説明

総コレステロールおよびLDLコレステロールの制御ならびに/または体重減少ならびに/または熱産生を促進するための組成物

緑茶抽出物200から300mg、ガラナ抽出物160から260mg、イエルバ・マテ抽出物100から300mg、共役リノール酸(CLA)700から3400mgを含む、総コレステロールおよびLDLコレステロールの制御、ならびに/または重量減少、ならびに/または熱産生を促進するための組成物であって、これら3種の抽出物は可変カフェイン濃度を有し、緑茶抽出物はエピガロカテキンガラート(EGCG)少なくとも50%を含み、CLAはtrans10,cis12−CLA(10−12CLA)少なくとも50%、およびcis9,trans−11 CLA(9−11CLA)50%を含む組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の技術分野)
本発明は、天然由来の栄養組成物に関し、具体的には個体において総コレステロールおよび低比重リポタンパクの制御、体重減少、ならびに/または熱産生を促進する天然抽出物をベースとする組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
肥満は、体重増加という形で現れる過剰な体脂肪として定義することができる。この脂肪蓄積の増加は、過剰なエネルギー摂取(過剰栄養)および前記栄養の消費の減少(身体活動低下)の結果である。
【0003】
実用上、体重が「望ましい体重」を超える場合、過体重であるが、体重が「望ましい体重」を20%以上超える場合、肥満であると一般に認められている(Council on Scientifc Affairs、1988、Treatment of Obesity in Adults.JAMA 260、2547から48)。ヒトの望ましい体重は、メトロポリタン身長体重表(Council on Scientifc Affairs、1988、Treatment of Obesity in Adults.JAMA 260、2547から48)に従って、中位の体型の個体の範囲の中間点として定義することができる。
【0004】
肥満は、軽度(20から30%)、中等度(30から60%)、または重度(60%以上)として脂肪率によって、または個体の体重(キログラム)を身長(メートル)の平方根に割ることによって算出され、その結果18.5未満は低体重とみなされ、18.5から25は適切な体重とみなされ、25から30は過体重とみなされ、30超は肥満であるボディ・マス・インデックス(BMI)によって分類できる。
【0005】
肥満は、幾つかの健康への危険を伴う。肥満は、心臓と肺の両方の機能に悪影響を及ぼし、内分泌機能を攪乱する可能性があり、情動的問題の原因となり、さらにはいわゆるメタボリックシンドロームを引き起こす可能性があり、全体として糖尿病、冠動脈疾患、卒中(apoplexy)、および末梢血管疾患のリスクを増大する一連の代謝由来のリスク因子であり、一般に腹部肥満、脂質異常症(高トリグリセリド)、高血圧、ブドウ糖不耐性、および凝固亢進(過剰な血塊を形成する傾向)を特徴とする。
【0006】
高血圧、耐糖能異常、およびインスリン非依存性糖尿病、および高コレステロール血症は、標準体重の個体に比べて、過体重の個体においてより一般的な状態である。肥満は、例えば高血圧、梗塞、II型糖尿病、一部の癌、胆嚢疾患、および虚血性心疾患を罹患している個体の罹患率および死亡率の両方に寄与することがある。中等度および重度肥満は、死亡率を上昇させることが知られている。結腸癌および直腸癌は、肥満男性に頻発する疾患であり、肥満女性は、子宮または胆嚢の癌を頻繁に罹患する。過体重が増加すると、ほとんどの場合、結果として心理的および社会的問題が増加することが認められている。
【0007】
肥満の原因は数多く、複合的であり、これらが互いにどのように関連しているのか完全には知られていない。肥満は、ライフスタイル、即ち身体不活動および見境のない食物摂取の結果であり、ならびに/または肥満個体の遺伝的感受性の結果である可能性がある。遺伝的影響は一般に、ヒトにおける脂肪および肥満の決定に重要な役割を有すると考えられている。
【0008】
肥満または過体重の治療の基本原理は、負のエネルギーバランスを確立することである。負のエネルギーバランスは、主として3つの異なる治療法、またはこれらの組み合わせを用いて獲得できる。
【0009】
第1に、有効な治療は、エネルギーの取り込みまたは摂取、即ち食物摂取を低減することである。これは本質的に、食事療法によって、さらに一部の例ではいくらかの投薬によってのみ可能である。食事療法は、減量食と維持食からなるべきである。体重減少が成功した後、患者にとって栄養となり、許容できる食物の供給量で体重が安定するまで、エネルギー供給量はゆっくりと増加されるべきである。長期間の食事療法の重要性は、到達した減量を維持できるのは患者の10から20%に過ぎないという事実から推定される。
【0010】
第2に、身体活動の増加は、エネルギー浪費を増大し、それによって負のエネルギーバランスに寄与する。しかしながら、著しい体重減少を獲得するためには、毎日数時間の運動が必要とされる。従って、身体活動だけでは、肥満の治療に果たす役割は小さいが、他の型の治療の非常に重要な補助治療となる。さらに、身体活動は、エネルギー制限を含む食事療法後のエネルギー消費に寄与することができる。
【0011】
第3に、肥満の治療において、単独で、または食事療法および/もしくは身体活動の増大と組み合わせて、薬物を用いることができる。肥満の治療に用いられる薬物は、食欲を減退させる薬物および/または熱産生薬であることができる。しかしながら、しばしば、これらの2つのカテゴリーにはいくらかの重複がある。食欲を減退させる薬物は、主としてエネルギーの取り込みまたは摂取を低減することによって、効果を発揮する。食物摂取の減少は、食欲の調節に関与する脳伝達物質系における薬物作用の結果である。これらの薬物の作用は、幾つかの場所で視床下部の媒介作用を受けると考えられている。この作用は、アドレナリン、ドパミン、およびセロトニン経路、またはこれらの組み合わせによって行われる可能性がある。どの系でも、最終結果として満腹中枢が刺激され、最終的には摂食活動が同時に低減され、食欲の減退がもたらされる。食欲を減退するとして知られている作用剤の例は、例えばエフェドリン、フェニルプロパノールアミン、アンフェタミン、およびフェンフルラミンである。エフェドリンをベースとする混合物は、これらの有害な健康への影響(高血圧、および心筋梗塞のリスク)のため、過体重および肥満を制御する治療剤として承認されていないことに留意されたい。
【0012】
