有利な構成では、定位置の案内装置がスライディングブロックガイド、つまり滑子案内として形成されており、該滑子案内内に前記結合手段が糸ガイドの綾振りの間、支持されている。
【0017】
個別モータ式の駆動装置のモータシャフトへの結合手段の接続は、請求項6に記載されているように、モータシャフトに相対回動不能に固定されているレバーを介して行われると有利である。たとえば繊維強化プラスチックから製作されたこのようなレバーは高い剛性および耐久性を有しているだけではなく、相応する構成において、比較的低い質量慣性モーメントをも有している。すなわち、レバー形状を適宜に最適化することにより、被運動質量を最小限に抑えることができる。
【0018】
請求項7に記載されているように、定位置の案内装置が、円形または部分円形の可動のベルトキャリヤと対応しており、該ベルトキャリヤに前記結合手段が引戻し時に格納されるようになっていると有利である。すなわち、前記結合手段は円形または部分円形の可動のベルトキャリヤを介して駆動装置のモータシャフトに結合されていて、定位置の案内装置によってカバーされる。この案内装置は、前記結合手段が圧縮力もしくは押圧力の導入時に上方へ向かって変位し得ることを阻止する。
【0019】
請求項8に記載されているように、前記結合手段は、強度と質量との間に良好な関係が与えられている材料から製作されていると有利である。すなわち、前記結合手段は軽量で、しかも耐引張・押圧性、つまり耐伸縮性の材料から製作されている。このような構成は、糸綾振り装置の被運動質量体の重量が比較的小さく保持されることを保証する。このことは、得られる綾振り速度に好都合に作用する。さらに、このような材料の使用により、パッケージに対する調節された給糸範囲が正確に維持され得る、つまり精密な給糸が実現され得ることが確保される。
【0020】
さらに別の有利な構成では、糸綾振り装置の有端の前記結合手段が、請求項9に記載されているように複合材料、たとえば繊維強化プラスチックから製作されているか、あるいは請求項10に記載されているように、前記結合手段として薄いスチールベルトが使用されている。両者の場合とも、比較的廉価な結合手段が得られる。請求項11に記載されているように前記結合手段がプロファイリング部を有していることにより、このような結合手段の剪断剛性を一層高めることができる。
【0021】
すなわち、前記結合手段は横断面プロファイルを有している。この横断面プロファイルは、たとえば切り妻屋根形(請求項12)、円弧形(請求項13)または波形(請求項14)に形成されていてよい横断面プロファイルを有している。可能な実施例として挙げたに過ぎない、前で説明した横断面プロファイリング部は、それぞれ結合手段のフレキシブル性を損なうことなく結合手段の剪断剛性の著しい向上をもたらす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面につき詳しく説明する。
【0023】
図1には、綾巻きパッケージを製造する繊維機械、つまりこの場合には「自動綾巻きワインダ」1の作業部2が概略的に側面図で示されている。
【0024】
このような自動綾巻きワインダ1の作業部2では、よく知られているように、リング精紡機で生産された精紡コップ3が巻き返されて、大容積の綾巻きパッケージ5が形成される(詳しくは説明しない)。
【0025】
綾巻きパッケージ5は完成後に、自動作動式のサービスユニット、有利には「綾巻きパッケージチェンジャ」を用いて、機械長さの綾巻きパッケージ搬送装置7へ引き渡され、そして機械端部側に配置されたパッケージ積込みステーションまたはこれに類するものへ向かって搬送される。
【0026】
このような自動綾巻きワインダ1は一般にさらに、ボビン・巻き管搬送システム6の形のロジスティック装置を有している。このボビン・巻き管搬送システム6では、搬送ディスク11に載置された状態で、精紡コップ3もしくは空管が循環する。
【0027】
ボビン・巻き管搬送システム6のうち、図1には、コップ供給区間24、可逆式に駆動可能な貯え区間25、糸巻返し部もしくは作業部2に通じた横方向搬送区間26および巻き管戻し区間27しか図示されていない。
【0028】
さらに、個々の糸巻返し部は、よく知られているように、このような作業部の整然とした運転を保証する種々の装置を有している(詳しく説明しない)。これらの装置の1つは、たとえば巻取り装置4である。巻取り装置4はパッケージフレーム8を有しており、このパッケージフレーム8は旋回軸12を中心にして可動に支承されている。パッケージフレーム8はさらに、たとえば円錐状の綾巻きパッケージ5を製作するために、旋回軸12に対して直交する方向に配置された軸(図示しない)を中心にして旋回可能に支承されていてよい。
