説明

縮合シクロアルキルアミド及び酸並びに特にてんかんを治療するためのそれらの治療への適用

本発明は、てんかん、双極性障害、精神疾患、偏頭痛、疼痛、又は運動障害を治療し、神経保護を与えるための式(I)の化合物の使用に関する。
【化54】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、縮合シクロアルキルアミド及び酸、てんかん、双極性障害、精神疾患、偏頭痛、痛み、運動障害を治療するためのこれらの化合物の使用、神経を保護するためのこれらの使用、並びにこれらの化合物の調製に関する。
【背景技術】
【0002】
てんかんは、脳内の異常な放電に起因する突発性の反復性痙攣を特徴とする一般的な神経疾患である。てんかんは、世界の人口のおよそ1%が罹患している健康障害である(Loscher,W., Current status and future directions in the pharmacotherapy of epilepsy,Trends Pharmacol. Sci., 2002,23(3),113−118)。てんかん発作は、大きく、部分発作と全身発作という2つのグループに分けられる。部分(限局性又は局所性)発作が脳の1又は複数の局所部分から生じるのに対して、全身発作は脳の両半球から同時に発生する。40を超える、異なるてんかんが同定されており、発作の種類、病因、発症年齢、重篤度、EEGの特徴など様々な因子によって特徴付けられている(Commision on Classification and Terminology of the International League Against Epilepsy,Proposal for revised classification of epilepsies and epileptic syndromes,Epilepsia,1989,30(4),389−399)。てんかん性疾患には、抗てんかん薬や抗痙攣薬(AED)治療に対して即座に応答する軽度で良性の症状から、反復性痙攣がなお薬物治療では解決できず、ときには生命にかかわる重篤な消耗性の症状に至るまで、幅広い重篤度のものが包含される。
【0003】
現在では、多数の薬物をてんかんの対症療法に使用できる。これらには、フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、及びバルプロエートなどの、「第一世代」AEDが含まれる。ラモトリジン、トピラメート、ビガバトリン、フェルバメート、オクスカルバゼピン、チアガビン、ガバペンチン、ゾニサミド、及びレベチラセタムなどの新しいAED、すなわち「第二世代」の薬物が幾つか、ここ15年の間、市場に出回ってきた(Perucca,E., Clinical pharmacology and therapeutic use of the new antiepileptic drugs,Fundamental & Clinical Pharmacology,2001,15,405−417)。これらより新しいAEDには利点もあるが、効力及び安全性の面で著しい問題が残存している(Schmidt,D., The clinical impact of new antiepileptic drugs after a decade of use in epilepsy,Epilepsy Res., 2002,50(1−2),21−32; Asconape,J.J., Some common issues in the use of antiepileptic drugs,Seminars in Neurology,2002,22(1),27−39; and Wallace,S.J., Newer antiepileptic drugs: advantages and disadvantages,Brain & Development,2001,23,277−283)。例えば、およそ1/3のてんかん患者が発作を起こし続ける(Loscher,W. and Schmidt,D., New horizons in the development of antiepileptic drugs,Epilepsy Res., 2002 50(1−2),3−16)。このため、安全性と有効性が改善された新しいAEDに対する未だ実現されていない緊要なニーズが存在している。
【0004】
多くのAEDの作用機序は十分に特性決定されているわけではなく、そのうち幾つかは作用機序が全く不明である。しかし、AEDは、CNS内の阻害性の機構と興奮性の機構との釣り合いを上手く取ることによって、最終的に、発作を抑えることができる。細胞レベルでは、この抗発作効果は、概ね大きく3つのカテゴリーに分けられる複数の機序によってもたらされるようである。すなわち、電位開口型イオンチャンネル(ナトリウム、カルシウム、及びカリウム)のモジュレーション、γ−アミノ酪酸(GABA)によって媒介される阻害的な神経伝達の間接的又は直接的な増強、及び興奮性の(特に、グルタミン酸によって媒介される)神経伝達の阻害である(Kwan,P., Sills,G., Brodie,M.J., The mechanisms of action of commonly used antiepileptic drugs, Pharmacology & Therapeutics,2001,90,21−34; Soderpalm,B., Anticonvulsants: aspects of their mechanisms of action,Eur. J. Pain,2002,6(Suppl A),3−9)。多くのAEDは、複数の機序を介して作用を発揮する。さらに、性質がよく分からない、これら以外の多くの機序も作用の発現に関わっており、これらの薬物の生物活性に寄与している可能性がある。
【0005】
当初AEDとして開発された薬物の中には、双極性障害、偏頭痛、神経障害性疼痛、運動障害などを含む、数多くの一般的な神経疾患及び精神疾患において有益な効果を発揮するものがある(Beghi,E., The use of anticonvulsants in neurological conditions other than epilepsy,CNS Drugs,1999,11(1),61−82)。精神疾患におけるAEDの使用範囲は、拡大の一途を辿っている。現在、患者の1/3は、てんかん以外の多様なCNS疾患の治療のためにAEDを服用していると報告されている(Lopes da Silva,F., Post,R.M., Evaluation and prediction of effects of antiepileptic drugs in a variety of other CNS disorders,Epilepsy Research,2002,50(1−2),191−193)。AEDの臨床的な用途の多様性が増大していることに鑑みれば、広スペクトルの抗てんかん活性を示す新しい化学物質が、様々な神経疾患や精神疾患の治療に対しても有益な効果を示すものと思われる。
【0006】
躁状態から鬱状態へと分裂的な気分の変動を示すことを特徴とする慢性の循環性疾患である、双極性障害の様々な側面を治療するために、複数のAEDが臨床的に使用されている。双極性障害は、米国の人口の1%超が罹患している慢性疾患である。カルバマゼピンは、双極性障害を治療するために使用された最初のAEDであった(Brambilla,P., Barale,F., Soares, J.C., Perspectives on the use of anticonvulsants in the treatment of bipolar disorder, International Journal of Neuropsychopharmacology,2001,4,421−446)。さらに最近になって、バルプロエートが出現し、今では、双極性疾患、特に本疾患に伴う躁状態のエピソードを有する患者に対する第一選択治療として、リチウムと同等に使用されている(Angel,I. and Horovitz,T., Bipolar disorder and valproic acid,Current Opinion in Central & Peripheral Nervous System Investigational Drugs(1999),1(4),466−469; Bowden,C.L., Brugger,A.M., Swann,A.C., Calabrese,J.R., Janicak,P.G., Petty,F., Dilsaver,S.C., Davis,J.M., Rush,A.J., Small,J.G., GarzaTrevino,E.S., Risch S.C., Goodnick,P.J., Morris,D.D., Efficacy of divalproex vs lithium and placebo in the treatment of mania. The Depakote Mania Study Group,JAMA,1994,271(12),918−24)。ラモトリジンは、双極性うつ病の治療において有益な効果を示している(Muzina,D. J., El−Sayegh,S., Calabrese,J.R., Antiepileptic drugs in psychiatry−focus on randomized controlled trial,Epilepsy Research,2002,50(1−2),195−202; Calabrese,J.R., Shelton,M.D., Rapport,D.J., Kimmel,S.E., Bipolar disorders and the effectiveness of novel anticonvulsants,J. Clin. Psychiatry,2002,63(suppl 3),5−9)。
【0007】
双極性障害に加えて、数多くの神経精神症候群及び疾患をAEDで治療できる可能性がある(Bialer,M., Johannessen,S.I., Kupferberg,H.J., Levy,R.H., Loiseau,P., Perucca,E., Progress report on new antiepileptic drugs: a summary of the sixth eilat conference(EILAT VI),Epilepsy Res. 2002,51,31−71; Fountain,N.B., Dreifuss,F.E., The future of valproate. In: Valproate., Loscher W., Editor. 1999,Birkhauser Verlag,Boston)。このような精神疾患には、不安及びパニック障害、心的外傷後ストレス症候群、統合失調症、間欠的な抑制不全(episodic dyscontrol)、薬物乱用関連疾患、衝動調節障害、様々な精神疾患及び痴呆を伴う全身性の興奮(general agitation)、並びに自閉症を伴う行動疾患が含まれる。
【0008】
偏頭痛は、頭部の痛み(通常は、片側性)、悪心と嘔吐、光恐怖症、音声恐怖症、めまい及び全身の脱力感を特徴とする、周期的に発生する血管性頭痛と定義されている。偏頭痛には、間欠的な身体障害及び苦痛並びに長期的な身体障害及び苦痛が伴う。偏頭痛は血管性頭痛の最も一般的なタイプで、世界の人口の15%が罹患している(Krymchantowski,A.V., Bigal,M.E., Moreira,P.E., New and emerging prophylactic agents for migraine,CNS Drugs,2002,16(9),611−634)。バルプロエート、ラモトリジン、ガバペンチン、及びトピラメートを含む、複数のAEDが偏頭痛の抑制に有効であることが示されている(Wheeler,S.D., Antiepileptic drug therapy in migraine headache, Current Treatment Options in Neurology,2002,4,383−394;Krymchantowski, A.V., Bigal,M.E., Moreira,P.E., New and emerging prophylactic agents for migraine,CNS Drugs,2002,16(9),611−634)。多くのAEDは、細胞の過剰興奮を和らげ、偏頭痛の病態生理において役割を果たしている可能性がある因子である、GABA作動性の阻害と興奮性アミノ酸媒介性の神経興奮との釣り合いを取ることによって作用する。
【0009】
疼痛(pain)は、一般的な病状であり、患者が医師に訴える頻度が高い病気である。疼痛は、一般に、期間(急性vs.慢性)、強度(軽度、中度、重度)、痛みの種類(侵害受容性vs.神経障害性)によって分類される。神経障害性疼痛(neuropathic pain)には、様々な病因の多岐にわたる疼痛症候群が含まれ、神経系の損傷領域における神経の興奮性の亢進を特徴とする。糖尿病性の神経障害、癌による神経障害、及びHIV痛が、最も診断数の多い神経障害性疼痛の種類である。三叉神経痛、ヘルペス後の神経痛、外傷性神経痛、幻肢、及び正体が不明の又は原因がはっきりしない他の多数の有痛性疾患など、幅広いその他の疾患に罹患する多数の患者も、神経障害性疼痛に苦しんでいる。一般に、患者は、従来の疼痛治療のアプローチでは十分に回復せず、効力、忍容性、及び安全性が向上した新しい薬物が必要とされている。
【0010】
カルバマゼピンは、神経障害性疼痛についての対照臨床試験で調査された最初のAEDであり、その結果、三叉神経痛、ヘルペス後の神経痛、及び糖尿病性神経障害における発作(paroxysmal attack)の治療に使用できることが裏付けられている(Jensen,T. S., Anticonvulsants in neuropathic pain: rationale and clinical evidence,Eur. J. Pain,2002,6(suppl A),61−68)。対照臨床試験で調べられたAEDのうち、ガバペンチンは、ヘルペス後の神経痛及び有痛性糖尿病性神経障害の治療において鎮痛効果を有することが明瞭に実証された(Tremont−Lukats,I.W., Megeff,C., Backonja,M.−M., Anticonvulsants for neuropathic pain syndromes: mechanisms of action and place in therapy,Drugs,60(5),1029−1052)。ラモトリジンは、他の治療が奏功しない三叉神経痛患者の痛みを緩和する効果があることが実証されている(Backonja,M.−M., Anticonvulsants(antineuropathics)for neuropathic pain syndromes,Clin. J. Pain,2000,16,S67−S72)。プレガバリンは、ガバペンチンの後続化合物で、糖尿病性神経障害の臨床試験で有効性が示されている。さらに、多くのAEDが、様々な疼痛状態に関連する動物モデルにおいて、抗侵害受容活性、抗異痛活性、又は抗痛覚過敏活性を示す。従って、新しいAEDには、疼痛に苦しむ患者に役立つ可能性がある。
【0011】
AEDは、様々な運動障害を治療するためにも、臨床的に使用されており(Magnus,L., Nonepileptic uses of gabapentin,Epilepsia,1999,40(suppl 6),S66−S72;Fountain,N.B., Dreifuss,F.E., The future of valproate. In: Valproate., Loscher W., Editor. 1999, Birkhauser Verlag,Boston;Cutter,N., Scott,D.D., Johnson,J.C., Whiteneck,G., Gabapentin effect on spacticity in multiple sclerosis,a placebo−controlled,randomized trial,2000,81,164−169)、運動障害の動物モデルにおいてプラスの効果が示された(Loscher W., Richter,A., Piracetam and levetiracetam,two pyrrolidone derivatives,exert antidystonic activity in a hamster model of paroxysmal dystonia,Eur. J. Pharmacol., 2000,391,251−254)。運動障害には、下肢静止不能症候群、本態性振戦、後天性眼振、無酸素後のミオクロヌス、脊髄性ミオクロヌス、痙縮、舞踏病、及びジストニアが含まれる。
【0012】
多くのAEDが、様々な虚血モデルにおいて神経保護活性を有する証拠が幾つか実証されている(Pitkanen,A., Efficacy of current antiepileptics to prevent neurodegeneration in epilepsy models,Epilepsy Research,2002,50,141−160)。これらの神経保護効果は、脳卒中(stroke)の治療、心停止からの回復後の脳損傷の軽減、てんかん発症の抑制にAEDを使用できる可能性があることを示唆している。
【0013】
本発明は、抗痙攣薬であり、従って、てんかん、双極性障害、精神疾患、偏頭痛、疼痛、運動障害などの様々な適応症を治療するために使用することができ、神経保護を与えることができる化合物に関する。
【0014】
(発明の要約)
その基本的な実施形態において、本発明は、式(I)の化合物又は薬学的に許容されるそのプロドラッグの治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物、特にヒトの偏頭痛、てんかん、又は双極性障害を治療する方法に関する。
【0015】
【化5】