肥満を治療するための熱産生薬は、潜在的な治療価値を有するため、現在一般に受け入れられており、近年、新規な熱産生化合物の発見への関心が高まっている。このような関心は主として、肥満は遺伝的に決定され得るという十分に受け入れられている示唆に関連している。肥満の発症可能性に関与する遺伝子欠損は、肥満者の熱産生欠損(即ち、代謝系の欠損)に関連している(Dulloo,A.およびD.S.Miller、1989、Ephedrine,caffeine and aspirin:「Over−the−counter」drugs that interact to stimulate thermogenesis in the obese.Nutrition 5、7から9)。熱産生欠損の性質が完全に明らかであるとしても、交感神経副腎系の反応性欠損を示す注目に値する証拠がある(Astrup,A.V.、1989、Treatment of obesity with thermogenic agents、Nutrition 5、p.70)。DulloおよびMillerは、肥満者の熱産生欠損が、神経伝達物質に対する不感性だけではなく、ノルエピネフリン放出の減少に関連していることを示唆している。従って、交感神経系の活性を模倣し、代謝率を上昇させる薬物は、肥満を治療するための重要な治療可能性を提供する。
【0013】
熱産生薬は、代謝率を上昇させることのできる薬物、即ちエネルギー消費を増大できる薬物として定義することができる。知られている熱産生薬のなかで、例えばエフェドリン、エピネフリン、ノルエピネフリン(Astrup A.、1986、Thermogenesis in human brown adipose tissue and skeletal muscle induced by sympatomimetic stimulation.Acta endocrinol.112、suppl.278、1から32)、イソプロテレノール、フェニルプロパノールアミン、およびカフェイン(Hollands,M.A.、J.R.S.Arch、およびM.A.Cowthome、1981、A simple apparatus for comparative measurements of energy expenditure in human subjects:The thermic effect of caffeine.Am.J.Clin.Nutr.34、2291から2294)を挙げることができる。
【0014】
ヒトの肥満は、テトラヒドロリポスタチンとしても知られる、Roche(登録商標)の商標名Xenical(登録商標)である、Orlistat(登録商標)(米国特許US−4,598,089参照)で治療することもできる。この主な機能は、ヒトの食事において脂肪の吸収を妨げ、それによってカロリー摂取を低減することである。Orlistat(登録商標)は、腸管でトリグリセリドを分解する酵素である膵リパーゼを阻害することによって作用する。この酵素がなければ、食事由来のトリグリセリドは、吸収性脂肪酸に加水分解されず、未消化で排泄される。少量のOrlistat(登録商標)のみが全身に吸収され、この主な作用は、経口用量の摂取後、胃腸管内で局所的にリパーゼを阻害することである。主な排泄手段は、糞便による。
【0015】
現在、有効に作用する種々のハーブおよび抽出物の組み合わせをベースとする熱産生補助剤または組成物も見出すことができる。現在用いられている熱産生組成物の例は、以下の特許文献に記載されている。
【0016】
Ira Jacobs、Paul T.Gardiner、およびMichael Molinaは、米国特許出願公開US−2005/0130933A1に、満腹感を促進する成分を含む、体重を減少するための補助剤を記載しており、これにはグルコマンナンを含む食事性繊維、ゴム、ならびにカフェイン、カテキンポリフェノール、およびこれらの組み合わせからなる群から選択された熱産生成分の混合物が含まれる。
【0017】
William Stewart Brown、Tara Nadine Stubensey、Alan Christopher Logan、およびAlicja Wojewnik Smithは、米国特許出願公開US−2004/0202732A1に、ヒトにおいて体重減少を助けるために組み合わせられた相乗組成物、好ましくは緑茶抽出物、例えばエピガロカテキンガラート(EGCG)、およびリノール酸を記載している。
【0018】
Inna Yegorovaは、米国特許出願公開US−2003/0082168A1に、ヒトにおいて炭水化物の吸収を阻害し、脂肪分解を増強し、糖代謝を調節する、体重減少を促進するための組成物を記載している。この組成物は、コムギα−アミラーゼ、共役リノール酸、脂肪親和性ビタミン、および緑茶を含む。
【0019】
Marcin Krotkiewskiは、国際特許出願公開WO−2005/067952A1に、肥満および関連するメタボリックシンドロームを治療するための製剤を記載しており、この製剤は、エピガロカテキンガラート(EGCG)を含有する緑茶抽出物、コレウス・フォルスコリ(Coleus forskholii)抽出物、ベチュラ・アルバ(Betula alba)抽出物、およびガラナ抽出物または緑茶抽出物を組み合わせている。
【0020】
Max Rombiは、メキシコ特許出願公開MX−P01007191Aに、カテキンに富む、具体的にはエピガロカテキンガラート(EGCG)で表わされるカテキン20体積%から50体積%を含有する緑茶抽出物を含む、肥満を治癒的および予防的に治療するための組成物を開示している。
【0021】
Jose A.DiazおよびEduardo M.Naranjoは、米国特許US−6,932,987B1に、代謝を改善する錠剤の形態の化学組成物を記載しており、この組成物は、L−カルニチン約100mg、共役リノール酸約50mg、所定量のショウガ抽出物、緑茶抽出物約50mg、シトラス・アウランチウム(Citrus aurantium)約50mg、およびカプサイシン約25mgによって形成される。
【0022】
Wayne F.Gorsekは、米国特許US−6,565,847B1に、緑茶抽出物、ヒドロキシクエン酸、熱産生ハーブ、グルコマンナン、クロム、およびプロバイオティクス(probiotic)を含有する、体重減少のための製剤を記載している。この製剤は、基礎代謝を上昇させ、食欲を抑制し、有害な心血管作用を誘発することなく脂肪の使用を助ける。
【0023】
認められるように、上記の組成物は、体重減少および熱産生の増大にのみ適用可能であり、適用可能な健康要件に従って、組成物中のカフェイン含量の制御についても、ヒトにおいて肥満に伴い、ある種の病的状態で重要な役割を果たす他の健康指標についても慎重に検討していない。これらの他の指標の例は、コレステロール代謝の変化、コレステロール輸送に関与するリポタンパク含量のバランス、血圧の変化などであることができる。