【0029】
特に図2から判るように、巻取りプロセスの間、綾巻きパッケージ5の表面は駆動ローラ9に載置されている。駆動ローラ9は電動モータ式の駆動装置21に接続されており、この駆動装置21自体は制御線路22を介して糸巻返し部もしくは作業部2の糸巻返し部コンピュータ28に接続されている。すなわち、電動モータにより負荷可能な、規定通りに制御可能な駆動ローラ9は巻取り運転の間、摩擦接続を介して綾巻きパッケージ5を回転させる。
【0030】
択一的な別の構成(図示しない)では、綾巻きパッケージの駆動が回転数制御可能な駆動装置を介して行われる。この回転数制御可能な駆動装置は有利には電子的に整流可能な直流モータとして形成されていて、直接にパッケージフレーム8に配置されているか、もしくはパッケージフレーム8に組み込まれている。
【0031】
この場合には、綾巻きパッケージ5が巻取りプロセスの間、駆動装置なしの支持ローラまたは押圧ローラに載置されていて、この支持ローラまたは押圧ローラを摩擦接続的に連行する。
【0032】
巻取りプロセスの間に糸16を綾振りさせるためには、糸綾振り装置10が設けられている。糸綾振り装置10は図1には概略的にのみ図示されており、図2には斜視図で図示されている。糸綾振り装置10は綾巻きパッケージ5の両端面19の間で糸16をトラバースさせる。糸綾振り装置10は本発明によれば、主としてリニアガイドもしくは線状案内装置18内にスライド式に案内された、綾巻きパッケージ5の表面17に対して平行に移動可能に支承された糸ガイド13と、有端の結合手段20と、電気機械式の駆動装置14とから成っている。
【0033】
図2から判るように、制御線路15を介して作業部2の糸巻返し部コンピュータ28に接続されている駆動装置14のモータシャフト30には、レバー29が固定されている。このレバー29には、引張り・剪断強さを有する、つまり耐引張・剪断性のフレキシブルな有端の結合手段20、たとえば薄いスチールベルトが接続されており、このスチールベルトは端部側に糸ガイド13を支持している。
【0034】
結合手段20はこの場合、レバー29の範囲で、たとえば滑子案内(Fuehrungskulisse)23に支持されていて、綾振り範囲Bにおいて線状案内装置18内をスライドする。すなわち、可逆式の電動モータ式の個別駆動装置14、たとえばステッピングモータが適宜に制御されると、レバー29は調節可能な2つの終端位置の間で、規定可能な周波数で往復スイングする。
【0035】
耐引張・圧縮性の結合手段20を介して、糸ガイド13はレバー29の終端位置によって規定可能な綾振り範囲B内において綾巻きパッケージ5の表面への糸16の巻取り点のすぐ近くもしくはクランプギャップのすぐ近くでトラバースされる。糸ガイド13の働きにより、糸16は不変の綾巻き角度でかつ短い引きずり長さで綾巻きパッケージ5へ巻き取られるようになる。
【0036】
有端のフレキシブルな結合手段20は、強度と質量との間の良好な関係を有する材料から製作されていると有利である。すなわち、結合手段20はたとえば複合材料、有利には繊維強化プラスチックから製作されている。しかし択一的には、結合手段20として薄いスチールベルトを使用することもできる。
【0037】
結合手段20は有利な実施例では、さらにプロファイリング部(異形成形部)を有している。このプロファイリング部により、特に結合手段20の剪断剛性は著しく高められる。横断面プロファイルは、たとえば切り妻屋根形(satteldachfoermig)、円弧形または波形に形成されていてよい。
【0038】
もちろん、結合手段20の横断面プロファイルは前で挙げた横断面形状に限定されるものではなく、結合手段の剪断剛性を向上させるために適した、別の公知の横断面形状をも包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明による糸綾振り装置を備えた、綾巻きパッケージを製造する繊維機械の作業部を概略的に示す側面図である。
【図2】本発明による糸綾振り装置を概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
1 自動綾巻きワインダ
2 作業部
3 精紡コップ
4 巻取り装置
5 綾巻きパッケージ
