説明

繊維構造物とその製造方法

【課題】
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、無機系微粒子表面を覆っている樹脂層を灰化させることにより、無機系微粒子が本来有する性能を発現させた繊維構造物を提供せんとするものである。
【解決手段】
平均一次粒子径が1〜50nm、細孔直径が1〜20nm、細孔容積が1.5ml/g以下である吸湿性を有する無機系微粒子が、バインダー樹脂により繊維上に固着しており、且つ該繊維構造物が非重合性ガスの雰囲気下で、放電処理および/または紫外線処理で処理する繊維構造物の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機能性を有する微粒子の性能を発現させた繊維構造物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
繊維構造物に機能性を有する無機系微粒子を付与するには、粒子単独では洗濯や衝撃によって簡単に脱落してしまうため、バインダーと呼ばれる樹脂が併用されることが多い。しかし、無機系微粒子とバインダー樹脂を混合して加工した場合、バインダー樹脂が無機系微粒子を覆ってしまうため無機系微粒子が本来有する性能を阻害していた。
【0003】
バインダー樹脂を使わないで付与する方法として、糸の製造段階で繊維内部に練り混む方法も考案されているが、微粒子表面を合成樹脂中に埋没してしまうため、本来の性能を発現することが出来ていなかった(特開2001−348733)。
【0004】
また繊維の外側に優先的に微粒子を配置させるために、芯鞘複合糸で鞘部分に練り込む方法も考案されているが十分ではなかった(特公昭61−75874)。
合成繊維表面の樹脂を分解除去する手段として、アルカリ等による減量処理が挙げられるが、無機粒子を覆っている極めて薄い樹脂層だけを選択的に均一に除去することは難しく、粒子自体が脱落してしまう問題があった。またバインダー樹脂の種類によっても減量条件が異なるなど問題があった(特公昭58−220871)。
【特許文献1】特開平13−348733
【特許文献2】特公昭61−75874
【特許文献3】特公昭58−220871
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、無機系微粒子表面を覆っている樹脂層を灰化させ、除去することにより、無機系微粒子が本来有する性能を発現させた繊維構造物を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために、次のような構成を採用するものである。
(1) 平均一次粒子径が1〜50nm、細孔直径が1〜20nm、細孔容積が1.5ml/g以下である吸湿性を有する無機系微粒子が、バインダー樹脂により繊維上に固着しており、且つ該繊維構造物が非重合性ガスの雰囲気下で、放電処理および/または紫外線処理で処理する繊維構造物の製造方法。
(2) 該無機系微粒子が金属酸化物、有機酸の金属塩および/または無機酸の金属塩から選ばれる少なくとも1種から選ばれる化合物からなる上記(1)に記載の繊維構造物の製造方法。
(3) 該無機系微粒子の平均粒子径が5μm以下である上記(1)または(2)に記載の繊維構造物の製造方法。
(4) 該無機系微粒子の比表面積が300m/g以上である上記(1)〜(3)に記載の繊維構造物の製造方法。
(5) 該繊維構造物に付着している無機系微粒子の固形分(A)とバインダー樹脂の固形分(B)の比(A/B)が2.0〜10の範囲である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の繊維構造物の製造方法。
(6) 該非重合性ガスが、アルゴン、ヘリウム、酸素、窒素、空気、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気およびアンモニアからなる群から選ばれた少なくとも1種である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の繊維構造物の製造方法。
(7) 該放電処理が、大気圧プラズマ処理または低圧プラズマ処理である上記(1)〜(6)のいずれかに記載の繊維構造物の製造方法。
(8) 該紫外線が、300nm以下の波長を含むものである上記(1)〜(6)のいずれかに記載の繊維構造物の製造方法。
(9) 上記(1)〜(8)のいずれかに記載の製造方法により製造された繊維構造物。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、無機系微粒子を覆っている樹脂層を灰化させることによって、従来発揮できていなかった無機系微粒子の有する機能性を十分に発現させた繊維構造物を安定に供給することができる。本発明の機能性を有する繊維構造物は、一般衣料用途だけでなく産業用
途にも有効に使用できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、前記課題、無機系微粒子の表面を覆っている樹脂層を灰化することについて鋭意検討した結果、該繊維に放電処理や紫外線処理などの表面処理技術を採用することにより、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
