線量測定デバイスのための相対的および絶対的較正
【課題】放射治療プランや放射強度分布により得られる1つの取得画像を解析することで較正情報を提供する。
【解決手段】第1の自己較正カーブは、第1の列の画像を第1の取得画像に関連づけるものであり、第1の列の画像は第1の放射治療プランを検出器の列に適用することから記録され続けるものであり、第1の取得画像は、第1の放射治療プランを放射検出器に適用することから記録され続けるものである。少なくとも1つの次の自己較正カーブは少なくとも1つの次の列の画像を、少なくとも1つの次の取得画像に関連づけるものであり、次の列の画像は少なくとも1つの次の放射治療プランを検出器の列に適用することから記録され続けるものであり、次の取得画像は、次の放射治療プランを放射検出器に適用することから記録され続けるものである。いくつかの実施例において、検出器の列は所定の標準に前もって較正される。
【解決手段】第1の自己較正カーブは、第1の列の画像を第1の取得画像に関連づけるものであり、第1の列の画像は第1の放射治療プランを検出器の列に適用することから記録され続けるものであり、第1の取得画像は、第1の放射治療プランを放射検出器に適用することから記録され続けるものである。少なくとも1つの次の自己較正カーブは少なくとも1つの次の列の画像を、少なくとも1つの次の取得画像に関連づけるものであり、次の列の画像は少なくとも1つの次の放射治療プランを検出器の列に適用することから記録され続けるものであり、次の取得画像は、次の放射治療プランを放射検出器に適用することから記録され続けるものである。いくつかの実施例において、検出器の列は所定の標準に前もって較正される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、現在係属中であり2005年7月14日に出願された米国特許出願番号11/181,057で、線量測定デバイスのための相対的較正と題された出願の一部継続出願であって、当該係属中の出願は米国特許出願番号11/039,704で、2005年1月20日に出願され、線量測定デバイスの相対的較正と題された出願の分割出願であって、当該係属中の出願および当該原出願の双方はともにここにそれらの全体が参照として含まれる。
【0002】
本出願は、現在米国特許出願中である出願番号10/445,587であって2003年5月27日に出願され、放射線検出媒体の較正のためのシステムまたは方法と題された出願に関連し、当該出願は米国特許番号6,675,116の継続出願であって、2001年6月1日に出願され、米国仮出願番号が60/234,745であって2000年9月22日に仮出願された仮出願と米国仮出願番号が60/252,705であって2000年11月22日に仮出願された仮出願とに基づく優先権を主張するものである。本出願はまた、米国特許番号6,528,803の特許であって、2000年1月21日に出願されたものの出願にも関連する。本出願はまた、係属中の米国特許出願番号11/009,602であって2004年12月10日に出願され、画像調整の最適化と題された出願にも関連する。本出願はまた、米国特許番号6,937,751であって、2003年7月30日に出願され、画像調整のためのシステムおよび方法と題された出願にも関連する。上記の関連する出願のすべては、ここに参照として十分に含まれる。
【背景技術】
【0003】
放射線治療の重要な利用法、特に強度変調放射線治療(IMRT)は、腫瘍細胞の破壊である。電離放射線の場合において、腫瘍の破壊は“吸収線量”、すなわち組織量内に蓄えられたエネルギー量に依存する。放射線物理学者は、標準的に、吸収線量をcGy単位またはセンチグレイで表現する。1cGyは0.01J/kgである。
【0004】
線量測定は、一般に、放射線治療をうける患者の様々な組織内の吸収線量を測定または予測する方法を記載したものである。吸収線量の予測または測定の正確さは、有効な治療および放射線に対する過度または過小の被曝による合併症の予防への鍵となる。吸収線量の測定及び予測のための多くの方法が存在するが、ほとんどは、検出媒体の反応を吸収線量に関連づける較正の発展−カーブ、ルックアップテーブル、平衡化−に依存している。有用な検出媒体が当業者に知られており、当該媒体は放射線感受性のフィルムおよび放射の被曝によって暗くなったり色を変えたりする3次元ゲル(たとえば、‘BANG’および‘BANANA’ゲル)を含む。他の有用な検出媒体は、電気泳動表示装置、コンピューテッド・ラジオグラフィー(CR)デバイス、デジタルラジオグラフィー(DR)デバイス、および非結晶質シリコン検出器を含み、これらは放射被曝に反応して信号を発生する。
【0005】
較正カーブの発展のための様々な方法が知られている。たとえば、特許文献1の特許は、現出願の出願人に譲渡され、すべてここに参照として含まれるが、電離放射線への被曝に反応する検出媒体を提供すること、および、検出媒体の所定の領域を異なった電子放射線線量レベルで被曝させる較正用量反応(dose response)パターンを準備すること、を開示している。特許文献1の特許は、さらに、次の反応を電離放射線線量に関連づける較正を生成するための所定の領域における検出媒体の反応を測定することを開示している。異なった線量レベルは、たとえば、多葉コリメータ、二次コリメータ、または減衰ブロックを用いることで電離放射線から検出媒体の部分を異ならせて遮蔽することによって得られる。異なった線量レベルは、また、被曝間の検出を動かすことによっても得ることができる。特許文献1の特許は、さらに、検出媒体の反応を電離放射線線量に関連づける較正を生成するように設定されたコンピュータ可読な媒体上に固定されたソフトウェアルーチンを開示している。
【特許文献1】米国特許第6,675,116号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の特許等で開示されている方法は、較正カーブやルックアップテーブルを発展させるために線形加速器や類似機器を用いることで、異なっておりまた既知の放射量を、検出媒体の別々の部分に被曝させることを要求する。典型的には約12、しかししばしば多くとも25の異なった放射線量レベルが、較正カーブまたはルックアップテーブルを生成させるために測定される。一般的に、測定される放射線量レベルが増加すると、較正の正確さは増加する。しかし、測定数が増加すれば、較正プロセスはより高価かつより時間を要するものになる。それゆえ、放射治療プランを品質保証デバイスに適用することや放射強度分布を捕捉することで得られる1つの“取得画像”を解析することで較正情報を提供するシステムおよび方法が望まれている。
【0007】
一度較正された線量取得システムがそれぞれの回ごとに再較正を必要としないようにするために、取得画像を訂正するための方法が知られている。たとえば、米国特許番号6,528,803の特許で、現出願人に譲渡されたものであって、参照としてすべてここに含まれるものは、光学濃度ステップ勾配を得るためにテストフィルムの部分を標準光源の列に被曝させることを開示しており、当該光学濃度ステップ勾配は、それから、一セットの一又は全ての較正フィルム上の対応する光学濃度ステップ勾配と比較されることができる。しかし、’803特許等で開示されている既存の方法は、さらなる機器およびさらなる光学濃度ステップ勾配に関連するデータを要求する。いくつかの場合において、最小限の時間をとる次の取得画像のための較正情報を提供するシステムおよび方法が、当該較正情報が単に“相対的”較正であったとしても(パーセントで表現される)、望まれている。他の場合において、“相対的”較正を生成するための利用のための“絶対的”較正情報(たとえば、国家規格に基づく)を提供するシステムおよび方法が望まれている。
【0008】
さらに、“絶対的”な測定された反応に相対するような不正確さをモデリングすることで差が発生するところを決定するために治療プランを適用することで生成された“絶対的”線量分布をモデル化するために実験的に生成された較正カーブの可能性を評価するシステムが望まれていてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
模範的な方法は、第1の列の画像を第1の取得画像に関連づける第1の自己較正カーブを生成するものであって、前記第1の列の画像は第1の放射治療プランを検出器の列に適用することから記録され続けるものであり、前記第1の取得画像は、前記第1の放射治療プランを放射線検出器に適用することから記録され続けるものである。前記模範的な方法は、少なくとも1つの次の列の画像を、少なくとも1つの次の取得画像に関連づける少なくとも1つの次の自己較正カーブを生成することをさらに含み、前記次の列の画像は少なくとも1つの次の放射治療プランを前記検出器の列に適用することから記録され続けるものであり、前記次の取得画像は、前記次の放射治療プランを前記放射検出器に適用することから記録され続けるものである。いくつかの実施例において、前記検出器の列は所定の標準に前もって較正される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
いくつかの実施例によれば、較正は、予定された被曝量を吸収線量に対する検出媒体の反応に関連づける第1の治療プランのために開発される。また、第1の治療プランにおける被曝量の強度を取得画像上のピクセル強度と関連づけるIMRT自己較正カーブ(“ISCC”または“ISCCカーブ”)が第1の治療プランに関連して開発される。ISCCカーブは、それから第2の治療プランのために開発される。第1の治療プランに関連するISCCカーブと第2の治療プランに関連するISCCカーブとの比較は、較正が第2の治療プランについての較正情報を提供するために用いられるように、第2の治療プランに関連する取得画像の修正を許す。
【0011】
他の実施例において、治療プランの適用、すなわち実際に測定される吸収量から記録される絶対的な測定吸収量の反応が、治療プランのために、予測される吸収量の代わりに用いられる。換言すれば、IMRT自己較正カーブは、絶対的な測定線量の反応を用いて、正確さを増すために、予想される線量マップ(dose map)の代わりに生成される。すなわち、較正は、測定された絶対的吸収量を吸収線量に対する検出媒体の反応に関連づける第1の治療プランのために開発されてもよい。IMRT ISCCカーブは、第1の治療プランのために測定された絶対的吸収量強度を取得画像上のピクセル強度に関連づけるが、このカーブは第1の治療プランに関連づけられて開発される。ISCCカーブはそれから第2の治療プランのために開発される。第1の治療プランに関連するISCCカーブと、第2の治療プランに関連するISCCカーブとの比較は、較正が第2の治療プランに関する較正情報を提供するために用いられるように、第2の治療プランに関連する取得画像の修正を許す。したがって、ここで開示されるシステムおよび方法は、治療プランが患者に適用される前に、テスト画像を得るために用いられた画像取得デバイスの単純で、高速で、有用で、安価で、正確な較正を提供する。
【0012】
ここで記載される較正は、2次元(2D)および/または3次元(3D)の線量分布のために行われてもよい。特に、ここで用いられているように、“ピクセル”は平面画像上の2Dピクセルまたは3D体積(volume)におけるボクセルを参照してもよい。“線量マップ”および“プラン画像”は2D平面または3D体積の表現を参照してもよい。“列の画像”は、2D平面または3D体積の表現を参照してもよい。“取得画像”は、2D平面又は3D体積の表現を参照してもよい。また、“幾何学的領域”は、画像上の2Dのサブ平面または3Dのサブ体積の表現を参照してもよい。
【0013】
それぞれ図1および図17で示されるシステム100および1700の様々なコンポーネントの利用が以下に詳細に記載される。一般に、治療プランは放射線検出器に適用されてもよく、したがって、以下に図1を参照して示され、より十分に記載されるように、取得画像112を生成するいくつかの媒体やデバイス上に記録されてもよい。取得画像112は、線量マップ106と比較され、また、以下に図1を参照してより十分に記載され、それは治療の部分としてプランされた吸収量の強度を表現する。
【0014】
相対的較正を行うための模範的なシステムの概要
図1はIMRT自己較正カーブ(ISCC)を生成するための少なくとも一実施例において用いられるシステム100の概要を提供する。治療プランニングシステム102は、当業者に知られている様々な治療プランニングシステムの任意のものであり、マサチューセッツ州のAndoverのPhilips Medical Systemsが製造するPinnacle3 systemや、ドイツのHeimstettenのBrainlab AGが製造するBrainSCANや、オランダのVeenendaalのNucletronが製造するPLATO SunRiseや、カリフォルニア州のPalo AltoのVarian Medical Systemsが製造するEclipseを含むが、これらに限定されない。
【0015】
治療プランニングシステム102は、1以上の放射治療プラン104を生成するために用いられる。治療プランニングシステム102は、また、プラン画像として時々参照される線量マップ106を生成するためにも用いられる。治療プランニングシステム102のそのような利用は当業者によく知られるであろう。さらに、当業者は、線量マップ106が、品質保証ファントム(phantom)または患者内のプランされた放射線量の期待される分布を示すことを理解するであろう。線量マップ106の一例は図6Aに示される。
【0016】
放射検出器108は、当業者によく知られているであろうように、放射線を検知し受け取ることができるデバイスである。いくつかの実施例において、放射検出器108は、当業者によく知られているであろうように、テストファントムとしても知られている品質保証ファントムである。テストファントムの目的は、人間の組織のように、放射の線量を受け取る媒体をエミュレートすることである。
【0017】
画像取得デバイス110は検出された放射線を記録するために当業者によく知られているであろう任意のデバイスや媒体であってよく、放射線用フィルム、コンピューテッド・ラジオグラフィー・デバイス、電気泳動表示装置、電荷結合素子(CCD)カメラ、スキャナ、BANANAゲル、BANGゲルを含むが、これらに限定されない。画像取得デバイス110は1以上の取得画像112を生産する。以下に記載されるように、取得画像112および線量マップ106はISCCカーブ114を生成するために用いられる。取得画像112の一例が図6Bに示される。以下にさらに記載されるように、ほとんどの実施例が、少なくとも2つの治療プラン104に関連する少なくとも2つのISCCカーブ114を生成するであろう。
【0018】
当業者は、システム100を参照してここに記載されるプロセスが、当業者によって知られているような1以上のコンピュータを用いて実行されてもよく、また、システム100に関してここに記載されるように機能すること、この機能することには情報を受け取り、出力し、処理し、変形し、合体し、および/または蓄えることを含むが、ができる任意のデバイスまたはデバイスの組み合わせを含んでいてもよいことを理解するであろう。したがって、ここに記載されるプロセスは、コンピュータ可読な媒体上に具現化されたコンピュータ実行可能な指示の実行により実行されてもよい。たとえば、システム100と共に用いられるコンピュータは、幅広い様々な異なったソフトウェアアプリケーションを動作することができる一般の目的のコンピュータであってもよい。さらに、そのようなコンピュータは特別な機能に限定された特殊なデバイスであってもよい。いくつかの実施例において、コンピュータはコンピュータのネットワークである。一般に、システム100は幅広い様々な異なった情報技術アーキテクチャを含んでいてもよい。コンピュータは型、数、形式またはプロセッサの設定、メモリ、コンピュータ可読な媒体、周辺機器デバイス、コンピューティングデバイス、および/またはオペレーティングシステムの制限がない。
【0019】
さらに、システム100のいくつかの要素は、コンピュータ内での表現として存在してもよい。たとえば、治療プラン104、線量マップ106,取得画像112、および/またはISCCカーブは、1以上のコンピュータ内の表現として存在していてもよい。したがって、コンピュータは、ユーザ(たとえば放射線技師)にシステム100へのアクセスを提供するためのインタフェースおよびアクセスデバイスを含んでいるか、または結合されていてもよい。
【0020】
最初の(initial)較正プロセス
