説明

繊維材料の処理のための方法

【課題】繊維材料の処理のための方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、羊毛及び絹からなる群から選択される繊維材料の白色度を改善するための方法であって、該繊維材料が洗濯プロセスにおいて少なくとも1種の分散染料で処理される方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、羊毛及び絹からなる群から選択される繊維材料の白色度を改善するための方法を導くことであって、該繊維材料が洗濯プロセスにおいて少なくとも1種の分散染料で処理される方法である。
【背景技術】
【0002】
そういった繊維材料はしばしば望んだような白色度を示さない。多くの場合白色度は単に増白剤を適用することだけでは、例えば白色剤(whitener)含有洗剤を用いて洗濯するようなことでは、望んだような白色度まで高めることはできない。上記を鑑みそういった繊維材料の白色度を改善する必要が依然としてある。今や驚くべきことに、洗濯プロセスにける分散染料を用いた処理がそのような繊維材料の白色度を改善することを可能にすることが見出された。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
加えて、繊維材料は時間が経つにつれて白色度が減少することが知られている。驚くべきことに、本発明はそのような繊維材料の白色度を再び改善することを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
このように、本発明は主として、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、羊毛及び絹からなる群から選択される繊維材料の白色度を改善するための方法に関し、洗濯プロセスにおいて少なくとも1種の分散染料を用いて繊維材料を処理することを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
本発明の方法に適する分散染料は、“Disperse Dyes” in the Colour Index,第3版(第3改定版 1987 including additions and amendments up to No.85)に記載されるものである。例は、カルボキシル−及び/又はスルホ遊離ニトロ、アミノ、アミノケトン、ケトンイミン、メチン、ポリメチン、ジフェニルアミン、キノリン、ベンズイミダゾール、キサンテン、オキサジン又はクマリン染料、及び特にアントラキノン染料及びモノアゾ又はジアゾ染料のようなアゾ染料である。好ましいのは、青、バイオレット、赤又はピンク分散染料と考えられる。
【0006】
下記式で表される少なくとも1種の分散染料の使用が好ましい:
【化1】

(式中、
1はハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、
2は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、
3は水素原子、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、
4は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数1な
いし4のアルコキシ基を表し、
5は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基を表し
、及び
6及びR7は互いに独立して、水素原子、アリル基、未置換の又はヒドロキシ基によって置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、シアノ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルカノイルオキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボニル基、フェニル基又はフェノキシ基を表す。)、
【化2】

(式中、
8は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基又はフェニルスルホニ
ル基、該フェニル基及びフェニルスルホニル基中のベンゼン環は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、スルホ基又は炭素原子数1ないし4のアルキルスルホニルオキシ基によって置換される、
9はヒドロキシ基、アミノ基、N−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないい4のア
ルキルアミノ基、フェニルアミノ基、該フェニル基中のベンゼン環は未置換の又はハロゲン原子によって置換される、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基、又は−O−によりアルキル鎖において中断し得る炭素原子数1ないし8のアルキルアミノスルホニル基を表し、R10は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はシアノ基を表し、
11は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェノキシ基又は基−O−C6
5−SO2−NH−(CH23−O−C25を表し、
12は水素原子、ヒドロキシ基又はニトロ基を表し、及び
13は水素原子、ヒドロキシ基又はニトロ基を表す。)、
【化3】

(式中、
14は未置換の又はヒドロキシ基によって置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
15は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
16はシアノ基を表し、
17は式−(CH23−O−(CH22−O−C65で表される基を表し,
18はハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、及び
19は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表す。)、
【化4】

(式中、
20は未置換の又はヒドロキシ基によって置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルカノイルオキシ基又は炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボニル基を表す。)、
【化5】

(式中、
29、R30、R31及びR32は互いに独立して、水素原子又はハロゲン原子を表し、
33は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表し、
34は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基を表し、及び
35及びR36は互いに独立して水素原子、未置換の又はヒドロキシ基によって置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、シアノ基、アセトキシ基又はフェノキシ基を表す。)、
【化6】

(式中、
39は水素原子又は、未置換の又はフェニル基において炭素原子数1ないし4のアルキル基もしくは炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換されたチオフェニル基を表し、
40は水素原子、ヒドロキシ基又はアミノ基を表し、
41は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は、未置換の又はフェニル基において炭素原子数1ないし4のアルキル基もしくは炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換されたチオフェニル基、フェノキシ基又はフェニル基を表し、及び
42は未置換の又はハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換されたフェニル基を表す。)
【化7】

