説明

締結具および締結構造

【課題】狭いスペースであっても簡単、かつ、確実に固定体に対して被固定体を着脱可能に取り付ける。
【解決手段】固定体1の壁部12の内壁面12aと、被固定体2の一側の壁面23との間に形成された隙間Hに締結具3を挿入する。被固定体2の受部231の凹溝231aに対して締結具3の当接部31を当接させ、締結具3の固定部32を正面側に押し込こむ。これにより、固定部32の位置決め部321が固定体1の突起部122に係合し固定部32が固定体1に位置決めされる。このとき、締結具3の弾性変形部33が弾性変形することによって、被固定体2の正面側の壁面21を固定体1の壁部11の内壁面11aに押圧する押圧力が生じる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固定体(第1の部材)に対して被固定体(第二の部材)を固定する締結具および締結構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、固定体に対して被固定体を着脱可能に取り付ける場合、締結具としてのネジで締結する締結構造が採用されている。従来、締結具としてのネジによってファインダ本体(固定体:第1の部材)に対してポロプリズム(被固定体:第2の部材)を着脱可能に取り付ける締結構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平1−159622号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、固定体および被固定体を含む全体構成の小型化が要求される場合、狭いスペースでの締結を実現しなければならない。このような場合、従来のネジによる締結では、ネジの太さやネジ頭部の大きさが問題となって固定体に対して被固定体を適宜固定することが困難である。また、ネジによる締結以外に、接着、溶着または溶接などの手段が考えられるが、固定体から被固定体を取り外すときに固定体あるいは被固定体を破壊してしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、狭いスペースであっても簡単、かつ、確実に固定体(第1の部材)に対して被固定体(第2の部材)を取り付けることができ、さらに固定体に対して被固定体を着脱可能に取り付けることができる締結具および締結構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1に係る締結具は、被固定体に当接する当接部と、上記当接部を介して上記被固定体を固定体に押圧する押圧力を弾性変形することによって生じる弾性変形部と、上記固定体に係合して上記弾性変形部を弾性変形させる一方で上記弾性変形部の押圧力によって上記固定体に係合する位置が決まる固定部とを備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項2に係る締結具は、上記請求項1において、少なくとも上記当接部および上記弾性変形部は、上記固定体がなす壁面と上記被固定体がなす壁面との間に形成された間隙に挿入してあることを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項3に係る締結具は、上記請求項1または2において、上記当接部と上記固定部とは、上記弾性変形部の押圧力が作用する軸線に沿って設けてあることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項4に係る締結具は、上記請求項1〜3のいずれか一つにおいて、上記固定部は、上記固定体に設けた突起部に係合して、上記弾性変形部を弾性変形させた状態で上記固定体に対して位置決めされる位置決め部を有することを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項5に係る締結具は、上記請求項4において、上記位置決め部は、上記弾性変形部の押圧力に抗して上記突起部に係合してなり、上記固定部は、上記弾性変形部の押圧力が作用する軸線に交差する態様で上記位置決め部を上記突起部に対して押圧する保持部を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項6に係る締結具は、上記請求項1〜5のいずれか一つにおいて、上記当接部および上記弾性変形部は、略平板状に形成してあることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項7に係る締結具は、上記請求項1〜6のいずれか一つにおいて、上記弾性変形部は、押圧力が作用する軸線に各々端部を配置した略C字形状に形成してあることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項8に係る締結具は、上記請求項1〜6のいずれか一つにおいて、上記弾性変形部は、環状に形成してあることを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項9に係る締結具は、上記請求項1〜6のいずれか一つにおいて、上記弾性変形部は、押圧力が作用する軸線に沿って連続する連環状に形成してあることを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項10に係る締結具は、上記請求項1〜6のいずれか一つにおいて、上記弾性変形部は、押圧力が作用する軸線に交差する態様でジグサグ形状に形成してあることを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項11に係る締結具は、上記請求項1〜6のいずれか一つにおいて、上記弾性変形部は、矩形板状に形成してあることを特徴とする。
