Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
緊急速報配信システム、コアネットワーク装置、通信状態管理サーバ装置、緊急速報配信方法
説明

緊急速報配信システム、コアネットワーク装置、通信状態管理サーバ装置、緊急速報配信方法

【課題】通信中の移動端末にも緊急速報を配信することができる緊急速報配信システム、コアネットワーク装置、通信状態管理サーバ装置、緊急速報配信方法を提供する。
【解決手段】CBSにより、共通チャネルを用いて、特定エリア100の移動端末1A〜1Dに対して地震発生などの緊急速報を一斉配信する場合において、コアネットワーク装置30aで通信中の移動端末を抽出し、その通信中の移動端末1Dにだけ緊急速報用のSMSメッセージを作成し制御用の個別チャネルによって送信(S105)する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は緊急速報配信システム、コアネットワーク装置、通信状態管理サーバ装置、緊急速報配信方法に関し、特に緊急速報を移動端末へ配信する緊急速報配信システム、コアネットワーク装置、通信状態管理サーバ装置、緊急速報配信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
気象庁は、平成19年10月1日から、一般向け(テレビ・ラジオ、防災行政無線、集客施設における館内放送)への緊急地震速報を開始している。また、移動体通信オペレータでは、移動端末へ緊急地震速報を配信している(例えば、非特許文献1)。また、各自治体からも、災害等の緊急時における大多数への情報配信の要望があり、テロ・警報・大規模事故の情報を多数のユーザに即時に配信することが求められている。
【0003】
しかし、現状の移動端末への配信システム(メールなど)では、大多数のユーザへ即時配信することは無線リソース面から不可能であり、要求条件を満たすためには同報システムが必要となる。同報システムを第3世代移動通信システム網で実現する基盤として、3GPP(Third Generation Partnership Project)で標準規定されているセルブロードキャスト(CBS;Cell Broadcast Service)がある。3GPP標準を採用している移動体通信オペレータではCBSを用いた同報システムによって、緊急地震速報を配信している。
【0004】
CBS基盤を用いた緊急速報の配信システムの構成例について図9を参照して説明する。図9を参照すると、緊急速報の配信システムは、緊急速報の配信元である緊急速報配信装置(CBE;Cell Broadcast Entity)10と、同報配信装置であるCBC(Cell Broadcast Center)20と、無線制御装置(RNC;Radio Network Controller)40aおよび40bと、無線基地局(BTS;Base Transceiver Station)41aおよび41bとを備えており、ユーザが使用する移動端末(UE;User Equipment)1A、1B、1Cへ緊急速報を配信する機能を有している。
【0005】
なお、CBC20からRNC40a、40bまでの通信経路には図示せぬコアネットワークが設けられている。このコアネットワークには、図示せぬSGSN(Serving GPRS Support Node)等が設けられている。
CBC20とRNC40a、40bとの間の通信区間については、3GPPの標準規格であるTS 25.419によるSABPが適用される。RNC40a、40bとUE1A〜1Cとの間の通信区間については、3GPPの標準規格であるTS 25.324によるBMCが適用される。CBE10とCBC20との間の通信区間については、標準規格が存在しない。
【0006】
図9において、このような構成を有する緊急速報の配信システムにおいて、地震などの災害が発生すると、CBE10から緊急速報の配信要求が送信される(ステップS11)。この配信要求には、配信エリアに関する情報、および、地震発生の旨などのメッセージの内容が含まれている。この配信要求は、CBC20によって受信される。
CBC20は、配信要求を受信すると、配信エリアに関連するRNC40aおよび40bに向けて、同報配信指示を意味するWrite Replace信号を送信する(ステップS12)。Write Replace信号は、送信対象であるRNCの台数分送信される。その後、CBC20は、CBE10へ受付応答信号を返信する(ステップS13)。
【0007】
RNC40a、40bは、Write Replace信号を受信すると、配信先を決定し、ブロードキャスト送信を行う(ステップS14)。まず、RNC40a、40bは、Paging type1のページングを行う(ステップS15)。次に、RNC40a、40bは、System Information信号を送信する(ステップS16)。これにより、BTS41a、41bの報知情報が更新される(ステップS17)。そして、BTS41a、41bから移動端末1A、1B、1Cへ報知情報が送信される(ステップS18)。
【0008】
また、BMC(Broadcast/Multicast Control)スケジューリングが行われ(ステップS19)、BMC Schedule Message、BMC CBS Messageが順に送信される(ステップS20、S21)。これらのメッセージを受信した移動端末1A、1B、1Cにおいては、CBSメッセージすなわち緊急速報である、地震発生の旨などのメッセージの内容が画面に表示される(ステップS22)。
その後、RNC40a、40bから応答信号であるReport-Success信号が送信される(ステップS23)。応答信号であるReport-Success信号は、送信対象であるRNCの台数分送信される。
【0009】
図9を参照して説明した配信システムによると、地震発生などの場合に緊急速報を配信することができる。しかし、CBS基盤を用いて大多数の移動端末へ緊急速報の同報配信を行う場合、通信中の移動端末は緊急速報を受信することができない。移動端末は、パケット通信中は個別チャネル(以下、個別CHと略記する)を使用しており、PagingやCBS Messageが配信される共通チャネル(以下、共通CHと略記する)を同時に受信することができないからである。この点については、特許文献1にも記載されている。