【0024】
知られているように、脈管系のコレステロール沈着は、冠動脈心疾患を含む、様々な病的疾患状態の原因となることが知られている。
【0025】
ヒトは2つの方法、即ち食物を通して直接に外因的方法で、およびアセチルCoAから体細胞で合成することによって内因的にコレステロールを得る。
【0026】
コレステロール生合成は、事実上すべての動物細胞の小胞体(滑面)で起こる。コレステロール合成の主なステップは、以下のとおりである。アセチルCoAがメバロナートに転換される。フェニル基の逐次転移反応によって、メバロナートがスクアレンに転換される。スクアレンがラノステロールに転換され、酵素に触媒されるさらに21の逐次反応後、ラノステロールがコレステロールに転換される。
【0027】
コレステロールは、コレステロールエステルとトリグリセリドの核、ならびに主としてリン脂質、および特定の受容体によって認識される様々な型のタンパク質からなる外層部分からなる複雑な粒子の形態で血液中を輸送されることが現在知られている。例えば、コレステロールは、低比重リポタンパクコレステロール(LDL)の形態で血管の沈着点に輸送され、高比重リポタンパクコレステロール(HDL)の形態でこのような沈着点から離れる。
【0028】
現在、アテローム性動脈硬化症の病的状態において、LDLコレステロールの原因的役割が広く認識されている。従って、推奨レベルを超える高レベルのLDLコレステロールの持続的な存在は、心血管系事象(主として急性心筋梗塞)のリスクを高める。興味深いことに、HDLコレステロールは、心血管系を保護する役割を果たす。このようにコレステロールは、アテローム性動脈硬化症の生理病理学に2元的で複合的な影響を及ぼし、従って血漿総コレステロールレベルのみに基づく心血管リスクの推定は、明らかに不十分である。
【0029】
しかしながら、上記を考慮して、American Society of Cardiologyによって推奨される血漿総コレステロールの臨床的に定義されたレベル(すべてのリポタンパク種で存在するコレステロールの量)は以下のとおりである。
【0030】
コレステロール血200mg/dL(デシリットル当たりミリグラム)未満:通常、心血管疾患の低リスクと相関する、一般集団に望ましい濃度。
【0031】
コレステロール血200から239mg/dL:一般集団では中間リスクであるが、糖尿病などの他のリスク因子を有するヒトではリスクが高い。
【0032】
コレステロール血240mg/dL超:高心血管リスクと判定することができ、特に食事および身体運動に関して、ライフスタイルを変化させることが推奨される。
【0033】
厳密に言えば、LDLコレステロールの望ましいレベルは、特に年齢および性別、家族歴、喫煙、高血圧の存在、HDLコレステロールレベルなどの様々なリスク因子の存在によって決定される個々の心血管リスクに基づいて、各個人に関して臨床的に定義される。
【0034】
高い心血管リスクを有するヒト、即ち、糖尿病患者など、10年間で大きい心血管事象もしくは致死事象を患う20%超の確率を有する者、または以前にこれらの事象の1つを有した患者。現在、LDLコレステロールを100mg/dL未満に保つことが推奨されている。非常に高リスクとみなされる患者でも、LDLコレステロールは70mg/dL以下が推奨されている。
【0035】
これらの発見後、血中コレステロールを制御する治療剤の探究は、これらの作用がより選択的である化合物、即ちHDLコレステロールの血清レベルの上昇に有効であり、および/またはLDLコレステロールレベルを低減する作用剤の発見に移行した。これらの作用剤は血清コレステロールのレベルを抑えるのに有効であるが、腸壁による体内での食事性コレステロールの初期吸収の制御にはほとんどまたはまったく影響を及ぼさない。
【0036】
腸粘膜細胞において、食事で摂取されたコレステロールは、遊離コレステロールとして吸収され、これは酵素アシル−CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)の作用によってエステル化されるはずであり、その後、続いて血流に放出されるカイロミクロンに封入することができる。従って、ACATの作用を有効に阻害する治療剤は、血流での食事性コレステロールの腸管吸収を妨げ、または身体自体の調節作用によって前に腸に放出されたコレステロールの再吸収を妨げる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0037】
【特許文献1】米国特許第4,598,089号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2005/0130933号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2004/0202732号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2003/0082168号明細書
【特許文献5】国際公開第2005/067952号
【特許文献6】メキシコ特許出願公開第01007191号明細書
【特許文献7】米国特許第6,932,987号明細書
【特許文献8】米国特許第6,565,847号明細書
【非特許文献】
【0038】
【非特許文献1】Council on Scientifc Affairs、1988、Treatment of Obesity in Adults.JAMA 260、2547から48
【非特許文献2】Dulloo,A.およびD.S.Miller、1989、Ephedrine,caffeine and aspirin:「Over−the−counter」drugs that interact to stimulate thermogenesis in the obese.Nutrition 5、7から9
【非特許文献3】Astrup,A.V.、1989、Treatment of obesity with thermogenic agents、Nutrition 5、p.70
【非特許文献4】Astrup A.、1986、Thermogenesis in human brown adipose tissue and skeletal muscle induced by sympatomimetic stimulation.Acta endocrinol.112、suppl.278、1から32
