説明

緊急医療システム

【課題】受信したデータおよび試用期間のデータに基づき、携帯型センサ側で注意範囲と危険範囲の値を決定し、被検者の個別具体的な状況を把握して、正確な健康状態を検知し、緊急事態に対応する緊急医療システムを提供すること。
【解決手段】健康状態管理装置1から受領した初期設定に関するデータ(公的期間のデータから作成したデータ、医師からのデータ、被検者の通常のデータ)および試用期間に、期間内で被検者の固有のデータ、製品個々の携帯型センサ200固有の違いによるデータに基づき、試用期間に得られたすべてのデータ、およびアルゴリズムにより作成され、決定された固有の注意範囲および危険範囲を含むすべてのデータを健康状態管理装置1に送信した後、本使用を開始する。この緊急医療システムによれば、被検者の具体的データに基づき、リアルタイムで緊急事態に対応できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型センサと、この携帯型センサの携帯電話機能を用いて携帯型センサから検知データを受信可能な健康状態管理装置とからなる緊急医療システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の高齢化による老人人口の増加に伴い、老人の独居世帯が多数出現している。一般に老人の場合、健康に問題を抱えている場合が多く、体調に変調をきたした場合や、急激な発病の際、迅速に対応することが望まれている。特に、独居老人の場合、急速な体調の変化や発病を周囲が感知できず、対応が遅れる恐れが指摘されている。
平成12年よりサービスが開始した介護保険制度では、要介護の老人に対して各種のサービスを行っているが、緊急事態に対応するようなサービスまでは行っていない。
一方、近年の著しいIT技術の発展、携帯電話の急速な普及を前提として、これらの技術を用いて、被検者(患者となる老人等)の健康状態を迅速に把握し、状態が悪化した場合に、緊急に対応することができる緊急医療システムに応用しようとする試みが種々提案されている。
このような技術を記載した例として、以下の特許文献をあげることができる。
【特許文献1】特開2000−139875
【特許文献2】特開2002−367061
【0003】
特許文献1には、携帯型のセンサから送信されたデータに基づき、医療機関の診断結果とアドバイスが受けられ、且つ緊急事態が生じた場合、携帯端末を呼び出して連絡を取り救急車の手配を行うシステムが開示されている。
特許文献2では、携帯電話機能を備えた携帯型センサが被検者の血圧、脈拍、体温を検知し、健康管理装置側で携帯型センサから送られてきたデータを基に、異常が発生したと判断した場合に、緊急連絡を取るシステムが開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の技術では、一般的な数値(例えば、厚生労働省が公表している数値)を用いて一律に判断を行っていたために、被検者の独自の状況に対応したものではなかった。例えば、平常時でも、体温が高めの人、元々陸上競技をやっていたため、脈拍が一般人より少なめの人といった各個人の特徴に対応しないと、誤った判断を行い易かった。
また、携帯端末に設けられているセンサも若干装置毎に誤差が生じるのが不可避であり、その誤差を予め相殺しておくことが判断の正確さを求めるうえから望ましい。
さらに、センサが異常値を検知した場合でも、例えば装置の誤作動に基づく瞬間的な値の変化を、被検者の異常の発生と判断すると、誤った異常報告が多数発生し、結果として、装置の信頼性を低下させることとなる。
【0005】
そこで、本発明の第1の目的は、受信したデータおよび試用期間に取得したデータに基づき、携帯型センサのアルゴリズムにより、被検者固有の正確な(注意範囲・危険範囲を含む)データが決定され、介護保険制度に準じた緊急医療システムを提供することである。
本発明の第2の目的は、装置(センサ)固有の特性を把握し、より正確な状況(健康状態)の検知を行うことができる緊急医療システムを提供することである。
本発明の第3の目的は、装置(センサ)側に機械的な誤作動があった場合に、これを健康状態の異常と判断せずに、誤った異常報告を防止する緊急医療システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明では、携帯電話機能を備え、被検者の血圧、脈拍、体温のすべて、または血圧と脈拍、脈拍と体温、体温と血圧、若しくは血圧、脈拍、体温のいずれかを検知できる携帯型センサと、この携帯型センサと携帯電話機能を用いてセンサの検知データおよび各種信号の送受信が可能な健康状態管理装置とからなる緊急医療システムであって、前記携帯型センサに、被検者個人の氏名、年齢、住所、連絡先や、ユーザーを識別および認証するための認証情報であるID(識別子)、パスワードなどの個人情報、主治医から取得した当該被検者固有の状態を示す主治医データ、当該被検者の通常時の血圧、脈拍、体温のすべて、または血圧と脈拍、脈拍と体温、体温と血圧、若しくは血圧、脈拍、体温のいずれかのデータ、および当該被検者の年齢および身長、体重などの