図2は最初の較正プロセスのためのプロセスフローを記載する。ステップ200は、第1の放射治療プラン104aからの放射分布を表現する第1の取得画像112aを得るためのプロセスを表現する。ステップ200において表現されるプロセスは、図3Aを参照して詳細に記載される。ステップ202は、較正の発展のプロセス、たとえば、取得画像112aの放射強度分布を治療プラン104aの適用により提供される放射線量に関連づける較正カーブまたは均衡、を表現する。上で議論したように、ステップ202の較正を実行する様々な手段、方法、およびデバイスが当業者に知られるであろう。ステップ204は、ISCCカーブ114aを生成するプロセスを表現する。ステップ204において表現されるプロセスは、図3Bを参照して詳細に記載される。
【0021】
画像取得プロセス
図3Aは、ISCCカーブを生成する際に用いられる画像を取得するプロセスを記載したフロー図である。
【0022】
ステップ300において、放射治療プラン104が作成される。放射治療プランの作成はよく知られており、また様々な知られた治療プランニングシステム102を用いることで遂行されることができる。よく知られていることだが、放射治療プランは強度、期間、および放射治療の治療単位(course)の間に腫瘍部位に運ばれる放射線量の場所、を含んでいてもよい。
【0023】
ステップ302において、治療プランニングシステム102は、治療プラン104に関連し、時々プラン画像としても参照される線量マップ106を作成するのに用いられる。
【0024】
ステップ304において、治療プラン104は放射検出器108に適用される。検出された放射の放射分布は、画像取得デバイス110上に記録される。画像取得デバイス110は取得画像112を生産するのに用いられ、当該取得画像は治療プラン104の適用から生産される放射分布を表現する。当業者は取得画像112が様々な方法によって生産されてもよいことを理解するであろう。たとえば、図6Bにおいて示される例の取得画像112は、IMRT治療放射野の品質保証フィルムのスキャンされたデジタル画像を表現する。いくつかの実施例において、取得画像112は、5×5メジアンフィルタまたは当業者に知られているかもしれないいくつかの他のフィルタリング技術を用いてフィルタをかけられてもよい。フィルタリングはノイズを減少し、および/または治療プランと画像取得デバイスとの間の異なったサイズのピクセルまたはボクセルのための調整をするために用いられてもよい。いくつかの実施例において、治療プラン104および取得画像112は、3D体積の表現により構成される。
【0025】
ISCC生成プロセス
図3Bに移ると、ISCC生成プロセスが記載される。このISCCカーブの利用は、いくつかの実施例に関してここに議論されるが、しかし、この開示を読んで当業者に明らかになるであろうさらに他の実施例に対してそのプロセスが適用されうることは理解されるべきである。ステップ306において、取得画像112は線量マップ106に対して画像を登録される。画像を登録することはそれらが同じ画像空間を占有するように画像を順序づけるプロセスを参照し、また、それから比較されおよび/またはまとめられることができる。画像を登録するための様々な方法及びデバイスが当業者に知られるであろうし、また、そのうちのいくつかは同時係属米国出願番号10/630,015の出願および米国出願番号11/009,062の出願であって、2004年12月10日に出願され、“画像の位置合わせの最適化”と題されたものにおいて議論されている。
【0026】
ステップ308において、共通の関心領域(ROI、region of interest)が線量マップ106および取得画像112に関して得られる。共通のROIは線量マップ106および取得画像112の小さい方よりも決して大きくないようにすることができ、取得画像112上の任意の外部の非線量(non-dose)関連のマーキングを排除するように選択される。たとえば、ROIはいかなる書き込み(writing)または基準(fiducial)マーキングを含むべきではなく、また、線量マップ106または取得画像112の端部から離れた任意の領域を含むべきではない。ROIは、線量マップ106および取得画像112の次元数に依存している共通の2D平面または共通の3D体積を含んでもよいことは理解されるべきである。
【0027】
ステップ308の一部として、当業者に知られた様々な自動化された技術が、1つの画像にピンで刺したような点(pinpricks)がある領域のような、線量マップ106および取得画像112の特異な小さな領域を排除するために採用されてもよい。さらに、様々な知られた閾値化の技術が、弱い相関を持つと疑われる選択された線量範囲における領域を排除するために採用されてもよい。これらは、低い線量領域、高い勾配領域、物理的な媒体の境界に近接している領域等を含むかもしれない。
【0028】
ステップ310において、線量マップ106におけるピクセル値は線量マップ106におけるピクセルの最大値に対して正規化され、また、それから、“絶対的”測定の代わりに“相対的”測定が望まれるならば、パーセンテージ値に変換される。
【0029】
第1の実施例において、ステップ312で線量マップ106は小さな幾何学的領域に分割される。小さな幾何学的領域に分割された線量マップの一例(以下に記載するように、また統計学的関数が当該領域に適用された後に)が図7Aに示される。一実施例において、幾何学的領域は矩形(または3D画像では立方体)であって、それぞれが線量マップ106の領域の1%を含む。画像の幾何学的領域は連続的であってもよいし、あってはならないかもしれないということ、また、採用された特定の画像に依存して物理的に重なり合ってもよいかもしれないし、あってはならないかもしれないことは注意すべきである。
【0030】
第2の実施例において、ステップ312で線量マップ106上の線量レベルは、線量範囲に分割される。これらの線量範囲は連続的であってもよいし、そうであってはならないかもしれない。また、重なり合ってもよいし、重なり合ってはならないかもしれない。一実施例において、それぞれの線量範囲はプラン画像上の総線量範囲の1%をカバーする。すなわち、それぞれの1%の増加が、線量マップ106上の0から最大線量の範囲を、0から100のスケールでカバーするということである。線量カーブにおけるピクセルのそれぞれの範囲で、平均値や中央値といった統計学的測定が計算される。すなわち、プロセスは、プラン画像すなわち線量マップ106におけるそれぞれの線量範囲における全てのピクセルを見つけるということであり、それらのピクセルの平均(または中央値または中央的な傾向を持ついくつかの他の測定)をとるということである。それぞれの範囲における登録された画像上のピクセルを位置づける指標が維持される。
【0031】
さらに第3の実施例において、ステップ312で、線量マップ106は、線量マップ106の領域のパーセンテージから構成される上述の幾何学的領域のようなサブ領域に分割される。線量マップ106は、それから“段組み”(column format)として参照されるものに形を変えられる。段組みの利用は、プロセスを単純化するために任意に採用されたものであり、しかし、ステップ312およびステップ312以降のステップは線量マップ106および取得画像112を段組みで表現することなく行われるかもしれない、ということは理解されるべきである。段組みの線量マップ106の一例は図9Aに示されている。図6Aに示される線量マップ106の個々のサブ領域は、図9Aに示される画像の個々の段において表現される。
【0032】
ステップ312を参照して議論した第1の実施例において、ステップ314でピクセルは、ステップ312に関して上述したように定義された線量マップ106のそれぞれの幾何学的領域に対応して、取得画像112上に配置される。線量マップ106および取得画像112は、線量マップ106および取得画像112のそれぞれがそれぞれの幾何学的領域の全体の数の倍である一領域を持つようにするため、対応するピクセルが配置される前に任意に整えられてもよい。幾何学的領域に分割された取得画像112は図7Bに示される。そのように配置されたそれぞれのピクセルのセットについて、いくつかの統計学的な測定や特性が計算される。いくつかの実施例において、たとえば、それらは図7Aおよび図7Bに描かれているが、ピクセル強度の平均値は配置されたピクセルのセットそれぞれに対して計算される。他の実施例は、当業者に知られているような中央値やいくつかの他の統計学的特性を計算してもよい。たとえば、中央値は画像において端を保存するが、一方で平均化は端を滑らかにする傾向がある。統計学的特性の選択は、領域内においてどの程度線量が速く変化するかを含んでもよいいくつかの要因に依存してもよい。
【0033】
ステップ314で、ステップ312を参照して議論された第2の実施例において、ピクセルは、ステップ312に関して上述したように、線量マップ106において認識される線量範囲に対応する取得画像112内に配置される。取得画像112内のそれぞれの線量範囲の統計学的測定(たとえば、平均値、中央値等)は、それからステップ312において線量マップ106に関して上述したように取得される。
【0034】
ステップ312を参照して上で議論した第3の実施例において、ステップ314で取得画像112はサブ領域に分割され、それから図9Bに示すように段組みで表現される。それぞれのそのようなサブ領域について、参照画像すなわち線量マップ106内のピクセルと、取得画像112内の対応する幾何学的領域内のピクセルと、の間の相関が作られる。そのような相関は当業者に知られている。たとえば、図10は当業者に知られているであろう図9Aおよび図9Bで示した画像内にある対応する段のセットのそれぞれ(1から100まで数が振ってある)の相関係数を表現するグラフを示す。対応する段によって表現される対応するサブ領域は、相関の測定のオーダーでランク付けされる。図11Aおよび11Bは、相関係数の値に従って段がソートされた、線量マップ106および取得画像112をそれぞれ表現する画像を段組みで示す。最も高く相関付けられた領域から始まって、対応するピクセルは、先の段落で述べた方法と類似する方法で、較正カーブを発展させるために用いられる。
【0035】
いくつかの実施例において、相関の閾値は、ISCCカーブを生成するときに、相関が所定の閾値を超える段組みに限り考慮されるように、設けられる。たとえば、図11Aおよび11Bを参照すると、段組み画像の段組み1−33は、−0.97以下の相関を有し、その値−0.97が相関閾値として選択された。すなわち、この例においては、段組み1−33のみがISCCカーブを生成するときに考慮される。
【0036】
ステップ316において、生の(raw)ISCCカーブが生成される。一つの実際の実施例において生産されたISCCカーブの一例が図4に示される。この実施例のISCCカーブは、取得画像112内の対応するピクセルのそれぞれにおいてピクセル強度を表現する値に対して、ステップ312において定義された線量マップ106の範囲のそれぞれの治療プラン104の線量の強度を表現する値をプロットしたものであり、この値は、ステップ314において、統計学的測定が選択されるならば何でも関連づけられるものである。生のISCCカーブの別の例が図8Aに提供される。図8Aに示される生のISCCカーブは、図6Aおよび7Aに示される線量マップ106と、図7Aおよび7Bに示される取得画像と、を小さな幾何学的領域に分割することで生成された。図12Aは、ステップ314に関して上で議論された相関閾値を超える線量マップ106および取得画像112の領域のピクセル値をプロットすることに基づいた生のISCCカーブを示す。
【0037】
ステップ318において、ステップ318において生成されたISCCカーブは、線量の値が上昇すると共にピクセル値が単調に減少することを保証するために後処理される。さらに、当業者が知っているであろう他の後処理技術を適用してもよい。たとえば、ISCCカーブを滑らかにするまたは適合させる(fit)技術がステップ318において適用されてもよい。図8Bは、図8Aにおいて示された生のISCCカーブを後処理する結果得られるISCCカーブを示す。図12Bは、図12Aにおいて示された生のISCCカーブを後処理する結果得られるISCCカーブを示す。
【0038】
次の(subsequent)較正プロセス
図5は次の較正プロセス、すなわち、治療プラン104aのために図2を参照して上に記載された最初の較正プロセスのステップ202において較正カーブが発展された当該治療プラン以外の、治療プラン104bのためになされる相対的較正を記載する。治療プラン104bは第2のまたは次の治療プランとして参照されてもよい。
【0039】
ステップ502において、画像取得プロセスは次の治療プラン104bに関して実行される。ステップ502は、図3Aに関して上述した治療プラン104bのためのステップを実行することを含む。すなわち、ステップ502は線量マップ106bおよび取得画像112bを生産する。
【0040】
ステップ504において、図3Bを参照して上述したISCC生成プロセスは、線量マップ106bおよび取得画像112bに関して実行される。すなわち、ステップ504は次のISCCカーブ114bを生産する。
【0041】
ステップ506において、第1のISCCカーブ114aから次のISCCカーブ114bの間で比較がなされ、当該比較は、2つのカーブの差(differences)、または適合(fit)を認識する。ステップ508において、次の取得画像112bは、第1のISCCカーブ114aと次のISCCカーブ114bとの間で認識されるさまたは適合に基づいて修正される。この修正の目的は、取得画像112bを、図2を参照して上述したステップ202において発展された較正カーブを用いて、それが較正されることができる状態に変形することにある。取得画像112bの変形は、当業者に知られたさまざまな方法を用いてなされてもよく、それらの方法は、たとえば、米国特許番号6,528,803の特許において議論された方法を含む。2つのカーブ間、または点のセット間の関係は、差と同様に単純であってもよいが、しかし、より複雑にもなるかもしれず、また、当業者によく知られているであろうルックアップテーブルまたはカーブの当てはめ(curve fits)の形式をとることもできる。
【0042】
ステップ510において、図2を参照して上述したステップ202で生成された較正カーブは取得画像112bに適用される。
【0043】
実験的較正の評価
上述されたように生成されたISCCカーブは、当業者に知られた方法を用いて、実験的に由来する較正カーブの有利性を評価するために、有利に用いられることができる。すなわち、いくつかの実施例において、ISCCは実験的に得られたカーブまたは計算された較正カーブと比較されてもよい。ISCCと実験的に得られたカーブとの間の相関または対応は、線量マップ106によって表現されるように、または取得画像112上に見られるように、成功的に線量分布をモデル化するための実験的に由来する較正カーブの能力の指標である。当業者は、過度なエラーを含むカーブが使われることを防止するための実験的に由来する較正カーブ上において、受け入れるための閾値を設けることができることを理解するであろう。ユーザはまた、ISCCカーブと実験的に得られたカーブとの間の対応を、線量マップ106と取得画像112との間の相違(discrepancies)が較正エラーによるものか、TPSモデリングエラーによるものか、または放射配送(delivery)エラーによるものかを決定するために用いることができる。
【0044】
正規化された値の評価および選択
上述の通り生成されたISCCカーブは、品質保証のために比較されるため、取得画像112および線量マップ106のような画像を正規化した値を評価し、選択するために有利に用いられることができる。ここで新たに開示されたような相対的線量測定方法のシステムおよび方法において、一般にプランおよび取得画像上のピクセル値を、類似した範囲で測るために正規化することが要求される。これらの正規化の値の選択はしばしば困難であるかもしれない。たとえば、実験的較正およびISCCカーブが形状において異なるならば、それから一の線量レベルにおける正規化の最適化は、他の線量レベルにおいて合意する(compromise agreement)ことになるかもしれない。プラン画像上、すなわち線量マップ106上の正規化の値を変更することは、正規化されたプラン画像と取得画像112との間に生成されたISCCカーブを動かす(displace)であろう。すなわち、ISCCカーブと実験的に由来するカーブとの間の合意は、カーブ全体にわたって最適化されるか、または、正規化の値を変更することによって選択された範囲または点において最適化されることができる。このやり方において、最適化された正規化の値は異なった基準を達成することができる。
【0045】