【非特許文献5】Hollands,M.A.、J.R.S.Arch、およびM.A.Cowthome、1981、A simple apparatus for comparative measurements of energy expenditure in human subjects:The thermic effect of caffeine.Am.J.Clin.Nutr.34、2291から2294
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0039】
この点から、相乗的におよびカフェインを制御して、総コレステロールおよびLDLコレステロールの制御を促進し、個体において体重減少および熱産生を促進する熱産生組成物である天然植物抽出物をベースとする組成物を提供することが求められている。同様に前記組成物を含む食品を提供することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0040】
(発明の要旨)
上記および遭遇する制約に解決策を提供する目的を考慮して、本発明の目的は、個体において総コレステロールおよび低比重リポタンパク(LDL)の制御を促進するための組成物を提供することであり、組成物は、約200mgから約300mgの量の緑茶抽出物、このカフェイン含量で標準化された、約160mgから約260mgの量のガラナ抽出物、このカフェイン含量で標準化された、約100mgから300mgの量のイエルバ・マテ(yerba mate)抽出物、および約700mgから約3400mgの量の共役リノール酸を含む。
【0041】
本発明の別の目的は、個体において体重減少を促進するための組成物を提供することであり、組成物は、約200mgから約300mgの量の緑茶抽出物、約160mgから約260mgの量のガラナ抽出物、約100mgから約300mgの量のイエルバ・マテ抽出物、および約700mgから約3400mgの量の共役リノール酸を含む。
【0042】
本発明の別の目的は、個体において熱産生を促進するための組成物を提供することであり、組成物は、約200mgから約300mgの量の緑茶抽出物、約160mgから約260mgの量のガラナ抽出物、約100mgから約300mgの量のイエルバ・マテ抽出物、および約700mgから約3400mgの量の共役リノール酸を含む。
【0043】
本発明の別の目的は、個体において体重減少、低比重リポタンパクコレステロール(LDLコレステロール)の制御、および/または熱産生を促進する食品を調製するための、約200mgから約300mgの量の緑茶抽出物、約160mgから約260mgの量のガラナ抽出物、約100mgから約300mgの量のイエルバ・マテ抽出物、および約700mgから約3400mgの量の共役リノール酸を含む組成物の使用である。
【0044】
さらに、本発明のそれぞれの目的のために、緑茶抽出物は、少なくとも50%のエピガロカテキンガラート(EGCG)含量に標準化されており、共役リノール酸は、少なくとも50%のtrans10,cis12−CLA(10−12CLA)含量、および少なくとも50%のcis9,trans11−CLA(9−11CLA)含量に標準化されている。
【0045】
また、本発明のそれぞれの目的のために、緑茶抽出物は、約10mgから約15mgの量のカフェインを寄与し、ガラナ抽出物は、約35mgから約58mgの量のカフェインを寄与し、イエルバ・マテ抽出物は、約9mgから約27mgの量のカフェインを寄与する。
【0046】
本発明を定義するために、本発明の特徴的な詳細を、関連する図面と併せて以下の節に記載するが、本発明の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態による研究の対象である個体群の12週追跡調査後の総体重減少を例示する図である。
【図2】本発明の実施形態に従って補ったヨーグルトを摂取した、研究の対象である個体群の12週追跡調査後の総体重減少を例示する図である。
【図3】本発明の実施形態による研究の対象である個体群の12週追跡調査後の、身体組成によって説明した図1の総体重減少を例示する図である。
【図4】本発明の実施形態に従って補ったヨーグルトを摂取した、研究の対象である個体群の12週追跡調査後の低比重リポタンパクコレステロール(LDLコレステロール)を例示する図である。
【図5】本発明の実施形態に従って補ったヨーグルトを摂取した、研究の対象である個体群の12週追跡調査後の総コレステロール減少を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
(発明の詳細な記述)
本発明の特徴的な詳細を以下の節に記載するが、これらは本発明の範囲を限定することなく、本発明を定義することを目的とする。
【0049】
本発明による個体において総コレステロールおよび低比重リポタンパクの制御、体重減少、ならびに/または熱産生を促進するための組成物は、複数の成分からなることができる成分を示す。
【0050】
これらの成分を以下に個別に説明するが、必ずしも重要性の順に説明するものではない。
【0051】
緑茶抽出物
これはカメリア・シネンシス(Camellia Sinensis)として知られる、伝統的な茶樹である。これは多くの植物活性(phytoactive)物質を含有するが、脂肪の低減により高い効果を有するのは、ポリフェノール、特にEGCGとして知られるものである。さらに、ある量のカフェインを含有するが、コーヒーよりはるかに少ない。緑茶はまた、セレンまたはマンガンなどの重要なミネラルに富んでいる。
【0052】
緑茶の作用に関する研究には、それによってカテキンが血清脂質の低減を助けることができる機序の研究を行ったものが含まれる。もっとも活性なカテキンはEGCGであると考えられ、EGCGは一見してビタミンCおよびEの抗酸化効果より高い可能性のある著しい抗酸化効果を有し、さらに熱産生特性およびエネルギーを得るための脂肪の使用増加を示す。この利益のなかで突出しているのはLDLの調節である(CHRISTINA A.BURSILLおよびPAUL D.ROACH、Modulation of Cholesterol Metabolism by the Green Tea Polyphenol(−)−Epigallocatechin Gallate in Cultured Human Liver(HepG2)Cells、J.Agric.Food Chem.2006、54、1621から1626、ならびにSung I.KooおよびSang K.Noh、「Green tea as inhibitor of the intestinal absorption of lipids:potential mechanism for its lipid−lowering effect」、Journal of Nutritional Biochemistry 18(2007)179から183)。
