説明

緊急時支援装置、緊急時支援プログラム、情報端末および緊急時支援システム

【課題】被災時、通常時用端末の緊急時利用を確保するための支援情報を提供する。
【解決手段】記憶手段(19)が少なくとも通常時利用ルータ(8)と端末(16)の移動先(緊急時集合フロア6)との対応付け情報を記憶し、処理手段(17)が通常時、端末が接続される通常時利用ルータに関する情報、通常時利用ルータに接続される端末を特定可能な情報、または通常時利用ルータに接続される端末の利用者の連絡先電話番号のいずれかまたは2以上を収集し、災害発生時、記憶手段に予め記憶されている通常時利用ルータと端末の移動先との対応付け情報を参照し、通常時利用ルータの情報に基づき、端末の移動先と対応付けられた緊急時利用ルータ(10)であって稼働中の緊急時利用ルータを特定し、通信手段(21)が緊急時利用ルータに対応する移動先に関する情報を端末または連絡先電話番号に向けて出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被災時、通常時用端末の緊急時利用を支援する緊急時支援装置、緊急時支援プログラム、情報端末および緊急時支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
地震などの災害発生時、LAN(Local Area Network )システムは、通常時に増して情報収集や情報発信のための主要な通信手段を構成する。災害発生時には、被災情報や避難情報などの情報収集や、これらの情報発信が不可欠である。官庁で用いられるLANシステムには取り分け高い信頼性が求められ、被災時には迅速な支援体制の構築が不可欠である。
【0003】
斯かる被災情報の収集などに関し、被災者近辺の災害に関する情報を収集し、所定の情報端末に対して危険程度情報を含む安否情報を提供することが記載されている(特許文献1)。また、災害発生時、災害発生地域内の基地局を特定し、該基地局エリア内の携帯電話機から呼び出し信号に対する接続応答により通信ログを取得し、安否問い合わせに対して携帯電話機の位置情報を出力することが記載されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−4177号公報
【特許文献2】特開2006−319768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、官庁職員や企業・団体の管理者など(以下「利用者」という)が通常時に使用している情報端末を被災時、緊急時用端末として利用するLANシステムは情報端末の多機能化や効率的な利用が可能となり、極めて有効である。被災時、利用者が通常時用端末とともに災害時用の利用環境に移動すれば、使い慣れている通常時用端末を緊急時用端末として使用でき、情報収集や情報発信を迅速化できる。
【0006】
しかしながら、通常時用端末の緊急時用端末としての運用が予定されていても、被災状況によっては利用環境が不確定となる場合を想定しなければならない。緊急時用端末として利用可能な緊急時集合場所(移動先)が特定できなければ、緊急時の運用は困難である。つまり、移動先のLAN接続の環境が破壊されていれば、被災時運用に支障や混乱を来すといった課題がある。
【0007】
そこで、本開示の緊急時支援装置、緊急時支援プログラム、情報端末および緊急時支援システムの目的は、上記課題に鑑み、被災時、通常時用端末の緊急時利用を確保するための支援情報を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本開示の内容は、通常時には端末が接続される通常時利用ルータに関する情報、該ルータに接続される端末を特定可能な情報、または該ルータに接続される端末の利用者の連絡先電話番号のいずれかまたは2以上を収集する。
【0009】
災害発生時には、予め記憶されている前記ルータと前記端末の移動先との対応付けを参照し、前記ルータの前記情報に基づき、前記端末の前記移動先と対応付けられた緊急時利用ルータであって稼働中の緊急時利用ルータを特定する。
【0010】
特定された前記緊急時利用ルータに対応する前記移動先に関する情報を前記端末または前記連絡先電話番号に向けて出力する。
【発明の効果】
【0011】
本開示の緊急時支援装置、緊急時支援プログラム、情報端末または緊急時支援システムによれば、次のいずれかの効果が得られる。
【0012】
(1) 緊急時の集合場所として、稼動しているルータがある場所を特定できる。ひいては、特定された集合場所に移動すれば、通常時用端末を緊急時用端末として通信機能を利用した処理が行うことができる。
【0013】
(2) 端末の利用者に対し緊急時の集合場所を通知できる手段を選択できる。ひいては、緊急時の集合場所を端末利用者に確実に通知できる。
【0014】
そして、本発明の他の目的、特徴及び利点は、添付図面及び各実施の形態を参照することにより、一層明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施の形態に係る緊急時支援システムの一例を示す図である。
【図2】緊急時支援処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図3】第2の実施の形態に係る緊急時支援システムの一例を示す図である。
【図4】情報端末の機能の一例を示す図である。
【図5】情報端末のハードウェアの一例を示す図である。
【図6】情報端末の連絡先電話番号入力画面の一例を示す図である。
【図7】監視サーバの機能および監視情報データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図8】災害時処理サーバの機能の一例を示す図である。
【図9】災害時処理サーバのハードウェアの一例を示す図である。
【図10】ルータ機能およびコネクション管理機能の一例を示す図である。
【図11】ルータログのデータ構造の一例を示す図である。
【図12】情報端末および災害時処理サーバの利用者管理機能の一例を示す図である。
【図13】アクセス端末ファイルの一例を示す図である。
【図14】コネクション管理機能およびコネクション管理データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図15】接続先検索機能および緊急時集合場所情報ファイルのデータ構造の一例を示す図である。
【図16】コネクション管理機能およびコネクションログのデータ構造の一例を示す図である。
【図17】情報端末の利用者管理機能(クライアント機能)の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】災害時処理サーバの利用者管理機能(サーバ機能)の処理手順を示すフローチャートである。
【図19】災害時処理サーバのコネクション管理機能の処理手順を示すフローチャートである。
【図20】災害時処理サーバの接続先検索機能の処理手順を示すフローチャートである。
【図21】災害時処理サーバの通知機能の処理手順を示すフローチャートである。
【図22】平時の緊急時支援システムの構成例1を示す図である。
【図23】平時の緊急時支援システムの構成例2を示す図である。
【図24】災害発生時の緊急時支援システムの構成例1を示す図である。
【図25】災害発生時の緊急時支援システムの構成例2を示す図である。
【図26】災害発生時の緊急時支援システムの構成例3を示す図である。
【図27】災害発生時の緊急時支援システムの構成例4を示す図である。
【図28】平時のコネクション管理DBおよび災害発生時のコネクション管理DBのデータ構造を示す図である。