図13は、実験的に由来する較正カーブ1310、すなわち当業者に知られた方法で生成された、または上で新たに開示されたISCC生成プロセスにしたがって生成された較正カーブ、を含むグラフ1300を示す。図13はまた、線量マップ106および取得画像112を、図3を参照して上述したように線量範囲に分割することで得られたISCCカーブ1320を示す。カーブ1310および1320を比較し、正規化する多くの方法がある。たとえば、カーブ1310および1320を比較する1つのやり方は、カーブ間の差を評価することである。本例の目的のために、カーブ1310および1320は選択されたピクセル値の範囲において、一般に2つのカーブ1310および1320の共通のピクセル値の範囲を構成するピクセル値の共通のセットにおいて評価されるであろう。この場合において、選択された範囲においてそれぞれのピクセル値は線形に外挿される(interpolated)であろうが、しかし、当業者は、なされるであろう外挿に様々なやり方があることを理解することであろう。
【0046】
2つのカーブ1310および1320間の線量の差を見ると、図14に示されたグラフ上にプロットされたように、もしピクセル値から線量レベルへと取得画像112を構成するために実験的な較正カーブ1310を使い、それから取得画像112と品質保証目的のための線量マップ106とを比較するのであれば、おそらく、低線量範囲(0−10cGy)において目標とする反応をオーバーすること(over-response)を見られるし、また、較正カーブ1310の10−30cGyの範囲では目標とする反応にならないこと(under-response)を見られるであろう、ことを見分けることができる。図13に示されたプロットと結合した図14に示されたプロットを見ると、観察者は、ISCCカーブ1320とよりよいマッチを得るために0−10cGyの範囲における点のために、追加の実験的な較正が必要であると結論づけるであろう。追加の実験的な較正を行った後、ISCCカーブ1320と実験的な較正カーブ1310との間の差が向上したかどうかを見るために、図13および14に関して記載された分析を繰り返すことができた。
【0047】
特定の線量範囲を見る代わりに、図14に関して記載されたように、カーブ1310および1320はそれらの全体で比較しうることもまた可能である。たとえば、2つのカーブの相関は評価できたし、または、差の二乗平均平方根(RMS)を計算できた。線量測定デバイスの較正における利用のために実験的なカーブ1310を受け入れるか拒絶するかするために、これらのパラメータの受け入れ閾値(acceptance threshold)を設定することができた。代わりに、カーブの特定の領域(たとえば高線量領域)に特に興味を持ったならば、個々にカーブ1310の一部を評価しうるであろう。もし、カーブフィッティングが用いられているならば、これはスプラインフィットと呼ばれるであろう。たとえば、カーブ1310は10個の等しい部分および、図15Aに示された相関や図15Bに示されたRMSのように、それぞれの部分で計算された統計に分けることができた。
【0048】
さらに、上で言及したように、正規化の値は、しばしば、比較される画像間、たとえば、線量マップ106と取得画像112との間の組織的な(systemic)エラーを減らすための較正カーブを修正するために適用される。たとえば、ISCCカーブ1320および実験的なカーブ1310をそれらの最大値に正規化することができた。実験的な線量カーブ1310はそれから要因(factors)の範囲によって修正されてもよく、その後修正された実験的なカーブ1310のRMSをISCCカーブ1320に対してプロットしてもよい。それから、このプロットに関する最低の点を見積もることにより、最適の正規化要因が決定されてもよい。この技術は、カーブ1310の部分に関して行いえて、たとえば、図16に示されるような高線量の最適化を許すことに注意する。図16に示されたカーブの最低の点は約1.01に見え、1.01が図16に示された領域において最適の正規化要因であることを示唆する。当業者はこの要因がカーブを多項式でフィッティングすることによってより洗練されうることを理解するだろう。
【0049】
絶対的線量測定のためのISCCカーブの利用
上述のいくつかの実施例を含むいくつかの実施例は、ISCCカーブ114の生成を含む較正目的のために予想される線量マップを使うように設定される一方で、測定された列の画像で表現される絶対的な用量反応(dose responses)に基づいたISCCカーブを生成するために、他の実施例は、予想された線量マップ106を用いる代わりに測定された列の画像を使うように設定される。絶対的な用量反応は、治療プラン104を、国の、機関の、政府の、または他の協定の(agreed upon)標準のような所定の標準に前もって較正された検出器の列に対して適用することで得られる。たとえば、絶対的な用量反応は特定の治療プラン104を、国家規格に前もって較正された検出器の列(たとえば、電離箱の列)に対して適用することによって得られてもよい。当業者には理解されるであろうことだが、検出器の列は、認定された研究所において、国家規格(たとえば、米国標準技術局(“NIST”)によって定義された標準)に前もって較正されてもよい。当業者は、絶対的線量測定は、上にリストされた標準の任意のもののような所定の標準に基づいた、または用いることで得られた測定を含むことを理解するであろう。画像取得デバイスは、検出器の列の絶対的用量反応、すなわち実際の用量反応を代表する列の画像を生成するために、検出器の列の用量反応を捕らえる。生成された列の画像は図2、3A、3Bを参照して上述した同じまたは類似のプロセスを用いてISCCカーブを生成するために、線量マップ106の代わりに用いられてもよい。なぜならば、生成されたISCCカーブは、治療プランの適用によって生成された、測定された絶対的用量反応に基づいており、ISCCカーブは較正の目的のための高いレベルの正確さを提供するからである。
【0050】
絶対的較正のための模範的なシステムの概要
図17はIMRT自己較正カーブ(ISCC)を作成するための少なくとも1つの実施例において用いられるシステムの概要を提供するブロック図である。図17に示されるように、治療プランニングシステム102は1以上の放射治療プラン104を生成するために用いられる。そのような治療プランニングシステム102の利用は当業者に十分知られるであろう。
【0051】
検出器の列1708は放射の検出または受光が可能なデバイスまたは媒体である。検出器の列1708は、検出器の列1708の測定された用量反応が標準に対して測定できるように、すなわち標準に関して絶対的であるように、受理された標準に設定された(たとえば、前もって較正された)そのような任意のデバイスまたは媒体から構成されていてもよい。受理された標準は任意の、国の、機関の、政府の、または他の公式なまたは協定の標準の任意のものであってよく、米国標準技術局(NIST)で定義された1以上の標準を含む。検出器の列1708として用いられてもよいデバイスおよび/または媒体の例は、ドイツのSchwarzenbruckに事業所を有するScanditronix-WelloferのMatriXXのような電離箱の列および/またはドイツのFreiburgに事業所を有するPTW CorporationのPTW729のような電離箱の列を含むが、これらに決して限定されない。検出器の列として用いられてもよい他のデバイスおよび/または媒体1708の例は、米国フロリダ州のMelbourneに事業所を有するSun Nuclear CorporationのMapCHECKTMのようなダイオードの列;半導体素子;および、受理された標準に構成されることおよび放射治療プラン104によって放射されたことに反応した線量分布を生成することができる任意の他のデバイスを含むが、これらに限定されない。検出器の列1708は2Dまたは3Dデバイスから構成されてもよいと理解される。いくつかの実施例において、検出器の列1708は、矩形のグリッド内に約5−20mm離れて空間を設けられた電離箱またはダイオードの列から構成される。
【0052】
検出器の列1708はテストファントムとしても知られる品質保証ファントムと共に用いられてもよく、それらは当業者に知られているものである。テストファントムの目的は線量の積み上げを許すことにある。多くのテストファントムが人体組織のような放射の線量を受ける媒体をエミュレートするためにデザインされたものである。
【0053】
放射治療プラン104によって検出器の列1708に適用されたとき、絶対的線量分布が生産される。絶対的線量分布は適用された放射に対する検出器の列1708の反応を参照する。たとえば、電離箱またはダイオードの検出器の列は、当業者に知られているように適用された放射に対して反応するであろう。その反応は絶対的線量分布を表現する。線量分布は絶対的である、なぜならば検出器の列1708は標準に、たとえば、上で言及したような標準に較正されているからである。
【0054】
画像取得デバイス1710は1以上の列の画像1712を生産するように設定され、当該列の画像は、放射治療プラン104によって放射された検出器の列1708に反応して生成された検出器1708の絶対的線量分布の反応を表現するものである。画像取得デバイス1710は図1の画像取得デバイス110に関連して上述した任意のデバイスまたは媒体であってもよい。
【0055】
図17に示すように、治療プラン104は放射検出器108に対しても適用される。放射検出器108および画像取得デバイス110は、取得画像112を生成するために上述した任意のやり方で機能する。以下に記載するように、列の画像1712および取得画像112はISCCカーブ1714を生成するために用いられる。さらに以下に記載するように、1つのカーブ1714を含む実施例が可能であり、予定されている(contemplated)にもかかわらず、ほとんどの実施例が少なくとも2つの治療プラン104に関連する少なくとも2つのISCCカーブ1714を含む。ISCCカーブ1714は、ISCCカーブ1714が列の画像1712によって表現された絶対的用量反応に一部基づいていることを除き、ISCCカーブ114と同一または類似である。
【0056】
当業者は、システム1700を参照してここに記載されたプロセスが、当業者に知られている1以上のコンピュータを用いて実行されてもよいことと、情報の受信(receiving)、出力、処理、変形、組み込み(incorporating)、および/または蓄積(storing)を含むシステム1700に関してここに記載されたように機能することができる任意のデバイスまたはデバイスの組み合わせを含んでもよいことと、を理解するであろう。すなわち、ここに記載されたプロセスは、コンピュータ可読な媒体上に具現化されたコンピュータ実行可能な指示の実行によって行われてもよい。たとえば、システム1700とともに用いられるコンピュータは、幅広い様々な異なったソフトウェアアプリケーションを走らせることのできる汎用目的のコンピュータであってもよい。いくつかの実施例において、コンピュータはコンピュータネットワークである。一般に、システム1700は幅広い様々な異なった情報技術アーキテクチャを組み込んでもよい。コンピュータは、型、数、形式、またはプロセッサの設定、メモリ、コンピュータ可読な媒体、外部機器デバイス、コンピューティングデバイス、および/またはオペレーティングシステムに制限されない。
【0057】
さらに、システム1700の要素のいくつかはコンピュータ内の表現として存在してもよい。たとえば、治療プラン104、列の画像1712、取得画像112、および/またはISCCカーブ1714は1以上のコンピュータ内の表現として存在してもよい。すなわち、コンピュータは、インタフェースやユーザ(たとえば、放射線技師)にシステム1700へのアクセスを提供するアクセスデバイスを含んでいてもよく、または結合されてもよい。それゆえ、ユーザは当業者に知られた任意のアクセスデバイスやインタフェースを用いて、プロセスやシステム1700の要素にアクセスできる。
【0058】
最初の絶対的較正プロセス
図18は一実施例にしたがって、最初の絶対的較正プロセスのためのプロセスフローを描いたものである。ステップ1800は、第1の放射治療プラン104aからの放射分布を表現する第1の取得画像112aを得るプロセスを表現する。ステップ1800に表現されるプロセスは図19Aを参照して詳細に記載される。ステップ1802は較正の発展のプロセス、たとえば較正カーブまたは均衡(equation)を表現し、それは取得画像112aの放射強度分布を、検出器の列1708に適用した治療プラン104aに反応して生成された列の画像1712aによって表現される絶対的放射線量に関連づける。上で議論したように、ステップ1802の較正を実行するための様々なプロセス、方法、およびデバイスが当業者に知られている。ステップ1804はISCCカーブ1714aを生成するプロセスを表現する。ステップ1804において表現されるプロセスは図19Bを参照して詳細に記載される。
【0059】
画像取得プロセス
図19AはISCCカーブ1714を生成するにあたって用いられる画像を取得するプロセスを記載したフロー図である。ステップ1900において、放射治療プラン104が、図3Aのステップ300に関連して先に記載したように作成される。
【0060】
ステップ1902において、治療プラン104aは、上述したように、治療プラン104aのための“絶対的な”測定された用量反応を生成するために、検出器の列1708に適用される。画像取得デバイス1710は列の画像1712aを生産するために用いられ、当該列の画像は治療プラン104を検出器の列1708に適用することから生産された絶対的放射分布を表現する。当業者は、列の画像1712が、有名な放射後の処理技術を含む様々なやり方で、または上述したような画像取得デバイス110が取得画像112を生成するという任意のやり方で、生産されてもよいということを理解するであろう。列の画像1712は2Dの列または3Dの体積の表現を含んでもよい。
【0061】
ステップ1904において、治療プランは放射検出器108に適用され、また、検出された放射の放射分布は、図3Aのステップ304に関連して上述したように、画像取得デバイス110上に記録される。
【0062】
ISCC生成プロセス
今、図19Bに移ると、ISCC生成プロセスが記載されている。このISCC生成プロセスの利用は一定の実施例に関してここで議論されているが、しかし、プロセスはこの開示を読んで当業者に明らかであるさらに他の実施例に適用されるかもしれないことは理解されるべきである。ステップ1906において、取得画像112は列の画像1712に登録される。この画像は図19Bのステップ306に関して上述されている任意の方法で登録されてもよい。
【0063】
ステップ1908において、共通の関心領域(ROI)が列の画像1712および取得画像112に関して得られる。共通の関心領域は図19Bのステップ308に関連して上述されているように得られてもよい。
【0064】
ステップ1910において、列の画像中1712中のピクセル値が列の画像1712内のピクセルの最大値に対して正規化される。これは図19Bのステップ310に関連して記載されているように行われてもよい。
【0065】
第1の実施例において、ステップ1912で列の画像1712が小さな幾何学的領域に分割される。このステップは図19Bのステップ312に関して上述された任意のやり方で行われてもよい。
【0066】
第2の実施例において、ステップ1912で列の画像1712の線量レベルが線量範囲に分割される。このステップは図19Bのステップ312に関して上述された任意のやり方で行われてもよい。
【0067】
さらに第3の実施例において、ステップ1912で列の画像1712は、上述したように列の画像1712の領域のパーセンテージから構成される幾何学的領域のようなサブ領域に分割される。このステップは図19Bのステップ312に関して上述された任意のやり方で行われてもよく、そのやり方には列の画像1712を上述されたような段組みに変形することが含まれる。
【0068】
ステップ1914、1916および1918は、ステップ1914および1916において列の画像1712が線量マップ108の代わりに用いられる点を除き、図3Bのステップ314、316および318に関連して上述されたように行われてもよい。すなわち、ステップ1916で作成されたISCCカーブは、ステップ1916で作成されたISCCカーブが列の画像1712により代表される絶対的な測定線量分布に部分的に基づくであろうことを除き、図4に示されるISCCカーブに類似するであろう。ISCCカーブ1714を生成するために取得画像112および列の画像1712を用いることによって、ISCCカーブ1714は“絶対的”測定用量反応に基づき、それは、較正の目的のために、一般に、予測された線量マップに基づいたISCCカーブと比較すると増加された正確さを提供する。
【0069】
次の較正プロセス
図20は次の較正プロセスを記載する。つまり、図18を参照して上述された最初の較正プロセスであるステップ1802において較正カーブが生成されるための治療プラン104aとは異なる治療プラン104bのために行われる相対的較正である。治療プラン104bは第2の、または次の治療プランとして参照されてもよい。