【0009】
本発明においては、吸湿性を有する無機系微粒子が用いられ、金属酸化物、有機酸の金属塩および無機酸の金属塩から選ばれるものが好ましく用いられる。金属酸化物としては、シリカやゼオライトに代表される三次元編目構造を持つ多孔質体が好ましく用いられるが、同様の構造を有するものであればよい。有機酸の金属塩、無機酸の金属塩としては、有機酸であるカルボン酸、スルホン酸等、無機酸である塩酸、硫酸、硝酸、クロム酸等の金属塩が凝集した形で多孔質体を形成しているものが好ましく用いられる。
【0010】
本発明の吸湿性能を有する無機系微粒子の平均一次粒子径は直径1nm以上、50nm以下であることが必要である。好ましくは、1〜20nmである。微粒子化することで加工後の繊維構造物の風合いについて、ざらつき感が無くなり、またチョークマーク等の問題の発生を防ぐことが出来る。さらにはバインダー樹脂による把持性も向上するため、高い洗濯耐久性を得ることが出来る。平均一次粒子径は、XRD半価幅法により測定する。
平均粒子径は5μm以下が好ましく、4μm以下がさらに好ましい。粒子径が大きくなりすぎると、繊維構造物に加工した場合、風合いが硬くなり実用的でなくなることや、バインダー樹脂による接着効果が低下する傾向がある。平均粒子径は、レーザー回折式流度分布測定法
により測定する。
【0011】
比表面積については300m/g以上であればよい。300m/g未満では十分な吸湿性を得られない。好ましくは、700m/g以下である。比表面積は、装置として、QUANTA CHROME社製 QUNTA SORB OS―8を用いて測定する。測定条件としては、DET−1点法、流通法、TDC検出を用いる。前処理は、N下250℃×15分もしくは簡易BET法により処理する。
【0012】
また、細孔直径については1〜20nmであればよい。細孔直径が小さい場合、比較的低湿度環境で水分子を吸着し、逆に大きい場合は高湿度環境で水分子を吸着する。従って、目的とする環境に応じた細孔直径を1〜20nmの範囲で選択すればよく、異なる細孔直径を持つものを併用しても何ら差し支えない。細孔直径の測定方法としては、水銀圧入法細孔分布測定(PD)を用いる。装置としては、カルロエルバ2200型を用いる。
【0013】
細孔容積は1.5ml/g以下であることが必要である。1.5ml/g以下とすることで、吸着された水分子がいつまでも吸着されたままでなく、放湿されやすくなるという徐放効果が得られる。好ましくは0.5ml/g以上である。細孔容積は、JIS K5101に準ずる吸油量により測定する。
【0014】
本発明の無機系微粒子の吸湿性は、△MR(%)により表される。ここで、△MR(%)=MR2 −MR1であり、MR1とは絶乾状態から20℃×65%RH雰囲気下に24時間放置したときの吸湿率(%)をいい、洋服タンスの中に入っている状態、すなわち着用前の環境に相当する。また、MR2 とは絶乾状態から30℃×90%RH雰囲気下に24時間放置したときの吸湿率(%)をいい、運動状態における衣服内の環境にほぼ相当する。
【0015】
△MRは、MR2からMR1の値を差し引いた値で表されるものであり、衣服を着用してから運動したときに、衣服内のムレをどれだけ吸収するかに相当し、△MR値が高いほど快適であるといえる。一般に、ポリエステルの△MRは0%、ナイロンで2%、綿で4%、ウールで6%と言われている。
【0016】
かかる無機系微粒子の固形分付着量は、繊維構造物に対して0.1〜5.0重量%の範囲で使用するのが好ましく、0.9〜3.0重量%の範囲がより好ましい。固形分付着量が0.1重量%未満では前記無機系微粒子が少なすぎて機能性が得られない傾向がある。また5.0重量%を超えると風合いの粗硬化など品位が低下する場合がある。
【0017】
本発明のバインダー樹脂については、特に制限がなくいずれでも使用可能であり、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリル酸エステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、ポリプロピレン樹脂、もしくはそのプレポリマーなどの樹脂が使用できる。
【0018】
かかるバインダー樹脂の固形分付着量は、繊維構造物に対して0.01〜2.5重量%の範囲で使用するのが好ましく、0.15〜0.75重量%の範囲がより好ましい。固形分付着量が0.01重量%未満では前記無機系微粒子を繊維に固着させるのに十分ではなく、耐久性が得られない傾向がある。また2.5重量%を超えると繊維間隙へのマイグレーションが大きくなり、無機系微粒子がバインダー樹脂中に深く埋没してしまう場合がある。
【0019】
また、無機系微粒子の固形分量を(A)とし、バインダー樹脂の固形分量を(B)とした場合、固形分比(A/B)は2.0〜10.0が好ましく、4.0〜6.0がより好ましい。固形分比が10を超える場合、繊維構造物に対して無機系微粒子を固着する力が不十分なため耐久性が得られない場合がある。また、固形分比が2.0未満の場合、無機系微粒子を覆うバインダー樹脂量が多くなり、放電処理や紫外線処理によって表面の樹脂を灰化しても無機系微粒子が曝露されにくく機能が発現されない傾向がある。
【0020】