【図29】災害発生時の緊急時集合場所情報ファイルのデータ構造を示す図である。
【図30】平時の動作シーケンスの一例を示すシーケンス図である。
【図31】災害発生時の動作シーケンス(利用ルータ:ルータA)の一例を示すシーケンス図である。
【図32】災害発生時の動作シーケンス(利用ルータ:ルータB)の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔第1の実施の形態:緊急時支援システム〕
【0017】
図1は、第1の実施の形態に係る緊急時支援システムを示している。図1に示す緊急時支援システムは一例であって、斯かる構成に本開示の緊急時支援装置、緊急時支援プログラム、情報端末および緊急時支援システムが限定されるものではない。
【0018】
図1に示す緊急時支援システム2では、通常時、利用者が利用する通常時利用環境としての通常時利用場所4が設定されている。災害時などの緊急時に利用する環境(緊急時利用環境)として、つまり緊急時の集合場所(利用者の移動先)として緊急時集合場所6が設定されている。緊急時集合場所6は、災害などの緊急時、利用者が通常時利用場所4と同様の業務などのほか、災害時に必要な業務を行うための場所である。通常時利用場所4には一例として通常時利用フロア(以下単に「フロア」と称する)4−1が設定され、このフロア4−1は利用者が所属する官庁や企業・団体などの建屋やその部屋である。緊急時集合場所6には複数の緊急時集合フロア(以下単に「フロア」と称する)6−1、6−2・・・6−Nが設定されている。
【0019】
フロア4−1には通常時利用ルータの一例としてルータ8−1が設置されている。フロア6−1、6−2・・・6−Nにも緊急時利用ルータの一例としてルータ10−1、10−2・・・10−Nが設置されている。
【0020】
ルータ8−1には通常時利用端末の一例として情報端末16−1が接続されている。この情報端末16−1は単一でもよいし、複数であってもよい。この情報端末16−1は、通常時には通常利用端末として機能する。また、この情報端末16−1は、災害発生時、緊急時集合場所6の移動先に指定されたフロア6−1、6−2・・・6−Nにあるルータ10−1、10−2・・・10−Nのいずれかに接続され、緊急時利用端末となる。
【0021】
ルータ8−1およびルータ10−1、10−2・・・10−Nは通常時利用LAN(Local Area Network )12および緊急時利用LAN14に接続されている。通常時利用LAN12は、平時に用いられるLANである。緊急時利用LAN14は平時以外つまり、緊急時に用いられるLANである。
【0022】
これらLAN12、14には緊急時支援サーバ装置15が接続されている。この緊急時支援サーバ装置15は本開示の緊急時支援装置の一例である。
【0023】
図1に示す緊急時支援サーバ装置15は、災害発生などの監視、情報端末や利用者に支援情報を提供する利用者管理機能などを実現するため、処理手段17、記憶手段19および通信手段21を備えている。処理手段17は記憶手段19にあるプログラムを実行し、災害時、情報端末16−1などに対し、退避先情報の提供など、各種の支援処理を実行する。
【0024】
記憶手段19は、OS(Operating System)や本開示の緊急時支援プログラムを含む各種のプログラム、監視情報、緊急時集合場所情報など、各種の支援情報を格納する。この支援情報には、各ルータと移動先の情報端末との対応付け情報が含まれる。この対応付け情報はたとえば、データベース化され、この対応付け情報には情報端末情報、利用者電話番号情報、利用ルータ名などのルータ情報、各種の接続のための情報が含まれる。
【0025】
通信手段21は、処理手段17により制御され、通常時利用LAN12または緊急時利用LAN14、ルータ8−1またはルータ10−1、10−2・・・10−Nを介して情報端末16−1と情報の送受信をする。
【0026】
この緊急時支援システム2では、通常時、緊急時支援サーバ装置15が災害時支援情報としてつぎのような情報を取得する。
【0027】
(1) 情報端末が接続される通常時利用ルータに関する情報。これは情報端末16−1が接続されているルータ8−1に関する情報であり、たとえば、ルータ名、接続記録などである。接続記録は接続日時や接続先などである。
【0028】
(2) 通常時利用ルータに接続される情報端末を特定可能な情報。これはルータ8−1に接続される情報端末16−1の特定可能な情報であり、たとえば、情報端末を識別する識別情報である。この識別情報は、情報端末を特定する端末ID(Identification)、MACアドレス(Media Access Control address:機器識別用アドレス)などである。
【0029】
(3) 通常時利用ルータに接続される情報端末の利用者の連絡先電話番号。これはたとえば、情報端末16−1の利用者が常時使用する携帯電話機などの電話番号である。
【0030】
(4) その他の情報。連絡先電話番号を含む支援情報は、上記情報のいずれかでもよいし、またはこれらのうちの2以上を含んでもよい。
【0031】
災害発生時、緊急時支援サーバ装置15は、予め記憶されている通常時利用ルータたとえば、ルータ8−1と情報端末16−1の移動先との対応付け情報を参照する。通常時利用ルータの情報に基づき、情報端末16−1の移動先と対応付けられた緊急時利用ルータ10−1、10−2・・・10−Nであって稼働中の緊急時利用ルータとしてたとえば、ルータ10−2を特定する。
【0032】
緊急時支援サーバ装置15は、特定されたルータ10−2に対応する移動先、この場合、フロア6−2に関する情報(移動先情報)を情報端末16−2に出力する。またはルータ10−2が通信不能の場合には、移動先情報を利用者の携帯電話機の連絡先電話番号に向けて出力する。
【0033】
<緊急時支援処理の処理手順>
【0034】
図2は緊急時支援処理の処理手順を示している。この処理手順は、本開示の緊急時支援プログラムの一例である。
【0035】
この処理手順では、緊急時支援サーバ装置15が通常時、情報端末の災害時支援情報を収集する(S11)。この支援情報は、既述のとおり、情報端末が接続される通常時利用ルータに関する情報、通常時利用ルータに接続される情報端末を特定可能な情報、通常時利用ルータに接続される情報端末の利用者の連絡先電話番号のいずれかまたは2以上である。
【0036】
緊急時支援サーバ装置15は、災害発生時、予め記憶されている通常時利用ルータと情報端末の移動先との対応付けを参照する(S12)。通常時利用ルータの情報に基づき、情報端末の移動先と対応付けられた緊急時利用ルータであって稼働中の緊急時利用ルータを特定する(S13)。
【0037】
そして、緊急時支援サーバ装置15は、特定された該緊急時利用ルータに対応する移動先に関する情報を情報端末または連絡先電話番号に向けて出力する(S14)。
【0038】
<第1の実施の形態の効果>
【0039】
(1) 緊急時集合場所として、稼動しているルータがある場所を特定できる。ひいては、移動後の場所において、情報端末を通信機能を利用した処理に利用可能となる。
【0040】
(2) 稼働中の通信機能を利用し、緊急時集合場所のルータであって、稼働中のルータの退避場所を通常時用端末または利用者電話番号に通知するので、利用者が使用中の情報端末を災害発生時に緊急時用にして機能させることができる。
【0041】
〔第2の実施の形態:緊急時支援システム〕
【0042】
図3は、第2の実施の形態に係る緊急時支援システムを示している。図3の開示は一例であって、斯かる構成に本開示の緊急時支援プログラム、緊急時支援装置および情報端末が限定されるものではない。