(式中、
43は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
44及びR45は互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、
46は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表し、
47は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基を表し、及び
48及びR49は互いに独立して、水素原子又は、未置換の又はヒドロキシ基、シアノ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルカノイルオキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボニル基、フェニル基又はフェノキシ基によって置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。)。
【0007】
式(1)、(2)、(4)及び(6)で表される分散染料、特に式(1)及び(2)で表されるものが好ましい。
【0008】
炭素原子数1ないし4のアルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基及びイソブチル基、好ましくはメチル基及びエチル基が考慮される。
【0009】
炭素原子数1ないし4のアルコキシ基として、例えば、メトキシ基、エトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、第二ブトキシ基、第三ブトキシ基及びイソブトキシ基、好ましくはメトキシ基及びエトキシ基、及び特にメトキシ基が考慮される。
【0010】
ハロゲン原子として、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子、好ましくは塩素原子及び臭素原子、及び特に塩素原子が考慮される。
【0011】
炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基として、例えば、アセチルアミノ基及びプロピオニルアミノ基、特にアセチルアミノ基が考慮される。
【0012】
炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルコキシ基として、例えば、メトキシ−メトキシ基、メトキシ−エトキシ基、エトキシ−メトキシ基、エトキシ−エトキシ基、エトキシ−n−プロポキシ基、n−プロポキシ−メトキシ基、n−プロポ
キシ−エトキシ基、エトキシ−n−ブトキシ基及びエトキシ−イソプロポキシ基、好ましくはエトキシ−メトキシ基及びエトキシ−エトキシ基が考慮される。
【0013】
N−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基として、例えば、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N−イソプロピルア
ミノ基、N−ブチルアミノ基、N−第二ブチルアミノ基、N−イソブチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基及びN,N−ジエチルアミノ基、好ましくはN−イソプロピルアミノ
基が考慮される。
【0014】
炭素原子数2ないし4のアルカノイルオキシ基として、例えば、アセチルオキシ基及びプロピオニルオキシ基、好ましくはアセチルオキシ基が考慮される。
【0015】
炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボニル基として、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基及びn−ブトキシカルボニル基、好ましくはメトキシカルボニル基及びエトキシカルボニル基が考慮される。
【0016】
炭素原子数1ないし4のアルキルスルホニルオキシ基として、例えば、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、n−プロピルスルホニルオキシ基、イソプロピルスルホニルオキシ及びn−ブチルスルホニルオキシ基、好ましくはメチルスルホニルオキシ基及びエチルスルホニルオキシ基が考慮される。
【0017】
本発明に従い使用される分散染料は、単一化合物として又は2種以上の染料の混合物として使用し得る。
【0018】
式(1)ないし(7)で表される分散染料は既知であり、又は既知の化合物と同じように、例えば慣例のジアゾ化、カップリング、付加及び縮合反応によって得られ得る。
【0019】
適する繊維材料は、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、羊毛及び絹繊維材料並びに付随する混織繊維材料である。ポリエステル、ポリアミド及びポリアクリロニトリル、特にポリエステル及びポリアミドが好ましい。極めて好ましいのはポリエステルである。
【0020】
混織物の場合、前記繊維材料は、好ましくは少なくとも10質量%、特に少なくとも20質量%のポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、羊毛又は絹を含む。
【0021】
前記繊維材料は、他の合成又は天然繊維材料と混織し得る。そのような他の合成繊維材料の例は、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル、ポリイソプレン及びポリウレタンである。そのような天然繊維材料の例は、綿、ビスコース、亜麻、レーヨン、リネン、羊毛、モヘヤ、カシミヤ、アンゴラ及び絹である。混織物に関して、好ましいのはポリエステル/綿又はポリエステル/ポリアミドブレンドと考えられる。
【0022】
そのような混織物において、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、羊毛又は絹と他の合成繊維又は天然繊維との質量比は80:20ないし20:80、より好ましくは70:30ないし30:70が好ましい。
【0023】
前記繊維材料は、通常の布のように、どんな形態でもあり得る。
【0024】
処理前の繊維材料と比べて、ガンズ(Ganz)に従い少なくとも3白色度、及びより好ましくは少なくとも10白色度の差の白色度の改善が好ましい。
【0025】
本発明の一般的な状況において、プロセスは洗濯において行われる全てのプロセスを包含する(予浸、洗浄、及び濯ぎのような後処理)。
【0026】
本発明の1つの態様によれば、前記繊維材料は洗濯プロセスの洗浄工程において洗剤とともに少なくとも1種の分散染料を用いて処理される。このプロセスにおいて洗剤及び分散染料は別々に添加し得る;しかしながら、分散染料が洗剤の一部であることが好ましい

