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繊維状発光素子の製造方法
説明

繊維状発光素子の製造方法

【課題】本発明の目的は、生産性に優れ、発光の均一性に優れる発光素子を与える、繊維状発光素子の製造方法を提供することにある。
【解決手段】繊維状の芯材上に、有機発光層を含む複数の構成層を有する繊維状発光素子の製造方法であって、該芯材を該芯材の長軸方向に搬送を行いつつ構成層形成用組成物を該芯材上に供給する供給工程を複数有し、該複数の供給工程の少なくとも一つは、該構成層形成用組成物が塗布液であり、該塗布液と搬送される該芯材との、搬送に伴う相対的移動の他に、芯材の供給面全面に渡り、該塗布液と搬送される該芯材との相対的移動を与える移動付加工程を有することを特徴とする繊維状発光素子の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光素子に関するものであり、特に電圧の印加により発光する繊維状の発光素子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)、有機光電変換素子、電子写真用有機感光体、有機トランジスタ、をはじめとした、様々な有機エレクトロニクス素子の開発が検討されている。有機エレクトロニクス素子は、有機物を用いて電気的な動作を行う素子であり、省エネルギー、低価格、柔軟性といった特長を発揮できると期待され、従来のシリコンを主体とした無機半導体に替わる技術として注目されている。これらの有機エレクトロニクス素子は、有機物の非常に薄い膜に電極を介して電流を流すことで、発光したり、帯電したり、有機物の非常に薄い膜に光エネルギーを与えることで発電したりする素子である。
【0003】
有機エレクトロニクス素子の中で、有機EL素子は、有機化合物の薄膜からなる有機発光層を電極で挟持した構成で、電極間に電流を供給すると発光する素子である。従って、薄膜の有機EL素子を光源として利用すると、小型化、軽量化が容易である上、蛍光灯に比べ発光の応答速度が速く、点灯直後の光量も比較的安定した照明装置となる。
【0004】
これらの有機EL素子は、通常ガラスや樹脂などの基板上に、電極や発光層を積層した積層体であるために、形状の自由度が高い照明器具、運搬の自由度が高いフレキシブルディスプレイ、視野角依存性の少ないディスプレイなどの用途には使用できないという、問題があった。
【0005】
これらの問題を解決するためのものとして、繊維状のコアの上に、電極と発光層などの層を設けた繊維状の発光素子が知られている(特許文献1、2および3参照)。
【0006】
これらの繊維状の発光素子の作製において、電極、発光層を設ける方法としては、通常の有機EL素子を作製する場合に用いられる、蒸着、塗布・乾燥といった方法が用いられている。
【0007】
また、各層を形成するための溶液を準備し、各溶液に電圧を印加しながら、同時に射出成形をした、繊維状の発光素子とする方法が知られている(特許文献3参照)。
【0008】
有機発光素子は、例えば陽極、有機発光層を概ね数nm〜数十nm程度の薄膜として設ける必要があり、また効率的に発光させるためには、例えば正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、陰極など、多くの層を設ける必要がある。
【0009】
このように有機発光素子は、薄膜の層を多層有するが、上記同時に射出形成をする方法では、各層の膜厚を均一にすることが難しい、各層の膜厚の自由度が狭いことなどから、発光強度が均一で発光効率が高い発光素子を作製することが難しかった。また、塗布、乾燥などで行う場合には、各層を形成する時間を同じにして、連続して多数の層を形成することは難しく、生産性においては不充分なものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−184580号公報
【特許文献2】特開2007−141823号公報
【特許文献3】特開2007−234413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、生産性に優れ、発光の均一性に優れる発光素子を与える、繊維状発光素子の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の上記課題は、下記の手段により達成される。
【0013】
1.繊維状の芯材上に、有機発光層を含む複数の構成層を有する繊維状発光素子の製造方法であって、該芯材を該芯材の長軸方向に搬送を行いつつ構成層形成用組成物を該芯材上に供給する供給工程を複数有し、該複数の供給工程の少なくとも一つは、該構成層形成用組成物が塗布液であり、該塗布液と搬送される該芯材との、搬送に伴う相対的移動の他に、芯材の供給面全面に渡り、該塗布液と搬送される該芯材との相対的移動を与える移動付加工程を有することを特徴とする繊維状発光素子の製造方法。
【0014】
2.前記移動付加工程が、該芯材上に前記構成層形成用組成物を螺旋状に供給する工程であることを特徴とする前記1に記載の繊維状発光素子の製造方法。
【0015】
3.前記移動付加工程が、前記塗布液を長軸方向に移動させる工程であることを特徴とする前記1に記載の繊維状発光素子の製造方法。