【0043】
図3に示す緊急時支援システム2では、通常時利用場所4に複数のフロア(通常時利用フロア)4−1、4−2・・・4−Nが備えられ、緊急時集合場所6には複数のフロア(緊急時集合フロア)6−1、6−2・・・6−Nが備えられている。各フロア4−1、4−2・・・4−N、フロア6−1、6−2・・・6−Nは、官庁や企業の同一または異なる建屋、建屋内の事務室のいずれでもよい。
【0044】
フロア4−1、4−2・・・4−Nには通常時利用に供されるルータ(通常時利用ルータ)8−1、8−2・・・8−Nが設置されている。フロア6−1、6−2・・・6−Nには災害などの緊急時の利用に供されるルータ(緊急時利用ルータ)10−1、10−2・・・10−Nが設置されている。各通常時利用ルータ8−1、8−2・・・8−Nおよび緊急時利用ルータ10−1、10−2・・・10−Nは通常時利用LAN12および緊急時利用LAN14に接続されている。通常時利用LAN12は、平時に用いられるLANである。緊急時利用LAN14は平時以外つまり、緊急時に用いられるLANである。
【0045】
各フロア4−1、4−2・・・4−Nの通常時利用ルータ8−1、8−2・・・8−Nには利用者が通常時または緊急時に利用する情報端末16が接続されている。情報端末16は本開示の情報端末の一例であり、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置で構成され、通信機能および情報処理機能を備える。情報端末16には、端末ID、MACアドレス、利用者電話番号などの識別情報を取得し、災害時処理サーバ20に通知する。
【0046】
この情報端末16−1、16−2・・・16−Nの設置形態に関し、通常時利用ルータ8−1、8−2・・・8−Nには通常、単一または複数の情報端末16が接続されるが、説明を容易にするため、一つの情報端末16−1、16−2・・・16−Nを示している。この情報端末16−1、16−2・・・16−Nは、通常時利用ルータ8−1、8−2・・・8−Nに接続されている場合には通常利用に供される情報端末として通常時利用端末となる。
【0047】
災害時などの緊急時、移動先の指示を受けた情報端末16−1、16−2・・・16−Nの利用者は、移動先に情報端末16を持参して移動し、持参した情報端末16を移動先の緊急時利用ルータ10−1、10−2・・・10−Nに接続する。この場合には、通常時利用場所4では通常時利用端末であった情報端末16が緊急時利用に供される緊急時利用端末となる。
【0048】
通常時利用LAN12および緊急時利用LAN14には、既述の緊急時支援サーバ装置15として、監視サーバ18、災害時処理サーバ20、DNS(Domain Name System)/DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol )サーバ22およびコネクション管理データベース24が接続されている。監視サーバ18、災害時処理サーバ20およびDNS/DHCPサーバ22は各LAN12、14を介して既述のルータ8−1、8−2・・・8−N、10−1、10−2・・・10−Nに接続されるとともに情報端末16と接続され、情報収集や情報通知を行う情報処理装置の一例である。
【0049】
監視サーバ18は平時か災害時かの監視、各フロア4−1、4−2・・・4−Nのルータ8−1、8−2・・・8−N、各フロア6−1、6−2・・・6−Nのルータ10−1、10−2・・・10−Nの通信機能などを自動監視する。
【0050】
災害時処理サーバ20は、本開示の緊急時支援装置の一例であって、情報端末16−1、16−2・・・16−Nに対するサーバ機能として利用者管理機能や、接続を管理するコネクション管理機能、緊急時の接続先を検索する接続先検索機能、接続先の情報端末16−1、16−2・・・16−Nへの通知や利用者電話機への電話通知をする通知機能を備えている。
【0051】
DNS/DHCPサーバ22は、IPアドレスによるルータ8−1、8−2・・・8−N、10−1、10−2・・・10−Nや情報端末16−1、16−2・・・16−Nの識別、IPアドレスの割り当てなどの管理を自動で行う。
【0052】
コネクション管理データベース(DB)24は、LAN12、14に接続される記憶手段で構成され、端末ID、MACアドレス、利用者電話番号、利用ルータなどの情報を格納する。
【0053】
<情報端末16−1、16−2・・・16−Nの機能およびハードウェア>
【0054】
この情報端末16−1、16−2・・・16−Nの機能およびハードウェアについて、図4および図5を参照する。
【0055】
図4に示す情報端末16−1、16−2・・・16−Nは、本開示の情報端末の一例である。各情報端末16−1、16−2・・・16−Nは利用者管理手段の一例であり、災害時処理サーバ20が持つ利用者管理機能(サーバ)に対する利用者管理機能(クライアント)26を備えている。この利用者管理機能26には、起動に応じて端末ID、MACアドレスなど識別情報を取得する情報取得機能28や、利用者電話番号を取得する電話番号取得機能30が含まれる。さらに、利用者管理機能26には、これら識別情報や電話番号などの情報の送信に用いる通信機能32などの各種機能が備えられている。
【0056】
これらの機能を実現するため、図5に示す情報端末16−1、16−2・・・16−Nは、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置で構成されている。プロセッサ34、記憶部36、RAM(Random-Access Memory)38、通信部40、表示部42、操作入力部43が備えられ、これらはバス44で接続されている。
【0057】
プロセッサ34は、記憶部36のプログラム記憶部46にあるOSやアプリケーションプログラムを実行する。記憶部36は、たとえば、ハードディスク装置などの記録手段で構成され、既述のプログラム記憶部46およびデータ記憶部48を備える。プログラム記憶部46は、既述のOS、ファームウェアプログラム、アプリケーションプログラムなどを格納する。データ記憶部48には、データベースが構成される。RAM38はワークエリアを構成する。
【0058】
通信部40は、通常時にはルータ8に接続され、また、災害発生時には移動先のルータ10に接続され、既述の通信機能32を実現する。この通信部40は、通常時利用LAN12および緊急時利用LAN14を介して既述の監視サーバ18、災害時処理サーバ20、DNS/DHCPサーバ22に接続され、情報の送受信を行う。
【0059】
表示部42はたとえば、LCD(Liquid Crystal Display)で構成され、各種の情報表示を行う。既述の電話番号の入力のため、電話番号入力画面50(図6)が表示される。操作入力部43はたとえば、キーボード、マウス、タッチセンサなどで構成され、利用者の操作やタッチによって必要な情報入力を行う。
【0060】
<情報端末16の電話番号入力画面50>
【0061】
図6に示す電話番号入力画面50は、既述の表示部42に表示される。この電話番号入力画面50は、ガイド情報表示欄52、端末情報表示欄54、電話番号入力欄56および入力確定ボタン(OK)58を備えている。この実施の形態では、ガイド情報表示欄52には、「緊急時連絡先電話番号を入力して下さいい。」と明示されている。この明示内容はこれに限定されない。
【0062】