[式中
Aは、シクロアルキル又はビシクロアルキルであり;
、R、及びRは、独立に、水素又はアルキルであり;
は、OR又はNRであり;
は、水素又はアルキルであり;
及びRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル;若しくは
【0016】
【化6】

であり;又は
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成しており、該複素環は、アゼパニル、アゼチジニル、アジリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、又はチオモルホリニルであり、
とRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、又はヒドロキシアルキルであり;
は、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシ、又は−NRであり;
は、アルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルチオアルキル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル、又は−(CHNHC(=NH)NHであり;
nは、1ないし6の整数であり;
但し、式(I)の化合物は、ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸ではない)。
【0017】
(発明の詳細な説明)
本明細書に引用されているすべての特許、特許出願、及び参考文献は、その全体を参考文献として本明細書に援用する。
【0018】
その基本的な実施形態において、本発明は、式(I)の化合物又は薬学的に許容されるそのプロドラッグの治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物、特にヒトの偏頭痛、てんかん、又は双極性障害を治療する方法に関する。
【0019】
【化7】

[式中
Aは、シクロアルキル又はビシクロアルキルであり;
、R、及びRは、独立に、水素又はアルキルであり;
は、OR又はNRであり;
は、水素又はアルキルであり;
及びRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル;若しくは
【0020】
【化8】

であり;又は
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成しており、該複素環は、アゼパニル、アゼチジニル、アジリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、又はチオモルホリニルであり、
とRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、又はヒドロキシアルキルであり;
は、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシ、又は−NRであり;
は、アルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルチオアルキル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル、又は−(CHNHC(=NH)NHであり;
nは、1ないし6の整数であり;
但し、式(I)の化合物は、ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸以外である]。
【0021】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり;RがORであり;R、R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0022】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;RがORであり;R、R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0023】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルがシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロペンタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン又はビシクロ[2.2.1]ヘプタンであり、該シクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;;RがORであり;Rが水素であり;Rが水素であり;R及びRが独立に水素又はアルキル基であり、好ましいアルキル基がメチルである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0024】
別の実施形態において、本発明は、Aがビシクロアルキルであり;RがORであり;R、R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0025】
別の実施形態において、本発明は、Aがビシクロアルキルであり、該ビシクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;RがORであり;R、R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0026】
別の実施形態において、本発明は、Aがビシクロアルキルであり、該ビシクロアルキルがビシクロ[4.1.0]ヘプタン、オクタヒドロ−1H−4,7−メタノインデン、ビシクロ[3.2.0]ヘプタン、又はオクタヒドロペンタレンであり、該ビシクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;RがORであり;Rが水素であり;Rが水素であり;R及びRが独立に水素又はアルキル基であり、好ましいアルキル基がメチルである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0027】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり;RがNRであり;R、R、R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0028】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;RがNRであり;Rが水素であり;Rがアルキルであり;R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0029】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロヘキシルであり;RがNRであり;Rが水素であり;Rがアルキルであり;R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0030】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルがシクロヘキシルであり;RがNRであり;Rが水素であり;Rがアルキルであり、好ましいアルキル基がメチルであり;R、R、及びRが水素である、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0031】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;RがNRであり;Rが水素であり;Rが水素又は(NR)カルボニルアルキルであり;R及びRが水素であり;R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0032】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルがシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロペンタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン又はビシクロ[2.2.1]ヘプタンであり、該シクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;RがNRであり;Rが水素であり;Rが水素又は(NR)カルボニルアルキルであり;R及びRは水素であり;Rは水素であり;R及びRが独立に水素又はアルキル基であり、好ましいアルキル基がメチルである;式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0033】
別の実施形態において、本発明は、Aがビシクロアルキルであり;RがNRであり;R、R、R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0034】
別の実施形態において、本発明は、Aがビシクロアルキルであり、該ビシクロアルキルがビシクロ[4.1.0]ヘプタン、オクタヒドロ−1H−4,7−メタノインデン、ビシクロ[3.2.0]ヘプタン、又はオクタヒドロペンタレンであり、該ビシクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;RがNRであり;Rが水素であり;Rが独立に水素又は(NR)カルボニルアルキルであり;R、R及びRは水素であり;R及びRが独立に水素又はアルキル基であり、好ましいアルキル基がメチルである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0035】
別の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の精神疾患、疼痛、又は運動障害を治療する方法に関する。
【0036】
別の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の神経保護を与える方法に関する。
【0037】
代表的な式(I)の化合物には、以下のものが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0038】
(1S,3S,5S,7R)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボン酸;
(1S,3S,4R,7R)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボン酸;
(1S,3S,4S,7R)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボキサミド;
(1S,3S,4S,7R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボキサミド;
(エキソ)(1R,6S)−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(エキソ)(lR,6S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
3−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸;
3−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(エキソ)(lR,2R,4S,5S)−トリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−3−カルボン酸;
(エキソ)(lR,2R,4S,5S)−トリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
(エキソ)(lR,2R,4S,5S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)トリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸;
2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(トランス)2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸;
2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(1S,2S,4S,6R,7S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(エキソ)(laR,2R,2aS,5aR,6S,6aS)−デカヒドロ−2,6−メタノシクロプロパ[f]インデン−1−カルボン酸;
(エキソ)(laR,2R,2aS,5aR,6S,6aS)−デカヒドロ−2,6−メタノシクロプロパ[f]インデン−1−カルボキサミド;
(エキソ)(laR,2R,2aS,5aR,6S,6aS)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)デカヒドロ−2,6−メタノシクロプロパ[f]インデン−1−カルボキサミド;
(lR,5S)−トリシクロ[3.3.0.02,4]オクト−2(4)−エン−3−カルボン酸;
(lR,5S)−トリシクロ[3.3.0.02,4]オクト−2(4)−エン−3−カルボキサミド;
(lR,5S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)トリシクロ[3.3.0.02,4]オクト−2(4)−エン−3−カルボキサミド;
(2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸;
(2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(2S,5R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−イソプロピル−5−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
オクタヒドロ−1H−シクロプロパ[a]ペンタレン−1−カルボン酸;
オクタヒドロ−1H−シクロプロパ[a]ペンタレン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)オクタヒドロ−1H−シクロプロパ[a]ペンタレン−1−カルボキサミド;
(エンド)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボン酸;
(エキソ)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボン酸;
(エンド)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド;
(エンド)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド;
(エキソ)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド;
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド;
2,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボン酸;
2,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
1−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸;
1−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(エキソ)ビシクロ[5.1.0]オクタン−8−カルボキサミド;
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[5.1.0]オクタン−8−カルボキサミド;
(エキソ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸;
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド;
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド;
4,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボン酸;
4,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
3−tert−ブチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸;
3−tert−ブチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3−tert−ブチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(lR,2R,4R,7R)−4,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン−3−カルボン酸;
(lR,2R,4R,7R)−4,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
(lR,2R,4R,7R)―N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸;
1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド;
1,5−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸;
1,5−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;及び、
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1,5−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド、又は薬学的に許容されるそれらのプロドラッグ。
【0039】
別の実施形態において、本発明は、式(II)の化合物
【0040】
【化9】

又は薬学的に許容されるそのプロドラッグに関する。
【0041】
[式中
Aは、シクロアルキル又はビシクロアルキルであり;
、R、及びRは、独立に、水素又はアルキルであり;
は、水素又はアルキルであり;
R4は、アルケニル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル;若しくは
【0042】
【化10】