【0016】
4.前記構成層形成用組成物を前記芯材上に螺旋状に供給する供給工程が、前記芯材を搬送しつつ、長軸を軸として短軸方向に自転させ、前記構成層形成用組成物を該芯材上に供給する工程であることを特徴とする前記2に記載の繊維状発光素子の製造方法。
【0017】
5.前記構成層形成用組成物を該芯材上に螺旋状に供給する供給工程が、前記芯材を搬送しつつ、長軸を回転して前記構成層形成用組成物を該芯材上に供給する工程であることを特徴とする前記2に記載の繊維状発光素子の製造方法。
【0018】
6.前記塗布液を長軸方向に移動させる工程が、前記塗布液を長軸の搬送方向と同じ方向に移動させる工程であることを特徴とする前記3に記載の繊維状発光素子の製造方法。
【0019】
7.前記複数の供給工程が連続して行われることを特徴とする前記1から6のいずれか1項に記載の繊維状発光素子の製造方法。
【0020】
8.前記複数の供給工程の各々における搬送の速度が、該複数の供給工程間で同じであることを特徴とする前記1から7のいずれか1項に記載の繊維状発光素子の製造方法。
【発明の効果】
【0021】
本発明の上記手段により、生産性に優れ、発光の均一性に優れる発光素子を与える、繊維状発光素子の製造方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】繊維状発光素子の例の断面の模式図である。
【図2】構成層形成用組成物を螺旋状に供給する例の模式図である。
【図3】構成層形成用組成物を螺旋状に供給する他の例の模式図である。
【図4】構成層形成用組成物を長軸方向に移動させ供給する例の模式図である。
【図5】構成層形成用組成物を長軸方向に移動させ供給する他の例の模式図である。
【図6】本発明の製造方法の例を説明する模式図である。
【図7】本発明の製造方法の他の例を説明する模式図である。
【図8】本発明の製造方法の他の例を説明する模式図である。
【図9】本発明の製造方法の他の例を説明する模式図である。
【図10】本発明の製造方法の他の例を説明する模式図である。
【図11】発光の均一性の評価を説明する概略図である。
【図12】発光の均一性の評価を説明する概略図である。
【図13】発光の均一性の評価を説明する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、繊維状の芯材上に、有機発光層を含む複数の構成層を有する繊維状発光素子の製造方法であって、該芯材を該芯材の長軸方向に搬送を行いつつ構成層形成用組成物を該芯材上に供給する供給工程を複数有し、該複数の供給工程の少なくとも一つは、該構成層形成用組成物が塗布液であり、該塗布液と搬送される該芯材との、搬送に伴う相対的移動の他に、芯材の供給面全面に渡り、該塗布液と搬送される該芯材との相対的移動を与える移動付加工程を有することを特徴とする。
【0024】
本発明においては、特に搬送に伴う相対的移動の他に、塗布液と搬送される芯材との相対的移動を与える移動付加工程を有することで、生産性に優れ、発光の均一性に優れる発光素子を与える、繊維状発光素子の製造方法が提供できる。
【0025】
(繊維状発光素子)
本発明に係る繊維状発光素子は、繊維状の芯材上に、有機発光層を含む複数の構成層を有する。
【0026】
複数の構成層としては、第一の電極層、有機発光層、第二の電極層があり、また、第一電極と有機発光層の間には、電子輸送層、電子注入層などを有することが好ましく、第二電極と有機発光層の間に正孔輸送層、正孔注入層などを有することが好ましく、さらに第二の電極上に保護層を有する構成が好ましい態様である。
【0027】
図1に本発明に係る繊維状発光素子の例の断面の模式図を示す。
【0028】
繊維状発光素子1は、芯材2上に、第一の電極層としての陰極3、電子輸送層4、有機発光層5、正孔輸送層6、第二電極層としての陽極7、保護層8をこの順に有する。
【0029】
構成層形成用組成物とは、各構成層の成分を含有する組成物である。
【0030】
構成層形成用組成物の形態は、各層および各層を形成する方法により異なるが、例えば有機発光層を塗布で形成する場合、下述する有機発光層に含まれる成分を溶媒に含有させた有機発光層用塗布液が挙げられる。
【0031】
(芯材)
繊維状の芯材とは、その直径が、概ね1μm〜10mm程度の線状構造体を意味する。直径は、断面の径の最大値であり、電子顕微鏡による投影図における径の最大値であり、300個につき測定した値の平均値をいう。
【0032】
芯材としては、金属線、ガラス繊維またはプラスチック繊維が挙げられる。芯材が、金属線である場合には、後述する電極層として芯材が機能できる。
【0033】
金属線に用いられる金属としては、例えばアルミニウム、クロム、金、白金、銀を挙げることができる。
【0034】
