説明

線状ジカチオンターアリル化合物及び抗寄生虫剤としてのそのアザ類似化合物

【課題】新規なジカチオンターアリル化合物及びそのアザ類似化合物、該化合物を用いて細菌感染を抑制する方法、及び該化合物を合成する方法を提供する。
【解決手段】新規なジカチオンターアリル化合物として例えば次の構造式で示される化合物を合成し、


該化合物が熱帯性マラリア原虫等により感染した患者の治療薬として有効なことを見いだした。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I)
−Ar−(CH−Ar−(CH−Ar−L (I)
(式中、p及びqは、それぞれ独立に、0〜8の整数を表し、Ar及びArは、独立に、下記
【化1】

(式中、各A、D、E、G、Y及びZは、独立に、窒素原子及びCR(式中、Rは水素原子、水酸基、ハロ基、ニトロ基、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシル基、アリール基、置換アリール基及びアリールオキシ基から成る群から選択される。)から成る群から選択され、Xは、O、S、NH及びSeから成る群から選択され、各mは、独立に、0〜4の整数を表し、各sは、独立に、0〜2の整数を表し、各R、R、R及びR21は、独立に、水素原子、水酸基、ハロ基、ニトロ基、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシル基、アリール基、置換アリール基及びアリールオキシ基から成る群から選択される。)から成る群から選択され、Arは、下記
【化5】

(式中、A、A、A、A、A、E、E、G、G、Y、Y、Y、Y、Y、Z、Z及びZは、独立に、窒素原子及びCR(式中、Rは水素原子、水酸基、ハロ基、ニトロ基、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシル基、アリール基、置換アリール基及びアリールオキシ基から成る群から選択される。)から成る群から選択され、nは0〜4の整数を表し、tは0〜6の整数を表し、各R、R、R、R、R、R10、R22、R23、R24及びR25は、独立に、水素原子、水酸基、ハロ基、ニトロ基、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシル基、アリール基、置換アリール基及びアリールオキシ基から成る群から選択される。)から成る群から選択され、L及びLは、独立に、下記
【化8】

(式中、各R11、R12、R13、R14、R15及びR20は、独立に、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、水酸基、アルコキシル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシシクロアルキル基、アルコキシシクロアルキル基、アミノアルキル基、アシルオキシ基、アルキルアミノアルキル基及びアルコキシカルボニル基から成る群から選択され、又はR11及びR12は、共に、C〜C10のアルキル基、C〜C10のヒドロキシアルキル基若しくはC〜C10のアルキレン基を形成してもよく、又はR11及びR12は、共に、下式
【化9】

(式中、uは1〜4の整数を表し、R16は、水素原子又は−CONHR17NR1819(式中、R17はアルキル基を表し、R18及びR19は、それぞれ独立に、水素原子及びアルキル基から成る群から選択される。)を表す。)を形成してもよい。)から成る群から選択される。)で表されるアザターアリル化合物、又はその医薬的に許容し得る塩。
【請求項2】
Ar及びArのうちの少なくとも一つが、下式
【化10】

(式中、A、D、E、G、Y又はZのうちの少なくとも一つは、窒素原子である。)で表され、L又はLの少なくとも一つが、窒素原子A、D、E、G、Y又はZに対してオルト位にある請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Ar及びArがそれぞれ下式
【化3】

で表され、Arが下式
【化6】

で表され、式(I)の化合物が下記一般式(IIe)
【化11】

の化合物である請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
下式
【化21】

の化合物から成る群から選択される請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
Arが下式
【化4】

で表され、Arが下式
【化6】

で表され、Arが下式
【化3】

で表され、式(I)の化合物が下記一般式(IIf)
【化12】

の化合物である請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
下式
【化22】

の化合物である請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
Arが下式
【化4】

で表され、Arが下式
【化6】

で表され、Arが下式
【化3】

で表され、式(I)の化合物が下記一般式(IIg)
【化13】

の化合物である請求項2に記載の化合物。
【請求項8】
下式
【化23】

の化合物である請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
Arが下式
【化2】

で表され、Arが下式
【化6】

で表され、Arが下式
【化3】

で表され、式(I)の化合物が下記一般式(IIh)
【化14】

の化合物である請求項2に記載の化合物。
【請求項10】
下式
【化24】

の化合物から成る群から選択される請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
Arが下式
【化2】

で表され、Arが下式
【化7】

で表され、Arが下式
【化3】

で表され、式(I)の化合物が下記一般式(IIIa−4)
【化17】

の化合物である請求項2に記載の化合物。
【請求項12】
下式
【化25】

の化合物から成る群から選択される請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
Arが下式
【化2】