6 ボビン・巻き管搬送システム
7 綾巻きパッケージ搬送装置
8 パッケージフレーム
9 駆動ローラ
10 糸綾振り装置
11 搬送ディスク
12 旋回軸
13 糸ガイド
14 個別駆動装置
15 制御線路
16 糸
17 表面
18 線状案内装置
19 端面
20 結合手段
21 駆動装置
22 制御線路
23 滑子案内
24 コップ供給区間
25 貯え区間
26 横方向搬送区間
27 巻き管戻し区間
28 糸巻返し部コンピュータ
29 レバー
30 モータシャフト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
綾巻きパッケージを製造する繊維機械の巻取り装置に用いられる糸綾振り装置であって、糸ガイドが設けられており、該糸ガイドが巻取りパッケージの表面に対して平行に移動可能であって、かつ規定された形で制御可能な可逆的な電動モータ式の個別駆動装置により負荷可能である形式のものにおいて、糸ガイド(13)が、有端のフレキシブルな結合手段(20)を介して電動モータ式の個別駆動装置(14)に接続されており、ただし該結合手段(20)は、該結合手段が引張力をも圧縮力をも伝達し得るように形成されていることを特徴とする、綾巻きパッケージを製造する繊維機械の巻取り装置に用いられる糸綾振り装置。
【請求項2】
有端の結合手段がフレキシブルなベルト(20)として形成されており、該ベルト(20)が、綾振り範囲(B)内で定位置の線状案内装置(18)によって支持されている、請求項1記載の糸綾振り装置。
【請求項3】
有端の結合手段(20)が、綾振り範囲(B)外で、円形に形成された定位置の案内装置(23)によって支持されている、請求項1記載の糸綾振り装置。
【請求項4】
当該糸綾振り装置(10)の電動モータ式の個別駆動装置(14)が、円形に形成された前記案内装置(23)の中心点の範囲に配置されていて、該案内装置(23)の中心軸線を中心にしてモータシャフト(30)が回転するようになっている、請求項3記載の糸綾振り装置。
【請求項5】
定位置の前記案内装置が滑子案内(23)として形成されており、該滑子案内(23)が、該滑子案内(23)に沿って前記結合手段(20)を支持するために働く、請求項3記載の糸綾振り装置。
【請求項6】
前記結合手段(20)が、レバー(29)を介して電動モータ式の個別駆動装置(14)のモータシャフト(30)と連結されている、請求項4記載の糸綾振り装置。
【請求項7】
定位置の案内装置が、円形または部分円形のベルトキャリヤと対応しており、該ベルトキャリヤに前記結合手段(20)が引戻し時に格納されるようになっている、請求項3記載の糸綾振り装置。
【請求項8】
前記結合手段(20)は、強度と質量との間に良好な関係が与えられている材料から製作されている、請求項1記載の糸綾振り装置。
【請求項9】
前記結合手段(20)が、複合材料、有利には繊維強化プラスチックから製作されている、請求項8記載の糸綾振り装置。
【請求項10】
前記結合手段として薄いスチールベルト(20)が使用されている、請求項8記載の糸綾振り装置。
【請求項11】
前記結合手段(20)がプロファイリング部を有している、請求項8記載の糸綾振り装置。
【請求項12】
前記結合手段(20)が、切り妻屋根形の横断面プロファイルを有している、請求項8記載の糸綾振り装置。
【請求項13】
前記結合手段(20)が、円弧形の横断面プロファイルを有している、請求項8記載の糸綾振り装置。
【請求項14】
前記結合手段(20)が、波形の横断面プロファイルを有している、請求項8記載の糸綾振り装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−256866(P2006−256866A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−72537(P2006−72537)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(503420235)ザウラー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (51)
【氏名又は名称原語表記】Saurer GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Landgrafen Str. 45, D−41069 Moenchengladbach, Germany
【Fターム(参考)】