説明

繊維構造体および複合繊維構造体およびクッション材および吸音材および断熱材

【課題】環境負荷を低減することができるだけでなく、クッション材として使用したときは、耐圧分布が良好でかつ軽量で、底つき感も少ないものとなり、吸音材や断熱材として使用したときは、極めて性能が良好でかつ透け感がなく品質のバラツキも少ない、繊維構造体および複合繊維構造体およびクッション材および吸音材および断熱材を提供する。
【解決手段】主体繊維と熱接着性短繊維とが重量比率で90/10〜10/90となるように混綿され、前記熱接着性短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または前記熱接着性短繊維と前記主体繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在してなり、かつ前記主体繊維と熱接着性短繊維が繊維構造体の厚さ方向に配列してなる繊維構造体において、前記主体繊維として、ポリエステル系反毛繊維を含ませる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本発明は、環境負荷を低減することができるだけでなく、クッション材として使用したときは、耐圧分布が良好でかつ軽量で、底つき感も少ないものとなり、吸音材や断熱材として使用したときは、極めて性能が良好で透け感がなく品質のバラツキも少ない、繊維構造体および複合繊維構造体およびクッション材および吸音材および断熱材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、クッション材、吸音材、断熱材などとして、熱接着性短繊維と通常のポリエステル繊維とを混綿した後、一度熱処理するかまたは熱処理せずに繊維材を金型等に挿入し、次いで熱処理することにより得られた繊維構造体や、さらには、繊維構造体において繊維を厚さ方向に配列させたものなどが用いられている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【0003】
他方、近年では、環境負荷を低減するために反毛繊維を用いて繊維構造体を構成することが提案されている(例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6参照)。反毛繊維は、繊維製品の古着等を回収したものを、裁断、反毛設備を利用して短繊維等にもどしたものであり、繊維としては、通常、天然繊維や合成繊維等がランダムに混ざった物となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−318066号公報
【特許文献2】特開2010−144362号公報
【特許文献3】特開2001−207366号公報
【特許文献4】特開2001−316963号公報
【特許文献5】特開2004−27383号公報
【特許文献6】特開平8−260312号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、環境負荷を低減することができるだけでなく、クッション材として使用したときは、耐圧分布が良好でかつ軽量で、底つき感も少ないものとなり、吸音材や断熱材として使用したときは、極めて性能が良好でかつ透け感がなく品質のバラツキも少ない、繊維構造体および複合繊維構造体およびクッション材および吸音材および断熱材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、主体繊維と熱接着性短繊維とで構成され、かつこれら主体繊維と熱接着性短繊維が繊維構造体の厚さ方向に配列した繊維構造体において、主体繊維としてポリエステル系反毛繊維を用いると、環境負荷を低減することができるだけでなく、該繊維構造体をクッション材として使用したときは、耐圧分布が良好でかつ軽量で、底つき感も少ないものとなり、また、該繊維構造体を吸音材や断熱材として使用したときは、極めて性能が良好でかつ透け感がなく、品質のバラツキも少なくなることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
【0007】
かくして、本発明によれば「主体繊維と熱接着性短繊維とが重量比率で90/10〜10/90となるように混綿され、前記熱接着性短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または前記熱接着性短繊維と前記主体繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在してなり、かつ前記主体繊維と熱接着性短繊維が繊維構造体の厚さ方向に配列してなる繊維構造体であって、前記主体繊維に、ポリエステル系反毛繊維が含まれることを特徴とする繊維構造体。」が提供される。
【0008】
