説明

縫いぐるみ

【課題】手触りの良い柔軟性のある縫いぐるみであって、使用者が、引紐を把持して歩行すると、縫いぐるみが、恰も歩行しているかのような動作を行わせる趣向の高い縫いぐるみを提供する。
【解決手段】4つ脚を有する動物を模した形に形成され、その内部に中綿を詰めた柔軟性を有する縫いぐるみであって、縫いぐるみは、頭部24と、胴体部22と、左右の前脚部12と、左右の後脚部16とを有し、胴体部の内部に背骨部材32を有し、背骨部材の前端に前脚部材取付部40を備え、背骨部材の後端に後脚部材取付部46を備え、前脚部先端に設けた前脚先端部材52と前脚部材取付部とを接続する前脚部材34として弦巻バネを内蔵し、後脚部先端に備えた後脚先端部材58と後脚部材取付部とを接続する後脚部材36を内蔵し、首部分に引紐30を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、疑似歩行する縫いぐるみに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、疑似歩行する玩具には、特開昭50−122348号公報「動物玩具」の如く、モータやゼンマイなどの原動力を使用せずに、単に引紐を引くことで歩行させるものである。この玩具は、動物玩具の接地部分に車輪を組み込み、その車輪の回転を利用し、クランク機構などを用いて動物体の脚部を機械的に動作させ、疑似歩行する動物玩具である。このように、この動物玩具では、内部にクランク機構などを内設するため、動物玩具の外形は硬質部材で形成されているものである。
【特許文献1】特開昭50−122348号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように従来の疑似歩行する動物玩具は、その内部に歩行動作を行う為の機構が内設される為、機構が複雑となると共に動物玩具自体が柔軟性に欠けるものとなっていた。
【0004】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点に斯かる実情に鑑みなされたもので、手触りの良い柔軟性のある縫いぐるみであって、使用者が、縫いぐるみの首輪に接続された引紐を把持して歩行すると、縫いぐるみが、恰も歩行しているかのような動作を行わせるようにし、構造が単純でありながら使用者と供にお散歩を行う趣向の高い縫いぐるみを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、4つ脚を有する動物を模した形に形成され、その内部に中綿を詰めた柔軟性を有する縫いぐるみであって、前記縫いぐるみは、頭部と、胴体部と、左右の前脚部と、左右の後脚部とを有し、前記胴体部の内部に背骨部材を有し、この背骨部材の前端又は前端近傍に前脚部材取付部を備え、この背骨部材の後端又は後端近傍に後脚部材取付部を備え、前記前脚部の先端内部に設けた前脚先端部材と前記前脚部材取付部とを接続する前脚部材として弦巻バネを内蔵し、前記後脚部の先端内部に備えた後脚先端部材と前記後脚部材取付部とを接続する後脚部材を内蔵し、前記頭部の付け根である首部分に引紐を備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1において、前記背骨部材及び前記後脚部材が、弦巻バネであることを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2において、前記前脚部及び前記後脚部の先端には、各々前脚接地部材と後脚接地部材とを有し、前記前脚接地部材は前記前脚先端部材に固着され、前記後脚接地部材は前記後脚先端部材に固着されていることを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記前脚部材は、前記後脚部材より長く形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項において、前記縫いぐるみの頭部は、上方を見上げるように上方に向けて形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項において、前記縫いぐるみは、犬を模して形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、4つ脚を有する動物を模した形に形成され、その内部に中綿を詰めた柔軟性を有する縫いぐるみであって、前記縫いぐるみは、頭部と、胴体部と、左右の前脚部と、左右の後脚部とを有し、前記胴体部の内部に背骨部材を有し、この背骨部材の前端又は前端近傍に前脚部材取付部を備え、この背骨部材の後端又は後端近傍に後脚部材取付部を備え、前記前脚部の先端内部に設けた前脚先端部材と前記前脚部材取付部とを接続する前脚部材として弦巻バネを内蔵し、前記後脚部の先端内部に備えた後脚先端部材と前記後脚部材取付部とを接続する後脚部材を内蔵し、前記頭部の付け根である首部分に引紐を備えることによって、使用者が、引紐を用いて縫いぐるみを牽引すると、縫いぐるみは、単純な構成ながら使用者と供に、歩行しているかのような動作を行わせることができるものである。また、縫いぐるみを載置面に載置した時に安定した姿勢に保つことができる。
