Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
繊維材料を処理するための方法および装置
説明

繊維材料を処理するための方法および装置

【課題】繊維処理とその後の安価な乾燥方法の提供。
【解決手段】繊維材料2を処理するための方法および装置が記載される。処理剤が前記繊維材料2に塗布され、前記繊維材料2が少なくとも1つの加熱シリンダ4、5上で乾燥させられる。このために、前記加熱シリンダ4、5に載った前記繊維材料2が空気流を付加され、前記加熱シリンダ4、5の上流側で前記繊維材料が転向機構6を介して案内され、前記転向機構は、非接触式に作動する、付着防止表面を有する、温度調節されているとの条件のうち少なくとも1つを満たすようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維材料を処理するための方法であって、処理剤が繊維材料に塗布され、繊維材料が少なくとも1つの加熱シリンダ上で乾燥させられるものに関する。
本発明はさらに、繊維材料を処理するための装置であって、処理剤塗布部と乾燥部とを有し、乾燥部が少なくとも1つの加熱シリンダを有し、乾燥時に加熱シリンダの周面に繊維材料が当接するものに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は以下で繊維材料を例に述べるが、この繊維材料は経糸の態様、つまり給糸器の態様で存在し、サイジング剤を備えられる。このサイジング剤は乾燥させられねばならない。しかし本発明は別の状況においても、例えば繊維材料に染料を塗布後にまたは繊維材料の洗浄後にも、利用することができる。
繊維糸はしばしば比較的粗い表面を有する。この粗さが他の処理、例えば製織を困難にする。それゆえに繊維材料は、継続処理前に、主成分として例えばデンプンを含むことのあるサイジング剤が備えられる。サイジング剤は表面に一定の平滑さをもたらし、こうして処理時に擦れ合う糸表面間の摩擦を減らす。
【0003】
サイジング剤を塗布するために、繊維材料はふつう液体を付加され、この液体にサイジング剤が溶かしてある。例えば繊維材料はサイジング剤液を充填した槽に通されることができる。サイジング剤液の塗布方式にかかわりなく繊維材料はサイジング剤液の塗布後、サイジング剤が糸の表面に留まるだけとなるように乾燥されねばならない
乾燥する1つの可能性は、例えば繊維材料の速度に一致した周速度で動く加熱シリンダの周面の一部にわたって繊維材料を案内することにある。加熱シリンダは高い表面温度を有し、加熱シリンダは繊維材料に熱を供給することができる。この熱はサイジング剤液の揮発成分を蒸発させ、一定の乾燥時間後に繊維材料は乾燥しており、サイジング剤が糸の表面に留まるだけである。
この処理手順は確かにその価値を実証されたが、しかし比較的エネルギー支出を要し、そのことで費用が高くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、安価な処理を可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、冒頭に指摘した種類の方法において、加熱シリンダに接した繊維材料が空気流を付加され、加熱シリンダの上流側で繊維材料が転向機構を介して案内され、この転向機構が、非接触式に作動し付着防止表面を有し温度調節されているとの条件のうち少なくとも1つを満たすことによって解決される。
【0006】
空気流は加熱シリンダ周面の少なくとも一部で繊維材料に対して一定の押付圧力を加え、繊維材料と加熱シリンダ周面との間の接触が改善される。
それとともに加熱シリンダから繊維材料への熱伝達も改善され、それとともにエネルギー収率が改善される。空気流は同時に処理剤、例えばサイジング剤液の揮発成分を搬出することができ、繊維材料の周囲でこれら諸成分の蒸気圧力が低下する。そのことからやはり揮発成分のさらなる蒸発が容易となる。
繊維材料は加熱シリンダの上流側で転向機構を介して案内される。こうして、加熱シリンダ上の繊維材料の載置ゾーンの始端を決定することが可能となる。転向機構の性質によって、処理剤が既に転向機構上に沈降することは防止される。処理剤はむしろ繊維材料上に留まり、次に加熱シリンダで乾燥させることができる。
【0007】
空気流が加熱されているのが好ましい。従って、繊維材料の加熱シリンダに当接しない側にも熱が供給される。そのことの他の利点として加熱シリンダから周囲への熱放射が減らされ、そのことからやはり、加熱シリンダから放出される熱の繊維材料による利用が改善される。そのことからもエネルギー消費量が低下し、従って費用が低下する。