プラスチック繊維の材料としては、具体的にはポリエチレン(低密度、高密度)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−ノルボルネン共重合体、エチレン−ドモン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー樹脂などのポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂;ナイロン−6、ナイロン−6,6、メタキシレンジアミン−アジピン酸縮重合体;ポリメチルメタクリルイミドなどのアミド系樹脂;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂;ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリアクリロニトリルなどのスチレン−アクリロニトリル系樹脂;トリ酢酸セルロース、ジ酢酸セルロースなどの疎水化セルロース系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどのハロゲン含有樹脂;ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、セルロース誘導体などの水素結合性樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリサルホン樹脂;ポリエーテルサルホン樹脂;ポリエーテルエーテルケトン樹脂;ポリフェニレンオキシド樹脂;ポリメチレンオキシド樹脂;液晶樹脂を挙げることができる。プラスチック繊維の材料の中でも、耐熱性が高い材料が好ましく、耐熱性が高い材料として具体的にはエチレン−ノルボルネン共重合体、エチレン−ドモン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂および液晶樹脂を挙げることができる。
【0035】
芯材の断面構造は特に限定されないが、円形、楕円形、多角形(三角形、四角形等)などが挙げられ、中空のものであってもよい。
【0036】
芯材の直径(断面の径の最大値)としては、用途にもよるが、概ね10μm〜10mmが好ましく、また100μm〜5mmが好ましい。
【0037】
(有機発光層)
有機発光層は、有機化合物の有機発光材料を含有する層である。
【0038】
有機発光材料としては、カルバゾール、カルボリン、ジアザカルバゾール等の芳香族複素環化合物、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリーレン、芳香族縮合多環化合物、芳香族複素縮合環化合物、金属錯体化合物等およびこれらの単独オリゴ体あるいは複合オリゴ体等が挙げられるがこれに限られるものではない。
【0039】
また有機発光層中には、好ましくは0.1〜20質量%程度のドーパントが有機発光材料中に含まれることが好ましい。
【0040】
ドーパントとしては、ペリレン誘導体、ピレン誘導体等公知の蛍光色素等、また、リン光発光タイプの発光層の場合、例えば、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム、ビス(2−フェニルピリジン)(アセチルアセトナート)イリジウム、ビス(2,4−ジフルオロフェニルピリジン)(ピコリナート)イリジウム、などに代表されるオルトメタル化イリジウム錯体等の錯体化合物が挙げられる。
【0041】
有機発光層の厚みは0.5〜500nmが好ましく、さらに0.5〜200nmが好ましく、特に5nm〜200nmであることが好ましい。
【0042】
(正孔注入・輸送層)
正孔注入・輸送層としては、フタロシアニン誘導体、ヘテロ環アゾール類、芳香族三級アミン類、ポリビニルカルバゾール、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)などに代表される導電性高分子等の高分子材料、また、発光層に用いられる、例えば、4,4′−ジカルバゾリルビフェニル、1,3−ジカルバゾリルベンゼン等のカルバゾール系発光材料、(ジ)アザカルバゾール類、1,3,5−トリピレニルベンゼンなどのピレン系発光材料に代表される低分子発光材料、ポリフェニレンビニレン類、ポリフルオレン類、ポリビニルカルバゾール類などに代表される高分子発光材料などが挙げられる。
【0043】
(電子注入・輸送層)
電子注入・輸送層材料としては、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛等の金属錯体化合物もしくは以下に挙げられる含窒素五員環誘導体がある。即ち、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールもしくはトリアゾール誘導体が好ましい。具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)]ベンゼン、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)−4−tert−ブチルベンゼン]、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)−1,3,4−トリアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルトリアゾリル)]ベンゼン等が挙げられる。
【0044】
繊維状発光素子の各構成層の膜厚は、0.05〜0.3μm程度必要であり、好ましくは0.1〜0.2μm程度である。
【0045】
保護層は、各構成層を化学的、物理的に保護する層であり、特に透明あるいは半透明のガスバリア性材料によって被覆されていることが好ましい。