身体条件に対応した、WHO(世界保健機構)や厚生労働省などの公的機関が認定した血圧、脈拍および体温のすべて、または血圧と脈拍、脈拍と体温、体温と血圧、若しくは血圧、脈拍、体温のいずれかの、当該被検者の年齢および身長、体重などの身体条件に対応した正常値、この正常値の上下外側に設定された注意範囲およびこの注意範囲のさらに上下外側に設定された危険範囲に関する、初期設定に関する各データを前記健康状態管理装置から受領する受領手段と、一定の試用期間における被検者および当該携帯型センサの固有の計測データを取得する試用期間データ取得手段と、前記受領手段で受領した当該被検者の通常時の血圧、脈拍、体温のすべて、または血圧と脈拍、脈拍と体温、体温と血圧、若しくは血圧、脈拍、体温のいずれかのデータと、当該被検者の年齢および身長、体重などの身体条件に対応したWHO(世界保健機関)や厚生労働省などの公的機関が認定した血圧、脈拍および体温のすべて、または血圧と脈拍、脈拍と体温、体温と血圧、若しくは血圧、脈拍、体温のいずれかの正常値、この正常値の上下外側に設定された注意範囲およびこの注意範囲のさらに上下外側に設定された危険範囲に関するデータと、主治医から取得した当該被検者固有の状態を示す主治医データを基に、前記試用期間データ取得手段により取得された当該携帯センサ個々固有の異差および当該被検者の通常の値を反映させるアルゴリズムにより作成されたデータ、およびそれを用いて当該被検者固有の注意範囲および危険範囲を前記アルゴリズムを用いて決定する固有値決定手段と、前記固有値決定手段で決定された固有値を記憶する固有値記憶手段と、前記試用期間データ取得手段で取得したすべてのデータ、アルゴリズムを使用して得られたデータおよびアルゴリズムを使用して得られ、前記固有値決定手段で決定された当該被検者固有の注意範囲および危険範囲のデータ(試用期間に得られたすべてのデータ、およびアルゴリズムにより作成され、決定されたすべてのデータ)を、通信回線を介して前記健康状態管理装置に送信するデータ送信手段と、を備え、前記健康状態管理装置に、前記データ送信手段が送信した前記試用期間データ取得手段で取得したすべてのデータ、アルゴリズムを使用して得られたデータおよびアルゴリズムを使用して得られ、前記固有値決定手段で決定された当該被検者固有の注意範囲および危険範囲のデータ(試用期間に得られたすべてのデータ、およびアルゴリズムにより作成され、決定されたすべてのデータ)を、通信回線を介して前記携帯型センサから受信するデータ受信手段と、前記データ受信手段が受信したデータのうち、当該被検者固有の注意範囲および危険範囲に関するデータを各被検者毎に記憶する設定値記憶手段を、備え、前記健康状態管理装置が、前記携帯型センサから注意範囲および危険範囲内のデータを検出した旨の信号を受信した場合、緊急事態が発生したことを認識し、所定の連絡先に緊急通信を送信することにより、前記第1および第2の目的を達成する。
【0007】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記携帯型センサは、前記受領手段が前記初期設定に関する各データを受領した後、前記健康状態管理装置から試用期間開始の指示を受信する受信手段を備え、前記受信手段が試用期間開始の指示を受信した後、前記試用期間データ取得手段による、一定の試用期間を開始することにより、前記第1および第2の目的を達成する。
【0008】
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記健康状態管理装置は、データ受信手段が、携帯型センサのデータ送信手段から、前記試用期間データ取得手段で取得したすべてのデータ、アルゴリズムを使用して得られたデータおよびアルゴリズムを使用して得られ、前記固有値決定手段で決定された当該被検者固有の注意範囲および危険範囲のデータ(試用期間に得られたすべてのデータ、およびアルゴリズムにより作成され、決定されたすべてのデータ)を受信し、且つ設定値記憶手段が各被検者毎に当該被検者固有の注意範囲および危険範囲に関するデータを記憶し、前記健康状態管理装置に送信されてきたデータが被検者本人のデータである旨の確認後、前記携帯型センサに対して本使用開始の信号を発信する発信手段を備え、前記携帯型センサの前記受信手段が本使用開始の信号を受信した後、本使用を開始することにより、前記第1および第2の目的を達成する。
請求項4記載の発明では、請求項1、請求項2または請求項3に記載の発明において、前記携帯型センサは、前記健康状態管理装置に1日に所定回数検知データを送信することにより、前記第1および第2の目的を達成する。
請求項5記載の発明では、請求項1から請求項4のいずれかの1項に記載の発明において、前記携帯型センサは、検知したデータが、前記固有値記憶手段に記憶してある当該被検者固有の注意範囲または危険範囲内となった場合、前記携帯型センサと前記健康状態管理装置が直ちに通信状態となり、且つこの通信状態が継続することにより、前記第1および第2の目的を達成する。