【0027】
前記プロセスは、手によると同様に洗濯機においても行われ得る。通常の洗浄温度は5℃ないし95℃である。
【0028】
洗浄又は清浄剤は通常、全ての洗浄手段の間、洗浄液が約6.5ないし11、好ましくは7.5ないし11のpH値を有するように配合される。
洗浄プロセスにおける液体比は通常、1:2ないし1:40、好ましくは1:4ないし1:15、より好ましくは1:4ないし1:10、特に好ましくは1:5ないし1:9である。
【0029】
分散染料は通常、処理される繊維材料の質量に基づき、0.0001ないし0.1質量%、好ましくは0.0002ないし0.03質量%の量で使用される。
【0030】
洗浄手段は通常、洗濯機で行う。
多種多様な洗濯機がある、例えば;
−垂直回転軸を有するトップローダー洗濯機;通常約45ないし83リットルの処理能力を有するそれらの機械は、10ないし50℃の温度及び約10ないし60分の洗浄サイクルでの洗浄プロセスで使用される。そのような種類の洗濯機は、アメリカ合衆国で使用されることが多い。
−水平回転軸を有するフロントローダー洗濯機;通常約8ないし15リットルの処理能力を有するそれらの機械は、30ないし95℃の温度及び約10ないし60分の洗浄サイクルでの洗浄プロセスで使用される。そのような種類の洗濯機は、ヨーロッパで使用されることが多い。
−垂直回転軸を有するトップローダー洗濯機;通常約26ないし52リットルの処理能力を有するそれらの機械は、5ないし25℃の温度及び約8ないし15分の洗浄サイクルでの洗浄プロセスで使用される。そのような種類の洗濯機は、日本で使用されることが多い。
【0031】
手洗いは通常、10ないし50℃、特に25ないし40℃で行われる。液体比(布対水)は通常、1対10である。手洗いに使用される洗剤の量は、通例、処理される布の質量に基づき、0.1ないし10質量%である。洗浄時間は好ましくは5ないし60分間である。必要に応じて、手洗いをする前に、繊維材料を攪拌せずに洗剤の溶液又は懸濁液中に0.2ないし24時間浸けおく予浸工程が行われる。
【0032】
洗剤は、固体、液体、ゲル状又はペースト状形態であり得る。該洗剤はまた、パウダー又は(超−)コンパクトパウダー又は顆粒の形態で、単一の又は多層のタブレット(タブ)の形態で、洗浄剤バー、洗浄剤ブロック、洗浄剤シート、洗浄剤ペースト又は洗浄剤ゲルの形態で、又はカプセルにおいて又はパウチ(小袋)に入って使用されるパウダー、ペースト、ゲル又は液体の形態であり得る。
【0033】
例えば、洗剤は以下のものを含む:
I)洗剤の総質量に基づき5ないし70質量%のA)少なくとも1種のアニオン性界面活性剤及び/又はB)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、
II)洗剤の総質量に基づき0ないし60質量%のC)特に5ないし60質量%の少なくとも1種のビルダー物質、
III)洗剤の総質量に基づき0ないし30質量%のD)少なくとも1種の過酸化物、所望により、少なくとも1種の活性化剤及び/又は少なくとも1種の触媒。
【0034】
洗剤はまた分散染料、例えば洗剤の総質量に基づき、0.0001ないし1.0質量%
の量の分散染料も同様に含有することが好ましい。0.005ないし1.0質量%の量の分散染料が好ましい。
【0035】
洗剤はまた、更なる添加剤又は水のような、更なる原料を含み得ると理解されている。
【0036】
アニオン性界面活性剤A)は、例えば、スルフェート、スルホネートもしくはカルボキシレート界面活性剤又はその混合物であり得る。好ましいスルフェートは、所望により、アルキル基が10ないし20個の炭素原子を有するところのアルキルエトキシスルフェートと結合して、アルキル基中に12ないし22個の炭素原子を有するものである。
【0037】
好ましいスルホネートは、例えば、アルキル基に9ないし15個の炭素原子を有するアルキルベンゼンスルホネートである。アニオン性界面活性剤の場合におけるカチオンは好ましくは、アルカリ金属カチオン、特にナトリウムである。
【0038】
アニオン性界面活性剤成分は、例えば、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、オレフィンスルホネート、アルカンスルホネート、脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボキシレート又はα−スルホ脂肪酸塩又はそのエステルであり得る。アルキル基に10個ないし20個の炭素原子を有するアルキルベンゼンスルホネート、8個ないし18個の炭素原子を有するアルキルスルフェート、8個ないし22個の炭素原子を有するアルキルエーテルスルフェート及び、パーム油又は獣脂に由来し及び8個ないし22個の炭素原子を有する脂肪酸塩が好ましい。アルキルエーテルスルフェートに添加されるエチレンオキシドの平均モル数は、好ましくは1ないし22、好ましくは1ないし10である。前記塩は好ましくは、ナトリウム又はカリウムのようなアルカリ金属、特にナトリウムに由来する。極めて好ましいカルボキシレートは、式R109−CO(R110)CH2 COOM1(式中、R109は8個ないし20個の炭素原子を有するアルキル基又はアルケニル基を表し、R110 は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、及びM1 はアルカリ金属、特にナトリウムを表す。)で表わされるアルカリ金属サルコシネートである。
【0039】
アニオン性界面活性剤として好ましいのは、オレフィンスルホネート、アルカンスルホネート又は特にアルキル基に10個ないし20個の炭素原子を有するアルキルベンゼンスルホネート、特に炭素原子数10ないし16のアルキルベンゼンスルホネート及びより好ましくは炭素原子数11ないし14のアルキルベンゼンスルホネートのようなスルホネートである。好ましくはアルキルベンゼンスルホネートのアルキル基が線状である。特に好ましいのはナトリウム又はカリウムアルキルベンゼンスルホネートである。
【0040】
非イオン性界面活性剤成分は、例えば、第一級及び第二級アルコールエトキシレート、特にアルコール1モル当たり平均してエチレンオキシド1ないし20モルでエトキシル化された炭素原子数8ないし20の脂肪族アルコール、より特に、アルコール1モル当たり平均してエチレンオキシド1ないし10モルでエトキシル化された炭素原子数10ないし15の第一級及び第二級脂肪族アルコールである。エトキシル化されていない非イオン性界面活性剤は、アルキルポリグリコシド、グリセロールモノエーテル及びポリヒドロキシアミド(グルカミド)を含む。極めて好ましいのは上記アルコールエトキシレートである。
【0041】
アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の総量は、好ましくは5ないし50質量%、好ましくは5ないし40質量%及びより好ましくは5ないし30質量%である。これらの界面活性剤に関して、下限が10質量%であることが好ましい。
【0042】
非イオン性界面活性剤B)は、例えば、エチレンオキシド3ないし8モルと、9個ない
し15個の炭素原子を有する第一級アルコール1モルとの縮合生成物であり得る。
【0043】
洗剤は、好ましくは非イオン性界面活性剤、特に上述したようなエトキシル化アルコールと組み合わせて、アニオン性界面活性剤としてスルホネート、特にアルキルベンゼンスルホネートを含有する。より好ましくは、洗剤は、さらに、洗剤の質量に基づき、特に少なくとも0.1質量%の量で塩化ナトリウムを含有する。
【0044】
ビルダー物質C)として、例えば、アルカリ金属ホスフェート、特にトリポリホスフェート、炭酸塩又は炭酸水素塩、特にこれらのナトリウム塩、シリケート、アルミノシリケート、ポリカルボキシレート、ポリカルボン酸、有機ホスホネート、アミノアルキレンポリ(アルキレンホスホネート)又はそれらの混合物が考慮される。
【0045】
特に適するシリケートは、式NaHSit2t+1・pH2O又はNa2Sit2t+1・pH2O(式中、tは1.9ないし4の数を表し、及びpは0ないし20の数を表す。)で表
わされる結晶性層状シリケートのナトリウム塩である。
【0046】
アルミノシリケートのうち、好ましいものは、名称ゼオライトA、B、X及びHSの名前で市販されているもの、及びまた、これらの成分2種以上を含む混合物である。ゼオライトAが好ましい。
【0047】
ポリカルボキシレートのうち、好ましいものは、ポリヒドロキシカルボキシレート、特にシトレート、及びアクリレート、及び、それらのマレイン酸無水物とのコポリマーである。好ましいポリカルボン酸は、ラセミ形態又はエナンチオマー状の純(S,S)形態にあるニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸及びエチレンジアミンジスクシネートである。
【0048】
特に適するホスホネート又はアミノアルキレンポリ(アルキレンホスホネート)は、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸のアルカリ金属塩、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ヘキサメチレンジアミンN,N,N’,N’テトラキスメタンホスホン酸及びジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、並びにこれらの塩である。また好ましいポリホスホネートは、下記式
【化8】

(式中、
111はCH2PO32又はその水溶性塩を表し、及び
dは値0、1又は2の整数を表す。)を有する。
特に好ましいのは、式中、dが1の値の整数を表すポリホスホネートである。
【0049】
適する過酸化物成分は、例えば、織物材料を慣用の洗浄温度、例えば5℃ないし95℃で漂白する、文献において既知であり及び市販されている、有機及び無機過酸化物(過酸化ナトリウムのような)を含む。
【0050】
過酸化物又は過酸化物形成物質の量は、好ましくは0.5ないし30質量%、より好ましくは1ないし20質量%及び特に好ましくは1ないし15質量%である。
【0051】
過酸化物成分D)として、水溶液において過酸化水素を発生することができる全ての化
合物、例えば、織物材料を慣用の洗浄温度、例えば10ないし95℃で漂白する、文献において既知であり及び市販されている、有機及び無機過酸化物が考慮される。
【0052】
有機過酸化物は、例えば、モノ−又はポリ−過酸化物、過酸化尿素、(国際公開第95/07972号パンフレットに記載されるメタノールオキシダーゼ及びエタノールのような)炭素原子数1ないし4のアルカノールオキシダーゼと炭素原子数1ないし4のアルカノールの組み合わせ、クメンヒドロペルオキシド及びt−ブチルヒドロペルオキシドのようなアルキルヒドロキシペルオキシド、式
【化9】

