説明

緩衝構造体および当該緩衝構造体を用いたスポーツ用シューズのソール構造

【課題】 より自由度の高い設計を可能にする緩衝構造体を提供する。
【解決手段】 湾曲形状を有する複数の板状片11〜14を前後方向に並設しかつ隣り合う各板状片の一部をオーバラップさせることにより緩衝構造体1を構成する。隣り合う各板状片11、12のうち、板状片11の後端面に切欠き11Cを形成し、板状片12の前端面に、切欠き11Cに挿入される張出部12Dを形成する。隣り合う各板状片12、13のうち、板状片12の後端面に切欠き12Cを形成し、板状片13の前端面に、切欠き12Cに挿入される張出部13Dを形成する。隣り合う各板状片13、14のうち、板状片13の後端面に切欠き13Cを形成し、板状片14の前端面に、切欠き13Cに挿入される張出部14Dを形成する。各板状片12〜14は扁平な概略Y字形状を有している。各板状片の前後端面をベース10上に固着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緩衝構造体に関し、詳細には、より自由度の高い設計を可能にするための構造の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
緩衝構造体として、たとえば特開平11−235202号公報に示すようなものが本件出願人により提案されている。この緩衝構造体は、複数の帯状波形シートを並設して、各帯状波形シートを連結部により互いに連結することにより構成されている。
【0003】
また、国際公開第2006/129837号パンフレットには、上部プレートと、その下方に配設され、上部プレートとの間で空隙を形成する少なくとも2つの膨出部を有する波状の下部プレートと、下部プレートの各膨出部の下面に装着されかつ前後方向に分離された複数のアウトソール部とを備えたソール構造体が示されている。
【0004】
さらに、特開2003−339405号公報には、上下方向に一定の空隙を介して対向配置された上下部プレートと、上下部プレート間に配設されるとともに、その上側凸面が上部プレートに固着されかつその下側凸面が下部プレートに固着された波形プレートとからなるソール構造が示されている。
【特許文献1】特開平11−235202号公報(図1参照)
【特許文献2】国際公開第2006/129837号パンフレット(第1A図参照)
【特許文献3】特開2003−339405号公報(図2参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特開平11−235202号公報に示す緩衝構造体においては、衝撃荷重の作用時には、各帯状波形シートの波形状の山の部分が下方に沈み込むように変形することにより、衝撃荷重が吸収される。また、このとき、変形する各帯状波形シートによって連結部が捩じられ、連結部がトーションバーとして作用することにより、各帯状波形シートの波形状の変形と相俟って衝撃荷重が効果的に吸収される。
【0006】
しかしながら、この場合には、各帯状波形シートが前後方向に連続する波形状から構成されているため、一部の波形状に発生した変形は前後方向に伝播して、隣の波形状に影響を及ぼす。
【0007】
また、上記国際公開第2006/129837号パンフレットに示すソール構造体においては、シューズの着地時には、各アウトソール部を介して下部プレートの各膨出部の下面が接地面に当接し、このとき、上下部プレート間の空隙がクッションホールとして作用することにより、衝撃荷重が吸収される。
【0008】
しかしながら、この場合にも、下部プレートの波形状の変形によって衝撃荷重を吸収しており、下部プレートの波形状が前後方向に連続したものであるため、一方の波形状に発生した変形は、他方の波形状に影響を及ぼすことになる。
【0009】
さらに、上記特開2003−339405号公報に示すソール構造においては、シューズの着地時には、波形プレートの上側凸面が下方に沈み込むように変形することで、上下部プレート間の空隙がクッションホールとして作用することにより、衝撃荷重が吸収される。
【0010】
この場合には、波形プレートは、上側凸面が上部プレートに固着され、下側凸面が下部プレートに固着されていることで、一部の波形状に発生した変形が前後方向に伝播しにくい構造になっている。しかしながら、この場合、波形プレートの上側凸面および下側凸面が上下部プレートで拘束されているために、波形プレートの自由な変形が規制されている。
【0011】
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、本発明が解決しようとする課題は、構造体自体の自由な変形を許容しつつ、構造体の一部に発生した変形が他の部分に伝播するのを防止できる構造を備えた緩衝構造体を提供することにある。また、本発明は、このような構造により、自由度の高い設計が可能な緩衝構造体を提供しようとしている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1の発明に係る緩衝構造体は、それぞれ前端から後端にかけて湾曲形状を有する少なくとも2つの板状片を前後方向に並設しかつその一部をオーバラップさせることにより構成されており、隣り合う一方の板状片が切欠きを有するとともに、他方の板状片が、前記切欠きに挿入される張出部を有している。