端末情報表示欄54には、当該使用中の情報端末16を特定するための識別情報が表示される。電話番号入力欄56は、既述の連絡先電話番号の入力欄である。電話番号の入力には既述の操作入力部43にあるテンキーを用いればよい。入力確定ボタン(OK)58は、入力した連絡先電話番号を確定させるためのボタンである。
【0063】
<監視サーバ18の機能>
【0064】
監視サーバ18の監視機能について、図7を参照する。図7は、監視機能と災害処理サーバの関係、監視情報ファイルを示している。
【0065】
監視サーバ18は、複数ノードや回線トラブルを含む災害事象を監視し、検知する。検知した災害事象は監視情報としてデータ記憶部57にある監視情報データベース(DB)59に格納する。この監視情報DB59にある監視情報は、図7に示すように、災害時処理サーバ20の接続先検索機能68に通知される。
【0066】
監視情報DB59の監視情報には、移動先の通信の可否、たとえば、集合場所のフロアXが通信不可であるなどの情報が格納される。
【0067】
<災害時処理サーバ20の機能およびハードウェア>
【0068】
災害時処理サーバ20の機能およびハードウェアについて、図8および図9を参照する。
【0069】
図8に示す災害時処理サーバ20は、アクセス端末ファイル60、環境定義ファイル61、緊急時集合場所情報ファイル62を備える。環境定義ファイル61には確認時間などの時間情報を含む環境情報を格納する。また、既述の情報端末16の利用者管理機能(クライアント)26に対するサーバ機能として利用者管理機能64、コネクション管理機能66、接続先検索機能68、通知機能70などを備えている。
【0070】
この利用者管理機能64は利用者管理手段の一例であり、コネクション管理機能66、接続先検索機能68、通知機能70などの個別機能とともに利用者の情報端末16の接続を管理する。
【0071】
コネクション管理機能66は、コネクション管理手段の一例であり、コネクションログを用いるコネクション管理、情報端末16の接続、その解除、接続先ルータ、IPアドレスなどを管理を自動で行う。
【0072】
接続先検索機能68は、接続先検索手段の一例であって、災害時などの緊急時、接続先の通信の可否を検索し、緊急時の接続先の検索を自動で行う。
【0073】
通知機能70は、通知手段の一例であって、緊急時、情報端末16に対する移動先などの通知を自動で行う。この通知形態には情報端末16に対するメッセージ送信、利用者電話番号へのIVR(Interactive Voice Response:音声・FAX応答機能/電話通知機能)処理の何れかまたは双方を含む。
【0074】
これらの機能を実現するため、図9に示す災害時処理サーバ20は、プロセッサ72、記憶部74、RAM(Random-Access Memory)76、通信部78を備え、これらはバス80で接続されている。プロセッサ80は、記憶部74のプログラム記憶部82にあるOSやアプリケーションプログラムを実行する。
【0075】
記憶部74は、たとえば、ハードディスク装置などの記録手段で構成され、既述のプログラム記憶部82及びデータ記憶部84を備える。プログラム記憶部82は、既述のOS、ファームウェアプログラム、アプリケーションプログラムなどを格納する。本開示の緊急時支援プログラムは、このプログラム記憶部82に格納されている。データ記憶部84には、各種データが格納される。RAM38はワークエリアを構成する。
【0076】
通信部78は、通常時にはルータ8に接続され、また、災害発生時には移動先のルータ10に接続され、既述の通知機能70を実現する。この通信部78は、通常時利用LAN12および緊急時利用LAN14を介して既述のルータ8、10、監視サーバ18、DNS/DHCPサーバ22に接続され、情報の送受信を行う。
【0077】
<ルータ8のルータログ>
【0078】
図10はルータ8のルータログとコネクション管理機能66との関係を示し、図11はルータログのデータ構造の一例を示している。
【0079】
各ルータ8は図10に示すように、各データ記憶部86に対応してルータログ88−1、88−2・・・88−Nを備える。このルータログ88の記録情報はコネクション管理機能66に通知される。
【0080】
ルータログ88−1、88−2・・・88−Nにはルータ8と情報端末16との接続履歴が記録される。この接続履歴はたとえば、図11に示す形態である。この実施形態では、フロア4−1にあるルータ8をルータA、フロア4−2にあるルータ8をルータB、フロア4−1にある情報端末16をA001、フロア4−2にある情報端末16をB001としている。これらとともに各ルータ8の識別情報が格納されている。
【0081】
<アクセス端末ファイル60>
【0082】
図12はアクセス端末ファイル60と各情報端末との関係を示し、図13はアクセス端末ファイル60のデータ構造の一例を示している。
【0083】
災害時処理サーバ20の利用者管理機能64は図12に示すように、アクセス端末ファイル60を備えている。このアクセス端末ファイル60はデータ記憶部84(図9)に形成される。このアクセス端末ファイル60には、各情報端末16が接続され、情報端末16の端末IDなどの識別情報や利用者電話番号が格納される。
【0084】
図13に示すアクセス端末ファイル60では、日時情報、端末ID、MACアドレスなどの識別情報、移動先電話番号、開始・終了処理フラグ(1:開始、2:終了)の各情報が格納されている。
【0085】
<コネクション管理DB24>
【0086】
図14は、コネクション管理機能66とコネクション管理DB24との関係およびコネクション管理DB24のデータ構造の一例を示している。
【0087】
図14のAに示すように、災害時処理サーバ20のコネクション管理機能66にはコネクション管理DB24が接続されている。コネクション管理機能66とコネクション管理DB24との間でデータの書き込み、読み出しが行われる。
【0088】
このコネクション管理DB24には、図14のBに示すように、端末ID、MACアドレス、IPアドレス、利用者電話番号、利用ルータ名の各情報が格納されている。このようにコネクション管理DB24には、通常時利用ルータと情報端末の移動先との対応付け情報が格納されており、これらの情報は災害時に参照される。
【0089】
<緊急時集合場所情報ファイル>
【0090】
図15は、接続先検索機能68と緊急時集合場所情報ファイル62との関係および緊急時集合場所情報ファイル62の一例を示している。
【0091】
接続先検索機能68には、災害時、図15のAに示す緊急時集合場所情報ファイル62が作成される。この緊急時集合場所情報ファイル62には、集合場所情報、接続先ルータ名などの情報が格納されている。
【0092】
緊急時集合場所情報ファイル62は、図15のBに示すように、緊急時集合場所情報(避難先情報)としてフロア名、ルータ名、コード、接続すべきルータなどの情報が格納されている。この場合、ルータZ1はフロア6−1のルータ10、ルータZ2はフロア6−2のルータ10、ルータZ3はフロア6−3のルータ10である。
【0093】
<DNS/DHCPサーバ22のコネクションログ>
【0094】
図16は、DNS/DHCPサーバ22のコネクションログとコネクション管理機能との関係、およびコネクションログの一例を示している。
【0095】
DNS/DHCPサーバ22には図16のAに示すように、データ記憶部90にコネクションログ92が生成される。コネクションログ92の記録情報はコネクション管理機能66に通知される。
【0096】
コネクションログ92にはルータ8と情報端末16との接続履歴が記録される。この接続履歴はたとえば、図16のBに示す形態である。この実施の形態では、各情報端末16およびルータ8の識別情報が格納されている。