(式中、
Mは水素原子又はカチオンを示し、及び
112は未置換の炭素原子数1ないし18のアルキル基;置換された炭素原子数1ないし
18のアルキル基;未置換のアリール基;置換されたアリール基;アルキレン基及び/又はアルキル基が置換し得る−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−アリール基;及びフタルイミド及び/又はアルキレン基が置換し得るフタルイミド炭素原子数1ないし8のアルキレン基を示す。)で表される有機モノ過酸(organic mono peracid)である。好ましいモノ有機ペルオキシ酸及びその塩は、式
【化10】

(式中、
Mは水素原子又はアルカリ金属を示し、及び
R’112は未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基;フェニル基;−炭素原子数1な
いし2のアルキレン−フェニル基又はフタルイミド炭素原子数1ないし8のアルキレン基を示す。)で表されるものである。
特に好ましいのは、CH3COOOH及びそのアルカリ塩である。
同様に特に好ましいのは、ε−フタルイミドペルオキシヘキサン酸及びそのアルカリ塩である。
【0053】
ペルオキシ酸の代わりに、有機ペルオキシ酸前駆物質及びH22を使用することも可能である。そのような前駆物質は、ペルヒドロ化分解(perhydrolysis)によりペルオキシサンを形成し得る、対応するカルボン酸(carboxyacid)又は対応するカルボン酸無水物(carboxyanhydrid)又は対応する塩化カルボニル、又はアミド、又はエステルである。そのような反応物は通例既知である。
【0054】
ペルオキシ酸はまた、漂白活性化剤のような前駆物質、即ち、過加水分解(perhydrolysis)条件下で、1個ないし10個の炭素原子、特に2個ないし4個の炭素原子を有する未置換の又は置換されたペルベンゾ−及び/又はペルオキソ−カルボン酸を産出する化合物から生成し得る。適する漂白活性化剤は、示された数の炭素原子及び/又は未置換のもしくは置換されたベンゾイル基を有するO−及び/又はN−アシル基を持つ、最初に記載された慣用の漂白活性化剤を包含する。好ましいものは、ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、アシル化グリコルリル、特にテトラアセチルグリコルリル(TAGU)、N,N−ジアセチル−N,N−ジメチル尿素(DDU)、アシル化トリアジン誘導体、特に1,5−ジアセチル−2,4−
ジオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン(DADHT)、式:
【化11】

