説明

線状照明ユニットおよび画像読取用照明装置

【課題】狭い線幅方向に均一な照度分布を有する線状照明ユニットおよびこれを用いた画像読取用照明装置を提供する。
【解決手段】線状照明ユニットは、放出光を放出可能な半導体レーザー素子と、導光体と、蛍光体層と、を有する。前記導光体は、前記放出光の入射面および前記放出光の導光方向に延在する出射面を有する。前記蛍光体層は、前記導光体に接しかつ前記導光方向に延在する。また、前記蛍光体層は、前記放出光を吸収し前記放出光の波長よりも長い波長を有する波長変換光を放出可能である。前記導光方向と直交する断面において、前記蛍光体層の幅は、前記導光体と接する前記蛍光体層の面と前記導光体の前記出射面との距離の0.25倍以下である。前記放出光と前記波長変換光との混合光は前記出射面から放出されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、線状照明ユニットおよび画像読取用照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スキャナー、複写機、ファクシミリなどの電子機器は、線状照明ユニットからの照明光により原稿の表面を走査し、CCD(Charge Coupled Device)センサなどを用いて画像や文字を読み取る。
【0003】
この場合、照射する線状領域は短手方向で均一な照度分布であることを要求される。このような線状領域に光を照射するため、線状照明ユニットが用いられる。
【0004】
線状照明ユニットの出射面は、例えば細長い導光体の側面とすることができる。しかしながら、半導体面発光素子を用いると、細長い導光体内に効率よく光を入射することが困難であるので、面発光素子を導光体の長手方向に複数配列することが必要になる。この場合、長手方向の照度分布が不均一となりやすく、また消費電力が増大するなどの問題を生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−229647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
狭い線幅方向に均一な照度分布を有する線状照明ユニットおよびこれを用いた画像読取用照明装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の線状照明ユニットは、放出光を放出可能な半導体レーザー素子と、導光体と、蛍光体層と、を有する。前記導光体は、前記放出光の入射面および前記放出光の導光方向に延在する出射面を有する。前記蛍光体層は、前記導光体に接しかつ前記導光方向に延在する。また、前記蛍光体層は、前記放出光を吸収し前記放出光の波長よりも長い波長を有する波長変換光を放出可能である。前記導光方向と直交する断面において、前記蛍光体層の幅は、前記導光体と接する前記蛍光体層の面と前記導光体の前記出射面との距離の0.25倍以下である。前記放出光と前記波長変換光との混合光は前記出射面から放出されることを特徴とする。
【0008】
実施形態の画像読取用照明装置は、上記線状照明ユニットと、透明板と、駆動部と、を有する。前記透明板は、前記出射面と対向した第1の面と、前記第1の面の反対側となる第2の面と、を有する。駆動部は、前記第2の面と平行な面上を前記導光方向と直交する方向に前記線状照明ユニットを移動可能である。前記混合光により照射された所定線状領域は、前記第2の面の上を移動することを特徴とする。
【0009】
また、他の実施形態の画像読取用照明装置は、線状照明ユニットと、透明板と、駆動部と、を有する。前記線状照明ユニットは、放出光を放出可能な半導体レーザー素子と、導光体と、蛍光体層と、リフレクタと、を有する。前記導光体は、前記放出光の入射面および前記放出光の導光方向に延在する出射面を有する。前記蛍光体層は、前記導光方向に平行であり互いに離間した第1および第2の領域を有し、前記導光体に接しかつ前記導光方向に延在する。また、前記蛍光体層は、前記放出光を吸収し前記放出光の波長よりも長い波長を有する波長変換光を放出可能である。前記導光方向と直交する断面において、前記蛍光体層の幅は、前記導光体と接する前記蛍光体層の面と前記導光体の前記出射面との距離の0.25倍以下である。前記放出光と前記波長変換光との混合光は前記出射面から放出される。また、前記導光方向と直交する断面において、前記第1の領域からの波長変換光と、前記第2の領域からの波長変換光と、は、互いに異なる配向方向を有する。前記透明板は、前記出射面と対向した第1の面と、前記第1の面の反対側となる第2の面と、を有する。前記駆動部は、前記第2の面と平行な面上を前記導光方向と直交する方向に前記線状照明ユニットを移動可能である。前記第2の領域からの波長変換光と前記放出光との混合光と、前記リフレクタにより反射された前記混合光と、により照射された所定線状領域は、前記第2の面の上を移動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