【0046】
透明あるいは半透明のガスバリア性材料としては、無機層を含む材料が挙げられる。無機層は透明であり、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物または金属酸窒化物からなる群より選ばれる1種以上の無機物からなる層が好ましく、無機物として具体的には、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化インジウム、酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸窒化ケイ素、アルミニウム、銅、ニッケル及びそれらの組合せからなるものが挙げられる。より好ましくは、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、さらに好ましくは酸窒化ケイ素である。無機層の形成方法としては、工業的に通常用いられる真空蒸着法、CVD法、スパッタリング法およびゾル−ゲル法などが挙げられる。
【0047】
また有機層と無機層を交互に積層してもよい。この有機層は透明であり、有機層の材料として具体的にはポリエチレン(低密度、高密度)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−ノルボルネン共重合体、エチレン−ドモン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー樹脂などのポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂;ナイロン−6、ナイロン−6,6、メタキシレンジアミン−アジピン酸縮重合体;ポリメチルメタクリルイミドなどのアミド系樹脂;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂;ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリアクリロニトリルなどのスチレン−アクリロニトリル系樹脂;トリ酢酸セルロース、ジ酢酸セルロースなどの疎水化セルロース系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどのハロゲン含有樹脂;ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、セルロース誘導体などの水素結合性樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリサルホン樹脂;ポリエーテルサルホン樹脂;ポリエーテルエーテルケトン樹脂;ポリフェニレンオキシド樹脂;ポリメチレンオキシド樹脂;液晶樹脂が挙げられる。
【0048】
より好ましくは耐熱性が高いものであり、具体的にはエチレン−ノルボルネン共重合体、エチレン−ドモン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂および液晶樹脂が挙げられる。
【0049】
有機層の形成方法としては、これらの材料を含む塗布塗を塗布乾燥することで、形成できる。
【0050】
本発明に係る塗布液は、公知の有機EL素子の形成で知られている、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、スプレー法、印刷法等で用いられる塗布液をそのまま、または多少の調製によって用いることができる。
【0051】
上記の各構成層の成分を含有する塗布液は、溶液または分散液であり、その溶媒、分散媒としては、水、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン(カルボニル)類、酢酸エチル等の脂肪酸エステル類、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、DMF等のアミド類、DMSO等のスルホキシド類、ニトロメタン、トルエンなどが挙げられ、これらの単独または混合物を用いることができる。
【0052】
塗布液の濃度、粘度、表面張力、温度などの条件は、各構成層によって適宜設定して調製されるが、本発明の繊維状発光素子を適切に形成するには、塗布液の濃度は0.01質量%〜10質量%、好ましくは0.05質量%〜5質量%、粘度は0.5mPa・s〜20mPa・s、好ましくは1.0mPa・s〜10mPa・s、表面張力は1.0mN/m〜200mN/m、好ましくは10mN/m〜50mN/m、温度は−10℃〜25℃、好ましくは−5℃〜20℃である。
【0053】
各構成層を所望の厚さに塗るためには、通常の移動手段では、芯材の移動速度を粘性に合わせて変えなければならず、そのため1層毎に形成して巻き取るなどの必要があり、多層の構造を作るのに生産性の問題があった。
【0054】
繊維状発光素子が有する構成層には上記のように電極層が含まれ、下述するような材料を用いることができ、電極層は蒸着、塗布などの方法で形成される。
【0055】
これら方法のうち特にポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの導電性高分子化合物などを用いる場合には塗布方法を用いることが好ましく、この場合には、本発明に係る構成層形成用組成物が塗布液である供給工程として、電極を形成する工程が含まれる。