【0070】
ステップ2002において、画像取得プロセスは次の治療プラン104bに関して行われる。ステップ2002は、図19Aを参照して上述された治療プラン104bのためのステップを含む。すなわち、ステップ2002は列の画像1712bおよび取得画像112bを生産する。
【0071】
ステップ2004において、図19Bを参照して上述されたISCC生成プロセスが列の画像1712bおよび取得画像112bに関して行われる。すなわち、ステップ2004は次のISCCカーブ1714bを生産する。
【0072】
ステップ2006において、第1のISCCカーブ1714aと次のISCCカーブ1714bとの間で、2つのカーブ間の差または適合(fit)を認識するために、比較がなされる。このステップは図5のステップ506に関連して上述された任意のやり方でなされてもよい。
【0073】
ステップ2008において、次の取得画像112bが、第1のISCCカーブ1714aおよび次のISCCカーブ1714bの間で認識された差および適合に基づいて修正される。この修正の目的は取得画像112bを、図18を参照して上述されたステップ1802において生成された較正カーブを用いて構成されることのできる状態へと変形させることにある。取得画像112bの変形は図5のステップ508に関して上述されたように行われてもよい。
【0074】
ステップ2010において、図18を参照して上述されたステップ1802において生成された較正カーブが取得画像112bに適用される。このステップは図5のステップ510に関して上述されたように行われてもよい。
【0075】
ISCCカーブ1714は、実験的に由来する較正カーブの利用性を評価するために、ISCCカーブ114に関して上述された任意のやり方で用いられてもよい。ISCCカーブ1714は増加された正確さを有利に提供する、なぜならばそれらは、成就写されたように、絶対的測定線量分布に一部基づくからである。
【0076】
結論
上述の記載は例示を目的としたものであって、制限することを目的としたものではない。提供された例を除く多くの実施例や適用例が、上記の記載を読むことで当業者にとって明らかであるかもしれない。発明の範囲は上記の記載を参照することによって決定されるべきではなく、むしろ、そのようなクレームが資格のある均等物の全ての範囲にしたがって、追加されたクレームを参照して決められるべきである。将来の発展が線量測定画像の較正において起こるであろうこと、および本発明がそのような将来の実施例を含むであろうことを期待し、意図したものである。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】IMRT自己較正カーブ(ISCC)を作成するための少なくとも一実施例において用いられるシステムの概略を提供するブロック図である。
【図2】一実施例に従って、最初の較正プロセスのためのプロセスフローを記載したプロセスフロー図である。
【図3A】一実施例に従って、ISCCカーブの作成において用いられるための画像を取得するプロセスを記載したプロセスフロー図である。
【図3B】一実施例に従って、ISCC生成プロセスを記載したプロセスフロー図である。
【図4】ISCCカーブの一例である。
【図5】次の較正プロセスを記載したプロセスフロー図である。
【図6A】線量マップの一例である。
【図6B】取得画像の一例である。
【図7A】小さな幾何学的領域に分割され、当該領域に統計学的関数を適用した後の線量マップの一例である。
【図7B】小さな幾何学的領域に分割され、当該領域に統計学的関数を適用した後の取得画像の一例である。
【図8A】生のISCCカーブの一例である。
【図8B】処理後のISCCカーブの一例である。
【図9A】段組みの線量マップの一例である。
【図9B】段組みの取得画像の一例である。
【図10】図9Aおよび図9Bにおいて示された画像の段に対応するそれぞれのセットの相関係数を表現する模範的なグラフである。
【図11A】相関係数の値にしたがって段をソートした線量マップを代表する、段組みの模範的な画像である。
【図11B】相関係数の値にしたがって段をソートした取得画像を代表する、段組みの模範的な画像である。
【図12A】相関閾値を超えた線量マップおよび取得画像の領域のためのピクセル値をプロットすることに基づく模範的な生のISCCカーブである。
【図12B】処理後の図12AのISCCカーブの一例である。
【図13】実験的に生成された較正カーブとISCCカーブとを含む模範的なグラフである。
【図14】実験的に生成された較正カーブとISCCカーブとの線量差をプロットした模範的なグラフである。
【図15A】較正カーブを10等分した区分の相関統計の模範的なプロットである。
【図15B】較正カーブを10等分した区分の二乗平均平方根統計の模範的なプロットである。
【図16】較正カーブの一部に関連する模範的な規格化カーブである。
【図17】IMRT自己較正カーブ(ISCC)を生成するための少なくとも一実施例において用いられる代替システムの概略を提供するブロック図である。
【図18】一実施例に従って、最初の絶対較正プロセスのためのプロセスフローを記載したプロセスフロー図である。
【図19A】一実施例に従って、ISCCカーブの生成において用いられた画像を取得する代替プロセスを記載したプロセスフロー図である。
【図19B】一実施例に従って、別のISCCの生成プロセスを記載したプロセスフロー図である。
【図20】一実施例に従って、別の次の較正プロセスを記載したプロセスフロー図である。
【符号の説明】
【0078】
100 ISCC生成システム
102 治療プランニングシステム
104 治療プラン
106 線量マップ
108 放射検出器
110 画像取得デバイス
112 取得画像
114 ISCCカーブ
1700 ISCC生成システム
1708 検出器の列
1710 画像取得デバイス
1712 列の画像
1714 ISCCカーブ
【技術分野】
【0001】
本出願は、現在係属中であり2005年7月14日に出願された米国特許出願番号11/181,057で、線量測定デバイスのための相対的較正と題された出願の一部継続出願であって、当該係属中の出願は米国特許出願番号11/039,704で、2005年1月20日に出願され、線量測定デバイスの相対的較正と題された出願の分割出願であって、当該係属中の出願および当該原出願の双方はともにここにそれらの全体が参照として含まれる。
【0002】
本出願は、現在米国特許出願中である出願番号10/445,587であって2003年5月27日に出願され、放射線検出媒体の較正のためのシステムまたは方法と題された出願に関連し、当該出願は米国特許番号6,675,116の継続出願であって、2001年6月1日に出願され、米国仮出願番号が60/234,745であって2000年9月22日に仮出願された仮出願と米国仮出願番号が60/252,705であって2000年11月22日に仮出願された仮出願とに基づく優先権を主張するものである。本出願はまた、米国特許番号6,528,803の特許であって、2000年1月21日に出願されたものの出願にも関連する。本出願はまた、係属中の米国特許出願番号11/009,602であって2004年12月10日に出願され、画像調整の最適化と題された出願にも関連する。本出願はまた、米国特許番号6,937,751であって、2003年7月30日に出願され、画像調整のためのシステムおよび方法と題された出願にも関連する。上記の関連する出願のすべては、ここに参照として十分に含まれる。
【背景技術】
【0003】
放射線治療の重要な利用法、特に強度変調放射線治療(IMRT)は、腫瘍細胞の破壊である。電離放射線の場合において、腫瘍の破壊は“吸収線量”、すなわち組織量内に蓄えられたエネルギー量に依存する。放射線物理学者は、標準的に、吸収線量をcGy単位またはセンチグレイで表現する。1cGyは0.01J/kgである。
【0004】
線量測定は、一般に、放射線治療をうける患者の様々な組織内の吸収線量を測定または予測する方法を記載したものである。吸収線量の予測または測定の正確さは、有効な治療および放射線に対する過度または過小の被曝による合併症の予防への鍵となる。吸収線量の測定及び予測のための多くの方法が存在するが、ほとんどは、検出媒体の反応を吸収線量に関連づける較正の発展−カーブ、ルックアップテーブル、平衡化−に依存している。有用な検出媒体が当業者に知られており、当該媒体は放射線感受性のフィルムおよび放射の被曝によって暗くなったり色を変えたりする3次元ゲル(たとえば、‘BANG’および‘BANANA’ゲル)を含む。他の有用な検出媒体は、電気泳動表示装置、コンピューテッド・ラジオグラフィー(CR)デバイス、デジタルラジオグラフィー(DR)デバイス、および非結晶質シリコン検出器を含み、これらは放射被曝に反応して信号を発生する。
【0005】
較正カーブの発展のための様々な方法が知られている。たとえば、特許文献1の特許は、現出願の出願人に譲渡され、すべてここに参照として含まれるが、電離放射線への被曝に反応する検出媒体を提供すること、および、検出媒体の所定の領域を異なった電子放射線線量レベルで被曝させる較正用量反応(dose response)パターンを準備すること、を開示している。特許文献1の特許は、さらに、次の反応を電離放射線線量に関連づける較正を生成するための所定の領域における検出媒体の反応を測定することを開示している。異なった線量レベルは、たとえば、多葉コリメータ、二次コリメータ、または減衰ブロックを用いることで電離放射線から検出媒体の部分を異ならせて遮蔽することによって得られる。異なった線量レベルは、また、被曝間の検出を動かすことによっても得ることができる。特許文献1の特許は、さらに、検出媒体の反応を電離放射線線量に関連づける較正を生成するように設定されたコンピュータ可読な媒体上に固定されたソフトウェアルーチンを開示している。
【特許文献1】米国特許第6,675,116号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の特許等で開示されている方法は、較正カーブやルックアップテーブルを発展させるために線形加速器や類似機器を用いることで、異なっておりまた既知の放射量を、検出媒体の別々の部分に被曝させることを要求する。典型的には約12、しかししばしば多くとも25の異なった放射線量レベルが、較正カーブまたはルックアップテーブルを生成させるために測定される。一般的に、測定される放射線量レベルが増加すると、較正の正確さは増加する。しかし、測定数が増加すれば、較正プロセスはより高価かつより時間を要するものになる。それゆえ、放射治療プランを品質保証デバイスに適用することや放射強度分布を捕捉することで得られる1つの“取得画像”を解析することで較正情報を提供するシステムおよび方法が望まれている。
【0007】
一度較正された線量取得システムがそれぞれの回ごとに再較正を必要としないようにするために、取得画像を訂正するための方法が知られている。たとえば、米国特許番号6,528,803の特許で、現出願人に譲渡されたものであって、参照としてすべてここに含まれるものは、光学濃度ステップ勾配を得るためにテストフィルムの部分を標準光源の列に被曝させることを開示しており、当該光学濃度ステップ勾配は、それから、一セットの一又は全ての較正フィルム上の対応する光学濃度ステップ勾配と比較されることができる。しかし、’803特許等で開示されている既存の方法は、さらなる機器およびさらなる光学濃度ステップ勾配に関連するデータを要求する。いくつかの場合において、最小限の時間をとる次の取得画像のための較正情報を提供するシステムおよび方法が、当該較正情報が単に“相対的”較正であったとしても(パーセントで表現される)、望まれている。他の場合において、“相対的”較正を生成するための利用のための“絶対的”較正情報(たとえば、国家規格に基づく)を提供するシステムおよび方法が望まれている。
【0008】
さらに、“絶対的”な測定された反応に相対するような不正確さをモデリングすることで差が発生するところを決定するために治療プランを適用することで生成された“絶対的”線量分布をモデル化するために実験的に生成された較正カーブの可能性を評価するシステムが望まれていてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
模範的な方法は、第1の列の画像を第1の取得画像に関連づける第1の自己較正カーブを生成するものであって、前記第1の列の画像は第1の放射治療プランを検出器の列に適用することから記録され続けるものであり、前記第1の取得画像は、前記第1の放射治療プランを放射線検出器に適用することから記録され続けるものである。前記模範的な方法は、少なくとも1つの次の列の画像を、少なくとも1つの次の取得画像に関連づける少なくとも1つの次の自己較正カーブを生成することをさらに含み、前記次の列の画像は少なくとも1つの次の放射治療プランを前記検出器の列に適用することから記録され続けるものであり、前記次の取得画像は、前記次の放射治療プランを前記放射検出器に適用することから記録され続けるものである。いくつかの実施例において、前記検出器の列は所定の標準に前もって較正される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
いくつかの実施例によれば、較正は、予定された被曝量を吸収線量に対する検出媒体の反応に関連づける第1の治療プランのために開発される。また、第1の治療プランにおける被曝量の強度を取得画像上のピクセル強度と関連づけるIMRT自己較正カーブ(“ISCC”または“ISCCカーブ”)が第1の治療プランに関連して開発される。ISCCカーブは、それから第2の治療プランのために開発される。第1の治療プランに関連するISCCカーブと第2の治療プランに関連するISCCカーブとの比較は、較正が第2の治療プランについての較正情報を提供するために用いられるように、第2の治療プランに関連する取得画像の修正を許す。
【0011】
他の実施例において、治療プランの適用、すなわち実際に測定される吸収量から記録される絶対的な測定吸収量の反応が、治療プランのために、予測される吸収量の代わりに用いられる。換言すれば、IMRT自己較正カーブは、絶対的な測定線量の反応を用いて、正確さを増すために、予想される線量マップ(dose map)の代わりに生成される。すなわち、較正は、測定された絶対的吸収量を吸収線量に対する検出媒体の反応に関連づける第1の治療プランのために開発されてもよい。IMRT ISCCカーブは、第1の治療プランのために測定された絶対的吸収量強度を取得画像上のピクセル強度に関連づけるが、このカーブは第1の治療プランに関連づけられて開発される。ISCCカーブはそれから第2の治療プランのために開発される。第1の治療プランに関連するISCCカーブと、第2の治療プランに関連するISCCカーブとの比較は、較正が第2の治療プランに関する較正情報を提供するために用いられるように、第2の治療プランに関連する取得画像の修正を許す。したがって、ここで開示されるシステムおよび方法は、治療プランが患者に適用される前に、テスト画像を得るために用いられた画像取得デバイスの単純で、高速で、有用で、安価で、正確な較正を提供する。
【0012】
ここで記載される較正は、2次元(2D)および/または3次元(3D)の線量分布のために行われてもよい。特に、ここで用いられているように、“ピクセル”は平面画像上の2Dピクセルまたは3D体積(volume)におけるボクセルを参照してもよい。“線量マップ”および“プラン画像”は2D平面または3D体積の表現を参照してもよい。“列の画像”は、2D平面または3D体積の表現を参照してもよい。“取得画像”は、2D平面又は3D体積の表現を参照してもよい。また、“幾何学的領域”は、画像上の2Dのサブ平面または3Dのサブ体積の表現を参照してもよい。
【0013】
それぞれ図1および図17で示されるシステム100および1700の様々なコンポーネントの利用が以下に詳細に記載される。一般に、治療プランは放射線検出器に適用されてもよく、したがって、以下に図1を参照して示され、より十分に記載されるように、取得画像112を生成するいくつかの媒体やデバイス上に記録されてもよい。取得画像112は、線量マップ106と比較され、また、以下に図1を参照してより十分に記載され、それは治療の部分としてプランされた吸収量の強度を表現する。
【0014】
相対的較正を行うための模範的なシステムの概要
図1はIMRT自己較正カーブ(ISCC)を生成するための少なくとも一実施例において用いられるシステム100の概要を提供する。治療プランニングシステム102は、当業者に知られている様々な治療プランニングシステムの任意のものであり、マサチューセッツ州のAndoverのPhilips Medical Systemsが製造するPinnacle3 systemや、ドイツのHeimstettenのBrainlab AGが製造するBrainSCANや、オランダのVeenendaalのNucletronが製造するPLATO SunRiseや、カリフォルニア州のPalo AltoのVarian Medical Systemsが製造するEclipseを含むが、これらに限定されない。
