説明

編み地および編み地を製造する方法と装置

編み地および編み地を製造するための方法と装置が開示されている。編み地は、本発明によれば、連続繊維ウェブ(5)を含むヤーン材料(4)から形成され、連続繊維ウェブには、ステープル繊維が撚りが解かれたままで、相互にほぼ平行して置かれている。方法と装置は、本発明によれば、ヤーン材料を供給し、処理するための措置に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に示すタイプの編み地に関し、また、請求項6と16の前文に示す当該編み地の製造方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記に示すタイプの、すべての公知編み地に共通することは、ヤーン材料(yarn material)から製造された少なくとも1つの基本編み地を有するか、あるいは必要としていることである。編み地の性質は、基本的には、使用されるヤーン材料のタイプと、個々のケースで得られる基本編み地内の編み方のタイプによって形成されている。衣服分野の編み地では、例えば、吸水能力(water absorption capacity)、柔らかさ (softness)または柔軟性(flexibility)などの、着用特性に関してさらに特定の要件が適用されている。ここで「ヤーン材料(yarn material)」という用語には、1または2以上の伸張された、または無端の長いヤーンを含む、すべてのヤーン形状材料が含まれている。
【0003】
ニット衣服製品の着用の快適さは、その柔らかさと共に増加している。従来から製造されているすべてのタイプの編み地の場合には、かかる編み地はヤーンを含み、主として天然のステープル繊維または化学繊維との混合物を含んでいるため、編み地の柔らかさは、ヤーンの構造とその製造のために使用される紡ぎ方法(spinning method)に大きく依存している。紡ぎ方法の目的は、撚りを伝達することによってステープル繊維を相互に並べて、その結果としてヤーンを製造することであり、その基本的特徴は、引張り力に対する適応性である。
【0004】
非常に柔らかな編み地は、標準的なリング紡ぎヤーン(ring spun yarn)から製造することも、例えば、ロータヤーン(rotor yarn)、バンドルヤーン(bundle yarn)または巻き付けヤーン(wound yarn)などの、所謂従来にないヤーン(unconventional yarn)から製造することができないのは、ヤーンには常に撚りやバンドルがあるため、編み地に顕著な剛性が生じるからである。最善では、従来の紡ぎヤーンから得られる編み目構造には、快適な着用特性がある。従って、非常に柔らかな編み地に対する要望は、公知タイプのヤーンでは満たすことができない。このことは、特定の特性を達成するために、さらに、ライニングまたはプラッシュヤーン(DE2804068A1、DE19707053A1)が基本編み地に組み込まれているか、あるいはヤーンまたは編み地が特定の態様で仕上げられているときにも当てはまる。
【0005】
具体的には、所謂高パイルまたは合成ファー編み地(synthetic fur fabrics)は、非常に柔らかな表面を持つ編み地として知られている(DE3021303A1)。これらの繊維の製造では、カード装置(carding unit)から得られる繊維は、特殊なコームシリンダ(combing cylinder)によってコーミングされて編みニードル(編み針)に挿入されている。このタイプの編み地の場合には、繊維は連続ヤーンではなく、編み地の誤った側から突出する繊維フロック(fiber flock)を形成するだけである。単一面繊維(single face fabrics)単独などの基本編み地を製造することは、このタイプの繊維フロック(fiber flock)では不可能である。
【0006】
特殊な手段によって紡ぎ処理時にばらで撚られたヤーン(loosely twisted yarn)を製造することもすでに試みられている。しかし、ヤーンの撚りが少ないと、引張り強度が失われるので、ヤーンの柔らかさに関しては紡ぎ技術によって制約が課されている。
【0007】
繊細ヤーンのコストが相対的に高いことは、別の厄介な問題になっている。このコストは繊細さと共に正比例して増加するので、柔軟で、伸張可能な編みヤーンを製造する際にこのコスト上の制約が課されている。さらに、使用されるヤーンは、時間的にも、空間的にも編み作業から独立した別の処理で製造されるスプールの形で編み機に適用されているので、同じように製造コストに影響を与えている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した従来技術を出発思想を基礎とする本発明の目的は、製造処理を短縮化し、プラッシュまたはライニングヤーンがなくても、追加繊維フロックを組み込まなくても、さらには特殊な仕上げなどを行わなくても、着用快感を向上し、そのタッチが非常にソフトである編み地を、ステープル繊維を基礎として製造することである。さらに、本発明の目的は、かかる編み地を製造する方法と装置を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、冒頭で説明した編み地の場合のヤーン材料は、連続繊維ウェブを含み、そこではステープル繊維がほぼ撚りが解かれたままで、ほぼ相互に平行に配置されていることを特徴としている。本発明による方法と本発明による装置は、それぞれ請求項6と請求項16に記載された特徴を備えている。