請求項6記載の発明では、請求項1から請求項5のいずれかの1項に記載の発明において、前記健康状態管理装置のデータ受信手段が、前記携帯型センサから受信したデータ全てを保持・蓄積するデータ蓄積手段を備えたことにより、前記第1および第2の目的を達成する。
請求項7記載の発明では、請求項1から請求項6のいずれかの1項に記載の発明において、前記携帯型センサが、被検者の血圧、脈拍、体温のいずれかで、前記固有値記憶手段に記憶されている当該被検者の注意範囲および危険範囲のデータを検知した場合、電気的トラブル回避を含めた誤作動を防止するため一定時間以上継続して注意範囲および危険範囲のデータを検知したときのみ、注意範囲および危険範囲のデータを検出した旨のデータを送信することにより、前記第3の目的を達成する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、被検者の個別具体的な状況を把握しているので、より正確な状況(健康状態)の検知を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の好適な実施の形態を図1ないし図8を参照して、詳細に説明する。
図1は、本発明の基本的な構成を示したブロック図である。
この緊急医療システム100は、被検者の腕に巻き付けて使用する携帯型センサ200と、この携帯型センサ200と通信網(例えば電話回線)4を介してデータの送受信可能に接続されている健康状態管理装置1とからなる。この健康状態管理装置1は、通信網4を介して所定の緊急連絡先300と通信可能となっている。
この通信網4は、該通信網より小さなネットワークやサブネットワークを含んでいても、いなくてもよい。さらに、この通信網4は、健康状態管理装置1と有線、無線(通信衛星による通信を含む)、および両方のいずれか接続されているネットワークでもよく、また、専用回線を含むネットワークでもよい。
健康状態管理装置1は、本実施形態の核となる部分であり、各種DWH(データ・ウェアハウス)やDB(データベース)を備えるデータベースサーバおよびWWWサーバなどのコンピュータで構成されている。
【0011】
図2は、この健康状態管理装置1の構成を示した図である。健康状態管理装置1は、例えば高速で高度な情報処理機能を備えたコンピュータによって構成されている。
CPU(中央演算処理装置)11は、ROM(リード・オンリ・メモリ)12に記憶されているプログラムやRAM(ランダム・アクセス・メモリ)13にロードされたプログラムなどにしたがって、各種の処理、計算、条件判断、ディスプレイなどの各種デバイスの制御を行う。
【0012】
ROM12は、健康状態管理装置1を機能させるための基本的なプログラムやパラメータなどが記憶された読み取り専用メモリである。
RAM13は、CPU11が各種の処理を行う上で必要なプログラムやデータを記憶するメモリであり、CPU11によってデータの書込みおよび消去を行うことができる。
インターフェース14は、記憶装置15、光磁気ディスク16、通信部17、入力部18、ディスプレイ19、印刷装置20などの各種デバイスとCPU11などと接続されており、これらのデバイスとCPU11などとのインターフェースを提供する。
【0013】
バスライン21は、インターフェース14とCPU11、ROM12、RAM13などがデータや制御信号などを送受信する際の伝送媒体である。
記憶装置15は、例えば大容量のハードディスクなどにより構成されており様々なプログラムやデータが記憶されている。
記憶装置15には、例えば、データベース40、健康管理プログラム50、回線接続プログラムなどが含まれるその他のプログラム60などが記憶されている。記憶装置15に記憶されているデータについては後述する。
【0014】
ブラウザソフトは、ファイルをディスプレイ19に表示するソフトウェアである。
回線接続プログラムは、健康状態管理装置1を通信網4(プロバイダを介してインターネットに接続する場合はプロバイダ)に接続するためのプログラムである。
回線接続プログラムによって、健康状態管理装置1と通信網4との接続を制御することができる。
【0015】
光磁気ディスク16は、一般にハードディスクよりもアクセス速度が遅く、健康状態管理装置1に対して着脱自在であるため、プログラムやデータのバックアップなどに使用される。
通信部17は、健康状態管理装置1を通信網4に接続するデバイスである。健康状態管理装置1を公衆回線に接続する場合はモデムなどで構成する。健康状態管理装置1は、通信部17を介して通信網4に接続し、これによって携帯型センサ200および緊急連絡先300と接続することができる。
【0016】
入力部18は、キーボードやマウスなどにより構成されている。キーボードは、文字情報などを入力する入力手段である。
マウスは、ポインティングデバイスであり、ディスプレイ上に表示されたアイコンやボタンなどをクリックすることにより、データの入力を行うことができる。また、マウスの他にタブレット、タッチパネル、ジョイスティックなどを用いることもできる。
【0017】
ディスプレイ19は、例えばCRT(ブラウン管)、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどで構成された表示装置である。