【0013】
請求項1の発明においては、衝撃荷重の作用時には、板状片が圧縮されてその湾曲形状が扁平となる向きに変形することにより、衝撃荷重を吸収できる。また、板状片の変形時には、板状片の張出部とこれとオーバラップする隣の板状片の切欠きとのオーバラップ量が変化するように変形するだけなので、板状片の変形が隣の板状片にそのまま伝播するのを防止できる。すなわち、この場合、衝撃荷重の作用した板状片が他の板状片から独立して荷重を支持することになるので、独立懸架式の板状片を含む構造体を実現できる。
【0014】
このように請求項1の発明によれば、各板状片自体の自由な変形が許容されつつ、各板状片に発生した変形が他の板状片に伝播するのを防止できる。
【0015】
また、この場合、隣り合う各板状片のオーバラップ量を調整したり、波形プレートの波長に相当する、板状片の前後端間の長さを変化させたりすることにより、自由度の高い設計が可能となる。
【0016】
たとえば、隣り合う各板状片のオーバラップ量を増やすことで、限られた領域内に多数の板状片を配設できるようになる。また、板状片の前後端間の長さを長くするにしたがって、圧縮硬度(圧縮変形のしにくさ)は低下するものの、クッション性が増し、その一方、板状片の前後端間の長さを短くするにしたがって、クッション性は低下するものの、圧縮硬度が増して安定性が向上する。この場合、たとえば、板状片の前後端間の長さを長くしつつ、隣り合う各板状片のオーバラップ量を増やすようにすることで、クッション性および安定性を両立できるようになる。
【0017】
請求項2の発明では、請求項1において、当該緩衝構造体がさらにベースを備えており、各板状片の前後端面がベースの面に固着されている。
【0018】
請求項3の発明では、請求項1において、切欠きが板状片の端面の中央部に形成されている。
【0019】
この場合、隣の板状片の張出部が同様に端面の中央部に形成されることになって、各板状片を前後方向の中心線に関して左右対称に構成でき、これにより、板状片が衝撃荷重を左右でバランスよく支持できるようになる。
【0020】
なお、切欠きは、請求項4の発明に記載されているように、板状片の端面の角部に形成されていてもよい。
【0021】
請求項5の発明に係る緩衝構造体は、それぞれ前端から後端にかけて湾曲形状を有する第1、第2および第3の板状片を前後方向に並設しかつ隣り合う各板状片の一部を互いにオーバラップさせることにより構成されており、隣り合う第1、第2の板状片のうちの一方の板状片が切欠きを有し、他方の板状片が切欠きに挿入される張出部を有するとともに、隣り合う第2、第3の板状片のうちの一方の板状片が切欠きを有し、他方の板状片が切欠きに挿入される張出部を有している。
【0022】
請求項5の発明においては、衝撃荷重の作用時には、衝撃荷重の作用した板状片が圧縮されてその湾曲形状が扁平となる向きに変形することにより、衝撃荷重を吸収できる。また、当該板状片の変形時には、当該板状片の張出部(または切欠き)とこれとオーバラップする隣の板状片の切欠き(または張出部)とのオーバラップ量が変化するように変形するだけなので、いずれかの板状片の変形が残りの板状片にそのまま伝播するのを防止できる。すなわち、この場合、衝撃荷重の作用した板状片が残りの板状片から独立して荷重を支持することになるので、独立懸架式の板状片を含む構造体を実現できる。
【0023】
このように請求項5の発明によれば、各板状片自体の自由な変形が許容されつつ、各板状片に発生した変形が残りの板状片に伝播するのを防止できる。
【0024】
また、この場合、隣り合う第1および第2の板状片のオーバラップ量、または第2および第3のオーバラップ量を調整したり、波形プレートの波長に相当する、各板状片の前後端間の長さを変化させたりすることにより、自由度の高い設計が可能となる。
【0025】
たとえば、隣り合う各板状片のオーバラップ量を増やすことで、限られた領域内に多数の板状片を配設できるようになる。また、板状片の前後端間の長さを長くするにしたがって、圧縮硬度(圧縮変形のしにくさ)は低下するものの、クッション性が増し、その一方、板状片の前後端間の長さを短くするにしたがって、クッション性は低下するものの、圧縮硬度が増して安定性が向上する。この場合、たとえば、板状片の前後端間の長さを長くしつつ、隣り合う各板状片のオーバラップ量を増やすようにすることで、クッション性および安定性を両立できるようになる。
【0026】
請求項6の発明では、請求項5において、第2の板状片が概略Y字状またはV字状の形状を有している。
【0027】
この場合には、第2の板状片が、一端に切欠きを有し、他端に張出部を有している。
【0028】
請求項7の発明では、請求項5において、第1ないし第3の板状片がすべて概略Y字状またはV字状の形状を有している。
【0029】