(式中、R113はスルホネート基、カルボン酸基又はカルボキシレート基を表し、及び、
114 は線状又は分岐鎖状の(炭素原子数7ないし15)アルキル基を表す。)で表される化合物、特に名称SNOBS、SLOBS及びDOBAの下で知られている活性化剤、アシル化多価アルコール、特にトリアセチン、エチレングリコールジアセテート及び2,5−ジアセトキシ−2,5−ジヒドロフラン、及びまた、アセチル化ソルビトール及びマンニトール及びアシル化糖誘導体、特にペンタアセチルグルコース(PAG)、スクロースポリアセテート(SUPA)、ペンタアセチルフルクトース、テトラアセチルキシロース及びオクタアセチルラクトース並びに、アセチル化され、所望によりN−アルキル化されたグルカミン及びグルコノラクトンである。ドイツ国特許出願公開第4443177号明細書から知られている慣用の漂白活性化剤の組み合わせを使用することも可能である。過酸化物を用いてペルイミン酸を形成するニトリル化合物も、漂白活性化剤として考慮される。
【0055】
また適切なものは、ジペルオキシ酸、例えば、1,12−ジペルオキシドデカンジオン酸(DPDA)、1,9−ジペルオキシアゼライン酸、ジペルオキシブラシル酸(diperoxybrassilic acid);ジペルオキシセバシン酸、ジペルオキシイソフタル酸、2−デシルジペルオキシブタン−1,4−ジオティック酸(2−decyldiperoxybutane−1,4−diotic acid)及び4,4’−スルホニルビスペルオキシ安息香酸である。
【0056】
しかしながら、好ましくは、無機過酸化物、例えば過硫酸塩、過ホウ酸塩、過炭酸塩及び/又は過ケイ酸塩が使用される。
適する無機過酸化物の例は、ナトリウム四水和物又は過ホウ酸ナトリウム一水和物、例えばモノ過硫酸カリウム(MPS)のような、無機ペルオキシ酸化合物である。有機又は無機ペルオキシ酸が過酸化化合物(peroxygen compound)として使用される場合、その量は通常約2ないし10質量%、好ましくは4ないし8質量%の範囲内と考えられる。
【0057】
これらの全てのペルオキシ化合物は、単独で又はペルオキシ酸漂白前駆物質及び/又は遷移金属を含有しない有機漂白触媒と併用して利用され得る。一般に、組成物は2ないし35質量%、好ましくは5ないし25質量%のペルオキシ漂白剤を含有するように適切に配合し得る。
【0058】
ペルオキシ酸漂白前駆物質は、既知であり及び英国特許第836988号明細書;第864,798号明細書;第907,356号明細書;第1,003,310号明細書及び第1,519,351号明細書;独国特許第3,337,921号明細書;欧州特許出願公開第0185522号明細書;欧州特許出願公開第0174132号明細書;欧州特許出願公開第0120591号明細書;及び米国特許第1,246,339号明細書;第3,332,882号明細書;第4,128,494号明細書;第4,412,934号明細書及び第4,675,393号明細書のような文献において十分に記載されている。
【0059】
ペルオキシ酸漂白前駆物質の他の有用な類は、米国特許第4,751,015号明細書及び第4,397,757号明細書において、欧州特許出願公開第0284292号明細
書及び欧州特許出願公開第331,229号明細書において開示されるようなカチオン性のもの、すなわち第四級アンモニウムで置換されたペルオキシ酸前駆物質である。この類のペルオキシ酸漂白前駆物質の例は、2−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチルナトリウム−4−スルホンフェニルカーボネートクロライド−(SPCC)、N−オクチル,N,N−ジメチル−N10 −カルボフェノキシデシルアンモニウムクロライド−(ODC)、3−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)プロピルナトリウム−4−スルホフェニルカルボキシレート及びN,N,N−トリメチルアンモニウムトルイルオキシベンゼンスルホネートである。
【0060】
ペルオキシ漂白前駆物質の中には他のものよりより好ましいものもあるけれども、それらのペルオキシ漂白前駆物質のうちいずれか1つが本発明で使用され得る。
【0061】
上記の類の漂白前駆物質のうち、好ましい類は、アシルフェノールスルホネート及びアシルアルキルフェノールスルホネートを含むエステル;アシルアミド;及び第四級アンモニウムで置換されたペルオキシ酸前駆物質である。
【0062】
前記好ましいペルオキシ酸漂白前駆物質又は活性化剤の例は、4−ベンゾイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(SBOBS);N,N,N’,N’−テトラアセチルエチレンジアミン(TAED);1−メチル−2−ベンゾイルオキシベンゼン−4−スルホン酸ナトリウム;4−メチル−3−ベンゾールオキシ安息香酸ナトリウム;SPCC;トリメチルアンモニウムトルイルオキシ−ベンゼンスルホネート;ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(SNOBS);3,5,5−トリメチルヘキサノイル−オキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(STHOBS)である。
前記前駆物質は、組成物の12質量%まで、好ましくは2ないし10質量%の量で使用し得る。
【0063】
無機及び/又は有機過酸化物の混合物もまた使用し得ると考えられる。過酸化物は様々な結晶形態であり得及び異なる含水率を有し得、またそれらは自らの貯蔵安定性を改善するために他の無機又は有機化合物とともに使用し得る。
【0064】
過酸化物は、好ましくは成分を混合することによって、例えばスクリュー計量器(screw metering system)及び/又は流動床ミキサーを使用して洗剤に添加される。
【0065】
洗剤はまた、例えばビス−トリアジニルアミノ−スチルベンジスルホン酸、ビス−トリアゾリル−スチルベンジスルホン酸、ビス−スチリル−ビフェニル又はビス−ベンゾフラニルビフェニル、ビス−ベンゾオキサリル誘導体、ビス−ベンズイミダゾリル誘導体又はクマリン誘導体又はピラゾリン誘導体の類から1種以上の蛍光増白剤を含み得る。
【0066】
使用される洗剤は、通常、汚れ懸濁剤(soil suspending agents)のような1種以上の助剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム;pHを調整するための塩、例えばアルカリ又はアルカリ土類金属シリケート;泡調整剤、例えば石けん;噴霧乾燥及び粒状性(granulating properties)を調整する
ための塩、例えば硫酸ナトリウム;香料:及びまた適切な場合、帯電防止剤及び柔軟剤;例えばスメクタイト粘土;光退色剤;顔料;及び/又はシェーディング剤を含有すると考えられる。これらの構成物質は、もちろん用いられるどの漂白系においても安定であるはずである。そのような助剤は、洗剤の総質量に基づき、例えば0.1ないし20質量%、好ましくは0.5ないし10質量%、特に0.5ないし5質量%の量で存在し得る。
【0067】
さらに、前記洗剤は、所望より酵素を含有し得る。酵素は、染み抜きのために洗剤に加
えられ得る。該酵素は通常、血液、牛乳、草又はフルーツジュースによってもたらされるもののようなタンパク質又はでんぷんに基づく染みに対する性能を改善する。好ましい酵素は、セルラーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ及びリパーゼである。好ましい酵素は、セルラーゼ及びプロテアーゼ、特にプロテアーゼである。セルラーゼは、セルロース及びその誘導体に作用し、及びそれらをグルコース、セロビオース、セロオリゴサッカリドに加水分解する酵素である。セルラーゼは、汚れを除去し、また手触りの粗さを緩和する効果を有する。使用する酵素の例は下記を含むが、それらに限られたものではない:
米国特許第6,242,405号明細書、14欄、21ないし32行において与えられるようなプロテアーゼ;
米国特許第6,242,405号明細書、14欄、33ないし46行において与えられるような及び国際公開第0060063号パンフレットにおいて与えられるようなリパーゼ;
米国特許第6,242,405号明細書、14欄、47ないし56行において与えられるようなアミラーゼ;及び
