説明

緊急車両接近報知システム、一般車用装置および緊急車用装置

【課題】インフラの整備が不要であり、且つ、緊急車両を適切に回避することが可能な緊急車両接近報知システム、一般車用装置および緊急車用装置を提供する。
【解決手段】緊急車両接近報知システム1は、緊急車両に搭載される緊急車用装置10と、一般車両に搭載される一般車用装置20とから構成され、緊急車用装置10が、送信機15を介して緊急車両データを送信し、一般車用装置20が、外部通信機25を介して受信した緊急車両データに基づき、緊急車両の現在位置,予定進行経路,予定進行車線を表示部23に表示する。また、制御部31は、集音マイク26により集音される音声の周波数frの時間変化分(ドップラー変化量)Δfrに基づいて、緊急車位置表示モードをONにするか否かを判断し、緊急車両の現在位置および予定進行経路に基づいて、緊急車線表示モードをONにするか否かを判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、救急車や消防車、パトロールカー等の緊急車両の走行情報を一般車両の運転者に報知する緊急車両接近報知システム、一般車用装置および緊急車用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、緊急車両を適切に回避することを促すために、緊急車両が一般車両の付近を走行していることを表す走行情報を、緊急車両の前方を走行中の車両の運転者に報知するものとして、種々の道路交通情報を車両の運転者に伝達するVICS(Vehicle Information and Communication System)を利用した緊急車両報知システムや、VICS等のインフラを利用することなく、自力で緊急車両を検知して、その緊急車両が接近している場合に限り報知を行う緊急車両接近報知装置が知られている。
【0003】
なお、VICSとは、DSRC(Dedicated Short Range Communication)通信機や光ビーコン等の路側機により車両から受信した各種情報に基づいて生成された種々の道路交通情報を、これらの路側機またはFM多重放送通信機により車両の運転者に配信する周知のシステムである。
【0004】
この種の緊急車両報知システムでは、例えば、道路に設置された集音マイクにより採取されたサイレン音に基づいて緊急車両の車種(救急車や消防車、パトロールカー等)を特定したり、一般車両に搭載されたVICS対応ナビゲーション装置により、緊急車両を回避するように文字または音声メッセージで運転者を誘導したりすることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、この種の緊急車両接近報知装置では、例えば、集音マイクを一般車両のルーフパネル上に設置して回転させることによりあらゆる方向からのサイレン音を検出し、検出した際の集音マイクの方向に基づいて緊急車両が存在している方向を特定すると共に、サイレン音のドップラー効果による周波数変化に基づいて緊急車両が接近しているか否かを判定し、緊急車両が一般車両の後方から接近中の場合に一般車両の運転者に報知する緊急車両接近報知装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2002−245588号公報
【特許文献2】特開平10−63995号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の緊急車両報知システムでは、DSRC通信機や光ビーコン等の路側機または集音マイク(即ち、インフラ)が設置されていない道路上を走行中の緊急車両を検出できないという問題や、これらの路側機から送信される信号の受信不能な範囲を走行中の一般車両に、緊急車両の走行情報を伝達できないという問題があった。更には、そもそもインフラの整備を増強するには多大なコストや手間がかかる可能性があるという問題があった。
【0007】
また、従来の緊急車両接近報知装置では、走行中の緊急車両が存在している方向は特定されるが、その位置までは特定されないため、一般車両の運転者が、自車両から緊急車両までの距離を的確に把握できなかったり、自車両と同じ道路上を緊急車両が走行しているか否かを直観的に判断できなかったりした。その結果、一般車両の運転者が、緊急車両の回避方法の選択や決定を適切に行えない可能性があるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記問題点を解決するために、インフラの整備が不要であり、且つ、緊急車両を適切に回避することが可能な緊急車両接近報知システム、一般車用装置および緊急車用装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するためになされた発明である請求項1に記載の緊急車両接近報知システムにおいて、緊急車両に搭載された緊急車用装置の緊急車両情報通知手段は、自装置の位置(即ち、緊急車両の位置)を表す緊急車位置情報を少なくとも含む緊急車両情報を、送信手段を介して送信する。