【0010】
本発明よる編み地の特別な特徴は、ヤーンを表していないヤーン材料を含んでいる点にある。むしろ、本発明によるヤーン材料は、撚りが解かれていて、ほぼ平行のステープル繊維から形成される繊維ウェブを含んでいる。その結果、非常に柔らかな編み地が得られている。
【0011】
本発明の好ましい実施形態では、本発明による編み地のループ形成ヤーンは、2つの成分、すなわち、本発明による繊維ウェブと繊維ウェブに対してほぼ平行で、撚りが解かれたままになっている補助ヤーンとから製造されている。補助ヤーンはモノフィラメント(monofilament)またはマルチフィラメント(multifilament)にすることが可能で、マルチフィラメントは、典型的な保護撚りを備えることも可能である。このこととは別に、補助ヤーンは、編み地の性質が特に繊維ウェブを含む成分によって形成されるように適宜選択されている。
【0012】
本発明による方法と本発明による装置は、好ましくは、ループ形成の前に、粗紡糸(roving)のように形成された繊維ウェブを練条機(drawing machine)で引き伸ばし、直接にまたは編み技術上好都合である事前処理の後、繊維ウェブをループになるように処理することから開始される。編み技術は、例えば、右/右、右/左または左/左の丸編み機として構成できる平形編み機(flat knitting machine)または丸編み機を使用して実施することができる。本発明によれば、上記を出発思想として、種々の変形形態が提案されている。
【0013】
編み機が例えば、ウェブ材料用のチューブラ編み地を製造するのに適しているマイクロ丸編み機(micro-circular knitting machine)として構成されている場合は、繊維ウェブは、練条機を出た後、すぐ近くに置かれている編みポイントに都合よく供給され、即時に練条機でループになるように処理されている。
【0014】
本発明による第2の変形形態は、練条機から出たステープル繊維が繊維ウェブとして紡ぎ装置に渡され、そこでステープル繊維が従来にないヤーン(unconventional yarn)(例えば、バンドルヤーン(bundle yarn)または巻き付けヤーン(wound yarn))に紡がれる場合に存在するものである。その結果、繊維ウェブは長い距離に渡って丸編み機の編みポイントまで移送されるのを可能にするためにコンパクト化されている。しかし、最大引張り強度を達成することは、ここでは重要ではなく、むしろ、望ましい肌触りの柔らかさを維持することが重視されている。
【0015】
第3の変形形態でも同じことが当てはまり、そこでは、練条機から出た繊維の流れは撚り要素によって典型的に撚られた従来の仮ヤーンに紡がれ、そのヤーンは紡ぎパイプで回転され、紡ぎパイプを通って編みポイントまたは編みポイントに割り当てられたヤーンガイドまで移送されている。肌触りの柔らかさは、ヤーンガイドまたは紡ぎパイプの終端と編みポイント間の短ストレッチの典型的な撚りが、仮撚り作用(false twist effect)によって再び解かれることによって得られている。このようにして得られた編み地は非常に柔らかさがあり、感触が気持ちよくなっている。
【0016】
最後に、別の変形形態によれば、繊維ウェブに加えて、補助ヤーンも編みポイントに走行するようになっている。補助ヤーンは、好ましくは、練条機のペアの供給ローラの前に供給される。この補助ヤーンはペアの供給ローラを通過し、仮ヤーンの形成処理に関与する。繊維フローと補助ヤーンを含む結合ヤーン材料は、特に、補助ヤーンと繊維フローの間に撚りが存在しないため、つまり、繊維ウェブと補助ヤーンはループ内を平行に走っているため、非常に柔らかな感触を持つループを形成する。
【0017】
本発明のその他の利点のある特徴は、従属請求項を見れば理解されるはずである。
【0018】
以下では、実施形態を参照して本発明について詳しく説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1には、公知タイプの編み地のループ1が示されている。このループ1は、ヤーン材料2を含み、例えば、単一面編み地では、通常の、典型的な交差ポイント(crossing point)3を有している。
【0020】
図2には、図1に示す編み地を製造するのに適している本発明によるヤーン材料4が示されている。このヤーン材料は、通常のヤーンと同じように連続的にまたはエンドレスに製造される繊維ウェブ5の形をしたヤーンを含み、繊維ウェブ5は撚りが解かれたままで、ヤーン材料4の長手方向の延長部に平行に伸張しているステープル繊維6によって形成されている。
【0021】
図2に示す繊維ウェブ5は、それ自体は強度を有していない。しかし、意外なことであるが、繊維ウェブ5は、ループ1内の交差ポイントによって、十分な強度、特に引張り強度を得ているため、例えば、ニット衣服製品などの、編み地を製造するのに十分に適していることが分かっている。
【0022】
繊維ウェブ5で製造された編み地に外力が作用すると、ステープル繊維は交差ポイント3で押し込められるので、摩擦結合によって外力を吸収することになる。ループ1とそのループから形成された編み地は、ヤーンを含む編み地の場合には、同じような強度をもつことになる。本発明の場合の重要な違いの1つは、柔らかな感触にある。その一部が繊維ウェブ5から形成されているヤーン材料4を含む編み地の感触は、比較にならないほどに柔らかである。
【0023】