本発明においては、繊維構造物に、非重合性ガスの雰囲気下で、放電処理および/または紫外線処理を施す。ここで、非重合性ガスとしては、アルゴン、ヘリウム、酸素、窒素、空気、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気およびアンモニアからなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましく用いられ、単独であっても、2種以上を混合しても良い。
【0021】
本発明における放電処理とは、ガスに高電圧を印加することによって発生するプラズマ放電処理を意味するものであり、かかる放電には大気中で発生させる大気圧プラズマと、真空容器中で発生させる低圧プラズマがある。真空容器中で発生させる方法は、好ましくは20Torr以下、さらに好ましくは0.01〜10Torrの減圧下で高電圧を印加する。
【0022】
本発明の高電圧を印加する放電周波数は高周波、低周波、マイクロ波を用いることができ、また、直流も用いることができる。かかる高電圧印加用電源としてはパルス電源が好ましく使用される。
【0023】
本発明の放電処理は非重合性ガス雰囲気に行うが、処理装置においては、対向した電極を設置する。該電極の形状は平板状、棒状、ワイヤー状、ロール状、ナイフエッジ状などを使用でき、金属製または金属表面を誘電体で被覆したものを使用する。これらの電極を必要に応じて組み合わせて使用することができる。処理は、電極間の放電雰囲気部分に処理物を導入して直接処理方法か、放電部分の活性種を下流に流し、放電雰囲気に直接に曝さないで処理することができる。電極間の距離は、大気圧プラズマでは0.1〜1cmであり、好ましくは0.2〜0.4cmであり、低圧プラズマでは0.5〜8cm、好ましくは1〜4cmの範囲で用いれば均一な放電ができる。また、両電極は必要に応じて水などで冷却するのが好ましい。
【0024】
本発明の放電電力としては、放電電力を放電電極の面積で割った値で0.2〜25mW/cmの範囲が好ましい。0.2mW/cmより小さいと処理に時間がかかりすぎる傾向があり、25mW/cmを越えると放電が不安定になったり、熱により被処理物が損傷したりする傾向がある。処理時間は、数秒から数分の範囲で目的とする効果に応じて設定する。
【0025】
本発明における紫外線処理とは、大気中で取り出せる180〜400nmの波長領域の紫外線を照射する処理をいい、光源としては高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプなどを使用することができる。これらの中でもエネルギーレベルの高い183.9nmと253.7nmに波長に強いピークを有する低圧水銀ランプが好ましく使用される。低圧水銀ランプの場合、雰囲気の非重合性ガスとして酸素を含むものを使用すれば、オゾンが発生させることができる。かかる紫外線の照射強度は、照度が253nmの波長において好ましくは3mW/cm以上、好ましくは10mW/cm以上がよく、照射時間は数秒から数分であり、照度、時間は目的とする効果に応じて変更することができる。各光源からは様々な波長の紫外線が発生しているが、特に300nm以下の波長で強いエネルギーを持ち、好ましい。
【0026】
本発明においては、放電処理と紫外線処理を組み合わせて使用することも好ましい。
【0027】
次に、本発明の繊維構造物の製造工程について一例を挙げて説明する。
【0028】
無機系微粒子の分散液とバインダー樹脂を混合した加工液を準備する。次いで、この加工液に繊維構造物を含浸させた後、マングルロールで絞り、ドライーキュアの工程を経るか、あるいは、この加工液を適当な粘度に調整して、ナイフコーターやグラビアコーター、捺染、スプレーなどで塗布した後、200℃以下の温度による固着工程を経るのが好ましい。このようにして得られた繊維構造物を放電処理および/または紫外線処理することによって、無機系微粒子を覆うバインダー樹脂が灰化され、無機系微粒子が本来有する機能を発現することができる繊維構造物が得られる。
【0029】
本発明の繊維構造物には、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレートやポリアミド、ポリアクリル等の合成繊維、アセテート、レーヨン等の半合成繊維、木綿、羊毛、絹、麻等の天然繊維、ビスコースレーヨン、キュプラ、ポリノジック等の再生繊維が好ましく用いられる。
【0030】
単繊維繊度については直径1μm以上であればよく、特に上限はないが100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。本発明に用いられる無機系微粒子の平均粒子径よりも単糸の直径が小さい場合は、バインダー樹脂による接着力が低下する傾向があるので、使用する無機系微粒子よりも大きい方が好ましい。
【0031】
断面形状は、丸断面、三角断面、マルチローバル断面、扁平断面、ダルマ型断面、X型断面その他の異形断面であってもよく、なんら限定されるものではない。また、中空形状、芯鞘複合、バイメタル複合、海島複合および分割複合のような複合繊維であってもよく、フラットヤーン以外に、仮撚り加工糸、強撚糸、タスラン加工糸、太細糸、混繊糸等のフィラメントヤーンであってもよく、ステーブルファイバーやトウ、あるいは紡績糸など各種形態の繊維であってもよい。