狭い線幅方向に均一な照度分布を有する線状照明装置およびこれを用いた画像読取用照明装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1(a)は第1の実施形態にかかる線状照明ユニットの導光方向に垂直な模式断面図、図1(b)はD−D線に沿った模式断面図、である。
【図2】図2(a)は線状照明ユニットを用いた画像読取照明装置の照度分布(A=4mm)、図2(b)は照度分布(A=6mm)、図2(c)は照度分布(A=8mm)、のグラフ図である。
【図3】距離Aに対する許容蛍光体層幅依存性のグラフ図である。
【図4】線状照明ユニットの指向特性を表すグラフ図である。
【図5】第2の実施形態にかかる線状照明ユニットの模式断面図である。
【図6】図6(a)は第3の実施形態にかかる線状照明ユニットの模式斜視図、図6(b)はこれを用いたスキャナーの模式断面図、である。
【図7】第1の実施形態にかかる線状照明ユニットを2つの異なる方向から照射した画像読取用照明装置の模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
図1(a)は第1の実施形態にかかる線状照明ユニットの導光方向に垂直な模式断面図、図1(b)はD−D線に沿った模式断面図、である。
線状照明ユニット5は、半導体レーザ素子10、線状の導光体30、および蛍光体層40、を有する。
【0013】
半導体レーザ素子10は、例えば、紫外光〜可視光波長範囲の放出光10aを放出可能な窒化物系半導体材料からなる。光源として半導体レーザ素子10を用いると、発光点のサイズは10μm以下、放出光10aの垂直方向半値全角は30度、水平方向半値全角は10度などと狭くでき、鋭い光ビームとすることが容易である。
【0014】
なお、本図において、半導体レーザ素子10のチップをCAN型パッケージに実装した例を示しているが、パッケージはこれに限定されない。また、半導体レーザ素子10からの放出光10aを光ファイバーなどを介して、線状の導光体30の入射面30aへ入射してもよい。
【0015】
導光体30は、半導体レーザ素子10からの放出光10aが入射される入射面30a、入射面30aとは反対の側の面30b、および出射面30cを含む側面、を有している。導光体30の長手方向は導光方向36となる。導光体30は、例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)のような透明樹脂やガラスからなり、放出光10aを透過可能である。
【0016】
蛍光体層40は、第1の面40a、および第1の面40aの反対の側の第2の面40b、を有し導光方向36に沿って設けられる。この場合、図1(a)のように、蛍光体層40の第1の面40aは、導光体30に設けられた溝部を充填するように、かつ図1(b)のように、出射面30cの略反対の側となる側面の幅Bの領域に設けられる。この場合、液状の蛍光体層40は、例えばディスペンサなどを用いて溝部内に充填され、硬化される。なお、蛍光体層40を導光体30の外縁に沿って設けることもできるが、溝部内に設けた方が均一に塗布することが容易となる。
【0017】
蛍光体層40は、放出光10aの波長よりも長い波長を有する波長変換光を放出可能なものとする。放出光10aの波長が、紫外光〜青色波長範囲にある場合、蛍光体層40は、YAG(Yttrium-Aluminum−Garnet)などのアルミン酸系の黄色蛍光体粒子を含むものとすることができる。なお、蛍光体層40は、黄色蛍光体粒子に限定されず、例えば緑色蛍光体粒子、赤色蛍光体粒子、緑色蛍光体粒子と赤色蛍光体粒子との混合物のいずれかなどであってもよい。すなわち、蛍光体層40は、放出光10aの波長よりも長い波長を有する波長変換光を放出可能である。また、蛍光体層40は、蛍光体粒子を透明樹脂やガラスなどに分散して反射体40の内面に塗布し、硬化することにより形成することができる。
【0018】