【0017】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項12に係る締結構造は、2つの壁面により形成される角部を有する第1の部材と、上記角部の内側において上記2つの壁面の一方の面である第1の壁面に対して当接し、上記2つの壁面の他方の面である第2の壁面に沿う態様で上記第1の部材に取り付けられる第2の部材と、上記第2の壁面と上記第2の部材との間に挿入されて上記第2の壁面側に固定され、上記第2の部材を上記第1の壁面に対して当接させる押圧力を作用する締結部材とを有することを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項13に係る締結構造は、上記請求項12において、上記締結部材は、上記第2の壁面と上記第2の部材との間に挿入される部分が前記押圧力を生じるバネ形状に形成してあることを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項14に係る締結構造は、上記請求項13において、上記締結部材は、板部材からなり、上記バネ形状が円弧状に形成してあることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明にかかる締結具は、弾性変形部が弾性変形することによって被固定体を固定体に押圧する押圧力を生じる。このため、簡単、かつ、確実に固定体に対して被固定体を取り付けることができる。また、締結具は、固定部を固定体から外すだけで弾性変形部による押圧力が解除される。このため、固定体から被固定体を取り外すときに固定体および被固定体を破壊することがない。すなわち、固定体に対して被固定体を着脱可能に取り付けることができる。
【0021】
締結具は、固定体がなす壁面と被固定体がなす壁面との間に形成された間隙に対して少なくとも当接部および弾性変形部を挿入してある。すなわち、締結具は、固定体がなす壁面と被固定体がなす壁面との間の隙間内において固定体に対して被固定体を取り付けることができる。特に、当接部および弾性変形部を平板状に形成することによって、固定用のネジを通せないような隙間内において固定体に対して被固定体を取り付けることができる。
【0022】
締結具は、当接部と固定部とが弾性変形部の押圧力が作用する軸線に沿って設けてある。このため、被固定体に当接部を当接した方向にそのまま固定部を押し込むことによって、当該方向に弾性変形部の押圧力を適宜作用させることができる。
【0023】
締結具の固定部には、固定体に設けた突起部に係合して、弾性変形部を弾性変形させた状態で固定体に対して位置決めされる位置決め部が設けてある。このため、弾性変形部の押圧力を適した位置および方向に作用させることが可能である。
【0024】
締結具の位置決め部は、弾性変形部の押圧力に抗して突起部に係合してなり、固定部は、弾性変形部の押圧力が作用する軸線に交差する態様で位置決め部を突起部に対して押圧する保持部を有している。このため、位置決め部によって位置決めされた状態を保つことができる。
【0025】
本発明に係る締結構造は、2つの壁面により形成される角部を有する第1の部材と、角部の内側において2つの壁面の一方の面である第1の壁面に対して当接し、2つの壁面の他方の面である第2の壁面に沿う態様で第1の部材に取り付けられる第2の部材と、第2の壁面と第2の部材との間に挿入されて第2の壁面側に固定され、第2の部材を第1の壁面に対して当接させる押圧力を作用する締結部材とを有する。このため、簡単、かつ、確実に第1の部材に対して第2の部材を取り付けることができる。また、締結部材を第2の壁面側から外せば押圧力が解除される。このため、第1の部材から第2の部材を取り外すときに第1の部材および第2の部材を破壊することがない。すなわち、第1の部材に対して第2の部材を着脱可能に取り付けることができる。
【0026】
締結部材は、第2の壁面と第2の部材との間に挿入される部分が押圧力を生じるバネ形状に形成してある。このため、より簡単、かつ、確実に第1の部材に対して第2の部材を取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る締結具および締結構造の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0028】
(第1実施の形態)
図1は本発明に係る締結構造の第1実施の形態を示す分解斜視図、図2は図1に示した締結構造の組立側面図、図3は図1に示した締結構造の組立背面図、図4は図2におけるA−A断面図、図5は図1で示した締結具(締結部材)を示す側面図である。
【0029】
本発明の締結構造は、固定体(第1の部材)1と、被固定体(第2の部材)2と、固定体1に対して被固定体2を固定するための締結具(締結部材)3とを有している。ここで例示する締結構造は、カメラの構成の一部を締結するものであって、固定体1は、カメラ本体側に配設される部分であり、被固定体2は、カメラのファインダ装置の一部を構成する部分である。