【0053】
従って、そこに含有される緑茶カテキンは、燃料としての脂肪の利用を増大するが、他の熱産生物質とは異なり、心拍数を増加しない。
【0054】
ガラナ抽出物
ガラナ抽出物は、ブラジルのアマゾン川原産のパウリニア・クパナ(Paullinia Cupana)と称される植物に由来する。精油の他に、カフェイン、テオブロミン、タンニン、カテキン、サポニン、およびコリン(colline)を含有する。
【0055】
ガラナ抽出物は、強壮効果、運動量増加(ergogenic)効果(基本的にこのカフェインによる。)、および脂肪分解効果を有する。これらの効果はすべて、天然に含有されるカフェイン、テオブロミン、およびタンニンを有する特性によって与えられるものである。ガラナ抽出物は、神経系、特に交感神経副腎系刺激剤と同様に作用し、基礎代謝の上昇、脂肪の酸化、および覚醒をもたらす。
【0056】
ヒトにおける科学的研究は、脂肪を低減するカフェインの利益(Boozer CN、Nasser JA、Heymsfield SBら、An herbal supplement containing ma huang−guarana for weight loss:a randomized,double−blind trial.Int J Obes Relat Metab Disord、2001、25:316から324)および基礎代謝を上昇させるための運動量増加助剤としての利益を裏付けている。
【0057】
イエルバ・マテ抽出物
イエルバ・マテは、茶の抗酸化ポリフェノールに類似した抗酸化ポリフェノールを含有する。イエルバ・マテは、脂肪代謝を上昇させる可能性があり(Martinet A、Hostettmann K、Schutz Yら、Thermogenic effects of commercially available plant preparations aimed at treating human obesity.Phytomedicine、2000、6:231から8)、これに基づいて、イエルバ・マテは体重を減少する作用剤として提案されている。
【0058】
共役リノール酸
共役リノール酸(CLA)は、リノール酸(ω−6系の多価不飽和脂肪酸)の共役異性体群の一般名であり、天然に植物油、およびより大きな割合で動物由来の食物、例えば反芻動物肉および乳製品などに見出される。CLAの2つの主な異性体は、trans10,cis12−CLA(10−12CLA)、およびcis9,trans11−CLA(9−11CLA)である。
【0059】
体内の共役リノール酸は2つの段階で作用する。共役リノール酸は、血液から脂肪細胞へのトリグリセリドの輸送を阻害し、脂質生成(脂肪組織形成)を低減し、ミトコンドリアにおいてエネルギーを生じる脂肪燃焼を促進する(脂肪分解促進)。
【0060】
CLAはよく体重減少の補助剤と称されるが、予備的な証拠は、CLAは筋肉を維持しながら、脂肪を落とす一助となり得ることを示唆している(Blankson H、Stakkestad JA、Fagertun Hら、Conjugated linoleic acid reduces body fat mass in overweight and obese humans.J Nutr.2000;130:2943から2948;Smedman A、Vessby B.Conjugated linoleic acid supplementation in humans−metabolic effects.Lipids.2001;36:773から781、およびThom E.ら、Conjugated linoleic acid reduces body fat in healthy exercising humans.J Int Med Res 2001、29:392から396)。総合効果は、体重減少ではなく、身体組成(筋肉と脂肪の比率)の改善であり得る。
【0061】
臨床二重盲検試験は、CLAが高コレステロールに有用な可能性があるという証拠を見出した(Noone EJ、Noone EJ、Roche HMら、The effect of dietary supplementation using isomeric blends of conjugated linoleic acid on lipid metabolism in healthy human subjects.Br J Nutr.2002;88:243から251)。
【0062】
混合物
本発明による個体において総コレステロールおよび低比重リポタンパクの制御、体重減少、ならびに/または熱産生を促進するための組成物は、以下の量の記載された成分を示す。
a)緑茶抽出物約200mgから約300mg、
b)ガラナ抽出物約160mgから約260mg、
c)イエルバ・マテ抽出物約100mgから約300mg、および
d)共役リノール酸約700mgから約3400mg。
【0063】
本発明による個体において総コレステロールおよび低比重リポタンパクの制御、体重減少、ならびに/または熱産生を促進するためのさらなる組成物は、以下を含有する。
e)食欲を満たす成分、例えばグルコマンナンガム。
【0064】
グルコマンナンは、アモルフォファルス・コンニャク(Amorphophallus konjac)と称されるアジア産植物の小塊茎から抽出される難消化性多糖類(複合糖質)である。グルコマンナンは、この体積の100倍以上の水を吸収して、濃厚なゲルを形成できる。多量の流体と共に摂取されると、グルコマンナンは、「空腹」感を低下させる満腹効果を有し、従って食欲または食べる必要性を減退させる。さらに、実験研究および臨床研究は、グルコマンナンがLDLコレステロールレベルの低減を助けることを示している。
【0065】
組成物に用いることのできる他のガムは、キサンタンガムおよびグアーガムである。
【0066】
本発明による個体において体重減少、低比重リポタンパクの制御、および/または熱産生を促進するための組成物の総カフェイン含量は、適用可能な健康基準の範囲内であり、上に記載した各成分の個々のカフェイン寄与量の蓄積によって定められる。
【0067】
緑茶抽出物のカフェイン寄与量は、カフェイン約10mgから約15mgの範囲内であり、
ガラナ抽出物のカフェイン寄与量は、約35mgから約58mgの範囲内であり、
イエルバ・マテ抽出物のカフェイン寄与量は、イエルバ・マテ抽出物約100mgから約300mgの範囲内である。
【0068】