その際、前記ポリエステル系反毛繊維に、単繊維繊度が50dtex以上のポリエステル系反毛繊維が含まれることが好ましい。また、単繊維繊度が50dtex以上のポリエステル系反毛繊維が、ポリエステル系反毛繊維の全重量に対して10重量%以上含まれることが好ましい。また、前記熱接着性短繊維が、熱接着性成分と非熱接着性成分とで構成され、かつ、熱接着性成分が、非熱接着性成分を構成するポリマー成分より40℃以上低い融点を有することが好ましい。また、繊維構造体の平均密度が5〜60kg/mの範囲内であることが好ましい。また、繊維構造体の厚さが2〜200mmの範囲内であることが好ましい。
【0009】
また、本発明によれば、前記の繊維構造体に、厚さが0.01mm以上のシート状物が貼り合わされている複合繊維構造体が提供される。かかる複合繊維構造体には、熱プレスが施されていることが好ましい。
【0010】
また、本発明によれば、前記の繊維構造体または複合繊維構造体を用いてなるクッション材が提供される。
また、本発明によれば、前記の繊維構造体または複合繊維構造体を用いてなる吸音材が提供される。
また、本発明によれば、前記の繊維構造体または複合繊維構造体を用いてなる断熱材が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、環境負荷を低減することができるだけでなく、クッション材として使用したときは、耐圧分布が良好でかつ軽量で、底つき感も少ないものとなり、吸音材や断熱材として使用したときは、極めて性能が良好でかつ透け感がなく品質のバラツキも少ない、繊維構造体および複合繊維構造体およびクッション材および吸音材および断熱材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】繊維構造体の中で、熱接着性複合短繊維または非弾性短繊維の配列の方向を説明するための図である。
【図2】シート状物が繊維構造体に接着層を介して貼り合わされている様子を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明で使用する主体繊維には、ポリエステル系反毛繊維が含まれることが肝要である。
ここで、反毛繊維は、繊維製品の古着等を回収したものを、裁断、反毛設備を利用して短繊維等にもどしたものであり、繊維としては、通常、天然繊維や合成繊維等がランダムに混ざった物となっている。
【0014】
本発明で使用されるポリエステル系反毛繊維は、これらを選別して回収しリサイクルすることにより得ることができる。作業着、カーテン生地、車の表皮等は、主にポリエステル系素材が使用されているため、その製造工程で発生したものを使用したり、あるいは、それらを選別し回収した布帛を解繊、反毛したものを用いることができる。なお、かかる製造工程には、長繊維、短繊維、さらには、布帛にするまでに発生する染色等の品質に問題ある物を使用することも含む。
【0015】
前記ポリエステル系反毛繊維には、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリピバロラクトン、ポリ乳酸(PLA)、ステレオコンプレックスポリ乳酸、またはこれらの共重合体からなる反毛繊維、または上記ポリマー成分を少なくとも一成分として含む反毛複合繊維を好ましく挙げることができる。なお、かかるポリマー中には、着色剤、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、その他各種の改良剤等が配合されていてもよい。
【0016】
前記ポリエステル系反毛繊維において、単繊維繊度の限定はないが、単繊維繊度が50dtex以上(より好ましくは50〜300dtex)のポリエステル系反毛繊維が含まれると、繊維構造体をクッション材として使用したときに反発感が向上し、また、繊維構造体を吸音材や断熱材として使用した時、厚み方向のヘタリを少なくする効果が向上し好ましい。特に、ポリエステル系反毛繊維の全重量に対して、50dtex以上(より好ましくは50〜300dtex)のポリエステル系反毛繊維が10重量%以上(より好ましくは10〜50重量%)含まれていると、その効果がさらに向上し、より好ましい。
【0017】
また、前記ポリエステル系反毛繊維において、繊維長としては10〜100mmの範囲内であることが好ましい。該繊維長が10mmよりも小さいと充分な剛性が得られないおそれがある。また、カード工程において、ローラー間での脱落の要因となり、工定性が悪くなるおそれがある。逆に該繊維長が100mmよりも大きいと工程安定性が損われるおそれがあると同時に、ネップ(毛玉)が発生しやすく外観及び風合いが悪いものとなるおそれがある。
【0018】
次に、熱接着性短繊維は、構成としては、単一成分でもよいが、好ましくは、熱接着性成分と非熱接着性成分の2成分以上よりなる熱接着性複合短繊維が好ましい。その際、熱接着性成分は、非熱接着性成分を構成するポリマー成分より、40℃以上低い融点を有することが好ましい。この温度差が40℃未満では接着が不十分となる上、腰のない取り扱いにくい繊維構造体となるおそれがある。