であり;又は
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成しており、該複素環は、アゼパニル、アゼチジニル、アジリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、又はチオモルホリニルであり、
とRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、又はヒドロキシアルキルであり;
は、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシ、又は−NRであり;
は、アルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルチオアルキル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル、又は−(CHNHC(=NH)NHであり;
nは、1ないし6の整数である]。
【0043】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり;RがNRであり;R、R、R、R、及びRが式(II)に定義されているとおりである、式(II)の化合物に関する。
【0044】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;Rが水素であり;Rが(NR)カルボニルアルキルであり;R及びRが水素であり;R、R、及びRが式(II)に定義されているとおりである、式(II)の化合物に関する。
【0045】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルがシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロペンタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン又はビシクロ[2.2.1]ヘプタンであり、該シクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;Rが水素であり;Rが(NR)カルボニルアルキルであり;R及びRが水素であり;Rが水素であり;R及びRが独立に水素又はアルキル基であり、好ましいアルキル基がメチルである、式(II)の化合物に関する。
【0046】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルがシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロペンタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、又はビシクロ[2.2.1]ヘプタンであり、該シクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;Rが水素であり;Rが(NR)カルボニルアルキルであり、該(NR)カルボニルアルキルが2−アミノ−2−オキソエチル;Rが水素であり;R及びRが独立に水素又はアルキル基であり、好ましいアルキル基がメチルである、式(II)の化合物に関する。
【0047】
別の実施形態において、本発明は、Aがビシクロアルキルであり;R、R、R、R、及びRが式(II)に定義されているとおりである、式(II)の化合物に関する。
【0048】
別の実施形態において、本発明は、Aがビシクロアルキルであり、該ビシクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;Rが水素であり;Rが(NR)カルボニルアルキルであり;R及びRが水素であり;R、R、及びRが式(II)に定義されているとおりである、式(II)の化合物に関する。
【0049】
式(II)の代表的な化合物には、以下のものが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0050】
(エキソ)(lR,6S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(エキソ)(lR,2R,4S,5S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)トリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(1S,2S,4S,6R,7S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(2S,5R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−イソプロピル−5−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(エンド)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド;
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[5.1.0]オクタン−8−カルボキサミド;
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3−tert−ブチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1,5−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(1S,3S,4S,7R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボキサミド;
(エキソ)(laR,2R,2aS,5aR,6S,6aS)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)デカヒドロ−2,6−メタノシクロプロパ[f]インデン−1−カルボキサミド;
(lR,5S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)トリシクロ[3.3.0.02,4]オクト−2(4)−エン−3−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)オクタヒドロ−lH−シクロプロパ[a]ペンタレン−1−カルボキサミド;及び、
(lR,2R,4R,7R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;又は薬学的に許容されるこれらのプロドラッグ。
【0051】
(用語の定義)
本明細書及び添付の特許請求の範囲を通じて使用される以下の用語は、以下の意味を有する。
【0052】
本明細書において使用される「アルケニル」という用語は、2ないし10個の炭素原子を含有し且つ2個の水素を除去することによって形成された少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有する直鎖又は分枝鎖炭化水素を意味する。アルケニルの代表的な例には、エテニル、2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、3−ブテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニル、2−ヘプテニル、2−メチル−1−ヘプテニル、及び3−デセニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
本明細書において使用される「アルコキシ」という用語は、酸素原子を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルキル基を意味する。アルコキシの代表的な例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、及びヘキシルオキシが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0054】
本明細書において使用される「アルコキシアルコキシ」という用語は、本明細書において定義されるところの別のアルコキシ基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルコキシ基を意味する。アルコキシアルコキシの代表的な例には、tert−ブトキシメトキシ、2−エトキシエトキシ、2−メトキシエトキシ、及びメトキシメトキシが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0055】
本明細書において使用される「アルコキシアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルコキシ基を意味する。アルコキシアルキルの代表的な例には、tert−ブトキシメチル、2−エトキシエチル、2−メトキシエチル、及びメトキシメチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0056】
本明細書において使用される「アルコキシカルボニル」という用語は、本明細書において定義されるところのカルボニル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルコキシ基を意味する。アルコキシカルボニルの代表的な例には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、及びtert−ブトキシカルボニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0057】
本明細書において使用される「アルコキシカルボニルアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルコキシカルボニル基を意味する。アルコキシカルボニルアルキルの代表的な例には、3−メトキシカルボニルプロピル、4−エトキシカルボニルブチル、及び2−tert−ブトキシカルボニルエチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0058】
本明細書において使用される「アルコキシスルホニル」という用語は、本明細書において定義されるところのスルホニル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルコキシ基を意味する。アルコキシスルホニルの代表的な例には、メトキシスルホニル、エトキシスルホニル及びプロポキシスルホニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0059】
本明細書において使用される「アルキル」という用語は、1ないし10個の炭素原子を含有する直鎖又は分枝鎖炭化水素を意味する。アルキルの代表的な例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、3−メチルヘキシル、2,2−ジメチルペンチル、2,3−ジメチルペンチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、及びn−デシルが含まれるが、これらに限定されるものでない。
【0060】
本明細書において使用される「アルキルカルボニル」という用語は、本明細書において定義されるところのカルボニル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるアルキル基を意味する。アルキルカルボニルの代表的な例には、アセチル、1−オキソプロピル、2,2−ジメチル−1−オキソプロピル、1−オキソブチル、及び1−オキソペンチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0061】
本明細書において使用される「アルキルカルボニルアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルキルカルボニル基を意味する。アルキルカルボニルアルキルの代表的な例には、2−オキソプロピル、3,3−ジメチル−2−オキソプロピル、3−オキソブチル、及び3−オキソペンチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0062】
本明細書において使用される「アルキルカルボニルオキシ」という用語は、酸素原子を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルキルカルボニル基を意味する。アルキルカルボニルオキシの代表的な例には、アセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ、及びtert−ブチルカルボニルオキシが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0063】
「アルキレン」という用語は、1ないし10個の炭素原子の直鎖又は分枝鎖炭化水素から誘導された二価の基を意味する。アルキレンの代表例には、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CHCHCHCH−及び−CHCH(CH)CH−が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0064】
本明細書において使用される「アルキルスルホニル」という用語は、本明細書において定義されるところのスルホニル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルキル基を意味する。アルキルスルホニル基の代表的な例には、メチルスルホニル及びエチルスルホニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0065】
本明細書において使用される「アルキルチオ」という用語は、硫黄原子を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルキル基を意味する。アルキルチオの代表的な例には、メチルチオ、エチルチオ、tert−ブチルチオ、及びヘキシルチオが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0066】
本明細書において使用される「アルキルチオアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルキルチオ基を意味する。アルキルチオアルキルの代表的な例には、メチルチオメチル及び2−(エチルチオ)エチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0067】
本明細書において使用される「アルキニル」という用語は、2ないし10個の炭素原子を含有し且つ少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有する直鎖又は分枝鎖炭化水素基を意味する。アルキニルの代表的な例には、アセチレニル、1−プロピニル、2−プロピニル、3−ブチニル,2−ペンチニル、及び1−ブチニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0068】
本明細書において使用される「アリール」という用語は、縮合環の1以上が芳香族である、単環式の環系、又は二環式若しくは三環式縮合環系を意味する。アリールの代表的な例には、アントラセニル、アズレニル、フルオレニル、2,3−ジヒドロインデニル、インデニル、ナフチル、フェニル、及びテトラヒドロナフチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0069】
本発明のアリール基は、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルコキシスルホニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルスルホニル、アルキルチオ、アルキルチオアルキル、アルキニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、エチレンジオキシ、ホルミル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、メチレンジオキシ、ニトロ,−NR、及び(NR)カルボニルからなる群から独立に選択される1,2、又は3個の置換基で必要に応じて置換され得る。
【0070】
本明細書で使用される「アリールアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアリール基を意味する。アリールアルキルの代表的な例には、ベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、及び2−ナフト−2−イルエチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0071】
本明細書で使用される「ビシクロアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところの別のシクロアルキル基に縮合した、本明細書において定義されるところのシクロアルキル基を意味する。ビシクロアルキルの代表的な例には、ビシクロ[3.2.0]シクロヘキサン、ビシクロ[4.1.0]ヘプタン、ビシクロ[4.2.0]オクタン、デカヒドロナフタレニル、オクタヒドロ−lH−インデニル、オクタヒドロペンタレニル、及びオクタヒドロ−1H−4,7−メタノインデンが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0072】
本発明のビシクロアルキル基は、アルケニル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルチオ、アルキニル、カルボキシ、シアノ、ホルミル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、メルカプト,−NR、及び(NR)カルボニルからなる群から選択される0、1、2、3、又は4個の置換基により、必要に応じて置換される。
【0073】
本明細書において使用される「カルボニル」という用語は、−C(O)−基を意味する。
【0074】
本明細書において使用される「カルボキシ」という用語は、−COH基を意味する。
【0075】
本明細書において使用される「カルボキシアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのカルボキシ基を意味する。カルボキシアルキルの代表的な例には、カルボキシメチル、2−カルボキシエチル、及び3−カルボキシプロピルが含まれるが、これらに限定されない。
【0076】
本明細書において使用される「シアノ」という用語は、−CN基を意味する。
【0077】
本明細書において使用される「シアノアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのシアノ基を意味する。シアノアルキルの代表的な例には、シアノメチル、2−シアノエチル、及び3−シアノプロピルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0078】
本明細書において使用される「シクロアルキル」という用語は、単環式の環系又は架橋された単環式の環系を意味する。単環式の環系の例としては、3ないし8個の炭素原子を含有する飽和された環状炭化水素基が挙げられる。単環式の環系の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルが含まれる。架橋された単環式の環系の例としては、単環式の環の隣接していない2個の炭素原子が本明細書において定義されるところのアルキレン基によって連結されている、単環式の環系が挙げられる。架橋された代表的な単環式の環系の代表的な例には、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.2.2]ノナン、ビシクロ[3.3.1]ノナン、及びビシクロ[4.2.1]ノナンが含まれるが、これらに限定されない。
【0079】
本発明のシクロアルキル基は、アルケニル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルチオ、アルキニル、カルボキシ、シアノ、ホルミル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、メルカプト,−NR、及び(NR)カルボニルからなる群から選択される1、2、3、又は4個の置換基で必要に応じて置換される。
【0080】
本明細書で使用される「シクロアルキルアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのシクロアルキル基を意味する。代表的なシクロアルキルアルキルの例には、シクロプロピルメチル、2−シクロブチルエチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、及び4−シクロヘキシルブチルが含まれるが、これらに限定されない。
【0081】
本明細書において使用される「エチレンジオキシ」という用語は、−O(CHO−基を意味し、エチレンジオキシ基の酸素原子は5員環を形成する1個の炭素原子を介して親分子部分に結合されており、又はエチレンジオキシ基の酸素原子は6員環を形成している隣接した2個の炭素原子を介して親分子部分に付着されている。
【0082】
本明細書において使用される「ホルミル」という用語は、−C(O)H基を意味する。
【0083】
本明細書において使用される「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、−Cl、−Br、−I又は−Fを意味する。
【0084】
本明細書で使用される「ハロアルコキシ」という用語は、本明細書において定義されるところのアルコキシ基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところの少なくとも1つのハロゲンを意味する。ハロアルコキシの代表的な例には、クロロメトキシ、2−フルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、及びペンタフルオロエトキシが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0085】
本明細書で使用される「ハロアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところの少なくとも1つのハロゲンを意味する。ハロアルキルの代表的な例には、クロロメチル、2−フルオロエチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、及び2−クロロ−3−フルオロペンチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0086】
本明細書において使用される「複素環」又は「複素環式」という用語は、単環式、二環式又は三環式の環系を意味する。単環式の環系の例としては、酸素、窒素及び硫黄からなる群から独立に選択される複素原子を含有する任意の三員環若しくは四員環;又は窒素、酸素、及び硫黄からなる群から独立に選択される1、2又は3個の複素原子を含有する五員環、六員環若しくは七員環が挙げられる。前記五員環はゼロないし2個の二重結合を有し、前記六員環及び七員環はゼロないし3個の二重結合を有する。単環式の環系の代表的な例としては、アゼチジニル、アゼパニル、アジリジニル、ジアゼピニル、1,3−ジオキソラニル、ジオキサニル、ジチアニル、フリル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリル、イソキサゾリニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オキサジアゾリル、オキサジアゾリニル、オキサジアゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラジニル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリニル、チアジアゾリジニル、チアゾリル、チアゾリニル、チアゾリジニル、チエニル、チオモルホリニル、1,l−ジオキシドチオモルホリニル(チオモルホリンスルホン)、チオピラニル、トリアジニル、トリアゾリル、及びトリチアニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。二環式の環系の例としては、本明細書で定義されるところのアリール基、本明細書で定義されるところのシクロアルキル基、又は別の単環式の環系に縮合された任意の上記単環式の環系が挙げられる。二環式の環系の代表的な例には、例えば、ベンズイミダゾリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリル、2,3−ジヒドロインドリル、インドリジニル、ナフチリジニル、イソベンゾフラニル、イソベンゾチエニル、イソインドリル、イソキノリニル、フタラジニル、ピラノピリジニル、キノリニル、キノリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、及びチオピラノピリジニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。三環式の環系の例としては、本明細書で定義されるところのアリール基、本明細書で定義されるところのシクロアルキル基、又は単環式の環系に縮合された任意の上記二環式の環系が挙げられる。三環式の環系の代表的な例には、アクリジニル、カルバゾリル、カルボリニル、ジベンゾ[b、d]フラニル、ジベンゾ[b,d]チエニル、ナフト[2,3−b]フラン、ナフト[2,3−b]チエニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、チアンスレニル、チオキサンテニル及びキサンテニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0087】
本発明の複素環は、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルコキシスルホニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルチオ、アルキルチオアルキル、アルキニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、エチレンジオキシ、ホルミル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、メチレンジオキシ、ニトロ、オキソ,−NR、及び(NR)カルボニルからなる群から独立に選択される1、2、又は3個の置換基で必要に応じて置換される。
【0088】
本明細書で使用される「複素環アルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところの複素環を意味する。複素環アルキルの代表的な例には、ピリジン−3−イルメチル及び2−ピリミジン−2−イルプロピルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0089】
本明細書において使用される「ヒドロキシ」という用語は、−OH基を意味する。
【0090】
本明細書において使用される「ヒドロキシアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところの少なくとも1つのヒドロキシ基を意味する。ヒドロキシアルキルの代表的な例には、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシペンチル、及び2−エチル−4−ヒドロキシヘプチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0091】
本明細書において使用される「メルカプト」という用語は、−SH基を意味する。
【0092】
本明細書において使用される「メルカプトアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのメルカプト基を意味する。メルカプトアルキルの代表的な例には、2−メルカプトエチル及び3−メルカプトプロピルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0093】
本明細書において使用される「メチレンジオキシ」という用語は、−OCHO−基を意味し、メチレンジオキシの酸素原子は2個の隣接する炭素原子を介して親分子部分に付着されている。
【0094】
本明細書において使用される「ニトロ」という用語は、−NO基を意味する。
【0095】
本明細書において使用される「−NR」という用語は、窒素原子を介して親分子部分に付加された2個の基、RとRを意味する。RとRは、各々独立に、水素、アルケニル、アルコキシカルボニル、アルコキシスルホニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アルキニル、及びホルミルからなる群から選択される。−NRの代表的な例には、アミノ、アセチルアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、エチルメチルアミノ、ベンジルアミノ、メトキシスルホニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、及びtert−ブトキシカルボニルアミノが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0096】
本明細書において使用される「(NR)カルボニル」という用語は、本明細書において定義されるところのカルボニル基を介して親分子部分に付加された、本明細書で定義されるところの−NR基を意味する。(NR)カルボニルの代表的な例には、アミノカルボニル、(メチルアミノ)カルボニル、(ジメチルアミノ)カルボニル及び(エチルメチルアミノ)カルボニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0097】
本明細書において使用される「(NR)カルボニル」という用語は、本明細書において定義されるところのカルボニル基を介して親分子部分に付加された、本明細書で定義されるところの−NR基を意味する。(NR)カルボニルの代表的な例には、アミノカルボニル、(メチルアミノ)カルボニル、(ジメチルアミノ)カルボニル、及び(エチルメチルアミノ)カルボニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0098】
本明細書において使用される「(NR)カルボニルアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付加された、本明細書で定義されるところの(NR)カルボニル基を意味する。(NR)カルボニルアルキルの代表的な例には、2−アミノ−2−オキソエチル、2−メチルアミノ−2−オキソエチル、及び2−ジメチルアミノ−2−オキソエチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0099】
本明細書において使用される「オキソ」という用語は、=O部分を意味する。
【0100】
本明細書において使用される「スルホニル」という用語は、−SO−基を意味する。
【0101】
本発明の化合物は、ACD/ChemSketch version 5.0(Advanced Chemistry Development,Inc., Toronto,ON,Canadaにより開発)によって命名されるか、又はACD命名法に従って命名した。
【0102】
本発明の化合物は、不斉中心又はキラル中心が存在する立体異性体として存在することができる。立体異性体は、キラル炭素原子周囲の置換基の立体配置に応じて、「R」又は「S」で表記される。本明細書で使用される「R」と「S」という用語は、「IUPAC 1974 Recommendations for Section E,Fundamental Stereochemistry,Pure Appl. Chem., (1976),45: 13−30」に定義されている立体配置である。本発明は、様々な立体異性体及びそれらの混合物を想定しており、これらは本発明の範囲に明確に属する。立体異性体には、鏡像異性体、ジアステレオマー、及び鏡像異性体又はジアステレオマーの混合物が含まれる。本発明の化合物の各立体異性体は、不斉中心又はキラル中心を含有する市販の出発物質から合成によって調製することができ、又はラセミ混合物を調製してから分割する(当業者に周知の技術である)ことによって調製することができる。これらの分割法の例としては、(1)キラル補助物(chiral auxiliary)に鏡像異性体の混合物を付着させ、生じたジアステレオマーの混合物を再結晶又はクロマトグラフィーによって分離し、前記補助物からの光学的に純粋な生成物を解離すること、(2)キラルクロマトグラフィーカラム上で光学鏡像異性体の混合物を直接分離すること、又は(3)ジアステレオマー塩を形成させた後に、ジアステレオマー塩のうちの1つを選択的に再結晶させることが挙げられる。
【0103】
略号
以下のスキーム及び実施例の記載の中で使用されている略号は、DMSO−ジメチルスルホキシド、EtOAc−酢酸エチル、EtOH−エタノール、MeOH−メタノールである。
【0104】
本発明の化合物の調製
本発明の化合物は、様々な合成経路によって調製することができる。代表的な手順が、スキーム1−2に示されている。
【0105】
【化11】