【0056】
第一の電極と第二の電極は、いずれか一方が陽極であり、もう一方が陰極である。本発明においては、芯材に近い電極(第1の電極)が陰極であることが好ましく、例えばアルミニウム、ナトリウム、リチウム、マグネシウム、銀、カルシウム等の仕事関数が4eV未満で、反射率が60%以上の金属を用いることができる。また、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの導電性高分子化合物も用いることができる。
【0057】
第二の電極層は、陽極であることが好ましく、さらに特に透明であることが好ましい。例えば透明にする場合にはインジウムチンオキサイド(ITO)、インジウムジンクオキサイド(IZO)、金、酸化錫、酸化亜鉛等の仕事関数が4eV以上で透過率が40%以上の導電性材料を用いることができる。また、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの導電性高分子化合物も用いることができる。
【0058】
尚、芯材が、金属である場合には、上記のように芯材と電極層とを兼ねることができる。
【0059】
(構成層形成用組成物の移動付加工程)
本発明に係る繊維状発光素子は、上記のように有機発光層を含む複数の構成層を有する。
【0060】
本発明の繊維状発光素子の製造方法においては、芯材を長軸方向に搬送を行いつつこれらの有機発光層を形成するための構成層形成用組成物を芯材上に供給する複数の供給工程を有する。
【0061】
芯材を長軸方向に搬送を行いつつ構成層形成用組成物を芯材上に供給するとは、芯材の長軸の方向と同じ方向に移動しながら構成層形成用組成物を芯材上に供給することである。
【0062】
構成層形成用組成物とは、上記の各構成層の成分を含有する組成物である。
【0063】
構成層形成用組成物の形態は、各層および各層を形成する方法により異なるが、例えば構成層を塗布で形成する場合、構成層成分と溶媒、または分散媒とからなる前記塗布液を言う。
【0064】
また電極層を、蒸着で形成する場合、構成層形成用組成物は、電極層の成分を含有する蒸気である。
【0065】
そして、複数の供給工程の少なくとも1つは、構成層形成用組成物が塗布液であって、この塗布液と搬送される該芯材との、搬送に伴う相対的移動の他に、芯材の供給面全面に渡り、塗布液と搬送される芯材との相対的移動を与える移動付加工程を有する。
【0066】
即ち、本発明に係る移動付加工程では搬送に伴う相対的移動の他に、塗布液と芯材との相対的移動が行われる。
【0067】
芯材の供給面全面に渡り、移動付加工程を有するとは、芯材は塗布液に浸漬された状態から芯材の長軸方向に引き上げられて走行しており、引き上げられて塗布液から離れる時点で塗布液に接触している芯材の周囲の全面において、下述する移動付加工程により芯材と塗布液とが相対的に移動することを意味する。この、芯材と塗布液との相対的移動速度としては、0.05m/min〜500m/min、好ましくは0.5m/min〜100m/minである。
【0068】
この塗布液と芯材との相対的移動を行う移動付加工程としては、芯材上に塗布液を螺旋状に供給する工程または塗布液を長軸方向に移動させる工程が挙げられる。
【0069】
塗布液を芯材上に螺旋状に供給する、とは塗布液が芯材上に供給される点が螺旋状に移動することである。塗布液が芯材の周囲を覆って接触しつつ供給される場合には、周囲を覆う閉線上の全ての点が螺旋状に移動することである。
【0070】
図2、3を参照して説明する。
【0071】
図2において、構成層形成用組成物としての塗布液面Lに接している点P1は、芯材2の自転に伴い、半回転するとP2、一回転するとP3、一回転半するとP4と螺旋状に移動する。
【0072】
図3において、構成層形成用組成物としての塗布液Lの面上に接している点P1は、芯材2の長軸の回転に伴い、半回転するとP2、一回転するとP3、一回転半するとP4と螺旋状に移動する。
【0073】
塗布を芯材上に螺旋状に供給する方法としては、芯材を塗布液に浸漬し、芯材を、長軸を軸として短軸方向に自転させながら引き上げる方法、芯材を塗布液に浸漬し、芯材の長軸自体を搬送方向と交わる面内で回転させる方法、即ち芯材を搬送しながら回転させる方法、などが挙げられる。
【0074】
上記の芯材を自転させる方法による相対的移動は、芯材は搬送のみの移動で塗布液を芯材の周りに回転させることによっても得ることができる。
【0075】
また、同様に芯材の軸を回転させる方法による相対的移動は、芯材は搬送のみの移動で例えば塗布液の容器自体を回転させる方法によっても得ることができる。
【0076】
本発明において上記回転数は、5.0rpm〜5,000rpm、好ましくは10rpm〜1,000rpmである。
【0077】
上記の塗布液を長軸方向に移動させるとは、芯材の長軸方向に対して塗布液の流れを形成することであり、塗布液の流れとしては、搬送方向と同じ方向かまたは搬送方向と逆方向への流れがある。この塗布液の流れの例を図4、5を参照して説明する。
【0078】
