説明

縮環化合物およびその用途

本発明は、一般式(I)
【化1】


(式中、すべての記号は明細書中と同じ意味を表す。)で示される化合物に関する。本化合物はcysLT受容体に拮抗するため、例えば、呼吸器疾患(例えば、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、慢性気管支炎、肺炎(例えば、間質性肺炎等)、重症急性呼吸器症候群(SARS)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎(例えば、急性副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎等)など)の予防及び/又は治療剤や去痰剤又は鎮咳剤として有用である。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)
【化1】

(式中、R及びRは、それぞれ独立して、保護されていてもよい酸性基を表し、D及びEは、それぞれ独立して、結合手又は主鎖の原子数1〜8のスペーサーを表し、Rは置換基を表し、環Aはさらに置換基を有していてもよい環状基を表し、環Bはさらに置換基を有していてもよい環状基を表し、Y及びZは、それぞれ独立して、炭素原子又は窒素原子を表し、
【化2】

は、一重結合又は二重結合を表す(ただし、Y及び/又はZが窒素原子を表すとき、該結合は一重結合を表す。)。〕で示される化合物もしくはそのN−オキシド体、それらの塩、それらの溶媒和物、又はそれらのプロドラッグ。
【請求項2】
【化3】

が3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン、3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾチアジン、1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、1,2−ジヒドロキノリン、4H−1,4−ベンゾオキサジン、4H−1,4−ベンゾチアジン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、シンノリン、フタラジン、4(1H)−キノリノン、3,4−ジヒドロ−2(1H)−キノリノン、2(1H)−キノリノン、1H−インドール又はインドリン環である請求の範囲第1項記載の化合物。
【請求項3】

【化4】

(基中、ring1は置換基を有していてもよい環状基を表し、Vは結合手又は主鎖の原子数1〜8のスペーサーを表し、ring2は置換基を有していてもよい環状基を表し、Wは結合手又は主鎖の原子数1〜8のスペーサーを表す。)である請求の範囲第1項記載の化合物。
【請求項4】
及びRで示される酸性基がそれぞれ独立して−COOR(基中、Rは水素原子又はC1〜8アルキルを表す。)、−CONRSO(基中、Rは水素原子又はC1〜8アルキルを表し、RはC1〜8炭化水素基を表す。)、−SONRCOR(基中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。)、
【化5】

基である請求の範囲第1項記載の化合物。
【請求項5】
一般式(I−X)
【化6】

(式中、R30は水素原子又は置換基を表し、mは0又は1〜4の整数を表し、Lは窒素原子、酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子、炭素原子又は結合手を表し、その他の記号は請求の範囲第1項及び第3項記載と同じ意味を表す。また、隣接する二つの
【化7】

は同時に二重結合を表さない。)で示される化合物である請求の範囲第1項記載の化合物。
【請求項6】
Vが1〜2個の置換基を有していてもよい−CH−、1〜2個の置換基を有していてもよい−CH=CH−、−C≡C−、置換基を有していてもよい−NH−、−CO−、−O−、−S−、−SO−及びSO−から選択される1〜4個を組み合わせてなる2価基である請求の範囲第3項又は第5項記載の化合物。
【請求項7】
−D−Rが−CO−(CH−R、−CO−(CH−R、−CO−(CH−R又はC1〜4アルキレン−Rである請求の範囲第3項又は第5項記載の化合物。
【請求項8】
Eが結合手又はC1〜4アルキレンである請求の範囲第3項又は第5項記載の化合物。
【請求項9】
Vが
【化8】