本発明の化合物は(式中、A、R、R、R、R、及びRは、式(I)に定義されているとおりである)、スキーム1に記載されているとおりに調製することができる。購入された又は当業者に公知の手法を用いて調製された一般式(1)の環状アルケンは、ジアゾ酢酸エチルと銅粉末又は酢酸ロジウム(II)二量体(dimmer)で処理することができ、一般式(2)の縮合シクロプロパンエステルが得られる。一般式(2)の縮合シクロプロパンエステルは、鹸化して一般式(3)の酸を与えることができる。一般式(3)の酸は、塩化チオニル及び一般式(4)のアルコールで処理して、一般式(5)のエステルを与えることができる。一般式(3)の酸は、一般式(6)のアミンと1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)、1,1’−チオカルボニルジイミダゾール、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド塩酸塩、又は塩化チオニルなどのカップリング試薬(これらに限定されるものではない)とで処理して、一般式(7)のアミドを与えることもできる。
【0106】
【化12】

一般式(10)、(11)及び(12)の縮合シクロプロパン(式中、A、R、R、R、R、及びRは、式(I)に定義されているとおりであり、Rは本明細書で定義されるところのアルキルである)は、スキーム2に記載されているように調製することができる。スキーム1に記載されているとおりに調製された一般式(2)の縮合シクロプロパンは、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、又は水素化ナトリウムなど(これらに限定されない)の塩基と、THF又はDMFなどの溶媒(これらに限定されない)中のヨードメタンなど(これに限定されない)の一般式(8)のハロゲン化アルキル又はトリフルオロメタンスルホン酸アルキルとで処理して、一般式(9)のエステルを与えることができる。一般式(9)のエステルは、スキーム1に記載されているように処理を施して、一般式(10)、(11)、及び(12)の縮合シクロプロパンを与えることができる。
【実施例1】
【0107】
(1S,3S,4S,7R)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボン酸
(実施例1A)
(1S,3S,4R,7R)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボン酸エチル
(1S,3S,4S,7R)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボン酸エチル
窒素雰囲気下において、銅粉末(1.11g、17.5mmol)と(1S)−(+)−3−カレン(69.7g、512mmol、Aldrichから購入)の混合物を100℃まで加熱した。シリンジポンプを用いて、6時間にわたり、ジアゾ酢酸エチル(48.6g、426mmol、Aldrichから購入)を添加した。この混合物をさらに1時間、100℃で攪拌した後、周囲温度まで冷却し、珪藻土(50mLのEtOAcリンス)を通してろ過した。ろ過物を濃縮して油(104g)を得た。この混合物の一部(49g)をクロマトグラフィー(シリカゲル、10:90 EtOAc:ヘキサン)によって精製し、HPLC分析(Zobax RX−C8カラム、5μm、4.6x250mm;λ=200nm、流速1.5mL/分、周囲温度、15分にわたる10→90% CHCN/0.1% HPOグラジエント、次いで、90% CHCN/0.1% HPOで5分間維持して溶出;(1S,3S,4S,7R)ジアステレオマーの保持時間が15.2分、(1S,3S,4R,7R)ジアステレオマーの保持時間が15.7分)で測定したところによれば、4.4:1のジアステレオマー混合物29.5gが得られた。
【0108】
(実施例1B)
(1S,3S,4S,7R)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボン酸
実施例1Aで得られたエキソ:エンドジアステレオマーの4.4:1混合物(29.5g、133mmol)を、水(144mL)中のNaOH(21.6g、540mmol)の溶液に添加し、100℃で15時間、激しく攪拌した。この溶液を周囲温度まで冷却すると沈殿物が形成され、この沈殿物をろ過によって単離した(HO洗浄)。この沈殿物をHO(100mL)で希釈し、濃HCl(20mL)を添加して酸性化した。スラリーをろ過し(HO洗浄)、得られた固体を45℃で減圧下において乾燥させると、表題化合物(11.9g)が得られた。表題化合物は、HPLC分析:実施例1Aに記載されているHPLC条件によって、ジアステレオマーとして純粋であることが明らかとなった。保持時間は12.0分。HO/EtOHからサンプルを再結晶した:mp86.0℃;
【0109】
【化13】

【実施例2】
【0110】
(1S,3S,4R,7R)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボン酸
実施例1Bで得られた塩基性NaOH水溶液ろ過物をヘプタン(2x70mL)で抽出し、濃HClで酸性にし、CHClで抽出した。CHCl抽出液を濃縮すると油が得られ、この油をヘプタンでスラリーにした。得られた沈殿物をろ過によって単離した(冷ヘプタンでリンス)。この固体を45℃で減圧下において乾燥させると、表題化合物2.5gが得られた。表題化合物は、HPLC(実施例1Aに記載されている条件)によって、ジアステレオマーとして純粋であった。保持時間は11.5分。
【0111】
【化14】

【実施例3】
【0112】
(1S,3S,4S,7R)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボキサミド
実施例1Bで得られたEtOAc(20mL)中の前記生成物(1.92g、9.88mmol)の溶液に、室温で、1,1’−カルボニルジイミダゾール(1.69g、10.4mmol、Aldrichから購入)を加えた。この混合物を1.5時間、室温で攪拌した後、0℃まで冷却し、濃水酸化アンモニウム(5mL)を加えた。この混合物を室温で14時間攪拌した後、HO(10mL)、15%のクエン酸水溶液(10mL)、HO(10mL)で洗浄した。EtOAC抽出液を濃縮して、表題化合物(1.80g、94%)を白色固体として得た。ヘプタン/EtOAcからサンプルを再結晶した:mp 121.5−122.5℃;
【0113】
【化15】

【実施例4】
【0114】
(1S,3S,4S,7R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボキサミド
実施例1Bで得られたEtOAc(20mL)中の前記生成物(2.00g、10.3mmol)の溶液に、室温で、1,1’−カルボニルジイミダゾール(1.69g、10.9mmol、Aldrichから購入)を加えた。この混合物を1.5時間、室温で攪拌した後、2−アミノアセトアミド塩酸塩(1.20g、10.9mmol、Aldrichから購入)を加えた。この混合物を75℃で8時間攪拌した後、室温まで冷却し、HO(10mL)、15%のクエン酸水溶液(2x10mL)、HO(10mL)で洗浄した。EtOAC抽出液を濃縮して固体を得て、この固体をEtOH/EtOAcから再結晶して、表題化合物を白色固体として得た。mp 169.2−169.7°C;
【0115】
【化16】

【実施例5】
【0116】
(エキソ)(1R,6S)−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
(実施例5A)
(エキソ)(1R,6S)−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸エチル
(エンド)(1R,6S)−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸エチル
酢酸ロジウム(II)(0.25g、0.566mmol、Aldrichから購入)とシクロヘキセン(80mL、790mmol、Aldrichから購入)の混合物を窒素パージした。シリンジポンプを介して、1.5mL/時間の速度で、ジアゾ酢酸エチル(100g、876mmmol、Aldrichから購入)を添加した。珪藻土の床(50mLのEtOAcでリンス)を通過させてこの混合物をろ過し、触媒を除去した。このろ過物を濃縮して緑の油状残留物(120g)を得て、これを減圧蒸留(1.5mmHg、65−75℃)して精製すると、無色の油(103g、84%の収率、それぞれ、エキソ/エンド−ジアステレオマーの3.6:1混合物)として表題化合物が得られた。
【0117】
(実施例5B)
(エキソ)(1R,6S)−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
(エンド)(1R,6S)−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例5Aで得られた生成物を使用し、実施例1Bで記載した手順を用いることによって、エキソ/エンド−ジアステレオマーの3.6:1混合物として表題化合物を調製した。
【0118】
(実施例5C)
(エキソ)(1R,6S)−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例5Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載した手順を用いることによって、表題化合物を調製した。エキソ/エンド−ジアステレオマーを3.7:1の比率で単離した(HPLC:Zorbax RX−C8カラム、5μm、4.6x250mm;λ=200nm、流速1.5mL/分、35℃、15分にわたる10→90% CHCN/0.1% HPOグラジエント、次いで、90% CHCN/0.1% HPOを5分間維持して溶出;エンドジアステレオマーの保持時間が7.24分、エキソジアステレオマーの保持時間が7.05分)。この混合物を1.5Mのクエン酸水溶液で洗浄し、EtOAc/ヘキサンから再結晶すると、表題化合物が得られ(51%の収率)、HPLC分析によって、ジアステレオマーとして純粋であることが明らかとなった。
【0119】
【化17】