ディスプレイ19は、健康状態管理装置1からダウンロードしたトップページ画面や専用連絡ページ画面などの各種画面を表示したり、また、ユーザーがキーボードなどから入力した結果を表示したりなどする。
印刷装置20は、記憶装置15に格納されたデータなどを紙などに印刷するためのデバイスである。印刷装置20は、例えば、レーザプリンタ、インクジェットプリンタ、ドットプリンタ、ページプリンタ、感熱式プリンタ、熱転写式プリンタなどの各種プリンタなどによって構成されている。
【0018】
記憶装置15には、データベース40、健康管理プログラム50、その他のプログラム60などが記憶されている。
健康管理プログラム50は、RAM13にロードされてCPU11により実行され、健康管理に関する各種サービスの提供機能を実現するプログラムである。
その他のプログラム60には、例えば、OS(オペレーティング・システム)や、健康状態管理装置1と通信網4を接続する回線接続プログラムや、外部からの不正アクセスを防止するプログラム、または管理者がメンテナンスに使用するプログラムなどが記憶されている。
【0019】
図3は、データベース40の構成の一例を示した図である。
被検者データベース41は、ユーザーの情報を登録する記憶領域であり、被検者の氏名、年齢、住所、連絡先(電話番号、メールアドレス、ファクシミリ番号)等や、ユーザーを識別および認証するための認証情報であるID(識別子)、パスワードなどの個人情報を記憶する。
また、被検者データベース41は、入会時に被検者から提出された被検者の通常状態での血圧、脈拍および体温データも記憶している。
被検者設定値データベース42は、携帯型センサ200から送られてきた各被検者の血圧、脈拍および体温に関して設定された注意範囲、危険範囲を記憶している。
【0020】
受信データデータベース43は、携帯型センサ200から受信した、各被検者の血圧、脈拍および体温に関するデータを記憶している。
緊急連絡先データベース44は、各被検者の緊急連絡先を記憶している。通常、緊急連絡先は、被検者の主治医、家族である。
これに加えて、主治医への連絡方法、緊急時の家族への連絡方法も記憶しておく。どのような連絡を行うかは、契約時の状況によって個々に違ってくる。
公的機関データベース45は、WHO(世界保健機構)や厚生労働省などの公的機関が認定した各年齢、および身長、体重などの身体条件に対応した、血圧、脈拍、体温の正常値、この正常値の上下外側に設定された注意範囲およびこの注意範囲のさらに上下外側に設定された危険範囲のデータを蓄積している。
【0021】
図4は、健康管理プログラム50に格納されているプログラムの例を示した図である。
健康管理プログラム50には、認証プログラム51、被検者管理プログラム52、Web管理プログラム53、受信データ管理プログラム54、緊急連絡管理プログラム55、および、後処理管理プログラム56、設定値作成プログラム57が格納されている。
認証プログラム51は、各ユーザーのアクセス時にIDおよびパスワードについての認証処理を実行するプログラムである。
被検者管理プログラム52は、各ユーザーについての新規登録、抹消、パスワードや住所など各種情報の変更に関する管理を行うプログラムである。
Web管理プログラム53は、各被検者について、データベースへの登録、抹消などの管理を行うプログラムである。
【0022】
受信データ管理プログラム54は、携帯型センサ200から受信した、各被検者の血圧、脈拍および体温に関するデータの管理を行うプログラムである。
緊急連絡管理プログラム55は、各被検者の緊急連絡先の管理や分析を行うプログラムである。
後処理管理プログラム56は、一連の処理が終了した後、通常の処理に戻すためのプログラムである。
設定値作成プログラム57は、当該被検者の年齢および身長、体重などの身体条件に対応した、血圧、脈拍、体温の正常値、この正常値の上下外側に設定された注意範囲およびこの注意範囲のさらに上下外側に設定された危険範囲のデータを公的機関データベース45に記憶されたデータから作成するためのプログラムである。この設定値作成プログラム57により当該被検者の一般的条件に基づく注意範囲、危険範囲のデータが決定される。このデータが後に、被検者固有の注意範囲、危険範囲のデータを決定する際の1つの基準となる。
【0023】
一方、携帯型センサ200は、図5に示すように、腕時計型をしており、被検者の血圧、脈拍、体温を検知するセンサを備えている。そして、携帯電話機能とインターネットに対応可能なコンピュータシステムを内蔵している。この携帯型センサ200は、図5に示すような腕時計型に限らず、被検者の身体の一部に取り付けるウェアラブルな機器であればよい。
この携帯型センサ200は、ファンクションスイッチ202を押下することにより、表示部204に当該時点での血圧、脈拍および体温を表示できるようになっている。
また、この携帯型センサ200には、健康状態管理装置1と通信回線を介して通話できるようにするためのマイク206とスピーカ208が設けられている。音声を聞き取り易くするための骨伝導のスピーカを用いてもよい。