繊維ウェブ5とエンドレス補助ヤーン8(図3)の組み合わせからなるヤーン材料7が使用されるときは、完全ではないにしても、同じような柔らかな感触が得られる。ヤーン材料7の性質は、ここでも都合よくステープル繊維ウェブ5によって形成される。このことが当てはまるのは、特に、繊維ウェブ5と補助ヤーン8との材料比率において、繊維ウェブ5が大半を占めているときである。材料分布が、例えば、繊維ウェブ5が70%、補助ヤーン8が30%であると、特に良好な特性が得られる。
【0024】
補助ヤーン8は、例えば、モノフィラメント8(図3)またはマルチフィラメント9(図4)を含むことが可能である。考え方として、本発明による繊維ウェブを、ステープル繊維を含むヤーン、例えば、リング紡ぎヤーン、ロータヤーン、バンドルヤーンまたは巻き付けヤーンなどの形体をした補助ヤーン8と組み合わせることも可能であるが、繊維ウェブ5と補助ヤーン8との材料比率は、この場合には、十分に大きくしておくことが好ましく、そのようにすれば、本発明による編み地の望ましい柔らかな感触が、補助ヤーン8または9によって妨げられることがない。その理由は、上述したように繊維ウェブ5を含む、すべての編み地1は、本発明によれば、ヤーンから製造される公知編み地の感触とは著しく異なる特別に柔らかな感触によって区別されるはずであるからである。
【0025】
編み地の復元モーメント(restoring moment)は、繊維ウェブ5を適用したときはゼロであり、繊維ウェブ5と補助ヤーン9の組み合わせでは、ほぼゼロである。従って、ループ1内のループレグ(loop leg)は、一方に偏るのではなく、完全に左右対称になっているように見える。
【0026】
本発明による繊維ウェブ5の製造方法は、原理的には、自由に選択することが可能である。1つの可能な製造方法は、例えば、練条機から得られる繊維バンド(粗紡糸)または類似物の断面を、別の練条機を適用することによって編み処理に適した値に縮小することである。ここで「粗紡糸(roving)」とは、容器(can)または類似物に蓄積された、粗く、撚りが解かれた繊維バンドのことである。別の方法として、繊維ウェブ5をカードスライバから製造し、練条機によって望みの最終的繊細さにすることもできる。
【0027】
本発明の目的上重要なことは、図2に示す繊維ウェブ5が、例えば、高パイル繊維とは対照的に、ループ形成のために使用される連続(エンドレス)ヤーンを形成し、例えば、平滑な単一面編み地の形体をした通常の基本編み地を製造するのに役立つことである。また、ヤーンを適用するのと同じように、他の織りパターン(weave pattern)を適用することも可能である。長ステープル繊維(例えば、ウール)も、短ステープル繊維(例えば、コットン)も、テキスタイル材料とは別の材料の繊維も、例えば、メタルまたはプラスチック材繊維も、使用することが可能である。
【0028】
本発明による装置は、上述したヤーン材料4または7を使用して編み地を製造するのに利用することができ、以下では、図5乃至13を参照して詳しく説明し、例えば、紡ぎ/編み装置として説明することにする。
【0029】
図5は、非常に小径(例えば、1インチ)のニードルシリンダ11を装備する丸編み機の例における本発明を示している。このような丸編み機は、特に長ステープル繊維を処理したり、例えば、ウェブ材料として使用できる編み地を製造したりするのに適している。図5に示すように、図2に示す繊維ウェブはヤーン材料4として役立ち、この繊維ウェブは、図に参照符号14で示す練条機の通常供給ローラ12から連続的にヤーンガイド15に供給される。ヤーン材料4は、撚りが解かれたままで、図2に示すようにほぼ平行して配列されている繊維6を含み、練条機14で製造された後、即時に、つまり、介在するスプール処理なしで、ループになるように処理される。ヤーンガイド15はヤーン材料4を図示の編みポイント16に供給し、そこで突出した編みニードル17、例えば、ニードルシリンダ11の溝に移動可能に装着された通常のラッチニードルによってピックアップされ、図1と同じようにループになるように処理される。
【0030】
吸引要素(suction element)18は、供給ローラ12から離れた向きにあるヤーンガイド15の側とニードル17の背面側に配置されている。練条機14から出た繊維ウェブ5は、ヤーンガイド15からニードルシリンダ11に向かって吸引要素18によって吸引され、即時にループになるように処理される。ヤーンガイド15とニードル17との間隔は、わずか数ミリメートルである。
【0031】
その後、ループ形成が可能になり、そこではヤーン材料4が最初に吸引要素18によって吸引され、ニードルシリンダの軸に対して半径方向に置かれて緊張したままに保持されるので、編みポイント16でヤーン受け入れ位置まで持ち上げられた編みニードル17によってつかまれ、編みニードル17がループ形成位置で引き下げられたとき、ループになるように処理される。
【0032】
以上のようにして、網目状のヤーン材料4から作れられた編み地が製造される。しかし、このヤーン材料4は、完全にステープル繊維を含んでいても、ヤーンを表わしていない。このタイプの編み地は柔らかであり、さらに、実際の紡ぎ処理が省かれているので製造費が安くなっている。
【0033】