【0097】
<情報端末16の利用者管理機能(クライアント機能)26の処理手順>
【0098】
図17は、情報端末16の利用者管理機能(クライアント機能)26の処理手順を示している。
【0099】
この処理手順は、本開示の緊急時支援プログラムの一例である。この処理手順では、端末16の起動時に起動を開始し、情報端末16内のシステムから端末ID・MACアドレスを取得する(S101)。端末IDを引き渡して表示部42に電話番号入力画面を表示する(S102)。S102では、電話番号入力画面50に利用者より連絡先電話番号入力94を受け入れる。
【0100】
電話番号が入力されると、情報端末16は「端末ID・MACアドレス・電話番号・利用開始フラグ」を災害時処理サーバ20に送信する(S103)。災害時処理サーバ20では、送信された時刻、端末ID、MACアドレス、電話番号、利用開始フラグの各データ96をアクセス端末ファイル60に格納する。
【0101】
このデータ送信を終了すると、終了待ち状態に移行する(S104)。端末利用の終了入力98があれば、「端末ID・MACアドレス・利用終了フラグ」を災害時処理サーバ20に送信する(S105)。災害時処理サーバ20では、送信された時刻、端末ID、MACアドレス、利用終了フラグの各データ100をアクセス端末ファイル60に格納する。
【0102】
このデータ送信の後、この処理手順は端末の停止時に停止する。
【0103】
<災害時処理サーバ20の利用者管理機能(サーバ機能)64の処理手順>
【0104】
図18は、災害時処理サーバ20における利用者管理機能(サーバ機能)64の処理手順を示している。
【0105】
この処理手順は、本開示の緊急時支援プログラムの一例である。この処理手順では、災害時処理サーバ20の起動時に起動し、利用者管理機能64を常駐させる。処理の終了後、所定時間毎に定時に該処理を起動する。
【0106】
処理を起動させると、アクセス端末ファイル60を参照し、前回確認時刻から新規書き込みがあるかの有無を確認する(S201)。前回確認時刻は、環境定義ファイ61を参照し、前回確認時間から求める。
【0107】
新規書き込みがあるか否かを判断し(S202)、新規書き込みがなければ(S202 のNO)、新規書き込みがあるまで待機する。
【0108】
新規書き込みがあれば(S202のYES)、ループ始端(S203)からループ内処理に移行する。このループでは、アクセス端末ファイル60を参照し、「端末ID・MACアドレス・電話番号・利用開始フラグ・利用終了フラグ」を引き渡してコネクション管理機能66を起動する(S204)。S204では、引き渡された時刻と「端末ID、MACアドレス、(電話番号)、フラグ(利用開始・終了)」のデータ102はコネクション管理機能66に提供され、コネクション管理機能66の処理(S205)に用いられる。
【0109】
ループ内の処理(S204)は新規接続端末がなくなるまで繰り返され、参照しているアクセス端末ファイル60に新規接続端末がなくなれば、ループ終端に至る(S206)。そして、確認時間を環境定義ファイル61に記録し(S207)、この処理を終了する。
【0110】
<災害時処理サーバ20のコネクション管理機能66の処理手順>
【0111】
図19は、災害時処理サーバ20におけるコネクション管理機能66の処理手順を示している。
【0112】
この処理手順は、本開示の緊急時支援プログラムの一例である。この処理手順では、災害時処理サーバ20の利用者管理機能64から「端末ID、MACアドレス、(電話番号)、フラグ(利用開始・終了)を受け、処理起動を開始する。
【0113】
処理起動により、利用開始フラグか利用終了フラグかを確認する(S301)。利用終了フラグであれば(S301の終了フラグ)、処理終了となる。この場合、端末IDでコネクション管理データベースを検索し、利用終了フラグで特定される情報を削除し(S302)、処理を終了する。
【0114】
利用開始フラグであれば(S301の開始フラグ)、ループ始端(S303)からループ内処理(S303〜S306)に移行する。ループ内処理は、フロアルータの数だけ繰り返す。このループ内処理では、フロアルータリスト104のルータへアクセスし、ルータログを参照して端末IDの接続要求を確認する(S304)。この端末IDの接続要求は、時刻情報から利用者管理機能(サーバ機能)64の起動周期に合わせた幅を持たせた範囲で検索し、端末IDとMACアドレスから検索する。ルータログ88の参照では、フロアルータリスト106からルータIP・ルータ名・ログのファイルパスを取得する。
【0115】
順次に対象端末IDの接続要求を確認し、フロアルータの数だけ確認を繰り返した後、接続要求があれば(S304の接続要求有り)、接続先のルータ名106を取得し(S305)、ループ終端(S306)に至る。
【0116】
このループを抜けた後、DNS/DHCPサーバ22のコネクションログ92を参照し、対象端末IDが利用しているIPアドレス108を取得する(S307)。この場合、DNS/DHCPサーバ22を使用しない場合には、端末IDに応じたIPアドレス一覧から情報を取得する。
【0117】
S305で取得したルータ名106、S307で取得したIPアドレス108は、S308に通知される。「端末ID・MACアドレス・IPアドレス・ルータ名(接続先)・電話番号」をコネクション管理DB24に書き込み(S308)、この処理を終了する。
【0118】
<災害時処理サーバ20の接続先検索機能68の処理手順>
【0119】
図20は、災害時処理サーバ20における接続先検索機能68の処理手順を示している。
【0120】
この処理手順は、本開示の緊急時支援プログラムの一例である。この処理手順では、監視サーバ18からの監視メッセージトリガによる起動処理(S401)により起動する。この起動が開始されると、ループ端(S402)に入り、コネクション管理DB24にあるデータの数だけループ内処理が繰り返される。この場合、コネクション管理DB24から一行ずつデータを取り出す(S403)。ルータ名(接続先)に該当する緊急時集合場所情報ファイル62を参照し、この緊急時集合場所情報ファイル62から緊急時集合場所(ルータ名・緊急時集合場所・緊急時集合場所ルータ名・場所コード)110を引き当てる(S404)。
【0121】
監視情報DB59にアクセスし、緊急時集合場所ルータが通信可能か否かを確認する(S405)。通信不可であれば(S405の通信不可)、緊急時集合場所情報ファイル62にアクセスし、場所コードから近傍の緊急時集合場所110を再検索する(S406)。
【0122】
通信可能であれば(S405の通信可)、監視情報DB59にアクセスし、ルータ名(接続先)のルータが通信可能であるか否かを確認する(S407)。通信可能であれば(S407の通信可)、緊急時集合場所名・IPアドレス(端末)を通知機能70に引き渡して通知機能70を起動する(S408)。
【0123】
通信不可であれば(S407の通信不可)、緊急時集合場所名・電話番号を通知機能70に引き渡して通知機能70を起動する(S409)。
【0124】
通知機能70が起動すると、引き渡された緊急時集合場所名・IPアドレスに基づいての情報端末16に通知し、または、引き渡された緊急時集合場所名・電話番号に基づいて電話番号に通知する(S410)。
【0125】
S408の処理の後、ループ終端(S411)に至り、この処理を終了する。
【0126】
<災害時処理サーバ20の通知機能70の処理手順>
【0127】
図21は、災害時処理サーバ20における通知機能70の処理手順を示している。
【0128】