【0032】
本発明の繊維構造物は、前述の繊維を使用した織物、編物、不織布、紐、ロープなどであり、織物、編物等とする方法としては、公知の方法等を用いることができる。
【0033】
本発明の繊維構造物は、吸湿性を有するため、一般衣料用とから布団や寝袋、枕のカバー寝装関係、カーテン、壁装材、シート材等のインテリアに好適に用いられる。
【実施例】
【0034】
次に実施例により、本発明をさらに詳しく説明する。
【0035】
実施例における吸湿性は以下のとおりとして測定した。
【0036】
吸湿性能△MR(%)=MR2 −MR1
ここで、MR1とは絶乾状態から20℃×65%RH雰囲気下に24時間放置したときの吸湿率(%)をいい、洋服タンスの中に入っている状態、すなわち着用前の環境に相当する。また、MR2 とは絶乾状態から30℃×90%RH雰囲気下に24時間放置したときの吸湿率(%)をいい、運動状態における衣服内の環境にほぼ相当する。
【0037】
また、各実施例、比較例においては、次の織物を用いた。
【0038】
ポリエチレンテレフタレートからなる84dtex、72フィラメントの仮撚り加工糸をタテ糸、ヨコ糸に使用して平織物を製織したのち、該織物を95℃で連続式精練機で常法に従い精練、湯水洗し、次いで130℃で乾燥、180℃でピンテンターセットした。引き続き、液流染色機で染色し、130℃で乾燥、170℃でピンテンターセットして、タテ/ヨコ密度140/88本/2.54cmの紺色織物とした。
【0039】
該染色布を次に示す方法でそれぞれ処理したものについて性能を評価した。
(実施例1)
細孔直径、細孔容積、比表面積の異なる2種類のシリカの水分散体を用いて、下記組成の処理液を調整した。処理液に浸漬後、マングルで絞り(絞り率80%)、130℃×2分で予備乾燥後、ピンテンターで180℃×30秒間乾熱処理して加工布を得た。
【0040】
続いて、この加工布を放電電極に銅チューブをガラスで被覆したもの、アース電極にステンレス製ドラムを用い、印加電圧1.0kV、放電電力6mW/cm、真空度1.0Torrの一酸化炭素/窒素混合ガス雰囲気下で3分間の処理をしたものを評価した結果を表1に示す。
処理液1
シリカ分散液1(固形分10%)
細孔直径4nm、細孔容積0.78ml/g、比表面積740m/g 600g/l
平均一次粒子径1μm
アクリルシリコーン樹脂(固形分40%) 30g/l
固形分比=5.0
処理液2
シリカ分散液2(固形分10%)
細孔直径7nm、細孔容積1.04ml/g、比表面積530m/g 600g/l
平均一次粒子径1μm
アクリルシリコーン樹脂(固形分40%) 30g/l
固形分比=5.0
(比較例1)
加工布を表面処理しなかった以外は実施例1と全く同じ処理をした加工布を作製し評価した結果を表1に示した。
【0041】
【表1】

【0042】
表1から、本発明によるものは樹脂の阻害性を除去することによって機能性微粒子が持つ性能を発現していることがわかる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平均一次粒子径が1〜50nm、細孔直径が1〜20nm、細孔容積が1.5ml/g以下である吸湿性を有する無機系微粒子が、バインダー樹脂により繊維上に固着しており、且つ該繊維構造物が非重合性ガスの雰囲気下で、放電処理および/または紫外線処理で処理する繊維構造物の製造方法。
【請求項2】
該無機系微粒子が金属酸化物、有機酸の金属塩および無機酸の金属塩から選ばれる少なくとも1種からなる請求項1に記載の繊維構造物の製造方法。
【請求項3】
該無機系微粒子の平均粒子径が5μm以下である請求項1または2に記載の繊維構造物の製造方法。
【請求項4】
該無機系微粒子の比表面積が300m/g以上である請求項1〜3のいずれかに記載の繊維構造物の製造方法。
【請求項5】
該繊維構造物に付着している無機系微粒子の固形分(A)とバインダー樹脂の固形分(B)の比(A/B)が2.0〜10の範囲である請求項1〜4のいずれかに記載の繊維構造物の製造方法。
【請求項6】
該非重合性ガスが、アルゴン、ヘリウム、酸素、窒素、空気、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気およびアンモニアからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかに記載の繊維構造物の製造方法。
【請求項7】
該放電処理が、大気圧プラズマ処理または低圧プラズマ処理である請求項1〜6のいずれかに記載の繊維構造物の製造方法。
【請求項8】
該紫外線が、300nm以下の波長を含むものである請求項1〜6のいずれかに記載の繊維構造物の製造方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法により製造された繊維構造物。

【公開番号】特開2007−146344(P2007−146344A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−345358(P2005−345358)
【出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】