蛍光体層40の第2の面40bに、反射層42を設けてもよい。また、入射面30aの反対の側となる導光体30の面には反射層46が設けられる。反射層42、46は、例えば、金属や誘電体多層膜などとすることができる。
【0019】
図1(a)において、導光体30の作用を説明する。放出光のうち、光g1、g2は、入射面30aから導光体30へ導入される。光g1のうちの一部が蛍光体層40に吸収されると、蛍光体粒子から波長変換光が出射面30cから外部に放出される。また、光g1のうち蛍光体粒子に吸収されない部分は、反射または散乱されて出射面30cに向かう。
【0020】
入射された光g3は、導光体30の側面で反射されたのち、蛍光体層40へ向かう。こののち、波長変換光および蛍光体粒子に吸収されず反射または散乱された光が出射面30cから外部に放出される。また、入射された光g4は、導光体30の側面で反射され、さらに反射層46により反射され、蛍光体層40へ向かう。こののち、波長変換光および蛍光体粒子に吸収されず反射または散乱された光が出射面30cから外部に放出される。
【0021】
なお、反射層42は、蛍光体層40を通り抜けた光を上方に向かって反射する。また、蛍光体層40から放出され下方へ向かった光は、上方に向かって反射され、出射面30cの外部に放出される。
【0022】
この場合、例えば放出光10aは波長450nmの青色光、黄色蛍光体からの波長変換光は波長560nm近傍の黄色光、とすることができる。この結果、線状照明ユニット5は、出射面30cから、青色光と黄色光との混合光Gとして、例えば、擬似白色光を放出可能である。
【0023】
導光体30の断面は、略円形とすることが好ましい。略円形とすると、蛍光体層40からの放出光を導光体30内を伝搬させ効率よく出射面30cまで導くことが容易となり、かつ導光体30の出射面30cから照射面の所望の位置に集光させることが容易となる。なお、本明細書において、「略円形」とは、完全な円形のみならず、その一部が欠けている円形をも含めるものとする。なお、図1(b)において、距離Aは、導光体30と接する蛍光体の面と、導光体30の出射面30cと、の距離とする。
【0024】
図2(a)は本実施形態の線状照明ユニットを用いた画像読取用照明装置の透明板上の照度分布(A=4mm)、図2(b)は照度分布(A=6mm)、図2(c)は照度分布(A=8mm)、のグラフ図である。
縦軸は相対照度(%)、横軸は図1(a)に示すY方向位置(mm)、である。なお、図1に示すように、画像読取用照明装置7は、第1の実施形態にかかる線状照明ユニット5と、透明板50と、線状照明ユニット5を導光方向36と直交する移動方向Sに沿って移動可能な駆動部74と、を有する。透明板50は、出射面30cと対向する第1の面50aと、文字や画像が記載された原稿が載置される第2の面50bと、を有する。線状照明ユニット5の出射面30cと、透明板50の第2の面50bと、は距離Lだけ離間しているものとする。
【0025】
所定線状領域PR(第2の面50b上)における照度分布は、シミュレーションを用いて求めることができる。出射面30cと透明板50の第2の面50bとの距離Lが、8mmであるものとする。また、距離Aが、4、6、8mmであるものとする。蛍光体層40の幅Bを狭くして行くと、照射光は次第に絞られる。図2(a)では、距離Aを4mmとし、蛍光体層幅Bを1.5、1.0、0.8mmの順に狭くしている。所定領域PR(中心線から±2mm)の相対照度が90%以上となるのは、蛍光体層幅Bが1.0mm以下の場合である。図2(b)では、距離Aを6mmとし、蛍光体層幅Bを。0、1.5、1.0mmの順に狭くしている。所定領域PRの相対照度が90%以上となるのは、蛍光体層幅Bが1.5mm以下の場合である。さらに、図2(c)では、距離Aを8mmとし、蛍光体層幅Bを、2.5、2.0、1.5mmの順に狭くしている。所定領域PRの相対照度が90%以上となるのは、蛍光体層幅Bが2.0mm以下の場合である。
【0026】
すなわち、所定線状領域PR内の照度分布を均一にすることにより、所定線状領域PR以外への照射光を低減し、照射効率を高めることができる。なお、導光体30の溝部に蛍光体層40が充填されている場合、蛍光体層40の幅Bは、図1(a)のように溝部の断面の幅とする。また、蛍光体層40が導光体30の外縁に沿って設けられている場合、蛍光体層40の幅Bは、その断面において、2つの外縁の間の直線距離で表すものとする。
【0027】