【0019】
ここで、熱接着性成分として配されるポリマーとしては、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、非弾性ポリエステル系ポリマー及びその共重合物、ポリオレフィン系ポリマー及びその共重合物、ポリビニルアルコ−ル系ポリマー等を挙げることができ、ポリウレタン系エラストマーとしては、分子量が500〜6000程度の低融点ポリオール、例えばジヒドロキシポリエーテル、ジヒドロキシポリエステル、ジヒドロキシポリカーボネート、ジヒドロキシポリエステルアミド等と、分子量500以下の有機ジイソシアネート、例えばp,p’−ジフェニールメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート水素化ジフェニールメタンイソシアネート、キシリレンイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、ヘキサメチレンジイソシアネート等と、分子量500以下の鎖伸長剤、例えばグリコールアミノアルコールあるいはトリオールとの反応により得られるポリマーである。
【0020】
これらのポリマーのうちで、特に好ましいのはポリオールとしてはポリテトラメチレングリコール、またはポリ−ε−カプロラクタムあるいはポリブチレンアジペートを用いたポリウレタンである。この場合の有機ジイソシアネートとしてはp,p’−ビスヒドロキシエトキシベンゼンおよび1,4−ブタンジオールをあげることができる。
【0021】
また、ポリエステル系エラストマーとしては熱可塑性ポリエステルをハードセグメントとし、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールをソフトセグメントとして共重合してなるポリエーテルエステル共重合体、より具体的にはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジ酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジカルボン酸の少なくとも1種と、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコールネオペンチルグリコール、デカメチレングリコール等の脂肪族ジオールあるいは1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンメタノール等の脂環式ジオール、またはこれらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジオール成分の少なくとも1種、および平均分子量が約400〜5000程度のポリエチレングリコール、ポリ(1,2−および1,3−ポリプロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランとの共重合体等のポリ(アルキレンオキサイド)クリコールのうち少なくとも1種から構成される三元共重合体をあげることができる。
【0022】
特に、接着性や温度特性、強度の面からすればポリブチレン系テレフタレートをハード成分とし、ポリオキシブチレングリコールをソフトセグメントとするブロック共重合ポリエーテルエステルが好ましい。この場合、ハードセグメントを構成するポリエステル部分は、主たる酸成分がテレフタル酸、主たるジオール成分がブチレングリコール成分であるポリブチレンテレフタレートである。むろん、この酸成分の一部(通常30モル%以下)は他のジカルボン酸成分やオキシカルボン酸成分で置換されていても良く、同様にグリコール成分の一部(通常30モル%以下)はブチレングリコール成分以外のジオキシ成分で置換されていても良い。また、ソフトセグメントを構成するポリエーテル部分はブチレングリコール以外のジオキシ成分で置換されたポリエーテルであってよい。
【0023】
共重合ポリエステル系ポリマーとしては、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類および/またはヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂環式ジカルボン酸類と、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、パラキシレングリコールなどの脂肪族や脂環式ジオール類とを所定数含有し、所望に応じてパラヒドロキシ安息香酸などのオキシ酸類を添加した共重合エステル等を挙げることができ、例えばテレフタル酸とエチレングリコールとにおいてイソフタル酸および1,6−ヘキサンジオールを添加共重合させたポリエステル等が使用できる。また、ポリ乳酸等の使用も可能である。さらにポリエステル系成分は、植物由来からなる原材料を使用したバイオポリエステルを使用してもよい。