本発明による個体において総コレステロールおよび低比重リポタンパクの制御、体重減少、ならびに/または熱産生の促進を可能にする食品を供給するために、低温殺菌前および低温殺菌後に、乳製品、ジュース、または飲料を添加できる。組成物およびこの活性成分、例えばカテキン、特にEGCGの安定性は、製品の貯蔵形態および包装によって決まる。好ましくは、光、酸素を通さない容器に包装され、活性成分の分解を回避する酸性pHを有する食品組成物が使用されなければならない。本組成物に用いるための理想的なベース食品組成物は、pH4.5未満、好ましくは3未満を有する、缶に詰められた乳製品、ジュース、および飲料である。
【0069】
さらに、本発明の組成物は、錠剤、カプセル剤、または栄養補助剤の形態であることができる。
【0070】
(本発明の実施形態の例)
本発明を以下の実施例に関してここに記載するが、これらの実施例は本発明の原理の実施を行う方法を示すためのものに過ぎない。以下の実施例は、本発明の包括的な表示を意図するものではなく、本発明の範囲を限定しようとするものでもない。
【0071】
表1は、本発明による個体において総コレステロールおよび低比重リポタンパクの制御、体重減少、ならびに/または熱産生を促進するための組成物の例を示す。前述の表は、各成分におけるカフェインの寄与量を例示する。
【0072】
【表1】

【実施例1】
【0073】
プラシーボと比較した、様々な投与量で12週間にわたって本発明の組成物を補ったヨーグルトを投与したときの、肥満を有する患者の体重、BMI、ならびに身体組成、総コレステロールおよびLDLの制御、熱産生、ならびに安全性への影響の単盲検比較試験。
【0074】
この研究は、Hospital Universitario of Universidad Autonoma de Nuevo Leon、Monterrey、Nuevo Leon、Mexicoで行った。
【0075】
目的
低用量で(ヨーグルト1日1回)12週間にわたって本発明の組成物を補ったヨーグルトを投与したときの、肥満を有する患者における体重、BMI、ならびに身体組成、総コレステロールおよびLDLの制御、熱産生、ならびに安全性への影響を評価する。
【0076】
高用量で(ヨーグルト1日2回)12週間にわたって本発明の組成物を補ったヨーグルトを投与したときの、肥満を有する患者における体重、BMI、ならびに身体組成、総コレステロールおよびLDLの制御、熱産生、ならびに安全性への影響を評価する。
【0077】
研究設計
この研究は、コホート研究、実験、比較、縦断的、前向き、盲検、およびプラシーボ対照研究として設計した。
【0078】
表2の60人の患者から3群を形成した。
【0079】
【表2】

【0080】
患者選択
本出願人らは、肥満の治療および診断に関するメキシコ公式基準(Norma Oficial Mexicana NOM)に準じて、30人の患者がI型肥満(BMI27から29.9)を有し、30人の患者がII型肥満(BMI30から32.5)を有する、説明を受けた後に同意した年齢18から60歳の60人の患者を組み入れた。
【0081】
妊娠の可能性のある女性の場合、安全な避妊方法を使用していることを確認した。
【0082】
除外:
動脈性高血圧症を有するおよび/または利尿剤以外の降圧治療を受けている患者、
妊娠もしくは授乳中の女性、または妊娠を望んでいる女性、
試験処置(handling of evidence)と相互に作用する可能性のある種々の疾患を有する患者、または試験治療剤が患者の健康に対して潜在的なリスクとなり得る場合、例えば治療剤の吸収を遅延させる可能性のある胃腸疾患;不整脈、WPW症候群、および心分解による疾患などの心疾患;治療を要する重度の内分泌疾患(I型またはII型糖尿病);または甲状腺疾患のある患者、
悪性疾患、例えば癌のある患者、
精神病または薬物嗜癖のある患者、
試験の数日前に過体重を生じることが知られている薬物で治療を受けた患者、
過体重を治療する外科手術を受けた患者、
登録時に、試験参加が患者の健康に有害となり得ることを示す可能性のある異常な検査結果であった患者、
減量治療を開始した患者。
【0083】
しかしながら、血清トリグリセリドおよび血清コレステロールのレベルが高い患者は除外しなかった。
【0084】
コントロール群Iの17人、低用量群IIの17人、および高用量群IIIの16人の50人の患者が研究を完了した。すべての場合において、中止または脱落が、治療の失敗、治療に対する有害反応、異常検査値、疾患の合併症、妊娠、服薬不遵守、試験の参加忌避、または他の理由によるものであるか記録した。研究を終えなかった10人の患者は、参加の継続を望まなかったためであることが認められた。
【0085】
投与治療
コントロール群I:それぞれ天然ヨーグルト(プラシーボ)250mlを朝1回投与および夕方1回投与。
【0086】
低用量群II:天然ヨーグルト250mlを朝投与、ならびにEGCG含量50%に標準化され、追加カフェイン10mgを含む緑茶抽出物200mg;追加カフェイン57.20mgを含むガラナ抽出物260mg;追加カフェイン9mgを含むイエルバ・マテ抽出物100mg、および共役リノール酸1000mgの混合物を添加した天然ヨーグルト250mlを夜1回投与。
【0087】
高用量群III:EGCG含量50%に標準化され、追加カフェイン10mgを含む緑茶抽出物200mg;追加カフェイン57.20mgを含むガラナ抽出物260mg;追加カフェイン9mgを含むイエルバ・マテ抽出物100mg、ならびに共役リノール酸1000mgの混合物を添加した、天然ヨーグルト250mlを朝投与および夜1回投与。
【0088】
研究中、過体重または肥満の他の治療は許可されなかった。本研究の目的である治療と相互作用する治療のみが許可された。
【0089】
研究計画
研究の開始前、患者は研究に関して説明され、この情報が与えられた後、研究に参加するため、患者の最初の臨床状態が考慮され、自発的な同意が得られた。
【0090】
併用薬剤およびカフェイン摂取量と共に患者の年齢、身長、体重、および性別が記録され、患者は食事の指示を受けた。栄養上の推奨は、規定食では1500Kcalに定められた。
【0091】
初回の来院で、患者は、男性と女性が同じ割合で、前述の表2に従って、無作為に各群に割り当てられた。
【0092】
12週の間、4週間ごとに、患者は医師によって診察され、本研究の目的の影響に関して生化学的測定および身体組成を行い、さらに最終来院の2週間後、追跡調査の来院を行った。
【0093】
影響評価
甲状腺プロファイル:1度、研究の初めに各患者に関して、放射性免疫分析の技法によって遊離T3を決定し、自動分析装置Roche(登録商標)Elecsys1010/2010を用い、Elecsys反応性物質によって、in vitro電気化学発光免疫測定法(ECLIA)を用いて、血清および血漿中の甲状腺刺激ホルモン(TSH)、サイロキシン(T4)、総トリヨードサイロニン(T3)、および遊離サイロキシン(FT4)の定量を行った。