この場合には、第1ないし第3の板状片のいずれもが、その一端に切欠きを有しかつ他端に張出部を有しており、これにより、一種類の板状片を用意すれば足りるので、製作が容易になる。
【0030】
請求項8の発明では、請求項5において、第2の板状片が、その前後端に張出部を有している。
【0031】
この場合には、第1および第3の板状片が、それぞれ第2の板状片と隣り合う側の端部に切欠きを有している。
【0032】
請求項9の発明では、請求項5において、第2の板状片が、その前後端に切欠きを有する概略H字状の形状を有している。
【0033】
この場合には、第1および第3の板状片が、それぞれ第2の板状片と隣り合う側の端部に張出部を有している。
【0034】
請求項10の発明では、請求項1ないし9のいずれかにおいて、いずれかの板状片の湾曲面に荷重が作用して変形する際には、当該変形が他の板状片の変形から独立して行われるようになっている。
【0035】
請求項11の発明では、請求項1ないし9のいずれかにおいて、いずれかの板状片の湾曲面に荷重が作用して変形する際には、変形した板状片がこれと隣り合う他の板状片と干渉しないように、切欠きまたは張出部の大きさ、およびオーバラップ量が設定されている。
【0036】
請求項12の発明では、請求項1または5に記載の緩衝構造体が、前後方向に少なくとも2列並設されており、左右方向に対応する各板状片が互いに連結されている。
【0037】
この場合には、前後方向に配設された各板状片からなる前後方向列が左右に2列(またはそれ以上)配設されることになり、広い領域をカバーできるようになる。しかも、この場合には、左右方向に対応する各板状片が互いに連結されていることにより、左右方向の一端側に加えられた変形が左右方向の他端側に向かって伝搬されることになる。これにより、緩衝構造体の一端側のみが大きく変形することがなく、緩衝構造体の一端側から他端側にかけて左右方向全体が変形することになるので、緩衝構造体としての安定性が増す。
【0038】
請求項13の発明では、請求項1または5に記載の緩衝構造体が、前後方向に少なくとも2列並設されており、左右方向に対応する各板状片が互いに分離されている。
【0039】
この場合には、前後方向に配設された各板状片からなる前後方向列が左右に2列(またはそれ以上)配設されることになり、広い領域をカバーできるようになる。しかも、この場合には、左右方向に対応する各板状片が互いに分離されていることにより、左右方向一端側の板状片に加えられた変形は、左右方向他端側の板状片には伝搬されない。これにより、一端側のクッション性および安定性を他端側から独立して制御できるようになる。
【0040】
前記緩衝構造体は、請求項14の発明に記載されているように、たとえばスポーツ用シューズのソールとして用いられる。また、前記緩衝構造体は、請求項15の発明に記載されているように、スポーツ用シューズのソール内の少なくとも踵部分に設けられるか、あるいは、請求項16の発明に記載されているように、スポーツ用シューズのソール内の踵部分から爪先部分にかけての全面に設けられる。
【0041】
これらの場合には、シューズの着地時に受ける衝撃をこの緩衝構造体により吸収し緩和できる。
【0042】
請求項17の発明では、請求項14ないし16のいずれかにおいて、ソールの内部に凹部が形成されており、緩衝構造体が凹部内に設けられている。
【0043】
この場合には、緩衝構造体がシューズの外部に露出しないように構成できるので、競技時に土や砂等が緩衝構造体の内部に浸入するのを防止できる。
【0044】
請求項18の発明では、請求項1ないし13のいずれかに記載の緩衝構造体がクリーツシューズのソールを構成しており、板状片の下面にクリーツが取り付けられている。
【0045】
この場合には、クリーツを設けることで板状片の剛性が増して圧縮硬度が増加するが、板状片の前後端間の長さを長くすることにより、圧縮硬度の増加分を相殺してクッション性を向上させることが可能である。また、この場合、クッション性が増すことで、クリーツからの突上げ感を緩和することができる。
【発明の効果】
【0046】
以上のように、本発明の第1の発明に係る緩衝構造体によれば、前端から後端にかけて湾曲形状を有する少なくとも2つの板状片を各々の一部がオーバラップするように前後方向に並設するとともに、隣り合う一方の板状片に切欠きを、他方の板状片に切欠きが挿入される張出部をそれぞれ設けたので、衝撃荷重の作用時には、板状片が圧縮されてその湾曲形状が扁平となる向きに変形することにより衝撃荷重を吸収できるばかりでなく、板状片の変形時には、板状片の張出部とこれとオーバラップする隣の板状片の切欠きとのオーバラップ量が変化するように変形するだけなので、各板状片自体の自由な変形が許容されつつ、各板状片に発生した変形が他の板状片に伝播するのを防止できる。また、この場合、隣り合う各板状片のオーバラップ量を調整したり、波形プレートの波長に相当する、板状片の前後端間の長さを変化させたりすることにより、自由度の高い設計が可能となる。
【0047】