【実施例6】
【0120】
(エキソ)(1R,6S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例5Bで得られた生成物を使用し、実施例4に記載した手順を用いることによって、表題化合物を調製した。エキソ/エンド−ジアステレオマーを3.7:1の比率で単離した(HPLC:Zorbax RX−C8カラム、3.5μm、4.6x250mm;λ=200nm、流速1.5mL/分、35℃、7分にわたる10→90% CHCN/0.1% HPOグラジエント、次いで、90% CHCN/0.1% HPOを3分間維持して溶出;エキソジアステレオマーの保持時間が6.04分、エンドジアステレオマーの保持時間が5.66分)。この混合物を1.5Mのクエン酸水溶液で洗浄し、MeOHから再結晶すると、表題化合物が得られ(71%の収率)、HPLC分析によって、ジアステレオマーとして純粋であることが明らかとなった。
【0121】
【化18】

【実施例7】
【0122】
3−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
(実施例7A)
3−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸エチル
シクロヘキセンに代えてAldrichから購入した4−メチル−1−シクロヘキセンを使用し、実施例5Aに記載したように、表題化合物を調製した。
【0123】
(実施例7B)
3−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例7Aで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載したように、表題化合物を調製した。MS (EI) m/z 154(M)
【実施例8】
【0124】
3−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例7Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載したように、表題化合物を調製した。MS m/z 154(M+H)
【実施例9】
【0125】
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例7Bで得られた生成物を使用し、実施例4に記載したように、表題化合物を調製した。MS m/z 211(M+H)
【実施例10】
【0126】
(エキソ)(1R,2R,4S,5S)−トリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−3−カルボン酸
(実施例10A)
(1R,2R,4S,5S)−トリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−3−カルボン酸エチル
シクロヘキセンに代えてAldrichから購入したノルボルネンを使用し、実施例5Aに記載したように、表題化合物を調製した。
【0127】
(実施例10B)
(エキソ)(1R,2R,4S,5S)−トリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−3−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例10Aで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載したように、表題化合物を調製した。生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、2.5% MeOH/CHCl)によって精製し、EtOAc/ヘキサン(hexame)から再結晶して表題化合物を得た。表題化合物は、HPLC分析(実施例5Cに記載されている条件、保持時間9.14分)によれば、ジアステレオマーとして純粋であった。
【0128】
【化19】

【実施例11】
【0129】
(エキソ)(1R,2R,4S,5S)−トリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例10Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載したように、表題化合物を調製した。
【0130】
【化20】

【実施例12】
【0131】
(エキソ)(1R,2R,4S,5S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)トリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例10Bで得られた生成物を使用し、実施例4に記載したように、表題化合物を調製した。
【0132】
【化21】

GDQCOSY、GHSQC、GHMBC及びROESYなどの複数のNMR技法によって、立体化学を決定した。
【実施例13】
【0133】
2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
(実施例13A)
3,5−ジメチルシクロヘキセン
温度が80℃以下に維持される速度で、3,5−ジメチルシクロヘキサノール(60g、468mmol、Aldrichから購入)を、HO(240mL)と濃硫酸(120mL)の溶液に添加した。100℃で12時間、この混合物を激しく攪拌した後、周囲温度まで冷却し、CHCl(360mL)で抽出した。5%のNaHCO水溶液(2x200mL)、HO(200mL)で、この有機抽出物を洗浄し、回転式エバポレータ(浴槽の温度を30℃以下に維持)を使用して濃縮すると、黄色の油(39.0g)が得られた。減圧下で未精製油を蒸留すると、無色の油として表題化合物(34.2g、収率66%)が得られた。
【0134】
(実施例13B)
2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸エチル
(1S)−(+)−3−カレンに代えて実施例13Aで得られた生成物を使用し、実施例1Aに記載したように、表題化合物を調製した。
【0135】
(実施例13C)
2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例13Bで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載したように、表題化合物を調製した。
【実施例14】
【0136】
2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例13Cで得られた生成物を使用し、実施例3に記載したように、表題化合物を調製した。MS m/z 168(M+H)
【実施例15】
【0137】
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例13Cで得られた生成物を使用し、実施例4に記載したように、表題化合物を調製した。MS m/z 225(M+H)
【実施例16】
【0138】
(トランス)2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
(実施例16A)
トランス2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸エチル
シクロヘキセンに代えてWileyから購入したトランス3,5−ジメチルシクロヘキセンを使用し、実施例5Aに記載したように、表題化合物を調製した。
【0139】
(実施例16B)
(トランス)2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例16Aで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載したように、表題化合物を調製した。
【0140】
【化22】

【実施例17】
【0141】
2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例16Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載したように、表題化合物を調製できる。
【実施例18】
【0142】
(1S,2S,4S,6R,7S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例16Bで得られた生成物を使用し、実施例4に記載したように、表題化合物を調製した。1:1:3のEtOH/HO/MeOHから粗生成物を結晶化することによって、単一のジアステレオマーとして表題化合物を単離した。GDQCOSY、GHSQC、GHMBC及びROESYなどの様々なNMR分光技術によって、表題化合物の立体化学を決定した。
【0143】
【化23】

【実施例19】
【0144】
(エキソ)(1aR,2S,2aS,5aR,6R,6aS)−デカヒドロ−2,6−メタノシクロプロパ[f]インデン−1−カルボン酸
(1S)−(+)−3−カレンに代えて(3aR,4R,7S,7aS)−2,3,3a,4,7,7a−ヘキサヒドロ−lH−4,7−メタノインデンを使用し、実施例1Aに記載したように、表題化合物を調製した。EtOAc/ヘキサンからこの粗生成物を再結晶すると、表題化合物が得られ(収率34%)、HPLC(実施例5Cに記載されている条件、保持時間は11.25分)によって、ジアステレオマーとして純粋であることが明らかとなった。
【0145】
【化24】

【実施例20】
【0146】
(エキソ)(1aR,2R,2aS,5aR,6S,6aS)−デカヒドロ−2,6−メタノシクロプロパ[f]インデン−1−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例19で得られた生成物を使用し、実施例3に記載したように、表題化合物を調製した(HPLCにより単一のジアステレオマー:実施例5Cに記載した条件、保持時間が9.89分)。
【0147】
【化25】

【実施例21】
【0148】
(エキソ)(1aR,2R,2aS,5aR,6S,6aS)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)デカヒドロ−2,6−メタノシクロプロパ[f]インデン−1−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例19で得られた生成物を使用し、実施例4に記載したように、表題化合物を調製した(HPLCにより単一のジアステレオマー:実施例5Cに記載した条件、保持時間が8.43分)。
【0149】
【化26】

GDQCOSY、GHSQC、GHMBC及びROESYなどの複数のNMR分光技術によって、立体化学を決定した。
【実施例22】
【0150】
(1R,5S)−トリシクロ[3.3.0.02,4]−オクト2(4)−エン−3−カルボン酸
(実施例22A)
(1R,5S)−ビシクロ[3.2.0]ヘプト−6−エン
Arnold,A.;et. al. J. Amer. Chem. Soc. 1993, 115, 4271−4281に記載したように、1,3−シクロヘプタジエン(Aldrichから購入)に放射線を照射して、表題化合物を得た。
【0151】
(実施例22B)
(1R,5S)−トリシクロ[3.3.0.02,4]オクト−2(4)−エン−3−カルボン酸エチル
シクロヘキセンに代えて実施例22Aで得られた生成物を使用し、実施例5Aに記載したように、表題化合物を調製した。GDQCOSY、GHSQC、GHMBC及びROESYなどの複数のNMR分光技術によって、相対的な立体化学を決定した。
【0152】
(実施例22C)
(1R,5S)−トリシクロ[3.3.0.02,4]オクト−2(4)−エン−3−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例22Bで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載した手順を用いることによって、表題化合物を調製した。
【0153】
【化27】

【実施例23】
【0154】
(1R,5S)−トリシクロ[3.3.0.02,4]オクト−2(4)−エン−3−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例22Cで得られた生成物を使用し、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製することができる。
【実施例24】
【0155】
(1R,5S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)トリシクロ[3.3.0.02,4]オクト−2(4)−エン−3−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例22Cで得られた生成物を使用し、実施例4に記載されているように、表題化合物を調製することができる。
【0156】
【化28】

【実施例25】
【0157】
(2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
(実施例25A)
(2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸エチル
シクロヘキセンに代えてFlukaから購入した(+)−トランス−p−メト−2−エンを使用し、実施例5Aに記載したように、表題化合物を調製した。
【0158】
(実施例25B)
(2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例25Aで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載したように、表題化合物を調製した。MS m/z 214(M+NH
【実施例26】
【0159】
(2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例25Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載したように、表題化合物を調製することができる。
【実施例27】
【0160】
(2S,5R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−イソプロピル−5−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例25Bで得られた生成物を使用し、実施例4に記載したように、表題化合物を調製した。MS m/z 253(M+NH
【実施例28】
【0161】
オクタヒドロ−1H−シクロプロパ[a]ペンタレン−1−カルボン酸
(実施例28A)
オクタヒドロ−1H−シクロプロパ[a]ペンタレン−1−カルボン酸エチル
シクロヘキセンに代えてWileyから購入した1,2,3,3a,4,6a−ヘキサヒドロペンタレンを使用し、実施例5Aに記載したように、表題化合物を調製した。
【0162】
(実施例28B)
オクタヒドロ−1H−シクロプロパ[a]ペンタレン−1−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例28Aで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載した手順を用いることによって、表題化合物を調製した。EtOAc/MeOHからの再結晶によって、17%の収率で、HPLC分析(実施例5Cに記載されている条件、保持時間は10.29分)による単一のジアステレオマーとして、表題化合物を得た。
【0163】
【化29】

【実施例29】
【0164】
オクタヒドロ−1H−シクロプロパ[a]ペンタレン−1−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例28Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載した手順を用いることによって、表題化合物を調製することができる。
【実施例30】
【0165】
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)オクタヒドロ−1H−シクロプロパ[a]ペンタレン−1−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例28Bで得られた生成物を使用し、実施例4に記載したように、表題化合物を調製することができる。EtOAc/MeOHからの再結晶によって、48%の収率で、HPLC(実施例5Cに記載されている条件、保持時間は7.55分)による単一のジアステレオマーとして、表題化合物を得た。
【0166】
【化30】

GDQCOSY、GHSQC、GHMBC及びROESYなどの複数のNMR分光技術によって、相対的な立体化学を決定した。
【実施例31】
【0167】
(エンド)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボン酸
(実施例31A)
(エンド)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボン酸エチル
(エキソ)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボン酸エチル
シクロヘキセンに代えてAldrichから購入したシクロオクテンを使用し、実施例5Aに記載した手順を用いることによって、表題化合物を調製した。
【0168】
(実施例31B)
(エンド)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボン酸
実施例1Bに記載されている手順に従って実施例31Aで得られた生成物を処理し、エンド−及びエキソ−ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボン酸の混合物を得た、ジアステレオマーカルボン酸のこの混合物の一部(39.0g、0.232mol)をアセトン(700mL)中に溶かした。(R)−(+)−α−メチルベンジルアミン(29.5mL、0.232mol、Aldrichから購入)を滴下して添加すると、沈殿物が形成された。還流するためにこの懸濁液を加温した後、室温まで冷却し、ろ過した。エキソ異性体が濃縮された母液を取り分けた(実施例32参照)。単離した固体(40.1g)をアセトン(15−20mL/g)から2回再結晶して、表題化合物の(R)−(+)−α−メチルベンジルアミン塩(15.9g)を、HPLC(実施例1Aに記載されている条件、エンド異性体の保持時間が11.46分、エキソ異性体の保持時間が11.24分)で測定したところによれば、98%のジアステレオマー過剰率で得た。表題化合物の(R)−(+)−α−メチルベンジルアミン塩(15.9g)を2NのHCl水溶液(27mL、1モル等量)で処理し、酢酸エチル(50mL)で抽出した。この有機抽出液を濃縮して、表題化合物(5.7g)を得た。
【0169】
【化31】