【0010】
この緊急車両情報を、受信手段を介して受信した一般車用装置の緊急車地図表示手段は、地図記憶手段から読み出した地図情報に基づく道路地図上に、緊急車位置情報を一般車位置情報と共に表示する緊急車位置表示処理を行う。
【0011】
なお、地図記憶手段が記憶している地図情報には、道路が識別可能な道路地図情報が少なくとも含まれている。また、一般車位置情報とは、一般車用装置の自車位置取得手段により取得される自装置の位置(即ち、一般車両の位置)を表す情報である。但し、一般車用装置は、一般車両に搭載されている。
【0012】
このように構成された本発明の緊急車両接近報知システムでは、一般車用装置は、自装置の緊急車地図表示手段により表示される緊急車両情報を、緊急車両に搭載された緊急車用装置から直接受信するため、この緊急車両情報をインフラがなくても一般車両の運転者に確実に伝えることができる。
【0013】
しかも、緊急車両情報には、緊急車両の位置を表す緊急車位置情報が含まれ、緊急車地図表示手段が、道路地図上に緊急車両の位置を一般車両の位置と共に表示するため、一般車両の運転者は、自車両と緊急車両との位置関係および距離を直観的に認識することができる。このため、一般車両の運転者は、緊急車両の回避方法の選択や決定を適切に行うことができる。
【0014】
したがって、本発明の緊急車両接近報知システムによれば、インフラの整備が不要であり、且つ、緊急車両を適切に回避することができる。
また、一般車用装置は、請求項2に記載のように、緊急車地図表示手段に緊急車位置表示処理を条件付で実行させる第1実行許可手段を有することが望ましい。
【0015】
具体的には、一般車用装置の警報音検出手段が、自装置を搭載する一般車両(以下、対象一般車両という)の周囲の音を集める集音手段を介して、緊急車両の警報音を検出する。第1実行許可手段は、この警報音のドップラー効果による周波数変化分が予め設定された規定変化分を上回ることを接近条件として、この接近条件が成立している間、緊急車地図表示手段に緊急車位置表示処理を実行する許可を与えればよい。
【0016】
この場合、第1実行許可手段は、緊急車地図表示手段に緊急車位置表示処理を、緊急車両が接近している場合に限って実行させることになるため、一般車用装置の制御負担を軽減させることができる。なお、規定変化分がマイナスの値に設定されている場合には、接近条件は、緊急車両が接近に転じる可能性がある場合にも成立することになる。
【0017】
ところで、請求項3に記載のように、緊急車両情報は、緊急車用装置を搭載する緊急車両(以下、対象緊急車両という)が予定する進行経路を表す情報を含んでいることが望ましい。
【0018】
この場合、緊急車地図表示手段が、緊急車両および一般車両の位置と共に、緊急車両が予定する進行経路を、道路地図上に表示することになる。このため、一般車両の運転者は、緊急車両の進行経路上に自車両が位置しているか否かを確実に把握することができる。
【0019】
例えば、図9に示すように、緊急車両と自車両との双方の現在地が異なる道路上に位置し、緊急車両が予定する進行経路と一般車両の進行方向とが異なる場合、即ち、双方が異なる道路上で異なる地点に向かって走行している場合には、一般車両の運転者は、走行待機を行わずに済ませることもできる。
【0020】
したがって、本発明の緊急車両接近報知システムによれば、一般車両の運転者は、自車両および緊急車両の進行経路に応じて、適切に緊急車両を回避することができる。
また、請求項4に記載のように、地図記憶手段が記憶している地図情報には、道路の車線が識別可能な車線付道路情報が含まれていることが望ましい。
【0021】
さらに、請求項5に記載のように、一般車用装置の緊急車線表示手段は、自装置が受信した緊急車両情報に、対象緊急車両が予定する通行車線を表す緊急車線情報が含まれている場合には、地図記憶手段から読み出した地図情報に基づく車線付道路地図上に緊急車線情報を表示する緊急車線表示処理を、緊急車地図表示手段が行う緊急車位置表示処理と並行して行うことが望ましい。
【0022】
この場合、緊急車線表示手段が、緊急車両の進行経路で予定する通行車線(以下、予定進行車線と呼ぶ)を、車線付道路地図上に表示するため、一般車両の運転者は、緊急車両を回避するための車線を特定することができる。このため、本発明の緊急車両接近報知システムによれば、一般車両の運転者は、状況に応じてより適切に緊急車両を回避することができる。
【0023】
また、一般車用装置は、請求項6に記載のように、緊急車線表示手段に緊急車線表示処理を条件付で実行させる第2実行許可手段を有することが望ましい。
具体的には、第2実行許可手段は、緊急車地図表示手段により表示される対象緊急車両の位置が、対象一般車両の位置に対して同一道路上の後方側であることを追従条件として、この追従条件が成立している間、緊急車線表示手段に緊急車線表示処理を実行する許可を与えればよい。
【0024】
