説明

編地端反転装置

【課題】編み終わり側となる端部に外向きの折り返し部を有する編地を編成する場合に、折り返し部を表向きに反転させることが自動で行えるようにする。
【解決手段】丸編機2のシリンダ10内中央に上端部を配置させて設けられ編成後の編地100を下方へ吸引するファブリックチューブ5と、ファブリックチューブ5内に設けられ中央に上下貫通して編地通過用の中央開口21が形成された反転ガイド6とを有し、反転ガイド6は、ファブリックチューブ5のチューブ内周面全周から周隙間30を離した状態で上向きに設けられて編地100の折り返し部106内に嵌るようにした環状係合部22を有した構成の編地端反転装置を開発した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、編地端反転装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
靴下やパンティストッキング等を編成する丸編機には編地案内装置を備えたものがある(例えば、特許文献1等参照)。この編地案内装置は、上端部が漏斗状に広がったファブリックチューブを有しており、このファブリックチューブの上端部を丸編機の内部に差し込ませた配置としてある。
このファブリックチューブ内では吸引作用を発生可能になっているので、丸編機によって編成される編地は、このファブリックチューブ内及び後続の搬送パイプ内を介して丸編機の下方へと引き出され、機外へ取り出されるようになっている。
【0003】
なお、丸編機は、シリンダ針を上下動自在に保持するシリンダと、このシリンダの上部に設けられてダイヤル針を径方向外方へ摺動自在に保持するダイヤルとを有しており、シリンダ針及びダイヤル針を両方稼働させればゴム編(ダブル生地等とも呼称される)の編成が可能であり、シリンダ針又はダイヤル針のいずれか一方を稼働、他方を停止させれば平編(シングル生地等とも呼称される)の編成が可能である。
図9は編成される編地の一例であって、成型編パンツの片足を形成するものを示している。この編地100は、ウエストバンド101、パンティ部102、裾端103を有し、ウエストバンド101とパンティ部102の一部に縦方向の切れ目を1箇所入れて、この切れ目同士で左右縫着することで成型編パンツが製作される。
【0004】
ところで、ウエストバンド101に袋編を採用すると共に、このウエストバンド101からパンティ部102の上半部104に及ぶ範囲をゴム編とし、パンティ部102の下半部105を平編とし、裾端103をまた別種の平編とする場合は、裾端103から編成を開始し、最後にウエストバンド101を編み立てて終わるという編成の手順になる。この場合、ウエストバンド101は袋編されることによって外向きの折り返し部106が生じた状態で編み立てられることになる。
【特許文献1】特開平10−195743号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図9に示した編地100は、以後の工程で熱処理や左右両足分の縫着が必要であるため、折り返し部106を表向きに反転させる必要があった。この作業は人手作業となるため、非常に手間と時間を要するものとなっていた。 当然に、成型編パンツの製造原価を押し上げる原因の一つとなり、コストダウンの大きなネックとなっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、編み終わり側となる端部に外向きの折り返し部を有する編地を編成する場合に、折り返し部を表向きに反転させることが自動で行えるようにし、もって編地の製作が高能率且つ容易に行え、製造原価の低コスト化をも可能にする編地端反転装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係る編地端反転装置は、編地の編み終わり側となる端部に外向きの折り返し部を生じさせつつ編成を行う丸編機に対して、当該丸編機のシリンダ内中央に上端部を配置させて設けられ、編成される編地を下方へ吸引するファブリックチューブと、このファブリックチューブ内に設けられ中央に上下貫通して編地通過用の中央開口が形成された反転ガイドとを有している。
そして上記反転ガイドは、上記ファブリックチューブのチューブ内周面全周から周隙間を離した状態で上向きに設けられて編地の折り返し部内に嵌るようにした環状係合部を有したものとなっている。
【0007】
