繊維混合物、それから製造された糸および織物
本発明は、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および架橋溶剤紡糸セルロース系繊維の混合物ならびにそれから製造された糸および織物に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイウエットモジュラス(high wet modulus)・セルロース系繊維および溶剤紡糸セルロース系繊維の混合物ならびにそれから製造された糸および織物に関する。
【背景技術】
【0002】
ビスコース技術に基づくハイウエットモジュラス・セルロース系繊維は最新技術であり、文献において明確に記載されている。それらの製造のために有力な1つのプロセスは、米国特許第3,539,678号明細書に記載されている。本発明によるハイウエットモジュラス・セルロース系繊維は、そのようなビスコース技術に基づくプロセスにしたがって製造され、条件調節状態においてBc(cN)≧1.3√T+2Tの強度(Bc)およびBc(cN)≧0.5*√T(式中、Tは単位「dtex(デシテックス)」で表示される単繊維デニール値であると規定されている)の湿潤状態において伸長率5%の湿潤時弾性率(ウエットモジュラス(Bm))を示す繊維である。全ての単位および特性は、BISFA(国際化繊協会:INTERNATIONAL BUREAU FOR THE STANDARDISATION OF MAN−MADE FIBRES)によって規定されたとおりである。
【0003】
新規なタイプのセルロース系繊維は、溶剤紡糸セルロース系繊維である。それらの製造プロセスにおいて使用される有力な溶剤の1つは、主としてアミノキシドおよび水からなる。このプロセスもまた周知であり、文献に記載されている。溶剤紡糸セルロース系繊維の製造のための他に有力な溶剤は、いわゆる「イオン液体」である。これらの溶剤は、例えば国際公開第03/029329号パンフレットおよび国際公開第06/108861号パンフレットに記載されている。
【0004】
これらの溶剤紡糸セルロース系繊維は、他のセルロース系繊維と比較して高い乾燥および湿潤時引張り強さを有しており、それらはフィブリル化と呼ばれる所定の特性を示す。単繊維のフィブリル化傾向は、例えば、国際公開第99/19555号パンフレットに記載されたNSF法(湿潤時摩耗値)によって測定することができる。様々な用途のために、このフィブリル化は有益である。他の用途のためには、このフィブリル化は望ましくない。典型的には、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および溶剤紡糸セルロース系繊維は、繊維工業において100%の糸としてだけではなくポリエステルや他の合成繊維との混合物として使用される。これらの混合物では、セルロース系繊維は、湿潤性管理能力を備えているので有益である。これは強化された着心地をもたらす。典型的には、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および溶剤紡糸セルロース系繊維は、綿との混合物においても使用される。
【0005】
2000年頃に、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および溶剤紡糸セルロース系繊維の特殊繊維混合物が作り出された。約50のNSF値を備える溶剤紡糸セルロース系繊維をフィブリル化するための典型的な混合比は30%であった。その繊維混合物の典型的な利点の1つは、繊維混合物および結果として生じる糸への溶剤紡糸セルロース系繊維の高い湿潤時および乾燥時繊維引張り強さの寄与であった。これは糸を織物に加工(主として製織)する際に利点をもたらし、高い湿潤時および乾燥時引張り強さと密接に関連する減少した洗濯縮みのような改良された繊維物性を生じさせた。
【0006】
さらに、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維およびフィブリル化溶剤紡糸セルロース系繊維を混合することによって、特殊繊維混合物が作り出された。だが残念なことに、この混合物は有意な利点を示さなかったが、それはハイウエットモジュラス・セルロース系繊維自体が典型的なビスコース繊維より有意に高い繊維引張り強さを有しており、特にハイウエットモジュラス・セルロース系繊維は湿潤時繊維引張り強さおよび湿潤時弾性率に関して典型的なビスコース繊維より優れているからである。湿潤時弾性率についての典型的な数値は、ビスコース繊維については2.5cN/texであり、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維については5.6cN/texである。これは、Lenzing Viscose(登録商標)との混合物では、溶剤紡糸セルロース系繊維が有意に優れた製品特性を生じさせることができたことを意味しているが、他方ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維との混合物では溶剤紡糸セルロース系繊維の占有率30%は有意な改善を示さなかった。
【0007】