混合光により照射される所定線状領域PRは、線状照明装置5が駆動部74により移動するのに応じて移動する。すなわち、照射光は、第2の面50bの上を走査される。
【0028】
なお、導光体30と第2の面50bとの距離Lは、8mmと限定されるものではないが、線状照明ユニット5を第2の面50bに沿って移動するためには、8mm程度とすることが好ましい。
【0029】
図3は、距離Aに対する許容蛍光体層幅依存性のグラフ図である。
縦軸は許容蛍光体層幅B(mm)、横軸は距離A、を示す。第2の面50b上の所定線状領域PRの中心線31からプラス2mm、マイナス2mmの範囲において、比率B/Aを0.25以下とすると、相対照度の変動は、その最大値から10%以内に保たれている。他方、比率B/Aが0.25よりも大きくなると、相対照度は大きく低下し始める。なお、蛍光体層40を構成する蛍光体粒径は、10μmの近傍を中心としておおよそ最大40μmまでの範囲に分布している。このため、蛍光体層幅Bは、10μm以上、好ましくは50μm以上、とすることがよい。
【0030】
図4は、線状照明ユニットの指向特性を表すグラフ図である。
径方向は相対光強度(%)、円周方向は中心線31からの角度、を示す。本図において、導光体30の断面は、図1(a)のように略円形であるものとする。
【0031】
光強度が、中心線31上の光強度の50%となる角度(度)を半値半角(Half Width at Half Maximum:HWHM) と呼ぶことにする。比率B/Aの値を大きくして行くのに従い半値半角は広がっている。例えば、比率B/Aが0.625では40.5度となり、光の広がりが大きくなる。
【0032】
他方、比率B/Aの値が0.25以下では、半値半角は15.0度以下であり、比率B/A の値に対する依存性が小さくなる。(表1)は、比率B/Aに対する半値半角の依存性を示す。
【0033】

【表1】

【0034】
すなわち、比率B/Aが0.25となる点は、半値半角および相対照度が臨界的に変化する近傍である。このようにして、出射面30cから放出される混合光は、導光方向36に対して直交する断面において、集光されるので、図4のように相対照度の変動を低減できる。なお、半導体レーザ素子10は、水平方向半値全角の方が垂直方向半値全角よりも狭い。このため、半導体レーザ素子の垂直方向を中心線31の方向となるようにすると、効率よく蛍光体層40を励起できる。
【0035】
図5は、第2の実施形態にかかる線状照明ユニットの模式断面図である。
蛍光体層40は、導光方向36に平行であり互いに離間する第1の領域40aおよび第2の領域40bを有する。導光方向36と直交する断面において、第1の領域40aからの波長変換光と、第2の領域40bからの波長変換光と、は、異なる配向方向を有する。
【0036】
図6(a)は第3の実施形態にかかる線状照明ユニットの模式斜視図、図6(b)はこれを用いた画像読取用照明装置が組み込まれたスキャナーの模式断面図、である。
第3の線状照明ユニットは、第2の線状照明ユニットにリフレクタ70がさらに加えられている。
【0037】
図6(b)のように、リフレクタ70は、第1の領域40aからの波長変換光と、放出光と、の混合光g10を反射可能である。また、第2の領域40bからの波長変換光と放出光との混合光g12(直接光)と、リフレクタ70により反射された混合光g10と、は、第2の面50bの上の所定線状領域PRを照射可能である。すなわち、配向方向が異なる2つの混合光g10、g12を所定線状領域PRに向かって照射することにより、狭い線幅方向の照度分布を平均化することが容易となる。
【0038】
所定線状領域PRからの反射光g14をラインセンサー78の方向に向かって折り曲げるミラー76と、線状照明ユニット5と、は、キャリッジ72を構成する。キャリッジ78は、駆動部74により移動方向Sに沿って、移動可能である。
【0039】
この場合、画像読取用照明装置7は、キャリッジ72、透明板50、および駆動装置74、を有している。スキャナー79の筐体内にCCDセンサーやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサーなどの光学変換素子を含むラインセンサー78が配設される。
【0040】
キャリッジ72が移動して、照射光が原稿60上を走査され、その反射光g14がミラー76により折り曲げられラインセンサー78により文字を含む画像を読み取ることができる。なお、例えば、リフレクタ70に対向する出射面の曲率や、リフレクタ70の曲率を変化すると、所定線状領域PRにおける照度分布を調整することができる。