で表され、Arが下式
【化7】

で表され、Arが下式
【化4】

で表され、式(I)の化合物が下記一般式(IIIa−5)
【化18】

の化合物である請求項2に記載の化合物。
【請求項14】
下式
【化26】

の化合物である請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
Arが下式
【化4】

で表され、Arが下式
【化7】

で表され、Arが下式
【化3】

で表され、式(I)の化合物が下記一般式(IIIc−2)
【化19】

の化合物である請求項13に記載の化合物。
【請求項16】
下式
【化27】

の化合物である請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
Arが下式
【化2】

で表され、Arが下式
【化6】

で表され、Arが下式
【化3】

で表され、式(I)の化合物が下記一般式(IIi)
【化15】

の化合物である請求項13に記載の化合物。
【請求項18】
下式
【化28】

の化合物である請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
Arが下式
【化2】

で表され、Arが下式
【化7】

で表され、Arが下式
【化3】

で表され、式(I)の化合物が下記一般式(IIIa−3)
【化16】

の化合物である請求項13に記載の化合物。
【請求項20】
下式
【化29】

の化合物である請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
Ar及びArがそれぞれ下式
【化2】

で表され、Arが下式
【化7】

で表され、式(I)の化合物が下記一般式(IIIe)
【化20】

の化合物である請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
下式
【化30】

の化合物である請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
(a)請求項1に記載のアザターアリル化合物、及び(b)医薬的に許容し得る担体から成る医薬的組成物。
【請求項24】
有効量のアザターアリル化合物、又はその医薬的に許容し得る塩を患者に投与することから成る、治療が必要な患者の細菌感染を治療する方法であって、該アザターアリル化合物が、下記一般式(I)
−Ar−(CH−Ar−(CH−Ar−L (I)
(式中、p及びqは、それぞれ独立に、0〜8の整数を表し、Ar及びArは、独立に、下記
【化1】

(式中、各A、D、E、G、Y及びZは、独立に、窒素原子及びCR(式中、Rは水素原子、水酸基、ハロ基、ニトロ基、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシル基、アリール基、置換アリール基及びアリールオキシ基から成る群から選択される。)から成る群から選択され、Xは、O、S、NH及びSeから成る群から選択され、各mは、独立に、0〜4の整数を表し、各sは、独立に、0〜2の整数を表し、各R、R、R及びR21は、独立に、水素原子、水酸基、ハロ基、ニトロ基、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシル基、アリール基、置換アリール基及びアリールオキシ基から成る群から選択される。)から成る群から選択され、Arは、下記
【化5】

(式中、A、A、A、A、A、E、E、G、G、Y、Y、Y、Y、Y、Z、Z及びZは、独立に、窒素原子及びCR(式中、Rは水素原子、水酸基、ハロ基、ニトロ基、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシル基、アリール基、置換アリール基及びアリールオキシ基から成る群から選択される。)から成る群から選択され、nは0〜4の整数を表し、tは0〜6の整数を表し、各R、R、R、R、R、R10、R22、R23、R24及びR25は、独立に、水素原子、水酸基、ハロ基、ニトロ基、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシル基、アリール基、置換アリール基及びアリールオキシ基から成る群から選択される。)から成る群から選択され、L及びLは、独立に、下記
【化8】

(式中、各R11、R12、R13、R14、R15及びR20は、独立に、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、水酸基、アルコキシル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシシクロアルキル基、アルコキシシクロアルキル基、アミノアルキル基、アシルオキシ基、アルキルアミノアルキル基及びアルコキシカルボニル基から成る群から選択され、又はR11及びR12は、共に、C〜C10のアルキル基、C〜C10のヒドロキシアルキル基若しくはC〜C10のアルキレン基を形成してもよく、又はR11及びR12は、共に、下式
【化9】

(式中、uは1〜4の整数を表し、R16は、水素原子又は−CONHR17NR1819(式中、R17はアルキル基を表し、R18及びR19は、それぞれ独立に、水素原子及びアルキル基から成る群から選択される。)を表す。)を形成してもよい。)から成る群から選択される。)で表される方法。
【請求項25】
前記細菌感染が、ローデシアトリパノソーマ(Trypanosoma brucei rhodesiense)感染、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)感染及びリーシュマニアドノヴァニ(Leishmania donovoni)感染から成る群から選択される請求項24に記載の方法。
【請求項26】
Ar及びArの少なくとも一つが、下記
【化10】

(式中、各A、D、E、G、Y又はZの少なくとも一つが窒素原子を表す。)であり、L又はLの少なくとも一つが、A、D、E、G、Y又はZの少なくとも一つの窒素原子に対してオルト位にある請求項24に記載の方法。
【請求項27】
Ar及びArが、それぞれ下記
【化3】