【0024】
また、ポリオレフィン系ポリマーとしては、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等をあげることができる。
上記の熱接着性成分の中でも、クッション用途は、ポリエステル系エラストマーが特に好ましく。吸音、断熱用途は、共重合ポリエステル系ポリマーが特に好ましい。なお、上述のポリマー中には、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、着色剤、その他各種の改良剤等も必要に応じて配合されていてもよい。
【0025】
前記熱接着複合短繊維において、非接着性成分は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレート(PEN)、ポリ乳酸(PLA)やこれらの共重合体に代表されるポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、その他ポリオレフィン、アクリル等が例示されるが、ポリエステルが好ましく例示される。その際、熱接着性成分が、少なくとも1/2の表面積を占めるものが好ましい。重量割合は、熱接着性成分と非接着性成分が、複合比率で30/70〜70/30の範囲にあるのが好ましい。熱接着性複合短繊維の形態としては、特に限定されないが、熱接着性成分と非接着性成分とが、サイドバイサイド、芯鞘型であるのが好ましく、より好ましくは芯鞘型である。この芯鞘型の熱接着性複合短繊維では、非接着性成分が芯部となり、熱接着性成分が鞘部となるが、この芯部は同心円状、または偏心状にあってもよい。なお、ポリエステルは、ボトルリサイクルによりマテリアルリサイクルされたものや、ケミカルリサイクルされたポリマーを使用することで、環境負荷がさらに低減される。さらにポリエステルは、植物由来からなる原材料を使用したバイオポリエステルを使用してもよい。
【0026】
かかる熱接着性複合短繊維において、単繊維径としては20〜50μmの範囲内であることが好ましい。また、繊維長としては10〜100mmに裁断されていることが好ましい。
また、かかる熱接着性複合短繊維には、通常の押し込みクリンパー方式による機械捲縮などの捲縮が付与されていることが好ましい。
【0027】
本発明の繊維構造体において、ポリエステル系反毛繊維繊維とポリエステル系熱接着複合短繊維(少なくともポリエステル成分を1成分として含む接着複合短繊維)との合計重量が繊維構造体重量対比60%以上(より好ましくは60〜100%)であることが好ましい。該重量比率が60重量%未満であると、ポリエステル系繊維の特徴である、高強度、易成形性、難燃性などが発現されないおそれがある。
【0028】
本発明の繊維構造体は、前記ポリエステル系反毛繊維繊維を含む主体繊維と、熱接着性短繊維とが重量比率で90/10〜10/90となるように混綿され、前記熱接着性短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または前記熱接着性短繊維と前記主体繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在してなり、かつ前記主体繊維と熱接着性短繊維が繊維構造体の厚さ方向に配列してなる繊維構造体である。
ここで、「厚さ方向に配列している」とは、繊維構造体の厚さ方向に対して平行に配列されている繊維の総本数を(B)とし、繊維構造体の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維の総本数を(A)とするとき、B/Aが1.5以上であることである。
【0029】
すなわち、従来の繊維構造体を構成する繊維が、繊維構造体の厚さ方向に対して垂直、すなわち面方向に配列されていたのに対し、本発明においては、構成繊維が繊維構造体の厚さ方向に対して平行に配列されているため、クッション感に優れ、反発性が高く、軽量でなおかつ成型性の良好な繊維構造体を得ることができる。構成繊維が繊維構造体の面方向に配列している場合は、本発明の効果が充分に奏されず好ましくない。特に、ポリエステル系繊維は、天然繊維対比一般に剛性が高い繊維であるが、反毛繊維とした場合、繊維長において短い物が含まれるため、繊維構造体の厚み方向と垂直に(厚み方向と水平に配列)に配列した場合、嵩アップが難しくなる。しかしながら、繊維構造体に含まれる繊維を繊維構造体の厚さ方向に配列させることで、繊維長が短い繊維を含んでいたとしても、繊維自体の剛性の寄与率が高く、嵩高となり軽量化を達成できる。
【0030】