図6は、図5に示すものと同じであるが、短ステープル繊維を処理するための丸編み機の編みポイントを示す断面図である。従って、この構造は、図5に示すものと似ているが、供給ローラ12は供給ベルト19を搬送している。その結果、繊維ウェブ4の締め付け個所(clamping point)20(この個所は丸編み機の方向の最終ポイントであり、供給ベルト19によって形成されている)からヤーンガイド15またはループ形成ポイントまでの間隔は、非常に狭くすることが可能である。具体的には、正しいループ形成のために必要とされる繊維6のステープル長と等しくするか、あるいはそれより小さくすることができる。装置は非常に柔らかで、しかも、実際の紡ぎ処理が省かれているので、安価な編み地を編成する。
【0034】
図5と図6は図2に示す繊維材料4による編みを示しているが、図7に示す実施形態は、従来にないヤーン(unconventional yarn)と名づけたヤーン材料21を処理する装置に基づいている。従来にないヤーンとは、この分野の精通者ならば理解されるように、リングまたは自動ミュール紡ぎ(selfactor spinning)によって製造されるような従来の撚りとは異なる撚りを持つヤーンのことである。このようなヤーン材料21の利点の1つは、特に、図2に示すヤーン材料4と比較して、強化した引張り強度をヤーン材料に付加できることである。このヤーン材料21は、大型丸編み機(ニードルシリンダ径が例えば30インチまたはそれ以上)の場合に、または少なくともそのニードルシリンダ径が図5と図6を参照して説明したマイクロ丸編み機より大径である丸編み機の場合に一般に必要とされるように、比較的大きなストレッチに渡って移送される目的に適している。このヤーン材料21では、練条機14の供給ローラ12と編みポイント16との間の間隔を、図5と図6に示すよりも大きくすることが可能である。
【0035】
図7は、公知タイプの紡ぎ要素(spinning element)によって短ステープル繊維を処理するための丸編み機の編みポイント16を示す断面図である。練条機12と編みポイント16の間には、従来にないヤーン21を紡ぐことを目的とした紡ぎ要素22が置かれており、そこからヤーン21がパイプ23内をヤーンガイド24まで送られ、このヤーンガイド24は、ここでは、パイプ23の放出端によって形成されている。他方、図5と図6に示す吸引要素18は、パイプ23の開口またはヤーンガイド24に向き合うように置かれている。
【0036】
練条機12から出た繊維ウェブ4は、そこで従来にないヤーン21になるように紡がれ、これは、例えば、バンドルヤーンまたは巻き付けヤーンにすることができる。この紡ぎ処理は、実際に十分な強度のヤーンが得られるように調整される。しかし、最大強度の達成は求められない。達成される強度は、上記の大型丸編み機の場合に必要とされるように、例えば、50−100cmのストレッチに渡ってパイプ23を通って編みポイント16まで移送できるだけの大きさであれば十分である。
【0037】
十分に柔らかな編みヤーンが製造される。この製造がより安価であるのは、従来の方法に比べて、この編み処理ではスプーリング(spooling)が省かれているため時間が短縮されるからである。
【0038】
図8に示す実施形態は、最初に「仮(temporary)」ヤーン25を製造する装置に関するものである。このヤーン25が「仮」と呼ばれるのは、本発明によれば、即時にループ形成ポイントに到達する前に完全に除去されている典型的な従来の撚りがヤーン内に製造されているという理由によるものである。
【0039】
図8は、図7と同じであるが、仮ヤーン25を製造するための撚り要素(twisting element)26を備えた編み機の編みポイント16を示す断面図である。練条機14と編みポイント16の間には、この実施形態では、撚り要素26が設けられ、その内部に圧縮空気27によって空気の乱れが引き起こされ、その空気の乱れが練条機14から出された繊維ウェブを吸引し、それを仮ヤーン25になるように紡いでいる。この仮ヤーン25は撚られているのが代表的であり、従来の性質を有している。これは紡ぎパイプ29に通され、そこでは高速に回転している。この紡ぎパイプ29は、丸編み機の側に向いた紡ぎパイプ29の端によっても形成できるヤーンガイド30内に注いでいる。
【0040】
ヤーンガイド30と図示のループ形成ポイント31の間のストレッチでは、仮ヤーン25の典型的撚りはほぼゼロになるまで除去されるので、編み地になるように実際に処理されたヤーン材料32はヤーンを含んでいない。このヤーン材料32は、図2と同じように、ほとんど撚りがないので、図8で行われる操作方法は、公知の仮撚り原理と同じである。
【0041】
この場合も、吸引要素18は、紡ぎパイプ29に向き合う位置に置かれている。
【0042】
このタイプの装置からは、図5と図6と同じように、非常に柔らかな編み地が得られ、この編み地は、従来の紡ぎ処理が省かれ、スプーリングが行われないため、さらに安価になっている。
【0043】
図8において適用される仮撚り原理(false twist principle)の利点は、さらに、紡ぎパイプ29で移送される仮ヤーン25がすべての強度要件を満足しているため、長ストレッチに渡って移送できることと、他方では、完成した編み地が図2を参照して説明した繊維ウェブ5から得られるすべての利点を有していることである。仮ヤーン25をゼロまたはほぼゼロに逆転することは、ループ形成ポイント31のヤーンガイド32への途中で自動的に行われるので、好ましくは、逆転のための特別な措置は講じられていない。テストで明らかになったことは、ヤーンガイド30が、例えば、ループ形成ポイント31の前の5乃至7mmに位置しており、従って、ヤーンガイド30とループ形成ポイント31の間の自由なヤーン通路または間隔が個々のケースで繊維ウェブ5に存在するステープル繊維長より小さければ、これで十分であることである。