表題化合物の立体化学は、複数のNMR分光技術によって決定した。
【実施例32】
【0170】
(エキソ)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボン酸
エキソ異性体が濃縮された(HPLCによると、約70%のジアステレオマー過剰率)、実施例31Bで得られた(R)−(+)−α−メチルベンジルアミン塩の母液を固体(20g)になるまで濃縮した。この固体を2NのHCl水溶液(34mL、1モル等量)で処理し、酢酸イソプロピル(100mL,5mL/g)で抽出した。この有機抽出液を濃縮し、残留物(11.9g、0.071mol)をアセトン(230mL、20mL/g)中に溶かした。(S)−(−)−α−メチルベンジルアミン(9.0mL、0.071mol、Aldrichから購入)を滴下して添加すると、沈殿物が形成された。還流するためにこの懸濁液を加温した後、室温まで冷却し、ろ過して、表題化合物の(S)−(+)−α−メチルベンジルアミン塩を得た(8.5g、HPLCで測定したところによれば、97%のジアステレオマー過剰率)。この塩を2NのHCl水溶液(15mL、1モル等量)で処理し、酢酸イソプロピル(50mL)で抽出した。この有機抽出液を濃縮して、表題化合物(3.2g)を得た。
【0171】
【化32】

表題化合物の立体化学は、複数のNMR分光技術によって決定した。
【実施例33】
【0172】
(エンド)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例31Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載したように、表題化合物を調製することができる。
【実施例34】
【0173】
(エンド)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例31Bで得られた生成物を使用し、実施例4に記載したように、表題化合物を調製した(収率66%)。
【0174】
【化33】

【実施例35】
【0175】
(エキソ)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例32で得られた生成物を使用し、実施例3に記載したように、表題化合物を調製することができる。
【実施例36】
【0176】
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例32で得られた生成物を使用し、実施例4に記載したように、表題化合物を調製した(収率93%)。
【0177】
【化34】

【実施例37】
【0178】
2,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボン酸
(実施例37A)
2,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボン酸エチル
(1S)−(+)−3−カレンに代えてAldrichから購入した(1R)−(+)−α−ピネンを使用し、実施例1Aに記載したように、表題化合物を調製した。
【0179】
(実施例37B)
2,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例37Aで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載したように、表題化合物を調製した。
【0180】
【化35】

【実施例38】
【0181】
2,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例37Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載したように、表題化合物を調製した。
【0182】
【化36】

【実施例39】
【0183】
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例37Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載した手順を用いることによって、表題化合物を調製した。
【0184】
【化37】

【実施例40】
【0185】
1−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
(実施例40A)
1−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸エチル
(1S)−(+)−3−カレンに代えてAldrichから購入した1−メチル−1−シクロヘキセンを使用し、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0186】
(実施例40B)
1−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例40Aで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。EtOAc/ヘプタンからの結晶化によって、表題化合物を単離した(HPLCによる単一の異性体:実施例1Aに記載した条件、9.78分の保持時間)。
【0187】
【化38】

【実施例41】
【0188】
1−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例40Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0189】
【化39】

【実施例42】
【0190】
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例40Aで得られた生成物を使用し、実施例4に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0191】
【化40】

【実施例43】
【0192】
(エキソ)ビシクロ[5.1.0]オクタン−8−カルボキサミド
(実施例43A)
(エキソ)ビシクロ[5.1.0]オクタン−8−カルボン酸エチル
(1S)−(+)−3−カレンに代えてAldrichから購入したシクロヘプテンを使用し、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0193】
(実施例43B)
(エキソ)ビシクロ[5.1.0]オクタン−8−カルボキサミド
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例43Aで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。EtOAcからの結晶化によって、表題化合物を精製し、単一のジアステレオマーとして単離した(HPLCでの測定による、実施例1Aに記載されている条件、保持時間9.70分)。
【0194】
【化41】

【0195】
(実施例43C)
(エキソ)ビシクロ[5.1.0]オクタン−8−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例43Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0196】
【化42】

【実施例44】
【0197】
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[5.1.0]オクタン−8−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例43Bで得られた生成物を使用し、実施例4に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0198】
【化43】

【実施例45】
【0199】
(エキソ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸
(実施例45A)
(エキソ)エチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル
シクロヘキセンに代えてAldrichから購入したシクロペンテンを使用して、実施例5Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0200】
(実施例45B)
(エキソ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例45Aで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。ヘプタンからの結晶化によって、HPLC(実施例1Aに記載されている条件、保持時間7.38分)による単一のジアステレオマーとして、表題化合物を得た。
【0201】
【化44】

【実施例46】
【0202】
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例45Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製することができる。
【実施例47】
【0203】
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例45Bで得られた生成物を使用し、実施例4に記載されているように、表題化合物を調製することができる。
【0204】
【化45】

【実施例48】
【0205】
4,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボン酸
(実施例48A)
4,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボン酸エチル
(1S)−(+)−3−カレンに代えてAldrichから購入した(1S)−(−)−α−ピネンを使用し、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0206】
(実施例48B)
4,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例48Aで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0207】
【化46】

【実施例49】
【0208】
4,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例48Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製することができる。
【実施例50】
【0209】
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例48Bで得られた生成物を使用し、実施例4に記載されているように、表題化合物を調製することができる。
【0210】
【化47】

【実施例51】
【0211】
3−tert−ブチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
(実施例51A)
4−tert−ブチルシクロヘキセン
4−tert−ブチルシクロヘキサノール(20g、128mmol、Aldrichから購入)とトリフェニルホスフェート(45.9g、141mmol、Aldrichから購入)を1−メチルピロリジノン(120mL)中に混合し、190℃で72時間加熱した後、200℃でさらに52時間加熱した。この混合物を室温まで冷却し、HO(250mL)で希釈し、CHCl(100mL)で抽出した。この有機抽出物を1NのHCl水溶液(100mL)、HO(2x200mL)で洗浄し、濃縮すると、濃い茶色の油(50.3g)が得られた。減圧下で粗生成物を蒸留して、無色の油として表題化合物(13.0g、収率74%)を得た。
【0212】
(実施例51B)
3−tert−ブチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸エチル
(1S)−(+)−3−カレンに代えて実施例51Aで得られた生成物を使用し、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 197(M+H)
【0213】
(実施例51C)
3−tert−ブチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例51Bで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。
【実施例52】
【0214】
3−tert−ブチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例51Cで得られた生成物を使用し、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 196(M+H)
【実施例53】
【0215】
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3−tert−ブチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例51Cで得られた生成物を使用し、実施例4に記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 253(M+H)
【実施例54】
【0216】
(1R,2R,4R,7R)−4,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン−3−カルボン酸
(実施例54A)
(1R,2R,4R,7R)−4,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン−3−カルボン酸エチル
(1S)−(+)−3−カレンに代えてAldrichから購入した(+)−2−カレンを使用し、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0217】
(実施例54B)
(1R,2R,4R,7R)−4,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン−3−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例54Aで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した(HPLC分析によると単一の異性体、実施例1Aに記載されている条件、保持時間12.1分)。
【0218】
【化48】

【実施例55】
【0219】
(1R,2R,4R,7R)−4,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン−3−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例54Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0220】
【化49】

【実施例56】
【0221】
(1R,2R,4R,7R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン−3−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例54Bで得られた生成物を使用し、実施例4に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0222】
【化50】

【実施例57】
【0223】
1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸
(実施例57A)
1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル
(1S)−(+)−3−カレンに代えてAldrichから購入した1−メチル−1−シクロペンテンを使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した(90:10のエキソ/エンド−ジアステレオマー比率)。
【0224】
(実施例57B)
1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例57Aで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。HPLC分析(実施例1Aに記載されている条件、それぞれエキソ異性体の保持時間が8.74分、エンド異性体の保持時間が7.92分)によって、エキソ:エンド−ジアステレオマーの比率が90:10であることが決定された。
【0225】
【化51】

【実施例58】
【0226】
1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例57Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。EtOAc/EtOHからの結晶化によって、HPLC分析(実施例1Aに記載されている条件、保持時間7.0分)による単一のジアステレオマーとして、表題化合物を得た。
【0227】
【化52】

【実施例59】
【0228】
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例57Bで得られた生成物を使用し、実施例4に記載されているように、表題化合物を調製した。EtOAc/EtOHからの結晶化によって、HPLC分析(実施例1Aに記載されているHPLC条件、保持時間5.88分)による単一のジアステレオマーとして、表題化合物を得た。
【0229】
【化53】