米国特許第6,242,405号明細書、14欄、57ないし64行において与えられるようなセルラーゼ。
【0068】
アルカラーゼ(登録商標:Alcalase)、エスペラーゼ(登録商標:Esperase)、エバラーゼ(登録商標:Everlase)、サビナーゼ(登録商標:Savinase)、カンナーゼ(登録商標:Kannase)及びデュラザイム(登録商標:Durazym)のような市販されている洗剤プロテアーゼは、例えばノボザイムズ(NOVOZYMES)A/Sによって販売される。
ターマミル(登録商標:Termamyl)、デュラミル(登録商標:Duramyl)、ステンザイム(登録商標:Stainzyme)、ナタラーゼ(登録商標:Natalase)、バン(登録商標:Ban)及びファンガミル(登録商標:Fungamyl)のような市販されている洗剤アミラーゼは、例えばノボザイムズ (NOVOZYME
S)A/Sによって販売される。
セルザイム(登録商標:Celluzyme)、ケアザイム(登録商標:Carezyme)及びエンドラーゼ(登録商標:Endolase)のような市販されている洗剤セルラーゼは、例えばノボザイムズ (NOVOZYMES)A/Sによって販売される。
リポラーゼ(登録商標:Lipolase)、リポラーゼウルトラ(登録商標:Lipolase Ultra)及びリポライム(登録商標:Lipoprime)のような市
販されている洗剤リパーゼは、例えばノボザイムズ (NOVOZYMES)A/Sによ
って販売される。
マンナナウェイ(登録商標:Mannanaway)のような適するマンナナーゼは、ノボザイムズ (NOVOZYMES)A/Sによって販売される。
【0069】
酵素は、所望により洗剤中に存在し得る。使用する場合、該酵素は、通常洗剤の総質量に基づき0.01ないし5質量%、好ましくは0.05ないし5質量%及びより好ましくは0.1ないし4質量%の量で存在し得る。
【0070】
洗剤に対して更に好ましい添加剤は、織物の洗浄の間、洗浄条件下で該織物から放出されている洗浄液中の染料によって引き起こされる染みを防ぐ染料固着剤及び/又はポリマーである。そのようなポリマーは好ましくは、アニオン性又はカチオン性置換基の結合によって改良されていても良い、ポリビニルピロリドン、ポリビニルイミダゾール又はポリビニルピリジン−N−オキシド、特に5000ないし60000、より特に5000ないし50000の範囲内の分子量を有するものである。そのようなポリマーは、通常、洗剤の総質量に基づき0.01ないし5質量%、好ましくは0.05ないし5質量%、特に0.1ないし2質量%の量で使用される。好ましいポリマーは、国際公開第02/02865号パンフレット(特に1頁の最終段落及び2頁の最初の段落参照。)において与えられ
るものである。
【0071】
洗剤はまた、5ないし50、好ましくは10ないし35質量%の水を含む水性液として、又は5以下、好ましくは0ないし1質量%の水を含有する非水性液洗剤として配合し得る。非水性液洗剤組成物は、キャリアとして他の溶剤を含有し得る。メタノール、エタノール、プロパノール、及びイソプロパノールによって例示される低分子量第1級又は第2級アルコールが適する。一価アルコールは界面活性剤を可溶化するために好ましいが、2個ないし約6個の炭素原子及び2個ないし約6個のヒドロキシ基を含有するもののようなポリオール(例えば、1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、グリセリン、及び1,2−プロパンジオール)もまた使用し得る。洗剤は、5質量%ないし90質量%、典型的に10質量%ないし50質量%のそのようなキャリアを含有し得る。洗剤はまた、いわゆる“単位液体用量(unit liquid dose)”形態として存在し得る。
【0072】
極めて好ましいのは、下記の洗剤組成物である:
a)9個ないし15個の炭素原子を有するアルキルベンゼンスルホネート1ないし25質量%、Na2CO31ないし15質量%、アルカリ金属ホスフェート1ないし15質量%、シリケートのナトリウム塩1ないし15質量%、硫酸ナトリウム5ないし35質量%及びプロテアーゼ0ないし1質量%を含む顆粒状洗剤組成物;
特に9個ないし15個の炭素原子を有するアルキルベンゼンスルホネート10ないし25質量%、Na2CO38ないし15質量%、アルカリ金属ホスフェート8ないし15質量%、シリケートのナトリウム塩5ないし15質量%、硫酸ナトリウム20ないし35質量%及びプロテアーゼ0ないし1質量%を含む顆粒状洗剤組成物。
b)アルキルベンゼンスルホネート1ないし15質量%、7個ないし19個の炭素原子を有するアルキルスルフェート0ないし6質量%、酸化アルキルエチレンをベースとする非イオン性界面活性剤1ないし8質量%、繰り返し単位の1つとしてアクリル酸をベースとするポリマー0ないし5質量%、過炭酸ナトリウムのような漂白剤1ないし15質量%、TAEDのような漂白活性化剤1ないし6質量%、プロテアーゼ及びアムリゼ(amlyse)のような酵素0ないし2質量%及び蛍光増白剤0ないし0.5質量%を含む顆粒状洗剤組成物;
特にアルキルベンゼンスルホネート5ないし15質量%、7個ないし19個の炭素原子を有するアルキルスルフェート0ないし6質量%、酸化アルキルエチレンをベースとする非イオン性界面活性剤2ないし8質量%、繰り返し単位の1つとしてアクリル酸をベースとするポリマー0ないし5質量%、過炭酸ナトリウムのような漂白剤5ないし15質量%、TAEDのような漂白活性化剤2ないし6質量%、プロテアーゼ及びアムリゼ(amlyse)のような酵素0ないし2質量%及び蛍光増白剤0ないし0.5質量%を含む顆粒状洗剤組成物、
c)アルキルベンゼンスルホネート1ないし30質量%、アルカリ金属ホスフェート1ないし20質量%、Na2CO35−40質量%及びカルボキシメチルセルロース0ないし2質量%を含む洗剤バー;
特にアルキルベンゼンスルホネート5ないし20質量%、アルカリ金属ホスフェート5ないし15質量%、Na2CO315−30質量%及びカルボキシメチルセルロース0.5ないし2質量%を含む洗剤バー。
上記洗剤は、添加剤又は水のような更なる原料を含有し得ると理解される。質量%は洗剤の総質量に基づく。
【0073】
分散染料は、繊維材料を攪拌せずに洗剤(又は漂白洗濯添加剤)の溶液又は懸濁液中に0.5ないし24時間浸け置きする浸漬プロセスにおいて適用し得る。浸漬は、例えばバケツ又は洗濯機の中で行われ得る。通常、繊維材料は浸漬プロセス後に洗浄され及び/又は濯がれる。
【0074】
本発明の更なる態様によれば、繊維材料は洗濯プロセスの濯ぎ工程において少なくとも1種の分散染料を用いて処理される。このプロセスにおいて、布柔軟剤を加えることも同様に可能である。布柔軟剤及び分散染料は、別々に加えられ得;しかしながら、分散染料が布柔軟剤の一部であることが好ましい。
【0075】
ここでの使用に適する布柔軟剤化合物、特に炭化水素布柔軟剤化合物は下記の化合物の類から選択される:
(i)カチオン性第四級アンモニウム塩。そのようなカチオン性第四級アンモニウム塩の対イオンは、塩素イオン又は臭素イオンのようなハロゲンイオン、メチル硫酸イオン又は、文献から良く知られる他のイオンである。好ましくは、前記対イオンはメチルスルフェート又はいずれかのアルキルメチルスルフェート又はいずれかのハロゲンである。
【0076】
カチオン性第四級アンモニウム塩の例は以下のものを包含するが、これらに限定されない。
(1)ジ獣脂ジメチルアンモニウムジメチルスルフェート、ジ(水素化獣脂)ジメチルアンモニウムジメチルスルフェート、ジ(水素化獣脂)ジメチルアンモニウムメチルクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムメチルスルフェート、ジココジメチルアンモニウムメチルスルフェート等のような、少なくとも2つの炭素原子数8ないし30、好ましくは炭素原子数12ないし22のアルキル又はアルケニル鎖を有する非環式第四級アンモニウム塩。布柔軟剤化合物は、少なくとも1つのエステル結合を媒介として該分子に結合された2つの炭素原子数12ないし18のアルキル又は−アルケニル基を有する化合物を含む水不溶性第四級アンモニウム材料である場合、特に好ましい。第四級アンモニウム物質が2つのエステル結合を有する場合、より好ましい。本発明における使用に特に好ましいエステル結合された第四級アンモニウム材料は、下記式:
【化12】