図4において、塗布液は芯材の搬送方向Hと逆の方向である塗布液流れ方向Fの流れを形成している。この流れは、例えばドーナッツ状(図では断面を示す)の液流発生部材11により形成することができる。
【0079】
図5において、塗布液は芯材の搬送方向Hと同じ方向である塗布液流れ方向Fの流れを形成している。この流れは、例えばドーナッツ状の液流発生部材11により形成することができる。
【0080】
塗布液が、芯材の搬送方向Hと同じ方向である塗布液流れ方向Fの流れを形成している場合には、芯材と塗布液との相対速度を実質液に減少させることができ、厚みを調整する上では好ましい態様である。
【0081】
即ち、塗布工程で最も搬送速度の速い速度、あるいはそれ以上の速度で、芯材を搬送し、搬送速度を低くしなければならない塗布工程のものに、この相対速度を実質液に減少させる手段を用いることができる。この方法により、搬送速度をより高めながら、しかも複数の塗布工程を連続して製造を行えるため、生産効率の向上に寄与する。
【0082】
塗布液の流れ方向として、搬送方向と平行である場合を図4、5に示したが、ある角度を有する方向でもよい。例えば、塗布液Lの下法に設けられた回転羽根19を回転させることで搬送方向と平行でない流れを発生させることができ、この場合には、渦を巻く流れとなり芯材に対して螺旋状の流れとなる。
【0083】
(実施の態様1)
本発明に係る移動付加工程の例を、図6〜11を参照して説明する。図6〜11は、本発明の製造方法に用いられる装置の一部を模式的に表し、本発明の製造方法の例を説明する図である。
【0084】
図6は芯材の長軸を回転して構成層形成用組成物である塗布液を供給する工程の例である。
【0085】
芯材2は、プーリー15に案内され、塗布液容器18中の塗布液L1に浸漬され引き上げられ、さらに塗布液L2に浸漬され引き上げられ、さらに塗布液L3に浸漬され引き上げられて搬送される。塗布液L1から引き上げられた芯材は、図示しない乾燥工程により乾燥され乾燥された後、塗布液L2に浸漬される。同様に塗布液L2およびL3から引き上げられた芯材は乾燥工程で乾燥される。また図6〜11に関しても同様に引き上げられた後、乾燥工程で乾燥される。
【0086】
本発明の製造方法が、塗布液を用いる工程(塗布工程)を複数有するときには、前工程による塗布層がよく乾燥していない場合、次の工程の際に溶解する場合があるので、全ての塗布工程に乾燥の工程を設けることが望ましい。
【0087】
また、本発明に係る複数の構成層に含有される有機材料は水分に弱く、かつまた変質しやすい傾向があるため、塗布する工程は乾燥した、クリーンな、窒素雰囲気または活性の低い気体のなかで行うことが望ましい。
【0088】
塗布液L1に浸漬された心材2は、ガイド板12に設けられたガイド孔13に沿って搬送される。ガイド板12は、回転駆動盤によりガイド板の中心を軸として回転運動を行う。この回転運動により、ガイド孔13も塗布液L1中でガイド板の中心を軸として回転運動を行い、この回転運動により芯材は塗布液L1中で芯材の長軸の回転運動を伴いつつ搬送される。
【0089】
即ち、この例は搬送に伴う相対的移動の他に、塗布液に対して芯材の長軸が回転する相対的移動を伴って芯材が搬送され、塗布液が芯材上に螺旋状に供給される例である。
【0090】
芯材の軸が回転運動することで、塗布液から引き上げられた際、芯材のよじれが生ずるが、これはL2に浸漬され引き上げられる際、ガイド板12の回転方向を塗布液L1におけるガイド板12の回転方向と逆にすることで、解消することができる。塗布液L2から塗布液L3への搬送時も同様にしてよじれを解消することができる。
【0091】
この例では、ガイド板12の回転半径、回転速度を調整することにより構成層の膜厚を調整することができるため、搬送速度を各塗布液間で同じにして、各構成層の最適の膜厚を得ることができる。
【0092】
図7に示す例は、図6に示した例のガイド板12を塗布液外に設置して搬送を行う例である。
【0093】
この例も、搬送に伴う相対的移動の他に、塗布液に対して芯材の長軸が回転する相対的移動を伴って芯材が搬送され、塗布液が芯材上に螺旋状に供給される例である。
【0094】
図8に示す例は、芯材を搬送しつつ、長軸を軸として短軸方向に自転させ、相対的移動を与える工程を有する例である。この例は、図6に示した例のガイド板12の替わりにフリクション17を通して搬送される例である。
【0095】
フリクションは、逆方向に回転するドーナツを二つ重ねたような装置であり、そのドーナツ状の回転体の間を芯材をくぐらすことにより、芯材に自転を与える。
【0096】
芯材は、搬送されつつフリクション17により自転を行う。即ちフリクション17の回転により、芯材は長軸を軸とした短軸方向の回転力が与えられ自転しつつ搬送される。
【0097】
芯材は塗布液L1から引き上げられる位置は変化せず塗布液L1の液面上で自転しつつ搬送される。塗布液L2では、フリクション17による回転方向を塗布液1での回転方向と逆にすることで、よじれを解消することができる。
【0098】
フリクションによる回転速度は、例えば、塗布液L1では+10rpmとして、塗布液L2では−rpmとして、塗布液L3では−3rpmとし、よじれを解消してもよい。また塗布液L3を経た後の後工程でよじれを解消する工程を設けてもよい。