【0015】
治療プランニングシステム102は、1以上の放射治療プラン104を生成するために用いられる。治療プランニングシステム102は、また、プラン画像として時々参照される線量マップ106を生成するためにも用いられる。治療プランニングシステム102のそのような利用は当業者によく知られるであろう。さらに、当業者は、線量マップ106が、品質保証ファントム(phantom)または患者内のプランされた放射線量の期待される分布を示すことを理解するであろう。線量マップ106の一例は図6Aに示される。
【0016】
放射検出器108は、当業者によく知られているであろうように、放射線を検知し受け取ることができるデバイスである。いくつかの実施例において、放射検出器108は、当業者によく知られているであろうように、テストファントムとしても知られている品質保証ファントムである。テストファントムの目的は、人間の組織のように、放射の線量を受け取る媒体をエミュレートすることである。
【0017】
画像取得デバイス110は検出された放射線を記録するために当業者によく知られているであろう任意のデバイスや媒体であってよく、放射線用フィルム、コンピューテッド・ラジオグラフィー・デバイス、電気泳動表示装置、電荷結合素子(CCD)カメラ、スキャナ、BANANAゲル、BANGゲルを含むが、これらに限定されない。画像取得デバイス110は1以上の取得画像112を生産する。以下に記載されるように、取得画像112および線量マップ106はISCCカーブ114を生成するために用いられる。取得画像112の一例が図6Bに示される。以下にさらに記載されるように、ほとんどの実施例が、少なくとも2つの治療プラン104に関連する少なくとも2つのISCCカーブ114を生成するであろう。
【0018】
当業者は、システム100を参照してここに記載されるプロセスが、当業者によって知られているような1以上のコンピュータを用いて実行されてもよく、また、システム100に関してここに記載されるように機能すること、この機能することには情報を受け取り、出力し、処理し、変形し、合体し、および/または蓄えることを含むが、ができる任意のデバイスまたはデバイスの組み合わせを含んでいてもよいことを理解するであろう。したがって、ここに記載されるプロセスは、コンピュータ可読な媒体上に具現化されたコンピュータ実行可能な指示の実行により実行されてもよい。たとえば、システム100と共に用いられるコンピュータは、幅広い様々な異なったソフトウェアアプリケーションを動作することができる一般の目的のコンピュータであってもよい。さらに、そのようなコンピュータは特別な機能に限定された特殊なデバイスであってもよい。いくつかの実施例において、コンピュータはコンピュータのネットワークである。一般に、システム100は幅広い様々な異なった情報技術アーキテクチャを含んでいてもよい。コンピュータは型、数、形式またはプロセッサの設定、メモリ、コンピュータ可読な媒体、周辺機器デバイス、コンピューティングデバイス、および/またはオペレーティングシステムの制限がない。
【0019】
さらに、システム100のいくつかの要素は、コンピュータ内での表現として存在してもよい。たとえば、治療プラン104、線量マップ106,取得画像112、および/またはISCCカーブは、1以上のコンピュータ内の表現として存在していてもよい。したがって、コンピュータは、ユーザ(たとえば放射線技師)にシステム100へのアクセスを提供するためのインタフェースおよびアクセスデバイスを含んでいるか、または結合されていてもよい。
【0020】
最初の(initial)較正プロセス
図2は最初の較正プロセスのためのプロセスフローを記載する。ステップ200は、第1の放射治療プラン104aからの放射分布を表現する第1の取得画像112aを得るためのプロセスを表現する。ステップ200において表現されるプロセスは、図3Aを参照して詳細に記載される。ステップ202は、較正の発展のプロセス、たとえば、取得画像112aの放射強度分布を治療プラン104aの適用により提供される放射線量に関連づける較正カーブまたは均衡、を表現する。上で議論したように、ステップ202の較正を実行する様々な手段、方法、およびデバイスが当業者に知られるであろう。ステップ204は、ISCCカーブ114aを生成するプロセスを表現する。ステップ204において表現されるプロセスは、図3Bを参照して詳細に記載される。
【0021】
画像取得プロセス
図3Aは、ISCCカーブを生成する際に用いられる画像を取得するプロセスを記載したフロー図である。
【0022】
ステップ300において、放射治療プラン104が作成される。放射治療プランの作成はよく知られており、また様々な知られた治療プランニングシステム102を用いることで遂行されることができる。よく知られていることだが、放射治療プランは強度、期間、および放射治療の治療単位(course)の間に腫瘍部位に運ばれる放射線量の場所、を含んでいてもよい。
【0023】
ステップ302において、治療プランニングシステム102は、治療プラン104に関連し、時々プラン画像としても参照される線量マップ106を作成するのに用いられる。
【0024】
ステップ304において、治療プラン104は放射検出器108に適用される。検出された放射の放射分布は、画像取得デバイス110上に記録される。画像取得デバイス110は取得画像112を生産するのに用いられ、当該取得画像は治療プラン104の適用から生産される放射分布を表現する。当業者は取得画像112が様々な方法によって生産されてもよいことを理解するであろう。たとえば、図6Bにおいて示される例の取得画像112は、IMRT治療放射野の品質保証フィルムのスキャンされたデジタル画像を表現する。いくつかの実施例において、取得画像112は、5×5メジアンフィルタまたは当業者に知られているかもしれないいくつかの他のフィルタリング技術を用いてフィルタをかけられてもよい。フィルタリングはノイズを減少し、および/または治療プランと画像取得デバイスとの間の異なったサイズのピクセルまたはボクセルのための調整をするために用いられてもよい。いくつかの実施例において、治療プラン104および取得画像112は、3D体積の表現により構成される。
【0025】
ISCC生成プロセス
図3Bに移ると、ISCC生成プロセスが記載される。このISCCカーブの利用は、いくつかの実施例に関してここに議論されるが、しかし、この開示を読んで当業者に明らかになるであろうさらに他の実施例に対してそのプロセスが適用されうることは理解されるべきである。ステップ306において、取得画像112は線量マップ106に対して画像を登録される。画像を登録することはそれらが同じ画像空間を占有するように画像を順序づけるプロセスを参照し、また、それから比較されおよび/またはまとめられることができる。画像を登録するための様々な方法及びデバイスが当業者に知られるであろうし、また、そのうちのいくつかは同時係属米国出願番号10/630,015の出願および米国出願番号11/009,062の出願であって、2004年12月10日に出願され、“画像の位置合わせの最適化”と題されたものにおいて議論されている。
【0026】
ステップ308において、共通の関心領域(ROI、region of interest)が線量マップ106および取得画像112に関して得られる。共通のROIは線量マップ106および取得画像112の小さい方よりも決して大きくないようにすることができ、取得画像112上の任意の外部の非線量(non-dose)関連のマーキングを排除するように選択される。たとえば、ROIはいかなる書き込み(writing)または基準(fiducial)マーキングを含むべきではなく、また、線量マップ106または取得画像112の端部から離れた任意の領域を含むべきではない。ROIは、線量マップ106および取得画像112の次元数に依存している共通の2D平面または共通の3D体積を含んでもよいことは理解されるべきである。
【0027】
ステップ308の一部として、当業者に知られた様々な自動化された技術が、1つの画像にピンで刺したような点(pinpricks)がある領域のような、線量マップ106および取得画像112の特異な小さな領域を排除するために採用されてもよい。さらに、様々な知られた閾値化の技術が、弱い相関を持つと疑われる選択された線量範囲における領域を排除するために採用されてもよい。これらは、低い線量領域、高い勾配領域、物理的な媒体の境界に近接している領域等を含むかもしれない。
【0028】
ステップ310において、線量マップ106におけるピクセル値は線量マップ106におけるピクセルの最大値に対して正規化され、また、それから、“絶対的”測定の代わりに“相対的”測定が望まれるならば、パーセンテージ値に変換される。
【0029】
第1の実施例において、ステップ312で線量マップ106は小さな幾何学的領域に分割される。小さな幾何学的領域に分割された線量マップの一例(以下に記載するように、また統計学的関数が当該領域に適用された後に)が図7Aに示される。一実施例において、幾何学的領域は矩形(または3D画像では立方体)であって、それぞれが線量マップ106の領域の1%を含む。画像の幾何学的領域は連続的であってもよいし、あってはならないかもしれないということ、また、採用された特定の画像に依存して物理的に重なり合ってもよいかもしれないし、あってはならないかもしれないことは注意すべきである。
【0030】
第2の実施例において、ステップ312で線量マップ106上の線量レベルは、線量範囲に分割される。これらの線量範囲は連続的であってもよいし、そうであってはならないかもしれない。また、重なり合ってもよいし、重なり合ってはならないかもしれない。一実施例において、それぞれの線量範囲はプラン画像上の総線量範囲の1%をカバーする。すなわち、それぞれの1%の増加が、線量マップ106上の0から最大線量の範囲を、0から100のスケールでカバーするということである。線量カーブにおけるピクセルのそれぞれの範囲で、平均値や中央値といった統計学的測定が計算される。すなわち、プロセスは、プラン画像すなわち線量マップ106におけるそれぞれの線量範囲における全てのピクセルを見つけるということであり、それらのピクセルの平均(または中央値または中央的な傾向を持ついくつかの他の測定)をとるということである。それぞれの範囲における登録された画像上のピクセルを位置づける指標が維持される。
【0031】
さらに第3の実施例において、ステップ312で、線量マップ106は、線量マップ106の領域のパーセンテージから構成される上述の幾何学的領域のようなサブ領域に分割される。線量マップ106は、それから“段組み”(column format)として参照されるものに形を変えられる。段組みの利用は、プロセスを単純化するために任意に採用されたものであり、しかし、ステップ312およびステップ312以降のステップは線量マップ106および取得画像112を段組みで表現することなく行われるかもしれない、ということは理解されるべきである。段組みの線量マップ106の一例は図9Aに示されている。図6Aに示される線量マップ106の個々のサブ領域は、図9Aに示される画像の個々の段において表現される。
【0032】
ステップ312を参照して議論した第1の実施例において、ステップ314でピクセルは、ステップ312に関して上述したように定義された線量マップ106のそれぞれの幾何学的領域に対応して、取得画像112上に配置される。線量マップ106および取得画像112は、線量マップ106および取得画像112のそれぞれがそれぞれの幾何学的領域の全体の数の倍である一領域を持つようにするため、対応するピクセルが配置される前に任意に整えられてもよい。幾何学的領域に分割された取得画像112は図7Bに示される。そのように配置されたそれぞれのピクセルのセットについて、いくつかの統計学的な測定や特性が計算される。いくつかの実施例において、たとえば、それらは図7Aおよび図7Bに描かれているが、ピクセル強度の平均値は配置されたピクセルのセットそれぞれに対して計算される。他の実施例は、当業者に知られているような中央値やいくつかの他の統計学的特性を計算してもよい。たとえば、中央値は画像において端を保存するが、一方で平均化は端を滑らかにする傾向がある。統計学的特性の選択は、領域内においてどの程度線量が速く変化するかを含んでもよいいくつかの要因に依存してもよい。
【0033】
ステップ314で、ステップ312を参照して議論された第2の実施例において、ピクセルは、ステップ312に関して上述したように、線量マップ106において認識される線量範囲に対応する取得画像112内に配置される。取得画像112内のそれぞれの線量範囲の統計学的測定(たとえば、平均値、中央値等)は、それからステップ312において線量マップ106に関して上述したように取得される。
【0034】
ステップ312を参照して上で議論した第3の実施例において、ステップ314で取得画像112はサブ領域に分割され、それから図9Bに示すように段組みで表現される。それぞれのそのようなサブ領域について、参照画像すなわち線量マップ106内のピクセルと、取得画像112内の対応する幾何学的領域内のピクセルと、の間の相関が作られる。そのような相関は当業者に知られている。たとえば、図10は当業者に知られているであろう図9Aおよび図9Bで示した画像内にある対応する段のセットのそれぞれ(1から100まで数が振ってある)の相関係数を表現するグラフを示す。対応する段によって表現される対応するサブ領域は、相関の測定のオーダーでランク付けされる。図11Aおよび11Bは、相関係数の値に従って段がソートされた、線量マップ106および取得画像112をそれぞれ表現する画像を段組みで示す。最も高く相関付けられた領域から始まって、対応するピクセルは、先の段落で述べた方法と類似する方法で、較正カーブを発展させるために用いられる。
【0035】
いくつかの実施例において、相関の閾値は、ISCCカーブを生成するときに、相関が所定の閾値を超える段組みに限り考慮されるように、設けられる。たとえば、図11Aおよび11Bを参照すると、段組み画像の段組み1−33は、−0.97以下の相関を有し、その値−0.97が相関閾値として選択された。すなわち、この例においては、段組み1−33のみがISCCカーブを生成するときに考慮される。
【0036】
ステップ316において、生の(raw)ISCCカーブが生成される。一つの実際の実施例において生産されたISCCカーブの一例が図4に示される。この実施例のISCCカーブは、取得画像112内の対応するピクセルのそれぞれにおいてピクセル強度を表現する値に対して、ステップ312において定義された線量マップ106の範囲のそれぞれの治療プラン104の線量の強度を表現する値をプロットしたものであり、この値は、ステップ314において、統計学的測定が選択されるならば何でも関連づけられるものである。生のISCCカーブの別の例が図8Aに提供される。図8Aに示される生のISCCカーブは、図6Aおよび7Aに示される線量マップ106と、図7Aおよび7Bに示される取得画像と、を小さな幾何学的領域に分割することで生成された。図12Aは、ステップ314に関して上で議論された相関閾値を超える線量マップ106および取得画像112の領域のピクセル値をプロットすることに基づいた生のISCCカーブを示す。
【0037】
ステップ318において、ステップ318において生成されたISCCカーブは、線量の値が上昇すると共にピクセル値が単調に減少することを保証するために後処理される。さらに、当業者が知っているであろう他の後処理技術を適用してもよい。たとえば、ISCCカーブを滑らかにするまたは適合させる(fit)技術がステップ318において適用されてもよい。図8Bは、図8Aにおいて示された生のISCCカーブを後処理する結果得られるISCCカーブを示す。図12Bは、図12Aにおいて示された生のISCCカーブを後処理する結果得られるISCCカーブを示す。
【0038】
次の(subsequent)較正プロセス
図5は次の較正プロセス、すなわち、治療プラン104aのために図2を参照して上に記載された最初の較正プロセスのステップ202において較正カーブが発展された当該治療プラン以外の、治療プラン104bのためになされる相対的較正を記載する。治療プラン104bは第2のまたは次の治療プランとして参照されてもよい。
【0039】
ステップ502において、画像取得プロセスは次の治療プラン104bに関して実行される。ステップ502は、図3Aに関して上述した治療プラン104bのためのステップを実行することを含む。すなわち、ステップ502は線量マップ106bおよび取得画像112bを生産する。
【0040】