好ましくは、空気流が入口領域において加熱シリンダに対して接線方向に向けられる。このような流れが生じるのは、例えば、空気流が周方向の1つの位置または若干数の位置でのみ加熱シリンダの周面に向けられる場合である。そこでは繊維材料が空気流によって比較的強く加熱ドラムに押し付けられる。しかし、空気流はそこから加熱シリンダ周面の別の諸領域に達することもでき、そこで空気流は次に実質的に接線方向に流れる。そのことは特に入口領域において有利である。なぜならば、空気流は次に、達する繊維材料に付着した空気層をいわば剥離できるからである。こうして、実質的に空気流によって搬送されて繊維材料の乾燥に利用される空気を、所望の如く、状態調節することができる。
【0008】
好ましくは、空気流の空気は、少なくとも一部が循環される。このことは、特に加熱された空気流の場合、エネルギー上の観点の下で有利である。確かにすべての空気が繊維材料の再付加用に回収できるのではない。既に一度繊維材料に付加された空気はしばしば一定の冷却を受けることにもなる。それでもなお循環路内で案内される空気はなお一定の熱含量を有し、熱は新たに供給する必要がなく、この熱含量を再利用することができる。
好ましくは、空気流が加熱シリンダの周面領域で供給され、かつ加熱シリンダの軸線と平行に排出される。それとともに空気流は繊維材料を加熱シリンダの周面に押し付けることができ、この作用が排出される空気によって相殺されることはない。
【0009】
好ましくは、加熱シリンダをその周面の少なくとも一部にわたって取り囲むハウジング内で空気流は案内される。このハウジングが有する他の利点として、ここで一定の熱遮蔽を達成することができ、周囲に放出される熱エネルギーが少なくなる。そのことから一方でエネルギーがかなり節約される。他方で、周囲もそんなに強く昇温されず、そのことが装置周辺での作業条件に肯定的に作用する。
好ましくは、繊維材料が加熱シリンダの上流側で照射される。使用される処理剤に依存して、照射によって特定の作用を生成することができる。処理剤の揮発成分または水性成分のみを取り除きたい場合、照射でもって例えば既に熱を供給することができる。別の処理剤を使用する場合、例えば‐好適な照射を前提に‐化学変換プロセスを付け加えることができ、その場合この変換プロセスは加熱シリンダ上での乾燥時に進展する。
【0010】
その際好ましくは、照射のために熱放射が利用される。熱放射、つまり赤外線放射は、比較的簡単に発生することができ、ハンドリングの点で殆ど危険がなく、繊維材料の温度を高めることになる。こうして、付加的に加熱シリンダによって供給される熱でもって比較的迅速な乾燥を達成することができる。
好ましくは、転向のために空気流が利用される。空気流でもって転向は非接触式に行うことができる。すなわち、転向時に処理剤が転向機構で剥ぎ取られまたは処理剤が転向機構に堆積する虞はない。転向のために例えば、空気クッション上で繊維材料を案内するいわゆる「エアターン」を利用することができる。
【0011】
好ましくは、空気流が温度調節されている。温度調節によって同様に処理剤に影響を及ぼすことができる。この温度調節は、例えば処理剤の諸成分を固定化するための冷却とすることができ、またいわば一種の予備乾燥を行うための加熱とすることもできる。
課題は、冒頭に記載した種類の装置において、加熱シリンダに当接した繊維材料に向けた空気流を発生する空気流発生機構が設けられており、加熱シリンダの上流側に転向機構が配置されており、この転向機構が、非接触式に作動し付着防止表面を有し温度調節されているとの条件のうち少なくとも1つを満たすことによって解決される。
【0012】
方法に関連して上で既に述べたように、空気流は繊維材料を一定の圧力で加熱シリンダの周面に押し付けることができ、こうして加熱シリンダと繊維材料との間の熱伝達が改善される。この熱伝達が良ければ良いほど、エネルギー収率も一層良好となる。その場合、一層多くの処理剤を同じ時間内に蒸発させることができ、または同量の処理剤を蒸発させたい場合に費やす熱エネルギーを一層少なくすることができる。転向機構によって巻付きの始端は規定することができ、処理剤が転向機構を過度に強く汚すことはない。
【0013】