【0094】
体重:患者は、各来院時、はかりで体重を計量された。はかりは、Life Measurements Inc.の装置Bod Pod(登録商標)Body Composition Tracking Systemの一部として用いた。はかりは毎週、較正した。
【0095】
基礎エネルギー消費量:患者には、各来院時、間接熱量測定の試験が行われた。Korr Medical Instrumentsの装置CardiCoach(登録商標)を用いた。
【0096】
身体組成:12週間、Life Measurements Inc.の装置Bod Pod(登録商標)Body Composition Tracking Systemを使用して、身体組成に関連して各患者の、前者は脂肪を除くすべての体成分の統合質量として理解され、後者は貯蔵エネルギーとして体内に蓄えられている脂肪の量として理解される除脂肪体重(FFBM)および脂肪量(FM)の測定を行い、さらにすべて装置Tanita(登録商標)によって、生体電気インピーダンス分析(BIA)を用い、2重エネルギーX線吸収法(DXA)によって得られたデータに基づいて、限局的身体脂肪量、除脂肪量、総水分、および推定筋肉量の測定を行った。
【0097】
総コレステロールおよびLDLコレステロールの制御:患者の総コレステロールおよびLDLコレステロールへの治療効果を血清および血漿の血液検査によって求めた。
【0098】
得られた結果
図1および2のとおり、12週間の研究後、患者の体重減少は、コントロール群Iで平均2.07kg、低用量群IIで2.69kg、高用量群IIIで1.35kgであった。身体組成の観点からすると(図3参照)、平均して、コントロール群Iでは除脂肪体重(FFBM)0.72kgの増加および脂肪量(FM)2.79kgの減少、低用量群IIではFFBM0.90kgの増加およびMG3.59kgの減少、高用量群IIIではFFBM0.60kgの増加およびFM1.95kgの減少が認められる。これに基づいて、群間に相違があり、低用量群IIにおいて体重減少の最大の利益が得られる。
【0099】
同時に、血漿中のLDLコレステロールの平均上昇は、コントロール群Iで16.40mg/dL、低用量群IIで1.65mg/dLであったが、高用量群IIIは、4.9mg/dLの低下を示した(図4参照)。血漿中の総コレステロールに関しては、平均して、コントロール群Iで9mg/dL上昇し、低用量群IIで11.6mg/dL、高用量群IIIで8.5mg/dL低下した(図5参照)。
【0100】
上記の実施形態に基づいて、記載した実施形態の環境の変更が企図され、同様に代替となる実施形態の環境は、本明細書の分野の当業者に明らかであるとみなされるであろう。従って、特許請求の範囲は、本発明またはこの等価物の範囲内であるこれらの変形および代替を包含するものであると考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個体において総コレステロールおよび低比重リポタンパク(LDL)の制御を促進するための組成物であって、前記組成物が、
約200mgから約300mgの量の緑茶抽出物、
約160mgから約260mgの量のガラナ抽出物、
約100mgから約300mgの量のイエルバ・マテ抽出物、および
約700mgから約3400mgの量の共役リノール酸
を含むことを特徴とする組成物。
【請求項2】
前記緑茶抽出物が、約10mgから約15mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項1の組成物。
【請求項3】
前記ガラナ抽出物が、約35mgから約58mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項1の組成物。
【請求項4】
前記イエルバ・マテ抽出物が、約9mgから約27mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項1の組成物。
【請求項5】
少なくとも約80mgの量のエピガロカテキンガラート(EGCG)をさらに含有することを特徴とする、請求項1の組成物。
【請求項6】
前記緑茶抽出物が、少なくとも約50%の量のエピガロカテキンガラート(EGCG)で標準化されていることを特徴とする、請求項1の組成物。
【請求項7】
前記共役リノール酸が、少なくとも約50%の量のtrans10,cis12−CLA(10−12CLA)、および少なくとも約50%の量のcis9,trans11−CLA(9−11CLA)で標準化されていることを特徴とする、請求項1の組成物。
【請求項8】
グルコマンナンガム、キサンタンガム、グアーガム、およびこれらの組み合わせからなる群から選択された食欲を満たすための成分をさらに含むことを特徴とする、請求項1の組成物。
【請求項9】
個体において体重減少を促進するための組成物であって、前記組成物が、
約200mgから約300mgの量の緑茶抽出物、
約160mgから約260mgの量のガラナ抽出物、
約100mgから約300mgの量のイエルバ・マテ抽出物、および
約700mgから約3400mgの量の共役リノール酸
を含むことを特徴とする組成物。
【請求項10】
前記緑茶抽出物が、約10mgから約15mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項9の組成物。
【請求項11】
前記ガラナ抽出物が、約35mgから約58mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項9の組成物。
【請求項12】
前記イエルバ・マテ抽出物が、約9mgから約27mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項9の組成物。
【請求項13】
少なくとも約80mgの量のエピガロカテキンガラート(EGCG)をさらに含有することを特徴とする、請求項9の組成物。
【請求項14】
前記緑茶抽出物が、少なくとも約50%の量のエピガロカテキンガラート(EGCG)で標準化されていることを特徴とする、請求項9の組成物。
【請求項15】
前記共役リノール酸が、少なくとも約50%の量のtrans10,cis12−CLA(10−12CLA)、および少なくとも約50%の量のcis9,trans11−CLA(9−11CLA)で標準化されていることを特徴とする、請求項9の組成物。
【請求項16】
グルコマンナンガム、キサンタンガム、グアーガム、およびこれらの組み合わせからなる群から選択された食欲を満たすための成分をさらに含むことを特徴とする、請求項9の組成物。