であり、Arが、下記
【化6】

であり、式(I)の化合物が下記一般式(IIe)
【化11】

の化合物である請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記化合物が下記
【化21】

から成る群から選択される請求項27に記載の方法。
【請求項29】
Arが、下記
【化4】

であり、Arが、下記
【化6】

であり、Arが、下記
【化3】

であり、式(I)の化合物が下記一般式(IIf)
【化12】

の化合物である請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記化合物が下記
【化22】

である請求項29に記載の方法。
【請求項31】
Arが、下記
【化4】

であり、Arが、下記
【化6】

であり、Arが、下記
【化3】

であり、式(I)の化合物が下記一般式(IIg)
【化13】

の化合物である請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記化合物が下記
【化23】

である請求項31に記載の方法。
【請求項33】
Arが、下記
【化2】

であり、Arが、下記
【化6】

であり、Arが、下記
【化3】

であり、式(I)の化合物が下記一般式(IIh)
【化14】

の化合物である請求項26に記載の方法。
【請求項34】
前記化合物が下記
【化24】

から成る群から選択される請求項33に記載の方法。
【請求項35】
Arが、下記
【化2】

であり、Arが、下記
【化7】

であり、Arが、下記
【化3】

であり、式(I)の化合物が下記一般式(IIIa−4)
【化17】

の化合物である請求項26に記載の方法。
【請求項36】
前記化合物が下記
【化25】

から成る群から選択される請求項35に記載の方法。
【請求項37】
Arが、下記
【化2】

であり、Arが、下記
【化7】

であり、Arが、下記
【化4】

であり、式(I)の化合物が下記一般式(IIIa−5)
【化18】

の化合物である請求項26に記載の方法。
【請求項38】
前記化合物が下記
【化31】

である請求項37に記載の方法。
【請求項39】
Arが、下記
【化4】

であり、Arが、下記
【化7】

であり、Arが、下記
【化3】

であり、式(I)の化合物が下記一般式(IIIc−2)
【化19】

の化合物である請求項26に記載の方法。
【請求項40】
前記化合物が下記
【化32】

である請求項39に記載の方法。
【請求項41】
Arが、下記
【化2】

であり、Arが、下記
【化6】

であり、Arが、下記
【化3】

であり、式(I)の化合物が下記一般式(IIi)
【化15】

の化合物である請求項24に記載の方法。
【請求項42】
前記化合物が下記
【化28】

である請求項41に記載の方法。
【請求項43】
Arが、下記
【化2】

であり、Arが、下記
【化7】

であり、Arが、下記
【化3】

であり、式(I)の化合物が下記一般式(IIIa−3)
【化16】

の化合物である請求項24に記載の方法。
【請求項44】
前記化合物が下記
【化29】

である請求項43に記載の方法。
【請求項45】
Ar及びArが、それぞれ下記
【化2】

であり、Arが、下記
【化7】

であり、式(I)の化合物が下記一般式(IIIe)
【化20】

の化合物である請求項24に記載の方法。
【請求項46】
前記化合物が下記
【化30】

である請求項45に記載の方法。
【請求項47】
有効量のアザターアリル化合物、又はその医薬的に許容し得る塩を患者に投与することから成る、治療が必要な患者のリーシュマニア(Leishmania)種により引き起こされる感染を治療する方法であって、該化合物が、下記一般式(IIe)及び
【化11】

下記一般式(IIh)
【化14】

(式中、p及びqは、それぞれ独立に、0〜8の整数を表し、mは0〜4の整数を表し、nは0〜4の整数を表し、各Z、A及びYは、独立に、窒素原子及びCR(式中、Rは水素原子、水酸基、ハロ基、ニトロ基、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシル基、アリール基、置換アリール基及びアリールオキシ基から成る群から選択される。)から成る群から選択され、各R、R及びRは、独立に、水素原子、水酸基、ハロ基、ニトロ基、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシル基、アリール基、置換アリール基及びアリールオキシ基から成る群から選択され、L及びLは、独立に、下記
【化8】

(式中、各R11、R12、R13、R14、R15及びR20は、独立に、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、水酸基、アルコキシル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシシクロアルキル基、アルコキシシクロアルキル基、アミノアルキル基、アシルオキシ基、アルキルアミノアルキル基及びアルコキシカルボニル基から成る群から選択され、又はR11及びR12は、共に、C〜C10のアルキル基、C〜C10のヒドロキシアルキル基若しくはC〜C10のアルキレン基を形成してもよく、又はR11及びR12は、共に、下式
【化9】

(式中、uは1〜4の整数を表し、R16は、水素原子又は−CONHR17NR1819(式中、R17はアルキル基を表し、R18及びR19は、それぞれ独立に、水素原子及びアルキル基から成る群から選択される。)を表す。)を形成してもよい。)から成る群から選択される。)から成る群から選択される方法。
【請求項48】
前記化合物が下記
【化33】

から成る群から選択される請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記リーシュマニア(Leishmania)種が、リーシュマニアドノヴァニ(Leishmania donovoni)である請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記リーシュマニア(Leishmania)種が、メキシコアマゾネシスリーシュマニア(Leishmania mexicana amazonesis)である請求項47に記載の方法。

【公開番号】特開2008−231092(P2008−231092A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−6443(P2008−6443)
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【出願人】(501345323)ザ ユニバーシティ オブ ノース カロライナ アット チャペル ヒル (52)
【氏名又は名称原語表記】THE UNIVERSITY OF NORTH CAROLINA AT CHAPEL HILL
【住所又は居所原語表記】308 Bynum Hall,Campus Box 4105,Chapel Hill,North Carolina 27599−4105, United States of America
【出願人】(508015977)ジョージア ステート ユニバーシティ リサーチ ファウンデーション、インコーポレイテッド (1)
【出願人】(508015416)
【出願人】(508016147)
【Fターム(参考)】