このようにファブリックチューブ内に反転ガイドが設けられた構成であると、編地がファブリックチューブ内へ吸引されるときに、編地の折り返し部内に反転ガイドの環状係合部が嵌り、係合した状態となる。
そのため、編地が反転ガイドの中央開口内を通り抜けるのに伴って折り返し部は反転される(表返しにされる)ようになる。すなわち、編地は、ファブリックチューブ内を吸引搬送される途中で、折り返し部が確実に反転され、全部が表向きの状態(折り返し部が解消された状態)にされる。従って、人手作業としては、折り返し部を表向きに反転させる作業が省かれるものとなり、もって編地の製作が高能率且つ容易に行え、製造原価の低コスト化をもできるようになる。
【0008】
ファブリックチューブには、上端側の内径を所定深さにわたって拡径状態とさせることにより、反転ガイドを嵌合可能にする収納部が形成されたものとするのが好適である。
このような収納部が形成されていれば、反転ガイドとしての外径を必要十分な寸法に形成できる。すなわち、反転ガイドの外径を大きく形成すれば、ファブリックチューブのチューブ内周面と反転ガイドとの周間に生じさせる周隙間の幅や、反転ガイドに形成する中央開口の内径を、それぞれ十分な大きさに形成できるようになる。
そのため、反転ガイドの中央開口内を編地が通り抜けやすくなるのは言うまでもなく、また編地の折り返し部が周隙間に確実に嵌り、もって折り返し部が反転ガイドの環状係合部に対して確実に嵌るようになる。
【0009】
反転ガイドには、環状係合部よりも下位置でファブリックチューブのチューブ内周面へ向けて張り出す仕切り部材が設けられたものとするのが好適である。
このような仕切り部材を設けておくと、編地の折り返し部が環状係合部に嵌ったとき、折り返し部の外周下端が仕切り部材で底付き状となって、下端レベルが整えられるようになる。従って、折り返し部が環状係合部に沿って反転される作用が確実に得られるようになる。
またこの仕切り部材は、ファブリックチューブのチューブ内周面と反転ガイドとの周隙間を無駄に通り抜けてしまうようなエア漏れを抑制乃至防止することが可能になる。そのため、編地に対する吸引作用を可及的に有効活用できるようになる。
【0010】
反転ガイドには、中央開口の内径を上位で径大にし中途部で径小化させ下位で再び径大にさせるようにした下段筒部が設けられたものとするのが好適である。
このような下段筒部を設けておけば、中途の径小化部分をエアが通過するときに流速が上がり、それだけ吸引作用が増すようになる。そのため、編地を引き込む力が強くなり、折り返し部が表向きに反転される確実性も高まる(反転ミスがない)のである。
反転ガイドには、環状係合部の下部近傍を径方向に貫通する側部通孔が周方向で互いに所定間隔をおいて複数設けられたものとするのが好適である。
【0011】
このような側部通孔を設けると、ファブリックチューブ内を吸引されるエアの一部が反転ガイドの外周側へと誘導され、その後、この側部通孔を介して中央開口へ流入するような流れが生じる。このエアの流れが、編地の折り返し部を反転ガイドの外周側へ引き込む作用を生じるようになるので、結果として、折り返し部が表向きに反転される確実性も高まる(反転ミスがない)のである。
反転ガイドの中央開口には、その内周面から径方向内方へ突出するフィンが周方向で互いに所定間隔をおいて複数設けられたものとするのが好適である。
【0012】
このようなフィンを設けると、吸引作用が高まることが実験により確かめられている。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る編地端反転装置では、編み終わり側となる端部に外向きの折り返し部を有する編地を編成する場合に、折り返し部を表向きに反転させることが自動で行えるようになる。そのため、編地の製作が高能率且つ容易に行え、製造原価の低コスト化をも可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1乃至図3は本発明に係る編地端反転装置1の一実施形態を示しており、図4はこの編地端反転装置1を丸編機2に装着させた状態にして示している。また図5乃至図8は、丸編機2によって編地100が編み立てられてゆく過程を経時的に示している。
図4から明かなように、本発明に係る編地端反転装置1は、上端部を丸編機2の内部へ差し込む状態で設けられるファブリックチューブ5と、このファブリックチューブ5内に設けられる反転ガイド6とを有している。
【0015】