さらに、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維およびフィブリル化溶剤紡糸セルロース系繊維からの混合物の加工については、極めて重大な欠点が発生した。これはニット用途においては重大な問題を引き起こし、染色などの典型的な湿潤加工処理工程および、次に家庭での洗濯後に極めて大きな問題を生じさせた。織物の外観は、いわゆる折皺や摩擦の徴候(フィブリル化溶剤紡糸セルロース系繊維によって起こる輝線や明るい領域)によって乱された。
【0008】
ニット製品がこの不都合なフィブリル化挙動を示す理由は、ニット製品が織布(woven fabric)に比較してはるかに多くの緩くて開放的な構造を有すること、そして典型的にはニット製品には樹脂加工が適用されないことにある。
【0009】
さらに、それらのニットのピリング(毛玉発生)性能を改善することはできなかった。ピリングは、所定の織物外観にとっての終点である。毛玉は、数回の洗濯・乾燥サイクル中に形成される可能性がある小さな繊維凝集体である。多すぎる毛玉は、適正な織物および衣料品の外観を悪化させる。
【0010】
これは全部が、ハイウエットモジュラス繊維および溶剤紡糸セルロース系繊維の混合物が利点を全く生じさせないという結論をもたらした。むしろ、溶剤紡糸セルロース系繊維の添加は、純粋ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維と比較して特性を低下させると推定されるであろう。
【0011】
これまでに、フィブリル化する傾向を減少させるために溶剤紡糸セルロース系繊維の様々な処理が開発された。これらの処理の大多数には、様々な架橋剤を用いて全く乾燥していない(never−dried)状態での化学的架橋工程が含まれる。残念なことに、架橋する工程は、繊維の(湿潤時および乾燥時)引張り強さの若干の消失を引き起こす。さらに、架橋用化学薬品は、酸性またはアルカリ性条件に相違する感受性を示す。
【0012】
しかし、ピリングとフィブリル化とは識別しなければならない。フィブリル化は溶剤紡糸セルロース系繊維およびポリノジック(Polynosic)のような極めて少数の他のセルロース系繊維の典型的特性であり、所定の紡糸プロセスを通して形成される個別微細構造によって起こるが、ピリングはほぼ全ての繊維を用いた場合に、綿およびポリエステルを用いた場合でさえ発生する可能性がある。このため、所定の繊維タイプのフィブリル化傾向とピリング傾向との間に明白な相関はない。
【0013】
架橋溶剤紡糸セルロース系繊維を開発する目的の1つは、綿、ビスコースまたはハイウエットモジュラス・セルロース系繊維に類似するフィブリル化傾向を得ることであった。上記で示したように、ピリング性能も同様に改善されるとは予想されないであろう。
【0014】
この最新技術の繊維混合物のまた別の不利点は、それらが混合されるべき繊維、特別には綿の色素親和性と比較したそれらの色素親和性である。ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維およびフィブリル化溶剤紡糸セルロース系繊維からなる混合物は、綿よりはるかに高い色素取込みを示すので、これは不均一な染色結果および染色プロセスの経済性の低下をもたらす。綿とこれらの混合物は純綿よりはるかに柔らかな手触りを示すという事実にもかかわらず、これらの欠点は市場での成功を不可能にした。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
この最新技術を考慮に入れると、課題は増強された着心地と乾燥および湿潤時の高い引張り強さならびに優れた耐摩耗性、低い洗濯皺、綿などの他の繊維と適合する可染性およびこれらの他の繊維との混合物における柔らかな手触りを示す材料を見いだすことにあった。この高い引張り強さは、より柔らかな手触り、軽量性、夏または熱帯地域に適する衣料品の観点で薄い織物が必要とされる場合に特に有用である。優れた耐摩耗性および低い洗濯皺は、顧客にとってますます重要になる手入れが簡単という特性に寄与する。
【0016】
上記の説明を考慮に入れると、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維と非フィブリル化溶剤紡糸セルロース系繊維との混合物は、任意の有意に改良された、特別にはピリング性能に関する特性を生じさせるとは予想されない。
【0017】
しかし驚くべきことに、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維と200を超えるNSF値を備える溶剤紡糸セルロース系繊維との混合物から製造された、またはそれを主要部分として含有する織物は、純粋ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維から製造された織物と比較して、ピリング性能の低下およびフィブリル化を示さなかっただけではなく(高NSF値を備える繊維から当然ながら予想できるように)、有意に改善されたピリング性能を示すことが見いだされた。ピリング性能は、「ピリング面積」法によって定量的に評価できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】ピリング性能対洗濯サイクルを示す表およびグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