【0012】
これは、使用者が引紐を把持して歩行すると、縫いぐるみは牽引され、前脚部と、縫いぐるみが載置された載置面との摩擦によって、前脚部の前脚部材が湾曲し、前脚部は、後方向へと移動するようになる。その後、使用者の牽引により引紐が振動し、この振動が縫いぐるみに伝わるようになる。この振動により、左右の前脚部への負荷に不均衡が生じ、一方の前脚部内の前脚部材は、復帰動作を行い、前方へと移動するようになる。前脚部と載置面との摩擦は一定ではないことから、左右の前脚部の復帰動作は、交互に繰り返して行われるようになり、恰も縫いぐるみが使用者と供に歩行しているかのような動作を行わせることができる。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、前記背骨部材及び前記後脚部材を弦巻バネとすることによって、縫いぐるみの全身を柔軟性のあるものとすることができる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、前記前脚部及び前記後脚部の先端には、各々前脚接地部材と後脚接地部材とを有し、前記前脚接地部材は前記前脚先端部材に固着され、前記後脚接地部材は前記後脚先端部材に固着されることによって、前脚部の摩耗を防ぐと共に、前脚接地部材と後脚接地部材により、載置面との摩擦力を増加させることができ、前脚部の動作をより確実に行わせることができる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、前記前脚部材は、前記後脚部材より長く形成されることによって、縫いぐるみは、自然に使用者の方向を見上げるようになり、縫いぐるみとしての趣向を高めることができる。また、前脚部の自重が増し、前脚部と載置面との摩擦を増すことができる。そして、縫いぐるみの重心が、後方に移動することにより、縫いぐるみを牽引し、歩行しているかのような動作をしている時に、縫いぐるみが前方へとつんのめらないようにすることができる。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、前記縫いぐるみの頭部は、上方を見上げるように上方に向けて形成されることによって、縫いぐるみは、自然に使用者を見上げるようになり、縫いぐるみとしての趣向を高めることができる。また、縫いぐるみの頭部を上方に向けて形成されることにより、その頭部の重さが前脚部にも加わり、前脚部と載置面との摩擦を増すことができる。そして、縫いぐるみの重心が、後方に移動することにより、縫いぐるみを牽引し、歩行しているかのような動作をしている時に、縫いぐるみが前方へとつんのめらないようにすることができる。
【0017】
請求項6記載の発明によれば、前記縫いぐるみは、犬を模して形成されることによって、縫いぐるみとしての趣向を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
4つ脚を有する動物を模した形に形成され、その内部に中綿を詰めた柔軟性のある縫いぐるみであって、前記縫いぐるみは、頭部と、胴体部と、前脚部と、後脚部と、前記縫いぐるみの頭部の付け根である首に装着される首輪とで構成され、前記胴体部は、前脚部材取付部と、後脚部材取付部と、前記前脚部材取付部と後脚部材取付部とを両端に継合する背骨部材と、前記前脚部の先端内部に位置する前脚先端部材と、前記前脚部材取付部と前記前脚先端部材とを両端に継合する前脚部材である弦巻バネと、前記後脚部の先端内部に位置する後脚先端部材と、前記後脚部材取付部と前記後脚先端部材とを両端に継合する後脚部材と、前記首輪に接続される環状の引紐とを備えている。
【0019】
また前記前脚先端部材及び前記後脚先端部材には、各々係合穴が形成され、前記縫いぐるみには、縫いぐるみを載置した際に接地する前脚接地部材と後脚接地部材とを各々前脚部の先端及び後脚部の先端に備え、前記前脚接地部材には、前記前脚先端部材の係合穴と係合する係合凸部を形成し、前記後脚接地部材には、前記後脚先端部材の係合穴と係合する係合凸部を形成している。
【0020】