この場合、第2実行許可手段は、緊急車両の位置が一般車両の位置に対して同一道路上の後方側である場合、即ち、緊急車両が一般車両を追従している場合に限って、緊急車線表示手段に緊急車線表示処理を実行させることになるため、一般車用装置の制御負担を軽減させることができる。
【0025】
さらに、請求項7に記載のように、第2実行許可手段は、緊急車地図表示手段と緊急車線表示手段とを同一画面上に並べて表示させるとよい。
この場合、一般車両の運転者は、自車両と緊急車両との位置関係、及び緊急車両が通過予定の車線を直観的に認識することができる。このため、一般車両の運転者は、緊急車両の回避方法の選択や決定をより適切に行うことができる。
【0026】
なお、請求項8に記載の一般車用装置は、本発明の緊急車両接近報知システムを構成する場合に好適に用いられる。
また、請求項9に記載の緊急車用装置は、本発明の緊急車両接近報知システムを構成する場合に好適に用いられる。
【0027】
さらに、緊急車用装置は、請求項10に記載のように、利用者からの押下操作により予定進行車線を変更し、変更された予定進行車線を表す緊急車線情報を含む緊急車両情報を送信することが望ましい。
【0028】
具体的には、緊急車用装置においても、道路の車線が識別可能な車線付道路情報を少なくとも含む地図情報を記憶する地図記憶手段を備え、緊急車側表示手段が有する画面上には、この地図記憶手段から読み出した車線付道路情報に基づく車線付道路地図と共に、予定進行車線が表示される。また、緊急車側表示手段が有する画面に重ねて配置された画面位置出力手段は、利用者からの押下操作により特定される位置に応じた検出信号を出力する。さらに、緊急車線設定手段は、画面位置出力手段より出力された検出信号を受信した場合に、この検出信号により特定される車線付道路地図上の車線を指定車線として、この指定車線を予定進行車線とする緊急車線情報を生成する。そして、緊急車両情報通知手段は、緊急車線設定手段により生成された緊急車線情報を含む緊急車両情報を送信すればよい。
【0029】
この場合、緊急車両情報通知手段により送信される緊急車両情報のうち、予定進行車線を表す緊急車線情報が、緊急車側表示手段が有する画面に表示される車線付道路地図上の押下操作により変更されるため、緊急車両の乗員は、所望する予定進行車線への変更を簡易にすることができる。
【0030】
また、緊急車両情報通知手段が、緊急車線設定手段により変更された予定進行車線を表す緊急車線情報を含む緊急車両情報を送信するため、緊急車両の乗員は、所望する予定進行車線を一般車両の運転者に確実に伝えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明が適用された緊急車両接近報知システムの構成を示したブロック図である。
【0032】
<緊急車両接近報知システムの構成>
図1に示すように、緊急車両接近報知システム1は、救急車や消防車、パトロールカー等の緊急車両に搭載される緊急車用装置10と、緊急車両以外の車両(以下、一般車両という)に搭載される一般車用装置20とから構成されている。
【0033】
なお、緊急車両接近報知システム1は、緊急車用装置10が無線信号にのせて各種データ(以下、緊急車両データという)を送信し、一般車用装置20がこの緊急車両データを受信し、一般車用装置20を搭載した一般車両の運転者に、緊急車両の現在位置や、予定進行経路、予定進行車線等を報知する緊急車両接近報知機能を実現するものである。
【0034】
<緊急車用装置の構成>
緊急車用装置10は、自車両の現在位置を検出する位置検出器11と、地図データや各種の情報を記録した地図記憶媒体から地図データ等を入力する地図データ入力器12と、地図や各種情報の画像表示を行うための表示部13と、ユーザからの各種指示を入力するための操作スイッチ群14と、外部に無線信号を送信するための送信機15と、上述した位置検出器11,地図データ入力器12,操作スイッチ群14からの入力に応じて各種処理を実行し、表示部13,送信機15を制御する制御部16とを備えている。
【0035】
このうち、位置検出器11は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの電波を図示しないGPSアンテナを介して受信してその受信信号を出力するGPS受信機11aと、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ11bと、車両の前後方向の加速度等から走行した距離を検出するための距離センサ11cと、地磁気から進行方位を検出するための地磁気センサ11dとを備えている。そして、これら各センサ等11a〜11dは、車両の位置,方位,移動距離等を算出するための各検出信号を出力する。
【0036】
地図データ入力器12は、図示しない地図記憶媒体に記憶された各種データを入力するための装置である。地図記憶媒体には、道路単位で区分された道路データと車線単位で区分された車線データ等を含む地図データや、案内用の音声データ等が記憶されている。なお、地図データには、道路データや車線データの他に、ノードデータ,リンクデータ,地形データ,マークデータ,交差点データ,施設のデータ等の周知の付加データも含まれている。