【0010】
ここで、図10には、CBSによって送信された信号を受信できるCBS対応端末、および、ETWS(Earthquake and Tsunami Warning System)によって送信された信号を受信できるETWS対応端末、のそれぞれについて、端末の動作状態と、受信可能または受信不可との対応を示す図である。
同図において、CBS対応端末、および、ETWS対応端末のいずれも、待ち受け状態(Idle)およびパケットPCH状態(Cell PCH状態)においては、メッセージを受信することができる。なお、待ち受け状態には、パケットのPreservation状態も含まれる。
【0011】
一方、CBS対応端末、および、ETWS対応端末のいずれも、音声通信中状態、およびパケット個別CH状態(Cell DCH状態)においては、メッセージを受信することができない。
なお、パケット共通CH状態(Cell FACH状態)においては、CBS対応端末はメッセージを受信することができず、ETWS対応端末は2回に分けて送られてくるメッセージのうちの第一報のみ受信することができる。
【0012】
図11は、移動端末の動作状態の遷移を示す図である。移動端末は、RRC(Radio Resource Control)プロトコルに従って、動作状態が遷移する。同図を参照すると、移動端末には、5つの動作状態が存在する。すなわち、待ち受け状態SS1、個別CH状態(HS状態)SS2、共有CH状態(Cell FACH状態)SS3、PCH状態(Cell PCH状態)SS4、Preservation状態(無線リソース解放状態)SS5である。
【0013】
待ち受け状態SS1において、発信または着信があった場合、個別CH状態SS2に遷移する。個別CH状態SS2において、データ送受信が一定時間無い場合、共有CH状態SS3に遷移する。さらに、共有CH状態SS3において、データ送受信が一定時間無い場合、PCH状態SS4に遷移する。さらに、PCH状態SS4において、データ送受信が一定時間無い場合、Preservation状態SS5に遷移する。Preservation状態SS5において、データ送受信が一定時間無い場合、待ち受け状態SS1に遷移する。
【0014】
Preservation状態SS5において、データの送受信がある場合、個別CH状態SS2に遷移する。PCH状態SS4において、データの送受信がある場合、個別CH状態SS2、または、共有CH状態SS3に遷移する。個別CH状態SS2において終話になった場合、待ち受け状態SS1に遷移する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2010−11190号公報
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】株式会社NTTドコモ“緊急速報「エリアメール」”[online]、[平成23年8月17日検索]、インターネット<URL:http://www.nttdocomo.co.jp/service/safety/areamail/index.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
上述したように、3GPPの標準仕様によると、移動端末は、個別CHと共通CHとを同時に使用できない。このため、3GPPの標準仕様によると、通信中すなわち個別CHを使用している移動端末に対し、緊急速報を送信することができない。
本発明は上述した背景技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、通信中の移動端末に対し、緊急速報の送信を実現するための緊急速報配信システム、コアネットワーク装置、通信状態管理サーバ装置、緊急速報配信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の一態様による緊急速報配信システムは、移動端末へ緊急速報を送信する緊急速報送信システムであって、前記緊急速報を送信するためのトリガとなる信号を受信する受信部(例えば、図1中の受信部31に対応)と、通信中状態である移動端末を特定する通信状態端末特定部(例えば、図1中の通信状態端末特定部33に対応)と、前記緊急速報の内容と同じ内容についてSMSによるメッセージを作成するSMSメッセージ作成部(例えば、図1中のSMSメッセージ作成部34に対応)と、前記SMSメッセージ作成部によって作成されたSMSによるメッセージを、前記通信状態端末特定部によって通信中状態であると特定された移動端末に向けて送信する送信部(例えば、図1中の送信部35に対応)とを含むことを特徴とする。
【0019】
このシステムによれば、コアネットワーク内の装置で通信中の移動端末を抽出し、緊急速報用のSMSメッセージを作成しその通信中の移動端末に送信することにより、通信中の移動端末は、SMSメッセージによって緊急速報と同じ内容を受信できる。
前記受信部と、前記通信状態端末特定部と、前記SMSメッセージ作成部と、前記送信部とを、前記移動端末に対する移動通信を実現するためのコアネットワーク内の装置であるコアネットワーク装置(例えば、図2中のコアネットワーク装置30aに対応)に設けてもよい。上記各部をコアネットワーク装置に設け、通信中の移動端末を抽出し、緊急速報用のSMSメッセージを作成しその通信中の移動端末に送信することにより、通信中の移動端末は、SMSメッセージによって緊急速報と同じ内容を受信できる。
【0020】
また、前記受信部と、前記通信状態端末特定部と、前記SMSメッセージ作成部と、前記送信部とを、前記移動端末に対する移動通信を実現するためのコアネットワーク外の装置に設けてもよい。上記各部をコアネットワーク外の装置(例えば、図6中の通信状態管理サーバ装置50に対応)に設け、通信中の移動端末を抽出し、緊急速報用のSMSメッセージを作成しその通信中の移動端末に送信することにより、通信中の移動端末は、SMSメッセージによって緊急速報と同じ内容を受信できる。
【0021】