また、前記前脚部材とする弦巻バネは、前記後脚部材より長く形成され、前記前脚接地部材には、EVA樹脂となる摩擦部材が固着され、前記縫いぐるみの頭部は、上方を見上げるように上方に向けて形成され、前記縫いぐるみは、犬を模して形成されていることもある。また前記背骨部材及び前記後脚部材は、弦巻バネとされることもある。
【実施例1】
【0021】
以下、図を参照して、本発明を適用した実施の形態について説明する。図1は、縫いぐるみ本体の外観を示す図である。縫いぐるみ本体10は、4つ脚を有する動物となる犬を模して形成されている。この縫いぐるみ本体10は、左右の前脚部12、左右の後脚部16、頭部24及び胴部22で構成され、各々の内部は中空に形成され、その内部に中綿を詰めることにより、柔軟性のある手触りの良い縫いぐるみとなっている。また、縫いぐるみ本体10の左右の前脚部12及び左右の後脚部16の先端には、縫いぐるみ本体10を載置する時に、載置面と接地される前脚接地部材64と後脚接地部材68が固着されている。
【0022】
また、縫いぐるみ本体10の首には、首輪26が装着されており、その首輪26には、紐取付金具28が固着され、紐取付金具28を介して環状に形成された引紐30が接続されている。実施例の引紐30の紐の素材は、ニット紐となっている。また、この引紐30の素材として、組紐や、網紐のように多少の伸縮性を有するものが好ましい。
【0023】
また、この縫いぐるみ本体10は、使用者が縫いぐるみ本体10の首輪26に接続された引紐30を把持して歩行すると、縫いぐるみ本体10は牽引され、縫いぐるみ本体10の左右の前脚部12が、前後方向に交互に移動し、縫いぐるみ本体10が、恰も歩行しているかのような動作を行わせることようにしたものであり、使用者と供にお散歩を行う趣向の高い縫いぐるみを提供できるようにしたものである。
【0024】
この縫いぐるみ本体10は、図1に示すように犬を模して形成しているが、4つ脚を有する動物であれば、猫、牛、馬などを模して形成しても構わない。
【0025】
そして図2の如く縫いぐるみ本体10の左右の前脚部12は、左右の後脚部16よりも長く形成し、また縫いぐるみ本体10の頭部24は、上方を見上げるようにやや上方に向けて形成することよって、縫いぐるみ本体10を立たせた時に、その重心位置を後方とすることができ、使用者が縫いぐるみ本体10を牽引した際に、前方へつんのめることを軽減させることができると共に、自然に使用者を見上げるようになり、縫いぐるみとしての趣向を高めることができる。
【0026】
次に、図2は、縫いぐるみ本体10の内部の骨格部を示しており、図3(A)及び図3(B)は、骨格部の斜視図面である。これらの図を用いて、縫いぐるみ本体10の内部構造について説明する。
【0027】
骨格部は、縫いぐるみ本体10の左右の前脚部12、左右の後脚部16、胴部22の内部に渡って配設されている。この骨格部は、前脚部材取付部40、後脚部材取付部46、背骨部材32、前脚部材34、後脚部材36、前脚先端部材52及び後脚先端部材58で構成されており、前脚部材取付部40と後脚部材取付部46は、背骨部材32を介して継合され、前脚部材取付部40と、前脚先端部材52は、前脚部材34を介して継合され、後脚部材取付部46と後脚先端部材58は、後脚部材36を介して継合されている。
【0028】
前脚部材取付部40は、縫いぐるみ本体10の胴部22の内部で頭部24近傍に位置し、細い円柱形状に形成されている。この円柱形状の一方の端部に、背骨部材32と継合する穴となる背骨部材継合穴42が形成され、他方端部の両側面に、その円柱の軸と直角となるように棒状に形成された前脚部材係合部44がそれぞれ形成されている。また前脚部材係合部44は、その棒の中央近傍で下方に向けて緩やかに屈曲し、その円柱の軸方向からみて約45度の角度となるハの字形(図3参照)となっている。そして、前脚部材係合部44の先端は、前脚部材34に外嵌されている。
【0029】
後脚部材取付部46は、縫いぐるみ本体10の胴部22の内部で頭部24と対向する位置に位置し、前脚部材取付部40と同様に、細い円柱形状に形成されている。この円柱形状の一方の端部に、背骨部材32と継合する穴となる背骨部材継合穴48が形成され、他方端部の両側面に、その円柱の軸と直角となるように棒状に形成された後脚部材係合部50がそれぞれ形成されている。また後脚部材係合部50は、その棒の中央近傍で後方下方に向けて緩やかに屈曲し、その円柱の軸方向からみて約45度の角度となるハの字形(図3参照)となっている。そして、後脚部材係合部50の先端は、後脚部材36に外嵌されている。
【0030】