好ましくは、空気流発生機構が加熱機構を有する。この加熱機構は、空気流を加熱するのに利用することができる。空気流が同様に高い温度を有する場合、加熱シリンダの側から熱が繊維材料に放出されるだけでなく、付加的に他の熱源、つまり空気流の加熱された空気も利用可能である。空気流のこの空気は、処理剤の既に蒸発した諸成分を搬出するのにも利用することができる。これにより繊維材料の周囲でこれら諸成分の蒸気圧力が低下するので、繊維材料に付着した処理剤からこれらの諸成分をさらに蒸発させるのに必要な熱エネルギーは少なくなる。
好ましくは、空気流発生機構が空気流を少なくとも入口領域において加熱シリンダに対して接線方向に向ける。次に空気流はこの入口領域において、なお周囲に由来する空気を繊維材料から剥離することができる。この措置でもって、空気流のうち乾燥のために付加的に利用される空気は最適乾燥結果を達成できるように調節することができる。
【0014】
好ましくは、空気流発生機構は加熱シリンダを少なくとも部分的に取り囲むハウジングを有する。このハウジングは周囲への熱放射を僅かなものに抑えることができる。ハウジングは同時に、繊維材料の乾燥にとって良好な状況が生じるように所望の如く、空気流を案内することを可能とする。
好ましくは、ハウジングは加熱シリンダの軸線方向伸長領域に配置される少なくとも1つの給気口とハウジングの正面壁に配置される少なくとも1つの排気口とを有する。それとともに吸気口は空気流をハウジングの内部に向ける。この空気流は加熱シリンダの方向で繊維材料に対して圧力を生成する。繊維材料に付加された空気は次に横から排気口を通して逃げることができる。排気口はハウジングの正面壁に配置されており、この正面壁は加熱シリンダの軸線に対して略垂直に向いている。こうして、加熱シリンダの軸線と平行な排気方向を生成することができる。
【0015】
好ましくは、吸気口と排気口が循環路を介して互いに接続されている。この循環路中に例えばベンチレータ等の移送手段が配置されている。空気流の全ての空気を循環路内で案内できないとしても、これによりエネルギー回収によってかなりの節約が得られる。排気口を通してハウジングから取り出される空気もなお高い温度を有し、従って繊維材料の他の処理用に利用することのできる高い熱含量を有する。
好ましくは、繊維材料に作用する照射機構が加熱シリンダの上流側に配置されている。方法に関連して上で述べたように、処理剤内で特定の諸作用を達成するためにまたは繊維材料を処理剤で簡単に予熱するために、加熱シリンダ上に接する前に繊維材料は照射することができる。
【0016】
その際好ましくは、照射機構が赤外線放射器として形成されている。このような赤外線放射器は繊維材料の両側に配置しておくことも十分に可能であり、繊維材料に熱放射を向けて繊維材料を加熱することができる。
好ましくは、転向機構が空気噴流転向機構として形成されている。このような空気噴流転向機構は「エアターン」の名称でも知られており、空気クッションを生成する。転向時に繊維材料はこの空気クッションに載置されまたは空気クッションによって支えられる。空気クッションは当然に持続的に更新されねばならない。換言するなら、空気は持続的に補給されねばならない。
【0017】
その際好ましくは、空気噴流転向機構が温度調節機構を有する。この温度調節機構は空気クッションに供給された空気を加温または冷却することができる。冷却すると処理剤の諸成分の一定の固定化を達成することができ、加熱シリンダ上に堆積する虞は軽減される。そうする代わりに空気は加温することもでき、一種の予備乾燥が得られる。
以下、好ましい実施例に基づいて図面と合わせて本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】繊維材料をサイジングするための装置を図2のI-I断面で示す。
【図2】装置の平面図であり、一部で概要を示す。
【図3】転向機構の第1構成を拡大図で示す。
【図4】転向機構の第2構成を拡大図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は以下でサイジング剤の塗布に基づいて述べる。この場合、サイジング剤が処理剤である。しかし本発明は別の事例において、例えば繊維材料を染色または印刷しまたは繊維材料を単純に洗浄するときに、応用することができる。
本発明は以下、給糸器内にある繊維材料に基づいて述べる。しかし本発明は別の態様の繊維材料、例えば事前に製織、製編、製組または別の方法で製造された平面的に形成された繊維材料においても応用することができる。
【0020】