【0030】
図1〜図4に示すように第1の部材である固定体1は、正面側に設けた矩形状の壁部11の一側端に矩形状の壁部12を一体に設けて平面視で略L字形状に形成してある。この固定体1は、壁部11の内壁面11aと、壁部12の内壁面12aとの2つの壁面によって、いわゆる入隅をなす略直角の角部13を形成してある。なお、本実施の形態において、壁部11の内壁面11aは、2つの壁面の一方の面である第1の壁面とし、壁部12の内壁面12aは、2つの壁面の他方の面である第2の壁面とする。
【0031】
壁部11には、その内壁面11aおよび外壁面11bを貫通する開口穴111が設けてある。この開口穴111は、壁部11の矩形状の外形に沿って矩形状に開設してあり、被写体からの光束を通過させるためのものである。また、壁部11には、壁部12と相反する他側端の上下2箇所に固定片112が延設してある。この固定片112は、壁部11の内壁面11aに対して面一に形成してある。また、固定片112には、固定用ネジ4が螺着されるネジ穴112aが設けてある。
【0032】
壁部12には、上記角部13の近傍の位置に内壁面12aおよび外壁面12bを貫通する窓穴121が設けてある。また、壁部12には、外壁面12bにおいて壁部11と相反する端部の近傍の位置に突起部122が突設してある。この突起部122は、図2に示すように側面視において矩形状をなしている。突起部122は、図4に示すように平面視において壁部12の外壁面12bから略直角に延在して正面側に向く面をなす係合部122aと、当該係合部122aの延在端から背面側に向けて外壁面12bに至り傾斜する斜面122bとによって三角形状をなしている。また、壁部12には、壁部11と相反する端部の近傍であって上記突起部122よりも背面側の位置に内壁面12aおよび外壁面12bを貫通するネジ穴123が設けてある。このネジ穴123には、保持用ネジ5が螺着される。
【0033】
図1〜図4に示すように第2の部材である被固定体2は、正面側の壁面21および上側の壁面22が開口(図示せず)して、両側の壁面23,24が閉塞された筒型を呈している。また、被固定体2は、背面側において傾斜して配置した反射ミラー25が設けてある。この反射ミラー25は、正面側の開口から進入した光束を上側の開口に向けて反射する。
【0034】
一側の壁面23には、正面側の位置に受部231が設けてある。受部231は、平面視で背面側に開放する略L字形状に形成してあり、一側の壁面23と伴って凹形状を呈する凹溝231aをなしている。
【0035】
他側の壁面24には、上下2箇所に固定片241が延設してある。この固定片241は、正面側の壁面21に対して面一に形成してある。また、固定片241には、固定用ネジ4が挿通される挿通穴241aが設けてある。
【0036】
図1〜図5に示すように締結部材としての締結具3は、当接部31と、固定部32と、弾性変形部33とを備えている。当接部31、固定部32および弾性変形部33は、弾性を有した略平板状の硬質材料によって一体に形成してある。硬質材料としては、ステンレス板(例えばSUS301−CSP−H、SUS304−CSP−H、またはSUS631−CSP−H)や、青銅板(例えばC5211P−H)や、ベリリウム銅板(例えばC1720P−H)がある。なお、青銅板やベリリウム銅板の場合には、錆防止のためニッケル、クロムなどのメッキを施すことが好ましい。
【0037】
当接部31は、被固定体2における受部231の凹溝231aに挿入して当接する態様で平板状に形成してある。
【0038】
固定部32は、平面視で略コ字形状に折曲形成してある。この固定部32は、位置決め部321と、保持穴322とを有している。位置決め部321は、固定体1の突起部122に係合する矩形状の係合穴として形成してある。この位置決め部321の矩形状の係合穴は、突起部122の平面視での矩形状に嵌合する態様で形成してある。保持穴322は、上記保持用ネジ5が挿通する態様で形成してある。
【0039】
弾性変形部33は、平板状に形成してあって当接部31と固定部32との間に設けてある。弾性変形部33は、自身が弾性変形することによって当接部31と固定部32との間に押圧力を作用する。図5に示すように本実施の形態での弾性変形部33は、バネ形状として押圧力が作用する軸線Sの上に各々端部を配置した略C字形状(円弧状)に形成してあり、当該各端部に当接部31と固定部32とがそれぞれ設けてある。なお、図5では、弾性変形部33が弾性変形する以前の状態を二点差線で示し、弾性変形部33が弾性変形した状態を実線で示してある。このように、当接部31と固定部32とは、弾性変形部33の押圧力が作用する軸線Sに沿って設けてある。
【0040】
以下、固定体1への被固定体2の取り付けについて説明する。詳しくは、固定体1の角部13の内側において、壁部11の内壁面11a(角部13をなす2つの壁面の一方の面である第1の壁面)に対して被固定体2の正面側の壁面21を当接させ、壁部12の内壁面12a(角部13をなす2つの壁面の他方の面である第2の壁面)に対して被固定体2の一側の壁面23を沿う態様で被固定体2を固定体1に取り付ける。
【0041】