【0041】
図7は、第1の実施形態にかかる線状照明装置5を、透明板50に対して、2つの異なる方向から照射した画像読取用照明装置7の模式断面図である。
例えば、透明板50の第2の面50bに対して、中心線をそれぞれ傾けて照射すると、所定線状領域PRにおいて照度を平均化することが容易となる。
【0042】
第1〜第3の線状照明ユニット5は、狭い線幅方向に均一な照度分布を有する。またこれらの線状照明ユニット5を用いた画像読取用照明装置7によれば、狭い線幅方向に均一な照度分布を有する照射光が原稿60上を走査される。さらに、これらの画像読取用照明装置7は、スキャナー、複写機、ファクシミリなどに広く用いることができる。
【0043】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0044】
5 線状照明ユニット、7 画像読取用照明装置、10 半導体レーザ素子、10a 放出光、30 導光体、30a 入射面、30c 出射面、31 中心線、32 外接円、36 導光方向、40 蛍光体層、40a 第1の領域、40b 第2の領域、50 透明板、50a 第1の面、50b 第2の面、60 原稿、70 リフレクタ、74 駆動部、79 スキャナー、S 移動方向、g1、g2、g3、g4 導光体を伝搬する光、g10 混合光(反射光)、g12 混合光(直接光)、g14 (原稿からの)反射光、G 混合光、B 蛍光体層の幅、A 蛍光体層の表面と導光体の出射面との距離、PR 所定線状領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放出光を放出可能な半導体レーザー素子と、
前記放出光の入射面および前記放出光の導光方向に延在する出射面を有する導光体と、
前記導光体に接しかつ前記導光方向に延在する蛍光体層であって、前記放出光を吸収し前記放出光の波長よりも長い波長を有する波長変換光を放出可能な蛍光体層と、
を備え、
前記導光方向と直交する断面において、前記蛍光体層の幅は、前記導光体と接する前記蛍光体層の面と前記導光体の前記出射面との距離の0.25倍以下であり、
前記放出光と前記波長変換光との混合光は前記出射面から放出されることを特徴とする線状照明ユニット。
【請求項2】
前記蛍光体層は、前記導光方向に平行でありかつ互いに離間した第1の領域および第2の領域を有し、
前記導光方向と直交する前記断面において、前記第1の領域からの波長変換光と、前記第2の領域からの波長変換光と、は、互いに異なる配向方向を有することを特徴とする請求項1記載の線状照明ユニット。
【請求項3】
前記第1の領域からの前記波長変換光と、前記放出光と、の混合光を、反射可能なリフレクタをさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の線状照明ユニット。
【請求項4】
請求項1または2に記載の線状照明ユニットと、
前記出射面と対向した第1の面と、前記第1の面の反対側となる第2の面と、を有する透明板と、
前記第2の面と平行な面上を前記導光方向と直交する方向に前記線状照明ユニットを移動可能な駆動部と、
を備え、
前記混合光により照射された所定線状領域は、前記第2の面の上を移動することを特徴とする画像読取用照明装置。
【請求項5】
請求項3記載の線状照明ユニットと、
前記出射面と対向した第1の面と、前記第1の面の反対側となる第2の面と、を有する透明板と、
前記第2の面と平行な面上を前記導光方向と直交する方向に前記線状照明ユニットを移動可能な駆動部と、
を備え、
前記第2の領域からの波長変換光と前記放出光との混合光と、前記リフレクタにより反射された前記混合光と、により照射された所定線状領域は、前記第2の面の上を移動することを特徴とする画像読取用照明装置。
【請求項6】
前記所定線状領域内の照度変動は、前記所定線状領域の中心線からプラス2mm、マイナス2mmの幅の範囲において、照度最大値の10%以内とされることを特徴とする請求項4または5に記載の画像読取用照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−62176(P2013−62176A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−200575(P2011−200575)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Fターム(参考)】