【0037】
表示部13は、カラー表示装置であり、液晶ディスプレイ,有機ELディスプレイ,CRTなどがあるが、そのいずれを用いてもよい。
操作スイッチ群14は、表示部13の表示面13aと一体に構成されたタッチパネル14a及び表示部13の周囲に設けられたメカニカルなキースイッチ等から構成される。このうち、タッチパネル14aは、表示面13aと積層一体化されており、表示面13aに表示される道路地図画像上または車線道路画像上の押下あるいは接触操作により、ユーザからの予定進行経路や予定進行車線の指定・変更等の指示を表す検出信号を入力する。なお、タッチパネル14aには、感圧方式,電磁誘導方式,静電容量方式,あるいはこれらを組み合わせた方式など各種の方式があるが、そのいずれを用いてもよい。
【0038】
制御部16は、CPU,ROM,RAM,I/O及びこれらの構成要素を接続するバスライン等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROMに記憶されたプログラムに基づいて、位置検出器11からの各検出信号に基づき、座標および進行方向の組として車両の現在位置を算出し、地図データ入力器12を介して読み込んだ現在位置付近の道路地図画像を表示部13に表示する地図表示処理や、地図データ入力器12に記憶された各データに基づき、操作スイッチ群14の操作に従って目的地を選択し、現在位置から目的地までの最適な経路(即ち、予定進行経路)を自動的に求める経路計算を行い、この経路計算に基づいて経路案内を行う経路案内処理を少なくとも実行する。
【0039】
<緊急車両情報送信処理>
次に、制御部16が、地図表示処理および経路案内処理と並列して実行する緊急車両情報送信処理を、図2に示すフローチャートに沿って詳しく説明する。
【0040】
まず、S110では、経路案内処理における経路計算により求められる予定進行経路に基づき、現在位置から目的地までの最適な経路中の車線(即ち、予定進行車線)を、最初に表示部13に表示されるデフォルトの予定進行車線として設定する。例えば、車線道路地図上の最も右側の車線(即ち、追い越し車線)を、デフォルトの予定進行車線として設定する。
【0041】
続くS120(Sはステップを表す)では、地図データ入力器12を介して現在位置付近の車線道路地図を読み込み、車線道路地図に基づく車線道路画像を、表示部13の表示面13aに道路地図画像と並べて表示する。
【0042】
続くS130では、設定された予定進行車線を表すマークを、表示面13aの車線道路画像上に表示し、S140に進む。このとき、図3に示すように、車線道路画像には、予定進行経路を表すマークが車線道路地図上に表示され、道路地図画像には、現在位置,予定進行経路を表すマークが道路地図上に表示されることになる。
【0043】
S140では、タッチパネル14aより入力される検出信号に基づき、ユーザからの予定進行車線の変更(以下、指定車線という)があるか否かを判断し、肯定判断した場合にはS150に進み、否定判断した場合にはS160に進む。なお、ユーザからの指定車線の指示は、タッチパネル14aが積層一体化されている表示面13aに表示される車線道路地図上の車線道路または車線自体の押下あるいは接触操作により行われる。
【0044】
S150では、S140にて指定された指定車線を予定進行車線に設定し、S130に戻る。このとき、指定車線が、予定進行経路として、表示面13aの車線道路画像上に表示されることになる。
【0045】
S160では、緊急車両の現在位置,予定進行経路,予定進行車線を表す緊急車両データを生成し、この緊急車両データを含む緊急車両情報信号を、送信機15を介して外部に送信させる。そして、再びS120に戻り、S120〜S160を繰り返し行う。
【0046】
<一般車用装置の構成>
図1に戻り、一般車用装置20は、位置検出器21と、地図データ入力器22と、表示部23と、操作スイッチ群24と、外部と通信(即ち、無線信号の送受信)を行う外部通信機25と、自車両の周囲の音声を集音する集音マイク26と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ27と、車両の速度に応じた検出信号を出力する車速センサ28と、各種のガイド音声などを出力するための音声出力部29と、車内LAN(図示せず)を介して他の装置と各種車両情報などを送受信する車内LAN通信部30と、上述した位置検出器21,地図データ入力器22,操作スイッチ群24,外部通信機25,集音マイク26(A/Dコンバータ27),車速センサ28,車内LAN通信部30からの入力に応じて各種処理を実行し、表示部23,外部通信機25,音声出力部29,車内LAN通信部30を制御する制御部31とを備えている。
【0047】