ステップ504において、図3Bを参照して上述したISCC生成プロセスは、線量マップ106bおよび取得画像112bに関して実行される。すなわち、ステップ504は次のISCCカーブ114bを生産する。
【0041】
ステップ506において、第1のISCCカーブ114aから次のISCCカーブ114bの間で比較がなされ、当該比較は、2つのカーブの差(differences)、または適合(fit)を認識する。ステップ508において、次の取得画像112bは、第1のISCCカーブ114aと次のISCCカーブ114bとの間で認識されるさまたは適合に基づいて修正される。この修正の目的は、取得画像112bを、図2を参照して上述したステップ202において発展された較正カーブを用いて、それが較正されることができる状態に変形することにある。取得画像112bの変形は、当業者に知られたさまざまな方法を用いてなされてもよく、それらの方法は、たとえば、米国特許番号6,528,803の特許において議論された方法を含む。2つのカーブ間、または点のセット間の関係は、差と同様に単純であってもよいが、しかし、より複雑にもなるかもしれず、また、当業者によく知られているであろうルックアップテーブルまたはカーブの当てはめ(curve fits)の形式をとることもできる。
【0042】
ステップ510において、図2を参照して上述したステップ202で生成された較正カーブは取得画像112bに適用される。
【0043】
実験的較正の評価
上述されたように生成されたISCCカーブは、当業者に知られた方法を用いて、実験的に由来する較正カーブの有利性を評価するために、有利に用いられることができる。すなわち、いくつかの実施例において、ISCCは実験的に得られたカーブまたは計算された較正カーブと比較されてもよい。ISCCと実験的に得られたカーブとの間の相関または対応は、線量マップ106によって表現されるように、または取得画像112上に見られるように、成功的に線量分布をモデル化するための実験的に由来する較正カーブの能力の指標である。当業者は、過度なエラーを含むカーブが使われることを防止するための実験的に由来する較正カーブ上において、受け入れるための閾値を設けることができることを理解するであろう。ユーザはまた、ISCCカーブと実験的に得られたカーブとの間の対応を、線量マップ106と取得画像112との間の相違(discrepancies)が較正エラーによるものか、TPSモデリングエラーによるものか、または放射配送(delivery)エラーによるものかを決定するために用いることができる。
【0044】
正規化された値の評価および選択
上述の通り生成されたISCCカーブは、品質保証のために比較されるため、取得画像112および線量マップ106のような画像を正規化した値を評価し、選択するために有利に用いられることができる。ここで新たに開示されたような相対的線量測定方法のシステムおよび方法において、一般にプランおよび取得画像上のピクセル値を、類似した範囲で測るために正規化することが要求される。これらの正規化の値の選択はしばしば困難であるかもしれない。たとえば、実験的較正およびISCCカーブが形状において異なるならば、それから一の線量レベルにおける正規化の最適化は、他の線量レベルにおいて合意する(compromise agreement)ことになるかもしれない。プラン画像上、すなわち線量マップ106上の正規化の値を変更することは、正規化されたプラン画像と取得画像112との間に生成されたISCCカーブを動かす(displace)であろう。すなわち、ISCCカーブと実験的に由来するカーブとの間の合意は、カーブ全体にわたって最適化されるか、または、正規化の値を変更することによって選択された範囲または点において最適化されることができる。このやり方において、最適化された正規化の値は異なった基準を達成することができる。
【0045】
図13は、実験的に由来する較正カーブ1310、すなわち当業者に知られた方法で生成された、または上で新たに開示されたISCC生成プロセスにしたがって生成された較正カーブ、を含むグラフ1300を示す。図13はまた、線量マップ106および取得画像112を、図3を参照して上述したように線量範囲に分割することで得られたISCCカーブ1320を示す。カーブ1310および1320を比較し、正規化する多くの方法がある。たとえば、カーブ1310および1320を比較する1つのやり方は、カーブ間の差を評価することである。本例の目的のために、カーブ1310および1320は選択されたピクセル値の範囲において、一般に2つのカーブ1310および1320の共通のピクセル値の範囲を構成するピクセル値の共通のセットにおいて評価されるであろう。この場合において、選択された範囲においてそれぞれのピクセル値は線形に外挿される(interpolated)であろうが、しかし、当業者は、なされるであろう外挿に様々なやり方があることを理解することであろう。
【0046】
2つのカーブ1310および1320間の線量の差を見ると、図14に示されたグラフ上にプロットされたように、もしピクセル値から線量レベルへと取得画像112を構成するために実験的な較正カーブ1310を使い、それから取得画像112と品質保証目的のための線量マップ106とを比較するのであれば、おそらく、低線量範囲(0−10cGy)において目標とする反応をオーバーすること(over-response)を見られるし、また、較正カーブ1310の10−30cGyの範囲では目標とする反応にならないこと(under-response)を見られるであろう、ことを見分けることができる。図13に示されたプロットと結合した図14に示されたプロットを見ると、観察者は、ISCCカーブ1320とよりよいマッチを得るために0−10cGyの範囲における点のために、追加の実験的な較正が必要であると結論づけるであろう。追加の実験的な較正を行った後、ISCCカーブ1320と実験的な較正カーブ1310との間の差が向上したかどうかを見るために、図13および14に関して記載された分析を繰り返すことができた。
【0047】
特定の線量範囲を見る代わりに、図14に関して記載されたように、カーブ1310および1320はそれらの全体で比較しうることもまた可能である。たとえば、2つのカーブの相関は評価できたし、または、差の二乗平均平方根(RMS)を計算できた。線量測定デバイスの較正における利用のために実験的なカーブ1310を受け入れるか拒絶するかするために、これらのパラメータの受け入れ閾値(acceptance threshold)を設定することができた。代わりに、カーブの特定の領域(たとえば高線量領域)に特に興味を持ったならば、個々にカーブ1310の一部を評価しうるであろう。もし、カーブフィッティングが用いられているならば、これはスプラインフィットと呼ばれるであろう。たとえば、カーブ1310は10個の等しい部分および、図15Aに示された相関や図15Bに示されたRMSのように、それぞれの部分で計算された統計に分けることができた。
【0048】
さらに、上で言及したように、正規化の値は、しばしば、比較される画像間、たとえば、線量マップ106と取得画像112との間の組織的な(systemic)エラーを減らすための較正カーブを修正するために適用される。たとえば、ISCCカーブ1320および実験的なカーブ1310をそれらの最大値に正規化することができた。実験的な線量カーブ1310はそれから要因(factors)の範囲によって修正されてもよく、その後修正された実験的なカーブ1310のRMSをISCCカーブ1320に対してプロットしてもよい。それから、このプロットに関する最低の点を見積もることにより、最適の正規化要因が決定されてもよい。この技術は、カーブ1310の部分に関して行いえて、たとえば、図16に示されるような高線量の最適化を許すことに注意する。図16に示されたカーブの最低の点は約1.01に見え、1.01が図16に示された領域において最適の正規化要因であることを示唆する。当業者はこの要因がカーブを多項式でフィッティングすることによってより洗練されうることを理解するだろう。
【0049】
絶対的線量測定のためのISCCカーブの利用
上述のいくつかの実施例を含むいくつかの実施例は、ISCCカーブ114の生成を含む較正目的のために予想される線量マップを使うように設定される一方で、測定された列の画像で表現される絶対的な用量反応(dose responses)に基づいたISCCカーブを生成するために、他の実施例は、予想された線量マップ106を用いる代わりに測定された列の画像を使うように設定される。絶対的な用量反応は、治療プラン104を、国の、機関の、政府の、または他の協定の(agreed upon)標準のような所定の標準に前もって較正された検出器の列に対して適用することで得られる。たとえば、絶対的な用量反応は特定の治療プラン104を、国家規格に前もって較正された検出器の列(たとえば、電離箱の列)に対して適用することによって得られてもよい。当業者には理解されるであろうことだが、検出器の列は、認定された研究所において、国家規格(たとえば、米国標準技術局(“NIST”)によって定義された標準)に前もって較正されてもよい。当業者は、絶対的線量測定は、上にリストされた標準の任意のもののような所定の標準に基づいた、または用いることで得られた測定を含むことを理解するであろう。画像取得デバイスは、検出器の列の絶対的用量反応、すなわち実際の用量反応を代表する列の画像を生成するために、検出器の列の用量反応を捕らえる。生成された列の画像は図2、3A、3Bを参照して上述した同じまたは類似のプロセスを用いてISCCカーブを生成するために、線量マップ106の代わりに用いられてもよい。なぜならば、生成されたISCCカーブは、治療プランの適用によって生成された、測定された絶対的用量反応に基づいており、ISCCカーブは較正の目的のための高いレベルの正確さを提供するからである。
【0050】
絶対的較正のための模範的なシステムの概要
図17はIMRT自己較正カーブ(ISCC)を作成するための少なくとも1つの実施例において用いられるシステムの概要を提供するブロック図である。図17に示されるように、治療プランニングシステム102は1以上の放射治療プラン104を生成するために用いられる。そのような治療プランニングシステム102の利用は当業者に十分知られるであろう。
【0051】
検出器の列1708は放射の検出または受光が可能なデバイスまたは媒体である。検出器の列1708は、検出器の列1708の測定された用量反応が標準に対して測定できるように、すなわち標準に関して絶対的であるように、受理された標準に設定された(たとえば、前もって較正された)そのような任意のデバイスまたは媒体から構成されていてもよい。受理された標準は任意の、国の、機関の、政府の、または他の公式なまたは協定の標準の任意のものであってよく、米国標準技術局(NIST)で定義された1以上の標準を含む。検出器の列1708として用いられてもよいデバイスおよび/または媒体の例は、ドイツのSchwarzenbruckに事業所を有するScanditronix-WelloferのMatriXXのような電離箱の列および/またはドイツのFreiburgに事業所を有するPTW CorporationのPTW729のような電離箱の列を含むが、これらに決して限定されない。検出器の列として用いられてもよい他のデバイスおよび/または媒体1708の例は、米国フロリダ州のMelbourneに事業所を有するSun Nuclear CorporationのMapCHECKTMのようなダイオードの列;半導体素子;および、受理された標準に構成されることおよび放射治療プラン104によって放射されたことに反応した線量分布を生成することができる任意の他のデバイスを含むが、これらに限定されない。検出器の列1708は2Dまたは3Dデバイスから構成されてもよいと理解される。いくつかの実施例において、検出器の列1708は、矩形のグリッド内に約5−20mm離れて空間を設けられた電離箱またはダイオードの列から構成される。
【0052】
検出器の列1708はテストファントムとしても知られる品質保証ファントムと共に用いられてもよく、それらは当業者に知られているものである。テストファントムの目的は線量の積み上げを許すことにある。多くのテストファントムが人体組織のような放射の線量を受ける媒体をエミュレートするためにデザインされたものである。
【0053】
放射治療プラン104によって検出器の列1708に適用されたとき、絶対的線量分布が生産される。絶対的線量分布は適用された放射に対する検出器の列1708の反応を参照する。たとえば、電離箱またはダイオードの検出器の列は、当業者に知られているように適用された放射に対して反応するであろう。その反応は絶対的線量分布を表現する。線量分布は絶対的である、なぜならば検出器の列1708は標準に、たとえば、上で言及したような標準に較正されているからである。
【0054】
画像取得デバイス1710は1以上の列の画像1712を生産するように設定され、当該列の画像は、放射治療プラン104によって放射された検出器の列1708に反応して生成された検出器1708の絶対的線量分布の反応を表現するものである。画像取得デバイス1710は図1の画像取得デバイス110に関連して上述した任意のデバイスまたは媒体であってもよい。
【0055】
図17に示すように、治療プラン104は放射検出器108に対しても適用される。放射検出器108および画像取得デバイス110は、取得画像112を生成するために上述した任意のやり方で機能する。以下に記載するように、列の画像1712および取得画像112はISCCカーブ1714を生成するために用いられる。さらに以下に記載するように、1つのカーブ1714を含む実施例が可能であり、予定されている(contemplated)にもかかわらず、ほとんどの実施例が少なくとも2つの治療プラン104に関連する少なくとも2つのISCCカーブ1714を含む。ISCCカーブ1714は、ISCCカーブ1714が列の画像1712によって表現された絶対的用量反応に一部基づいていることを除き、ISCCカーブ114と同一または類似である。
【0056】
当業者は、システム1700を参照してここに記載されたプロセスが、当業者に知られている1以上のコンピュータを用いて実行されてもよいことと、情報の受信(receiving)、出力、処理、変形、組み込み(incorporating)、および/または蓄積(storing)を含むシステム1700に関してここに記載されたように機能することができる任意のデバイスまたはデバイスの組み合わせを含んでもよいことと、を理解するであろう。すなわち、ここに記載されたプロセスは、コンピュータ可読な媒体上に具現化されたコンピュータ実行可能な指示の実行によって行われてもよい。たとえば、システム1700とともに用いられるコンピュータは、幅広い様々な異なったソフトウェアアプリケーションを走らせることのできる汎用目的のコンピュータであってもよい。いくつかの実施例において、コンピュータはコンピュータネットワークである。一般に、システム1700は幅広い様々な異なった情報技術アーキテクチャを組み込んでもよい。コンピュータは、型、数、形式、またはプロセッサの設定、メモリ、コンピュータ可読な媒体、外部機器デバイス、コンピューティングデバイス、および/またはオペレーティングシステムに制限されない。
【0057】
さらに、システム1700の要素のいくつかはコンピュータ内の表現として存在してもよい。たとえば、治療プラン104、列の画像1712、取得画像112、および/またはISCCカーブ1714は1以上のコンピュータ内の表現として存在してもよい。すなわち、コンピュータは、インタフェースやユーザ(たとえば、放射線技師)にシステム1700へのアクセスを提供するアクセスデバイスを含んでいてもよく、または結合されてもよい。それゆえ、ユーザは当業者に知られた任意のアクセスデバイスやインタフェースを用いて、プロセスやシステム1700の要素にアクセスできる。
【0058】
最初の絶対的較正プロセス
図18は一実施例にしたがって、最初の絶対的較正プロセスのためのプロセスフローを描いたものである。ステップ1800は、第1の放射治療プラン104aからの放射分布を表現する第1の取得画像112aを得るプロセスを表現する。ステップ1800に表現されるプロセスは図19Aを参照して詳細に記載される。ステップ1802は較正の発展のプロセス、たとえば較正カーブまたは均衡(equation)を表現し、それは取得画像112aの放射強度分布を、検出器の列1708に適用した治療プラン104aに反応して生成された列の画像1712aによって表現される絶対的放射線量に関連づける。上で議論したように、ステップ1802の較正を実行するための様々なプロセス、方法、およびデバイスが当業者に知られている。ステップ1804はISCCカーブ1714aを生成するプロセスを表現する。ステップ1804において表現されるプロセスは図19Bを参照して詳細に記載される。
【0059】
画像取得プロセス