なお丸編機2は、円筒形のシリンダ10とその上部に設けられた円盤状のダイヤル11とを有しており、これら両者を互いに共通する中心軸まわりで一体回転させつつ、シリンダ10の外周面で上下動するシリンダ針と、ダイヤル11の上面で径方向に摺動するダイヤル針とを巧みに使い分けることで、ゴム編を行ったり平編を行ったりできるものである。このような丸編機2を用いて、図9に示したように、編み終わり側となる端部に外向きの折り返し部106の生じた編地100が編成される。
ファブリックチューブ5は、丸編機2におけるシリンダ10の内部中央で起立状態に設けられており、上端部には漏斗状に広がった吸い口部5aが形成されている。この吸い口部5aと丸編機2のダイヤル11との上下間に円環状の隙間12が保持されており、この隙間12へ全周から送り込まれるようにして編地100が編み立てられる(図5参照)。
【0016】
またファブリックチューブ5の下端部には、丸編機2の機外へと導く搬送パイプ13が接続されている。この搬送パイプ13にはメッシュパイプ14とカバーパイプ15とで二重管とされた部分が設けられており、カバーパイプ15内を吸引装置16で吸引するようになっている。
従って、吸引装置16の作動によってファブリックチューブ5内に吸引作用が生じ(図1中の矢符X,Y参照)、図5に示すように、編成中の編地100は編み立ての進行に合わせてファブリックチューブ5内へ引き込まれるようになり、これが丸編機2の編成動作を補助する引き下げ(下向きのテンション)作用となる。また図8に示すように、編み終わった編地100は、ファブリックチューブ5内を下方へと吸い込まれるようになる。
【0017】
図1に示すように、ファブリックチューブ5には、上端側の内径を所定深さにわたって拡径状態とさせることにより、反転ガイド6を嵌合可能にした収納部17が形成されている。収納部17の下端部は、下方ほど径小化したテーパ部18とされてその下方のチューブ本体5bへと接続されている。
図2に示すように、反転ガイド6は、中央に上下貫通する編地通過用の中央開口21が形成されたものであって、全体として短筒状を呈している。この反転ガイド6の上周縁部には環状係合部22が設けられ、またこの環状係合部22よりも下位置に、径方向外方へ張り出す仕切り部材23と、下方へ延長する下段筒部24とが設けられたものとなっている。更に中央開口21の内部には、径方向内方へ突出するフィン25が設けられている。
【0018】
本実施形態では、ストレートの短管部材を素材としてガイド本体26を形成させたうえで、このガイド本体26の上周縁部で環状係合部22を形成させるようにしてある。また、仕切り部材23を穴の開いた円板により形成し、これをガイド本体26の下端へ結合してある。更に、下段筒部24も別素材としての短管部材より形成してある。
環状係合部22は、ファブリックチューブ5におけるチューブ内周面(即ち、収納部17の内周面に相当)の全周から周隙間30を離した状態で、且つ上向きに起立した円環状の壁として設けられたものである。そのため図6に示すように、折り返し部106を生じて編み終わった編地100がファブリックチューブ5内を下方へと引き込まれてゆくときには、この環状係合部22が折り返し部106の内側へ嵌り込む(環状係合部22に対して折り返し部106が引っ掛かり覆い被さる)ようになる。
【0019】
本実施形態において環状係合部22は、上位側ほど径小となるテーパを有したものとしてあり、折り返し部106内への嵌り込みが円滑且つ確実に行われるようにしてある。また環状係合部22は、上面がフラット(円環面が水平)としてある。
ただ、これらのことは限定されるものではなく、環状係合部22がストレート筒状に立ち上がるようにしてもよいし(テーパ無し)、上面に波打ち状の凹凸、或いは傾斜を設けてもよい。環状係合部22の内径も特に限定されるものではない。これらのことは、編地100の形状やサイズ、折り返し部106の折込量、折り返し部106の編構造、材質(編成糸の糸種)等に応じて適宜変更可能である。
【0020】
またガイド本体26には、環状係合部22の下部近傍となる位置(具体的にはガイド本体26の下端寄り)で径方向に貫通する側部通孔32が設けられている。この側部通孔32は、環状係合部22の周方向で互いに所定間隔をおいて複数配置されている。
この側部通孔32が設けられているため、ファブリックチューブ5内を吸引されるエアの一部が反転ガイド6の外周側(周隙間30)へと誘導され、その後、この側部通孔32を介して中央開口21へ流入するような流れが生じる(図1中の矢符Y参照)。このエアの流れが、編地100の折り返し部106を反転ガイド6の外周側へ引き込む作用を生じるようになる。結果として、折り返し部106が表向きに反転される確実性も高まることになる。