本発明の一態様によるコアネットワーク装置は、移動端末へ緊急速報を送信するためのトリガとなる信号を受信する受信部(例えば、図1中の受信部31に対応)と、通信中状態である移動端末を特定する通信状態端末特定部(例えば、図1中の通信状態端末特定部33に対応)と、前記緊急速報の内容と同じ内容についてSMSによるメッセージを作成するSMSメッセージ作成部(例えば、図1中のSMSメッセージ作成部34に対応)と、前記SMSメッセージ作成部によって作成されたSMSによるメッセージを、前記通信状態端末特定部によって通信中状態であると特定された移動端末に向けて送信する送信部(例えば、図1中の送信部35に対応)とを備え、前記移動端末に対する移動通信を実現するためのコアネットワーク内に設けられていることを特徴とする。
【0022】
このコアネットワーク装置によれば、コアネットワーク内の装置で通信中の移動端末を抽出し、緊急速報用のSMSメッセージを作成しその通信中の移動端末に送信することにより、通信中の移動端末は、SMSメッセージによって緊急速報と同じ内容を受信できる。
【0023】
本発明の一態様による通信状態管理サーバ装置は、移動端末へ緊急速報を送信するためのトリガとなる信号を受信する受信部(例えば、図5中の受信部51に対応)と、通信中状態である移動端末を特定する通信状態端末特定部(例えば、図5中の通信状態端末特定部53に対応)と、前記緊急速報の内容と同じ内容についてSMSによるメッセージを作成するSMSメッセージ作成部(例えば、図5中のSMSメッセージ作成部54に対応)と、前記SMSメッセージ作成部によって作成されたSMSによるメッセージを、前記通信状態端末特定部によって通信中状態であると特定された移動端末に向けて送信する送信部(例えば、図5中の送信部55に対応)とを備え、前記移動端末に対する移動通信を実現するためのコアネットワーク外に設けられていることを特徴とする。
【0024】
この通信状態管理サーバ装置によれば、コアネットワーク内の装置で通信中の移動端末を抽出し、緊急速報用のSMSメッセージを作成しその通信中の移動端末に送信することにより、通信中の移動端末は、SMSメッセージによって緊急速報と同じ内容を受信できる。
【0025】
本発明の一態様による緊急速報配信方法は、緊急速報を送信するためのトリガとなる信号を受信する受信部と、通信中状態である移動端末を特定する通信状態端末特定部と、前記緊急速報の内容と同じ内容についてSMSによるメッセージを作成するSMSメッセージ作成部と、前記SMSメッセージ作成部によって作成されたSMSによるメッセージを、前記通信状態端末特定部によって通信中状態であると特定された移動端末に向けて送信する送信部とを含み、前記緊急速報を送信する緊急速報送信システムにおいて実現される緊急速報配信方法であって、前記緊急速報についての配信条件を確認する配信条件確認ステップと、前記緊急速報を送信するためのトリガとなる信号を受信する受信ステップと、通信中状態である移動端末を特定する通信状態端末特定ステップと、緊急速報の内容と同じ内容についてSMSによるメッセージを作成するSMSメッセージ作成ステップと、SMSメッセージ作成ステップにおいて作成されたSMSによるメッセージを、通信状態端末特定ステップにおいて通信中状態であると特定された移動端末に向けて送信する送信ステップと、を含むことを特徴とする。
【0026】
この方法によれば、コアネットワーク内の装置で通信中の移動端末を抽出し、緊急速報用のSMSメッセージを作成しその通信中の移動端末に送信することにより、通信中の移動端末は、SMSメッセージによって緊急速報と同じ内容を受信できる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、コアネットワーク内の装置で通信中の移動端末を抽出し、緊急速報用のSMSメッセージを作成しその通信中の移動端末だけに、制御用の個別チャネルによって送信することにより、通信中の移動端末は、SMSメッセージによって緊急速報と同じ内容を受信でき、利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1の実施形態による緊急速報配信システムに用いるコアネットワーク装置の機能構成例を示すブロック図である。
【図2】動作状態管理部が備えている管理テーブルの例を示す図である。
【図3】第1の実施形態による緊急速報配信システムの動作概要を示す図である。
【図4】第1の実施形態による緊急速報配信システムの動作を実現するための信号授受などの処理を示すシーケンス図である。
【図5】第2の実施形態による緊急速報配信システムに用いる通信状態管理サーバ装置の機能構成例を示すブロック図である。
【図6】第2の実施形態による緊急速報配信システムの動作概要を示す図である。
【図7】第2の実施形態による緊急速報配信システムの動作を実現するための信号授受などの処理を示すシーケンス図である。
【図8】第1の実施形態または第2の実施形態による緊急速報配信システムによって実現される緊急速報配信方法の内容を示すフローチャートである。
【図9】CBS基盤を用いた緊急速報の配信システムの構成例を示す図である。
【図10】CBS対応端末、ETWS対応端末について、端末の動作状態と、受信可能または受信不可との対応を示す図である。
【図11】移動端末の動作状態の遷移を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において参照する各図では、他の図と同等部分は同一符号によって示されている。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による緊急速報配信システムに用いるコアネットワーク装置の機能構成例を示すブロック図である。
本明細書では、コアネットワーク(コアNW)内に設けられている装置を、「コアネットワーク装置」と表記する。この「コアネットワーク装置」には、SGSN(Serving GPRS Support Node)、HLR(Home Location Register)など、コアネットワークの機能を実現するための各種の装置が含まれる。
【0030】
(コアネットワーク装置の構成例)