給糸器の形式で繊維材料2をサイジングするための装置1が、サイジング剤塗布部3を有し、この塗布部内で繊維材料2にサイジング剤が付加される。サイジング剤はさまざまな構成とすることができ、例えばサイジング剤を担体液に分散させた分散体とすることができ、直接に液状サイジング剤とすることもできる。サイジング剤は発泡体またはペーストとすることもできる。いずれにしても繊維材料2はサイジング剤の塗布時に湿潤され、または少なくとも加湿される。サイジング剤の態様とサイジング剤を繊維材料2に塗布する方式とにかかわりなく、繊維材料2はサイジング剤の塗布後に乾燥させる必要がある。
乾燥のために繊維材料2は2つの加熱シリンダ4、5を介して誘導される。繊維材料2を極力大きな周面部分にわたって加熱シリンダ4、5で保持するために転向機構6〜9が設けられている。転向機構6〜9が図1ではローラとして示してある。しかし転向機構は、さらに後に詳しく述べるように、別の態様を有することもできる。加熱シリンダは、例えば加熱シリンダ4、5の内部に持ち込まれる蒸気を頼りに加熱されている。加熱シリンダ4、5は高い表面温度を有し、載置された繊維材料2に熱を放出することができる。この熱は繊維材料2に付着したサイジング剤液も加熱して蒸発させ、最終的にサイジング剤が繊維材料2の糸に留まるだけとなる。
【0021】
転向機構6〜9は、繊維材料2が加熱シリンダ4、5にその周面の極力大きな部分にわたって巻き付くように配置されている。転向機構6は加熱シリンダ4の周りでの巻付きの始端を規定し、転向機構7は加熱シリンダ4の周りでの巻付きの終端を規定する。同様に、転向機構8は加熱シリンダ5の周りでの巻付きの始端を規定し、転向機構9は加熱シリンダ5の周りでの巻付きの終端を規定する。加熱シリンダ4、5の周りでの巻付き角度を変更できるように転向機構6〜9は変位可能とすることができる。しかし一般に、繊維材料2が加熱シリンダ4、5にその周面の極力大きな部分にわたって巻き付くと有利となる。
繊維材料の走行方向で加熱シリンダ4、5の下流側に、繊維材料が出口14で装置から進出する前に再乾燥シリンダ10〜13が配置されている。
【0022】
加熱シリンダ4、5は少なくとも部分的にハウジング15によって取り囲まれている。ハウジング15は加熱シリンダ4、5をそれぞれその周面の半分以上にわたって包み込む。
ハウジング15は給気通路16と接続されており、この給気通路は2つの分岐17、18を介してハウジング15の給気口19、20と接続されている。装置1の他の構成要素を認めることができるように、給気通路16は図2に中断して図示されている。
両方の給気口19、20は加熱シリンダ4、5の周面を向くように配置されている。その場合、給気通路16内を流れる空気が形成する空気流は給気口19、20を通して加熱シリンダ4、5の周面に向けられている。この空気流によって、繊維材料2は高い圧力で加熱シリンダ4、5の周面に押し付けられることになる。
給気通路16が加熱機構21と接続されており、給気通路16を通してハウジング15に送り込まれる空気は加温することができる。加温された空気は、乾燥が促進されるように繊維材料2に熱を持ち込むのにも寄与する。
【0023】
同時に、ハウジング15内で空気流は入口領域において、つまり走行方向で第1転向ローラ6の下流側で、加熱シリンダ4に対して接線方向で繊維材料2に衝突するように向けられている。こうして、供給された空気は繊維材料2に付着した空気をいわば剥離することができ、ハウジング15の内部で繊維材料2に付加するために利用される空気が相応に状態調節された空気であることは簡単に確保することができる。同様に、給気口20を通して第2加熱シリンダ5に供給される空気も当然に走行方向で転向ローラ8の下流側の領域を付加し、そこで繊維材料2から空気を剥離することができる。
空気流を発生するために給気通路16はモータ23によって駆動される送風機22と接続されている。
【0024】
特に図2から認めることができるように、両方の給気口19、20は加熱シリンダ4、5の軸線方向伸長の中央でハウジング15に注ぐように配置されている。こうして供給される空気の大部分は、排気通路27に接続された排気口24〜26を介してハウジング15から取り出される。このため排気通路27が排気送風機28と接続されており、この排気送風機はハウジング15から排気を吸引して濾過機構29内に移送する。濾過機構29から空気は送風機22に送られる。このため、送風機22を濾過機構29と接続する通路部分30が設けられている。つまり空気はいずれにしても一部が循環路内で案内される。