【0099】
この例は、搬送に伴う相対的移動の他に、塗布液に対して芯材が自転する相対的移動を伴って芯材が搬送され、塗布液が芯材上に螺旋状に供給される例である。
【0100】
図9に示す例は、芯材を搬送しつつ、芯材に対して塗布液を回転させ、相対的移動を与える工程を有する例である。この例では、塗布液容器18は、回転盤16に設置され、回転盤16は、回転駆動盤14により回転盤16の中心Qを軸として回転する。
【0101】
塗布液L1は、芯材に対して芯材の周囲を回転して流れ移動する。この移動は、図8での相対的移動と同じ相対的移動である。
【0102】
この例においても回転盤16の回転速度を調整することで、形成する構成層の膜厚を調整することができる。
【0103】
本発明の製造方法においては、上記のように移動付加工程を有することにより、芯材の搬送速度を一定に保ったまま、塗布液と芯材との相対速度を、変化させることができ、相対速度を変化させることにより塗布により形成される構成層の膜厚を変化させることができる。
【0104】
本発明においては、構成層形成用組成物を芯材上に供給する複数の供給工程が連続して行われることが好ましい態様である。
【0105】
即ち、本発明においては、複数の構成層を、芯材の搬送速度を同じにして連続して形成することが可能となり、複数の構成層を効率的に形成でき、生産性を向上させることができる。
【0106】
つまり、複数の構成層のうち少なくとも1つの層について、構成層形成用組成物を芯材に供給する工程が、本発明に係る移動付加工程を有することで、他の構成層を形成する搬送速度に合わせることが可能であり複数層を同じ搬送速度で連続して形成できる。
【0107】
また、移動付加工程が、特に塗布液を螺旋上に供給する工程である場合には、構成層の膜厚分布が少なく均一な膜厚を得ることができる。
【0108】
一般的に、有機発光層を有する発光素子を形成する各々の構成層は、発光機能を実現するためにその機能により求められる厚みが異なり、またナノメートル単位という精度で精密に制御することが求められている。
【0109】
各々の構成層の厚みは塗布で形成する場合、粘性と搬送速度により支配的に決められる。厚みを調整するために塗布液の粘性を添加物や温度で調整することが考えられるが、これらの構成層はこのような添加剤は不純物となり層の機能を極度に損なうことから、このような添加剤の添加による粘度の調整は極めて難しい。
【0110】
従って、同一の搬送速度で複数の塗布を行うことは困難であり、各構成層を1層ずつバッチで形成せざるを得なかった。
【0111】
その結果各層を形成する工程の度に、繊維状芯材を巻き取り、また巻き戻すことが必要で製造の効率が低かった。
【0112】
また複数層を同時塗布で形成する場合には、均一な膜厚を形成することは難しい、膜厚の調整が難しく各構成層の膜厚の自由度が狭いなどの問題があった。
【0113】
本発明においては、上記のように同一の搬送速度で、複数の粘性の異なる塗布液を用い、有機発光層を含めた複数の層を求める厚さに制御しながら塗布することができ、繊維状発光素子を効率よく製造することができる。
【0114】
(実施の態様2)
図10に示す例は、芯材として直径300μmの低密度ポリエチレンを用い、構成層として、陰極、電子輸送層、有機発光層、正孔輸送層、陽極、保護層を有する繊維状発光素子を製造する製造方法の例である。
【0115】
陰極はアルミニウムを用いた。電子輸送層、有機発光層、正孔輸送層、陽極の各層の構成層形成用組成物として、特開2004−14172号明細書の実施例に記載の溶液を、本発明のそれぞれの行程に適合するように選択して使用した。
【0116】
また保護層の構成層形成用組成物としては、高密度ポリエチレンの3%ジクロロベンゼン溶液を用いた。
【0117】
芯材2は、20m/mimの速度で搬送されて、5×10−4Paの真空下で、芯材2の円周状に配置されたアルミニウム蒸着源を有する蒸着装置30により、陰極が形成される。
【0118】
さらに上記と同じ搬送速度で、塗布室40に導かれ、塗布液L11、L12、L13、L14、L15(上記保護層用の構成層形成用組成物)が塗布される。各塗布工程のあとには乾燥工程を設けたが、代表してL15の部分に乾燥部材50を図示する(図10)。乾燥部材50からの100℃の乾燥風により乾燥されて繊維状発光素子が得られた。
【0119】
この態様では、図8に示した例と同様に、芯材2は、搬送されつつフリクション17により自転を行う。フリクション17の回転により、芯材は長軸を軸とした短軸方向の回転力が与えられ自転しつつ搬送される。
【0120】
芯材2は塗布液L11から引き上げられる位置は変化せず塗布液L11の液面上で自転しつつ搬送される。塗布液L12では、フリクション17による回転方向を塗布液11での回転方向と逆にすることで、よじれが解消されている。また、塗布液L13とL14においても同様によじれが解消される。
【0121】
フリクションによる回転速度は、塗布液L11では+15rpm、塗布液L12では−15rpmとして、塗布液L13では+15rpmとし、塗布液L14では−15rpmとした。
【0122】
得られた繊維状発光素子を以下の方法により発光の均一性を評価した。