図2および図4に示すように上記取り付け形態において、被固定体2の固定片241の挿通穴241aに固定用ネジ4を通し、さらに当該固定用ネジ4を固定体1における固定片112のネジ穴112aに螺着する。固定用ネジ4は、被固定体2の正面側の壁面21を固定体1の壁部11の内壁面11aに向けて押圧する。この結果、被固定体2の正面側の壁面21の他側が固定体1の壁部11の他側端側に固定される。
【0042】
次いで、固定体1の壁部12の内壁面12aと、被固定体2の一側の壁面23との間に形成された隙間H(図3および図4に示す)の背面側から締結具3を挿入する。具体的には、被固定体2の受部231の凹溝231aに対して締結具3の当接部31を挿入・当接させつつ、締結具3の固定部32を正面側に押し込こむ。これにより、締結具3の固定部32が固定体1に設けた突起部122の斜面122bに乗り上がりつつ、位置決め部321の係合穴が突起部122に係合することになる。このとき、締結具3の弾性変形部33が弾性変形することによって、被固定体2の正面側の壁面21の一側を固定体1の壁部11の一側端側に押圧する押圧力が生じる。この押圧力は、上記固定用ネジ4と同様に、被固定体2の正面側の壁面21を固定体1の壁部11の内壁面11aに向けて押圧する。この結果、被固定体2の正面側の壁面21の一側が固定体1の壁部11の一側端側に固定される。なお、締結具3の固定部32には、上記押圧力によって背面側に移動しようとするが、位置決め部321の係合穴の縁部が押圧力に抗して突起部122の係合部122aに当接するので、固定部32の背面側への移動が阻止されて固定体1に係合する固定部32の位置が決まることになる。
【0043】
また、位置決め部321の係合穴が突起部122に係合したとき、固定部32に設けた保持穴322と、固定体1の壁部12に設けたネジ穴123とが連通する。そして、保持穴322を介してネジ穴123に保持用ネジ5を螺着する。これにより、保持用ネジ5は、弾性変形部33の押圧力が作用する軸線Sに交差するように位置決め部321を突起部122に対して押圧する。この結果、弾性変形部33の押圧力に相対して突起部122への位置決め部321の係合が保持される。このように、固定部32は、保持穴322を介して固定体1のネジ穴123に保持用ネジ5を螺着することによって、弾性変形部33の押圧力に相対して突起部122への位置決め部321の係合を保持する保持部を有する。
【0044】
なお、固定体1の壁部12に設けた窓穴121は、被固定体2の凹溝231aに対して締結具3の当接部31を挿入・当接させた状態を外壁面12b側から確認するために用いられる。すなわち、窓穴121からの確認によって凹溝231aに当接部31を挿入・当接する作業を確実に行うことが可能になる。
【0045】
したがって、上述した第1実施の形態における構成によれば、締結具3は、弾性変形部33が弾性変形することによって被固定体2の正面側の壁面21を固定体1の壁部11の内壁面11aに押圧する押圧力を生じる。このため、簡単、かつ、確実に固定体1に対して被固定体2を取り付けることが可能である。また、締結具3は、固定部32を固定体1から外すだけで弾性変形部33による押圧力を解除される。このため、固定体1から被固定体2を取り外すときに固定体1および被固定体2を破壊することがない。すなわち、固定体1に対して被固定体2を着脱可能に取り付けることが可能である。
【0046】
締結具3は、固定体1の壁部12の内壁面12aと、被固定体2の一側の壁面23との間に形成された隙間Hに対して当接部31および弾性変形部33を挿入してある。すなわち、上記締結具3は、固定体1がなす内壁面12aと被固定体2がなす壁面23との間の隙間H内において固定体1に対して被固定体2を取り付けることが可能である。特に、当接部31および弾性変形部33を平板状に形成することによって、固定用のネジを通せないような隙間H内において固定体1に対して被固定体2を取り付けることが可能である。
【0047】
締結具3は、当接部31と固定部32とが弾性変形部33の押圧力が作用する軸線Sに沿って設けてある。このため、被固定体2に当接部31を当接した方向にそのまま固定部32を押し込むことによって、当該方向に弾性変形部33の押圧力を適宜作用させることが可能である。
【0048】
締結具3の固定部32には、固定体1に設けた突起部122に係合して、弾性変形部33を弾性変形させた状態で固定体1に対して位置決めされる位置決め部321が設けてある。このため、弾性変形部33の押圧力を、被固定体2の正面側の壁面21を固定体1の壁部11の内壁面11aに押圧するための適した位置および方向に作用させることが可能である。特に突起部122と位置決め部321の係合穴とが嵌合する矩形状に形成してあるので、当接部31が被固定体2の受部231に当接する位置をも適した位置決めすることが可能である。
【0049】
締結具3の固定部32は、保持穴322を介して固定体1のネジ穴123に保持用ネジ5を螺着することによって、弾性変形部33の押圧力に相対して突起部122への位置決め部321の係合を保持する保持部を有している。このため、位置決め部321によって位置決めされた状態を保つことが可能である。
【0050】
ここで、締結部材としての締結具の他の構成を説明する。図6〜図9は締結具(締結部材)の他の構成を示す側面図、図10は図9に示した締結具(締結部材)の平面図である。