このような繊維構造体を製造する方法には特に限定はなく、従来公知の方法を任意に採用すればよい。例えば非熱接着複合短繊維と熱接着性複合短繊維とを混綿し、ローラーカードにより均一なウェッブとして紡出した後、ウェッブをアコーディオン状に折りたたみながら加熱処理し、熱融着による固着点を形成させる方法などが好ましく例示される。例えば特表2002−516932号公報に示された装置(市販のものでは、例えばStruto社製Struto設備など)などを使用するとよい。
【0031】
かくして得られる繊維構造体の平均密度は5〜60kg/mの範囲にあることが好ましい。該密度が5kg/m未満では充分な剛性が得られないおそれがある。逆に平均密度が60kg/mを越えると板状となり、その後の成型が困難になるだけでなく、クッション性が劣り、また硬くなるため、繊維構造体として使用できなくなるおそれがあるだけでなく、重量増加となるおそれもある。
【0032】
また、本発明の繊維構造体において、繊維構造体全体の厚さとしては、2〜200mm(より好ましくは3〜100mm)の範囲内であることが好ましい。厚さが該範囲内にあるとクッション性にも優れるので、車用ワディング、家具用クッション、ベットマットレス、式布団の中芯、さらには、自動車、新幹線、電車などの車両用フロアーシートとして好適に使用することができる。さらに、厚さが該範囲内であると、優れた吸音・特性を呈するだけでなく、優れた剛性をも呈し好ましい。
【0033】
かかる繊維構造体において、前記ポリエステル系反毛繊維を使用することで、環境負荷や製造コストを低減することができるだけでなく、ポリエステル系反毛繊維には種々の単繊維繊度を有する繊維が含まれるので、クッション材として用いると、耐圧分布が良好でかつ軽量で、底つき感が少なく、かつ透け感がないものとなり、吸音材や断熱材として使用したときは、極めて性能が良好で品質のバラツキも少ないものとなる。また、ポリエステル繊維の繊維強度が、綿、ウール等の天然繊維強度対比高いため、反毛工程や繊維構造体製造工程において、繊維切断による設備下への落綿や、設備から舞い上がる風綿が、天然繊維を主体とする反毛繊維対比大巾に少なくなる。また、ポリエステル系反毛繊維の均一性が天然繊維反毛対比優れているため、繊維構造体としたときの製品において目付斑が少なくなる。また、ポリエステル繊維の熱セット性が容易であるため、繊維構造体を使用して成形物とした場合、成形性が良くなる。また、ポリエステル系繊維を使用することで難燃性も向上できる。また、回収されたポリエステル系反毛繊維は、一般に着色されているため、低目付の表皮布帛を貼り合せた時、白く透けることも防止することが可能となる。
【0034】
かかる繊維構造体には、通常の染色加工や起毛加工が施されていてもよい。さらには、撥水加工、防炎加工、難燃加工、マイナスイオン発生加工など公知の機能加工が付加されていてもさしつかえない。
【0035】
次に、本発明の複合繊維構造体は、前記の繊維構造体に厚さが0.01mm以上のシート状物が貼り合わされてなる複合繊維構造体である。
ここで、かかるシート状物としては、メルトブロー、スパンボンドもしくはフラッシュボンド等の直接紡糸法による不織布や、エアレイドもしくはカード法による短繊維構造体による不織布及びそれらにニードルパンチしたもの、接着繊維を混合した不織布を熱処理や熱プレス加工したもの、さらには、これらを組み合わせ多層としたシート、フィルム、織編物、さらには、前期の繊維構造体を熱プレス加工したシート等がある。これらシート状物を貼り合せることで、一般に反毛繊維は、布帛等により繊維を反毛する工程で、繊維長も非常に短い物も含むため、繊維構造体の厚さ方向に配列した場合、繊維間の絡みが弱くなるが、シート状物を貼り合せることで、配列された方向の強度アップとなる。また、繊維が厚さ方向に配列した繊維構造体の繊維がバラけることを防止することができる。さらには、これらシート状物を貼り合せることで、通気抵抗の増加や、膜振動による吸音性のアップが可能となり、さらには、シート材と繊維構造体が貼り合わされることで、厚み方向の圧縮硬さが大きくアップすることとなる。
【0036】
かかるシート状物の厚さとしては、強度や経済性、壁材としての使用時の作業性を考慮すると厚さが0.01mm〜5mm(さらに好ましくは0.1〜2mm)が好ましい。また、みかけ密度としては100〜500kg/mの範囲内であることが好ましい。
【0037】
前記シート状物を構成する素材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレート(PEN)、ポリ乳酸(PLA)やこれらの共重合体に代表されるポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、その他ポリオレフィン、アクリル、モダクリル等で構成される、合成繊維またはフィルム、さらには、絹、綿、麻、羊毛等の天然繊維、レーヨン繊維、これらの繊維を含む反毛繊維などがあげられる。なかでも、ポリエステル系シート状物が、易リサイクル性や、成形性等の点で好ましい。
なお、シート状物は、片面以外に裏面や側面、繊維構造体の内層にも配してもよい。