【0123】
その結果、下記のランクで評価して、不良品の発生は認められず、発光の均一性が優れていることが認められた。このように、本発明の製造方法は、全ての構成層の形成が1パスで行うことができ、生産性に優れ、発光の均一性に優れる繊維状発光素子を得ることができる製造であることが分かる。
【0124】
(評価方法)
図11は、発光の均一性の評価を説明する概略図である。
【0125】
光輝度センサー20が、搬送される繊維状発光素子1の円周上に等分に配置されるように、構成された光輝度検出部材21に対して、繊維状発光素子1を発光させ、かつ回転(自転)させつつ搬送させて、光輝度センサー20(S1〜S8)からの信号を検出器22で検出し輝度の分布を測定した。
【0126】
繊維状発光素子の発光は、常方により接触方式で交流を給電して行った。
【0127】
以下に、評価方法について、説明する。
【0128】
図12は、光輝度センサー20(S1〜S8)の出力Pを、長さL横軸に表示したものである。
【0129】
所定の長さ(d2−d1)における光輝度センサー20全ての出力が、所定の下限値Lminと上限値Lmaxの間に収まっているものを合格とするという方法である。搬送速度が一定であれば、横軸は時間軸でもよい。また、繊維状発光素子のサンプリングも種々に設定できる。
【0130】
この評価装置で、繊維状発光素子100mついて、10m毎に1mの範囲で測定を行った。すなわちd2−d1を1mとした。定格となる輝度のセンサー出力Loを基準値として、基準値より±5%以上離れた輝度を示す部分がある場合を不良品とする評価方法で測定を行った。
【0131】
図13は別の評価方法を示すもので、d2−d1の間に、S1〜S8の出力の合計Pallが、所定の下限値Lall−minを下回った部分の回数および長さの合計により評価するものである。
【0132】
ここでは、d2−d1を1m、所定の下限値Lall−minを下回った部分の回数が3回以上またはその長さの合計はd2−d1の5%以上を不良品とする評価方法で行ったが、図13では、回数2回、長さの合計はf1+f2でd2−d1の5%以下あるため、合格とした。
【符号の説明】
【0133】
1 繊維状発光素子
2 芯材
3 陰極
4 電子輸送層
5 有機発光層
6 正孔輸送層
7 陽極
8 保護層
11 液流発生部材
12 ガイド板
13 ガイド孔
14 回転駆動盤
15 プーリー
16 回転盤
17 フリクション
18 塗布液容器
19 回転羽根
L 塗布液
Q 回転中心

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維状の芯材上に、有機発光層を含む複数の構成層を有する繊維状発光素子の製造方法であって、該芯材を該芯材の長軸方向に搬送を行いつつ構成層形成用組成物を該芯材上に供給する供給工程を複数有し、該複数の供給工程の少なくとも一つは、該構成層形成用組成物が塗布液であり、該塗布液と搬送される該芯材との、搬送に伴う相対的移動の他に、芯材の供給面全面に渡り、該塗布液と搬送される該芯材との相対的移動を与える移動付加工程を有することを特徴とする繊維状発光素子の製造方法。
【請求項2】
前記移動付加工程が、該芯材上に前記構成層形成用組成物を螺旋状に供給する工程であることを特徴とする請求項1に記載の繊維状発光素子の製造方法。
【請求項3】
前記移動付加工程が、前記塗布液を長軸方向に移動させる工程であることを特徴とする請求項1に記載の繊維状発光素子の製造方法。
【請求項4】
前記構成層形成用組成物を前記芯材上に螺旋状に供給する供給工程が、前記芯材を搬送しつつ、長軸を軸として短軸方向に自転させ、前記構成層形成用組成物を該芯材上に供給する工程であることを特徴とする請求項2に記載の繊維状発光素子の製造方法。
【請求項5】
前記構成層形成用組成物を該芯材上に螺旋状に供給する供給工程が、前記芯材を搬送しつつ、長軸を回転して前記構成層形成用組成物を該芯材上に供給する工程であることを特徴とする請求項2に記載の繊維状発光素子の製造方法。
【請求項6】
前記塗布液を長軸方向に移動させる工程が、前記塗布液を長軸の搬送方向と同じ方向に移動させる工程であることを特徴とする請求項3に記載の繊維状発光素子の製造方法。
【請求項7】
前記複数の供給工程が連続して行われることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の繊維状発光素子の製造方法。
【請求項8】
前記複数の供給工程の各々における搬送の速度が、該複数の供給工程間で同じであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の繊維状発光素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−165425(P2011−165425A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−25301(P2010−25301)
【出願日】平成22年2月8日(2010.2.8)
【出願人】(000001270)コニカミノルタホールディングス株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】