非常用スイッチ210を被検者が押下すると、このマイク206とスピーカ208により、健康状態管理装置1と通話が可能となっている。
この携帯型センサ200で検知するのは、被検者の血圧、脈拍、体温であるが、例えば、血圧と脈拍、脈拍と体温、体温と血圧の2つでもよく、さらに血圧、脈拍、体温のいずれかを検知するものでもよい。
この携帯型センサ200は、所定のデータを記憶しておくために図6に示すようにメモリ258、260を備えている。
さらに、この携帯型センサ200は、位置表示機能を備えるため、GPS214を備えるようにしてもよい。
この携帯型センサ200は、一定期間(例えば、1週間、1ヶ月)計測した値を前記メモリに蓄積しておくことができる。そして、ファンクションスイッチ202が押下されることで、過去に蓄積した各値を表示部204に時系列で表示することができるようにすることもできる。
また、この携帯型センサ200は、被検者または他の者が押下することで、非常時であることを健康状態管理装置1に通報するための非常用スイッチ216を備えている。
【0024】
図6は、この携帯型センサ200の内部構成を示したブロック図である。この携帯型センサ200は、CPU250、ROM252、RAM254、インターフェース256、メモリ(プログラム)258、メモリ(データベース)260、健康状態管理装置1との通信を行う通信部262、センサ、表示部204、その他の制御を行う制御部264およびタイマ266を備えている。
図7には、メモリ258に記憶されているプログラムの例を示してある。図7に示すようにメモリ258には、センサの検知動作を制御するセンサ管理プログラム280、通信部における通信を制御するための送受信管理プログラム282、センサで検知した値と所定の設定値とを比較するデータ比較プログラム284、表示部204にデータを表示するためのデータ表示プログラム286、健康状態管理装置1から受信したデータおよび試用期間のデータに基づき、携帯型センサのアルゴリズムにより、被検者固有の注意範囲・危険範囲のデータを決定する固有値決定プログラム288が記憶されている。
図8は、メモリ(データベース)260の内容の一例を示した図である。ここには、センサで検知したデータを一定期間(例えば1ヶ月)蓄積しておく蓄積データデータベース290と、当該被検者の注意範囲と危険範囲の設定値のデータを記憶しておく固有値データベース292を備えている。
【0025】
次に、健康状態管理装置1と携帯型センサ200からなる健康管理システムを稼働させるための初期設定について説明する。
まず、健康状態管理装置1側で被検者を特定するための個人情報を取得する。具体的には、氏名、性別、年齢(生年月日)、ユーザーを識別および認証するための認証情報であるID(識別子)、パスワードなどの個人情報、通常の血圧、脈拍、体温、担当医師である主治医、緊急事態が発生した際に連絡する連絡先(通常は家族)、連絡方法などである。また、主治医から取得した当該被検者固有の状態を示す主治医データも取得する。これらの情報は、例えば、介護保険のシステムに申請する際提出する書面に準じた書類に基づき取得することができる。
これらの情報は、データベース40の被検者データベース41および緊急連絡先データベース44に記憶される。
【0026】
次に、被検者データベース41に記憶された当該被検者の年齢および身長、体重などの身体条件から、設定値作成プログラム57により、当該被検者に対応した血圧、脈拍、体温の正常値、この正常値の上下外側に設定された注意範囲およびこの注意範囲のさらに上下外側に設定された危険範囲のデータを公的機関データベース45に記憶されたデータから作成する。
【0027】
次に、健康状態管理装置1は、データを携帯型センサ200に送信する。
(1)被検者個人の氏名、年齢、住所、連絡先や、ユーザーを識別および認証するための認証情報であるID(識別子)、パスワードなどの個人情報
(2)主治医から取得した当該被検者固有の状態を示す主治医データ
(3)当該被検者の通常時の血圧、脈拍、体温のすべて、または血圧と脈拍、脈拍と体温、体温と血圧、若しくは血圧、脈拍、体温のいずれかのデータ
(4)設定値作成プログラム57で作成した、当該被検者の年齢および身長、体重などの身体条件に対応した注意範囲および危険範囲のデータ
これらのデータを受信した携帯型センサ200は、これらのデータを受信データデータベース293に記憶する。
続いて、健康状態管理装置1は、携帯型センサ200の保持者と上記データを送信した個人情報との同一性を確認後、試用開始の信号を携帯型センサ200側に送信する。
【0028】
次に、携帯型センサ200の試用について説明する。
試用は、被検者に携帯型センサ200を着用してもらうことにより行う。試用期間は、一週間ほど(持病などの状況により違う)を必要とする。この期間に、携帯型センサ200は、(1)その期間内で被検者の固有のデータ、(2)製品一つ一つの携帯型センサ200固有の違いによるデータを取得する。
これらのデータは一旦メモリ260に蓄積される。
【0029】