この処理手順は、本開示の緊急時支援プログラムの一例である。この処理手順では、引き渡された引数がIPアドレスか電話番号かを判断する(S501)。引数がIPアドレスであれば(S501のIPアドレス)、そのIPアドレスを用いて端末に対して緊急時集合場所を表すメッセージ通知をする(S502)。
【0129】
引数が電話番号であれば(S501の電話番号)、IVR(Interactive Voice Response:音声・FAX応答機能/電話通知機能)と、引き渡された電話番号を用いて利用者に対して緊急時集合場所を表すメッセージ通知をする(S503)。これに基づき、IVR処理が実行される(S504)。
【0130】
<平時の機能および構成>
【0131】
図22および図23は、平時の緊急時支援システム2の構成例を示している。
【0132】
平時には、図22に示すように、起動時、情報端末16−1、16−2から災害時処理サーバ20にルータ8−1、8−2および情報端末16−1、16−2に関する情報、利用者の連絡先電話番号が提供される。この場合、情報端末16−1、16−2の通常時に利用されるルータ8−1、8−2に関する情報、ルータ8−1、8−2に接続される情報端末16−1、16−2を特定可能な情報が提供される。連絡先電話番号を含むこれらの情報は利用者管理機能64からコネクション管理機能66に伝達され、コネクション管理DB24に格納される。
【0133】
また、図23に示すように、災害時処理サーバ20の利用者管理機能64によりコネクション管理機能66から各ルータ8−1、8−2のルータログ88、DNS/DHCPサーバ22のコネクションログ92が参照される。これにより取得した記録情報はコネクション管理DB24に格納される。つまり、平時のコネクション管理DB24には、図28のAに示すように、各情報端末16の端末ID、MACアドレス、IPアドレス、利用者電話番号、利用ルータ名が格納される。
【0134】
<災害発生時の機能および構成>
【0135】
図24、図25、図26および図27は、災害発生時の緊急時支援システム2の構成例を示している。
【0136】
災害発生時には、図24に示すように、災害時処理サーバ20の接続先検索機能68により監視サーバ18の監視情報DB、コネクション管理DB24および緊急時集合場所情報ファイル62が参照される。
【0137】
この事例では、災害事象が発生しており、監視サーバ18が複数ノードや回線のトラブルを検知している。この場合、ルータ8−1(ルータA)が接続不可の状態である。つまり、ルータ8−1に接続されている情報端末16−1は、通信不可に陥っている。
【0138】
接続不可に陥っている情報端末16−1には移動先の情報を通知できない。そこで、図25に示すように、接続先検索機能68および通知機能70のIVR機能を用いてフロア4−1に滞在する利用者のたとえば、携帯電話機112などの通信端末の電話番号に通知する。これにより、利用者は移動先を知ることができる。移動先を知った利用者はフロア4−1から情報端末16−1を持参して、図26に示すように、フロア6−2に移動すれば、ルータ10−2に情報端末16−1を接続して利用できる。つまり、フロア4−1に滞在していた利用者も通常時利用の情報端末16−1を災害時利用端末として利用できる。
【0139】
一方、ルータ8−2は通信可能であるから、図26に示すように、通知機能70により情報端末16−2の移動先が情報端末16−2に通知される。この移動先がフロア6−3であり、移動先のルータ10−3が指定されている。そこで、フロア4−2に滞在していた利用者は図27に示すように、ルータ8−2から外した情報端末16−2を持参してフロア6−3に移動すれば、ルータ10−3に情報端末16−2を接続して利用できる。つまり、通常時利用の情報端末16−2を災害時利用端末として利用できる。
【0140】
この災害発生時には、図28のBに示すように、コネクション管理DB24に格納されている端末ID、MACアドレス、利用者電話番号、利用ルータ名が利用される。
【0141】
災害発生時、緊急時集合場所情報ファイル62にある緊急時集合場所情報により、移動先つまり避難先が特定される。図29に示す緊急時集合場所情報ファイル62では、以下の指示を示している。
【0142】
(1) “>1.フロア6−1(ルータZ1 コード:11)ルータC、D、F、J、K、U、V”=ルータC、D、F、J、K、U、Vに接続されている情報端末16の移動先はフロア6−1であり、接続先はルータZ1(ルータ10−1)である。
【0143】
(2) “×>2.フロア6−2(ルータZ2 コード:12)ルータA、E、G、H、I、R、S、T”=ルータA、E、G、H、I、R、S、Tに接続されている情報端末16の移動先はフロア6−2であり、接続先はルータZ2(ルータ10−2)である。
【0144】
この場合、(2) の“×”は避難先が不良であることを示している。
【0145】
(3) “>3.フロア6−3(ルータZ3 コード:21)ルータB、L、M、Q”=ルータB、L、M、Qに接続されている情報端末16の移動先はフロア6−3であり、接続先はルータZ3(ルータ10−3)である。
【0146】
<平時の動作シーケンス>
【0147】
平時の動作シーケンスについて、図30を参照する。図30は情報端末16−1、ルータ8−1(ルータA)、DNS/DHCPサーバ22、災害時処理サーバ20、コネクション管理DB24の動作シーケンスの一例である。これらのノードは既述の図22および図23に示す平常時の構成に対応している。
【0148】
一例である情報端末16−1では利用開始により(S601)、利用者管理機能26が実行される(処理F1)。この処理F1の開始により、情報端末16−1から利用者に対し利用者情報入力が要求される(S602)。利用者情報入力は確定ボタンの押下により確定する。
【0149】
この利用者情報入力の後、情報端末16−1からルータ8−1に対してIPアドレス取得依頼が発せられる(S603)。このIPアドレス取得依頼を受けたルータ8−1は処理F2の実行により、そのIPアドレス取得依頼をDNS/DHCPサーバ22に転送する(S604)。DNS/DHCPサーバ22は、端末認証、IPアドレス払出しの処理F3を実行し、IPアドレスをルータ8−1に転送する(S605)。ルータ8−1は、受信(処理F2)したIPアドレスを情報端末16−1に転送し、IPアドレスを情報端末16−1が取得する(S606)。
【0150】
情報端末16−1は、アクセス端末ファイル60の書き込みのため、利用者の情報登録を行う。情報端末16−1から登録のための情報が発せられ(S607)、この情報がルータ8−1の処理F4を経由して災害時処理サーバ20に転送される(S608)。災害時処理サーバ20では、アクセス端末ファイル60の書き込み処理F5が実行される。このアクセス端末ファイル60の書き込みが利用開始の契機となる。この書き込み結果は、災害時処理サーバ20からルータ8−1に発せられる(S609)。この書き込み結果はルータ8−1を経由し(処理F4)、情報端末16−1に通知される(S610)。
【0151】
災害時処理サーバ20では、アクセス端末ファイル60の書き込みにより、利用者管理機能64が起動され、処理F6が実行される。
【0152】
利用者管理機能64の起動(S611)により、アクセス端末ファイル60の書き込みを確認する(S612)。この処理は、所定時間たとえば、数分毎に実行される。アクセス端末ファイル60の確認で、書き込みありの場合には、コネクション管理機能66を起動する(S613)。この場合、書き込みがなければ、処理を終了する。
【0153】