(式中、
それぞれのR136基は、独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基、ヒドロキシアル
キル基及び炭素原子数2ないし4のアルケニル基から選択され、
Tは−O−C(O)−基又は−C(O)−O−基を表し、及び
それぞれのR137基は、独立して、炭素原子数8ないし28のアルキル及び−アルケニル
基から選択され、及び
eは0ないし5の整数を表す。)によって表され得る。
【0077】
第四級アンモニウム材料の第二の好ましい型は下記式:
【化13】

(式中、R136、e及びR137は上記で定義された通りである。)によって表わされ得る。(2)ジ(水素化獣脂)ジメチルイミダゾリニウムジメチルスルフェート、1−エチレン−ビス(2−獣脂−1−メチル)イミダゾリニウムメチルスルフェート等のような、イミダゾリニウム型の環式第四級アンモニウム塩;
(3)メチル−ビス(水素化獣脂アミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルスルフェート、メチルビ(獣脂アミドエチル)−2−ヒドロキシプロピルアンモニウムジメチルスルフェート等のようなジアミド第四級アンモニウム塩;
(4)N,N−ジ(タロオイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムジメチルスルフェート及びN,N−ジ(タロオイル−オキシ−プロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルスルフェートのような生物分解性第四級アンモニウム塩。生物分解性第四級アンモニウム塩は、例えば、米国特許第4,137,180号明細書、同第4,767,547号明細書及び同第4,789,491号明細書に記載されており、参照することにより本明細書中に組み込まれている。
好ましい生物分解性第四級アンモニウム塩は、米国特許第4,137,180号明細書において記載されるような生物分解性カチオン性ジエステル化合物を含み、参照することにより本明細書中に組み込まれている。
(ii)少なくとも1つ及び好ましくは2つの炭素原子数8ないし30の、好ましくは炭素原子数12ないし22のアルキル鎖を有する第三級脂肪アミン。例は、硬化させられた獣脂ジメチルアミン及び1−(水素化獣脂)アミドエチル−2−(水素化獣脂)イミダゾリンのような環式アミンを含む。本明細書の組成物に用いられ得る環式アミンは、米国特許第4,806,255号明細書に記載され、参照することにより本明細書中に組み込まれている。
(iii)1分子当たり、8個ないし30個の炭素原子及び1つのカルボキシル基を有するカルボン酸。前記アルキル部分は、8個ないし30個、好ましくは12個ないし22個の炭素原子を有する。前記アルキル部分は、線状又は分岐鎖状、飽和又は不飽和であり得、線状飽和アルキル基が好ましい。ステアリン酸は、本明細書の組成物における使用に好ましい脂肪酸である。これらのカルボン酸の例は、商用銘柄ステアリン酸及びパルミチン酸並びに、他の酸を少量含有し得るそれらの混合物である。
(iv)ソルビタンエステル又はグリセロールステアレートのような多価アルコールのエステル。ソルビタンエステルは、ソルビトール又はイソソルビトールとステアリン酸のような脂肪酸との縮合生成物である。好ましいソルビタンエステルはモノアルキルである。ソルビタンエステルの通例は、ソルビタンとイソソルビドステアレートとの混合物であるスパン(登録商標:SPAN)60(ICI社製)である。
(v)脂肪アルコール、エトキシル化脂肪アルコール、アルキルフェノール、エトキシル化アルキルフェノール、エトキシル化脂肪アミン、エトキシル化モノグリセリド及びエトキシル化ジグリセリド。
(vi)鉱油、及びポリエチレングリコールのようなポリオール。
【0078】
これらの柔軟剤化合物は、米国特許第4,134,838号明細書においてより詳細に記載され、その開示内容は参照することにより本明細書中に組み込まれている。ここでの使用に好ましい布柔軟剤は、非環式第四級アンモニウム塩である。上述の布柔軟剤化合物の混合物もまた使用し得る。
【0079】
布柔軟剤は、好ましくは該布柔軟剤の総質量に基づき、約0.001ないし2.0質量%、特に0.015ないし1.5質量%の分散染料を含む。
【0080】
布柔軟剤は、好ましくは該布柔軟剤の総質量に基づき、約0.1ないし約95質量%の布柔軟剤化合物を含む。好ましいのは、0.5ないし50質量%の量、特に2ないし50質量%の量及び最も好ましくは2ないし30質量%の量である。
【0081】
前記布柔軟剤は、標準的な市販の布柔軟剤に対して慣用である添加剤、例えば、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、多価アルコールのような、アルコール、例えばグリセロール及びプロピレングリコール;両性及び非イオン性の界面活性剤、例えばイミダゾールのカルボキシル誘導体、オキシエチル化脂肪アルコール、水素化された及びエトキシル化されたヒマシ油、アルキルポリグリコシド、例えばデシルポリグルコース及びドデシルポリグルコース、脂肪アルコール、脂肪酸エステル、脂肪酸、エトキシル化脂肪酸グリセリド又は脂肪酸部分グリセリド;更に、無機又は有機塩、例えば水溶性カリウム塩、ナトリウム塩又はマグネシウム塩、非水性溶剤、pH緩衝剤、香料、染料、ハイドロトロピー剤(hydrotropic agent)、消泡剤、再付着防止剤(anti redeposition agents)、酵素、蛍光増白剤、防縮防止剤、染み抜き剤、殺菌剤、殺カビ剤、染料固着剤又は転染防止剤(dye transfer inhibitor)(国際公開第02/02865号パンフレットに記載される);抗酸化剤;腐食防止剤;しわ回復剤又は湿り汚染防止剤(wet soiling reduction agent)、例えばポリオルガノシロキサンも含み得る。後者の2つの添加剤は国際公開第0125385号パンフレットにおいて記載される。
【0082】
そのような添加剤は、好ましくは、前記布柔軟剤の総質量に基づき、0ないし30質量%の量で使用される。好ましくは、前記布柔軟剤の総質量に基づき、0質量%ないし20質量%の量、特に0質量%ないし10質量%の量及びより好ましくは0ないし5質量%の量である。
【0083】
前記布柔軟剤は、好ましくは液状水性形態である。前記布柔軟剤は好ましくは、組成物の総質量に基づき、25ないし90質量%の含水率を含有する。より好ましくは前記含水率が、50ないし90質量%、特に60ないし90質量%である。
【0084】
前記布柔軟剤は、好ましくは、2.0ないし9.0、特に2.0ないし5.0のpH値を有する。
【0085】
これら布柔軟剤組成物は、伝統的に、例えば水中に30質量%までの活性材料を含有する分散剤として製造される。それらは、通常、混濁した外観を有する。しかしながら、溶剤と一緒に5ないし40質量%のレベルで有効成分を通常含有する既存のものに代わる新しい配合物は、透明な外観を有するミクロエマルジョンとして製造し得る(前記溶剤及び配合物については、例えば、米国特許出願公開第5,543,067号明細書及び国際公開第98/17757号パンフレットを参照)。
【0086】
更に、本発明は洗濯プロセスにおいて少なくとも1種の分散染料を用いて前記繊維材料を処理することを含む、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、羊毛及び絹からなる群から選択される繊維材料の白さを改善するための分散染料の使用を対象にする。この態様に関して定義及び選択は適用前に与えられる。
【0087】
本発明の他の対象は、少なくとも1種の分散染料を含む、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、羊毛及び絹からなる群から選択される繊維材料の白さを改善するための洗剤組成物並びに布柔軟剤組成物である。これらの組成物に関して定義及び選択は適用前に行う。
【0088】
下記実施例は本発明を説明するものであるが、それは本発明を限定するものではない。部及びパーセンテージは、他に指示がない限り質量に関する。温度は、他に指示がない限り摂氏温度である。
【実施例】
【0089】
実施例1
白色ポリエステル布100部を、水道水1000部中4g/Lの洗剤ECE77を含有する液体において30℃で、15分間洗浄した。
洗浄した布を水道水で濯ぎ、回転乾燥し、そして最後に60℃で乾燥した。
前記実験を既定の上記と全く同じように繰り返したが、今回は式
【化14】