データを取得した携帯型センサ200では、前記受信して受信データデータベース293に記憶してある公的機関のデータを基に作成した当該被検者の年齢および身長、体重などの身体条件に応じた血圧、脈拍、体温の正常値、この正常値の上下外側に設定された注意範囲およびこの注意範囲のさらに上下外側に設定された危険範囲のデータと、被検者の通常の血圧、脈拍、体温のデータと、主治医から取得した当該被検者固有の状態を示す主治医データと、試用期間の被検者の固有のデータおよび携帯型センサ200固有の違いによるデータ(これは、各携帯型センサ200の機器誤差を考慮に入れるためのものである)に基づいて、アルゴリズムにより、被検者固有の注意範囲・危険範囲のデータを決定する固有値決定プログラム288により当該被検者固有の注意範囲および危険範囲を決定する。
なお、ここで緊急事態とは、注意範囲と危険範囲を言い、ここで注意範囲とは、注意を要する範囲を言い、危険範囲とは、危険な状態を指すものとする。
【0030】
設定された注意範囲と危険範囲の値は、携帯型センサ200の固有値データベース292に記憶される。このとき、オプションを含めた対応動作方法も同時に設定されることにより、被検者(使用者)個人に完全に適合させた携帯型センサ(腕時計型センサ)200の設定が完了する。
次に、携帯型センサ200は、試用期間で取得したすべてのデータ、アルゴリズムを使用して得られた全てのデータおよびアルゴリズを使用して得られた当該被検者固有の注意範囲および危険範囲に関するデータ(試用期間に得られたすべてのデータ、およびアルゴリズムにより作成され、決定されたすべてのデータ)を健康状態管理装置1に送信する。
健康状態管理装置1では、送られてきたすべてのデータを受信後、被検者の注意範囲および危険範囲に関するデータを、被検者設定値データベース42に記憶する。
健康状態管理装置1側でのデータの受信後、当該被検者の本人確認をこの緊急医療システムの本使用が開始される。本使用の開始は、健康状態管理装置1から携帯型センサ200への使用開始の信号の送信および受信により行う。
この実施例によれば、被検者の個人的な状況に適した対応を取ることができ、誤送信やそれに伴う無駄な対応を取る必要がなくなる。
また、この実施例によれば、健康状態管理装置1から受信したデータおよび試用期間のデータに基づき、携帯型センサ側で注意範囲と危険範囲の値の決定が完了する。
【0031】
携帯型センサ200は、平常時は、データを1日最低1回または数回健康状態管理装置1に送信するようになっている。それは、被検者と連絡が取れていることの確認の意味にもなる。オプション(契約条件)によっては、日々のデータ、又は健康状態の良し悪しなどをオプション(契約条件)に基づき、指定の場所に送信(メール)する事もできる。
【0032】
携帯型センサ200から健康状態管理装置1に送られたデータは、すべて健康管理装置1に蓄積されていくこととなる。データが日々蓄積されていくことで、健康状態管理装置1は、被検者の健康管理について、より正確、的確な対応を取ることが可能となる。例えば、日々のデータを長期間蓄積することで、見落としがちな体調の変化も早めに捕らえることができる。
【0033】
次に、緊急時の動作について説明する。
携帯型センサ200が、注意範囲以上(危険範囲を含む)の状態を検知した時点から、当該携帯型センサ200は、健康状態管理装置1と常時送受信状態になる。この送受信状態は、健康状態管理装置1側から送受信を切らない限り、継続するようになっている。
この携帯型センサ200は、注意範囲以上(危険範囲を含む)の状態の検知が、一定時間(例えば、0.5秒、1秒)以上継続して検知された場合にのみ、その旨を健康状態管理装置1へ送信を行うようにする。すなわち、タイマ266で計時して、一定時間以上継続して注意範囲以上の値を検知し続けた場合のみ常時送信状態となるようにする。
これは、害乱によるノイズの発生、装置の一時的な過剰反応等による誤検知による誤作動を防止するためである。なおかつ、注意範囲または危険範囲の的確な判断を行うことにより、誤送信を防止できれば、結果としてシステムの信頼性を向上させることができる。
【0034】
この緊急時として健康状態管理装置1に送られてきたデータは、健康状態管理装置1において、継続してデータ変化(血圧・脈拍・体温の変化)の解析がなされ、直ちに対応が判定される。すなわち、健康状態管理装置1では、継続して受信したデータをリアルタイムで分析し、且つリアルタイムで随時変化に対応した判定がなされるようになっている。
このように、携帯型センサ200と健康状態管理装置1とで、二重のチェック体制になっている。
【0035】
続いて、注意範囲または危険範囲を検知した場合の健康状態管理装置1の具体的な対応を説明する。
健康状態管理装置1は、前記被検者データベース41および緊急連絡先データベース44に記憶されている条件に基づいて、主治医や緊急連絡先に緊急連絡を行う。連絡の内容は、個々の具体的な契約により決まっている。例えば、注意範囲または危険範囲により、連絡先・連絡方法・内容(オプションを含む)を変えることもできる。
その後、契約に基づく作業の完全終了時に、緊急時に於ける常時接続は解除される。
【0036】