【0051】
なお、図6〜図10に示す締結具301,302,303,304は、上述した締結具3の弾性変形部33に対して形状が異なる。そして、上述した締結具3の当接部31および固定部32に対しては同様の構成であるため同一の符号を付して説明を省略する。
【0052】
図6に示す締結具301の弾性変形部33Aは、平板状に形成してあって当接部31と固定部32との間に設けてある。弾性変形部33Aは、自身が弾性変形することによって当接部31と固定部32との間に押圧力を作用する。この弾性変形部33Aは、押圧力が作用する軸線Sの上に当接部31と固定部32とを配置した環状に形成してある。弾性変形部33Aの弾性変形は、図6において主に上下方向に変形する。なお、弾性変形部33Aは、図6では略円環状に示してあるが、軸線Sに沿って押圧力を作用する環状であればよい。
【0053】
図7に示す締結具302の弾性変形部33Bは、平板状に形成してあって当接部31と固定部32との間に設けてある。弾性変形部33Bは、自身が弾性変形することによって当接部31と固定部32との間に押圧力を作用する。この弾性変形部33Bは、押圧力が作用する軸線Sに沿って連続する連環状に形成してあって、押圧力が作用する軸線Sの上に当接部31と固定部32とを配置してある。弾性変形部33Bの弾性変形は、図7において主に上下方向に変形する。
【0054】
図8に示す締結具303の弾性変形部33Cは、平板状に形成してあって当接部31と固定部32との間に設けてある。弾性変形部33Cは、自身が弾性変形することによって当接部31と固定部32との間に押圧力を作用する。この弾性変形部33Cは、押圧力が作用する軸線Sに交差する態様で略M字状のジグサグ形状(蛇行形状)に形成してあって、押圧力が作用する軸線Sの上に当接部31と固定部32とを配置してある。弾性変形部33Cの弾性変形は、図8において主に上下方向に変形する。
【0055】
図9および図10に示す締結具304の弾性変形部33Dは、平板状に形成してあって当接部31と固定部32との間に設けてある。弾性変形部33Dは、自身が弾性変形することによって当接部31と固定部32との間に押圧力を作用する。この弾性変形部33Dは、押圧力が作用する軸線Sに沿って矩形板状に形成してあって、押圧力が作用する軸線Sの上に当接部31と固定部32とを配置してある。弾性変形部33Dの弾性変形は、図10において主に上下方向(板厚方向)に変形する。
【0056】
このような、締結具301,302,303,304の弾性変形部33A,33B,33C,33Dであっても、上述した締結具3の弾性変形部33と同様に被固定体2の正面側の壁面21を固定体1の壁部11の内壁面11aに対して押圧する押圧力を得ることが可能である。なお、弾性変形部の形状は、被固定体2の正面側の壁面21を固定体1の壁部11の内壁面11aに対して押圧する押圧力を得る形状であれば上記構成に限定されない。
【0057】
(第2実施の形態)
図11は本発明に係る締結構造の第2実施の形態を示す横断面図、図12は図11で示した締結具(締結部材)を示す側面図、図13は図11で示した締結具(締結部材)を示す平面図である。なお、以下に説明する第2実施の形態において、上述した第1実施の形態と同一部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0058】
第2実施の形態では、上述した第1実施の形態に対して突起部の構成が異なり、これに伴い締結具の構成が異なる。すなわち、固定体1の壁部12の内壁面12aに突起部124が設けてある。そして、締結具305は、突起部124に係合する態様で固定部32Aが設けてある。
【0059】
突起部124は、内壁面12aにおいて壁部11と相反する端部の近傍の位置に突設してある。突起部124は、側面視において矩形状をなしている。また、突起部124は、図11に示すように平面視において壁部12の内壁面12aから略直角に延在して正面側に向く面をなす係合部124aと、当該係合部124aの延在端から背面側に向けて内壁面12aに至り傾斜する斜面124bとによって三角形状をなしている。さらに、突起部124は、平面視で正面側に開放し、内壁面12aと伴って凹形状を呈する凹溝124cを有している。
【0060】
締結具305の固定部32Aは、平面視で略コ字形状に折曲形成してある。この固定部32Aは、位置決め部321Aを有している。位置決め部321Aは、固定体1の突起部124に係合する矩形状の係合穴として形成してある。また、固定部32Aの略コ字形状は、正面側に向く開口が狭窄したバネ形状に形成してある。
【0061】
また、締結具305の弾性変形部33Eは、平板状に形成してあって当接部31と固定部32Aとの間に設けてある。弾性変形部33Eは、自身が弾性変形することによって当接部31と固定部32Aの間に押圧力を作用する。図12に示すように本実施の形態での弾性変形部33Eは、バネ形状として押圧力が作用する軸線Sの上に各々端部を配置した略C字形状(円弧状)に形成してあり、当該各端部に当接部31と固定部32Aとがそれぞれ設けてある。このように、当接部31と固定部32Aとは、弾性変形部33Eの押圧力が作用する軸線Sに沿って設けてある。また、図13に示すように弾性変形部33Eは、当接部31と、固定部32Aの位置決め部321Aを設けた部分との相反する方向に向く互いの側面の間隔H1が、固定体1に被固定体2を取り付けたときに、固定体1の壁部12の内壁面12aと、被固定体2の一側の壁面23との間に形成された隙間H(図11に示す)と同じか若干大きい間隔であって、上記互いの側面が平行となるように湾曲して形成してある。