図1は第1の実施形態による緊急速報配信システムに用いるコアネットワーク装置の例を示す機能構成図である。図1において、本例によるコアネットワーク装置30は、緊急速報を送信するためのトリガとなる信号を他のノードから受信する受信部31と、各移動端末について、在圏エリアおよび通信動作状態を管理する動作状態管理部32と、動作状態管理部32を参照し、通信中状態である移動端末を特定する通信状態端末特定部33と、緊急速報の内容と同じ内容についてSMS(Short Message Service)によるメッセージ(以下、SMSメッセージと呼ぶ)を作成するSMSメッセージ作成部34と、このSMSメッセージ作成部34によって作成されたSMSメッセージを、通信中状態であると特定された移動端末に向けて送信する送信部35とを備えている。
【0031】
受信部31は、後述するように、CBEからCBCを介して、緊急速報を送信するためのトリガとなるWrite Replace信号を受信する機能を有している。
動作状態管理部32は、在圏エリアおよび通信動作状態を管理するための管理テーブルを備えている。この管理テーブルは、例えば、図2のように移動端末を特定する情報(例えば端末の識別子)と、その移動端末の在圏エリアを示す情報と、その移動端末の動作状態との対応関係を保持している。この動作状態管理部32によって移動端末の動作状態を管理しておくことにより、地震などの災害発生時に緊急速報の送信時間を短縮できる。すなわち、仮に、災害発生後に、各移動端末の動作状態を取得する場合、動作状態の取得に必要な時間だけ遅れて緊急速報を送信することになる。これに対し、動作状態管理部32によって移動端末の動作状態を常に管理しておけば、災害発生時から緊急速報の送信までの時間を短縮できる。この緊急速報の送信までの時間短縮の効果は、配信すべきエリアに例えば周知のFemto BTSが多数存在する場合に顕著である。
【0032】
図2では、説明の便宜上、他の図において用いる移動端末の参照符号を、移動端末を特定する情報としてある。移動端末の在圏エリアは、図示せぬHLRから取得することができる。
移動端末の動作状態とは、例えば、着信が可能な状態すなわち「待ち受け状態」、他の移動端末との通話中またはパケット通信中の状態すなわち「通信中状態」、である。コアネットワーク内の装置が連携し、パケット通信および音声通信の状態を把握することによって、移動端末が通信中状態であることを特定することができる。
【0033】
図2に記載の管理テーブル320では、移動端末1A〜1Dのうち、移動端末1A、1Bおよび1Cの動作状態が「待ち受け状態」(図中では「待受」と記載)、移動端末1Dの動作状態が「通信中状態」(図中では「通信中」と記載)、である。
動作状態管理部32が管理テーブル320によって移動端末の動作状態を管理しているので、この動作状態管理部32を参照することにより、各移動端末についての在圏エリアおよび各移動端末の動作状態を確認することができる。
【0034】
図1に戻り、通信状態端末特定部33は、動作状態管理部32によって管理されている情報を参照することにより、動作状態が通信中状態である移動端末を特定することができる。
SMSメッセージ作成部34は、受信部31が受信した緊急速報の内容を変換することによって、SMSメッセージを作成する。
【0035】
送信部35は、SMSメッセージ作成部34によって作成されたSMSメッセージを、通信状態端末特定部33によって通信中状態であると特定された移動端末に向けて送信する。
なお、コアネットワーク装置30を構成する上記各部は、図示せぬCPUがプログラムを実行することなどによって実現することができる。
【0036】
(緊急速報配信システムの動作概要)
図3は第1の実施形態による緊急速報配信システムの動作概要を示す図である。
図3において、本実施形態の緊急速報配信システムでは、コアネットワーク装置30aの配下にRNC40aおよび40bが設けられており、コアネットワーク装置30bの配下にRNC40cおよび40dが設けられている。
【0037】
また、本実施形態の緊急速報配信システムは、地震、津波などの災害発生時に、緊急速報の配信要求を送信するCBE10と、配信要求を受信した場合にWrite Replace信号を送信するCBC20とを備えている。なお、図3中のISP(Internet Services Provider)サーバ装置60は、図示せぬインターネットへの接続を仲介する装置である。
【0038】
ここで、本例では、図示せぬ無線基地局装置によって実現される通信エリア100に、移動端末1A、1B、1C、1Dが位置している(在圏している)。移動端末1A、1Bおよび1Cの動作状態は、着信が可能な状態すなわち待ち受け状態とする。また、移動端末1Dの動作状態は、通信中状態とする。例えば、移動端末1DがISPサーバ装置60と接続されている状態である(ステップS100)。
【0039】
このような状態において、コアネットワーク装置30a、30bは、上述したように、通信状態管理部によって、各移動端末の在圏エリアおよび通信動作状態を、それぞれ管理している。本例では、コアネットワーク装置30aの通信状態管理部は、移動端末1A、1Bおよび1Cの動作状態は「待ち受け状態」(図中では「待受」と記載)、移動端末1Dの動作状態は「通信中状態」(図中では「通信中」と記載)として管理している(ステップS100a)。
【0040】
地震などの災害発生により、CBE10から緊急速報の配信要求が送信される(ステップS101)。この配信要求には、配信エリアに関する情報、および、地震発生の旨などのメッセージの内容が含まれている。この配信要求は、CBC20によって受信される。
CBC20は、配信要求を受信すると、コアネットワーク装置30aおよび30bのうち、配信エリアである通信エリア100に関連するコアネットワーク装置30aのRNC40aおよび40bに向けてWrite Replace信号を送信する(ステップS102a)。
【0041】
コアネットワーク装置30aは、CBC20から送信されたWrite Replace信号を中継し、配信エリアである通信エリア100に関連するRNC40a、40bに送信する(ステップS102b)。これにより、RNC40a、40bの配下に設けられている無線基地局装置によって実現される通信エリア100に在圏している移動端末1A〜1Dのうち、動作状態が待ち受け状態である移動端末1A、1Bおよび1Cに、緊急速報が配信される(ステップS103)。このとき、動作状態が通信中である移動端末1Dは緊急速報を受信できない。