健康状態管理装置1は、危険範囲を検知した場合には、被検者の位置をGPS機能を用いて検索することができる。例えば、救急車により搬送された場合は、その搬送先を把握できる。また、救急車を手配する場合は、位置を正確に伝えることができる。
また、携帯型センサ200で検知している要素には現れないが、急激な頭痛、腹痛は、脳梗塞や動脈瘤の前兆のこともある。このような場合には、被検者自身により、非常用スイッチ216を押下してもらうことで、健康状態管理装置1に非常事態であることを知らせることができる。この場合の健康状態管理装置1の対応は、危険範囲を検知した場合と同様でよい。
【0037】
上記した実施例では、携帯型センサ200は、PHSまたは携帯電話機能により健康状態管理装置1にデータを送るようにしていたが、これに限られるものではない。
例えば、携帯型センサを子機として無線LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)や微弱電波(500m以下の法定出力のコードレスのように)により一度屋内の親機により携帯型センサ(子機)からの信号を入力させ、親機側は入力があり次第自動的に健康状態管理装置1に送信するようにしてもよい。これは、一般家庭、病院、老人施設などで、一定範囲でしか動けない人々に対応する場合に有効である。
【0038】
この緊急医療システム100では、被検者との契約に基づき、オプションによる種々のサービスを追加し、実行することができる。例えば、健康状態管理装置1に蓄積されたデータからより精密な健康チェックを行ったり、体調悪化の前兆を察知して早めに対応を勧めるなどである。
【0039】
この緊急医療システム100は、行方不明者や遭難者の捜索に役立てることもできる。例えば、雪山へ入山した登山者が帰還しない場合、この携帯型センサ200を装着していれば、検知した数値から既に死亡しているのか、まだ生存しているのかを判断することができる。
また、GPSの機能を用いれば、当該被検者の滞在している場所を検知することもできる。
さらに、この携帯型センサ200を幼児や小学生に装着させれば、子供の健康状態だけでなく、居場所を特定することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の基本的な構成を示したブロック図である。
【図2】健康状態管理装置の構成を示した図である。
【図3】データベースの構成の一例を示した図である。
【図4】健康管理プログラムに格納されているプログラムの例を示した図である。
【図5】携帯型センサの外観を示した図である。
【図6】携帯型センサの構成を示した図である。
【図7】携帯型センサのメモリに格納されているプログラムの例を示した図である。
【図8】携帯型センサのデータベースの構成の一例を示した図である。
【符号の説明】
【0041】
1 健康状態管理装置
40 データベース
50 健康管理プログラム
100 緊急医療システム
200 携帯型センサ
202 ファンクションスイッチ
204 表示部
206 マイク
208 スピーカ
210 非常用スイッチ
214 GPS
216 非常用スイッチ
258 メモリ(プログラム)
260 メモリ(データベース)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電話機能を備え、被検者の血圧、脈拍、体温のすべて、または血圧と脈拍、脈拍と体温、体温と血圧、若しくは血圧、脈拍、体温のいずれかを検知できる携帯型センサと、
この携帯型センサと携帯電話機能を用いてセンサの検知データおよび各種信号の送受信が可能な健康状態管理装置とからなる緊急医療システムであって、
前記携帯型センサに、
被検者個人の氏名、年齢、住所、連絡先や、ユーザーを識別および認証するための認証情報であるID(識別子)、パスワードなどの個人情報、主治医から取得した当該被検者固有の状態を示す主治医データ、当該被検者の通常時の血圧、脈拍、体温のすべて、または血圧と脈拍、脈拍と体温、体温と血圧、若しくは血圧、脈拍、体温のいずれかのデータ、および当該被検者の年齢および身長、体重などの身体条件に対応した、WHO(世界保健機構)や厚生労働省などの公的機関が認定した血圧、脈拍および体温のすべて、または血圧と脈拍、脈拍と体温、体温と血圧、若しくは血圧、脈拍、体温のいずれかの、当該被検者の年齢および身長、体重などの身体条件に対応した正常値、この正常値の上下外側に設定された注意範囲およびこの注意範囲のさらに上下外側に設定された危険範囲に関する、初期設定に関する各データを前記健康状態管理装置から受領する受領手段と、
一定の試用期間における被検者および当該携帯型センサの固有の計測データを取得する試用期間データ取得手段と、