本発明の第2の発明に係る緩衝構造体によれば、それぞれ前端から後端にかけて湾曲形状を有する第1、第2および第3の板状片を前後方向に並設しかつ隣り合う各板状片の一部が互いにオーバラップするように設けるとともに、隣り合う第1、第2の板状片のうちの一方の板状片に切欠きを、他方の板状片に切欠きが挿入される張出部をそれぞれ設け、さらに、隣り合う第2、第3の板状片のうちの一方の板状片に切欠きを、他方の板状片に切欠きが挿入される張出部をそれぞれ設けたので、衝撃荷重の作用時には、衝撃荷重の作用した板状片が圧縮されてその湾曲形状が扁平となる向きに変形することにより衝撃荷重を吸収できるばかりでなく、当該板状片の変形時には、当該板状片の張出部(または切欠き)とこれとオーバラップする隣の板状片の切欠き(または張出部)とのオーバラップ量が変化するように変形するだけなので、各板状片の自由な変形が許容されつつ、各板状片に発生した変形が残りの板状片に伝播するのを防止できる。また、この場合、隣り合う第1および第2の板状片のオーバラップ量、ならびに(または)第2および第3のオーバラップ量を調整したり、波形プレートの波長に相当する、各板状片の前後端間の長さを変化させたりすることにより、自由度の高い設計が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
〔第1の実施例〕
図1ないし図4Bは、本発明の第1の実施例による緩衝構造体を説明するための図であって、図1は緩衝構造体の斜視図、図2は図1の緩衝構造体を別の角度から見た斜視図、図3は緩衝構造体の側面図、図4Aは緩衝構造体の変形前の状態を側面から見た模式図、図4Bは緩衝構造体の変形後の状態を併せて示す模式図である。なお、これらの図において、同一符号は同一または相当部分を示している。
【0049】
図1ないし図3に示すように、緩衝構造体1は、湾曲形状を有する4つの板状片11、12、13、14を前後方向(矢印X方向)に並設することにより構成されている。各板状片は、それぞれ前端から後端にかけて凸状に湾曲している。隣り合う各板状片は、その一部が互いにオーバラップした状態でベース10上に配置されている。
【0050】
各板状片11〜14は、例えば樹脂製の部材であって、具体的には、熱可塑性ポリウレタン(TPU)やポリアミドエラストマー(PAE)等の熱可塑性材料が用いられる他、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性材料も用いられる。また、各板状片11〜14の構成材料としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)やラバー等を用いることも可能である。
【0051】
板状片11は、その前端面11Aおよび後端面11Bがベース10上に固着されている。後端面11Bの略中央部には、円弧状の切欠き11Cが形成されている。板状片12は、その前端側中央から前方に張り出す張出部12Dを有しており、張出部12Dは、板状片11の切欠き11C内に挿入されている。張出部12Dの先端面12Aは、板状片12の前端面として、ベース10上に固着されている。板状片12の後端面12Bの略中央部には、円弧状の切欠き12Cが形成されている。板状片12の後端面12Bは、ベース10上に固着されている。板状片12は、前端側に張出部12Dを有しかつ後端側に切欠き12Cを有することによって、全体が扁平な概略Y字状に形成されている。
【0052】
板状片13および14は、板状片12と同様の扁平な概略Y字形状を有している。すなわち、板状片13の張出部13Dは、板状片12の切欠き12C内に挿入されており、後端面13Bの略中央部には、円弧状の切欠き13Cが形成されている。張出部13Dの先端面13Aは、板状片13の前端面として、ベース10上に固着されており、板状片13の後端面13Bは、ベース10上に固着されている。また、板状片14の張出部14Dは、板状片13の切欠き13C内に挿入されており、後端面14Bの略中央部には、円弧状の切欠き14Cが形成されている。張出部14Dの先端面14Aは、板状片14の前端面として、ベース10上に固着されており、板状片14の後端面14Bは、ベース10上に固着されている。
【0053】
また、別の言い方をすれば、各板状片11〜14の後端面に切欠きが形成されていることで、各板状片11〜14は、後端面の左右両側に一対の脚部を有している。すなわち、各板状片11〜14は、後端面の一方の側に脚部11L、12L、13L、14Lを有し、他方の側に脚部11R、12R、13R、14Rを有している。
【0054】
図4Aに示すように、各板状片11、12、13、14の前後端面間の前後方向距離をそれぞれλ、λ、λ、λとするとき、λ=λ=λ=λとなっている。また、隣り合う各板状片11、12間のオーバラップ量をδ、各板状片12、13間のオーバラップ量をδ、各板状片13、14間のオーバラップ量をδとするとき、δ=δ=δとなっている。なお、ここで、各板状片のオーバラップ量とは、緩衝構造体1を側方から見たときに、各板状片が交差した位置から張出部の先端までの前後方向距離で表している。
【0055】
次に、本実施例の作用効果について、図4Aおよび図4Bを用いて説明する。
【0056】