背骨部材32、前脚部材34及び後脚部材36は、細い円筒形状で圧縮できないように巻かれた弦巻バネで、背骨部材32は、胴部22内に位置し、前脚部材34は、前脚部12内に位置し、後脚部材36は、後脚部16内に位置している。また、前脚部材34は、前脚部12と後脚部16の長さと同様に、後脚部材36より長く形成されており、縫いぐるみ本体10の重心位置を後方とすることができる。また、背骨部材32、前脚部材34及び後脚部材36は、使用者が容易に屈曲や湾曲させることのできる細い線径で形成され、縫いぐるみ本体10の柔軟性が損なわれないようになっている。そして、屈曲や湾曲された各バネは、外的な圧力が加わらなくなることによって、元の形へと復帰するようになる。
【0031】
また背骨部材32及び後脚部材36は、弦巻バネではなく、細い棒状体に形成しても構わない。
【0032】
前脚先端部材52は、図2及び図4に示すように薄肉円板状に形成されている。この該薄肉円板の一方の端面には、該円板と同軸で細い円柱となる係合凸部54が形成され、該薄肉円板の他方の端面には、該円板と同軸の孔となる係合孔56が形成されている。この細い円柱となる係合凸部54の先端は、前脚部材34に外嵌され、係合孔56は、後述する前脚接地部材64の係合凸部66と嵌合されるものである。また、前脚先端部材52は、図5に示すように縫いぐるみ本体10の前脚部12の先端内部に位置している。
【0033】
また後脚先端部材58は、前脚先端部材52と同様に、縫いぐるみ本体10の後脚部16の先端内部に位置し、薄肉円板状に形成されている。この該薄肉円板の一方の端面には、該円板と同軸で細い円柱となる係合凸部60が形成され、該薄肉円板の他方の端面には、該円板と同軸の孔となる係合孔62が形成されている。この細い円柱となる係合凸部60の先端は、後脚部材36に外嵌され、係合孔62は、後述する前脚接地部材64の係合凸部70と嵌合されるものである。
【0034】
このように、縫いぐるみ本体10の内に配設された骨格部によって、図2に示すように胴部22は、頭部24から臀部にむけて緩やかに下降し、また左右の前脚部12及び左右の後脚部16は、縫いぐるみ本体10の側面から見ると、ハの字形として各脚部の先端を開いた形となるため、縫いぐるみ本体10を載置面に載置した場合や、引紐30を介して縫いぐるみ本体10を牽引した場合において、安定した姿勢を保つことができるようになる。
【0035】
図4及び図5を用いて、前脚接地部材64と後脚接地部材68を説明する。前脚接地部材64は、薄肉円板状に形成され、その薄肉円板の一方の端面には、同軸で細い円柱となる係合凸部66が形成され、該薄肉円板の他方の端面には、粘性のある摩擦部材72となるEVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)樹脂が薄肉円板状に形成され固着されている。この前脚接地部材64は、縫いぐるみ本体10の前脚部12の先端に貫通する穴として形成された前脚穴14を介して、前脚先端部材52の係合孔56と、前脚接地部材64の係合凸部66とで、前脚穴14の周縁近傍を挟持するように嵌合している。
【0036】
また、前脚接地部材64に摩擦部材72を固着することによって、前脚接地部材64と縫いぐるみ本体10の載置面との摩擦力が増し、引紐30を用いて縫いぐるみ本体10を牽引した際に、確実に前脚部12を後方向へ移動させることができる。
【0037】
そして、後脚接地部材68も、前脚接地部材64と同様に、薄肉円板状に形成され、その薄肉円板の一方の端面には、同軸で細い円柱となる係合凸部70が形成されている。この後脚接地部材68は、縫いぐるみ本体10の後脚部16の先端に貫通する穴として形成された後脚穴18を介して、後脚先端部材58の係合孔62と、後脚接地部材68の係合凸部70とで、後脚穴18の周縁近傍を挟持するように嵌合している。また、実施例では、この薄肉円板の他方の端面に、摩擦部材72を固着していないが、固着するようにしても構わない。
【0038】
次に図6を用いて、縫いぐるみ本体10を牽引した際の動きを説明する。使用者が縫いぐるみ本体10の首輪26を介して接続された引紐30を把持して歩行すると、縫いぐるみ本体10は前方へと牽引されるようになる。これにより前脚接地部材64の摩擦部材72と、縫いぐるみ本体10が載置された載置面との摩擦によって、前脚部12の前脚部材34は、圧縮できないように巻かれた弦巻バネであるために湾曲し、前脚部12は後方向へと移動するようになる。その後、使用者が歩行を行うことによる上下の振動が引紐30を介して縫いぐるみ本体10に伝わるようになる。この使用者の歩行による振動により、縫いぐるみ本体10は僅かに持ち上げられ、前脚部12内の前脚部材34は復帰動作を行い、前方へと移動するようになる。摩擦部材72と載置面との摩擦は一定ではないことから、左右の前脚部12の復帰動作は、図6(A)、図6(B)に示すように交互に繰り返して行われるようになり、恰も縫いぐるみが使用者と供に歩行しているかのような動作を行わせることができる。