図19AはISCCカーブ1714を生成するにあたって用いられる画像を取得するプロセスを記載したフロー図である。ステップ1900において、放射治療プラン104が、図3Aのステップ300に関連して先に記載したように作成される。
【0060】
ステップ1902において、治療プラン104aは、上述したように、治療プラン104aのための“絶対的な”測定された用量反応を生成するために、検出器の列1708に適用される。画像取得デバイス1710は列の画像1712aを生産するために用いられ、当該列の画像は治療プラン104を検出器の列1708に適用することから生産された絶対的放射分布を表現する。当業者は、列の画像1712が、有名な放射後の処理技術を含む様々なやり方で、または上述したような画像取得デバイス110が取得画像112を生成するという任意のやり方で、生産されてもよいということを理解するであろう。列の画像1712は2Dの列または3Dの体積の表現を含んでもよい。
【0061】
ステップ1904において、治療プランは放射検出器108に適用され、また、検出された放射の放射分布は、図3Aのステップ304に関連して上述したように、画像取得デバイス110上に記録される。
【0062】
ISCC生成プロセス
今、図19Bに移ると、ISCC生成プロセスが記載されている。このISCC生成プロセスの利用は一定の実施例に関してここで議論されているが、しかし、プロセスはこの開示を読んで当業者に明らかであるさらに他の実施例に適用されるかもしれないことは理解されるべきである。ステップ1906において、取得画像112は列の画像1712に登録される。この画像は図19Bのステップ306に関して上述されている任意の方法で登録されてもよい。
【0063】
ステップ1908において、共通の関心領域(ROI)が列の画像1712および取得画像112に関して得られる。共通の関心領域は図19Bのステップ308に関連して上述されているように得られてもよい。
【0064】
ステップ1910において、列の画像中1712中のピクセル値が列の画像1712内のピクセルの最大値に対して正規化される。これは図19Bのステップ310に関連して記載されているように行われてもよい。
【0065】
第1の実施例において、ステップ1912で列の画像1712が小さな幾何学的領域に分割される。このステップは図19Bのステップ312に関して上述された任意のやり方で行われてもよい。
【0066】
第2の実施例において、ステップ1912で列の画像1712の線量レベルが線量範囲に分割される。このステップは図19Bのステップ312に関して上述された任意のやり方で行われてもよい。
【0067】
さらに第3の実施例において、ステップ1912で列の画像1712は、上述したように列の画像1712の領域のパーセンテージから構成される幾何学的領域のようなサブ領域に分割される。このステップは図19Bのステップ312に関して上述された任意のやり方で行われてもよく、そのやり方には列の画像1712を上述されたような段組みに変形することが含まれる。
【0068】
ステップ1914、1916および1918は、ステップ1914および1916において列の画像1712が線量マップ108の代わりに用いられる点を除き、図3Bのステップ314、316および318に関連して上述されたように行われてもよい。すなわち、ステップ1916で作成されたISCCカーブは、ステップ1916で作成されたISCCカーブが列の画像1712により代表される絶対的な測定線量分布に部分的に基づくであろうことを除き、図4に示されるISCCカーブに類似するであろう。ISCCカーブ1714を生成するために取得画像112および列の画像1712を用いることによって、ISCCカーブ1714は“絶対的”測定用量反応に基づき、それは、較正の目的のために、一般に、予測された線量マップに基づいたISCCカーブと比較すると増加された正確さを提供する。
【0069】
次の較正プロセス
図20は次の較正プロセスを記載する。つまり、図18を参照して上述された最初の較正プロセスであるステップ1802において較正カーブが生成されるための治療プラン104aとは異なる治療プラン104bのために行われる相対的較正である。治療プラン104bは第2の、または次の治療プランとして参照されてもよい。
【0070】
ステップ2002において、画像取得プロセスは次の治療プラン104bに関して行われる。ステップ2002は、図19Aを参照して上述された治療プラン104bのためのステップを含む。すなわち、ステップ2002は列の画像1712bおよび取得画像112bを生産する。
【0071】
ステップ2004において、図19Bを参照して上述されたISCC生成プロセスが列の画像1712bおよび取得画像112bに関して行われる。すなわち、ステップ2004は次のISCCカーブ1714bを生産する。
【0072】
ステップ2006において、第1のISCCカーブ1714aと次のISCCカーブ1714bとの間で、2つのカーブ間の差または適合(fit)を認識するために、比較がなされる。このステップは図5のステップ506に関連して上述された任意のやり方でなされてもよい。
【0073】
ステップ2008において、次の取得画像112bが、第1のISCCカーブ1714aおよび次のISCCカーブ1714bの間で認識された差および適合に基づいて修正される。この修正の目的は取得画像112bを、図18を参照して上述されたステップ1802において生成された較正カーブを用いて構成されることのできる状態へと変形させることにある。取得画像112bの変形は図5のステップ508に関して上述されたように行われてもよい。
【0074】
ステップ2010において、図18を参照して上述されたステップ1802において生成された較正カーブが取得画像112bに適用される。このステップは図5のステップ510に関して上述されたように行われてもよい。
【0075】
ISCCカーブ1714は、実験的に由来する較正カーブの利用性を評価するために、ISCCカーブ114に関して上述された任意のやり方で用いられてもよい。ISCCカーブ1714は増加された正確さを有利に提供する、なぜならばそれらは、成就写されたように、絶対的測定線量分布に一部基づくからである。
【0076】
結論
上述の記載は例示を目的としたものであって、制限することを目的としたものではない。提供された例を除く多くの実施例や適用例が、上記の記載を読むことで当業者にとって明らかであるかもしれない。発明の範囲は上記の記載を参照することによって決定されるべきではなく、むしろ、そのようなクレームが資格のある均等物の全ての範囲にしたがって、追加されたクレームを参照して決められるべきである。将来の発展が線量測定画像の較正において起こるであろうこと、および本発明がそのような将来の実施例を含むであろうことを期待し、意図したものである。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】IMRT自己較正カーブ(ISCC)を作成するための少なくとも一実施例において用いられるシステムの概略を提供するブロック図である。
【図2】一実施例に従って、最初の較正プロセスのためのプロセスフローを記載したプロセスフロー図である。
【図3A】一実施例に従って、ISCCカーブの作成において用いられるための画像を取得するプロセスを記載したプロセスフロー図である。
【図3B】一実施例に従って、ISCC生成プロセスを記載したプロセスフロー図である。
【図4】ISCCカーブの一例である。
【図5】次の較正プロセスを記載したプロセスフロー図である。
【図6A】線量マップの一例である。
【図6B】取得画像の一例である。
【図7A】小さな幾何学的領域に分割され、当該領域に統計学的関数を適用した後の線量マップの一例である。
【図7B】小さな幾何学的領域に分割され、当該領域に統計学的関数を適用した後の取得画像の一例である。
【図8A】生のISCCカーブの一例である。
【図8B】処理後のISCCカーブの一例である。
【図9A】段組みの線量マップの一例である。
【図9B】段組みの取得画像の一例である。
【図10】図9Aおよび図9Bにおいて示された画像の段に対応するそれぞれのセットの相関係数を表現する模範的なグラフである。
【図11A】相関係数の値にしたがって段をソートした線量マップを代表する、段組みの模範的な画像である。
【図11B】相関係数の値にしたがって段をソートした取得画像を代表する、段組みの模範的な画像である。
【図12A】相関閾値を超えた線量マップおよび取得画像の領域のためのピクセル値をプロットすることに基づく模範的な生のISCCカーブである。
【図12B】処理後の図12AのISCCカーブの一例である。
【図13】実験的に生成された較正カーブとISCCカーブとを含む模範的なグラフである。
【図14】実験的に生成された較正カーブとISCCカーブとの線量差をプロットした模範的なグラフである。
【図15A】較正カーブを10等分した区分の相関統計の模範的なプロットである。
【図15B】較正カーブを10等分した区分の二乗平均平方根統計の模範的なプロットである。
【図16】較正カーブの一部に関連する模範的な規格化カーブである。
【図17】IMRT自己較正カーブ(ISCC)を生成するための少なくとも一実施例において用いられる代替システムの概略を提供するブロック図である。
【図18】一実施例に従って、最初の絶対較正プロセスのためのプロセスフローを記載したプロセスフロー図である。
【図19A】一実施例に従って、ISCCカーブの生成において用いられた画像を取得する代替プロセスを記載したプロセスフロー図である。
【図19B】一実施例に従って、別のISCCの生成プロセスを記載したプロセスフロー図である。
【図20】一実施例に従って、別の次の較正プロセスを記載したプロセスフロー図である。
【符号の説明】
【0078】
100 ISCC生成システム
102 治療プランニングシステム
104 治療プラン
106 線量マップ
108 放射検出器
110 画像取得デバイス
112 取得画像
114 ISCCカーブ
1700 ISCC生成システム
1708 検出器の列
1710 画像取得デバイス
1712 列の画像
1714 ISCCカーブ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出器の列への第1の放射治療プランの適用から記録される第1の列の画像を、放射検出器に対する前記第1の放射治療プランの適用から記録される第1の取得画像に関連付ける第1の自己較正カーブを生成することと、
前記放射検出器への少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から記録される少なくとも1つの次の列の画像を、前記放射検出器に対する少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から記録される少なくとも1つの次の取得画像に関連付ける少なくとも1つの次の自己較正カーブを生成することと、
から構成される方法。
【請求項2】
前記第1の自己較正カーブと、前記少なくとも1つの次の自己較正カーブと、を比較することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の自己較正カーブと前記少なくとも1つの次の自己較正カーブとの比較に基づいて、前記少なくとも1つの次の取得画像を修正することをさらに備える請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の列の画像および前記第1の取得画像に基づいて、最初の較正を生成することをさらに備える請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記最初の較正を前記修正された少なくとも1つの取得画像に適用することをさらに備える請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記比較ステップは、前記第1の自己較正カーブおよび前記少なくとも1つの次の自己較正カーブの間の少なくとも1つの差または適合を決定し、前記修正ステップは、前記少なくとも1つの差または適合に基づいて、前記少なくとも1つの次の取得画像を修正することを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記生成ステップは、前記列の画像の各々および前記取得画像の各々を、複数の幾何学的領域または複数の線量範囲に分けることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記列の画像の各々および前記取得画像を段組みで表現することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記自己較正カーブの各々を生成する際に用いられるように、前記列の画像の部分と、前記取得画像の各々の部分と、を決定する相関閾値を用いることをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記列の画像の各々は、所定の基準に前もって較正された前記検出器の列に対する各々の放射治療プランのそれぞれの適用から記録された絶対被曝量を代表することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
1以上のプロセッサに、
検出器の列への第1の放射治療プランの適用から記録される第1の列の画像を、放射検出器に対する前記第1の放射治療プランの適用から記録される第1の取得画像に関連付ける第1の自己較正カーブを生成することと、
前記放射検出器への少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から記録される少なくとも1つの次の列の画像を、前記放射検出器に対する少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から記録される少なくとも1つの次の取得画像に関連付ける少なくとも1つの次の自己較正カーブを生成することと、
から構成されるステップを実行させるよう設定されたコンピュータ可読な指示を明白に(tangibly)具現化するコンピュータ可読な媒体。
【請求項12】
前記第1の自己較正カーブと、前記少なくとも1つの次の自己較正カーブと、を比較するステップを前記1以上のプロセッサに実行させるよう設定されたコンピュータ可読な指示をさらに備える請求項11に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項13】
前記第1の自己較正カーブと前記少なくとも1つの次の自己較正カーブとの比較に基づいて、前記少なくとも1つの次の取得画像を修正するステップを前記1以上のプロセッサに実行させるよう設定されたコンピュータ可読な指示をさらに備える請求項12に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項14】
前記第1の列の画像および前記第1の取得画像に基づいて、最初の較正を生成するステップを前記1以上のプロセッサに実行させるよう設定されたコンピュータ可読な指示をさらに備える請求項13に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項15】
前記最初の較正を前記修正された少なくとも1つの次の取得画像に適用するステップを前記1以上のプロセッサに実行させるよう設定されたコンピュータ可読な指示をさらに備える請求項14に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項16】
前記比較ステップは、前記第1の自己較正カーブおよび前記少なくとも1つの次の自己較正カーブの間の少なくとも1つの差または適合を決定し、前記修正ステップは、前記少なくとも1つの差または適合に基づいて、前記少なくとも1つの次の取得画像を修正することを含むことを特徴とする請求項13に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項17】
前記生成ステップは、前記列の画像の各々および前記取得画像の各々を、複数の幾何学的領域または複数の線量範囲に分けることを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項18】
前記列の画像の各々および前記取得画像を段組みで表現するステップを前記1以上のプロセッサに実行させるよう設定されたコンピュータ可読な指示をさらに備える請求項11に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項19】
前記自己較正カーブの各々を生成する際に用いられるように、前記列の画像の部分と、前記取得画像の各々の部分と、を決定する相関閾値を用いるステップを前記1以上のプロセッサに実行させるよう設定されたコンピュータ可読な指示をさらに備える請求項11に記載の媒体。
【請求項20】