緩衝構造体1(図4A)に上下方向から衝撃荷重が作用すると、図4B一点鎖線に示すように、各板状片11〜14が圧縮されてその湾曲形状が扁平となる向きに変形することにより、衝撃荷重を吸収できる。このとき、板状片11は、前端面11Aおよび後端側の各脚部11L、11Rで荷重を支持しており、各板状片12〜14は、張出部先端面12A〜14A、ならびに各脚部12L〜14Lおよび12R〜14Rの3点で荷重を支持している。
【0057】
また、このとき、各板状片11〜14の前後端面がベース10上に固着されているので、変形の前後において各板状片11〜14の前後端面間の前後方向距離λは変化していない。すなわち、変形の前後において、板状片11の前後方向距離はλのままであり、同様に、他の板状片12、13、14の前後方向距離はそれぞれλ、λ、λのままである。
【0058】
各板状片11〜14は、隣り合う各板状片の切欠きとのオーバラップ量δが変化するように変形するだけである。すなわち、各板状片11、12のオーバラップ量は、変形前にδであったのが、変形後にδ’(≠δ)になっている。同様に、各板状片12、13のオーバラップ量は、変形前にδであったのが、変形後にδ’(≠δ)になっており、各板状片13、14のオーバラップ量は、変形前にδであったのが、変形後にδ’(≠δ)になっている。
【0059】
より好ましくは、各板状片11〜14に荷重が作用して変形する際には、当該変形が他の板状片の変形から独立して行われるようになっている。すなわち、各板状片11〜14に荷重が作用して変形する際には、変形した板状片がこれと隣り合う他の板状片と干渉しないように、それぞれの切欠きまたは張出部の大きさ、ならびに張出部および切欠き間のオーバラップ量が設定されている。
【0060】
これにより、各板状片11〜14の変形が隣の板状片にそのまま伝播するのを防止できる。すなわち、この場合、衝撃荷重の作用した板状片が他の板状片から独立して荷重を支持することになるので、独立懸架式の板状片を含む構造体を実現できる。
【0061】
なお、隣り合う各板状片11〜14は、荷重が比較的小さな間は、上述したように互いに干渉しないように構成するとともに、荷重が或る大きさ(閾値)を超えたときは、一方の板状片の張出部が他方の板状片の切欠きに干渉するように構成することも可能である。この場合には、閾値を境にして、緩衝構造体全体の剛性が増すことになる。
【0062】
このように本実施例によれば、各板状片自体の自由な変形が許容されつつ、各板状片に発生した変形が他の板状片に伝播するのを防止できる。
【0063】
また、この場合、隣り合う各板状片のオーバラップ量δを調整したり、波形プレートの波長に相当する、板状片の前後端面間の長さλを変化させたりすることにより、自由度の高い設計が可能となる。
【0064】
たとえば、隣り合う各板状片のオーバラップ量δを増やすことで、限られた領域内に多数の板状片を配設できるようになる。また、板状片の前後端間の長さλを長くするにしたがって、圧縮硬度(圧縮変形のしにくさ)は低下するものの、クッション性が増し、その一方、板状片の前後端間の長さλを短くするにしたがって、クッション性は低下するものの、圧縮硬度が増して安定性が向上する。この場合、たとえば、板状片の前後端間の長さλを長くしつつ、隣り合う各板状片のオーバラップ量δを増やすようにすることで、クッション性および安定性を両立できるようになる。
【0065】
なお、前記第1の実施例では、第2ないし第4の板状片12、13、14が扁平な概略Y字状に形成された例を示したが、第1の板状片11の前端にも張出部を設けることで、第1の板状片11を同様の扁平な概略Y字状に形成するようにしてもよい。この場合には、すべての板状片11〜14が同一形状を有することになるので、緩衝構造体の製造および組立てが容易になる。
【0066】
また、前記第1の実施例では、第4の板状片14の後端に切欠きを形成したが、この 切欠きは省略するようにしてもよい。
【0067】
さらに、たとえば、第2の板状片12の後端にも張出部を形成するとともに、第3の板状片13の前端に、この張出部を受け入れる切欠きを形成するようにしてもよい。この場合、第2の板状片12は前後端に張出部を有しており、第3の板状片13は、前後端に切欠きを有する概略H字状に形成されることになる。また、このとき、第2の板状片12の形状としては、Y方向に延在する部分を省略して前後方向の張出部のみから構成することにより、前後方向に延びるI字形状であってもよい。
【0068】
また、前記第1の実施例では、各板状片の前後端面間の前後方向距離λと、隣り合う各板状片間のオーバラップ量δとを各板状片間ですべて等しくした例を示したが、本発明の適用はこれには限定されない。前後方向距離λおよびオーバラップ量δを各板状片間で異ならせるようにしてもよい。
【0069】
前後方向距離λを長くした板状片の領域では、クッション性が増し、またオーバラップ量を増やすと、板状部材の密度が増すため、緩衝構造体全体の剛性がアップする。
〔第2の実施例〕