【実施例60】
【0230】
1,5−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
(実施例60A)
1,3−ジメチルシクロヘキセン
温度が80℃以下に維持される速度で、2,6−ジメチルシクロヘキサノール(50.0g、390mmol、Aldrichから購入)を、HO(200mL)と濃硫酸(120mL)の溶液に添加した。100℃で30時間、この混合物を激しく攪拌した後、周囲温度まで冷却し、CHCl(250mL)で抽出した。5%のNaHCO水溶液(2x200mL)及びHO(200mL)で、この有機抽出物を洗浄した後、回転式エバポレータ(浴槽の温度は30℃未満)を使用して濃縮すると、茶色の油(28.4g)が得られた。減圧下で粗製油を蒸留すると、無色の油として表題化合物(25g、収率58%)が得られた。
【0231】
(実施例60B)
1,5−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸エチル
(1S)−(+)−3−カレンに代えて実施例60Aで得られた生成物を使用し、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0232】
(実施例60B)
1,5−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例60Aで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 168(M)
【実施例61】
【0233】
1,5−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例60Bで得られた生成物を使用し、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 168(M+H)
【実施例62】
【0234】
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1,5−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例60Bで得られた生成物を使用し、実施例4に記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 225(M+H)
【0235】
抗けいれん効果の測定
本発明の数多くの代表的な化合物の抗けいれん効果は、本明細書の以下に記載されている手順を用いて測定した。
【0236】
雄の成熟CD−1マウス(22−25グラム)をCharles River Laboratories (Portage, MI)から購入し、明期12時間/暗期12時間の標準的な照明条件下で、午前6時に照明を点けて、Abbott Laboratories(Abbott Park)で飼育した。食事と水は自由に与え、検査の時点でのマウスの体重は23−35gであった。
【0237】
100μL Tween(R) 80/mLヒドロキシプロピルメチルセルロース(2mg/mL、Abbott Laboratories)のビヒクル中に懸濁することによって、経口投与用に化合物を調製した。化合物溶液は、10mL/kgの容量で経口投与した。
【0238】
最大電気ショックの手順:
使用した方法は、「E.A. Swinyard,General principles: Experimental selection,quantification and evaluation of anti−convulsants,Anti−epileptic Drugs,Third Edition,R. Levey,et al., Editors. 1989,Raven Press Ltd: New York」と同様の方法であった。電気刺激の30分前に、本発明の化合物でマウスに予め経口処置を施した。電気刺激は、発作を誘導するための角膜電極を介して与えたパルス電流(50mA、0.4秒間、パルス幅0.5m秒、60パルス/秒)からなった。刺激は、ECT Unit(Ugo Basile #7801)を用いて供給された。角膜との接触を良好にするために、前記ユニットの電極は、心電図電解質(Signa Creme,Parker Labs #1708)で被覆した。強直発作の開始と死亡について、刺激後にマウスを観察した。後肢の長時間伸長(身体の平面から>90°)が存在した場合にのみ、マウスが強直発作を起こしたと考えた。マウスには、「プラス」又は「マイナス」のうち何れかのスコアを割り振った。プラスのスコアは症候が存在したことを表し、マイナスのスコアは症候が存在しなかったことを表す。発作を起こさなかったマウスは、保護されたものと考えた。各グループにつき合計20匹のマウスを使用した。強直発作からの%保護は、保護されたマウスの数をグループ内の総数で除することによって計算した。化合物のED50は、PROBIT解析を用いて計算し、マウスの50%が強直発作から保護される用量を表す。バルプロエートは、1.2mmol/kgのED50を示した。本発明の代表的な化合物は、約0.56mmol/kgないし約0.05mmol/kgの範囲のED50を示した。
【0239】
皮下ペンチレンテトラゾール(PTZ)発作の手順:
使用した方法は、「E.A. Swinyard,General principles: Experimental selection,quantification and evaluation of anti−convulsants,Anti−epileptic Drugs,Third Edition,R. Levey,et al., Editors. 1989,Raven Press Ltd: New York」と同様の方法であった。実験の間、観察のために、透明なポリカーボネートのケージの中で個体ごと分けてマウスを飼育した。対照を除くマウスには、PTZ注入の30分前に、本発明の化合物で予め経口処置を施し、PTZの投与後、15分間観察を行った。襟首のすぐ下に、ペンチレンテトラゾール(PTZ、85mg/kg)を皮下注射して、発作を誘発した。間代性発作及び強直発作が誘発されるまでの時間に注目し、発作を起こしたマウスの数を記録した。各グループにつき、計20匹のマウスを使用した。化合物のED50は、線形回帰を用いて計算し、マウスの50%が強直発作から保護される用量を表す。バルプロエートは、1.8mmol/kgのED50を示した。本発明の代表的な化合物は、約0.79mmol/kgないし約0.28mmol/kgの範囲のED50を示した。
【0240】
本発明の化合物は、「Schmidt,D., The clinical impact of new antiepileptic drugs after a decade of use in epilepsy,Epilepsy Res., 2002,50(1−2),21−32; Asconape,J.J., Some common issues in the use of antiepileptic drugs,Seminars in Neurology,2002,22(1),27−39; and Wallace,S.J., Newer antiepileptic drugs: advantages and disadvantages,Brain & Development,2001,23,277−283」に記載されているように、てんかんなど(これに限定されない)の発作を治療するために使用することができる。
【0241】
本発明の化合物は、「Brambilla,P., Barale,F., Soares,J. C., Perspectives on the use of anticonvulsants in the treatment of bipolar disorder, International Journal of Neuropsychopharmacology,2001,4,421−446; Angel,1. and Horovitz,T., Bipolar disorder and valproic acid,Current Opinion in Central & Peripheral Nervous System Investigational Drugs(1999),1(4),466−469;Muzina,D. J., El−Sayegh,S., Calabrese,J.R., Antiepileptic drugs in psychiatry−focus on randomized controlled trial,Epilepsy Research,2002,50(1−2),195−202; and Calabrese,J.R., Shelton,M. D., Rapport,D.J., Kimmel,S.E., Bipolar disorders and the effectiveness of novel anticonvulsants,J. Clin. Psychiatry,2002,63(suppl 3),5−9」に記載されている双極性障害を治療するために使用することができる。
【0242】
本発明の化合物は、「Bialer,M., Johannessen,S.I., Kupferberg,H.J., Levy,R.H., Loiseau,P., Perucca,E., Progress report on new antiepileptic drugs:a summary of the sixth eilat conference(EILAT VI),Epilepsy Res. 2002,51,31−71; Fountain,N. B., Dreifuss,F.E., The future of valproate. In: Valproate., Loscher W., Editor. 1999,Birkhauser Verlag,Boston;Fountain,N. B., Dreifuss,F.E., The future of valproate. In: Valproate., Loscher W., Editor. 1999,Birkhauser Verlag,Boston; and Balfour,J.A., Bryson,H.M. Valproic acid: A review of its pharmacology and therapeutic potential in indications other than epilepsy,CNS Drugs,1994,2(2),144−173」に記載されているような、不安及びパニック障害、心的外傷後ストレス症候群、統合失調症、間欠的な抑制不全、薬物乱用関連疾患、衝動調節障害、様々な精神疾患及び痴呆を伴う全身性の興奮、並びに自閉症を伴う行動疾患などの精神疾患(これらに限定されるものではない)を治療するために使用することができる。
【0243】
本発明の化合物は、「Wheeler,S.D., Antiepileptic drug therapy in migraine headache,Current Treatment Options in Neurology,2002,4,383−394;Krymchantowski,A.V., Bigal,M.E., Moreira,P.E., New and emerging prophylactic agents for migraine,CNS Drugs,2002,16(9),611−634)」に記載されているような古典的な偏頭痛や一般的な偏頭痛などの偏頭痛の様々な種類を治療するために使用することができる。
【0244】
本発明の化合物は、「Tremont−Lukats,I. W., Megeff,C., Backonja,M.−M., Anticonvulsants for neuropathich pain syndromes: mechanisms of action and place in therapy,Drugs,60(5),1029−1052; Jensen,T.S., Anticonvulsants in neuropathic pain: rationale and clinical evidence,Eur. J. Pain,2002,6(suppl A),61−68; and Balfour,J.A., Bryson,H.M. Valproic acid: A review of its pharmacology and therapeutic potential in indications other than epilepsy,CNS Drugs,1994,2(2),144−173; Hardy,J.R., Rees,E.A.J., Gwilliam,B., Ling,J., Broadley,K., A’Hern,R., J. of Pain and Symptom Management,2001,21(3),204−209」に記載されているような、糖尿病性の神経障害、癌による神経障害、HIV痛、三叉神経痛、ヘルペス後の神経痛、外傷性神経痛、幻肢、重篤な治療抵抗性の疼痛、電撃痛などの神経障害性疼痛などの疼痛(これらに限定されるものではない)を治療するために使用することができる。
【0245】
本発明の化合物は、「Pitkanen,A., Efficacy of current antiepileptics to prevent neurodegeneration in epilepsy models,Epilepsy Research,2002,50,141−160」に記載されているような神経保護を与えるために使用することができる。
【0246】
本発明の化合物は、「Magnus,L., Nonepileptic uses of gabapentin,Epilepsia,1999,40(suppl 6),S66−S72;Fountain,N.B., Dreifuss,F.E., The future of valproate In: Valproate., Loscher W., Editor. 1999, Birkhauser Verlag,Boston;Cutter,N., Scott,D.D., Johnson,J.C., Whiteneck,G., Gabapentin effect on spacticity in multiple sclerosis,2000,81,164−169」に記載されているような、下肢静止不能症候群、睡眠時周期性四肢運動(periodic limb movement of sleep)、本態性振戦、後天性眼振、無酸素後のミオクロヌス、脊髄性ミオクロヌス、痙縮、舞踏病、及びジストニアなどの運動障害(これらに限定されるものではない)を治療するために使用することができる。
【0247】
本発明は、本発明の化合物を含む医薬組成物も提供する。該医薬組成物は、1又は複数の毒性のない薬学的に許容される担体とともに調合された本発明の化合物を含む。
【0248】
本発明の薬学的組成物は、経口、直腸、非経口、後頭内、膣内、局所(粉末、軟膏又は点眼薬などによって)、頬内から、又は経口若しくは経鼻スプレーとして、ヒト及びその他の哺乳動物に投与することができる。本明細書で使用される「非経口」という用語は、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下及び関節内注射及び注入を含む投与の様式を表す。
【0249】
本明細書において使用される「薬学的に許容される担体」という用語は、毒性のない、不活性な固体、半固体又は液体の、あらゆる種類の増量剤(filler)、希釈剤(diluent)、封入物質又は調合補助剤を意味する。薬学的に許容される担体としての役割を果たすことができる物質の幾つかの例は、ラクトース、グルコース及びスクロースなどの糖;コーンスターチ及びポテトスターチなどのデンプン;カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロースなどのセルロースとその誘導体;粉末化されたトラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;カカオバター及び座剤ワックスなどの賦形剤;ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油及び大豆油などの油;プロピレングリコールなどのグリコール;オレイン酸エチル及びラウリル酸エチルなどのエステル;寒天;水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;アルギン酸;発熱物質の含まれていない水;等張の生理的食塩水;リンゲル溶液;エチルアルコール、及びリン酸緩衝溶液、並びに、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムなどの毒性のないその他の適合性のある潤滑剤、並びに着色剤、解除剤、コーティング剤、甘味料、香味料及び香料、防腐剤及び抗酸化剤を、調合者の判断に従って、前記組成物中に加えることもできる。
【0250】
非経口注射用の本発明の医薬組成物には、薬学的に許容される無菌の水性又は非水性溶液、分散液、懸濁液又はエマルジョン、並びに、使用の直前に注射可能な無菌溶液又は懸濁液に戻すための無菌粉末が含まれる。適切な水性及び非水性担体、希釈剤、溶媒又はビヒクルの例には、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、植物油(オリーブ油)、注射可能な有機エステル(オレイン酸エチルなど)やこれらの適切な混合物が含まれる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング物質を使用することによって、分散液の場合には必要とされる粒径を維持することによって、界面活性剤を使用することによって維持することができる。
【0251】
これらの組成物は、防腐剤、湿潤剤、乳化剤及び分散剤などの佐剤(adjuvant)を含有することもできる。様々な抗細菌剤や抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などを含めることによって、微生物の作用を抑制することができる。糖質、塩化ナトリウムなどの等張剤を含めることが望ましい場合もある。注射可能な薬剤形態の長期にわたる吸収は、モノステアリン酸アルミニウムやゼラチンなど、吸収を遅らせる物質を含めることによって達成することができる。
【0252】
幾つかの事例では、薬物の効果を延長するために、皮下又は筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることが望ましい。これは、水への溶解度が低い結晶又は非晶質の液体懸濁物の使用によって達成することができる。薬物の吸収速度は、次いで、その溶解速度に依存し、溶解速度は結晶の大きさや結晶の形態に依存することがある。あるいは、薬物を油ビヒクル中に溶解し又は懸濁することによって、非経口投与される薬物形態の遅延吸収が達成される。
【0253】
注射可能な持続性製剤の形態は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中で薬物のミクロカプセル封入マトリックス(microencapsule matrices)を形成させることによって作製される。ポリマーに対する薬物の比率及び用いるポリマーの性質に応じて、薬物放出の速度を調節することができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が含まれる。持続性製剤の注射可能な調合物は、身体組織と適合性があるリポソーム又はミクロエマルジョンの中に薬物を取り込ませることによって調製することもできる。
【0254】
注射可能な調合物は、例えば、細菌を保持するフィルターを通過させるろ過によって、又は、使用直前に無菌水又は注射可能な他の無菌媒体中に溶解させ又は分散させることができる無菌の固体組成物の形態の殺菌剤を取り込ませることによって、滅菌することができる。
【0255】
経口投与用の固体剤形には、カプセル、錠剤、丸薬、粉末及び顆粒が含まれる。このような固体剤形では、活性化合物は、クエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウムなどの少なくとも1つの薬学的に許容される不活性な担体又は賦形剤及び/又はa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール及びケイ酸などの充填剤又は増量剤;b)カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及びアラビアゴムなどの結合剤;c)グリセロールなどの保湿剤;d)寒天−寒天、炭酸カルシウム、ポテトスターチ又はタピオカスターチ、アルギン酸、ある種のケイ酸塩及び炭酸ナトリウムなどの崩壊剤;e)パラフィンなどの溶解遅延剤(solution retarding agent);f)四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤;g)セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤;h)カオリン及びベントナイトクレイなどの吸収剤並びにi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム及びそれらの混合物などの潤滑剤と混合することができる。カプセル、錠剤及び丸薬の場合、前記剤形は、緩衝剤を含むこともできる。
【0256】
同様のタイプの固体組成物は、ラクトース又は乳糖などの担体と高分子量のポリエチレングリコールなどを用いて、軟及び硬充填ゼラチンカプセル中の充填剤として使用することもできる。
【0257】
錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬及び顆粒の固体剤形は、腸溶コーティングや製薬調合分野で周知のその他のコーティングなどのコーティングや殻(shell)を用いて調製することができる。これらは、必要に応じて、不透明化剤(opacifying agent)を含有してもよく、腸管の一定部分のみで、又は腸管の一定部分で優先的に、必要に応じて遅延した様式で活性成分を放出するような組成物としてもよい。使用可能な包埋組成物の例には、ポリマー物質と蝋が含まれる。
【0258】
活性化合物は、適宜、1又は複数の上記担体とともに、マイクロカプセル封入の形態とすることもできる。
【0259】
経口投与用の液体剤形には、薬学的に許容されるエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、及びエリキシルが含まれる。前記活性化合物に加えて、前記液体剤形は、例えば、水又は他の溶媒などの本分野で一般的に用いられる不活性な希釈剤、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル並びにこれらの混合物などの可溶化剤及び乳化剤を含有することもできる。
【0260】
不活性な希釈剤以外に、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味料、香味料及び香料などの佐剤を含むこともできる。
【0261】
前記活性化合物に加えて、懸濁液は、例えば、エトキシル化されたイソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム(aluminum metahydroxide)、ベントナイト、寒天−寒天、トラガカント及びこれらの混合物などの懸濁剤を含有することもできる。
【0262】
直腸又は膣投与用の組成物は、適切な非刺激性担体、又は、室温では固体であるが、体温では液体であるため、直腸又は膣腔内で溶けて、活性化合物を放出する、カカオバター、ポリエチレングリコール又は座剤ワックスなどの担体と本発明の化合物を混合することによって調製することができる座剤であることが好ましい。
【0263】
本発明の化合物は、リポソームの形態で投与することもできる。本分野において公知であるように、リポソームは、一般に、リン脂質又は他の脂質物質から得られる。リポソームは、水性媒体中に分散される単一又は多層の含水液晶によって形成される。毒性のない、生理学的に許容され且つ代謝可能で、リポソームを形成できる任意の脂質を使用することができる。リポソーム形態の本組成物は、本発明の化合物に加えて、安定化剤、防腐剤、賦形剤などを含有することができる。好ましい脂質は、別個に又は共に使用される天然及び合成のリン脂質及びホスファチジルコリン(レシチン)である。
【0264】
リポソームを形成する方法は、本分野において公知である。例えば、「Prescott,Ed., Methods in Cell Biology,Volume XIV,Academic Press,New York,N.Y.(1976),p.33 et seq」を参照されたい。
【0265】
本発明の化合物を局所投与するための剤形には、粉末、スプレー、軟膏及び吸入剤が含まれる。前記活性化合物は、無菌条件下で、薬学的に許容される担体及び必要とされる任意の防腐剤、緩衝液、又は必要な場合がある噴射剤とともに混合することができる。眼用調合物、眼用軟膏、粉末及び溶液も、本発明の範囲に属するものと想定されている。
【0266】
本発明の薬学的組成物における活性成分の実際の用量レベルは、特定の患者、組成物及び投与様式に対して所望の治療応答を達成するのに有効な活性化合物の量を得るために、変動させることができる。選択される用量レベルは、化合物の活性、投与の経路、治療されている症状の重篤度及び症状及び治療されている患者の既往歴に依存するであろう。
【0267】
上記又は他の治療に使用する場合、本発明の化合物の1つの治療的有効量は、純粋な形態で使用することが可能であり、薬学的に許容される塩、エステル又はプロドラッグの形態が存在する場合には、かかる形態で使用することができる。本発明の化合物の「治療的有効量」という用語は、あらゆる医学的治療に適用できる合理的なベネフィット/リスク比で、疾患を治療するのに十分な化合物の量を意味する。しかしながら、本発明の化合物及び組成物の合計一日用量は、健全な医学的判断の範囲内で、担当医によって決定されることが理解できるであろう。ある患者に対する具体的な治療的有効用量のレベルは、治療されている疾患、疾患の重篤度;用いられている具体的な化合物の活性;用いられている具体的な組成物;患者の年齢、体重、全般的な健康;性別及び食事;投与の時間、投与の経路、及び使用されている具体的な化合物の排泄速度;治療の期間、使用されている具体的な化合物とともに又は同時に用いられる薬物;並びに医学分野において周知の類似の要因など、様々な要因に依存するであろう。
【0268】
本明細書において使用される「薬学的に許容されるプロドラッグ」又は「プロドラッグ」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを生じさせずに、ヒト及びヒトより下等な動物の組織に接触させる使用に適した本発明の化合物のプロドラッグを表す。本発明のプロドラッグは、例えば、血中での加水分解によって、式(I)の化合物にインビボで急速に変換され得る。
【0269】
本発明は、合成的手段によって形成される又はインビボで生体内変換によって形成される式(I)の化合物を想定する。
【0270】
本発明の化合物は、溶媒和されていない形態及び半水和物(hemi−hydrate)などの水和された形態を含む溶媒和された形態で存在することができる。一般に、特に水やエタノールなどの薬学的に許容される溶媒で溶媒和された形態は、本発明において、溶媒和されていない形態と等価である。
【0271】
ヒト又はヒトより下等な動物に投与される本発明の化合物の合計一日用量は、約0.003ないし約90mg/kg/日の範囲とすることができる。経口投与を目的とする場合、さらに好ましい用量は、約0.01ないし約30mg/kg/日の範囲であり得る。所望であれば、有効一日用量は、投与のために複数用量に分割することができ、従って、単回投与組成物は、このような量又はそれらの約数を含有して、一日用量を構成することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物の偏頭痛、てんかん、又は双極性障害を治療する方法であって、式(I):
【化1】