【0062】
以下、固定体1への被固定体2の取り付けについて説明する。詳しくは、固定体1の角部13の内側において、壁部11の内壁面11a(角部13をなす2つの壁面の一方の面である第1の壁面)に対して被固定体2の正面側の壁面21を当接させ、壁部12の内壁面12a(角部13をなす2つの壁面の他方の面である第2の壁面)に対して被固定体2の一側の壁面23を沿う態様で被固定体2を固定体1に取り付ける。
【0063】
図11に示すように上記取り付け形態において、被固定体2の固定片241の挿通穴241aに固定用ネジ4を通し、さらに当該固定用ネジ4を固定体1における固定片112のネジ穴112aに螺着する。固定用ネジ4は、被固定体2の正面側の壁面21を固定体1の壁部11の内壁面11aに向けて押圧する。この結果、被固定体2の正面側の壁面21の他側が固定体1の壁部11の他側端側に固定される。
【0064】
次いで、固定体1の壁部12の内壁面12aと、被固定体2の一側の壁面23との間に形成された隙間H(図11に示す)の背面側から締結具305を挿入する。具体的には、被固定体2の受部231の凹溝231aに対して締結具305の当接部31を挿入・当接させつつ、締結具3の固定部32Aを正面側に押し込こむ。これにより、締結具305の固定部32Aが固定体1に設けた突起部124の斜面124bに乗り上がりつつ、位置決め部321Aの係合穴が突起部124に係合することになる。このとき、締結具305の弾性変形部33Eが弾性変形することによって、被固定体2の正面側の壁面21の一側を固定体1の壁部11の一側端側に押圧する押圧力が生じる。この押圧力は、上記固定用ネジ4と同様に、被固定体2の正面側の壁面21を固定体1の壁部11の内壁面11aに向けて押圧する。この結果、被固定体2の正面側の壁面21の一側が固定体1の壁部11の一側端側に固定される。なお、締結具305の固定部32Aには、上記押圧力によって背面側に移動しようとするが、位置決め部321Aの係合穴の縁部が突起部124の凹溝124cに嵌挿するので、固定部32Aの背面側への移動が阻止されて固定体1に係合する固定部32Aの位置が決まることになる。
【0065】
また、位置決め部321Aの係合穴が突起部124に係合したとき、固定部32Aのバネ形状に形成した略コ字形状が、固定体1の壁部12の背面側の端部を挟持する。これにより、上記バネ形状は、弾性変形部33Eの押圧力が作用する軸線Sに交差するように位置決め部321Aを突起部124に対して押圧する。この結果、弾性変形部33Eの押圧力に相対して突起部124への位置決め部321Aの係合が保持される。このように、固定部32Aは、自身のバネ形状によって、弾性変形部33Eの押圧力に相対して突起部124への位置決め部321Aの係合を保持する保持部を有する。
【0066】
なお、固定体1の壁部12に設けた窓穴121は、被固定体2の凹溝231aに対して締結具305の当接部31を挿入・当接させた状態を外壁面12b側から確認するために用いられる。すなわち、窓穴121からの確認によって凹溝231aに当接部31を挿入・当接する作業を確実に行うことが可能になる。
【0067】
したがって、上述した第2実施の形態における構成によれば、上記第1実施の形態と同様に、締結具305は、弾性変形部33Eが弾性変形することによって被固定体2の正面側の壁面21を固定体1の壁部11の内壁面11aに押圧する押圧力を生じる。このため、簡単、かつ、確実に固定体1に対して被固定体2を取り付けることが可能である。また、締結具305は、固定部32Aを固定体1から外すだけで弾性変形部33Eによる押圧力を解除される。このため、固定体1から被固定体2を取り外すときに固定体1および被固定体2を破壊することがない。すなわち、固定体1に対して被固定体2を着脱可能に取り付けることが可能である。
【0068】
締結具305は、固定体1の壁部12の内壁面12aと、被固定体2の一側の壁面23との間に形成された隙間Hに対して当接部31および弾性変形部33Eを挿入してある。すなわち、上記締結具305は、固定体1がなす内壁面12aと被固定体2がなす壁面23との間の隙間H内において固定体1に対して被固定体2を取り付けることが可能である。特に、当接部31および弾性変形部33Eを平板状に形成することによって、固定用のネジを通せないような隙間H内において固定体1に対して被固定体2を取り付けることが可能である。
【0069】
締結具305は、当接部31と固定部32Aとが弾性変形部33Eの押圧力が作用する軸線Sに沿って設けてある。このため、被固定体2に当接部31を当接した方向にそのまま固定部32Aを押し込むことによって、当該方向に弾性変形部33Eの押圧力を適宜作用させることが可能である。
【0070】