前記第1の実施例では、第2ないし第4の板状片12、13、14が扁平な概略Y字状に形成された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。図5および図6は本発明の第2の実施例による緩衝構造体を示している。同図において、前記第1の実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。
【0070】
図5および図6に示すように、この第2の実施例では、第2ないし第4の板状片12、13、14が概略V字状または概略Y字状に形成されている。
【0071】
この場合においても、衝撃荷重の作用時には、板状片11は前端面11Aおよび後端側の各脚部11L、11Rで荷重を支持し、各板状片12〜14は張出部先端面12A〜14A、ならびに各脚部12L〜14Lおよび12R〜14Rの3点で荷重を支持しており、各板状片11〜14が圧縮されてその湾曲形状が扁平となる向きに変形することにより、衝撃荷重を吸収できる。
【0072】
また、この場合においても、各板状片11〜14の変形が隣の板状片にそのまま伝播するのが防止されており、これにより、衝撃荷重の作用した板状片が他の板状片から独立して荷重を支持することになって、独立懸架式の板状片を含む構造体を実現できる。このようにして、各板状片自体の自由な変形が許容されつつ、各板状片に発生した変形が他の板状片に伝播するのを防止できる。
【0073】
なお、前記第2の実施例では、第2ないし第4の板状片12、13、14が概略V字状または概略Y字状に形成された例を示したが、第1の板状片11の前端にも張出部を設けることで、第1の板状片11を同様の概略V字状または概略Y字状に形成するようにしてもよい。この場合には、すべての板状片11〜14が同一形状を有することになるので、緩衝構造体の製造および組立てが容易になる。
【0074】
また、前記第2の実施例では、第4の板状片14の後端に切欠きを形成したが、この 切欠きは省略するようにしてもよい。
〔第3の実施例〕
前記第1および第2の実施例では、各板状片に形成される切欠きを板状片の端面中央に配置して各板状片を前後方向の中心線に関して左右対称に構成することにより、板状片が衝撃荷重を左右でバランスよく支持できるようにした例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。図7は本発明の第3の実施例による緩衝構造体を示している。同図において、前記第1および第2の実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。
【0075】
図7に示すように、この第3の実施例では、各板状片12、13、14にそれぞれ形成される切欠き12C、13C、14Cが、板状片12、13、14の各前端面の一方の角部に形成されている。また、この例では、各板状片に形成される張出部および切欠きの関係が前記第1および第2の実施例とは前後方向逆になっている。すなわち、板状片11に形成された張出部11Dが、板状片12に形成された切欠き12Cに挿入されており、同様に、板状片12の張出部12Dが板状片13の切欠き13Cに挿入され、板状片13の張出部13Dが板状片14の切欠き14Cに挿入されている。各板状片12、13、14は、切欠きが形成された前端面の切欠き形成側の端部と逆側の端部にそれぞれ脚部12R、13R、14Rを有している。
【0076】
衝撃荷重の作用時には、板状片11は前端面11Aおよび後端側の張出部11Dで荷重を支持し、各板状片12〜14は各脚部12R〜14Rおよび各張出部12D〜14Dで支持しており、各板状片11〜14が圧縮されてその湾曲形状が扁平となる向きに変形することにより、衝撃荷重を吸収できる。
【0077】
また、この場合においても、各板状片11〜14の変形が隣の板状片にそのまま伝播するのが防止されており、これにより、衝撃荷重の作用した板状片が他の板状片から独立して荷重を支持することになって、独立懸架式の板状片を含む構造体を実現できる。このようにして、各板状片自体の自由な変形が許容されつつ、各板状片に発生した変形が他の板状片に伝播するのを防止できる。
【0078】
なお、前記第3の実施例では、第1の板状片11を除く第2ないし第4の板状片12、13、14が同一形状を有する例を示したが、第1の板状片11の前端にも切欠きを形成することで、すべての板状片11〜14が同一形状を有するようにしてもよく、この場合、緩衝構造体の製造および組立てが容易になる。
【0079】
また、前記第3の実施例では、第4の板状片14の後端に張出部14Dを形成したが、張出部14Dは省略して、後端面14Bを左右方向に延長するようにしてもよい。
〔他の実施例1〕
前記各実施例で、前後方向に4つの板状片が配設された例を示したが、板状片の数はこれには限定されず、本発明は、少なくとも2つの板状片が並設されたものに適用可能である。
〔他の実施例2〕
前記各実施例では、緩衝構造体が前後方向に1列だけ配設された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。緩衝構造体を前後方向に少なくとも2列並設するようにしてもよく、このとき、左右方向(矢印Y方向)に隣り合う各板状片は、互いに連結されていても、分離されていてもよい。