【0038】
前記繊維構造体とシート状物を貼り合せる方法としては、繊維構造体とシート状物とを重ね合わせて加熱プレスする方法や、機械的にニードル等により接合する方法、または、接着層を介して貼り合わせる方法等がある。接着層としては、粉体又はシート状、ネット状等で、熱により初めて溶融接着されるホットメルトタイプの樹脂や低融点樹脂繊維からなる不織布が好ましい。その際、低融点樹脂または低融点樹脂繊維の組成としては、ウレタン系、アクリル系等の樹脂でもよいが、リサイクル性の点よりポリエステル系の接着剤または接着シートが好ましい。さらには、前記繊維構造体とシート状物を貼り合せる前または貼り合わせた後の工程で熱プレスすることも好ましい。
【0039】
また、前記繊維構造体とシート状物を貼り合せる際に、前記製造方法で得られた繊維構造体そのままの状態でシート状物を貼り合わせてもよいし、前記の繊維構造体を、厚み方向に対してほぼ垂直、または、必要に応じてやや斜めにスライサー設備等によりスライスした後、シート状物を貼り合わせてもよい。
【0040】
次に、本発明のクッション材は前記の繊維構造体または複合繊維構造体を用いてなるクッション材である。かかるクッション材には、主体繊維として種々の単繊維繊度を有するポリエステル系反毛繊維が含まれ、かつ構成繊維が厚さ方向に配列しているので、耐圧分布が良好でかつ軽量で、底つき感が少ないものとなる。
【0041】
また、本発明の吸音材は前記の繊維構造体または複合繊維構造体を用いてなる吸音材である。かかる吸音材には、主体繊維として、種々の単繊維繊度を有しかつ種々に着色されたポリエステル系反毛繊維が含まれ、かつ構成繊維が厚さ方向に配列しているので、極めて性能が良好でかつ汚れ等も目立たなくなり、品質のバラツキも少ない。
【0042】
また、本発明の断熱材は前記の繊維構造体または複合繊維構造体を用いてなる断熱材である。かかる断熱材には、主体繊維として、種々の単繊維繊度を有しかつ種々に着色されたポリエステル系反毛繊維が含まれ、かつ構成繊維が厚さ方向に配列しているので、極めて性能が良好でかつ汚れ等も目立たなくなり、品質のバラツキも少ない。
【実施例】
【0043】
次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。
【0044】
(1)融点
Du Pont社製 熱示差分析計990型を使用し、昇温20℃/分で測定し、融解ピークをもとめた。融解温度が明確に観測されない場合には、微量融点測定装置(柳本製作所製)を用い、ポリマーが軟化して流動を始めた温度(軟化点)を融点とする。なお、n数5でその平均値を求めた。
【0045】
(2)B/A
繊維構造体を厚さ方向に切断し、その断面において、厚さ方向に対して平行に配列されている繊維(図2において0°≦θ≦45°)の総本数を(B)とし、繊維構造体の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維(図2において45°<θ≦90°)の総本数を(A)としてB/Aを算出した。なお、本数の測定は、任意の10ヶ所について各々30本の繊維を透過型光学顕微鏡で観察し、その数を数えた。
【0046】
(3)吸音特性(吸音率)
吸音率を、JIS−A1405による垂直入射吸音率であって、Bruel&Kjar社製マルチチャンネル分析システム3550型(ソフトウェア:BZ5087型2チャンネル分析ソフトウェア)による2マイクロフォン法で測定した。吸音率は、1000Hz、2000Hz,4000Hz時で比較した。
【0047】
(4)繊維構造体、複合繊維構造体、シート状物の厚さ(mm)
JIS K6401により測定した。
【0048】
(5)繊維構造体、複合繊維構造体の硬さ(N)
JIS K6401により測定した。なお、表1中の数値は厚さの25%圧縮時の値である。
【0049】
(6)成型性
内径60mm×高さ20mm×厚み5mmとする金型を使用し、繊維構造体または複合繊維構造体を、金型温度を190℃の条件で、180秒間熱絞り加工した。このサンプルの外観を観察し、以下の基準で評価した。
3級:厚さを除いた高さが15mmを越える高さで、表面はきれいに成形された。
2−3級:厚さを除いた高さが15mmを越える高さであるが、表面にやや皺がみられる。
2級:厚さを除いた高さが5〜15mm程度で表面に皺が見られる。
1−2級:厚さを除いた高さが5〜15mm程度で表面にかなり皺が見られる。
1級:厚さを除いた高さが5mm未満で、金型の跡がつく程度である。
【0050】
(7)クッション性
クッション性の指標として50%圧縮硬さと25%圧縮硬さとの比(50%圧縮硬さ/25%圧縮硬さ)を算出した。該比が小さいほどクッション性が良好であり、7.0以下を合格とする。
【0051】
[実施例1]