【0042】
また、コアネットワーク装置30aは、上記のWrite Replace信号の中継と並行して、動作状態が通信中である移動端末を特定し、その移動端末が通信エリア100に在圏している移動端末に向けてSMSメッセージを送信する(ステップS104)。本例では、移動端末1Dの動作状態が通信中であるため、コアネットワーク装置30aは移動端末1Dに向けてSMSメッセージ(図中SMSと表記)を送信する(ステップS105)。
このときに送信されるSMSメッセージは、緊急速報の形式を変換したものである。このため、動作状態が通信中である移動端末1Dについても、SMSメッセージによって緊急速報と同じ内容を受信することができる。
【0043】
(緊急速報配信システムの処理)
図4は、図3を参照して説明した緊急速報配信システムの動作を実現するための信号授受などの処理を示すシーケンス図である。
図4において、破線H1によって囲まれた部分の処理が、本システムによって新規に実現される処理である。すなわち、一般的なCBSのみによる緊急速報配信システムでは、通信中の移動端末に対しては、緊急速報を配信することができなかったが、本システムにおいて破線H1によって囲まれた部分の処理が実現されることにより、通信中の移動端末に対しても緊急速報を配信することができる。
【0044】
図4において、地震などの災害発生により、CBE10から緊急速報の配信要求が送信される(ステップS101)。CBC20は、配信要求を受信すると、コアネットワーク装置30aおよび30bのうち、配信エリアである通信エリア100に関連するコアネットワーク装置30aのRNC40aおよび40bに向けてWrite Replace信号を送信する(ステップS102a)。
【0045】
コアネットワーク装置30aは、CBC20から送信されたWrite Replace信号を中継し、配信エリアである通信エリア100に関連するRNC40a、40bに送信する(ステップS102b)。
RNC40a、40bは、Write Replace信号を受信すると、初期通知処理(Primary Notification)を行い(ステップS103a)、Paging Control Channel(PCCH)により、Paging type1のページングを行う(ステップS103b)。このページングによって送信される情報は、ETWS情報(ETWS Information)である。
【0046】
さらに、RNC40a、40bは、Common Control Channel(CCCH)により、System Information Change Indication信号を送信する(ステップS103c)。この信号によって送信される情報は、ETWS通知(ETWS Notification)である。
次に、RNC40a、40bは、二次通知処理(Secondary Notification)を行い(ステップS103d)、Broadcasting Control Channel(BCCH)で通知される報知情報が更新されたことを、Paging type1のページングにより移動端末へ通知する(ステップS103e)。このページングによって送信される情報も、ETWS情報(BCCH Modify Info.)である。
【0047】
さらに、RNC40a、40bは、Common Traffic Channel(CTCH)により、CBS Message(Secondary Notification)を送信する(ステップS103f)。
以上の処理により、待ち受け状態である移動端末1A、1Bおよび1Cは、緊急速報を受信できる(ステップS103g)。このとき、動作状態が通信中である移動端末1Dは緊急速報を受信できない。
【0048】
例えば、移動端末1Dが、当初、Idle状態またはCell PCH状態であり(ステップS201)、次にCell FACH状態(ステップS202)に遷移し、さらにIdle状態またはCell PCH状態(ステップS203)に遷移したとする。その後、移動端末1Dは、Cell DCH状態(ステップS204)に遷移し、個別CHを使用して通信中の状態であり、緊急速報を受信できない。このような場合でも、破線H1によって囲まれた部分の処理が実現されることにより、通信中の移動端末1Dが緊急速報を受信することができる(ステップS205)。
【0049】
すなわち、コアネットワーク装置30aは、上記のWrite Replace信号の中継と並行して、破線H1によって囲まれた部分の処理を行う。最初に配信条件がチェックされる(ステップS104a)。ここで、配信条件とは、例えば、「トラヒック量が多い場合は送信しない」、「津波の場合は必ず送信する」、「通信中の移動端末の数が予め定めた閾値を越えた場合は送信しない」、「時間帯によって送信する、または、送信しない」などの条件である。
この配信条件を満たし、かつ、通信中の移動端末である移動端末1Dが特定される(ステップS104b)。そして、移動端末1Dが緊急速報の配信エリアに在圏しているか判定された後(ステップS104c)、緊急情報がSMSメッセージに変換される(ステップS104d)。
【0050】
その後、コアネットワーク装置30aは、Dedicated Control Channel(DCCH)を介して、Downlink Direct Transferにより、SMSメッセージを、移動端末1Dに送信する(ステップS105)。これにより、上記ステップS205のように、通信中の移動端末1Dが緊急速報を受信することができる。なお、移動端末1Dは、Uplink Direct Transferにより、応答信号をコアネットワーク装置30aに返信する(ステップS105a)。
以上のように、破線H1によって囲まれた部分の処理をコアネットワーク装置30aが行うことにより、動作状態が通信中である移動端末1Dについても、SMSメッセージによって緊急速報と同じ内容を受信することができる。
【0051】
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態による緊急速報配信システムでは、コアネットワーク装置において、通信中状態である移動端末を特定し、SMSメッセージを作成することによって、本システムの主要機能を実現している。これに対し、第2の実施形態では、コアネットワーク内ではなく、コアネットワーク外に設けられた専用のサーバ装置である通信状態管理サーバ装置を設けて、本システムの主要機能を実現する。