前記受領手段で受領した当該被検者の通常時の血圧、脈拍、体温のすべて、または血圧と脈拍、脈拍と体温、体温と血圧、若しくは血圧、脈拍、体温のいずれかのデータと、当該被検者の年齢および身長、体重などの身体条件に対応したWHO(世界保健機関)や厚生労働省などの公的機関が認定した血圧、脈拍および体温のすべて、または血圧と脈拍、脈拍と体温、体温と血圧、若しくは血圧、脈拍、体温のいずれかの正常値、この正常値の上下外側に設定された注意範囲およびこの注意範囲のさらに上下外側に設定された危険範囲に関するデータと、主治医から取得した当該被検者固有の状態を示す主治医データを基に、前記試用期間データ取得手段により取得された当該携帯センサ個々固有の異差および当該被検者の通常の値を反映させるアルゴリズムにより作成されたデータ、およびそれを用いて当該被検者固有の注意範囲および危険範囲を前記アルゴリズムを用いて決定する固有値決定手段と、
前記固有値決定手段で決定された固有値を記憶する固有値記憶手段と、
前記試用期間データ取得手段で取得したすべてのデータ、アルゴリズムを使用して得られたデータおよびアルゴリズムを使用して得られ、前記固有値決定手段で決定された当該被検者固有の注意範囲および危険範囲のデータ(試用期間に得られたすべてのデータ、およびアルゴリズムにより作成され、決定されたすべてのデータ)を、通信回線を介して前記健康状態管理装置に送信するデータ送信手段と、を備え、
前記健康状態管理装置に、
前記データ送信手段が送信した前記試用期間データ取得手段で取得したすべてのデータ、アルゴリズムを使用して得られたデータおよびアルゴリズムを使用して得られ、前記固有値決定手段で決定された当該被検者固有の注意範囲および危険範囲のデータ(試用期間に得られたすべてのデータ、およびアルゴリズムにより作成され、決定されたすべてのデータ)を、通信回線を介して前記携帯型センサから受信するデータ受信手段と、
前記データ受信手段が受信したデータのうち、当該被検者固有の注意範囲および危険範囲に関するデータを各被検者毎に記憶する設定値記憶手段を、備え、
前記健康状態管理装置が、前記携帯型センサから注意範囲および危険範囲内のデータを検出した旨の信号を受信した場合、緊急事態が発生したことを認識し、所定の連絡先に緊急通信を送信することを特徴とする緊急医療システム。
【請求項2】
前記携帯型センサは、前記受領手段が前記初期設定に関する各データを受領した後、前記健康状態管理装置から試用期間開始の指示を受信する受信手段を備え、前記受信手段が試用期間開始の指示を受信した後、前記試用期間データ取得手段による、一定の試用期間を開始することを特徴とする請求項1記載の緊急医療システム。
【請求項3】
前記健康状態管理装置は、データ受信手段が、携帯型センサのデータ送信手段から、前記試用期間データ取得手段で取得したすべてのデータ、アルゴリズムを使用して得られたデータおよびアルゴリズムを使用して得られ、前記固有値決定手段で決定された当該被検者固有の注意範囲および危険範囲のデータ(試用期間に得られたすべてのデータ、およびアルゴリズムにより作成され、決定されたすべてのデータ)を受信し、且つ設定値記憶手段が各被検者毎に当該被検者固有の注意範囲および危険範囲に関するデータを記憶し、
前記健康状態管理装置に送信されてきたデータが被検者本人のデータである旨の確認後、前記携帯型センサに対して本使用開始の信号を発信する発信手段を備え、
前記携帯型センサの前記受信手段が本使用開始の信号を受信した後、本使用を開始することを特徴とする請求項2記載の緊急医療システム。
【請求項4】
前記携帯型センサは、前記健康状態管理装置に1日に所定回数検知データを送信することを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の緊急医療システム。
【請求項5】
前記携帯型センサは、検知したデータが、前記固有値記憶手段に記憶してある当該被検者固有の注意範囲または危険範囲内となった場合、前記携帯型センサと前記健康状態管理装置が直ちに通信状態となり、且つこの通信状態が継続することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの1項に記載の緊急医療システム。
【請求項6】
前記健康状態管理装置のデータ受信手段が、前記携帯型センサから受信したデータ全てを保持・蓄積するデータ蓄積手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の緊急医療システム。
【請求項7】
前記携帯型センサが、被検者の血圧、脈拍、体温のいずれかで、前記固有値記憶手段に記憶されている当該被検者の注意範囲および危険範囲のデータを検知した場合、電気的トラブル回避を含めた誤作動を防止するため一定時間以上継続して注意範囲および危険範囲のデータを検知したときのみ、注意範囲および危険範囲のデータを検出した旨のデータを送信することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかの1項に記載の緊急医療システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−178651(P2008−178651A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−96744(P2007−96744)
【出願日】平成19年4月2日(2007.4.2)
【出願人】(301029562)
【Fターム(参考)】