大多数の用途については、高NSF値を備える溶剤紡糸セルロース系繊維は耐アルカリ性架橋剤を用いて架橋させられるが、これは本発明による繊維混合物は好ましくは他のセルロース系繊維と混合され、そのような繊維は一般には染色中にアルカリ浴へ曝露させられるからである。このため、耐アルカリ性架橋が好ましいが、耐酸性架橋溶剤紡糸セルロース系繊維は原則的にはピリング性能に関して同一利点を示し、特別には後処理中に酸性工程を必要とする用途のために使用できる。
【0020】
特に適合するのは、以下の式(I):
【0021】
【化1】
【0022】
(式中、Xはハロゲンを表し、R=Hもしくはイオン性残基であり、n=0もしくは1である)の耐アルカリ性架橋剤、またはこの化合物の塩である。原理においては、この処置は、国際公開第99/19555号パンフレットから既知である。
【0023】
一層より驚くべきことに、200を超えるNSF値を備える溶剤紡糸セルロース系繊維の可染性が綿の可染性と適合し、一様な染色結果および増加した染色経済性を生じさせることが見いだされた。
【0024】
特に合成繊維との混合物、すなわちポリエステルを意図する場合に適するのは、国際公開第94/09191号パンフレットから既知である耐酸性架橋処理である。本発明のこの実施形態において1つの好ましい架橋剤は、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン(THAT)である。
【0025】
好ましくは、織物はニット織物である。
【0026】
本発明の1つの好ましい実施形態では、溶剤紡糸セルロース系繊維は、全く乾燥していない状態で架橋させられる。第1乾燥工程前にそれらの状態にある溶剤紡糸繊維は、「全く乾燥していない」繊維であると指定される。詳細には全く乾燥していない繊維上での式(I)の化合物の使用は、フィブリル化する傾向において相当に大きな減少を生じさせることを示している。
【0027】
本発明の好ましい実施形態では、織物は、30〜100重量%のハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および架橋溶剤紡糸セルロース系繊維の混合物を含有している。残りの部分は、別の繊維からなってよい。好ましいのはその他のセルロース系繊維であり、最も好ましいのは綿である。このその他の繊維は本発明による繊維混合物と、梳綿機の前に混合する工程によって、またはカードシルバーもしくはドローフレーム・シルバーを混合する工程によって混合することができる。
【0028】
特に肌着類を製造するためには、エラスタン(Elastan)またはポリアミド繊維もまた追加して使用できる。
【0029】
1つの好ましい実施形態では、織物は、100%のハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および架橋溶剤紡糸セルロース系繊維の混合物からなる。
【0030】
本発明の好ましい実施形態では、混合物は、5%〜80%、より好ましくは20%〜70%、および最も好ましくは30〜50%の架橋溶剤紡糸セルロース系繊維を含有している。
【0031】
本発明のまた別の主題は、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および200を超えるNSF値を備える溶剤紡糸セルロース系繊維の混合物からなる、またはそれを含有する糸である。この混合物の下で、糸は0〜70%の追加の繊維を含有していてよい。好ましいのはその他のセルロース系繊維であり、最も好ましいのは綿である。この他の繊維は本発明による繊維混合物と、梳綿機の前に混合する工程によって、またはカードシルバーもしくはドローフレーム・シルバーを混合する工程によって混合することができる。この糸は、ニット織物を製造するために使用できる。前記織物は、前記糸を30〜70%含有していてよい。
【0032】
1つの好ましい実施形態では、この糸は200を超えるNSF値を備える溶剤紡糸セルロース系繊維を5%〜80%含有している;およびこの糸は、一層より好ましくは20%〜70%、最も好ましくは前記溶剤紡糸セルロース系繊維を30%〜50%含有している。
【0033】
それらの柔らかさ、手入れの簡単さおよび優れた身体気候特性のために、本発明による糸および織物は、肌着類に使用するために特に適合する。
【0034】
以下では、本発明を実施例によって例示する。これらの実施例は、決して本発明の範囲を限定するものではない。
【0035】
(実施例)
糸は、純粋ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維およびハイウエットモジュラス・セルロース系繊維/溶剤紡糸セルロース系繊維の50%/50%混合物(ルーズなストックで混合された)からリング製紡した。溶剤紡糸セルロース系繊維は、アミノキシドプロセスによって製造した。全繊維は、1.3dtex/38mmであった。非フィブリル化溶剤紡糸セルロース系繊維を国際公開第99/19555号パンフレットにしたがって架橋させると、590のNSF値を示した。
【0036】