(基中、R110は水素原子又はC1〜8アルキルを表し、矢印は環Aと結合することを表す。)である請求の範囲第3項又は第5項記載の化合物。
【請求項10】
(1)4−(3−カルボキシプロピル)−8−((4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイル)アミノ)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(2)4−(3−カルボキシプロピル)−8−({(2E)−3−[4−(4−フェニルブチル)フェニル]−2−プロペノイル}アミノ)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(3)4−[8−{[4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイル]アミノ}−2−(1H−テトラゾール−5−イル)−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル]ブタン酸、
(4)4−(3−カルボキシプロピル)−8−{[4−(4−フェニルブトキシ)ベンジル]アミノ}−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(5)4−(3−カルボキシプロピル)−8−{(E)−2−[4−(4−フェニルブトキシ)フェニル]ビニル}−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(6)4−(3−カルボキシプロピル)−8−{2−[4−(4−フェニルブトキシ)フェニル]エチル}−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(7)(2S)−4−(3−カルボキシプロピル)−8−{[4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイル]アミノ}−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(8)(2R)−4−(3−カルボキシプロピル)−8−{[4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイル]アミノ}−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(9)4−(3−カルボキシプロピル)−8−({4−[2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)エトキシ]ベンゾイル}アミノ)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(10)4−(3−カルボキシプロピル)−8−({4−[(5−フェニルペンチル)オキシ]ベンゾイル}アミノ)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(11)4−(3−カルボキシプロピル)−8−({4−[(7−フェニルヘプチル)オキシ]ベンゾイル}アミノ)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(12)4−(3−カルボキシプロピル)−8−({4−[(4−メチルペンチル)オキシ]ベンゾイル}アミノ)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(13)4−(3−カルボキシプロピル)−8−{[4−(4−フェノキシブトキシ)ベンゾイル]アミノ}−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(14)4−(3−カルボキシプロピル)−8−({4−[3−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)プロポキシ]ベンゾイル}アミノ)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(15)4−(3−カルボキシプロピル)−8−({4−[4−(4−フルオロフェニル)ブトキシ]ベンゾイル}アミノ)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(16)4−(3−カルボキシプロピル)−8−({4−[4−(2−メチルフェノキシ)ブトキシ]ベンゾイル}アミノ)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(17)4−(3−カルボキシプロピル)−8−({4−[4−(2−フルオロフェノキシ)ブトキシ]ベンゾイル}アミノ)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(18)4−(3−カルボキシプロピル)−8−({4−[4−(2−クロロフェノキシ)ブトキシ]ベンゾイル}アミノ)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(19)4−(3−カルボキシプロピル)−8−[(4−{4−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]ブトキシ}ベンゾイル)アミノ]−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(20)4−(3−カルボキシプロピル)−8−({4−[3−(2−メチルフェノキシ)プロポキシ]ベンゾイル}アミノ)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(21)4−(2−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]アミノ}カルボニル)−8−{[4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル)ブタン酸、
(22)4−(2−{[(メチルスルホニル)アミノ]カルボニル}−8−{[4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル)ブタン酸、
(23)4−(2−{[(ベンジルスルホニル)アミノ]カルボニル}−8−{[4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル)ブタン酸、
(24)4−(3−カルボキシプロピル)−8−{(E)−2−[4−(4−フェノキシブトキシ)フェニル]ビニル}−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(25)4−(3−カルボキシプロピル)−8−{(E)−2−[4−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルメトキシ)フェニル]ビニル}−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(26)4−(3−カルボキシプロピル)−8−((E)−2−{4−[3−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)プロポキシ]フェニル}ビニル)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(27)4−(3−カルボキシプロピル)−8−((E)−2−{4−[(5−フェノキシペンチル)オキシ]フェニル}ビニル)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(28)4−(3−カルボキシプロピル)−8−((E)−2−{4−[4−(4−メトキシフェノキシ)ブトキシ]フェニル}ビニル)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(29)4−(3−カルボキシプロピル)−8−((E)−2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}ビニル)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(30)4−(3−カルボキシプロピル)−8−{(E)−2−[4−(3−フェノキシプロポキシ)フェニル]ビニル}−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(31)4−(3−カルボキシプロピル)−8−((E)−2−{4−[3−(2−クロロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}ビニル)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(32)4−(3−カルボキシプロピル)−8−{2−[4−(4−フェノキシブトキシ)フェニル]エチル}−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸、
(33)4−[8−{2−[4−(4−フェニルブトキシ)フェニル]エチル}−2−(1H−テトラゾール−5−イル)−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル]ブタン酸、
(34)4−[8−{(E)−2−[4−(4−フェニルブトキシ)フェニル]ビニル}−2−(1H−テトラゾール−5−イル)−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル]ブタン酸、
(35)4−(2−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−{[4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル)ブタン酸、
(36)4−(2−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)−8−{(E)−2−[4−(4−フェニルブトキシ)フェニル]ビニル}−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル)ブタン酸、
(37)4−オキソ−4−(8−((4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイル)アミノ)−2−(1H−テトラゾール−5−イル)−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジン−4−イル)ブタン酸又は
(38)4−(3−カルボキシプロピル)−8−((4−(4−フェニルブトキシ)ベンジル)オキシ)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−2−カルボン酸
である請求の範囲第1項記載の化合物。
【請求項11】
請求の範囲第1項記載の一般式(I)で示される化合物もしくはそのN−オキシド体、それらの塩、それらの溶媒和物、又はそれらのプロドラッグを含有してなる医薬組成物。
【請求項12】
cysLT介在性疾患の予防及び/又は治療剤である請求の範囲第11項記載の医薬組成物。
【請求項13】
cysLT介在性疾患が呼吸器疾患である請求の範囲第12項記載の医薬組成物。
【請求項14】
呼吸器疾患が喘息、又は慢性閉塞性肺疾患である請求の範囲第13項記載の医薬組成物。
【請求項15】
請求の範囲第1項記載の一般式(I)で示される化合物もしくはそのN−オキシド体、それらの塩、それらの溶媒和物、又はそれらのプロドラッグと、cysLT受容体拮抗薬、ステロイド薬、抗ヒスタミン薬、ホスホジエステラーゼ4阻害薬、エラスターゼ阻害薬、抗コリン薬及び交感神経刺激薬から選択される1種以上とを組み合わせてなる医薬。
【請求項16】
請求の範囲第1項記載の一般式(I)で示される化合物もしくはそのN−オキシド体、それらの塩、それらの溶媒和物、又はそれらのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする哺乳動物におけるcysLT介在性疾患の予防及び/又は治療方法。
【請求項17】
請求の範囲第1項記載の一般式(I)で示される化合物もしくはそのN−オキシド体、それらの塩、それらの溶媒和物、又はそれらのプロドラッグと、cysLT受容体拮抗薬、ステロイド薬、抗ヒスタミン薬、ホスホジエステラーゼ4阻害薬、エラスターゼ阻害薬、抗コリン薬及び交感神経刺激薬から選択される1種以上とを哺乳動物に投与することを特徴とする哺乳動物におけるcysLT介在性疾患の予防及び/又は治療方法。
【請求項18】
cysLT介在性疾患の予防及び/又は治療剤を製造するための請求の範囲第1項記載の一般式(I)で示される化合物もしくはそのN−オキシド体、それらの塩、それらの溶媒和物、又はそれらのプロドラッグの使用。

【国際公開番号】WO2005/021518
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【発行日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−513507(P2005−513507)
【国際出願番号】PCT/JP2004/012563
【国際出願日】平成16年8月31日(2004.8.31)
【出願人】(000185983)小野薬品工業株式会社 (180)
【Fターム(参考)】