【0080】
この場合には、前後方向に配設された各板状片からなる前後方向列が左右に2列(またはそれ以上)配設されることになり、広い領域をカバーできるようになる。ここで、左右方向に対応する各板状片が互いに連結されている場合には、左右方向の一端側に加えられた変形が左右方向の他端側に向かって伝搬されることになる。また、左右方向に対応する各板状片が互いに分離されている場合には、左右方向一端側の板状片に加えられた変形は、左右方向他端側の板状片には伝搬されない。
〔適用例1〕
図8および図9は、本発明による緩衝構造体がスポーツ用シューズのミッドソールに適用された例を説明するための図であって、図8はシューズの側面一部断面図、図9はミッドソールの平面概略図である。なお、これらの図において、前記各実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。
【0081】
図8に示すように、このスポーツ用シューズ100は、アッパー101と、その下部が固着されるミッドソール102とを備えている。ミッドソール102の踵部分には、凹部102aが形成されており、この凹部102a内に本発明による緩衝構造体1が設けられている。
【0082】
緩衝構造体1は、この例では、板状片11、12、13から構成されている。板状片11、12、13の各前後端面は、凹部102aの上壁面(前記各実施例のベース面に相当)に固着されている。また、ミッドソール102の下部には、アウトソール103が固着されており、板状片11、12、13の各湾曲面は、アウトソール103に固着されることなく、アウトソール103上に可動状態におかれている。
【0083】
シューズの踵着地時には、踵部分が衝撃荷重を受けるが、この荷重は、緩衝構造体1の各板状部11、12、13の湾曲形状が扁平となる向きに変形することで、吸収・緩和できる。また、この場合には、緩衝構造体1がミッドソール102の凹部102a内に設けられるので、緩衝構造体1がシューズの外部に露出しないように構成できる。これにより、競技時に土や砂等が緩衝構造体1の内部に浸入するのを防止できる。
【0084】
なお、緩衝構造体は、シューズのミッドソールの踵部分のみならず、踵部分から爪先部分にかけての全面に設けるようにしてもよい。
〔適用例2〕
図10は、本発明による緩衝構造体がクリーツシューズに適用された例を示す側面図である。ここでは、クリーツシューズとして、野球用スパイクシューズを例にとっている。なお、同図において、前記各実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。
【0085】
図10に示すように、スパイクシューズ100’は、ソール105を有しており、ソール105の前足部の下面には、スパイク(クリーツ)110が取り付けられている。また、ソール105の踵部の下面には、本発明による緩衝構造体1が設けられている。緩衝構造体1は、この例では、板状片11、12から構成されている。板状片11、12の各前後端面は、ソール105の下面に固着されている。板状片11、12の各湾曲形状の下側凸面には、クリーツ110が取り付けられている、
この場合には、シューズの踵着地時において踵部分に衝撃荷重を作用したとき、この荷重は、緩衝構造体1の各板状部11、12の湾曲形状が扁平となる向きに変形することで、吸収・緩和できる。また、この場合には、クリーツを設けることで板状片の剛性が増して圧縮硬度が増加するが、板状片の前後端間の長さを長くすることにより、圧縮硬度の増加分を相殺してクッション性を向上させることが可能である。また、この場合、クッション性が増すことで、クリーツからの突上げ感を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の第1の実施例による緩衝構造体の斜視図である。
【図2】前記緩衝構造体(図1)を別の角度から見た斜視図である。
【図3】前記緩衝構造体の側面図である。
【図4A】緩衝構造体の変形前の状態を側面から見た模式図である。
【図4B】緩衝構造体(図4A)の変形後の状態を併せて示す模式図である。
【図5】本発明の第2の実施例による緩衝構造体の斜視図である。
【図6】前記緩衝構造体(図5)を別の角度から見た斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施例による緩衝構造体の斜視図である。
【図8】本発明による緩衝構造体がスポーツ用シューズのミッドソールに適用された例を示す側面一部断面図である。
【図9】前記ミッドソール(図8)の平面概略図である。
【図10】本発明による緩衝構造体が野球用スパイクシューズに適用された例を示す側面図である。
【符号の説明】
【0087】
1: 緩衝構造体

10: ベース

11: 第1の板状片
11A: 前端面
11B: 後端面
11C: 切欠き

12: 第2の板状片
12A: 前端面(張出部先端面)
12B: 後端面
12C: 切欠き
12D: 張出部

13: 第3の板状片
13A: 前端面(張出部先端面)
13B: 後端面
13C: 切欠き