糸番手はNm68/1であり、糸の撚りはαm=105であった。糸は、105g/m2の重量を備えるシングルジャージーへ編んだ。ニットは、Thies Mini−Softflow TRD染色機上で以下の加工処理条件にしたがって処理した。洗濯は、1g/LのKieralon JET、1g/Lの炭酸ナトリウム、1g/LのAlbegal FFA、1g/LのPersoftal Lを用いて80℃で20分間にわたって実施した;次に織物を温水および冷水ですすぎ洗いした。反応性染色は、溶液比=1:34、および0.50% Remazol Golden Yellow RNL 150%、1.00% Remazol Red RB 133%、0.75% Remazol Navy Blue RGB 150%の色素混合物を用いて実施した。さらに、苛性アルカリ溶液は50g/Lの硫酸ナトリウム、1g/LのAlbegal FFA、1g/LのPersoftal Lを含有していた。この織物を25℃で15分間処理した。次に5g/Lの炭酸ナトリウムを加え、処理をさらに5分間継続した。その時間後、温度を30分間以内に60℃へ上昇させ、さらに30分間維持した。次に0.5mL/Lの苛性ソーダ38°Beを加えた。さらに60℃で60分間後に、苛性アルカリ溶液を除去した。
【0037】
後処理は次の順序を含有していた:冷水ですすぎ洗いし、1mL/L酢酸60%を用いて酸性化する(10’/40℃)、石鹸:1g/LのKieralon JETを用いて温水ですすぎ洗いする(20’/90℃);温水および冷水ですすぎ洗いする。その後、40℃で20分間にわたり2%のEvo Soft VNIを用いて軟化する工程を適用した。
【0038】
織物は次にISO 6330プログラム2Aにしたがって繰り返し洗濯し、ピリング面積を決定するために1/5/10/15/20/25回の洗濯サイクル後にサンプルを採取した。
【0039】
ピリング面積は、写真カメラシステムおよび毛玉数/面積を計数するための画像解析システムを用いて推定した。写真カメラシステムは、カメラOlympus Color View III、a Schneider Kreuznach 1,7/23レンズおよびCCS社製の110mm LEDリングライトLDR−146 LAを装備していた。画像は、標準型パーソナル・コンピュータ上でOlympus AnalySIS「自動」プログラムによって解析した。ニット織物は、リングライトの直下でリングライトと接触させて平らに張力をかけずに配置しなければならない。写真は、「オートマチック」モードのカメラを用いて撮影する。カメラは、5cmの対角線を生じさせる距離に据えなければならない。絞りは2.8に設定し、リングライトはL4:13に設定し、検出領域は40×30mmに設定しなければならない。解析のためには、(150〜255)の閾値を備える青色織物のためのモードを使用しなければならない。
【0040】
添付されているのはピリング性能対洗濯サイクルを示す表およびグラフである。100%ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維は、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および非フィブリル化溶剤紡糸セルロース系繊維の50%/50%混合物と匹敵している。これらのデータは、本発明による混合物が有意に低下したピリング面積を示すことを明白に示している(図1)。
【0041】
【表1】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイウエットモジュラス(high wet modulus)・セルロース系繊維および溶剤紡糸セルロース系繊維の混合物ならびにそれから製造された糸および織物に関する。
【背景技術】
【0002】
ビスコース技術に基づくハイウエットモジュラス・セルロース系繊維は最新技術であり、文献において明確に記載されている。それらの製造のために有力な1つのプロセスは、米国特許第3,539,678号明細書に記載されている。本発明によるハイウエットモジュラス・セルロース系繊維は、そのようなビスコース技術に基づくプロセスにしたがって製造され、条件調節状態においてBc(cN)≧1.3√T+2Tの強度(Bc)およびBc(cN)≧0.5*√T(式中、Tは単位「dtex(デシテックス)」で表示される単繊維デニール値であると規定されている)の湿潤状態において伸長率5%の湿潤時弾性率(ウエットモジュラス(Bm))を示す繊維である。全ての単位および特性は、BISFA(国際化繊協会:INTERNATIONAL BUREAU FOR THE STANDARDISATION OF MAN−MADE FIBRES)によって規定されたとおりである。
【0003】
新規なタイプのセルロース系繊維は、溶剤紡糸セルロース系繊維である。それらの製造プロセスにおいて使用される有力な溶剤の1つは、主としてアミノキシドおよび水からなる。このプロセスもまた周知であり、文献に記載されている。溶剤紡糸セルロース系繊維の製造のための他に有力な溶剤は、いわゆる「イオン液体」である。これらの溶剤は、例えば国際公開第03/029329号パンフレットおよび国際公開第06/108861号パンフレットに記載されている。
【0004】