なお、位置検出器21,地図データ入力器22,表示部23,操作スイッチ群24は、これらに対応する緊急車用装置10の構成要素11〜14と同様の構成を有し、同様の作用が得られるものであるため、これら一般車用装置20の構成要素21〜24の説明を省略する。また、本実施形態では、操作スイッチ群24がタッチパネルを省略した構成とするため、表示部23はヘッドアップディスプレイ装置を用いてもよい。
【0048】
一方、集音マイク26は、図4に示すように、一般車両の車体2における前後左右の4箇所に配置されるマイク26a〜26dを備えている。これら各マイク26a〜26dが集音した音声に基づく音声信号は、A/Dコンバータ27を介して、制御部31に供給される。なお、音声信号には、集音マイク26より集音される音声の周波数fr,音量Brを表す音声情報が少なくとも含まれている。
【0049】
制御部31は、周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、その構成要素のうち、ROMには、サイレン音を抽出し決定するための警告音データベースDbsが格納されている領域がある。なお、警告音データベースDbsには、各種の緊急車両のサイレン音に関して、その基本周波数を表すサイレン音情報が少なくとも書き込まれている。また、制御部31は、ROMに記憶されたプログラムに基づいて、地図表示処理や経路案内処理を少なくとも実行する。なお、制御部31が実行する地図表示処理および経路案内処理は、緊急車用装置10の制御部16が実行する地図表示処理および経路案内処理と同様であるため、これらの処理についてはその説明を省略する。
【0050】
<緊急車両接近報知処理>
次に、制御部31が、地図表示処理および経路案内処理と並列して実行する緊急車両接近報知処理を、図5に示すフローチャートに沿って詳しく説明する。
【0051】
まず、S210では、ユーザに緊急車両の現在地および予定進行経路を報知するための緊急車位置表示モードと、ユーザに緊急車両の予定進行車線を報知するための緊急車線表示モードとを共にOFFにする。
【0052】
続くS220では、A/Dコンバータ27を介して集音マイク26より入力される音声信号に基づいて、緊急車両のサイレン音の検出があるか否かを判断し、肯定判断した場合にはS230に進み、否定判断した場合にはS210に戻る。なお、緊急車両のサイレン音の検出は、入力された音声信号に含まれる音声の周波数frを、ROMに格納されている警告音データベースDbsのサイレン音情報の基本周波数と比較することにより行われる。
【0053】
S230では、S220にて検出された音声信号に基づき、緊急車両が自車両に接近している状態であるか否かを判定する緊急車両接近判定処理を行う。なお、緊急車両接近判定処理では、ユーザに緊急車両の現在地や予定進行経路などを報知する必要がある場合に、後述する走行フラグGcを1に書き換える。
【0054】
続くS240では、S230にて走行フラグGcが1に書き換えられたか否かを判断し、肯定判断した場合にはS250に進み、否定判断した場合には、S210に戻る。
S250では、緊急車位置表示モードをONにする。具体的には、ユーザに緊急車両の現在地および予定進行経路を報知するために、表示部23の表示面23aに道路地図画像を表示する。このとき、本処理と並列して実行している地図表示処理および経路案内処理により、道路地図画像には、自車両の現在位置,予定進行経路を表すマークが道路地図上に表示されている。
【0055】
続くS260では、外部通信機25が受信した緊急車両データを取得し、取得した緊急車両データに、後述する緊急車両の存在方向Drを表す存在方向データを付加し、S270に進む。なお、存在方向データは、複数の緊急車両が接近している場合に、各々の緊急車両を識別するために付加され、緊急車両の音声を道路地図上の方角で特定することにより、緊急車両の音声と緊急車両データとを対応づけている。
【0056】
S270では、受信した緊急車両データに基づき、座標および進行方向の組として緊急車両の現在位置,予定進行経路を、地図データ入力器22を介して読み込んだ道路地図上に特定し、図7(a)に示すように、緊急車両の現在位置,予定進行経路を表すマークを表示部23の道路地図画像上に表示する。
【0057】
続くS280では、S270にて特定された緊急車両の現在位置および予定進行経路に基づき、図7(b)に示すように、緊急車両の現在位置が自車両の現在位置と同一道路上にあり、且つ、緊急車両の予定進行経路が自車両の進行方向と同一方向であるか否かを判断する。肯定判断した場合にはS290に進み、否定判断した場合にはS220に戻る。
【0058】
S290では、緊急車線表示モードをONにする。具体的には、ユーザに緊急車両の予定進行車線を報知するために、地図データ入力器22を介して読み込んだ車線道路地図に基づく車線道路画像を、表示部13の表示面13aに道路地図画像と並べて表示する。
【0059】
続くS300では、受信した緊急車両データに基づき、緊急車両の予定進行経路を車線道路地図上に特定し、図8(a)に示すように、緊急車両の予定進行車線を表すマークを表示部23の道路地図画像上に表示し、S220に戻る。