【請求項17】
個体において熱産生を促進するための組成物であって、前記組成物が、
約200mgから約300mgの量の緑茶抽出物、
約160mgから約260mgの量のガラナ抽出物、
約100mgから約300mgの量のイエルバ・マテ抽出物、および
約700mgから約3400mgの量の共役リノール酸
を含むことを特徴とする組成物。
【請求項18】
前記緑茶抽出物が、約10mgから約15mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項17の組成物。
【請求項19】
前記ガラナ抽出物が、約35mgから約58mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項17の組成物。
【請求項20】
前記イエルバ・マテ抽出物が、約9mgから約27mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項17の組成物。
【請求項21】
少なくとも約80mgの量のエピガロカテキンガラート(EGCG)をさらに含有することを特徴とする、請求項17の組成物。
【請求項22】
前記緑茶抽出物が、少なくとも約50%の量のエピガロカテキンガラート(EGCG)で標準化されていることを特徴とする、請求項17の組成物。
【請求項23】
前記共役リノール酸が、少なくとも約50%の量のtrans10,cis12−CLA(10−12CLA)、および少なくとも約50%の量のcis9,trans11−CLA(9−11CLA)で標準化されていることを特徴とする、請求項17の組成物。
【請求項24】
グルコマンナンガム、キサンタンガム、グアーガム、およびこれらの組み合わせからなる群から選択された食欲を満たすための成分をさらに含むことを特徴とする、請求項17の組成物。
【請求項25】
個体において総コレステロールおよび低比重リポタンパク(LDL)の制御、ならびに体重減少、ならびに/または熱産生を促進する食品を調製するための、約200mgから約300mgの量の緑茶抽出物、約160mgから約260mgの量のガラナ抽出物、約100mgから約300mgの量のイエルバ・マテ抽出物、および約700mgから約3400mgの量の共役リノール酸を含有する組成物の使用。
【請求項26】
前記緑茶抽出物が、約10mgから約15mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項25の使用。
【請求項27】
前記ガラナ抽出物が、約35mgから約58mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項25の使用。
【請求項28】
前記イエルバ・マテ抽出物が、約9mgから約27mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項25の使用。
【請求項29】
前記組成物が、少なくとも約80mgの量のエピガロカテキンガラート(EGCG)をさらに含有することを特徴とする、請求項25の使用。
【請求項30】
前記緑茶抽出物が、少なくとも約50%の量のエピガロカテキンガラート(EGCG)で標準化されていることを特徴とする、請求項25の使用。
【請求項31】
前記共役リノール酸が、少なくとも約50%の量のtrans10,cis12−CLA(10−12CLA)、および少なくとも約50%の量のcis9,trans11−CLA(9−11CLA)で標準化されていることを特徴とする、請求項25の使用。
【請求項32】
前記組成物が、グルコマンナンガム、キサンタンガム、グアーガム、およびこれらの組み合わせからなる群から選択された食欲を満たすための成分をさらに含むことを特徴とする、請求項25の使用。
【請求項33】
前記食品が、pH4.5未満の乳製品、ジュース、および飲料からなる群から選択されることを特徴とする、請求項25の使用。
【請求項34】
個体において総コレステロールおよび低比重リポタンパク(LDL)の制御、体重減少、ならびに/または熱産生を治療する方法であって、前記方法が、
約200mgから約300mgの量の緑茶抽出物、約160mgから約260mgの量のガラナ抽出物、約100mgから約300mgの量のイエルバ・マテ抽出物、および約700mgから約3400mgの量の共役リノール酸を含有する組成物を投与するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項35】
前記緑茶抽出物が、約10mgから約15mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項34の方法。
【請求項36】
前記ガラナ抽出物が、約35mgから約58mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項34の方法。
【請求項37】
前記イエルバ・マテ抽出物が、約9mgから約27mgの量のカフェインを含有することを特徴とする、請求項34の方法。
【請求項38】
前記組成物が、少なくとも約80mgの量のエピガロカテキンガラート(EGCG)をさらに含有することを特徴とする、請求項34の方法。
【請求項39】
前記緑茶抽出物が、少なくとも約50%の量のエピガロカテキンガラート(EGCG)で標準化されていることを特徴とする、請求項34の方法。
【請求項40】
前記共役リノール酸が、少なくとも約50%の量のtrans10,cis12−CLA(10−12CLA)、および少なくとも約50%の量のcis9,trans11−CLA(9−11CLA)で標準化されていることを特徴とする、請求項34の方法。
【請求項41】
前記組成物が、グルコマンナンガム、キサンタンガム、グアーガム、およびこれらの組み合わせからなる群から選択された食欲を満たすための成分をさらに含むことを特徴とする、請求項34の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2012−504600(P2012−504600A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530010(P2011−530010)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【国際出願番号】PCT/MX2008/000133
【国際公開番号】WO2010/039019
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(509124191)シグマ・アリメントス・ソシエダ・アノニマ・デ・カピタル・バリアブレ (2)
【Fターム(参考)】