これらの溶剤紡糸セルロース系繊維は、他のセルロース系繊維と比較して高い乾燥および湿潤時引張り強さを有しており、それらはフィブリル化と呼ばれる所定の特性を示す。単繊維のフィブリル化傾向は、例えば、国際公開第99/19555号パンフレットに記載されたNSF法(湿潤時摩耗値)によって測定することができる。様々な用途のために、このフィブリル化は有益である。他の用途のためには、このフィブリル化は望ましくない。典型的には、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および溶剤紡糸セルロース系繊維は、繊維工業において100%の糸としてだけではなくポリエステルや他の合成繊維との混合物として使用される。これらの混合物では、セルロース系繊維は、湿潤性管理能力を備えているので有益である。これは強化された着心地をもたらす。典型的には、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および溶剤紡糸セルロース系繊維は、綿との混合物においても使用される。
【0005】
2000年頃に、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および溶剤紡糸セルロース系繊維の特殊繊維混合物が作り出された。約50のNSF値を備える溶剤紡糸セルロース系繊維をフィブリル化するための典型的な混合比は30%であった。その繊維混合物の典型的な利点の1つは、繊維混合物および結果として生じる糸への溶剤紡糸セルロース系繊維の高い湿潤時および乾燥時繊維引張り強さの寄与であった。これは糸を織物に加工(主として製織)する際に利点をもたらし、高い湿潤時および乾燥時引張り強さと密接に関連する減少した洗濯縮みのような改良された繊維物性を生じさせた。
【0006】
さらに、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維およびフィブリル化溶剤紡糸セルロース系繊維を混合することによって、特殊繊維混合物が作り出された。だが残念なことに、この混合物は有意な利点を示さなかったが、それはハイウエットモジュラス・セルロース系繊維自体が典型的なビスコース繊維より有意に高い繊維引張り強さを有しており、特にハイウエットモジュラス・セルロース系繊維は湿潤時繊維引張り強さおよび湿潤時弾性率に関して典型的なビスコース繊維より優れているからである。湿潤時弾性率についての典型的な数値は、ビスコース繊維については2.5cN/texであり、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維については5.6cN/texである。これは、Lenzing Viscose(登録商標)との混合物では、溶剤紡糸セルロース系繊維が有意に優れた製品特性を生じさせることができたことを意味しているが、他方ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維との混合物では溶剤紡糸セルロース系繊維の占有率30%は有意な改善を示さなかった。
【0007】
さらに、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維およびフィブリル化溶剤紡糸セルロース系繊維からの混合物の加工については、極めて重大な欠点が発生した。これはニット用途においては重大な問題を引き起こし、染色などの典型的な湿潤加工処理工程および、次に家庭での洗濯後に極めて大きな問題を生じさせた。織物の外観は、いわゆる折皺や摩擦の徴候(フィブリル化溶剤紡糸セルロース系繊維によって起こる輝線や明るい領域)によって乱された。
【0008】
ニット製品がこの不都合なフィブリル化挙動を示す理由は、ニット製品が織布(woven fabric)に比較してはるかに多くの緩くて開放的な構造を有すること、そして典型的にはニット製品には樹脂加工が適用されないことにある。
【0009】
さらに、それらのニットのピリング(毛玉発生)性能を改善することはできなかった。ピリングは、所定の織物外観にとっての終点である。毛玉は、数回の洗濯・乾燥サイクル中に形成される可能性がある小さな繊維凝集体である。多すぎる毛玉は、適正な織物および衣料品の外観を悪化させる。
【0010】
これは全部が、ハイウエットモジュラス繊維および溶剤紡糸セルロース系繊維の混合物が利点を全く生じさせないという結論をもたらした。むしろ、溶剤紡糸セルロース系繊維の添加は、純粋ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維と比較して特性を低下させると推定されるであろう。
【0011】
これまでに、フィブリル化する傾向を減少させるために溶剤紡糸セルロース系繊維の様々な処理が開発された。これらの処理の大多数には、様々な架橋剤を用いて全く乾燥していない(never−dried)状態での化学的架橋工程が含まれる。残念なことに、架橋する工程は、繊維の(湿潤時および乾燥時)引張り強さの若干の消失を引き起こす。さらに、架橋用化学薬品は、酸性またはアルカリ性条件に相違する感受性を示す。
【0012】
しかし、ピリングとフィブリル化とは識別しなければならない。フィブリル化は溶剤紡糸セルロース系繊維およびポリノジック(Polynosic)のような極めて少数の他のセルロース系繊維の典型的特性であり、所定の紡糸プロセスを通して形成される個別微細構造によって起こるが、ピリングはほぼ全ての繊維を用いた場合に、綿およびポリエステルを用いた場合でさえ発生する可能性がある。このため、所定の繊維タイプのフィブリル化傾向とピリング傾向との間に明白な相関はない。
【0013】