【0021】
なお、図例では、上部をアーチ形とし下部が仕切り部材23まで達した洞穴状の開口としているが、円形孔や長孔、角孔にするなど、その開口形状や形成高さ等は特に限定されるものではない。また、形成数や開口大きさ等も特に限定されるものではない。
仕切り部材23は、図1に示すように、反転ガイド6をファブリックチューブ5の収納部17内へ嵌め入れたとき、そのチューブ内周面へ向けて張り出した状態とされ、外周縁部がチューブ内周面と近接乃至当接するようになっている。
この仕切り部材23が設けられているため、図6に示すように、編地100の折り返し部106が環状係合部22に嵌ったとき、折り返し部106の外周下端が仕切り部材23で底付き状となって、下端レベルが整えられるようになる。
【0022】
この仕切り部材23は、ファブリックチューブ5のチューブ内周面と反転ガイド6との周隙間30を無駄に通り抜けてしまうようなエア漏れを抑制乃至防止する作用をも生じるようになるので、図1中に矢符Yで示したエア流れを損失なく生じさせることができ、その結果、ファブリックチューブ5内で編地100を下方へ引き込む作用を可及的に有効活用できるようになる。
下段筒部24は、図2に示すように高さ方向の中間部がくびれた鼓状に形成されており、図1に示すように、その内側に形成される中央開口21の内径が、上位で径大にされ(上位径大部37)、中途部で径小化され(中位径小部38)ており、更に下位で再び径大にされ(下位径大部39)ている。
【0023】
従って、この下段筒部24内の中央開口21において吸引作用でエア流が発生するとき、このエア流は、中位径小部38を通過するときに流速が上がり、それだけ吸引作用が増すようになる。そのため、編地100を引き込む力も強くなる。
中央開口21内に設けられるフィン25は、図3に示すように、周方向で互いに所定間隔をおいて複数設けてある。
本実施形態では、仕切り部材23を形成している穴の開いた円板により、このフィン25をも形成させたものであり、従って当然に、反転ガイド6の全体として、仕切り部材23と同じ高さ位置(ガイド本体26と下段筒部24との上下間)に配置されたものとなっっている。
【0024】
フィン25の形状は、仕切り部材23(上記穴の開いた円板)の穴部内周縁に対し、その周方向(中央開口21の内周方向)に沿わせて複数の半円形を切り取ったとき、切欠と切欠との隣接間でトゲ状に突出するような形状として形成してある(フィン25の形状を説明しただけであり、実際に切欠を形成するかどうかは限定されない)。
ただ、これらのことは限定されるものではなく、仕切り部材23とは異なる素材でフィン25を形成させることも可能であるし、この場合、仕切り部材23とは異なる高さにフィン25を配置することも可能である。フィン25の形状や大きさなどについても特に限定されるものではない。
【0025】
このフィン25が設けられていることにより、中央開口21内での吸引作用が高まることが実験により確かめられている。また、中央開口21内を通過するエアの流れが整流されることが奏功するのではないかと推察される。
なお、図1及び図2から明かなように、ファブリックチューブ5に収納部17を形成して、この収納部17内へ、必要十分な外径を有した反転ガイド6を嵌め入れるようにしていることに伴い、本実施形態では、反転ガイド6の嵌め入れ高さを安定させるための措置として、下段筒部24の上部外周面に複数のスペーサ片42を取り付けてある。
【0026】
そのため、ファブリックチューブ5のチューブ内周面と反転ガイド6との周間に生じさせる周隙間30の幅や高さを確保し、一定に保持できるようになっている。
以上詳説したように、本発明に係る編地端反転装置1は、ファブリックチューブ5内に反転ガイド6が設けられた構成であるため、編地100がファブリックチューブ5内へ引き込まれるときに、編地100の折り返し部106内に反転ガイド6の環状係合部22が嵌り、係合した状態となる。
そのため、編地100が反転ガイド6の中央開口21内を通り抜けるのに伴って折り返し部106は反転される(表返しにされる)ようになる。すなわち、編地100は、ファブリックチューブ5内を吸引搬送される途中で、折り返し部106が確実に反転され、全部が表向きの状態(折り返し部106が解消された状態)にされる。従って、人手作業としては、折り返し部106を表向きに反転させる作業が省かれるものとなり、もって編地の製作が高能率且つ容易に行え、製造原価の低コスト化をもできるようになる。