【0044】
図9は、連続して配置され、ほぼ同一の構造である複数の撚り要素26a、26bおよび26cを備えた実施形態における編み機の編みポイント16を示す断面図である。この応用が設けられたのは、好ましくは、練条機14の供給ローラ12が全体の幾何形状のために編みポイント16から遠くに離れているときである。2つの連続撚り要素26aと26bまたは26bと26cのそれぞれの間に、乱れを引き起こすために必要な圧縮空気流27a、27bまたは27cが、好ましくは通気開口33、例えば、紡ぎパイプ29のギャップを通して外側に放出される。
【0045】
本発明によれば、最初の撚り要素26aの後に続く撚り要素26bと26cは、高速回転する機械的作動回転チューブとして構成されている。
【0046】
紡ぎパイプ29を含む連続撚り要素26b、26cは、図9に示すように、相互に対して角度をなして設けることができる。
【0047】
撚り要素26a−26cのすべてには、例えば、圧縮空気が供給され、乱れ28(図8)を発生する。エネルギの観点から見たとき理解されるように、乱れ28を引き起こすために必要な圧縮空気流27a、27bおよび27cは互い違いになっている。この場合、圧縮空気流27aは、圧縮空気流27bと27c(例えば、3−4バール)よりも弱くなっている(例えば、0.2バール)。従って、中央の撚り要素26bには最大空気圧を供給できるのに対し、編みポイント16のすぐ近くに置かれている撚り要素26cは平均空気圧で作動している。このタイプの装置が始動すると、最初にすべての撚り要素26a、26bおよび26cに圧縮空気流27a、27bおよび27cが供給される。静止動作状態になったときは、圧縮空気流27a、27bは減少することも、完全にゼロにすることもできる。圧縮空気流27cはどの場合も、完全にスイッチオンされたままになっている。
【0048】
最後に、図10には、図3に示す補助ヤーン8のヤーンガイドパイプ34を備えた実施形態における編み機の編みポイント16の断面図が示されている。その結果、繊維材料7は、本発明によれば、編みポイント16に供給され、図3に示すように、繊維ウェブ5のほかに、補助ヤーン8も含んでいる。補助ヤーン8は、ヤーンガイド30のとなりに、あるいは供給ローラ12と撚り要素26の間の個所に置かれた別のヤーンガイドを通して、編みポイント16に供給することができる。好ましい実施形態では、補助ヤーン8は、図10に示すように、練条機14の供給ローラ12の直前でヤーンガイドパイプ34を通して供給される。この実施形態に利点があるのは、紡ぎ処理と編み処理全体が結果としてヤーン破損からより確実に保護されるからである。
【0049】
図11は、ニードルシリンダ11を備えた丸編み機を示す平面図である。練条機14は、丸編み機のシリンダ11の周囲を3グループ14.1、14.2および14.3に分かれて配置されている。各グループ14.1−14.3には、図示していないが、ニードルシリンダ11のドライブと同期するドライブ37.1−37.3が設けられている。同じ数の容器(can)が練条機14の各グループ14.1−14.3に割り当てられ、これらの容器は粗紡糸または類似物の形をした繊維材料を収容している。補助ヤーン8(図10)に対して操作が行われるときは、補助ヤーン8用の同じ数の供給スプールが1グループ14.1−14.3の各練条機部分に割り当てられている。練条機グループ14.1−14.3の各練条機部分は、さらにそれぞれが丸編み機35の1システムまたは編みポイント16に割り当てられている。
【0050】
編みポイント16(図5)が設けられているニードルシリンダ11の周辺領域の間に、もっと大きなデッドゾーン39を設けることが可能である。そこでは、丸編み機に編みポイント16が設けられていないか、あるいは少なくとも紡ぎ/編み処理中にどの編みポイントも使用されないようになっている。これの目的は、限られた角度範囲α、例えば、60度に渡って活動中の編みポイント16が設けられている周辺部分を延長して、練条機グループ14.1−14.3と関連編みポイントの間のヤーンコースの向きが大きく変化するのを防止することである。これは、それぞれが外側に最も遠くに位置しているヤーン通路(例えば、図8中の紡ぎパイプ29)を示す2つの外部の線40a、40bで図11に示されている。これらの2線40a、40bの間には、各練条機グループ14.1−14.3の残りの練条機から出されたヤーン材料4または7のヤーン通路が置かれている。
【0051】
このことは、実際には、大型丸編み機の場合には、通常存在する編みポイント16または編みシステムのほぼ半分だけが使用可能であることを意味している。しかし、ヤーン材料4−7で得られる価格の有利性に関しては、これの重要性は二次的なものである。別の方法として、もっと多くの使用可能な編みシステムをその周辺に収容できるようにするために、ニードルシリンダ11の径を大きくすることも可能である。
【0052】
図12は、丸編み機41が右/左丸編み機として構成された実施形態における本発明による図10図示の装置の概略部分断面図を示したものである。ニードルシリンダ11を装備した丸編み機41は作業場の床上に載置されている。ニードルシリンダ11を操作するための通路42が存在している。この通路42は、例えば、搬送ベルトとして構成された移送機構43を通して練条機14に案内される粗紡糸が置かれている一群の容器38(図11)によって制限されている。練条機14は、通路42の上方に位置している操作プラットフォーム44から操作され、ヤーンガイドパイプ34と、補助ヤーン8を収容している供給装置45とを介して供給プール46に接続されている。このような構成になっているので、通路47は操作員が移動できるあずまや状(arbour-like passage)になっている。