架橋溶剤紡糸セルロース系繊維を開発する目的の1つは、綿、ビスコースまたはハイウエットモジュラス・セルロース系繊維に類似するフィブリル化傾向を得ることであった。上記で示したように、ピリング性能も同様に改善されるとは予想されないであろう。
【0014】
この最新技術の繊維混合物のまた別の不利点は、それらが混合されるべき繊維、特別には綿の色素親和性と比較したそれらの色素親和性である。ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維およびフィブリル化溶剤紡糸セルロース系繊維からなる混合物は、綿よりはるかに高い色素取込みを示すので、これは不均一な染色結果および染色プロセスの経済性の低下をもたらす。綿とこれらの混合物は純綿よりはるかに柔らかな手触りを示すという事実にもかかわらず、これらの欠点は市場での成功を不可能にした。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
この最新技術を考慮に入れると、課題は増強された着心地と乾燥および湿潤時の高い引張り強さならびに優れた耐摩耗性、低い洗濯皺、綿などの他の繊維と適合する可染性およびこれらの他の繊維との混合物における柔らかな手触りを示す材料を見いだすことにあった。この高い引張り強さは、より柔らかな手触り、軽量性、夏または熱帯地域に適する衣料品の観点で薄い織物が必要とされる場合に特に有用である。優れた耐摩耗性および低い洗濯皺は、顧客にとってますます重要になる手入れが簡単という特性に寄与する。
【0016】
上記の説明を考慮に入れると、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維と非フィブリル化溶剤紡糸セルロース系繊維との混合物は、任意の有意に改良された、特別にはピリング性能に関する特性を生じさせるとは予想されない。
【0017】
しかし驚くべきことに、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維と200を超えるNSF値を備える溶剤紡糸セルロース系繊維との混合物から製造された、またはそれを主要部分として含有する織物は、純粋ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維から製造された織物と比較して、ピリング性能の低下およびフィブリル化を示さなかっただけではなく(高NSF値を備える繊維から当然ながら予想できるように)、有意に改善されたピリング性能を示すことが見いだされた。ピリング性能は、「ピリング面積」法によって定量的に評価できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】ピリング性能対洗濯サイクルを示す表およびグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
大多数の用途については、高NSF値を備える溶剤紡糸セルロース系繊維は耐アルカリ性架橋剤を用いて架橋させられるが、これは本発明による繊維混合物は好ましくは他のセルロース系繊維と混合され、そのような繊維は一般には染色中にアルカリ浴へ曝露させられるからである。このため、耐アルカリ性架橋が好ましいが、耐酸性架橋溶剤紡糸セルロース系繊維は原則的にはピリング性能に関して同一利点を示し、特別には後処理中に酸性工程を必要とする用途のために使用できる。
【0020】
特に適合するのは、以下の式(I):
【0021】
【化1】
【0022】
(式中、Xはハロゲンを表し、R=Hもしくはイオン性残基であり、n=0もしくは1である)の耐アルカリ性架橋剤、またはこの化合物の塩である。原理においては、この処置は、国際公開第99/19555号パンフレットから既知である。
【0023】
一層より驚くべきことに、200を超えるNSF値を備える溶剤紡糸セルロース系繊維の可染性が綿の可染性と適合し、一様な染色結果および増加した染色経済性を生じさせることが見いだされた。
【0024】
特に合成繊維との混合物、すなわちポリエステルを意図する場合に適するのは、国際公開第94/09191号パンフレットから既知である耐酸性架橋処理である。本発明のこの実施形態において1つの好ましい架橋剤は、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン(THAT)である。
【0025】
好ましくは、織物はニット織物である。
【0026】
本発明の1つの好ましい実施形態では、溶剤紡糸セルロース系繊維は、全く乾燥していない状態で架橋させられる。第1乾燥工程前にそれらの状態にある溶剤紡糸繊維は、「全く乾燥していない」繊維であると指定される。詳細には全く乾燥していない繊維上での式(I)の化合物の使用は、フィブリル化する傾向において相当に大きな減少を生じさせることを示している。
【0027】
本発明の好ましい実施形態では、織物は、30〜100重量%のハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および架橋溶剤紡糸セルロース系繊維の混合物を含有している。残りの部分は、別の繊維からなってよい。好ましいのはその他のセルロース系繊維であり、最も好ましいのは綿である。このその他の繊維は本発明による繊維混合物と、梳綿機の前に混合する工程によって、またはカードシルバーもしくはドローフレーム・シルバーを混合する工程によって混合することができる。