13D: 張出部

14: 第4の板状片
14A: 前端面(張出部先端面)
14B: 後端面
14C: 切欠き
14D: 張出部

λ: 板状片の前後端面間の前後方向距離
δ: 隣り合う板状片のオーバラップ量

100: スポーツ用シューズ
102: ミッドソール
102a: 凹部

100’: 野球用スパイクシューズ
105: ソール
110: クリーツ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
緩衝構造体であって、
それぞれ前端から後端にかけて湾曲形状を有する少なくとも2つの板状片を前後方向に並設しかつその一部をオーバラップさせることにより構成され、
隣り合う一方の板状片が切欠きを有するとともに、他方の板状片が、前記切欠きに挿入される張出部を有している、
ことを特徴とする緩衝構造体。
【請求項2】
請求項1において、
当該緩衝構造体がさらにベースを備えており、
前記各板状片の前後端面が前記ベースの面に固着されている、
ことを特徴とする緩衝構造体。
【請求項3】
請求項1において、
前記切欠きが、前記板状片の端面の中央部に形成されている、
ことを特徴とする緩衝構造体。
【請求項4】
請求項1において、
前記切欠きが、前記板状片の端面の角部に形成されている、
ことを特徴とする緩衝構造体。
【請求項5】
緩衝構造体であって、
それぞれ前端から後端にかけて湾曲形状を有する第1、第2および第3の板状片を前後方向に並設しかつ隣り合う前記各板状片の一部を互いにオーバラップさせることにより構成され、
隣り合う第1、第2の板状片のうちの一方の板状片が切欠きを有し、他方の板状片が前記切欠きに挿入される張出部を有するとともに、隣り合う第2、第3の板状片のうちの一方の板状片が切欠きを有し、他方の板状片が前記切欠きに挿入される張出部を有している、
ことを特徴とする緩衝構造体。
【請求項6】
請求項5において、
前記第2の板状片が概略Y字状またはV字状の形状を有している、
ことを特徴とする緩衝構造体。
【請求項7】
請求項5において、
前記第1ないし第3の板状片がすべて概略Y字状またはV字状の形状を有している、
ことを特徴とする緩衝構造体。
【請求項8】
請求項5において、
前記第2の板状片が、その前後端に張出部を有している、
ことを特徴とする緩衝構造体。
【請求項9】
請求項5において、
前記第2の板状片が、その前後端に切欠きを有する概略H字状の形状を有している、
ことを特徴とする緩衝構造体。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれかにおいて、
前記いずれかの板状片に荷重が作用して変形する際には、当該変形が他の板状片の変形から独立して行われるようになっている、
ことを特徴とする緩衝構造体。
【請求項11】
請求項1ないし9のいずれかにおいて、
前記いずれかの板状片に荷重が作用して変形する際には、変形した板状片がこれと隣り合う他の板状片と干渉しないように、前記切欠きまたは張出部の大きさ、およびオーバラップ量が設定されている、
ことを特徴とする緩衝構造体。
【請求項12】
請求項1または5に記載の緩衝構造体が、前後方向に少なくとも2列並設されており、左右方向に対応する前記各板状片が互いに連結されている、
ことを特徴とする緩衝構造体。
【請求項13】
請求項1または5に記載の緩衝構造体が、前後方向に少なくとも2列並設されており、左右方向に対応する前記各板状片が互いに分離されている、
ことを特徴とする緩衝構造体。
【請求項14】
請求項1ないし13のいずれかに記載の緩衝構造体が、スポーツ用シューズのソールとして用いられている、
ことを特徴とするスポーツ用シューズのソール構造。
【請求項15】
請求項1ないし13のいずれかに記載の緩衝構造体が、スポーツ用シューズのソール内の少なくとも踵部分に設けられている、
ことを特徴とするスポーツ用シューズのソール構造。
【請求項16】
請求項1ないし13のいずれかに記載の緩衝構造体が、スポーツ用シューズのソール内の踵部分から爪先部分にかけての全面に設けられている、
ことを特徴とするスポーツ用シューズのソール構造。
【請求項17】
請求項14ないし16のいずれかにおいて、
前記ソールの内部に凹部が形成されており、前記緩衝構造体が前記凹部内に設けられている、
ことを特徴とするスポーツ用シューズのソール構造。
【請求項18】
請求項1ないし13のいずれかに記載の緩衝構造体が、クリーツシューズのソールを構成しており、前記板状片の湾曲形状の下面にクリーツが取り付けられている、
ことを特徴とするスポーツ用シューズのソール構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−233080(P2009−233080A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−82467(P2008−82467)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000005935)美津濃株式会社 (239)
【Fターム(参考)】