【0027】
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
例えば、編地100としては、編み終わり側となる端部に外向きの折り返し部106が生じるものであれば、その形状や素材など、何ら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る編地端反転装置の一実施形態を示した側断面図である。
【図2】図1の編地端反転装置で採用された反転ガイドの斜視図である。
【図3】図1のA−A線矢視に相当させて仕切り部材及びフィンを示した平面図である。
【図4】図1の編地端反転装置を丸編機に装着させた状態にして示した側断面図である。
【図5】丸編機によって編地が編み立てられてゆく第1段階を示した側断面図である。
【図6】丸編機によって編地が編み立てられてゆく第2段階を示した側断面図である。
【図7】丸編機によって編地が編み立てられてゆく第3段階を示した側断面図である。
【図8】丸編機によって編地が編み立てられてゆく第4段階を示した側断面図である。
【図9】編地の一例を示した一部破砕側面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 編地端反転装置
2 丸編機
5 ファブリックチューブ
6 反転ガイド
10 シリンダ
17 収納部
21 中央開口
22 環状係合部
23 仕切り部材
24 下段筒部
25 フィン
30 周隙間
32 側部通孔
100 編地
106 折り返し部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
編地(100)の編み終わり側となる端部に外向きの折り返し部(106)を生じさせつつ編成を行う丸編機(2)に対して当該丸編機(2)のシリンダ(10)内中央に上端部を配置させて設けられ編成された編地(100)を下方へ吸引するファブリックチューブ(5)と、
このファブリックチューブ(5)内に設けられ中央に上下貫通して編地通過用の中央開口(21)が形成された反転ガイド(6)とを有しており、
上記反転ガイド(6)は、上記ファブリックチューブ(5)のチューブ内周面全周から周隙間(30)を離した状態で上向きに設けられて編地(100)の折り返し部(106)内に嵌るようにした環状係合部(22)を有している
ことを特徴とする編地端反転装置。
【請求項2】
前記ファブリックチューブ(5)には、上端側の内径を所定深さにわたって拡径状態とさせることにより前記反転ガイド(6)を嵌合可能にする収納部(17)が形成されていることを特徴とする請求項1記載の編地端反転装置。
【請求項3】
前記反転ガイド(6)には、環状係合部(22)よりも下位置でファブリックチューブ(5)のチューブ内周面へ向けて張り出す仕切り部材(23)が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の編地端反転装置。
【請求項4】
前記反転ガイド(6)には、中央開口(21)の内径を上位で径大にし中途部で径小化させ下位で再び径大にさせるようにした下段筒部(24)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の編地端反転装置。
【請求項5】
前記反転ガイド(6)には、環状係合部(22)の下部近傍を径方向に貫通する側部通孔(32)が周方向で互いに所定間隔をおいて複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の編地端反転装置。
【請求項6】
前記反転ガイド(6)の中央開口(21)には、その内周面から径方向内方へ突出するフィン(25)が周方向で互いに所定間隔をおいて複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の編地端反転装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−242955(P2009−242955A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−87572(P2008−87572)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000001339)グンゼ株式会社 (919)
【Fターム(参考)】