【0060】
<緊急車両接近判定処理>
ここで、先のS230にて行う緊急車両接近判定処理の詳細を、図6に示すフローチャートに沿って説明する。
【0061】
まず、S310では、音声信号に含まれる音声情報の時間変化に基づいて、周波数frの時間変化分(以下、ドップラー変化量という)Δfrを検出し、S320に進む。
S320では、ドップラー変化量Δfrが0を上回るか否かを判断する。ここで、肯定判断した場合、即ち、周波数frが時間変化と共に高周波数域側に遷移する場合には、自車速Vgに対する緊急車両の相対速度Vrが0を上回るため、緊急車両が自車両に接近しているとみなし、S360に進む。一方、否定判断した場合には、S330に進む。
【0062】
S330では、ドップラー変化量Δfrの絶対値が、予め設定された既定変化量Δfnを上回るか否かを判断する。ここで、否定判断した場合、即ち、周波数frが時間変化と共に低周波数域側に既定変化量Δfnを越えて遷移する場合には、相対速度Vrの絶対値が大きい、即ち、緊急車両が自車両から確実に遠ざかっているとみなし、S380に進む。一方、肯定判断した場合には、相対速度Vrの絶対値が小さいとみなし、S340に進む。
【0063】
S340では、車速センサ28より出力される検出信号に基づき、自車速Vgを検出する。
続くS350では、自車速Vgが予め設定された判定速度Vnを上回るか否かを判断し、肯定判断した場合には、現在接近中ではない緊急車両が接近に転じる可能性が高いとみなし、S360に進み、否定判断した場合には、緊急車両が自車両から遠ざかっている可能性が高いとみなし、S380に進む。即ち、相対速度Vrの絶対値が小さいため、自車速Vgが判定速度Vnより大きい場合には、緊急車両は、自車両と同一進行方向に向かって速度Ve(=Vg−|Vr|)で走行しているとみなし、自車速Vgが判定速度Vn以下の場合には、緊急車両は、自車両と同一進行方向以外の方向に向かって速度Veで走行しているとみなすのである。
【0064】
S360では、S220にて検出された音声信号に基づき、緊急車両の存在方向Drを特定し、S370に進む。具体的には、この音声信号に含まれている音声情報に基づき、車体2の前後左右の4箇所に配置されている各マイク26a〜26dが集音した音量Brの検出強度を比較することにより緊急車両の存在方向Drを特定する。
【0065】
S370では、緊急車両の走行状態を表す走行フラグGcを、緊急車両が一般車両に接近している、又は、現在接近中ではない緊急車両が接近に転じる可能性が高いことを表す1に設定し、S380では、フラグGcを、緊急車両が一般車両から遠ざかっていることを表す0に設定し、本処理を終了する。
【0066】
なお、上記実施形態において、送信機15が送信手段、緊急車両情報送信処理が緊急車両情報通知手段、位置検出器21が自車位置取得手段、地図データ入力器22が地図記憶手段、外部通信機25が受信手段、S250ないしS270が緊急車地図表示手段、集音マイク26およびA/Dコンバータ27が集音手段、S310が警報音検出手段、S230及びS240が第1実行許可手段、S290及びS300が緊急車線表示手段、S280が第2実行許可手段、地図データ入力器12が第2地図記憶手段、S120及びS130が緊急車側表示手段、タッチパネル14aが画面位置出力手段、S140及びS150が緊急車線設定手段に相当する。
【0067】
<効果>
以上説明したように、本実施形態の緊急車両接近報知システム1において、一般車用装置20は、外部通信機25を介して緊急車用装置10から送信されてくる緊急車両データを受信し、この緊急車両データに基づいて、緊急車両の現在位置,予定進行経路,予定進行車線を表示部23に表示する。
【0068】
したがって、本実施形態の緊急車両接近報知システム1によれば、インフラがなくても一般車両の運転者に、緊急車両の走行情報を確実に伝えることができる。
また、一般車用装置20では、緊急車位置表示モードのON時に、緊急車両の現在位置および予定進行経路を表すマークを、地図データ入力器22を介して読み込んだ自車両の現在位置付近の道路地図画像上に、自車両の位置を表すマークと共に表示する。
【0069】
このため、一般車用装置20によれば、一般車両の運転者は、自車両と緊急車両との位置関係および距離を直観的に認識することができ、ひいては、緊急車両の回避方法の選択や決定を適切に行うことができる。
【0070】
また、一般車用装置20では、緊急車線表示モードのON時に、地図データ入力器22を介して読み込んだ車線道路地図に基づく車線道路画像と、道路地図画像とを表示面23aに並べて表示し、緊急車両の予定進行車線を表すマークを、車線道路画像上に表示する。
【0071】
したがって、一般車用装置20によれば、一般車両の運転者は、緊急車両を回避するための車線を容易に特定することができ、ひいては、緊急車両の回避方法の選択や決定をより適切に行うことができる。
【0072】