【0052】
(通信状態管理サーバ装置の構成例)
図5は第2の実施形態による緊急速報配信システムに用いる通信状態管理サーバ装置の機能構成例を示すブロック図である。
図5において、本例による通信状態管理サーバ装置50は、緊急速報を送信するためのトリガとなる信号を他のノードから受信する受信部51と、各移動端末について、在圏エリアおよび通信動作状態を管理する動作状態管理部52と、動作状態管理部52を参照し、通信中状態である移動端末を特定する通信状態端末特定部53と、緊急速報の内容と同じ内容についてSMSメッセージを作成するSMSメッセージ作成部54と、このSMSメッセージ作成部54によって作成されたSMSメッセージを、通信状態端末特定部53によって通信中状態であると特定された移動端末に向けて送信する送信部55とを備えている。
【0053】
受信部51は、上述した受信部31と同様の機能を有している。
動作状態管理部52は、例えば、図2を参照して説明した管理テーブルと同様の管理テーブルを備え、移動端末の動作状態を管理している。したがって、動作状態管理部52を参照することにより、各移動端末についての在圏エリアおよび各移動端末の動作状態を確認することができる。
【0054】
通信状態端末特定部53は、上述した通信状態端末特定部33と同様の機能を有している。
SMSメッセージ作成部54は、上述したSMSメッセージ作成部34と同様の機能を有している。
送信部55は、上述した送信部35と同様の機能を有している。
なお、通信状態管理サーバ装置50を構成する上記各部は、図示せぬCPUがプログラムを実行することなどによって実現することができる。
【0055】
(緊急速報配信システムの動作概要)
図6は第2の実施形態による緊急速報配信システムの動作概要を示す図である。
図6において、本実施形態の緊急速報配信システムでは、コアネットワーク装置30aの配下にRNC40aおよび40bが設けられており、コアネットワーク装置30bの配下にRNC40cおよび40dが設けられている。
また、本実施形態の緊急速報配信システムは、地震、津波などの災害発生時に、緊急速報の配信要求を送信するCBE10と、配信要求を受信した場合にWrite Replace信号を送信するCBC20とを備えている。なお、図6中のISPサーバ装置60は、図示せぬインターネットへの接続を仲介する装置である。
【0056】
本実施形態の緊急速報配信システムでは、通信状態を管理する通信状態管理サーバ装置50が設けられている。本実施形態では、上記の第1の実施形態の場合とは異なり、コアネットワーク外に設けた通信状態管理サーバ装置50が、第1の実施形態におけるコアネットワーク装置30a、30bの機能を具備している。
【0057】
ここで、本例では、図示せぬ無線基地局装置によって実現される通信エリア100に、移動端末1A、1B、1C、1Dが在圏している。移動端末1A、1Bおよび1Cの動作状態は、着信が可能な状態すなわち待ち受け状態とする。また、移動端末1Dの動作状態は、通信中状態とする。例えば、移動端末1DがISPサーバ装置60と接続されている状態である(ステップS100)。
【0058】
このような状態において、通信状態管理サーバ装置50は、上述したように、通信状態管理部によって、各移動端末の在圏エリアおよび通信動作状態を、それぞれ管理している。本例では、通信状態管理サーバ装置50の通信状態管理部は、移動端末1A、1Bおよび1Cの動作状態は「待ち受け状態」(図中では「待受」と記載)、移動端末1Dの動作状態は「通信中状態」(図中では「通信中」と記載)として管理している(ステップS100a)。
【0059】
地震などの災害発生により、CBE10から緊急速報の配信要求が送信される(ステップS101)。この配信要求には、配信エリアに関する情報、および、地震発生の旨などのメッセージの内容が含まれている。この配信要求は、CBC20によって受信される。
CBC20は、配信要求を受信すると、コアネットワーク装置30aおよび30bのうち、配信エリアである通信エリア100に関連するコアネットワーク装置30aのRNC40aおよび40bに向けてWrite Replace信号を送信する(ステップS102a)。また、CBC20は、通信状態管理サーバ装置50に向けてWrite Replace信号を送信する(ステップS102c)。
【0060】
コアネットワーク装置30aは、CBC20から送信されたWrite Replace信号を中継し、配信エリアである通信エリア100に関連するRNC40a、40bに送信する(ステップS102b)。これにより、RNC40a、40bの配下に設けられている無線基地局装置によって実現される通信エリア100に在圏している移動端末1A〜1Dのうち、動作状態が待ち受け状態である移動端末1A、1Bおよび1Cに、緊急速報が配信される(ステップS103)。このとき、動作状態が通信中である移動端末1Dは緊急速報を受信できない。
【0061】
一方、通信状態管理サーバ装置50は、CBC20から送信されたWrite Replace信号を受信すると(ステップS102c)、動作状態が通信中である移動端末を特定し、その移動端末が通信エリア100に在圏している移動端末に向けてSMSメッセージを送信する(ステップS104)。本例では、通信エリア100に在圏している移動端末1Dの動作状態が通信中であるため、通信状態管理サーバ装置50は、移動端末1Dに向けてSMSメッセージ(図中SMSと表記)を送信する(ステップS105)。
【0062】
このときに送信されるSMSメッセージは、緊急速報の形式を変換したものである。このため、動作状態が通信中である移動端末1Dについても、通信状態管理サーバ装置50からコアネットワーク装置30aを経由して送信されるSMSメッセージによって緊急速報と同じ内容を受信することができる。
【0063】
(緊急速報配信システムの処理)
図7は、図6を参照して説明した緊急速報配信システムの動作を実現するための信号授受などの処理を示すシーケンス図である。