【0028】
特に肌着類を製造するためには、エラスタン(Elastan)またはポリアミド繊維もまた追加して使用できる。
【0029】
1つの好ましい実施形態では、織物は、100%のハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および架橋溶剤紡糸セルロース系繊維の混合物からなる。
【0030】
本発明の好ましい実施形態では、混合物は、5%〜80%、より好ましくは20%〜70%、および最も好ましくは30〜50%の架橋溶剤紡糸セルロース系繊維を含有している。
【0031】
本発明のまた別の主題は、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および200を超えるNSF値を備える溶剤紡糸セルロース系繊維の混合物からなる、またはそれを含有する糸である。この混合物の下で、糸は0〜70%の追加の繊維を含有していてよい。好ましいのはその他のセルロース系繊維であり、最も好ましいのは綿である。この他の繊維は本発明による繊維混合物と、梳綿機の前に混合する工程によって、またはカードシルバーもしくはドローフレーム・シルバーを混合する工程によって混合することができる。この糸は、ニット織物を製造するために使用できる。前記織物は、前記糸を30〜70%含有していてよい。
【0032】
1つの好ましい実施形態では、この糸は200を超えるNSF値を備える溶剤紡糸セルロース系繊維を5%〜80%含有している;およびこの糸は、一層より好ましくは20%〜70%、最も好ましくは前記溶剤紡糸セルロース系繊維を30%〜50%含有している。
【0033】
それらの柔らかさ、手入れの簡単さおよび優れた身体気候特性のために、本発明による糸および織物は、肌着類に使用するために特に適合する。
【0034】
以下では、本発明を実施例によって例示する。これらの実施例は、決して本発明の範囲を限定するものではない。
【0035】
(実施例)
糸は、純粋ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維およびハイウエットモジュラス・セルロース系繊維/溶剤紡糸セルロース系繊維の50%/50%混合物(ルーズなストックで混合された)からリング製紡した。溶剤紡糸セルロース系繊維は、アミノキシドプロセスによって製造した。全繊維は、1.3dtex/38mmであった。非フィブリル化溶剤紡糸セルロース系繊維を国際公開第99/19555号パンフレットにしたがって架橋させると、590のNSF値を示した。
【0036】
糸番手はNm68/1であり、糸の撚りはαm=105であった。糸は、105g/m2の重量を備えるシングルジャージーへ編んだ。ニットは、Thies Mini−Softflow TRD染色機上で以下の加工処理条件にしたがって処理した。洗濯は、1g/LのKieralon JET、1g/Lの炭酸ナトリウム、1g/LのAlbegal FFA、1g/LのPersoftal Lを用いて80℃で20分間にわたって実施した;次に織物を温水および冷水ですすぎ洗いした。反応性染色は、溶液比=1:34、および0.50% Remazol Golden Yellow RNL 150%、1.00% Remazol Red RB 133%、0.75% Remazol Navy Blue RGB 150%の色素混合物を用いて実施した。さらに、苛性アルカリ溶液は50g/Lの硫酸ナトリウム、1g/LのAlbegal FFA、1g/LのPersoftal Lを含有していた。この織物を25℃で15分間処理した。次に5g/Lの炭酸ナトリウムを加え、処理をさらに5分間継続した。その時間後、温度を30分間以内に60℃へ上昇させ、さらに30分間維持した。次に0.5mL/Lの苛性ソーダ38°Beを加えた。さらに60℃で60分間後に、苛性アルカリ溶液を除去した。
【0037】
後処理は次の順序を含有していた:冷水ですすぎ洗いし、1mL/L酢酸60%を用いて酸性化する(10’/40℃)、石鹸:1g/LのKieralon JETを用いて温水ですすぎ洗いする(20’/90℃);温水および冷水ですすぎ洗いする。その後、40℃で20分間にわたり2%のEvo Soft VNIを用いて軟化する工程を適用した。
【0038】
織物は次にISO 6330プログラム2Aにしたがって繰り返し洗濯し、ピリング面積を決定するために1/5/10/15/20/25回の洗濯サイクル後にサンプルを採取した。
【0039】
ピリング面積は、写真カメラシステムおよび毛玉数/面積を計数するための画像解析システムを用いて推定した。写真カメラシステムは、カメラOlympus Color View III、a Schneider Kreuznach 1,7/23レンズおよびCCS社製の110mm LEDリングライトLDR−146 LAを装備していた。画像は、標準型パーソナル・コンピュータ上でOlympus AnalySIS「自動」プログラムによって解析した。ニット織物は、リングライトの直下でリングライトと接触させて平らに張力をかけずに配置しなければならない。写真は、「オートマチック」モードのカメラを用いて撮影する。カメラは、5cmの対角線を生じさせる距離に据えなければならない。絞りは2.8に設定し、リングライトはL4:13に設定し、検出領域は40×30mmに設定しなければならない。解析のためには、(150〜255)の閾値を備える青色織物のためのモードを使用しなければならない。