締結具305の固定部32Aには、固定体1に設けた突起部124に係合して、弾性変形部33Eを弾性変形させた状態で固定体1に対して位置決めされる位置決め部321Aが設けてある。このため、弾性変形部33Eの押圧力を、被固定体2の正面側の壁面21を固定体1の壁部11の内壁面11aに押圧するための適した位置および方向に作用させることが可能である。特に、位置決め部321Aの係合穴の縁部が、突起部124の凹溝124cに嵌挿するので、当接部31が被固定体2の受部231に当接する位置をも適した位置決めすることが可能である。
【0071】
締結具305の固定部32Aは、自身のバネ形状によって、弾性変形部33Eの押圧力に相対して突起部124への位置決め部321Aの係合を保持する保持部を有している。このため、位置決め部321Aによって位置決めされた状態を保つことが可能である。
【0072】
締結具305の弾性変形部33Eは、当接部31と、固定部32Aの位置決め部321Aを設けた部分との相反する方向に向く互いの側面の間隔H1が、固定体1に被固定体2を取り付けたときに、固定体1の壁部12の内壁面12aと、被固定体2の一側の壁面23との間に形成された隙間H(図11に示す)と同じか若干大きい間隔であって、上記互いの側面が平行となるように湾曲して形成してある。すなわち、図11に示すように固定体1に被固定体2を取り付けたときに、当接部31の側面を被固定体2の一側の壁面23に当接させ、かつ、固定部32Aの位置決め部321Aを設けた部分の側面を固定体1の壁部12の内壁面12aに適宜当接させる。このため、隙間H内で締結具305を遊びなく配置することが可能である。
【0073】
ところで、第2実施の形態の変形例として、図14に示すように固定体1の壁部12の内壁面12aにおいて、突起部124の位置を内壁面12aから遠ざける態様で嵩上げする段部125を設けてもよい。段部125は、締結具305によって固定体1に被固定体2を取り付けたときに、締結具305の弾性変形部33が真っ直ぐな状態で固定部32Aの位置決め部321Aを設けた部分の面に当接する。すなわち、弾性変形部33Eを湾曲せずに真っ直ぐ配置することが可能であり、当接部31と固定部32Aとの間で生じる弾性変形部33の押圧力を、被固定体2の正面側の壁面21を固定体1の壁部11の内壁面11aに押圧する最適な方向に作用させることが可能である。
【0074】
なお、第2実施の形態において、弾性変形部33Eは、図6〜図9に示す弾性変形部33A,33B,33C,33Dと同じ形状にしてもよい。
【0075】
なお、図には明示しないが、上述した第1実施の形態および第2実施の形態において、被固定体2に設けた受部231の凹溝231aの上側および下側を閉塞して、当該凹溝231aに挿入・当接した当接部31の上下移動を規制する構成としてもよい。また、被固定体2の一側の壁面23に凹溝231aへの当接部31の挿入を案内するガイドを設けて当該凹溝231aに挿入・当接した当接部31の上下移動を規制する構成としてもよい。
【0076】
なお、上述した第1実施の形態および第2実施の形態では、締結部材としての締結具3,301,302,303,304,305に弾性変形部33,33A,33B,33C,33D,33Eを設けて、当該弾性変形部33,33A,33B,33C,33D,33Eの弾性変形によって被固定体2を固定体1に押圧する押圧力を得ているがこの限りではない。例えば、図15に示すように締結部材としての締結具306を長手平板状の剛体として弾性変形を生じない構成とし、固定体1の壁部12を弾性変形可能に構成する。そして、締結具306の当接部31を被固定体2の受部231に係合するように構成する。すなわち、締結具306は、固定部32によって壁部12の端部を内壁面12a側(被固定体2側)に引き寄せることになり、この結果壁部12が弾性変形して被固定体2を固定体1に相対的に押圧する押圧力が得られる。
【0077】
なお、上述した全ての実施の形態において、本発明の締結具および締結構造の構成を固定体1および被固定体2の一側に配置してあるが、必要に応じて固定体1および被固定体2の他側にも配置してよい。
【0078】
なお、上述した全ての実施の形態において、締結具3,301,302,303,304,305は、当接部31を被固定体2に当接し、固定部32,32Aを固定体1に係合する構成にしてあるがこの限りでない。図には明示しないが、例えば、当接部31を被固定体2に係合し、固定部32,32Aを固定体1に当接する構成にしてもよい。また、当接部31を被固定体2に係合し、固定部32,32Aを固定体1に係合する構成にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明に係る締結構造の第1実施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示した締結構造の組立側面図である。
【図3】図1に示した締結構造の組立背面図である。
【図4】図2におけるA−A断面図である。
【図5】図1で示した締結具(締結部材)を示す側面図である。
【図6】締結具(締結部材)の他の構成を示す側面図である。
【図7】締結具(締結部材)の他の構成を示す側面図である。
【図8】締結具(締結部材)の他の構成を示す側面図である。
【図9】締結具(締結部材)の他の構成を示す側面図である。
【図10】図9に示した締結具(締結部材)の平面図である。
【図11】本発明に係る締結構造の第2実施の形態を示す横断面図である。
【図12】図11で示した締結具(締結部材)を示す側面図である。