図7において、破線H2によって囲まれた部分の処理が、本システムによって新規に実現される処理である。すなわち、一般的なCBSのみによる緊急速報配信システムでは、通信中の移動端末に対しては、緊急速報を配信することができなかったが、本システムにおいて破線H2によって囲まれた部分の処理が実現されることにより、通信中の移動端末に対しても緊急速報を配信することができる。
【0064】
図7において、ステップS101からステップS103gまでの処理、および、通信中の移動端末1DによるステップS201からステップS204までの処理は、図4を参照して説明した第1実施形態の場合と同様である。このため、待ち受け状態である移動端末1A、1Bおよび1Cは、緊急速報を受信できるが(ステップS103g)、動作状態が通信中である移動端末1Dは緊急速報を受信できない。
このような場合でも、破線H2によって囲まれた部分の処理が行われることにより、通信中の移動端末1Dが緊急速報を受信することができる(ステップS205)。
【0065】
すなわち、本実施形態においては、CBC20は、通信状態管理サーバ装置50に向けてWrite Replace信号を送信する(ステップS102c)。通信状態管理サーバ装置50は、CBC20から送信されたWrite Replace信号を受信すると、以下の処理を行う。最初に配信条件がチェックされ(ステップS104a)、次に通信中の移動端末である移動端末1Dが特定される(ステップS104b)。そして、移動端末1Dが緊急速報の配信エリアに在圏しているか判定された後(ステップS104c)、緊急情報がSMSメッセージに変換される(ステップS104d)。さらに、通信状態管理サーバ装置50は、SMSメッセージの送信指示信号を、コアネットワーク装置30aへ送信する(ステップS104e)。
【0066】
その後、通信状態管理サーバ装置50は、Dedicated Control Channel(DCCH)を介して、Downlink Direct Transferにより、SMSメッセージを、移動端末1Dに送信する(ステップS105)。これにより、上記ステップS205のように、通信中の移動端末1Dが緊急速報を受信することができる。なお、移動端末1Dは、Uplink Direct Transferにより、応答信号をコアネットワーク装置30aに返信する(ステップS105a)。
以上のように、破線H2によって囲まれた部分の処理を通信状態管理サーバ装置50が行うことにより、動作状態が通信中である移動端末1Dについても、SMSメッセージによって緊急速報と同じ内容を受信することができる。
【0067】
(配信条件)
上記は、緊急地震速報の場合について説明したが、これに限らず、緊急津波速報、緊急台風速報、緊急火災速報など、あらゆる災害に関する緊急速報について本システムが適用できることは明らかである。ここで、災害の種類や内容によって配信可否を判断してもよい。
配信可否を判断するための配信条件は、コアネットワーク装置30aまたは通信状態管理サーバ装置50に、設定される。この配信条件は、予め固定的に設定されたものであってもよいし、条件の内容を変更できるようになっていてもよい。
【0068】
(配信対象の絞り込み)
通信中の移動端末において緊急速報の受信要否を設定できるようにしてもよい。すなわち、移動端末を利用して通信中のユーザとしては、緊急速報の受信を拒否したい場合もある。このため、通信中の移動端末における緊急速報の受信要否について、移動端末のユーザが設定できるようにしてもよい。このユーザの設定内容は、プロファイル情報として、コアネットワーク装置30aまたは通信状態管理サーバ装置50にダウンロードするようにしてもよい。
また、移動端末の機種(種別)によっては、緊急速報の受信に対応していない場合がある。そもそも緊急速報の受信機能を具備していない移動端末については、通信中の移動端末であっても、本システムによって作成したSMSメッセージを送信する必要が無いと考えることもできる。
【0069】
上記受信要否に関する情報および上記受信機能の具備または不具備に関する情報は、コアネットワーク装置30aや通信状態管理サーバ装置50において一括して管理しておくことが望ましい。例えば、図示せぬテーブルを設けて管理すればよい。このように管理しておくことにより、地震などの災害が発生する前の段階で、配信対象となる移動端末を絞り込むことができる。配信対象となる移動端末を絞り込むことができれば、無駄なSMSメッセージを送信することがなくなり、ネットワークのリソースを有効活用できる。特に、災害発生時においては、ネットワークリソースの確保は重要であり、配信対象の絞り込みの効果は大きいと言える。
【0070】
(処理開始のトリガ)
図4を参照して説明した第1の実施形態では、ステップS102aにおいて、コアネットワーク装置30aに入力されるWrite Replace信号が、破線H1によって囲まれた部分の処理の開始のトリガになっている。また、図7を参照して説明した第2の実施形態では、ステップS102cにおいて、通信状態管理サーバ装置50に入力されるWrite Replace信号が、破線H2によって囲まれた部分の処理の開始のトリガになっている。これら処理の開始のトリガは、本例ではWrite Replace信号の受信、である。ただし、これら処理の開始のトリガは、Write Replace信号の受信に限定されるものではなく、Write Replace信号に基づいて生成される信号の受信をトリガとしてもよい。例えば、上述した第1の実施形態の場合、Write Replace信号を受信したRNCからコアネットワーク装置30aに応答信号を返信し、その応答信号をトリガとして破線H1によって囲まれた部分の処理を開始するようにしてもよい。上述した第2の実施形態の場合においても、Write Replace信号に基づいて信号を生成し、その生成された信号をトリガとして通信状態管理サーバ装置50に入力するようにしてもよい。
【0071】
(通信状態管理サーバ装置の実現)
上述した第2の実施形態の場合、コアネットワーク内の既存の装置とは別に、全く新規のサーバを用意することによって通信状態管理サーバ装置50を実現しても良いし、既存の装置(例えば、HLR)への機能追加によって通信状態管理サーバ装置50を実現してもよい。
【0072】
(緊急速報配信方法)