コネクション管理機能66を起動すると、ルータログ88−1を参照し、ルータ8−1の情報(ルータ名など)を端末名より確認する(S614)。この処理では、ルータ8−1に対してルータログ88−1の参照を行ない(S615)、ルータ8−1の処理F7ではルータ8−1の記録情報を災害時処理サーバ20に通知する(S616)。
【0154】
災害時処理サーバ20は、コネクションログを参照し、端末の利用を端末名、IPアドレスにより確認する(S617)。この処理では、DNS/DHCPサーバ22にコネクションログ92の参照を行ない(S618)、DNS/DHCPサーバ22の処理F8により、端末の利用情報の通知を受ける(S619)。
【0155】
これらの利用者情報を取得した災害時処理サーバ20はコネクション管理DB24にその書き込みを行う(S620)。この場合、災害時処理サーバ20は取得した利用者情報をコネクション管理DB24に通知し(S621)、コネクション管理DB24では、書き込み処理F9を実行し、その通知結果を災害時処理サーバ20に通知する(S622)。
【0156】
これらの情報端末16−1、ルータ8−1、災害時処理サーバ20、DNS/DHCPサーバ22およびコネクション管理DB24の各処理F1〜F9の実行は自動で行われる。
【0157】
そして、情報端末16−1の利用が終了すると、その端末利用終了がルータ8−1に通知され(S623)、ルータ8−1の処理F10により、災害時処理サーバ20に端末利用終了が転送される(S624)。災害時処理サーバ20では、アクセス端末ファイル60の利用終了の書き込み処理F11が実行される。この処理F11の終了はルータ8−1に通知され(S625)、このルータ8−1から情報端末16−1に転送される(S626)。
【0158】
端末利用終了を受けた災害時処理サーバ20は利用者管理機能64を起動し(処理F12)、アクセス端末ファイル60の書き込み確認を行う(S627)。この処理は定期的に行われ、既述の通り、数分おきに実行される。書き込みがある場合にはコネクション管理機能66を起動し(S628)、書き込みがない場合には処理終了となる。
【0159】
端末利用終了に伴い、利用者の情報削除を行う。この場合、災害時処理サーバ20から利用者の情報の削除をコネクション管理DB24に指示する(S629)。コネクション管理DB24では利用者の情報削除の処理F13を実行する。この処理F13の結果が災害時処理サーバ20に通知される(S630)。
【0160】
<災害発生時の動作シーケンス1>
【0161】
災害発生時の動作シーケンス1について、図31を参照する。図31は情報端末16−1、ルータ8−1(ルータA)、監視サーバ18、災害時処理サーバ20、コネクション管理DB24およびルータ10−2の動作シーケンスの一例である。これらのノードは既述の図24、図25、図26の災害発生時の構成に対応している。
【0162】
監視サーバ18の災害発生の検出により、監視サーバ18は処理F14を実行する。この処理F14は遠隔実行により処理される。この遠隔実行は、監視サーバ18が災害発生のメッセージを検出し、自動実行する。
【0163】
この災害発生は監視サーバ18から災害時処理サーバ20に通知される(S631)。この通知を受けると、災害時処理サーバ20は接続先検索機能68の起動(処理F15)を実行し(S632)、利用中の端末の検索をコネクション管理DB24に指示する(S633)。コネクション管理DB24では、利用者の検索処理F16を実行する。この検索処理F16では、利用中の利用者を検索する。
【0164】
災害時処理サーバ20はコネクション管理DB24から緊急時集合場所情報の照会を受け、利用ルータから緊急時集合場所を検索する(S634)。緊急時集合先ルータの確認〔SNMP(Simple Network Management Protocol:ネットワーク管理情報プロトコル)送信〕を緊急時集合先(移動先)のルータ10−2に対して行う(S635)。SNMP送信を受けたルータ10−2はSNMP返信の処理F17を実行し、災害時処理サーバ20に対してSNMP返信を行う(S636)。
【0165】
これにより、災害時処理サーバ20は利用ルータであるルータ8−1に対し、利用ルータの確認(SNMP送信)を行う(S637)。この場合、ルータ8−1(ルータA)は災害の影響で通信不可の状態に陥っているので、その返信を行うことができない。これに対し、災害時処理サーバ20では何度かのリトライを行ない、ルータ8−1が通信不可であることを確認する。
【0166】
このルータ8−1の通信不可により、災害時処理サーバ20は通知機能70を起動する。通知機能70に含まれるIVR機能により利用者電話番号に電話し、緊急時集合場所を通知する(S638)。利用者は携帯電話機112により緊急時集合場所を受信することができる。
【0167】
<災害発生時の動作シーケンス2>
【0168】
災害発生時の動作シーケンス2について、図32を参照する。図32は情報端末16−2、ルータ8−2(ルータB)、監視サーバ18、災害時処理サーバ20、コネクション管理DB24およびルータ10−3の動作シーケンスの一例である。これらのノードは既述の図26および図27に示す災害発生時の構成に対応している。
【0169】
災害発生時の動作シーケンス2において、ルータ8−2(ルータB)側では、S631がメッセージトリガ実行となり、つまり、メッセージを検出すると自動実行し、S632〜S636までの処理は同様であるので、その説明を割愛する。
【0170】
利用ルータの確認(SNMP送信)では、災害時処理サーバ20からルータ8−2に対してSNMP送信を行なう(S640)。ルータ8−2ではSNMP返信の処理F18を実行し、災害時処理サーバ20に対しSNMP返信を行う(S641)。このSNMP返信によりルータ8−2は通信可能であるから、災害時処理サーバ20は情報端末16−2に対しメッセージにより緊急時集合場所を通知する(S642)。この結果、情報端末16−2では緊急時集合場所を受信することができる。したがって、利用者は情報端末16−2を持参して緊急時集合場所である所定のフロアに移動することができる。
【0171】
<第2の実施の形態の効果>
【0172】
(1) LANシステムにおいて、災害発生時、通常時の利用場所から通常時用の情報端末を持参し、予め定められた緊急時集合場所へ移動し、その移動先で通常時用端末を緊急時用端末として利用可能である。移動先に移動して情報端末を緊急時利用ルータに接続すれば既存の自動セットアップを迅速に行える。
【0173】
(2) 第1の実施の形態と同様に、緊急時集合場所として、稼動しているルータがある場所を特定できる。ひいては、移動後の場所において、端末を通信機能を利用した処理に利用できるようになる。
【0174】
(3) 緊急時集合場所として有効な場所を利用者に確実に通知可能である。
【0175】
(4) 災害発生時に各情報端末につき、収集したルータ(通常時利用ルータ)が稼働中か否かを判断するので、緊急時集合場所の通知の仕方として、端末利用者へ確実に通知できる手段を選択できる。ひいては、情報端末の利用者に通知を確実に行なえる。
【0176】
(5) 第1の実施の形態と同様に、稼働中の通信機能を利用し、緊急時集合場所のルータであって、稼働中のルータの退避場所を通常時用端末または利用者電話番号に通知する。これにより、利用者が使用中の情報端末を災害発生時に緊急時用にして機能させることができる。
【0177】
〔他の実施の形態〕
【0178】
(1) 第2の実施の形態では緊急時集合場所の通知順序について、電話連絡を先行して説明しているが、電話連絡か情報端末かの通知順序は同時でもよいし、情報端末側を先行してもよく、いずれでもよい。