[式中
Aは、シクロアルキル又はビシクロアルキルであり;
、R、及びRは、独立に、水素又はアルキルであり;
は、OR又はNRであり;
は、水素又はアルキルであり;
及びRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル;若しくは
【化2】

であり;又は
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成しており、該複素環は、アゼパニル、アゼチジニル、アジリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、又はチオモルホリニルであり、
とRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、又はヒドロキシアルキルであり;
は、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシ、又は−NRであり;
は、アルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルチオアルキル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル、又は−(CHNHC(=NH)NHであり;
nは、1ないし6の整数であり;
但し、式(I)の化合物は、ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸以外である]の化合物又は薬学的に許容されるそのプロドラッグの治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、方法。
【請求項2】
Aがシクロアルキルであり;
がORである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルが、1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;
がORである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
式(I)の化合物が、
3−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸;
(エキソ)(lR,2R,4S,5S)−トリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−3−カルボン酸;
2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸;
(トランス)2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸;
(2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸;
(エンド)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボン酸;
(エキソ)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボン酸;
2,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボン酸;
1−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸;
(エキソ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸;
4,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボン
酸;
3−tert−ブチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸;
1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸;又は、
1,5−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
Aがビシクロアルキルであり;
がORである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
Aがビシクロアルキルであり、該ビシクロアルキルが、1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;
がORである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
式(I)の化合物が、
(1S,3S,5S,7R)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボン酸;
(1S,3S,4R,7R)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボン酸;
(エキソ)(laR,2R,2aS,5aR,6S,6aS)−デカヒドロ−2,6−メタノシクロプロパ[f]インデン−1−カルボン酸;
(lR,5S)−トリシクロ[3.3.0.02,4]オクト−2(4)−エン−3−カルボン酸;
オクタヒドロ−1H−シクロプロパ[a]ペンタレン−1−カルボン酸;又は、
(lR,2R,4R,7R)−4,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン−3−カルボン酸である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
Aがシクロアルキルであり;
がNRである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルが、1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;
がNRであり;
が水素であり;
が水素又は(NR)カルボニルアルキルであり;
及びRが水素である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
式(I)の化合物が、
(エキソ)(1R,6S)−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(エキソ)(lR,6S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
3−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(エキソ)(lR,2R,4S,5S)−トリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
(エキソ)(lR,2R,4S,5S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)トリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(1S,2S,4S,6R,7S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(2S,5R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−イソプロピル−5−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(エンド)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド;
(エンド)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド;
(エキソ)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド;
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド;
2,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
1−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(エキソ)ビシクロ[5.1.0]オクタン−8−カルボキサミド;
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[5.1.0]オクタン−8−カルボキサミド;
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド;
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド;
4,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4、7、7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
3−tert−ブチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3−tert−ブチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド;
1,5−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;又は、
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1,5−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミドである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
Aがビシクロアルキルであり;
がNRである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
Aがビシクロアルキルであり、該ビシクロアルキルが、1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;
がNRであり;
が水素であり;
が水素又は(NR)カルボニルアルキルであり;
及びRが水素である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
式(I)の化合物が、
(1S,3S,4S,7R)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボキサミド;
(1S,3S,4S,7R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボキサミド;
(エキソ)(laR,2R,2aS,5aR,6S,6aS)−デカヒドロ−2,6−メタノシクロプロパ[f]インデン−1−カルボキサミド;
(エキソ)(laR,2R,2aS,5aR,6S,6aS)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)デカヒドロ−2,6−メタノシクロプロパ[f]インデン−1−カルボキサミド;
(1R,5S)−トリシクロ[3.3.0.02,4]オクト−2(4)−エン−3−カルボキサミド;
(1R,5S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)トリシクロ[3.3.0.02,4]オクト−2(4)−エン−3−カルボキサミド;
オクタヒドロ−1H−シクロプロパ[a]ペンタレン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)オクタヒドロ−1H−シクロプロパ[a]ペンタレン−1−カルボキサミド;
(lR,2R,4R,7R)−4,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;又は、
(1R,2R,4R,7R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン−3−カルボキサミドである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の精神疾患を治療する方法。
【請求項15】
式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の疼痛を治療する方法。
【請求項16】
式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の運動障害を治療する方法。
【請求項17】
式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の神経保護を与える方法。
【請求項18】
式(II):
【化3】

[式中、
Aは、シクロアルキル又はビシクロアルキルであり;
、R、及びRは、独立に、水素又はアルキルであり;
は、水素又はアルキルであり;
は、アルケニル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル;若しくは
【化4】

であり;又は
とRは、それらが結合している窒素と一緒になって複素環を形成しており、該複素環は、アゼパニル、アゼチジニル、アジリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、又はチオモルホリニルであり、
とRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、又はヒドロキシアルキルであり;
は、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシ、又は−NRであり;
は、アルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルチオアルキル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル、又は−(CHNHC(=NH)NHであり;
nは、1ないし6の整数である。]の化合物又は薬学的に許容されるそのプロドラッグ。
【請求項19】
Aがシクロアルキルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルが、1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;
が水素であり;
が(NR)カルボニルアルキルであり;
及びRが水素である、請求項18に記載の化合物。
【請求項21】
式(I)の化合物が、
(エキソ)(lR,6S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(エキソ)(lR,2R,4S,5S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)トリシクロ[3.2.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(1S,2S,4S,6R,7S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,4−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(2S,5R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−イソプロピル−5−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(エンド)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド;
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[6.1.0]ノナン−9−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1−メチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[5.1.0]オクタン−8−カルボキサミド;
(エキソ)N−(2−アミノ−2−オキソエチル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4,7,7−トリメチルトリシクロ[4.1.1.02,4]オクタン−3−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3−tert−ブチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1−メチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド;又は、
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−1,5−ジメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキサミドである、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
Aがビシクロアルキルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項23】
Aがビシクロアルキルであり、該ビシクロアルキルが、1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;
が水素であり;
が(NR)カルボニルアルキルであり;
及びRが水素である、請求項18に記載の化合物。
【請求項24】
式(I)の化合物が、
(1S,3S,4S,7R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−4−カルボキサミド;
(エキソ)(laR,2R,2aS,5aR,6S,6aS)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)デカヒドロ−2,6−メタノシクロプロパ[f]インデン−1−カルボキサミド;
(lR,5S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)トリシクロ[3.3.0.02,4]オクト−2(4)−エン−3−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)オクタヒドロ−lH−シクロプロパ[a]ペンタレン−1−カルボキサミド;又は、
(lR,2R,4R,7R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4,8,8−トリメチルトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン−3−カルボキサミドである、請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、神経障害性疼痛及び炎症性疼痛を治療する方法。

【公表番号】特表2006−508085(P2006−508085A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−547001(P2004−547001)
【出願日】平成15年10月22日(2003.10.22)
【国際出願番号】PCT/US2003/033426
【国際公開番号】WO2004/037241
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】