融点154℃の熱可塑性ポリエーテルエステル型エラストマーを鞘成分に用い、融点230℃ポリブチレンテレフタレートを芯成分に用いた単糸繊度6.6dtex、繊維長51mmの芯/鞘型熱接着性複合短繊維A(芯/鞘比=60/40:重量比)と、使用済みポリエステルカーテンを回収し、裁断及び反毛設備を用いて、ポリエステル系反毛繊維Bとを準備し、(A:B)30:70の重量比率で混綿した後、ローラーカード、クロスレイ、ローラーカードの順に通し、次にStruto社製Struto設備を使用し、ウエッブをヒダ折りし大部分の繊維を厚み方向に配列(B/A=4.7)させた後、温度200℃の熱処理炉にて繊維間を熱接着処理することで繊維構造体を得た。なお、ポリエステル系反毛繊維に含まれる、単繊維繊度50dtex以上の繊維のポリエステル系反毛繊維全重量に対する比率は32重量%であった。得られた繊維構造体において、厚さ10mm、密度12kg/mであった。
【0052】
次いで、常法により得られた自動車シートカバー用ジャージニット(目付400g/m2、 厚さ1.5mm)にポリエステルパウダーを30g/mの量で塗布した後、該自動車シートカバー用ジャージニットと前記繊維構造体とを重ね合わせ、遠赤外線によりパウダーを加熱し、上下加熱されたベルト間で両者を貼り合せ、総厚さ6.5mmの、図2に示すような複合繊維構造体を得た。25%圧縮硬さは34Nであり、50%圧縮硬さは200Nであった。また、クッション性の指標として50%圧縮硬さ/25%圧縮硬さを算出したところ5.9で、クッション性の良好なものであった。
該複合繊維構造体を乗用車座席用繊維ワディング(クッション材)として用いたところ、風合いはクッション性の良好なもので、乗用車座席用繊維ワディングとして好ましいものであった。
【0053】
[実施例2]
実施例1において、ジャージニットのかわりに、目付90g/m、厚さ1mmの黒色織物を貼り合せた。該複合繊維構造体を乗用車天井用繊維ワディング(クッション材)として用いたところ、クッション性が良好であり、布帛が薄いものの、透け感もなく好ましいものであった。
【0054】
[実施例3]
実施例1で使用したポリエステル系反毛繊維を70重量%、熱融着繊維として、融点が110℃の非結晶性共重合ポリエステルを鞘成分に配し、通常のポリエチレンテレフタレートを芯成分に配した、帝人ファイバー(株)芯鞘型熱融着複合繊維(2.2dtex×51mm、単繊維断面形状:丸断面)30重量%を開繊、混綿した後、ローラーカード、クロスレイ、ローラーカードの順に通し、次にStruto社製Struto設備を使用し、ウエッブをヒダ折りし大部分の繊維を厚み方向に配列(B/A=4.7)させた後、170℃加熱処理を施し、目付け540g/m、厚さ25mmの繊維構造体を得た後、吸音材とした。評価結果を表1に示す。
【0055】
[実施例4]
実施例3において、繊維配合の比率を、ポリエステル系反毛繊維を60重量%、熱融着繊維を30重量%、そして、通常のポリエステル繊維(単繊維繊度13dtex、繊維長64mm、単繊維断面形状:中空丸断面)10%を開繊、混綿した、その後は、実施例3と同様な工程を経て、目付545g/m、厚さ25mmの繊維構造体を得た後、吸音材とした。評価結果を表1に示す。特に低周波数の吸音性が良好となった。
【0056】
[実施例5]
実施例3の繊維構造体の上に、厚さ0.3mmスパンボンド系不織布(プレシゼ(商品名)、旭化成社(株)製)を同時に巻きだしながら、ベルトタイプのラミネート設備を利用して加熱圧着、冷却を実施し繊維構造体を作製した。評価結果を表1に示す。
【0057】
[実施例6]
実施例3と同様な繊維配合にて200g/m、厚さ15mmの繊維構造体を得た。それをベルトタイプの加熱プレス機でプレスし1mmのシートとした、そして実施例3の繊維構造体と1mmのシートをポリエステルパウダーを使用し貼り合せた。評価結果を表1に示す。さらに、ニードルパンチ不織布を貼り合せたところ、クッション性が良好であり車フロアーとしても使用できるものとなった。
【0058】
[比較例1]
実施例1において、繊維構造体にかえて、天然繊維入り反毛繊維のみからなるにニードルパンチ不織布(目付け300g/m、厚さ5mm)を使用し、同様にして布帛を貼り合せて、サンプルを作成した。得られた複合繊維シートは、底つき感あり、クッション性の悪いものであった。また、総重量も730g/mと重い物であった。
【0059】
[比較例2]
一般衣料古着より作製された反毛繊維を75重量%使用し、実施例3の使用の熱接着性繊維を25重量%使用し混綿したのち、カード工程及びクロスレイ工程、熱処理工程にてクロスレイ不織布を作製した。該不織布において、目付1300g/m、厚さ21mmであった。評価結果を表1に示す。
【0060】
[実施例7]