【0053】
練条機14から出された繊維ウェブは、この実施形態によれば、パイプ23(図7)または紡ぎパイプ29(図8乃至図10)を通して編みポイント16に案内される。さらに、分離装置48が組み込まれている吸引要素18が設けられており、分離装置48は以下で詳しく説明するように、編み機41を作動させるに利用される。
【0054】
編みポイント16の吸引要素18は、好ましくは、中央吸引機構49に接続されている。この吸引要素は、ヤーン残留物または始動時または製造時に廃棄物として発生する繊維をピックアップする。
【0055】
編み機41は、好ましくは、デッドゾーン39(図11)が存在していればさらに顕著にできる非常に大きな円周を持つ編み地を製造する大型丸編み機を示しているので、廃棄物は好ましくはケース内の底50に置かれるので、編み機を動作可能のままにしておくことができる。
【0056】
ヤーンガイドパイプ34と供給スプール46の間には、供給装置(purveyor)45が置かれている。そのため、上述したタイプの丸編み機の単純な操作を可能にしている。
【0057】
各供給装置45は、図13に示すように、好ましくは圧力ローラ51と駆動ローラ52を具備し、駆動ローラ52はフリーホイール54を介してドライブ53に結合されている。補助ヤーン8は、圧力ローラ51と駆動ローラ52の間のギャップ内を案内される。
【0058】
ドライブ53は、供給装置45の供給速度が関連練条機14の供給速度より遅くなるように調整されている。その結果、確動供給装置(positive delivery device)という意味で、供給装置45は、補助ヤーンが関連練条機14の供給ローラ12に無事に送り込まれるまでヤーンガイドパイプ34における補助ヤーン8の移送速度を制御することが達成される。そのあと、高速で編み処理が行われている間、ヤーンガイドパイプ34における補助ヤーン8の移送速度は、上記とは対照的に供給ローラ12によって決定され、この場合には、フリーホイール54は有効になり、補助ヤーン8は供給ローラ12によって関連供給スプール46から引き出されることになる。
【0059】
上述したように紡ぎ/編み機械として使用可能な上述したタイプの装置は、例えば、次のようにして始動される。
【0060】
初期状態では、ニードルシリンダ11のニードル12は突出していないで、すべてが同心位置に置かれている。補助ヤーン8はすでに供給装置45に挿入されている。紡ぎ要素22または撚り要素26と練条機14は、ニードルシリンダの回転と同期する速度で稼動する。しかし、容器(ケンス)38からの粗紡糸は、粗紡糸が停止すると作用する移送機構43によってまだ供給されていない。
【0061】
ここでは、最初に、その供給速度が関連練条機14の供給ローラ12の供給速度よりも遅くなっている供給装置45が始動される。その結果、補助ヤーン8は供給装置45を通過した後、ヤーンガイドパイプ34を通って練条機14に送り込まれ、紡ぎ装置22または撚り要素26を経由して編みポイント16に渡され、そこで補助ヤーンは吸引要素18によって吸引され、ニードルシリンダ11のニードルサークルに対して半径方向に配列される。すべての編みポイント16に補助ヤーン8が供給されると、練条機14と供給装置45は停止される。吸引要素18に置かれ、保持されている補助ヤーン8は、次に、分離装置48によってキャップが装着され、つまり、編みニードル17の背後で若干カットオフされ、ニードルシリンダ11と練条機14はあらかじめ選択したギア比と同期して始動されるので、ニードル17は実際に突出されるが、補助ヤーン8だけをピックアップする。次に、紡ぎ/編み機は、テークダウン(take-down)によってピックアップされた所謂サック(sack)を従来の方法で編成する。この編成処理が先に進んでテープダウンが正しく作動していれば、練条機14には、移送機構43をスイッチオンすることによって粗紡糸が順次におよび/または並列に供給される。ここで「順次に(sequentially)」とは、練条機14は同時にではなく、例えば、ニードルシリンダ11の円周方向に連続してスイッチオンすることにより、丸編み機の始動時に、ニードル17の個所に繊維による不具合と妨害が起こるのを防止することを意味する。
【0062】
以上のようにして得られた編み地は、従来にない柔らかな感触を備えている。
【0063】
本発明は上述してきた実施形態に限定されるものではなく、これらの実施形態は種々態様に変更が可能である。具体的には、上述した方法は、平形編み機にも、静止ニードルシリンダと回転カムを装備した丸編み機にも、同じように適用することが可能である。このことから理解されるように、1つの編みヘッド(例えば、ニードルシリンダ11)だけを装備した丸編み機の代わりに、もう1つの編みヘッド(例えば、ダイヤル)を装備した丸編み機も使用可能である。さらに、図11に示すデッドゾーン39には、丸編み機の空間条件が許容し、妨げとなる支持物などがニードルシリンダの周囲に置かれていない限り、さらに別の練条機グループで埋めることが可能である。このようすると、関連の上述した要素を備えた練条機14は、存在する各編みシステムに割り当てることが可能になる。最後に、当然のことであるが、種々の特徴は上述し、図示した組み合わせとは別の組み合わせで適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】編み地のループを示す平面図である。