【0179】
(2) 第2の実施の形態では、監視サーバ18、災害時処理サーバ20、コネクション管理DB24をそれぞれ独立して構成しているが、第1の実施の形態のように、単一のサーバ装置で構成してもよい。
【0180】
(3) 第1および第2の実施の形態では、情報端末16−1、16−2・・・16−Nとルータ8−1、8−2・・・8−Nとの接続に関し、有線であってもよく無線であってもよい。
【0181】
(4) 電話連絡先として携帯電話機112(第2の実施の形態)を例示しているが、有線電話機であってもよい。
【0182】
以上説明したように、緊急時支援装置、緊急時支援プログラム、情報端末および緊急時支援システムの最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0183】
2 緊急時支援システム
4 通常時利用場所
6 緊急時利用場所
4−1、4−2・・・4−N 通常時利用フロア
6−1、6−2・・・6−N 緊急時集合フロア
8−1、8−2・・・8−N ルータ(通常時利用ルータ)
10−1、10−2・・・10−N ルータ(緊急時利用ルータ)
12 通常時利用LAN
14 緊急時利用LAN
15 緊急時支援サーバ装置
16−1、16−2・・・16−N 情報端末
17 処理手段
18 監視サーバ
19 記憶手段
20 災害時処理サーバ
21 通信手段
22 DNS/DHCPサーバ
24 コネクション管理データベース
26 利用者管理機能
28 情報取得機能
30 電話番号取得機能
32 通信機能
34 プロセッサ
36 記憶部
38 RAM
40 通信部
42 表示部
46 プログラム記憶部
48 データ記憶部
50 電話番号入力画面
57 データ記憶部
58 入力確定ボタン(OK)
59 監視情報データベース
60 アクセス端末ファイル
61 環境定義ファイル
62 緊急時集合場所情報ファイル
64 利用者管理機能
66 コネクション管理機能
68 接続先検索機能
70 通知機能
72 プロセッサ
74 記憶部
76 RAM
78 通信部
80 バス
82 プログラム記憶部
84 データ記憶部
86 データ記憶部
88−1、88−2・・・88−N ルータログ
90 データ記憶部
92 コネクションログ
112 携帯電話機


【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末の緊急時利用を支援する緊急時支援装置であって、
少なくとも通常時利用ルータと前記端末の移動先との対応付け情報を記憶する記憶手段と、
通常時、前記端末が接続される通常時利用ルータに関する情報、前記通常時利用ルータに接続される前記端末を特定可能な情報、または前記通常時利用ルータに接続される前記端末の利用者の連絡先電話番号のいずれかまたは2以上を収集し、災害発生時、前記記憶手段に予め記憶されている前記通常時利用ルータと前記端末の移動先との対応付け情報を参照し、前記通常時利用ルータの前記情報に基づき、前記端末の前記移動先と対応付けられた緊急時利用ルータであって稼働中の緊急時利用ルータを特定する処理手段と、
前記処理手段で特定された該緊急時利用ルータに対応する前記移動先に関する情報を前記端末または前記連絡先電話番号に向けて出力する通信手段と、
を備えることを特徴とする緊急時支援装置。
【請求項2】
前記処理手段は、災害発生時に、前記端末が接続されている前記通常時利用ルータが稼働中か否かを判断し、前記通常時利用ルータが稼働中であれば、前記出力を前記通信手段により前記通常時利用ルータ経由で前記端末に送信し、前記通常時利用ルータが非稼働中であれば、前記情報を前記通信手段により前記連絡先電話番号へ送信することを特徴とする請求項1に記載の緊急時支援装置。
【請求項3】
情報端末の緊急時利用を支援するコンピュータに実行させる緊急時支援プログラムであって、
通常時、前記端末が接続される通常時利用ルータに関する情報、前記通常時利用ルータに接続される前記端末を特定可能な情報、または前記通常時利用ルータに接続される前記端末の利用者の連絡先電話番号のいずれかまたは2以上を収集し、
災害発生時、予め記憶されている前記通常時利用ルータと前記端末の移動先との対応付け情報を参照し、前記通常時利用ルータの前記情報に基づき、前記端末の前記移動先と対応付けられた緊急時利用ルータであって稼働中の緊急時利用ルータを特定し、
特定された該緊急時利用ルータに対応する前記移動先に関する情報を前記端末または前記連絡先電話番号に向けて出力する機能を前記コンピュータに実行させる緊急時支援プログラム。
【請求項4】
災害発生時に、前記端末が接続されている前記通常時利用ルータが稼働中か否かを判断し、
前記通常時利用ルータが稼働中であれば、前記出力を前記通常時利用ルータ経由で前記端末に送信し、
前記通常時利用ルータが非稼働中であれば、前記情報を前記連絡先電話番号へ送信する機能を前記コンピュータに実行させる請求項3に記載の緊急時支援プログラム。
【請求項5】
緊急時、緊急時利用のための支援情報を受ける情報端末であって、
通常時、通常時利用ルータに関する情報、前記通常時利用ルータに接続される該端末を特定可能な情報、または前記情報端末の利用者の連絡先電話番号のいずれかまたは2以上を収集する処理手段と、
災害発生時、前記端末の移動先と対応付けられた緊急時利用ルータであって稼働中の緊急時利用ルータが特定された移動先情報を受信する通信手段と、
を備えることを特徴とする情報端末。
【請求項6】
緊急時、緊急時利用のための支援情報を受ける情報端末に実行させる緊急時支援プログラムであって、
通常時、通常時利用ルータに関する情報、前記通常時利用ルータに接続される該端末を特定可能な情報、または前記情報端末の利用者の連絡先電話番号のいずれかまたは2以上を収集し、
災害発生時、前記端末の移動先と対応付けられた緊急時利用ルータであって稼働中の緊急時利用ルータが特定された移動先情報を受信する、
機能を前記情報端末に実行させる緊急時支援プログラム。
【請求項7】
情報端末の緊急時利用を支援する緊急時支援システムであって、
緊急時、通常時利用から緊急時利用に変更可能な情報端末と、
前記端末が通常時に接続される通常時利用ルータと、
前記端末が緊急時に接続される緊急時利用ルータと、
前記通常時利用ルータおよび前記緊急時利用ルータに接続されるサーバ装置とを備え、
前記サーバ装置は、通常時、前記端末または前記サーバ装置が前記端末が接続される通常時利用ルータに関する情報、前記通常時利用ルータに接続される前記端末を特定可能な情報、または前記通常時利用ルータに接続される前記端末の利用者の連絡先電話番号のいずれかまたは2以上を収集し、
災害発生時、前記サーバ装置が予め記憶されている前記通常時利用ルータと前記端末の移動先との対応付け情報を参照し、前記通常時利用ルータの前記情報に基づき、前記端末の前記移動先と対応付けられた緊急時利用ルータであって稼働中の緊急時利用ルータを特定し、該緊急時利用ルータに対応する前記移動先に関する情報を前記端末または前記連絡先電話番号に向けて出力することを特徴とする緊急時支援システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2013−48388(P2013−48388A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186550(P2011−186550)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】