実施例1において、反毛繊維に含まれる50dtex以上の繊維比率が反毛繊維全重量対比10%未満になるように、反毛設備を何度も繰返しとおした。その繊維を使用し実施例1と同様な工程を通しカード工程に供したところ、落綿が多く、また、シート化することが難しいものであった。さらに実施例1と同様な工程を経て、布帛を貼り合せて複合繊維構造体を得たところ、該複合繊維構造体は、実施例1で得られたものに比べて、底つき感が大きく、クッション性の悪いものであった。
【0061】
[比較例3]
実施例1において、ポリエステル系反毛繊維Bのかわりに、酸化チタン量を0.4wt%を含有するポリエチレンテレフタレートを常法により紡糸、延伸した、単糸繊度1.7dtex、繊維長51mmの丸断面ポリエチレンテレフタレート繊維(非弾性捲縮短繊維、酸化チタン量が0.4wt%)を用いた。それ以外は、実施例1と同様に布帛を貼り合せて複合繊維構造体を作製した。得られた複合繊維構造体において、25%圧縮硬さは43Nであった。また、50%圧縮硬さは330Nであった。クッション性の指標として50%圧縮硬さ/25%圧縮硬さを算出したところ7.7で、クッション性の悪いものであった。商品としては、ソフトであるが、底つき感があり、また、裁断部分断面が白く見えるため、外観品位の低い物となった。
【0062】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明によれば、環境負荷を低減することができるだけでなく、クッション材として使用したときは、耐圧分布が良好でかつ軽量で、底つき感も少ないものとなり、吸音材や断熱材として使用したときは、極めて性能が良好でかつ透け感がなく品質のバラツキも少ない、繊維構造体および複合繊維構造体およびクッション材および吸音材および断熱材が得られ、その工業的価値は極めて大である。
【符号の説明】
【0064】
1:主体繊維または熱接着性複合短繊維
2:繊維構造体の厚さ方向
3:主体繊維または熱接着性複合短繊維の配列方向
4:繊維構造体
5:布帛
6:接着層
7:繊維構造体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主体繊維と熱接着性短繊維とが重量比率で90/10〜10/90となるように混綿され、前記熱接着性短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または前記熱接着性短繊維と前記主体繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在してなり、かつ前記主体繊維と熱接着性短繊維が繊維構造体の厚さ方向に配列してなる繊維構造体であって、
前記主体繊維に、ポリエステル系反毛繊維が含まれることを特徴とする繊維構造体。
【請求項2】
前記ポリエステル系反毛繊維に、単繊維繊度が50dtex以上のポリエステル系反毛繊維が含まれる、請求項1に記載の繊維構造体。
【請求項3】
単繊維繊度が50dtex以上のポリエステル系反毛繊維が、ポリエステル系反毛繊維の全重量に対して10重量%以上含まれる、請求項1または請求項2に記載の繊維構造体。
【請求項4】
前記熱接着性短繊維が、熱接着性成分と非熱接着性成分とで構成され、かつ、熱接着性成分が、非熱接着性成分を構成するポリマー成分より40℃以上低い融点を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の繊維構造体。
【請求項5】
繊維構造体の平均密度が5〜60kg/mの範囲内である、請求項1〜4のいずれかに記載の繊維構造体。
【請求項6】
繊維構造体の厚さが2〜200mmの範囲内である、請求項1〜5のいずれかに記載の繊維構造体。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の繊維構造体に、厚さが0.01mm以上のシート状物が貼り合わされてなる複合繊維構造体。
【請求項8】
熱プレスが施されている、請求項7に記載の複合繊維構造体。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれかに記載の繊維構造体、または請求項7または請求項8に記載の複合繊維構造体を用いてなるクッション材。
【請求項10】
請求項1〜6のいずれかに記載の繊維構造体、または請求項7または請求項8に記載の複合繊維構造体を用いてなる吸音材。
【請求項11】
請求項1〜6のいずれかに記載の繊維構造体、または請求項7または請求項8に記載の複合繊維構造体を用いてなる断熱材。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−112072(P2012−112072A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−262469(P2010−262469)
【出願日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(302011711)帝人ファイバー株式会社 (1,101)
【Fターム(参考)】