【0039】
また、縫いぐるみ本体10の重心位置は、頭部24を上方へ向けて形成し、前脚部12を長く形成するによって、縫いぐるみ本体10の後方に位置し、引紐30を介して牽引された場合において縫いぐるみ本体10は、前方へつんのめることがなく、安定した歩行しているかのような動作を行わせることが可能である。また引紐30の伸縮によって、縫いぐるみ本体10を牽引する際に加わる力を分散させることができ、前方へつんのめりを抑制できるようになる。
【0040】
以上説明したように構成することにより、手触りの良い柔軟性のある縫いぐるみであって、使用者が、縫いぐるみの首輪に接続された引紐を把持して歩行すると、縫いぐるみが、恰も歩行しているかのような動作を行わせるようにし、構造が単純でありながら使用者と供にお散歩を行う趣向の高い縫いぐるみを提供することができる。このように好ましい実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々に改変できる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る縫いぐるみの外観を示す図である。
【図2】本発明に係る縫いぐるみの内部となる骨格部を示す図である。
【図3】本発明に係る縫いぐるみの骨格部の斜視図である。
【図4】本発明に係る縫いぐるみの骨格部の脚部組立て図である。
【図5】本発明に係る縫いぐるみの脚部の断面図である。
【図6】本発明に係る縫いぐるみの動作を示す図である。
【符号の説明】
【0042】
10 玩具本体
12 前脚部
14 前脚穴
16 後脚部
18 後脚穴
22 胴部
24 頭部
26 首輪
28 紐取付金具
30 引紐
32 背骨部材
34 前脚部材
36 後脚部材
40 前脚部材取付部
42 背骨部材継合穴
44 前脚部材係合部
46 後脚部材取付部
48 背骨部材継合穴
50 後脚部材係合部
52 前脚先端部材
54 係合凸部
56 係合孔
58 後脚先端部材
60 係合凸部
62 係合孔
64 前脚接地部材
66 係合凸部
68 後脚接地部材
70 係合凸部
72 摩擦部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
4つ脚を有する動物を模した形に形成され、その内部に中綿を詰めた柔軟性を有する縫いぐるみであって、前記縫いぐるみは、頭部と、胴体部と、左右の前脚部と、左右の後脚部とを有し、前記胴体部の内部に背骨部材を有し、この背骨部材の前端又は前端近傍に前脚部材取付部を備え、この背骨部材の後端又は後端近傍に後脚部材取付部を備え、前記前脚部の先端内部に設けた前脚先端部材と前記前脚部材取付部とを接続する前脚部材として弦巻バネを内蔵し、前記後脚部の先端内部に備えた後脚先端部材と前記後脚部材取付部とを接続する後脚部材を内蔵し、前記頭部の付け根である首部分に引紐を備えたことを特徴とする縫いぐるみ。
【請求項2】
請求項1において、前記背骨部材及び前記後脚部材が、弦巻バネであることを特徴とする縫いぐるみ。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記前脚部及び前記後脚部の先端には、各々前脚接地部材と後脚接地部材とを有し、前記前脚接地部材は前記前脚先端部材に固着され、前記後脚接地部材は前記後脚先端部材に固着されていることを特徴とする縫いぐるみ。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、前記前脚部材は、前記後脚部材より長く形成されていることを特徴とする縫いぐるみ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項において、前記縫いぐるみの頭部は、上方を見上げるように上方に向けて形成されていること特徴とする縫いぐるみ。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項において、前記縫いぐるみは、犬を模して形成されていることを特徴とする縫いぐるみ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−296171(P2007−296171A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−127369(P2006−127369)
【出願日】平成18年5月1日(2006.5.1)
【出願人】(503468086)有限会社マギーズプランニング (2)
【Fターム(参考)】