【図13】図11で示した締結具(締結部材)を示す平面図である。
【図14】本発明に係る締結構造の第2実施の形態の変形例を示す横断面図である。
【図15】本発明に係る締結構造の第1実施の形態及び第2実施の形態とは異なる形態を示す横断面図である。
【符号の説明】
【0080】
1 固定体(第1の部材)
11 壁部
11a 内壁面(第1の壁面)
11b 外壁面
111 開口穴
112 固定片
112a ネジ穴
12 壁部
12a 内壁面(第2の壁面)
12b 外壁面
121 窓穴
122,124 突起部
122a,124a 係合部
122b,124b 斜面
123 ネジ穴
124c 凹溝
125 段部
13 角部
2 被固定体(第2の部材)
21 正面側の壁面
22 上側の壁面
23 一側の壁面
231,232 受部
231a 凹溝
24 他側の壁面
241 固定片
241a 挿通穴
25 反射ミラー
3,301,302,303,304,305,306 締結具(締結部材)
31 当接部
32,32A 固定部
321,321A 位置決め部
322 保持穴
33,33A,33B,33C,33D,33E 弾性変形部
4 固定用ネジ
5 保持用ネジ
H 隙間
H1 間隔
S 軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被固定体に当接する当接部と、
上記当接部を介して上記被固定体を固定体に押圧する押圧力を弾性変形することによって生じる弾性変形部と、
上記固定体に係合して上記弾性変形部を弾性変形させる一方で上記弾性変形部の押圧力によって上記固定体に係合する位置が決まる固定部と
を備えたことを特徴とする締結具。
【請求項2】
少なくとも上記当接部および上記弾性変形部は、上記固定体がなす壁面と上記被固定体がなす壁面との間に形成された間隙に挿入してあることを特徴とする請求項1に記載の締結具。
【請求項3】
上記当接部と上記固定部とは、上記弾性変形部の押圧力が作用する軸線に沿って設けてあることを特徴とする請求項1または2に記載の締結具。
【請求項4】
上記固定部は、上記固定体に設けた突起部に係合して、上記弾性変形部を弾性変形させた状態で上記固定体に対して位置決めされる位置決め部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の締結具。
【請求項5】
上記位置決め部は、上記弾性変形部の押圧力に抗して上記突起部に係合してなり、上記固定部は、上記弾性変形部の押圧力が作用する軸線に交差する態様で上記位置決め部を上記突起部に対して押圧する保持部を有することを特徴とする請求項4に記載の締結具。
【請求項6】
上記当接部および上記弾性変形部は、略平板状に形成してあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の締結具。
【請求項7】
上記弾性変形部は、押圧力が作用する軸線に各々端部を配置した略C字形状に形成してあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の締結具。
【請求項8】
上記弾性変形部は、環状に形成してあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の締結具。
【請求項9】
上記弾性変形部は、押圧力が作用する軸線に沿って連続する連環状に形成してあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の締結具。
【請求項10】
上記弾性変形部は、押圧力が作用する軸線に交差する態様でジグサグ形状に形成してあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の締結具。
【請求項11】
上記弾性変形部は、矩形板状に形成してあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の締結具。
【請求項12】
2つの壁面により形成される角部を有する第1の部材と、
上記角部の内側において上記2つの壁面の一方の面である第1の壁面に対して当接し、上記2つの壁面の他方の面である第2の壁面に沿う態様で上記第1の部材に取り付けられる第2の部材と、
上記第2の壁面と上記第2の部材との間に挿入されて上記第2の壁面側に固定され、上記第2の部材を上記第1の壁面に対して当接させる押圧力を作用する締結部材と
を有することを特徴とする締結構造。
【請求項13】
上記締結部材は、上記第2の壁面と上記第2の部材との間に挿入される部分が前記押圧力を生じるバネ形状に形成してあることを特徴とする請求項12に記載の締結構造。
【請求項14】
上記締結部材は、板部材からなり、上記バネ形状が円弧状に形成してあることを特徴とする請求項13に記載の締結構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−90446(P2006−90446A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−277312(P2004−277312)
【出願日】平成16年9月24日(2004.9.24)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】