さらに、一般車用装置20では、集音マイク26により集音される音声の周波数frの時間変化分(ドップラー変化量)Δfrに基づいて、緊急車位置表示モードをONにするか否かを判断し、緊急車両の現在位置および予定進行経路に基づいて、緊急車線表示モードをONにするか否かを判断する。
【0073】
したがって、一般車用装置20は、これらの表示モードを緊急車両の走行状態に応じてONにするため、自装置の制御負担を軽減させることができると共に、必要なときに限り、緊急車両の走行情報を一般車両の運転者に報知することができる。
【0074】
なお、一般車用装置20では、車体2の前後左右の4箇所に配置されている各マイク26a〜26d(即ち、集音マイク26)により集音される音声の音量Brに基づいて、緊急車両の存在方向Drを特定し、受信した緊急車両データに、この緊急車両の存在方向Drを表す付加データを付加する。
【0075】
このため、一般車用装置20によれば、緊急車両の現在位置および予定進行経路を表す緊急車両データに対して、集音マイク26により集音される音源の方向を特定するため、図8(b)に示すように、道路地図画像上に複数の緊急車両の走行情報が表示する場合であっても、個々の緊急車両に対してドップラー変化量Δfrに基づく制御判断を行うことができる。
【0076】
一方、緊急車用装置10では、表示面13aと積層一体化されているタッチパネル14aより入力される検出信号に基づき、車線道路地図上の押下あるいは接触操作によるユーザからの予定進行車線の変更(以下、指定車線という)がある場合、指定車線を予定進行経路に設定し、この設定された予定進行車線を表すデータを含む緊急車両データを送信する。
【0077】
したがって、緊急車用装置10によれば、緊急車両の乗員は、簡易に予定進行車線を変更することができると共に、所望する予定進行車線を一般車両の運転者に確実に伝えることができる。
【0078】
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
【0079】
例えば、上記実施形態では、集音マイク26より集音される音声のドップラー変化量Δfrが0以下の場合、即ち、緊急車両が自車両に接近していない場合であっても、車速センサ28が検出する自車速Vgに基づいて、接近に転じる可能性が高いとみなすと、走行フラグGcを1に設定する場合があるが、ドップラー変化量Δfrが0以下の場合には直ちに走行フラグGcを0に設定するように制御を行っても構わない。
【0080】
この場合、緊急車両が一般車両に接近している場合にのみ走行フラグGcを1に設定するため、一般車用装置20の制御負担を軽減することができると共に、一般車用装置20の構成要素から車速センサ28を省略することができる。
【0081】
また、音声出力部29より出力される音声によって、緊急車両が接近している旨を表すメッセージを一般車両の運転者に報知してもよい。さらに、音声出力部29が、緊急車両の現在位置,予定進行経路,予定進行車線に応じて、メッセージを代えて音声を出力するようにしてもよい。
【0082】
また、外部通信機25を介して緊急車両データを取得すると、各種の指令を車内LAN通信部30から車内LAN(図示せず)を介して他の装置に送信させてもよい。例えば、車内LAN通信部30が、各電子機器や窓開閉装置などに制御指令を送信することにより、オーディオ機器の音量を絞ったり、周囲の雑音を遮断するために窓を自動的に閉めたり、或いは、緊急車両のサイレン音を直接聞くために窓を自動的に開けたりするようにすればよい。
【0083】
なお、緊急車両データを取得すると、外部通信機25に緊急車両データを他の一般車両に送信させる車車間通信を実現するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】緊急車両接近報知システムの構成を示すブロック図。
【図2】緊急車用装置の制御部が実行する緊急車両情報送信処理の詳細を示すフローチャート。
【図3】緊急車用装置の表示部が表示する一例を示す説明図。
【図4】一般車両の車体に設置される集音マイクの配置を示す説明図。
【図5】一般車両の制御部が実行する緊急車両接近報知処理の詳細を示すフローチャート。
【図6】図5の処理中に示された緊急車両接近判定処理の詳細を示すフローチャート。
【図7】緊急車両位置表示モードのON時に、一般車両の表示部が表示する二つの例を示す説明図。
【図8】緊急車線表示モードのON時に、一般車両の表示部が表示する二つの例を示す説明図。
【図9】道路地図上での緊急車両と一般車両との位置関係を示す説明図。
【符号の説明】
【0085】
1…緊急車両接近報知システム、10…緊急車用装置、11…位置検出器、12…地図データ入力器、13…表示部、14…操作スイッチ群、14a…タッチパネル、15…送信機、16…制御部、20…一般車用装置、21…位置検出器、22…地図データ入力器、23…表示部、24…操作スイッチ群、25…外部通信機、26…集音マイク、27…A/Dコンバータ、28…車速センサ、29…音声出力部、30…車内LAN通信部、31…制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