排気口24、25、26はハウジングの正面壁31に配置されている。この正面壁31は加熱シリンダ4、5の正面と平行に延びている。その際、給気口19、20の軸線と平行に排気口24〜26と加熱シリンダ4、5との間に重なりが生じないかまたはせいぜい僅かな重なりが生じるように排気口24〜26は加熱シリンダ4、5の横に配置されている。
【0025】
塗布部3と第1転向機構6との間に配置されている2つの赤外線放射器32、33がそれぞれに熱放射を発生する。この熱放射は繊維材料2の両側に向けられている。赤外線放射器32、33からの熱放射によって、サイジング剤を被着された繊維材料2はサイジング剤を塗布するのに使用された液体の一部が既に蒸発できるほどに既に高い温度となる。処理剤に依存して、別の放射を使用する別の放射発生器も当然使用することができる。処理剤内で特定の化学過程を引き起こすために例えば紫外線放射を発生することが考えられよう。
【0026】
図3は、転向機構6の第1構成を示す。残りの転向機構7〜9はまったく同じに形成しておくことができる。しかし転向機構は単純に転向ローラとして形成しておくこともできる。
転向機構6は表面35を備えた転向ローラ34を有する。この表面35に、例えばポリテトラフルオロエチレンから成る付着防止被覆が配置されている。この付着防止被覆によって、サイジング剤または別の処理剤が転向ローラ34に堆積して時間の経過とともに傷害を生じ得ることはない。転向ローラ34の表面35は当然に別の仕方で付着しないように形成することができる。
加熱機構36は表面35に作用し、稼動時に表面35が加温されるようにする。その場合表面35の熱が繊維材料2に伝達され、そのことからやはり、サイジング剤または別の処理剤が転向ローラ34に付着することは防止されることになる。使用される処理剤に依存して、転向ローラ34の冷却がサイジング剤または別の処理剤の付着を防止するとき加熱機構36の代わりに冷却機構を使用することが有意義なこともある。転向ローラ34は別の仕方で、例えば温度調節された液体または温度調節されたガスを内側から送ることによって、温度調節することもできる。
【0027】
図4は転向機構6の第2構成を示す。転向機構6がここでは、「エアターン」とも称される空気噴流転向機構37を有する。空気噴流転向機構37がハウジング38を有し、このハウジングは繊維材料2に向き合う側がほぼ円筒状に形成されている。この側に注ぐ複数の通路39は供給通路40から供給を受け、この供給通路はハウジング38の長さにわたって(図示平面に垂直に)延びている。通路39は当然に、図示したようにハウジング38の繊維材料2に向き合う側にわたって分布しているだけでなく、ハウジング38の長さにわたっても分布している。
供給通路40は、送風機41によって供給される空気を高圧で供給される。送風機41と供給通路40との間の管路42中に温度調節機構43が配置されており、この温度調節機構は通路39を通して放出される空気流を加熱するかまたは冷却する。温度調節の方式は使用されるサイジング剤または別の処理剤に応じて決まる。
【0028】
図示した処理方式によって装置1の能力は著しく高めることができる。時間当り比較的多くの繊維材料2を乾燥させることができるので、繊維材料2は高速でサイジングすることができる。同時に、繊維材料2の面積当り乾燥させるのに必要なエネルギーが少なくなり、エネルギー費用が節約される。装置の長さは比較的短いものに抑えることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維材料(2)を処理するための方法であって、処理剤が前記繊維材料(2)に塗布され、前記繊維材料(2)が少なくとも1つの加熱シリンダ(4、5)上で乾燥させられるものにおいて、
前記加熱シリンダ(4、5)に当接した前記繊維材料(2)が空気流を付加される工程と、前記加熱シリンダ(4、5)の上流側で前記繊維材料が転向機構(6)を介して案内される工程とを有し、
前記転向機構は、非接触式に作動すること、付着防止表面を有すること、及び温度調節されているとの条件のうち少なくとも1つを満たすことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記空気流が加熱されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記空気流が入口領域において前記加熱シリンダ(4、5)に対して接線方向に向けられることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記空気流の空気が少なくとも一部を循環路内で案内されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記空気流が前記加熱シリンダ(4、5)の周面領域で供給され、かつ前記加熱シリンダ(4、5)の軸線と平行に排出されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記加熱シリンダ(4、5)をその周面の少なくとも一部にわたって取り囲むハウジング(15)内で前記空気流が案内されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記繊維材料(2)が前記加熱シリンダ(4、5)の上流側で照射されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
照射のために熱放射が利用されることを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項9】
転向のために空気流が利用されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
前記空気流が温度調節されていることを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項11】
繊維材料(2)を処理するための装置であって、処理剤塗布部(3)と乾燥部とを有し、前記乾燥部が少なくとも1つの加熱シリンダ(4、5)を有し、乾燥時に前記加熱シリンダの周面に前記繊維材料(2)が当接するものにおいて、
前記加熱シリンダに載った前記繊維材料(2)に向けた空気流を発生する空気流発生機構(15〜22)が設けられており、
前記加熱シリンダ(4、5)の上流側に転向機構(8)が配置されており、
前記転向機構は、非接触式に作動する、付着防止表面を有する、温度調節されているとの条件のうち少なくとも1つを満たすことを特徴とする装置。
【請求項12】
前記空気流発生機構(15〜22)が加熱機構(21)を有することを特徴とする請求項11記載の装置。
【請求項13】
前記空気流発生機構(15〜22)が空気流を少なくとも入口領域において前記加熱シリンダ(4、5)に対して接線方向に向けることを特徴とする請求項11または12記載の装置。
【請求項14】
前記空気流発生機構(15〜22)は前記加熱シリンダ(4、5)を少なくとも部分的に取り囲むハウジング(15)を有することを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項記載の装置。
【請求項15】
前記ハウジング(15)は前記加熱シリンダ(4、5)の軸線方向伸長領域に配置される少なくとも1つの給気口(19、20)と前記ハウジング(15)の正面壁(31)に配置される少なくとも1つの排気口(24〜26)とを有することを特徴とする請求項14記載の装置。
【請求項16】
前記吸気口(19、20)と前記排気口(24〜26)が循環路(30)を介して互いに接続されていることを特徴とする請求項15記載の装置。
【請求項17】
前記繊維材料(2)に作用する照射機構(32、33)が前記加熱シリンダ(4、5)の上流側に配置されていることを特徴とする請求項11〜16のいずれか1項記載の装置。
【請求項18】
前記照射機構(32、33)が赤外線放射器として形成されていることを特徴とする請求項17記載の装置。
【請求項19】
前記転向機構(6)が空気噴流転向機構(37)として形成されていることを特徴とする請求項11〜18のいずれか1項記載の装置。
【請求項20】
前記空気噴流転向機構(37)が温度調節機構(43)を有することを特徴とする請求項19記載の装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2013−19092(P2013−19092A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−152606(P2012−152606)
【出願日】平成24年7月6日(2012.7.6)
【出願人】(591008465)カール マイヤー テクスティルマシーネンファブリーク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフツング (45)
【氏名又は名称原語表記】KARL MAYER TEXTILMASCHINENFABRIK GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【Fターム(参考)】