図8は、第1の実施形態または第2の実施形態による緊急速報配信システムによって実現される緊急速報配信方法の内容を示すフローチャートである。図8において、緊急速報が配信されると(ステップS101)、既存処理であるCBSにより、緊急速報が配信される(ステップS103)。
【0073】
また、緊急速報について、配信条件を満たしているか確認される(ステップS104a)。そして、配信条件を満たし、かつ、通信中状態である移動端末を特定する(ステップS104a→S104b)。そして、その通信中状態である移動端末が、緊急速報の配信エリアに在圏しているか判断される(ステップS104b→S104c)。緊急速報の配信エリアに在圏している移動端末に対し、SMSメッセージを作成して送信する(ステップS104c→S104d)。
ステップS104aにおいて配信条件を満たしていない場合、S104bにおいて通信中状態である移動端末が存在しない場合、ステップS104cにおいて緊急速報の配信エリアに在圏していない場合、のいずれかの場合、そのまま処理が終了となる。
【0074】
(まとめ)
以上説明したように、移動端末は、個別チャネルと共通チャネルとを同時に受信できないため、通信中の移動端末はCBSによる緊急速報を受信できないが、緊急速報用のSMSメッセージを作成し制御用の個別チャネルによって送信することにより、通信中の移動端末にも緊急速報を配信することができる。
なお、本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、各請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、緊急速報を移動端末へ配信する場合に利用することができる。
【符号の説明】
【0076】
1A、1B、1C、1D 移動端末
10 CBE
20 CBC
30、30a、30b コアネットワーク装置
31、51 受信部
32、52 動作状態管理部
33、53 通信状態端末特定部
34、54 メッセージ作成部
35、55 送信部
40a、40b RNC
41a、41b 無線基地局
50 通信状態管理サーバ装置
60 IPSサーバ装置
100 通信エリア
320 管理テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動端末へ緊急速報を送信する緊急速報送信システムであって、前記緊急速報を送信するためのトリガとなる信号を受信する受信部と、通信中状態である移動端末を特定する通信状態端末特定部と、前記緊急速報の内容と同じ内容についてSMSによるメッセージを作成するSMSメッセージ作成部と、前記SMSメッセージ作成部によって作成されたSMSによるメッセージを、前記通信状態端末特定部によって通信中状態であると特定された移動端末に向けて送信する送信部とを含むことを特徴とする緊急速報配信システム。
【請求項2】
前記受信部と、前記通信状態端末特定部と、前記SMSメッセージ作成部と、前記送信部とを、前記移動端末に対する移動通信を実現するためのコアネットワーク内の装置であるコアネットワーク装置に設けたことを特徴とする請求項1記載の緊急速報配信システム。
【請求項3】
前記受信部と、前記通信状態端末特定部と、前記SMSメッセージ作成部と、前記送信部とを、前記移動端末に対する移動通信を実現するためのコアネットワーク外の装置に設けたことを特徴とする請求項1記載の緊急速報配信システム。
【請求項4】
移動端末へ緊急速報を送信するためのトリガとなる信号を受信する受信部と、通信中状態である移動端末を特定する通信状態端末特定部と、前記緊急速報の内容と同じ内容についてSMSによるメッセージを作成するSMSメッセージ作成部と、前記SMSメッセージ作成部によって作成されたSMSによるメッセージを、前記通信状態端末特定部によって通信中状態であると特定された移動端末に向けて送信する送信部とを備え、前記移動端末に対する移動通信を実現するためのコアネットワーク内に設けられていることを特徴とするコアネットワーク装置。
【請求項5】
移動端末へ緊急速報を送信するためのトリガとなる信号を受信する受信部と、通信中状態である移動端末を特定する通信状態端末特定部と、前記緊急速報の内容と同じ内容についてSMSによるメッセージを作成するSMSメッセージ作成部と、前記SMSメッセージ作成部によって作成されたSMSによるメッセージを、前記通信状態端末特定部によって通信中状態であると特定された移動端末に向けて送信する送信部とを備え、前記移動端末に対する移動通信を実現するためのコアネットワーク外に設けられていることを特徴とする通信状態管理サーバ装置。
【請求項6】
緊急速報を送信するためのトリガとなる信号を受信する受信部と、通信中状態である移動端末を特定する通信状態端末特定部と、前記緊急速報の内容と同じ内容についてSMSによるメッセージを作成するSMSメッセージ作成部と、前記SMSメッセージ作成部によって作成されたSMSによるメッセージを、前記通信状態端末特定部によって通信中状態であると特定された移動端末に向けて送信する送信部とを含み、前記緊急速報を送信する緊急速報送信システムにおいて実現される緊急速報配信方法であって、
前記緊急速報についての配信条件を確認する配信条件確認ステップと、
前記緊急速報を送信するためのトリガとなる信号を受信する受信ステップと、
通信中状態である移動端末を特定する通信状態端末特定ステップと、
緊急速報の内容と同じ内容についてSMSによるメッセージを作成するSMSメッセージ作成ステップと、
SMSメッセージ作成ステップにおいて作成されたSMSによるメッセージを、通信状態端末特定ステップにおいて通信中状態であると特定された移動端末に向けて送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする緊急速報配信方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2013−46370(P2013−46370A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185012(P2011−185012)
【出願日】平成23年8月26日(2011.8.26)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】