【図2】繊維ウェブを含む本発明によるヤーン材料を示す図である。
【図3】繊維ウェブと補助ヤーン(モノフィラメント)を含む本発明によるヤーン材料を示す図である。
【図4】図3と同じヤーン材料を示しているが、補助ヤーンがマルチフィラメントからなる。
【図5】長ステープル繊維を処理する実施形態における丸編み機の編みポイントを示す概略断面図である。
【図6】短ステープル繊維を処理する実施形態における丸編み機の編みポイントを示す図5に対応する断面図である
【図7】公知タイプの紡ぎ要素を含む実施形態における丸編み機の編みポイントを示す概略断面図である
【図8】仮ヤーンを製造する撚り要素を含む実施形態における丸編み機の編みポイントを示す概略断面図である。
【図9】連続的に配置された複数の撚り要素を含む丸編み機の編みポイントを示す概略断面図である。
【図10】補助ヤーンの移送パイプを含む実施形態における丸編み機の編みポイントを示す概略断面図である。
【図11】本発明による丸編み機を示す基本的概観図である。
【図12】図11に示す丸編み機の縦断部分断面図である。
【図13】図12に示す丸編み機における補助ヤーンの供給装置を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステープル繊維(6)を含むヤーン材料(4)から形成されるループを有する編み地において、ヤーン材料(4、7)は連続する繊維ウェブ(5)を含み、そこではステープル繊維(6)は撚りが解かれたままで、相互に平行に配置されていることを特徴とする編み地。
【請求項2】
ヤーン材料(4)は専ら繊維ウェブ(5)だけから形成されることを特徴とする請求項1に記載の編み地。
【請求項3】
ヤーン材料(7)は繊維ウェブ(5)と少なくとも1つの補助ヤーン(8、9)から形成されることを特徴とする請求項1に記載の編み地。
【請求項4】
補助ヤーンはモノフィラメント(8)またはマルチフィラメント(9)であることを特徴とする請求項3に記載の編み地。
【請求項5】
補助ヤーン(8、9)は繊維ウェブ(5)に平行に延びていて、繊維ウェブと共に撚りが解かれたままであることを特徴とする請求項3または4に記載の編み地。
【請求項6】
編み地を製造する方法において、ヤーン材料(例えば、4、7)は、その製造直後に、編み処理によって直ちにループになるように処理されることを特徴とする方法。
【請求項7】
ヤーン材料(4、7)は、練条機(14)から引き出され、練条機(14)の出力側で直接にループになるように処理されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
練条機(14)から引き出されたヤーン材料は、最初に従来にないヤーン(21)になるように紡がれ、その後にのみけループになるように処理されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
紡ぎ処理でヤーン(21)に強度が付与され、その強度は、ヤーン(21)を練条機(14)から編み機上の編みポイント(16)まで移送するのに丁度十分であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
練条機(14)から引き出されたヤーン材料は、典型的な撚りをもつヤーン(25)になるように紡がれ、その状態で編み機上の編みポイント(16)まで移送され、そのあと、ループになるように処理される前に、仮撚り作用によって撚りが解かれた繊維ウェブ(32)に戻るように変更されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
ヤーン(25)は、ヤーンガイド(30)と編みポイント(16)の間でそのままになっており、その結果として、撚りが解かれた状態に戻るように変更されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ヤーン材料は、編み処理が開始される前に、編み機のニードル(17)が描く通路上を横断するように吸引によって置かれ、その位置に保持されたままで、編み処理が開始されると、ニードル(17)は通路上を移動されて、ヤーン材料を受け入れるように突出されることを特徴とする請求項6乃至11のいずれか1つに記載の方法。
【請求項13】
吸引によって保持されているヤーン材料の一端は、遅くとも、ニードル(17)の突出が開始されたあとにカットオフされることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
その繊維ウェブ(5)に付加的補助ヤーン(8)が用意されているヤーン材料(7)が使用されることを特徴とする請求項6乃至13のいずれか1つに記載の方法。
【請求項15】
編み処理が開始されると、最初に、編み地があらかじめ選択した長さになるまで補助ヤーン(8)が単独でループになるように処理され、その後にのみ、繊維ウェブ(5)もループになるように処理されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
編み地を製造する装置であって、編みニードル(17)およびそこに供給されたヤーン材料(4、7)をループ(1)になるように処理するための少なくとも1つの編みポイント(16)を備えた編み機と、ヤーン材料(4、7)を供給するための機構とを含む装置において、前記機構はヤーン材料(4、7)を製造するための練条機(14)を含んでいることを特徴とする装置。