で表される分散染料0.0075部を洗浄液に加えた。
上記のように処理したポリエスエテル布の白色度を、ガンズ/グリエッサー(Ganz/Griesser)法によって測定した。その結果を下記表に示した。
【表1】

分散染料を使用せずに処理したポリエステル布は、未処理のポリエステル布と同じ白さを示す一方、分散染料の処理によって白さの明らかな改善が観察できた。
同様の結果が、式(101)で表される上記分散染料を式
【化15】

で表される等モル量の分散染料で置き換えることによって得られた。
【0090】
実施例2
蛍光増白剤無しの異なるポリエステル布を使用して、実施例1の手順を繰り返した。
既定の上記手順で処理されたポリエステル布の白色度を、ガンズ/グリエッサー(Ganz/Griesser)法によって測定した。その結果を表2及び表3に示した。
【表2】

【表3】

使用した全ての分散染料は商品である:
【化16】

【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

【化21】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、羊毛及び絹からなる群から選択される繊維材料の白色度を改善するための方法であって、洗濯プロセスにおいて少なくとも1種の分散染料で該繊維材料を処理することを含む方法。
【請求項2】
前記繊維材料が、洗濯プロセスの洗浄工程において洗剤とともに少なくとも1種の分散染料で処理される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記繊維材料が、洗濯プロセスの濯ぎ工程において少なくとも1種の分散染料で処理される、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記繊維材料が、洗濯プロセスの濯ぎ工程において布柔軟剤とともに少なくとも1種の分散染料で処理される、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記分散染料がポリエステル、ポリアミド又はポリアクリロニトリルである、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記繊維材料がポリエスエテル又はポリアミドである、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記繊維材料がポリエステル又はポリエステルを含む混織物である、請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記繊維材料が、ポリエステル、又はポリエステル/綿もしくはポリエステル/ポリアミドブレンドである、請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
下記式で表される少なくとも1種の分散染料が使用される、請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の方法。
【化1】

(式中、
1はハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、
2は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、
3は水素原子、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、
4は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数1な
いし4のアルコキシ基を表し、
5は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基を表し
、及び
6及びR7は互いに独立して、水素原子、アリル基、未置換の又はヒドロキシ基によって置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、シアノ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルカノイルオキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボニル基、フェニル基又はフェノキシ基を表す。)、
【化2】

(式中、
8は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基又はフェニルスルホニ
ル基、該フェニル基及びフェニルスルホニル基中のベンゼン環は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、スルホ基又は炭素原子数1ないし4のアルキルスルホニルオキシ基によって置換される、
9はヒドロキシ基、アミノ基、N−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないい4のア
ルキルアミノ基、フェニルアミノ基、該フェニル基中のベンゼン環は未置換の又はハロゲン原子によって置換される、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基、又は−O−によりアルキル鎖において中断し得る炭素原子数1ないし8のアルキルアミノスルホニル基を表し、R10は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はシアノ基を表し、
11は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェノキシ基又は基−O−C6
5−SO2−NH−(CH23−O−C25を表し、
12は水素原子、ヒドロキシ基又はニトロ基を表し、及び
13は水素原子、ヒドロキシ基又はニトロ基を表す。)、
【化3】

(式中、
14は未置換の又はヒドロキシ基によって置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
15は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
16はシアノ基を表し、
17は式−(CH23−O−(CH22−O−C65で表される基を表し,
18はハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、及び
19は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表す。)、
【化4】

(式中、
20は未置換の又はヒドロキシ基によって置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子
数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルカノイルオキシ基又は炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボニル基を表す。)、
【化5】

(式中、
29、R30、R31及びR32は互いに独立して、水素原子又はハロゲン原子を表し、
33は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表し、
34は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基を表し、及び
35及びR36は互いに独立して水素原子、未置換の又はヒドロキシ基によって置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、シアノ基、アセトキシ基又はフェノキシ基を表す。)、
【化6】

(式中、
39は水素原子又は、未置換の又はフェニル基において炭素原子数1ないし4のアルキル基もしくは炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換されたチオフェニル基を表し、
40は水素原子、ヒドロキシ基又はアミノ基を表し、
41は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は、未置換の又はフェニル基において炭素原子数1ないし4のアルキル基もしくは炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換されたチオフェニル基、フェノキシ基又はフェニル基を表し、及び
42は未置換の又はハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換されたフェニル基を表す。)
【化7】

(式中、
43は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
44及びR45は互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、
46は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数1な
いし4のアルコキシ基を表し、
47は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基を表し、及び
48及びR49は互いに独立して、水素原子又は、未置換の又はヒドロキシ基、シアノ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルカノイルオキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボニル基、フェニル基又はフェノキシ基によって置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。)
【請求項10】
前記分散染料が、処理される繊維材料の質量に基づき、0.0001ないし0.1質量%の量で使用される、請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、羊毛及び絹からなる群から選択される繊維材料の白色度を改善するための分散染料の使用であって、洗濯プロセスにおいて少なくとも1種の分散染料で該繊維材料を処理することを含む。
【請求項12】
少なくとも1種の分散染料を含み、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、羊毛及び絹からなる群から選択される繊維材料の白色度を改善するための洗剤組成物。
【請求項13】
少なくとも1種の分散染料を含み、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、羊毛及び絹からなる群から選択される繊維材料の白色度を改善するための布柔軟剤組成物。


【公表番号】特表2009−523920(P2009−523920A)
【公表日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−550709(P2008−550709)
【出願日】平成19年1月8日(2007.1.8)
【国際出願番号】PCT/EP2007/050127
【国際公開番号】WO2007/082803
【国際公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】