緊急車両に搭載される緊急車用装置と、一般車両に搭載される一般車用装置とからなる緊急車両接近報知システムであって、
前記緊急車用装置は、
無線信号を送信する送信手段と、
当該緊急車用装置を搭載する緊急車両を対象緊急車両として、該対象緊急車両の位置を表す緊急車位置情報を少なくとも含む緊急車両情報を、前記送信手段を介して送信する緊急車両情報通知手段と、
を備え、
前記一般車用装置は、
当該一般車用装置を搭載する一般車両を対象一般車両として、該対象一般車両の位置を表す一般車位置情報を取得する自車位置取得手段と、
道路が識別可能な道路地図情報を少なくとも含む地図情報を記憶する地図記憶手段と、
無線信号を受信する受信手段と、
該受信手段を介して前記緊急車両情報を受信した場合に、前記地図記憶手段から読み出した前記地図情報に基づく道路地図上に、前記緊急車位置情報を前記一般車位置情報と共に表示する緊急車位置表示処理を行う緊急車地図表示手段と、
を備えることを特徴とする緊急車両接近報知システム。
【請求項2】
前記一般車用装置は、
前記対象一般車両の周囲の音を集める集音手段と、
前記緊急車両の警報音を、前記集音手段を介して検出する警報音検出手段と、
前記警報音検出手段により検出された前記警報音のドップラー効果による周波数変化分が、予め設定された既定変化分を上回ることを接近条件として、該接近条件が成立している間、前記緊急車地図表示手段に緊急車位置表示処理を実行させる第1実行許可手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の緊急車両接近報知システム。
【請求項3】
前記緊急車両情報は、前記対象緊急車両が予定する進行経路を表す緊急車経路情報を含むことを特徴とする請求項2に記載の緊急車両接近報知システム。
【請求項4】
前記地図記憶手段により記憶される前記地図情報は、道路の車線が識別可能な車線付道路情報を含むことを特徴とする請求項3に記載の緊急車両接近報知システム。
【請求項5】
前記一般車用装置は、
前記受信手段を介して受信した前記緊急車両情報に、前記対象緊急車両が予定する通行車線を表す緊急車線情報が含まれる場合には、前記地図記憶手段から読み出した前記車線付道路情報に基づく車線付道路地図上に、前記緊急車線情報を表示する緊急車線表示処理を、前記緊急車地図表示手段と並行して行う緊急車線表示手段を備えることを特徴とする請求項4に記載の緊急車両接近報知システム。
【請求項6】
前記一般車用装置は、
前記緊急車地図表示手段により表示される前記対象緊急車両の位置が、前記対象一般車両の位置に対して同一道路上の後方側であることを追従条件として、該追従条件が成立している間、前記緊急車線表示手段に緊急車線表示処理を実行させる第2実行許可手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の緊急車両接近報知システム。
【請求項7】
第2実行許可手段は、前記緊急車地図表示手段と前記緊急車線表示手段とを同一画面上に並べて表示させることを特徴とする請求項6に記載の緊急車両接近報知システム。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の一般車用装置。
【請求項9】
緊急車両に搭載される緊急車用装置であって、
無線信号を送信する送信手段と、
当該緊急車用装置を搭載する緊急車両を対象緊急車両として、該対象緊急車両の位置および予定進行経路を表す緊急車位置経路情報と、予定進行車線を表す緊急車線情報とを含む緊急車両情報とを、前記送信手段を介して送信する緊急車両情報通知手段と、
を備えることを特徴とする緊急車用装置。
【請求項10】
道路の車線が識別可能な車線付道路情報を少なくとも含む地図情報を記憶する第2地図記憶手段と、
該第2地図記憶手段から読み出した前記車線付道路情報に基づく車線付道路地図と共に前記予定進行車線を表示するための画面を有する緊急車側表示手段と、
該緊急車側表示手段が有する前記画面に重ねて配置され、利用者からの押下操作により特定される前記画面上の位置に応じた検出信号を出力する画面位置出力手段と、
該画面位置出力手段より出力された前記検出信号を受信した場合に、該検出信号により特定される前記車線付道路地図上の車線を指定車線として、該指定車線を予定進行車線とする緊急車線情報を生成する緊急車線設定手段と、
を備え、
前記緊急車両情報通知手段は、前記緊急車線設定手段により生成された前記緊急車線情報を含む前記緊急車両情報を送信することを特徴とする請求項9に記載の緊急車用装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−15498(P2009−15498A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−175213(P2007−175213)
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】