【請求項17】
練条機は、編みポイント(16)から間隔を置かれて配置された供給ローラ(12)を有し、前記間隔は繊維ウェブ(5)の最大ステープル長より小であるか、等しいことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
ヤーンガイド(15、24、30)が、練条機(14)と編みポイント(16)の間に置かれていることを特徴とする請求項16または17に記載の装置。
【請求項19】
ヤーンガイド(15、24、30)から離れた向きになっている、ニードル(17)の側に吸引要素(18)が置かれていることを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
供給ローラ(12)は、ヤーンガイド(15)の前面に近接して置かれたヤーン材料(4)の締め付けポイント(20)を有する供給ベルト(19)を備えていることを特徴とする請求項18または19に記載の装置。
【請求項21】
従来にないヤーン(21)の製造を目的とした紡ぎ装置が、供給ローラ(12)と編みポイント(16)の間に配置され、前記紡ぎ装置は紡ぎ要素(22)と、当該紡ぎ要素に接続され、ヤーンガイド(24)で終了し、ヤーン(21)を案内するパイプ(23)とを含んでいることを特徴とする請求項18乃至20のいずれか1つに記載の装置。
【請求項22】
仮ヤーン(25)の製造を目的とした紡ぎ装置が、供給ローラ(12)と編みポイント(16)の間に設置され、当該紡ぎ装置は、少なくとも1つの撚り要素(26)と、当該撚り装置に接続され、ヤーンガイド(30)で終了している紡ぎパイプ(29)とを含んでいることを特徴とする請求項18乃至20のいずれか1つに記載の装置。
【請求項23】
紡ぎ装置は、回転方向が同一である複数の撚り要素(26a、26b、26c)を含んでいることを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
撚り要素(26a、26b、26c)は空気圧で動作され、中央撚り要素(26b)は最高空気圧で作動され、練条機(14)に近接する撚り要素(26a)は最低空気圧で作動され、ヤーンガイド(30)に近接する撚り要素(26c)は平均空気圧で作動されることを特徴とする請求項23に記載の装置。
【請求項25】
練条機(14)に近接する撚り要素と中央撚り要素(26a、26b)は仮ヤーン(25)を紡いだあと停止可能であることを特徴とする請求項23または24に記載の装置。
【請求項26】
少なくとも1つの紡ぎパイプ(29)に通気開口(34)が割り当てられていることを特徴とする請求項22乃至25のいずれか1つに記載の装置。
【請求項27】
撚り要素は機械的回転チューブであることを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項28】
補助ヤーン(8)をヤーン材料(7)に供給する手段を備えていることを特徴とする請求項16乃至27のいずれか1つに記載の装置。
【請求項29】
前記手段は、供給ローラ(12)の前に置かれていて、補助ヤーン(8)を紡ぎ装置に供給する供給パイプ(34)を含んでいることを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項30】
編み機は丸編み機であり、その円周に複数の練条機グループ(14.1乃至14.3)が配置されていることを特徴とする請求項16乃至29のいずれか1つに記載の装置。
【請求項31】
活動状態の編みポイント(16)から解放されたデッドゾーン(39)が丸編み機の円周に設けられていることを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
吸引要素(18)に分離装置(48)が割り当てられていることを特徴とする請求項19乃至31のいずれか1つに記載の装置。
【請求項33】
粗紡糸が充填された容器(38)が練条機(14)に割り当てられ、粗紡糸の移送機構(43)が容器(38)と練条機(14)の間に設けられていることを特徴とする請求項16乃至32のいずれか1つに記載の装置。
【請求項34】
供給パイプ(34)と補助ヤーン(8)の供給スプール(46)の間に供給装置(45)が置かれていることを特徴とする請求項28乃至33のいずれか1つに記載の装置。
【請求項35】
供給装置(45)は、圧力ローラ(51)と、フリーホイールを備えた駆動ローラ(52)とを具備していることを特徴とする請求項34に記載の装置。
【請求項36】
駆動ローラ(52)は、供給ローラ(12)より低速の周辺速度で作動されることを特徴とする請求項35に記載の装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2006−519935(P2006−519935A)
【公表日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504256(P2006−504256)
【出願日】平成16年3月8日(2004.3.8)
【国際出願番号】PCT/DE2004/000463
【国際公開番号】WO2004/079068
【国際公開日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【出願人】(505336091)
【住所又は居所原語表記】Albstr.2  76275Ettlingen Germany
【Fターム(参考)】