【0040】
添付されているのはピリング性能対洗濯サイクルを示す表およびグラフである。100%ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維は、ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維および非フィブリル化溶剤紡糸セルロース系繊維の50%/50%混合物と匹敵している。これらのデータは、本発明による混合物が有意に低下したピリング面積を示すことを明白に示している(図1)。
【0041】
【表1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維からなる繊維混合物であって、前記溶剤紡糸セルロース系繊維が200を超えるNSF値を示すことを特徴とする繊維混合物。
【請求項2】
前記溶剤紡糸セルロース系繊維が、架橋剤により架橋している、請求項1に記載の繊維混合物。
【請求項3】
前記架橋溶剤紡糸セルロース系繊維が、耐アルカリ性架橋剤により架橋している、請求項2に記載の繊維混合物。
【請求項4】
前記架橋溶剤紡糸セルロース系繊維が、全く乾燥していない状態で架橋している、請求項2または請求項3に記載の繊維混合物。
【請求項5】
5%〜80%、好ましくは20%〜70%、およびより好ましくは30〜50%の架橋溶剤紡糸セルロース系繊維を含有する、請求項1〜4に記載の繊維混合物。
【請求項6】
請求項請求項1〜5の一項に記載の繊維混合物を30〜100%含有する糸。
【請求項7】
前記糸がさらに第3の繊維種を含有する、請求項6に記載の糸。
【請求項8】
前記第3の繊維種が綿である、請求項7に記載の糸。
【請求項9】
請求項1〜8の一項に記載の繊維混合物を30〜100%含有する織物。
【請求項10】
前記織物がさらに第3の繊維種を含有する、請求項9に記載の織物。
【請求項11】
前記第3の繊維種が綿である、請求項10に記載の織物。
【請求項12】
前記織物はニット織物である、請求項9〜11に記載の織物。
【請求項13】
織物を製造するための、請求項1〜5に記載の繊維混合物の使用。
【請求項14】
織物を製造するための、請求項6〜8に記載の糸の使用。
【請求項15】
前記織物はニット織物である、請求項13または14に記載の使用。
【請求項1】
ハイウエットモジュラス・セルロース系繊維からなる繊維混合物であって、前記溶剤紡糸セルロース系繊維が200を超えるNSF値を示すことを特徴とする繊維混合物。
【請求項2】
前記溶剤紡糸セルロース系繊維が、架橋剤により架橋している、請求項1に記載の繊維混合物。
【請求項3】
前記架橋溶剤紡糸セルロース系繊維が、耐アルカリ性架橋剤により架橋している、請求項2に記載の繊維混合物。
【請求項4】
前記架橋溶剤紡糸セルロース系繊維が、全く乾燥していない状態で架橋している、請求項2または請求項3に記載の繊維混合物。
【請求項5】
5%〜80%、好ましくは20%〜70%、およびより好ましくは30〜50%の架橋溶剤紡糸セルロース系繊維を含有する、請求項1〜4に記載の繊維混合物。
【請求項6】
請求項請求項1〜5の一項に記載の繊維混合物を30〜100%含有する糸。
【請求項7】
前記糸がさらに第3の繊維種を含有する、請求項6に記載の糸。
【請求項8】
前記第3の繊維種が綿である、請求項7に記載の糸。
【請求項9】
請求項1〜8の一項に記載の繊維混合物を30〜100%含有する織物。
【請求項10】
前記織物がさらに第3の繊維種を含有する、請求項9に記載の織物。
【請求項11】
前記第3の繊維種が綿である、請求項10に記載の織物。
【請求項12】
前記織物はニット織物である、請求項9〜11に記載の織物。
【請求項13】
織物を製造するための、請求項1〜5に記載の繊維混合物の使用。
【請求項14】
織物を製造するための、請求項6〜8に記載の糸の使用。
【請求項15】
前記織物はニット織物である、請求項13または14に記載の使用。
【図1】
【公表番号】特表2011−510182(P2011−510182A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542476(P2010−542476)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【国際出願番号】PCT/AT2008/000468
【国際公開番号】WO2009/089556
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(500077889)レンツィング アクチェンゲゼルシャフト (20)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【国際出願番号】PCT/AT2008/000468
【国際公開番号】WO2009/089556
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(500077889)レンツィング アクチェンゲゼルシャフト (20)
【Fターム(参考)】
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