前記列の画像の各々は、所定の基準に前もって較正された前記検出器の列に対する各々の放射治療プランのそれぞれの適用から記録された絶対被曝量を代表することを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項21】
検出器の列への第1の放射治療プランの適用から記録される第1の列の画像を、放射検出器に対する前記第1の放射治療プランの適用から記録される第1の取得画像に関連付ける第1の自己較正カーブを生成する手段と、
前記放射検出器への少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から記録される少なくとも1つの次の列の画像を、前記放射検出器に対する少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から記録される少なくとも1つの次の取得画像に関連付ける少なくとも1つの次の自己較正カーブを生成する手段と、
から構成されるシステム。
【請求項22】
前記第1の自己較正カーブと、前記少なくとも1つの次の自己較正カーブと、を比較する手段をさらに備える請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記第1の自己較正カーブと前記少なくとも1つの次の自己較正カーブとの比較に基づいて、前記少なくとも1つの次の取得画像を修正する手段をさらに備える請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記第1の列の画像および前記第1の取得画像に基づいて、最初の較正を生成する手段をさらに備える請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記最初の較正を前記修正された少なくとも1つの取得画像に適用する手段をさらに備える請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記比較する手段は、前記第1の自己較正カーブおよび前記少なくとも1つの次の自己較正カーブの間の少なくとも1つの差または適合を決定し、前記修正する手段は、前記少なくとも1つの差または適合に基づいて、前記少なくとも1つの次の取得画像を修正することを含むことを特徴とする請求項23に記載のシステム。
【請求項27】
前記生成する手段は、前記列の画像の各々および前記取得画像の各々を、複数の幾何学的領域または複数の線量範囲に分けることを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項28】
前記列の画像の各々および前記取得画像を段組みで表現する手段をさらに備える請求項21に記載のシステム。
【請求項29】
前記自己較正カーブの各々を生成する際に用いられるように、前記列の画像の部分と、前記取得画像の各々の部分と、を決定する相関閾値を用いる手段をさらに備える請求項21に記載のシステム。
【請求項30】
前記列の画像の各々は、所定の基準に前もって較正された前記検出器の列に対する各々の放射治療プランのそれぞれの適用から記録された絶対被曝量を代表することを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項31】
所定の標準に前もって較正された検出器の列に対する第1の放射治療プランの適用から第1の列の画像を生成することと、
放射検出器への前記第1の放射治療プランの適用から第1の取得画像を生成することと、
前記第1の列の画像を前記第1の取得画像に関連付ける第1の自己較正カーブを作成することと、
前記放射検出器への少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から少なくとも1つの次の列の画像を生成することと、
前記放射検出器への少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から少なくとも1つの次の取得画像を生成することと、
前記少なくとも1つの次の列の画像を前記少なくとも1つの次の取得画像に関連付ける少なくとも1つの次の自己較正カーブを作成することと、
から構成される方法。
【請求項32】
前記第1の自己較正カーブと、前記少なくとも1つの次の自己較正カーブと、を比較することと、
前記少なくとも1つの次の取得画像を前記比較に基づいて修正することと、
をさらに備える請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の自己較正カーブおよび前記少なくとも1つの次の自己較正カーブに基づいて最初の較正を生成することと、
前記最初の較正を前記修正された少なくとも1つの次の取得画像に適用することと、
をさらに備える請求項32に記載の方法。
【請求項1】
検出器の列への第1の放射治療プランの適用から記録される第1の列の画像を、放射検出器に対する前記第1の放射治療プランの適用から記録される第1の取得画像に関連付ける第1の自己較正カーブを生成することと、
前記放射検出器への少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から記録される少なくとも1つの次の列の画像を、前記放射検出器に対する少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から記録される少なくとも1つの次の取得画像に関連付ける少なくとも1つの次の自己較正カーブを生成することと、
から構成される方法。
【請求項2】
前記第1の自己較正カーブと、前記少なくとも1つの次の自己較正カーブと、を比較することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の自己較正カーブと前記少なくとも1つの次の自己較正カーブとの比較に基づいて、前記少なくとも1つの次の取得画像を修正することをさらに備える請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の列の画像および前記第1の取得画像に基づいて、最初の較正を生成することをさらに備える請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記最初の較正を前記修正された少なくとも1つの取得画像に適用することをさらに備える請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記比較ステップは、前記第1の自己較正カーブおよび前記少なくとも1つの次の自己較正カーブの間の少なくとも1つの差または適合を決定し、前記修正ステップは、前記少なくとも1つの差または適合に基づいて、前記少なくとも1つの次の取得画像を修正することを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記生成ステップは、前記列の画像の各々および前記取得画像の各々を、複数の幾何学的領域または複数の線量範囲に分けることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記列の画像の各々および前記取得画像を段組みで表現することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記自己較正カーブの各々を生成する際に用いられるように、前記列の画像の部分と、前記取得画像の各々の部分と、を決定する相関閾値を用いることをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記列の画像の各々は、所定の基準に前もって較正された前記検出器の列に対する各々の放射治療プランのそれぞれの適用から記録された絶対被曝量を代表することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
1以上のプロセッサに、
検出器の列への第1の放射治療プランの適用から記録される第1の列の画像を、放射検出器に対する前記第1の放射治療プランの適用から記録される第1の取得画像に関連付ける第1の自己較正カーブを生成することと、
前記放射検出器への少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から記録される少なくとも1つの次の列の画像を、前記放射検出器に対する少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から記録される少なくとも1つの次の取得画像に関連付ける少なくとも1つの次の自己較正カーブを生成することと、
から構成されるステップを実行させるよう設定されたコンピュータ可読な指示を明白に(tangibly)具現化するコンピュータ可読な媒体。
【請求項12】
前記第1の自己較正カーブと、前記少なくとも1つの次の自己較正カーブと、を比較するステップを前記1以上のプロセッサに実行させるよう設定されたコンピュータ可読な指示をさらに備える請求項11に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項13】
前記第1の自己較正カーブと前記少なくとも1つの次の自己較正カーブとの比較に基づいて、前記少なくとも1つの次の取得画像を修正するステップを前記1以上のプロセッサに実行させるよう設定されたコンピュータ可読な指示をさらに備える請求項12に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項14】
前記第1の列の画像および前記第1の取得画像に基づいて、最初の較正を生成するステップを前記1以上のプロセッサに実行させるよう設定されたコンピュータ可読な指示をさらに備える請求項13に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項15】
前記最初の較正を前記修正された少なくとも1つの次の取得画像に適用するステップを前記1以上のプロセッサに実行させるよう設定されたコンピュータ可読な指示をさらに備える請求項14に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項16】
前記比較ステップは、前記第1の自己較正カーブおよび前記少なくとも1つの次の自己較正カーブの間の少なくとも1つの差または適合を決定し、前記修正ステップは、前記少なくとも1つの差または適合に基づいて、前記少なくとも1つの次の取得画像を修正することを含むことを特徴とする請求項13に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項17】
前記生成ステップは、前記列の画像の各々および前記取得画像の各々を、複数の幾何学的領域または複数の線量範囲に分けることを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項18】
前記列の画像の各々および前記取得画像を段組みで表現するステップを前記1以上のプロセッサに実行させるよう設定されたコンピュータ可読な指示をさらに備える請求項11に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項19】
前記自己較正カーブの各々を生成する際に用いられるように、前記列の画像の部分と、前記取得画像の各々の部分と、を決定する相関閾値を用いるステップを前記1以上のプロセッサに実行させるよう設定されたコンピュータ可読な指示をさらに備える請求項11に記載の媒体。
【請求項20】
前記列の画像の各々は、所定の基準に前もって較正された前記検出器の列に対する各々の放射治療プランのそれぞれの適用から記録された絶対被曝量を代表することを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ可読な媒体。
【請求項21】
検出器の列への第1の放射治療プランの適用から記録される第1の列の画像を、放射検出器に対する前記第1の放射治療プランの適用から記録される第1の取得画像に関連付ける第1の自己較正カーブを生成する手段と、
前記放射検出器への少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から記録される少なくとも1つの次の列の画像を、前記放射検出器に対する少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から記録される少なくとも1つの次の取得画像に関連付ける少なくとも1つの次の自己較正カーブを生成する手段と、
から構成されるシステム。
【請求項22】
前記第1の自己較正カーブと、前記少なくとも1つの次の自己較正カーブと、を比較する手段をさらに備える請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記第1の自己較正カーブと前記少なくとも1つの次の自己較正カーブとの比較に基づいて、前記少なくとも1つの次の取得画像を修正する手段をさらに備える請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記第1の列の画像および前記第1の取得画像に基づいて、最初の較正を生成する手段をさらに備える請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記最初の較正を前記修正された少なくとも1つの取得画像に適用する手段をさらに備える請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記比較する手段は、前記第1の自己較正カーブおよび前記少なくとも1つの次の自己較正カーブの間の少なくとも1つの差または適合を決定し、前記修正する手段は、前記少なくとも1つの差または適合に基づいて、前記少なくとも1つの次の取得画像を修正することを含むことを特徴とする請求項23に記載のシステム。
【請求項27】
前記生成する手段は、前記列の画像の各々および前記取得画像の各々を、複数の幾何学的領域または複数の線量範囲に分けることを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項28】
前記列の画像の各々および前記取得画像を段組みで表現する手段をさらに備える請求項21に記載のシステム。
【請求項29】
前記自己較正カーブの各々を生成する際に用いられるように、前記列の画像の部分と、前記取得画像の各々の部分と、を決定する相関閾値を用いる手段をさらに備える請求項21に記載のシステム。
【請求項30】
前記列の画像の各々は、所定の基準に前もって較正された前記検出器の列に対する各々の放射治療プランのそれぞれの適用から記録された絶対被曝量を代表することを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項31】
所定の標準に前もって較正された検出器の列に対する第1の放射治療プランの適用から第1の列の画像を生成することと、
放射検出器への前記第1の放射治療プランの適用から第1の取得画像を生成することと、
前記第1の列の画像を前記第1の取得画像に関連付ける第1の自己較正カーブを作成することと、
前記放射検出器への少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から少なくとも1つの次の列の画像を生成することと、
前記放射検出器への少なくとも1つの次の放射治療プランの適用から少なくとも1つの次の取得画像を生成することと、
前記少なくとも1つの次の列の画像を前記少なくとも1つの次の取得画像に関連付ける少なくとも1つの次の自己較正カーブを作成することと、
から構成される方法。
【請求項32】
前記第1の自己較正カーブと、前記少なくとも1つの次の自己較正カーブと、を比較することと、
前記少なくとも1つの次の取得画像を前記比較に基づいて修正することと、
をさらに備える請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の自己較正カーブおよび前記少なくとも1つの次の自己較正カーブに基づいて最初の較正を生成することと、
前記最初の較正を前記修正された少なくとも1つの次の取得画像に適用することと、
をさらに備える請求項32に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【公開番号】特開2007−195987(P2007−195987A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−16844(P2007−16844)
【出願日】平成19年1月26日(2007.1.26)
【出願人】(502263020)ラジオロジカル イメージング テクノロジー、インク (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月26日(2007.1.26)
【出願人】(502263020)ラジオロジカル イメージング テクノロジー、インク (5)
【Fターム(参考)】
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